リプレイ
雨ヶ屋・マヌエ
わざわざ周囲を暗闇に覆ってから炎を使うだなんて全く良い趣味をしています。
炎に追い立てられる獲物の姿はさぞかし闇に映えることでしょう。
しかしライトアップされて逃げ回るだけのあたしではありません。
闇の中で炎を反射して煌めく白銀の神像鎧を狙って反撃を試みます。
モーラット・コミュを召喚し、ワイファイライトニングを使用。
エニューオー目掛けて出力を抑えた電撃(「電撃使い」)を放たせます。
ただでさえ強敵相手なのに出し渋りをした攻撃は通用しないでしょう。
一矢報いることすらできず「あたしには無理です!」なんて弱音を吐きつつ炎に巻かれて敗走するのですが、これで相手が思い上がってくれたら大変ありがたいです。
スラウニティス・ケルブシア
とうとう来たか、“偽りの神”よ……思ったよりだいぶ早いご対面だ。
エニューオー、その名は亜人が名乗るべきモノではないのさ。
(などと高圧的な物言いをしているが、その実一旦負けるつもりである。作戦もあるし仕方ないね!)
おっと?目隠しした上で焼きに来ると。厄介じゃないの。
とはいえ"視界を封じられる"のは海中も同じ、他の感覚をたよりに獲物にアタリをつけてブッ刺しにいくものさ。
というワケでケルブシア式漁泳法……の応用だね、一気にツッ込んで串刺しにしてやろうじゃあないの。
とはいえ通用するとは正直思ってない、実際通用しなければ歯噛みするだろね。ヤツをいい気にされる行為ってのには間違いないが、悔しいのも事実さ。
湯上・雪華
絡み、アドリブ等完全受け入れ
怪我描写大歓迎
やることは変わらないですからね
慢心させるためとはいえ全力ですよ
渇望抱く伽藍、参ります
基本は一撃離脱
素早く動き続けることで相手を翻弄したいですね
大した傷をつけられないとしても粘り強く、泥臭く、です
反撃に対しては派手にやられましょうか
使える残留効果は使ってダメージ軽減は狙いますけど、相手の方が上手でしょうからね
無様なところは見せないよう足掻くほど滑稽に映ることもあるでしょう
それが確実な勝利の為なら道化を演じてみせますよ
●偽りの女神への挑戦
エルサレムの中心部にある大神殿の中央で、侵入者の気配を察知した『破壊者エニューオー』は薄く笑みを浮かべた。
「やはり現れたな、ディアボロス達。ここで全員返り討ちにしてくれよう」
自身の勝利を疑わないその傲慢な態度に、スラウニティス・ケルブシア(英雄殺しの巫女・g09078)は顔をしかめる。
「とうとう来たか、“偽りの神”よ……思ったよりだいぶ早いご対面だ」
闘争と殺戮の女神エニューオーを奉じる蛮族ケルブシアの戦士にして巫女であるスラウニティスにとって、その女神の名を騙る破壊者エニューオーの存在は、醜悪な偽者に他ならない。
「エニューオー、その名は亜人が名乗るべきモノではないのさ」
その高圧的なスラウニティスの物言いに、エニューオーは嘲笑を返す。
「この蹂躙戦記イスカンダルにおいては、私こそが“本物”なのさ。そのことを、身を以て分からせてやろう」
エニューオーが両手を掲げ、技を繰り出そうとしたその時。
(「やることは変わらないですからね。慢心させるためとはいえ全力ですよ。渇望抱く伽藍、参ります」)
湯上・雪華(悪食も美食への道・g02423)が、エニューオー目掛けて姿勢を低くして駆け出した。手にするは渇望の呪いを内包する妖刀【空虚】。そのまま雪華は、エニューオーの周囲を高速で駆け巡る。
「私を翻弄したいのだろうが、今の私の目には、その程度の動き、止まってみえる!」
エニューオーがそう叫んだのと、雪華の妖刀が振るわれたのはほぼ同時だった。雪華の電光石火の斬撃を、しかしエニューオーはあっさりと手にした戦鎚で受け止めてしまう。
「大した傷をつけられないとしても粘り強く、泥臭く、です」
だが、それでも雪華は諦めず、素早く妖刀を引き戻すと、続けて2撃目を放った。
「馬鹿め。お前の動きは見えていると
……!?」
次の瞬間、雪華の動きが更に加速する。限界を超えた速度で繰り出された2撃目は戦鎚の守りをすり抜け、遂にエニューオーに直撃する。
だが、
「この『神像鎧』を甘く見たな。お前のパラドクスごときでは、この鎧に傷一つ付けることはできないのさ」
その言葉の通り、神像鎧にはかすり傷の一つも付いておらず、その銀色の輝きはわずかなりとも曇ってはいない。
「フフフフフ、ハハハハハハッ、これこそが神像鎧の力っ!!」
エニューオーが雪華を、いや全てのディアボロスを見下すように哄笑する。その、美しくもおぞましき哄笑が響き渡ると同時に、俄かに神殿内が闇に覆われていった。
「さあ、闇の中で燃え尽きるがいいっ!」
続けて、掲げられたエニューオーの両手の先から、数多の炎の塊が放たれる。
「わざわざ周囲を暗闇に覆ってから炎を使うだなんて全く良い趣味をしています」
放たれた炎から逃げ回りつつ、雨ヶ屋・マヌエ(ザ・ボランティア・g01424)が毒づくと、
「目隠しした上で焼きに来ると。厄介じゃないの」
スラウニティスも同じような感想を口にした。
「炎に追い立てられる獲物の姿はさぞかし闇に映えることでしょう。しかしライトアップされて逃げ回るだけのあたしではありません」
マヌエの目が捉えたのは、炎を照り返して輝く白銀の神像鎧。そう、この闇と炎の中では、白銀の神像鎧は何よりも目立つ。
「スタナ! 3、2、1、今!!」
マヌエは炎に巻かれながらも、相棒であるモーラット・コミュの『スタナ』に指示を飛ばした。すぐさまスタナは全身から放電し、高圧電流をエニューオーに浴びせかける。
「雑魚にしてはやってくれる。だがこの鉄壁の神像鎧の前には、どんな炎も冷気も電撃も無意味。これはもはや常識っ!!」
エニューオーが再び両手をかざし、さらなる炎を放とうとした、その時。
「闇の中に逃れれば無事に逃げ切れる……という考えは浅はかだネ?」
いつの間にかエニューオーの背後に回り込んでいたスラウニティスが、闇の中を泳ぐように、一直線にエニューオーへ突撃をかけた。
【ケルブシア式漁泳法】を応用し、視覚以外の感覚をたよりに繰り出された死角からの攻撃を、エニューオーはかわすことができない。突き出された『ケルブシアの短刀』が、エニューオーの無防備な背中に突き立てられる。
が、その刃は神像鎧に阻まれ、エニューオーの肉体へまでは届かなかった。
「惜しかったな。だが、自らの非力を嘆く必要はないよ? それだけ私とお前たちに力の差があったということさ」
エニューオーが右手の平を背後へ向けると、放たれた炎の塊が逃れる間もなくスラウニティスを飲み込んでいく。同時に、正面へ向けられた左手の平から放たれた炎が雪華とマヌエをも巻き込んでいった。
「うわっ……これ以上は、あたしには無理です!」
真っ先に弱音を吐いたのは、マヌエだった。情けない言葉を吐きつつ、炎を払い退けるようにして撤退していく。
一方で、スラウニティスは一言も言葉は発しなかった。ただ、歯噛みして悔しさをその顔にはっきりと浮かべると、闇の中を泳ぐようにエニューオーとの距離を取っていく。
それはエニューオーをいい気にさせるための芝居ではあるが、全く攻撃が通じなかったことへの悔しさだけは、本心からのものだ。
そして雪華は、仲間達が早々と撤退していく中、独り炎に対抗していた。
「無駄な足掻きはよせ。お前もお仲間同様、とっとと尻尾を巻いて逃げたらどうだ?」
あまりに一方的な戦闘に、エニューオーは明らかに気をよくしているようだ。そうでなければ、こうも易々とディアボロスの逃走を許したりはしなかっただろう。
「そんな無様なところは、見せられませんよ」
必死に炎に耐えながらも、雪華が呟く。だが彼が耐えきれたのもそこまでだった。炎はさらに四方八方から襲い掛かり、雪華の身を容赦なく焼いていく。それでも雪華は最後まで炎に抗いつつ、エニューオーが生み出した闇を逆に利用して、神殿から脱出していった。
「ふっ、無様なところを見せないように足掻けば足掻くほど滑稽だということに、気付いていないらしい」
そんな雪華の足掻きを嘲笑うエニューオーは気付いていなかった。雪華がエニューオーを慢心させるために、敢えて道化を演じていたことに。いや、雪華だけではない。マヌエの弱音もスラウニティスの歯がみした表情も、全てはエニューオーを慢心させるためのものだ。
そしてその作戦は、確実に功を奏しようとしていた。
苦戦🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
クィト・メリトモナカアイス
なるほど……さくせんはかんぺきにりかいした。
おぉー……鳥?蛇?
んむ、汝が何なのかは分からぬけれど。
汝らにもはや加護なし。
我の役目はエニューオーを油断させること。
神像鎧の力を使いエニューオーを挑発しつつ、良い感じにやられることで油断を誘う。
モナカ突撃型、斬撃型を呼び出し、「突撃&斬撃のペルシャ」。
突撃型が巻き起こす竜巻と、内部を飛び交う斬撃型による斬撃。役割は役割とはいえ本気でやる……のだけれど、あっちも同じようなのが使えるみたいだし、普通に我ごと吹き飛ばされそう。
吹き飛ばされたらそのままむぎゅーと倒れておく。
復讐者など取るに足らぬ……そう思ってくれるとよいのだけれど。
ジズ・ユルドゥルム
やれやれ。いちいち盛り上げてやらねばならんとは、世話の焼ける亜人だな
とはいえ演技は得意じゃない
大根芝居を見せるより、本気で仕掛け、本気で蹴散らされに行く。
武器にまとった光を槍に変じ、急接近ののち全力の刺突攻撃を試みる。
次の一手で光を斧に変じ、次に鎌、大剣…
私の繰り出すあらゆる攻撃が敵に通用しない状況を作り、奴を驕らせたい。
仲間と同時攻撃を狙えば、我々は束になっても弱いとでも思うだろうか
反撃に対しては、光を盾に変じ防御を試みる。
通用せずともいい。
私の本気の攻撃と防御、その両方を敵に蹴散らさせることで、
さらに驕り昂らせたい。
打ち負かされることで道が切り開けるのならば。
私は全力でつとめを果たすのみ。
ヌアダ・オグルア
鎧を着てどれほど強くなったのか知らないけれど、この人数を相手にして勝てるつもりかい?
なんて物知らずかつ生意気な態度を見せつけながら参戦だ。
顔にはニヤニヤ笑いを浮かべておこう。
味方が攻撃するのに合わせて無双馬に跨り突撃したらエニューオーの目前でくるりと反転、遠心力の加った一撃必殺の後ろ蹴り「バレル・キッキング」で、エニューオーの振り回す鎚を迎撃……できない!?
この俺が、いや無双馬が逆に吹き飛ばされるだなんて!!
愛馬プレセペごと錐揉み回転しながら神殿の壁や柱に叩きつけられて、そのままノックアウトされる。
そんな感じの作戦だ。
●破壊者無双
暗闇に包まれた神殿内で戦う『破壊者エニューオー』とディアボロス達の様子を、クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)は神殿の外で観察していた。
「なるほど……さくせんはかんぺきにりかいした」
どこか不安の残る棒読み口調でそう言うと、クィトはようやく闇の薄れつつある神殿内へと足を踏み込んでいく。
「やれやれ。いちいち盛り上げてやらねばならんとは、世話の焼ける亜人だな」
その後に続くのは、『鳥骨の戦面』を被ったジズ・ユルドゥルム(砂上の轍・g02140)だ。
「ほう、『神像鎧』を纏った私の力を目の当たりにしながら、それでも挑んでくる者がいるとはな。例え絶望的な状況でも希望を捨てぬ勇者なのか、それとも実力差も理解できぬ愚者なのか」
エニューオーは手にした戦鎚を構えると、新たに表れたディアボロス達へと向きを変えた。
「鎧を着てどれほど強くなったのか知らないけれど、この人数を相手にして勝てるつもりかい?」
そんなエニューオーに物知らずな態度で言葉を投げつけたのは、無双馬『プレセペ』に跨った赤毛の少年、ヌアダ・オグルア(放浪少年・g05710)だった。テンガロンハットの下でニヤニヤ笑いを浮かべる生意気な少年に、エニューオーは呆れたように首を振る。
「……どうやら、想像以上の愚者だったようだ」
クィトはそんなエニューオーの姿を頭からつま先までじっくりと観察すると、
「おぉー……鳥? 蛇? んむ、汝が何なのかは分からぬけれど。汝らにもはや加護なし」
ビシッと手にした『黄金猫拳打棒』の先端の肉球をエニューオーへと向けた。
「こちらも愚者か。話にならぬ」
エニューオーが戦鎚を振り被り、ヌアダとクィトを一撃の下に吹き飛ばそうとした時。
「そちらが動く前に、その命脈を断つ」
ジズが、先に仕掛けた。『獣骨の斧槍』に鷹のジン『ケレイ』を憑依させると、斧槍が発光し光の槍を形作っていく。
(「あいにく演技は得意じゃない。なら、大根芝居を見せるより、本気で仕掛けに行く」)
ジズは光の槍を手に、一気にエニューオーに接近すると、全力の刺突を放った。
速度も申し分なく、狙いも完璧な、会心の攻撃。だがそれでも、神像鎧に守られたエニューオーを傷つけることは叶わない。
「自信の一撃が通じなかった、その気分はどうだ?」
エニューオーが残忍な笑みを浮かべる。だが、ジズは諦めなかった。
「槍が通用しないのなら!」
光の槍を今度は斧に変じ、渾身の力を込めて叩きつける。それも効かないと悟るや、すぐさま次は鎌へと形を変じ、連続攻撃を繰り出し続けるジズ。
「雑魚が、しつこいぞ!」
さすがに苛立ったエニューオーが、背中の翼を大きく広げる。
「おっと、アンタの相手は一人じゃないってこと、忘れてない?」
そこへ、プレセペを駆ったヌアダが突撃してきた。さらには、
「『モナカ』突撃型斬撃型、吹き飛ばせー」
クィトも浮遊する猫耳・猫尻尾付きの球形ガジェット『モナカ』突撃型を呼び出すと、高速でぐるぐる回転させながらエニューオーへと突撃させる。
「しつこいと思われようが、何度でも食い下がる!」
さらにはジズも、今度は武器を大剣の形へと変え、全身全霊を以て斬りかかった。ジズの斬撃がエニューオーの胴に炸裂し、
「ブルズアイ!」
ヌアダの騎乗するプレセペがエニューオーの目前でくるりと反転し、遠心力を乗せた後ろ蹴りを放つ。
「ほう?」
プレセペの蹴りでわずかに浮き上がったエニューオーの体を、高速回転する『モナカ』突撃型が巻き起こした竜巻が上空へと巻き上げた。そこへ、神殿内の天井付近に待機していた『モナカ』斬撃型が、その丸い体から刃を伸ばし、風に巻かれるエニューオーを切り刻んでいく。
「やったね!」
ヌアダがガッツポーズを決めたその時。突如天井付近で発生した強烈な突風が、モナカ斬撃型とモナカ突撃型を吹き飛ばした。
「その程度で勝った気になるとは、やはり愚者の類だったな」
見れば、背中の翼をはためかせたエニューオーを中心に巻き起こった竜巻が、見る間に広がりつつあった。
「これは……まずい!」
周囲のもの全てを飲み込み巻き上げていく竜巻を見て、ジズは咄嗟に光の大剣を今度は盾の形に転じて防御を試みる。だが、その盾を以てしても竜巻に抗うことはできず、ジズとクィトの体は宙へと持ち上げられ、そして弾き飛ばされるように神殿の内壁へと叩きつけられた。
「むぎゅー。あっちも同じような竜巻が使えるなんて」
そのまま倒れて動かなくなるクィト。
(「これで、復讐者など取るに足らぬ……そう思ってくれるとよいのだけれど」)
そんなことを考えつつ、静かに目をつぶる。
「力、及ばなかったか……。だが、私が打ち負かされることで道が切り開けるのならば」
ジズはなんとか体を起こそうとしたが、体が言うことを聞いてくれない。だが、本気で挑みそして蹴散らされたからこそ、エニューオーはますます驕り昂るはず。そう信じて、ジズもついに床に倒れ伏した。
「負けるもんか! がんばれプレセペ!!」
一方、ヌアダは竜巻に抗うようにプレセペを跳び上がらせると、上空のエニューオー目掛けて再度後ろ蹴りを放たせた。
だが、今度はその一撃はエニューオーの戦鎚に受け止められてしまう。
「なら、その槌を迎撃……できない!?」
血に塗れた鎚が無造作に振るわれ、ヌアダとプレセペの体が錐揉み回転しながら神殿の柱へと叩きつけられる。柱が砕け散るほどの衝撃に、ヌアダの呼吸が一瞬止まった。
「この俺が、いや無双馬が逆に吹き飛ばされるだなんて!!」
そう言い残し、ヌアダの意識が闇に飲み込まれた。
「フッフフフフフ、何人で同時にかかってこようが同じことさ。今の私には、誰も勝てないんだよ!」
3人のディアボロスを同時に叩き伏せたことで、エニューオーはますます驕り高ぶっているようだった。
失敗🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
アルラトゥ・クリム
白銀の神像鎧ね…同じ白銀を頂きに戴く魔法使いとしては
ちょーっと負けられないかな。
力を得られたなら命は要らぬ、か…
単語を置き換えたら、分からなくも無いけど
だからと言って、譲ってやる理由は無いかな
精神集中して無念無想の境地に没入し、敵の挙措を観察して情報収集
敵の槍の伸縮速度とタイミングを看破したら
槍を最伸長した機会を見計らって一気に間合いを詰め
パラドクスと成した剣形態ブレードガンで槍を斬り払いつつ
鎧の隙間、或いは鎧に護られぬ頸動脈などの急所を狙い澄まし
梵我一如の理の一端を以て、激烈なる斬撃を繰り出し
敵が捨てた命を、その望み通りに絶つ
「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ…ってね」
アドリブ&絡み連携歓迎
御守・樹
エニューオーって初めて聞いた。アテナと並ぶ知名度あったんだ?
でも目立つ逸話が無かったんだろうなぁ。だってあのエリスだって黄金の林檎で出番があるくらいだ。
とりあえず面倒な取り巻きを排除しとかないと。
ファランクスってーと古代ギリシャから?の陣形だよな。であの赤い色はスパルタを彷彿をさせんなぁ。
ってーと他ポリス以上の練度のスパルタのさらに上とみたほうが無難か。それにクロノヴェーダだしな。
密集してしてるならそれ幸いとAtroposの一つを投擲、パラドクス紫電を発動して攻撃だ。
反撃には一気に距離を取る事で回避を試みる。練度にもよるけど単独より群は多少はスピードが遅くなるものだし。
イル・シルディン
*アドリブ・連携歓迎
一時の力に酔う対価が無二の命と…
さすがに共感は微塵もできないわね
あの陣形に正面から当たるのは考えたくないわ
かといって安全圏から果てるまで矢を降らすにも手数が足りない
なら間を取るしかないかしら
弩を手に密集陣形の敵群へ走り込み
盾を構えさせてから跳躍して【エアライド】で頭上を越える軌道を取り
盾の裏手に回り込みながら頭部や背後を狙い撃つわ
無駄撃ちを減らすためにある程度の危険を受け入れ
長柄武器と盾を構え密集するがゆえの
方向転換のし難さをつければ最良ね
着地後も脚は止めずにダッシュで距離を取り反撃に備えるわ
生憎こちらは、せっかく助かった命を
そうやすやすと捨てる気はないのよ?
●鉄壁のファランクス
神殿の中央付近でエニューオーとディアボロスの戦闘が行われている頃。
神殿の最奥部に安置された『ギリシャ神像』前でも、戦いが始まろうとしていた。
「エニューオーって初めて聞いた。アテナと並ぶ知名度あったんだ? でも目立つ逸話が無かったんだろうなぁ。だってあのエリスだって黄金の林檎で出番があるくらいだ」
御守・樹(諦念の珪化木・g05753)は、既に戦闘に入っているエニューオーの姿を横目で見つつ、中央部を迂回して神殿の最奥部を目指していた。歴史好きの樹にとって最終人類史におけるエニューオーの伝説がどのようなものかは大変興味あるところだが、ここにいるのはあくまで改竄された存在だ。今はそれよりも、面倒な取り巻きを排除することこそが最優先事項だろう。
「白銀の神像鎧ね……同じ白銀を頂きに戴く魔法使いとしては、ちょーっと負けられないかな」
アルラトゥ・クリム(現代の魔法使い・g05088)も、エニューオーの存在を横目に見つつそんなことをつぶやく。
「でもまずは、あいつらをなんとかしなくちゃね」
アルラトゥの視線の先には、ギリシャ神像を守るように整列して立ちはだかる『オークファランクス兵』の姿があった。明らかにサイズの合わない『神像鎧』が不釣り合いだが、その能力が並のトループス級のものではないことは、一目で見て取れる。
「む、侵入者だと!? 全員、神像を死守しろ! エニューオー様のために命を捧げるのだぁっ!!」
ディアボロス達の侵入に気付いたオーク達が、神像を守るように得意の密集陣形を取った。
「一時の力に酔う対価が無二の命と……。さすがに共感は微塵もできないわね」
自由気ままに生きるイル・シルディン(気ままに我がまま・g05926)にとって、オーク達の考え方は対極にあると言える。
「とはいえ、あの陣形に正面から当たるのは考えたくないわ。かといって安全圏から果てるまで矢を降らすにも手数が足りない」
イルは、鉄壁の陣形に加えて強力な神像鎧を纏ったオークファランクス兵達に対しての有効打を思いつかず、攻めあぐねていた。
「ファランクスってーと古代ギリシャから?の陣形だよな。であの赤い色はスパルタを彷彿とさせんなぁ」
樹は本来の歴史に照らして、攻略法を考察する。
「ってーと他ポリス以上の練度のスパルタのさらに上とみたほうが無難か。それにクロノヴェーダだしな」
「ゴチャゴチャうるさい奴らめ。死ねぇっ!!」
オーク達が密集陣形のまま、スパイク付きのシールドを前面に構えて突撃を開始した。
まるで猛牛の群れのようなその突撃に、樹は咄嗟に投擲用ナイフ『Atropos』を投げつけた。だが、Atroposはオークファランクス兵の頭上を飛び越して飛んで行ってしまう。
「間抜けめ。ナイフの狙いが甘いぞっ!」
馬鹿にしたように嘲笑するオーク達。だが、樹は動じることなく一言、叫んだ。
「響け!」
次の瞬間、投擲したAtropos目掛けどこからともなく雷が落ちた。激しい稲妻が、オーク達の間を駆け抜ける。密集していたがゆえに避ける術もなく、電気故に不完全な神像鎧では防ぎきれないのだ。
「接近してもダメ、離れすぎてもダメなら間を取るしかないかしら」
続けて、イルが動いた。片手持ちのリカーブ連弩『hunting hawk』を構えると、雷撃を受けて混乱するオークファランクス兵の部隊へと走り込んでいく。
「ええい、うろたえるなっ! 敵が来るぞっ!!」
指揮官らしいオークの一喝でようやく落ち着きを取り戻したオーク兵達が、一斉に盾を前方に構える。だが、そう動くであろうことはイルも予想済みだ。イルは高く跳躍すると【エアライド】の力でさらに宙を蹴り、オーク達の頭上へと舞い上がった。
「数を撃てば当たるというものでも無いのよね」
そして、慌てて盾を頭上に掲げようとするオーク達の頭部や背中を狙い撃つ。ファランクスの特徴である密集陣形は、正面からの攻撃には強いがそれ以外の包囲からの攻撃には脆かった。さらに、密集陣形では容易に方向転換もままならない。
だが、宙に跳んだ以上は着地する瞬間が必ず発生する。そしてオーク達は本能的にその瞬間を狙って一斉に盾を叩き込んできた。
「接近して無駄撃ちを減らすためには、ある程度の危険は受け入れないと」
イルは盾を叩きつけられる際の反動を逆に利用してオークファランクス兵の包囲から飛び出し、そのままダッシュで間合いを取る。だが、脱出に利用したたった一撃の盾の直撃だけで、全身の骨が砕け散りそうな衝撃がイルを襲っていた。
「なんて威力。並のアヴァタール級よりも強いかもしれない。これが神像鎧の力?」
「グフフフフッ、命と引き換えに得たこの力、貴様らごときに遅れはとらん」
自慢げに醜悪な笑みを浮かべるオーク達。精神集中して無念無想の境地に没入し、オーク兵の挙措を観察していたアルラトゥはその言葉に顔をしかめる。
「力を得られたなら命は要らぬ、か……。単語を置き換えたら、分からなくも無いけど。だからと言って、譲ってやる理由は無いかな」
一通りの情報収集を終えたアルラトゥが、『ワイズブレードガン』を長剣形態に変形させる。
「フンッ! 来るか小娘っ!!」
オークファランクス兵達は一斉に魔法の長槍『サリッサ』を伸ばし、アルラトゥを刺し貫かんとした。だが、パラドクス【無念無想】によって異能の域に達した見切りの業を体得していたアルラトゥは、槍が最大まで伸長した機を見計らって一気に間合いを詰め、ワイズブレードガンでオーク達の神像鎧の隙間を狙って切りつけていく。
「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ……ってね」
けれど、一撃ではオークの自ら捨てたはずの命を断ち切ることはできない。神像鎧は単に鎧を纏った箇所の防御能力を高めるだけでなく、身につけた者の能力を総合的に高める力があるのだろう。
それでも、不完全な神像鎧ではダメージの全てを防ぎきれるわけではない。ならば、戦いようはいくらでもある。
「生憎こちらは、せっかく助かった命をそうやすやすと捨てる気はないのよ?」
イルがhunting hawkに番えた矢をオークファランクス兵達へと向けた。
そう、戦いはまだまだ始まったばかりなのだ。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【書物解読】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
【エアライド】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV2が発生!
【グロリアス】LV1が発生!
伏見・逸
(連携アドリブ歓迎・残留効果を有効活用)
(なるほど、慢心を誘う…ね)
(相手を挑発して、虚勢を張って、自分を強く見せようとするのは
昔からやってた事だ
そういう奴(俺)をボコせば、向こうもさぞかし気分がいいだろう)
ぶっ壊すのがお得意か?奇遇だな、俺もでな
『不死身の龍』とも呼ばれたもんよ
…本当に不死身なのかって?試してみるか?
この禍がてめえを潰す前に、やれるもんなら、だがな
長ドスを抜いて力任せに叩きつける(【デストロイスマッシュ】)
敵を挑発し、派手に暴れて派手に吹っ飛ばされる
慢心を誘う為と割り切ってはいるが、動けなくなるまでは本気で動く
戦いながら敵を観察、動きの癖等を見極め
他のディアボロスに情報を残す
エイレーネ・エピケフィシア
醜悪なる亜人の将よ
エルサレムの市域は瞬く間に制圧され、今やあなたの命運は尽きました
女神の名を騙る傲慢と、積み重ねた悪行の報いを受けなさい!
慢心を誘う前哨戦で深傷は避けたいです
《神護の輝盾》で身を護り、仲間の状況にも気を配って連携します
互いの隙をかばい合うべく、短く的確に号令を
敵が放つ炎に呑まれぬよう絶えずダッシュ
回避できない時は炎の層が薄い箇所を見つけ、盾を突き出しながら突破
熱に曝される時間を最小限に、【ガードアップ】と忍耐力で耐えます
くっ、何と言う力……!
攻撃時は『駆け抜ける激情の槍』を使用
盾が放つ光で闇を照らして敵の動きを見据え
攻撃後は一撃離脱で深入りしません
物言いの割に臆病だと思わせます
ケイミア・アレーン
女性の亜人とは珍しいですね
……だからこそ厄介でしょうか
その能力故に生き残れているのですからね
さて……まずは慢心させないと、ですか
神像を破壊したくても、守られていてはそれもできませんからね
『ゴーレムメイカー』で周囲の瓦礫とか
『建造物破壊』で用意した材料でゴーレムを組み上げて
エニューオーへと突っ込ませます
あえて大きさ重視の構築にして、鈍重な動きで攻撃しますね
そう演出すれば、動きが遅くても不審には思われないでしょう
当然、敵の火力の前に破壊されますよね
そこで最高傑作が……!? とか驚愕した素振りでもしておきましょうか
コアさえ無事なら何度でも作れますが、それは秘密
後で痛い目を見せてやりましょう
●勝たない戦い
ディアボロスの一隊が『オークファランクス兵』と交戦状態に入ったことに気付いても、『破壊者エニューオー』は動じた様子を見せなかった。それだけ精鋭たるオークファランクス兵を……いや、彼らに授けた『神像鎧』の力を信用しているのだろう。
「女性の亜人とは珍しいですね。……だからこそ厄介でしょうか。その能力故に生き残れているのですからね」
戦場を観察していたケイミア・アレーン(マッドアルケミスト・g08653)は、冷静にエニューオーについて分析していた。女性の亜人は高い戦闘力や特殊な能力を持たない限り役立たずの個体として生贄に捧げられることがほとんどだ。つまり、生き延びてジェネラル級まで昇りつめたエニューオーは、例え神像鎧がなくとも十分強いはず。
「さて……まずは慢心させないと、ですか。神像を破壊したくても、守られていてはそれもできませんからね」
ケイミアはちらっと神殿の最奥部の『ギリシャ神像』へと目を向ける。例えギリシャ神像を守るトループス級を全滅させたところで、今度はエニューオー自らが神像の守りにつくだろうことは容易に予測できる。だからこそ、そうさせないために慢心させる必要があるのだ。
「なるほど、慢心を誘う……ね」
伏見・逸(死にぞこないの禍竜・g00248)は、顔を歪めて皮肉気な笑みを形作った。
「相手を挑発して、虚勢を張って、自分を強く見せようとするのは、俺が昔からやってた事だ。そういう奴をボコせば、向こうもさぞかし気分がいいだろう」
逸はディアボロスに覚醒する前から暴力の世界に生きてきた。そういった駆け引きは得意分野だ。
「準備はいいですか? では、いきますよ」
エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)はケイミアと逸にそう声をかけると、エニューオーの前へと歩み出す。そして、
「悪なる亜人の将よ。エルサレムの市域は瞬く間に制圧され、今やあなたの命運は尽きました。女神の名を騙る傲慢と、積み重ねた悪行の報いを受けなさい!」
高々とそう宣戦布告した。
「ふん、生意気なウェアキャットの小娘め。私の命運が尽きた? いいや、尽きたのはお前の命運だ!」
エニューオーの哄笑が響き渡ると同時に、神殿内が闇に包まれていく。
「フハハハハッ、燃え尽きてしまうがいいっ!!」
エニューオーが両手を振るうと、その手から放たれた炎が一斉にエイレーネへと襲い掛かった。
(「前哨戦で深傷はなるべく避けたいです」)
エイレーネは『神護の輝盾』を掲げながら、炎に飲まれぬよう後退する。だが、炎はまるで意思があるかのように、自ら軌道を変えながらエイレーネを包み込んでいった。
「くっ」
止む無くエイレーネは盾の影に身を隠しつつ、熱に曝される時間を最小限にして炎の包囲を強行突破する。だが、それでも全身に激しい火傷を負ってしまっていた。
「何という力……!」
慢心させる意図というわけではなく、素直に驚愕の声が漏れてしまう。だが、その様がエニューオーにとっては心地よかったのだろう。追撃をしかけることもせずに嗜虐的な笑みを浮かべてエイレーネを見つめていた。
と、そんなエニューオーに、巨大な何ものかが襲い掛かった。目を向けたエニューオーが見たのは、建物や石畳の破片で構成された、武骨で巨大なゴーレムだった。
「現地調達の部品で組み上げたゴーレムです。このコアさえあれば……材料は何だって構わないのですよ」
ケイミアが淡々とした口調でそう解説を加える。ゴーレムは巨大な拳を振り上げ、今まさにエニューオー目掛け振り下ろそうとしていた。だが、
「遅いっ! そして動きが単調にすぎるっ!」
エニューオーは背中の翼を羽ばたかせて後方に飛び退きつつ、翼の羽ばたきから生み出した強力な竜巻をゴーレム目掛けて放つ。竜巻に飲まれたゴーレムの巨体が地面から引きはがされ舞い上がり、直後神殿の床へと叩きつけられた。そのわずか一撃で、頑強を誇るはずのゴーレムが粉々に砕け散る。
「そんな。私の最高傑作が
……!?」
驚愕した表情を浮かべるケイミア。
「こんな不細工なガラクタが最高傑作とは、笑える冗談だ。このようなもの、神像鎧の前では塵に等しい」
勝ち誇るエニューオーは、気付いていない。ゴーレムがわざと鈍重に動いていたことに。そして、破壊されることもケイミアの計画通りだったということに。
(「コアさえ無事なら何度でも作れますが、それは秘密。後で痛い目を見せてやりましょう」)
心の中でそう呟きつつ、いかにも恐怖にかられたかのように後退していくケイミア。代わりに前に出たのは、逸だった。
「お前さん、ぶっ壊すのがお得意か? 奇遇だな、俺もでな。『不死身の龍』とも呼ばれたもんよ」
逸はケイミアを追撃しようとしていたエニューオーの前行く手を阻むように、立ち塞がった。
「不死身だと? 馬鹿め、この世に不死身などあってたまるか」
エニューオーが、右手に持った血塗れの鎚を構える。
「試してみるか?」
逸も、腰に差した長ドスの柄に手をかけた。
「この禍がてめえを潰す前に、やれるもんなら、だがな」
次の瞬間、逸は長ドスを抜き放つと、そのまま力任せに大上段から叩きつける。そのあまりの衝撃に、エニューオーの周囲の床に亀裂が走った。だが神像鎧に護られたエニューオー自身は、全くの無傷。
「言っておくが私は不死身ではないぞ? 無敵ではあるけどねっ!!」
今度は、エニューオーの戦鎚が振りぬかれた。その戦鎚は避ける間もなく逸の横腹を強打し、その体を神殿の壁まで吹き飛ばす。
「ぐっ、まさか一撃で動けなくなるとはな」
できれば動けなくなるまでは本気で食い下がろうと考えていた逸だったが、エニューオーの攻撃の威力は逸の想定を遥かに超えていた。
(「なら、せめて奴の動きを観察して、動きの癖だけでも見極めさせてもらうか」)
体は動かないが辛うじて意識だけはある。今の逸にできる精一杯は、そのくらいだ。
そして、エニューオーに対して、今度は火傷の痛みを堪えてエイレーネが仕掛けた。
「この一槍に込められたるは、幾千万の人々の怒りと知りなさい!」
『神護の輝盾』が光り輝き神殿を覆う闇を切り裂く。そして、超加速でエニューオーとの間合いを一気に詰めたエイレーネは、左手に構えた『神護の長槍』による渾身の突きを繰り出した。その直撃を受けたエニューオーの体が、地面を削るようにして数メートル後退する。だが、それほどの威力の一撃を以てしても、神像鎧を傷つけることはできない。
そのことを確認したエイレーネは、深追いはせず素早く後退していく。
「ふん、大口をたたく割には存外臆病なのだな? まあ、この神像鎧の力をこうまで見せつけられては無理もないか。フッフフフフフ、ハーハハハハハッ!!」
エニューオーの哄笑が、神殿内に響き渡った。
苦戦🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
ヴィオレット・ノール
会話でどのような情報が引き出せるかは未知数だが、何らかの手掛かりを得られるのなら挑んでみる価値はあるだろう。
トループス級が全て倒されきっていないうちに神像へと迫り攻撃を仕掛よう。
襲撃によってトループス級は散開している筈だし、迫るだけならば容易い。
……無論、それが罠であると僕は知っているけれど。
虎穴に入らずんば虎子を得ず、と言うのだろう?
負傷も覚悟の上で、窮地に立てば慢心のひとつもするだろう。
……いや、してくれないと困る、だな!
杖を振りかぶって破壊する素振りをみせれば、おそらく集中攻撃に晒されるだろう。
致命的な一撃だけは残留効果も駆使して防ぎ、とりあえず生きてさえいれば大丈夫だとも。
●神像に迫る
ヴィオレット・ノール(北の菫・g09347)は、ディアボロスと『オークファランクス兵』との戦いの狭間を縫うように、神殿の最奥部に安置された『ギリシャ神像』へと接近していった。
(「エニューオーとの会話でどのような情報が引き出せるかは未知数だが、何らかの手掛かりを得られるのなら挑んでみる価値はあるだろう」)
そのためには、まずはエニューオーを限界まで油断させる必要がある。
「襲撃によってトループス級は散開している筈だし、迫るだけならば容易いはず」
ヴィオレットはそう考えていたが、神像を守るオークファランクス兵の得意とするのは密集陣形。そして彼らの最大の任務はギリシャ神像を守ること。そんなオーク達の隙をつくのは、並大抵のことではなかった。戦闘を仕掛けたディアボロス達の奮闘がなければ、近づくことすらできなかっただろう。
(「これが罠であると僕は知っているけれど。虎穴に入らずんば虎子を得ず、と言うのだろう?」)
なんとかファランクス兵達の合間を潜り抜け、ようやくギリシャ神像の前に辿り着いたヴィオレットは、すぐさま手にした巨大な杖『星月』を振り上げた。
「!! 貴様、何してる!!」
ヴィオレットに気付いたオーク達が丸盾についたスパイクを伸ばし、突進してくる。
「せめて一撃だけでも!」
だが、ヴィオレットが杖を振り下ろすよりも、オーク達が殺到してくる方が速かった。丸盾の鋭いスパイクが、ヴィオレットの全身を貫き、強打する。
「……とりあえず生きてさえいれば大丈夫だとも」
姿勢を低くし、転がるようにして何とかオーク達の囲みを突破したヴィオレットは、そのまま仲間達の方へと駆けていく。そのまま、ヴィオレットはちらりと『破壊者エニューオー』へと目を向けた。
「こっちがこれだけ窮地に立てば、慢心のひとつもするだろう。……いや、してくれないと困る、だな!」
その時、エニューオーが、ヴィオレットの方へと振り向いた。目と目が合った瞬間、エニューオーはニタアッと邪悪な笑みを浮かべる。まるで、神像の破壊に失敗したヴィオレットを嘲笑するように。
間違いなかった。エニューオーは、ヴィオレットがギリシャ神像の破壊を試みたことに気付いている。そして、ヴィオレットがわざと破壊に失敗したことには気付いていない。
今や、驕り高ぶったエニューオーは『神像鎧』の力を盲信し、ディアボロスを完全に侮り切っているのは間違いなさそうだった。
失敗🔴🔴🔴
エイレーネ・エピケフィシア
槍を杖代わりにして立ち、肩で息をして見せます
聞きたいのは「法正の情報」
インド方面にいるはずなのにセレウコス領に指示を飛ばしていますが、どんな手段を使ったのでしょうか
くっ……強すぎて、対処法がない……!
もう少しエルサレムの攻略に時間をかけ、準備を整えられたなら、勝ち目はあったのかもしれませんが……!
こうせざるを得なかったのは、エニューオー……あなたが早期に闘技場の儀式を放棄し、神像鎧を持ち出したからです
悔しいですが、よい判断でした
優秀な軍師がついているのかもしれませんが、エルサレム近辺に左様な者がいるとは聞いたことがありません
どこの誰が、どんな手を使って、我々の知らぬ間に知恵を伝えたのです……?
●エニューオーと法正
『破壊者エニューオー』との戦いで全身に傷を負ったエイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)は、槍を杖代わりに辛うじて立っているような状況だった。
「ウェアキャット風情が亜人たるこの私に牙を剥いたところで、所詮はその程度。分を弁えるがいい」
エニューオーは完全にエイレーネを見下したように、追い打ちをかけようともしない。
「くっ……強すぎて、対処法がない……! もう少しエルサレムの攻略に時間をかけ、準備を整えられたなら、勝ち目はあったのかもしれませんが……!」
エイレーネは心が折れたように振舞いながら、エニューオーに視線を向ける。
「こうせざるを得なかったのは、エニューオー……あなたが早期に闘技場の儀式を放棄し、神像鎧を持ち出したからです。悔しいですが、よい判断でした」
エニューオーを持ち上げる目的で告げたその言葉で、エニューオーがわずかに顔をしかめたのが気になったが、エイレーネはさらに話を続ける。
「あなた達には優秀な軍師がついているのかもしれませんが、エルサレム近辺に左様な者がいるとは聞いたことがありません。一体それは、どこの誰なのでしょう」
今度は、エニューオーは明らかに機嫌を損ねたように顔を歪めた。
「お前達など、自分の神像鎧を出さずとも充分に勝てたのだ。それをあの害虫めが……」
そして、吐き捨てるようにそう口にする。その害虫というのが、大戦乱群蟲三国志から亡命してきた蟲将『法正』のことだと、エイレーネは悟る。
「大王に取り入った害虫ごときが。いずれ、化けの皮をはがして見せる」
もはやエイレーネなど眼中にないとばかりに、ここにはいない法正への怒りをあらわにするエニューオーに、エイレーネは恐る恐るといった様子で声をかけた。
「しかし、分かりません。その者はどんな手を使って、我々の知らぬ間にあなたに知恵を伝えたのです……? そして、もしあなたにとって気に入らない命令だったのだとしたら、無視してしまうことはできなかったのですか?」
その問いに、エニューオーは今思いついたというように手を打ち合わせる。
「……そうか。死海の大灯台が破壊された影響で命令が届かなかったとでもいえば、あの害虫の指示など無視できたのか」
そのつぶやきを聞いて、エイレーネは大灯台がこの『蹂躙戦記イスカンダル』において、何らかの情報伝達手段として使われているらしいことを理解したのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
ヴィオレット・ノール
目と目が合ったら対話のチャンス、かな?
先に負った傷を押さえて苦しそうに、悔しそうに呻きながら……さも負け犬の遠吠えと言ったように口を開こうか。
演技はそれなりに得意な方だと自負しているが、実際ダメージは受けているし追い込まれているのも事実だ。
それが背水の作戦であっても、疑われることはないだろうさ。
くっ……神像鎧を纏ったジェネラル級、そしてその力を与えられたトループス級がここまで手強いとは。
これだけの強さであれば、断片の王すら凌駕する力があるのでは……?
(断片の王も神像鎧を纏うのか、誘導出来ないかな)
亜人を統べる王イスカンダル……相当の武と知を兼ね備えていると言うことか。
かの王は本当に亜人なのか?
●神像鎧の目的
『ギリシャ神像』の破壊に失敗したヴィオレット・ノール(北の菫・g09347)は、傷を負ったまま『破壊者エニューオー』の前へとやってきていた。
「くっ……神像鎧を纏ったジェネラル級、そしてその力を与えられたトループス級がここまで手強いとは」
先程負った傷を押さえて、苦しそうに、悔しそうに呻きながら、まるで負け犬の遠吠えかのように、そう口を開く。
(「演技はそれなりに得意な方だと自負しているが、実際ダメージは受けているし追い込まれているのも事実だ。それが背水の作戦であっても、疑われることはないだろうさ」)
果たして慢心しきったエニューオーは、そんなヴィオレットの思惑に気付く様子もなく、嘲りの笑みを浮かべていた。
「随分と苦しそうだな。なんなら今すぐとどめを刺して楽にしてあげようか? それとも、苦しみながら息絶えるのが好みか?」
血濡れの戦鎚を肩に担いで、エニューオーが近づいてくる。
「破壊者エニューオー……これだけの強さであれば、断片の王すら凌駕する力があるのでは……?」
ヴィオレットのその問いかけに、エニューオーの動きが止まった。
「何を馬鹿なことを。お前は大王イスカンダルの偉大さを全く理解していないようだ。この程度で断片の王を越えるなど、ありえない」
そのエニューオーの一言に、ヴィオレットはさらに絶望の表情を浮かべる。
「そんな……。それほどの強さの断片の王が、神像鎧を纏うようなことがあったら」
「そうだ。想像してみるがいい。神像鎧を纏う事無く、今の私以上の強さを持つ大王イスカンダルが、もし神像鎧を纏うことが出来ればどうなると思う?」
それは間違いなく、過去に戦ってきたどの断片の王と比べても、最強の存在となることだろう。
「では、まさかキミの目的は……」
「そうだ。大王が使用できる究極の神像鎧こそが、最終目標である」
自身が推し進めてきた神像鎧の儀式の目的を、エニューオーは誇らしく口にした。
「最強となった大王イスカンダルの下、私のギリシャ神像軍が、大王の親征に従う。あぁ、そうなれば、なんと光栄な事か」
そんな理想の未来を想像したエニューオーは、恍惚とした笑みを浮かべたのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
八栄・玄才
これだけパラドクスを受けて大したダメージもなしとはな
こいつはこのディヴィジョンでも最強の将を引いちまったんじゃないのか?
セレウコスはここにはいないみたいだし、オレ等の知る伝承で強者と名高いアンティゴノスやエウメネスなんかの話も聞かないから、エルサレムにいるのは弱将と踏んでいたが……
どうやらこの街は復讐者にとって、とんだハズレだったみたいだ
オレ等はどこを攻めるべきだったんだろうな、エーニューオー?
周辺領土の戦力や将についての情報をこぼしてくれたらイイな
話を聞き終えたら──
復讐者にとってはハズレと言ったが、でもよ~、やっぱりオレに取って、エルサレムは当たりだぜ
こんなに強い"鎧"と闘れんだからなッ!
●強者の驕り
「これだけパラドクスを受けて大したダメージもなしとはな。こいつはこのディヴィジョンでも最強の将を引いちまったんじゃないのか?」
八栄・玄才(井の中の雷魔・g00563)自身はまだ戦闘に参加していないので余裕があるが、怯んだ様子でそう呟いた。
「ふっ、実力を弁えているようだな。今すぐ私の前から姿を消すというのなら、見逃してやってもいいぞ?」
慢心したエニューオーは、余裕の様子でそう告げる。
「そうだな。セレウコスはここにはいないみたいだし、オレ等の知る伝承で強者と名高いアンティゴノスやエウメネスなんかの話も聞かないから、エルサレムにいるのは弱将と踏んでいたが……。どうやらこの街は復讐者にとって、とんだハズレだったみたいだ。とっとと退くに限るかもな」
玄才はすぐにでも退却できるようにエニューオーと距離を取っていった。
「……なあ。オレ等はどこを攻めるべきだったんだろうな、エニューオー?」
ふと思いついたように玄才が口にしたその問いに、エニューオーは馬鹿にしたような視線を向ける。
「私達亜人は強い。お前たち程度の実力では、どこに攻め込んでも敗北するだろう。もっとも、神像の力を完全に制御し、配下の軍勢に神像鎧を纏わせる事ができれば、私の力は大王イスカンダルに次ぐものになる。ゆえに、このエルサレムを攻めたことが失敗ということだけは間違いない」
それからふと、エニューオーはその視線を遠くへと向けた。
「……まあ、万一インドまで到達できれば、滅びる前に、親征中の大王イスカンダルにひと目でも会えたかもしれないけれどな」
その答えを聞いて、玄才は怯えた様子から一変、不敵な笑みを浮かべる。
「なるほど。復讐者にとってはハズレと言ったが、でもよ~、やっぱりオレに取って、エルサレムは当たりだったぜ」
突如態度を変えた玄才に、エニューオーが不審そうな目を向けた。
「だって、こんなに強い"鎧"と闘れんだからなッ!」
ファイティングポーズをとった玄才は、慢心しきったエニューオーに対し、宣戦布告ともとれる威勢のいい啖呵を切ったのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【通信障害】がLV2になった!
効果2【グロリアス】がLV2になった!
ヴィオレット・ノール
【奴崎組】
アヴァタール級が神像鎧を纏ったのでさえ、正面から戦って倒すのは困難なほどに強化されていた。
ジェネラル級がその強化を得るならば……短時間であってもとても危険な戦いになりそうだ。
残留効果を重ねることで、せめて重傷を避けられるような援護が出来れば良いのだけれど。
味方と連携して、まずは1体撃破することを考えたいな。
アヴァタール級複数を相手にしていると思った方が良い。気を付けて。
とは言えエニューオーの慢心を誘いたいところでもあるから、撃破のタイミングは上手いこと調整したいものだね。
【ガードアップ】でダメージを軽減しながら攻撃だ。
囁くのは情熱的な殺意。魂を溶かし果てるほどの高揚を与えてあげよう。
クロエ・アルニティコス
【奴崎組】
理解不能な思考ですね。
いいでしょう。どうせ死ぬのであれば、戦いの後ではなく、戦いの中で、苦痛の中で死んでください。
【スピンクス・オレア】を使用し、スフィンクスを象った怪物を作り出します。問いかけに答えられる脳がありそうな者はいませんし、より取り見取りです。
他の復讐者と標的を合わせ、スフィンクスの爪と牙で切り裂かせ、まずは確実に一体撃破を行います。
伸びる槍による攻撃は守護の赤薔薇による棘の防壁で防御を。
戦闘の中でオークたちが神像から離れるようなら、自分は少しずつ距離を取り、神像の近くへと残ります。
……さて、ここからはこちらも化かし合いですね。
凍雲・雪那
【奴崎組】
ん。この肌を刺すような感覚。
こいつら、並のアヴァタール級より、強いね。
……だから、徹底的に潰す。
その薄汚い鎧ごと、砕け散れ。
固めた守りのその上から、ボクの冷気は侵食する。
形無き風、凍てつく冷気そのものは、どんな盾でも防ぎきれない。
宣告通り、纏った神像鎧も一緒に凍結させる。
後は、冷気の放出を推進力に変えて、ボク自身が吶喊。
凍り付いて、脆くなった身体で、この蹴りを耐えられる?
――永遠に失せろ、亜人。
……あれ。思ったより、ギリシャ神像から、離れちゃってる。
こいつら、神像を守るつもり、本当にあるのかな。
モリオン・スモーキー
【奴崎組】
アドリブ歓迎
タグ外含め連携積極的に。
SPDで周囲の味方にディフェンスを。
どれ程の敵であれ、我々は負けるつもりはない。
一人でないのなら、なおさらです。
……密集しているのなら。問題はなく。
パラドクス発動。
――ケアン。お願いします。
この身にクダギツネのケアンを宿し、委ね、暴れまわります。
この血肉は刃となり、敵全てを切り裂くまで終わらない。
全てを解体しきるまで終わらない。
怒涛の様にその身を切り刻んでいきましょう。
――この身の力を絞り切るまで、自分は止まるつもりはありません故。お覚悟を。
ソラ・フルーリア
【奴崎組】の皆と一緒に!
※アドリブ歓迎します
神像の破壊依頼に行った一人としては見逃せないわ!
先の破壊した時の声も気になってるし!
まずは護衛のトループス級からね!
鎧の力で強くなった気でいるなんて、笑わせるわ!
皆とは積極的に連携を取って、ディフェンスもしていくわよ!
オーク、そしてエニューオーを突破する意志を込めて、手に持つレゾネイト(杖兼マイク)から【奪還と勝報の一点突破!】!
アタシの1stシングル『BREAKTHROUGH!!』を聞かせてダメージを与えていくわ!
残留効果積むために、1体ずつ確実に仕留めていくわね!
敵の反撃はレゾネイトで弾いたり、魔力障壁と【ガードアップ】で防ぎきるんだから!
桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎
【奴崎組】で参加。
タグ外とも連携を。
WIZで周囲をディフェンス。
その思い込み戦う上では大切かもしれないけど私達からしてみたら厄介ね
その鎧ごと消し飛ばしてあげるわ?
小さな魔法陣を複数召喚しオークへ向けて集中砲火し、確実に仕留めていく。
戦いのさなか徐々に神像からオークが離れていくのであれば深追いはせずある程度は神像の近くに残り遠距離でオークを狙うようにしながらも相手には悟られないように戦っていく
●膠着を打ち破れ
奴崎組に属するディアボロス達が神殿に辿り着いた時、『ギリシャ神像』を守る『オークファランクス兵』との戦いは膠着状態に陥っていた。オーク達は神像の守りを最優先するため、深追いはしてこない。まして一度ディアボロスの神像への接近を許してしまっていた故、なおさら慎重になっているようだった。
だがディアボロス達も鉄壁の『神像鎧』を前に、なかなか致命打を与えることができずにいたのだ。
「神像の破壊依頼に行った一人としては、この戦いは見逃せないわ! 先の破壊した時の声も気になってるし!」
ソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)が、テンション高くそう口にすると、
「アヴァタール級が神像鎧を纏ったのでさえ、正面から戦って倒すのは困難なほどに強化されていた。ジェネラル級がその強化を得るならば……短時間であってもとても危険な戦いになりそうだ。まして断片の王がそんな状態になったら……ちょっと考えたくないね」
ひとり先に神殿に到達していたヴィオレット・ノール(北の菫・g09347)は、『破壊者エニューオー』の戦いぶりと直前の会話を思い出しつつ、そう呟いた。
「あっちも気になるけど、まずは護衛のトループス級からね! 鎧の力で強くなった気でいるなんて、笑わせるわ!」
息まくソラを、凍雲・雪那(報仇雪恨の皓巫姫・g07783)が手で制する。
「ん。この肌を刺すような感覚。こいつら、並のアヴァタール級より、強いね」
雪那は肌感覚でオークファランクス兵の実力を感じ取っていた。だが、臆することはあり得ない。
「……だから、徹底的に潰す。その薄汚い鎧ごと、砕け散れ」
次の瞬間、雪那の全身から極低温の冷気が、爆発的に放たれた。その冷気は瞬く間に3体のオークファランクス兵を飲み込んでいく。
「固めた守りのその上から、ボクの冷気は侵食する。形無き風、凍てつく冷気そのものは、どんな盾でも防ぎきれない」
冷気はオークが身に纏った神像鎧ごと、その体を凍り付かせていった。
「どれ程の敵であれ、我々は負けるつもりはない。一人でないのなら、なおさらです」
続けて、モリオン・スモーキー(存在奪われし魔術発明家・g05961)が動く。オークファランクス兵が密集陣形を取っていることを確認すると、
「……密集しているのなら。問題はなく。――ケアン。お願いします」
自らの身に、契約しているクダギツネのケアンを憑依させ、自身の肉体の制御を委ねた。ケアンの憑代となったモリオンは血に飢えた獣のようにオーク兵の密集陣形に飛び込んでいき、暴れ狂う。その血肉は刃へと錬成され、全てを解体するようにオーク兵の只中を駆け抜けていった。
「ぐっ、入り込まれたぞ! 守りを固めろっ!!」
オーク達の密集陣形は、正面からの攻撃に対しては無類の強さと鉄壁の防御力を発揮するが、反面背後を突かれたり懐に潜り込まれると脆い。だが、モリオンの振るう血肉の刃も、神像鎧を傷つけることは適わなかった。それでも、鎧に覆われていない箇所には充分に効果を発揮し、モリオンの攻撃は着実にオーク達の体力を奪っていく。
「ふん、もとより俺達の命はすぐに尽きる! だがその前に、この神像鎧の力でお前たち侵入者を一人でも多く血祭りに上げてくれるっ!!」
体を凍らされ、或いは切り裂かれながらも、オーク達の士気は下がる気配を見せない。
「理解不能な思考ですね。いいでしょう。どうせ死ぬのであれば、戦いの後ではなく、戦いの中で、苦痛の中で死んでください」
冷たくそう宣告したのは、クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)だった。蹂躙戦記イスカンダルの出身ゆえに亜人を強く憎悪するクロエにとって、オーク達の思考など理解したくもないものだ。
「種子に宿るは我が敵意、芽吹け『スピンクス・オレア』!」
クロエは手にしていたオリーブの種に、魔力と尽きることのない敵意を注ぎこむことで急成長させた。そうして生み出されたのは、ギリシャ神話の怪物『スピンクス』を象った植物の怪物。
「ここには問いかけに答えられる脳がありそうな者はいませんし、より取り見取りです」
このスピンクスの怪物は、謎を発してその謎に答えられなかった者や間違って答えた者を食い殺すという性質がある。
「まずは確実に一体ずつ撃破していきましょう」
クロエが向かわせたのは、雪那の【氷食輪廻】によって凍結していた一体のオーク兵だった。凍結したオーク兵には、当然謎に答えることなどできない。スピンクスは爪と牙でもって氷像状態のオークを切り裂いていく。さらにそこへ、意図を察したモリオンも駆けつけ、血肉の刃を振るった。
「みんな、アヴァタール級複数を相手にしていると思った方が良い。気を付けて」
既にオーク達と交戦していたヴィオレットが後方から注意喚起しつつ、情熱的な言葉で周囲の敵を惑わし、動きを封じていく。集中攻撃をかけている間に、他のオーク達に襲われてはたまらない。
「囁くのは情熱的な殺意。魂を溶かし果てるほどの高揚を与えてあげよう」
ヴィオレットが嘯く間に、雪那が地面を蹴って集中攻撃の対象となったオーク兵へと吶喊していった。
「凍り付いて、脆くなった身体で、この蹴りを耐えられる? ――永遠に失せろ、亜人」
刹那の飛び蹴りが、集中攻撃を受けて弱っていたオークの胸部を貫く。身に纏っていた神像鎧もろとも、そのオークは砕け散っていった。
「一人死んだくらいで怯むなっ! どうせ死ぬなら、この神像鎧の力を存分に堪能してから死ぬんだっ!!」
だが、その間にも体勢を立て直したオーク達は、再び密集陣形を組んで雪那とモリオンを巨大な盾で圧し潰そうとする。
「その思い込み、戦う上では大切かもしれないけど私達からしてみたら厄介ね」
桜・姫恋(苺姫・g03043)が、桜の花びら型の小さな魔法円を複数展開して、オークファランクス兵達の機先を制するように彼らの眼前へと展開させた。
「なんだぁ!? 花びら!?」
オーク達が困惑したのは、魔法円から放たれた桜の花びらが降り注ぐ幻覚に惑わされたからだ。いくら神像鎧にその身を覆われていても、幻覚は防ぎようがない。そして幻覚に混じって放たれた集中砲火が、オーク兵達を足止めする。
「みんな! がんばって!」
後方では、アイドルでもあるソラが手に持つ拡声杖『レゾネイト』に向かって、自身の1stシングル『BREAKTHROUGH!!』を熱唱していた。そこに込めるのは、オーク、そしてエニューオーを突破するという強い意志。その歌声はオーク達には心を揺さぶる衝撃となって襲い掛かり、仲間達には力を奮い起こす勇気を湧き起こさせる。
「一気に勝負を決めなくてもいい! 1体ずつ確実に仕留めていこう!」
ソラの呼びかけに、全員が頷いてみせた。
「エニューオーが慢心している今の内に一気に撃破して見せたいものだけど……相手がこれだけ手強いとそれも難しいかな」
情熱的な言葉でオーク達を惑わし続けながら、ヴィオレットが呟く。
「長期戦、上等です。――この身の力を絞り切るまで、自分は止まるつもりはありません故。お覚悟を」
モリオンは、獣じみた動きでオーク達の陣形をかき乱し。
「桜の花びらがひらひらと散るように。あなた達も散りなさい」
姫恋は魔法円からの幻覚と魔力攻撃でオーク達を翻弄する。
「……本当は、神像からオークが離れてくれればよかったのだけれど」
姫恋が少し残念そうにそう漏らしたのは、そうすれば神像を破壊しやすくなると考えていたからだ。
だがオーク兵達は幾ら戦いに熱中しようとも、神像を守るという自分達の使命だけは決して忘れることはなかった。決して深追いをすることなく、神像の前で密集陣形を取り続ける。
「頭が悪い分、一度与えられた任務から逸脱する行動はとれないということでしょうか。……それならそれで、後はどちらが先に力尽きるかですね」
クロエが覚悟を決めたようにそう呟き、再びスピンクスをオーク兵達にけしかけた。スピンクスの爪と牙が、謎かけを無視するオーク達の、神像鎧に護られていない顔面や関節部を切り裂いていく。
一見戦いは五分か、神像鎧を身につけたオーク兵に有利なように見えたが、実はそうではない。ディアボロス達によって一体ずつ確実に数を減らされたオークファランクス兵達はいつしか、得意の密集陣形を維持できなくなっていた。もともと密集陣形は数が揃っていてこそ成立する。その陣形が維持できなくなるほど数を減らされれば、そこからはオーク達は一気に劣勢に陥っていった。
「随分と手こずらせてくれたけど、これで最期だ、亜人」
雪那の蹴りが、オークファランクス兵の最後の一体の腹部を貫く。
こうして遂に、ギリシャ神像を守るオーク達は全滅したのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【傀儡】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
【寒冷適応】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
【平穏結界】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV3が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV2になった!
ケイミア・アレーン
【エニューオー慢心&トループス級全滅後に行動】
狙い通りに随分と慢心しているようですね……その油断が命取りですよ
神像の守りの無くなった今がチャンスです
『アルカヘストシャワー』の溶解液をギリシャ神像へぶっかけて
一気に溶かしてやりましょう!
この特製の溶解液なら気づいたエニューオーが対応する前に溶かせるでしょう
溶けかけで脆くなったところを、他の方に攻撃してもらうのもいいですね
そういえば以前別の神像を破壊した時は
光の身体が現れ感謝しながら消えていきましたが
同じことが起こるのでしょうか?
その辺りも注視しておきたいですね
●砕け散る神像
「狙い通りに随分と慢心しているようですね……その油断が命取りですよ」
ケイミア・アレーン(マッドアルケミスト・g08653)は、『ギリシャ神像』を守っていた『オークファランクス兵』達が全滅したことに気付くと、『破壊者エニューオー』に気付かれぬようこっそりと神殿の最奥部への移動を開始した。
「神像の守りの無くなった今がチャンスです。もう少し油断していて下さいね」
幸い慢心しきったエニューオーは、他のディアボロスとの会話に気を取られ、オーク達が敗北したことも、ケイミアが神像の方へ向かっていることにも気付いていない。
「今の内に、この『アルカヘストシャワー』の溶解液で一気に溶かしてやりましょう!」
無事ギリシャ神像の前まで辿り着いたケイミアは、パラドクスで瞬時に精製した溶解液を、神像へと浴びせ掛けた。強力な溶解能力を持つその液体を浴びたギリシャ神像が、氷が解けるかの如く見る間に溶け去っていく。
「そういえば以前別の神像を破壊した時は、光の身体が現れ感謝しながら消えていきましたが、同じことが起こるのでしょうか?」
以前ギリシャ神像を破壊したときのことを思い出し、破壊された神像を注視するケイミア。
すると果たして神像から眩い光が放たれ、やがてその光は端正の取れた肉体を持つ、筋骨隆々たる青年の姿を形作っていった。質素な貫頭衣を纏ったその姿は、最終人類史に語られるギリシャ神話の神々を思わせる。
『我を解放してくれたこと、感謝する。これで、ようやく我も滅びることが叶う』
その光の像は、深くよく通る声で、そう感謝の言葉を口にした。
『名も知らぬ人の子よ。出来うるならば、オリンポスに囚われている同胞たちも救ってやってもらいたい』
それだけを言い残し、光の像は空気に溶け込むように消滅していった。
「オリンポスが云々というのは、以前見た光の身体からは言われませんでしたね……。ですが、その意味を考えるのは全ての戦いが終わってからにすべきですね」
ケイミアは即座に気持ちを切り替えると、再びエニューオーの下へと向かっていったのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
●砕け散る神像
「さあ、冥途の土産はこの程度で充分だろう? そろそろ負け犬らしく無様に散るがいい」
『破壊者エニューオー』は、ディアボロス達にとどめを刺すべく、手にした血濡れの戦鎚を高々と振り上げた。
だがその時。突如その身に纏っていた白銀の『神像鎧』が、エニューオーの全身から弾け飛ぶように剥がれていった。
「んなっ!?」
エニューオーの豊満な肉体が露わになり、その目が驚愕に見開かれる。それまでの余裕はどこへやら、慌てて視線を巡らせたエニューオーは、『ギリシャ神像』が破壊されていることにようやく気付いた。
「わ、私の神像が破壊された……だと!? は、はやく、神像を修復しなければ」
神像鎧を失ったことで傲慢な性格も元に戻ったのか、エニューオーは、見苦しいほどに取り乱していたのだった。
クロエ・アルニティコス
ぞっとしない話ですね。
たかかトループス級が鎧を纏ってこれ、ジェネラル級ならばかくのごとく。
神像鎧を着たエニューオーを上回る力を持つ断片の王が神像鎧を着たならば……
尤も、私たちがここに至った以上、そんな未来などありはしませんが。
今更慌てたところで手遅れ。いきなさい、オルトロス。
爪の一撃で修復できぬよう神像を完全に破壊します。
オリンポス……その地がどういう意味を持つか、よく理解しています。
託宣、試練。そういうものとは無縁の生でしたが……
魔術の女神ヘカテー、そしてオリンポスに連なる神々よ。その役目、確かに拝領しました。
オリンポスへの道を開くため、まずはお前からです。女神の名を騙る亜人。
●女神に誓って
激戦の末『オークファランクス兵』達を撃破したクロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)は、戦いの中で聞こえてきた『破壊者エニューオー』の語りを思い出していた。
「ぞっとしない話ですね。たかがトループス級が鎧を纏ってこれ、ジェネラル級ならばかくのごとく。『神像鎧』を着たエニューオーを上回る力を持つ断片の王が神像鎧を着たならば……」
想像もしたくない状況に、クロエの表情が知らず険しくなる。
「尤も、私たちがここに至った以上、そんな未来などありはしませんが」
クロエが向かったのは、先ほどディアボロスの一人が溶解した『ギリシャ神像』だ。神像は原型をとどめないほど溶け去り、今やただの石膏の塊のようになっている。
だが、とクロエは今度はエニューオーへと目を向けた。
神像が破壊され、神像鎧を失ったエニューオーは取り乱しつつも、確かに「神像を修復する」と言ったのだ。
これまで、一度破壊されたギリシャ神像が修復されたという話は聞いたことがない。だが、神像鎧の儀式を主導してきたエニューオーには、そのための手段があるのかも知れない。ならば、やるべきことはただ一つ。
「修復もできないくらいに跡形もなく破壊するだけです。いきなさい、オルトロス」
クロエは手にしたクロッカスの種に魔力と湧き出続ける焦燥を注ぐことで急成長させ、ギリシャ神話の怪物『オルトロス』を象った植物の怪物を生み出した。そしてそのオルトロスに、元ギリシャ神像だった石膏の塊目掛けて、鋭い爪を振り下ろさせる。
石膏は、まるで粘土で出来ているかのように、オルトロスが爪を振るう度に易々と切り裂かれ、粉々に砕け散っていった。ここまで破壊すれば、仮に修復が可能だとしても、相当の手間と時間がかかるだろう。
「オリンポス……その地がどういう意味を持つか、よく理解しています。託宣、試練。そういうものとは無縁の生でしたが……魔術の女神ヘカテー、そしてオリンポスに連なる神々よ。その役目、確かに拝領しました」
女神ヘカテーを信仰するクロエにとって、オリンポスの神々の願いは決して無視のできないものだ。
「オリンポスへの道を開くため、まずはお前からです。女神の名を騙る亜人」
クロエは、絶望の表情を浮かべるエニューオーへと向き直ると、強い怒りを込めてそう宣言したのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
ケイミア・アレーン
あの鎧さえなくなれば怖くはありません!
周囲の建材や瓦礫、神像や神像鎧の破片すら利用して、もう一回『ゴーレムメイカー』でゴーレムを作り出します
前回のものからは一回り小さく、バランス重視ですね
最初はさっきと同じくらいの速さで動いて油断を誘ってから
一気にスピード全開で攻め込みます
先ほどは大きすぎて遅かった上に、そもそもわざと遅く動かしていましたからね
予想を超えるスピードで敵の放つ竜巻を回避、あるいは周囲の柱とかにしがみつかせて耐えてから、ゴーレムパンチで痛い目を見せてやりましょう!
上手く指示すれば多少のフェイントくらいはできますよ
これが私のゴーレムの本当の強さです!
アンディア・ラムパデス
どうやら皆が上手くやってくれたようだな……
ならば、あとは真正面から打ち倒すのみ
神像鎧を失っても地力が損なわれたわけではない
が、その動揺が消える前に一気に勝負を賭ける……!
唸り、轟け! 砂の蛇よ!
竜巻に負けぬほどに巨大な砂の蛇を作りだし、けしかける!
ヤツに落ち着かせずに一気に攻め立てる
砂の蛇と共に槍を構えて突撃
盾を構えて、竜巻を突き抜けて翼を狙い、槍を振るう
力に酔って慢心した貴様と傷も恐れずに進む我
ここで勝るのは……我の方だ……!
●瓦礫の巨人と砂の蛇
「どうやら皆が上手くやってくれたようだな……。ならば、あとは真正面から打ち倒すのみ」
アンディア・ラムパデス(砂塵の戦槍・g09007)は、『破壊者エニューオー』が身に纏っていた『神像鎧』が失われたのを確認すると、愛用の『部族の槍』を構えた。
「そうですね。あの鎧さえなくなれば怖くはありません!」
『ギリシャ神像』を溶解させたケイミア・アレーン(マッドアルケミスト・g08653)も、今度こそエニューオーとの決着をつけるべく、駆け戻ってくる。
「貴様、あの神像を破壊するなど……なんということを!!」
エニューオーは神像を破壊した張本人であるケイミアへと憎悪の視線を向けると、背中の翼を大きく羽ばたかせ、竜巻を生み出していった。
「神像鎧を失っても地力が損なわれたわけではない。が、その動揺が消える前に一気に勝負を賭ける……!」
エニューオーの注意が自身に向いていないことに気付いたアンディアは、魔力から生み出した砂を周囲にばら撒くと、
「唸り、轟け! 砂の蛇よ!」
神殿中に響き渡る大音声でそう叫ぶ。すると魔力の砂は生あるもののように舞い上がり紡ぎ合わされて、巨大な砂の蛇を形作っていった。
「何っ!?」
その砂の蛇に気付いたエニューオーが、咄嗟に竜巻の照準を砂の蛇に変えて、解き放つ。
「お前に落ち着く時間など与えない!」
砂の蛇と竜巻が激突し、まるで砂嵐が神殿内に巻き起こったかのように荒れ狂った。
「今の内に、私も」
ケイミアは荒れ狂う砂嵐を避けながら、自作のゴーレムコアに魔力を送り込む。ゴーレムコアは周囲に散らばる神殿の壁や床、柱の破片を吸い込むようにして、一体のゴーレムを形作っていった。
「砂の蛇の次はガラクタの巨人か! だが、先ほどよりも小さくなっているぞっ!!」
エニューオーは神像鎧を纏っていた時に、既にケイミアの作ったゴーレムと一度交戦している。その経験が、エニューオーの油断を生んだ。ゆっくりと動いていたゴーレムが、急にスピードアップしてエニューオーへと突っ込んでいったのだ。
「なっ!? は、速い!!」
「先ほどは大きすぎて遅かった上に、そもそもわざと遅く動かしていましたからね」
ゴーレムは、エニューオーの想定を超えるスピードで竜巻を回避すると、全力のパンチをエニューオーの顔面にお見舞いした。
「うぐおっ!?」
あまりの衝撃にエニューオーの体が吹き飛ぶ。神像鎧を失ったことで、エニューオーの防御力は著しく低下していた。
「上手く指示すれば多少のフェイントくらいはできますよ。これが私のゴーレムの本当の強さです!」
ケイミアが、自身の生んだゴーレムを誇る。
「馬鹿な……この私が、こんな無様を」
エニューオーは、すぐさま翼をはためかせて態勢を整え直す。だが、エニューオーが強い衝撃を受けたことで、彼女が生み出していた竜巻も消滅していた。
「エニューオー、覚悟っ!」
そこへ、部族の槍を構えたアンディアが突撃してくる。
「なめるなよ。神像鎧を失ったとはいえ、パラドクスでもない攻撃など、この私に効くはずがない!」
アンディアの突き出した槍の先端を、血濡れの戦槌で受け流すエニューオー。だがそこへ、竜巻が消失したことで自由になった砂の蛇が飛び込んできた。砂の蛇は、アンディアの槍の動きに連動するように蠢き、エニューオーへと迫っていく。
「力に酔って慢心した貴様と傷も恐れずに進む我。ここで勝るのは……我の方だ……!」
再び槍が突き出されると同時に、砂の蛇がエニューオーへと鋭い牙を突き立てた。
「ぐああああっ!!」
エニューオーの悲鳴が神殿内に響き渡る。それは、ディアボロス達の逆襲の開始を告げる合図であるかのようだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【無鍵空間】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
【能力値アップ】LV1が発生!
クィト・メリトモナカアイス
【奴崎組】
そんなわけで。ここからが本当の勝負。
んむ、我はあのくらいではやられぬ。汝がアホだっただけ。
神像は壊したし、色んなお話も聞けたし。
お遊びはお終い。
モナカたちを停止させてネメシス形態、守護者の姿に。
黄金猫拳打棒を手に「震わすは鬣なき獣」での接近戦。
笑い声と同時に黄金猫拳打棒で殴りかかる。
んむ、とりあえずこういう時は。
全力で接近して全力で殴るとよい。
闇も炎も自称救済者も破壊者も。
我の黄金猫拳打棒に殴り倒せぬものはない。
エニューオーに張り付いて縦横無尽に駆け巡る炎を扱いにくいようにしつつ、目もこっちに向けさせて味方が攻撃する隙を作り、我も攻撃するチャンスがあれば頭を狙ってフルスイング。
クロエ・アルニティコス
【奴崎組】
ヴィオレットとエイレーネをWIZでディフェンス
お前のそんな顔を見れただけでも胸のすく思いですね。
女神ヘカテーを奉ずる魔女として、復讐者として、お前は殺します。
トリカブトの種を用いて【ヘカテー・アコニタム】を使用、竜巻を巻き起こすエニューオーの背後に冥府の門を作り出し、門より伸びる無数の腕で捕らえ、冥府へと引きずり込みます。
魔術の女神ヘカテーよ、あなたを信じる者に目を掛けて頂けるなら、どうか今この時だけは、私達を神意の代行者たらんことを!
あの光が神々そのものでなかったとしても、こうしてオリンポスの解放を望まれたことは運命でしょう。
オリンポスは未だ遠く……ですが、必ずや成し遂げましょう。
エイレーネ・エピケフィシア
【奴崎組】
クロエ様をディフェンス
力に溺れる者に、真の加護が与えられる筈もないと知りなさい
他ならぬオリンポス山に御座す、戦の女神アテーナー様の名の下に、邪悪を討つ時が来ました
神に非ざる卑しき僭称者よ──覚悟なさい!
≪神護の長槍≫と≪神護の輝盾≫を手に、全力で突撃
仲間の総攻撃に雪崩れ込みましょう
≪天翼のサンダル≫の力で駆け抜け、『勇敢なる不退の志』を体現
一身を賭した捨て身の一撃として、放つは全速力を乗せた槍の一突き
心臓を鋭く穿つ軌道で突き刺し、槍をねじり込んで深々と抉ります
鎚は【怪力無双】の膂力で扱う盾で勢いを弱め、一歩も退きません
アテーナー様──どうか我々に、偽りの神に打ち克つ力をお与え下さい!
モリオン・スモーキー
【奴崎組】
アドリブ歓迎
タグ外含め連携積極的に
SPDで周囲をディフェンス
慢心する者に勝利なし。ですよ。
エニューオー。貴女は此処で倒れるのです。
辺り一面暗闇に呑まれようとも。完全視界があれば見えますね。
そして、多数の的を出してくれるのですね。ありがたいです。
全部撃ち抜いてさし上げましょう。
パラドクス発動。――風の宝石、全力、解放します!
風の刃を弾丸と成しその身を全て撃ち抜きます!
多数の弾丸の雨で足止めできれば。その体力を削りつつ、味方に繋げればと。
一人でも最後に立っていれば勝ちです。だから、絶対に。諦めませんよ。
ソラ・フルーリア
【奴崎組】の皆と一緒に!
※アドリブ歓迎します!
神像も破壊できて、色んな情報もわかった!
後はアナタを倒すだけよ、エニューオー!
(四肢と翼が赤く染まる第1ネメシス発動!)
仲間とは積極的な連携を取るわね!WIZでディフェンスもするわよ!
皆の攻撃に気を取られているスキに、【飛翔】で頭上を取るわ!
そのまま【飛入と渦動の五元光芒!】よ!
避けられても「連撃」で相手に隙を与えないわ!
竜巻は軌道を「観察」して離脱、【五元光芒!】で吹き飛ばすの!
ふふん、業界に旋風を巻き起こすのはアタシの方なんだから!
要の神像を破壊されるなんて、慢心が過ぎたみたいね!
その名前も不相応だったってことよ!きっちり消し飛ばしてあげるわ!
凍雲・雪那
【奴崎組】
連携重視
可能ならWIZでディフェンス
ん。まさか、御大層な鎧が無くなっただけで、臆したの?
だったら、此処で死ね。
そうでないなら、戦って死ね。
どちらにせよ、お前の命運は此処で潰える。
――さあ、死に晒せよ偽りのエニューオー。
生やした雪翼で風を掴み、竜巻を駆って空へ。
【アイスクラフト】、そしてパラドクス発動。
氷塊を破砕、集結、再構築。造り出すは蒼氷の巨斧。
頭上から突撃し、氷斧の斬撃を全力で叩き込む。
照覧あれ。ボレアースの地、極北の天蓋に座す灰色の火よ。
神を僭称する愚者、その命を捧げ奉る――!
伏見・逸
【奴崎組】(仲間は基本的に苗字呼び)
(連携アドリブ歓迎・残留効果はできるだけ有効活用)
可能なら味方をPOWでディフェンス
周囲のディアボロスと連携して動く
反撃の頃合いか。そろそろ寝てるのにも飽きてたところだ
(攻撃で吹き飛ばされた後、転がったまま隙を窺っていた
背の翼が、巨大な竜の腕に変形する(ネメシス化))
敵の意識が自分から外れたタイミングで起き上がり、【禍竜の鋭刃】を叩き込む
敵の攻撃は竜の腕で受け止める
攻撃開始後は、湧き上がる破壊衝動に身を任せ
動ける限りは敵から離れず、他のディアボロスが攻撃を叩き込む為の隙を作る
『この世に不死身などない』、そいつを聞いて正直、安心した
だが、『無敵』もなかったなあ
●慢心の代償
「くっ……、ディアボロスにここまでの力があったとは。『神像鎧』を身に纏っていた時は、あれほど一方的に戦えていたというのに、なぜ!?」
『神像鎧』を失った『破壊者エニューオー』は、あきらかに動揺を隠しきれていなかった。
「んむ、我らはあのくらいではやられぬ。汝がアホだっただけ」
クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)はそんなエニューオーに、先ほどまでの戦いはエニューオーを慢心させるための芝居に過ぎなかったことを告げる。
「神像は壊したし、色んなお話も聞けたし。お遊びはお終い」
それからクィトは、引き連れていた浮遊球形ガジェット『モナカ』を停止させると、後光を背負った守護者の姿へと変じていった。
「お遊びだと!? ではお前達は、全力ではなかったとでもいうのか!? 馬鹿な、そんなことが……」
エニューオーが愕然とそう呟いた時。
「反撃の頃合いか。そろそろ寝てるのにも飽きてたところだ」
先ほど、エニューオーの戦鎚の一撃で吹き飛ばされ、床に転がっていた伏見・逸(死にぞこないの禍竜・g00248)が、寝転がったまま口を開いた。
「なっ!? 貴様は死んだはずでは!?」
「おいおい、勝手に殺してくださんな。言ったろう? 俺は『不死身の龍』だと」
逸はそう言ってニヤッと凶悪な笑みを浮かべる。
「力に溺れる者に、真の加護が与えられる筈もないと知りなさい」
エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)も、それまで見せていた弱気な態度を捨て去り、決然と『神護の長槍』と『神護の輝盾』を構えた。
「他ならぬオリンポス山に御座す、戦の女神アテーナー様の名の下に、邪悪を討つ時が来ました。神に非ざる卑しき僭称者よ──覚悟なさい!」
凛と響くエイレーネの声に、エニューオーが顔を歪める。
「馬鹿め、僭称者と言うならば、オリンポスの神々とて……」
そこへ、『オークファランクス兵』達を撃破し、無事『ギリシャ神像』の破壊に成功した【奴崎組】の面々も駆けつけてきた。
「神像も破壊できて、色んな情報もわかった! 後はアナタを倒すだけよ、エニューオー!」
元気よくそう宣言したソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)の全身から赤い輝きが迸り、その細い四肢と、青白く光っていた魔力の翼が赤黒く染まっていく。それこそが、彼女の第1ネメシス形態だ。
「まさか、神像鎧を纏ったオーク達が敗れるとはな。所詮、オーク程度では神像鎧の真価は発揮できないということなのか」
エニューオーは、悔しそうにオーク兵達を撃破した奴崎組のディアボロス達を睨みつける。
「お前のそんな顔を見れただけでも胸のすく思いですね。女神ヘカテーを奉ずる魔女として、復讐者として、お前は殺します」
クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)は、そんなエニューオーを嘲笑うように『三相の杖』を高々と掲げ。
「『慢心する者に勝利なし』ですよ。エニューオー。貴女は此処で倒れるのです」
モリオン・スモーキー(存在奪われし魔術発明家・g05961)は、エニューオーの神経を逆なでするように、慇懃無礼に一礼して見せた。
「くっ! お前達など、神像鎧さえあれば容易く返り討ちにできたものを」
エニューオーが、ディアボロス達の気迫に押されたように一歩後退しつつ、背中の翼を大きく広げる。
「ん。まさか、御大層な鎧が無くなっただけで、臆したの? だったら、此処で死ね。そうでないなら、戦って死ね」
凍雲・雪那(報仇雪恨の皓巫姫・g07783)は冷たい声でそう告げると、風雪を纏いつつ、【飛翔】した。
「どちらにせよ、お前の命運は此処で潰える。――さあ、死に晒せよ偽りのエニューオー」
雪那のその言葉が合図であったかのように、奴崎組のディアボロス達が、一斉にエニューオーへと仕掛ける。
「あははははっ!」
クィトが笑い声と同時に『黄金猫拳打棒』を振り被ると、エニューオーへと突撃。そして問答無用で殴り掛かった。
「この身にどれほどの傷を受けようと、無辜の民のた邪悪を討ちます!」
わずかに遅れて、エイレーネが神護の輝盾を前面にかざして、『天翼のサンダル』からオーラの翼を形成しながら、さながら一陣の風になったように神速の突撃を仕掛ける。
そして繰り出されるのは、一身を賭した捨て身の一撃。全速力を乗せた神護の長槍の一突きが、エニューオーの心臓を鋭く穿つ軌道で突き出される。
「速いっ!」
クィトの黄金猫拳打棒をいなすので手一杯だったエニューオーは、かろうじて上体を逸らすことで心臓への直撃だけは避けた。だが、胸を槍に貫かれ、激しく吐血する。
それでもエイレーネは手を休めない。槍をねじり込んで傷を深々と抉っていった。
「この! 放せっ!!」
血塗れの鎚を振り回し、エイレーネを強打するエニューオー。だが、エイレーネは神護の輝盾を掲げて鎚を受け止め、一歩も退かない構えだ。
「アテーナー様──どうか我々に、偽りの神に打ち克つ力をお与え下さい!」
そんなエイレーネの気迫に、エニューオーがわずかに怯む。そしてその隙を、モリオンは見逃さなかった。
「――風の宝石、全力、解放します!」
手にした宝石から解放された風の刃を弾丸と化し、エイレーネに抑え込まれたエニューオーへと撃ち放つ。
「ふざ……けるなっ!!」
エニューオーは身を守るためか、神殿内を一瞬で闇に染めると、数多の炎を生み出しモリオンやクィト目掛けて放った。
「わざわざ多数の的を出してくれるのですね。ありがたいです。全部撃ち抜いてさし上げましょう」
暗闇の中、風の弾丸と破壊の炎が神殿のそこかしこで激突し、その度に発生した閃光が一瞬だけ神殿内を照らしていく。
その闇の中で、逸は誰にも気付かれないように静かに身を起こしていた。同時に、その背中の翼が巨大な竜の腕に変形していく。
「――俺の存在を忘れたのが命取りだ。真っ二つにしてやらあ」
『長ドス』の柄に手をかけた逸が、闇の中エニューオーへと足音もなく近づき、長ドスを抜き放つと同時に斬りかかった。
「ガアッ!! いつの間に!?」
腕を斬られたエニューオーが、憎しみの籠った眼を逸に向けつつ、戦鎚を力任せに振り下ろす。その戦鎚の一撃をしかし、逸は竜の腕で受け止めた。だがその威力は殺しきれず、竜の腕にひびが入る。けれど、逸の戦意はその程度では衰えない。
「相変わらず重い一撃だ。だがさっきは一撃で動けなくなったが、今回はそれほどでもない。やはり神像鎧が無くなると防御力だけじゃなくパワーもダウンするようだな」
湧き上がる破壊衝動のままに、つかず離れずの距離から執拗に攻撃を繰り出す逸。その度に反撃を喰らうが、死にさえしなければ、戦い続けることはできる。
「さっき『この世に不死身などない』、そう言ってたな? そいつを聞いて正直、安心した。だが、『無敵』もなかったなあ」
エイレーネの槍に縫い止められ、クィトと逸からの攻撃に晒され続け、更にはモリオンの放つ風の弾丸にも対処し続けるエニューオーは、それでも互角以上にディアボロス達と渡り合っていた。
「さすがに手強い。けれど、一人でも最後に立っていればこちらの勝ちです。だから、絶対に。諦めませんよ」
モリオンが、次々と放たれる炎の対処に追われつつもそう呟く。
その時エニューオーは、目の前の敵の対処に追われるあまり、ソラと雪那の存在を失念していた。
だから、【飛翔】して上空に舞い上がっていたソラと雪那の攻撃に、気付くのが致命的に遅れたのだ。
「何だかよく分からない力だけど、使える物は全て使って勝ち進むのがアイドルよ!」
ソラが、自身に宿った悪魔の力と思われる黒色の力を中心に、赤雷と四大元素のエネルギーを込めた五芒星を展開。そこから五属性の力を纏め合わせた魔力の砲撃を放った。五色の輝きがエニューオーを飲み込み、少なくないダメージを与える。
一方雪の翼を生やした雪那は、自身の周囲に一辺が3メートルはあろう氷の立方体を複数出現させると、
「ice,break,hail,assemble,creation,――Crystallize」
その氷塊を破砕、集結、再構築し、蒼氷の巨大な斧を生み出していった。
「照覧あれ。ボレアースの地、極北の天蓋に座す灰色の火よ。神を僭称する愚者、その命を捧げ奉る――!」
その蒼氷の巨斧を手に、雪那は上空からエニューオーの脳天目掛けて全力の斬撃を叩き込む。
「ぐああああっ!!!」
直撃を受けたエニューオーの頭部から血が激しく噴き出した。それでも頭部を粉砕されなかったのは、エニューオー自身の自力の高さを物語っているといえるだろう。
「……悔しいがようやく理解した。なぜあの法正が、お前達を恐れたのかをな!!」
エニューオーは即座に翼をはためかせ、発生させた竜巻を上空に向けて放った。その暴威は、飛翔するソラと雪那を巻き込み、天井目掛けて吹き飛ばす。
「このっ……! 業界に旋風を巻き起こすのはアタシの方なんだから!」
竜巻に飲まれながらも、辛うじてその軌道を掴み天井へ激突することだけは避けたソラが、反撃とばかりに再び五元光芒の砲撃を放った。
「要の神像を破壊されるなんて、慢心が過ぎたみたいね! その名前も不相応だったってことよ! きっちり消し飛ばしてあげるわ!」
竜巻に巻かれつつも、連続して五芒に輝く砲撃を撃ち込んでいくソラ。
「くっ、いい加減に離れろっ!!」
エニューオーは、自身の胸を抉る神護の長槍を握るエイレーネを、血塗れの戦鎚で執拗に打ち据えた。なんとか神護の輝盾で凌ぎ続けてきたエイレーネだったが、さすがに限界が近いと思われたその時。
「亜人の分際で、私の仲間をそれ以上傷つけることは許しません」
割って入ったクロエが、三相の杖で戦鎚を受け止めていた。
「貴様、余計なことを」
即座にエニューオーは竜巻をクロエ目掛けて放つ。だが竜巻がクロエを飲み込むよりも、クロエが冥府神ヘカテーのシンボルであるトリカブトの種子を触媒に、エニューオーの背後に冥府の門を作り出す方が速かった。
「魔術の女神ヘカテーよ、あなたを信じる者に目を掛けて頂けるなら、どうか今この時だけは、私達を神意の代行者たらんことを!」
冥府の門が開き、中から無数のおぞましい腕が伸びてエニューオーの全身に絡みつく。そしてその腕は、凄まじい力でエニューオーを門の中に引きずり込もうとした。
「くっ、放せぇ! この慮外者めがぁっ!!!」
それでも、エニューオーは驚異的な力で踏ん張り耐え忍ぶ。
「いい加減にあきらめよ。闇も炎も自称救済者も破壊者も。我の黄金猫拳打棒に殴り倒せぬものはない」
そこへ、黄金猫拳打棒を振り被ったクィトが迫った。クィト自身もエニューオーの放った炎に焼かれ既にボロボロだったが、この好機を逃すわけにはいかない。
「こういう時は、全力で接近して全力で殴るとよい」
そのままクィトが黄金猫拳打棒をフルスイングする。直撃を受けたエニューオーの体が宙に浮き、同時にエイレーネがエニューオーの胸から神護の長槍を引き抜いた。
「あの光が神々そのものでなかったとしても、こうしてオリンポスの解放を望まれたことは運命でしょう。オリンポスは未だ遠く……ですが、必ずや成し遂げましょう」
クロエがそう神々へ決意を口にした直後。
バランスを崩したエニューオーは、冥府の門から伸びる腕の力に抗いきれず、とうとう門の中へと引きずり込まれていったのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【託されし願い】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【アイテムポケット】がLV2になった!
【完全視界】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【アイスクラフト】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV5になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV2になった!
【ドレイン】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV3になった!
ジズ・ユルドゥルム
…良し。手足が動く。(起き上がる)
敵を侮ったばかりか、浅慮な予測が外れて動揺するとはな。
ジェネラル級ともあろう者が。精神は雑兵亜人と変わらんのか。
残念だ。
「人鷹一体」を起動。
「守護者の戦斧」を構える。
ジン憑きの脚力からの疾走の勢いそのままに、急接近を試みる。
奴が放つ暴風に対し、こちらも向かい風の暴風を放つことで
風を風で無理矢理に切り開き前進を試みよう。
果たして奴は、自らの起こした竜巻が、逆に斬り裂かれる光景を見たことがあるだろうか。
あの未熟な精神だ。更なる動揺を誘えれば儲けものだな。
戦斧を振り上げ、追い風を背負い、
ジン憑きの膂力をもって、エニューオーへ重い一撃を与えよう。
ロキシア・グロスビーク
アドリブ連携ご自由に
知り合いが、傷付きながらも強敵に立ち向かってるんだ
颯爽と、ヴェールを靡かせて
僕も手伝うよ。少し休んでて!
さてと……鎧が無くても戦えるでしょ、おねーさん!
きみの大王への忠誠はそんなもんじゃないはず
勝負だ、僕と!
伝承、5種開放!
穂に剣呑なオーラを灯し。“魔槍”の穂を地へ向けた特有の構えをとり
闇がどんなに暗くとも!
Moon-Childを両脚に集中・活性化し弾かれたように【ダッシュ】
……ッ!炎がどんなに熱くとも!
復讐者の意思は、止まらないッ!
恐れれば恐れるほど攻撃に晒されるだろうね
だから真っ直ぐ。この身をひとつの槍として
禍えり裂く赤棘の槍(ゲイ・ボルグ)ッ!
必殺の槍撃を放つ!
八栄・玄才
あっれ~、鎧壊れちゃったな
無敵とまで言う鎧に一当てしたかったが、さっすがに皆(神像破壊に行ったディアボロス)やり手だね
オレが期待してたのは"鎧"であっておたくの方じゃないんだが、そうは言ってもジェネラル級
慢心は良くないと、おたくの失態を他山の石とさせてもらおう
【呼吸法】で気を充足させて一気に【突撃】
破壊者にはこちらも【破壊】で勝負
"唯、闘争の中へ"入って自身の最高の力を引き出さんとし(《能力値アップ》)、怒涛の攻撃で相手の攻撃の勢いを弱めるつもりで、"戦意破壊の三連撃"を放つ
亜人の強靭な肉体を駆動させる心臓と肺を【強打】し、最後に錬気帯電を解放しての一撃を脳に叩き込んで戦意を【粉砕】する
スラウニティス・ケルブシア
くふふ、先程とは打って変わって“届く”だろうさ!
(全身に文様が浮かび上がり、瞳が赤く輝く……ネメシスの発動だ。飄々とした雰囲気は消え失せ、獰猛さが表出する)
確かお前はさっき『此処では自分こそが本物だ』と豪語したな?
ンな訳ないだろうそりゃあ欺瞞だ。エニューオーは“都市の破壊者”なのさ、カミサマの像を後生大事に飾って恩寵に与ろうなんて情けない真似はあまりにも似つかわしくない
持てる全ての刃で以てバラバラに引き裂き、この地を血肉で染め真なるエニューオーへの供物とせん!
せいぜい騙ったことを後悔するんだなッ!
(斧とナイフを手にとり、偽りの神に踊りかかる。両手の刃と、蹴りと共に刃と化す両足とが襲う――!)
●破壊者の真意
『破壊者エニューオー』を飲み込んだ冥府の門が、内側から発生した竜巻によって粉々に弾け飛んだ。同時に、門のあった場所にエニューオーが姿を現す。
「危なかった……。完全に飲まれていたら、帰還できないところだった」
肩で息をするエニューオーに、がっかりしたような視線を向けたのは八栄・玄才(井の中の雷魔・g00563)だ。
「あっれ~、鎧壊れちゃったな。無敵とまでいう鎧に一当てしたかったが、さっすがに神像破壊に行った皆、やり手だね」
そんな玄才の反応を見て、エニューオーは一瞬だけ考え込むと、
「ならば、私が『ギリシャ神像』を修復する時間をくれないか。そうすればお前の望み通り、『神像鎧』を纏った私と戦う機会を与えよう」
慣れない笑顔を浮かべて、そう取引を持ち掛けた。
「確かに、オレが期待してたのは『鎧』であっておたくの方じゃないんだが……」
玄才が考え込む様子を見て、エニューオーは必死に言葉を繋ぐ。
「神像の力を完全に制御し、配下の軍勢に神像鎧を纏わせる事ができれば、私の力は、大王イスカンダルに次ぐものとなるのだ。お前の目的が強者との戦いなら、今の私と戦うよりも、大王の右腕となった私と戦った方がいいだろう?」
だが、玄才はエニューオーの提案に、肩をすくめてみせた。
「オレは別にそれでもいいんだが、どうやら仲間達が黙っていないようなんでね。それに、神像鎧を失ったと言ってもおたくだってジェネラル級。慢心は良くないと、おたくの失態を他山の石とさせてもらおう」
そう言い放つと、実戦拳術『八栄流』に伝わる呼吸法で体内に気を充足させていく玄才。
「くふふ、わずかな希望に縋り、しかしその希望が打ち砕かれた気分はどうだ?」
スラウニティス・ケルブシア(英雄殺しの巫女・g09078)は、交渉に失敗し落胆した様子のエニューオーに冷たい目を向けた。
「そして、お前が鎧の加護を無くした今なら、先程とは打って変わって“届く”だろうさ!」
スラウニティスの全身に刺青のような文様が浮かび上がり、その瞳が真っ赤に輝く。先ほどはエニューオーを慢心させるために、一旦は敗北を喫した。それは半分演技ではあったが、全力の攻撃が通らなかったのもまた事実。あの時の悔しさを払しょくするためにも、スラウニティスは今度こそ負けるわけにはいかないのだ。
そんな仲間達とエニューオーの会話に、床に倒れ伏したまま耳を傾けていたジズ・ユルドゥルム(砂上の轍・g02140)は、そっと手足に力を込めてみた。
(「……良し。手足が動く」)
どうやら、先刻エニューオーから受けた傷は完全とはいかないまでも回復できたようだ。そのまま様子を見ることもできたが、ジズは迷いなく『守護者の戦斧』の柄を杖代わりにして立ち上がる。
「な……!? お前も、生きていたというのか」
そんなジズの姿を見てエニューオーが動揺したのは、神像鎧を纏っていた時の攻撃なら、ディアボロスを確実に仕留められたと思っていたからだろう。
「やれやれ。敵を侮ったばかりか、浅慮な予測が外れて動揺するとはな。ジェネラル級ともあろう者が、精神は雑兵亜人と変わらんのか。残念だ」
ジズはそう言い放つと、自らの身体に鷹の姿をしたジン『ケレイ』を憑依させた。ジン憑きとなり、生命エネルギーを全身に漲らせたジズは、驚異的な脚力で地面を蹴ると、疾走の勢いそのままに、エニューオーに急接近をしていく。
そしてエニューオーとディアボロスの戦いが再開されたこのタイミングで、ゴスロリ服を身に纏った女装少年、ロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)が神殿に入ってきた。
(「知り合いが、今も傷付きながらも強敵に立ち向かってるんだ」)
ロキシアは、颯爽とヴェールを靡かせると、
「僕も手伝うよ。みんなは少し休んでて!」
これまでの戦いで傷ついたり疲労した仲間達を安全な場所まで下がらせる。
「さてと……鎧が無くても戦えるでしょ、おねーさん! きみの大王への忠誠はそんなもんじゃないはず。勝負だ、僕と!」
『量産型“魔槍”』を構えてロキシアが目を向けた時、エニューオーはジズから逃れるように神殿の奥へ後退しているところだった。だが、ジズはエニューオーを追って、神殿の石造りの床を砕かんばかりの脚力で疾走する。
「ええーい、寄るな!」
後退しながらもエニューオーは翼をはためかせ、巨大な竜巻を生み出すとジズ目掛けて放った。だが、風を操る技ならば、ジンを憑依させたジズも心得ている。対抗するようにジズの放った向かい風の暴風が、正面からエニューオーの生んだ竜巻と激突した。
神殿内に二つの暴風の激突が生んだ突風が吹き荒れ、あらゆるものを吹き飛ばしていく。だがそんな中、呼吸法で心身を充足させた玄才は、まるでそよ風の中を往くように、エニューオーとの距離を詰めることに成功していた。
「良く見えるぜ──、お前の攻撃も、どこをどう壊せばイイかもッッッ!!」
精神を研ぎ澄ました玄才には、もはや自分とエニューオーの存在しか見えていない。極限の集中状態に突入した玄才はエニューオーが動くよりも速く、【戦意破壊の三連撃】を放っていた。すなわち、亜人の強靭な肉体を駆動させる心臓と肺を拳で強打し、最後に生体電流と気を練り上げて体内に留めていた『錬気帯電』を解放しての一撃を脳に叩き込んだのだ。
「うぐっ!! か、体が動かん」
三連撃を受けて、わずかの間だが体の自由を奪われたエニューオーに、今度は気怠げな笑みを浮かべたスラウニティスが迫る。
「確かお前はさっき『此処では自分こそが本物だ』と豪語したな?」
『亜人髄の呪斧』と『ケルブシアの短刀』を両手に構えたスラウニティスは、血色の瞳でエニューオーを見据えた。
「……ンな訳ないだろうそりゃあ欺瞞だ。エニューオーは“都市の破壊者”なのさ。カミサマの像を後生大事に飾って恩寵に与ろうなんて情けない真似はあまりにも似つかわしくない」
次の瞬間、スラウニティスは目にも止まらぬ速さでエニューオーへと斬りかかっていった。両手の刃が高速で振るわれ、エニューオーを切り刻む。
「持てる全ての刃で以てバラバラに引き裂き、この地を血肉で染め真なるエニューオーへの供物とせん! せいぜい騙ったことを後悔するんだなッ!」
スラウニティスの猛攻はそれで終わりではなかった。蛮族ケルブシアの巫女に代々伝わる業『喰砕』による戦闘技巧は、手にした武器のみならず、スラウニティスの脚を瞬間的に比喩ではなく本当の刃へと変異させたのだ。その、刃と化した蹴りが瞬く間にエニューオーに直撃し、その左腕をあっさりと斬り落とす。
「よ、寄るなーっ!」
それでも左腕を犠牲に玄才とスラウニティスから距離を取ることに成功したエニューオーは、すかさず竜巻を巻き起こし、竜巻を盾代わりに後退しようとした。
だがその竜巻は、直後にジズの放った向かい風と衝突し、対消滅していく。
(「果たして奴は、自らの起こした竜巻が、逆に斬り裂かれる光景を見たことがあるだろうか。あの未熟な精神だ。更なる動揺を誘えれば儲けものだな」)
そのジズの目論見通り、動揺したエニューオーの動きが、一瞬止まった。
そこへ、消滅した竜巻の向こうから、ロキシアが飛び出す。
「一接ぎのち咲き誇るは、紅い花――伝承、5種開放!!」
ロキシアは魔槍の穂先に剣呑な輝きを放つオーラを灯すと、その秘められた5種の伝承の力を開放。魔槍の穂を地へ向けた特有の構えをとった。
「この、小娘だか小僧だかはっ!!」
慌てたようにエニューオーは周囲を闇で包み、数多の炎を招来する。
「闇がどんなに暗くとも!」
ロキシアはその闇の中を、臆せず駆け抜けた。そんなロキシアを、無数の炎が取り囲む。
「……ッ! 炎がどんなに熱くとも! 復讐者の意思は、止まらないッ!」
だがそれでも、ロキシアは足を止めなかった。例え炎にその身を焼かれようとも、恐れれば恐れるほどこちらが不利になるだけのこと。
「だから真っ直ぐ。この身をひとつの槍として。禍えり裂く赤棘の槍(ゲイ・ボルグ)ッ!」
ロキシアの、自らを槍の一部と化したような必殺の槍撃が、エニューオーに直撃した。咄嗟に身を捻ったがために致命傷こそ免れたものの、その背中の翼に大穴が空き、バランスを崩したエニューオーは無様に転倒する。
「こ、こんなはずでは……。私は、神像鎧の儀式を完成させ、大王イスカンダルの片腕となって……私を雌だからと侮り見下してきた雄どもを、ひれ伏させてやるのだ……」
地面を這うようにしてエニューオーは、最後の希望に縋るように破壊されたギリシャ神像へとその手を伸ばした。
「そんなことのために、お前は戦ってきたのか? 哀れだな、エニューオー」
守護者の戦斧を振り上げ追い風を背負ったジズが、そんなエニューオーの眼前に回りこむ。エニューオーの瞳が大きく見開かれ、
「お前の妄執もこれで最期だ!」
次いでジン憑きの膂力をもって振り下ろされた守護者の戦斧の重い一撃が、エニューオーの首を刎ね飛ばした。
エルサレムを支配し、神像鎧を纏った軍勢を生み出さんと試みた破壊者エニューオーの野望は、ディアボロス達の活躍によってここにこうして潰えたのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【悲劇感知】LV1が発生!
【浮遊】LV1が発生!
【狐変身】LV1が発生!
【猫変身】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV6になった!
【能力値アップ】がLV3になった!
【ダブル】がLV2になった!
最終結果:成功 |
完成日 | 2023年06月11日 |
宿敵 |
『破壊者エニューオー』を撃破!
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