リプレイ
甘花・蜜充
まつゆ(g03996)とチョコレート菓子の実演をするわ
人前でお菓子作りってちょっと緊張しちゃうわね。
でも、たくさんの人に楽しんで、食べてもらえたら料理人冥利につきるというものだわ。
そうね、せっかくだからパン・オ・ショコラなんてどうかしら。
パン屋さんのイベントスペースを借りるわ。
まつゆも見てるだけじゃなくて何か作るのよ?
折り込み生地を作って切り分けて
チョコレートを巻いたら二次発酵
その後オーブンで焼くわ。
表面はぱりっと中はふんわり
バターの風味にチョコレートのとろける甘さ。
冷めても美味しいけれど、焼き立ては格別よ。
特別に一個味見を兼ねて食べてもいいわよ?
美味しそうな食べ方に思わずにっこり
アドリブ歓迎
葉切・松露
みつみちゃん(g05453)と
松露はルンルンだった。
みつみちゃんのお菓子の大ファンを自称する松露にとって、今日は彼女のお菓子が食べられる絶好の日。
貰えない可能性など1mmも考えていない。
今年は何作るですか!?
おれもう楽しみで楽しみで…
いいですね!チョコパン!大好きです!
え、おれも作るですか?
んじゃあ、と作り始めたのは色とりどりのチョコを使ったチョコクリーム大福。
餡を詰め込みながらも、目線はみつみちゃんの手元をちらちら、気もそぞろ。
ほんとですか!?やったー!!
ふふふ、特別。特別ですね!
両手で持って頬ばれば、ほっぺたの落ちそうな顔で微笑み
今年も最高です!みつみちゃん!
(アドリブ歓迎)
●
会場の子供たち……甘花・蜜充(ドリームキャンディ・g05453)と葉切・松露(ハキリアリのきのこ農家・g03996)よりもなお小さい子供たちが椅子に座って真っ直ぐに料理の準備を始めている二人を見ていた。
(「人前でお菓子作りってちょっと緊張しちゃうわね」)
普段ではほとんどないシチュエーションであり蜜充はちょっとばかり緊張している、それなのに。
「今年は何作るですか!? おれもう楽しみで楽しみで……」
松露からは子供たちの目が向いているなんて意識すら見えない、とにかくバレンタインの甘い空気……比喩的ではない方に心奪われているようだ。
「そうね、せっかくだからパン・オ・ショコラなんてどうかしら」
「いいですね! チョコパン! 大好きです!」
身も蓋もない直訳で松露が返すことで観客の子供たちにも何を作るかを示す。たぶん偶然だろうけれど。緊張の取れた蜜充は彼に提案をする。
「まつゆも見てるだけじゃなくて何か作るのよ?」
「え、おれも作るですか?」
急に振られた彼が唸っている間に、子供たちが見えるようにパンの生地を練っては広げ適当なタイミングでバターを挟んで伸ばしてを繰り返していく。バターが小麦粉の生地の中に消えていくのが手品のようにも見えているのかまじまじと集中している。
「さて、最後はやっぱりこれ!」
彼女が取り出したのは細長く割った製菓用チョコ、それを先程作った生地で海苔巻きのように巻いてトレイに置いていく、そのまま二次発酵させてその次に焼成だ。
「さて、完成は一時間後よ! その間はまつゆが何か作ってくれるわ!」
「というわけでチョコクリーム大福作ります!」
いつの間に用意していたのかもち粉をねったものを出していた、料理に関しては本当に手際の良い松露である。チョコあんも普通の・ホワイト・いちごなど既に準備済みだ。
「よーく見ててくださいねー」
大福の皮の中に次々とあんを詰めては団子状に整形していく松露、正確無比な工場のように次々と作り上げていく。
「よかったら食べて行ってくださいねー」
大福を渡しながらも彼はチラチラといい香りを漂わせるオーブンに気を取られている。そんな事をしていたら蜜充と目があうこともあるわけで。
「……特別に一個味見を兼ねて食べてもいいわよ?」
「ほんとですか!? やったー!!」
同時に仕事を終えるオーブン。蜜充はそこからトングで直接一つ取り出して松露の前に差し出す。
「特別だからね。……焼き立ては格別よ?」
「ふふふ、特別。特別ですね! ……あつつっ!」
焼きたての熱さにも負けずにパンにかじりつく松露。さくっとした最初の食感と広がるバターの香りが口の中に広がり、続いて流れ込んでくる溶けたチョコレートのほろ苦さをバターが抑えて甘みがじんわりと舌に染み込んでいく。それらの動きをふんわりとした生地が邪魔せずそれでいて導いてくれる。
「今年も最高です! みつみちゃん!」
美味しそうに味わう松露の満面の笑顔を見てその場にいた子供たちもよだれを飲み込んでいる。そもそもパンの焼き上がる香りだけで攻撃力が高いのである。
「もちろん皆の分もあるからね!」
パンの乗ったトレイを見せて蜜充はにっこりと笑った。この子達に楽しんで食べてもらうために、料理人冥利を尽くすために来たのだから。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】LV2が発生!
効果2【ガードアップ】LV2が発生!
緋詠・琥兎
チョコ菓子作りの見世物か
それなら≪月翼のソナタ≫
バレンタイン出張と行こう
日頃から喫茶店でクッキングショーみたいなのもしているしな
せっかく作る所を見せるなら
色んな種類のチョコ菓子を作ってみるか
ナッツ類やドライフルーツを簡単に混ぜ合わせもできるブラウニー
ビターチョコやミルクチョコを使ったものも別々に作ろう
次にクランチチョコ
これも材料を混ぜ合わせて冷蔵庫に入れればあっという間にできるから
沢山作るのに向いているな
ホワイトチョコを使えるのもいい
あとはガトーショコラ
これは一口サイズにすれば焼き時間が短縮できるし多くできるな
大変だが、燈杜美はチョコを細かくする作業を頼む
気合を入れていこう
アドリブ
絡み歓迎
●
「……ふむ」
緋詠・琥兎(その身に潜むは破滅か。それとも朧げな標か・g00542)は調理台を整えながら観客席を見る。彼女は喫茶店≪月翼のソナタ≫を経営しておりそこでもこのような人前で調理をする事もある。そういう意味で言えば気負いはない、彼女が見ているのは客層だ。
(「女学生が多いか、なら色んな種類のチョコ菓子を作ってみるか」)
頭の中からいくつかのレシピを取り出しつつ彼女は始まりの挨拶をする。
「ディアボロスの緋詠・琥兎だ。今日は比較的簡単に作れるチョコ菓子を説明しながら作っていきたいと考えている。良かったら参考にしていってくれ。では最初に」
製菓用チョコレートの塊を切り分けてオラトリオの燈杜美の持つボウルに入れていく。
「大変だが、燈杜美はチョコを細かくする作業を頼む。気合を入れていこう。……と、このようにまずは融かしやすいサイズにまで砕いておくと後々の作業がしやすくなる」
燈杜美がすりこぎ棒でボウルの中のものを砕いている姿を見せつつ、その間にチョコ菓子に使う別の材料を紹介していく。
「このナッツやドライフルーツはチョコレートと混ぜ合わせることで簡単にブラウニーができる。この種類や使うチョコレートを変えることによってバリエーションも増やせる。後で実演しよう」
少女たちのメモを取る速度に合わせつつ一つ一つ説明していく。
「こっちはクランチチョコ用の材料だ。これも材料を混ぜ合わせて冷蔵庫に入れればあっという間にできるから沢山作るのに向いているな。ホワイトチョコを使えるのもいい。……あとはガトーショコラ、これは一口サイズにすれば焼き時間が短縮できるし多くできるな」
そこまで説明を終えると観客の一人が手を上げる。
「すいません先生!」
「なんだろうか」
「もっと想いを込められるようなレシピも教えてください!」
確かに説明している内容を思い返せば量だとか簡単さとか短時間とか明らかに店で出す思考であった。恋する乙女相手にはやや無粋なラインナップだったかもしれない。
「分かった、今言ったのが終わったら本格的なのをやろう。燈杜美、準備はできたかい」
燈杜美が琥兎に細かく砕けたチョコレートを見せる、もう充分だろう。
「では基礎として最初に説明したブラウニーから始めよう」
かくしてバレンタイン製菓教室の幕が上がるのであった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】がLV3になった!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
姫乃・葵
あのね、僕おりょーりとくいだよ!
特にお菓子は、作るのも食べるのもすき!
じつえんって、目の前で作ってほしいーってことだよね?
おうちから型いっぱい持ってきたの
皆どんなのが好きかなぁ?
シンプルにチョコレートを型に入れて固めたり
チョコの色を混ぜてマーブル型にしたり
乾燥フルーツやナッツを入れてみたり
薄く固めたチョコの上から苺チョコやホワイトチョコで絵を描いたり(絵本的な絵しか描けません)
もっと凝ったのもつくれるけど
シンプルもじゅーぶんかわいいよね
クッキーが作れるなら、チョコと好きな材料乗せるだけでもかわいいよ
おぼえてみてね
※年齢の割に幼い仕草とたどたどしい口調
難しい言葉は言えないしかちゅぜちゅわるいです
●
「こんにちは!」
自分よりも年上の観客を前にして姫乃・葵(青の純真・g01627)は元気よく挨拶した。
「きょうはじつえんってゆーことなので、おうちから型をいっぱいもってきたの! 皆どんなのが好きかなぁ?」
型の枠を覗き込むように観客席を見回す葵、この時間帯はやや歳を召した人々が多いようだ。故に葵に注がれる視線も、ディアボロスに向ける尊敬等に混じって孫を慈しむようなものが混じっている。
「あのね、僕おりょーりとくいだよ! 特にお菓子は、作るのも食べるのもすき! だからよーく見ててね!」
そう言いながら手際よく複数のチョコレートを湯煎にかけ始める葵、それ以外にもドライフルーツやナッツ類、チョコペンの準備をしていく。その様子が余りにも手慣れていて、次々とバリエーション豊かな完成品が仕上がっていくのを見て観客から感嘆の声が漏れ出す。
「もっと凝ったのもつくれるけど、シンプルもじゅーぶんかわいいよね」
空になったボウルをシンクに置いて完成品を見せて回る葵。
「クッキーが作れるなら、チョコと好きな材料乗せるだけでもかわいいよ。おぼえてみてね!」
にっこり笑う葵、それに釣られて会場にも温かい感情が広がるのであった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】がLV4になった!
効果2【ガードアップ】がLV3になった!
一騎塚・喜一
私のような非モテのぼっちにとってバレンタインとはビターチョコの如くほろ苦い1日ではありますが
新宿島の皆様へ日頃の感謝の気持ちを伝える良い機会でもありますよね
というわけで新宿島の(特に同士ぼっちの)皆様に日頃の応援のお礼を兼ねてチョコを配りたいと思います
そして商店街の経済を回すのもディアボロスの立派な努めです
…たぶん
商店街のお菓子屋さんを1件ずつまわってバレンタイン用のお菓子を購入いたします
どういった品なのかお仕事の邪魔にならない範囲でお店の方にお話を伺ってみたいです
あとは服飾のお店でロングヘアのウィッグも購入
これは後ほど使う予定です
うん、良い買い物が出来ました
お店の人たちもいい人だったな
●
「おう、兄ちゃんちょっと食べていけや!」
「……私ですか? 明らかに非モテの私ですか!?」
余りにも卑屈にすぎる一騎塚・喜一(一騎刀閃・g04498)にかけられた温かい言葉、去年はどうだったかって? ビターなカカオ豆撃たれて吹っ飛んでた。
「……あれは苦い、苦い思い出でした」
「どうしたんだい?」
「いえ、苦しい戦いを思い出して」
「なるほど、そりゃ敵の真ん前で切った張ったしてくれてるんだからそういう時もあるよね、今日はゆっくり楽しんでいって」
「は、はあ」
人の温もりが心地良い、椅子に腰掛けながら出されたお茶とお菓子をつまみながら行き交う人を眺める。カップル、家族連れ、そして独り者。色々な人々が色々な表情で通り過ぎていく、きっとそれは今まで負ってきた傷で得たもの。
「……よし」
甘く活力を与えるようなチョコどら焼きを平らげて立ち上がる喜一、まずはと今食べたものを買いに行く。
「すいません、これください」
「あいよ!」
まずはと最初の買い物を終えた喜一が次の店を探して歩き出す。
「うん、良い買い物が出来ました。お店の人たちもいい人だったな。あとはお菓子を買いながらウィッグのあるお店を探して……」
アイテムポケットに買ったものをしまい、一時の平穏を味わいながら店を巡る喜一。きっと彼は多くのものをこれまでもこれからも最終人類史に贈るのだろう。
大成功🔵🔵🔵
効果1【通信障害】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!
甘花・蜜充
まつゆ(g03996)と
アドリブ歓迎
集まってくれたこどもたちやその親に
できあがったパン・オ・ショコラを配るわ。
もし足りなくなりそうなら【口福の伝道者】で増やせばいいかしらね。
さっきも言ったけれど、クロワッサン生地は特に焼き立てが格別よ!
熱いから注意してゆっくり味わって食べてね。
美味しそうに食べる様子に思わずにこにこ。
ええ、本当にそうね。喜んでもらえてよかった。
差し出された大福には目を輝かせて。
ありがとう。とってもかわいいわ。
みつみの大好きな色で作ってくれたのね!
もっちりとした外側ととろりと甘いクリームがおいしい。
女の子に困らせられるまつゆを少しおかしそうに見つめて
手伝いましょうか?
葉切・松露
みつみちゃん(g05453)と
辺りに立ち込める濃厚なバターとチョコレートの焦げる香り。
こんな中で待たせとくのは酷い拷問ですよ!早く配りましょう!
クリーム大福は紙に包んで、はい、喉に詰まらせるんじゃないですよ?いっぱい食べてくださいね!
んふふ、皆美味しそうな顔ですねぇ。料理人冥利に尽きるってやつですよ。
みつみちゃんにも、はいどうぞ!
大福をピンクと緑に色付けして、中をカスタードにした特別製!
おれも中々のもんでしょう?
小さい女の子が袖を引いてきて
え?いや、これはみつみちゃん用の…
仕方ないですねぇ、新しいの作ってあげるですから、お姉さんのは取っちゃダメですよ!
ありがとう!お願いするです、みつみちゃん!
●
先程まで料理教室をしていた会場に、香ばしいパンの香りと甘いチョコレートの香り、加えて火の入ったバター特有の芳香が三重に混ざり合い満ちていた。もし通りすがりの人々がここを通りかがったのなら間違いなく一旦は足を止めるだろう。
「こんな中で待たせとくのは酷い拷問ですよ! 早く配りましょう!」
葉切・松露(ハキリアリのきのこ農家・g03996)が甘花・蜜充(ドリームキャンディ・g05453)に伝えた通り、ここに現物を得ずに留まらされるのは最早拷問である。なおこんな事を言っている松露は既に拷問から抜け出すための鍵を食べ終えている。
「大丈夫よ、すぐに配るから。――はい、みんな一列に並んでー!」
薄手の紙包みに手早く食べられるようにパン・オ・ショコラを一つずつ収めて子供やその親に渡していく。
「さっきも言ったけれど、クロワッサン生地は特に焼き立てが格別よ! 熱いから注意してゆっくり味わって食べてね」
蜜充の言う通り受け取った子供たちは早速かじりつく、この世の中で焼きたてのパンより美味しいものはそうそうない、芳しいクロワッサン生地に破片を出しながらかじりつけば熱く甘くそれでいて仄かな苦味が口内に広がり幸福感を与えてくれる。無論それは食べている者の表情や声にも現れ賑やかに広がっていく。
「はい、こっちはクリーム大福、食べる時は喉に詰まらせるんじゃないですよ? いっぱい食べてくださいね!」
松露はパンを食べ終わった人々に自分の作ったものを渡しながら幸せそうな顔を見遣り呟く。
「んふふ、皆美味しそうな顔ですねぇ。料理人冥利に尽きるってやつですよ」
「ええ、本当にそうね。喜んでもらえてよかった」
全てを配り終えたのかいつの間にか彼の隣に来ていた蜜充もニコニコと笑顔を浮かべていた。その顔を見て松露が机の上に置いていた紙袋を取った。
「みつみちゃんにも、はいどうぞ!」
唐突に渡されたプレゼントに蜜充は表情を綻ばせて中身を見る、中には桃色や緑色で染められたクリーム大福が入っていた、それを取り出して彼女は更に微笑んだ。
「ありがとう。とってもかわいいわ。みつみの大好きな色で作ってくれたのね!」
「大福をピンクと緑に色付けして、中をカスタードにした特別製! おれも中々のもんでしょう?」
「んむっ……もっちりとした外側ととろりと甘いクリームがおいしいわ!」
彼女もまた会場の他の人々と同じような笑顔を受かべているのを、松露が嬉しそうに眺めていると、彼の袖口が急にくいと引かれる。何事かと彼が見回すと、小さな女の子が袖を握っていた。
「わたしもあのきれいなのがいい! ちょうだい!」
「え? いや、これはみつみちゃん用の……」
困る彼の姿をクスクスと蜜充が笑って見ている。その彼は頭をかくと膝を曲げて女の子に話しかけた。
「仕方ないですねぇ、新しいの作ってあげるですから、お姉さんのは取っちゃダメですよ!」
「手伝いましょうか?」
「ありがとう! お願いするです、みつみちゃん!」
改めてエプロンを付け直し調理台に向かう二人、もう少しだけイベントは続くようだ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】がLV6になった!
効果2【ガードアップ】がLV5になった!
緋詠・琥兎
ふぅ、チョコ菓子の講座が盛況のようで良かった
まさか、オランジェットやらチーズケーキ各種やらシフォンケーキやらと諸々作って教える事になったのは想定外だったが
まぁ、作ったものは試食として配るつもりだったし、何とかなるか
アスアドも良かったら食べるか?
燈杜美もお疲れさん
チョコを細かくする作業を任せっきりで悪かったな
(頭撫で撫で
流石に甘いものは匂いでお腹が一杯か(苦笑
そう思って、チョコ菓子講座の傍らでこんなのを作ってみた
レモン風味のレアチーズケーキ
ビターチョコソースを添えて
ってな
これを食べて試食の配りも頑張っていこう
(そう言いながら燈杜美の額に軽くキスして行く見た目男のイケメン女子
アドリブ
絡み歓迎
●
「……ふぅ」
椅子に腰掛けて大分数の捌けた菓子の数々を見てため息をつくのは緋詠・琥兎(その身に潜むは破滅か。それとも朧げな標か・g00542)と、オラトリオの燈杜美。彼女たちの手には湯気を湛えるカップがあり、まさに一息ついてそれを揺らしているところだった。
「――盛況だったようだな」
「ああ、アスアドは手伝いか? 良かったら食べるか」
商店街の人々に使われているのか会場の見回りをしにきていたアスアドに菓子を勧める琥兎。その量と種類を見てアスアドは適当な物をつまみながら問うた。
「随分と張り切ったようだな」
「……まさか、オランジェットやらチーズケーキ各種やらシフォンケーキやらと諸々作って教える事になったのは想定外だった」
「必要とされている、それは尊いことだろう。……複数もらっていいだろうか」
「問題ない、残った分もまだまだ配る相手はいるだろうし」
包みを受け取ったアスアドを見送ると琥兎は燈杜美の頭を撫でた。
「燈杜美もお疲れさん。チョコを細かくする作業を任せっきりで悪かったな。燈杜美も何か食べるか?」
その問に対して彼女は首を横に振り、琥兎は苦笑を浮かべる。
「流石に甘いものは匂いでお腹が一杯か。……そう思って、チョコ菓子講座の傍らでこんなのを作ってみた」
彼女が冷蔵庫から取り出したのはレアチーズケーキ、その上に薄く切ったレモンピールが乗せてあり、白い皿にはチョコレートソースでデザインされた花が描かれていた。
「『レモン風味のレアチーズケーキ、ビターチョコソースを添えて』ってな」
それを見た燈杜美は笑顔となり、琥兎も微笑みを浮かべる。
「これを食べて試食の配りも頑張っていこう」
燈杜美の額に口づけした琥兎は僅かばかりの休憩時間を緩やかに過ごすのであった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】がLV7になった!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
一騎塚・喜一
私、考えたんですけど
どうせチョコを貰うなら女の子からの方が喜ばれると思うんです
そこで登場するのが先程お菓子と共に購入したウィッグ
これを被って組紐をリボンのように結んで眼鏡を外せば女子っぽく…
え?ガタイが良すぎる?
クロノヴェーダと戦っていたらこんな風になっちゃった…クスン(裏声)って事で
日頃ディアボロスを支えて下さってありがとうございます
良かったら受け取って下さい
そうお声掛けしながらお菓子を手渡します
戦争の時なんて新宿島ごと戦場に移動ですからね
怖い思いをさせてしまってると思うんです
それなのに今日も皆様は優しくて
私はそんな彼らを何としてでも守りたい
ガーメディーさんもおひとつどうぞ
これ美味しいですよ
●
「うーん」
ウィッグを被った一騎塚・喜一(一騎刀閃・g04498)を前にしたイベントスタッフの女性が唸っていた。
『どうせチョコを貰うなら女の子からの方が喜ばれると思うんです』
と相談した所、スタッフが協力してくれる事になった、が妙に真顔である。
「これを被って組紐をリボンのように結んで眼鏡を外せば女子っぽく……」
「ガタイが良すぎるわね」
「クロノヴェーダと戦っていたらこんな風になっちゃった……クスンって事で」
裏声で語るがスタッフの女性の顔は緩まない、そして喜一の肩を掴む。
「これから貴方に真の女装というものを用意してあげましょう!」
「え、なんで本気なんですか!? ちょ!? あーれー!?」
ステージの上に立たされた喜一はハイクオリティ女装男性の姿となっていた。厚着で肩や手や脚の付け根を誤魔化した完璧な女装である。
「日頃ディアボロスを支えて下さってありがとうございます、バレンタインということでお菓子を用意したので良かったら受け取って下さい」
そんな彼から発せられる明らかな男性声に聞いていた人々から笑い声が上がる。ウケをとりながらも一人一人に手渡ししながらその顔を見る。その中にアスアドの顔もあった。
「おや、ガーメディーさんもおひとつどうぞ。これ美味しいですよ」
「ああ、いただく」
何故か並んでいたアスアドにも普通に渡す喜一、もう一人いるならとスタッフに壇上に登らされる。
「聞きたい事がある」
舞台の上、僅かに空いた時間にアスアドが喜一に問いかけた。
「先程から受け取る側の顔を見定めているのは何故だ?」
「……忘れないよう、にでしょうか」
少しだけ目に鋭いものを滲ませながら喜一は答える。
「戦争の時なんて新宿島ごと戦場に移動するんですよ、その時は皆様こんな顔なんかできないくらい怖い思いをさせてしまってると思うんです。……そんな思いをさせてるのに今日も皆様は優しくて私はそんな彼らを何としてでも守りたい。倒れそうな時、自分を奮い立たせるために覚えておこうって」
そこまで彼が言うと新しく案内した列が彼らの前に並ぶ。配り始める前にアスアドが呟きで返す。
「そうか、なら手を抜けんな」
「はい、頑張りましょう」
「ところで何故女の格好をしているのだ?」
今更のツッコミに喜一はコケつつ後で説明すると言いつつお菓子を配り始める。かくてディアボロス達のバレンタインはまだまだ続くのであった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!