リプレイ
秩序善・はかり
法と秩序を司る天使として、偽りに満ちた東京の状況を見過ごすことはできませんね。
アークデーモン、大天使、ともに港区の支配者にはふさわしくありません。ともに撃退するのみ。
……というわけで、戦術の基礎からいきましょう。天使の軍勢に対して機動力で有利を取る必要があります。そのために、はかりのパラドクスで復讐者を飛行させましょう。頭上を取られることを天使は極端に嫌いますから、我々を追い払おうとするはずです。
はかりの敷いた法に歯向かうものは条文に従い攻撃されます。時間を稼ぐのが目的ですから、深追いしないようにしてくださいね。
朧絵・ぬる
☆他人との連携は歓迎です
●心境
息の根だけではなく、その企みをも止めなければならないか
まったく、布石とか足止めとか、望むところとは言えないけど、今更やるしかない…!
それにしても随分悪趣味な連中だね
理不尽に奪い続けてきたのはほかならぬ奴ら自身なのに、今更よく救世主のような小芝居を打つとは
恥知らずにもほどがある!
さて出撃だ!キミの力を借りるよ、パラダイムホルダー!
●行動
陽動をする
一定な距離を保ってフリージングミサイルをばらまき、敵の注意を引こうとする同時に味方に有利な効果を残す
※世界定礎の規(パラダイムホルダー)とは巨大な円規に見える可変武器です。この行動ではランチャーモードに変形させて使います。
天笠・亜樹
よーし、初めての実戦ですね。頑張りますよ。
天も魔もともに滅ぶべし。ははは
と、言う訳で遅滞戦術。
では、ビル陰に隠れながら契約召喚で大天使を召喚して自爆特攻を繰り返させましょう。
「使い捨てても良心は痛まない、天使たちの進行を邪魔できる。
我ながらいい作戦ですね。こいつらの所為で色々失った訳ですし、いい気味です」
ばれた時は召喚対象をアークデーモンに変えて最後まで嫌がらせを。
「天使の皆さん。初めまして、お久しぶりです。ディアボロスです。
さて、挨拶はここまでにしてかつての復讐を。消え去った私たちの痛みを知れ」
他の人との連携を忘れずに最後まで暴れます。
来栖・禊
大天使のくせにみみっちぃこと考えるんだね。
まぁ、悪くないんじゃない?
復讐者に役目を奪われるオチとか笑えるし。
大天使とやらを指差して笑ってやるのも良いけど、今回は時間稼ぎに動くよ
おもちにリドルウェーブを使用させて注意を惹く。
その隙に僕が忍び歩きで素早く近づきサクっと不意打ち。
おちょくり煽りつつ、刺したら素早く後退するを繰り返しておもちと連携し撹乱。
時間稼ぎが目的だからね、嫌がらせメインに行動したい。
ちなみにこれは作戦であって、僕の性格が悪いわけじゃないよ。
あっその目は信じてないでしょおもち
酷いなぁなんて笑って。
さぁ、覚悟しろよ。確定負け犬共
気付いた時にはもう遅いってね
白石・明日香
怒りなどない。何もかも失っているが故に記憶すらもないからそんな感情を抱きようがない。けど、この先に何かがあるのだけは分かる。だから進む失ったものを取り戻すために!
周囲の建物を使って相手の上を取って仕掛ける!上から動きを観察して行動を読み機を見て飛び降りる。
その際武器を建物の壁に突き立てて速度調整しつついざとなったら強引に軌道修正して間合いに入ったら纏めて切りつける!当たればいいがそうでなくてもこちらがいると分かったら対処で動きを止めるだろうしそれでいい。
遊びに付き合ってもらうぜ天使さん・・・
ワルゼロム・ワルゼー
★他ディアボロス達との連携歓迎
同旅団メンバーとの描写希望
初戦の相手が大天使とはなんとも皮肉な話よな
ひとまず遅滞戦術か、可能な限りヤツの足を遅らせればよいのだな?
まずは搦め手よ
大天使の通り道の民衆を説得あるいは買収し、
「港区のアークデーモンはディアボロス達によってほぼ鎮圧されつつある」
と大声で噂させよう
ヤツの目的が布教なら港区への遅参は無意味な物となる
真偽を確かめればすぐバレそうだが、迷いを生じさせるには十分であろう
あとは他のディアボロスと連携し、襲撃をしかけよう
襲撃にて偽報をより信じてくれればなお重畳よ
アタックは主にサポート。神蝕呪刃で敵の装甲を狙い、ダメージアップに貢献するとしよう
ローゼマリー・ランケ
※共闘・アレンジ等歓迎
ンー、足止めすれば良いんデスヨネ?
シンプルに相手の進行ルートを邪魔すれば良いのデハ?
利用できる物は何でも使っちゃいマショウ!
場所が分かってるなら、周辺の地図を用意してトレインの中で共有し
想定される進路を待ち伏せて迎撃する
可能なら、現地の大型車両やコンテナ等で最短ルートを潰す
戦闘は時間を稼ぐ事に重点を置き、多方向から攻める様に散開して
周囲の物の投擲を中心にしたヒット&アウェイを繰り返す
相手の体勢を崩したり、妨害に使えそうな物が有れば
それを優先して攻撃に使用する(オイル缶や石灰袋等)
動きを奪った上で、幸運にも動かせる大型車両が有れば
仲間に注意喚起した上で乗り捨て突撃を敢行する
●
――港区ビル街通り。
「初戦の相手が大天使とは何とも皮肉な話よな」
ワルゼロム・ワルゼー(迷える枢機卿・g00179)が何とも言えない表情で嘆息しながら呟くそれに。
「そういうものですか。普通の一般人(天使)な私にはあんまり実感がありませんね」
天笠・亜樹(フリーのデジタルサマナー・g02644)が両手を頭の下に組みながら返すのに。
「そうかも知れません。ですが偽りに満ちてしまった東京を支配する者達を、この法と秩序を司る天使はかりは許せません」
ぐっ、と両拳を握りしめる様にした秩序善・はかり(スーパー秩序マン・g03422)が意気軒昂に頷いている。
「ンー、まあ取り敢えず足止めすれば良いってことデスヨネ?」
其々に反応の異なる天使達の様子に、親指を顎に乗せて首を傾げたローゼマリー・ランケ(ヴァイスティーガー・g00425)の問いかけに。
「まぁ、それでいいんじゃない? それにしても……アハハッ! 大天使って言ってもみみっちぃこと考えているんだねぇ? しかも、僕達復讐者(ディアボロス)に役目を奪われるオチとか、笑えるし」
ガスマスクの内側で嘲笑を浮かべ、何処か弾んだ口調で告げる来栖・禊(MAD RAT・g01033)のそれに。
「……なんでも良い。オレには過去の記憶も何もかもない。でも、この先に何かがあるのだけは分かっている! それを取り戻すために、天使を叩きのめせれば、それでいいんだ……!」
白石・明日香(体亡き者・g02194)が燃える様な赤い瞳に焔をくゆらせるのに。
「明日香殿は、そうであろうな」
とワルゼロムが吐息を漏らした。
「まあ、どんなに綺麗言を言おうが、理不尽に奪い続けてきたのはほかならぬ奴ら自身だぜ。それを今更、救世主の様な小芝居を打つとか、恥知らずにも程があるぜ、あいつら!」
ぺっ、と唾を吐き捨てながら叫んだのは、朧絵・ぬる(ザ・ブリーチド・g00222)
表情こそ無愛想ながらも、その白き瞳に揺蕩うのは、理不尽に奪われた者達を取り戻す復讐の焔。
其々の表情と決意を見て取ったはかりが、では、とハキハキと応える。
「アークデーモン、大天使……どちらにも相応しくない港区の支配者の地位を明け渡さぬために。皆さん、共に撃退に行きましょう」
はかりの呼びかけに、ぬる達はローゼマリーが予め用意しておいた地図をもとに、大天使の進行ルートへと急行した。
●
――ビル街に向かう入口。
背後から鳴り響く銃声の音を背にしつつ、ワルゼロムが銃声音に怯える様な表情を浮かべている民衆を見つけた。
(「先ずは絡め手と行くかのう」)
そう内心で呟き、震える民衆達に。
「お主らに、たっての頼みがある」
と呼びかけると。
「こ、こんな状況で……何だよ?!」
震える男達の1人に、すまぬが、とワルゼロムが粛々と話続けた。
「お主らの土地、このビル内部のアークデーモン達は、必ず我等ディアボロスが鎮圧する。ただ、その前に少しこの辺りに流して欲しい噂があるのだ」
「噂? ……どんな噂だよ?」
戦いの音に震えながらも問いかけるその男に、ワルゼロムが。
「港区のアークデーモンは我等ディアボロスによって鎮圧されつつある。そう噂を流して欲しいのだ。頼めるか?」
「? ディアボロス? ま、まああのアークデーモン達を倒してくれるってんなら、良いけれどよ」
ぶつぶつと不審げに首を傾げながらも、その噂を広めるべく銃声の反対側のビル街の外へと向かう彼等を見送り、ワルゼロムがふむ、と頷く。
(「此度は幸運にも上手くいったが……どうやら、嘗てディアボロス達がこの地を拠点としていた歴史は、クロノヴェーダによって改竄されている様だな」)
そう胸中で呟くワルゼロムの背筋を、冷たい汗が滴り落ちた。
「まあ、今回は運よく噂を流すことができマシタカラ、良いのデハ?」
「だな。教祖、オレ達は何も知らないんだ。次からは気を付けようぜ」
「……うむ。そうであるな、ローゼマリー殿、明日香殿。肝に銘じておくとしよう」
ローゼマリーと明日香からの慰めを受けて、ワルゼロムは首肯した。
●
『……何? ディアボロス?』
剣の乙女達が掴んできた情報を受け取り。
マキナエンゼルが微かに怪訝そうな表情になる。
(「まさか、嘗ての歴史の生き残りか? それとも、突然変異種か?」)
幾重もの可能性が脳裏を過るが、直ぐにマキナエンゼルは首を横に振った。
『であれば、降りかかる火の粉は払わなければなりません。行きますよ、皆の者』
マキナエンゼルの、その言の葉に。
天使達の群れが頷き、遠くから聞こえてくる銃声を気にしながらも、注意深く奥に入っていく。
目前の敵……ディアボロス達を滅ぼすために。
●
――銃声鳴り響くビル街に繋がる道の手前のビル住宅街の物陰に隠れながら。
「まったく、布石とか足止めとか、望むところとは言えないけれど、今はやるしかないんだよね……っ!」
「そうですね。まあ、これも良い経験だと思いますよ、ええ。天も魔も共に滅ぶべし。はははは」
呻く様なぬるの其れに、頷き愉快そうに口の端を持ち上げる亜樹。
「それでは皆さん、用意は出来ておりますね」
――ふわり、と。
空中を飛翔する様に天使の翼を開いたはかりに釣られる様にして、建物を登ろうとしていた明日香が飛翔して。
「上からの奇襲は任せたぞ、明日香殿、はかり殿」
「私達は、ぬるさん達の反対側からイキマスヨー!」
ワルゼロムと、ローゼマリーが空中へと浮かぶはかり達に目線でそう、合図を送っている。
尚、周囲には大型車両やコンテナの残骸によるバリケード。
いずれも他の進路を防ぐために、と待ち伏せをする間にローゼマリーが仕掛けたものだ。
結果として天使の軍勢は、亜樹達とワルゼロム達が其々に隠れているビルの真ん中からしか目的地に向かうことは出来なくなっている。
(「意外と、上手く行くものデスネー」)
とローゼマリーが内心で思うその間に。
「さて……そろそろ良い感じにやってきたかな?」
はかりのパラドクスの支援によって空中を漂う禊が口の端に笑みを浮かべて。
その隣で羽ばたいているスフィンクス『おもち』が其の愛らしい瞳で禊を覗き込むようにしたところで。
『ディアボロス発見、ディアボロス発見……!』
とソード・メイデン達の群れがはかりを視認し、飛翔して肉薄しようとするや否や。
『法を司る天使の威光により、復讐者の飛行を阻むことはこれを禁じます!』
そのソード・メイデン達の頭上を滑空する様に通り抜けたはかりが勇ましい声を張り上げた。
その声と、ほぼ同時に。
まるで酷い重力に満ちた空間の中に押し込まれたかの如く、天使の軍勢が不意に苦しげな表情を浮かべる。
そうして、動きを鈍らせたその瞬間を狙って。
「やぁやぁ、良い感じに惑わせてくれているね~。愚かな大天使さん達!」
――カッ、と。
『おもち』から不意に放たれた光が眩い閃光となり、空間に飛翔を封じられた天使の軍勢の意志を惑わせる。
その間に、ビルの隙間を旋回する様に空中を音も無く『歩いた』禊が、天使の軍勢の主……マキナエンゼルの背後に回り込み、其の背に生命狩りを突き立てた。
『ぐっ、後ろ……?!』
思わぬ奇襲に素早く体を捻る様にして光剣を抜き打ち様に振り抜くマキナエンゼルの刃を素早く身を引く様にして躱して後退する禊。
そのまま別の建物の影に隠れる様にした禊を追おうと振り向こうとした天使の軍勢に向けて。
「さあ、出撃だ! キミの力を借りるよ、パラダイムホルダー!」
世界定礎の規(パラダイムホルダー)をランチャーモードへと変形させたぬるが、ランチャーの引金を引き。
「ぬるさんの援護と共に突っ込んで下さい!」
左翼から降り注ぐ氷結のミサイル群の間隙を擦り抜ける様に、亜樹が契約した大天使が翼を広げて空中を疾走。
更に。
「今がチャンスデスネ~! ぶちのめしマスヨ!」
禊が作った隙を穿つ様にビルの影から飛び出したローゼマリーが近くに転がっていた空き缶や空の弁当箱を叩き付ける様に投擲。
「では、我も征こうぞ。……明日香殿!」
ローゼマリーの乱れ投げに身動きが取れなくなった天使の軍勢へと、ワルゼロムが妖刀に宿る呪いを解放。
呪詛を纏ったその刃を手近の天使の軍勢に振るうとほぼ同時に。
「隙だらけだな! 叩き斬ってやる!」
はかりの生み出した空間の加護を受けた明日香が天空から舞い降りる様に滑空し、マキナエンゼルの胸に妖刀の刃を突き出した。
突き出された明日香の刃を避けるべく、咄嗟にバックステップをするマキナエンゼルと護衛天使達のこれ以上の進行を阻む様に。
「理不尽に沢山のものを奪い続けてきた悪趣味な連中……! 其の動き、ボク達が止めてみせる!」
ぬるがランチャーの砲口から発射したフリージングミサイルが次々に着弾し、天使の軍団達の動きを縫い止め。
「はいはい、大天使さん、宜しくお願いしま~す」
そこに亜樹が放った大天使が急迫し、全身に蓄えていたエネルギーを天使の軍勢の中心で暴発させた。
轟音と共に起きた大天使の自爆によって、周囲のビルやローゼマリーがバリケードにしていた残骸を吹き飛ばし、戦場を大炎上させたところで。
「使い捨てても良心は痛まない、天使達の進行を邪魔できる、我ながら良い作戦ですね。こいつらの所為で色々失った訳ですし、いい気味です」
と小気味よさげな笑みを浮かべた亜樹が、続けざまに左手を翳す。
其の手の先に作られた魔法陣から姿を現したのは……。
『……アークデーモン、だと!?』
思わぬマキナエンゼルの怒声に亜樹がはい、と笑顔を浮かべた。
「天使の皆さん。初めまして、お久しぶりです。ディアボロスです」
『まさか生きていた、と言うのか……!?』
呻く様に頭を振るマキナエンゼルに亜樹が薄ら寒さを感じる頬笑みを浮かべるその間に。
「ハハハハハッ! ねぇねぇ、どんな気持ち? 僕達が生きていると知った今、君達はどんな気持ち?」
ガスマスクでくぐもった声で嘲る様に煽る禊。
その煽りと共に、禊が生命狩りを閃かせるのに、ぬるの冷気のミサイルで体の一部を凍てつかされ機動力を削がれていたマキナエンゼルが舌打ちする。
『一度態勢を立て直します……! 我が旗に集いし天使達よ、後退なさい!』
再びビル影に隠れる様に消えた禊達によって空けられた撤退先へと部隊を後退させるマキナエンゼル。
ソード・メイデン達も地を這う様にして、潮を引く様に後退する様を見送って、はかりがにっこり満足げに笑う。
「撤退して、作戦通りの場所へと無事に移動してくれましたね。皆さん、深追いは禁物ですよ?」
潮が引く様に撤退していった天使の軍勢を見送りながらはかりがそう告げるのに。
「うんうん、分かっているよ。今回は時間稼ぎが目的だからね。これ以上の深追いはしないって」
飄々とそう答える主……禊を咎める様な眼差しで見つめる『おもち』。
そんな『おもち』の様子を見て。
「あっ、其の目は信じてないでしょ、おもち。酷いなぁ」
そう笑う禊の様子を見て、パラダイムホルダーを良くやったという様に撫でながら、ぬるがぎゅっ、と拳を握る。
「今はまだ足止めだけれども、次は必ず、息の根を止めてやるからな……!」
「そうデスネー。其れでは、続いてアークデーモン達を倒しに行きマショウカ?」
ぬるの誓いに頷くローゼマリーの其れに。
「ええ……行きましょう」
牽制に召喚していたアークデーモンを呼び出していた亜樹が促すのに、はかり達は頷いた。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【飛翔】LV1が発生!
【冷気の支配者】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
【照明】LV1が発生!
【腐食】LV2が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV3が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
蒼生・楓月
アークデーモンも大天使も、手法が変わるだけで結論は変わらん。
人々を救うだと……笑わせるな。貴様らは存在を、尊厳を蹂躙した。
…… 刃振える限り、私が止まる事は無い。
ソードメイデンが人々に接触する前に強襲を仕掛ける。
ソードメイデンの進行方向の物陰に隠れ、【光学迷彩】を活用して潜み、近寄ってきたら攻撃を始めよう。
右腰の鞘に収めたズー・アル・フィカールを左手で抜き放ち、左肩に背負う天魔剛断剣を右手で抜き放ち、イレイスジャッジメントを放つ。
我々は存在を消された、であれば、そちらが抹消されるのも道理だろう。
長月・夜永
連携アドリブ歓迎です
あぁもぅ、ひとりで突っ込むとか!!
雪兎で滑るように高速で移動しながら、周囲の水分を集めて
『忍法・氷柱舞』を使用
作成する巨大な氷柱の投擲タイミングをズラして味方の援護、自身の防御に使用します。
正直、悪魔にせよ天使にせよ
現状の自分の実力では五分五分より勝率が低いと見ているので、かなり慎重です。
ブレイドブラストに対して
氷柱を盾として使用し攻撃を受け止め、スキがあればぶち当てるのを狙います。
自前の一番練度が高い技だけど、まだ足らなそう、、、
でも仕事は完遂するよ。ボクはデキる女の子だからね♪
深追いはせず。危なくなれば味方を連れて撤退します。
亜樹やはかり達の声を、まるで聞いていたかの様に。
「……ああ、任された」
遅滞戦術でアークデーモンとレジスタンスが戦う場所への遠回りを選択させられた天使達。
その軍勢を、一部凍てついたビル内で光学迷彩を施し隠れた蒼生・楓月(天使のデーモンイーター・g02355)が息を殺して見守っている。
楓月の気配に気がついたのか。
『……全軍、停止しなさい』
静かに告げるマキナエンゼルの言の葉に、ソードメイデン達がゆっくりと周囲の索敵を開始。
『良いですか。アークデーモンであれば、人々の為に彼等を屠りなさい。人であれば、危害を加えてはなりません。私達が彼等を助け、救世主となるのです』
反吐を催しそうなその声に。
(「人々を救うだと……笑わせるな」)
唇をきつく噛み締めた楓月が其の目を鋭く細め、結界術で周囲の氷の乱反射を利用し光学迷彩を一際強めて忍び寄った。
天使達がその気配を探知した様に、光輝を放つ二刀を頭上に構え、刃と刃を打ち合わせたその瞬間。
「……貴様等は存在を、尊厳を蹂躙した」
――キラリ。
片刃の曲刀……ズー・アル・フィカールの水銀の様に美しく輝く刃を左手で抜刀、一閃。
大きく下がった冷気で感知が鈍ったソードメイデンの反応が一瞬遅れる。
そのソードメイデンの体に穿たれた傷口に刃を跳ね上げ、切り上げる楓月。
振るわれた楓月の銀刃が食い込み、ソードメイデンの1体の脇腹から肩に掛けてを斬り裂く。
『ディアボロス発見。撃破します』
斬られたソードメイデンは、臆することも無く頭上で重ねた二刀をX字型に振り抜いた。
「ぐっ……!」
大上段から振られた刃にX字型にその身を斬られ、血飛沫を宙に舞わせる楓月。
鮮血が目に入り視界が赤く染まっても尚、右手は左肩に背負う天魔剛断剣へと伸び、其の柄をしかと握りしめ。
「……此は天寄りの神聖な裁き……貴様等を、抹消する!」
叫びと共に、横薙ぎにその刃を振るう。
振るわれた刃が吸い込まれる様に双刀を振り下ろしたソードメイデンの胸を横一文字に斬り、薙ぎ倒した。
だが、その時には別のソードメイデンが楓月の側面を取り、其の双刃を煌めかせ……。
「……あぁもぅ! ひとりで突っ込むとか! 何やってんだよ、楓月さん!」
――ズザザザザザザッ!
凍り付いたビルの壁面を、スケート場の様に雪兎で滑りながら。
凍てついた壁面と空気中の水分を氷結させて繋ぎ合わせて自らの周囲に無数の巨大な氷柱を作り出し。
「楓月さんはやらせないよ! ボクは出来る女の子だからね! ……穿て!」
叫びと共にその内の数本を今、正に楓月を斬らんとしていたソードメイデンへと射出するのは、長月・夜永(は普通の女のコである・g03735)
巨大な氷柱手裏剣が、ソードメイデンの側面と頭部に突き立ち、ソードメイデンがその場に頽れる。
「……夜永さん、か」
「全くもう! 1人で敵地に突っ込んでいくとか、無茶無謀も良いところだよ、楓月さん!」
ズー・アル・フィカールと天魔剛断剣をだらりと構える楓月の体から滴り落ちる血を気遣う様に見やり、叱りつける様に叫ぶ夜永。
「……助かった。礼を言おう」
「お礼は後だよ! ボク達はプロなんだから! 先ずは仕事を完遂させるよ?」
パチン、とウインクをしつつ、周囲に展開した氷柱を盾の様に突き立てる夜永。
軽く息を吐く楓月が夜永に背を任せ、包囲を縮めるソードメイデンを睨む。
と、此処で。
ソードメイデンの一体が、自らの翼の羽を開いた。
「……っ! 来るよっ、楓月さん!」
「ああ……分かっている、夜永さん」
夜永の発する警告とほぼ同時に。
ソードメイデンの1体から放たれた剣の翼が針千本の如く楓月と夜永を襲う。
夜永がそれを氷柱の槍を盾にして受け止めて。
氷柱の影から楓月が飛び出し肉薄した。
剣の翼を展開したソードメイデンが双刀を大上段に振り上げるが……。
「……遅い。我々は存在を消された。であれば、其方が抹消されるのも道理だろう」
死神の様に冷然と告げて。
ズー・アル・フィーカルの水銀の如く輝く刃の一閃でその胸を横一文字に斬り裂いて。
そのまま踏み込み、天魔剛断剣を唐竹割りに振り下ろす。
真っ向両断されたソードメイデンの背から、4体目のソードメイデンが、剣の翼を展開する様に構えるのに。
「グッドタイミング、だね♪」
パチン、と指を鳴らした夜永が盾にした氷柱を手槍の様に解放、其の敵を仕留めた。
しかし、ソードメイデン達は未だ顕在。
そして、楓月の傷口が開く兆候に、夜永が気がつく。
「まずいね。誰かに来て貰うか、撤退を……!」
呻く夜永の前に双剣を十字に構えた楓月が静かに立ち、包囲を縮めるソードメイデン達を、目を鋭く細めて睨み付けた。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
【冷気の支配者】がLV2になった!
効果2【ダブル】LV1が発生!
【ロストエナジー】がLV2になった!
桐生・八重
久しぶりですね……相も変わらず自分達こそが正義だという姿勢で安心しました……
瞬間、周囲の地形が電脳空間染みた空間へと変化し、そこからアークデーモンや大天使の群れが襲い掛かって来る
……帰って来ましたよ、ワタシと……復讐者(ディアボロス)達は……
貴方達の全ては、ワタシ達によって何もかも滅ぼされるためだけにあると知りなさい……
そう言いながら天使の翼を用いた飛翔で高速移動しながら、光学迷彩を用いて隠れながらワールド【ハッキング】を仕掛けて電脳化されたアークデーモンと大天使に【浄化】の力を付与し、嗾けて行きます
長月・夜永
この状況…非常にまずいね。
やっぱ簡単には逃がしてはくれないよね。
でもさ楓月さん?生きるか死ぬかの極限の死地だからかな?
いつも以上に技のキレがマシマシなんだよね!!
継続して『忍法・氷柱舞』!!
【冷気の支配者】Lv2の効果で、更に作成タイムラグを短縮
基本行動は先ほどまでと同じで、防御援護と氷柱による迎撃
また何本か地面に突き立てることで、隠れる場所を作り
タイミングを見て身を潜め【光学迷彩】Lv1の効果を使うことで
スキを突くように攻撃を行います
さらに、氷柱の攻撃を受けた対象に【腐食】Lv2を付与
「ソード・メイデン」の鋼の剣に対して腐食を狙い
楓月さんの一撃が入り易くします
蒼生・楓月
ネメシス形態になる事で、両手と両脚にソードメイデンの外観のような、無機質な装甲を纏う。
元より私に退く気は無い。
傷の影響する前に、奴らを狩れば済むだけの話だ。
それに……これがネメシス化か。……やれる。
夜永さんの氷柱での攻撃に続くように、【飛翔】LV1を使いソードメイデンとの距離を詰め、三本の刀剣(両手と一本は柄を口に咥える)で神蝕呪刃を使い、攻撃を加えていく。
敵の武器や防具には【腐食】LV3(今回追加分含め)での無力化を狙い、夜永さんとお互いの攻撃が通りやすくなるように連携をしながら、複数のソードメイデンに有効打を与えて行けるように立ち回りたい。
●
「この状況……非常にまずいね」
ジリジリと滲み寄ってくるソードメイデン達の姿を認めて。
タラリ、と背筋を冷たいものが滴り落ちていくのを感じながら、長月・夜永(は普通の女のコである・g03735)が呻く。
「やっぱ簡単には逃がしてはくれないよね」
「いや……元より私に退く気は無い」
夜永のついた溜息に静かに頭を横に振るは、蒼生・楓月(天使のデーモンイーター・g02355)
左手にズー・アル・フィカール、右手に天魔剛断剣を握り、十文字に構える彼女に隙は無い。
――と、その時。
不意に、周囲の地形が、電脳空間染みた空間へと変貌していった。
同時にデジタルな幻影のアークデーモンや大天使の群れを背に天使の翼を羽ばたかせた少女がソードメイデン達の背後に現れる。
「……帰ってきましたよ、ワタシと……復讐者(ディアボロス)達は……」
煌々と頭上の天使の輪を輝かせながらそう告げたのは、桐生・八重(超中学級のホワイトハッカー兼電脳に聳える隠者・g03785)
淡々と語られる其の声音には、溶岩の様に深きクロノヴェーダに対する怒りが煮え滾っている。
「貴方達の全ては、ワタシ達によって、何もかも滅ぼされるためだけにあると知りなさい……!」
冷淡な怒りを称えた声音で八重がそう声を発すると同時に、空中より解き放たれたのは無数の光輪。
無限にも等しい光輪が、楓月達をビルの端に追い詰めようとしていた剣の乙女達を背後から襲撃する。
思わぬ背後からの斬撃に天使達の一体が其方を振り返り、タン、と刃の脚で大地を蹴った。
――それは、飛翔では無く跳躍。
跳躍し一気に八重の至近に迫り、双刀と刃の脚による華麗な足捌きで剣舞を舞おうとした、其の直後。
「おっと、そうはさせないんだよねっ☆」
その天使に向かって夜永が周囲の大気中の水分を凝固させた巨大な氷柱を槍の様に投擲。
その一撃がソードメイデンの背を貫き、その動きを傾がせ。
そのまま見る見る氷柱を全身に広げ、八重を狙ったソードメイデンを氷の棺に閉じ込め地上へと墜落させる。
――パリーン! とまるで硝子が砕けるかの様な音が戦場に響き渡った、その時だった。
赤く染まった視界でソードメイデン達を睥睨する楓月の両手と両足が、目前のソードメイデン達の様に、無機質な装甲を纏い始めたのは。
「おおっ、楓月さん!?」
背後からもはっきりと視認出来る楓月の体が変化していく様子を見て、思わず夜永が驚愕の声を上げる。
楓月は自らの身体が変貌し、同時に今までに無い程に強い力が自らの体に満ちていくのをハッキリと感じていた。
「そうか……此がネメシス化か。……これなら、やれる」
確信に満ちたその呟きと共に。
左腰に帯びていた飴の様に透き通った刀身が美しいカンフィエータを左手で器用に抜刀。
電子空間を斬り裂かんばかりに美しく透き通った輝きを伴った其れの柄を躊躇うこと無く口に咥え。
同時に獣の様に身を大きく前傾姿勢に変え、大地を踏み拉く。
(「此処で退く選択肢はない。貴様らを残らず狩り尽くす……!」)
誓いの声と共に、翼の様に両手の双剣を広げて鳥の様に飛翔する楓月。
突貫する様に飛翔し、翼の様に広げた双剣を竜巻の如く振るって双刀に宿る呪詛を戦場に解放。
放たれたそれらが八重の解き放った無数の光輪を背に残痕を作られ動きを鈍らせたソードメイデンを襲う。
全身に纏わりつく様な呪詛に、呪いの言葉を吐くソードメイデン達に。
「……行くよ!」
夜永の作った巨大な氷柱がミサイルの様に一斉掃射され、ソードメイデン達を貫いた。
『……っ?!』
夜永の氷柱の槍に撃ち抜かれたソードメイデン達のその頭上を。
「貴方達の全ては、ワタシ達によって何もかも滅ぼされるためだけにあると知りなさい……!」
飛び抜けながら、地を這うソードメイデン達に回転する無数の光の輪を爆撃機の如く落とす八重。
上空からの光の輪に体を細切れにされながらも、怒声と共に自らの剣の翼を分離させ、上空の八重に向けて撃ちだそうとした、その時。
「……遅い」
楓月が口に咥えたカンフィエータを振り抜き、その体を断ち切った。
(「……流石に装備であるクロノ・オブジェクトを腐食させることは出来ないか」)
だが、それでも十分。
そのまま翼の様に開いていた双刀を体の一部であるかの如く軽々と振り回す。
振るわれた刃がまるでバターナイフでバターを斬るかの如く、易々とソードメイデン達の上半身と下半身を切断し、そのまま沈黙させた。
「凄いな、楓月さん! いつも以上に技のキレがマシマシだね!! よ~し、ボクも負けないぞ♪」
生み出した無数の氷柱の槍に、八重の光輪の輝きを乱反射させて身を隠す様にしていた夜永が姿を現し鏡代わりにしていた氷柱の槍を四方八方に射出する。
それらの氷柱のミサイルが、まだ辛うじて抵抗するだけの力を残していたソードメイデン達を一体残らず貫いた。
氷柱の槍に貫かれたソードメイデン達が全て氷の彫像と化す。
只の無機質……氷塊と化した、元ソードメイデン達は、見る見るうちに腐食し、どろどろになって溶けていった。
●
「これで護衛の天使達は全滅……だね☆」
――キラリ、と。
笑顔で八重歯を光らせてウインクをする夜永の其れに、命の危機から脱したか、元の姿に一度戻った楓月が。
「そうだな、夜永さん」
と静かに頷いた。
その様子を上空から見ていた八重が注意深くホバリングしつつ地面に降り立つのに。
「応援に来てくれてありがとう、桐生さん♪」
とウインクする夜永に、い、いえ……と少し照れ臭げに、恥ずかしそうに軽く頭を横に振る八重。
そんな八重にニコニコ笑顔を振りまく夜永の様子を静かに見つめて詰まっていた息をそっと楓月が吐いた時。
――パーン!
遠くから、銃声が鳴り響いた。
それは、戦いの音。
アークデーモン達とレジスタンスの争いの音。
……一方で。
――ガシャン、ガシャン。
と此方へと機械が大地を踏みしめる足音が近づいてきてもいる。
それが、マキナエンゼルのものである事は、想像に難くなかった。
「アークデーモンを斬るのに加勢するべきか、近づいてくる大天使に備えるか……」
状況を確認する様に呟く楓月の其れに。
「取り敢えず一旦戻ろうよ、楓月さん、桐生さん! 皆と戦況と状況を共有しないといけないからねっ!」
と夜永が提案した言の葉に。
「そうですね。……そうしましょう」
八重が静かに頷き、粛々とその場を後にした。
――アークデーモンと、大天使。
それらとディアボロス達の戦いの時は、刻一刻と、迫っていた。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【飛翔】がLV2になった!
【冷気の支配者】がLV3になった!
【腐食】がLV3になった!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【ロストエナジー】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV4になった!
シル・ウィンディア
虐殺なんて…
あなた達に好き勝手させるわけないでしょっ!
差ぁ、ここからは、わたし達が相手だよっ!!
相手は空戦を得意とするけど…。
相手の土俵で戦う必要はないよね?
ダッシュで走り回って的を絞らせないように動くね
魔弾はビルは遮蔽物をに隠れながらやり過ごして
動きつつ、高速詠唱で術を詠唱してから
風撃衝圧破でふっ飛ばすよっ!!
空にいるなら、風の影響は無視できないでしょっ!!
敵が、じれて地上に降りてきたら、精霊剣を抜いて斬りつけるね
魔法使いって思った?
本職はそうだけど、近接戦ができないなんて、誰も言ってないからね?
でも、近接戦闘はカウンター狙いで、無理にはしかけないよ。
来栖・禊
アークデーモンも世紀末じゃないんだからもっとやりようがあったんじゃない?
でも大天使の作戦もアレだったからね
ん?…ああ。ごめんね、おもち
どっちも頑張って考えた作戦なんだから、ケチつけたら可哀想だよねぇ
不意打ち上等
忍び足からフリージングミサイルで狙い撃ち
【冷気の支配者】 【ロストエナジー】は嫌がらせになると思うんだ
「ごめんねー羽虫の言葉は知らないっていうか?ちょっと何言ってるかわかんない」
煽りつつおもちで牽制させて、バランスを崩したところを更に狙う
弱った奴がいれば優先して潰していこうね
常に敵の動向を観察しながら、しっかり僕自身の適切な距離と逃走経路も確保
僕のストレス解消も兼ねて、やられてくれたまえ
朧絵・ぬる
●心境
よし、戦果は決して悪くない
時間稼ぎは成功、加えて大天使の資料(パラダイム)も入手した
これで新しいパラドクスは使用可能になったんだろう
さて、これからこそ本番…
復讐の血祭りだ、アークデーモンの連中にも一発食らわせてやろう!
●行動
オリジナルパラドクスの試運転にも兼ねて、ガーゴイル達を倒しに行く
世界定礎の規を大鎌に変形させ、魔弾を斬り払いたり、突撃を逸らしたりする
【飛翔】などの効果を活用すれば、空翔ける奴らとも渡り合えるだろう
●パーフォーマンス
ネメシスモードで金髪・紫の瞳になる
「随分楽しく暴れてるよね、貴様ら」(チャラチャラではなく、キレてるような口調)
「コイツでも喰らえぇ!!」
ワルゼロム・ワルゼー
★他ディアボロス達との連携歓迎
同旅団メンバーとの描写希望
遅滞戦術の効果は上々、では急ぎガーゴイルガンナーの撃滅に取り掛かろうか
しかし突出はすまい、あくまで味方との連携を主眼を置こう
ひとまず敵の攻撃は回避に専念、遮蔽物などもフル活用するかな
こちらに接近して攻撃を仕掛けてきたら、回避と同時にカウンターでパラドクス「魔骸連刃」を叩き込む
技能「解体」「呪詛」も織り交ぜ、より深いダメージ付与を狙おうぞ
深追いはすまい、一撃を与えたら離脱して、牽制をメインにしたサポートに回ろう
まだ大物との戦いが控えておるのだ、ここで手こずっているわけにはいかんな…!
秩序善・はかり
天使の気を引くことには成功したようですね。次は数の多い連中を始末しましょう。
皆さんに天使と戦う時の心構えをお伝えします。
奴らが得意とするのは空対地戦、つまり空中から地上を狙うことです。可能なら奴らよりも高く飛び、地上にいる間は姿を隠して下さい。
厄介なのは「石化の魔弾」ですね。はかりのパラドクスは自由な移動を阻害しようとすれば罰則を与えます。石化させようとすれば天使は苦しみを感じるはずです。全ての弾丸を止めることはできなくても、狙いを甘くすることくらいはできるでしょう。
天笠・亜樹
よし、遅滞戦術はそれなりに上手くいったかな。
返す刀でアークデーモンを戦です。
「本番はこの次ですし、サクッと行ければいいのですけど」
と、言う訳でトロープス級戦です。
残留効果の飛翔と光学迷彩を使って一気に接近しましょう。
戦闘は上空からリングスラッシャーで攻撃。
空中戦ね。こちらにも翼はあるし引けを取られないわ。
「天使の翼と無数の光輪なんて大天使と誤認されそうですが、信仰を少しでも奪い取れればいいかな」
他の人と連携してガーゴイルガンナーを殲滅しましょう。
白石・明日香
教祖たちと連携
さてと、潰すか悪く思うな。
【ダメージアップ】
【反撃アップ】
【飛翔】
【光学迷彩】で戦闘
光学迷彩で目立たないように飛翔。敵が舞い上がる際に襲撃して不意を突く。
出だしを潰されては反撃もままならんだろ?一気に仕留める!
後は敵の挙動を警戒しながらてきを可能な限り巻き込みながらひたすら斬る!
ローゼマリー・ランケ
※共闘・アレンジ等歓迎
足止めは上手くいった様デスネ
ココからは本格的に倒していきマショウ!
マァ、高い所の方が良いデスヨネェ?
戦闘において頭上を取るのは、戦闘において有利
高く、上空からの遮蔽物のある場所に陣取り
危険な状態にある民間人を発見した際は
近くの味方にカバーする様に声掛けする
周囲に味方がいなければ、自らが赴く
戦闘に関しては、出来るだけ打ち下ろす形で攻撃する
他の仲間に気を取られていたり、無防備な敵への奇襲を試みる
相手の攻撃は、遮蔽物に身を隠しながら
狙いを絞らせない様にして回避・防御する
エアライドは切り札として取って置き
追い詰められた時の回避等に使用
相手の虚を突き、確実に仕留める反撃の起点にする
●
――パーン!
港区ビル街。
嘗ては人々の日々の喧噪で賑やかであったろう、その場所に鳴り響く銃声を耳にして。
「虐殺なんて……あなた達に好き勝手させるわけないでしょっ!」
憤りの滲んだ声、シル・ウィンディア(俊剣の精霊術士・g01415)が雄叫びを上げる。
シルの其れに宙を舞い、双銃構えるガーゴイルガンナーの群が気がつき、ディアボロス達を振り返ると。
「天使の気を引くことには成功したようですね。でも……流石に此処のアークデーモン達は数が多いです!」
空中を舞う、ガーゴイルガンナーの群を見て。
天使の翼を羽ばたかせて戦場に駆けつけた秩序善・はかり(スーパー秩序マン・g03422)が告げるのに。
「そうですね」
と天笠・亜樹(フリーのデジタルサマナー・g02644)が、小さく舌を出して応えると。
「でも、天使達への遅滞作戦の戦果は、決して悪くなかったよ」
巨大な円規型の世界定礎の規<パラダイムホルダー>を握って走る朧絵・ぬる(ザ・ブリーチド・g00222)のそれに。
「うむ、上々と言った所であろうな」
満足げに頷いたのは、ワルゼロム・ワルゼー(迷える枢機卿・g00179)
「追いつきマシタヨー。後は、本格的に倒して行きマショウ!」
ガツン、と両拳を重ねてぶつけたローゼマリー・ランケ(ヴァイスティーガー・g00425)の其の気合いに。
「ああ、そうだな。教祖、ローゼマリー。さっさと潰そうぜ」
答えながら白石・明日香(体亡き者・g02194)が妖刀を抜刀した。
そんな仲間達の様子をビルの影からこっそり見送って。
(「……やる気満々だねぇ」)
悪戯めいた笑いを漏らす来栖・禊(MAD RAT・g01033)をスフィンクスのおもちが藍色の目で咎める様に見つめている。
「ん? ……ああ。御免ね、おもち。そういうつもりで笑っていたわけじゃ無いんだけれど」
じゃあ、どんな? と言わんばかりに禊を睨むおもちのほっぺを可愛い、可愛いとツンツンして。
「いやさぁ、ほら、アークデーモンも世紀末じゃ無いんだから、虐殺以外にもっとやりようあったんじゃ無い? と思ってねぇ? まあ、大天使の作戦もアレだったけれど。まあ、どっちも頑張って考えた作戦なんだから、ケチつけたら可哀想だよねぇ」
としたり顔で頷く主人を睨むおもちだが、表情の愛らしさもあり禊の笑みは止まらない。
禊とおもちがじゃれ合うその間に。
「ディアボロス!? 生きていたのか?!」
一瞬、ギョッ、とした表情になりながら、上空を舞い、双銃を構えて向き直るガーゴイルガンナー達に。
「……随分楽しく暴れてるよね、貴様ら」
ぬるが低く唸る様な怒りの声音を上げて、ギロリと上空のガーゴイルガンナー達を睨み付ける。
白髪を金髪に、白い瞳を、全てを見通す様なアメジスト色の瞳へと変えながら。
そのぬるの変化に応える様に。
其の手の世界定礎の規<パラダイムホルダー>が円規から大鎌へと見る見るうちに変形していく。
その大鎌<パラダイムホルダー>を肩に担ぐ様に持ち替えながら。
「さぁ、復讐の血祭りだ! 貴様等にこの一発を食らわせてやろう!」
雄叫びを上げるぬるの其れに応じる様に。
ガーゴイルガンナーが其の手の鳥銃の引金を引いた。
●
空を飛び交い、いつでも滑空攻撃を叩き付けられる様に身構え、引金を引いたガーゴイルガンナーを見て。
「はかりが、皆さんに悪魔と戦う時の心構えをお伝えします!」
歴史知識を伴い叫んだはかりが、薄い胸を張って双翼を羽ばたかせる。
ホバリングで空中に浮かび上がるはかりへと、引金の引かれた鳥銃から『石化の魔弾』が解き放たれた時。
『はかりは、法を司る天使の威光により、あなた方が、復讐者の飛行を阻むこと、これを禁じます!』
叫びと共に戦場一帯の空間を光の裁きの法律で塗り潰していくはかり。
はかりの支配を受けた世界の中で、ぐん、とアークデーモン達の翼が重くなり、同時に石化の魔弾が鉛の様に遅くなる。
その遅い速度の弾丸をクルクルとその場でトンボ返りを打ってその身を掠めさせ、被害を最小限に食い止めながら。
「奴等が得意とするのは空対地戦、つまり空中から地上を狙うことです! 可能なら奴等よりも高く飛び、地上にいる間は姿を隠して下さい!」
叫ぶはかりのそれに。
「ただの、元一般人の私にそう言うこと言いますか?」
大袈裟に驚いた口調で肩を竦めながら、其の背の翼で天空に舞い上がる亜樹。
「亜樹殿。お主……遅滞作戦の時も思ったが、天使なのではないか……?」
ポツリと小さく突っ込みを入れながら、はかりと亜樹に合わせて空中へと羽ばたくワルゼロム。
ワルゼロムは、はかりが空間に与えた秩序に則り空中に浮かび、其の手に鋭利な刃を持つ魔晶剣を生み出していた。
それは、嘗て喰らったクロノヴェーダの肉体から生成された鋭刃を伴っていて。
そのままはかりに従って、ぬるや明日香もまた飛翔。
「わかりマシタヨー、はかりさん」
一方、ローゼマリーは、ワルゼロム達に追随すること無く、大地に聳え立つビルの廃墟の影に飛び込んだ。
其れとほぼ同時に上空から銃弾が降り注ぐが、しかし遮蔽物に遮られて事なきを得る。
(「さて……ワルゼロムさん達が、上手く引きずり下ろしてくれるまで、此処に身を潜めさせて貰いマスカネー」)
胸中でそう思いながら、遮蔽物に隠れる様に点から点をジグザグに移動しつつ、注意深く周囲を睥睨するローゼマリー。
ローゼマリーと反対のビルに隠れる様に大地を蹴って入り込んだシルは、術の詠唱に入っている。
ガーゴイルガンナー達は天高くから見下す様な表情で、上昇するはかり達を見つめているが、その度に体にいらぬ傷を負っていく。
それは、はかりの『自由な移動を邪魔するな』と言う法に違反するが故に、蓄積していく負傷。
と……此処で。
「敵を纏めて刈り倒してやれ、パラダイムホルダー!!!!!」
ぬるが腹の底から沸き上がる様な大声を上げた。
其の金髪が上昇気流に乗って、風にチリチリと靡き、巨大な大鎌がぬるの叫びに応える様な輝きを見せ、そして。
――ヒュン! ヒュン! ヒュン!
鋭い風切り音と共に、大気を切り裂きブーメランの如く回転しながら、鳥銃を向けたガーゴイルランナーに迫り、その身を斬り裂く。
ぬるのパラダイムシフトの一撃に胸を深々と貫かれながら、ガーゴイルガンナーが
――パーン!
と石化の魔弾を射出。
けれどもぬるのパラダイムホルダーの直撃と、はかりの禁止の法律が、明らかにその動きを束縛していた。
……故に。
「これだけの戦力が集まっていることもありますから、割とサクッと行けそうですね」
ぼやきつつ天使の翼で羽ばたき空中を制しながら、無数の光輪を解き放つ亜樹のそれへの反応が遅れた。
放たれた無数の光輪の何輪かがぬるのパラダイムホルダーの突き立ったガーゴイルガンナーを細切れにして消滅させる。
緒戦で完全に出鼻を挫かれたガーゴイルガンナー達が、動揺故か、更にその動きを鈍らせた其の直後に。
「そこであろうな! 征くぞ、明日香殿!」
「分かっているぜ、教祖!」
飛翔していたワルゼロムと明日香が同時に肉薄し、空中で懐に踏み込み其々の得物を振るう。
ワルゼロムの鋭利な刃が、懐に潜り込まれたガーゴイルガンナーの脇腹から肩に掛けてを切り裂き肉を喰らい。
「オラァ!」
光学迷彩を利用して、背後を取った明日香がそのまま後ろ向きに、妖刀をガーゴイルガンナーの背に突き立てた。
「……出だしを潰されては、反撃も儘ならんだろ?」
塵を見る様な冷たい目で言い捨てて、明日香が妖刀に宿った呪詛を解放。
呪詛がガーゴイルガンナーを内側から喰らい切り裂き、2体目の肉塊へと変えていく。
瞬く間に仲間達を2体屠ったディアボロス達に慄きと怒りの表情を浮かべながら。
『殺す! コロス! ころす!』
生き残りのガーゴイルガンナー達が、一斉に石化の魔弾を射出。
突出した明日香とワルゼロムを撃ち抜こうとした、其の直後。
「空中の皆に気を取られ過ぎなんだよっ! これで一体残らず、叩き落としてあげるっ! 悠久を舞う風よ、吹き荒れる風よ……。我が頭上の障害を吹き飛ばせっ!」
右手に構えた世界樹の翼『ユグドラシル・ウィング』をシルが頭上に向かって突き出した。
『風翼の装飾と杖頭に藍鉱石の蕾を鏤めた白銀の長杖』の先端に描き出された薄緑色の魔法陣から高圧の風が吹き荒れて。
上空のガーゴイルガンナーを、纏めて地面に叩き落とした。
●
――ベチャリ、と。
「いやぁ、いいねぇ、良いねぇ、実に良い感じ」
無様に地べたを這いながら何とか低空飛行に移ろうとするガーゴイルガンナー達の死角にて。
その様子を余すこと無く見つめていた禊が満足げに笑いを漏らし、建物の影から影に移動する。
そのままガーゴイルガンナー達の死角、背面を取るべく禊が動くその間に。
「はかりさん! すみマセンが、其のビルの上で怯えて縮こまっている人をお願いシマス!」
同じく地面に落下したガーゴイルガンナー達に向かってローゼマリーがビルから飛び出しつつ、はかりに叫んだ。
そのローゼマリーの指差したその先には、ぬる達の挑発に応じて注意が逸れて、命を永らえた一般人の姿がある。
「はい、お任せ下さいっ! 秩序の天使はかりが必ず皆様をお守りしますっ!」
叫びレジスタンスの元へ向かうはかりの動きに気がついたガーゴイルガンナーが、はかりに向けて銃口を上げるが。
「NO! アナタ達の相手は私達デース!」
その時にはガーゴイルガンナーの懐に飛び込だローゼマリーがガーゴイルガンナーの鳩尾に正拳突きを叩き込んでいた。
その一撃は、ガーゴイルガンナーに風穴を開けて、其の体を吹き飛ばし。
「貴様等に、好き放題やらせるかよっ! 続けっ! パラダイムホルダァァァァァァァァッ!」
続けて全身に漲る怒りを更に掻き立てて、紫の瞳を怒りに輝かせたぬるがパラダイムホルダーを振り抜いた。
大地に向かって投擲されたパラダイムホルダーが遠心力を受けて高速回転、その刃先でガーゴイルガンナー達の頭部を斬り裂く。
「頭かち割られて、未だ生きているのかよっ?!」
「ですがまあ……それも此で終わりでしょう」
驚愕の叫びを上げるぬるだったが、其れを聞いた亜樹が軽く溜息を吐きつつ、ばさり、と空中で天使の翼を一振りする。
その一振りと共に散った天使の羽根が回転する光輪の雨と化し、ぬるに頭部を斬り裂かれていた悪魔達を切り刻んだ。
そのまま頽れる悪魔達の死骸の向こうから、自分達が墜落した元凶たるシルに向かって生き残った悪魔の1体が突進する。
ギリギリ低空を駆ける様にして突進してくるその悪魔に。
「おおっと? わたしが魔法使いって思った?」
『ユグドラシル・ウィング』を構えて突き出す様にして見せて。
アッカンベー! と挑発する様に舌を出すシルに怒りを掻き立てられた悪魔が更に加速。
加速によって全身に摩擦熱を帯びた其の強烈な体当たりの一撃を。
「ざ~んねんっ! 近接戦が出来ないなんて、誰も言ってないからねっ?」
茶目っ気たっぷりにそう告げながら右腰に束ねられた精霊剣『エレメンディア』を左手で抜剣。
抜き打ち気味に放たれた淡い青色の刀身が光を浴びて煌めくのに頷き、そのまま下段から悪魔を貫く様に突き出した。
思わぬカウンターの一撃にも構わず悪魔は鳥銃を盾にして、その攻撃を受け止めて。
「ちょっ……?!」
そのままぬっ、と小銃をシルに向けて引金を引こうとしたその瞬間。
「アハハハハッ! ごめんねぇー、羽虫の言葉は知らないって言うか? 隙だらけで臍で茶が沸いちゃいそうだよねぇ?」
禊が嘲笑と共にリドルロッドに取り付けた凍結弾精製装置から、冷気の封じ込められたミサイルを発射する。
発射された凍てついたミサイルが、シルを襲っていた悪魔を撃ち抜き、その内側から見る見るうちに其の体を凍てつかせていく。
「此がアークデーモンかぁ。へぇー、こんなんでこの地が支配できるんだー。すっごいなー、あこがれちゃうなー♪」
まるでハミングをするかの様な気軽さで。
ガスマスクの向こうからくぐもった声で呼びかけて、まだ生き残っている僅かな悪魔達のヘイトを受ける禊。
――けれども、それは。
「油断したな!」
空中から滑空し、横薙ぎに構えた妖刀で頭頂部から足元に掛けてまでを真っ二つに斬り裂くべく隠密していた明日香と。
「我等に隙を見せたのが誤りだったのう」
その呟きと共に、魔骸連刃で生み出した鋭利な刃でワルゼロムに悪魔を薙ぎ払わせるのに、十分な隙だった。
頽れた悪魔達を面白そうな目付きで眺めながら、クスクスと禊が笑い声を上げる。
「まっ、僕のストレス解消も兼ねて、やられてくれたまえ」
其の呟きと共に。
おもちが尻尾を振るって牽制していた悪魔へと抜き打ちで生命狩りを抜き、再びフリージングミサイルを発射。
撃ち出された禊のミサイルに全身を凍えさせられ、身動きの取れなくなった悪魔を確認して。
「続けて行きマスヨー!」
振り上げた拳を、大地に振り下ろすローゼマリー。
一瞬、普段より一回り大きく見えた拳が大地に叩き付けられるや否や。
凄まじい衝撃波が轟音と共に叩き込まれ、凍てついた悪魔達を吹き飛ばした。
そのまま体を叩き付けられ喀血して体を痙攣させる悪魔達を。
「……天使の翼と無数の光輪なんて大天使と誤認されそうですが、信仰を少しでも奪い取れれば良いかな」
微妙にずれた独り言を呟きつつ、亜樹が三度天使の羽を羽ばたかせ無数の光輪を召喚し、壁に打ち付けられた悪魔達を切り刻み。
「貴様らに、もう、何も奪わせはしないぜ! 唸れ! パラダイムホルダァァァァァァッ!」
怒声と共に手元に戻ってきていた大鎌形態のパラダイムホルダーを投擲したぬるの一撃が、最期まで生き残っていた悪魔の首を残らず刈り取り、その資料(パラダイム)を入手した。
●
「終わりましたよ、もう大丈夫です。悪魔達は、はかり達ディアボロスが1人残らず撃破しました!」
眼下で起きた戦いの光景を見届けて。
ローゼマリーの指示でレジスタンスを保護したはかりが、怯える彼を安心させる様に呟くと、男は其れに小さく頷く。
「あ、ありがとう。それにしても、アンタ達は……?」
怪訝そうな其の男にはかりが静かに頷き、その薄い胸をポン、と叩いた。
「あなた達を救う為に、戦いに来たディアボロスです! さぁ、早くお逃げ下さい」
戸惑う男の背を押す様に紡がれたはかりのそれに頷いて。
ビルを下りてその場を後にする男を見送りながら、さて、とワルゼロムが一つ息を吐く。
「これだけの人数が集まると、流石にそれ程手こずらぬようであるな」
ワルゼロムの其の言の葉に。
「まっ、そうだな、教祖。だが……本番はこれからだろ?」
と明日香が呼びかけるのに、そうであろうな、とワルゼロムが頷き返した。
「これからが本当の大物との戦いだ。気を引き締めて行かねばなるまいな」
「ははっ、まあ、何とかなりそうだけどねぇ」
冗談めかして肩を竦める禊を、おもちがちろりと咎める様な眼差しで見るのに思わず亜樹が頬を緩ませるその間に。
「さて、では皆さん、ソロソロ……」
ローゼマリーが呼びかけて。
「ええ、行きましょう」
応じる様に翼をはためかせて下りてきたはかりが頷き、粛々とその場を後にした。
――この港区を狙う、大天使との戦いに終止符を打つその為に。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【クリーニング】LV1が発生!
【冷気の支配者】がLV4になった!
【飛翔】がLV5になった!
【活性治癒】LV1が発生!
【腐食】がLV4になった!
【エアライド】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】がLV4になった!
【ガードアップ】がLV6になった!
【ドレイン】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV5になった!
蒼生・楓月
アークデーモンの相手は数が足りているようだ。
……いいや、迎え撃つ。
必要があるなら戻るといい。
大天使が迫るのを前に退くなど、私にとってはあり得ない。
戦場全体の積み重ねからか、先程よりも力が高まっているように感じる。
マキナエンゼルの前に立ち、【飛翔】を活用し、効果2の残留効果も全て活用し、呼吸を整えた後に、その時点で出来る最高速度で敵へと飛び込み、ディヴァインスラッシュで斬り込もう。
貴様らの好きな蹂躙だ。喜んで味わってくれ。
長月・夜永
アドリブ&連携大歓迎
今回のボクの仕事はシンプル
天使の動きを止めて味方の攻撃が通りやすい環境を作り出すこと
その過程で天使に大ダメージが入っても問題ないよね~
折角だし【飛翔】の高速移動を活用しようかな
SPD 任せで翻弄しつつ、雪兎や雪鬼で打撃を叩き込みます
どうせ攻撃が軽いからダメージ無いでしょ?
見たまんま防御力自慢ぽいし、きちんと受けて貰って
武器の凍結効果でじわじわ凍って貰います
エンジェリックボルトに対して
即座に大技【忍法・氷天華】を発動
一瞬で全身を氷付けにして、ツララでの多角攻撃を仕掛けます
発動は確実に出鼻を挫く感じで使うので
いい感じに味方の攻撃のタイミングを作れるんじゃないかな?
●
――ガシャン、ガシャン。
機械が大地を踏みしめる足音が聞こえてくる。
此方へと確実に近付いてくるその音に。
「如何するの、楓月さん! このままだと……」
長月・夜永(は普通の女のコである・g03735)が問いかけると。
「アークデーモンの相手は数が足りている様だ。ならば……答えは一つだろう」
蒼生・楓月(天使のデーモンイーター・g02355)が口に咥えたカンフィエータを陽炎の様に翻しながらそう応えた。
全身に漲った静謐なる怒りに答える様に。
口に咥えたカンフィエータの飴の様に透き通った刀身が煌めき。
左手のズー・アル・フィカールの曲線の刀身が水銀の様に透き通り。
右手の天魔剛断剣に籠められた天使と悪魔を断ち切る願いが刃を銀に輝かせる。
「オッケー、了解だよ! 楓月さん! それじゃあ、他の皆の為にも、風穴を開けておこうか!」
夜永が黒が基調のパーカーから覗かせた青いボブヘアを風に靡かせ、金の瞳を細めて笑うと。
「そうだな」
と楓月が静かに首肯した。
「……必要があるなら、戻っても構わないのだぞ?」
さりげない楓月の其れに夜永が笑う。
「何言ってんだよ? 楓月さん一人になんて、出来るわけないだろ?!」
「……そうだな」
口を尖らせる夜永の其れに、反射的に楓月が頷くや否や。
『……我が同胞達をよくもやってくれましたね、ディアボロス……!』
怒りと哀しみの綯い交ぜになった悲痛の呻きと共に。
姿を現した光の双剣構えるマキナエンゼルを何、と軽くいなす楓月。
「貴様達大天使が迫るのに、退く等、私にとってはあり得ないことだからな」
「他の皆が来てからでも良かったのに! まあ、良いけれどね♪ ボクもプロだ。此処での足止めもお仕事だよね☆」
ペロリと舌を出す夜永の気配に、楓月が微かに気を緩ませ。
『貴様達……! この場で八つ裂きにしてくれるわ!』
怒声を撒き散らしながら、光の翼で周囲の光を屈折させてジグザグに移動し肉薄するマキナエンゼルに。
「……来い。貴様達大天使は、一人残さず斬り捨てるのみ」
冷たく返す楓月の其れが、戦いの合図となった。
●
「スピード勝負ならば、ボク達だって負けないよ! ねっ、楓月さん!」
楓月の後ろで軽くウインクをする夜永の其れに。
「ああ、そうだな」
周囲の凍てついた地形を流れる空気の流れを感じつつ楓月が頷き、大地を蹴る。
――フワリ。
滑る様な足取りで空中を散歩するかの様に、楓月と夜永が空を泳いだ。
『飛ぶというのであれば、撃ち落とすまでです!』
大地を滑る様に走りながら、双剣の刀身から凄まじい雷撃を放つマキナエンゼル。
光の屈折を利用した光学迷彩の中から一直線に迸る稲光の一撃を見た楓月が深呼吸。
無言で裂帛の気合を炸裂、一息にその稲光を叩き切った。
(「くっ……! 流石のアヴァタール級か……!」)
ズシリと響くその雷撃に微かに顔を歪めつつ、身の裡から溢れる力は緩まない。
それが羽の様に体を軽くし、爆発的な力を楓月に与えてくれている。
稲光を囮に、楓月の死角から飛び出し、楓月の首を狙って赤い剣を横薙ぐ大天使に。
「おおっと! 隙ありだよ!」
楓月の影から飛び出して地ギリギリを滑空し死角に回り込んだ夜永が、雪兎でムーンサルトキック。
その背を強打しながら、懐に忍ばせた白雪を抜刀、その首筋に叩きこむ様に突き出した。
「どうせ攻撃が軽いからダメージ無いんでしょ?」
からかう様な夜永の其れには答えず、大天使が青い刀身の剣を翻して夜永を貫こうとしたその直前。
「――貴様らの大好きな蹂躙だ」
夜永に気を取られた大天使の隙をついて、楓月が空を蹴る。
先程の呼吸法で自らの裡で目覚めた大天使に由来する黄金のオーラが三刀に宿っていた。
「喜んで……」
ズー・アル・フィカールと天魔剛断剣で両脇から挟み込む様にその体を両断せんばかりの勢いで斬撃を放ち。
その両脇を断ち切り大天使を構成するそれを飛び散らさせながら。
「――味わってくれ」
更に口に咥えたカンフィエータの飴の様に透き通った刀身を黄金に輝かせ、首筋に必殺の一撃を放つ。
その一撃に大天使がミシリ、と嫌な音をさせた直後。
「隙ありだね! 閉ざせ灯火、咲け、氷天華!」
雷撃に肩を貫かれて雪鬼を取り落としつつ、夜永が左手を突き出した。
零距離で放った巨大な氷柱が大天使の胴を撃ち抜き、追随する様に放たれた無数の氷柱がその全身を貫いている。
『ぐうっ……ディアボロスッ……!』
氷柱の棺の中から殺意を帯びた声を上げ、双剣を振るうマキナエンゼル。
赤と青の線を曳いた斬撃が楓月と夜永を切り裂き、同時に荒れ狂う雷光が迸る。
「……ふん、流石に簡単には殺らせてくれないか」
思わぬ不意打ちに血の線を曳きながら、大地に降り立った楓月の隣に。
「そうだね」
と氷の棺を割って双剣を構えるマキナエンゼルを見てとんぼ返りを打って着地した夜永が笑い返す。
「でも……狙い通りだよ♪」
その夜永の声に応える様に。
――ドタドタドタ!
と数多の足音と羽音が、楓月達の背後から響いてきた。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【エイティーン】LV1が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!
【ドレイン】がLV2になった!
シル・ウィンディア
天使様、あなたの好きにはさせないからね?
それじゃ、覚悟してもらうよっ!
そっちが飛ぶなら、こっちもだねっ!
飛翔で空中戦を挑むよ
基本は左手にもった精霊剣でヒット&アウェイ!
真正面からは行かずに、死角を突くように移動しつつ攻撃
味方が近接を行おうとするなら、その邪魔をせずに跳び回って
隙を見せたら、攻撃を仕掛けるね
敵攻撃は、飛翔とエアライドのジャンプで何とかやり過ごすよ
攻撃・回避を行いつつ
高速詠唱で隙を減らしてから…
右手に持った世界樹の翼に魔力を注ぎ込んで、杖の翼と蕾を開かせてから…
真正面に杖を突き出して、全力魔法での精霊収束砲!
これが、今のわたしにできる、全力の砲撃…
さぁ、全部持っていけーっ!!
朧絵・ぬる
アドリブ歓迎
いよいよ最後…いや、あくまでも初戦の締め括りか
これをきちんと仕上げなければ、復讐を成し遂げるのも有りはしないだろう
故に、今この瞬間、自分の中にあるモノを全てを出し切れよ
憎悪を澄まして敵意を尖らす
我が身、我が魂を最強の武器にして敵を貫く
これこそが今まで理不尽に奪われ続けてきた人々の嘆き
これこそが愛しき世界を失った僕達の怒り
全てを取り戻すために僕達は宣戦布告をする
破滅の覚悟は出来ているか!歴史侵略者!
手に入れたアークデーモンの資料(パラダイム)を使うぞ
世界定礎の規を狙撃銃に変形させ、敵の気配や痕跡を捉えながら、頭・光の翼の発生装置などの要害を撃ち抜こうとする(部位狙いはあくまでも演出)
来栖・禊
また好き勝手に動いて失敗したらどうしよう…
気分が少し落ち込んできた気がするのは薬の効果が切れてきたからかもしれない
ごめんね、おもち。大丈夫、最後までやるから
ここでも忍び足からの不意打ちを繰り返そう
早業で距離を取りながら優位な立ち位置を崩さずキープ
おもちには僕の頭の上で固定砲台になってもらって、リドルウェーブで攻撃して撹乱を狙らってもらう
隙が出来れば僕の不意打ちや他の復讐者も攻撃を当てやすいでしょ?
サンドバッグ、ブリキ人形…大天使に相応しい表現は何だと思う?
あぁ、木偶の坊って言葉もぴったりかもね!
挑発と煽りで多少のヘイトも引き受けながら、戦況を観察して臨機応変に動く
ねぇ、諦めて早く楽になりなよ
ワルゼロム・ワルゼー
★他のメンバーとの共闘歓迎
さて…外堀は全て埋まった、締めに大物狩りと参ろうか
敵は強いが我らの力を結集すれば何するものぞ
突出はせず、序盤は回避に専念
残留効果の【飛翔】【エアライド】【光学迷彩】をフル活用し、連携&牽制しつつ隙を伺おう
味方の攻撃によって好機が生まれたら本格的な行動開始
【飛翔】で急接近し、パラドクス「神蝕呪刃」で攻撃を仕掛ける
技能【解体】【呪詛】で敵の装甲をより深く抉り、他メンバーのダメージアップに貢献するとしよう
ダメージを与えた後は下手に粘らず、一旦離脱して再び好機を伺おう
失せよ偽りの救世主、お主の救けなど誰も必要とはしておらぬ
我々が思うより、人は案外強いものなのだよ
白石・明日香
ネメシス状態になって戦闘。口調は覚醒時のものこの状態では全て思い出す。
教祖達と連携して戦う
【飛翔】【光学迷彩】【活性治癒】を活用して戦闘、光学迷彩で全身を隠し飛翔相手に位置を把握させないように努めながら接近光の刃の軌道を見切って躱しながら受けてしまった攻撃は活性治癒で癒して強引に接近して渾身の力で叩きつける!
あなたはここで終わり。ワタシは行くよ。ワタシを取り戻すために!
天笠・亜樹
よし、今までの動きはこの戦いのために。
これを落としてしまっては何のためにやって来たの分からなくなるし気を引き締めていこう。
残留効果の飛翔を使って高所をとり、照明と活性治癒、クリーニングを使って天使っぽく(天使だけど)演出。友達催眠を踏まえて周囲の一般人に
「貴方達の救い手であるこの私。アキエルを讃えよ。そして、偽りの天使との戦場になるこの場から早く逃げなさい」
って、感じで演出したら挑発+信仰奪取できないかな。
マキナエンゼルよりも私の方がこう、一般人の考えるてんしっぽくないかな。
戦闘はリングスラッシャーを使って天使っぽく(天使だけど)演出
徹底的に相手の邪魔をするわ。
ローゼマリー・ランケ
※共闘・アレンジ等歓迎
フゥー、なんとか間に合いマシタネェ
先程のガーゴイルより強いナラ、油断出来マセンネ!
硬そうナノデ、少し無茶しなきゃかもデスネ!
疲れた時こそ元気よく!
足止めの時と同様に散開し
ヒット&アウェイで立ち回る
今回は牽制の投擲もパラドクスを使用
周囲を巻き込む物を投擲する際は味方へ注意喚起してから
可能なら、光学迷彩で姿をくらます相手の攻撃への対策として
液体や煙幕になる物を投げつけ、位置の察知を試みる
その上で、回避ないし【ガードアップ】での武器受けで
ダメージの軽減を図る
反撃か攻撃のチャンスを見計らって
投擲から自前の武器へ切り替え
【ダメージアップ】と闘気を込めた武器による
全身全霊の一撃を狙う
秩序善・はかり
ここまで来たら、最後の大天使との戦いにも乗り出しましょう。
はかりの提案する戦術はガーゴイルガンナーの時と同じです。はかりのパラドクスを利用して敵より高く飛び、頭上を取って戦ってください。
そして……はかりの仕事は大天使を倒してからです。
港区民にはっきり伝えるように、宣言しましょう。
「たった今から、港区は……いずれは東京全域も、復讐者の援助を受けることができます」
「アークデーモンの専横でも、大天使の支配でもなく……我々自身の法と秩序によって、この街を守ることを、約束します」
無法の東京に、再び法と秩序を取り戻すこと……それがはかりの使命です。
●
「フゥー、なんとか間に合いマシタネェ」
何処かしみじみとした、そんな様子で。
軽く安堵の息を漏らす、ローゼマリー・ランケ(ヴァイスティーガー・g00425)のそれに。
「タイミングバッチリだよ、皆☆」
と夜永がウインクを投げるのに、ふむ、とワルゼロム・ワルゼー(迷える枢機卿・g00179)が頷いている。
「成程、ソードメイデン達との戦いの後、此処に留まり相手をしてくれていたのであるか。感謝しよう、夜永殿、楓月殿」
「ありがとう、夜永さん、楓月さんっ! 後はわたし達に任せてっ!」
と薄い胸を反らすシル・ウィンディア(俊剣の精霊術士・g01415)に血の線を引きながら楓月がシルをちらりと見る。
その純真な瞳の中に確固たる決意と覚悟を見て取り、カンフィエータを口から外して静かに頷くと。
「楓月さん、行くよ!」
「……後は任せる」
「はい、はかり達にお任せ下さいませ!」
夜永と共に、静かに頷く楓月の背を押す様に、秩序善・はかり(スーパー秩序マン・g03422)が自らの薄い胸を叩いた。
そのまま潮の様に引いていく夜永と楓月を庇う様に前に立ちながら。
「いよいよ最後……いや、あくまでも初戦の締め括りか。……やってやるぜ!」
ぐっ、と世界定礎の規<パラダイムホルダー>を力強く握りしめて、意気込みを見せるのは朧絵・ぬる(ザ・ブリーチド・g00222)
「そうですね。此を落としてしまっては、何のためにやって来たのか分からなくなります。気を引き締めていきましょう」
背の天使の翼を風に靡かせビジネススーツ姿で眼鏡をくい、と引き上げ、そう促すのは天笠・亜樹(フリーのデジタルサマナー・g02644)
目前のマキナエンゼルは体の彼方此方に斬痕と凍傷があったが、その赤と青の光の剣の輝きは、一際強くなっている。
その双剣の輝きを見つめて。
「……ワタシは絶対に許さない……! 理不尽に皆を奪ったあなた達を……!」
胸の裡に秘められていた身を焦がす様な憤怒と憎悪を口に出して。
桃色のツインテールを風に靡かせ、臍出しルックで、軽く大きな胸を風に揺らす少女……白石・明日香(体亡き者・g02194)が姿を現す。
其の手に輝く血呪のオーブが宿す其れは、己が胸に滾る怒りを炎に変える力故か、それとも……。
(「や~、眼福、眼福」)
ぶるりと自らの身を軽く震わせて。
明日香達から離れてビルの影から影を伝う様に駆け、息を殺して身を潜める来栖・禊(MAD RAT・g01033)が目を細めた。
ガスマスクの奥の漆黒の瞳は何処か飄然としていたが、其の体の軽い震えは止まりそうに無い。
ガスマスクの奥の目の光と顔色が、誰にも見えないところであせていく。
(「また好き勝手に動いて失敗したらどうしよう……」)
それとも此は、サプリメント etc.の効果が切れたが故か。
主の不安を感じ取ったか、其の愛らしい黒い瞳に心配そうな光を見せるスフィンクス『おもち』
その主を慰める様に前足を差し出すのを禊が軽く握り返してよしよしと頭を撫でる。
「ああ、ごめんね、おもち。大丈夫、最後までやるから」
『ディアボロス……次から次へと……! 必ず仕留めます!』
呻く様に呟きながら。
傷を負った体の背の光の翼を広げ、周囲の空間に溶け込む様に光学迷彩を展開し。
上空に飛び立つと同時に、ジグザグに動き始めたマキナエンゼルの様子に。
「皆さん、行きましょう。後一息です!」
はかりが呟きと共に其の背の天使の翼を広げて周囲の空間への施術を開始し始めるのに。
「うむ……では参ろう、皆の者。締めの大物狩りのその為に!」
ワルゼロムが応じたのが、戦いの始まりの合図となった。
●
『光の翼』で上空へとマキナエンゼルが飛翔しようとした其の直前。
「はかりが提案できる戦術は今までと同じです。皆さん、宜しくお願いします。法を司る天使の威光により、復讐者の飛行を阻むことはこれを禁じます」
戦場に向けて手を翳したはかりの命令に応じる様に、この世界……空間におけるルールが書き換えられていく。
……それが。
『むうっ?!』
バシャリ、と。
光学迷彩で上空から無数の光輪を解き放とうとしていたマキナエンゼルの体を傾がせ、その身から液体の様な何かを溢れさせた。
其れが光学迷彩から滴り落ち、大天使が何処にいるのかの目印になる。
『ディアボロス……! 大天使の裁きを受けなさい!』
負傷して高度を下げながらも光の翼を羽ばたかせ、同時に無数の赤と青、色取り取りの無数の光の刃を放出。
放出された光の刃の群がはかりを切り裂き、空間干渉を僅かに中断させるその間に。
「我が身、我が魂を最強の武器にして敵を貫く」
その全身から猛々しい程に暴力的な憎悪を、鏃の様に研ぎ澄ましながら。
その瞳に怒りを滾らせるとほぼ同時に、ふわりと空中へと浮かび上がるぬる。
その手の世界定礎の規<パラダイムホルダー>が、その形状を見る見るうちにスナイパーライフルに変化させる。
それは、先に戦ったアークデーモンの資料(パラダイム)を紐解き学習させた力。
<パラダイムホルダー>に現れたスコープから敵を覗き、己が憎悪を銃の弾丸として練り上げる。
ぬるのその動きに気がついたか、歪んだ光学迷彩が陽炎の様に蠢き、ぬるへと肉薄しようと滑空してきた、その時。
「先程のガーゴイルより強いナラ、油断出来マセンネ! ぬるさん、狙いを定めてクダサイ!」
ローゼマリーが、手近にあった鉄パイプを拾い上げてすかさず投擲した。
「疲れた時こそ、元気よく! デスヨ!」
轟、と風を切る音と共に放たれた鉄パイプが真っ直ぐ飛び、光纏う双剣を首筋に振り下ろそうとしていた大天使の脇腹に突き刺さる。
横殴りの衝撃に、先の斬痕の影響もあり、思わずその身を傾がせるマキナエンゼル。
其の上空にフワリと1人の小柄な影が覆い被さる様に襲いかかった。
「そっちが飛ぶなら、こっちもだねっ! 空中戦で勝負だよっ!」
それは左手……自らの利き手に、精霊剣『エレメンティア』を握りしめ、上段から振り下ろすシル。
淡い青色の刀身の細見の剣の軌跡が、まるで青き鳥の様に翻って大天使の頭部を叩き斬らんとする。
その攻撃を反射的に赤い剣で受け止めるマキナエンゼル。
赤と青の光の斬撃の軌跡が戦場で火花を散らしたその瞬間。
「明日香殿!」
大天使の死角となる斜め下の角度から、妖刀を下段から跳ね上げる様に振るったワルゼロムと。
「そうね、行くわよ、教祖!」
その手に魔力で作り上げられた光の槍を突き出した明日香が同時攻撃。
更に……。
「人々よ、称えなさい! 貴方達の救い手であるこの私、アキエルを! 偽りの天使に裁き光を与える我が力を!」
天使の翼で羽ばたいて。
シルの更に上空……超々高度にいた亜樹が厳かで勇ましい声を張り上げて無数の光輪を解き放った。
それは、周囲に隠れているであろう人々に向けられた声であり、姿。
――自分達こそが彼等の『救世主』であると知らせる為の、民衆へのアピール。
シルが妖精の空靴で大天使を蹴って後退し、そこに亜樹の無数の光輪が滑る様に襲いかかり大天使の体を切り刻む。
思わぬ強襲に空中で蹈鞴を踏んだ大天使にワルゼロムと明日香の二閃が襲いかかった。
ワルゼロムの跳ね上げられた妖刀の一撃が、その右足から脇腹に掛けてを切り上げ、同時に其の体に呪詛を巡らし。
明日香の光の槍の一閃が、呪詛の上から大天使の胸部に突き立ち、装甲を抉り取る。
『おのれディアボロス……舐めるな!』
怒号と共に光の翼を羽ばたかせ、無数の光の斬撃を解放しながら、青の剣の刃先を突きつける大天使。
剣先から放たれた裁きの雷撃が、素早く身を翻して後退しようとしていたワルゼロムの体を撃ち抜き。
「この位で、ワタシは殺されたりなんかしてやらないんだから!」
放たれた目に見えぬ光の斬撃に体を切り刻まれ明日香が血を撒き散らしながら、そのまま墜落する様に滑空。
その明日香へと追撃を加えんと大天使が、無数の光の斬撃を連続で放とうした、刹那。
「照準バッチリ! これこそが今まで理不尽に奪われ続けてきた人々の嘆き。これこそが愛しき世界を失った僕達の怒り! 全てを取り戻すために僕達は、貴様達に宣戦布告をする! これは……その為の一矢だ!」
ぬるが、狙撃銃に変形した<パラダイムホルダー>の引金を引いた。
それは、魔力と憎悪によって彩られた大口径弾丸。
その紫(シ)の凶弾が明日香の脇を擦り抜ける様にして放たれ、大天使の胸から光の翼の付根に掛けてを撃ち抜いた。
『グアアッ?!』
放たれた紫(シ)の一撃に大きく体をよろめかせ、そのまま地面へと落下する大天使。
墜落しながらも、体を捻って大地に背を向けたマキナエンゼルが追撃するべく肉薄するワルゼロムに其の剣の先端を突きつける。
赤い剣の先端から放たれた裁きの雷撃でワルゼロムを牽制しているその間に。
「……闇夜を照らす炎よ、命育む水よ……」
シルが右手の風翼の装飾と杖頭に藍鉱石の蕾を鏤めた白銀の長杖、世界樹の翼『ユグドラシル・ウィング』を突き出し詠唱を始め。
「おもち、僕の頭から落ちない様にね。さてと、気を取り直して行くとしようか」
――タン、と。
地面に其の背を叩き付けられる様にして落ちた大天使の背後を取る様に、禊が次のビルからビルへと移動した。
●
『まだ……まだ……!』
体の摩耗と損傷が激しいのを認識しながら。
ぬるがゆっくりと立ち上がる大天使に油断なく『パラダイムホルダー』を突きつける。
弾を再填する間にぬるに肉薄、双剣を振り下ろそうとした、大天使の後ろから。
「はいは~い、ねぇねぇキミキミ。サンドバッグ、ブリキ人形……ポンコツ大天使に相応しい表現って何だと思う?」
からかう様な飄々とした口調で。
告げた禊が背後に迫り、其の手の生命狩りを傷だらけの背面に突き立てる。
思わぬ背後からの強襲に咄嗟に振り返る大天使の目を眩ます様に。
――カッ!
と禊の頭のおもちが翼を広げ、其の精神を惑わす光を解き放った。
放たれた光をまともに浴びた大天使がギロリ、と殺意を叩き付ける様に禊に無数の光の刃を解き放つが。
「ああ、木偶の坊って言葉もぴったりだよね!」
からかいながら光の斬撃をギリギリ見切る禊。
更なる怒りを募らせた大天使が光の剣で禊を薙ぎ払おうとした、丁度その時。
「あなたの自由にはサセマセンヨー!」
大天使の虚を衝く様にローゼマリーが側面に回り込み、懐にしまっていた液体の入った試験管と煙幕弾を放り投げた。
投擲された其々が、禊が身を引いた直後に爆発し、大天使の全身に液体を降り注がせて体を焼き、煙幕で視界を遮ると。
『……悠久を舞う風よ、母なる大地よ……』
その向こうで空中のシルの詠唱が朗々と響き渡り、右手の『ユグドラシル・ウイング』の翼が広がり、先端に魔法陣が描き出される。
収束されつつある魔力の波動を受けて、風妖精の外套が風に靡き先端の蕾が今にも花開きそうになる間に。
「禊殿に気を取られ過ぎであるぞ、大天使!」
上空から滑空し、その摩擦熱をも力に替えたワルゼロムの妖刀の一閃が、其の頭部を切り刻み。
「ワタシ達があなたを塵一つ残さず壊してあげる!」
続けざまの血塗れの明日香の光の槍に籠めた渾身の一突きが、深々と大天使の肩の傷口から足にかけてまでを突き通す。
間断なく放たれる連撃を捌ききる事も出来ずによろめく大天使に向けて。
「失せよ、偽りの救世主。お主の救けなど、誰も必要とはしておらぬのだからな」
そうワルゼロムが妖刀を納刀しながら告げた、其の直後。
「ここデスネー! ぶっ飛んでクダサーイ!」
ローゼマリーがバールのようなもの……鉄製のねじ曲がった棒を槍の様に突き出し突進。
両手遣いに構えた鉄製の棒の先端に闘気を籠めた一撃が、まだ辛うじて原形を留めていた大天使の腰部を打ち砕いた。
『ガ……ガァァァァァァっ?!』
大天使が苦痛と憤怒の声を上げ、光の双剣を我武者羅に振り回し、ローゼマリーを切り裂こうとした、その瞬間。
――花が、開いた。
上空のシルの『ユグドラシル・ウイング』の先端の蕾の花が。
それは同時に……。
「混じりて力となり、全てを撃ち抜きし光となれっ!!」
その背に、青白い魔力の羽を展開させ。
火・水・風・土の属性エネルギーを一点に収束させた超砲撃攻撃魔術……エレメンタル・ブラストの詠唱の完成を意味している。
「これが、今のわたしにできる、全力の砲撃……! さぁ、全部持っていけーっ!!」
叫びと共にシルの正面に展開された魔法陣から、四大精霊の魔力籠もりし極太の光線が放出され、それが上空から大天使を焼き。
――更に。
「破滅せよ! 歴史侵略者!」
ぬるが弾丸の再装填が終わった『パラダイムホルダー』の引金を再び引いた。
前門の破壊。後門の『紫』……否、『死』
虎と狼を思わせる大天使の『死』を齎すその2撃が、大天使を撃ち抜いた。
『バカな……私、が……』
光と銃弾に飲み込まれ、砂の様に崩れ落ち、『死』へと至る自らに絶望の呻きを上げる大天使。
その大天使を翡翠の瞳で静かに見つめながら、ワルゼロムが粛々と告げる。
「我々が思うより、人は案外強いものなのだよ。だから我等は、これからも人と共に在ろう」
それが、大天使への手向けの言の葉となった。
●
――ざわり、ざわり。
大天使とアークデーモン、両種族を倒したその直後。
それまで自分達の身を守るべく、避難していた人々が離れにあるビルや、通りの方からはかり達を見つめていた。
彼等こそ、アークデーモン達に対抗していたレジスタンスの者達であろう。
或いは、この港区に住むだけの人々もいるかも知れない。
そうやって人々から向けられる視線を感じるはかりと亜樹。
その中で亜樹があることを思いつき、パチン、と思わず指を鳴らす。
「私が天使っぽく(天使だけれど)演出することは難しいけれど、こういう方法なら行けるでしょうか?」
その呟きと共に。
――轟。
亜樹が自らの天使の翼を羽ばたかせ、凍てつき、或いは傷つき崩れ落ちた戦場を美しく奇麗な元の形へと修復していく。
戦場と化していたその場所が、元の美しい光景に戻るその様子を見つめていた人々が、おお、と思わず感嘆の唸りを上げていた。
その集まってきた人々の様子をぐるりと見まわしながら。
――バサリ。
と法の守護者の如く毅然とした態度ではかりが空に羽ばたき、集まってきた人々を見下ろして。
「……皆様」
と正しく天使の如く声を張り上げる。
銀髪を風に靡かせ、薄い胸を張るはかりの事を、人々は唖然とした表情で見つめていた。
「皆さん」
はかりに背を預ける様にして、その場を清浄なる空間へと作り直した亜樹がはかりと共に、人々に厳かに呼びかけると。
亜樹の声調の中にあるそれを聞き取った人々が不意に、はかり等ディアボロス達へと友好的な笑みを浮かべる。
「ああ、そうか。アンタ達は……」
其の内の1人が何処か穏やかな笑みを称えて問いかけるのに。
「はい。はかり達は、ディアボロス。この港区……いずれは東京全域に、援助を与えるべく遣わされた『復讐者』です」
訥々と、けれども厳かに。
宣言するはかりの言の葉に、集まってきた港区の人々が息を呑む。
それに頷きかけながら、はかりは続けた。
「はかり達は、アークデーモンの専横でも、大天使の支配でもなく……我々自身の法と秩序によって、この街を守り、皆様と共に在る事を約束します」
――アークデーモンと大天使によって無法地帯と化したこの東京に、再び法と秩序を取り戻して。
「ですから、皆様。はかり達ディアボロスを信じてください。何かあった時、はかり達は必ずアークデーモンの専横からも、大天使の支配からも皆様をお守りしますから」
そのはかりの呼びかけに。
打ち倒されたアークデーモンと大天使の姿を見た人々が歓喜の声を上げ、ディアボロス! ディアボロス! と口々に叫んだ。
――それは復讐者達による、理不尽に奪われたものを取り返すための、戦いがまた一歩進んだことを示す歓声だった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】がLV3になった!
【飛翔】がLV8になった!
【照明】がLV2になった!
【腐食】がLV5になった!
【強運の加護】がLV2になった!
効果2【ドレイン】がLV4になった!
【ダメージアップ】がLV7になった!
【反撃アップ】がLV2になった!
【ガードアップ】がLV8になった!
【アヴォイド】がLV2になった!