リプレイ
獅子城・羽鳥
連携アドリブ歓迎
仲間の効果活用
変態クソヤローには俺もサド心が疼くが
その前に被害者の支援だ
救急箱や排斥力を受けない医薬品のストック、保存食、清潔な女性用衣類等を荷車、背嚢、カートで持参
【Iポケット】あれば頼る
外傷の治療は女性の仲間にお願いするがモフモフ愛犬も慰め役
持参した材料で栄養価の高いシチューを作り【口福の伝道者】で増やす
※料理は人並み
治療や食事の配給の合間にはサーガの弾き語り
好色な暴君の領主を領民がメッタメタにやり込める物語だ
これで溜飲下げたり慰めたりできるといいが…
そして抵抗する勇気を持って欲しい
普段は直接攻撃するのは無理だが今なら俺達復讐者がいる
※自分達なら倒せると手短に説明
フルルズン・イスルーン
なにやら大変な奴がいると聞いて。
では、からかうもといその審美眼試してしんぜよう。
ともあれまずは食料支援だね。
ボックス・ゴーレムくん出動だ!
【アイテムポケット】がご所望らしいのでまずは配置。
持っていくのは、基本的には暖かい食事と時代にあった保存食だ。
でまあ、いつものボク向きじゃあないけど手当担当かな?
元気づけられるよう、何が来てもケチョンケチョンにしてあげると声を掛けながら支援かな。
そして、心優しい少女がうら若き女性を食い物にする吸血貴族に立ち向かう!
というのはまあ、分かりやすい物語としては印象的じゃないかな?
見た目はこういう時に使い倒すものさ。
実年齢? それに触れたらお終いなのだ。
マティアス・シュトローマー
俺達が戦う事で救われる人がいる一方で、皺寄せで苦しむ人もいる……皮肉だよなー
それでも、七曜の戦でドイツを守るため、そしてロマノフに関わってきた復讐者として出来る事はしていきたいな
村に着いたら【アイテムポケット】で持ち込んだ物資を配って回ろう。商人のフリをすれば少しは警戒心を解いて貰えるかな
本当は売り物なんだけど、この村の現状を知ったら心が痛くて
良かったら貰っていってよ
渡すのは芋や南瓜といった根菜類、麦や保存のきくジャムもいいかな。怪我人には医薬品も
それからお願いがあって。ナボコフがこの辺りを巡回する時間やルートを教えてほしいんだ
俺も鉢合わせは御免だからね
得た情報は仲間と共有し、戦いに備えよう
如月・莉緒
総二さん(g06384)と
普通にロリコンなおっさんってだけでも気持ち悪いのに
少女に巨大な蚊をたからせるとか気持ち悪いの通り越して苛立ってきた
ナボコフに対する嫌悪感を隠しもせず、ロマノフへ降り立って
まずは農村の人たちを助けなきゃね
総二さんに【アイテムポケット】で持ってきてもらった保存食と医薬品を使い
女の子たちに優しく声をかけて手当てさせてもらう
怖くて嫌な思いをしたよね…
元気になるまで時間かかるかもだけど、もう嫌な思いや怖い思いをしなくてもいいようにするね…
手当てが終われば甘いお菓子をお裾分け
気に入ってくれたら【幸福美味】で増やす
ついでに保存食も増やしちゃおうか
もう大丈夫って気持ちが伝わるといいな
神刀・総二
莉緒(g04388)と同伴
莉緒の辛辣な言葉に同意するように頷いて
確かに……聞いた話だけでも嫌な気分になってくるからな
虫が苦手なせいで、巨大な蚊という言葉だけでも嫌悪感が半端ではないが
莉緒と二人で口々に辛辣な言葉を並べつつ
とにかく被害を受けている人達を早く助けてあげないとな
【アイテムポケット】に詰め込めるだけ詰め込んだ食料や医薬品を取り出し
莉緒にそれを手渡し女の子のケアをして回る間に
火を起こして簡単な野菜と肉を入れた温かいスープを準備して
温かい物を食べて身体が温まれば安心するし気持ちも楽になるからな
その後も手当てを終わらせた莉緒が増やしてくれた
お菓子や保存食も配って回って
●貧しき農村にて
パラドクストレインが到着した時、現地は夜だった。
吸血ロマノフ王朝では比較的穏やかな気候の土地でも、日没後はさすがに冷える。
「普通にロリコンなおっさんってだけでも気持ち悪いのに。女の子に巨大な蚊をたからせるとか、気持ち悪いの通り越して苛立ってきた」
如月・莉緒(恋愛至上主義・g04388)はロマノフに降り立ってから、いやそれ以前から、ナボコフへの嫌悪感を露わにしていた。
クロノヴェーダにとって一般人は食い物にすぎない。
しかし性的弱者を狙って毒牙にかけるなど、莉緒には我慢ならない。
「確かに……聞いた話だけでも嫌な気分になってくるからな」
莉緒の辛辣な言葉に、神刀・総二(闘神・g06384)も同意する。
彼自身、虫が苦手なせいで巨大な蚊という言葉だけでも嫌悪感が半端ではない。辛辣な言葉を並べ上げればキリがないが、とにかく被害を受けている人たちを早く助けてあげたい、2人の思いは同じだった。
「俺たちが戦うことで救われる人がいる一方で、皺寄せで苦しむ人もいる……皮肉だよなー」
「気に病むな。悪いのは吸血ロマノフの連中だ」
「病んじゃいないさ」
並んで歩くマティアス・シュトローマー(Trickster・g00097)と獅子城・羽鳥(メタリックトルバドゥール・g02965)は、そんな会話をしていた。
七曜の戦でドイツを守るため、そしてロマノフに関わってきた復讐者として出来ることはしていきたい、それだけがマティアスの頭にあった。病んでいる暇なんて、ない。
「何にせよ、変態ヴァンパイアノーブル討伐の前に被害者のケアだ。それと……」
「食料と医療支援!」
フルルズン・イスルーン(ザ・ゴーレムクラフター・g00240)は羽鳥の言葉に頷き、前方を指した。
「あそこから始めるのはどうかな?」
彼女の指の先には、灯りの燈る農家が点々と見える。
近づいてみると、小屋のような粗末な農家がいくつか建っているだけの、村とも呼べぬ集落だった。
(警戒はしていたけど、クロノヴェーダはいそうにないな……)
総二が周囲に鋭い視線を巡らせた。
どの家も静まり返っている。いいや、一軒の家から少女のすすり泣く声が聞こえてくる。
ディアボロスたちは顔を見合せると、その家の扉をノックした。
「……何の御用でしょうか」
怯えた声で扉を開け、姿を見せたのは、老いた農夫だった。
痩せこけ、深い皺の刻まれた顔には、見慣れぬ者への警戒心と、人間であることの安堵感、その両方があった。
「夜分にすみません、俺たちは行商の者です」
「このあたりの村の話を聞いたんだ。それで立ち寄ったの」
老人に挨拶するマティアスとフルルズンを始め、ディアボロスたちは行商人のフリをしていた。
衣服は新宿島の古着屋で見繕った物であり、背嚢を担いで荷車を引けば、ロマノフ王朝時代の行商人に見えなくもない。
「商人……すまんね、何か買おうにも金がない」
老人は申し訳なさそうな顔だが、マティアスは首を左に振った。
「金なら要らないよ。本当は売り物だけど、この村の現状を知ったら心が痛くて。良かったら貰っていってよ」
マティアスが背嚢の中身を見せた
入っているのは芋や南瓜といった根菜類に麦、保存のきくジャム。
他にもディアボロスたちは【アイテムポケット】を用いて、持ち運べる限りの物資を持ち運んでいた。
「薬もあります。この村にケガ人や病人はいますか?」
総二が【アイテムポケット】から医薬品を取り出した。
薬と聞いて老人の表情が一変した。すがりつくような目を、総二に向けた。
「切り傷や刺し傷に効く薬があれば、孫に頼めるかのう」
老人に招かれ、ディアボロスたちは家の中に入った。
家の奥では10代前半と思しき少女が、祖母の胸で泣いていた。
少女の衣服は破れ、肌には無惨な傷がいくつも見えた。
古いもの、新しいもの、少女の白い肌は傷ばかり。
それらは全て、ナボコフの嗜虐趣味によるものだ。
傷薬にも事欠くのだろう、祖母はすすり泣く孫を抱いてやることしかできない様子だ。
せめて暖だけは絶やさぬよう、粗末なストーブでは薪が煌々と燃えていた。
「……怖かったでしょう。たくさん嫌な思いをしたのね……元気になるまで時間かかるかもだけど、もう嫌な思いも怖い思いもしなくてもいいようにするね……」
祖母の胸に抱きつく少女の手を取り、莉緒は総二から受け取った薬を傷だらけの肌へ塗っていく。
その脇に、羽鳥がそっと替えの衣類を置いた。
袋に包まれた、清潔な女性用衣類。新宿島で女性陣に依頼して買ってきてもらったものだ。
「村のことを聞いたのなら、少女愛卿ナボコフとカマール警備隊のことも聞いておるのじゃろうが……」
老人が訥々と語り出した。
この家は祖父母と孫の3人暮らし。
父親はナボコフの怒りを買って殺され、母親は働きづめで倒れて死んでしまったという。
「この村の若い娘はワシらの孫だけじゃ。ナボコフは夜になると孫にさんざんカマールをたからせて弄び、満足すると次の村へ向かう……」
つまりナボコフは日中は農作業の監視、夜は管理下の農村を回って若い娘たちを凌辱しているわけだ。
「近隣の村の若い娘は全てナボコフに辱められておる。ナボコフの楽しみを邪魔しようものなら、配下のカマールに殺される。……ワシの息子のようにな」
親たちは自分の娘がナボコフの嗜虐趣味の対象にされても、何もできないのだろう。
娘たちが味わう恐怖と絶望、親を始めとした農奴たちの無力感、それらをナボコフは己が糧としているのだろう。
また老人の話によれば、近隣の村は全て、ここと同じような10軒にも満たない数の家が集まった集落のようだ。
ナボコフがここにいないとなると、既に別の村へ向かい、そこで別の娘を辱めているに違いない。
「ナボコフはまたこの村に戻ってくるのかい?」
確認のためにマティアスが聞くと、毎晩一度きりじゃ、と老人は答えた。
今夜はもう来ないのが確実なら、支援をするには今が絶好の機会。
早速、総二と羽鳥が老人の家の台所を拝借して、配給用の料理を作る。
「温かい物を食べて身体が温まれば、安心するし気持ちも楽になるからな」
作るのは持参した野菜と肉を入れた温かいシチューだ。
「♪~」
羽鳥は即興で考えた『シチューの歌』を歌い上げる。
そして味見をして、悪くなければ【口福の伝道者】で量を増やしていく。
孫の治療の合間に祖母が料理の手伝いを申し出たが、あれよあれよという間に増えていくシチューに、彼女はまるで魔法を見ているような気分だった。
「あんたたちは、魔法使いか何かなのかい?」
「似たようなものかもね」
莉緒は老婆に微笑むと、保存食として持参したチョコレートを口に運ぶ。
美味しさという幸せのお裾分け、パラドクス・幸福美味で枚数を増やすと、莉緒は治療を終えた少女に手渡した。
「食べてみて。甘くて美味しいわよ」
少女もまたチョコレートを一口食べると、すぐさま顔を明るくした。
「美味しい……こんなに甘くて美味しいの、初めて……」
すると少女は再び涙を流した。
「お姉さん、ありがとうっ」
それは苦しみや哀しみとは違う涙、感謝から溢れ出た涙。
莉緒は少女を優しく抱き締める。もう大丈夫、という気持ちが伝わることを願って。
「これで良し、と」
総二は出来上がったシチューを、いくつかの鍋へと移し終えた。
後は他の家々に配って回るのみ。
「ではボックス・ゴーレムくん。出動だ!」
フルルズンは荷物運びにゴーレムを召喚、ディアボロスたちは手分けして物資の配給を行う。
もちろん、さっきと同じく行商人を装って。
「このシチューは今晩の食事に。量があるし、温め直せば明日の朝も食べられる。こっちは保存用の食品」
「この保存食を食べる時はね……」
とある家で、総二と莉緒は丁寧に保存食の説明を行う。
「勝手に食糧を配ってナボコフから罰を受けたりしないのかって? ご心配無用、何が来てもボクがケチョンケチョンにしてあげるから」
別の家では、ナボコフを恐れる住人たちをフルルズンが元気づけた。
心優しい少女が、うら若き女性を食い物にする吸血貴族に立ち向かう、というのは分かりやすい物語として印象的かもしれない。見た目はこういう時に使い倒すもの、とフルルズンは考えている。
(少女愛卿を名乗るヴァンパイアノーブル……出会った時はからかう、もといその審美眼を試してしんぜよう)
もしナボコフがフルルズンの実年齢を知ったなら、彼はどんな反応をするだろう?
マティアス以外の面々が配給を終えて最初の老人の家に戻ると、そこでは少女が羽鳥の相棒・スエニョを撫でていた。
アニマルセラピー的な効果だろうか、少女の顔は柔らでいる。
「子守歌になればいいが」
ハープを手に、羽鳥がサーガを弾き語る。
それは好色な暴君の領主を、領民が一致団結してやり込める物語。
せめて溜飲を下げたり、慰めになるといい。そして勇気を持ってほしい。
その思いを込めて羽鳥は歌う。
メロディーは老人の家から周辺の家々にも流れていく。
「普段なら逆らうことなど無理だろうが、今なら俺たち復讐者がいる」
いつしか少女は眠りに落ち、羽鳥もサーガを歌い終えた。
「何から何まですまんね……孫の安らかな寝顔は、いつ以来だろう」
「ナボコフの怖さを、今夜だけは忘れることができたよ……」
少女の祖父母が揃って頭を下げ、ディアボロスたちに礼を述べた。
「今日だけじゃありませんよ」
「私たちの本当の目的はナボコフを倒すこと」
総二と莉緒の言葉に、祖父母は目を丸くした。
「ボクたちなら倒せるんだ。必ず、倒すよ」
「手短にだが、ご説明しましょう」
そしてフルルズンと羽鳥が、自分たちが吸血ロマノフ王朝と戦うディアボロスであることを明かす。
同じ頃、マティアスはある家の住人からナボコフの情報を引き出そうとしていた。
「ひとつお願いがあって。ナボコフが夜間に近隣の村を巡回するルートを知っていたら、教えてほしいんだ。別の村へ行く時に鉢合わせするのは御免だからね」
これから別の村へ支援へ向かう、そういう態での質問だった。
「ワシらの村が最初で、次がこっち、そん次が……」
農夫が古びた地図を広げ、ランタンの灯りの下で説明を始める。
「そんで、最後がここでごぜえます」
ゴツゴツとした働き者の指が示した場所に、ナボコフが最後に訪れる村の名があった。
「この経路だと、このへんの村をぐるりと一周できるんで、行ったり戻ったりしなくて済むんでさあ。……ナボコフがこの土地に着任した時、ワシが今みたいに道順の説明をしたんでさあ。あの時は、あいつがワシらを虐げるだけでなく女の子にまで酷い乱暴をするだなんて、考えもしなかった……」
苦渋に農夫の表情が歪む。
もしナボコフがこのことを知ったなら、農夫は制裁を受けるだろう。
村全体が連帯責任を負う可能性もある。
それでも説明をしたのは、食糧のお礼、そして聞こえてきた羽鳥のサーガのメロディーに勇気づけられたからだろう。
この農夫にも、あの少女と祖父母にも、誰にも制裁は受けさせない。マティアスはそのつもりだ。
「最後の村にナボコフが現れる時間帯は、いつもどのくらい?」
「日付が変わる前あたりだって、この村のやつから聞いたことがありますだ」
マティアスの問いに、農夫がそう答えた。
習慣というのは、なかなか変わらないものだ。
ナボコフは今晩も同じルートだろう。
今から動けば、最後の村で楽しんだ後のナボコフを、待ち伏せして襲撃することができる。
または地図を頼りにナボコフとは逆経路に進めば、どこかで遭遇するはずだ。
どちらにせよ重要な情報を得ることができた、すぐに皆と共有しなければならない。
農夫に礼を述べると、マティアスは急ぎ仲間たちの下へ戻る。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】LV2が発生!
【アイテムポケット】LV3が発生!
効果2【凌駕率アップ】LV2が発生!
【ダメージアップ】LV2が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
●ナボコフを討て
作戦が決まり、ディアボロスたちは持参してきた食糧や医薬品を老夫婦と孫娘の家に置いていくことにした。
それらの物資は、『明日の朝になったら、困窮している近隣の村へ配ってあげてほしい』と老夫婦に依頼もした。
同じ村の人たちの手も借りれば、配り終えることができるだろう。
そのためにも、朝までにナボコフを倒さねばならない。
いいや、朝までにナボコフを必ず倒す、ナボコフに二度と朝は訪れない、ディアボロスたちはそのつもりでいる。
その頃、ナボコフは。
「今宵も堪能させてもらったよ、お嬢さん」
床に倒れたまま動けなくなっている幼い少女を、ナボコフは見下ろしていた。
少女は呆然自失、乱れた衣服から見える素肌には、ナボコフ配下の蚊によってつけられた無数の傷。
家の壁際には、蚊によって拘束された両親の姿があった。
父親は悔しさに血が出るほど唇を噛み締め、母親は今夜も辱めを受けた娘の姿に涙を流していた。
「ではまた明日の夜に」
倒れた少女を一瞥するとナボコフは踵を返し、配下の蚊どもを引き連れて家を出ていく。
ナボコフが出ていった家では、拘束から解放された両親が愛娘を抱き締めていた。
泣き声が聞こえてくるも、ナボコフの耳には届かない。
彼の頭にあるのは、次の村に住む少女たちのことだけだった。
旗楽・清政
偏愛している少女に巨大な蚊を集らせ、恐怖におののく姿を愛でる
変態が治める地域でござるか……。
聞いているだけで頭が痛くなってくるでござるが、
それだけにそこの民等の難儀を思えば捨て置けぬ。
ここは、其奴を討つべく一肌脱ぐと致そう。
……で、此奴等がトループス級の蚊でござるか。
うむ、確かに大きいでござるな。気持ち悪いほどに。
そして、まがりなりにもクロノヴェーダとなればその戦闘力は侮れぬ。
気を抜くことなく、全力で東南の風を吹かせよう。
この火矢に焼かれて、逝くが良い。
反撃は蚊を呼んで吸血してくるようでござるが、
そのサイズが巨大ならば口を片鎌槍で【両断】し、
通常ならば具足と闘気の守りで以て吸血を防ぐでござる。
マティアス・シュトローマー
戦闘が有利になるのは待ち伏せだけど、これ以上被害を出さないためにも逆経路を辿っていきたいな
仲間の方針に従い、どちらのルートを選択した場合でも先手を打てるよう周囲を警戒。敵を発見次第攻撃を仕掛けよう
お勤めご苦労様
偶には血気盛んな復讐者の血なんてどう?
敵陣に飛び込み、密集する敵を足蹴に高く跳躍。さらに【エアライド】で宙を蹴り、衝撃波を伴う一撃をお見舞いするよ
狙うのは背中の翅か口元の針。派手な陽動で敵を引き付け、続く仲間が動き易いよう立ち回ろう
なんて
タダであげるつもりは無いけど
オーラ操作で全身を覆い、反撃の刃を少しでも早く感知できるよう注意を払う。向かってくるものは【エアライド】で宙を蹴り回避を
獅子城・羽鳥
連携アドリブ歓迎
残留効果活用
※逆経路を辿るの希望
覚悟はしてたが胸糞悪…
変態お貴族サマも下っ端も派手にぶちまけるぞ
スエニョもあの子と家族の仇を取ろうと張り切ってるな
【完全視界】使用
逆経路から行く場合も待ち伏せの場合も静かに身を隠しながら行く
襲撃地点とタイミングは仲間に合わせる
内蔵火器全てと拳銃、スエニョのキャノンの《不意打ち・制圧射撃》でミンチにして
残った部位を長剣で切り落とし《一撃離脱》
うるさい波の刃は同じく制圧射撃で銃声立てつつ撃ち落とす
万一逃げようとしても《追跡》で逃さない
さすがは高貴なご身分で美意識高い系(笑)と名高いナボコフ卿
ペットの蚊ですら高尚な貴族趣味を理解しておられる……
※吐き気
カルメン・リコリスラディアタ
アドリブOK、老若男女問わず呼称:(名前)ちゃん
ロマノフに来るのも久々だがよりによって最初に戦うのがでっけぇ蚊なんだよ!
蝶か蜘蛛か百足ならお洒落なモチーフになるけどそれ以外の虫は苦手だし…。
ま、そんなワガママなんて言ってられねーし!
そもそもカマールが大嫌いな主によく似たトンデモ野郎だからな!
しかし巨大な蚊を集らせて怖がる少女を見るのが好きとかどんな性癖なんだよ!
ロマノフだし一応【寒冷適応】は使っておこうか
『大紅蓮の氷花』で凍らせてやんよ!
たとえ反撃で氷の華を砕いても油断は禁物…その氷の破片がてめーらにブッ刺さり切り裂くからな!
神刀・総二
莉緒(g04388)と同伴
よりによって虫が相手か……
正直あまり相手はしたくないが、莉緒の怒りももっともだからな
なるべく近寄らずに戦うようにしたいが
そうも言ってられないば……
敵の動きを【看破】しつつ極力近づかなくても良いよう【天翔風神閃】で攻撃
波の刃は【戦闘知識】と【看破】で回避
俺も、苦手というより嫌いの分類だが
それでも今回は流石に目に余るからな
それに同じ虫嫌いの莉緒を一人だけで行かせるわけにもいかないからな
克服できるとは思わないが、二人でなら何とかなるだろう
巨大熊猫を構える莉緒と一緒に敵へ向かい
少しでも莉緒の相手する数を減らして
良い所は見せれなくても莉緒を支えようと
如月・莉緒
総二さん(g06384)と
私も虫苦手だし、あんまり気は進まないけど
でも女の子たちに酷いことしたり、他の人を殺したりするのは許せないから
嫌悪感よりも今は怒りの方が勝っていて
それでも触れられないように【結界術】を用い
串刺ししてこようとする敵の攻撃を【地形の利用】【戦闘知識】【観察】【看破】で回避を試みた後すぐに反撃
虫は苦手というか嫌いなんだよね
嫌悪感を言葉に滲ませるも【高速詠唱】で発動するのは【重い愛】は愛を魔力に変換するもの
恋人の姿に自身の中の愛を魔力に変換し、それを持って敵を叩き潰すべく【巨大熊猫】を振り下ろす
虫が嫌いなのに一緒にいてくれることに総二さんからの愛を感じて、それすらも魔力に変えて
フルルズン・イスルーン
んむ、ボクよりちっちゃい子がいないのはなにより。
では謀りにいこうかね。
可憐な少女モード!(そんなものはない)
アイス・ゴーレムくん、いざゆかん!
ルートがあって待ち伏せできるなら陽動もできるということさ。
んー、ボクの見た目から連想出来そうな少女ムーブ。
「あ、ナボコフ様ごきげんよう……。今宵は寒くなるとか。巡回はお早めに切り上げて、お帰りなられませんか……?」
と、おびえるように言うぐらいかな?
これでひっかかったら馬鹿にしてやろうね。何の効果も技能も使ってないから本当にただの悪戯なのだ。
ま、寒くなるのは本当さ。ゴーレムくんが氷殺スプレーを打ち込むからね!
煮ても焼いても食えない虫は叩いて畑の肥やしだー!
宝心・ライラ
アドリブ連携歓迎
「にょわーー!超おっきいガガンボー!!!」
恐怖とかを色々超越した根源的な嫌悪を感じ、開口一番に火吹き芸で牽制
炎の中から妖精さん達を召喚して、後の戦いは任せるわ
私はキャーキャーいいながら反撃から全力で逃げ回ってナボコフさんの注意を引く係につくわね
これも立派なお仕事だもの!迫真の演技よ!本当よ!
「最も人を殺した生き物だって言うけれど……これだけ大きければ持ち味活かせてないわよねぇ。あら、いい的」
蚊柱が火柱になる様を見届けてにっこり
●蚊柱、竜巻の如く
少女たちが恐怖に耐える姿、傷つけられた白い素肌を伝う赤い血、やがて堪えきれずにすすり泣く様……そのどれもがナボコフの心を満たした。
彼女たちの恐怖と絶望と押し殺した悲鳴を、毎晩美酒でも嗜むように心ゆくまで堪能した。
時には心が折れたまま戻らず、廃人となってしまう少女も出る。
そういう時はどうするか?
そういう少女はナボコフが血を吸い尽くしてお終いだ。
とはいえ、管理下の地域に存在する少女たちの数には限りがある。
故に、ナボコフは少女たちを生かさず殺さず弄ぶ。
「しかし、毎晩毎晩同じ娘たちというのも、少々飽きてきましたね」
畑と畑の合間にある、次の村へと続く道を歩きながら、ナボコフが呟いた。
「いっそ『集団脱走を企てた』と罪状をでっち上げて、農奴たちを皆殺しにしますか。そして別の土地から農奴の家族を強制移住させるよう手配する……悪くない案です」
頭をよぎったアイディアを自画自賛するナボコフは、ふと人の気配に気づいた。
前方の夜道を、誰かが歩いてくる。
それはフードをかぶった少女だった。
「あ、ナボコフ様ごきげんよう……。今宵は寒くなるとか。巡回はお早めに切り上げて、お帰りになられませんか……?」
少女の挨拶に、ナボコフは眉間に皺を作る。
容姿はナボコフの性的嗜好の範囲、しかし。
「今晩は、お嬢さん。どこの村から来たのかな?」
「それは」
「いえ、話す必要はありません。見当はついていますからね」
ナボコフがいやらしい笑みを浮かべた。
「私はね、この地域の年頃の娘たちを完璧に把握しているのです。家族が娘を隠そうとも、全て見つけ出しています。お嬢さんの顔も声も、私には初めてです。お嬢さんは私の管理下の土地は初めて……そうでしょう、復讐者のお嬢さん」
少女を偏愛する性的倒錯者だとしても、ナボコフはアヴァタール級クロノヴェーダ、ディアボロスの気配は見逃さない。
「バレちゃったか。ひっかかったら、馬鹿にしてやるつもりだったんだけどね」
その少女、フルルズン・イスルーン(ザ・ゴーレムクラフター・g00240)は悪戯っぽく笑うと、ナボコフへ舌を見せた。
老夫婦の家を出たディアボロスたちは、ナボコフとは逆経路を辿り、駆け抜けた。
これ以上被害を出さない、その思いから選んだルートだった。
2つの村でまだナボコフが来ていないことを確認した後、ナボコフへの悪戯を思いついたフルルズンが先行、仲間たちは距離を置き、静かに身を隠しながら行く形になった。
しかしディアボロスであると知られた以上、もはや距離を置くことも身を隠す必要もない。
夜の闇に身を潜ませていたディアボロスたちが、ナボコフ目指して突っ走る。
「お嬢さんはお友達をたくさん連れてきたのですねえ」
瞬く間に周囲に蚊の群れが現れ、ナボコフは後方へと下がる。
まずは配下の蚊に任せるつもりだ。
「しかしお嬢さんは、お嬢さんと呼ぶには……はて? どうも妙ですね……」
後方のナボコフがフルルズンに奇妙な違和感を覚えたその時、彼女のパラドクスが発動した。
「アイス・ゴーレムくん、いざゆかん!」
寒くなるのは本当のことだ。
召喚されたゴーレムが蚊の群れへ氷殺スプレーを噴射したからだ。
「お勤めご苦労様。偶には血気盛んな復讐者の血なんてどう?」
マティアス・シュトローマー(Trickster・g00097)は敵陣に飛び込み、密集する敵を足蹴に高く跳躍した。
「なんて、タダであげるつもりは無いけどっ」
さらに【エアライド】で宙を蹴り、衝撃波を伴う一撃。狙うは蚊の翅か口吻だ。
蚊は、1体1体は頑強ではない。
アイス・ゴーレムの冷気と腕力でまとめて叩き落とされ、マティアスの衝撃波に呆気なく潰れる。
しかし数が多い。
反撃は蚊が蚊を呼ぶ吸血地獄に、羽根を高速振動させての波の刃。
蚊のサイズがサイズだけに、どれも凶悪な手段だ。
「復讐者の血も、カマールたちには美味でしょう」
後方でナボコフが笑った。
「農奴たちが呼ぶ『カマール警備隊』……農奴の監視ではなく、外敵の排除こそが私のカマールたちの本領です!」
ナボコフの叫びに続き、蚊柱がいくつも立った。
どれもが赤黒い蚊たちの蚊柱だった。
(2、3体潰した程度じゃ蚊柱の密度は変わらないな……『点』ではなく、『面』を意識した攻撃が有効?)
敵集団を圧倒する火力で、広範囲に薙ぎ払う。
それを伝えるハンドサインを味方に送ると、マティアスは派手な陽動で敵を引き付ける。
味方が射撃や砲撃に動き易くなるよう、彼は立ち回る。
(覚悟はしていたが……吐き気がしてくるな)
乱立する蚊柱も、見物を決め込むナボコフも、獅子城・羽鳥(メタリックトルバドゥール・g02965)の気分を害した。
「さすがは高貴なご身分で美意識高い系と名高いナボコフ卿だ。ディアボロスの血をご所望とは、ペットの蚊ですら高尚な貴族趣味を理解しておられる……主従どちらもご退場願おうか」
羽鳥は内蔵火器全てと拳銃で、スエニョは背中のキャノンで。
マティアスのハンドサインを受け取った羽鳥は、一斉砲火での制圧射撃を開始した。
文字通りの、弾幕の嵐。
敵の五月蝿い羽根の刃は拳銃で撃ち落とし、万一逃げようとしても羽鳥の目が動きを追跡、スエニョへ撃墜を指示する。
片方が弾丸や砲弾をリロードする際は、片方がカバーに入る。
これの繰り返しで羽鳥とスエニョは絶えず弾幕を展開する。
(私も虫苦手だし、あんまり気は進まないけど……)
如月・莉緒(恋愛至上主義・g04388)の視線の先には、目を逸らしたくなる不気味な蚊柱。
1匹でも気味が悪いのに、これほどの大量となると醜悪さは筆舌し難い。
しかし今は嫌悪感よりも、怒りの方が勝っている。
老夫婦の家で目の当たりにした光景と、聞かされた話が彼女の脳裏をよぎる。
「女の子たちに酷いことしたり、農村の人たちを殺したりするのは許せないから」
彼女の隣には、恋人の神刀・総二(闘神・g06384)。
(よりによって虫が相手……正直あまり相手はしたくないが、莉緒の怒りももっともだ)
凶悪なサイズの蚊にはなるべく近寄らずに戦うようにしたいが、そうも言っていられない。
何よりも同じ虫嫌いの莉緒を、1人で行かせるわけにはいかない。
「克服できるとは思わないが、2人でなら、やれる」
虫は苦手というより嫌いの分類、それでも今回のケースは流石に目に余る。
ナボコフのような存在は野放しにできない、蚊の群れに臆してはいられない。
莉緒と総二、同時に動く。
「虫は苦手というか嫌いなんだよね」
蚊の群れを寄せ付けぬよう莉緒は結界術を張り巡らし、嫌悪感を言葉に滲ませるも高速詠唱で発動したのはパラドクス、重い愛。
恋人の姿に自身の中の愛を魔力へ変換し、それを持って敵を潰すべく巨大熊猫を振り下ろす。
(少しでも莉緒が相手する数を減らす。良い所だって、見せたいしな!)
蚊柱に呑まれぬよう敵の動きを看破して、呼吸法とともに繰り出される手刀、天翔風神閃。
間合いの外であれば手刀から放つ闘気で、間合いの内であればそのまま拳で打つ、二段構えのパラドクス。
口吻で串刺しに迫ろうとも羽根の刃で斬り裂きにかかろうとも、莉緒と総二は蚊が近寄る前に叩き落していく。
確かに巨大な蚊だが、その猛禽類並みの大きさ故に、こちらの攻撃を当てるのは容易。
一撃で潰せたならば、凶悪な反撃手段でも恐ろしくはない。
ただし、反撃前に、潰せたならば。
「ディアボロスの諸君。この数のカマール全てを一撃で潰せますか? それは無理です」
高見の見物のナボコフは余裕を崩さない。
「カマールたちよ。さっさと呑み込んでしまいなさい」
やはり数こそが真の脅威、ナボコフの指示に蚊柱同士が密集し、1つの巨大な蚊柱となった。
これに呑まれたならば四方八方から蚊の襲撃に遭う。
ディアボロスたちは火力を密にして巨大な蚊柱を押し返そうとするも、竜巻の如きそれは止まらない。
ナボコフの目には、ディアボロスたちが今まさに蚊柱へ呑まれるように映った。
そのはずだった。
「にょわー! 超おっきいガガンボー!」
「久々のロマノフで、よりによって最初に戦うのがでっけぇカマールって!」
けたたましい絶叫は宝心・ライラ(ミス・ハッピーエンド・g01071)とカルメン・リコリスラディアタ(彼岸花の女・g08648)。
悲鳴は本心からか、それとも演技か。
どちらにせよ、通常よりも大きい蚊と聞いてはいても、それを目の当たりにした際の衝撃は2人の想像以上。
ライラの胸には不快感や嫌悪感を超越した根源的な恐怖が湧き上がり、カルメンもお洒落なモチーフになりそうな虫ならまだしもそれ以外は苦手だ。
「ヤダー! こっち来るなー!」
「カマールは嫌いだが、そんなワガママ言ってられねーな!」
口から炎の妖精たちを吹き出す紅色吐息ベルベットフレアと、周辺一帯の地形ごと敵を凍結させる大紅蓮の氷花。
「妖精さんたち、お願いいいい!」
「大紅蓮の氷花で凍らせてやんよ!」
ライラとカルメンの炎と氷の攻撃が、巨大な蚊柱の右から叩きつけられる。
「うむ、確かに大きいでござるな……気持ち悪いほどに。ロマノフの民のため、この清政が一肌脱ぐと致そう」
左からは旗楽・清政(知勇兼備の昼行灯・g08816)の放つ東南の風、無数の火矢の猛射が始まる。
(己が領地で、偏愛する少女に巨大な蚊をたからせ、恐怖におののく姿を愛でる……とんでもない暴君、いや変態がいたものでござる)
清政もかつては領地を持ち、領民の命を預かった身。それだけにナボコフの話を聞いた時は頭が痛くなったが、虐げられる民草の難儀を思えば捨て置くことなどできなかった。
「おやおや、これは……残念、期待外れですね」
ディアボロス側の増援であっても、好色のナボコフにはそれが少女であるか否か、だ。
うら若き乙女であればナボコフの好物だが、ライラとカルメンは性的嗜好となる年齢層から逸れていた。
男性の清政に関しては語るまでもない。
ナボコフの嗜好はどうあれ、ライラ、カルメン、清政の攻撃が加わり、巨大な蚊柱は左右からも削られていく。
ディアボロスの数が増せば、それだけ敵の反撃も分散する。
蚊柱で呑み込まんとする動きも停滞する。
「言ったろ? タダで血をあげるつもりは無い、って」
マティアスは最前線で味方の囮となっていた。オーラ操作で全身を覆い、反撃の回避に集中すれば、羽根の刃に裂かれるのは衣服のみで身体は無傷。
彼は四方からたかってくる蚊を打ち落としていくが、ドリルのような螺旋を描く群れが突撃してきた。
マティアスは再び【エアライド】で宙を蹴り、空中へ回避。
入れ替わりにフルルズンのアイス・ゴーレムが前進、壁となって立ちはだかる。
「やってしまうのだゴーレムくん! 煮ても焼いても食えない虫は、叩いて砕いて畑の肥やしだー!」
アイス・ゴーレムの冷気が敵集団を先頭から氷結させていき、続く拳が凍った蚊を叩き割り、打ち砕いてゆく。
「ったく、こんなでっけぇカマールを女の子にたからせるのが趣味とか、どんな性癖だよ!」
カルメンにとってはカマールが大嫌いな主によく似たトンデモ野郎だ。
「ま、だからこそ容赦なくブっ叩けるけどな!」
彼女の大紅蓮の氷花は、たとえ反撃で氷の華を砕いても油断は禁物、飛散する破片は周囲の敵を切り裂く氷の散弾だ。
かたやライラは悲鳴を上げて蚊から逃れながらも、攻撃は忘れない。
「最も人を殺した生き物だって言うけれど……これだけ大きい蚊なら持ち味を活かせてないわよねぇ。あら、いい的。妖精さん!」
パラドクスで蚊柱が火柱に変わる様を見届けて彼女はにっこり微笑むが、炎を突破してくる蚊もいる。
「だから来ないでって!」
これも立派なお仕事、蚊を嫌がって注意を引くのもライラ迫真の演技。
本当に?
演技だろうと本心だろうと、蚊はお構いなしだ。
数を減らそうとも貪欲にディアボロスの血を狙ってくる。
「藪蚊風情に遅れは取らぬ!」
群がってくる蚊の口吻を、清政は片鎌槍で両断する。
通常の大きさならば具足と闘気の守り充分に吸血攻撃も防げるが、敵は猛禽類サイズの異形の蚊。口吻は鋭利な刃物同然、もし甲冑の隙間から刺されたなら血を吸われるだけでなく、どんな毒物を流し込まれるかわかったものではない。
「飛んで火に入るロマノフの虫、火矢に焼かれて逝くが良い」
火矢を射かけつつ清政は徐々に前進、ライラとカルメンも蚊を嫌がりながらも歩を進める。
左右から挟撃する3人が距離を詰めるほどに、蚊柱は絞られ細り、削られていく。
「勢い、落ちてきたね」
五月蝿い羽音も嫌悪感を抱く姿も、もう少しで消えてなくなる。
虫が嫌いなのに一緒にいてくれる総二の愛を感じつつ、それすらも莉緒は魔力に変えて、残存する蚊の殲滅に動く。
見るのも嫌な敵だが、戦いの中で否が応にも莉緒は蚊の動きを観察した。
反撃は地形も利用して回避し、すぐさま彼女は巨大熊猫で叩き落とす。
「もう一息……!」
死角から莉緒に群がろうとする蚊を総二の手刀が駆除していく。
戦闘知識と看破の技能を駆使して、彼は敵の接近を許さない。
ディアボロスたちの集中攻撃に、竜巻の如くだった蚊柱は今や見る影もない。
「あの子と家族の仇を取る。スエニョ、変態お貴族サマも下っ端も派手にぶちまけるぞ」
羽鳥とスエニョ、放てる火器を総動員しての火力投射。
爆炎の中で蚊柱が燃え落ちていく。
なおも1匹の蚊が炎の中から突撃してきたが、羽鳥は眼前に躍り出たそれを長剣で斬り落とす。
羽を切断されて地面に落ちた蚊は、飛びかかったスエニョによって押し潰された。
これが最後の1匹だった。
「残るは」
空になった弾倉を拳銃から外し、羽鳥は銃把に予備弾倉を叩き込んだ。
「おまえだけだ、少女愛卿」
そして銃口がナボコフに向けられる。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【通信障害】LV1が発生!
【エアライド】LV2が発生!
【完全視界】LV1が発生!
【寒冷適応】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV3が発生!
【ガードアップ】LV3が発生!
【ダメージアップ】がLV4になった!
カルメン・リコリスラディアタ
アドリブOK
老若男女問わず呼称:(名前)ちゃん
ナボコフ…見た目は勿論、重度の少女趣味のロリコンか少女から成人女性もイケる女好きかの違いはあれども
大嫌いな主とやってるコト似てるんだよな…だからこそすっげぇ腹が立つんだ!
少女愛はせめて二次元までにしとけよ
三次元に手を出すのは嫌悪感しかねーし
被害者の少女達は一生ものの心身の傷を負ってずっと苦しむ事になるんだぞ!
『血腥き血の海金剛』でチェスのルールも貴族どもの小賢しさや悪趣味な美意識をも薙ぎ倒し破壊するような力技でチェスの駒みたいな軍勢ごと
ナ"ボコ"フをボッコボコにしてやんよ!
反撃は【ガードアップ】を使いつつも大痛手にならないように気を付けるぜ
獅子城・羽鳥
連携アドリブ歓迎
残留効果活用
ロリコンは成人女性が怖いと聞くが
それに加えて身分の低い非力な子供ばかり狙うとは自信がないにも限度があるだろ
変態趣味を我慢して上手く隠しときゃ
金と権力目当ての大人のお姉さまぐらいは優しくしてくれたかもしれないのに
変質者って面倒くさいな
※額を銃口で小突き、鼻で笑う
【未来予測】で敵の動きを先読みだ
俺が変態を鉄拳制裁してる間スエニョは連続砲撃で黒焦げに料理してやれ
PD後《一撃離脱》し反撃のコウモリを《追跡・制圧射撃》で撃ち落とす
この手の倒錯者は只でさえ気色悪い外道趣味なのに
身分に加え高尚な美意識とやらで特権意識全開なところにも虫酸が走る
だがそんな汚物は復讐者が消毒してやるさ
神刀・総二
莉緒(g04388)と同伴
虫も何とかなったし後は少女性愛のおっさんだけか……
さっきの莉緒の辛辣な言葉を思い出しながら
後方にいたナボコフの方へ向かい
莉緒が成人していてよかったと思いつつ
年が離れている相手を愛する事を否定はしないが
お前がやってる事は悪趣味を超えて異常だ
とあからさまに嫌悪感を示して
悪いがそんな趣味を理解したくないし
年端も行かない女性たちを弄ぶお前をのさばらす気もない
莉緒と並びたちながら拳を握りしめ同時に敵へ向かって
血で出来たチェスの駒を【看破】と【ダッシュ】で避けて進み
敵の顔へ【強打】【粉砕】するつもりで【激震掌】を放ち
まだまだ、今までの悪行を思えばこの程度で終わらせる気はないぞ
如月・莉緒
総二さん(g06384)と
さて、最後に何か言い残したいことはある?
総二さんや仲間達と蚊の大群を倒し、ナボコフへ向ける視線は軽蔑に満ちていて
人の好みに文句はつけたくないけど
あなたの行為は愛じゃないから
悪趣味を超えて異常だと言う総二さんの言葉に肯定の意味で頷いて
まだ愛だって言うなら同じ思いをさせてあげるよ
総二さんと並びながら魔杖を構える
同時に向かいながら敵の攻撃には【精神攻撃】【誘惑】そして【精神集中】で抗って
首を刎ねられるのは嫌だし、ね!!
【残像】を残し、反撃は【高速詠唱】した【滝落雨】を【全力魔法】【連続魔法】で
あの子たちの苦しみに比べたら
これでも全然足りないけど
どう?愛を感じた?
と問いかけて
旗楽・清政
クロノヴェーダの名乗りは、侵略された歴史で有名な存在を騙っておるもの。
となれば、その元はおそらく彼の人物でござろうが、その御仁としても
斯様な変態にその名を騙られるのは御免被りたいでござろう。
そして、斯様な変態と語る言葉もなし。なれば。
「この地の平和のためにも、貴様は此処で討ち果たす!」
それがしの最大威力のパラドクスで、此奴を屠りにかかるでござるよ。
少女等を、民等を苦しめた報いを受けよ!
此奴の反撃については、それがし起源を同じくするパラドクスを有しておる。
故に、その手は桑名の焼きハマグリと言うやつでござるよ。
それがしを追い込もうとする手筋を読み切った上で、緑玉の片鎌槍や具足や闘気で防ぐと致そう。
マティアス・シュトローマー
オジサマがどんな人を好きになろうと俺の知った事じゃないけど
相手の意思を尊重せずに傷付けるのは違うと思うな
ノブレスオブリージュの精神も知らずに、ただ奪う醜い姿――国は違えど、同じ貴族として恥ずかしいや
少女愛じゃなくて自己愛に改名したら?
パラドクスを発動。具現化した大鴉達を足場に戦場を駆け、蹴りや銃撃の連続攻撃を浴びせる。トリッキーな動きに【飛翔】も交えてさらに敵を錯乱させよう
へえ、ここでチェスだなんて粋だね
ならナイトっぽく
向かってくる駒達には囲まれないよう【飛翔】や【エアライド】で飛び越え、銃で撃破
この動きができるから駒ならナイトが一番好きだな
チェックメイト!
あと一手で討ち取られる気分はどう?
フルルズン・イスルーン
よーしネタバラシターイム!
ボクをお嬢さんと呼んだ時点でもはや終わっているのだ!
うら若き乙女の元へ! メディスン・ゴーレム!
あえてWIZゴーレムくんで突っ込んでかーらーのー!
こちとら一番外れの成人飛び越えて年増の域だおらー!(光の女神ゴーレムパンチ)
こんな女ドラウグルに引っかかった気持ちを教えてもらおうじゃあないか。
だが何を言われようと知ったことではないのだ!
我がゴーレム生に一片の悔いなし!
えっちな目で見れるもんなら見てみろってんだコンチクショー!
さて、向きじゃないってのにね。
終わった後に【活性治癒】持ってくのもなんだけども。
ボクはナボコフの来た道を辿って治療へ行く。そのためのゴーレムだからね。
●少女愛の末路
(虫は何とかなったし、後は少女愛のアヴァタール級だけか……)
神刀・総二(闘神・g06384)は額の汗を拭うと、如月・莉緒(恋愛至上主義・g04388)へ目を向けた。
先程の莉緒の辛辣な言葉が、総二の頭をよぎる。彼女が成人していて良かったとも、思う。
少なくとも恋人が異常性癖者から性的対象として見られることはないのだから。
「蚊、1匹残らず駆除されちゃったね。さて、最後に何か言い残したいことはある?」
「ったく。あんな数のカマール、どこから出てきやがったんだか」
ナボコフに向ける莉緒の視線は軽蔑に満ちており、カルメン・リコリスラディアタ(彼岸花の女・g08648)は散乱する蚊の死骸に心底嫌そうな顔だ。2人とも、死骸を踏まぬように立っている。
「そう、どこから出てきたのか? あれだけの蚊がいたのに農村では1匹も見なかった。少女愛のオジサマと遭遇するまで、1匹も見なかった。夜間に農村の人たちが脱走しないよう監視させておくには、便利そうな蚊だって思うんだけどね。何でかな?」
マティアス・シュトローマー(Trickster・g00097)は、意味ありげな含み笑い。
「本当は自分が襲撃されるのが怖くて、蚊を全て手元に置いていたんじゃないのか」
そして獅子城・羽鳥(メタリックトルバドゥール・g02965)が、拳銃の撃鉄を指で起こす。
「侮辱、ですね」
ナボコフのこめかみに青筋が立つ。
「舐めてもらっては困ります。その身を以って、思い知らせてあげましょう」
怒りと殺気がナボコフの身から滲み出た。
空では、夜道を煌々と照らす月に雲が差し掛かろうとしていた。
月が雲に隠れ、周囲が闇に閉ざされた時。
ナボコフとの逆説連鎖戦が幕を開けた。
銃撃音に砲撃音、肉と肉のぶつかり合う打撃音、空気を切り裂く衝撃波、様々な戦闘騒音が闇の中で鳴り響く。
暗闇でもディアボロスたちの視界は【完全視界】で確保されている。
対するナボコフも夜を生きるヴァンパイアノーブル、ディアボロス側の攻撃に的確な反撃を繰り出す。
雲海から月が再び現れた時、戦闘は敵味方が激しくぶつかり合う乱戦となっていた。
(クロノヴェーダの名乗りは、侵略された歴史で有名な存在を騙っておるもの。となれば、元はおそらく彼の人物でござろうが、その御仁としても斯様な変態に名を騙られるのは御免被りたいでござろう。そして、斯様な変態と語る言葉もなし……)
旗楽・清政(知勇兼備の昼行灯・g08816)は、カッと目を見開いた。
「なれば!」
緑玉の片鎌槍を構えた彼は神速の速度を以て、ナボコフの正面から突撃する。
「オジサマがどんな人を好きになろうと知ったことじゃないけど。相手の意思を尊重せずに傷つけるのは違うと思うな。ノブレスオブリージュの精神も知らずに、ただ奪う醜い……国は違えど、同じ貴族として恥ずかしいや」
マティアスは具現化した大鴉たちを足場に空中を駆ける。
「この地の平和のためにも、貴様は此処で討ち果たす!」
「自分の身が一番大事、襲撃が怖くて蚊は全て手元。少女愛じゃなくて自己愛に改名したら?」
一直線に突撃する清政と、挑発を交えつつ蹴り技を仕掛けるマティアス、両者が上下からナボコフへ仕掛ける。
「私の配下がカマールたちだけだと、どうして思えるのですかねえ?」
嘲りとともに、ナボコフが周囲に自分の血液をばら撒いた。
ポーン、ナイト、ビショップ、ルーク、クイーン。
その血からチェスの駒を模した軍勢が具現化した。
駒たちはナボコフの意のままに操られ、ディアボロス側の攻撃を妨害、または襲撃する。
ただしキングの駒だけは具現化していない。
「キングはナボコフ自身か。王様気取り、呆れた自意識の高さだ」
「蚊の群れよりはずっと良い。気味が悪くない」
羽鳥はニードルガンから射出した針とワイヤーで駒の動きを抑止、総二は自分と莉緒に迫る駒を蹴り飛ばす。
先程の蚊柱には遠く及ばないが、チェスの駒の軍勢も数が多い。
ナボコフというキングを『詰み』にするには、他の駒を排除しなければならない。
「へえ、ここでチェスだなんて粋だね」
マティアスは包囲されぬよう、【飛翔】と【エアライド】で駒たちの頭上を飛び越えた。
「こういう動きができるから、駒ならナイトが一番好きだな」
トリッキーな動きで敵陣を攪乱、マティアスは空中から駒を狙い撃っていく。
「ヤブ蚊の次は西洋将棋。手駒の多い変態殿だ」
具足と闘気で守りを固めると同時に、清政は片鎌槍でポーンの駒たちを跳ね除けた。
自分が有するパラドクスと、ナボコフのパラドクスの類似点を、彼は見出していた。
それすなわち、敵の手筋が読めるということ。
「故に、その手は桑名の焼きハマグリと言うやつでござるよ」
自らを追い込もうとする駒の動きを読んで先手を取り、清政は逆に味方の突破口を切り拓く。
この拓かれた突破口を、フルルズン・イスルーン(ザ・ゴーレムクラフター・g00240)が駆けた。
「うら若き乙女の元へ! メディスン・ゴーレム!」
召喚されたのは癒しの女神を模したゴーレム。
ゴーレムは左腕でフルルズンを抱え、ナボコフへと突撃する。
「これはこれは愛らしいお嬢さん。貴女から来ていただけるとは光栄の至り。何しろ貴女のお友達は揃いも揃って男か年増、この場の貴女は東洋の諺で言うところの、まさに掃き溜めに鶴!」
狙った獲物が自ら懐へ飛び込んでくることにナボコフが好色な笑みを浮かべ……しかし、その表情がさっと変わる。
「……そう思っていたのですよ、先程までは! ずっと感じていた奇妙な違和感……貴女、見かけ通りの年齢ではありませんね? 実年齢はいくつなのです!」
少女を偏愛し、数多の少女たちを毒牙にかけてきたナボコフだからこそ、フルルズンの少女ならざる何かに気づいたのだろう。
「……女性に年齢を聞くなんて、最っ低だね」
「そーだそーだ、このロリコン変態オヤジ。どーせ女の口説き方も知らねーんだろ。てか年増ってなんだ、年増って!」
チェスの駒たちの排除に動く莉緒とカルメン、口からは辛辣な言葉が飛び出し、ナボコフには永久凍土さながらの冷ややかな眼差しが向けられる。
「感づいたのなら褒めてやろう。それじゃあネタバラシターイム! こちとら一番外れの成人飛び越えて、おまえが言う年増の域だおらー!」
光の女神ゴーレムパンチ、右ストレートがナボコフへ叩きつけられた。
「こんな女ドラウグルに引っかかった気持ちを、教えてもらおうじゃあないか?」
「容姿は乙女でも、百年は生きていそうな魔女の婆さんの血なぞ吸う価値もない!」
殴られながらもナボコフが言い返す。
見た目が少女なだけでは、彼の嗜好からは逸れるらしい。
「百年、婆さん……だが何を言われようと、知ったことではないのだ!」
フルルズンの指示にゴーレムがナボコフとの格闘戦を展開する。
「我がゴーレム生に一片の悔いなし! このロリコン変態卿ー! えっちな目で見れるもんなら見てみろってんだコンチクショー!」
薬草学を主とした治療行為の加護を与えるメディスン・ゴーレムだが、戦乙女としての側面もある。
つまり、格闘戦もお手のものだ。
「オッサン、少女愛はせめて二次元までにしとけよ。三次元に手を出すのは嫌悪感しかねーし」
ゴーレムにカルメンが加勢する。
四肢に巻き付く触手と血の魔力、カルメンは強化された身体能力でナボコフに肉弾戦を挑む。
「被害者の少女たちは心身に一生ものの傷を負って、ずっと苦しむことになるんだぞ!」
見た目は勿論のこと、重度の少女趣味のロリコンか少女から成人女性もイケる女好きかの違いはあれども、ナボコフはカルメンが大嫌いな主とやっていることが似通っている。
だからこそ、彼女はナボコフに対して猛烈に腹が立つ。
「傷は高貴なヴァンパイアノーブルの所有物となったことを示すもの。私からの愛の証、真心を込めた贈り物、受け取る彼女たちも誉れ高いことでしょう!」
ナボコフが高笑い、チェスの駒を操る。
駒の動きに気を取られれば、ナボコフが仕留めに来る。
ナボコフを狙おうとすれば、駒が妨害する。
攻防一体のパラドクス、蚊の群れとは違った厄介さだ。
「少女たちが私という存在を忘れることはありません。大人になる前に私が血を吸いつくし、そして愛が完成する! 彼女たちは永遠に私のもの、他の誰のものにもならないのです!」
ナボコフの残忍極まる理屈に、羽鳥はこれまでにない胸のムカつきを覚えた。
反吐の代わりに吐き出されたのはサブマシンガンの銃弾。ポーンの集団に向けて掃射される。
「この手の倒錯者は只でさえ気色悪い外道趣味なのに、身分に加え高尚な美意識とやらで特権意識全開なところにも虫酸が走る」
チェスの駒の動きを【未来予測】で先読みし、羽鳥とスエニョはそれらをすり抜けた。
「そんな汚物は復讐者が消毒してやるさ」
羽鳥はナボコフを鉄拳制裁、その間、スエニョは絶え間く背中の砲を撃ちまくる。
「汚物、とは言ってくれたものですね!」
ナボコフの体が無数の吸血コウモリに変化した。
しかし羽鳥へ群がろうとした時には既にそこに彼の姿はなく、あらぬ方向から銃弾を受ける。
一撃離脱した羽鳥による、拳銃での制圧射撃だった。
「高尚な趣味を理解しないだけでなく、逃げ足も速い復讐者だ」
吐き捨てるように言い放ち、ナボコフが元の姿へ戻る。
ディアボロスたちは攻撃の際に挑発を交えるのを怠らない。
挑発にナボコフが怒れば、それだけ隙が生じやすくなる。
現に、ナボコフの体には少なくない数の傷が生じている。
「あげく私の少女たちへの愛も汚そうとする。つくづく復讐者というのは度し難い……!」
だが度重なる挑発で頭に血が上ったか、ナボコフは自身の負傷まで気が回らない様子だ。
「あなたの下らない理屈はもうたくさん。人の好みに文句はつけたくないけど、あなたの行為は愛じゃないから」
左右から迫るチェスの駒の動きは看破し、莉緒と総二がナボコフへ迫る。
「年齢が離れている相手を愛することは否定はしないが、おまえがやっていることは悪趣味を超えて異常だ」
総二の顔には、あからさまな嫌悪感。彼の言葉に莉緒は肯定の意味で頷く。
「悪いがそんな趣味を理解したくないし、年端も行かない女性たちを弄ぶお前をのさばらす気もない」
「それでもまだ愛だって言うなら、同じ思いをさせてあげるよ」
2人の前にルークの駒が立ちはだかる。
その名の通り壁となって立ち塞がったルークは、莉緒が召喚した魔機から放たれた魔弾が打ち砕く。
滝のような衝撃を伴うそれは、ナボコフにも襲いかかった。
「首を刎ねられるのは嫌だし、ね!」
サキュバスだからこそ魅了の厄介さも知っている。
精神集中で魅了の視線に抗い、残像と共に莉緒は反撃を回避。直後に総二がナボコフの懐へ飛び込んだ。
パラドクス、激震掌。
総二の拳がナボコフの顔面を打ち抜く。
顎の骨の砕ける感触が、拳を通じて伝わってくる。
「まだまだ、今までの悪行を思えばこの程度で終わらせる気はないっ」
「……ぅおのれぃ!」
さらなる連打を叩き込む総二へ、ナボコフがチェスの駒たちを送り込んだ。
包囲して、袋叩きにする気だろう。
「チェスのルールも貴族サマの悪趣味な美意識も知るかっ。駒の軍勢ごとボッコボコにしてやんよ、ナ『ボコ』フ!」
その膂力で敵の小賢しさも何もかもを薙ぎ倒して破壊する、カルメンの血腥き血の海金剛。
「外道の夜も今宵限り。少女等を、民等を苦しめた報いを受けよ!」
エメラルド色に輝く疾風が敵に向かって吹き抜けるが如き突撃、清政の翠緑の疾風。
両者のパラドクスが総二を包囲するポーンたちとビショップを打ち砕き、ナボコフを巻き込んだ。
辛うじて反撃を返したナボコフだが、脚に力が入らず、地面に膝をついてしまう。
顎の骨を砕かれたのが効いているのだろう。
脳も揺れ、前後不覚に違いない。
残存するチェスの駒、ナイトとクイーンがナボコフの護衛に付こうとする。
しかしナイトはマティアスの銃によって撃ち抜かれ、クイーンはフルルズンのゴーレムに粉砕される。
「チェックメイト! あと一手で討ち取られる気分はどう?」
「これでキングは丸裸、ボクをお嬢さんと呼んだ時点でもはや終わっていたのだ!」
マティアスとフルルズンの視線の先には、ナボコフの眼前に拳銃を突き付けた羽鳥の姿。
「少女性愛者は成人女性が怖いと聞くが。それに加えて身分の低い非力な子供ばかり狙うとは自信がないにも程がある。変態趣味を我慢して上手く隠しておけたなら、金と権力目当ての大人のお姉さまぐらいは優しくしてくれたかもしれないのに。変質者は面倒くさいな」
禿げ上がったナボコフの額を銃口で小突き、羽鳥が鼻で笑った。
隣ではスエニョが嚙みつかんばかりに唸り声を上げている。
「成熟する前の若き蕾こそが至高……この極上の美味を知らぬ者が、何を言うか!」
ナボコフの手が拳銃を跳ね除け、同時に四肢から吸血コウモリへ変化していく。
「知りたくもない味だ」
胴体が吸血コウモリに変わるより早く、羽鳥の拳の連打がナボコフの体を空中に浮かせ、スエニョが追い討ちの砲撃。
拳がナボコフの全身をめった打ちにし、砲弾が炸裂する、鉄拳と砲撃のフォルテッシモ。
そして、空中には待ち構えていた総二。
全身全霊、総二の組まれた両手の拳が振り下ろされ、ナボコフの背骨をへし折った。
「莉緒!」
総二の叫びに莉緒が頷いた時、既に彼女は高速詠唱を終えていた。
莉緒のパラドクス、滝落雨。
召喚した多数の魔機から放たれる無数の魔弾、敵を蹂躙するに余りある避けることすら許されない無慈悲な雨が、落下してきたナボコフに浴びせられる。
それは全力かつ連続、不浄な存在の細胞のひとつ残さない勢いで。
地面に激突したナボコフの背に魔弾はなおも降り注ぎ、四肢が変化した吸血コウモリたちも撃ち抜いていく。
「あの子たちの苦しみに比べたら、これでも全然足りないけど」
魔弾の雨が止み、莉緒が髪をかき上げた。
「どう? 愛を感じた?」
問いかけるも返事はない。
ナボコフは文字通りに肉片のひとかけらも残さずに散り、衣服の切れ端だけが夜空を舞っていた。
被害に遭った少女たちと、その家族。
身体の傷は、いつかは消えるだろう。
心の傷が消えるには、それよりは長くかかるだろう。
あるいは消えないかもしれない。
それを思えば、口の中には苦い味。
しかし少女たちがナボコフに襲われる夜は、もう二度と訪れない。
訪れたのは迎えのパラドクストレイン、そして安寧と静寂の夜だった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】がLV3になった!
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効果2【能力値アップ】がLV4になった!
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