人形馬の護り(作者 凪未宇)
#断頭革命グランダルメ
#フォンテーヌブローの森遊撃戦
#ピウス7世
#フォンテーヌブロー宮殿
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既に知っての通り、攻略旅団の方針により『フォンテーヌブロー宮殿でピウス7世が何の研究をしているのか調査する』事となりました。
「宮殿の調査と言っても、フォンテーヌブロー宮殿への潜入は極めて難しいのです。調査を行う為には、隙を作る必要があるのです」
そう言って蒼狐・珠萌(猫狐な天使・g03640)は、宮殿の位置をスケッチブックに地図を描くと、その周囲を囲む森を記した。
「宮殿の周りには、このフォンテーヌブローの森があるのです。かつては王族の狩猟地だったのですが、今は宮殿を護る敵が警戒している護りの森になっているのです」
そのまま宮殿に侵入しようとしても、厳重な警備に阻まれ森で追い返されてしまうだろう。
皆さんには、フォンテーヌブローの森から宮殿に接近し、宮殿の護衛部隊を誘引して撃破する、遊撃作戦を行って欲しい。
「宮殿に近付いて、発見されれば上手く警備の一部を誘い出せるはずなのです」
誘いだした場所によっては戦闘が有利になる場合もあるので、その辺りも考えて行動するのもいいかもしれない。
ディアボロスの襲撃が度重なり戦力が減少してくれば、ピウス7世も、宮殿からの撤退を含めて、なんらかの動きを見せる筈だ。
この動きにつけ入る事ができれば、フォンテーヌブロー宮殿の調査が可能になるだろう。
詳細は判明していないが、ピウス7世は、どうやら雰囲気的には、機械化ドイツ帝国の技術よりも、獣神王朝エジプトの技術を研究している可能性が高いかもしれない。
一般人の出入りもない宮殿で、何が行われているのだろうか。
「気になると思うけど、《七曜の戦》までに成果を出せなければ状況が大きく変化してしまうので、この作戦の意味は無くなってしまうのです。それまでにどうしたいか考えて動く必要があるのです」
そう言って、珠萌はスケッチブックを閉じた。
美しい淫魔のメイドを足元に傅かせ、『ピウス7世』はワインを口に運ぶ。
「ディアボロスが、この宮殿にまでやってくるとは……。《七曜の戦》の為に大陸軍が出払っているといっても、不甲斐ない事だ」
ここまで得た時間で研究を進めてきたが、全てが終わったわけではない。
「ディアボロスを敵とするもの同士、あの魔女とも融和せざるを得ないかもしれぬな」
近くに座する『『皇帝馬』マレンゴ』が、その頭をあげた。
「とにかく、これ以上ディアボロスを宮殿に近づかせぬよう、警備を怠るな」
「マレンゴ様、そのようにすればよろしいですか?」
軽く嘶いたマレンゴに『ヴィエルジュ・キャヴァリエル』は恭しく膝を折り従う。
「それでは我々はマレンゴ様の指揮の元、配置に着きます」
「任せる。万全の警備を行なうように指示を出しておくように」
「委細承知」
短くマレンゴが答えヴィエルジュらと共に、この場を後にした。
「全ての世界を統合した、ナポレオン陛下の戴冠には、この私、ピウス7世が絶対に必要なのだから」
その呟きは、静かに赤に映る炎の向こうへと消えていった。
リプレイ
レイラ・イグラーナ
この場所はパリのほど近く。
パリを守り切る作戦も展開をしておりますが、パリを七曜の戦まで守り切った場合、近くに推定ジェネラル級のピウス7世がいるというのはネックになるでしょう。
調査を行う時間があるかは不明ですが……叩いておくにこしたことはございません。
私は森から近づきましょう。
パラドクストレインを降りた後は【光学迷彩】で見つかる可能性を減らし、森の木の陰に隠れるようにして進みます。
直接会う可能性は勿論、足跡を見咎められるかもしれません。巡回ルートは避けた方がいいでしょう。
移動はしづらいですが、踏み固められた道よりも、人通り……もとい自動人形通りがなさそうな道なき道を選びます。
紫・花琳
パリでは、機械化ドイツ帝国の研究で軍事力の増強、こっちは獣神王朝エジプトの研究の可能性があるということは、やっぱり『信仰』絡みアル?
ワタシも敵の宮殿までは隠密任務アルヨ。
フォンテーヌブローの森では可能な限り気配を消しながら【光学迷彩】で敵の巡回ルートは、避けながら、敵の動きを警戒《偵察》して進んで行くネ。目立つ場所を通過する際、通った道で発見されやすい位置にあるような足跡、痕跡は出来る限りブラフも交えて、消していくアル。
その過程で、敵の護衛部隊を宮殿から誘き寄せた後、戦闘を行うのに適した場所の目星も付けておいてもイイかもネ。
宮殿まで充分近づいたら、目立つように鍋でも叩いて森の中へ誘い出すアル。
●宮殿に向かって
宮殿に向かってレイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)と紫・花琳(人間の特級厨師・g03746)は光学迷彩を纏い接近していた。
「この場所はパリのほど近く。パリを守り切る作戦も展開をしておりますが、パリを七曜の戦まで守り切った場合、近くに推定ジェネラル級のピウス7世がいるというのはネックになるでしょう」
「パリでは、機械化ドイツ帝国の研究で軍事力の増強、こっちは獣神王朝エジプトの研究の可能性があるということは、やっぱり『信仰』絡みアル?」
どうでしょうと、レイラは頭を振るう。
だが機械化をすすめていたネイに不滅があったぐらいだ。エジプトと言えば信仰と不死、永遠の命をうたっていたディヴィジョンである。
厄介なものを研究してなければいいのだがと、心底思わずにはいられない。
「調査を行う時間があるかは不明ですが……叩いておくにこしたことはございません」
情報が未だに少ない以上、考えられるもしもを出来る限り手を打つしかできない。
果たしてここの研究は放っておいていいものなのか、ピウス7世を七曜の戦まで見逃しておいていいのか。それは、分からない。
まだ作戦は半分程度、後続の為にも進入路が分からないよう自分達の足跡は残さないように。
そして敵の巡回ルートにうっかり紛れないよう注意し、森の中を進んでいった。
自動人形通りがなさそうな道なき道は踏み固められてなく、足元の草も生繁っており歩きにくいが、それだけ途中で見付けられることは少ないというもの。
やがて森が開け、美しい宮殿の一部が姿を現す。
その宮殿の周りを、護衛となる人形が護っているのだ。
「相手は騎馬ネ。森の中に誘えば機動力は落ちると思うアル」
何ヶ所か更に有利と思える地形の場所があったので、どの場所か狙って誘い込めれば更に戦闘は楽になるだろう。
妙な光景だが『『皇帝馬』マレンゴ』に半人半馬の自動人形『ヴィエルジュ・キャヴァリエル』が従っている。
他の護衛の姿が近くに無い事を確認し、花琳は〈万能鍋『好吃』〉を手にすると目立つように叩いて音を出した。
護衛たちは、その姿に気付き侵入者だと一斉に地を蹴った。
相手は騎馬だけあって、足は速い。それでもディアボロス達は敵を森へと誘い込むのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】LV2が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【アクティベイト】LV1が発生!
レイラ・イグラーナ
来ましたか。
この森ですと騎馬の機動力は活かしづらい……ですが、全く活かせないわけではありません。更に徹底的に機動力は殺します。
一直線に逃げずに木の合間を抜け、先ほど通った道なき道を行くことで弾幕射撃から逃れながら森へと誘い込みます。
森を駆けながら、追ってくるヴィエルジュ・キャヴァリエルとの間の木々や茂みに銀の糸を張っていきます。
私たちを追うヴィエルジュ・キャヴァリエルが銀の糸にかかったら【手製奉仕・罠】。周囲から降り注ぐ銀の針で貫きます。
ブローニュの軍勢ほどの数ではございませんが、あそこへ引き抜かれずに残っているということは、それだけの価値があるということ。
まずは辿り着かせて頂きましょう。
ミレイ・ドリムータ
《七曜の戦》は何としてでも勝たなきゃね。
その為にもここで成果を出さなきゃ!
まずは【光学迷彩】で隠れながら森に潜み、敵の様子を観察する。
なるほどね、敵はずいぶん統率が取れてるみたいだね。だったらまずそこを崩さなきゃだね。
敵に気取られないように攻撃範囲内まで近づいたら、敵集団目がけて【極焔神火計】で攻撃する。
統率が乱れたら、そこを突いて再び攻撃。
敵の弾は【地形の利用】で対処。森の木々を盾に躱す。
敵を追い込む炎に巻かれちゃえば統率も取れなくなるでしょ。
そら、まとめて焼け焦げな!
絡み、アドリブ歓迎
ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎
七曜の戦に備えた設備を妨害して回ることは、私達にとって十分なメリットとなるでしょう
この宮殿の護り、1枚ずつ剥がさせて頂きます
仲間が騎馬兵を誘引してくるまでは、光学迷彩で森に潜伏
樹と樹の間が狭く、馬が自在に動きづらい場所で奇襲をかけます
宙に展開した鍵盤で「謝肉祭」を演奏
動物たちを喚び、馬の横っ腹に突撃攻撃を指揮します
相手も統率を取れた動きをするようですから
此方も連携を意識し、攻撃対象を揃えて各個撃破していきます
見通しの悪い森の中で、どれだけ弾幕を張れるでしょうね
反撃には魔力障壁を展開
攻撃を凌ぎつつ、樹から樹へと足を止めず逃げ回り
横から上から、休む間もなく攻撃を続けます
紫・花琳
誘引の方は上手くいったようアル。
次に注意すべきは敵の連携、統率能力…こちらを追い払う自信があるからこそ追って来た事に侮れないアルが、やっぱり騎馬が安易に森の中に入るのは、平地で集団で圧するという持ち味を失うので、敵ながらオススメしないネ。
ならば、こっちは敵側の僅かな采配ミスであっても利用しない手はないアルから、ワタシは、他のディアボロスたち上手く連携して、厄介な弾幕射撃の嵐は、森の木々を利用し《残像》残しながら回避しつつ、味方との連携で隙が生まれたら、急接近して【無明轟刃】で薙ぎ払うアルヨ!
連携、アドリブ歓迎。
●駆ける追手
生い茂る木々の間を縫うように駆けるディアボロス達を追い、『ヴィエルジュ・キャヴァリエル』が駆け、その後方より『『皇帝馬』マレンゴ』が追ってくる。
「この森ですと騎馬の機動力は活かしづらい……ですが、全く活かせないわけではありません。更に徹底的に機動力は殺します」
先程と同じように、道なき道をレイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)は駆けながら、相手との距離を確認する。
振り切るわけにも、まだ追い付かれる訳にもいかない。
「誘引の方は上手くいったようアル」
次に注意すべきはと、紫・花琳(人間の特級厨師・g03746)は考える。
「連携、統率能力……こちらを追い払う自信があるからこそ、追って来たに違いないアル」
侮れないと警戒を強め、仲間の潜む方へと急いだ。
木々の合間に身を隠し、光学迷彩を纏い潜むミレイ・ドリムータ(新宿島で暮らすもの・g01550)とソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)は、敵が現れるのを待っていた。
「七曜の戦は、何としてでも勝たなきゃね。その為にも、ここで成果を出さなきゃ!」
「七曜の戦に備えた設備を妨害して回ることは、私達にとって十分なメリットとなるでしょう」
全勢力が、それぞれ繰り広げる大規模戦争だ。何を持って勝利とするかは恐らく各々で違うのだろうが、全てを奪還したいという目的に向けて、動こうとしていることは間違いないだろう。
「この宮殿の護り、1枚ずつ剥がさせて頂きます」
そう息を潜める彼らの前をレイラと花琳が通り抜け、統率の取れた動きで獲物を挟みこみ追い立てるように追ってきていたヴィエルジュの姿が見えた。
姿さえ捕えられれば、後はどんな距離であろうと逆説連鎖戦の攻撃は当たる。
先頭を進む2体に向かった、ミレイは『極焔神火計』を
炎に巻き込み、相手の位置も仲間との連携も崩すように放った。
「ずいぶん統率が取れてるみたいだね。だったらまずそこを崩さなきゃだね」
突然の炎に足を止め、ヴィエルジュは追っていた以外にディアボロスが森に潜んでいることに気が付いた。
「深追いするな。まだ辺りに潜んでいるはずだ」
その言葉が終わるか終わらないか。
響くピアノの音色が『幻想組曲「謝肉祭」(レ・カルナヴァル)』を奏でる。
グローブ型VR楽器〈Fonte de la musique〉を起動させ、宙に出現させた鍵盤に軽快に指をはしらせ、動物たちが歌い踊り浮かれ騒ぐ姿を現出させる。
「さあ、宴の時間です」
そこに草食肉食の隔てはなく、まさに祭りのように動物たちが、走るヴィエルジュの横っ腹に突撃させていく。
弾かれたヴィエルジュらは反撃に打って出るも、辺りは木々が多く並ぶ一帯。
如何に連携機動に長けており『高速機動射撃戦』を展開するも、肝心の軌道が塞がれていれば、その威力も存分に発揮は出来なく。
方向転換しようにも、馬の身体は小回りには適していない。
「やっぱり騎馬が安易に森の中に入るのは、平地で集団で圧するという持ち味を失うので、敵ながらオススメしないネ」
待ち伏せによる奇襲で足を止めたヴィエルジュに、花琳は木々の上を移動し急接近すると〈大包丁〉を抜き『無明轟刃』で薙ぎ払った。
着地の勢いのまま低く振るわれた一閃は、ヴィエルジュの足を斬りつけ動きを鈍らせ、再び距離を一気に取る。
「怯むな! 逃してなるものか、撃てーっ!」
弾幕を張りながら突き進む、ヴィエルジュは誘われてるとも気付かず進み、その目の前に張り巡らされていた〈銀の糸〉による『手製奉仕・罠(ハンドメイドサービス・ラヴーシュカ)』の中へ。
一気に降り注ぐ〈銀の針〉が次々とヴィエルジュに降り注ぎ、まるで針山のような状態に。
「ブローニュの軍勢ほどの数ではございませんが、あそこへ引き抜かれずに残っているということは、それだけの価値があるということ」
それが研究内容なのか、ピウス7世そのものなのか。それとも、両方ともか。
未だに謎のベールに包まれているが、ディアボロスにとって禄でもないことは間違いないだろう。
「まずは辿り着かせて頂きましょう」
嘶きがここに辿り着く前に、ディアボロス達は攻撃を合わせ一気にヴィエルジュらを片づけるのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【書物解読】LV1が発生!
【温熱適応】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
レイラ・イグラーナ
騎馬たちの隊長は馬……と。
自動人形に姿かたちなど大きな意味はないのでしょうが、違和感は拭えませんね。
地形は森、簡易防御拠点とする木には事欠きませんし、あちらにとってもそう悪い地形ではなさそうです。
であれば……こちらも忍耐強く、お付き合いしましょう。
革命の道は一日にして成らず。血を流しても一歩ずつ歩むものです。
こちらも森の木を利用し、マレンゴの攻撃を逃れながら少しずつ距離を詰めていきます。
他の復讐者の攻撃にマレンゴが気を取られたならその隙に一気に忍び寄り、死角からの【手製奉仕・隠】。頭部を狙い、銀の針を突き立てます。
この宮殿も、戦場も……革命のための一歩としましょう。
ミレイ・ドリムータ
へぇ、隊長は馬そのものか。
けどどんな駿馬だろうが、森の中じゃまともに走れないでしょ。
わざわざ森の中に乗り込んできた時点でそっちの負けよ!
森の中じゃ走れるルートも限られてくる。
うまく地形の利用をして狙ったルートを走らせて迎え撃つよ。
敵が射程距離内に近づいてきたらバールを敵の頭上へ投擲し、【ギガンティックウェポン】を発動して敵を圧し潰すよ!
大荷物がお似合いね。軍馬から荷負馬にでも転職したらどう?
あ、こんな言い方は荷負馬に失礼ね。荷負馬はアンタみたいに無様に潰されたりしないもの。
絡み、アドリブ歓迎。
ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎
取り巻きは排除しました
あとは隊長格のみ
騎兵の隊長が馬というのは、何なんでしょうね
自動人形とはいえ、馬も喋る様子ですし…
それはさておき、引き続き森の中を移動しつつ攻め立てていきましょう
宙に展開した鍵盤で「嵐」を演奏
周囲の木々を巻き込んで、轟々たる嵐を馬にぶつけます
反撃には魔力障壁を展開
疾風となって駆けようと、生きている馬の美しさに比べれば自動人形の馬など心を捕らえるには足りません
樹の影を伝い走り、疾走の方向を見切って負傷を抑えられれば僥倖
手先の馬に用はありません
この先の宮殿に出入りが叶うまで、何度でも攻めてやりますよ
突破した先でピウス7世の顔を見るのが楽しみですね
紫・花琳
残りは馬だけアルヨ!
馬…? あれ、騎乗者の姿が…え? やっぱりあの馬が隊長だったの!?
自動人形だから、そういうタイプもいるとは聞いていたアルけど、実際聞いたら違和感…何か喋ってる、喋ってるヨ。
森での戦いは、向こうにとっても利点もあれば、欠点もあるようネ。持久戦に持ち込まれれば、中々、面倒アルけど、同時に向こうにも勝機がある様な位置取りと思い込ませる誘導する立ち回りも重要ネ。
ようやく騎乗者が現れたみたいアルけど、あの動きは軍の蹂躙にこと本領を発揮するような動きネ。遠距離攻撃は、味方に任せて、ならこっちは接近戦ネ。【饕餮摔角】で隙を見て攻撃、横っ腹にも一撃をお見舞いするヨ!
連携、アドリブ歓迎
●前車之轍
木々の間を駆け、『『皇帝馬』マレンゴ』はディアボロス達に向かってきた。
猛る嘶き真っ直ぐに。
「残りは馬だけアルヨ! 馬……? あれ、騎乗者の姿が……え?」
「へぇ、隊長は馬そのものか」
紫・花琳(人間の特級厨師・g03746)が2度見したように、マレンゴの背には誰も乗っていない。正確には、乗せる者はただ一人と決まっている。
それがどんな馬であろうと、敵に変わりないとミレイ・ドリムータ(新宿島で暮らすもの・g01550)は相手を挑発するように声をかけた。
「けどどんな駿馬だろうが、森の中じゃまともに走れないでしょ。わざわざ森の中に乗り込んできた時点でそっちの負けよ!」
「意気衝天」
「やっぱりあの馬が隊長だったの!? 自動人形だから、そういうタイプもいるとは聞いていたアルけど、実際目にしたら違和感……」
距離を調整しながら、敵の姿を見極める。
「騎馬たちの隊長は馬……と。自動人形に姿かたちなど大きな意味はないのでしょうが、違和感は拭えませんね」
「騎兵の隊長が馬というのは、何なんでしょうね。自動人形とはいえ、馬も喋る様子ですし……」
人形だから形の定義は様々。こういう敵も居るのだろうと、レイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)やソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)が話していると、急に不快そうにマレンゴは足を止めた。
「ふんっ。愚人は過去を、賢人は現在を、狂人は未来を……さて、貴様らは何者であろうな
「何か喋ってる、喋ってるヨ」
「我はマレンゴ。偉大なるナポレオン皇帝の足であり、ここの護りの一助也」
成程、ナポレオンの馬だから騎兵の上にも立ち、態度がでかいのかとディアボロス達は感じた。
「地形は森、簡易防御拠点とする木には事欠きませんし、あちらにとってもそう悪い地形ではなさそうです」
「引き続き、森の中を移動しつつ攻め立てていきましょう」
「であれば……こちらも忍耐強く、お付き合いしましょう」
木々を目隠しに、ソレイユは宙に鍵盤を展開させ『幻想ソナタ「嵐」(テンペスト)』を奏でる。
「嵐を喚びましょう」
無窮動の旋律が荒れ狂う風の様に、木々を揺らし葉を巻き上げ、マレンゴを襲う。
「威風堂々」
嵐に翻弄されながらも、マレンゴは皇帝すらも魅了した、その芦毛と体躯を見せつけるよう駆け、『其の馬は美しい芦毛を誇っていた』。
「疾風となって駆けようと、生きている馬の美しさに比べれば自動人形の馬など心を捕らえるには足りません」
確かにその駆動に素晴らしさは感じるが、本物には劣るとソレイユはマレンゴの誘惑を振り切る。
「手先の馬に用はありません」
一陣の疾風が貫くが、演奏する手は決して止めない。
だがそのルートも木々が邪魔をし、限られてくる。
「森での戦いは、向こうにとっても利点もあれば、欠点もあるようネ。持久戦に持ち込まれれば、中々、面倒アルけど……」
木々越しに横を並走していた花琳は、機をみて『饕餮摔角(トウテツシュアイジャオ)』を横っ腹に一撃。蚩尤の功夫、古代武術の一端を披露すれば、『 其の馬に不可能と言う言葉は無かった』。
マレンゴの背に現れるのは、強大な砲撃を背負い万とを翻す偉大なる機械の皇帝の姿。
「ようやく騎乗者が現れたみたいアルけど、あの動きは軍の蹂躙にこと本領を発揮するような動きネ」
「捲土重来、笑止千万」
ただの幻だと分かっているが、その赤く鋭い視線が何者も逃さないと暗に語る。
皇帝を乗せ、誇らし気に嘶くマレンゴは、こんどは木々を逆手にとり、縦横無尽に駆けその強力な脚で花琳を跳ね飛ばす。
と、タイミングを合わせ今度はミレイが、〈バールのようなもの〉をマレンゴの上に投げ『ギガンティックウェポン』で巨大化させ押し潰そうとする。
当然、騎乗していた皇帝の幻影も、巨大化したバールに潰されるわけだが、本物はこうはいかない。
「大荷物がお似合いね。軍馬から荷負馬にでも転職したらどう?」
一瞬、皇帝が笑みを浮かべたかのように見えたが、次の瞬間にはその姿は搔き消えていた。
「あ、こんな言い方は荷負馬に失礼ね。荷負馬はアンタみたいに無様に潰されたりしないもの」
皇帝の視線に寒気を感じ、思わず身体が強張ったがあれは本物ではない。
本物は自分達の行動がディアボロスに見透かされていると警戒し、今まで以上に慎重に動き出しているはずだ。
ジワリと滲む冷や汗を拭い、視線を向ければ巨大化バールを押し退けマレンゴが身体を振るった。
あれだけの皇帝を乗せるのだ。ちょっとやそっとでは、圧し潰れないか。
だがその衝撃は、充分と関節各所にダメージを与えている。
「勇往邁進」
再びそのマレンゴの背に、ユラリと皇帝の姿が浮かぶが、死角から忍び寄っていたレイラが飛び出し幻影を押し退け背につかまると、頭部目掛け『手製奉仕・隠(ハンドメイドサービス・プリャータッツァ)』で〈銀の針〉を突き立てた。
「革命の道は一日にして成らず。血を流しても一歩ずつ歩むものです」
先程まで饒舌だったマレンゴが、レイラを振るい落すように高く屈とうし暴れる。
その背に乗せるのはただ一人という誇りが、そして中枢を抉る針の痛みに。
何度か激しく跳ね、何とかレイラを地面に降り落とし、木々の向こうへと身体を隠した。
本来であれば、ここで『其の馬は八度の負傷さえ乗り越えた』はずであった。
だが、そうはさせない。
森に響く音色が、嵐がマレンゴを追う。
ここまでかと、疾駆できなくなった脚にマレンゴは覚悟する。
「一念通天……」
少しでも皇帝の役に立てたのであれば本望だと、静かに破壊の嵐を受け入れるのであった。
「この先の宮殿に出入りが叶うまで、何度でも攻めてやりますよ。突破した先でピウス7世の顔を見るのが楽しみですね」
「この宮殿も、戦場も……革命のための一歩としましょう」
後、もう少し。
ここの防衛を突破し何を為すのか、行動を考えるのことも大事になってくるだろう。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【モブオーラ】LV1が発生!
【怪力無双】LV2が発生!
【腐食】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV3になった!
【命中アップ】がLV2になった!