リプレイ
マルケト・キサウェ
昨年も様々な所をお参りしましたが、今年は更に選択肢が増えましたね。いいことです。
折角なので、台東区の神社仏閣に行きましょうか。
そんな訳で浅草寺へ。台東区には何度か足を運びましたけど、この辺りに来るのは初めてかな?
……おお、あれが有名な雷門ですか!アピールがすごい。写真撮りましょう写真。
門に合掌一礼してから境内へ。
流石は(刻逆前の基準で)日本全国でも十指に入る程の初詣参拝者数を誇る仏閣、大賑わいです。
それだけ多くの人々を最終人類史へ呼び戻せた、ということでもある訳で……中々感慨深いですね。
とは言え、戦いはまだまだこれから。七曜の戦とやらも控えています。
世界平和を願い、お賽銭をして静かに合掌です。
●
去年よりも少しずつではあるが人の数も増えたのだろう。
行き交う人々の弾んだ声を耳にしながら、マルケト・キサウェ(docta ignorantia・g03412)はパラドクストレインを降りて目的地に向かっていた。
「昨年も様々な所をお参りしましたが、今年は更に選択肢が増えましたね。いいことです」
去年よりも人も増え、行ける場所が増えたのはとても幸せな事。自分たちディアボロスがなしてきたことが目に見えて分かればなおさらだ。
そうしてマルケトが笑みを浮かべながらやってきた場所は――。
「……おお、あれが有名な雷門ですが! アピールがすごい。写真撮りましょう写真」
大きな赤色の提灯が飾られる門の前でマルケトはぱたぱたと翼をはばたかせて、デジカメで満足するまで写真撮影し、門に手を合わせて一礼して仲見世へと入っていく。
軒を連ねるお店ではお団子や饅頭、お土産なんてものも並んでいた。少しずつ人が戻ってくれば、刻逆前の、あるはずだった空間に戻っていくのだろう。
人の合間を抜けて辿り着いた境内。
澄んだ空気が広がっているような気がするのは寺院だからだろうか。
「中々感慨深いですね」
マルケトは賑わう人々の姿を見ながら、思わずそう口にしていた。
多くの人々を最終人類史へ呼び寄せた、という事実をマルケトは今こうして実感していたのかもしれない。
人々の笑顔を見ながらマルケトはまずは手水舎やで清めていく。それから常香炉に香を供え煙を浴び、本堂へ。
「戦いはまだまだこれから。七曜の戦とやらも控えています」
笑顔を守り、奪われたものを取り戻すのだと、賽銭箱に小銭を入れるマルケトは気を引き締めながら両手を合わせた。
マルケトは世界平和を願いながら静かにお参りをしたのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
リーシャ・アデル
・心情
こっちは初詣なのに、ディヴィジョンではクリスマスってのもなんだか変な気分ね……
まぁ、ちゃんと準備していきましょうか
・行動
初詣先は『渋谷区』の『明治神宮』に行くわ
初詣に行く前に、残留効果の≪アイテムポケット≫を使用し、ディヴィジョン内で開くクリスマスパーティーやクリスマスプレゼント用のものを確保して、持っていけるだけ持っていくわね
その後は、明治神宮でお参りをしつつ、時間になるまで屋台や露店を楽しむわ
・その他
アドリブ等は大歓迎よ
「こっちは初詣なのに、ディヴィジョンではクリスマスってのもなんだか変な気分ね……」
パーティーに使える物、プレゼントとして渡せる物を探しながらリーシャ・アデル(絆紡ぎし焔の翼・g00625)がぱちぱちと大きな瞳を瞬かせていた。
今回の事件の季節感に誰しもがきっと首を傾げてしまうだろうが、クロノヴェーダとはきっとそういうものだろうと腑に落ちないながらも、リーシャは【アイテムポケット】に詰められるだけ詰め、初詣へと向かう。
初詣先は渋谷区にある明治神宮だ。
雅に咲いたツバキ、小さな黒い実をつけるネズミモチ、様々な植物が植えられた御苑北門を抜け祓舎を通り本殿へ。
人々が行き交う場所であったが、空気は冷たくとも澄んでいるように感じるのはまさしく祈りの杜だからだろうか。
本殿にまで辿り着いたリーシャがしっかりと作法に則り、願いを込めて参拝を終えると、今度は出店が出ている場所へと歩いていく。
20軒ほどの屋台では祭りでよく見かけるものから、お正月にちなんでのものまで並んでいた。
「時間になるまで楽しもう」
屋台が出ている表参道を一通りみながら、リーシャは気になった屋台に並んだ。外気に触れる頬や手は冷たく感じる。だけれども、こうして賑わっていく人々を見るとリーシャの胸はなんだかじんわりと温かくなるようで。
(「過去をちゃんと取り戻す為に頑張らなきゃ」)
リーシャは改めてそう心に決めると、沢山の人で賑わう明治神宮で、次へ向かうまでの間ゆっくりとした時間を過ごしていくのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】がLV2になった!
効果2【先行率アップ】がLV2になった!
メアリック・ウルブラオ
マティアス(g00098)と湯島天神へ
男坂を見上げて独り言つ。
バカな。航空突撃兵がどうしてz軸の移動に地を這う必要が?
しかし風情が無いと言われれば帰す言葉も無い。
凧揚げにぶつかってもコトだ、諦めて歩いて敗北する。
道真公と言えば二面性のある人物だ。
雷神怨霊として畏れられながら、学問に秀でたお陰で神として復権した。
蓄えた知識が役に立つとは限らないが、それでも学び続ける意義はある好例だろう。
あえて願うべき願いは無いが、先達として拝んでおく。
枠が余るなら、隣の彼の願いを聞いてやって欲しい。何かは知らないがね。
帰りはじゃがバターに心奪われる彼に新円を渡しつつ、自分はビールを買う。
運動したんだ。いいだろ!
マティアス・シュトローマー
メアリック(g00018)と湯島天神へ
参拝路には3つのルートがあるのかー
ま、俺達なら男坂一択!
どっちが先に坂を上れるか競争ね
よし!俺の勝……
えーそんなのアリ?
のんびり上ってくる様子を見てついブーイング
学問の神様のご利益にはぜひ与りたいところ!
俺も道真公やメアリックみたいにストイックに勉強できたらいいんだけど
得意な化学を伸ばして苦手なラテン語を克服したいだとか
隣の彼のように教養のある人になりたいだとか
参拝では叶える為の決意表明を
帰りはじゃがバターの屋台へ
やった!ありがとう
ドイツ人としてこれは見逃せないよな!
ふーん……
その“運動”で消費したカロリーより、ビールで摂取するカロリーの方が高そうだけどね
「参拝路には3つのルートがあるのかー。ま、俺達なら男坂一択」
東京都文京区にある湯島天満宮に続く坂道――男坂を指差し告げたのはマティアス・シュトローマー(Trickster・g00097)。陽に透けるようなオレンジ色の髪を冷たい風に揺らしたマティアスの瞳は爛々と輝いているようで。
「どっちが先に坂を上れるか競争ね」
そう言いながら軽快な足取りで階段を駆け上がっていくマティアスの背中と、38段もある石坂を見上げて、
「バカな。航空突撃兵がとうしてz軸の移動に地を這う必要が?」
メアリック・ウルブラオ(原初の蒼・g00018)が独り言のように呟いて、文字通り空へと飛びあがる。
階段を駆け上がる足音を聞きながらメアリックが青い瞳をゆるりと細め、晴天の空に映えるようなオレンジ色を見つめながら空を翔る。
「よし! 俺の勝……えーそんなのアリ?」
石坂の頂上を勢いよく踏み締めたマティアスが後ろ振り返ってみれば、優雅に空を飛ぶメアリックの姿が。
風情がなーい! なんて言うようなマティアスの言葉に、メアリックはふむと真剣な表情を見せる。
風情が無いと言われれば帰す言葉もなく。また人出も多く、凧揚げなんかあがっていてそれにぶつかってしまっても危険だろうと、メアリックは男坂の真ん中あたりに素直に降り立ち己の足でゆっくりと上がっていく。
元より勝負をするつもりもなかったのかもしれないメアリックに、メティアスは唇を尖らせながらものんびり上ってくる様子を見つめた。もちろんブーイングも忘れずに。
男坂を上がり、鳥居で一礼した二人は宝物殿の横を通って本殿へ向かう。
「道真公と言えば二面性のある人物だ。雷神怨霊として畏れられながら、学問に秀でたお陰で神として復権した」
「学問の神様のご利益にはぜひ与りたいところ!」
俺も道真公やメアリックみたいにストイックに勉強できたらいいんだけど、とマティアスは頬を掻いて苦笑する。
そんなマティアスにメアリックはふ、と笑みを零して、学び続ける意識があるなら大丈夫だろうなんて肩を叩いた。
蓄えた知識が役に立つとは限らない。だがそれでも学び続ける事に意味があるのだろうと。
そうこうして手水舎で清めてから辿り着いた本殿では沢山の人々が参拝しているようで、去年と比べたらこうして人々が帰還したのだと、まさに実感できる時間となった。
人波に揉まれながら、二人は参拝の作法に則り両手を合わせる。
(「得意な化学を伸ばして苦手なラテン語を克服したい。隣の彼の様に教養のある人になりたい」)
マティアスは目を閉じ、真剣な面持ちで心の中で呟いたそれは願い事というよりも、叶える為の決意表明だった。
ご利益に与りたいとは言っていても、自分で少しでも努力しなければなりたいものにはなれない。きっとマティアスはその事に知らず知らずの内に知っていたのかもしれない。
そうして理想とするのは一緒に初詣に来てくれたメアリックなのだろう。
そんなマティアスの胸中を知ってか知らずか、メアリックが横目にマティアスを見つめていた。
真剣な顔をして一体何を願っているのか分からないが、メアリックはそっと願ったのは――。
(「枠が余るなら、隣の彼の願いを聞いてやって欲しい。何かは知らないがね」)
メアリックにはあえて願うべき願いが無い。だが先達として拝んでおこうと合わせた掌。目の前の御神前に頼むのは年下の同僚を思う優しい気持ちだった。
互いの願う内容は分かる事はなくても、信頼し認め合う中のその温かな気持ちはもしかしたら神様に届く事だろう……。
「よっし、参拝したし屋台行こう!」
再び人波を抜けてマティアスとメアリックは屋台が連なる参道へ足を向ける。
香しいソースの香り、甘いチョコレートの匂い、鉄板が奏でる音などが合わさる参道はお腹の虫を起こすような気さえしてしまう。
ソースの香りに惹かれども、マティアスの足はほかほかと湯気が立ち上る屋台で。
「ドイツ人としてこれは見逃せないよな!」
マティアスの視線の先には『じゃがバター』の文字が。
機械化ドイツ帝国出身であるマティアスにとってじゃがいもは切っても切り離せないものなのだろう。
じゃがバターに心奪われるマティアスにメアリックがお金を渡すと、元気に「やった! ありがとう」と弾んだ声が返ってくる。
じゃがバターを買いに行ったマティアスを見送りながら、メアリックは別の屋台に足を延ばしていた。
互いに欲しいものを買って合流したのはいいが、マティアスはじとりとメアリックの手に握られた銀色の缶を見つめる。
「運動したんだ。いいだろ!」
「ふーん……」
マティアスが何かを言うよりも早く、メアリックはそう言い捨て缶をあおる。のど越しスッキリなビールをごくごく飲んでいるメアリックに、マティアスはただその運動で消費したカロリーより、ビールで摂取するカロリーの方が高そうだけど、なんて小さく呟くのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【エアライド】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
リーシャ・アデル
・心情
さぁて!それじゃあ大天使達の計画を妨害していきましょうか!
クリスマスをアンタ達の信仰稼ぎには使わせないわよ!
・戦闘
残留効果の≪光学迷彩≫で隠れて接近しつつ、パラドクス『翠焔・創像:シャイニングバースト』で攻撃するわ
その後はまぁ、【臨機応変】に対応していくわね
・その他
アドリブ等は大歓迎よ
マティアス・シュトローマー
アドリブ連携◎
幼い頃、毎年クリストキントに手紙を書いていた身としては絶対に見過ごせない事件。まずは偽物のサンタクロース達を撃破しないとね
……にしても、サンタ服まで準備してあるなんて。さすがはゼタ
【避難勧告】で集まった人達の安全を確保したら、仲間と連携してパラドクスを発動。銃に見立てた人差し指からパラドクスを込めた弾を放ち、貫いた箇所を爆破させていく
随分と仕事熱心だけど……余所見してる暇なんてある?
狙うのは仲間の攻撃でダメージを受けている箇所か翼。敵の機動力を削ぐように立ち回ろう
反撃の矢は【エアライド】を織り交ぜた動きで出来る限り躱すか、【フライトドローン】を盾のように展開しつつ臨機応変に迎撃を
●
シャンシャンシャンと鈴を鳴らし、高らかな歌声を響かせてくるくる踊っているのは『クピド』たち。
彼女たちは手にした綺麗に包装されたプレゼントを見せつけるように踊りながら行進していた。
「幼い頃、毎年クリストキントに手紙を書いていた身としては絶対に見逃せない」
偽物のサンタクロースたち……クピドが行うパレードを見つめながらマティアス・シュトローマー(Trickster・g00097)はそう口にする。
物陰に潜み、クピドがプレゼントを集まっている人々に渡さないように目を配り、いつでも飛び出せるように身構えていた。
その傍にはサンタ服に身を包んだリーシャ・アデル(絆紡ぎし焔の翼・g00625)が赤色の翼を羽搏かせている。
マティアスと同じようにリーシャもまたクピドを睨みつけるように視線を向けていた。
「はいはーい! みんなにプレゼント配っちゃいまーす!」
くるくる踊るクピドが笑顔で手に持った品を持ち上げた瞬間、【光学迷彩】で隠れていた2人が勢いよく飛び出した。
「クリスマスをアンタ達の信仰稼ぎには使わせないわよ!」
炎と魔力を収束させた光球を掌に生成したリーシャが叫びながら、両腕を前方に突き出す。
翠焔・創像:シャイニングバースト(ブレイズ・リアライズ・シャイニングバースト)の貫通力の高い魔力光線がプレゼントごとクピドを射抜く。
「キャー! 何かしら何かしら!」
「大丈夫よ! プレゼントはまだまだありますからねー!」
眩い魔力光線に翼を散らしたクピドを跨ぎ、新しいプレゼントを取り出すクピド。どうやら彼女たちは襲来してきたディアボロスよりも、プレゼントを配る事の方が大事らしい。
「随分と仕事熱心だけど……余所見してる暇なんてある?」
銃に見立て人差し指をクピドに突きつけたマティアスがにんまり笑う。クピドの背後を取ったマティアスが【避難勧告】で集まった人々を逃がしていき、ファイアーヴェルクを発動させた。
夜空を彩る大輪の花のような一撃が、明滅する赤い光とサイレンを塗り替えるように咲き誇る。
【エアライド】で飛びまわりながら、マティアスはプレゼントを配ろうと躍起になるクピドを次々に貫き爆破させていった。
「……にしても、サンタ服まで準備してあるなんて。さすがはゼタ」
「ディアボロスサンタって感じです」
背中越しに会話を交わすサンタ服を着る二人。
クピドがしくしく大袈裟に泣き真似して、狂愛の毒を宿した矢を放つ。だが、それさえも見越してるとでも言わんばかりの動きで、マティアスは空を蹴って続けざまにフザイアーヴェルクを撃ち込んでいく。
リーシャも翼を大きく羽搏かせると再び翠焔・創像:シャイニングバーストで、空舞うクピドを射抜いていった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
【避難勧告】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
ネリリ・ラヴラン
事情を知らない人から見たら
完全に悪者になっちゃうんじゃないかな、これって
なので偶然を装っちゃおう
幸い一般人さん達に誰が使ったPDかは解らないって思うから
渡そうってしてるクピドさん達の頭上から
”終わらない祝祭”で呼び出した南瓜を落すよ
わー、天使様大丈夫かしら!
でも、そんなことよりどこから落ちてきたのかしら
もしかして……悪魔の仕業!
ネリリちゃんが犯人なわけだけど
危ないから一旦逃げてって感じで一般人さん達を避難させて
プレゼント貰うどころじゃない感じにしたいわ
他の天使さん達にお前でしょって言われても知りませんで通すよ
それより天使様、また降ってくるわ!
【連続魔法】ができる余裕があったらいっぱい落とそうっ
「事情を知らない人から見たら、完全に悪者になっちゃうんじゃないかな、これって」
マティアスとリーシャが突撃する少し前。
プレゼントを受け取りたいと集まった人々が見える位置にいたのはネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)だ。
ネリリは人差し指を口元に当て、少しだけ悩んだようにうーん、と呟いた。
(「偶然を装っちゃおう」)
ネリリが導き出した案。すぐさま実行しようと、戦闘が開始された二人の隙を埋めるように終わらない祝祭(マッド・ハロウィン)で巨大なハロウィン南瓜を作り出して、クピドの真上に落下させた。
「わー、天使様大丈夫かしら!」
季節外れの巨大なハロウィン南瓜に驚くクピドに、ネリリはさも心配そうに声をかける。
どこから落ちてきたのかしら、もしかして……悪魔の仕業! なんてネリリは口に手を当て言ってのけた。
マティアスの【避難勧告】に合わせて、ネリリも集まった人々に逃げるように告げていく。南瓜が降ってくる中でプレゼントなど貰っている場合ではないと、人々はその場をどんどん離れていくのを確認したネリリがクピドへ向き直った。
「この南瓜はあなたの仕業でしょー!?」
「ええ? 知らないよ! それより天使様、また降ってくるわ!」
連続魔法で発動された終わらない祝祭(マッド・ハロウィン)が再びクピドに落される。
キャーなんて言いながら、ネリリはどさくさに紛れてどんどん南瓜を量産しては、クピドに落して圧し潰していくと、辺り一面白い羽根が雪の様に積もっていった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【液体錬成】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
●
「ああ、折角楽しいパレードが……クリストキント様からのプレゼントが……」
しょんぼりと肩を落とし、クピドとは正反対の黒い翼をはためかせて『慈愛天使・ウィリエル』は嘆いていた。
逃げていく人々の背中を見送るウィリエルの瞳は悲哀に満ちているようで、それでも形がかろうじて残ったプレゼントの箱を持ち上げる軽く汚れを落として、アスファルトの海に沈んだクピドの亡骸の傍に置く。
「仕方ありません……あなた方を倒してから、ゆっくりとプレゼントを配らせて頂きましょうか」
サンタ服にサンタ帽を身に纏ういで立ちで、ウィリエルは目の前で武器を構えたデイァボロスにそう宣言したのだった。
リーシャ・アデル
・心情
クリスマスパーティーなら、アタシ達が開いてあげるわよ
アンタ達を、倒した後でね!!!
・戦闘
残留効果の≪エアライド≫を使いつつ、【火炎使いと】【浄化】による浄化の炎を纏わせたパラドクス『翠焔・創像:デモリッシュアーツ・クロス』で攻撃するわ
炎は、アンタだけの専売特許じゃないのよ!
・その他
アドリブ等は大歓迎よ
ネリリ・ラヴラン
皆へプレゼントを配ろうってお話は賛成なんだけどね
サンタさんを演じたいのなら、見返りは求めちゃいけないわ
信仰を集める為の手段な以上
それは贈り物じゃなくて、交換なんだもの
【エアライド】で宙を蹴って加速しつつ【飛翔】するよ
街中なら建造物もそれなりにありそうだし
距離を取りながら、遮蔽物を使う事も考えつつ
こっちは”星なき夜の交響曲”を【高速詠唱】するわ
目標は当然ウィリエルさんに定めて
作り出した蝙蝠爆弾を飛び込ませて起爆させちゃおう
見た目だけ飾っても、無償の愛を分け与えられないなら
ただのコスプレって事ねっ
もう一回サンタさんの事をお勉強し直してくると良いわ
アドリブや連携は歓迎だよ
マティアス・シュトローマー
プレゼントは俺達が配るからご心配なく!
戦いでも人々を楽しませる事でも負ける気がしないな
仲間と連携してパラドクスを発動。【エアライド】を織り交ぜながら具現化した大鴉達を足場に戦場を駆け、蹴りや銃撃の連続攻撃を浴びせる。トリッキーな動きに【飛翔】も加えて、さらに敵を錯乱させよう
狙うのは翼か火の粉を放つ両腕。派手な陽動で敵の注意を引き、仲間が動き易いよう立ち回れたら
小さな火種が大きな火事に繋がる事もあるからね、油断はしないよ
反撃は【フライトドローン】を盾のように展開してダメージを軽減するか、【飛翔】で躱し致命傷は避けるようにしたい
サンタクロースとして会いに行きたい人達がいるんだ。道を空けてもらおうか
「プレゼントは俺達が配るからご心配なく!」
「クリスマスパーティーなら、アタシ達が開いてあげるわよ。アンタを倒した後でね!!」
サンタ服の裾を揺らし、しょんぼり顔の『慈愛天使・ウィリエル』にマティアス・シュトローマー(Trickster・g00097)とリーシャ・アデル(絆紡ぎし焔の翼・g00625)が地面を蹴り出し肉薄する。
【エアライド】の残留効果を惜しみなく使い、アスファルトと空中を蹴って進むトリッキーな動きの二人に、ウィリエルは大きな溜め息と共に肩を竦めると、迫りくるディアボロスを迎撃するために黒翼と両腕を開いた。
微塵も臆さない様子なのはディアボロスと脅威に思っていないからなのだろうか。
「炎は、アンタだけの専売特許じゃないのよ!」
「そんな風に仰るならあなたの炎はさぞかし美しいのでしょうか」
ウィリエルの周囲に小さな火の粉が爆ぜる。リーシャがその火の粉に怯む事なく、何もない空間に武器を描く。
リーシャが発動した――翠焔・創像:デモリッシュアーツ・クロス(ブレイズ・リアライズ・デモリッシュアーツ・クロス)の熱い炎はウィリエルの肉体を打ち砕くために向かっていく。だが、ウィリエルもまた開いた両腕から放つ小さな火の粉をリーシャへと放っていた。
互いの衣服が、髪が、肌がひりつく痛みを植え付けていく中で、
「Volltreffer!」
爽やかな声音が響く。
ウィリエルの鼓膜を揺るがした声の主であるマティアスが、オレンジの髪を日に透かし天使の頭上を跳ねまわっていた。
マティアスの足下にはフッケバインを発動させて具現化した大鴉。
数多の大鴉を足場に戦場を跳ね回りながら、マティアスがアクロバティックな蹴り技と銃撃でウィリエルの体にダメージを重ねていく。
「随分身軽なのですね。うん、ぜひわたしたちと一緒に信仰心を集めてもらえたら効率が良さそうです」
「そんなのごめんだね。俺はサンタクロースとして会いに行きたい人達がいるんだ。道を空けてもらおうか」
「……ふぅ、残念です」
ふられてしまいました、とウィリエルは真顔で言って再び火の粉を放つ。
触れれば急激に延焼し、高温で焼き尽くしてくる火の粉から、マティアスはエアライドを駆使して酷い火傷を負わないように注意を払って【飛翔】していく。
舞い上がる青い空に映えるオレンジが揺れる中、火の粉が混ざり込もうと浮かんでいたその時だった。
「っ!!」
ウィリエルの周囲に突如現れた小型の蝙蝠が、ウィリエルを囲み爆発を起こした。
「皆へプレゼントを配ろうってお話は賛成なんだけどね。サンタさんを演じたいのなら、見返りは求めちゃいけないわ」
マティアスとリーシャの派手な陽動でウィリエルの注意を引いている間に、エアライドと飛翔を使いながらネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)はウィリエルと距離を取りながら詠唱を終えていたのだ。
星なき夜の交響曲(ルナティック・シェル)――ネリリが指先で描いた魔法陣からは次々と小型の蝙蝠が現れている。
「……見返り、ですか。あなたたちからはそう見えるだけなのでしょう」
ウィリエルは小さく笑うと、黒翼を何度かはためかせる。狙いはネリリなのだろう、仄暗い水の底のような瞳を淀ませたウィリエルの翼が羽搏く度に鋭い閃光が迸っていく。
ネリリを断罪するために放たれた光、ということなのだろう。だが、ネリリはその光からのダメージを最小限にとどめるべく空を翔る。
「もう一回サンタさんの事をお勉強し直してくると良いわ」
見た目だけ飾ろうとも、無償の愛を与えられるわけではない。ただのコスプレだ。
ネリリが宙を蹴ってウィリエルに蝙蝠を飛ばすと、すぐに軽快な動きでウィリエルを翻弄するマティアスがフォローに入る。
連携を重ねていくリーシャたちに、ウィリエルは眉を下げて火の粉と光りを放っていった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【建物復元】LV1が発生!
【飛翔】LV2が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【グロリアス】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!
マティアス・シュトローマー
さすがはアヴァタール級。見た目よりも随分とタフなんだ
でもこちらも引く気は無いよ
パラドクスを発動。ビル等の建物や障害物の間を縫うように【トラップ生成】で蜘蛛の巣状のトラップを張り巡らせ、敵への牽制を
それからとっておきのサプライズ!
さらに死角から捕獲ネット状にした本命のトラップを放ち、ダメージを与えつつその動きを封じる
一瞬でも隙を作り出せればそれで十分。罠使いとして仲間の攻撃の援護に徹しよう
反撃の歌声はオーラ操作で耳を覆って対処。それでも思考を乱されるなら、一緒に戦う仲間の姿から勇気を貰ってその歌声を振り払う
流行りのクリスマスソングなら危なかったかも!なんて
こんな所で立ち止まる訳にはいかないからね
リーシャ・アデル
・心情
さーて、今まで本気じゃなかったとは言わないけれど……畳み掛ける為にも、見せてやるわ限界突破を!!!
・戦闘
パラドクス『皓焔・纏想 HOLLOW-HEART』とネメシスモードの発動で竜人の姿に変化し、残留効果の≪飛翔≫と≪エアライド≫で【空中戦】からの、【全力魔法】の力も籠めたとっておきの【貫通撃】を叩き込んでやるわ!
・その他
ネメシスモードによる竜人の姿は淡い紫色の翼、角、尾を持ち、淡い桃色の長髪、マゼンタっぽい色の瞳を持つドラゴニアンです
アドリブ等は大歓迎よ
歌声が柔らかな響きを持って思考を蕩かしてくる。
マティアス・シュトローマー(Trickster・g00097)がオーラ操作で耳を覆い、重傷にならないように対処しながら、その灰色の瞳を細めていた。
背後から追いかけてくるウィリエルは表情を変えないままではあるが、どこか攻撃の手には焦りが見えるようで。
「さすがはアヴァタール級。見た目よりも随分とタフなんだ」
「褒めていただけるのは嬉しいものですね」
互いに攻撃を重ねていく手を緩める事はなかった。それ故に相応のダメージも疲労感も蓄積されてはいるが、マティアスは悪童らしい笑みを崩すことなくさらにウィリエルを追い詰める為にパラドクスを発動させる。
「じゃあ、俺からのとっておきのサプライズ!」
背後にいるウィリエルへ振り返ったマティアスが笑う。それは至極楽しそうな、例えるなら悪戯が成功したような少年の顔だ。
「アアア!」
蜘蛛の糸をイメージした楽しい悪戯――シュピネファーデン。【トラップ生成】で蜘蛛の巣状のトラップが幾重にも張り巡らされていることにウィリエルは気付いていた。だが、そのトラップを避けることすらも今の状態では難しかった。
鬱陶しそうに蜘蛛の巣状の罠を掻い潜ぐった先に見えたマティアスの表情で察したとしても、彼の攻撃は防ぎようがなかったのだ。
蜘蛛の巣に触れた瞬間、ウィリエルの体に走る焼け付くような痛み。思わず漏れた悲鳴に、ウィリエルは悔しそうに眉を寄せてマティアスを睨みつけた。
「俺は陽動。本命はあっちだ」
マティアスがにんまり笑ったまま、ウィリエルの後ろを指差す。
焼け付く痛みに吐息を漏らし、ウィリエルはその指差す先……自分の後ろを振り返った。
「さーて、今まで本気じゃなかったとは言わないけれど……畳み掛ける為にも、見せてやるわ限界突破を!!!」
炎を描いていた時の姿とは違う。赤色の翼は形を紫色へ変わり、先ほどまではなかった角と尾が生えた淡い桃色の髪を揺らしていたのはリーシャ・アデル(絆紡ぎし焔の翼・g00625)だ。
ウィリエルは天使であったはずのリーシャがまるで竜人のような姿になっていることに瞠目していた。
仄暗い水の底のような目が見開かれている様子に、リーシャは得意げな笑みを浮かべてマゼンダの瞳を細めると、空高く【飛翔】する。
皓焔・纏想 HOLLOW-HEART(ブレイズ・シルエット・ホロウハート)、リーシャが発動したパラドクスとネメシスの効果によって変わった姿にウィリエルは動揺したまま動けなかった。いや、動揺とこれまでマティアスたちが重ねたダメージのせいもあるのだろう。
「全力魔法の力を籠めた、とっておきの貫通撃……味わってちょうだい!」
竜人の魂に託された力を自らの力を重ね合わせた刃のごとき鋭い一撃が、リーシャの手から撃ちだされていく。
この一撃を叩き込む為にオレンジ色の彼は自分を引き付けていたのか……ウィリエルは知らず知らずのうちに悪戯に、罠に掛かっていたのかと唇を噛みしめていた。
「ああ、ああ、私はプレゼントを配る為にきたというのに」
「安心しろよ、俺たちがちゃんと配るから」
「見返りも要求しない、ちゃんとしたプレゼントをね」
橙と淡い桃色が混ざり合ったような錯覚を感じながらウィリエルは両腕を開く。悪あがきだとしても、むざむざとやられる訳にはいかないのだ。
両腕を広げたウィリエルにリーシャはマゼンダの瞳を細めた。ウィリエルの覚悟を感じたのか、或いは確実な一撃だと自信があったのか。
そのどちらかはわからなくとも、空気を切り裂いて真っ直ぐにウィリエルを貫いたリーシャの一撃はウィリエルの命を奪ったことは間違いなかった。
ウィリエルの火の粉舞い散る両腕が力なく落ち、羽ばたく翼が風に煽られ広がりながらアスファルトの海に沈んでいく。
全力魔法の一撃を放ったリーシャが小さく息を吐いた。白く染まった吐息がゆっくりと滲んで消えていくのが視界の端に見える。
「お疲れ様、あとは中央区の人達にプレゼント渡すだけだね」
「そうですね。贈り物喜んでもらえたらいいね」
こうしてクピドとウィリエルを倒したディアボロスたちは、プレゼントをきっと待っているだろう中央区の人々のもとへ向かう事にしたのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【飛翔】がLV3になった!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【命中アップ】がLV2になった!
マティアス・シュトローマー
Frohe Weihnachten!
さっきは設営がまだで強引に移動(避難)してもらったけど、もう大丈夫。バッチリ準備できたからさ!
【アイテムポケット】で持ち込んだ支援物資を、サンタクロースらしく声を掛けながら配っていく。中身は保存のきくインスタント食品やすぐに食べる事のできる携帯食。暖かい膝掛けなんかも喜んでもらえるかな
良かったら俺の相棒とも仲良くしてあげてよ
ほら、あっちにいる——
さらにトナカイ仕様に飾り付けた【フライトドローン】に指示を出し、子ども達にはカラフルなキャンディを空から降らせてプレゼントしよう
あはは、掴めた分だけ持って帰っていいからね
記念撮影ももちろん大歓迎!
素敵なクリスマスを
リーシャ・アデル
・心情
さぁ、敵も倒したしこれからがクリスマスの本番よ!!
・行動
残留効果の≪アイテムポケット≫で持ち込んだクリスマス用品で盛大にパーティーよ!
クリスマスプレゼントも配るし、楽しくしましょ!
パラドクス『翠焔・創像:リアライズペイント』で世界をクリスマスに彩る【アート】も用意しちゃうわ!
さぁ、楽しみましょ!!
・その他
アドリブ等は大歓迎よ
ネリリ・ラヴラン
さて、前座はおしまいっ
クリスマスパーティの始まりだよ♪
特注の(全身図)サンタさんの衣装に着替えて
会場をこしらえたら、支援物資で保存食を持ち込むわ
でも、配給みたいでパーティ感が足りないかな
それなら、PDで作り出す魔法陣スピーカを利用して
定番のクリスマスソングを辺りに響かせてみよう
ショートケーキやシュー、暖をとる為の暖かなスープ
物資が明日を救うのなら、こっちは今の沈んだ気持ちを救うラインナップね!
食料関係は、分担したりして少数づつ色々持ち込んで
こっそり【口福の伝道者】で増やしちゃおう
何者かって?
クリスマスにプレゼントを持ってくるのは
サンタクロース以外のだれでもないんだよっ
アドリブとかは歓迎!
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「さて、前座はおしまいっ。クリスマスパーティーの始まりだよ♪」
桃色のキュートなサンタ衣装に着替えたネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)が、可愛らしい笑顔を浮かべて中央区の人々にそう告げる。
特注のサンタ服のミニスカートの裾をひらひら揺らし、急ごしらえではあるがそれらしい会場の飾りつけもしていく。
「敵も倒したしこれからがクリスマス本番よ!!」
ネリリと同じようにサンタ服を着て、会場を彩るためのアートを用意するのはリーシャ・アデル(絆紡ぎし焔の翼・g00625)だ。
空中に描かれた絵に子供たちが嬉しそうに声をあげる。
「さっきは設営がまだで強引に移動してもらったけど、もう大丈夫。バッチリ準備できたからさ!」
移動、もとい避難である。
いたずらっ子の様な笑顔にウインクをひとつ。爽やかな柑橘系のような笑みを浮かべたマティアス・シュトローマー(Trickster・g00097)が、【アイテムポケット】で持ち込んだ支援物資を取り出していく。
もちろんしっかりとラッピング済みだ。剥き出しのままで渡してしまったら、風情がなくなってしまうから。
「わぁ! クリスマスみたい」
「おんがくもクリスマスだよ!」
「本当にありがとうございます」
母親に連れられた兄弟がマティアスとリーシャからプレゼントを受け取ると、嬉しそうな笑顔を見せてくれる。
会場となった場所は殺風景な広場だが、ディアボロスたちが頑張ったおかげで温かな空間へとなっていた。
「ショートケーキやシュークリーム、温かなスープも用意してあるからね!」
魔法陣スピーカーで定番のクリスマスソングを流していたネリリ。
テーブル代わりの台にはクリスマスらしいショートケーキがずらりと並び、ちょっと離れた所にはほかほかと白い湯気をあげるスープが置いてある。
物資が明日を救うのなら、今は沈んでいるであろう気持ちを救うラインナップ! だとネリリは得意げな表情を浮かべている。
食料関係はなんとなく三人で分担してあるものの、ネリリは少数ずつ色々と持ち込んでいたのだ。
それらを食事代わりに食べてこっそり【口福の伝道者】で増やしていく。
「プレゼントはまだまだあるから、焦らなくても大丈夫よ!」
会場をクリスマスに彩りながら、リーシャも【アイテムポケット】からプレゼントを取り出し配る。
感謝の声は温かく、人々の笑顔にリーシャもつられて笑みを浮かべた。
さぁ、楽しみましょう! というリーシャの言葉に人々が、それに答えるように声を上げてグラス代わりの紙コップで乾杯。
持ち込んだクリスマス用品で出来る限りの盛大なパーティーは、人々にとって心を潤していくものだった。
「良かったら俺の相棒とも仲良くしてあげてよ」
子どもたちに目線を合わせるようにマティアスはしゃがむと、「ほら、あっちにいる――」と言って空を指差した。
マティアスの指につられるように子どもたちの目が空へと向かうと、そこにあったのは……。
「わ! トナカイだ!」
「なんか降ってくるよ!」
きゃっきゃとはしゃぐ子どもたちの真上を飛んでいたのは、マティアスのフライトドローンだった。
トナカイ仕様に飾り付けされたフライトドローンが旋回し、カラフルなキャンディが慈雨のように子どもたちに降り注いでいく。
「あははは、掴めた分だけ持って帰っていいからね」
跳ねて、跳ねて、カラフルな雨にはしゃぐ子どもたちにマティアスが柔らかく微笑んだ。無邪気な子どもたちにつられるようなその笑みは優しく、温かな色を含んでいるようで。
おにいちゃんありがとう、と口にする子どもたちに、マティアスの胸にじんわりとしたものが広がっていくようだった。
「助かります……こんなに食糧やブランケットまでいただけるなんて」
「感謝してもしきれないです。貴方たちは一体……」
リーシャとネリリに感謝の気持ちを述べた人々。何者かと問う前に、ネリリはリーシャの手を取って愛らしい笑みを一つ向ける。
「クリスマスにプレゼントを持ってくるのは、サンタクロース以外のだれでもないんだよっ」
にこりと笑って寄り添うサンタ服のリーシャとネリリに、中央区の人々も満面の笑みを浮かべていた。
クピドとウィリエルがパレードしていた時よりも、今この時間はそれを上回るほど楽しい時間になり、この笑顔が自分たちの手で護れたことを実感する。
「記念撮影ももちろん大歓迎!」
寄り添っていたネリリとリーシャの隣にひょっこりとマティアスが姿を見せると、手にしていたプレゼントを集まっていた人々に手渡した。
「素敵なクリスマスを」
穏やかな声音を響かせたマティアスに、ネリリとリーシャも続くように言う。
沢山のプレゼントに、優しい時間を過ごせたのは彼らディアボロスのおかげだと、中央区の人々はそう口にする。
彼らがこんな素晴らしい時間をくれたのだと、人々の胸に、思い出に刻まれたはずだ。
感謝の言葉を耳にしながら、こうして三人は人々とともにもう少しだけクリスマスを堪能していくのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】がLV3になった!
【液体錬成】がLV2になった!
【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【反撃アップ】がLV3になった!
【凌駕率アップ】LV1が発生!