リプレイ
ネリリ・ラヴラン
『足立区』にゆくよ
こうなったら取れるだけ取っちゃおうっ
ミカエルさんのことは心配もあるけれど、こんな機会は次が無いかもしれないものね
意気込んでみたは良いもののまずは水中散歩だよ
【水中適応】を使った上で、海底付近を歩くね
持ち物に防水の双眼鏡を用意して
上陸前に沿岸を観察できれば一番だわ
衣裳は、水着
と言いたいところだけれどこの後戦わなきゃいけないから
ダイバースーツにしておくわ
脱ぎ捨てる前提でフィンとかも用意しよう
アドリブや連携は歓迎だよ
足立区の北側に広がる一面の海。
最終人類史における埼玉県と境を接するその海底付近に、ネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)はいた。
「水中適応よし。準備OK、だねっ」
ダイバースーツとフィンを装着した姿で、ネリリは目的地の足立区を目指して慎重に進んでいく。
今回の作戦で、ひとつでも多くの区を奪還する――そんな強い決意もあって、泳ぐ足取りに一切の迷いはない。
「ミカエルさんのことは心配もあるけれど、こんな機会は次が無いかもしれないものね」
陸地との距離を一歩一歩詰めながら、ふとネリリは足立区の状況に想いを巡らせた。
今までに得た情報によれば、かの区を支配するのはムールムールというジェネラル級らしい。
黒翼令嬢ネビロスを配下に従えるムールムールの統治は貧富の格差で住民を分断するもので、貧しい者は富める者への不満をくすぶらせ無気力に暮らしているという。
「ムールムールの居城やお金持ちの住むエリアは区の西側らしいけど……今回向かう先はどうかしらね」
ネリリは陸地が近づいてきた気配を察し、双眼鏡で地上をそっと伺ってみた。
沿岸部は海沿いに道路が走り、その向こうには粗末なバラック小屋が寂しそうにぱらぱらと建っている。どうやら付近は貧しい住民が生活するエリアらしく、警戒しているアークデーモンたちの姿は見て取れない。
「この分なら潜入は問題なさそうだね。さて、手頃な場所を探さなくちゃ」
それから数分後。
周囲の様子を探りながら沿岸に近づいたネリリは、慎重に息を殺しながら海沿いの道路に上陸した。
「よしっ。ここまで来れば、他の皆も救援機動力で辿り着けるね」
あとは撃破する敵部隊を探し出すのみ。そう思い周囲を探そうとした矢先、
『オラァ! 豊島区が消えちまったぜオラァッ! ど、どうなってやがるんだオラァッ!?』
『分かんねえよオラァッ!! オレたち……どうすりゃいいんだオラァッ!?』
バラック小屋の建ち並ぶ先から、怯えを含んだヤンキーデーモンの気勢が響いて来た。
特攻服に身を包むアークデーモンたちは言葉こそ威勢がいいが、完全に浮足立ち警戒も疎かになっている。イマジネイラを討たれたことは、彼らにとってよほど寝耳に水だったのだろう。
(「……残念だけど、あなたたちの悪夢はこれからだよ」)
息を潜め、後続の仲間へ合図を送るネリリ。
足立区奪還を巡るアークデーモンとの戦いは、かくして幕を開けるのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【水中適応】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
ネリリ・ラヴラン
どうすれば良いか、なんて簡単
悪いことをしていた罰を受けるだけで良いんだからね
できるだけ目立てるように【飛翔】を使って
比較的高めの小屋の上に登場しながら
【高速詠唱】で蝙蝠爆弾達を侍らせておくわ
たぶんだけど小屋の中とかには住民さんもいそうだし
まずは追われるなら移動、逃げるなら追うってして
被害の出ない所へ場所を変えたいね
悪魔さん達の同盟はもう無くなってしまったのよ
力を合わせても勝てなかったのに
足立区の悪魔だけで勝てると思ってるのかな
声を張り上げて煽っておくね
敵さんに聞かせるって言うより豊島区での勝利を住民さんに聞かせる為だよ
そしたら開幕だよ、蝙蝠爆弾全員突撃!
アドリブや連携は歓迎だよ
月下部・小雪
足立区では、反撃ののろしを、あげます!
【勝利の凱歌】を響かせながら、戦車に乗ったコダマの登場、です。
み、みなさん、悪魔達の同盟は崩壊、しました!
天使でも悪魔でもない、ボク達ディアボロスがこの区を解放して、みせます!
おろおろするアークデーモンたちに【紙戦車搭乗型モーラット・コミュ】の砲撃が火を、噴きます!
いい感じ、です。この調子でどんどんやんきーさん達を吹き飛ばして、いきましょう!
※アドリブ連携大歓迎
呉守・晶
足立区か、ネビロスは当分戻ってこれない
後は区の支配者のムールムール以外にジェネラル級がいるかどうか、だな
というか、足立区は江戸川区にいたサリエルと共同作戦を考えていたんだよな……葛飾区を挟んでいたのにどうやって連携を取ろうとしてたんだ?
まぁ、あれこれ考えるのは後にして今はやるべきことをやるか
【士気高揚】で住民を勇気づけながら戦うぜ
激しく動き回って、舞うように動いて魔晶剣アークイーターで叩き斬っていくぜ!
踊ってるように止まらず動き回って戦うのは見た目もいいから一般人ウケするだろ
胸がバインバインと揺れてるのは無意識だが、それで敵も住民も惹きつけられるなら……まぁ安いもんだと思っておこう
まず、一般人を巻き込まないこと。
それが今回の作戦でネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)が自身に課した、最優先のルールだった。
(「敵は統率が取れてない。安全に戦える場所まで誘導するのは難しくなさそうだけど……」)
気配を殺したネリリが、小屋の陰から前方を窺う。
赤い瞳で凝視する先には、右往左往するヤンキーデーモンたちの姿が見えた。混乱によって警戒を怠り、いまだネリリらの潜入に気づかぬ彼らの姿は、まさしく烏合の衆そのものだ。仮にここで戦闘を始めても、ディアボロスの勝利が揺らぐことはないだろう。
だが、そこで生じ得る『万が一』は極力排除したい。逸る心を抑えながら、ネリリは静かに支度を整えていった。
(「襲撃に使えそうな小屋は見つかったし、後は……あっ、来た来た」)
(「お、お待たせ、です。辺りの様子、調べてきました
……!」)
そこへ合流した月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)が手書きの地図を広げ、ネリリに示す。
住民が住んでいる建物と、戦闘が行えそうな場所、それらを大まかに書き留めたものだ。短時間で纏めたものゆえ完全ではないが、戦闘では助けとなってくれるだろう。
地図の内容を叩き込み、頷くネリリ。間を置かず小雪と呉守・晶(TSデーモン・g04119)が準備完了の合図を送る。
(「いつでも行けるぜ。ヤンキーデーモンの奴ら、きっちり片付けてやる」)
(「よ、よろしくお願い、します
……!」)
(「頑張ろうね、晶ちゃん、小雪ちゃん。……それじゃ、行くよ」)
脇に建つ小屋の屋上を見上げ、ネリリが飛翔を発動。
――それが、作戦開始の合図となった。
「悪魔さんたち、そこで何してるの? 同盟が無くなってしまって、ずいぶん暇そうね」
嘲弄の色を含ませた少女の声が、ヤンキーデーモンの頭上から響く。
悪魔たちが視線を向けた先は一際高い小屋の屋上。そこには蝙蝠の群れを侍らせ颯爽と立つネリリがいた。
否が応でも人目を惹く姿に、並居るヤンキーデーモンの視線はたちまち釘付けになる。
『オラァッ!? だ、誰だテメェ!!』
「わたしはネリリ・ラヴラン。大同盟の盟主イマジネイラは、わたしたちディアボロスが殺してやったわ」
その一言に、ヤンキーデーモンの一団が凍り付く。
同時にネリリは、あちこちの小屋から自分を見つめる、住民たちの怯えた視線にも気づいていた。
日常的にアークデーモンから虐げられていたのだろう彼らを励ますように、敵への挑発がネリリの口から更に紡がれる。
「どうしたの? あなたたちが威張れるのは、無抵抗の相手だけ?」
『何だとォ! 上等じゃねぇかオラァッ!』『降りてきやがれオラァ!』
「ふうん。立派なのは口だけみたいだね」
嘲りの色をそのままに、ネリリは眼下へと飛翔。
ギリギリの高度を保ったまま、挑発するように敵の頭上を旋回し始めた。
「アークデーモンって飛べるんでしょ? 悔しかったら捕まえてみれば?」
『待ちやがれオラァ!!』『逃がさねぇぞオラァッ!!』『ブッ殺せオラァッ!!』
「わあ怖い。逃げようっと」
ヤンキーデーモンの群れから、たちまち怒号があがる。
度重なる挑発で完全に冷静さを失った彼らは蝙蝠の翼をはためかせると、逃げるネリリを追って飛び出した。
ヤンキーデーモンは気づかない。
自分たちが、ネリリに誘い出されていることも。
空を飛ばされたのが、交戦による地上への被害を抑えるためであることも。
物陰に潜んだディアボロスたちの射程に、すでに自分たちが飛び込んでいることも。
そして――それら数え切れぬ愚かさの代償を、これから自らの命で払わされるということも。
「さて、もういいかな」
ネリリは上空で制止すると、ヤンキーデーモンの群れを振り返った。
足元に広がるのは無人の小さな空き地。あそこなら奴らの墓場にはうってつけだろう。
「開幕だよ。――蝙蝠爆弾、全員突撃!」
ネリリの声が高らかに響いた。
周囲を侍る蝙蝠たちが、一斉にヤンキーデーモンめがけて殺到する。
「斬って斬って斬りまくるぞ!」
側面から現れたのは、魔晶剣アークイーターを抜き放つ晶の姿。
ヤンキーデーモンが気配を感じたその時には、デカパイサンバ連続斬りの構えを取った彼女が眼前に迫っていた。
「さあ、反撃ののろしを、あ、あげましょう!」
間を置かず、後方の物陰から現れたのは、モーラット・コミュが乗った紙戦車だ。
無防備な敵の背中を狙い定めて、小雪の号令一下、とびっきりの砲弾をお見舞いする。
「コダマ、撃ち方、は、始めです!」
瞬間、大気を弄するのは断続的な衝撃。蝙蝠爆弾と紙戦車砲弾の炸裂が、足立区の青空に紅蓮の花々となって咲き誇る。
辛くも被弾を免れたヤンキーデーモンが数体、立体軌道で巨乳を激しく揺らす晶の斬撃を全身に浴びて細切れにされる。
慈悲はない。逃げ場もない。無様な悲鳴を響かせながら爆発四散することだけが悪魔たちに許されたすべてだ。
『ぎゃあっ!!』『ぐぇっ!!』『げぇっ!!』『ぐがっ!!』『ぎへっ!!』
汚い断末魔を残して、ヤンキーデーモンの群れが溶けるように消えていく。
晶はアークイーターの血糊を振り払い、小雪に合図を送った。
「そろそろ頃合いだ! 行くぞ!」
「皆さんの心が、ふ、奮い立ちます、ように……!」
大空に響き続ける断末魔をかき消すように、二人の発動する残留効果が戦場を包み込む。
士気高揚と勝利の凱歌。今なお苦しむ人々を鼓舞する、ディアボロスからの贈り物であった――。
「み、みなさん、聞いてください! 悪魔たちの同盟は崩壊、しました!」
小雪の強い熱意が波のように伝播し、周囲を包む。
紙戦車の砲弾がヤンキーデーモンを吹き飛ばすたび、人々の心に巣食う悪魔への畏怖が消えていく。
(「さっきから胸に視線を感じるけど気のせいか……? まぁ皆を励ませるなら安いもんだ!」)
勝利を誓う歌声を体現するように、晶が剣を振るう。
その姿は、人々が久しく忘れていた勇気の心をふたたび奮い立たせていった。
僅かに生き残ったヤンキーデーモンを、晶が、ネリリが、小雪が、一斉に狙い定める。
「天使でも悪魔でもない、ボクたちディアボロスがこの区を解放して、みせます!」
『ち、畜生オラァッ!!』『あ……アークデーモン万歳だぜオラァッ!!』
小雪が高らかに告げたその一言を合図に、ヤンキーデーモンたちは断末魔だけを残して吹き飛ばされた。
晶はトループス級の一掃を確認すると、歓声を上げる人々へ、外に出ないよう注意を送る。
勝利の歓声にはまだ早い。これだけ派手に暴れた以上、部隊を纏めるアヴァタール級が来るのは時間の問題だからだ。
「戦果は上々。畏怖の心も拭い去れたみたいだな」
「絶対に、負けられ、ません。が、頑張りましょう……!」
「うん。アヴァタールとの決戦に勝てば、区の奪還に一歩前進だね」
住民たちの歓声が響き渡るなか、ネリリは地上に降りたち、戦闘前に敵が遺した言葉をふと反芻する。
イマジネイラを討たれ狼狽えていた、名もなきヤンキーデーモンの言葉を。
「どうすれば良いか、なんて簡単。悪いことをしていた罰を受けるだけで良いんだからね」
かくして、ヤンキーデーモンの撃破は成った。
イマジネイラを討たれ、畏怖の心が払拭された今、足立区の悪魔がかつてのように力を得ることは叶わないだろう。
住民を鼓舞する三人の戦いは文句なしの大成功として、今ここに幕を下ろしたのである……!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ラストリベンジ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
『――間に合わなかったか』
戦場に重々しい声が響くと同時、周囲の歓声がぴたりと止んだ。
声の方角に視線を向けるディアボロスたち。そこに現れたのは一体の悪魔であった。
空飛ぶ赤鰐に乗った小柄な老人――アヴァタール級アークデーモン、悪魔老師アガレスだ。
『ヤンキーデーモンめ、あれほど先走るなと言うておいたのに……馬鹿者どもが』
空飛ぶ鰐の背から戦場を眺めた老悪魔は、程なくして全てを把握したように溜息を漏らす。
ディアボロスの襲撃を許し、部下も畏怖も失い――その果てに足立区の同胞が辿る運命さえも見てしまったかのように。
『だが、むざむざ死にはせぬぞ。覚悟するがいい、ディアボロス!』
怨念の宿った眼光を走らせ、アガレスが吼える。
無論、それに付き合う気などディアボロスたちにはない。
東京奪還戦は足立区を巡る戦いのひとつ、その決戦がいま始まろうとしていた。
岩崎・礼音
(サポート)
口調はステシ準拠
パラドクスは指定した物をどれでも使用
危険や怪我は全く意に介さず積極的に攻撃・行動
多少に関わらず他メンバーに迷惑をかけたり成功を阻害する行為はしない
一般人の危険は率先して庇い、
地形や敵の戦い方などを【戦闘知識】と照らしあわせて有効活用する
基本的には快活な僕っ子
暗色の軍服ワンピースに手甲(ガントレット)で殴る蹴るの前衛
TOKYOエゼキエル戦争、足立区某所。
第二次東京奪還戦の舞台である五区のひとつで、いま死闘の火花が散らされようとしていた。
空飛ぶ赤鰐を駆る老人、『悪魔老師アガレス』。彼こそ足立区を防衛するアークデーモン部隊長の一角であった。
「つまりキミを倒せば、ボクたちの勝ちってことだね!」
新たに戦場へ駆けつけたディアボロスが、言うが早いかアガレスめがけ斬りかかる。
暗色の軍服ワンピースに身を包む少女、岩崎・礼音(Diagrammar・g03225)であった。
一般人のいない戦場だ、全力を躊躇う理由は無い。若き復讐者は青色の瞳でアガレスを睨み、冷徹に告げる。
「街の人たちを苦しめた罪、きっちり償ってもらうよ」
『ほざくな、小娘!』
赤鰐の双眸が凶悪な光を帯びる。空中で突進態勢を取り、標的の礼音に食らいつく構えだ。
対する礼音は復讐者の怒りを増幅させ、ダメージアップの残留効果と為した。
クロノヴェーダを滅ぼせ。絶やせ。魂を揺さぶる声に身を委ね、彼女は自らの利き腕を天へとかざす。
「Rotes Schwert――Gehackt!」
掌から迸る真紅のオーラが一振りの剣へと変わる。
滅絶の意思を込めて振り下ろした一閃が、寸分違わずアガレスへ直撃。脳天を裂かれた赤鰐が苦悶の呻きを洩らす。
次の瞬間、アガレスが宙を蹴って突進。掬い上げるような尾の一撃を受け、衝撃で礼音の肉体が悲鳴に軋む。
「流石に、そう簡単には斃れてくれないか。けど……っ!」
『ぐうう……大人しく死ねばよいものを……!』
肺からせり上がる空気を呑み込んで、礼音はアガレスを睨み返した。
敵は真紅のオーラで負傷し、着実に追い込まれ始めている。礼音の一撃は、後に続く仲間の心強い手助けとなる筈だ。
かくして戦いは佳境へ至る。
アガレスを倒し、ムールムールの喉元へ刃を突きつけるため。
赤鰐の咆哮が怒りを帯びて轟く中、ディアボロスたちは更なる攻勢を開始した――!
成功🔵🔵🔴
効果1【水面走行】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
ネリリ・ラヴラン
覚悟をするのは貴方のほうだよ
大同盟って大きな堰が壊れてしまったことを知れば
悪魔さん達が絶対に勝てない相手だなんてもう誰も思わない
ここで住民さん達に被害が出たら折角拭えかけた恐怖が
蘇ってしまうかもしれないし
【飛行】をそのまま使って空を舞台に戦うね
アヴァタール級が相手では力で圧倒は難しいし
数で押しきれるように仲間とはできるだけ攻撃を合わせたいわ
実際には【高速詠唱】で少しだけ先に魔法を発動
皆を怯えさせる声を発せられないように”凍える棺”に閉じ込めて
一斉に攻める切欠を作り出したいわ
ここからは一つも負けられないからね
それがムールムールさんを引っ張りだす一番の近道!
アドリブや連携は歓迎だよ
呉守・晶
ハッ、むしろテメェがいい覚悟だ
来るのが間に合わずに部下が全滅したってのに、俺達から逃げ出さないんだからな!
いいぜ、そっちがその気ならテメェを斃して足立区の畏怖を削り取ってやるよ!
突っ込んでくるか!なら、真っ向から迎え撃ってやる!
下手に小細工するより、真っ向勝負の方が一般人へのアピールにもなるしな
魔晶剣アークイーターの封印を一部解除して巨大な牙と口のような異形の大剣に変異させて接近してくるのを迎え撃ってカウンター気味に叩き斬ってやる!
並大抵の防御は意味なさない?そりゃ、俺の貪リ喰ラウモノも同じことだ!
なら、後は頼れる味方のいる俺の方が有利に決まってるだろうが!
喰い千切れ、アークイーター!
月下部・小雪
そ、そうです! か、覚悟するのはそっち、です!
一緒に戦う仲間とあの空飛ぶ鰐をやっつけます。
街に被害が出ないように、ボク達も【飛翔】で飛び上がりましょう!
噛み付いてくる鰐を避けながらこっちの攻撃の準備、です。
コダマが装備を取り出したら、【取説付ロケット発射筒装備型モーラット・コミュ】になって
噛み付いてくる鰐の口の中にロケットをお見舞い、です!
え、遠慮はいりません、お腹が爆発するまでいっぱい食べちゃって、ください!
※アドリブ連携大歓迎
『この程度で斃れはせん! 覚悟しろ、ディアボロス!!』
勝利の凱歌が響く戦場に、悪魔の咆哮が木霊する。
手傷を負った悪魔老師アガレスは未だ戦意旺盛だ。
憎きディアボロスを道連れにせんと、息絶える瞬間まで抵抗する心積もりなのだろう。
無論、そんな悪あがきに付き合う気など、ディアボロスたちには更々ない。
このアークデーモンを一秒でも早く滅ぼすこと――それが、この場に集う復讐者たちが共通して抱く想いであった。
「覚悟しろだと? ハッ、むしろテメェがいい覚悟だ」
呉守・晶(TSデーモン・g04119)はアガレスの言葉を一笑に付し、全身に殺気を漲らせた。
この悪魔は、遅参によってヤンキーデーモンを全滅させておいて、まだディアボロスに勝つ気でいるのだ。
あくまで逃げずに向かってくるなら、晶がすべきことは一つしかない。
「いいぜ。そっちがその気なら、テメェを斃して足立区の畏怖を削り取ってやるよ!」
飛翔を発動し、空飛ぶアガレスと目線を合わせる晶。
もはやお前は睥睨する立場にはないのだと告げるように、魔剣アークイーターの切先を赤鰐の眉間に突きつける。
晶に続き、空中へ舞い上がる仲間がふたり。ネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)と月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)であった。
「覚悟をするのは貴方のほうだよ、アガレス」
アガレスへの怒りをダメージアップの力で増幅させながら、ネリリが告げる。
イマジネイラの大同盟が崩壊したことでアークデーモン勢力は大幅に力を落としている。そんな奴等にこれ以上、足立区の人々を苦しめさせる訳にはいかない。
ネリリら三人が空中へ飛翔したのも、敵の抵抗によって被害が生じるリスクを少しでも減らすためであった。
「この戦いはすぐに終わるよ、アガレス。貴方が死ぬことでね」
「あなたを倒して、足立区を、ボクたちが奪還します! か、覚悟して下さい!」
歩み寄ることなど元より不可能。
小雪の言葉を皮切りに、最後の決戦が始まった。
ディアボロスと悪魔アガレス。
両者の展開するパラドクスに足立区の空が大きく歪む。
「コダマ! こ、攻撃準備、手伝ってください!」
先手を取って仕掛けたのは小雪だった。
呼びかけに応え、モーラット・コミュ『コダマ』が小雪の懐に現れる。その脇に、無骨なロケットランチャーを携えて。
コダマが付属の説明書を手繰り、発射準備を開始。そこへ大顎を開けたアガレスの赤鰐が砲弾のごとき速度で迫る!
『喰ろうてやる! 逃がさんぞ!』
「え、遠慮はいりません、お腹が爆発するまでいっぱい食べちゃって、ください!」
コダマの可愛い鳴き声をかき消すように、大型ロケットランチャーが断続的に唸りを上げた。
凶悪な殺傷力を誇るロケット弾が四発、アガレスめがけて飛んでいく。
パラドクスの白い軌跡を曳いた弾が一発残らず赤鰐の顎へと吸い込まれ、炸裂。体内を滅茶苦茶に破壊されたアガレスが、悶絶しながらのたうち回る。
『ギ――……――ッ!?』
次の瞬間、アガレスの心を更なる衝撃が襲った。
声が、出ない。
まるで空間そのものが静止したように、大空にけたたましく響くはずの絶叫が、ただの一声も出ない!
「少し黙っててね。……すぐ終わるから」
驚愕に見開かれたアガレスの視線が向いた先には、魔法を発動したネリリの姿があった。
彼女が発動したのは『凍える棺』。気温を急速低下させ、凍結した空気中の水分で標的を封じ込めるパラドクスだ。
肺を覆った氷は瞬く間にアガレスの全身を覆い、分厚い氷で封じ込めていく。その光景を凝視しながら、ネリリは餞めいた言葉を投げた。
「大同盟って大きな堰は壊れてしまった。だから悪魔さんの支配はもう終わり」
勝利の凱歌が、いっそう高らかに戦場に響く。
それは人類の勝利を約束し、アークデーモンの落日を告げる歌だ。
『――…… ……ッ!!』
小雪と晶が得物を構え、氷に封じられたアガレスを取り囲む。
己がパラドクスで時空を書き換え氷棺をこじ開けるアガレス。そこへネリリは、氷よりなお冷たい声で告げる。
「あなたたちが絶対に勝てない相手だなんて、もう誰も思わない!」
同時――ディアボロスたちの集中砲火が降り注ぐ。
次第に傷を増やし、アガレスがじりじりと追い詰められる。戦いは、いよいよ決着を迎えようとしていた。
降り注ぐロケット弾。空間ごと封じ込める氷棺。魔剣が繰り出す変幻自在の剣閃。
三人のディアボロスが繰り出す攻撃は、一切の容赦なく悪魔老師アガレスの体力を削っていった。
増幅された怒りは威力を高め、導きの光は急所を的確に撃ち抜き、堅固になった肉体は赤鰐の反撃を弾く。
刃を交えるほどに力を増していくディアボロスとは対照的に、満身創痍となったアガレスの命は、今や風前の灯火だ。
『まだ……死には、せぬ……!』
満身創痍のアガレスが標的に選んだのは晶であった。
赤鰐が突撃体勢を取り、加速。
執念を宿した眼で迫り来るアガレスを、対する晶は正面から迎え撃つ。
「突っ込んでくるか! なら、真っ向から迎え撃ってやる!」
晶の意思に呼応するように、魔晶剣アークイーターが不気味な脈動を始めた。
封印の限定解除により変異した剣の刀身が、牙を剥いた巨獣の如き姿に変じ、眼前から襲い来る獲物を睨む。
「並大抵の防御など意味を為さない突撃……か。そりゃ、俺のアークイーターも同じことだ!」
赤鰐の牙と、魔晶剣の牙。
かち合うふたつの大顎が火花を散らす中、晶のアークイーターは更に力を増していく。
そして――刀身の牙が獲物を噛み砕かんとする刹那、晶はアガレスに叩きつけるように言葉を投げる。人々を虐げ、部下を使い潰したアークデーモンが、今まさにディアボロスに敗れる理由を。
「頼れる味方のいる俺たちの方が! 有利に決まってるだろうが!」
その言葉を最後に。
両者の死闘は幕を下ろした。
「コード捕食剣『貪リ喰ラウモノ』っ! 喰い千切れ、アークイーター!」
『ぬ……ぬおおおぉぉぉ!!』
アークイーターに噛み砕かれた悪魔老師アガレスが、断末魔だけを遺して消えた。
骸の一片も残すことなく消え去った空に広がるのは、雲一つない蒼穹だけ。
勝利の凱歌をかき消す程の大歓声に迎えられるように、ディアボロスたちは地上に下り立つのだった。
「お、お疲れさま、でした。住民の皆さんは、全員無事です!」
小雪がそう言って周囲の状況を確認すると、ディアボロスたちは急ぎ離脱の準備を始めた。
大同盟が瓦解したとはいえ此処は敵の勢力圏。長居することは望まれない。
「勝てて良かった。これがムールムールさんを引っ張り出す一歩になるといいけど」
「新宿島の仲間たちもみんな頑張ってるんだ。きっと上手くいくさ」
晶とネリリもまた、人々に別れを告げて帰路に就いた。
ジェネラル級が帰還するまでに支配者のムールムールが動けば、その時こそ足立区奪還の好機となるだろう。
奪還が為った暁にはクロノヴェーダの支配も終わり、貧富に支配される人々も解放される。
「少しでも早く、と、取り戻したい、ですね」
小雪の言葉に頷いて、ディアボロスたちは新宿島へと帰還していく。
何者にも虐げられぬ人々が最終人類史で暮らす日常。その光景が一日でも早く訪れるようにと祈りながら――。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイスクラフト】LV1が発生!
【断末魔動画】LV1が発生!
【動物の友】LV1が発生!
効果2【ダブル】がLV2になった!
【ドレイン】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!