リプレイ
咲樂・祇伐
【黒華】
水に戯れるように白のフィッシュテールを揺蕩わせ
まるで闘魚のようですね?
南極で纏ったあなたと色違いの穹はお気に入り
泡沫にとかすは水中適応
尾を揺らし舞うように游ぐ
千景さんの寒冷適応があるから、ちっとも寒くないわ
重なる手のひらがあるから波に攫われる心配もない
千景さん、まるで人魚のようですね
私が白日の穹ならば
星穹の…夜明け空の人魚
桜鰭を揺らしてくるり
あなたの周りを泳いでみせる
私が綺麗?それは千景さんがうつくしいから
敵地への道程だってあなたが笑えばこんなに美しい
海は宙にも似ています
揺れるドレスは彼の地で見たオーロラのよう
上陸しましょう
例え地の上だって怖くないわ
あなたと一緒だもの
絆ぐ掌が、何よりの
紫空・千景
【黒華】
水と戯れる前に寒冷適応を添わせ
ふふ、闘魚で間違いは無かろう
星空のフィッシュテールを揺らし
南極で纏った色違いの穹に機嫌好く咲う
祇伐の水中適応で苦しさはない
手は確りと
攫わせる気は無い
白日が咲く
夜星が散む
――私が、人魚?
…ならば今、祇伐と揃いになれてるのだろうか
綻び、緩んで
夜明け穹は白日の穹を追う
水中の私と祇伐みたいだ
あんたは新しい白の尾と桜鰭が重なっていつも以上に綺麗だな
敵地に赴くのは解っているが
ゆりかごと之く途は何処迄もうつくしいんだ
水底に咲く私達の尾
ふふ、海の宙でも好く映える
此れは私達だけの秘密の穹咲きに違いない
上陸と行こうか
噫、此処が敵地でも怖くはない
あんたがいる
絆いだ手は離す事無く
水に戯れるように揺蕩わせるのは、極光重ねた白のフィッシュテール。
「まるで闘魚のようですね?」
楽しげに紡ぐ咲樂・祇伐(花祇ノ櫻禍・g00791)に、紫空・千景(夜明の導べ・g01765)は柔く目許を綻ばせ、機嫌よく咲いながら頷いてみせる。
「ふふ、闘魚で間違いは無かろう」
そう答える千景が揺らすのは、祇伐の纏うドレスとお揃いのデザインの、星空のフィッシュテールだ。
先日の春の祝宴に際し、美しい星空が広がる南極で纏った色違いの“穹”は、互いにとってかけがえのないものとなった彩のひとつ。
泡沫にとかす【水中適応】、寄り添わせるのは【寒冷適応】――。
ふたつの力が重なれば、凍土の海に浸ろうとも寒くも苦しくもない。
彼方まで広がる異郷の海は、ともすれば呑み込まれてしまいそうとさえ思ってしまうけれど。
「……攫わせる気は無いさ」
耳の奥まで届く千景の頼もしき言の葉に、祇伐は安堵の吐息を零す。
――何より、確りと重ねた手のひらが、確かなぬくもりを伝えてくれるから。
だから、怖くはない。
「千景さんは、まるで人魚のようですね」
「――私が、人魚?」
「私が白日の穹ならば、千景さんは星穹の……夜明け空の人魚」
澄んだ桜が揺蕩う尾鰭を揺らし、楽しげな笑みを咲かせながら、祇伐はくるりと千景の周りを泳いでみせる。
白日が咲いて、夜星が煌めく。
「……ならば今、私は祇伐と揃いになれているのだろうか」
夜明けの穹が、白日の穹を追う。
その姿に今まさに水中を揺蕩う自分たちの姿を重ねれば、千景は綻ばずにはいられなくて。
ゆらり、揺蕩って泳ぐ、ふたりの人魚。
「あんたは……新しい白の尾と桜鰭が重なって、いつも以上に綺麗だな」
何気なくそう、紡げば。
振り向いた柘榴と桜の彩が、ぱち、と瞬いてからふわりと笑んだ。
「私が、綺麗だというのなら。それは、千景さんがうつくしいからよ。それに……」
たとえ敵地への道程だって、――“あなた”が笑えば、こんなにも美しい。
そう思うのは、千景も同じだ。
向かう先は、歴史侵略者たちの驚異が満ちる場所。
けれど、唯一の桜と――“ゆりかご”とゆく途は、どこまでもうつくしいのだ。
どこまでも深く静かな海は、宙にも似ているようで。
静謐に揺れるドレスの尾は、彼の地で見たオーロラのようにも見えて。
「……ふふ、海の宙でも好く映える」
柔く目許を細める千景に、祇伐も微笑んで小さく頷く。
水底に咲く、ふたりの極光の尾。
それはきっと、ふたりだけの――秘密の穹咲きに違いない。
「……さあ、上陸しましょう」
やがて近づいてきた島影に、祇伐は静かに紡ぐ。
「怖くないわ。あなたと一緒だもの」
「噫、あんたがいるからこそ、恐れるものは何もないさ」
――互いの存在があるからこそ、たとえ、何が待ち受けていようとも。
たとえ地の上でも、敵地の只中でも、怖くはない。
絆いだ手は、離さぬまま。
ふたりは伝うぬくもりと心を分かち合いながら、ゆっくりと地上を目指し、白日と夜明け――ふたつの穹を泳がせてゆく。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水中適応】LV1が発生!
【寒冷適応】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
鳩目・サンダー
敵本陣に少数精鋭でカチコミ!
ではなくて、無理なくつついて帰ってくるのだな。で、それを繰り返し何度もやっていくと。
ピリピリしてるところにディアボロスが戦力をちびちび削っては去っていくなんざぁたまらんだろう。
じっとしててもジリ貧、しかし拠点から打って出るのはリスクがでかい、これは精神が削れるだろうねえ。乗った。
【水中適応】は仲間のモノを拝借、自分は【熱波の支配者】で寒さに備えよう。
アドリブ、連携歓迎です。
「敵本陣に少数精鋭でカチコミ! ――ではなくて、無理なくつついて帰ってくるのだな。で、それを繰り返し何度もやっていくと」
今回の、そして全体の作戦を確かめるように呟きながら、鳩目・サンダー(ハッカーインターナショナル同人絵描き・g05441)はひとつ、頷いてみせる。
突破こそされなかったものの、ディアボロスという驚異たりうる存在が間近に迫っていることを知らしめた、同胞たちによる強行偵察作戦。
それにより、明らかに警戒態勢は強化され――言わば、“ピリピリ”しているところに、ディアボロスが彼らの戦力をちびちびと削っては去っていく――それが、今回新たに行われることとなったコトリン島攻略作戦、その準備段階だ。
「そりゃあ、たまらんだろうなぁ」
じっとしていても、少しずつ戦力を削られていく。しかし、拠点から打って出ようにも、ディアボロスは神出鬼没であるため、かえってリスクが大きくなる。
そうして戦力だけでなく、彼らの精神までもを削っていくことができるというのなら――サンダーとしては、乗らない手などなかった。
海へ潜ったサンダーは【水中適応】の力を借りて海中を泳ぎ進んでいく。
先に展開されていた【寒冷適応】によって海水の冷たさに凍えるような事態は免れたものの、【熱波の支配者】で水温が上がったという気配は感じられなかった。
――【熱波の支配者】が効果を及ぼせるのは、あくまでも気温のみ。気温が上がればその影響で水温も上がることはあるだろうが、極寒のロマノフの海ではあまりそれを実感できなかったかもしれない。
そうして、どれほど泳いだだろう。
行く手に島の影が見えてきたところで、同時に、こちらへ向かって泳いでくる幾つもの影があった。
「……ふん、熱烈なお出迎えだねえ」
現れたヴァンパイアヴァイキング兵の群れを前に、サンダーはにやりと笑う。
このまま海中で戦うことも、島に上陸し、地上で戦うことも出来そうだ。
(「さて、どうするか……」)
敵の動きを注意深く探りながら、サンダーは胸中で策を巡らせるのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【熱波の支配者】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV2になった!
エンデ・トロイメライ
断片の王がいるところだし、流石に警備が厳重だねぇ。
まあ少しずつでも切り崩していくしかないか。
【水中適応】を使い、敵を警戒しながら水底を歩くように進んでいく。
これでも全身機械のサイボーグだからね、重い身体を活かすなら泳ぐより効率良いし。
周囲を注意深く[観察]し、敵に見つかりづらい最短の進行ルートと、敵を撒くのに有効な撤退ルートをチェックしながら着実に足を進めるよ。
敵に見つかったら出来るだけ引きつけ島から引き離してから戦闘に入る。
後は確実に仕留めるだけ。……さあ、ここで消えてもらおうか。
「断片の王がいるところ、流石に警備が厳重だねぇ。……まあ、少しずつでも切り崩していくしかないか」
エンデ・トロイメライ(エピローグ・g00705)はため息交じりにそう呟くと、【水中適応】の残留効果を広げながら海へと潜っていく。
向かう先はフィンランド湾の奥に位置する、コトリン島。
目指すのは更にその先――吸血ロマノフ王朝の断片の王、皇帝『ニコライ2世』がいるとされる港湾都市、サンクトペテルブルクだ。
断片の王に近い場所――ならば、辺り一帯の警備が厳重なのも頷ける。
だが、コトリン島へ至る道を得た今は、少しずつでも、牙城に迫るべく――切り崩していくだけだ。
先にこの場へと展開された【寒冷適応】のおかげで、海水の冷たさも感じられなかったのは幸いか。
敵を警戒しつつ、エンデは海底を歩くように進んでいく。
サイボーグであるエンデにとって、機械の重い身体を活かすのであれば、泳ぐよりもこうして移動するほうが効率が良いためだ。
【水中適応】があれば、海の底でも呼吸に問題はなく、また、水圧の影響を受けずに自由に動くことが出来る。
瞬く間に水を吸い込んだ服がべったりと貼り付いてくるのは少々心地が悪いが、それ自体は何ら支障はない。
綺麗な海だが、周囲は薄暗く――遠くまで見通すことが難しい。
けれど、それはおそらく、“敵”にとっても同じことだ。
エンデは敵の来襲に備えて周囲を注意深く観察し、時に岩陰や沈んだ船の影に身を潜めつつ、同時に敵を撒くのに有効そうな撤退用のルートも見定めながら、コトリン島を――倒すべき“敵”を、目指して進んでいく。
――やがて、海中に生じた大きな揺らぎを、エンデは見逃さなかった。
「来たか……!」
どこからともなく現れたのは、紛れもなくクロノヴェーダ――ヴァンパイアヴァイキング兵の群れだった。
エンデは敢えて後退し、島から引き離そうと試みる。
十分に距離を取ったところで、エンデは静かに告げた。
――あとは、確実に仕留めるだけ。
「……さあ、ここで消えてもらおうか」
地上、そして海中。
それぞれの場所で、それぞれの戦いが始まろうとしていた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【水中適応】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
鳩目・サンダー
【水中適応】があるなら、水中戦かな。
波打ち際であれ完全に水中に潜ってであれ、水圧の影響がない分あたしらが少しでも有利な筈。
使うパラドクスはエコーチェンバー。
浜から海中まで障害物は期待できないし、仲間と隙を埋め合って攻撃していくしかないかな。
掴める距離まで来たらひっつかんで沖に投げるのもいいかもな。
この後のアヴァタール級との戦いもある、合流の為にも戦いつつも味方の位置は把握しておきたい。
アドリブ、連携歓迎です。
エンデ・トロイメライ
結構釣れたか、まあこれでもごく一部なんだろうけど。
まあこっちも長居する気は無いし……さっさと済ませようか。
ナノマシンから作り出した煙幕で敵の視界を塞ぐと同時に【完全視界】を発動。
元々薄暗い水の中、視界の確保は大事だからね。こっちに優位な状況を作り出し敵を[撹乱]したら、その隙を狙って背後を取り首をナノマシン製のナイフで掻き切って確実に仕留める。
反撃は煙幕に紛れつつ距離を取り、ナイフの刃に攻撃を添わせて軌道を逸らし直撃を避ける。
「結構釣れたか、まあこれでもごく一部なんだろうけど」
目の前に現れたヴァンパイアヴァイキング兵たちを前に、エンデ・トロイメライ(エピローグ・g00705)は吐き捨てるように呟く。
ごく一部、というにも十分な数だ。確かに何度も攻撃を繰り返し、少しずつ戦力を削っていくしかないだろうと思えるほどには。
まさしくかのコトリン島自体が、サンクトペテルブルクを護る要塞そのものなのだろう。
「まあこっちも長居する気は無いし……それじゃ、さっさと済ませようか」
どこか下卑た笑みを浮かべているようにも見えるヴァンパイアヴァイキング兵たちを底冷えするような眼差しで睨めつけながら、エンデはナノマシン【GRAUSAM】を煙幕のように広げ、薄暗い海の中を満たしていく。
その煙幕は同時に【完全視界】の残留効果となって、ディアボロスたちの視界を鮮明にするものであり、煙幕によって視界が塞がれ、僅かに狼狽えた様子のヴァンパイアヴァイキング兵たちの姿が、エンデにはよく見えた。
撹乱は成功。無論、僅かなその隙を逃さぬエンデではない。
――時間を歪め、空間を超えて。
「アタシたちの前に現れたのが、運の尽きだったね」
ヴァンパイアヴァイキング兵の背後を取ったエンデは、即座に自身の肉体であるナノマシンを再構成したナイフでその首を掻き切った。
為す術もなく沈んでいったヴァンパイアヴァイキング兵には目もくれず、エンデはすぐに煙幕に紛れつつ距離を取る。
一方、エンデと同じように、【水中適応】を用いての水中戦に臨んだ鳩目・サンダー(ハッカーインターナショナル同人絵描き・g05441)は、ヴァンパイアヴァイキング兵の様子をつぶさに観察していたが――。
エンデと攻防を繰り広げるヴァンパイアヴァイキング兵を見る限り、どうやら彼らは海での戦いに慣れているようだとわかった。たとえ水中であっても、地形的な面での有利不利は互いにないと考えていいだろう。
だが、地上にいようと海中にいようと、敵を倒せばいいことに変わりはない。
サンダーは冷静に状況を見極めつつ、パラドクス――エコーチェンバーによる攻撃を仕掛ける。
創り上げたのは電磁波や音波など、あらゆるものを反射、増幅する空間。閉じ込められたヴァンパイアヴァイキング兵たちは海中に響く音によるダメージを負うものの、すぐさま反撃を仕掛けてきた。
「海が! 俺を! 呼んでいるー!!」
海中でも構わず、歪められた逆説連鎖戦の空間の中で膨れ上がった波がサンダーを呑み込まんと襲いかかってくる。
(「……掴んで沖にでも投げ飛ばしてやったほうが早いか?」)
ふと、そんなことを考えたりしながらも、同時に繰り出されるヴァンパイアヴァイキング兵たちの突撃を、咄嗟に岩陰に転がり込んで紙一重でやり過ごしサンダーは、再びパラドクス――エコーチェンバーの空間を創り上げた。
同様に、エンデもまた。
紅きオーラを纏って襲いかかってきたヴァンパイアヴァイキング兵の攻撃に刃を添わせ、僅かに軌道を逸らすことで直撃を避けてから、そのままがら空きになった背にナイフを深々と突き立てる。
そうして、二人は互いの位置や様子を確かめ合いながら、着実にヴァンパイアヴァイキング兵たちの数を減らしていった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【ハウスキーパー】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】がLV3になった!
シル・ウィンディア
あらら、相変わらず数が多いもので…
水中戦は向こうの方が上だと思うから、陸上で戦うよっ!
世界樹の翼をtype.Bにして、敵の足元に向けて発射っ!
当てないように牽制の意味で撃ちつつ、わたしは走って敵の下に向っていくよ。
そのまま、創世の光剣を抜いてから、高速詠唱。
剣でのフェイントを混ぜ、斬りつけると見せかけて、光精瞬殺剣を発動っ!
残像のデコイを残してから、こっちに気を向けてない敵を斬りつけるよっ!
ふふ、自分が狙われないとか、そんな余裕みせるほうが悪いのよ。
そのまま、残像を生み出しつつ、パラドクス攻撃を行い続けるよ。
でも、あまり深追いしないように、一撃離脱も心掛けつつだね
…さて、そろそろ出てくるかな?
シャムス・ライラ
仲間と情報共有、連携
敵の数は多いが
水中では上手くやっているようだ
では、私は陸上で、そこからあぶれた者達を対処するとしよう
地形の利用で敵に気取られにくい場所を探し
海中の戦いに敵が気を取られている隙に密かに上陸
視野を広く持ち、仲間の苦手を補うよう動く
仲間とタイミングを計り、敵を急襲
星の銀で無数の盾を生成
敵にシールドバッシュを叩きつける
盾は万一盗まれても再度生成
仲間と狙いを合わせ一体ずつ確実に倒す
敵攻撃はフライトドローンを足場にする等
変則的な移動を行う事で攪乱しつつ
盾をかざし、間合いを取って可能な限り損害を減らす
何も盗まれてないだろうなと少し心配を
その他有効な残留効果は使用
アドリブ等歓迎
「あらら、相変わらず数が多いもので……」
救援機動力を用いて駆けつけたシル・ウィンディア(虹霓の砂時計を携えし精霊術師・g01415)は、地上のヴァンパイアヴァイキング兵たちを前に思わずそう零していた。
「ですが水中にも同程度いると考えれば、これでも少ない方なのでしょう」
シルの呟きにそう答えながら、シャムス・ライラ(極夜・g04075)もまた、敵の数を確かめる。
時を同じくして、海中でも頼もしき同胞たちが戦っている。
ゆえに、シルとシャムスが選んだのは地上での戦いだ。
「まぁ、そうだね。どっちにしろ、倒すことに変わりはないし……それじゃあ、いくよっ!」
白銀の長杖、世界樹の翼『ユグドラシル・ウィング』をtype.B――魔力銃モードへと切り替えて、まずは挨拶代わりの誘導弾を砂浜に撃ち込むと同時、シルは力強く地を蹴った。
敵群目掛け疾駆しながら、創世の光剣の名を冠する淡い碧色の剣を抜き、シルは素早く唱える。
「光の精霊よ……我が身に宿りて、すべてを斬り裂けっ!」
シルは手近にいたヴァンパイアヴァイキング兵目掛け剣で斬りつけると見せかけて――瞬間移動で歪めた空間を超えた。
光精瞬殺剣(エレメンタル・ドライブ・ライトミラージュ)――光の精霊の力によって輪郭を結んだ残像の“デコイ”に、ヴァンパイアヴァイキング兵の手が伸びる。
その時には既に、シルは、こちらに手を伸ばしたヴァンパイアヴァイキング兵――ではなく、別の敵を斬り裂いていた。
「なっ
……!?」
まさか自分が標的にされたと思っていなかった様子のヴァンパイアヴァイキング兵が、眼前に現れたシルによってあっという間に斬り伏せられる。
「……どうしたの? 自分が狙われないとか、そんな余裕みせるほうが悪いのよ」
無論、シルは手加減などするつもりは毛頭なく、次々に残像を生み出しながら光の剣で攻撃を続けていく。
飛び出していったシルに続き、シャムスも行動に移る。
「――星の加護を」
パラドクスの力によって生成された不思議な金属。それを無数の盾に変えつつ、シャムスはフライトドローンを足場に変則的な移動でこちらの狙いを定めにくくしながら、ヴァンパイアヴァイキング兵に渾身のシールドバッシュを叩きつけていく。
ヴァンパイアヴァイキング兵たちはすぐさま獲物を振るい、シャムスへ反撃してくるが――。
「少々手癖が悪いようですね」
美しい煌めきが目を引いたのか、パラドクスの盾をも盗もうとするのに少々呆れたような声を漏らしながらも、シャムスは冷静に間合いを取ってすぐさま新たな盾を創り上げ、攻撃を重ねていった。
シャムスの盾の、銀の煌めきに気を取られたヴァンパイアヴァイキング兵が、シルの剣によってあえなく斬り裂かれる。
あるいはシルの残像の光に触れようと群がるヴァンパイアヴァイキング兵たちへ、シャムスの盾が炸裂する。
そうして 一人、また一人――けれどあまり深追いはしないよう一撃離脱も心がけつつ、二人はヴァンパイアヴァイキング兵たちを着実に倒していった。
増援が現れる前に、この部隊のアヴァタール級クロノヴェーダまで倒さなければならないとなれば――残された時間は、あまりないだろう。
「……さて、そろそろ出てくるかな?」
最後に倒れたヴァンパイアヴァイキング兵を見つつ、シルがぽつりとそう零した時だった。
「――よくもまあ、派手にやってくれたものだな。ディアボロス共の分際で」
倒れた彼らの向こうに目をやれば――部隊長であるアヴァタール級、『ズィーベンリッター』ティルピッツの姿が見えた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【神速反応】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【先行率アップ】LV1が発生!
鳩目・サンダー
来たね親玉が。
使うパラドクスはフィルターバブル。
水中戦で特に有利がない事が分かったので、今回はそこは意識しないようにしよう。
痛いのは嫌いなので、フィルターバブルで全身を覆って防御。
ズィーベン・ブルートヒンリヒトゥングから何が出て来るか見ものだな。
さて、お名前からしてドイツの残党っぽいが。だとしたらそのディアボロスがディヴィジョンごとぐしゃぐしゃにしてやったのを覚えていらっしゃらないのかな?
その身で試してみるがいい。
撃破後は速やかに遠泳で帰投。
アドリブ、連携歓迎です。
「来たね、親玉が」
小さく息をつきながら、鳩目・サンダー(ハッカーインターナショナル同人絵描き・g05441)は現れたアヴァタール級――『ズィーベンリッター』ティルピッツの姿を確かめるや否や、すぐさまパラドクスを発動させる。
「お前の話は聴きたくない、お前の価値観を受け入れない」
――痛いのは嫌いだからな、と溜め息交じりに続く声。
拒絶の言葉と共に描き出された大きな泡が集まり、障壁となってサンダーの全身を覆う。
「それが貴様の技か。だが、いくら守りを固めたところで――」
ティルピッツはインカム越しにサイボーグ化した従属へ指示を出し、サンダーへ攻撃を行わせる。
獣だろうか、あるいは人だろうか。従属たちはサンダーへ喰らいつこうと牙を剥く――が。
障壁に触れるや否や、それらは全てサンダーにとって良き影響になるように歪められ、存在そのものを書き換えられて――サンダーの力となって満ちていく。
「その身で試してみるがいいさ」
ティルピッツの従属の力を得た泡が、まるで獣のようにティルピッツへと襲いかかった。
「くっ……!」
「……さて、お名前からしてドイツの残党っぽいが」
巡る逆説連鎖戦の、――ほんの一幕。
ふと、サンダーは呟いた。
「だとしたら、そのディアボロスがディヴィジョンごとぐしゃぐしゃにしてやったのを……覚えていらっしゃらないのかな?」
叩きつけるような挑発の言葉と、睨めつけるような眼差しに。
「――だから何だというのだ?」
ティルピッツは、そう、鋭く吐き捨てた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【クリーニング】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
アンゼリカ・レンブラント
救援機動力で駆けつける
ディアボロスの分際とのことだけど、
その復讐者にこれから負けるんだよ!
パラドクス通信で仲間と動きを合わせ、
光雷剣で斬るね
接近戦を挑み、敵に食らいつく
反撃を堪えつつ斬りこんでいくよ!
POWで仲間をディフェンスし、反撃の機会も得て消耗させるね
コトリン島は確かに膨大な戦力だ
それでも確実に弱らせて行けるし、
積み上げる1つは、必ず全ての奪還に繋がるっ
勇気を全開!相手からの巨大剣を武器で受け、
気合を十分にでパラドクスで斬りこみ
弱ってきたのが分かれば、仲間と共にラッシュで仕留める
呼吸を整えた、全霊の《光輝雷神剣》で両断を狙うよっ!
私のめいっぱいだよ。受け取れーっ!
倒したら迅速に撤収だねっ
ユーフェミア・フロンティア
アヴァタールが出てきたのなら、私も微力ながらお手伝いをします。
一人より二人、人の数と絆は力になりますからっ!!
それでは、あなたを倒させてもらいますっ!!
距離を取りながら敵の周りを走ります。
少し離れることで気づくこともありますから
その情報は皆さんへ共有を図りたいですね
パラドクス通信があるならそれを使わせていただきます。
味方の攻撃のタイミングを作る為、全力魔法の神火収束砲をアヴァタール級へ撃ち込みますね。
これだけで何とかなるとは思いませんが、この攻撃が敵への攻撃の呼び水になればそれでいいですからっ!
撃った後は後退しますね
倒したのなら、そのまま海へダイブして撤退を行いますよ
シル・ウィンディア
出てきてくれたね。
ディアボロスの分際っていうけど…。
ここまで接敵を許しているんだから、警戒が甘いんじゃないかな?
ま、気にしなくても、ここで倒させてもらうからねっ!!
左手に創世の光剣をもって、接近戦を挑むように移動を開始。
近接戦を仕掛ける味方がいれば、その動きをフォローするようにフェイントを仕掛けるよ。
剣で切り付けると見せかけて、そのままサイドステップで離脱を行うよ。
フェイント後は高速詠唱を開始して、敵が怯んだタイミングで全力魔法の七芒星精霊収束砲!
さぁ、わたしの全力砲撃、遠慮せずに受け取ってっ!!
ふぅ、これで一息かな?
ここの区域は終わったし、それじゃ撤収だね。
また来るからねー♪
「やっと出てきてくれたね」
未だ戦場に健在のアヴァタール級――『ズィーベンリッター』ティルピッツを前に、シル・ウィンディア(虹霓の砂時計を携えし精霊術師・g01415)は確かめるように呟いた。
「ディアボロスの分際っていうけど……ここまで接敵を許しているんだから、警戒が甘いんじゃないかな?」
「――煩い」
挑発めいたシルの言葉に、刺すような声で答えたティルピッツは相当苛立っているようだ。
「図星? ま、気にしなくても、ここで倒させてもらうからねっ!!」
「ディアボロスの分際で――とのことだけど、その復讐者に、これから負けるんだよ!」
刹那、救援機動力で駆けつけたアンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)が、シルの言葉に付け加えるように高らかに告げた。
「私も、微力ながらお手伝いしますっ!」
アンゼリカと共に駆けつけたユーフェミア・フロンティア(光彩聖姫・g09068)は、アヴァタール級を前に怖じることなく、しっかりとそう口にする。
一人より二人、人の数と絆こそが、何よりの力になるのだと――ユーフェミアは知っているから。
「ミア。一緒に頑張ろう!」
「そうだよ、ユーフェミアさん、大丈夫だからねっ」
隣に並び立つアンゼリカと、先んじて駆け出していったシルの姿が頼もしい。
(「……私は、二人に比べたら、まだまだ弱いけれど……」)
それでも、“想い”の強さは変わらない。
ぎゅっと紅蓮石の聖杖を握り締め、ユーフェミアは告げる。
「それでは、あなたを倒させてもらいますっ!!」
ユーフェミアは敢えてティルピッツから距離を取りながら、その周りを止まらず走り続ける。
少し離れることで気づくこともあるだろう。
たとえば、――そう。
ティルピッツが、その手に持った巨大な剣を持ち上げようとする姿も――。
「きゃっ……!」
「――ミア!」
鋸の刃が高速回転しながら、ユーフェミアを切り裂こうと襲いかかってくる。
そこに咄嗟に飛び込んできたアンゼリカが、パラドクスの剣で刃を弾き返し、そのまま反撃に移った。
光と雷を宿した大剣の、強烈な薙ぎ払いの一撃が、ユーフェミアからティルピッツを遠ざける。
「ミア、怪我はない!?」
「……っ、うん、ありがとう、アンゼリカっ」
その間に、シルは左手に創世の光剣を手に、ティルピッツへ接近していた。
それに気づいたアンゼリカも、すぐにティルピッツとの距離を詰める。
「浄化の炎よ、悪しき者を清める力を……!」
ユーフェミアは、二人が攻撃するタイミングを作るために、すぐさま詠唱を開始した。
(「私にできることを、全力で――!」)
平和を願う心と、ユーフェミア自身の魔力とが交わり、重なって、浄化の炎の魔力砲撃となって放たれる。
ユーフェミアの全力を籠めた、神火収束砲(シンカシュウソクホウ)。
その一撃は確かな呼び水となって、シルとアンゼリカへ託される。
「シルさん、アンゼリカ、おねがい!」
「うん!」
「任せて!」
【パラドクス通信】の通信機越しのやり取りを経て、両側から挟み込むように。
アンゼリカの動きをフォローするようにシルが剣を振るえば、剣で斬りつけると見せかけて払われた淡い碧色の軌跡が残像のように煌めいて――同時に、シルはサイドステップで素早く離脱する。
シルの“本命”は、この後だ。
「――六芒星に集いし世界を司る六人の精霊たちよ、過去と未来を繋ぎし時よ!」
詠唱によって、精霊たちの力が集められ、シルの背には反動を抑えるための四対の魔力翼が広がって――。
そして、同時にアンゼリカもまた、全開の勇気と気合いを胸に、呼吸を整えながら“本命”の攻撃を叩き込むべく詠唱を開始する。
「空を翔る雷よ、闇を払いし光よ――!」
アンゼリカの持つ大剣に、眩い光と雷の力が収束していく。
――コトリン島には、確かに膨大な戦力が待ち受けている。
だが、アンゼリカは知っている。
それでもこうして少しずつ崩していくことで、確実に弱らせることが出来ているし――。
「積み上げるひとつは、必ず全ての奪還に繋がるっ!」
シルとアンゼリカは互いに視線を交わし頷いて、そして、同時に構えた。
「七芒星に集いて虹の輝きとなり、――すべてを撃ち抜きし光となれっ!!」
「剣に宿りて悪しきものを――切り裂く、一撃をっ!!」
ユーフェミアの攻撃でティルピッツが怯んだ、僅かな一瞬。
「さぁ、わたしの全力砲撃、遠慮せずに受け取ってっ!!」
「私のめいっぱいだよ。受け取れーっ!!」
そこにシルの全力の七芒星精霊収束砲(ヘプタクロノス・エレメンタル・ブラスト)と、アンゼリカの光輝雷神剣(ブレイブ・サンダー・スラッシュ)が炸裂する。
――何よりも眩い、二人の光は。
ティルピッツを眷属ごと呑み込んで、跡形もなく吹き飛ばした。
「……ふぅ、これで一息かな?」
戦いの後、増援の姿がまだないことを確かめてから、シルは一息に踵を返す。
「ここの区域は終わったし、それじゃ撤収だね。また来るからねー♪」
「そうだね、迅速に撤収だねっ。帰るまでが遠足だし! いや、遠足じゃないけど!」
「ふふ、アンゼリカったら……」
アンゼリカの言葉にユーフェミアはつい微笑んで、撤退すべく海へ潜っていく。
かくして、増援部隊が現れた時には、すでにディアボロスたちの姿はなく――。
今回のコトリン島攻略作戦――その準備作戦も、無事に成功と相成った。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV2が発生!
【クリーニング】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
【ドレイン】がLV2になった!
【ダメージアップ】LV1が発生!