箱舟の獅子と不滅の獅子(作者 雷紋寺音弥
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#蹂躙戦記イスカンダル  #セレウコス領からの救出作戦  #勝利王セレウコス 

●獅子の箱舟
「蹂躙戦記イスカンダル……人を人とも思わぬ者どもが跋扈する世界。捨て置くわけには行かぬようだな」
 数あるクロノヴェーダの中でも、この時代に巣食う連中の非道さは目に余る。そう言って静かに憤る蒼・勝峰(インセクティアの無双武人・g03511)だったが、しかし希望も残されていると、直ぐに気を取り直して話を続けた。
「我らが入手した巨大砂上船である、元スフィンクス2号機。これが『ミウ・ウル』と名付けられ、修復が完了したとの報は聞き及んでいるだろう」
 この『ミウ・ウル』の試運転も兼ねて、今からセレウコス領に向かってほしいと勝峰は告げた。カナンの地に近いセレウコス領では、亜人達による人間狩りが頻繁に発生しているらしい。ディアボロスの活躍によって多くの人間の女性が救出され、亜人を繁殖させるための母体が大幅に減ってしまった影響もあるのだろう。
 このまま放置しておけば、近隣の村が危ない。そうなる前に、襲撃される一般人を救出し、『ミウ・ウル』を使ってカナンの地に脱出させるというのが今回の任務だ。

「貴殿らには、まず事件現場の近くまで『ミウ・ウル』を移動させてもらいたい。パラドクス・トレインでディヴィジョンに移動後、『ミウ・ウル』に乗り換えて、現地に向かうということだ」
 ディアボロスだけならパラドクス・トレインで輸送できるが、巨大な『ミウ・ウル』はそうもいかない。そこで、試運転も兼ねて『ミウ・ウル』を動かし、セレウコス領へ乗り込んで欲しいというわけだ。
「『ミウ・ウル』での移動中は、船内で休息するも、操縦などを担当するも、貴殿らの自由だ。事件現場まで移動した後は、襲撃されている集落に急行して敵を撃破して一般人の救出を行う事になる。敵撃破後、一般人に『カナンの地への移住』を提案し、『ミウ・ウル』に乗船させて帰還すれば、作戦は成功となるであろう」
 現段階ではセレウコス領の奥へは向かわず、既に制圧したカナンの地と往復可能な範囲での活動となる。敵の戦力が完全に把握できていない以上、深入りは厳禁。加えて、人間狩りに参加している亜人の中にも、気をつけるべき相手がいると勝峰は告げた。
「先陣を切って現れるのは、ゴブリンの戦車隊だ。連中は動力のない車両を自力で押して動かしているだけで、おまけに突進以外は碌な攻撃手段も持たぬ。不意を打たれぬよう気をつければ問題のない相手であろうが……やつらを率いている獅子の亜人には気を付けよ」
 ゴブリン戦車隊を率いているのは、ネメアーの獅子と呼ばれる亜人である。その名の通りライオンの力を持った亜人で、その肉体は堅牢にして不滅。強固な鎧に身を包み、繰り出すパラドクスは純粋な身体能力だけで大地を砕き、星々の輝きさえも霞ませ、獲物の急所を確実に抉るという。
「私も神話について詳しいわけではないが……ネメアーの獅子とは古代ギリシアにて、豪傑ヘラクレスと死闘を演じたとされる存在のようであるな。自らその名を名乗るだけあり、実力もまた相応なものを持っているのであろう。戦う者は、心して挑んでもらいたい」
 気を付けるべきは、その恐ろしいまでのタフさと、一撃必殺に等しい威力のパラドクス。真っ向勝負では苦戦は必至となるため、仲間との協力が不可欠な相手だ。

「我々がここで阻止せねば、亜人達はこうした活動を繰り返すだろう。このような暴虐を、続けさせるわけにはいかぬ」
 家畜同然の扱いをした挙句、用が済めば使い捨てる。人間の尊厳を徹底して踏み躙るような存在を、許してはならないと勝峰は告げた。人の死体を繁殖母体にする蟲将が跋扈する時代より流れ着いた彼からしても、亜人の非道は目に余るもの。蟲将の行いが死者への冒涜であるのなら、亜人の行いは生者への冒涜に他ならない。
「此度の試運転での救出作戦が成功すれば、より大規模な作戦を行う事も可能になろう。何か考えがあるのであれば、攻略旅団で提案していただきたい」
 これ以上、尊厳を辱められる人間を少しでも減らすため、力を貸して欲しい。最後にそれだけ言って、勝峰はディアボロス達の乗るパラドクス・トレインを見送った。

●ヒャッハーゴブリン隊
 荒野を駆けるゴブリン戦車。怪力を誇るゴブリン達によって押されるそれらは、人狩りのために村へと向かう真っ最中。
「オラ! もっと力入れて押さねぇか!」
「早くしないと、他の連中に獲物を横取りされちまうぜ!」
 戦車乗りのゴブリン達が、戦車を押すゴブリン達に、それぞれ身勝手な激を飛ばしている。もっとも、それに抗議をするような者は誰一人としておらず、むしろ意気揚々とした様子で、戦車を押す手に力が入る。
「ヒャッハー! 久しぶりの略奪だぁ!!」
「折角、街に献上するような上玉を探しに行くんだからなぁ! 存分に楽しませてもらおうぜぇ?」
「そうそう♪ ちょっとくらい、おこぼれを摘まみ食いしても、バチは当たらねぇよなぁ?」
 なんとも下劣な台詞を吐きながら、ゴブリン達は狙った村へと一直線! そして、そんな彼らの後ろからは、苦笑しつつも自らの腕に備えた鉄の爪を静かに舐める、獅子の姿をした亜人を乗せた戦車が迫っていた。


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
2
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【狐変身】
1
周囲が、ディアボロスが狐に変身できる世界に変わる。変身した狐は通常の狐の「効果LV倍」までの重量のものを運べるが、変身中はパラドクスは使用できない。
【怪力無双】
1
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わる。全力で力仕事をするならば「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げる事が可能になる。
【強運の加護】
1
幸運の加護により、周囲が黄金に輝きだす。運以外の要素が絡まない行動において、ディアボロスに悪い結果が出る可能性が「効果LVごとに半減」する。
【浮遊】
1
周囲が、ディアボロスが浮遊できる世界に変わる。浮遊中は手を繋いだ「効果LV×3体」までの一般人を連れ、空中を歩く程度の速度で移動できる。
【動物の友】
1
周囲の通常の動物がディアボロスになつき、意志の疎通が可能になる。効果LVが高い程、知能が高まり、友好的になる。
【友達催眠】
3
周囲の一般人を、誰にでも友人のように接する性格に変化させる。効果LVが高いほど、昔からの大切な友達であるように行動する。
【プラチナチケット】
1
周囲の一般人が、ディアボロスを関係者であるかのように扱うようになる。効果LVが高い程、重要な関係者のように扱われる。
【トラップ生成】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の空間を、非殺傷性の罠が隠された罠地帯に変化させる。罠の種類は、自由に指定できる。
【熱波の支配者】
1
ディアボロスが熱波を自在に操る世界になり、「効果LV×1.4km半径内」の気温を、「効果LV×14度」まで上昇可能になる。解除すると気温は元に戻る。
【光学迷彩】
3
隠れたディアボロスは発見困難という世界法則を発生させる。隠れたディアボロスが環境に合った迷彩模様で覆われ、発見される確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【完全視界】
1
周囲が、ディアボロスの視界が暗闇や霧などで邪魔されない世界に変わる。自分と手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人にも効果を及ぼせる。
【活性治癒】
2
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【パラドクス通信】
2
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【建物復元】
1
周囲が破壊を拒む世界となり、ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の建造物が破壊されにくくなり、「効果LV日」以内に破壊された建物は家財なども含め破壊される前の状態に戻る。
【アイテムポケット】
1
周囲が、ディアボロスが2m×2m×2mまでの物体を収納できる「小さなポケット」を、「効果LV個」だけ所持できる世界に変わる。
【防衛ライン】
2
戦場が、ディアボロスが地面や床に幅10cm、長さ「効果LV×10m」の白い直線を出現させられる世界に変わる。敵はこの直線を突破できず、上空を飛び越える場合、最低「効果LV」分を要する。直線は戦場で最初に出現した1本のみ有効。

効果2

【命中アップ】LV3 / 【ダメージアップ】LV5 / 【ガードアップ】LV2 / 【凌駕率アップ】LV1 / 【反撃アップ】LV5(最大) / 【アクティベイト】LV3(最大) / 【先行率アップ】LV2 / 【ロストエナジー】LV1 / 【グロリアス】LV2

●マスターより

雷紋寺音弥
 こんにちは、マスターの雷紋寺音弥です。

 蹂躙戦記イスカンダルのセレウコス領にて、『ミウ・ウル』の試運転を兼ねて人々の救出作戦を行います。
 一人でも多くの人を、安全なカナンの地へと連れて行ってあげましょう。

●選択肢①:セレウコス領からの救出
 全ての亜人を倒した後、『ミウ・ウル』にて人々をカナンの地まで送り届けてください。
 亜人を倒したディアボロスは英雄扱いされるので、人々は特に難しい説得をしなくても言うことを聞いてくれます。
 上手くいけば、襲撃された村だけではなく、近隣の集落からも人を集められるかもしれません。

●選択肢②:ミウ・ウルの試運転
 ミウ・ウルの中でやりたいことがある人は、戦闘の選択肢が開始される前に、ここでやりたいことをやっておきましょう。
 試運転に参加するのは希望者だけで構わないので、無理に参加せずとも大丈夫です。
 反対に、試運転にだけ参加して、他の選択肢には不参加でも構いません。

●選択肢③:一般人を襲うトループス級(ゴブリン戦車)
 亜人軍の尖兵として現れるトループス級との戦闘になります。
 数だけは無駄に多いですが、力押しでの突進しかできないので、個々の戦闘力はお察しです……。
 手っ取り早く撃退しましょう。

●選択肢④:アヴァタール級との戦闘(ネメアーの獅子)
 人間狩りを行うゴブリン戦車隊を率いる、亜人のボスとの戦いになります。
 ゴブリン達と違って、こちらはかなり強いです。
 真っ向勝負では苦戦は必至なので、パラドクスの残留効果を生かした仲間との連携を、存分に使って戦いましょう。
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このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


クロエ・アルニティコス
ミウ・ウルに乗るのもこれで何度目でしょうか。
操舵も慣れていない人に譲った方がいいでしょう。

操舵は他の人に任せ、私は休息を取ります。

時先案内人の彼は「許してはならない」「生者への冒涜」と、そう言っていましたね。
人がいいことです。
所詮他人は他人。どれだけ苦しみ、泣き叫んだところで、私は何一つ痛みはしません。
ですから、私は私のために。私が亜人を生かしておきたくないから。ただそのために、亜人どもを殺しましょう。

……まぁ、その上で。
手間にならない程度であれば人助けも悪くはないのではないでしょうか。


巴屋・萩
ほほう、敵の親玉はライオンでありますか。
私、猫なのでありますけど……戦うとなるとちょっと分が悪いですかね?
まぁ同じネコ科であります、きっと何とかなるでしょう!
勇猛果敢な相手から上手く一本取れるように作戦を練る……と見せかけて、とりあえずはゆっくりお菓子でも食べて英気を養うのであります。
心配してても仕方ないですからね、着くまではしっかり休んで気の向くまま遊んどきましょう!
こうしてるとミウ・ウルも豪華で大きなおもちゃみたいに思えてきましたね。
ちょっと操縦させてもらって、良い感じにスピード出してみましょう。
戦車隊をこれで轢いて倒せたりしたら楽なのですけどねぇ。


一・百
※アドリブ連携歓迎

サフィーナの時と同じように狐変身し艦内探検
そういえば、まだ操舵したことなかったな…
ふと操縦に興味を

狐のままでも出来るだろうか…
とりあえずチャレンジ
高さが足りなければジンのキューコン(九尾の銀狐姿)を耳飾りから呼んで踏み台がわりに
コンコンと操縦できる範囲で楽しもう
上手く操縦できたらドヤッて船長気分…

とはいえ…
人の姿にもどり
こっちの方が楽だよなとまったり普通に操舵する


ヴィオレット・ノール
ミウ・ウルにもそこそこ乗り慣れてきた気がするよ。
今回も備品の点検と、可能なら補充や交換を。

それと……そうだな。
何度か移住にも活躍しているし、今日は居住区画を念入りに掃除してみようか。
使うたびに綺麗にはしているはずだけれど、どうしても手の行き届かない場所もあると思うからね。
重いものは【怪力無双】で動かして、と。
さて、ホコリは積もっていないかな。

……よし、ひとまずこんなもので良いかな?
掃除、なんとなくだけれど体が覚えているような感覚もある。
……いや、日常的に行うことだから当然といえば当然か。
でも流れ着いてからは残留効果に頼りきりだったような、気も、する、ような。
……昔、掃除夫でもやってたとか?


月下部・小雪
ミウ・ウル、猫さんのお船2号機です!
い、いざという時のために今のうちに運転の練習、させてもらいましょう。
船長椅子に座ったコダマの合図で出発進行、です。

ねこさんにゃーにゃー、おすなのうみをゆく~♪
こっそり鼻歌を歌いながら運転しつつ、周りの景色も楽しんじゃいますね。

※アドリブ連携大歓迎


ディアナ・レーヴェ
猫ーっ!(船の全容を眺め、子供みたいに笑う)
ねえ、いっそキラキラの首輪とか付けちゃ駄目かしら!可愛いし、現地の人たちからも好感度アップ間違いなしで――

あら?私サフィーナ・ミウの時も同じこと言ってたわね??(頬ポリポリ)

ともあれ!

移動中は、ただ遠く景色を眺めてるわ。
荒野を見て、林野を見て、数少ない水場を一瞬見て。
ふと呟く
「こんな所で隠れて生きて…好きな人のものでもない子供を産んで。その子を抱っこもできないで、死んでいく女の人達が居る」

私が暗くなっても無意味だと思って、だから口元は微笑んでるけど。
ただその事実を「嫌だ」とずっと心の隅で思ってはいる。
今も。この世界を進む色んな任務の間中も。ずっと。


ハーリス・アルアビド
人間狩り…嫌な響きです。既に頻繁に発生しているならば被害はどれほどのものか…。ディアボロスの手が届くのはイスカンダルの地からすればごく僅か。一日でも早く、一人でも多くを救うため、より一層力を尽くしましょう。

ミウ・ウルの内部をより詳しく把握するために図面を引いておきます。今後もミウ・ウルはイスカンダルの地で移動手段としても人々を救助するためにも心強い存在となります。
どこにどんな場所があるのか、物資がどこにあるのか、把握しやすくしましょう。図面が出来たら【アイテムポケット】で持ち込んだ物資を運び込み、居住区を整えておきます。


●魅惑の試運転
 砂の上を走るスフィンクス。ディアボロス達の手に入れた大型砂上船の2号機は『ミウ・ウル』と名付けられ、既に何度目かの試運転を終え、イスカンダルの地から着実に人々を救いつつあった。
 だが、それでもやはり、新しいものを見ると心が弾む。ミウ・ウルの全貌を眺めつつ、ディアナ・レーヴェ(銀弾全弾雨霰・g05579)は子どものような笑顔を浮かべて喜んでいた。
「猫ーっ!」
 スフィンクスは人頭のライオンなのだが、ディアナにとっては猫もライオンも同じネコ科の動物ということで似たようなものだった。どうせなら、もっと猫らしくなるようにすればいいのにと、ドサクサに紛れて魔改造を提案する始末。
「ねえ、いっそキラキラの首輪とか付けちゃ駄目かしら! 可愛いし、現地の人たちからも好感度アップ間違いなしで……」
 そこまで言って、ディアナは自分がサフィーナ・ミウの時も同じようなことを言っていたことを思い出した。
 ともあれ、今は航行の真っ最中。改造のことは、また後で考えるとして……運転室では、今も多くのディアボロス達が、ミウ・ウルの試運転を続けている。
「ねこさんにゃーにゃー、おすなのうみをゆく~♪」
 鼻歌を歌いながら、操舵を担うのは月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)。船長椅子にはモーラット・コミュのコダマを座らせ、気分は正に大航海。
 いざという時に備え、ミウ・ウルの運転は誰でもできるようにしておいた方がいい。長距離を運転するとなれば、途中での交代は必須。疲労のことを考えると、経験者は一人でも大いに越したことはない。
「ふぅ……意外と、集中力、いります……ね……」
 額の汗を軽く拭い、小雪は辺りを見回した。何もない砂漠が続くとはいえ、そこで気を抜いて岩塊にでも激突させたら一大事。そろそろ休憩したいので、誰か交代してもらえる者はいないかと探してみれば……タイミング良く、艦内の探索を終えた一・百(気まぐれな狐・g04201)が、狐の姿のまま現れた。
「あの……少し、交代していただけると、嬉しい……です」
 操縦に興味あり気な百に、小雪はミウ・ウルの操舵を代わってもらった。問題なのは、狐の姿のままでも操縦できるのかということだが……うん、意外と問題はないらしい。だが、やはり人間が操縦するように作ってあるので高さが足りず、ともすれば無理して二足歩行をしているような格好になってしまったが。
(「やはり、高さが足りないか。踏み台があった方がよさそうだな」)
 耳飾りから九尾の銀狐を呼び出し、百はその上に乗って船を動かした。こうすれば、口で操縦桿を動かすこともできる。が、それでも動かしにくいことに変わりはなく、百は人間の姿に戻ることにした。
「うん、やっぱり、こっちの方が楽だよな」
 イスカンダルの地より帰還する際には、そこで助けた人々の命を預かることになる。だからこそ、失敗は許されないと少しばかり気を引き締めつつ、ミウ・ウルを走らせるのであった。

●速やかなる救助のために
 砂上を走るミウ・ウルの船内。ディアボロス達に託された仕事は、操舵や救助だけに留まらない。
「今後のために、図面を作成しておきましょう。艦内図は、あって困ることはないでしょうから」
 探索した結果を書き起こし、ハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)は後にミウ・ウルを使う者達が困らないよう艦内図を作成していた。
 居住区の場所。物資の場所。何かあった場合の避難経路はどうするか。最悪の事態まで想定して、図面を整えておくことを忘れない。
 今後も、この船はイスカンダルの地で移動手段として用いられ、人々を救助するための箱舟となる。少しでもその助けになればと、ハーリスは最後に持ち込んだ物資を居住区へ届けることにしたのだが。
「ああ、そこはまだ片付けが終わっていないんだ。補給物資なら、片付けが終わった方の倉庫へ運んでくれないかな?」
 丁度、掃除をしているヴィオレット・ノール(北の菫・g09347)に出会った。砂の上を走る以上、どうしても船内に砂が入るのは仕方がない。気にしなければそれまでだが、やはり床に細かな砂が散っているのは気になるようで、ヴィオレットは普段は掃除しないような場所まで、入念に砂を掃き出していた。
「……よし、ひとまずこんなもので良いかな?」
 一通りの掃除を終え、ヴィオレットは辺りを見回した。一見、殆ど変わっていないようにも見えるが、なんというか空気が違う。埃っぽい感じから一転して、なんとも澄んだ感じの空気が心地よい。
 それにしても、我ながら随分としっかり掃除できたものだとヴィオレットは思った。掃除など、日常的に行うことなのだから、誰でもできると言われればそれまでだ。しかし、新宿島に流れ着いてからというもの、ヴィオレットは清掃の大半を、パラドクスの残留効果に頼り切りだったのである。
 はっきり言って、サボっていた。それにも関わらず、この手際の良さは、身体が覚えていたとしか思えない。未だ記憶も定かではないが、もしかすると過去に何らかの経験があった可能性もあるわけで。
「……昔、掃除夫でもやってたとか?」
 自分が何者かも分からないヴィオレットには、些細な気づきも大切だった。彼の正体が何者なのか。それはまだ分からないが、少なくともヴィオレット自身は、ほんの僅かだけ何かが進んだような気がしていた。

●戦う理由
 イスカンダルの地を目指すミウ・ウルは、いよいよ目的の集落に近づいていた。
 流れるように移り変わる景色を眺めつつ、巴屋・萩(迷猫魔忍帳・g09008)は集落を襲撃するとされている亜人軍団の親玉について考えていた。
「ほほう、敵の親玉はライオンでありますか。私、猫なのでありますけど……戦うとなるとちょっと分が悪いですかね?」
 情報によれば、ゴブリン戦車隊を率いるのはライオンの身体を持つ亜人らしい。しかも、フィジカルの化け物であり、搦め手なしの真っ向勝負で正面からディアボロスを押し切る程の力を持っているのだとか。
 猫だから……というよりも、1対1で勝負をすれば、苦戦は免れない相手だろう。だが、同じネコ科なのだからどうにかなると楽観的に考えて、萩は菓子を食べながら強敵に打ち勝つための作戦を立てていた。
「こんな所で隠れて生きて……好きな人のものでもない子供を産んで。その子を抱っこもできないで、死んでいく女の人達が居る……」
「人間狩り……嫌な響きです。既に頻繁に発生しているならば被害はどれほどのものか……」
 亜人の所業を思い出し、ディアナやハーリスは静かな怒りを燃やしていた。ディアナは表情こそ笑っているが、それは自分が泣いたところで、何が変わるわけではないと知っているから。
 敵は、人を人とも思わずに家畜の如く扱い、そして使い捨てるような連中だ。囚われ、犯され、そして望まぬ子を幾度となく孕まされた上で、肉体の限界まで酷使されるという地獄。人間の尊厳を徹底的に冒涜する存在に対しては、怒りを覚えない方が難しい。
 もっとも、そんな中でクロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)だけは、亜人の行いや犠牲になる人間に関しては、殆ど興味がないようだった。
「時先案内人の彼は『許してはならない』『生者への冒涜』と、そう言っていましたね。人がいいことです」
 今回の時先案内人は、戦国の中華より新宿島に流れ着きし武侠。だが、義理人情を重んじる彼のような生き方は、クロエには全く分からない。所詮、他人はどこまで行っても他人。どれだけ苦しみ、嘆き悲しんだところで、クロエ自身は何も痛まない。
 彼女が亜人を殺す理由。それは単に、彼女自身が亜人を許せないからに他ならなかった。自分が苦しい思いをして死んだのに、クロノヴェーダが生き残っているのが気に入らないだけ。彼女には正義や大義など興味はない。その怒りは本当に個人的なものでしかなく、そして彼女自身も、それで構わないと思っているようだが。
「……まぁ、その上で……手間にならない程度であれば人助けも悪くはないのではないでしょうか?」
 だから、そういうのは他の面々で勝手にやってくれ。自分は英雄を気取るつもりもなければ、偉人になりたいとも思わない。それでも、どうしても手が足りないのであれば、可能な範囲で手助けはしよう。
 皮肉気な笑みを浮かべ、クロエは休憩室を後にした。馴れ合いも忖度も興味はないと言わんばかりに。そんな彼女の後に続き、萩もまた操舵を代わるべく部屋を出る。
「こうしてるとミウ・ウルも豪華で大きなおもちゃみたいに思えてきましたね。戦車隊をこれで轢いて倒せたりしたら楽なのですけどねぇ……」
 さすがに戦闘用の船ではないので、戦いに使うことはできないだろう。
 今度は戦艦でも鹵獲できれば、あるいはもっと有利に事が運べるか。そんなことを考えながら、萩は最大船速で船を進める。荒野の先に見えるオアシスの緑が、目的の集落が近いことを暗に仄めかしているようだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【パラドクス通信】LV2が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
【狐変身】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【防衛ライン】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV3が発生!
【アクティベイト】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV2が発生!

ヴィオレット・ノール
略奪に沸き立つとは……本当に、亜人は下劣だ。
貴様等が集落に辿り着くことはない。ここで全員殺してやる。

さて、戦車と言うにはお粗末だけれど……その突撃力は侮れないね。
何せ奴らは守りなんて考えていない。
対してこちらはアヴァタール級に備えて被害を最小限に留める必要がある。
蹴散らすのは簡単なのだろうが、より多くの体力を残してとなると少しばかり工夫が必要になりそうだ。

扱う魔術は『吶喊する火種』。車輪目掛けて爆発を起こすと良い。
ついでに地面を抉って戦車の動きを制限出来たら良いけれど、上手く行くかは試してみないと分からない、かな。
【活性治癒】が逆説連鎖戦のダメージにどこまで効くかは謎でも、ないより良いだろう。


クロエ・アルニティコス
例えるなら実った果実を収穫に行くような。
そんな雰囲気ですね、汚らわしい。
まぁいいでしょう。自身の死を思ったことすらない亜人どもを今日ここで殺せるというのは、それなりに溜飲が下がります。

ゴブリンどもと集落の間に立ち塞がるようにして立ち、【ハルピュイア・ヒペリカム】を使用します。
他の復讐者と連携を取ることで不意を撃たれないようにしつつ、ハルピュイアたちを操り、頭上からその鉤爪で襲い掛からせ、ゴブリンどもを引き裂きます。
所詮お前たちは弱者を嬲り、不意を狙うことだけが取り柄の生物。
荒野に屍を晒されるのが似合いです。


ディアナ・レーヴェ
…まあ下品だけど、そうやって浮かれててくれれば都合が良くはあるかしら?
せいぜい油断して、無駄に急いで余分な体力でも使って、そのままさっさと沈んでちょうだい!

数だけは多いっていうから、念のため集落へのルートを塞ぐ形で【防衛ライン】は引いておくわ
味方と互いの背中を守るような形で立ち回って、不意打ちを喰らわないよう気をつける

突進を引き付けては、速度が乗って曲がれないタイミングを狙って【隣人墜落の計】ね
たくさん地面に穴空けて、走り回り辛くしてあげるわ!

あとはよく観察して、グルグルに走り回って疲弊した動力ゴブリンを見つけたら、息を整える前に狙わせて貰いましょう


ハーリス・アルアビド
人を見下せる身分ではありませんが、亜人の性質には嫌悪を禁じ得ません。まるで私達の故郷を滅ぼし奴隷にした者達のようです。
私が戦うのは誓いのため。私怨のみで戦うまいと思っていましたが…抑えるのも難しいですね。

大地の神ゲブよ、お力添えを。怒りのままに力を振るう事をお許し下さい。
【ゲブへの請願】によって隆起する神の腕で隊列を突き崩し、捕らえた敵はそのまま握り潰します。
神の腕の隆起で周囲の地面が塹壕のようにへこみ、自然と高低差のある状態になるでしょう。

動きが鈍った戦車に向かって残像を生む速度で駆け抜け、生き残っている敵がいれば戦車ごと薙ぎ払い、神の腕で蹂躙します。


巴屋・萩
人力!
まぁ正確には人ではないのですが、アナログな戦車ですねぇ。
そこに少しくらい付け入る隙があると良いのですけど。

とりあえずいつもの【光学迷彩】で隠れて待つとしましょう。
【パラドクス通信】があるので、連絡を取り合えば先回りとか待ち伏せとかも出来そうですね。
突撃の威力は高いでしょうけど、あの勢いでは急に止まったり曲がったりするのも難しいはず。
突然飛び出して驚かせたりパラドクスで出来る残像を狙わせたりして敵の気を逸らし、一匹ずつやっつけていくとするのであります。
出来たらまずは手裏剣なんかで指揮官をやっつけて、それから戸惑う動力源の方を仕留められれば楽で確実かなと思うのですが……はてさて。


一・百
※アドリブ連携歓迎

パラドクス通信で連絡は取り合い
攻撃タイミングなど合わすように連携

戦車…?
物凄くアナログ式だな…

数だけはいる…突進しか出来ない…
なら動けなくなれば無力だよな…
獅子はともかく、何故ゴブリンは短絡的なんだろうと考えながら

トラップ生成で戦車1台が丁度嵌るような落ちたら身動きの取れない落とし穴を、敵の数に合わせその行く手に生成

そうして動けなくした所へ
紅玉姫を抜きパラドクスを発動
光輝で神殿を設計し真上から砲撃を撃ち込み確実に仕留めてく

走り回る戦車はジンのキューコン(九尾の銀狐姿)と誘導し罠へ誘ったり
小回りが効かないと思われるので急転回し撹乱するよう動き直撃を減らす
…闘牛ってこんな感じかな


●下劣なる者達の襲撃
 繁殖のために不足した女性を補うべく、集落を襲撃に現れたゴブリン達。その目的も然ることことながら、ともすれば女性の身体をつまみ食いしてやろうなどと考えている辺り、なんとも下品で低能な連中である。
「ヒャッハァァァ! 村が見えてきたぞぉ!」
「献上しちまうと、そこから先は楽しめねぇからなぁ! 思う存分に犯してやるぜぇ!」
 無駄にデカい声を上げながら、突撃してくるゴブリン戦車。その様子を遠間から眺めつつ、ディアボロス達は実に冷ややかな視線のまま迎撃の準備を開始する。
「略奪に沸き立つとは……本当に、亜人は下劣だ」
「私が戦うのは誓いのため。私怨のみで戦うまいと思っていましたが……抑えるのも難しいですね」
 人の尊厳を踏み躙るような連中を前に、ヴィオレット・ノール(北の菫・g09347)とハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)は、怒りを抑えることができなかった。その一方で、他人にはあまり興味のないクロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)も、さすがにゴブリンどもの態度には辟易していた。
「喩えるなら実った果実を収穫に行くような……そんな雰囲気ですね、汚らわしい」
 倫理や尊厳がどうこういう前に、あの手の連中は生理的に受け入れられない。遺伝子レベルに刻まれた嫌悪感とでもいうのだろうか。不快害虫を見たのと同じような、なんとも言えぬ嫌な気分だ。
 まあ、それでもここで連中を倒してしまえば、それも綺麗サッパリとなくなるだろう。少なくとも、自分が死ぬとは想像したこともない亜人を殺すことができれば、クロエとしても溜飲は下がるわけで。
「……まあ下品だけど、そうやって浮かれててくれれば都合が良くはあるかしら?」
 ディアナ・レーヴェ(銀弾全弾雨霰・g05579)が、にやりと笑う。彼女の言う通り、油断している敵ほど倒しやすいものはない。おまけに、敵の主力は人力戦車。
「アナログな戦車ですねぇ。そこに少しくらい付け入る隙があると良いのですけど……」
「数だけはいる……突進しか出来ない……なら、動けなくなれば無力だよな……」
 巴屋・萩(迷猫魔忍帳・g09008)と一・百(気まぐれな狐・g04201)の二人は、早くも戦車の欠点を見抜いたようであった。

●突撃馬鹿の末路
 獲物を求め、意気揚々と進軍してくるゴブリン戦車。だが、お目当ての村を前にして、彼らの進撃は突如として挫かれた。
「そうれ!」
「おわっ! な、なんだぁ!?」
 突然、正面から飛び出して来たヴィオレットが、戦車の車輪目掛けて火種を放ったのである。
「リーダー! 車輪がやられちまいやした!」
「これ以上は、戦車で進めませんぜ!」
 途端に狼狽するゴブリン達。早々に切り札を封じられ、どうにもできないのだろう。
「うるせぇ! 戦車がダメなら、てめぇらで俺を担ぎやがれ!」
 それでも、ゴブリンのリーダーは戦車を押していた部下達に無茶苦茶な命令を下すと、なんとゴブリン騎馬を組んで再びこちらに突撃してきた。もはやパラドクスさえ満足に使えないというのに、なんとも往生際の悪い連中だ。
「ぐははは! 死ねぇ!」
 剣を構えて突撃して来るゴブリン戦車もとい、ゴブリン騎馬。もっとも、そんなもんでディアボロスが倒せれば苦労はしない。隙だらけで突っ込んでくる騎馬に苦笑しつつ、立ちはだかったのはディアナだった。
「あら、随分と綺麗に陣形組んでるじゃない!」
 隊列を組んで突っ込んでくるなら好都合。ディアナが軽く指を鳴らせば、先頭を行くゴブリン騎馬が唐突に消えた。
「ぬぉっ! な、なにが起きた!?」
「仲間がいきなり消えちまったぞ! どんな魔法を使いやがったんだ!?」
 混乱するゴブリン達。その隙に、ディアナは彼らの真横に潜り込むと、間髪入れずに銃撃を浴びせる。咄嗟のことで対応できず、哀れ、ゴブリンどもはハチの巣に。
 ちなみに、先の攻撃は別にゴブリンを消したわけではなく、単に落とし穴に叩き落としただけだった。
 逆説連鎖戦において、通常は罠の類が敵にダメージを与えることはない。しかし、それがパラドクスの一部であれば話は別。かなり深い穴だったらしく、ゴブリン騎馬は盛大に崩壊し、穴の中ではゴブリンどもが絡み合ったまま呻いている。
「……汚い連中だな。まあ、それでも自分で穴を掘る手間が省けたか」
 生ゴミでも見るかのような視線を向けつつ、続けて百がパラドクスを放つ。穴の中に嵌った状態では、上空からの攻撃は防げまい。
「太陽の輝きを持って、偉大なる業を、この地に示せ」
「なっ……! あぎゃぁぁぁぁっ!!」
 雲間より出現した逆様の神殿。そこから放たれる砲撃で、穴のゴブリン達は全滅した。
 ここまで一方的にやられた場合、普通の敵であれば尻尾を巻いて逃げ出したはず。もっとも、そこは単細胞のゴブリンども。どう考えても敵うはずなどないのに、何故か一丁前にいきり立ち、次々と後先考えずに突進してくる。
「この野郎……舐めやがって!」
「落とし穴なんぞ、関係ねぇ! 数はこっちの方が多いんだ! 轢き潰しちまえ!」
 数の暴力で圧倒せんと、ゴブリン達の戦車がディアボロス達に迫る。落とし穴に叩き込んでも、穴に嵌った味方の上を轢く形で突っ込んでくるため、さすがにこいつらを全部相手にするのは無理だ。
「仲間を足場にするとか……守りを考えないにも程があるね……」
 まさか、ここまで酷い連中だったとは。火種で牽制しつつ、ヴィオレットは大きな溜息を吐いた。その隣では、ディアナや百がゴブリン戦車の突進から逃げ回っていたが、見たところ、そこまでピンチではないようだった。
「ほらほら、こっちよ。よく狙いなさい」
「……闘牛ってこんな感じかな」
 突進しかできないゴブリンどもの攻撃など、直前で見切って避けるのは容易い。加えて、戦いの余波で地形がどんどん悪路と化しているので、戦車を押すゴブリンの消耗も激しい。
 逆説連鎖戦において、一般法則は無視されるが、それはあくまでダメージを受けないというだけの話。地形の効果はどうしても無視できないため、負傷はせずとも戦いに影響が出ないわけではないのだ。
「大地の神ゲブよ、お力添えを。怒りのままに力を振るう事をお許し下さい」
「なっ……!? ぬわぁぁぁぁっ!!」
 ハーリスが地神に祈りを捧げれば、突如として大地が隆起し、巨大な腕と化してゴブリンどもの戦車を握り潰した。それはまさしく、彼の怒りを体現するかの如く。そして、散り散りになって逃げようとするゴブリンどもを、次々に追い詰めて仕留めて行き。
「よそ見はダメですよ。そういう人には、これをプレゼントであります!」
 混乱に乗じて物陰から現れた萩が、戦車の上で指揮を執るゴブリンの頭に手裏剣をブチ込んで行く。統率を失ったゴブリンどもは、本能のままに萩へ襲い掛かろうとするも、それは彼女が生み出した残像に過ぎず。
「死ねぇぇぇぇ……って、ありゃ?」
「くそっ! なんて素早いやつだ!!」
 残念ながら、彼女の影さえ捉えることができなかった。元より、戦車を押すことが仕事なので、直接戦闘は大して得意なわけではないのだ。
「それにしても、本当に見苦しい連中ですね。視界に入れておくだけで不愉快です」
 もはや、同じ空気を吸っているのも汚らわしいと言わんばかりに、最後はクロエが全てを蹂躙させるべく弟切草の種子に魔力を込める。手にした種が凄まじい勢いで芽吹けば、それは単なる植物ではなく、だんだんと怪鳥のような姿を成して行き。
「種子に宿るは我が怨恨、芽吹け『ハルピュイア・ヒペリカム』!」
 ついには獰猛なる鳥人の姿となって、クロエの命じるままに、一斉にゴブリンどもへと襲い掛かったから堪らない。
「げぇっ! な、なんだ、こいつは!?」
「や、やめろぉ! こっちへ来るなぁ!!」
 空中から襲い掛かるハルピュイアを模した植物の群れには、ゴブリンどもは何の抵抗もできなかった。突進しかできない戦車に、接近戦用の武器しか持ってないリーダー。当然、対空能力などあるはずもなく、頭上に関しては完全に死角だ。
 クロエの攻撃は、正にその死角を突いたものだった。哀れ、醜いゴブリンどもは頭からズタズタに引き裂かれ、あるいは眼球や鼻を破壊され、阿鼻叫喚と共に全て物言わぬ肉片へと変えられて行く。
「所詮お前たちは弱者を嬲り、不意を狙うことだけが取り柄の生物。荒野に屍を晒されるのが似合いです」
 もっとも、その死肉はあまりに臭いため、ハゲワシさえも食わないが。そう、冷たく言い放ち、クロエは植物のハルピュイア達を回収した。彼らの去った後に残されたゴブリンどもの亡骸は、その全てがひっくり返った戦車の先についている槍に貫かれる形で晒されており、早贄に処されたカエルの如き姿となっていた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【活性治癒】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
【防衛ライン】がLV2になった!
【建物復元】LV1が発生!
【光学迷彩】がLV2になった!
【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【グロリアス】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV3になった!
【ガードアップ】LV2が発生!
【アクティベイト】がLV2になった!

●不死身の黄金獅子
 村を襲撃するはずだったゴブリンどもは、ディアボロス達の圧倒的な力によって、何の戦果も上げられないまま駆逐された。
 だが、戦いはまだ終わらない。ゴブリンどもを率いていた真のリーダー。ネメアーの獅子を名乗る亜人が、ついに姿を現したのである。
「ほぅ……先に向かった連中は、既に倒されてしまったようだな。まあ、新しい楽しみが増えたと思えば、それも一興だ」
 移動用の戦車から降りた獅子は、配下の運搬用ゴブリンを下がらせると、実に楽しそうに爪を舐めた。獲物を狩る際、なるべく弱らせてから弄ばんとする邪悪な笑み。しかし、それは油断からくるものではなく、むしろ自らの好敵手を見つけたことで、興奮しているかのようだった。
「貴様達、少しは腕に覚えがあるようだが、この俺を楽しませることはできるのか?」
 両手の爪を輝かせながら、獅子は不敵に笑いつつもディアボロス達に問い掛ける。
 その肉体は鋼の如く、その剛腕は巨人の如し。実力に裏打ちされた、確かな自信。全身から発せられる凄まじいまでの気迫は、先程まで戦っていたゴブリンどもの比ではない。
 アヴァタール級とはいえ、その攻撃を食らったが最後、ディアボロスであっても無事では済まないだろう。しかし、ここで獅子を倒さねば、村人達を避難させることも難しい。伝説の怪物と同じ名前を名乗る亜人が相手でも、負けることは許されない。
 人々の命だけでなく、尊厳さえも弄ぶ亜人。彼らの魔の手から人々を守るためには、この獅子を倒す他になさそうだ。
クロエ・アルニティコス
楽しませる?私がお前を?
気分が悪くなるようなことを言わないで欲しいですね。

喜びも楽しみも、私がお前たちに与えることはありません。
ただ恐怖と痛みを味わいながら、死んでください。

【ヒュドラ・アマランサス】を使用し、アマランサスの種を急成長させ、ヒュドラを象った怪物を作り出します。
ヒュドラの再生力を生かした波状攻撃で魔力を溜める隙を与えないように攻撃をし続け、ヒュドラの毒で弱らせていきます。
常に攻撃をし続けるためににこちらも敵の隙を突くような必殺の一撃を撃つ余裕はありませんが、他にも復讐者は大勢います。今回は注意を引き付ける役をしましょう。


●獅子と毒蛇
 武人としての在り方さえ知らず、ただ己の力を誇示するためだけに爪を振るうネメアーの獅子。確かに力は強いのかもしれないが、その本性は醜悪そのもの。
「楽しませる? 私がお前を? 気分が悪くなるようなことを言わないで欲しいですね」
 クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)にとって、亜人は可能な限り苦しめ殺すだけの存在である。そんな相手から玩具のように扱われることは、クロエにとって最も嫌うことでもあり。
「喜びも楽しみも、私がお前たちに与えることはありません。ただ恐怖と痛みを味わいながら、死んでください」
 獅子の挑発には乗らず、淡々と告げる。元より、遊びで戦場に立っているつもりはない。今まで狩る側でしかなかった者に、狩られる側の恐怖を教えてやるだけのこと。
「ほう……貴様は俺に、恐怖と痛みを与えてくれるというのか? フフフ……こいつは面白い」
「その大口が叩けるのも、今の内ですよ。種子に宿るは我が憎悪、芽吹け『ヒュドラ・アマランサス』!」
 クロエが投げたアマランサスの種。それは彼女の魔力を受けて瞬く間に成長し、巨大な多頭の蛇となる。そちらがネメアーの獅子ならば、こちらはレルネーの沼の毒蛇で迎え撃たんとばかりに。9本の頭が一斉に牙を剥いて獅子へと襲い掛かり、口から吐き出す猛毒は、獅子だけでなく周囲の空気さえも侵して行く。
「なるほど、首を刎ねても再生するのか。少しは考えているようだな」
 ヒュドラの首を自慢の爪で落としながら、獅子は不敵に笑って告げた。それでも攻撃の手を休めず、ひたすら重ねて仕掛けるクロエだったが、いよいよ獅子の中にも凄まじい魔力が溜まりつつあった。
「俺の足を止め、力を溜めさせぬつもりか? だがなぁ!!」
 ヒュドラの首を振り切って、獅子は強引に攻撃の構えを取った。未だ魔力は完全に溜まってはいないが、それでも十分と踏んだのだろう。
 瞬間、獅子の放った魔力の奔流が、凄まじい光の渦となって、そのままヒュドラを飲み込んだ。再生するのであれば、一度に纏めて消せばいいとは、なんとも豪快な考えだが。
「おや、少しはできるようですね? ですが……その身体で、いつまで戦えますか?」
 それでも、確かに毒は聞いているはずだと確信し、クロエは一足先に後退した。今のところ、獅子が倒れる様子はないが、彼女がこの戦いで獅子に与えた毒は、この後に大きな意味を持つことになるのである。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【浮遊】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV4になった!

一・百
お前を楽しませるつもりはない…
クロノヴェーダは倒す…それだけだ…

剛腕とはまともにやり合わない
トラップ生成で砂塵を巻き上げる爆撃を
視界を奪い完全視界で見通しながら
紅玉姫を抜きPDで攻撃
不可視の氷刃で四方八方から斬りつけ急所に突き刺し氷華を咲かせる

ジンのキューコン(狼ほどの九尾の銀狐姿)を耳飾りより呼び出し、砂塵に紛れてる間、敵の狙いを絞らせず
キューを囮に敵からの直撃はさけ
受けるダメージには耐える
相手の動きも良く見て集中し、速さと小回りを活かしダメージ軽減を

接近できる隙があれば氷刃と砂に紛れ身を隠し背後へ回り込む
PDを帶びた刀で静かに突き刺し相手を刺したとこより一気に凍らせる


ハーリス・アルアビド
獣神王朝でも獅子の姿をした者と相対しましたが、守護者としての誇りを持つ者でした。しかしこの亜人からは殺戮を楽しみ相手を見下す殺戮者の気配を感じます。

秩序のために殺戮を為した破壊の神セクメトよ、お力添えを。悪を焼き尽くす太陽の如き炎をお貸しください。
残像を生み出す速度でのダッシュと忍び足の緩急で敵を撹乱する事で敵に決定打を出す隙を与えないよう連撃を打ち込み、強力な爪に【怪力無双】で対抗します。

敵が苛立ち決着を急いでダイビングプレスを仕掛けて来たら地上に残像を残してこちらも【飛翔】します。敵が残像に攻撃を当てたと思い込んだ隙に【セクメトへの嘆願】で薙ぎ払います。


巴屋・萩
敵味方含めて皆さん盛り上がっている様なので、その隙に私は【光学迷彩】でちょっと脇に隠れておくのであります。
戦車の残骸の陰とかその辺でしょうかねぇ。
【トラップ生成】か何かで出来た砂塵とかに紛れられれば上手く行く気がするのであります。
さて、相手はあの鎧姿。
適当に狙ったら刀でも刃が通りそうにありませんから、ちゃんと偵察して良く狙わないとですね。
……と言っても鎧の隙間を狙うとか中々面倒なので、不意討ちして目でも狙うのであります。
それならきっと、私の手持ちの武器でも通ると思います!
反撃された時にこの爪で殴られると思うと怖いですが……私も多少格闘を齧った事はあります。
急所を外すくらいは出来るでしょう。


●破壊と殺戮の王
 伝説によれば、その肉体は鋼よりも固く、不死身と称されたネメアーの獅子。
 その名を冠するだけあって、目の前の獅子もまた凄まじい覇気を放っていた。だが、どれだけ武人として優れた技量を持っていても、そこに大儀がない以上、ハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)にとっては不愉快な外道にしか見えなかった。
「獣神王朝でも獅子の姿をした者と相対しましたが、守護者としての誇りを持つ者でした。しかし、この亜人からは殺戮を楽しみ相手を見下す殺戮者の気配を感じます」
 己の力を誇示し、破壊による悦楽を得るために殺戮を繰り返す者。人殺しを遊び程度にしか考えていない当たり、戦闘狂の方がまだマシなくらいだ。
「フフフ……殺戮者か。俺にとっては誉め言葉だな。特に、自分が強いと思っている者を屈服させ、命乞いをさせたところで首を刎ねるのは最高だ」
 爪を軽く舐め、獅子が不敵な笑みを浮かべた。やはり、こいつは最低の外道だ。強者との戦いを望むのも、なにより相手を屈服させた際の優越感に浸るためなのだとすれば。
「お前を楽しませるつもりはない……。クロノヴェーダは倒す……それだけだ……」
 一・百(気まぐれな狐・g04201)が静かに告げる。瞬間、砂塵が巻き上がり、獅子の周囲を覆って視界を封じた。この状態では、遮蔽物に関係なく周囲を見渡せる力がなければ、不意打ちを避けるのは困難だ。
「……目晦ましのつもりか? 小賢しい」
 それでも、獅子は何ら動ぜず砂塵の中で爪を構える。不意打ちを仕掛けてくるならば、それを敢えて受けた上で返そうというのだろうか。
「秩序のために殺戮を為した破壊の神セクメトよ、お力添えを。悪を焼き尽くす太陽の如き炎をお貸しください」
 そんな中、最初に砂塵を突き破って現れたのは、百ではなくハーリスだった。
 残像を伴う素早い動き。そして、息つく間もない連撃で、彼は獅子を翻弄する。確かに、このスピードで攻め立てられれば、普通の相手ならば反撃さえもできないはずだが。
「それが貴様の全力か? まさか、速さに任せて殴るだけが切り札ではあるまい」
「……っ!?」
 ハーリスの打撃を、獅子は甘んじて受けていた。そして、お返しとばかりに強靭な爪の一撃を繰り出してくる。肉体の強靭さを生かし、回避や防御を捨てることで、獅子は強引にハーリスの場所を捉えたのだ。
 このままでは、爪に胸板を貫かれる。怪力に任せて爪の先を握ることで防ぐハーリスだったが、このままでは後がない。大技を仕掛けようにも、敵が大技を放ってくる様子がないため、このまま切り札を使っても相打ちになる。
 逆説連鎖戦において、攻防に用いられる技の性質は、互いに似ているものになることが絶対だった。力には力で、速さには速さで対抗する他にない。そのため、力に対して速さで対抗しようとしても、それは空振りで終わってしまう。
「貴様では面白くない。下がれ!」
 続け様に、獅子が横薙ぎに爪を払った。それも腕で防がんとするハーリスだったが、さすがに分が悪かったのか、勢いに負けて吹き飛ばされた。
 やはり、この獅子は相当な強敵だ。しかし、両手の爪を振るい終わった隙こそが、巴屋・萩(迷猫魔忍帳・g09008)の狙っていた好機でもある。
「待ってましたよ、この時を!」
 再び獅子が爪を構えるよりも早く、萩は砂塵の中から飛び出した。先程から、彼女はずっと偵察していた。獅子の挙動、その肉体にある僅かな綻び。そして弱点を貫くための隙を探すために。
「強靭な筋肉の鎧でも、鍛えられない場所はあるのであります!」
「なにっ! 貴様、いつの間に……ぐぁぁぁっ!」
 萩の一撃が、獅子の左目に深々と突き刺さる。忍術を嗜む萩の武器は、その大半が暗器のようなものだ。獅子の強靭な鎧や肉体とは相性が悪いが、それでも瞳までは鍛えられまい。
「おのれぇぇぇっ! 小娘がぁぁぁっ!!」
 怒りに任せて、獅子が爪を突き立ててきた。咄嗟に避ける萩だったが、それでも脇腹を抉られ、鋭い痛みに顔を顰めた。
(「と、とんでもない威力であります……! 後、少しずれていたら……」)
 自分が腹をまともにブチ抜かれる様を想像し、萩の背中に冷たいものが走る。これ以上は、自分にできることはない。ならば後は他の者に任せるべきだと、萩は砂塵の中へ姿を消す。そして、入れ替わるようにして獅子の前に現れたのは、砂をも凍らせる無数の氷刃。
「舞え、紅玉姫……」
 それは、百が妖刀に纏わせた、全てを凍てつかせる妖気の権化。貫いた者を瞬くまに凍らせる、全方位からの刃の雨だ。
「小賢しいわ! この程度の刃で、俺の肉体を貫けると思うな!」
 爪を振るい、獅子は迫り来る刃を叩き落す。だが、萩に左目を潰されていたことで、左側は完全な死角。そちら側からは刃の直撃を受けてしまい、獅子の身体は完全に凍結するかに思われたが。
「……フンッ!!」
 なんと、獅子は筋肉を隆起させるだけで、突き刺さった刃を全て粉砕してしまった。恐るべきは、筋肉という名の鎧。それでも、また百も諦めたわけではない。全方位からの氷刃による攻撃でさえ、彼にとっては見せ技でしかなく。
「残念だったな。本命はこちらだ」
 相手の意識が氷刃に向けられている間、百は獅子の背中に回り込み、深々と妖刀を突き刺したのだ。
 氷刃とは異なり、直に刀で突き刺せば、冷気を内部へ届けるのも容易い。そのまま凍らせ、粉砕してやらんとする百だったが、しかしそれでも獅子は倒れることなく、力に任せて百の刀を身体から引き抜いた。
「ほう……少しは効いたぞ」
 お返しとばかりに、獅子の強靭な爪が百に迫る。咄嗟に距離を取り、九尾狐の姿をしたジンを囮に放つも、それさえも纏めて獅子は爪の一撃で吹き飛ばし。
「……っ! さすがに、一筋縄ではいかないか」
 目の前で消滅し、耳飾りに戻って行くジンを横目に、百は口に入った砂を吐き出しながら呟いた。
 直撃を食らっていないはずなのに、空を切る際の圧だけでも凄まじい威力。あの様子では、獅子に止めを刺すことはできなかった。
 だが、それでも彼は、確かな手応えを感じていた。妖刀から直に冷気を送り込まれた以上、相手の内臓が無事では済まないことを知っていたから。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【完全視界】LV1が発生!
【熱波の支配者】LV1が発生!
【光学迷彩】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
【反撃アップ】がLV5(最大)になった!
【アクティベイト】がLV3(最大)になった!

ヴィオレット・ノール
ゴブリン相手は想像以上に楽が出来てしまったけれど。
アヴァタール級相手はそう甘くないだろうね。
亜人が武人を気取るなんて片腹痛いと言いたいところだが、その実力はけして油断できるものではないだろう。
慎重に、確実に、殺そう。

捨て身によるダイビングプレス、か……最も威力が高まる瞬間は衝突時の大爆発だろうね。
そこの直撃だけは避けたいな。
【飛翔】の速度を回避行動に上乗せして、どうにか地面と衝突して貰いたいけれど。
直撃を免れても爆発の余波は結構なダメージになりそうだ。
【グロリアス】を更に重ねて僅かながらの癒しとしつつ、『雷の招き』をお見舞いしよう。
大威力の捨て身の一撃、放った直後に態勢を整えるのは難しいはず。


エイレーネ・エピケフィシア
これが『ネメアーの獅子』……侮りがたい闘気ですね
ですが、ヘラクレス様ですら3日をかけて倒した「実物」と比べれば、あなたを討つのはまだ容易でしょう
救いを待つ人々のため、押し通ります!

【飛翔】して敵の頭上へ
跳躍前の助走をつけづらいように旋回を繰り返し、前後に行きかいましょう
旋回の繰り返し結果、もしくは仲間の攻撃の後隙を突く形で側面や背後を取った上で
『舞い降りる天空の流星』を発動、一気に突撃し攻勢へ
≪神護の長槍≫を後頭部や耳などに突き刺し、頭蓋の内まで穿つ貫通撃を狙います!
アテーナー様、人々を脅かす怪物を討つ力を、どうかこの手に!

反撃には引き続き小刻みに旋回して警戒
≪神護の輝盾≫を構え直撃を防ぎます


●全てを繋ぎ、全てを乗せて
「これが『ネメアーの獅子』……侮りがたい闘気ですね」
「確かにね。亜人が武人を気取るなんて片腹痛いと言いたいところだけど……」
 先程までの仲間たちとの戦いから、エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)もヴィオレット・ノール(北の菫・g09347)も、迂闊に攻めるのは悪手だと気づいていた。中途半端なフェイントを仕掛けたところで、あの獅子は敢えて相討ちを狙ってくるはず。そうなれば、反対にやられるのはこちらの方だ。
「どうした? 俺の力に臆したか?」
「その肉体……容易に突破できないのは事実でしょう。ですが、ヘラクレス様ですら3日をかけて倒した『実物』と比べれば、あなたを討つのはまだ容易でしょう。救いを待つ人々のため、押し通ります!」
 どちらにせよ、目の前の獅子がアヴァタール級である以上、オリジナルより力は数段劣るはず。ならば勝機がないわけではないと、エイレーネは空高く飛び上がった。そのまま敵の頭上を旋回し、跳躍のための助走をつけさせないようにするためだ。
 もっとも、獅子にとってはその程度のことなど、些細な問題でしかなかったのかもしれない。飛行する相手であったとしても、彼は技の余波だけで相手を倒せると踏んでいたのだから。
「なんだ、逃げるだけで仕掛けてこないのか? ならば……こちらから行くぞ!」
 飛んでいるエイレーネは無視し、獅子はヴィオレットの方へと向かって来た。そのまま高々と跳躍し、地表を狙って繰り出されるのは流星の如き体当たり。純粋な質量攻撃なのだが、加速度が尋常ではないため、その威力は推して知るべしである。
「フハハハ! 全て吹き飛ぶがいい!!」
 豪快な笑い声と共に、獅子は大地へと突撃した。着地点を予測し辛うじて空へと逃げるヴィオレットだったが、そんな彼の真下から、凄まじい衝撃波が襲い掛かる。
「……っ! バランスが……!!」
 技の余波だけで、ヴィオレットは大地へと叩きつけられてしまった。それはエイレーネも同様で、あまりに広範囲へと爆発が広がったため、もはや回避は意味を成していなかった。おまけに、あれだけの勢いで衝突しても、獅子に負傷した様子は見られない。
 砂煙の向こうから、余裕の表情で獅子が現れた。他の者が真似すれば自爆技にしかならないが、この獅子にとっては相手だけを粉砕する必殺の一撃になるということか。
 改めて、その肉体の強靭さには恐れ入る。しかし、ここで怯んでいては勝機などない。
 大技を発動させた後の硬直。攻めるのであれば、その隙を狙うしかなかった。痛む身体を叱咤して、エイレーネは再び飛翔する。相手が流星なら、こちらも流星だ。そのまま勢いをつけ、獅子の後頭部を狙って槍を構えると、一直線に降下する。
「この身を燃え盛る流星と化してでも、人々に仇なす者を討ちます!」
 まともに受ければ、絶対に無事では済まない一撃だ。普通のクロノヴェーダであれば、これを避けようとするだろう。
 しかし、獅子はエイレーネの攻撃さえも、敢えて受けることを選んでいた。彼女が槍を突き立てようとした瞬間、振り向き様に腕を伸ばし、その切っ先を握り締めたのだ。
 当然、そんなことをすれば手の肉が爆ぜズタズタになる。だが、己の鮮血が顔を染めてもなお、獅子は不敵に笑っている。
「フフフ……捉えたぞ。さあ、次は俺の番だ」
 このままでは、反撃の爪でやられるのは必至。覚悟を決めるエイレーネだったが、そこへ飛来したのは強烈な稲妻。
「させないよ。キミはここで死ぬんだ。今まで、キミに殺されてきた人たちのように!」
 エイレーネに意識が向いた隙を狙い、ヴィオレットが最大出力で雷撃呪文を放ったのだ。それでも強引に反撃をしようとする獅子だったが、その力が唐突に勢いを失った。
「な、なんだ、これは! 貴様の仕業か、小僧!!」
 ヴィオレットに激高する獅子だったが、原因は彼の放った魔法だけではなかった。
 最初の戦いで獅子が受けていたのは毒。それが全身を蝕み、今になって彼の腕から力を奪った。
 続いて、獅子は片目を潰された。そのことが仇となって距離感がつかめず、必殺の体当たりを外してしまった。
 そして、最後に獅子が受けていたのは冷気。内臓をも凍らせる絶対零度は、ついに獅子の全身に回り、気づけば彼の肉体を首から下まで凍らせていた。
「今までの戦いで、キミは既に死んでいたんだよ。身体が頑丈過ぎて、気が付かなかったみたいだけどね」
 淡々と告げるヴィオレット。彼の言う通り、先程までの戦いで、既に獅子は肉体的には殺されていた。全身凍結させられ、毒まで回った状態では、もはや反撃を繰り出すだけの余力もない。
「アテーナー様、人々を脅かす怪物を討つ力を、どうかこの手に!」
 エイレーネの槍が、今度こそ獅子の身体を真正面から貫く。凍結した獅子の身体は今までになく脆く、彼女の一撃を受けたことで、木っ端微塵に砕け散った。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【強運の加護】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
効果2【グロリアス】がLV2になった!

●希望を乗せて
 村の襲撃を画策していたゴブリン戦車隊と、それを率いるネメアーの獅子は討伐された。
 これで人々は救われたわけだが、しかし喜んでいられるのも今の内。派遣した部隊が戻ってこなければ、異変を感じた亜人達は、再び別の勢力を送り込んでくることだろう。
 残念ながら、この村には亜人と戦える力のある者はいない。ディアボロス達も、いつまでも同じ場所に留まってはいられない以上、村の人間を別の場所へ避難させる他にない。
 幸い、亜人達を倒したディアボロス達であれば、村人達は無条件で信頼してくれることだろう。場合によっては、救世主として崇める者もいるかもしれない。
 そんな彼らであれば、話をつけるのも容易いはず。一人でも多く砂上船に乗ってもらい、早々にこの地を撤退しよう。
ヴィオレット・ノール
強敵だったが、何とかなったね。皆お疲れ様だ。
さて、それじゃあ集落の人々と話をしなければ。

ごきげんよう、僕等はディアボロス。冒険者のように亜人と戦い旅をしている。
今回はどうにか凌げたけれど、この集落は既に亜人の知るところであるようだ。
残念ながら僕達は旅人だから、ずっとここに留まって皆を守ることは出来ないよ。
でも、皆を安全な土地まで連れて行くことなら出来る。
カナンの地と言ってね、味方の活躍で亜人を排除できた土地があるんだ。
暮らすためにはまだまだ足りないものも多いけれど、少なくとも亜人の脅威に怯える必要はなくなるはずだ。

近隣にも集落があるならそこの人達も一緒に行こう。
ミウ・ウルなら皆乗り込めるから。


エイレーネ・エピケフィシア
ええ、先ほどはヴィオレット様に大いに助けられました……勿論、皆様にも
お疲れ様ですが、もう一仕事こなさねばなりませんね
無辜の人々を救いに参りましょう

【友達催眠】を発動して人々に語り掛けます
ウェアキャットの耳と尾は衣服の中に隠しましょう
ご安心ください、皆様がた!
この地を襲おうとしていた亜人どもは、わたし達が退けました
ですが……ここに暮らし続ける限り、次の脅威は訪れるでしょう
そこで、亜人が完全に追放されたカナンの地に来ていただきたいのです

カナンの地はここからは遠いですが、速く快適な乗り物があります
例えるなら、地上を駆ける船ですね
集落の誰一人欠けることなく運べるはずです
どうぞ、安住の地へいらして下さい


一・百
※アドリブ連携歓迎

倒せたようで良かった…
さて、後は…

怖い思いをしただろう?
怪我人や弱っている者は居ないか?
ゆっくり落ち着いた口調で話しかけ
自分たちが冒険者の生き残りだと伝える

アイテムポケットで革袋にいれた温かいスープを提供しつつ体調を伺い
活性治癒を使い少しでも癒そう

目の前の、脅威は倒したが
この地域はまだまだ悪い亜人の領域だ…
そういうものを排除した地域があるので皆にはそこに移ってほしい
そこなら雨風もしのげる家があり、同じように避難した人間が集ってる
何より亜人の脅威にさらされない
どうだろうか?


ハーリス・アルアビド
お役に立てず申し訳ありません。皆さんがいてくださらなければ、また死体を野に晒すところでした…せめて集落の人々のお役に立たねば。
知恵の神トトよ、お力添えを。私の言葉が人々に届きますように。

皆さんはカナンの地をご存知でしょうか?亜人を退ける事に成功し、人々が移り住んで街を作ろうとしていらっしゃいます。
まだまだ人手不足なので至らぬとこもあるでしょうが、亜人の脅威に晒されぬ場所です。
どうか皆さんもお力を貸して頂けませんか?

説得に加え【アイテムポケット】で持ち込んだ水や軽い食糧、原始的な薬などを持っていきましょう。
体調の悪い方や傷を折った方などを優先的に【活性治癒】と合わせて応急処置を。


クロエ・アルニティコス
お疲れさまでした。
亜人の死に様はいつ見ても晴れ晴れとさせてくれますね。
気も晴れたことですし、もう一つ目的も果たしましょうか。

亜人はまたいずれやってくるでしょう。
ですが、それは今すぐの話ではありません。どれだけ早くとも何日も後でしょう。
この近隣に住民が他にもいれば、その間にミウ・ウルに乗せることができます。
所在や方角が分かっている他の集落はこの近辺にありますか?

住民をミウ・ウルに乗せた後、他にも住民が近辺に住んでいるようであればそちらにも向かいます。同じように【友達催眠】で説得し、カナンの地まで連れて行きましょう。
死なれるよりは生きている方がいいですからね。


巴屋・萩
実の所私、こう言う説得とか苦手なのでありますよね。
気ままに獲物を狩る方が得意分野と言いますか。
性格的な物もあるのでしょうけど、多分猫だからでありますね。
でも猫だからこそ、甘えるのには自信ありであります!
擦り寄って男の人を誘惑するとか、簡単なお料理で女の人を誘うとか、甘いもので子供を釣るとか色々手段はありますね。
後は【動物の友】でその辺の動物を味方につけるのも良いでしょうか。
こんな状況でもペットと言うか、動物を可愛がっている人はいるはずであります。
動物たちがこっちに来てくれれば、飼い主たちも一緒に来てくれるって寸法でありますね。
さーて、ちょっとやってみますか!


●最後の一仕事
 破壊と殺戮を楽しむ暴虐の使途、ネメアーの獅子は倒された。
 これで、当面の憂いはなくなったはず。強者を自負する獅子が、自分が追い詰められていることさえ気付かないまま木っ端微塵にされたことで、クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)は満足気な表情を浮かべていた。
「お疲れさまでした。亜人の死に様は、いつ見ても晴れ晴れとさせてくれますね」
 今回も、外道に相応しい死であった。このまま帰っても良いのだが、しかし最後にひとつだけ仕事が残っているわけで。
「強敵だったが、何とかなったね。皆お疲れ様だ」
「ええ、先ほどはヴィオレット様に大いに助けられました……勿論、皆様にも」
 ヴィオレット・ノール(北の菫・g09347)の言葉に頷くエイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)。その一方で、ハーリス・アルアビド(褪せる事を知らない愛・g04026)は先の戦いにおける自分の立ち回りに、どこか不甲斐なさを感じていた。
「お役に立てず申し訳ありません。皆さんがいてくださらなければ、また死体を野に晒すところでした……」
 非道な敵を目の前にし、少しばかり熱くなり過ぎていたようだ。もっとも、彼が隙を作らねば、その後の流れが生まれなかったのも、また事実。
 最初に毒が入っていなければ、獅子の動きはより激しく、本当に死者が出ていたかもしれない。視力を奪えたからこそ状況を好転させられたわけだが、その一撃を加えるためには、ハーリスが敵を引き付けることが不可欠だった。
 あの中の、誰か一人でも欠けていれば、今回の勝利はなかったかもしれない。それだけ接戦だったのだ。致命傷を与えるだけが、戦いにおける貢献ではない。あれだけの猛者を相手に誰も欠けることなく勝利できたことは、素直に誇って良いだろう。
「さて、後は……」
 残された仕事を片付けるべく、一・百(気まぐれな狐・g04201)は救われた集落の方へを視線を向ける。村に残された人々は、このまま放っておけばいずれは亜人の犠牲になってしまう。
 そうなる前に、カナンの地へと彼らを導く必要があった。もっとも、中には巴屋・萩(迷猫魔忍帳・g09008)のように、戦いの方が得意な者もいるわけだが。
「実のところ、私、こう言う説得とか苦手なのでありますよね。気ままに獲物を狩る方が得意分野と言いますか……」
 もしかすると、それは自分が猫だからかもしれないと萩は続けた。ともあれ、人々を導かねばならないのは変わりなく、ディアボロス達はそれぞれができる形で、人々をミウ・ウルへと案内することにした。

●いざ、カナンの地へ!
 亜人に襲われ、死を待つばかりだったはずの人々にとって、ディアボロス達の来訪は、正に英雄の凱旋そのものであった。
 説得をするまでもなく、彼らはディアボロス達へと感謝の言葉を述べた。そのまま成り行きでミウ・ウルへと案内しても良かったが、しかしまずは彼らにも急速が必要だろう。
「怖い思いをしただろう? 怪我人や弱っている者は居ないか?」
「こっちにはお菓子もありますよ。あ、そこの方、わたくしと一緒に食べませんか?」
 百が温かいスープを提供する傍ら、萩もまた子ども達に声をかけたり、男を誘惑(?)したりと、人々を安心させるために動いている。そして、彼らの身体も休まったところで、ディアボロス達は改めて、カナンの地への退避を提案した。
「この地を襲おうとしていた亜人どもは、わたし達が退けました。ですが……ここに暮らし続ける限り、次の脅威は訪れるでしょう」
「今回はどうにか凌げたけれど、この集落は既に亜人の知るところであるようだ」
 亜人の脅威から逃れられたことに歓喜する人々へ、エイレーネとヴィオレットは静かに告げる。
 この地に住まう限り、再び同じような脅威に晒され続けることになるだろう。このまま留まっていては、いずれは全滅。自分達も旅人故に、この地へ留まることはできない。しかし、それでも村の人々を、安全な土地へ連れて行くことは可能だと。
「目の前の脅威は倒したが、この地域はまだまだ悪い亜人の領域だ……。そういうものを排除した地域があるので、皆にはそこに移ってほしい。そこなら雨風もしのげる家があり、同じように避難した人間が集ってる。何より亜人の脅威にさらされない」
 住み慣れた土地を離れるのは辛いかもしれないが、命を奪われるよりはマシだろうと百が続けた。そんな彼の言葉を疑う者はいなかったが、しかし安住の地の話など聞いたこともない彼らにとっては、カナンの地などは夢物語。
「カナンの地と言ってね、味方の活躍で亜人を排除できた土地があるんだ。暮らすためにはまだまだ足りないものも多いけれど、少なくとも亜人の脅威に怯える必要はなくなるはずだ」
「そこは亜人を退ける事に成功し、人々が移り住んで街を作ろうとしていらっしゃいます。まだまだ人手不足なので至らぬとこもあるでしょうが、亜人の脅威に晒されぬ場所です」
 移住先を提供する代わりに、そこでの街作りを手伝ってくれないかと、ヴィオレットとハーリスが人々へ提案する。それに反対する者はいなかったが、問題なのは移動の手段。村の全員が馬やラクダを持てる身分ではないため、徒歩での強行軍は女子供や老人には負担になる。
「カナンの地はここからは遠いですが、速く快適な乗り物があります。喩えるなら、地上を駆ける船ですね」
 もっとも、そんな心配は無用だと、エイレーネはミウ・ウルの存在を人々へ伝えた。居住区つきの砂上船は、村が丸ごと移動するようなもの。最低限の家財道具さえ持っていけば、後は何の心配も要らないと。
(「そういえば……動物たちに協力してもらうのもいいかもしれないですね」)
 そんな中、何かを閃いた様子で、萩は一足先にその場を後にした。
 こんな状況でも、動物を可愛がっている人はいるはずだ。動物たちがミウ・ウルに来てくれれば、それを追って飼い主も来てくれるだろうと……そう、考えたわけなのだが。
「さーて、ちょっとやってみますか! ……って、えぇぇぇっ! なんだか、凄い数が来たでありますよ!?」
 なんと、やって来たのは村で飼育されていた家畜たち。まあ、このまま放っておいても彼らは餌がもらえずに死ぬか、亜人の食料にされるのが関の山なはずなので、結果としては良かったのだが。
「まったく……お人好しも、度が過ぎるからそうなるのです……」
 ヒツジやブタの群れにもみくちゃにされている萩を横目に、クロエが呆れた様子で溜息を吐いた。今回の旅は最初から随分と大所帯になりそうだが、それでも可能な限り人々を救わねばならないわけで。
「亜人はまたいずれやってくるでしょう。ですが、それは今すぐの話ではありません。どれだけ早くとも何日も後でしょう」
 この近隣に他の集落があるならば、そこの人々も助けるとクロエは約束した。なにしろ、ミウ・ウルならば集落の2つや3つ、丸ごと収容できるだけの大きさがあるのだ。多少、窮屈な度になるかもしれないが、皆殺しにされることが決まっている者を、そのまま放置して去るのも目覚めが悪い。
(「まあ、死なれるよりは生きている方がいいですからね」)
 人々から集落の場所を聞いた上で、ミウ・ウルは轟音を上げて動き出した。かくして、獰猛なる獅子の脅威から救われた人々を乗せ、砂上船は巨大な箱舟として、カナンの地を目指し走り出したのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【プラチナチケット】LV1が発生!
【友達催眠】LV3が発生!
【活性治癒】がLV2になった!
【動物の友】LV1が発生!
効果2【凌駕率アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV5になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【先行率アップ】LV2が発生!
【命中アップ】がLV3になった!

最終結果:成功

完成日2023年04月27日

セレウコス領からの救出作戦

 ジェネラル級亜人『勝利王セレウコス』の領地からの偵察部隊を撃破したことで、セレウコス領への逆侵攻が可能になりました。
 カナンの地に近いセレウコス領では、ディアボロスによって奪われた人間を補充するために、頻繁に人間狩りが行われているようです。
 修復を終えたスフィンクス2号機『ミウ・ウル』の試運転も兼ねて、襲われている一般人の集落に急行してください。
 到着次第、敵を撃破した上で、襲撃されていた住人たちを『ミウ・ウル』に収容し、カナンの地に帰還してください。


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#蹂躙戦記イスカンダル
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#セレウコス領からの救出作戦
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#勝利王セレウコス


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選択肢『セレウコス領からの救出』のルール

 亜人を撃破した後、救出した一般人に『カナンの地への移住』するように説得して、『ミウ・ウル』に乗船させてください。
 目の前で亜人を撃退したディアボロスを、一般人達は、お伽噺に出てくる冒険者のようだと、感激して尊敬してくれるので、説得は難しくない筈です。
 可能ならば、直接助けた一般人だけでなく、近隣に隠れ住んでいる一般人達も一緒に移住してもらえると、良いかもしれません。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。


 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、敵が撤退し、シナリオは成功で完結する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢『ミウ・ウルの試運転』のルール

 スフィンクス型巨大砂上船の二号機『ミル・ウル』を、事件現場に移動させます。
 ディアボロスだけならば、パラドクストレインで移動できますが、多くの一般人を移住させるのならば、ミウ・ウルでの移動が最適です。

 事件現場に到着するまでは、特にやる事は無いので、ミウ・ウルの船内で自由に過ごすことが出来ます。
 望むならば、ミウ・ウルの操縦を体験する事もできるでしょう。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。


 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【🔑】他の選択肢のリプレイが一度でも執筆されると、マスターはこの選択肢のリプレイを執筆できなくなる。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👾一般人を襲うトループス級『ゴブリン戦車』のルール

 周囲の一般人を襲撃するトループス級クロノヴェーダ(👾)と戦闘を行います。
 放置すると村や町を破壊したり一般人を虐殺してしまうので、被害が拡大する恐れがあるでしょう。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『この選択肢の🔵が👑に達すると、この敵集団を倒す。完結までにクリアしていない場合、この敵集団は撤退する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👿アヴァタール級との戦闘『ネメアーの獅子』のルール

 事件解決の為に、アヴァタール級クロノヴェーダ(👿)と戦います。
 👿を撃破するだけでは事件を解決できないので、戦闘終了後、必要な行動を行ってください。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「1体」出現します。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 なお、この選択肢には、特殊ルールはありません。
※このボスの宿敵主は「エイレーネ・エピケフィシア」です。
※クロノヴェーダには、同じ外見を持つ複数の個体が存在しますが、それぞれ別々のクロノヴェーダで、他の個体の記憶などは持っておらず、個体ごとに性格なども異なっています。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。