流れついた者(作者 凪未宇
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#蹂躙戦記イスカンダル  #ミウ・ウル長征、バビロンへの道  #バビロン  #ミウ・ウル 

「現在、攻略旅団の方針に従い、ミウ・ウルは蹂躙戦記イスカンダルの重要拠点『バビロン』へ向かっています」
 巨大砂上船スフィンクス2号機の進行状況を確認しながら、ルゥルゥラナ・レイラ(宵闇の刃・g08924)は説明する。
 目指すバビロンは、現代の『バクダット』の位置にある、古代から栄える重要都市であり、セレウコス領の重要拠点であり。
 更に東方のパルティアや、蛇亀宇宙リグ・ヴェーダが支配るインド方面に向かう入り口となるはずらしい。

 進行中の『ミウ・ウル』は、パラドクストレインで行き来が出来るので、ミウ・ウルをバビロンに到着させば、今後はバビロンに直接乗り込めるようになる予定だ。

 だが作戦も進行して、それなりの日数が経過しており、敵も『ミウ・ウル』の動きに気付き部隊を送り出して来ているようだ。
 その為、前進する『ミウ・ウル』から出撃して、進行方向で待ち受けているだろう敵を探し出し、撃破を行う必要が生じている。
「敵を事前に発見して攻撃できれば、ミウ・ウルを戦いに巻き込む事無く、無傷でバビロンまで送り届けることができるでしょう」
 それと同時に、周囲に隠れ住んでいる一般人を見つけられれば、彼らをミウ・ウルに収容して保護する事も可能だ。
 多くの一般人を保護することが出来れば、最終的にその情報などから、今後のバビロン攻略時の情報の精度が上がるかもしれないだろう。

「《七曜の戦》が間近に迫っている今、可能な限り早くバビロンに到着できるかが大きく影響します」
 早く着けば、何らかの対策が打てる可能性があるとルゥルゥラナは語り、トレインへの道を開けるのであった。

 渓谷の物陰に隠れるよう『自走式ファラリスの雄牛』に命じながら、『神璽官ジャファーフ』は舌打ちをした。
 この周辺の人間を捕まえ、亜人に捧げ取り入りながら、いつか彼らを逆に利用しエジプトを取り戻し君臨したい。
 そんな野望を抱くマミーであった。
 忌々しいと悪態をつくも、亜人と違い頭の切れる相手だ。ここは従っておこうと、今回は動いたに過ぎない。
 だが、迫ってきているものが砂上船とあらば、話は別だ。
「俺が、ディアボロスから奪って利用してやる」
 しかし、持たされた部下は処刑道具の雄牛。
「あの小うるさい女、まさか俺の企みに気づいてやがるのか」
 扱い辛い部下をと、不満が溢れるが使いようだ。
 何せ彼はマミー。亜人とは違う。
「てめぇら、俺の言う通りディアボロスを見つけたら左右から一斉に挟み込め」
 それからお前らは俺の指示を待てと、数体を手元に置き、複数の挟撃でディアボロスを待ち受けるのであった。


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【水源】
1
周囲に、清らかな川の流れを出現させる。この川からは、10秒間に「効果LVトン」の飲用可能な水をくみ上げる事が出来る。
【飛翔】
2
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【怪力無双】
1
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わる。全力で力仕事をするならば「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げる事が可能になる。
【一刀両断】
1
意志が刃として具現化する世界となり、ディアボロスが24時間に「効果LV×1回」だけ、建造物の薄い壁や扉などの斬りやすい部分を、一撃で切断できるようになる。
【腐食】
1
周囲が腐食の霧に包まれる。霧はディアボロスが指定した「効果LV×10kg」の物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)だけを急激に腐食させていく。
【浮遊】
1
周囲が、ディアボロスが浮遊できる世界に変わる。浮遊中は手を繋いだ「効果LV×3体」までの一般人を連れ、空中を歩く程度の速度で移動できる。
【友達催眠】
1
周囲の一般人を、誰にでも友人のように接する性格に変化させる。効果LVが高いほど、昔からの大切な友達であるように行動する。
【トラップ生成】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の空間を、非殺傷性の罠が隠された罠地帯に変化させる。罠の種類は、自由に指定できる。
【光学迷彩】
2
隠れたディアボロスは発見困難という世界法則を発生させる。隠れたディアボロスが環境に合った迷彩模様で覆われ、発見される確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【モブオーラ】
2
ディアボロスの行動が周囲の耳目を集めないという世界法則を発生させる。注目されたり話しかけられる確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【活性治癒】
1
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【建造物分解】
1
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【使い魔使役】
1
周囲が、ディアボロスが「効果LV×1体」の通常の動物を使い魔にして操れる世界に変わる。使い魔が見聞きした内容を知り、指示を出す事もできる。
【パラドクス通信】
2
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【クリーニング】
1
周囲が清潔を望む世界となり、ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建造物や物品が、自動的に洗浄殺菌され、清潔な状態になる。
【アイテムポケット】
1
周囲が、ディアボロスが2m×2m×2mまでの物体を収納できる「小さなポケット」を、「効果LV個」だけ所持できる世界に変わる。
【防衛ライン】
1
戦場が、ディアボロスが地面や床に幅10cm、長さ「効果LV×10m」の白い直線を出現させられる世界に変わる。敵はこの直線を突破できず、上空を飛び越える場合、最低「効果LV」分を要する。直線は戦場で最初に出現した1本のみ有効。
【猫変身】
1
周囲が、ディアボロスが猫に変身できる世界に変わる。変身した猫は最大「効果LV×10m」の高さまで跳躍できるが、変身中はパラドクスは使用できない。

効果2

【能力値アップ】LV3 / 【命中アップ】LV3 / 【ダメージアップ】LV4 / 【ガードアップ】LV1 / 【フィニッシュ】LV2 / 【反撃アップ】LV2 / 【アクティベイト】LV2 / 【ドレイン】LV2 / 【アヴォイド】LV1 / 【ダブル】LV2

●マスターより

凪未宇
皆さま、こんにちは。凪です。
蹂躙戦記イスカンダルにて、ミウ・ウルをバビロンに届けるのを妨害する敵を撃破してください。

①(②)>③④の順で、執筆いたします。

①:哨戒任務のみで、戦闘は行いません。
②:達成しなくてもいい選択肢です。

※技能だけでは、パラドクスや残留効果のような効果は得られず使えません。
※どんな台詞や心情で参加しているのか、キャラらしさを多く書いてあると嬉しいです。

作業日や状況等は、マスター
ページにてご確認くださいませ。
それでは、皆様のプレイングお待ちしております。
80

このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


カイス・ライル
明日をも知れぬ暮らしは、辛いだろう
安全な場所で過ごしてもらえるよう、
ひとりでも多く探し出してやりたい

悪意ある目を阻む壁
日差しを遮る屋根
命を繋ぐ為の水
人々が求めるだろうものを見逃さないように
ひとが複数入れる岩間や亀裂、洞窟がないか
足跡やそれを消した痕跡、伝い得る岩場の摩耗、
屋根や寝床の為に草等を運んだ残滓等も調べる
ジンのナダーには、岩陰を辿らせ探らせる

出会えたら、水と食料を渡し、誠意を以て言葉を尽くす
清潔な衣と、飢えぬだけの食と、安心して眠れる住処
信じてついてきてくれるなら、提供出来ると約そう
傷病人や老人がいるなら、背負って運んでやる
ここ以外に隠れているひとがいるか否かも、教えてもらえるだろうか


獅子城・羽鳥
レイg09698と
※他の方との連携・アドリブ歓迎

一年以上眠りこけてたらエジプト奪還してて、一段ヤバい敵が跋扈してるんだな…
亜人がうじゃうじゃ湧いてる地で生き延びてる者は、保護するしかない

消音ブーツ、救急箱、持てるだけの携帯食と水を準備
サーヴァント含め全員、砂漠用の迷彩マント着けて【光学迷彩】で静かに移動
なるべく遮蔽物利用
【PD通信】で連絡を取り合い、広範囲を捜索
森、水場、洞窟など隠れ住めそうな所で人のいた痕跡を探す

人を発見したら、武器を置いて優しく話しかける
俺達が亜人と戦ってる事、ミウ=ミルは水と食料、安全面で恵まれてる事を手短に説明する

歩くのが困難な者は背負って戻る


レイ・ディース
獅子城さんg02965と
※他の方との連携・アドリブ歓迎

私達、情勢は未だろくに把握できないのだけれど、それでも助けを必要としてる人を見捨てる訳にはいかないもの

探索方法は獅子城さんのを参照
静かに行動できるならエイン、スエニョちゃんの目耳鼻も活かしてもらうのがいい

人を発見したら怖がらせないよう、武器を置いて優しく振る舞う
可愛いエインとスエニョちゃんで安心してくれたらいいな…
持てるだけの水と携帯食をあげて、救急箱で対応できる怪我と病気は応急処置

連れ帰る際はサーヴァント達を、一般人達を守れるように配置
往路の比較的安全な経路を静かに進む


ケペシュ・ナージャ
連携歓迎

モブオーラで気配を消し行動
足跡や火を起こした跡など、五感を使って人の痕跡を辿る
物陰や洞窟のような隠れ潜める場所は重点的に探し
帰り道の目星も付けます

人々の中に母子がいたなら
過去の自分と母の姿に重なり
胸が締め付けられる

どうしたら安心して貰えるか考えた後
膝を付き、目線を合わせて語りかけます
しー、と唇の前で人差し指を立て
持参した水と食糧を差し出しましょう

私はあなた方を助けに来ました
安全な場所があるんです
そこに逃げ込めばもう怯えながら暮らす必要はない
大切な人も奪われずに済むでしょう

道中、私の剣があなた方を守ります
どうか今は信じてください

激励しながら先導します
一人も見捨てません
皆で共に進みましょう


アリア・パーハーツ
▼アドリブ・連携歓迎

ボク様は武器を売る人間だけど、それは誰かを守るために使って欲しいと思う
そんな甘い考えは通用しなくて、こうやって誰かが苦しめられている
だから、せめて、手の届く人達だけでも助けたいんだ

大きな武器担いで現れたら驚くよねー怖いよねぇ
ごめんね、仕舞えないんだ、大きすぎて

警戒するよね
だからこうやって隠れてたんだもんね
【友達催眠】で手短に、うまく誘導させてもらうのだぜ

何かに怯えて夜を過ごさなくていい
喉が渇いたなら水があるし、お腹が減ったら好きな物を食べていい
そんな当たり前の日々に戻れるから
おいで、あっちは恐くない所だから

怪我してる子はいない?
歩けないなら背負ってあげるから、ほら、行こう?


●生き残り
 バビロンを目指し突き進むミウ・ウルより、ディアボロス達は降りて先行して周囲を捜索していた。
 峡谷に差し掛かるこの辺りの地形は、少し複雑だ。
 入り組んだ崖は隠れ住むのにもむいており、同時に隠れて待ち伏せるのにも適している。
「一年以上眠りこけてたらエジプト奪還してて、一段ヤバい敵が跋扈してるんだな……」
 少し忙しくしていれば、情勢は目まぐるしく変わっていく。
 そんな事を実感しながら獅子城・羽鳥(メタリックトルバドゥール・g02965)は、砂色の外套を纏いレイ・ディース(光翼のダークハンター・g09698)を振り返った。
「亜人がうじゃうじゃ湧いてる地で生き延びてる者は、心細いだろうな」
「情勢は未だろくに把握できないのだけれど、それでも助けを必要としてる人を見捨てる訳にはいかないわ」
 敵地でもあるので自分達が亜人を招かぬよう、出来うる限り目立たぬよう身を隠し光学迷彩を使いながら、物陰などを慎重に確認していく。
 同じように生き残りの住人を探すケペシュ・ナージャ(砂蠍・g06831)も、周囲の気配に警戒しながら身をかがめ地面を念入りに確認していた。
「明日をも知れぬ暮らしは、辛いだろう。安全な場所で過ごしてもらえるよう、ひとりでも多く探し出してやりたい」
 命を繋ぐ為の水。そこに人は必ず訪れているだろうと、カイス・ライル(屍負い・g06804)はあたりをつけ見つけた泉に降りて来たのだが、どうやら正解だったようだ。
 ケペシュが、まだ踏まれて間もない草の芽を見つけた。
 悪意のあるもの、危険から身を隠すならどこへ……。
 きっと、この辺りの木の実や野草を食材に。そういった痕跡を辿りながら、視線を向こうの岩壁や茂みへと向け、カイスはワニのような姿を取るジンのナダーを放ち岩陰の方へと放つ。
 ここで生きて行く為に、人々が何を求めるか。その全てを逃さないように、慎重に。
 亜人はあまり頭が良くないらしいが、果たして流れて来たマミーはどうなのだろうか。
 消し切られていない足跡を見つけたアリア・パーハーツ(狂酔・g00278)は、軽く表情を曇らせる。
 きっとここの住人達は、まだ亜人以外の脅威を知らないのだろう。
「ボク様は武器を売る人間だけど、それは誰かを守るために使って欲しいと思う」
 でもここで主に武器を振るう者達は守るためではなく、奪う為に振るう者が多い。
 彼らのように、仲間を護るために……。
 2人の男が崖から飛び降り槍を向けてきた。だが、次の瞬間には驚きを浮かべる。
 勿論、彼らの存在にケペシュもカイスも、少し前から気付いていた。
「人間?」
「大きな武器担いで現れたら驚くよねー怖いよねぇ。ごめんね、仕舞えないんだ、大きすぎて」
 ボロを纏う彼らは、長く逃げ隠れており見るからに疲弊していた。
 ――こうやって誰かが苦しめられている。だから、せめて、手の届く人達だけでも助けたいんだ。
 だから、彼女は明るく優しい笑みを浮かべる。
 友達催眠を用いて気軽に声をかけ、パラドクス通信で駆け付けた仲間も武器を置くものはおいて、住民達に寄り添うように言葉をかける。
「警戒するよね。だからこうやって隠れてたんだもんね」
「俺達は亜人と戦ってる者です。あなた達を助けに来ました」
 手短に話す羽鳥を見上げ、彼らは顔を見合わせ、まさか冒険者かと小さく驚きを口にし、仲間の元へと案内するのであった。
 十数人程の人々が、薄暗い岩の亀裂のような穴倉に暮らしていた。 
 老人の姿は無く、女性はたった2人。恐らくアリアより年下だろう。
 彼女らの影に隠れるように顔を覗かせる少年と少女の姿を見れば、ケペシュは軽く目を伏せた。
 遠い過去、自分を護ってくれた母の姿が浮かび、胸が締め付けられる。
 膝をつき目線を子供の高さに合わせ、大きな声は出さないでと唇の前に指を立て、まずは水と食料を。
 奪うように飛び付く姿に、驚くもののそれだけ彼らが過酷な状況に追いやられていたということだろう。
「私はあなた方を助けに来ました。安全な場所があるんです」
「飢えぬだけの食と、安心して眠れる住処。信じてついてきてくれるなら、提供出来ると約そう」
「具合が悪かったり、怪我をしているなら言ってね。先に応急処置するわ」
 心配そうに住人達の顔色をうかがう、レイの足元でメーラーデーモン『エイン』が救急箱を掲げた。
「大変そうなら、背負って運んでやる」
 そうカイスは提案し安心させる。それに、移動の間同時に活性治癒も施せば、かなり体調は良くなるはずだ。
 他に隠れている住人がいないか尋ねれば、ここ最近は見かけなくなったという。
 まだ潜んでいるのかもしれないが、今は彼らをミウ・ウルへ連れていく方が先決だ。
「何かに怯えて夜を過ごさなくていい。喉が渇いたなら水があるし、お腹が減ったら好きな物を食べていい」
「お腹いっぱい食べれるの?」
「もちろんだぜ」
 それが当たり前だと思える。そんな日々を送れるようになるからと、アリアは子供達に笑いかけた。
「大切な人も奪われずに済むでしょう。道中、私の剣があなた方を守ります。どうか今は信じてください」
 ケペシュの説得に迷いはしたものの、彼らは本当に疲れていた。
 藁にも縋るような思いで、彼らはディアボロス達の提案を受け入れた。
「おいで、歩けないなら背負ってあげるから、ほら、行こう?」
「一人も見捨てません。皆で共に進みましょう」
 船の位置を羽鳥とレイはパラドクス通信で確認すると、後は手分けして彼らを護りながらミウ・ウルへと戻っていくのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【活性治癒】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【モブオーラ】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【アクティベイト】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
【フィニッシュ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!

西堂・千衛蔵
「待ち構えているなら、正面から食い破るまで!」
と言いたい所なんだが、砂上船の消耗を避けるためと言われちゃ仕方がない
真面目に敵を探そう

敵方が隠れているのは、渓谷の物陰か
そいつらに見つからないためにはどうすりゃいいかな
うん? 上を指さしてどうした赤煙?
………
……

ああ、成程!

まず【浮遊】で谷の上まで登る
そして見つからないよう姿勢を低くして、谷底の様子を伺いながら進む
敵は、此方が砂上船の通り道を確保しながら進んで来ると思っているはずだ
なら、谷の上までは警戒しないって寸法よ

しかし、隠れて待ち伏せするのに向いてなさそうな奴らだなぁ
「何か焼肉食いたくなってきたな。お前はどう思う、赤煙?」


ジズ・ユルドゥルム
ルゥルゥの案内を聞き間違えていなければ…「自走式ファラリスの雄牛」と言っていた気がするんだが…
なんで自走させたんだ…?わからんな、亜人の考えることは。

周囲は渓谷、それに車両型の敵か。
見た目は置いておいて、火を噴く戦車と考えれば驚異だ。
ミウ・ウルが渓谷の谷底を通る際に、雄牛に両斜面から不意打ちされればひとたまりもない。

【使い魔使役】で鳥の視点を借りよう。
私自身は渓谷の谷底ではなく山側の頂(いただき)付近を隠れ進み
空から斜面、山頂付近に怪しい姿が無いか観察する。
あの外見だ、走行の跡、反射光、音、煙…発見の手がかりは少なくないはず。

空から目が届かなければ、鼠や蛇を使って地上も捜索し、敵を見つけ出す。


クーガ・ゾハル
まずは船から先の地形をカクニン

なんだかやばいやつが、ひそんでるらしいが
まってろ、ミウ・ウル
おまえをねらうやつや
助けをまってるヒトが、いるかどうか
ちゃんと、よく見てくるからな

上空からしらべるヒトが多いから
おれは【猫変身】して地上~ちょっとした崖や樹上へ
色をかくせる影に身をひそめつつ
枝や岩へ、跳びわたってカンサツ

足あとや、消したあと
ケイタイ食のおとしもの
自然にはないらしい、まっすぐな線
敵やヒトの手がかり見つけたら、ホフク前進でいこう

ソワソワ毛が逆立つシッポをなだめて
こっそり上空の仲間へも
眼帯をピカピカ反射させて合図

どこかにかくれてるヒトたち
きっと、助けてきてくれるはずのみんなにも
あとでホーコクだ


ゼキ・レヴニ
こんだけの長旅、改めてこのディヴィジョンの広大さを思い知るな
ミウ・ウルにはもうちと頑張って貰わにゃならんし
旅の邪魔をする無粋な輩は早めに潰しに行くとするかい

【光学迷彩】を使い進行ルート上の渓谷に先行
渓谷では影の動きで見つかったりせん様に
太陽の位置や地形にも気を配り隠密に行動

挟撃を企むなら、渓谷の左右の斜面に潜んでそうだ
仲間と手分けして両方を確認できるようにしつつ
斜面の上から、岩陰等に隠れ望遠鏡を使って索敵しよう
遮蔽物の裏、車輪跡、反射光、エンジン音も見落とさん様に

発見の合図は事前に決めておくか、通信の効果があれば借り
両翼を同時に攻撃できる、後ろを取れる場所等
予め奇襲に有利な位置を共有しておくぜ


ディアナ・レーヴェ
もし私が敵の立場なら――
進める所の限られた渓谷地形だし、船のルートも絞りやすいわね。
その中でも、左右を崖に囲まれた、船幅ぎりぎりの細い道。潜みやすいよう蛇行があって、陽の位置によって多少暗くなる所。
そういう場所で襲撃したくなるかしら?

まずは船の天辺から遠目に、そういう要注意地形にアタリをつけましょう!
次にアタリをつけた所に赴いて、車輪跡みたいな痕跡を辿りつつ、静かに敵を探す(オペラグラス使用)

勿論こちらも発見されないよう、
地形に沿って伏せて、溶け込む色の布を纏って、【光学迷彩】を使いながら動くわ
皆とは【パラドクス通信】で連携

…あ、西堂だ
私はあのカルビって奴また食べてみたいわー!(ニコニコと茶々


●潜む黄金
 かなり、東方へ進んだのだろう。心なしか、空気感が変わったような気もする。
 目指すバビロンまでは、後如何ほどか。
「こんだけの長旅、改めてこのディヴィジョンの広大さを思い知るな。ミウ・ウルにはもうちと頑張って貰わにゃならんし」
 ゼキ・レヴニ(Debaser・g04279)は、窓外を眺め渓谷を見下ろしぼやく。
「旅の邪魔をする無粋な輩は早めに潰しに行くとするかい」
「もし、私が敵の立場なら――」
 ディアナ・レーヴェ(銀弾全弾雨霰・g05579)は前方の地形を眺め、考える。
 そう、今回は考えなければならない。
 相手がかつて人だった者、マミーだから。
 亜人だけであれば知力は低いので、単純な策しか持ちえないだろうが、マミーは違う。
 獣神王朝エジプトから流れついたマミーにエンネアド。そして、この旅路の果てには、大戦乱群蟲三国志から流れついた軍師・法正も居るかもしれない。
 力を持つ大群である亜人が、今後大掛かりな策を用いるようになれば、ディヴィジョンの攻略が厳しくなるのは必須であろう。
 だから今回は、相手は計略を持って待ち構えていると推測する。
「進める所の限られた渓谷地形だし、船のルートも絞りやすいわね。その中でも、左右を崖に囲まれた……」
「挟撃を企むなら、渓谷の左右の斜面に潜んでそうだな」
「潜みやすいよう蛇行があって、陽の位置によって多少暗くなる所。そういう場所で襲撃したくなるかしら?」
 ディアナの問いかけに頷き返しゼキは、艦橋から前方へと視線を向けた。
 敵が潜んでいそうな可能性が高い場所は、2ヶ所。
 その場所を伝えれば、ミウ・ウルの頭上で前方を眺めていたクーガ・ゾハル(墓守・g05079)が真っ先に応じた。
「なんだかやばいやつが、ひそんでるらしいが。まってろ、ミウ・ウル。おまえをねらうやつや、助けをまってるヒトが、いるかどうか……ちゃんと、よく見てくるからな」
 そう軽く頭をなでると、焦茶のモフっとした毛並みの猫に猫変身し、ヒラリと器用に黄金の船体を飛び降りていく。
(「おれは地上から」)
 そう渓谷へと駆けていき、西堂・千衛蔵(竜燈鬼・g01901)は逆に浮遊し渓谷の上へとミニドラゴン『赤竜』と共に登った。
「砂上船の消耗を避けるためと言われちゃ仕方がない。『正面から食い破るまで!』と言いたかったがな」
 翼をもつ赤煙のアドバイスに乗っかり、そのまま姿勢を低くし渓谷を覗き込むようにし哨戒しながら突き進む。
「しかし、隠れて待ち伏せするのに向いてなさそうな奴らだなぁ」
 記憶が確かであれば、チラリと案内されたトループスは輝いていた。まあミウ・ウルもそういった面で隠密には向いていない船体といえよう。
「ルゥルゥの案内を聞き間違えていなければ……『自走式ファラリスの雄牛』と言っていた気がするんだが……」
 腑に落ちないといった様子で、ジズ・ユルドゥルム(砂上の轍・g02140)が首を傾げた。
 ファラリスの雄牛は、処刑道具である。
 真鍮の胴の中に人を入れ、黄金に輝くほど火で炙り殺すという代物であったらしい。
 その処刑道具が亜人になった。
「なんで自走させたんだ……? わからんな、亜人の考えることは」
 自走させれば乗れると思ったのだろうか、だがそんなことをすれば尻が大惨事になること間違いない。
 もしかすると持て余していたものを、実験的にジャファーフに預けたのかもしれない。
「周囲は渓谷、それに車両型の敵か。見た目は置いておいて、火を噴く戦車と考えれば驚異だ」
 谷という迂回できない場所で、あの雄牛に両斜面から不意打ちされればひとたまりもないだろう。
「私は鳥の視点を借り、空から怪しい姿が無いか観察しよう」
 渓谷を飛んでいた隼を目ざとく見つけ使い魔使役すると、共に自らも山側の頂へと移っていき進み始め。
 ゼキとディアナも光学迷彩を纏い、なるべく陽の影に潜むように慎重に隠密行動を取りながらアタリをつけた場所へと急いだ。
「あの外見だ、走行の跡、反射光、音、煙……発見の手がかりは少なくないはず」
 いかに、あのマミーが統率しようとしても限度はあるはずとジズが考えた通り、車輪の跡は直ぐに見つかった。
 自然には出来ない、真っ直ぐな線の跡。
 ここを『自走式ファラリスの雄牛』が進んだことは間違いない。
 地上付近を進むクーガやゼキは、更に気配を消し周囲へと視線を走らせる。
 彼らより後方で、岩陰に隠れたディアナは岩の色に合わせた布で全身を覆い隠しながら、オペラグラスをそちらに向ける。
 岩壁の亀裂の間に、隠れきれない黄金がキラリと見えた。
「いたわ。何だか眩しいわね」
 パラドクス通信で連絡すれば、千衛蔵も反対側の岩壁の影に黄金の雄牛の姿を見つけたと報告が入った。
「思った通り、砂上船の通り道を確保しながら進んで来ると踏んでたんだろうな。谷の上までは警戒してないようだ」
 熱された牛だとすれば、さぞかしその身体は熱いのだろう。人を炙れる程に。
「そうか……私は更に前方に潜ませているのを見つけたぞ」
 ジズの報告では、もっと先にも敵が潜んでいるという。
「これは……道を塞いで後ろからも挟み撃ちにしようとしてるんじゃないか?」
 ゼキの指摘にディアナは、もう一度地形を確認した。
 左右の挟撃だけでない。ここなら、完全な包囲網だって作り上げることは可能だ。
 そう考えた場合、ジャファーフはどこに居るだろうか。
 少し高い岩棚に身を隠していた、クーガはソワソワと尻尾の毛が逆立ち、緊張を強めた。
 怪しい岩の重なりが1つ。
 飛び出した、その下は洞か亀裂があるようにも見える。そこにジャファーフの姿があった。
 他に気取られないよう、眼帯を少し動かし上空へと猫のクーガは合図を送る。
 安堵すべきことは、この道すがらに人の住んでいた形跡がなかったことだ。
 これなら、巻き込む心配も無いだろう。
 まだ岩陰に潜むジャファーフは、近くにディアボロス達が潜んでいるとは気付いていない。
 両の岩壁、そして道の前方と、自分の側の4ヶ所に潜ませているファラリスの雄牛の位置がバレていることにも気付いていない。
 各所4体、合計16体が一斉に攻撃を仕掛け包囲する魂胆だったのかもしれないが、所詮は亜人の道具。ジャファーフからの号令を阻害すれば、後は普通のトループス級に過ぎない。
 さて、どう仕掛けるか……。
「何か焼肉食いたくなってきたな。お前はどう思う、赤煙?」
「私はあのカルビって奴また食べてみたいわー!」
 通信越しに千衛蔵へ奢りかしらとディアナは笑って見せたが、処刑道具の牛は勿論食べれない。
 そして、何よりも間違ってもあの牛に乗ってはいけないだろう。
 覚悟があれば止めないが……。
 他の仲間と連絡を取り合いながら、ディアボロス達は作戦をねるのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【浮遊】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
【猫変身】LV1が発生!
【光学迷彩】がLV2になった!
【パラドクス通信】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【アクティベイト】がLV2になった!
【ダブル】LV2が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!

旗楽・清政
ディアボロスとしての初陣たる大戦乱群蟲三国志の奪還戦で、
ほぼ何も出来なんだでござるでな。
二度とあのような無様を曝さぬよう、修行を兼ねて
実戦経験を積んでいる最中でござるよ。
此度の件は、その一環でござるな。

ところで、ファラリスの雄牛とやらは、確か拷問具でござろう?
そんなものを自走させて、一体どうしようというのか……。
まぁ、よい。クロノヴェーダと言うなら残らず討ち果たすまで。

燃焼機関を加熱して業炎を噴き出すのならば、
それがしが水計で文字通り冷や水を浴びせてくれよう。
火は水に弱きもの。燃焼機関を鎮火させるでござる。
ついでに、高温からの急冷却と言うことで、
金属疲労で彼奴らにダメージ入らぬでござるかなぁ?


獅子城・羽鳥
ファラリスの雄牛か(嫌そうな顔)
悪趣味なブツは片っ端から壊してしまおう
あんなもん、命からがらミウ・ミルに逃げ込んだ者達には見せたくないしな
(レイと仔山羊は避難してる人達についてて貰おう
不安だろうから仔山羊のモフモフで慰めてやれ)

奇襲のタイミングは【PD通信】で仲間と合わせて《不意打ち》
【浮遊・エアライド・光学迷彩】を駆使して遠距離から敵の死角を取り
スエニョと共に容赦なく《制圧射撃・砲撃》
反撃は前述の効果と《一撃離脱・ダッシュ》で回避を狙うが躱しきれないなら装備武器でガード
深入りして囲まれたりしないよう、少しずつ迎撃

クソ暑い砂漠にお前らなんぞいらん
余計熱苦しい
※暑そうに舌出してる砲犬に水をあげる


アリア・パーハーツ
▼アドリブ・連携歓迎
行ってらっしゃい、カイス君!

彼が心置きなく戦えるように、邪魔な奴らは排除しておこうね
いや別にボク様がファラリス気になるわけじゃ!

……でもあれなんか車輪ついてて恐いんだよな

うわ突撃してきた
なんだ、赤い髪だぞこれ、マントじゃない!

味方と連携しつつ素早く詰め寄る
気になるから鎖が飛んできたらわざと捕まって
中に、……せっまい!中くっそ熱いな!!!わかってたけど!!!

燃やされる前に内側から刃を突き立て【紫電一閃】で破壊して脱出
脱出後は別の牡牛を倒すべく真面目に戦闘

ただでさえ暑いところに
こんなくそ熱いの持ってくるんじゃねえ!!


●駆ける牛
 まだ気付いていない敵に奇襲を仕掛けるべく、ディアボロス達はそれぞれの敵に的を絞り展開すると、パラドクス通信の合図を号令に一気に仕掛けた。
 岩壁に潜む敵に向かって、獅子城・羽鳥(メタリックトルバドゥール・g02965)は、パンツァーハウンド『スエニョ』と共に、全身の重火器を解放し、『ツインアナイアレイション』を放った。
 サイボーグの身体に仕込まれたあらゆる砲撃装備、そして形態する銃器がファラリスを襲う。
 ブモッと鈍い声を上げ、黄金の雄牛は砕かれた岩と共に転げれば、反動で収納扉が開き焦げた肉の臭いが漂った。
「ファラリスの雄牛か……」
 見つめる羽鳥の顔に、嫌悪があらわになる。
 雄牛の咆哮をあげ、怒れるファラリスが走り出す。
「あの中で人を焼くんだよね」
 ジャラと〈独鈷杵〉の鎖を垂らし、アリア・パーハーツ(狂酔・g00278)は、その造りを確認しながら一体に叩き込み仕留め、こちらに気付いた敵を引き付けるようカイス達とは違う方へと身を翻す。
 不意打ちを受け騒ぐジャファーフへ、知人達は向かっていった。
「行ってらっしゃい、カイス君!」
 複製とは言え、縁のある者は見過ごせないだろう。
「彼が心置きなく戦えるように、邪魔な奴らは排除しておこうね。別にボク様がファラリス気になるわけじゃ!」
 独鈷杵を構えたところに、ブモーともう一声ファラリスが鳴く。
 本来は人の苦しむ声が鳴き声として聞こえるらしいが、自走式になったせいなのかクロノヴェーダだからなのか、かなり自由だ。
「ところで、ファラリスの雄牛とやらは、確か拷問具でござろう? そんなものを自走させて、一体どうしようというのか……」
 旗楽・清政(知勇兼備の昼行灯・g08816)が、はてと首を傾げる。
 なぜ走らせたのかは、クロノヴェーダの考えること。生み出したものに聞くしかないだろう。
「まぁ、よい。クロノヴェーダと言うなら残らず討ち果たすまで」
「悪趣味なブツは片っ端から壊してしまおう。あんなもん、ミウ・ミルに救出した者達には見せたくないしな」
 処刑道具など、同行していた若い知人にも見せたくないと、先にミウ・ウルに戻って貰ったぐらい嫌悪感が滲む。
「……でも、あれなんか車輪ついてて恐いんだよな。うわ突撃してきた!」
 ブモモモモモ!!
 鼻から炎を噴きながら、蛇行しながら迫るファラリスが狙うのはアリア。
 ハッとしたように彼女の赤い髪に仲間の視線が注がれる。
「なんだ、赤い髪だぞこれ、マントじゃない!」
 独鈷杵の鎖を手繰り打ち据えながら応戦する彼女へと、ファラリスは鎖を発射したちまちアリアを捕らえるとたちまち腹へと格納、『自走式火炙り刑』に。
 当然、遠目から見たより人を腹に入れる雄牛だ。その身体は大きい。
 だが中はというと、罪人に自由をあまり与えないよう狭い造りになっている。
 急激に温度を増そうとする、雄牛らを清政の『青龍水計』の流れが呑み込んでいく。
「燃焼機関を加熱して業炎を噴き出すのならば、それがしが水計で文字通り冷や水を浴びせてくれよう」
 己の初陣での成果を振り返り、清政は武者修行の最中。
 とはいえ、自走する処刑道具と戦うとは思いもよらなかったであろう。
 渓谷に溢れる膨大な水流に、黄金の雄牛が流されながら、抵抗するよう己の熱を増し豪炎を撒き散らした。
「この程度の熱さ、耐えて見せるでござる。火は水に弱きもの。燃焼機関を鎮火させるでござる」
 『吼え散る雄牛』の炎に巻き込まれながら、清政は金属疲労でどうにかならないかと更に水流を出現させるが、先に雄牛が限界を迎えた。
 ブォッ、ブモー!!
 一際大きな鳴き声と共に、赤く輝く黄金と化したファラリスは自爆し周囲の敵味方関係なく巻き込んだ。
 そしてアリアの方はというと、水流に飲まれたファラリスの腹の中で、狭いと暴れているところであった。
 天地がどうなっているか怪しいが、このまま火刑にかけられるつもりはない。
「……せっまい! 中、くっそ熱いな!!! わかってたけど!!!」
 さすがは真鍮、熱伝導は早い。こんなとこで燃やされる前に、『紫電一閃(ヴェローチェ)』、一点集中。
 瞬発的な力に弱い真鍮のボディに、内側からアリアは刃を突き立て、破壊し外へ。 
「Addio」
 流されていく破片を見送り、額の汗をぬぐい髪を水流の起こした風になびかせると、ふぅっと息をつき、残るファラリスへと鋭い視線を向ける。
「ただでさえ暑いところに、こんなくそ熱いの持ってくるんじゃねえ!!」
 独鈷杵を振り上げ、アリアは敵前へと飛び出し。
「クソ暑い砂漠にお前らなんぞいらん。余計熱苦しい」
 流水を少し浴びてリフレッシュしたスエニョが、身体を振るい水を払い飛ばし。
 ファラリスが広がらないよう、羽鳥とスエニョは引き続き砲撃で敵の動きを制限していくのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【水源】LV1が発生!
【建造物分解】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV2になった!
【命中アップ】がLV2になった!

クーガ・ゾハル
かしこくてわるいやつ
コーカツ、サクリャクカってやつか

だけど、どんなやつだとしても
カイスの敵なら
おれ――おれたちの敵だ
いっしょにブチカマシ、してやろう

高いとこからカンサツ
みんなと【パラドクス通信】を耳に
リョーカイ、まかせろ

【腐食】で、ほんの少しずつ
あいつらや、まわりの岩の足もと
わからないようにボロボロに風化させて
タオのワナやゼキの岩
攻撃のショーゲキでドカン、といくようにシコミ

ジャファーフと見えたら
体勢、立てなおされる前に〈突撃〉
カイスやケペシュが通れるように
風葬の黒い光で動けなくしてやる

知ってるぞ
ほえるのは、オクビョーだから
ずるい事たくさん考えるのは
自分はいろいろ足りない、って知ってるからなんだ


ジズ・ユルドゥルム
獣神王朝のマミー、しかも神官か。
もしも亜人とマミーが結託したら、この世界でも信仰が悪用されかねない。
まして友人の敵ならば、ここで終わりにしない理由はないな。
カイス、私にも一発ぶちかまさせてくれ。

背神の祈りには、生命の祈りを。
「祈りの樹」を起動。
祈りによってアカシアの樹を大きく伸ばし、広げた枝葉で敵と味方を結界の中に置く。

大樹の枝や根を伸ばし、敵の拘束を試みるそぶりを見せよう。
拘束できずとも構わない。狙いはこの大樹の結界の中に敵を少しでも長く置くこと。
対処させるうちに、敵の命を確実に削れればそれで良し。

敵が降らせる雷は枝葉で防ぎ、結界の力で相殺を試みよう。


●背神者の男
 高いところから状況を観察しながら、クーガ・ゾハル(墓守・g05079)はタイミングをうかがっていた。
 軽い打ち合わせに「リョーカイ、まかせろ」とジャファーフの潜む周囲の岩を崩れやすいように彼らに見えない方向から腐食させていく。
「わからないように、ボロボロに風化させて」
 密かに、腐食の霧を足元や岩壁のあちこちにクーガは広げていく。
「獣神王朝のマミー、しかも神官か。もしも亜人とマミーが結託したら、この世界でも信仰が悪用されかねない」
 エジプトで起こったことを思い出すジズ・ユルドゥルム(砂上の轍・g02140)は、警戒を強めた。
「かしこくてわるいやつ。コーカツ、サクリャクカってやつか」
 そうだなと、ゼキがクーガに答える。
「だけど、どんなやつだとしても。カイスの敵なら、おれ――おれたちの敵だ」
「まして友人の敵ならば、ここで終わりにしない理由はないな。カイス、私にも一発ぶちかまさせてくれ」
「いっしょにブチカマシ、してやろう」
 いつでも動けると頼もしく、彼らがカイスを窺えば小さく目配せを返す。
 奇襲の合図に合わせ、放たれた攻撃で岩が崩れ落ち、ファラリスとジャファーフを分断しようとした。
「何だと!?」
 驚き天を見上げたジャファーフが一瞬、動きを止め急降下してきたカイスの一撃を受けた。
 崩落していく岩に張り付くように、飛び込んだクーガは眼帯をずらしジャファーフを見つめる。
「ショーゲキでドカン。崩れろ」
 右の眼窩から放たれる『風葬(ラ・ナ)』の黒い光は、ジャファーフが体勢を立て直す暇を与えないよう包む。
「てめぇら、ディアボロスか!?」
 咄嗟に手近なファラリスを盾に、ジャファーフが流血の呪詛の篭る剣を手にし、周囲を素早く確認する。
「待ち伏せがバレたか」
 忌々しそうに呟き、岩の間を縫うように斬りつけ、背神の祈りを捧げ、『雷火炎旱』の雷が渓谷に降り注がせる。
 乾いた大地を更に干上がらせるほどの熱を持つ雷の直撃を受けないよう、ディアボロス達は散開した。
「ははっ、貴様ら全員ここで俺が消し炭にしてくれよう!」
 ジェネラル亜人への手土産にしてやると、野心を口にした。
「背神の祈りには、生命の祈りを」
 ジズは放ったアカシアの木の種に祈り、『祈りの樹(ハワルノキ)』を大樹へと成長させた。
 ジャファーフの傍らより伸びる大樹は、枝葉を伸ばし黄色い花を咲かせ仲間達と敵を結界の中へ。
「大地に愛され、病を寄せず、どこまでも高く伸びますように」
 祈るジズを忌々しそうに見つめ、ジャファーフはファラリスの雄牛へと命令を出そうとするが、「あとは暴力で解決だな!」と踏み込んだタオタオが獲物で斬りつけ余裕を奪っていく。
「知ってるぞ、ほえるのは、オクビョーだから」
 再び飛び込むクーガが周囲の岩をも巻き込み、黒い光へとジャファーフを包み仲間へ繋げるように跳び退いた。
「ずるい事たくさん考えるのは、自分はいろいろ足りない、って知ってるからなんだ」
 苦い表情を浮かべるだけで、ジャファーフは何も言い返せなかった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【腐食】LV1が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【ドレイン】がLV2になった!

ディアナ・レーヴェ
どうする?今度こそ、赤煙に美味しくブレス焼きにして貰う?
(「今度こそ」――冗談めかしてクスっと笑う、クリスマスに旅団で獅子堂や西堂達と食べた焼肉が懐かしくなった)
なんてね!

パラドクス通信でタイミングを合わせて奇襲!
私はジャファーフが潜む地形(岩の重なり)を巻き込むように、その近くの牛2体へ【全弾雨霰の計】ね
攻撃と共に、騒音と粉塵で指揮官の号令の阻害を狙う

敵の突撃は、袋小路に追い込まれないよう注意しつつ引き付けて、岩壁や別の敵にぶつける感じで回避を試みる

さっき隠密に使った布は
自分や皆が轢かれそうな時にでも、車輪に巻き込むようブン投げましょうか!

おっと、赤い布じゃなくてごめんなさいねーっ!(闘牛?


西堂・千衛蔵
「あれは食えないだろうが、焼肉の鉄板代わりにはなりそうだな」
ディアナさんの冗談に冗談で返しつつ、本気で焼肉が食いたくなってきた

「逆に包囲して、一斉に倒そうぜ!」
ファラリスの牡牛が潜んでいる4か所の内、向かう人数が少ない所を狙って奇襲を仕掛けよう
どこも同じ位の人数なら、マミーの近くに配置された奴らを狙う
奇襲のタイミングは【パラドクス通信】で合わせるぜ

崖の上から近づいて、飛び降りる勢いを載せて鬼神空中自爆衝で突撃するぜ
他の牡牛に合流されたり、破れかぶれで砂上船に突っ込まれたりされると困る
【防衛ライン】で道を封鎖しつつ赤煙に尻尾をぱたぱた振らせて「挑発」し、この場に釘付けにしてやろう
ん? 闘牛?


獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎

終わったらまた焼き肉に行くか。ブレス焼きするならバーベキューの方がいいか?
(ディアナと千衛蔵の冗談に乗っかる)

熱そうだし、近づくのはやめておくか。
鎖に注意しながら距離を取って蹴りと共に念動力を放つ。
もし捕まったら内部に収納される前に直接蹴りを叩き込んで破壊を狙う。

話には聞いていたが、また妙なクロノヴェーダだったな。


●焼ける牛
「どうする? 今度こそ、赤煙に美味しくブレス焼きにして貰う?」
「あれは食えないだろうが、焼肉の鉄板代わりにはなりそうだな」
 ディアナ・レーヴェ(銀弾全弾雨霰・g05579)の冗談に、西堂・千衛蔵(竜燈鬼・g01901)も軽く返しながら、本気で焼肉が食いたくなってきたと小さくこぼす。
「終わったらまた焼き肉に行くか。ブレス焼きするならバーベキューの方がいいか?」 
 楽しそうな2人の会話にのるように、獅子堂・崇(破界拳・g06749)も笑って答える。
 タイミングはパラドクス通信で合わせ、ディアナが狙うはジャファーフの潜む岩場と共に居るファラリスの雄牛。
「逆に包囲して、一斉に倒そうぜ!」
 そして千衛蔵は、ほぼ真逆に位置するファラリスを狙う。
 仲間が腐食させた岩は脆く、岩壁の崩落で雄牛が飛び出した所に、悪魔の翼で飛翔したディアナは全武装の砲口を向け、『全弾雨霰の計(ゼンダンアメアラレノケイ)』を放った。
「物量が大きいほど戦闘力が向上するのは、基本中の基本っ!」
 これだけの銃撃が響けば、ジャファーフの指揮も届かない。
 そうなれば、後は一心不乱に攻撃を仕掛けてくるだけの処刑道具の雄牛だ。
 猛々しい咆哮と共に、炎を噴き蹂躙しようと次々と『爆音突撃』してくる。
 激しい突撃にひかれながらも、ディアナは布をぶん投げ、車輪に絡ませ他の雄牛の動きを阻害する。
「おっと、赤い布じゃなくてごめんなさいねーっ!」
 本物の牛ではないから、きっと赤じゃなくても大丈夫な気もするが。
 向こうでは崇がミドルキックと共に練り上げた念動力が赤い稲光のように弾け、『我流破界拳・迅雷(ガリュウハカイケン・ジンライ)』がファラリスの横っ腹を撃ち抜いた。
 穴の開いた腹からは、熱気と炎が溢れ、フォォと気の抜けた鳴き声が零れた。
「熱そうだし、このまま近づかないようにしておくか」
 そう充分に距離をとっていた崇を、『自走式火炙り刑』に処そうと爆走しながら放たれた鎖が絡めとる。
 鎖には抵抗せず念動力を練り上げ、大きく開いたファラリスの腹へとギュウギュウに収納される。
 さすがのファラリスも、体格のいい男性は想定外だったか。
 何とか閉じるも、既に弾け跳びそうで内より放たれた崇の一撃で、あっけなく破壊された。
 事態に燃焼機関を燃え上がらせ、今にも突撃しようとしていたファラリスに向かって崖上から飛び降りながら、そのまま頭から真っ直ぐファラリスに高速落下から硬質化した体躯による『鬼神空中自爆衝(デモニオ・スイシーダ)』の体当たりを食らわせる。
「居ないと思うが、他の雄牛に合流したり、逃して砂上船に突っ込まれたら困るからな」
 峡谷の道ならば防衛ラインで防げると、この場を封鎖し、ミニドラゴン『赤煙』も尻尾をパタパタ揺らしファラリスを挑発する。
「巻き添えになりたい奴は前に出ろ! ……ん、闘牛?」
 ディアナから聞こえて来た声に、まさかと千衛蔵は赤煙を見つめる。
 きっとファラリスが興奮しているのは、尻尾で挑発したせいのはず。
 鼻息と熱気荒く、爆音をあげながら突っ込んでくる。
 本当に赤い大きな布でもあれば、闘牛のように見えたかもしれない。
 何とか協力し全てのファラリスを沈黙させた頃には、全身汗だくで。
「話には聞いていたが、また妙なクロノヴェーダだったな」
 焼肉もいいが、帰ったら水浴びでもして、すっきりしたいしたい。そんな気分であった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【飛翔】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
【命中アップ】がLV3になった!
【反撃アップ】がLV2になった!

カイス・ライル
関わりの有無の記憶は定かではないが
その顔は、確かに知っている
神に背いてまで得たものは、未だ神官殿を満足させないようだな

余計なことをする前に、潜伏場所から釣り出そう
仲間の奇襲に合わせて飛翔し、懐へ飛び込んで引き付ける
余所見する暇のないよう、ジャファーフだけを狙う
返る剣は獣爪で受けよう
急所を狙ってくるのなら、予測し易い
己を尊いものとして扱うのは結構だが、
他者を踏み躙って良いわけではない
己を律することも出来ぬ者に、ひとの上に立つ資格などない

ケペシュ、来てくれると思っていた
何よりも心強い
タオも、ゼキも、頼もしいな
クーガの連携も、手堅く見事だ
信頼出来る友こそは、ジャファーフの持ち得ぬものだろう


ケペシュ・ナージャ
一人で行こうなんて水臭いですよ、カイス
俺も行きます、当然でしょう

皆との連絡には【パラドクス通信】を使用
【飛翔】を借り、友と同じく奇襲のタイミングに合わせてジャファーフの潜伏場所へ
扱い慣れた双剣を手に斬りかかり、一撃離脱の攻撃を仕掛けます
カイスの窮地にはすかさず助太刀に向かい、必要があれば庇う

別に俺個人としては恨みはありませんが
カイスの敵は俺の敵なんで
悪く思わないでください

急所を狙った攻撃は剣でいなす
ほら、狙うならちゃんと狙わないと…こんな風に
『暗夜』の刃でお返しします

人の心を掴めないと王にもそれ以上にもなれませんよ
せいぜい亜人の親玉ごっこが関の山
貴方にはお似合いかもしれませんね


ゼキ・レヴニ
きっちり作戦を練ってくるとはねえ
確かにそこらの亜人より厄介な相手だが、好き勝手はさせねえよ

【パラドクス通信】でタイミングを合わせ
崖上から地形を利用*し
ジャファーフと雄牛の間の道に【怪力無双】で岩を崩しつつ奇襲
視界を遮り奴らの連携を妨害してやろう
…ミウ・ウルが通る迄に岩は片付けるんで許してな!

こいつがお前さんの敵だな
一緒にぶちのめそうぜ、カイス

金属塊『躯』が小銃の形に変じ、腕に食い込む
撃ち、銃剣で突き、刃には山刀の一閃を返し
弾幕*で敵の声を掻き消して
言葉を発する隙も与えてやらんほどの連撃を叩き込む
服従なんてこの世で一番くだらん言葉だぜ
そんなもんを掲げるお前さんには耳を傾けてやる価値もねえ

*=技能


タオタオ・ザラ
雄牛のお相手さんはいっぱいいるようだから、
カイスと縁ある奴のツラ拝みに行きますかねっと

【パラドクス通信】で状況把握をしつつ
騒ぎに乗じてジャファーフへと距離を詰める
近付ければこっちのもんだ、あとは暴力で解決だな!

随分とイイ声で鳴くこって
お喋りすぎる男はモテないぞ!
それにタオは喧しい奴は大人しくさせたくなる性質なもんで!
【トラップ生成】で足を掬う罠をいくつも作り動きの阻害
動きが鈍った瞬間を狙って得物を振るう

本当に敬意を払える相手だったら、頭を垂れるものだろうに
お前はそうじゃないんだろう
だから力を振りかざすしか出来ないと
それとも自信がないのかね、哀れなことだ
……マ、タオが言えるこっちゃねえけどな!


●元神官の男
「きっちり作戦を練ってくるとはねえ。確かにそこらの亜人より厄介な相手だが、好き勝手はさせねえよ」
 仲間の攻撃で崩れ崩落していく岩壁と共に、ゼキ・レヴニ(Debaser・g04279)とクーガが飛び込み、カイス・ライル(屍負い・g06804)は大きく飛翔した。
 丁度、空を見上げたジャファーフと目が合う。
 関わりの有無の記憶は定かではない。
 スッと獣のような瞳を細め、カイスはジャファーフを見下ろした。
 ――知っている。
 最後の瞬間と共に、記憶は失われたままだが、カイスには分かった。
(「その顔は、確かに知っている」)
 誰がは分からなくとも、何をしたかはよく分かる。
 急降下と共に四つの爪を持つ獣爪籠手〈makhalib〉で、『百歩穿楊』で襲い掛かる。
 正確な狙いの刺突は深く、ジャファーフの肩へと突き刺さり、金の双眸が互いを確認する。
「誰だ、貴様っ……!?」
「神に背いてまで得たものは、未だ神官殿を満足させないようだな」
 振るう流血の呪詛篭る剣の狙いを、爪を返し急所から逸らしたところで、黒い光がジャファーフの動きを止め。
 反対側、ジャファーフの死角となる空から、ケペシュ・ナージャ(砂蠍・g06831)が鎌型の双剣〈alluwts al'azraq〉を手に斬りつけた。
「一人で行こうなんて水臭いですよ、カイス」
「ケペシュ、来てくれると思っていた」
 何よりも心強い。金石之交――ディアボロスとなってから得た大切な絆。
「俺も行きます、当然でしょう」
 短く言葉を交わし、素早く敵との間合いを取り。
「……ミウ・ウルが通る迄に、岩は片付けるんで許してな!」
 更に岩壁を怪力無双で削り、岩礫で完全に部下との合流をゼキは断つと、発明品である金属塊〈躯〉を小銃の形へと変じさせ、腕に食い込ませた。
 過ぎし日の兵士であった頃の、記憶と痛みがはしり僅かにタバコのフィルターを強く噛みしめた。
「こいつがお前さんの敵だな。一緒にぶちのめそうぜ」
「此奴がカイスと縁あるという……」
 そのツラを見てやろうと訪れたタオタオ・ザラ(大喰らい・g05073)は距離を詰め、シックルソード〈蠍の鋏角〉を抜き放つと同時に、一気に斬り下げた。
 ジズが広げた大樹の結界の中、抗うように背神の祈りを捧げるも、降り注ぐ雷を切り抜け、部下へ命じようとするジャファーフを『寄る辺なき英雄の墓標(ヴィバルス・リルアバード)』で威圧する。
 ジャファーフには、瞬時に理解できたであろう。その墳墓がいかような者を抱くものか。マミーであるからこそ、神官であったからこそ、解る。
 先程まで喚き散らしていた声は、のみこまれ前に立つタオタオから目が離せない。
「……跪けよ」
 頭を垂れない不敬を裁くかのように、身体を斬り上げる。
「ぐあああああっ!!」
「随分とイイ声で鳴くこって、お喋りすぎる男はモテないぞ! それにタオは喧しい奴は大人しくさせたくなる性質なもんで!」
 ジャファーフは大量の血を零しながら、事態を理解するのに、そう時間は掛からなかった。
「くっ、こんなとこで、終わるわけには……」
 だが部下の統率は既にボロボロ。見た所、他のディアボロス達に追い立てられ、囲まれている。あれでは、もう逃れられないだろう。
 そして、自分は……。
「タオも、ゼキも、頼もしいな」
 クーガも、ジズも、アリアも。
 まだ本体ではないが、ありがとうと声をかけながら、カイスは振り返る。
 ジャファーフの中で知らないはずの何かを感じ、目の前の男を倒さねばという思いが強まる。
「己を尊いものとして扱うのは結構だが、他者を踏み躙って良いわけではない」
「別に俺個人としては恨みはありませんが、カイスの敵は俺の敵なんで。悪く思わないでください」
「カイス?」
 同じ金の双眸、同じ灰色の髪。そして、きっと同じ土地の者。
 気に掛かることは多いが、複製であるジャファーフにはそれ以上のことは分からない。
「まあいい、仕留めてから尋問すればいいだけの事。あっちの女共は、亜人の手土産にすれば、さぞかし可愛がって貰えるだろうな」
 女は亜人の親腹に、男は蹂躙しディビジョンの糧に。
「兵士たるもの、機械たるもの、恐れを知らず、痛みを知らず」
 かつて戦いの前線に居た、『死線の駒(シセンノコマ)』であるかのように、ゼキは弾丸を撃ち込みながら詰め寄り、踏み込めば銃剣で突き立てる。
「服従なんて、この世で一番くだらん言葉だぜ。そんなもんを掲げるお前さんには耳を傾けてやる価値もねえ」
「くっ、俺は……」
 反撃に前に出るジャファーフの足を、タオタオが密かにトラップ生成で仕掛けた罠が掬い、彼の顔を地につけさせた。
「本当に敬意を払える相手だったら、頭を垂れるものだろうに。お前はそうじゃないんだろう」
「俺は、ここで……!」
 再びタオタオの刃が斬り臥せるのと同時に、するりと『暗夜(ライラ)』より、静かに沈められたケペシュの刃がジャファーフを貫いた。
「人の心を掴めないと、王にもそれ以上にもなれませんよ。せいぜい亜人の親玉ごっこが関の山。貴方にはお似合いかもしれませんね」
「だから力を振りかざすしか出来ないと。それとも自信がないのかね、哀れなことだ」
 興味無さそうにタオタオは零し、ニッと歯を見せるような笑みを浮かべ。
「……マ、タオが言えるこっちゃねえけどな!」
 フラッと身体を傾かせながらも、ジャファーフの剣はケペシュの胸を狙おうとするが、もう届かない。
 それより早く、深々と突き刺さった四つ爪が彼の命を終わらせる。
「己を律することも出来ぬ者に、ひとの上に立つ資格などない」
 部下はあくまで部下でしかない。歪ではあったが、まだ亜人の兄弟の繋がりの方が、ましだったかもしれない。
「信頼出来る友こそは、ジャファーフの持ち得ぬものだろう」
 カイスはゆっくりと爪を引き抜き、仲間を振り返る。
 この先、何度ジャファーフの複製が現れるか分からないが、本体を仕留めるその日まで彼はこの欠けた影を追いかけ続け。また、仲間も彼を助けるのだろう。
 遠く、近付いてくるミウ・ウルの影が見えてくる。
 早くどかさないとなどと仲間が慌てて、後処理と岩の片付けを始める声が聞こえて来た。
 バビロンまで、残る道程は、後――。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】がLV2になった!
【モブオーラ】がLV2になった!
【怪力無双】LV1が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
【フィニッシュ】がLV2になった!
【ガードアップ】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2023年05月27日

ミウ・ウル長征、バビロンへの道

 ミウ・ウルの試運転 も兼ねた『セレウコス領からの救出作戦』が成功した事で、本格的なミウ・ウルの運用が開始されました。
 攻略旅団からは、ミウ・ウルを狙う敵を、先行偵察により撃破する作戦と共に、長駆してバビロンに向かう作戦が提案されています。
 ミウ・ウルを狙う敵を撃破しつつ、バビロンに向けて進軍を開始してください。
 バビロンは、セレウコス領の重要都市であり、その向こうは、パルティア、そして、蛇亀宇宙リグ・ヴェーダが支配するインド亜大陸があります。
 一刻も早く目的地に到着する事で、《七曜の戦》の前に重要な情報などを得るチャンスになるかもしれません。


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#蹂躙戦記イスカンダル
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#ミウ・ウル長征、バビロンへの道
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#ミウ・ウル


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選択肢『ミウ・ウル周辺哨戒任務』のルール

 攻略旅団の提案に従い、バビロンに向かうミウ・ウルの周辺で、哨戒任務を行います。
 ミウ・ウルは目立つので、敵の攻撃目標になりえます。
 ミウ・ウルを襲撃しようとする敵を先に発見して攻撃を行う事ができれば、戦闘によるミウ・ウルの損傷を防ぐことが出来るでしょう。
 周辺哨戒任務を成功させる事が出来なかった場合、ミウ・ウルが戦闘に巻き込まれて、損傷する可能性が出てくるので、哨戒任務は重要となります。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してくください。

 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 なお、この選択肢には、特殊ルールはありません。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢『一般人の救援(バビロン方面)』のルール

 バビロンまでの道筋に隠れ住んでいる一般人の救援を行います。
 一般人達は、森や荒れ地に少人数で隠れ暮らし、亜人の人間狩りから逃れているようです。
 彼らを救援して、ミウミルに収容する事が出来れば、バビロン方面の情報を集められるかもしれません。
 一般人が知る情報は断片情報が多く、亜人が流した偽りの情報を信じていたり、本人の思い込みなどもある為、情報の精度は高くありません。
 有益な情報を得る為には、多くの一般人を救出した上で、全員の情報をすり合わせる必要があるでしょう。
 この情報収集は、新宿島の心理カウンセラーの助言を参考に、移動中のミウ・ウルで時間をかけて行います。
 ディアボロスが、より多くの一般人を救援する事が出来れば、情報の正確性が上昇します。
 ここで得られた情報は、今後の活動に影響を与えるでしょう。


 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『👿をクリアするまでに、この選択肢の🔵が👑に達すると、このシナリオで一般人に死者を出さずに済む。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👾護衛するトループス級『自走式ファラリスの雄牛』のルール

 事件の首魁であるクロノヴェーダ(👿)を護衛するトループス級クロノヴェーダ(👾)と戦闘を行います。
 👾を撃破する前に👿と戦闘を行う場合は、👾が護衛指揮官を支援してくるので、対策を考える必要があるでしょう。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『この選択肢の🔵が👑に達すると、この敵集団を倒す。完結までにクリアしていない場合、この敵集団は撤退する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👿アヴァタール級との決戦『神璽官ジャファーフ』のルール

 事件の首魁である、アヴァタール級クロノヴェーダ(👿)と戦います。
 👿を撃破する事で、この事件を成功で完結させ、クロノヴェーダの作戦を阻止する事が可能です。
 敵指揮官を撃破した時点で、撃破していないクロノヴェーダは撤退してしまいます。
 また、救出対象などが設定されている場合も、シナリオ成功時までに救出している必要があるので、注意が必要です。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「1体」出現します。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、敵を倒し、シナリオは成功で完結する。ただし、この選択肢の🔴が🔵より先に👑に達すると、シナリオは失敗で完結する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※このボスの宿敵主は「カイス・ライル」です。
※クロノヴェーダには、同じ外見を持つ複数の個体が存在しますが、それぞれ別々のクロノヴェーダで、他の個体の記憶などは持っておらず、個体ごとに性格なども異なっています。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。