リプレイ
サアシャ・マルガリタ
タオちゃん(g05073)と
さぁて、タオちゃん。練習してきました?
かねてより気になっていたスケートに挑戦ーですよう!
靴は履けましたがぐらぐらするです…
一歩踏み出してあらぬ方へ滑り始め
スカートやらコートやら普段より可愛い格好で来たせいか思うように動けない
た、タオちゃん!?
これどーしたら止まるですかね……あっあっ!?
タオの手を取りつつも一緒に転ぶ
庇ってくれたのが嬉しくてそわそわはにかみ
あは、びっくりしたです!
ありがとですようタオちゃん
初心者はまずは壁際からでしょーか
耳元の声にぼぼっと赤面
思わず見上げた先の悪戯めいた笑みに口を尖らせ
ええ、寒いのでもちょっと寄ってもらえません?
なんて手を差し出す
タオタオ・ザラ
サアシャ(g05223)と
タオも初心者だが運動神経は悪くない、なんとかなるじゃろ
えっ、ちょっと待て何処へ行くサアシャ!?
タオそんな早く追っかけられねえんだけど!!
サアシャを止めようと手を伸ばしたら、バランス崩して一緒に転ぶ
轢かないように庇いはしたけど、カッコ悪くねえかコレ
マ、気を取り直して
壁際スタートでも、暫くしたら手を引いて滑れるくらいにはなるさ
エスコートは必要かねお嬢さん
折角のおめかしが台無しになったら嫌だろ?
ちゃあんと気付いてると笑い、狐の耳に口許寄せて
似合ってる、可愛い、もっと見せてなんて幼稚で甘ったるい言葉をプレゼント
赤くなった頬を突付いてけらけら笑う
どうした寒いか、顔が真っ赤だぞ?
かねてより気になっていたスケートに挑戦する絶好の機会。
狐耳をぴょこんと立てたサアシャ・マルガリタ(えいえいお!・g05223)は、スケートリンクをぐるっと眺めてから、わくわくも込めた無邪気な笑顔でくるりと振り向いた。
「さぁて、タオちゃん。練習してきました?」
見上げた先で、にっと自信ありげに笑うのはタオタオ・ザラ(大喰らい・g05073)。
だがしかし、タオタオもサアシャと同じスケート初心者で。
「なんとかなるじゃろ」
問いへの答えは、悪くはない運動神経に頼っただけのもの。
となれば、何とか履けた初めてのスケート靴にぐらぐらふらふらするサアシャが、氷の上に足を踏み出した途端あらぬ方向へ滑り出したのを止める術など持つわけがなく。
「えっ、ちょっと待て何処へ行くサアシャ!?」
「た、タオちゃん!? サアシャ別に何処に行きたいわけでもないですよ!?」
「タオそんな早く追っかけられねえんだけど!」
「こ、これどーしたら止まるですかね!?」
あわあわ声を交わしながら、何とかサアシャを止めようとタオタオも初めての氷の上で手を伸ばし。
「あっあっ!?」
2人の手が繋がれた瞬間、バランスを崩して一緒にすってん。
スケート靴で怪我をしたり、小柄なサアシャを轢いたりしないように、タオタオがサアシャを庇ってはいたけれども。
「……カッコ悪くねえかコレ」
転んでしまったことには代わりないので、ちょっと複雑なタオタオ。
それでもサアシャは、タオタオが庇ってくれたことが嬉しかったから。そわそわとはにかみ笑顔が浮かぶ。
しかしその顔は残念ながらタオタオには見えておらず。ゆえに言葉のないサアシャに首を傾げ。
「大丈夫かサアシャ?」
「あは、びっくりしたです!」
問いかけに慌てて顔を上げたサアシャの笑顔はいつもの元気なものだった。
「ありがとですようタオちゃん」
お礼にタオタオは頷いて。
「マ、気を取り直して」
改めて初スケートを始めようと、サアシャと共に身を起こす。
サアシャは、きょろりと周囲を見回して、滑る人々を軽く観察すると。
「初心者はまずは壁際からでしょーか」
「暫くしたら手を引いて滑れるくらいにはなるさ」
提案したスタート地点に、タオタオも同意を見せた。
そして近くの壁際へ移動するべく、何とか立ち上がったタオタオはサアシャに手を差し伸べる。
「エスコートは必要かね、お嬢さん。折角のおめかしが台無しになったら嫌だろ?」
告げられた言葉に灰色の瞳が見開かれた。
「気付いてたですか」
「ちゃあんと気付いてる」
驚き顔でタオタオを見上げるサアシャの服装は、いつもの活動的なホットパンツではなく。襟やポケットにチュールレースをあしらったファーコートと、フリルがついたその裾から少しだけひらひらと覗くミニスカート、といった可愛らしいもの。
普段と違う慣れない格好は、ちょっと思うように動けなくて。
それで先ほどの暴走と転倒に至ってしまったのだけれども。
初めてのスケートにサアシャがそんな動き辛い服を選んでしまったのは。
一緒に来てくれたのがタオタオだから。
気付いてくれていた、そのことにまたサアシャの頬がふにゃりと緩み。
そこにそっとタオタオの顔が近づいた。
「似合ってる。可愛い。もっと見せて」
狐の耳に寄せられた笑みの形の口許から紡がれるのは、幼稚で甘ったるい言葉のプレゼント。
今度ははにかむどころではなく、ぼぼっと赤面したサアシャに。
タオタオは悪戯めいた顔でけらけらと笑って。
「どうした寒いか。顔が真っ赤だぞ?」
つんっと突かれる真っ赤な頬。
むむ、とサアシャは口を尖らせると。反論の代わりに、澄まし顔を作って見せる。
「ええ、寒いのでもちょっと寄ってもらえません?」
エスコートされるお嬢様はこんな感じかな、と思う仕草で差し出した小さな手は。
笑みを深めたタオタオの大きく力強い手に優しく受け止められ。
そして、温かな身体を寄り添わせながら、2人はそろそろと壁際へ移動していった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
【傀儡】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
甘花・蜜充
まつゆ(g03996)と
みつみ、スケートって初めてだわ。
まつゆは滑れるの?
えっ、なんでスケートできないのに誘ったのよ……!
みつみだってまつゆが滑れると思ったから来たのに……。
初めてのスケート靴とつるつるのリンクについ腰がひけてしまうわ。
ひ、ひっぱってないわよ。まつゆこそ引っ張らないで!
リンクの端っこでふたりでわたわたしていたのにまつゆったら急に滑り出しちゃって。
ちょ、ちょっと、先に行かないでよ……!!
でも、コツをつかんだまつゆに手を引かれながら教わって、おぼつかないながらも滑れるようになってきたわ。
滑り方がわかると、案外楽しいものね?
アドリブ◎
葉切・松露
みつみちゃん(g05453)と
えっ、滑れないですか!?
てっきりみつみちゃんが滑れると思ったから、教えて貰おうと思って……
や、やってみたかったんですよぅ〜!ごめんですって〜!
ちょ、うわっ…引っ張らないでください…!
最初こそ掴まり合っておたおたしてましたけど、他の人のを見てたら……
あ、こう?かな?
すぃ〜っと。
やった、滑れたですよみつみちゃん!コツを掴めば簡単で……あっごめんです!
そそくさと戻って手を掴んで。
すっかり滑れるようになって、みつみちゃんの手を引いて満面の笑顔。
くるくる回したりしたらまた怒られるかな〜なんて。でも楽しくて、怒られてても笑っちゃうです。
ふふふ、ごめん、ごめんですよ!
アレンジ◎
「みつみ、スケートって初めてだわ」
初めて履いたスケート靴に、氷の上に立つ前からわくわくと、甘花・蜜充(ドリームキャンディ・g05453)はピンク色の瞳をキラキラさせていた。
でも、その言葉を聞いた葉切・松露(ハキリアリのきのこ農家・g03996)は何故か驚き顔。
「えっ、みつみちゃん滑れないですか!?」
インセクティアゆえの額の触覚までぴこんと立ててびっくりする。
その様子に、蜜充はきょとんとして。
「まつゆは滑れるの?」
問いかけに、松露の首がぶんぶん左右に振られれば。
今度は蜜充が驚き顔。
「なんでスケートできないのに誘ったのよ……!」
「てっきりみつみちゃんが滑れると思ったから、教えて貰おうと思って……」
「みつみだってまつゆが滑れると思ったから来たのに……」
「や、やってみたかったんですよぅ~! ごめんですって~!」
互いに互いを当てにしていた初心者2人は、しばしわちゃわちゃしていたけれど。
当てが外れたからといって、初めてのスケートへの期待が消えるわけではなかったから。
どちらからともなく、ゆっくりゆっくり、そろそろと、氷の上へと足を踏み出す。
履き慣れない靴に、つるつるのリンク。
となればつい腰がひけてしまうわけで。
「ちょ、うわっ……引っ張らないでください……!」
「ひ、ひっぱってないわよ。まつゆこそ引っ張らないで!」
リンクの端っこで、掴まり合いながら2人で仲良くわたわたおたおた。
何とか頑張ろうと、松露は周囲で滑っている人達をよく見て。見様見真似で身体を動かしてみれば。
「あ、こう? かな?」
ふっと何か掴めた気がする。
ふらふらながらも実践していくうちに、いつの間にか、すぃ~っと。松露は氷の上を滑らかに進んでいった。
「やった、滑れたですよみつみちゃん! コツを掴めば簡単で……」
「ちょ、ちょっと、先に行かないでよ……!」
「あっ、ごめんです!」
ぱあっと笑顔で振り向けば、しかしそこにはまだ腰の引けている蜜充がいる。
松露はそそくさと戻り、そっと両手を差し出すと。重ねられた繊手を優しく掴んで。
ゆっくりと手を引きながら滑り始めた。
「みつみちゃん、こうです。足をこう……こんな感じです」
「どんな感じよ……」
何となく感覚で滑れるようになったから理論的には教えられない松露だけれど、すぐ目の前で見本を見せれば、蜜充にも何となく伝わったようて。おぼつかないながらも、だんだんと滑れるようになってくる。
「滑り方がわかると、案外楽しいものね?」
まだちょっと危なっかしいけれども、自分で進めるようになった蜜充に、ふんわり笑みが戻ってくれば。
松露もすっかり嬉しくなって満面の笑顔。
「こうしたらもっと楽しいですよ」
そして、もう手を引かなくても滑れるのにまだ繋いだままだった手を不意にひょいっと回して、氷の上で蜜充をくるくる。
「わっ、わっ、ちょっと回さないでよまつゆ」
蜜充は慌て戸惑い、怒って見せるけれども。
その口元には微笑が浮かび、繋いだ手を振りほどこうともしていなかったから。
「ふふふ、ごめん、ごめんですよ!」
松露は楽しくて、嬉しくて。謝りながらも笑っていた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【傀儡】がLV2になった!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】LV1が発生!
レイア・パーガトリー
*アドリブ歓迎
ブロス(g03342)と一緒
普段暖かい新宿島なのに屋外にこういう風にスケートリンクを作るって
残留効果が無い頃からもやってたなんて一周して贅沢ね
足に合うスケート靴をお借りして、ちょっとずつ滑りましょ
ブロスはこういうの平気なの?
私は少しも経験なくて……ディアボロスになってからは、飛んでしまったほうが楽だしね
かなりつるつるするわね…エッジの方向に進んじゃうし…
えっと、手を…?
は、離したら転んじゃう…!
(ぷるぷると及び腰で)
(でも、とても頼もしくて、こういうのもいいなと)
あら?
イルミネーションも綺麗ね…
(自然と目線も上がり、引っ張られているお陰で滑れるように)
ブロス・ブラッドハート
レイア(g01200)と一緒
ふつーは氷が張るまで待ってないとだけど
そんな寒くない時期に滑れるなんてさっすが新宿島だよなっ
おう、寒いのも滑るのも大得意だ!(?
レイアがやったことないなら、手すりに沿って一緒に回る
翼とかエフェクトは便利だけど…にしし、案外今日のことがこれから役に立つかもだぜ?
あはは、レイア生まれたての動物みたい〜
ほら、手え繋ごーぜ。そうすれば転ばないし掌もあったかいしさ
慣れてきたら、そのままゆっくりリンクに滑り込むぜ
お、レイアれいあっ。顔あげてみろよ
流れるイルミネーションがすっげー綺麗だぜ
(手をぎゅっと離れないように掴んで、風景より、それに見入るレイアのがキラキラしてるなぁなんて)
「ふつーは氷が張るまで待ってないとだけど、そんな寒くない時期に滑れるなんてさっすが新宿島だよなっ」
残留効果の恩恵を目の当たりにして、ブロス・ブラッドハート(いっしょのじかん・g03342)がにししと笑う。
12月は確かに冬だけれど、寒さが厳しくなるのはまだまだこれからといった頃。コートやマフラーが活躍していても、雪も降らなければバケツの水も凍らないくらいの気候で、スケートができるだけの氷なんて普通は、ない。
レイア・パーガトリー(毒棘の竜騎士・g01200)も、温暖な新宿島の、しかも屋外にできたスケートリンクを、物珍し気に緑色の瞳で眺め。
「残留効果が無い頃からもやってたなんて一周して贅沢ね」
「えっ!? そうなのか?」
「毎年恒例だって聞いたわ。もちろん刻逆の前からね」
「へー。残留効果なしでって想像できないぜ」
ドラゴニアンなブロスとレイアは新宿島へ漂着した者だから。そんな元々の東京にも驚きながら。
足に合わせたスケート靴を借りると、レイアは何とか氷の上へ。
「かなりつるつるするわね……エッジの方向に進んじゃうし……」
恐る恐る、ちょっとずつ。滑るというか歩くというか。掴まった手すりから手を離せずにいたけれど。
対照的にブロスはすいすいといとも簡単に滑っていた。
「ブロスはこういうの平気なの?」
「おう、寒いのも滑るのも大得意だ!」
レイアの問いに、自信満々、胸を張るブロス。
「私は少しも経験なくて……ディアボロスになってからは、飛んでしまったほうが楽だしね」
苦笑するレイアの背には、ブロスの腰にあるのと同様にドラゴンの翼が広がっている。確かに、不安定な足元に苦戦するより有効な手段に思えるけれど。
「翼とかエフェクトは便利だけど……にしし、案外今日のことがこれから役に立つかもだぜ?」
ブロスにそう言われたならば、ちょっと頑張ってみようと今日は翼に頼るのはやめておくことに。
少しずつ少しずつ、手すりに掴まりながら、レイアは進んでいく。
「あはは。レイア生まれたての動物みたい~」
その様子をブロスに笑われてしまったものの、その声は優しく楽しそうなもので。手すりから離れられないレイアの傍で、一緒にゆっくりとリンクを回ってくれていた。
そして、ブロスはレイアの前にずいっと手を差し出すと。
「ほら、手え繋ごーぜ。そうすれば転ばないし掌もあったかいしさ」
「えっと、手を……?」
小さな掌の温もりが重なって。
ブロスはいきなりびゅんびゅん滑り回ることなく、レイアに合わせてゆっくりと。お姫様のようにエスコート。
「は、離さないでね。離したら転んじゃう……!」
「大丈夫大丈夫っ」
必死に握りしめてくる手の柔らかさと可愛さに、ブロスは自然と優しい笑みを浮かべ。
無理することなくレイアを導き、少しずつ手すりから離れて滑っていった。
その最中。
「お」
ふと気付いてブロスはまたにししと笑い。
「レイアれいあっ。顔あげてみろよ」
「顔を、って……?」
足元ばかりを見ていたレイアが、促され、何とか視線を上げると。
「あら?」
「な? 流れるイルミネーションがすっげー綺麗だろ」
周囲の木々に。立ち並ぶビルに。幾つもの輝きが灯っていて。
離れたからこそ、手すりのある壁に飾られたそれもよく見える。
それらが、まだゆっくりだけれども滑る自身の動きで、穏やかに流れ走って見えたから。
「綺麗ね……」
見惚れるレイアの目線が自然と上がり、姿勢が良くなると。ブロスに引かれてどんどん滑れるように。
それでも2人の手は、離れないようにぎゅっと繋がれたまま。
クリスマスの煌めきの中を並んですいすいと走り。そしてまた景色が美しく見える中で。
(「イルミネーションよりレイアのがキラキラしてるなぁ」)
ブロスは周囲よりも、すぐ隣で風景を楽しんでいるレイアに目を奪われていた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【防衛ライン】LV1が発生!
【照明】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV3になった!
柊・和颯
【01】
スケートでありますか!
実際にした事は多分ないですが
我、ちゃんと調べたであります!
故に余裕!れっつちゃれんじ!
…え?ささら、何故止めるであります?
ふふ、レックス殿もスケート未経験の筈
今回こそは我、あどばんてーじ!
聖夜の飾りが綺麗であります
後でカフェも!
さて、華麗に一滑り
…あれ、何で足がこうぷるぷると…?
ま、前に進めない…!
あ、これ、ささら、先行くなであります
ていうかレックス殿!
何で滑れるの!
レックス殿たちが華麗に先行き、我は子鹿…
うぐぐ、こうなったら空間をちょちょいと…
あ、はい、しません、ごめんなさい
しませんから、あの、助けてでありますー…
手をお借りして…
よし、光に向って一歩であります!
レックス・ウェリタス
【01】
戦いお疲れさまと労り
スケート…情報でしか知らないけど
氷の上を滑るんだよね
故郷じゃ体験できないし僕も挑戦だ
レグルスは僕の隣で翼の光を滑らせてよ
成程、ああやって滑るんだと動きの情報収集
とりあえず見様見真似で行こう
…ん?
あれ、何かこれ楽しいな
氷の上を泳いでるみたいな
…って和颯、それどういう状況?
普通に面白いんだけど
生まれたての子鹿とは正に
ささらは綺麗に滑るね、器用な仔だ
すーっと緩やかに氷を削る心地は楽しいばかり
ねえ、和颯
ズルした瞬間に僕が空間上書きするから覚悟しなよ?
ハッカーの先輩としてお叱りと
仕方ないなあと手を貸して
はいはい、現実逃避してないで
先ずは片足を前に、ほら
前を見れば耀が手招いてる
大きな戦いをお疲れさまと労ってから、レックス・ウェリタス(Memento mori・g07184)は、故郷では体験できない『氷』に惹かれて、柊・和颯(めいたんてい・g07527)に誘いの声をかけた。
「スケートでありますか!」
「情報でしか知らないけど、氷の上を滑るんだよね」
「そうであります!」
興味津々なれど首を傾げるレックスに、和颯は自信満々、我知り顔で頷いたけれども。
「実際にした事は多分ないですが、我、ちゃんと調べたであります! 故に余裕!」
実は和颯も初スケート。
しかし、事前に調べまくって得た数多の知識で、もうすっかり滑れる気でいるから。
(「ふふ、レックス殿もスケート未経験の筈。今回こそは我、あどばんてーじ!」)
「後でカフェも行くでありますが、まずはスケート! れっつちゃれんじ!」
意気揚々と氷の上に踏み出そうとした和颯の前に、メーラーデーモンがそっと割り込んだ。
「ささら、何故止めるであります?」
そんなわちゃわちゃしている主従の横で、レックスも初めてのスケート靴を履いて。
こちらはすぐに滑ろうとはせず、先に滑っている人達をじっと観察。
「成程、ああやって滑るんだ」
動きの情報収集をしてから、そっと氷の上に立ち。見様見真似で動いてみる。
「……ん? あれ、何かこれ楽しいな」
持ち前の運動神経か観察眼か、すぐにコツを掴んだレックスはすぐにすいすいと滑れるようになり。
まるで氷の上を泳いでいるみたいな感覚を楽しんでいた。
伴うスフィンクスも、今度はレックスを真似るようにすいすい横を進んでいたから。
「レグルス、翼の光を滑らせてよ」
思いついて声をかければ、スフィンクスは翼を広げて光を放つ。
本来は精神を攻撃するものだけれども、今はただの照明として無害に輝き。
滑るレックスの傍らに、美しい光のラインを描いていった。
さて、一方の和颯は。
華麗に一滑り! とばかりに意気揚々と氷の上に立ったけれども。
「……あれ、何で足がこうぷるぷると……? ま、前に進めない……!」
事前情報通りに動けず、わたわたあたふた。
「あ、これ、ささら、先行くなであります」
メーラーデーモンにもするーっと置いていかれて、ぽつんと佇むぷるぷる和颯。
「……和颯、それどういう状況? 普通に面白いんだけど」
気付いたレックスが首を傾げ、するりと近くに滑り戻れば。
「ていうかレックス殿! 何で滑れるの!」
「何でって……見て何となく?」
「ちゃんと調べた我のあどばんてーじは!?」
ガーン、と思いっきりショックを受けながら、やっぱり和颯はぷるぷる。正に生まれたての子鹿です。
そこにメーラーデーモンも戻ってきて、和颯の周囲をくるくるすれば。
「ささらは綺麗に滑るね。器用な仔だ」
「そういえばレグルス殿も!?」
スフィンクスも特に苦労を見せずにレックスに付き従っているから。
「うぐぐ……」
和颯はさらに悔しそうに、複雑な表情を見せた。
くすりと微笑んだレックスが、先を促すようにまた滑り始めると、ついてくるサーヴァント達。
緩やかに氷を削る、楽しい心地を味わっていると。
ぷるぷる子鹿は、ちょっとワルい笑みを浮かべていて。
「こうなったら空間をちょちょいと……」
「ねえ、和颯。ズルした瞬間に僕が空間上書きするから覚悟しなよ?」
はっと顔を上げれば、赤い瞳が柔らかく、でもどこか厳しく笑っていたから。
「あ、はい、しません、ごめんなさい」
即座に前言撤回する和颯。
ハッカーの先輩のお叱りに、しゅんとしつつ。しかし置いて行かれるのはやっぱり寂しいから。
「しませんから、あの、助けてでありますー……」
観念して白旗を上げれば、仕方ないなあと言いながらも優しく伸ばされる大きな手。
色白で華奢な手をそっと重ねて、文字通り手を借りれば、力強く支えてもらえて。でもやっぱり不安定な足場。
まだまだぷるぷるしながらも、和颯にようやく少しだけ周囲を見る余裕ができれば。
こちらを見つめている穏やかな赤い瞳とぶつかり。
その背後でキラキラと輝くイルミネーションの光。そしてレグルスの翼。
「よし、光に向って一歩であります!」
「はいはい、先ずは片足を前に、ほら」
そして2人はゆっくりと、導き導かれて進んでいく。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【無鍵空間】LV1が発生!
【照明】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
如月・莉緒
総二さん(g06384)と
スケートリンクか…
私はやったことないけど、行ってみようかな
ね、総二さんはスケート滑れる??
滑れることを確認して、総二さんとスケートリンクへ
ね、待って、おかしくない??
こんな靴に刃を付けただけで滑れないって!!
案の定手すりに掴まってぷるぷるするしか出来ず
総二さん!
ちょ、ちょっと助けて!!
と総二さんに助けを求め
大丈夫か、の言葉に返事よりも手を伸ばしてしまって
ふぁ!?
抱きつく形で転倒し
勢いそのままに転んだまま滑っていく
滑るの難しい……ってあれ?
打ち付けた身体の痛みに難しさを痛感してる横を
自分のサーヴァントが華麗に滑る様子を見て
教えてもらわなきゃかも
なんて見つめあって苦笑して
神刀・総二
莉緒(g04388)と同伴
スケートか懐かしいな、10年ぶりぐらい……かな?
前やった時は一応少しは滑れたはずだが
そこまで自信はないな、と苦笑いして
久しぶりとはいえ何となく感覚は残っていたのか
掴まらずに何とか滑りながら
手すりに掴まりながらぷるぷるしてる莉緒の声に傍へ寄って
大丈夫か、と声をかけた瞬間に
手すりを離した莉緒に抱きつかれて
二人同時に声を上げながら転倒し
こけて絡みあったままつるつると氷上を滑って
ああ、スケート難しいな……
転倒の痛みと絡みあったままが少し恥ずかしくて
ふと横を見ると
目の前を莉緒のサーバントがこれ見よがしに滑っていき
思わず二人で苦笑いしながら見つめ合って
本当教えて貰わないとだな、と
「ね、総二さんはスケート滑れる?」
神刀・総二(闘神・g06384)がスケートリンクに赴いたのは、如月・莉緒(恋愛至上主義・g04388)のそんな問いかけが発端だった。
言われて思い返してみれば、懐かしい子供時代の思い出がぼんやりと蘇り。前やった時は中学生か小学生か……まあ10年ぶりくらいかな、と数えながら、確か一応少しは滑れたはずと思い出し。
「そこまで自信はないな」
苦笑いを返したところ、滑れるならと嬉々として誘われ、連れ立って。
久しぶりに氷の上に立つこととなり、今に至る。
不安がないわけではなかったけれども、何となく感覚は残っていたようで。総二は何とか手すりに頼らず滑っていく。
滑れると答えたそれが嘘にはならなかったと少しほっとして。
でも、すいすいと、というにはまだぎこちなく、氷上を進んでいると。
「ね、待って、おかしくない? こんな靴に刃を付けただけで滑れないって!」
手すりにしがみつく勢いで掴まったまま、ぷるぷるしている莉緒がいた。
確かにスケートはやったことがないと言っていたし。総二が滑れるなら行く、ということだったけれど。
刃の付いた靴で滑る、というのがどうにもできないようで。
「大丈夫か?」
「総二さん! ちょ、ちょっと助けて!」
思わず声をかけたなら、返事と一緒に莉緒の手が伸ばされる。
「え!?」
「ふあ!?」
いきなり手すりから離れた莉緒に抱き着かれるような形になれば、構えていなかった総二が対応しきれるはずがなく。
2人同時に妙な声を上げながら、つるりと転倒。
しかも転んだ勢いで、絡み合ったままつるつると、手すりから離れるように滑っていった。
そうしてリンクの中央近くで、総二を下敷きにしたような状態で何とか止まれば。
「ああ、スケート難しいな……」
「うん。滑るの難しい……」
ぽつりと零れた呟きに、莉緒も総二にしがみつくように抱き着いたまま頷く。
冷たく硬い氷の上で転んだ為、ぶつけた痛みがそこここにあるけれど。
それよりも、助けきれずに転んでしまったことそのものと、今まだ莉緒と密着したままなのが少し恥ずかしくて。
総二は思わず目を逸らし。
その視線の先を、莉緒のサーヴァントであるダンジョンペンギンが、すいーっと華麗に滑っていった。
「…………」
「……あれ?」
思わず言葉を失くしていると、莉緒も気付いたようで驚きの声を上げ。
優雅ですらあるその後ろ姿を倒れたまま見送る2人。
そして、どちらからともなく、莉緒と総二は近い距離で見つめ合い。
驚きに見開かれていた青い瞳と焦茶色の瞳が、同時に緩むと。
「教えてもらわなきゃかも」
「本当、教えて貰わないとだな」
揃って楽し気に苦笑した。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV1が発生!
【壁歩き】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【命中アップ】がLV2になった!
リーゼロッテ・エカルト
焔(g00462)と
オフショルダーのミニスカワンピース
トナカイの耳や角が付いたフードケープを着て
うわーっ見て!飾りつけしてある!
可愛い…っていつの間に買ったの?
流石、焔
ふふ!おいしい
意外に寒くないよ?
スケート、初めてだけど…
焔、本当に初めて?上手ね
恐る恐る手を取って行くが慣れない感覚に
思わずぎゅーとしがみつき
待って、焔、ゆっくり…きゃあ!?
ごめんね。大丈夫?
…笑い事じゃないよ
言いながら同じように笑い
抱き起こしには「焔が力持ちなのよ」と薄ら頬を染め
わーなんでジャンプ出来るの
焔凄い
格好良いよ!
ふふっ楽しいね
来て良かった
目をぱちくりした後
笑って
プレゼントを出し
ありがと、焔
私からもメリークリスマス!
大鉄・焔
リーゼ(g02798)と一緒に
パンクな改造したサンタ衣装で
ゆきだるマカロン
と見せつつ頭からパクリ
リーゼのはピンクなイチゴ味、どーぞ
はー…息しろっ
寒くねぇ?
なら良かった
スケート滑ってみっか?体もあったまるし
大丈夫だって、俺もハジメテ!
おー滑る…けど案外行けるぜ
手を差し出して
リーゼもおいで
っはは、そんな怯えなくても滑れるって
調子に乗って引き寄せたら
――っと
抱き留めそのまま庇うようにこけた
すまん、大丈夫か?
重なる声に笑って
ひょいと抱き起す
リーゼ軽いな
懲りずに手を引き滑り出す
慣れた頃
リーゼ見てな!
辛うじて一回転ジャンプした
っし!
楽し~!
そうだ
笑顔を向けて
リーゼ
メリークリスマス
プレゼントを差し出した
「うわーっ。見て! 飾りつけしてある!」
スケートリンクを眺めるなり、空色と海色の瞳を輝かせたのはリーゼロッテ・エカルト(菓葬・g02798)。
感激したのは、地元の人達が準備してくれたというクリスマスな飾りの数々。リンクを囲むアクリル板や手すりのつかまる以外の部分に、まるで自宅のクリスマスツリーを飾るかのように雑多に、オーナメントやガーランド、ベルにリボンにリースにと、温かい気持ちが感じられる装飾が施されていた。
でも、リンクの飾りに喜ぶリーゼロッテ自身も。オフショルダーのミニスカワンピースの上に、トナカイの耳や角がついたフードケープを合わせて、クリスマス仕様に飾られている。
「どこもかしこもクリスマスじゃん」
周りの景色と共にリーゼロッテを見た大鉄・焔(灰塵・g00462)も、パンクな改造をしたサンタ衣装を纏い、にっと犬歯を見せるように笑って。
「ほら、ここも」
見せたのは、ゆきだるマカロン。
「可愛い……っていつの間に買ったの?」
喜び驚き首を傾げるリーゼロッテに、答えないまま焔はゆきだるまの頭からその白い身体をぱくりと食べて。
あー、と非難しかけたリーゼロッテへと、すぐさま、今度はピンクなイチゴ味のを差し出した。
「どーぞ」
「流石、焔! ……ふふ。おいしい」
零れる笑顔を、焔は満足そうに眺めてから。改めて辺りへ視線を流し。
「はー……息しろっ。寒くねぇ?」
「意外に寒くないよ?」
「なら良かった」
冬という季節に、さらに氷が張った場所だけれど、寒冷適応のおかげなのかさほど冷える感じはなく。
スカートなリーゼロッテも大丈夫そうだと確認した焔は。
「滑ってみっか? 体もあったまるし」
「スケート、初めてだけど……」
「大丈夫だって、俺もハジメテ!」
折角だからと連れ立って、スケートリンクへと入っていく。
まずは焔が、物怖じせずに氷の上に飛び出して。
「おー滑る……けど、案外行けるぜ」
「焔、本当に初めて? 上手ね」
割と簡単にすいすいと滑っていく様子に、リーゼロッテが拍手を送る。
可愛い賛辞に笑みを浮かべた焔は、戻るように近づいて手を差し出すと。
「リーゼもおいで」
誘いの言葉に、柔らかく華奢な手が恐る恐る重ねられた。
「離さないでね。絶対よ」
「大丈夫大丈夫」
「え、待って、焔、ゆっくり……」
「っはは、そんな怯えなくても滑れるって」
初めての感覚に怯えながらも、力強い手に引かれてリーゼロッテは何とか氷の上を進み。
でも、慣れるより前に、調子に乗った焔がぐいっと引き寄せてしまったから。
思わずリーゼロッテは焔の手どころか腕にしがみついてしまい。
「……っと」
「きゃあ!?」
焔はリーゼロッテを抱き留めながらも、崩れたバランスを立て直しきれず、2人揃って倒れ込む。
焔が庇うような格好で、氷の上に転がって。
「すまん、大丈夫か?」
「ごめんね。大丈夫?」
同時に顔を上げ、同じ言葉が見事に重なった。
一瞬の間。そして、焔が噴き出すように笑い出す。
「……笑い事じゃないよ」
むくれたように言うリーゼロッテも、その表情は笑みを湛えていたから。
ひとしきり笑った焔は、自身が起き上がってからリーゼロッテを抱き起す。
「リーゼ、軽いな」
「焔が力持ちなのよ」
ぷいっと顔を背けたリーゼロッテの頬が薄ら染まっていたのに、焔は気付いたか気付けなかったか。
「行こう」
変わらぬ様子でまた手を握り、2人はまた滑り出した。
今度は焔も無茶をせず、リーゼロッテもすぐに慣れてきて。手を離しても大丈夫な程に。
それなら、と焔はちょっとダッシュしてリーゼロッテと距離を取ると。
「リーゼ、見てな!」
氷を蹴って、空中へ。くるりと一回転ジャンプを見せる。
「っし!」
辛うじて着地まで成功させれば、思わず小さくガッツポーズ。
「わー、なんでジャンプ出来るの? 焔凄い。格好良いよ!」
そしてリーゼロッテの賛辞が降り注いで。
「楽し~!」
「ふふっ、楽しいね」
2人の笑顔が花咲いていく。
(「来て良かった」)
初めてのスケートに不安もあったけれど、いつしかそれが綺麗に溶けてなくなっているのに気付いたリーゼロッテは。
先を滑る焔の背に、ふんわり微笑んで。
「そうだ」
不意にくるりと振り返った焔へ、驚いて止まると。
「リーゼ。メリークリスマス」
楽しそうな笑顔と共に差し出されたのはプレゼント。
思わず目を瞬かせて。反射的にプレゼントを受け取って。
ようやく状況を理解すると。
「ありがと、焔」
リーゼロッテも満面の笑みを浮かべ。
こちらからもこっそり用意していたプレゼントを渡す。
「私からもメリークリスマス!」
思わぬプレゼント交換に、炎が燃えるような瞳が見開かれ。
でもすぐに、焔も嬉しそうに、笑った。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【冷気の支配者】LV1が発生!
【狐変身】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV3になった!
乱獅子・焔
【零(g07135)と】アドリブ歓迎
俺、スケートって生まれて初めてなんだよなー
イイ感じに滑れるかな~まぁ何とかなるだろ!
…この時の俺は知らなかった
スケートがあんなに過酷なものだとは…!
さぁ初滑りだ!氷上に立ち
スイーッと滑…りたいんだけど全然うまく行かない!
滑るつもりがぎこちなく歩いてしまう
ギャー!!(ずっこける)
何で零はそんなにスイスイ滑れんの!?
なんか氷属性のドラゴンみたいだな!
いや全然分かんねーよ!
零先生の指導のもと、手すりに捕まりながら練習
えっ、マジで!?<奢る
よっしゃ、ぜってー滑れるようになる!!
その後、気合いと食い気で、何とか普通に滑れるまで上達した!
カフェのスイーツは絶品だった!
乱獅子・零
【焔(g07134)と】アドリブ歓迎
僕もスケートは初めてだ
スケート靴って意外と重いし、これ履いて普通に立つだけでも結構大変だな…
周りの人の見様見真似で滑り出してみたら…案外いけた
へぇ、なかなか楽しいじゃないか
いや、氷属性のドラゴンなんだが(ツッコミ)
そんなに力まなくても、少し体重をかければ自然と前に進んでいくぞ
ほら、こんな風に……
スイスイ滑り回って、ついでにターンも決めてみる
分かった分かった、付き合ってやるから
まずは手すりに捕まって滑るところから練習しよう
いつも元気いっぱいの焔が、今日は生まれたての子鹿みたいに
ぷるぷるしている様は何だか新鮮だ
上手く滑れるようになったら、カフェで何か奢ってやるぞ
仲良しドラゴニアンの乱獅子・焔(幼き炎帝・g07134)と乱獅子・零(氷晶の歌姫・g07135)は、揃ってスケートリンクを目の当たりにして、緑瞳と青瞳をそれぞれ期待に輝かせていた。
「俺、スケートって生まれて初めてなんだよなー」
「僕もスケートは初めてだ」
同じ主人の元で、兄弟のように過ごしてきた2人の経験はほとんど同じことが多く。今回もそうだったから。
一緒の『初めて』に、今日も仲良く挑んでいく。
「意外と重い。これ履いて普通に立つだけでも結構大変だな……」
ブーツの底に金属製のブレードを取り付けたのがスケート靴。ゆえに、軽量化されていても普段履く靴よりは重く。そして細いブレードの上に立つ、という普段と違う履き心地を、零は戸惑いつつも冷静に確かめていくけれど。
「イイ感じに滑れるかな~。まぁ何とかなるだろ!」
正反対に焔は、その違和感すら楽しんで。気楽に氷上へ飛び出していく。
――ここで焔のナレーションを入れておくのなら、こうだろう。
『この時の俺は知らなかった。スケートがあんなに過酷なものだとは……!』
というわけで。この後どうなったかというと。
「さぁ、初滑りだ!」
氷の上にどんっと立ち、早速、すいーっと滑る……と思いきや、ぎこちなく歩く感じに。
「あれ? 滑りたいのに全然うまく行かない! 何で!?」
一歩足を踏み出して、滑らないまま次の一歩。変に力を入れているからか、足は痛くなってくるし。滑らないからほとんど距離は進まないし。どんどんスケート靴の重さを感じるようになって、体力的にも気力的にも疲れるばかり。
それでも前に前にと思いながら、諦めずに挑戦し続ければ。体重をかけた右足が不意に大きく滑って。
「ギャー!」
「……何をやっているんだ?」
ずっこけた焔の横を、すいーっと零が通り過ぎていった。
こちらは、周りの人の見様見真似で滑り出してみたら、案外いけたようです。
「何で零はそんなにスイスイ滑れんの!? なんか氷属性のドラゴンみたいだな!」
「いや、氷属性のドラゴンなんだが」
思わずがばっと起き上がり、文句を言う焔に、零は即座にツッコんでから。
「そんなに力まなくても、少し体重をかければ自然と前に進んでいくぞ。ほら、こんな風に……」
焔の周囲をスイスイ滑り回って、ついでにターンも決めて見せる。
「うん、なかなか楽しい」
「いや全然分かんねーよ!」
その様子に、今度は焔がツッコんだ。
確かに、猪突猛進な性格に見える焔には、理論とか観察とかより、実践あるのみなのかもしれない。
そう思い至った零は、諦めたように小さくため息をついて。
「分かった分かった、付き合ってやるから。
まずは手すりに捕まって滑るところから練習しよう」
「むー……」
示された指導に従いつつも、地味で疲れる上に劇的に上手くなるはずもないから、焔はちょっと不満顔で。やる気がないのがすぐに分かる。だからこそ余計、上達せず。不満が溜まる悪循環。
でも零は、いつも元気いっぱいな焔の、生まれたての子鹿のようにぷるぷるしている様が、とても新鮮だったから。
もうちょっとこのまま滑れなくてもいいかな、と少し酷いことを思ったりもしたけれど。
不満が溜まりすぎても後が面倒くさそうだと気が付いて。
少し考えてから、ぽつりと呟いた。
「上手く滑れるようになったら、カフェで何か奢ってやるぞ」
「えっ、マジで!?」
小声だったのにしっかりと聞き取って、一気にやる気を出す焔。
「よっしゃ、ぜってー滑れるようになる! 頼むぜ零先生!」
その後。
気合いと食い気で練習を重ねた焔は、何とか普通に滑れるまでに上達できて。
最後に焔のナレーションを入れておくなら、こうなる。
『カフェのスイーツは絶品だった!』
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV2が発生!
効果2【反撃アップ】がLV3になった!
眞鳥・光
【秘密結社】
ライトに照らされた氷のリンク…!
既に一般の人達含めて大賑わいだね!みんなすいすい滑ってて…
わ、私は手すり持って立ってるだけでいっぱいいっぱいなんだけど…!
ロキシアちゃんはどう?上手に滑ることできる…?
うう…私も上手に滑りたいなぁ…そうだ!
見て見てロキシアちゃん!ペンギンさんのソリ借りてきたよ!
これなら手すりがなくてもソリを支えに滑られるよ!
わたまるもペンギンさんの上に乗って滑りに行こ!
ふぅ…滑るの、初めはちょっと怖かったけど、
慣れてくると楽しくて夢中になっちゃったね。
この後はカフェであったかい飲み物とかどうかな?
座ってケーキでも食べながら…今日やこの一年の思い出、話したいな!
ロキシア・グロスビーク
【秘密結社】
ほんと、雰囲気いーいーね!
気軽に参加出来るのも人気の秘訣ってやつ?
僕もスケートは初めてかな……
【ダンス】やってるから体幹には自信あるけどね!
流石に資料の技を即で、とはいかないか
なんてぼやきながらのんびりバックスケーティング
わお!相変わらず冴えてるね光さん!
言いつつ光さん達の横でストップをかけて
わたまると一緒に滑れるし可愛いしでおっ得ー!
ソリと並んでゆっくり滑りつつ、合間にスタンドスピンをしたり楽しんで
ほんとほんと。楽しさが上回ると熱中しちゃうよね!
お腹も空いてきたし、賛成!
ココア飲みながら雪だるマカロンも食べてみたいなっ!
僕もいろーんな所、冒険してきたんだ!光さんのお話も是非是非!
ライトに照らされ、夜闇を退けるかのように輝く氷のリンク。
そこを沢山の人達が――もちろんディアボロスだけでなく、一般の人達も多く滑っていて。
皆それぞれ思い思いに楽しい時間を過ごしているようだったから。
「大賑わいだね!」
「ほんと、雰囲気いーいーね!」
眞鳥・光(あの景色の向こうへ・g00723)とロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)は、リンクの端、手すりのすぐ傍からその光景を眺めて、嬉しそうに笑い合っていた。
「気軽に参加出来るのも人気の秘訣ってやつ?」
滑る人達の多くは、すいすいと気持ち良さそうに滑っていたけれども。初心者らしき人達も見受けられて。それでも気兼ねせずに練習できる、そんな優しい雰囲気が感じられたから。ロキシアの笑みに安堵も含まれていく。
だって光もロキシアも、その初心者枠に入ってしまうから。
「わ、私は手すり持って立ってるだけでいっぱいいっぱいなんだけど……!
ロキシアちゃんはどう? 上手に滑ることできる……?」
「僕もスケートは初めてかな……ダンスやってるから体幹には自信あるけどね!」
特に光は、手すりから離れられず。足がぷるぷるしている状態。
一方、ロキシアの方は、すぐに手を放して割と短時間で思い通りに滑れるようになっていった。
とはいえ、自慢のダンスのような動きまでは、すぐにできるようにはなれず。
「流石に資料の技を即で、とはいかないか」
ちょっとぼやきながら、それでものんびり滑るのは、光の方を向いてのバックスケーティング。
「うう……私も上手に滑りたいなぁ……」
そんなロキシアを目で追いつつも、やっぱり手すりにしがみついたままの光は。はぁ、とため息を1つついて。
ロキシアからふっと反らした視界に、不意にそれが映る。
「そうだ!」
そして手すり伝いに頑張って移動した光は。
「見て見てロキシアちゃん! 借りてきたよ!」
ペンギンさんなソリの横で、ロキシアにぶんぶんと手を振った。
「これなら手すりがなくてもソリを支えに滑られるよ!」
「わお! 相変わらず冴えてるね光さん!」
シャーっと滑り寄ったロキシアは、ソリの目前でストップをかけて。光を気遣いつつ、ソリを動かし始める。
「あ、わたまるもペンギンさんの上に乗って滑りに行こ!」
「そっか。わたまるとも一緒に滑れる! それに可愛いし、おっ得ー!」
光のモーラット・コミュも加わって、ゆっくりとソリは氷の上を滑っていき。
光はソリに掴まって、滑る感覚を体験しつつ練習しつつ。
ロキシアはソリを誘導しながら、時折離れて、スタンドスピンに挑戦してみたりもしつつ。
最初の恐怖はどこへやら、光もすぐに慣れてきて。2人は滑ることがどんどん楽しくなっていくから。
「ふぅ……夢中になっちゃったね」
「ほんとほんと。楽しさが上回ると熱中しちゃうよね!」
ちょっと疲れた声と共に笑い合う頃には、確かに大分時間が経っていた。
「カフェであったかい飲み物とかどうかな?」
「お腹も空いてきたし、賛成!」
そろそろ休憩しようと提案する光に、ロキシアも頷いて。
ペンギンソリの進路を返却口へと向かわせる。
「ゆっくり座って、ケーキでも食べよう。あ、クリスマスケーキ、かな」
「ココア飲みながら雪だるマカロンも食べてみたいなっ!」
「あと、食べながら、今日やこの一年の思い出、話したいな!」
「僕もいろーんな所、冒険してきたんだ! 光さんのお話も是非是非!」
話題の尽きないお喋りは、今度はライトアップされたスケートリンクを見下ろしながら、楽しく弾んでいくことでしょう。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【操作会得】LV2が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
シャトン・ヴォロンテ
【鳥猫】
さも普通の顔して實生と色違いペアルック姿
「エ、付き合ってンならフツーじゃねーノ?本(漫画)に書いテたんだガ」
「コノ時代でも未だスケートはアルんダナ…」
ちょっと感慨深げに呟いてから實生の手を取ってリンクへ
スケートスキルはそこそこ。
「アー、冬のレジャーとしちゃソコソコ人気だったゾ」
寧ろ道具の質は当時とはケタ違いに良い訳で、何だかんだ楽しんで。その内調子に乗って速度を上げて滑ってすっ転びかけて實生にぶつかる。
「……スマン」
厚着なので体温は感じないが、不思議と安心感を感じて少し苦笑。
でも直ぐ何でも無いと素っ気なくそっぽを向く素直じゃ無さ。
カフェに行く提案に頷き
「ン」
当たり前の顔で手を差し出す。
一角・實生
【鳥猫】
ダウンジャケット、手袋にマフラーで温かに
あれ、お揃い
だから昨日服装聞いてきたのか
普通かどうかは分からないけど……似合ってるよ。可愛い
スケート靴に履き替え、お互い準備完了したら手を差し出そう
それじゃ行こうか
スケートは誰かの手を引いて滑る位は出来る腕前
ヴォロンテさんはスケートをしたことはあるかい?
へえ。うまいものだなあ
並んだり、イルミネーションを眺めつつ滑ったり
翼が風を感じると開きかけることには苦笑い
ヴォロンテさん、少し速……危ない!
彼女が転ぶ前に受け止めるよ
気にしないで。大丈夫だった?
……心配する反面、僥倖と思ってしまいそうだ
あのビルにカフェがあるらしいよ
温かいものでも飲んで休憩しようか
「あれ、お揃い」
一角・實生(深潭鷲・g00995)が驚いたのは、都会のスケートリンクにではなく、待ち合わせた相手の格好にだった。
まだまだこれから寒くなる頃とはいえ冬の夜。ダウンジャケットに手袋、マフラーと温かい姿をしてきた實生は。
色違いで似たデザインのダウンジャケットに手袋、マフラーに身を包んだシャトン・ヴォロンテ(enfant perdu・g04732)の、さもこれが普通だと言わんばかりの姿に破顔する。
「だから昨日服装聞いてきたのか」
謎は解けたと微笑むと、シャトンは不思議そうに首を傾げ。
「エ、付き合ってンならフツーじゃねーノ? 本に書いテたんだガ」
「普通かどうかは分からないけど……似合ってるよ。可愛い」
シャトンが参考にした漫画に心中でそっと賛辞を送りながら、實生は嬉しそうにまた笑った。
そして2人は揃いの格好で、スケート靴を借りてリンクに向かい。
「コノ時代でも未だスケートはアルんダナ……」
ちょっと感慨深げに小さく呟きつつ、シャトンは教わりながら靴を履き替える。
「それじゃ行こうか」
「ン」
差し出された實生の手を取り、リンクへ降り立てば。
「ヴォロンテさんはスケートをしたことはあるかい?」
「アー、冬のレジャーとしちゃソコソコ人気だったゾ」
経験を確認しつつも、念のため手を繋いだまま、これくらいならできるからと、實生はシャトンの手を引くようにしてサポートしながら滑り出す。
それは、漂着者であるシャトンが、現代日本のスケートには不慣れだろうと気遣ってのものだったけれど。
「へえ。うまいものだなあ」
その動きを見た實生はすぐに手を放し、2人並んですいすいと滑っていく。
「ああ、イルミネーションも綺麗だね」
「イロんな飾りがアルな」
周囲のクリスマスな装飾を見る余裕もちゃんとあり。ゆったり楽しく会話も交わすけれど。
天使な實生は、その背の白い翼が風を感じる度に開きかけてしまうのを、その都度直しながら苦笑い。
そしてシャトンは、かつて居た時代に比べて桁違いに良くなっている道具の質に、感激しながら楽しんで。試すうちに調子に乗ってしまい、どんどんスピードが上がっていくと。
「ヴォロンテさん、少し速……危ない!」
気付いた實生が注意しようとした瞬間、滑りすぎてすっ転びかけ。
転倒寸前で、何とか實生が受け止めた。
それでもギリギリのことだったから、實生にシャトンがぶつかるような形にはなってしまっていたから。
「……スマン」
「気にしないで。大丈夫だった?」
謝るシャトンに、ほっと息を吐きながら微笑む實生。
(「……僥倖と思ってしまいそうだ」)
心配したのは本当だけれども、そこに、シャトンを抱きしめたかのような体勢への歓びが混じってしまい。嬉しさが顔に出すぎないようにと、ちょっと實生は自制する。
そして実はシャトンの方も。厚着ゆえに体温は感じないけれども、不思議と安心できる大きな腕の中で、實生からは見えないようにそっと小さく苦笑を浮かべていて。
でも直ぐに、何でも無い、と素っ気なくそっぽを向くと。名残惜しい気持ちを隠して、實生から身体を離した。
ちょっとだけ離れた2人の間を、冬の風が過ぎ通る。
「あのビルにカフェがあるらしいよ。温かいものでも飲んで休憩しようか」
何となく微妙な雰囲気を変えるように、實生が提案すれば。
「ン」
シャトンはこくりと頷いて。
当たり前の顔で、實生に向かって手を差し出した。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】LV1が発生!
【飛翔】がLV3になった!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!
【アヴォイド】がLV2になった!
マティアス・シュトローマー
紘希(g04512)と
せっかくなら、皆が楽しめるような時間にしたいよな
——って事で見習いサンタ二人からの素敵なサプライズの始まり!
お揃いのサンタ服に身を包んだら、会場のBGMに合わせてスケーティング。踊るようなステップとターンのコンビネーションを披露しよう
楽しそうな紘希を見ながら、俺も負けてられないなと口端を上げる
そろそろクライマックス!
紘希、準備はいい?
曲の最後にタイミングを合わせてパラドクスを発動。俺が降らせるのは青く燃える小さな星達。二人の合わせ技で素敵な星空をプレゼント
Frohe Weihnachten!
一仕事の後はカフェでココアと雪だるまのマカロンを
贈る側のクリスマスも悪くないな
不知火・紘希
マティアスお兄さん(g00097)と!
東京出身だけど六本木もスケートもあまり行かないから、新鮮。
イルミネーションが氷に反射してキレイだね!
うまく滑れるかな?
ドキドキしながらお揃いのサンタ服に身を包んでいざ挑戦!
音楽に合わせて、ちゃんと息を合わせるのも忘れずに――。
氷と友だちみたいに滑るマティアスお兄さんを見てると楽しくて。自然と笑顔になればいつの間にか体も心も軽くなる。
うん、もちろんだよ!
最高のタイミングで靴を虹色に光らせて、祈りの流星群を描き出そう
応援してくれた皆と仲間に僕たちから贈り物だよ
Merry X'mas!
カフェでお兄さんと特別なティータイム。
とっても楽しいサンタのお仕事だったね!
「東京出身だけど、六本木もスケートもあまり行かないから、新鮮」
すいーっと氷の上を滑りながら、不知火・紘希(幸福のリアライズペインター・g04512)は辺りを見回す。
「イルミネーションが氷に反射してキレイだね!」
「そうだね」
本来なら白一色の氷が様々な色や模様に照らし出されているのに目を細めれば、隣にすっと滑ってきたマティアス・シュトローマー(Trickster・g00097)も頷いて。
2人で眺める、ライトアップスケートリンク。
そこを滑り楽しむ様々な人々にも目を向けて。
「せっかくなら、皆が楽しめるような時間にしたいよな」
マティアスが微笑むと、紘希もうんと頷いた。
「そろそろやろうか」
「うまく滑れるかな?」
そして2人はリンクの中央、目立つところへ滑り行き。
視線を合わせて頷き合ってから、流れていた会場のBGMに合わせてのダンススケーティングを始める。
踊るようなステップとターンのコンビネーションを見事に決めていけば、周囲からわあっと歓声が上がった。
そう、マティアスと紘希が考えたのは、イルミネーションやクリスマスな装飾を準備してくれた人達へのお返し。
サイズは違えどお揃いのサンタ服に身を包み、ウォームアップにリンクをぐるりと滑りながら、本物のサンタではないから見習いサンタかな、なんて笑い合いながら。繰り返し流れるクリスマスソングを聞いて、簡単ながらも動きを打ち合わせて。
即席ながらも準備を整えたその結果、息の合った演技が披露され。
それぞれに滑っていた人達は、素敵なサプライズに皆一度足を止めて、2人のスケートに見入っていた。
(「マティアスお兄さん、氷と友達みたいに滑ってる」)
共に滑りながら紘希もマティアスの滑りに見惚れ。どんどん楽しくなっていって。
自然と笑顔が浮かんでくれば、いつの間にか身体も心も軽くなる。
(「紘希、楽しそう。これは俺も負けてられないな」)
そんな紘希にマティアスもグレーの瞳を細めて。ふっと口の端を上げた。
そしてそろそろ曲もクライマックス、といったところで。
「紘希、準備はいい?」
「うん、もちろんだよ!」
頷き合った2人はタイミングを合わせ、パラドクスを発動させる。
「応援してくれた皆と仲間に」
「見習いサンタからのプレゼント!」
紘希が靴を虹色に光らせながら、軽い身体を生かして音もなく駆け抜け、纏った魔法のアートで星々の大群を、祈りの流星群を描き出せば。マティアスは銃に見立てた人差し指を空に向け、そこから放つは青く燃える小さな星達。
装飾のなかった夜空に、2人の合わせ技で、素敵な星空を生み出した。
そして周囲の人々へ一礼を送ってから、改めて星が描かれた夜空を指し示し、最後の締めのポーズを取って。
「Merry X'mas!」
「Frohe Weihnachten!」
紘希がマティアスがそれぞれに、異なる言語でクリスマスを祝ってフィニッシュ。
途端、割れんばかりの拍手が巻き起こった。
そうして。
一仕事を終えた紘希とマティアスは、先ほどまで舞台にしていたリンクを見下ろすカフェの一席に座って。
雪だるまの形に組み合わされたマカロンをテーブルに並べ、ココアが満ちたカップを手にする。
その服装は、揃いのサンタ服のまま。
「とっても楽しいサンタのお仕事だったね!」
「贈る側のクリスマスも悪くないな」
甘い時間に、人々の歓声と笑顔とを思い浮かべ、ふんわりにっこり笑い合っていた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【士気高揚】LV1が発生!
【光学迷彩】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
【アヴォイド】がLV3になった!
サアシャ・マルガリタ
タオちゃん(g05073)とカフェです!
ふふり、疲れました?
そんな時には甘いもの、です!
ココアを一緒に飲みつつおやつに悩み
雪だるまのマカロンか、ツリー型のタルトか、クリスマスケーキか…
タオちゃん半分こしません?…ってひとりでそんなに食べるですか
悩みつつも差し出されたら反射的にぱくり
うっうっ…おいしい…サアシャも全部頼むです…
横に大っきくなっちゃうですぅ…!
はっ。でもでも、これを機にまたタオちゃんとスケートすれば良いのでは?
運動がてら遊びましょ!
欲しいもの?
うーん…じゃあ愛情表現的なもの、とか……?
………ほ、ほっぺちゅーとかダメでしょーか……(小声)
顔を覆いつつ
うう、だって…でも、うれしい……
タオタオ・ザラ
サアシャ(g05223)とカフェも
ココアでも飲みながらほっと一息
うん、めちゃくちゃ疲れたな
迷うことなく気になるケーキとタルトをいくつか選んでご満悦
んぅ?
あんだけ動いたんだから好きなだけ食べていいんだよ
だからほら、サアシャも半分なんて言わずに喰え喰え
ほれ、とフォークに刺したケーキをサアシャの口許でゆらゆら
また遊びに来るのは構わんが、望みはそれだけ?
欲のないこって、欲しいもんとかねえの?
欲しいものを聞けばぱちくり、タオは試されてるんじゃろうか
……サアシャのすけべ
一瞬躊躇ったものの頬を両手で包めば、軽く触れるだけのキスを頬に落として
タオがどんな人間か知っててそんなこと言うとか、痛い目見ても知らんぞ
壁際スタートからまあまあそれなりに滑れるようになったサアシャ・マルガリタ(えいえいお!・g05223)とタオタオ・ザラ(大喰らい・g05073)だったけれども。そこに至るまでに、大分時間と体力とを使っていたから。
「ふふり、疲れました?」
「うん、めちゃくちゃ疲れたな」
笑顔で尋ねるサアシャに、タオタオは堂々と素直に頷いていた。
「そんな時には甘いもの、です!」
期待通りの答えを得たサアシャが指し示したのは、スケートリンク近くの商業ビル。
広い窓ガラス越しに見えていたカフェへとタオタオを誘って。さっきまで滑っていたリンクを見下ろせる席で、まずはココアを揃って注文。
甘さと温かさにほっと一息ついたなら。
「うーん……雪だるまのマカロンか、ツリー型のタルトか、クリスマスケーキか……」
開いたメニューとにらめっこして、期間限定と銘打たれたクリスマスなスイーツの数々に悩むサアシャ。
あれも可愛い、これも美味しそう、と全然決められず。ついに助けを求めるように顔を上げ。
「タオちゃん、半分こしません?」
「んぅ?」
苦肉の策な提案に、だがタオタオはフォークを銜えてもぐもぐと、既に食べ始めた状態で振り返った。
気付けば、テーブルの上にはケーキやらタルトやらが幾つも並んでいたから。
「……って、ひとりでそんなに食べるですか!?」
驚きの声を、どこか非難するように上げるサアシャに、タオタオはきょとんと目を瞬かせる。
でもすぐにサアシャの悩みの理由を察すると、タオタオは、にっと笑って見せながら。
「あんだけ動いたんだから好きなだけ食べていいんだよ。
だからほら、サアシャも半分なんて言わずに喰え喰え」
ほれ、と差し出したフォークには一口分のクリスマスケーキ。
気になっていたメニューの1つを、口元でゆらゆら誘惑されれば、サアシャは我慢できずに反射的にぱくり。
「うっうっ……おいしい……サアシャも全部頼むです……」
もぐもぐ広がる予想以上の美味しさに負けて、サアシャも気になるスイーツを片っ端から頼んでいった。
雪だるまのように2つ重ねて顔を描いたマカロンに、緑色のピスタチオクリームで三角錐を作り上げてツリーを模したタルト、クリスマスリースに見立てて飾られたドーナツ。魅力的な大きなイチゴの横にサンタが乗ったショートケーキと、ミニサイズのブッシュ・ド・ノエル、などなど。
テーブルの上にところ狭しと並ぶ甘く美味しい光景を、サアシャは幸せそうに頬張って。
「横に大っきくなっちゃうですぅ……!」
でもその合間にしくしくと複雑な哀しみを覗かせる。
タオタオが面白がりつつ宥める中で、サアシャは嘆きながらも味わい楽しんで。
唐突に、はっと気付いて狐耳をピンっと立てた。
「でもでも、これを機にまたタオちゃんとスケートすれば良いのでは?」
名案だ、とサアシャの顔がぱあっと輝き。
「運動がてら遊びましょ!」
「……構わんが、望みはそれだけ?」
しかし、タオタオに苦笑と共に問い返されて、大きな灰色の瞳をぱちくりさせた。
「欲のないこって。欲しいもんとかねえの?」
「欲しいもの?」
重ねての問いに、サアシャは、うーんと考えて。その仕草が、元気で快活なものから、次第にもじもじしたものになり。
「うーん……じゃあ愛情表現的なもの、とか……?」
ちらちらとタオタオを伺うように、躊躇いながらも紡がれる小声。
「…………ほ、ほっぺちゅーとかダメでしょーか……」
今度はタオタオが紫の瞳をぱちくりさせた。
ほのかに赤く染まった顔で、期待と不安に満ちた灰瞳が、誘うようにタオタオを見つめる。
(「タオは試されてるんじゃろうか」)
一瞬、タオタオは躊躇ったけれど。
愛らしい子狐の嬉しい要求にすぐに優しい笑みを浮かべ。
「……サアシャのすけべ」
でもちょっと意地悪く、わざとそんな言葉を返しながら。伸ばした両手が柔らかな頬を包む。
「タオがどんな人間か知っててそんなこと言うとか、痛い目見ても知らんぞ」
顔を近づけ、囁いて。頬に落とすのは軽く触れるだけのキス。
一気に真っ赤になった顔を覆うと、サアシャは慌ててタオタオから身を離し。
「うう、だって……」
その顔は、嬉しさにふにゃりと綻んでいた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】がLV3になった!
【傀儡】がLV3になった!
効果2【アヴォイド】がLV4になった!
【ガードアップ】がLV4になった!
イツカ・ユメ
【博物館】
皆とスケートで遊ぶんだよ♪
クリスマスだし、赤い帽子とコートを着て行くね。ふふーん、サンタクロースっぽいでしょ?
イルミネーションやビルの照明がキラキラで、まるで星空を滑ってるみたい!
よーし、ここは流れ星のように華麗な滑りでトリプルアクセルを決めちゃうんだよ!
……やったことないけど、多分イケる!わたし、やれば出来る子だもん!
一緒に滑る皆も、キラキラ眩しくて。
輝く皆の笑顔に彩られたクリスマスを過ごせることが、すごく嬉しい。
…そう言えば、ビルの中にカフェがあるんだって。
たくさん遊んだ後は、カフェであったかいお茶とクリスマススイーツを堪能しに行きたいな♪
アオイ・ダイアログ
【博物館】で!
絡み・アドリブ歓迎
なんとなくで魔法少女衣装で滑りますよー🎵 残留効果様々です
地面を凍結させて滑りながら戦闘とかたまにやりますしなんとかなると思うんですけど
ていうかみんなサンタ系衣装多いですね
うん、可愛いと思います🎵
ほっほっ……結構楽しいですね
そういえば昔テレビで見たあれやってみたいですね
とうっ何とかアクセル!
まあ着地ミスるんですけどね。あいたーっ!?
ぐぬぬ、現実は厳しい
おおぅイツカさんうまーい
笑顔は大事ですね、心の栄養です🎵
ジークさん、今凄い音しましたけど!?
カフェいいですね🎵
動いて疲れた体のリフレッシュに最適です
あ、私ツリータルト気になるのでシェアして食べましょー
シル・ウィンディア
【博物館】のみんなと一緒に楽しむよ
仮装仮装…。
サンタさんは多そうな気がするから…
ここは意表をついてトナカイさんになろうかな?
でも、さすがに着ぐるみで動くのはつらいから、ふんわりトナカイさんカラーのワンピース&カチューシャですっ!
戦闘とは違う動きだから気を付けて…。
…え、ええと?こんなに動きづらいの?
最初は、ゆっくり歩くようにして…。
慣れたら、すいーって滑り出すよ。
あ、イツカさんすごいっ!かっこ可愛い回転ジャンプッ!
わたしも負けられないね…。挑戦してみるけど、着地がうまく…。
わわ、回りすぎたーーっ!?
滑って転んで…。とっても楽しいね。
やっぱり笑顔が一番だねっ♪
うん、あとはティータイム、いいねっ♪
音羽・華楠
【博物館】
アドリブ絡み歓迎
ケープを羽織ったミニスカサンタ衣装、黒タイツ装備。
氷の上を滑るなんて初めてです!
……ただ、このスケート靴、底に刃物のようなものが付いてるんですが……大丈夫でしょうか?
さぁ、アイススケート楽しみますよ!
復讐者の身体能力なら、初挑戦でもこのくらいのことお茶の子さいさい!
トリプルアクセル――は、私の場合、やると尻尾で周囲を薙ぎ払いそうですし、もっと大人しめの技を。
――イナバウアー!
(つるっ、ごんっっ!!)
っっっっ……!?
(↑悶絶中)
……す、すみません。
恥を忍んで……イツカさん、教えて下さい……!
遊んだ後はカフェに行くのも良いですね。
雪だるまのマカロン、実は気になってました。
月下部・鐶
【博物館】
今日は旅団の皆さんとアイススケート!
がっつり特訓してスイスイ滑れるようになって、こんど妹の小雪ちゃんに教えてあげるのだ!
いつものへそ出し半ズボンでババンと集合!タマキは風の子!
なんてはりきってリンクにきたら、みなさんの衣装に「みんなかわいい!」と思わずスケッチ、ううーんサンタカラーはリンクに映えるっ
声をかけられて慌ててスケッチブックを置いたら、アイススケートに初挑戦
イツカさんの回転ジャンプに目を輝かせ、あたしもいくぞー!って真っ直ぐリングを直進して、グワー!ってなって、まずは止まることから頑張るのでした
ぐったりさんでティータイム
だけどたっぷり特訓できたよ!誘ってくれてありがとう!!
フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、絡みok
※【博物館】同行
折角ですし、サンタ帽に紅白ストールでそれっぽい装いをしてみましょう。
冬にスケートは、ある意味定番ですね。
私もある程度は嗜んでいましたけれど、刻逆の後はなかなか機会がありませんでしたからね……。
今も滑れるかどうか……?(人並みには滑れる模様)
さて、スケートリンクには私達以外にも人々が居ますし、迷惑にならないように注意して滑りましょうか。
皆さんとも色々やってみたいですが、何をしましょうか……?
折角ですし、ユリウスも滑ります?
ユリウスには他の方の迷惑にならないよう言い付けつつ、好きに滑らせましょう。
もし子供達などがユリウスに触りたいようなら、快くokを出しますね。
ジーク・ヴォルフレア
【博物館】
アドリブ・連携歓迎
ミニスカ+半袖ブラックサンタ服で参戦。何かスースーする…は…恥ずかしい…。
スケート…やったことはあるけど、そこまで深くやった訳じゃないから…今も滑れるのかな…?
フライトユニットを起動させて、スピードスケートの要領でリンクを滑るよ…勿論、周囲の邪魔にならないように、死角である左側には特に注意してね…。
あ、待って…尻尾が…尻尾が邪魔っ…!!!風の抵抗諸に受けて引っ張られてる…!!
……ちょっと待っt―ヴェッ!!(壁に突撃)
痛ぁい……。
近隣の人々の手でクリスマス仕様に飾り付けられていたのはスケートリンクの周辺だけ。
リンクの中、スケートを滑る人々は、ほとんどが普段と変わらぬ服装で、いつも通りの様子だった。
月下部・鐶(さいつよのお姉ちゃん・g00960)も、いつもと同じ、へそ出し半ズボンの活動的な姿でババンと登場。
「タマキは風の子!」
肌の露出が多い、見るからに寒そうな格好だけれども、寒冷適応のおかげだろう、冬の気候や氷の上という状況が全く影響していないかのように、元気で明るい笑みを浮かべている。
……本当にいつもと変わらなすぎて、残留効果がなくても大丈夫な気すらしてしまいます。風の子、つよい。
はりきってリンクに来た鐶は、まずは辺りを見回して。暖かそうな冬の装いで、楽しそうに滑っている人々に笑みを深め。
さああたしたちもと振り向けば。
「みんなかわいい!」
大きな黒い瞳に映った素晴らしい光景に、鐶は思わずスケッチブックを取り出していた。
「ふふーん、サンタクロースっぽいでしょ?」
赤い帽子とコートを着たイツカ・ユメ(いつかかなうゆめ・g02834)が、長い緑髪とのコントラストを魅せるようにポーズを取れば。
「折角ですし、それっぽい装いをしてみました」
サンタ帽を被ったフィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)も、紅白のストールをそっと揺らし。その動きで肩口から青い髪がさらりと零れる。
「サンタさんです!」
一方、音羽・華楠(赫雷の荼枳尼天女・g02883)はしっかりミニスカサンタ衣装。黒タイツに覆われた脚の先には赤いブーツが楽し気に弾み、羽織ったケープを揺らす。
もう1人、ミニスカサンタなのはジーク・ヴォルフレア(Erdboden Eule・g07124)だけれども。こちらは黒色で。
「何かスースーする……は、恥ずかしい……」
半袖から伸びる手で必死に短いスカートを伸ばすように握りしめていた。
「ここは意表をついてトナカイさん!」
そんなサンタに囲まれて、茶色のワンピースを翻すのはシル・ウィンディア(虹霓の砂時計を携えし精霊術師・g01415)。
「着ぐるみではないのですね」
「だって着ぐるみでスケートはつらいから」
フィーナの疑問には、トナカイの角を模したカチューシャを示し。蹄をイメージしたような焦げ茶色のショートブーツと手袋、そして胸元を飾る少し白みがかったファーにつけたベルとリボンの飾りを見せる。
「真っ赤なお鼻もないのかな?」
「ないよ!」
定番の歌からか面白がるように聞いてきたイツカには、シルは両腕でバツを作って笑った。
「みんなサンタ系衣装多いですね」
そんな皆を眺めたアオイ・ダイアログ(響き合う言霊の繰り手・g02687)の服装は、魔法少女のそれで。髪の色に合わせた青を差し色にしつつ、白がベースとなっているから、冬らしくはあると言えるけれども。他の皆よりクリスマス色は薄い。
しかし、ひらひらミニスカも要所要所を飾るリボンも、魅せるための装飾ゆえに華やかだから。パーティーな雰囲気が何となくサンタやトナカイとも合って、さほど違和感がなく混じれている。
アオイは、うん、と頷いて。
「みんな可愛いと思います」
「ううーん、サンタカラーはリンクに映えるっ。トナカイと魔法少女も素敵っ」
同調するような声に振り向けば、鐶がスケッチしまくっていました。
可愛い衣装もさることながら描き止められた皆の笑顔がまたとても魅力的で、覗き込んだアオイは目を惹かれたけれど。
スケートリンクには絵を描きにきたわけではなかったから。
「さぁ、アイススケート楽しみますよ!」
華楠がかけた声に、皆の意識が、衣装のお披露目から本来の目的へと引き戻され。
「皆とスケートで遊ぶんだよ♪」
イツカが、止まらない鐶の手をぐいっと引く。
そこでようやく鐶は顔を上げ、そうだったとスケッチブックを片付け。
「がっつり特訓してスイスイ滑れるようになって、こんど妹の小雪ちゃんに教えてあげるのだ!」
初挑戦のアイススケートへと向かっていった。
「氷の上を滑るなんて初めてです!」
華楠も、初体験にわくわくするけれど。
「この靴、底に刃物のようなものが付いてるんですが……大丈夫でしょうか?」
氷の上に立つ前からふらふらする足元に、そして結構頑丈で鋭い鋼に、どきどきもして。
アオイも慣れない靴にちょっと戸惑い気味。
「地面を凍結させて滑りながら戦闘とかたまにやりますし、なんとかなると思うんですけど」
「でもやっぱり戦闘とは違う動きだから、気を付けて……」
シルと一緒に、何だかちょっと物騒なことを言いながら氷の上へ降り立つ。
「……え、ええと? こんなに動きづらいの?」
まずは手すりもたよりに、ゆっくり歩くところから。
しかしさすがはディアボロス。その身体能力で程なくして感覚を掴んでいき。
次々と歩くから滑るへ、ぎこちなさが着実に消えていく。
となれば、経験者は尚のこと。
「スケート……やったことはあるけど、そこまで深くやった訳じゃないから……今も滑れるのかな……?」
「私もある程度は嗜んでいましたけれど、刻逆の後はなかなか機会がありませんでしたからね……」
ある意味冬の定番だったから、と思い出すジークとフィーナも、ちょっと不安気に足を踏み出したけれど。
フィーナは危なげなく人並みに、周囲の人々と同じようには滑る姿を見せて。
ジークは、フライトユニットを起動させると、スピードスケートの要領で素早い滑りを披露する。
もちろん、大勢の人が楽しむ場所だから、その邪魔にならないように細心の注意を払って。特に、眼帯で死角となる左側に注意しながらも、しなやかで美しい見事なスケーティングを魅せていた。
のだけれども。
「あ、待って……尻尾が……尻尾が邪魔……っ!」
妖狐のふわふわで大きな尾が、風の抵抗をもろに受けてしまう。
空中戦を得意とし、憧れた空を飛び回っていた頃にはなかった耳と尻尾。その影響を極力制御し、まだ鬱陶しくは感じているけれども戦闘に支障が出ないようには慣れた。けれども、氷の上を『飛ぶ』のは多少勝手が違ったから。
「……ちょっと待っ……ヴェッ!」
不意に風を受けた尻尾に引っ張られたかと思うと、走る勢いそのままに壁に突撃。
「ジークさん、今凄い音しましたけど!?」
「痛ぁい……」
慌てて滑り寄るアオイの前で、ジークは顔を抑えながら氷の上にへたり込んでいた。
暴走しながらも誰も巻き込まなかったのはさすがと言うべきか。
その様子を見たフィーナは、くすりと微笑み、皆に振り返る。
「さて、迷惑にならないように注意して滑りましょうか」
そしてまた、思い思いに氷の上に銀の軌跡が刻まれていく。
「ほっ、ほっ……結構楽しいですね」
アオイも他の初心者も大分滑れるようになり、どんどん笑顔が零れていけば。
ジークも今度はスピードを抑え気味に、誰かと共に滑ることを楽しんでいく。
すいーっと滑りながら皆を眺めていたフィーナは。ああ、と思い至り。
「折角ですし、ユリウスも滑ります?」
声をかけたのはダンジョンペンギン。冷気を操るサーヴァントなら、氷の上も得意だろうと呼び出して。
「他の方の迷惑にならないように、ですよ」
言い含めると、こくんと身体ごとのような頷きを見せてから、ダンジョンペンギンはすいーっと滑り出す。
喋ることもなければ表情も変わらないけれど、何となく、楽しんでいるようなその様子を見送って。
「あーっ、ペンギンだー」
「すごーい。触っていいかな?」
気付いて群がってきた子供達にくすりと微笑むと、フィーナは許可を出すべくそっと近づいていった。
その間にも、イツカはすいすい自在にスケートを楽しんでいて。
「イルミネーションやビルの照明がキラキラで、まるで星空を滑ってるみたい!」
自身のスピードで流れていく景色も眺めて、顔を輝かせていたところに。
「そういえば、昔テレビで見たあれやってみたいですね」
思い出したようにアオイがぽんっと手を打って。きょろきょろ辺りを見てスペース確保。
「とうっ、何とかアクセル!」
滑った勢いそのままに飛び上がってくるくると見事な回転を見せる。と思いきや。
「あいたーっ!?」
着地で思いっきり失敗して、転んだ姿勢のまま壁際まで滑っていきました。
「ぐぬぬ、現実は厳しい」
削れた氷まみれになって起き上がるアオイの悔し気な顔に、イツカはにっこり笑って見せて。
「よーし、ここはわたしが流れ星のように決めちゃうんだよ!」
見てて、と言わんばかりに滑り出す。
シャーっと綺麗な音を立ててスピードを上げ、華麗な滑りを見せてから。
(「……やったことないけど、多分イケる! わたし、やれば出来る子だもん!」)
溢れる自信そのままに、後ろ向きからのジャンプ。
「トリプルアクセル!」
スピードの乗った回転は、何回回ったかまではよく分からなかったけれども。着地までが見事に決まって。
高さも流れも加点がつきますよこれは。って解説誰ですか。
「おおぅ、イツカさんうまーい」
見上げていたアオイも見惚れて、心からの拍手を送り。
鐶もその見事な滑りに目を輝かせる。
「あ、イツカさんすごいっ! かっこ可愛い回転ジャンプッ!」
そしてシルは、感動と共にやる気に火がついて。
「わたしも負けられないね!」
真似るように挑戦してみるけれど。
「わわ、回りすぎたーっ!?」
想定以上に勢いがついたか、空中でバランスを崩して着地失敗。
「あたしもいくぞー!」
それでも続けとばかりに鐶が、真っ直ぐリングを直進して。
「グワー!?」
こちらはジャンプどころか止まれなくなってあわあわ。
次々巻き起こる騒ぎに、ふむ、と華楠は考えて。
(「トリプルアクセル――は、私の場合、やると尻尾で周囲を薙ぎ払いそうですし、もっと大人しめの技を」)
ふわもふ妖狐な尻尾を考慮し、選択したのは。
「――イナバウアー!」
大きく前後に開いた足の爪先も180度開いて、真横に滑るスプレッドイーグルの変形技。
しかし、ついでにレイバックも加えようと、上半身を後ろに反らしたところで。
つるっ。
ごんっ!
「っ
……!?」
見事にひっくり返った華楠は、頭を打って悶絶していました。
近くにいたイツカが、慌てて手を差し出せば。
「……す、すみません」
その手を借りて、華楠は起き上がり。さらに。
「恥を忍んで……イツカさん、教えて下さい……!」
上半身を今度は逆に前へと反らし、つまりは首を垂れて、頼み込む。
びっくりして青瞳を瞬かせるイツカに、シルは笑って。
「ふふふ。滑って転んで……とっても楽しいね」
転んで座ったままかけられた声に、イツカが辺りを見回せば。
氷を払って立ち上がったアオイも、激突した壁に掴まっている鐶も、ダンジョンペンギンと一緒にいるフィーナも、尻尾の影響が及ばないスピードで滑るジークも、皆それぞれ楽しそうに笑っていて。
そしてそれはもちろん、顔を上げた華楠も、イツカを見上げるシルも、だったから。
キラキラ眩しい笑顔に、イツカはふわりと目を細め。
「輝く皆の笑顔に彩られたクリスマスを過ごせることが、すごく嬉しい」
「笑顔は大事ですね、心の栄養です」
「うん、やっぱり笑顔が一番だねっ♪」
素直に紡いだ感想に、アオイとシルが頷いた。
そしてまた笑顔を交わし合う間に、あ、とイツカが思い当って。
「そう言えば、ビルの中にカフェがあるんだって。
カフェであったかいお茶とクリスマススイーツを堪能しに行きたいな♪」
「うん、あとはティータイム、いいねっ♪」
「動いて疲れた体のリフレッシュに最適です」
提案にまた、シルとアオイが頷いて。
「あ、私ツリータルト気になるのでシェアして食べましょー」
「実は私も、雪だるまのマカロン、気になってました」
アオイの言葉に華楠もわくわく賛同する。
話題を聞き留めたジークも、しゃーっと戻ってきて。
フィーナはお疲れ気味の鐶に、そっと声をかける。
「大丈夫ですか?」
「ぐったりさんだよ……だけど、たっぷり特訓できたよ!」
疲れの中にも笑顔満開、大分滑れるようになったと胸を張る鐶。これで妹に教えてあげられる、と嬉しそうにしながら、もちろんカフェに向かう皆に大喜びで賛成して。
スケッチブックの中にある以上の笑顔へと駆け寄っていった。
「誘ってくれてありがとう!」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【勝利の凱歌】LV2が発生!
【寒冷適応】LV2が発生!
【エアライド】LV1が発生!
【エイティーン】LV1が発生!
【飛翔】がLV4になった!
効果2【ガードアップ】がLV6になった!
【命中アップ】がLV5(最大)になった!
【リザレクション】LV1が発生!
【アヴォイド】がLV5になった!