リプレイ
菱神・桐梧
アドリブ連携大好き
適度に煽って【挑発】
神像鎧、どれ程のもんか気にはなるが……
七曜の戦いもある事だし、遊び過ぎないようにしとくか
獣にゃ薄汚ねえ神像の方がお似合いだったろ
態々綺麗にするなんざ、どうかしてるぜ
らしくない真似はやめときな
で、
そのピカピカの鎧着込んでどうする
使い方はわかるか?街中這い回って見せびらかしに行ったりはしないよな?
足りない頭で良く考えろ、敵は目の前だ
こっちはお前を殴りに来たんだ
尻尾巻いて逃げたりしてくれるなよ
●獣と獣
「……ったく、残念だねぇ」
開口一番、菱神・桐梧(喧嘩屋・g05613)は嘆かわしげにため息をつき、頭を振った。
「残念……ダト?」
グルルル、と唸る亜人に、桐梧は挑発的で皮肉めいた笑みをみせた。
「その鎧、どれほどのもんか気になってたんだがね。お前のような、図体がデケェだけの獣が着込んでたんじゃ腕試しにもならねえと思ってな」
ぴくり……と、亜人の目元がひくついた。
「……何?」
「おっと、バカなクマ公にゃ難しすぎて意味が理解出来なかったか?」
桐梧はとんとん、とこめかみを叩いて見下すように背を反らした。
「お前にその鎧は釣り合ってねぇって言ってんだよ。ああ、けど神像のほうは別だぜ? 薄汚えあたりがぴったりだろ」
「……キ、サマ
……!!」
亜人の全身からすさまじい怒気が噴出する!
ぶわり、と前髪をめくりあげるほどの威圧感を浴びて、しかし桐梧は余裕の笑みを崩さない。
(「実際のとこ、遊びたくても無理は出来ねぇんだよな。にしたってあっさり食いついてくれたな」)
所詮は獣か。内心でそう思いつつ、桐梧は気圧されず続けた。
「わざわざ綺麗にするなんざ、どうかしてんじゃねえのか? らしくない真似はやめとけよ」
桐梧はびしりと鎧を指差す。
「で、一応聞いといてやる。そのピカピカの鎧着込んで、お前はどするつもりだ?」
「決マッテイル! 貴様ラヲ、ブッ殺シテヤルノダ!!」
ゴォウ!! と雄たけびをあげて吠える亜人。桐梧の全身を強烈なプレッシャーが叩いた。
「ほお、そりゃまた大きく出たな。そいつの使い方はわかるか? てっきり、街中這い回って見せびらかしに行くのかと思ってたんだがね」
「ナンダトォ!?」
「足りない頭でよく考えてみろよ。倒すべき敵は眼の前だ。こ・こ・だ・ぜ」
桐梧は心臓のあたりを親指でとんとんと叩く。
「お前と違って――俺は、尻尾を巻いて逃げたりしねえのさ」
ぶちり、と怒りのあまりにこめかみの血管から血を吹き出す亜人。フーッフーッとタンクローリーのエンジンめいた鼻息を見るに、桐梧の挑発はかなり効いているようだ……!
成功🔵🔵🔴
効果1【建物復元】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
ジズ・ユルドゥルム
こ、この熊……喋るのか!!
そういえば熊じゃなくて亜人だったな。
では、賢い賢い熊に舌戦を挑むとしようか。
今は時間稼ぎに徹し、楽しい熊狩りは後に取っておこう。
おい、そこの熊。
ずいぶん大きい図体にご立派な爪を持っているようだが、
その爪を使ってやることは、抵抗しない従者を引き裂くことか。
貴様が強気に出られるのは、か弱い従者と動かない神像だけなのか?
これまで散々、無抵抗の者を一方的にいたぶるしか能の無い亜人達を見て来た。すっかり亜人には失望してしまったよ。
だが、貴様はそんな無能の亜人どもとは違う。そうだろう?勝者どの。
言いたいことがあるなら、私に語ってみせてくれ
口ではなく、そのうすらでかい身体でな
旗楽・清政
『えるされむ』とやらは、それがしらで言うところの京のようなものでござろうか。
ならば、かような暴虐なる亜人共に、そのような場所を占領させ続けるわけにはいかぬでござるな。
『おおぐまのカリスト』とやらの目、しかとそれがしに釘付けにしてくれよう。
「やあやあ。遠からん者は音に聞け、近くば寄って目にも見よ!
いくさ人旗楽・清政、これにあり!」
やや時代がかっているでござるが、大音声で名乗りを上げて、おおぐまのカリストの注意を引くでござる。
「御首、頂戴仕る! 腕に覚えあらば、いざ尋常に、勝負、勝負!」
緑玉の片鎌槍をブンブンと振り回してから、穂先をおおぐまのカリストに向けて構え、戦意満々な様を見せ付けるでござる。
ゼキ・レヴニ
熊に鎧…鬼に金棒の亜種か?冗談キツイぜ
獣より行儀の悪ぃケダモノにゃ御大層な鎧は似合わねえ
引っぺがしてから熊狩りと行こうか
【怪力無双】でその辺の重い物を持ち上げて見せ
挑むように敵の足元に投げつけ注意を引く
驚いたかい?
非力な人間が、なんて侮るなよ
お前らは力が全てだろ
だったらどっちが上か確かめてみようじゃねえか
セレウコス領ではお前さんと同じ姿の奴をぶっ斃してきたぜ
奴はおれたちに手も足も出ずノックアウト
熊鍋にして美味しく頂かれた訳だが(まァ熊鍋は嘘だ)
お前さんはどうかねえ
その立派な鎧に見合う実力があんだろうな
敵が仕掛けて来たら
小銃に変じた金属塊『躯』の「弾幕」で牽制しつつ
神像から引き離す様に立ち回るぜ
八栄・玄才
熊ってぇのは強いぜ~~
オレもディアボロスになる前に山で行き遭ったことはあるが、生き延びるに必死で倒し切れはしなかった
その熊が、鎧まで!
これは"鬼に金棒"どころじゃないな
盛り上げれば良いんだろ?
ならオレは人間の"武"が肉食獣の天賦の腕力にも負けないってところを見せてやる!
【勇気】を出して正面から『立樹の体』で攻撃を受け止める
迫る剛腕に対して爪を割けるように体を動かし、自身の【戦闘知識】に従い柔軟にして堅固な"受け"で対抗
うぉぉ……ッ、これが、大木すらなぎ倒す熊の膂力!?
受け止めきれないなら風に流れる葉のように後方へ【ジャンプ】して衝撃を受け流す
今はまだ攻撃の時じゃない、生存すれば──オレの勝ち!
●亜人、怒髪天を衝く
「こ、この熊――喋るのか!!」
ジズ・ユルドゥルム(砂上の轍・g02140)の開口一番の驚きの声に、ビキビキビキッ! と青筋を立ててブチギレる大熊。
「当然ダロウガッ!! コノ俺様ヲナンダト思ッテル!?」
「いや、熊だが……そうか、亜人だったな」
「つまり、お前さんは獣より行儀の悪いケダモノってわけだ」
と、ゼキ・レヴニ(Debaser・g04279)が嘲笑った。
たしかに、亜人は獣に劣る。奴らは生きるためではなく、楽しみやなんとなくで人を殺す。クロノヴェーダの習性として苦しめるのならばまだわかるが(もちろん、そういう意味でも生態として奴らは女を死に至らしめはする)、癇癪や思いつきでの殺しは獣の生存本能にすら劣る。
「しかしよ、熊ってぇのは強いぜ~」
八栄・玄才(井の中の雷魔・g00563)が、仲間たちに警戒を促した。当然これは、あえて敵の力量を買うことで、気分をよくさせ闘争心を煽ろうという狡猾なブラフだ。
「オレもディアボロスになる前に、山で行き遭ったことがあったっけなぁ……」
「……熊とは、そんな簡単に遭遇するものなのか?」
「いやぁ、それはねえだろ……」
少数民族出身のゼキの常識は現代日本のそれとはかけ離れているが、そこに照らし合わせても熊と行き遭うのは相当レアケースである。玄才はどういうトレーニングをしていたというのか。
「その時ですら、生き延びるのに必死で倒しきれなかったからな」
「むう。虎殺しや熊殺しは荒武者の武勇伝よ。戦国の生まれでもなしに左様な修行を積み重ねていたとは、いや見事」
戦国時代の生まれである旗楽・清政(知勇兼備の昼行灯・g08816)は、しみじみと益荒男ぶりを讃えた。……ツッコミが足りないのではなかろうか?
「まあ、とにかくだ。その熊が、鎧まで!? これは"鬼に金棒"どころじゃないな。まったく手強いぜ」
玄才はこれみよがしにわざとらしく言いながら、ちらりと仲間たちにアイコンタクトを送る。三人はその意図――つまり敵を油断させ、こちらとの戦いにさらに意識を惹きつけるという目的を理解し、こくりと密かに頷いた。
「グルルルル……イマサラ理解シタカ。ダガ、許シハシナイゾ。貴様ラハ皆殺シダッ!!」
ブフーッ、と獣臭い鼻息を噴き出し、ガリガリと前肢で地面をひっかく大熊。その眼前に――ズシン! と、荒れ果てた瓦礫の一部が投げつけられた。ゼキが持ち上げたものだ。
「ヌウッ!」
「どうだ、驚いたかい? 非力な人間が……なんて侮るなよ」
【怪力無双】でわかりやすくパワーをアピールしてみせる。玄才の評価は否定せず、その上で「そんな強いお前でも怖くない」とばかりに不敵な笑みを浮かべる、というわけだ。
「そうさ。オレたち人間には、肉食の獣にないもの――"武"があるんだぜ」
玄才は拳を握り、腰を落として八栄流の構えを取った。
己の威風堂々たる力を見せつけられ、その上でなお敵対を止めぬという態度は、大熊にとって絶対に許容できないことだ。奴らは、ナメられることが大嫌いなのだ。
「ブフウウ……貴様ラ、思イ知ラセテ……」
「思い知らせる? 誰がだ、貴様がか?」
ジズは鼻で笑った。
「その大きい図体とご立派な爪は飾りか? ご自慢の爪を床ってやることは、抵抗しない従者を引き裂くことか」
「ナッ……」
「つまり貴様は、か弱い従者と動けない神像程度にしか強気に出られず、自分に歯向かう気概のある者には吠えることしか出来んわけだ」
嘆かわしい、本当に呆れ果てたとばかりに大きく頭を振るジズ。
「そうか。貴様も所詮、私が散々見てきた亜人どもと変わらないというわけだ。
無抵抗の者を一方的に甚振り、己の能力の使い道も知らぬ能無しども……私を失望させた愚か者どもと同レベルとは、な」
「違ウッッ!!」
ごぉう! と、突風の如き怒気がジズの髪をなびかせる。
「俺様ヲ他ノ雑魚ドモト同列ニスルナ! 俺様ハ」
「そう、"勝者"だな」
ジズは捲し立てようとした言葉を先んじて発し、ニヤリと意地悪く笑った。
「貴様は、そんな無能どもとは違う。己の力を振りかざして、ただただ無様に吠える亜人とは次元が異なるわけだ。
……それで? もう一度聞くが、貴様は私たちに「何」を「どうやって」思い知らせるというんだ?」
「……!!」
怒りのあまり、大熊は一回り近くパンプアップした。その強烈なプレッシャーは、空気を風船のように緊張させ息苦しささえ感じさせたが、大いに効果が出ている証拠でもあった。
「フゥーッ! フーッ!! イイダロウ……!! 俺様ガ勝者ノ格ヲ教エテヤル!!」
「その立派な鎧がよほど大事らしい。おれは、お前さんと同じ姿の奴をぶっ斃してきたんだがねぇ」
すかさず同位体を引き合いに出し、小馬鹿にした笑みを浮かべて見せるゼキ。
「まあそいつはおれたちに手も足も出ずノックアウト。熊鍋にして美味しく……」
「黙レェエッ!!」
ごぉう! 再び咆哮し、弾丸じみた勢いで突撃を仕掛ける大熊!
「おいおい――そいつは、通せねえなァ!」
そこに割って入る玄才! 濁流の如き暴威を、澄んだ水の如き柔軟なる"受け"にていなし、力の流れをやり過ごした!
威力はそのまま、玄才の真横にある瓦礫に流され……ザンッ!! と爪跡が刻まれ、バラバラの粉塵となって舞い上がる。
「うぉぉ……ッ、これが、大木すらなぎ倒す熊の膂力!?」
玄才はガリガリと地面を両足で削りながら、なんとか停止。己の力を受け流され、大熊はいよいよ怒髪天を衝いた。
「なんと吼え猛ろうと、戦の礼儀をわきまえぬとは見るに堪えぬな」
清政は嘆息した。
「おおぐまのカリストとやらよ。それがしが、貴様にいくさ人の礼儀を教えてしんぜよう」
大きく息を吸い、びりびりと空気を震わせる大音声で叫ぶ。
「やあやあ。遠からん者は音に聞け、近くば寄って目にも見よ!!」
「……!」
「いくさ人、旗楽・清政。これにあり!! 御首、頂戴仕る!」
ぶうんと緑玉の片鎌槍を大上段で振り回し、穂先を獣に向け構える。立ち上る戦意が、粉塵混じりの空気をぐにゃりと飴のように歪めていた。
「腕に覚えあらば、いざ尋常に勝負、勝負! ――さあ、いかにいたすカリストとやら。
これでもまだ、獣に劣る振る舞いで暴れまわるか。それではいよいよ、『えるされむ』とやらの勝者は他愛もないものよなあ!!」
ジズが投げかけた言葉を引用し、プライドを刺激する。清政は決然たる面持ちで、その意を問うた。
名乗りを上げたからには、もはや清政は戦いの準備を終えている。玄才も、ゼキも――もちろんジズもだ。
この期に及んで怒り狂って突っ込み暴れまわるような無様を晒せば、奴が誇示した闘技場の勝者という勇名は地に堕する。皮肉にも、大熊自身が「名誉」という亜人にない枷で己を縛ってしまったのだ。
「おっと、だが無理はしないでいいぜ――オレの"武"とアンタの爪、どっちが上かは今しがた証明されたもんな?」
「ハッ! たしかに。この上ナメてたおれらにやられちまったら、ご立派な鎧の格もガラクタ以下になるってわけだ」
ゼキは玄才の皮肉めかした言葉に噴き出し、同意した。その戯言を、大熊の咆哮が遮った!
「貴様ラニハ! 想像モツカンヨウナ苦痛ト恐怖ヲ与エテヤルッ! 逃ゲラレルト思ウナッ!!」
(「かかったな」)
ジズは仲間たちだけに聞こえる声で囁いた。
(「うむ。これでもはや、彼奴が神像を顧みることはあるまいよ」)
清政は身構えたままじりじりと間合いを保つ。事実、ジェネラル級にすら比肩しうる鎧の力を得た大熊との対峙は、彼のような一流のいくさ人をして激しい緊張を要する。命がけのブラフだったのだ。
「いいぜ、来いよ。何度でもいなしてやるぜ!」
玄才はそう言って、大きくバックステップをした。ゼキらも同じように距離を取り、大熊を徐々に神像から引き離す。
完全に挑発で頭が沸騰した大熊は、もはや神像のことなど忘れ去っていた。彼らの仕事はあとふたつ――神像の破壊が終わるまで奴の暴威を生き延び、そして反撃を叩き込むこと。恐るべき爪と牙が、怒りと殺意の爆発によって迫った――!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【熱波の支配者】LV1が発生!
【水面歩行】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【エイティーン】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV2が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【リザレクション】LV1が発生!
クロエ・アルニティコス
どこまでも、どこまでも。この町は私を不快にさせますね。
七曜の戦いまであと3ヶ月。それまでこの町をこのままにする?
あり得ませんね。
迅速に、確実に――亜人どもを皆殺しにしましょう。
アヴァタール級を引き付けたことを確認後に行動開始。
【テュポーン・アネモネ】を使用。アネモネの種を急成長させ、テュポーンを象った怪物を作り出します。
まずはテュポーンが起こす暴風で攻撃。密集陣形を組んでいれば身をかがめ、吹き飛ばされるのを耐えるのは難しいことではないでしょう、が。
吹き飛ばされぬよう縮こまる者など、叩き潰してくれと言っているようなものです。
暴風に耐えるトロル兵団をテュポーンの拳で叩き潰します。
ヴィオレット・ノール
今回はトループス級の排除に回るとしようかな。
他の戦場で亜人の引き立てに回ったのが少々ストレスになっているように思う。
嘘も演技もそれほど苦手ではないけれど、腹立たしいことには変わりないからね。
七曜の戦まであと3ヶ月、それまでの間にジェネラル級を1体葬れたなら相当のアドバンテージになるだろう。
そのためにも、しっかり働いて亜人を皆殺さなくてはね。
アヴァタール級が戦闘に集中したのを確認してから動き出そう。
前に出て牽制に杖を振り、直後に『雷の招き』で攻撃を。
物理攻撃に強くとも、魔術ならばそれなりに効くのだろう?
気絶攻撃への耐性は僕の方が上回る。
力任せに盾を弾いて、逆に怯ませてやろうじゃないか。
凍雲・雪那
闘技場大会の、勝者……
あの、胸糞悪い、儀式か。
殺す理由、また一つ増えたね。全く嬉しくない。
うん。そういう訳なんだ。
一応、言っておくよ。武器を捨てれば、楽に死なせてあげる。
……だろうね。じゃあ、苦しんで死ね。
氷笛、演奏。虚空より来たれ、灰色の焔。
どれほど盾を構え、守りを固めても、灰の焔は変幻自在。
冷気は肉から熱を奪う。身体の末端は壊死し、ボロボロに崩壊していく。
やがて痛覚すら麻痺し、何も感じぬ恐怖に包まれ、命を落とす。
さ、時間を稼いで貰ってるうちに、神の像にはご退場願おう。
熊に鎧とか、贅沢が過ぎるでしょ。
エイレーネ・エピケフィシア
神像鎧を打ち砕き、エニューオーを討ち、この街を平定する
その全てを七曜の戦いまでに完遂することは、決して容易ではありません
ですがやり遂げてみせます
復讐者にこの身を取り成した、神々のご意思に報いるために!
敵隊長が陽動にかかったら、すぐ戦線に突入します
≪神護の輝盾≫を構えながら≪神護の長槍≫の石突きで地を叩き
『大地の激震』を巻き起こすことで、攻撃を仕掛けましょう
盾で護りようがない靴裏から浸透する衝撃波でダメージを与え
殺しきれない場合も姿勢を崩して、仲間の攻撃へと繋げます
敵の方が体躯は大柄、盾同士打ち合っては押し負けそうです
叩きつけに対しては身を躱して直撃を避け
本命の槍に盾を合わせて重傷を防ぎましょう
ベアタ・アンシュッツ
トロール……確か、北欧の方には有名なトロールさんが居るんだっけ?
でも、こいつらは別人っぽいねえ
だって、量産型みたいに、いっぱい居るんだもん
兎に角、厳しい状況で運頼りになるかもだし……【強運の加護】で仲間とおっしゃラッキーだぜ
ハラペコ天使の加護で、仲間にはささやかな幸運を
敵には、足がもつれて転んで、ドミノ倒しみたいになっちゃうような不運をプレゼントだぜ
敵の槍に当たらないように、距離をとって密集した敵群の周りをぐるぐる走り回って避けつつ、敵の目が回るように動き回ろう
密集解除されたら各個撃破
一年前の今日は、某チョコ菓子で5枚集めるといいことがある銀の天使が出たんだぜ
だから、今日は私のラッキーデーだ!
アンディア・ラムパデス
憎らしい亜人共め、その企みごと叩き潰してくれる……!
亜人は憎いが怒りに任せて侮りはしない
雑兵といえど楽に勝てる相手ではない
盾を構えた密集陣形を崩すのは容易ではないが……やってやるとも
そうでなければ、この先の戦いで勝つことなど夢のまた夢なのだから!
盾を構えて守りも固めている分、槍の動きもある程度は絞られる
密集しているとはいえ、全員の槍がすべて我に届くわけでもない
なれば、一気果敢に先頭集団に飛び込み、盾を叩きつけるのに合わせて陣形に押し入り、乱戦に持ち込む
傷を恐れはしない
戦っているのは我だけではないのだから、陽動にもなるであろう
それに……やはり怒りをぶつけるのならばこういった方が性に合うのでな!
●立ちはだかるトロルを打ち砕け
ディアボロスの挑発にまんまと乗せられた『おおぐまのカリスト』は、怒れる弾丸の如き勢いで猛進していった。
これで作戦の第1段階は達成された。挑発したディアボロスたちがカリストの猛攻に膝をつく前に、神像を破壊しなければならない!
しかし、その前には『トロル兵団』の亜人部隊が立ちはだかる。
「てめえらッ! さてはこの神像をぶっ壊すことが狙いだなァ!?」
「コシャクだぜ! 返り討ちにしてオモチャにしてやらァ!」
ゲヒャヒャ! と下卑た笑い声をあげる畜生以下のクズども。トループス級とて油断は禁物……しかしこいつらの下賤さは、むしろ怒りで我を失わないように己を律することのほうが重要だろう。
「……どこまでも、どこまでも」
クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)は、大きく深く……地の底まで沈もうかというぐらいに深く息を吐いた。
呆れ。怒り。殺意。ありとあらゆる感情がないまぜになり、ヘドロめいた暗黒の色を描く。こんな感情を抱かされること自体が腹立たしい。
「この街は、私を不快にさせますね。さっさと皆殺しにしましょう」
ぱらりと、足元に蒔いたのはアネモネの種。それはみるみるうちに芽吹いて葉が萌え出る――おお、見よ。ねじれた幹が互いに抱擁を交わすようにして絡み合い、ごうごうと嵐めいた風を渦巻かせる怪物に成長した……!
「これは……テュポーン!」
エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)は、クロエの決断的殺意を肌身で感じ取り、キッと眦を決した。
「七曜の戦いまでに、なんとしてもエニューオーを討たねばなりません。皆様、気を引き締めてまいりましょう!」
「幸い、亜人の引きつけはやってくれたみたいだからね。僕らは僕らの仕事をしよう」
ヴィオレット・ノール(北の菫・g09347)は、少しばかり苛立った様子で頷いた。
苛立ちの理由は、もちろん亜人どもだ――いくら作戦のためとはいえ、ブラフと演技でわざわざ気を惹いてやる。別の戦いでその役に回ったことを思い出し、腹に据えかねているらしい。亜人が生きているだけで反吐が出るというのだから、ヴィオレットの怒りもむべなるかな。
「そういうわけだから。一応、言っておくよ」
ギラギラと野蛮な眼光を放つトロル兵団を指差し、凍雲・雪那(報仇雪恨の皓巫姫・g07783)は言った。
「武器を捨てれば、楽に死なせてあげる。……どう? 受け入れる?」
「ヒャハハ! 何をほざいてんだ? このガキはァ!」
「そいつはコッチの台詞だぜェ~~~!」
トロル兵はゲラゲラと笑った。耳に障る、化け物の笑い声だ。
「……だろうね。じゃあ、苦しんで死ね」
返答などわかりきっていた。これは所詮、通過儀礼のようなもの――奴らに吠え面をかかせるための、ちょっとした前準備だ。
「野郎どもォ! やっちまえェ!」
「「「ウオオオーッ!」」」
ディアボロスらが戦いを挑むと、ファランクス兵も雄叫びを上げて飛び出した。そこに、戦術戦略などという知的な文字は存在しない。
「雑兵どもが……! その盾も鎧も、貴様らのような畜生には身の程がすぎるぞ……!」
アンディア・ラムパデス(砂塵の戦槍・g09007)は吐き捨て、誇り高き部族の槍を構えた。心に吹き荒ぶ怒りと憎悪という砂塵を、敵に挑む己の礎となす。
憎悪は強力だ。しかし、それだけで亜人に勝てるなら、そもそも己らウェアキャットは服従を強いられてはいないのだ。
「こいつらは、北欧のほうのトロールとは別みたいだね。頭が悪そうだし、どいつもこいつも同じ顔した量産型ばっかり」
ベアタ・アンシュッツ(天使のハラペコウィザード・g03109)は肩をすくめ、知能の欠片も感じられないトロル兵に呆れ返った。
「こんな奴らに万が一でもやられちゃうなんて、そんな不運(アンラッキー)はごめんだよね。
みんな、私がハラペコ天使の加護でささやかな幸運(ラッキー)をあげちゃうよ。存分に……やっちまえー!」
と、トロル兵の鬨の声を真似る。オウム返しで人を小馬鹿にするのと同じような感じだ。
「幸運の加護、それはありがたいですね! ならば神々のご意思よ、どうか今一度わたしたちにお力を!」
エイレーネは信仰するギリシャの神々に祈りを捧げ、迫りくるトロル兵の盾に自らの盾を突き出した。
ゴォン! と、割れ鐘を突くような凄まじい轟音と衝撃が大気を揺らす!
「ぐおっ!?」
両の足でしっかりと地面を踏みしめ衝撃を耐えたエイレーネに対し、ファランクス兵はぐらりと押しのけられてしまう。肉体的には亜人のほうが強靭かもしれない、だが奴らには戦士にとってもっとも重要なものが足りない――そう、信念が!
「足元がふらついていますね。ゴミのような力しか誇示するもののないお前たちには似合いですよ」
クロエが手を突き出すと、植物の怪物テュポーンの超自然的咆哮が大地を揺るがせた。
雄叫びはさらに強烈な風を起こし、さながら竜巻のようなつむじ風となって敵を押しのけ吹き飛ばす!
「う、うわあああっ!?」
「ブルッてんじゃねえ! 固まれ! 攻め込まれないように守りを固めろォ!」
風で舞い上げられないように必死で腰を落とし、ファランクス兵はぴったりと横列を組んで盾を地面に突き立てた。それは統率された軍隊というよりも、圧倒的暴威を前に身を寄せ合う哀れな民衆めいている。
もっとも、奴らの肉体に備わった剛力と筋肉のよ織は本物だというのが厄介なのだが。
「……やはり貴様らに、我らと同じ武具を使われたくはないな。
我だけではない。我が誇り高き父祖すべてを愚弄しているぞ、亜人どもォッ!!」
アンディアは引き絞った弓を放つように、くろぐろと燃え上がる怒りの力を解放した。そして荒れ狂う雷球めいて、鬨の声をあげて敵陣に飛び込む!
「こ、このアマ! ひとりで突っ込んできやがった!」
「オオオオオッ!!」
獣にすら劣る――いや、百獣の王とて怯ませるであろう、真の修羅の貌と鬼気迫る勇猛が敵の心を震え上がらせた。
反撃を恐れず盾を叩きつけ、城塞の如き守りの陣形を強引にこじ開け、槍で臓物を抉るように筋肉を割る。なんという力任せな、だが果敢な一番槍!
「こ、こいつ……!」
「――……おいで」
きん、と。
澄んだ氷柱から落ちた水の雫のような、曇りのない……そして震えそうなほど冷たい音がした。
それは、雪那が奏でる氷の笛の音だ。きん、きんと音そのものが凍てついたような奇怪な音は、この世にあらざるべき灰色の焔を虚空より将来する。
鬼火めいた青白い光を放つそれらは、燃え盛りながら触れたものの熱を奪うという、矛盾の性質を持つ。あってはならぬ反自然の力――ぼんやりと人型めかした焔の指が、アンディアにかき乱された戦列に伸びる。
「全部、奪ってしまって。ボロボロに崩れ、塵のように消えてなくなるまで」
幼子が玩具を扱うような、無遠慮な攻撃だった。慄然たる音色に突き動かされた灰色の焔は、トロル兵の肉体に流れる無益な生命力を虚無の熱で灼き、凍てつかせ、そして腐り殺す。他者の命を踏み台に得た邪悪な活力は、病的な黒に変じてじわじわと膿んだ。
「ぎ、ぎゃあああっ!?」
「お、俺の手が! 手があっ!」
阿鼻叫喚。しかしてディアボロスは眉1つ動かない。
「いまさら泣き喚いて、なんのつもりかな? 許しでも乞うているのか」
ヴィオレットの苛立ちが、ぱちりと静電気のように瞬く稲光に変わる。それは腕を伝い指から杖へ移り、先端に帯電した。
「身の程を知りなよ――そして、喚くな。断末魔さえ耳障りだ」
ぶわりと、雷の魔力が風船じみて膨れ上がった。
杖を打ち払った瞬間、それは投げ網めいた雷のエネルギーとなって数倍以上に広がり、混乱するファランクス兵の軍列を文字通り薙ぎ払う!
「ぐげ……ッ」
超高圧の雷撃を直に流し込まれ、亜人は絶命した。臓器も呼吸器も、もちろん脳も何もかもを電気という熱と光で燃やされたのだ。炭化した死体は、ヴィオレットの望み通り悲鳴も断末魔も遺さず、ボロボロと崩れて風に散る。散った灰はテュポーンの暴風がさらに微塵に散らし、クォークにまで分解されたものを慄然の焔が完全な虚無に変わるまで簒奪する……跡形の残滓とて、この世界に遺ることを許さない苛烈な怒り。
「う、うおおお! ひとりでも殺しちまえばこっちのもんだぁ!!」
「――!」
エイレーネはシールドバッシュに備えた。が、盾を大きく振りかぶったトロル兵は、炭化した仲間の残骸で間抜けに足を滑らせてしまう。
「ぎゃっ!?」
「仲間同士足を引っ張りあうなんて、マヌケだねー! あとはまあ、「運がない」かな?」
ベアタがにやりと笑った。
「一年前の今日は、チョコ菓子の得点が集まった日なんだぜ。だから、今日は私のラッキーデーだ!」
「それがパラドクスの根源なのですか
……!?」
幸運と呼ぶにはあまりにもチャチすぎるので、エイレーネは愕然とした。助けてもらった手前感謝はしたいが、いかんせん地味である。色んなものが。
「……ああ、プラチナの天使のやつ。美味しいよね、あれ」
「ね! 冷やして食べるともっと美味しいんだよね!」
「帰ったら、買いに行こっかなあ」
雪那はベアタと世間話をしながら、敵の殲滅を灰色の焔に任せた。奴らの最期など、看取ってやる価値すらない。
「少し気になります……が、た、戦いの最中ですので!」
エイレーネは気を取り直し、ひとつ呼吸して丹田に力を込めると、ズシン! と長槍の石突で地面を叩いた。
その力は円状の衝撃波となり、捨て鉢に襲いかかったファランクス兵を放射状に吹き飛ばす!
「「「ぐぎゃあああ
!!」」」
骨を砕かれながら舞い上げられたトロル兵に……KRAASH!! テュポーンの巨大な拳が上から振り下ろされ、粉砕!
「黙って死ねと言われたばかりでしょうに。ダチョウ以下の脳みそでは記憶できませんか」
「言わなければいけないこと自体がイラつくね。本当にこいつらは、不愉快だ」
クロエの言葉にヴィオレットは言い、こちらに向かって突っ込んでくるファランクス兵に雷撃の打突を叩きつけた。ドォン! と、再びの轟音……超熱量を打ち込まれたファランクス兵はくの字に吹き飛び、地面に堕ちる前に炭化して死んだ。
「ふうッ、はァあ……! いいざまだな、亜人ども!」
蒸気の如く熱の籠もった息を吐き、アンディアは凄烈な笑みを浮かべた。
「だがまだだ。我が怒りはまだ振るい足りぬ! 粉々に砕けて死ぬまで足掻け!!」
「ひ、ひいい!」
戦意喪失したファランクス兵を、力任せに槍で薙ぎ払うアンディア! 全身を無上の高揚が駆け抜け、熱に浮かされるまま嵐となって最前線を切る。ぎらぎらと金色の瞳が輝いた。そしてそこにエイレーネが並び、確固たる信念を義憤で滾らせ大地を揺るがせる!
「神像の守りはもうございません! 破壊をお願いします!」
エイレーネが声を上げると、別のディアボロスたちが神像に向かって飛び出した。彼女は……クロエを一瞥する。クロエは小さくだが頷いた。
「やることは変わりません。皆殺しです」
「できるだけ早く、そして確実に……ですね」
トロル兵は絶望を味わった。雪那の提案を受け入れているべきだと、いくら愚かな阿呆でも理解できた。
これから起こるのは戦いではない、蹂躙と鏖殺だ。慈悲など欠片もなく、憐憫は塵ほどもない。そして――それは、応報である。報いのときがやってきたのだ。
「な、なんでここまでしやがッ」
「悪いけど、教えられないよ。殺す理由なんて」
喚くトロルを消し飛ばし、雪那は冷たく言った。
「いくらでもありすぎて、数えるのも億劫だし。嬉しくもないから」
「残念。運がなかったね?」
ハラペコ天使がにこりと笑う。優しさの一切ない笑みは死刑宣告という。奴らの恐怖の合唱が途切れるのは、存外に早かった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【クリーニング】LV1が発生!
【強運の加護】LV2が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
【モブオーラ】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【グロリアス】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV2になった!
【能力値アップ】がLV3になった!
【リザレクション】がLV2になった!
【命中アップ】LV1が発生!
御守・樹
アドリブ連携歓迎
神像鎧ってこう、わくわくどきどき少年心がくすぐられる気がする。
いや、ふざけてる場合じゃないのはわかってんだけど小さい頃見たアニメを思い出すつーか。
というわけで皆が目を引いてるうちに像の破壊に回るか。この神様って誰なんだろ?特徴だけでも覚えていきたいな。
敵の気を引かないよう忍び足で近づいて目一杯力を込めて破軍衝。衝撃波をうまく内部まで伝わる様にして効率よく壊したい。
破壊しながらもアヴァタール級の邪魔を受けないように不意打ちには注意しとく。
背面から受けないように位置取りは気を付けるけど、一撃入れた直後とかが不意打ちタイミングで危なさそうではあるからな。
ベアタ・アンシュッツ
イキってるクマーの注意を、みんなが引いてるうちに……トロルを倒した勢いに乗じて、一気にダッシュし神像に接近
もし、敵が気付いて追ってくるなら、可能なら敵の追跡ルート上を【泥濘の地】で泥沼化
敵が足をとられてる隙に、神像に向かって……攻撃が届く位置に入り次第、浄化の力を込めて、アイスハープーンを神像に叩き込もう!
一発でだめなら、連続魔法、全力魔法でいけるまでぶち込む!
こいつを壊さないと……みんなの苦労が、半ば水の泡になるようなもの
敵が追い付きそうで、敵の息遣いが首筋にかかりそうな気がしても、神像の破壊に集中
諦めないことで、幸運を呼び【強運の加護】を引き寄せ掴む
こいつを壊せば……仲間が、やってくれる!
●破壊者の企みを破壊せよ
「イキッてるクマーは!?」
ベアタ・アンシュッツ(天使のハラペコウィザード・g03109)はアヴァタール級と格闘するディアボロスらの様子を確認した。遠巻きには詳細にはわからないが、少なくとも大熊がこちらを振り返っていないことは一目瞭然だ。
「今がチャンスだな。トループス級ももういない」
御守・樹(諦念の珪化木・g05753)の言葉に、ベアタはこくりと頷く。二人は急いで神像に駆け寄った。
戦闘が劇的に有利に進んだおかげで、もはや二人を邪魔する者は誰もいない。
返り血で汚れたギリシャ神像からは、大熊に――正確には奴が纏う神像鎧に莫大なパワーが流れ込んでいるのが、近づいただけでわかった。
「この神様って誰なんだろ?」
「わかんないけど……今ならパラドクスで破壊できるはず!」
樹は神像の特徴だけでも覚えておこうとしたが、ベアタの言葉に納得し諦めた。攻略旅団での決定による調査などでもない限り、有力な手がかりを得ることはほぼ不可能なのだ。
今はこのチャンスを確実にすることが、仲間たちの尽力に報いること。二人は意を決して武器を構えた。
「こいつを壊さないと……みんなの苦労が台無しになっちゃう。そんな結末は、私は御免だからね!」
ベアタの魔術で産まれた氷の塊が、パキパキと音を立ててハープーンめいた鋭利な形に変わっていく。
大熊の息遣いが、うなじのそばで感じられるような気がした。本当に奴が迫ってきているのかどうかはわからない、プレッシャーがもたらす錯覚なのかもしれない――確かめる時間はない!
「後ろは俺が見てる、大丈夫だ」
樹の言葉が、ベアタの背中から幻影を振り払ってくれた。
そして拳の一撃と音を超えた氷の矛が、同時に神像を砕いた――!
罅割れた神像は、内側から溢れ出すエネルギーに耐えきれなくなったかのように砕け爆散した。
「っ……!」
髪をばたばたとはためかせる衝撃波に、思わず目を瞑りかかるベアタ。一方、樹は霧散していくエネルギーの中心部に、光の像がノイズ映像めいて揺らいでいることに気付く。
「……あれは……神像と同じ姿をしている……?」
然り。それはまさしく外殻というべき神像と酷似した姿のヴィジョンだった。
「どういうこと? あの神像って一体……」
困惑するベアタと樹に、光の像は声なき声で語りかけた。
『解放してくれたのだな、感謝する……これでようやく、滅び去ることができる……』
「えっ、待って! どういう――」
ベアタの言葉が終わらぬうちに、光の像は無数のパーティクルと化して明滅した。どうやら完全に消滅してしまったらしい。
「……何がなんだかわからないが、どうやら無事に破壊できたのは確かみたいだな」
樹は冷静に状況を判断した。そして彼の認識を肯定するかのように――大熊の驚愕と困惑の絶叫が、戦場にこだました!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【エアライド】LV1が発生!
【水源】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ラストリベンジ】LV1が発生!
旗楽・清政
神像の破壊、首尾良く行ったようでござるな。
彼奴の目を釘付けにする役、成功したようで何より。
では、ここからが本番でござるよ。
神像鎧はもう無いとは言えど、カリストは決して油断出来ぬ相手。
引き続きぬかりなく戦い、討ち果たすと致そう。
「そのようなものに頼っているから、それが失せた時に隙を曝す!
その隙、戦場(いくさば)では致命的なり!」
カリストが驚愕と困惑に絶叫している隙を衝き、
緑玉の片鎌槍を構えてパラドクスを発動。
翠緑色の一陣の疾風となって突撃!
速度の乗った片鎌槍の穂で、カリストの身体――可能ならば急所――を、
貫き通す。
反撃によるダメージは覚悟の上で、この一突きで彼奴に大ダメージを与えるでござるよ!
ゼキ・レヴニ
ふはは、かかったな!なんてよ
兵団も神像も見事にぶっ潰されて
これでお前さんは丸腰――や、熊らしい姿に戻ったってトコか?
ぶちのめし易くなったのは確かだが、強敵なのは変わらねえ
気を抜かずに行こうかね
有利な効果は使わせて貰おうか
【泥濘の地】で敵の足を鈍らせ
突進や攻撃が来ればジャンプ*や【エアライド】で立体的に回避
敵が激昂状態なら、精度が下がった攻撃の隙を看破*
わざと懐に潜り込む、脚の間から背後に滑り込むなど、死角をとる動きから
金属塊『躯』を変じた鉄爪で無駄のない一撃を叩き込み
追撃が来る前にエアライドで跳び退くぜ
お前さんみてえな獲物に慈悲もクソもねえが
余計な血を流さねえのが狩りって教わったからよ
*=技能
八栄・玄才
決めるぜ、速攻!
いきなり鎧が壊されればヤツも慌てるだろう
叩くならその隙だ
最速最短の【突撃】で一気に行くぜ!
"半身半雷"で『先の先の最前線』の【強打】
右腕が雷と化し、拳速は雷撃のそれに至る
【電撃使い】の痺れる一撃を食らわせてやる
熊のタフネスは侮れない、攻撃したら素早く後方に【ジャンプ】して敵の攻撃をかわせるように
最善の"備え"で受けても、地を滑らせられるほどの腕力だ
かわせるならそれが一番だし、『アヴォイド』を発動させておこう
熊殺し、やってはみたかったが、野生の動物相手に手前勝手な殺生は気が引けるからな
だから良かったぜ~、ブッ倒しても心の痛まない、お前みたいな凶悪な熊公と出会えてよォ!
●男たちの戦い
「グォオオッ!? コ、コレハッ!?」
突然の鎧の消失。『おおぐまのカリスト』が困惑の絶叫を上げたのは、さすがに無理からぬこと。
なまじ勝ち誇っていい気になっていたのならなおさらだ。ディアボロスの挑発で頭に上がっていた血も一気に冷め……とはいえ、事態に正しく対応するには一瞬のタイムラグが生じてしまう。
その一瞬は、八栄・玄才(井の中の雷魔・g00563)にとって千載一遇のチャンスであり、また長すぎるぐらいに十分な時間でもあった。
「余所見してんじゃないぜ、熊野郎ッ!」
ばちり、と稲妻が瞬いた。右腕を雷そのものへと変えた玄才は文字通りの電光石火のスピードで踏み込み、カリストの胴体に拳をめり込ませる――いや、めり込ませて"いる"。踏み込んだと思われたのは、あまりの超速度で空間に刻まれた残像に過ぎなかった!
「ガハァッッ!?」
カリストは巨体をくの字に折り曲げ、地面と平行にふっ飛ばされた。真一文字の剣閃で薙ぎ払ったかのように、拳の通り過ぎた軌跡にパチパチと残光が迸る。
「熊殺し、やってはみたかったが……さすがに野生の動物相手に手前我ってな殺生は気が引けるからな。
だから、よかったぜ~! ブッ倒しても心の痛まない、お前のような凶悪な熊公と出会えてよォ!」
カリストは苦痛と衝撃の中で玄才の挑発を聴く。困惑は瞬間的な怒りに吹き飛ばされ、四肢の爪でガリガリと地面を刳って減速、そのまま反撃を叩き込もうと飛びかかった。
少なくとも、カリストの認識ではそうなるはずだったし、奴はそうするつもりで脳から肉体へ指令を出した。だが現実はそうはならなかった。
「一度ならず、二度も好機を与えるとは。さてはまだ、己が強者と驕っているのではあるまいか?」
声は背後からした。
……背後! すなわち、ここまで吹き飛ばされ、かつ減速するのを見越して回り込んだ者がいる? それも、玄才の初撃に対応し己を追い抜くほどのスピードで!
「あのようなものに頼っているから、それが失せた時に隙を曝す! その隙、戰場では致命的なり!」
旗楽・清政(知勇兼備の昼行灯・g08816)は、ありがたい箴言を活かすタイミングを与えてやるほど悠長でも慈悲深くもない。
彼の辿った軌跡を知らせるように、ごう、翠緑色のテールライトめいた色ある風が荒れた。同じ色を宿す片鎌鑓の刺突は、もはや烈風のメスとでもいうべき鋭さだ!
「グガァァッ!!」
「その痛がりよう、それがしの忠告は「身に沁みた」ようでござるな」
にやりと清政が笑う。鑓は鋼鉄じみた毛皮をやすやすと串刺しにし、肉の鎧というべきカリストを刳っていた。
先ほどとは逆ベクトルの一撃を受けたカリストは、自らが減速しようとしたせいもあってごろごろと地面を転がり吹き飛ばされた。清政は手応えとその傷口から、ダメージは深いものの致命傷には届いていないことを見て取る。生来の防御力で凌いだか、あるいは臓器への直撃は天性のセンスで避けたか……いずれにしてもまだ健在だ。
「オ、オノレェ! ディアボロスドモォ!!」
さすがのカリストも、もはや忘我の怒りに突き動かされることはない。ぶるぶると全身の筋肉を緊張させ、破裂を待つ風船じみて一回り近く巨体を膨らませると、五人張りの強弓を限界ギリギリまで引き絞ったかのように力が張り詰めた。
「まだあれだけ力む体力があんのか? これだから熊公はたまらねぇな!」
「その猛々しさやよし。しかれど、さて……彼奴にあれを発揮する余裕はござろうか?」
清政は意味深に言い、不敵に笑った。玄才はその意味をすぐには判じそこね、片眉を顰め……すぐに"理解"すると、「なるほどな」と同じように笑う。
「何ヲ笑ッテイル、ゴミドモガ! 鎧ナゾナクトモ、俺様ガ」
「俺様が、なんだい? 兵団も神像も見事にぶっ潰されて、まだ得意げになる隠し玉でもあんのか?」
ぞくり、とカリストの背筋が冷えた。まるで極太の氷柱を、背中に突然突き刺されたかのような不気味な怖気だった。
そも、カリストは恐怖を知らぬ。恐怖するということを――アヴァタール級たる奴の主観では――したことがない。ゆえにカリストは、"それ"が恐怖であることを今識った。
声の主は、ゼキ・レヴニ(Debaser・g04279)である。だが声のした方を反射的に爪で薙いでも、そこにゼキはいない。あるとすれば、カリストのそれよりも鋭い爪が空気を撫でるように奔った残光のみ。
「グガァッ!?」
苦悶の絶叫は半ば不可解への怪訝に満ちていた。先の二人の強烈な韋駄天の一撃に対し、爪戟がもたらした痛みはあまりにか弱いものだったからだ。
しかし、それは脅威の多寡とまったく別であることをカリストは知る――だくだくと、切り裂かれた傷口から溢れる血の量、そして己の本能が察した生命の危険から。
「お前さんみてえな獲物に慈悲もクソもねえが」
声はやはり別方角からした。それは姿を見せず獲物を弄ぶ、気まぐれで残忍な猫の鳴き声めいてもいた。あるいは物陰で鎌首をもたげる毒蛇か。
「余計な血を流さねえのが狩り、って教わったからよ」
ゼキの不意打ちの一撃……五指に伸びる鉄爪は、あまりに鋭すぎてカリスト自身にすら斬られたことを正しく認識させなかった。
痛みがないのは、攻撃が効いていないからではない。神経が痛痒を覚えるよりも先に断裂し、ばくりと骨まで断ち割られたため。深々と抉られた傷跡は、ともすればゼキの一撃がもっとも内部までを刳り抜いているようにすら見える。
「ガアアッ!!」
当然、闇雲に振るわれた爪がゼキを害することはない。まるで蜃気楼だったかのように、懐に潜り込んでいた彼の姿はふたりの傍にあって、狂乱するカリストを皮肉げに睨んでいた。
「なるほど、タフってのは確かだ。鎧がなくても強敵には変わりねえな」
「けどイケるぜ。今の手応えではっきりわかった」
ゼキの言葉に玄才は言い、深く腰を落として構える。バチバチと雷光が散った。
「応とも。必ずや討ち果たし、血路を拓かん!」
「グゥゥ……ッッ」
これで勝負は再び振り出しに――振り出し? そんなものはカリストの希望的観測に過ぎない。
初めて知った恐怖は未だ去らず此処にあり。どちらが狩る者なのか、総毛立つ奴の本能ははっきりと理解している……!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
【修復加速】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV4になった!
【アヴォイド】LV1が発生!
ヴィオレット・ノール
やはりここでも神像から光の存在が出てきた、か……。
それが意味するところはまだ謎が多いけれど。
この戦場を制圧し、ジェネラル級も打ち倒すことが出来たなら……解ることもあるのかな。
何はともあれ目の前のアヴァタール級だね。
さあ、確実に殺そうか。
あの巨躯による一撃をまともに喰らうのは危険、かな。
ここは少し距離を取って、魔術で応戦するのが良さそうだ。
亜人はただの獣に非ず、炎に怯む訳もないだろうけれど。
多少の目くらましくらいにはなると良いよね。
距離を取って直撃を避けるように立ち回るけれど、完全にダメージを避けることは難しいだろう。
【グロリアス】の効果で手傷を僅かに癒しながら、味方の援護を主体にして動こうか。
エイレーネ・エピケフィシア
神像鎧の破壊が成ったならば、後始末をつけるだけですね
一刻も早くエニューオーまでの道を切り拓きましょう!
≪神護の長槍≫と≪神護の輝盾≫を手に戦います
今回の敵は愚直なまでに熊としての身体能力に訴えてくると見ました
【飛翔】して距離を取りながら戦況を観察
仲間の攻撃後に敵に生じる隙に畳みかけたり
或いは攻撃された仲間をフォローできる状況で上空から突撃
『舞い降りる天空の流星』となって、落下速度を乗せた捨て身の一撃を!
反撃は爪を避けて手の甲に盾を叩きつけることで軌道を逸らし、威力を抑えます
偽りのカリストよ。あなたが死した後に向かう先は、星々が輝く天に非ず!
タルタロスの暗き深淵へと墜ち、永久に囚われていなさい!
アンディア・ラムパデス
ここまで来れば余計な言葉など不要だな
貴様を打ち倒す
我にとってはそれだけで十分だ!
ふん、頼みの神像とやらも壊されたぞ
鎧を失くした程度で臆するとは……貴様の上司は亜人の割りには多少頭が回るようだ
配下が鎧なしではまともに戦えぬ臆病者だと見抜いていたのだからな
激昂している奴を更に煽るように挑発
無論、力量を侮ることなど命取り……単なる口からの出任せではあるが
怒ればその分、更に攻撃の精彩は欠くだろう
避けることはできずとも、確実に防御を合わせて少しでも傷を抑えながら耐え忍び、隙を窺う
下手な反撃は余計に攻撃を激しくさせる……ならば、一度の反撃に全力を乗せるまで
攻撃の隙を突き、全力で盾を叩きつけるぞ!
クロエ・アルニティコス
見た目は野生の熊ですが、言葉は一応使えるようですね。
熊ではなく亜人だというなら、やることは一つです。殺しましょう。
【ラードーン・ローザ】を使用し、ラードーンを象った怪物を作り出します。激昂し、向かってくるカリストの正面にラードーンを作り出し、突進してきたカリストを100の頭を模した茨で絡み、縛り、刺し、縊ります。
熊と近接戦をする力は私にはありませんが、生命力が予想以上でラードーンを突破されても、足止めをすればその間に距離をとり、他の人に近接戦を任せることはできるでしょう。
私には死体を嬲る趣味はありませんのでご安心ください。
生きているうちに痛めつけ、苦しめないと意味がないでしょう?
●後始末
「ガハッ」
ぼたぼたと、煮えたぎるような熱を孕んだ血が溢れた。罅割れた荒野の地面を汚す血は、どす黒いヘドロのような色だ。
亜人の下劣な本性をよく表している、とクロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)は思った――そして同時に、それが動脈を流れる汚れた血であり、カリストのダメージが重篤であることも。
「亜人というには、随分熊に寄っている気もしますが……まあ、亜人であるならやることは1つです」
そうでなくとも殺す。クロエの峻厳な面持ちにはそう書いてある。クロノヴェーダに例外というものはない。
亜人に対してはその中でも倍以上の憎悪があるだけの話だ。どうあれ、この地を支配するゴミどもは片付けねばならない。
「ええ。いわばこれは後始末。わたし達の挑むべき敵はこの先におります」
クロエに首肯し身構えるエイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)。盾越しに睨むその表情は、打倒以外の意思などありえないことをよく表している。まるで幾年を閲して削られた鋭い巌の刃めいていた。
「フ、ザ……ケルナ! 女ノ分際デェ!!」
カリストは眉を顰める下劣な雄叫びを上げ、血反吐を撒き散らし地を削った。
弾丸じみた速度は、その巨体が有り余るほどの筋肉で構成されている証。あまりの勢いで、これまでの戦闘で散った土埃がぶわりと放射状に吹き飛ばされるほどだった。
(「伊達に図体が大きくはないか。あれをまともに喰らうのは危険そうだ」)
ヴィオレット・ノール(北の菫・g09347)は、冷え切った頭で思考した。断定的殺意は一縷とて揺らぐことはないが、その怒りで敵を見誤るほど愚かではない。
他の面々と同様に、カリストの突撃ラインから素早く飛び退く――否、ひとり真っ向から挑む者がいた。
それは、アンディア・ラムパデス(砂塵の戦槍・g09007)だ。
「ふん、頼みの神像とやらはもう壊されたというのに、まだ足掻くつもりか? 上司とは大違いだな」
アンディアは両足でしっかり割れた地面を踏みしめ、嵐じみて迫りくる巨躯を睨み、ことさらに皮肉めかして嘲笑った。
「だが見え透いているぞ、貴様の奥底のその恐怖……貴様に比べれば、上司は亜人のわりに多少頭が回るらしい。
配下が鎧なしではまともに戦えぬ臆病者だと、最初から見抜いていたのだからな!」
「グルゥオオオッ!!」
バガンッ!! と、地面が砕けた。爆発じみた勢いに加速するカリスト! ヴィオレットの見立て通り、直撃すれば死は免れまい!
「まんまとかかったな、我が盾――守るためだけに非ずッ!!」
もう一度、先ほどのような轟音が響いた。それはアンディアが、渾身の力を込めて盾を叩きつけた音だった。
衝撃のわずか一瞬前、アンディアは巨体が炸裂するその刹那に先んじ、自らの怒りの膂力を逆にぶつけたのである。
「ゴァオウッ!?」
頭蓋が罅割れ砕けたか、カリストの目・鼻・口からすさまじい量の血が溢れた。
怒りに任せた捨て身の突撃を潰され、事実上その威力を返されたも同然だ。のたうち回り苦痛に悶える!
「見ているだけで胸がむかつきます。死ぬならジタバタせずに死ね」
ビシビシと蔓延る赤いバラの蔦が、茨の牢獄めいてカリストを覆い戒めた。
「ガッ!? コ、コレハ……!」
「ああ、ただ私は死体を嬲る趣味はありませんのでご安心を」
茨はそう嘯くクロエのそばにそびえる、ギリシャの怪物『ラードーン』のような化け物に繋がっている。
「――生きているうちに痛めつけ、苦しめないと意味がないでしょう?」
氷のような青い瞳は、ある意味茨の怪物よりも人外めいていた。
そして、巨躯に絡む100の茨! ラードーンの持つ多頭を模したそれは、もはやカリストに自由自在の移動を許さない!
「これはありがたいね。いくら僕でも、あの馬鹿力は浴びたくない」
「ええ。先ほどの一撃は見事でした。この機に仕留めます!」
カリストは頭上を仰いだ。声の主がエイレーネとヴィオレットであることを認識した瞬間、その視界を覆ったのは炎である。ヴィオレットが降り注がせた、焔の弾幕だ。
「それに何より、茨(あれ)のおかげでよく燃えそうだ。そのゴワゴワした毛皮ごと焼き焦がしてあげよう」
鋼鉄のような毛並みがぶすぶすと煙を上げる。ヴィオレットの思っていた通り、弾幕ですらカリストの潤沢な生命力を削り切るには至らない……が、"それでいい"のだ。
「グガァアアアッ!!」
「耳障りだな」
言いつつ見下ろす紫の瞳は酷薄に輝いていた。あの苦悶、あの絶叫。
奴がこれまで玩弄し貪り食らってきたであろう無数の命に比べれば、いくらあげさせたところで残酷ということはない。
じゃれる子犬めいてじたばたと藻掻く爪は、もはや絡みつく茨と炎でなんの痛痒ももたらさない。
とどめとなって降り落ちたのは、エイレーネの長槍である。ただし彼女がもたらしたのは慈悲ではない。
「偽りのカリストよ――あなたが死したあとに向かう先は、輝く天に非ず」
言葉を示すように、逆向きの磔刑じみて心臓を深々と抉る矛! カリストは筆舌に尽くしがたい雄叫びをあげた!
「タルタロスの昏き深淵へと堕ち、永久に……囚われていなさい!」
「ガッ! ガハッ……! コ、コノ俺様、ガ……!」
なおも現世にしがみつこうと藻掻くカリストを、エイレーネは柄を捻ることで躾けた。
ぐり、と傷口を抉られカリストは血を吐いて悶え苦しむ。その余分なタフネスが、逆に奴を地獄の苦しみで苛む結果となったのは因果応報と言うほかなし。
「滅びなさい、邪悪な獣よ……!」
エイレーネのまとう炎が柄を通じて矛に伝わり、カリストを内側から灼いた。
内外の焔に肉体をすべて炙られ、苦しみぬいた果てに――カリストは巨大な残骸と化し、ようやく息絶えた。
エイレーネは一呼吸吐き、突き刺さった長槍を抜いた。
一同に勝利を喜ぶ声はなかった。それは、いまだ虐げられ疲弊した、このイスカンダルの地の人々を思うがゆえだろうか。
差し込む月明かりが、彼らの貌を照らすことはない。しかしてその眼光は、進むべき先を見据えている――。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
【モブオーラ】がLV2になった!
【託されし願い】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV4になった!
【命中アップ】がLV2になった!