リプレイ
伊藤・芳男
「ファイター1-1,球場上空に侵入、展示飛行を開始する」
パレードに先立ち、胴体や主翼にジャックオランタンを描いたゼロ戦でアクロバット飛行を行う
翼を振りながら会場に侵入、背面飛行に移行し地上に異常がないか観察確認を行い、トラブルがあれば警察等に無線で連絡、解決をお願いする
その後上昇しながらスモークを焚き、空中戦技能を駆使してアクロバット飛行で上空にかぼちゃの絵を描いて離脱する
神田川・憐音
(サポート)
『あたしの歌を聴くか飯を食え! そして感動しろ!』
リターナーのサウンドソルジャー×特級厨師、15歳の女です。
普段の口調は「口数の多いギャル(あたし、あんた、ね、よ、なの、なの?)」、真剣な時は「口数の少ないクリエイター(あたし、アンタ、言い捨て)」です。
パラドクスは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
取り合えず歌うか飯を食わせるかして問題を解決しようとします。
敵味方は問いません。音楽か飯か、その前に在るものは全て平等です。
他のディアボロスに迷惑をかける行為はせず寧ろ積極的に後押しします。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
All Hallows Eve。
死者が帰ってくるこの夜は、仮装して死者に紛れよう。
ジャック・オー・ランタンを灯して、誰かの家をノックしよう。
トリックオアトリート。
お菓子をくれる? それともいたずら?
どちらもきっと楽しいから。
今日はハッピーハロウィン。
ハロウィンのパレードに先立って、伊藤・芳男(自称戦闘機乗り・g04524)が空をゆく。
「ファイター1-1、球場上空に侵入、展示飛行を開始する」
無線で連絡すると、芳男は翼を振りながら江戸川区臨界球技場上空へと侵入した。
沿道にいた人々の視線が一斉に空に向く。
フライトデバイス『零式艦上戦闘機六二型』も、今日はハロウィン仕様。
白枠無しで描かれたジャック・オー・ランタンが、ギザギザの口とぽっかりと開いた目で、地上を見下ろす。
芳男はそこからロールを打って、背面飛行へと移行した。
華やかに飛ぶだけでなく、芳男は江戸川区臨界球技場の周囲、パレードのルートに異常がないか、空中から観察確認を行った。幸い、トラブルに繋がりそうな事象は見られない。これならば警察への連絡もせずに済みそうだ。
ハロウィンイベントの成功を祈願しつつ、芳男は上昇しながらスモークを焚いた。
アクロバット飛行で、でこぼこと山を4つ描く。その端を曲線で繋ぐと、さっと離脱する。
「あれってかぼちゃ?」
子どもの指が、オレンジのスモークで描かれた絵を指さした。
先触れの展示飛行が終わると、いよいよパレードがやってくる。
パレードを彩る音楽隊の衣装もハロウィンカラーのオレンジと黒。
演奏する曲も、ハロウィンにあわせたものが多い。
沿道の人々が手を叩いてパレードを迎える。その音までもが曲の一部のように溶け込んでいた。
パレードを盛り上げるためにと頼まれて、神田川・憐音(天地を揺さぶる情動・g02680)は仮装したディアボロスの行列の中にいた。
白を基調にした憐音の衣装は、カフスやラペル、羽織ったマントが金に縁どられた赤となっており、目に華やかだ。その印象を、マントの裏地やベスト、ブーツの黒がぐっと引き締めている。
髪につけたヘアピンは色こそいつもと同じだが、十字星のような目立つデザインになっていた。
「結構な人出だね」
沿道の人々を憐音は見やる。
一般の観客がハロウィンを楽しんでくれて何よりだ。
それをもう少し楽しませたくて、憐音は音楽隊の演奏する音に耳を澄ませた。
うん、この曲なら知っている。
すっと息を吸いこむと、憐音は音楽にあわせて歌い出した。
わっとばかりに歓声が湧き上がり、沿道からも憐音につられたように歌が聞こえだす。
(「やっぱりこういうときは歌でしょ?」)
だって今日は、ハッピーハロウィンなんだから。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【飛翔】LV1が発生!
【水源】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、絡みok
雪女(仮装SDの物)でパレード参加。
夢と希望を振りまく妖怪さん、一見矛盾している気もしますが、元々のハロウィンもお化けの仮装が中心だったようですし、ある意味原点回帰でしょうか?
雪女っぽいパフォーマンスということで、寒くない程度に粉雪を周囲に舞わせます。それっぽい雰囲気が出ると思いますが、他の方々の邪魔になるならやらない方向で。
後は精霊達を呼び出し、周辺で飛び回らせてみます。
子供達が居たら、近くに行って南瓜のビスケットや飴、饅頭をプレゼントです。希望があれば、子供達とも一緒に踊りましょうか。
行進中に歌を歌うのも良さそうですね。さて、この場は陽気な感じの歌で良いでしょうか……?
モニカ・アストレイア
(サポート)
エルフのデーモンイーター×レジェンドウィザード、23歳の女です。
普段の口調は「令嬢(わたくし、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、家族には「砕ける(わたし、あなた、呼び捨て、ね、よ、なの、なの?)」です。
パラドクスは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他のディアボロスに迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
音楽隊によって次々に演奏されるのは、ハロウィンやゴーストにちなんだ曲。
おどろおどろしい曲もあるのだが、晴天の下ではそれも楽しく聞こえた。
その音楽にのって、人々がゆっくりと沿道をパレードする。
フィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)も日本古来の妖怪である雪女の仮装をして、パレードの中にいた。
白の着物に、大きく結んだ白の帯。
着物に淡く刷かれた青に、ほわりと浮かび上がる雪の結晶。
薄青の帯締めと帯揚げは、フィーナの澄んだ青い目と髪の色によく合い、全体的な印象をまとめている。
首元を飾るのは、聖天使の人形『レーベンシュテルン』。故郷に伝わっていた人形を首飾りにしたてたものだ。
「夢と希望を振りまく妖怪さん、一見矛盾している気もしますね」
歓声に手をふったあと、フィーナはちょっと首を傾げた。けれど、もともとのハロウィンもお化けに紛れるための仮装だったのだから、ある意味原点回帰なのだと考え直す。
「みなさん喜んでいますから、良いと思います」
フィーナの隣で、モニカ・アストレイア(安寧を望む亡霊・g05849)がこたえた。
モニカの扮装はスノーフェアリー。
白いドレスに大きな白い蝶の翅の作り物。
今日は髪のリボンも薔薇も白で統一してきた中、金の髪のひとふさがアクセントとなっている。
「それではもっと喜ばせてみましょうか」
フィーナは手にしたガラスの雪の結晶をくるくると回した。
本物では周囲の人が冷たいだろうから、薄紙の雪を周囲に舞わせる。
「精霊さんも踊りましょう」
フィーナが呼び出した精霊が、ひらひらと飛び回る。
それとあわせて、モニカもゆるやかに回転しながら、フィーナの周囲を回った。
白いドレスがふわりと広がり、背の翅が風を受けてはばたくように揺れる。
ちょうど聞こえている曲にあわせ、フィーナは歌い出した。
(「陽気な感じの歌ですけど、いいですよね?」
雪女が唄うにしてはハッピーだけれど、観客たちは楽しそうに聞いてくれているから良しとしよう。
フィーナとモニカと精霊と。
幻想的な雪のパフォーマンスに、沿道の人々は身を乗り出して見入った。
「おとーさん、見て、きれいー!」
ぱちぱちと小さな手を叩く子を見つけて、フィーナはそちらへ近づいた。
「はい、どうぞ」
ラッピングされたかぼちゃのビスケットを渡すと、あちこちから手が伸びてきた。
その手にフィーナは、ビスケットや飴、かぼちゃ饅頭をのせてやる。
「良かったらみんな一緒に踊りましょう」
「うん!」
雪女とスノーフェアリーと精霊と。
そして沿道の子どもたち。
モニカは大きくターンするのをやめて、子どもたちでもできそうな、簡単なステップに切り替えた。子どもたちが大きく動くと周囲の迷惑になってしまうかもしれないから、左右に一歩ずつ、動いて、戻って、手をあげて、さげて。
最後は両手を高くあげるポーズ。
高く天を指した子どもたちの手には、かぼちゃのお菓子が握られていた。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【使い魔使役】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
刻乃・亜里夜
チャイナ娘の仮装姿で参加するよ。
TV中継もされているから見栄え良くだね。
脱出ゲームは初心者だから、苦労しそうかな。
全力でクイズの謎に悩んだり、間違えて投網や
落とし穴の罠に引っかかる所も
ちゃんと映してもらうね。
モーラットに答えを聞くのはさすがに反則だよね?
それでも何とか少しずつ謎を解いて
迷宮を突破していくよ。
作った人に喜んでもらえるよう
難しかったと素直に褒めるようにもするね。
脱出出来たならお菓子の詰め合わせを受け取るね。
本当に沢山あるけれど、一人じゃ食べきれないから。
近くに居た子供達に分けてあげるね。
「うう…歴史は苦手なんだよね」
「わわ、引っかかっちゃったよ!」
「いよいよ始まりました脱出ゲーム! 『ジャック・オー・ランタンからの挑戦状 ~魔女のかぼちゃ迷宮から脱出せよ!』。さあ、見事脱出を果たすのは誰だ!」
司会者がマイクに向かって叫んだ。
迷路はハロウィンらしく飾り付けられ、そこかしこに謎が散りばめられている。
「栄えある最初の挑戦者はなんとディアボロス! く~ろ~の~あ~~り~やぁぁ!」
独特の節回しで名前を呼ばれた刻乃・亜里夜(天使のワールドハッカー・g04427)は、テレビカメラに向けて手を振ってみせた。
仮装のコンセプトはチャイナ娘。
ミニのチャイナドレスは臙脂色に牡丹柄が織り込まれ、金の縁取りと凝ったチャイナボタンが目を惹く。
髪も同じ生地でお団子ヘアを包み、靴もお揃いのデザインだ。
手に載せた大き目のせいろの中には、モーラット・コミュがすっぽりとはまり込んでいて、はぐはぐと中華まんを頬張っている。
実は脱出ゲームに参加するのは初めての亜里夜だが、テレビ中継されているから、ここは見栄え良くいこう。余裕の笑みをカメラへと向けてかぼちゃ迷宮へと入っていくと、亜里夜は全力で取り組みはじめた。
謎の難易度はまちまちで、簡単に解けるものもあれば、
「うう……もしかしてこれ、歴史問題? 苦手なんだよね」
問題を見るだけで、諦めたくなるものもあり。
「これ、解る?」
問題が書かれたメモをモーラットの前にひらっと出しかけて、亜里夜はすぐに引っ込めた。謎を作ってくれた人にも喜んでもらいたいから、解らないものは解らないとして、がんばらないと。
うんうん唸りながら考えて、最終的には勘で決める。
「たぶん、このドア!」
踏み出した先の床ははりぼて。ばりっと破れて亜里夜は穴にはまった。
「わわ、引っかかっちゃったよ! この謎手ごわいね」
罠にはまるのだって、脱出ゲームの醍醐味。失敗するところもどんどん映してもらう。
いくつか失敗はしたけれど、挑戦を重ねて亜里夜は迷宮を脱出した。
「はい、脱出おめでとうございます」
出口で渡されたのは、ジャック・オー・ランタン型の手提げに山盛りのお菓子だ。子どもの手描きらしき『脱出おめでとう』カードがついている。
「一人じゃ食べきれないから、よかったらどうぞ」
見物人の子どもたちへと、亜里夜は手提げを差し出して、お菓子をおすそ分けした。
トリート、アンド、トリート。
みんなで分け合えば、自分だけで食べるよりもずっと美味しいに違いないから。
大成功🔵🔵🔵
効果1【修復加速】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
ディアナ・レーヴェ
【図書館】
仮装:帽子が巨大南瓜なだけのいつもの軍服姿。
※SDのはデカいから置いてきたわ!
ふ、自称とはいえ私も軍師!
ペンを片手に一生懸命メモにメモを重ね、堅実に幾つかの論理パズルを解いていくわ。
…あれ勢理それショートしてない?大丈夫??
そして、ついに!
私はこの「最後にこの正しい豚の貯金箱を叩き割って中の鍵を取り出せばOK」の所まで辿り着いたのよ!!
――で、目が合った貯金箱のあまりの可愛さに膝をついてるわ。詰ーんーだ。
ちょっとー!?こんなの割り辛いでしょ!
見て、この粒らな瞳!きゅるきゅるしてる!
…うう、針金とか使ったら壊さず出せるかしら…
雛ー妃ぃー(←お婆ちゃんだと知ってるので遠慮なく頼る年の劫)
筧・勢理
【図書館】
(アドリブ歓迎・仲間は下の名前にちゃん付け呼び)
(仮装:白いシーツをかぶったおばけ。魔力の翼ははみ出ている)
(雛妃ちゃんの事は10歳だと思ってる)
脱出ゲーム?いくいくー。あたしの思考回路が火を噴くよー?
脱出ゲームに触れた事はある(得意だとは言っていない)
ウッカリ躓いて手をついた壁に仕掛けがあるなど、偶然と力技で進み
「解けたわー、これがあたしの謎解きぢからって奴?」とキメ顔で誤魔化す
お水?雛妃ちゃんありがとー。ちょっと煙出そうだったわー
「それ最後のやつ?ディアナちゃんやるじゃーん」
貯金箱を割れない彼女を見て「ぼむすびで粉砕する?」というセリフを飲み込み
割らずに中身を出す方法を一緒に模索
狒雛・雛妃
【図書館】
脱出げーむ……ほほっ、よう分からぬが、この子らと一緒ならば何とかなるじゃろ。
「頑張ったのう勢理ちゃん。はい、水飲むじゃろ?」
いっぱい考えている勢理ちゃんに水筒の水を飲ませてあげてクールダウンさせたり、
「その子を壊さず鍵を取りたいのか?
ほほ、ディアナちゃんは優しいのう。じゃったら……」
と、懐から取り出した和紙を細く折って貯金箱の穴に入れ、中の鍵を乗せて貯金箱を割らずに取り出す知恵袋を披露。
このように、二人の世話を焼いたり、たまに知恵を貸したりしながらにこにこ楽しそうにしておるよ。
▼キャラ特徴
・一人称=雛
・二人称=名前+ちゃん
・口調=語尾がじゃ、のじゃ、じゃのう
・性格=穏やかで年寄り臭い
「ねーえっ! 脱出ゲームをしに行かない?」
脱出ゲームが開催されると聞いたディアナ・レーヴェ(銀弾全弾雨霰・g05579)は、さっそく筧・勢理(パニッシュメントスタンド・g00706)と狒雛・雛妃(八千代の雛・g03406)を誘った。
「わー、面白そう。いくいくー」
「脱出げーむ……」
勢理は即答したが、雛妃は聞きなれない言葉を繰り返した。それがどんなものか分からないが、ディアナと勢理の様子を見ると、面白いものらしい。まあどうあっても、この2人と一緒なら楽しめるだろう。
「よう分らぬが雛も行ってみるかの」
「やったー、決まり! 興味はあったんだけど、まだ一度もやったことなかったんだよね」
2人がいっしょなら心強いというディアナに、勢理は胸を張る。
「あたしは脱出ゲームに触れたことあるよ」
触れたことがある、と得意、はまったくイコールでは結ばれていないのだが、とりあえず経験者には間違いない。
「ほほっ、勢理ちゃんは頼りになるのぅ」
「さすが勢理! もう脱出は成功したようなものね」
どんな謎でもどんとこいという気分で、3人は脱出ゲームへの参加を決めた。
そして当日。
名前をコールされた3人は、魔女のかぼちゃ迷宮へと入っていった。
ディアナはいつもの軍服姿に、頭に巨大な南瓜帽子をかぶっただけだ。それでも、軍服に南瓜帽子というインパクトは十分に仮装として見栄えがする。
「おや、あの乗り物はどうしたのかえ?」
お菓子大砲は発射しなくて良いのかと雛妃に聞かれ、したかったんだけどねー、とディアナは両手で迷宮の幅を示した。
「途中で引っかかって進めなくなりそうだから、おいてきたわ」
「それもそうじゃのぅ」
納得して頷く雛妃は、雪女の仮装をしていた。白い着物に乳白色の髪がかかり、白の印象が際立っている。そんなはかなげな白の装束の中、腕に抱いたひな人形の首と、帯に絡んで風に流れる細い朱の糸が、どこか不穏をはらんでいるように見える。
「おーばーけーだーぞー」
勢理は白いシーツをすっぽりとかぶって、お化けの仮装。シーツからはみでた目と同じ色の魔力の翼が鮮やかだ。
身長より高く板を組み合わせて作られた迷宮を、迷いながらも進んでゆくと、謎解きの部屋に導かれる。それを解けば次のエリアの迷宮へ進むことができ、そこでまた謎を解いて、の繰り返した。
「任せて。あたしの思考回路が火を噴くよー? えーっとどれどれ……」
壁に書かれた問題を、勢理はふむふむと読む。
なるほどわからん。
「たぶんどっかが開きそーな開かなそーな?」
魔女の爪、ってなんだろう。カラスが示す、ってなにを指してるんだろう。考えても考えても答えは見つからず、どこか怪しいところはないかとぐるぐるするうち、勢理は自分がかぶっているシーツを踏んづけた。
「ひゃあっ」
どん、とぶつかった壁が、くるりと回って勢理を次のエリアへと放り出した。
「勢理!」
「勢理ちゃん、無事かの?」
ディアナと雛妃が慌てて追いかけてくるのに、勢理は余裕のキメ顔を見せる。
「解けたわー、これがあたしの謎解きぢからって奴?」
運も実力のうち。ならばこれは実力だ。
「おお、見事解いたのじゃ。頑張ったのう勢理ちゃん。はい、水飲むじゃろ?」
雛妃が水筒の水をコップに注いで渡すと、勢理はそれを受け取り一気に飲み干した。「「ありがとー雛妃ちゃん。実はちょっと頭から煙出そうだったわー」
「あれ勢理、思考回路が噴くのって煙? もしかしてそれショートしてない? 大丈夫?」
ディアナは勢理をぱたぱた扇いでやり、今度は自分ががんばらねばと気合を入れた。
「ふ、自称とはいえ私も軍師! 策を見破るのは軍師の役目よ」
ここは軍師の出番だと、ディアナは謎に取り組んだ。
「うそつきかぼちゃと正直かぼちゃ? えっと、もしAのかぼちゃが本当のことを言ってるとしたら……」
ペンでメモにメモを重ね、ああでもないこうでもないと地道にちまちま検証をしてゆく様子は、手際よくとは言えないが、堅実な積み重ねで論理パズルの正解を見つけ出す。
「分かったわ。ほんとうのことを言っているのはBのかぼちゃ。正しい扉はこれよ!」
「よく導き出したの。ディアナちゃんはきっと良い軍師となるのじゃ」
「えへへー、やっぱりそうだよねー。さ、次行こー」
雛妃に褒められ、意気揚々とディアナは扉を開けた。
推理と物理と運の力を借りて進んだ3人は、いよいよ最後の謎へ。
「あ、このランプかわいい……って、あれ、問題が貼り付いてる」
勢理が何気なく持ち上げたランプの裏に貼られていた問題を、3人は顔をつきあわせてのぞき込んだ。
ディアナが問題をメモに写し、矢印を書いたり、丸を付けたりしながら解いてゆき、
「解けた! 最後にこの正しい豚の貯金箱を叩き割って中の鍵を取り出せばOKよ!」
ピンクの豚の貯金箱を両手で持ち上げた。
「ディアナちゃんやるじゃーん。じゃあ最後の謎解き、やっちゃおー」
豚の貯金箱が割れる瞬間を、TVカメラも狙っていることだろう。勢理はディアナが貯金箱を割るのを待ち構えた……が。ディアナはぶるぶると震えているばかりで動かない。
「どうしたのかえ?」
心配になって声をかけた雛妃に、ディアナは豚の貯金箱の正面を向けた。
「見て、このつぶらな瞳! きゅるきゅるしてる! こんなの割り辛いでしょ!」
可愛すぎて割るのが忍びない、とディアナは膝をついた。
「ごーごーぽむ……」
代わりにぽむすびクラッシュで粉砕しようかと詠唱しかけていた勢理は、慌ててその先を飲みこんだ。壊せば脱出成功となるのだろうけれど、ディアナの心情を考えると、単純には片付けられない。
ディアナから貯金箱を受け取って、勢理は裏返してみた。
「取り出すところがあればいいけど……やっぱないかー」
「針金で引っかけたら壊さず出せるかしら」
「かなり難しいと思う……」
「うう……雛ー妃ぃー」
豚の貯金箱に負けないきゅるきゅる目で、ディアナは雛妃に頼った。
「その子を壊さず鍵を取りたいのか? ほほ、ディアナちゃんは優しいのう。じゃったら……」
雛妃は懐から和紙を取り出すと、それを貯金箱の穴を通る幅に細く折った。和紙を差し込み、くるっと貯金箱を返して鍵を和紙の上に載せ、そっと引き出し。
「ほれ」
取れた鍵を雛妃はディアナに手渡した。
「わぁ、ありがとう!」
「ほほ、知恵袋じゃよ。ささ、早う開けるのじゃ」
「うん、行くよ」
ディアナが回した鍵が、カチャリと解錠の音を立てた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【操作会得】LV1が発生!
【傀儡】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ダブル】がLV2になった!
【反撃アップ】LV1が発生!
杏・紅花
【補色】
ほろぶちゃんと!
(南瓜SD参照)
死神の仮装だぞおっ
死神ってなんか魔法使えそうな、賢そうなイメージ
このドクロさんをかぶれば、ナゾだってすぐに解け……
……
……わからない……
かぼちゃ曜日色ってなに…?
オレンジ色の曜日?曜日に色ってある??
ほ、ほろぶちゃあ〜ん
ふたりそろって眉間にしわ寄せて、うんうん唸って
提案には手を挙げて
さんせいっ!
ドクロもかららんと音立てて賛成してくれるかな
いろんな色の鍵、この中からかぼちゃ曜日色を見つける…!これならできそお!
色の名前と南瓜をこじつけて結びつけて
うまくいかなくってもいいの、ふたりで考えてる時間がたのしい
でもあんまり分かんなかったら
悔しいけど、ヒント〜っ!
海・ほろぶ
【補色】
紅花と
仮装はエジプト神話のセケル神
冥界とか芸術とかの神様らしいけど、今日役立つかっていうと……
まあ信心も無いからいいけど
かぼちゃ曜日色……?
農業の神様や豊穣の神様由来の曜日は其々あるらしいけどそれはもうなぞなぞっていうか雑学じゃん?
後はかぼちゃの「か」で火曜日?
仮にどこかの曜日だったとして、それぞれの曜日の色が思いつかないし
あんまり真面目に考えるもんだから眉間に皺が寄って、それでもさっぱり
こうなったら先に何色の鍵が用意されてるか確認しちゃいたい
流石に、片っ端から試す脳筋スタイルは、謎を考えてくれた子に悪いからやんないにしても!
どう?
紅花と賢いドクロを見つめ相談
真剣に取組む、思い出の時間
「あ、名前呼ばれた。ほろぶちゃん、行こ」
杏・紅花(金蚕蠱・g00365)に言われて、さっきの妙な節回しのついた発音が自分の名前だったことに、海・ほろぶ(君の番だよ・g04272)は気づいた。あんまり音を伸ばされると、ひとつのものとして認識するのが難しくなる。
最初の迷宮は仕切りに不気味な森の景色が描かれていた。
第一エリアは森に迷い込んで魔女の屋敷に着くまで。行き止まりに突きあたったりしながらも、2人は順調に迷宮を進んでいった。
ハロウィンの催しだから仮装歓迎ということで、ほろぶも仮装をしてきている。
背と頭飾りには縞の羽根。
首元にはハヤブサの頭がデザインされて。
横髪の飾りは常より数が多く、金の三角がいくつもきらめく。
「ほろぶちゃんの仮装は、エジプトの神様?」
「ああ。これはセケル神。冥界とか芸術とかの神様らしいけど、今日役立つかっていうと……」
どうだろう、とほろぶは軽く肩をすくめる。
「まあ信心も無いからいいけど」
神様に憧れての仮装ではないから、役立ってもらう必要もない。
「冥界の神様ってことは、死神とも近いのかな?」
あたしは死神の仮装だぞおっ、と紅花は大鎌を構えてみせた。
鮮藍のたっぷりしたローブとお揃いの色の羽。
髪にはぴょこんと黒狐の耳をつけ、首には金古美の鈴。
「死神ってなんか魔法使えそうな、賢そうなイメージあるっ」
「賢い……のか?」
「だってドクロは賢そうな顔してる。あ、謎のお部屋みーつけたっ」
かぼちゃのリースがかかったドアを見つけ、紅花は中へと飛び込んだ。
部屋の真ん中には大きなかぼちゃが置かれ、その正面には何かを刺せそうなスリットがある。かぼちゃの前にあるメモをほろぶは読み上げた。
「『本物の鍵を刺せ。本物の鍵はかぼちゃ曜日色』か……」
デフォルメされたドクロのお面をつけて死神になりきった紅花は、かぼちゃの正面に立ち、
「んふふ、このドクロさんをかぶれば、ナゾだってすぐに解け……解け
……。……」
しばしの沈黙のあと、ほろぶを振り返った。
「ほろぶちゃあ〜ん、かぼちゃ曜日色ってなに……?」
「農業の神様や豊穣の神様由来の曜日は其々あるらしいけど」
それでは、なぞなぞではなく雑学クイズになってしまう、とほろぶはかぼちゃを見つめた。
「たとえば……かぼちゃの『か』で火曜日?」
「かぼちゃ色、ならオレンジか緑? あ、それともかぼ茶色? でもオレンジ色の曜日って何色?」
「仮にどこかの曜日だったとして、それぞれの曜日の色が何色なのかがわからないな」
ほろぶはぎゅっと眉間に皺を寄せて考えた。
その隣で紅花も、同じ表情をして考える。
「かぼちゃってつるとか種も食べられるんだよねえ」
「そうなんだ? けどそれは問題には関係なさそうー。色……色……こうなったら先に何色の鍵が用意されてるか確認しちゃいたいな」
逆から考えようというほろぶの案に、紅花が手を挙げる。
「さんせいっ!」
かららんと鳴るドクロも賛成してくれているかのようだ。
「白、黒、赤、青、黄、金、銀。この中からかぼちゃ曜日色を見つける……!」
鍵は7本だから、片っ端から脳筋スタイルで試していけば開けられるだろう。けれどそれでは、謎を考えてくれた子に悪いから、ほろぶは紅花と賢いドクロに相談する。
「どう? なにか思いつきそう?」
「オレンジも緑も茶色もないー。白曜日? 黒曜日?」
1本ずつ鍵を手にとって、紅花はドクロといっしょに首を傾げた。
――かぼちゃ、かぼちゃ、かぼちゃの曜日はなんでしょう。
●
「おまえの作った謎、結構いけてるんじゃないか?」
友だちに肘で押され、男の子の顔がふにゃっと嬉しそうに崩れた。ディアボロスが自分の謎で悩んでくれるのが嬉しい。
けど、悩んだ結果解いてくれればもっと嬉しい。
ぎゅうっと両手をあわせて、男の子は画面の向こうに念を送る。
どうか気づいて。
――かぼちゃ、かぼちゃ、かぼちゃは英語でパンプキン。
●
キュピーン!
「わかった!」
ほろぶと紅花の手が同時に金色の鍵をつかんだ。
――かぼちゃ、かぼちゃ、かぼちゃの曜日はパンプ金曜日!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【狐変身】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV2になった!
タオタオ・ザラ
サアシャ(g05223)と
仮装はもふもふ狼男
迷……、名探偵なんだろ?
迷宮の謎くらい簡単に解けるんじゃねえの?
タオは物理で殴るくらいしか出来ねえぞ
と言うか、謎解きより先に迷宮どうやって進むかだよなぁ
………よし、ほれサアシャ肩貸してやろう
言うが早いかぐいっと持ち上げ肩車
中継用カメラを見付けたら、営業スマイルで許してねと愛嬌を振り撒く
小狡い?これが大人のやり方だよ、なんとでも言え
謎解きをするサアシャに物言いたげな視線を向けつつ
いや、何も言うまい迷探偵だからな
……はい、温泉っと
サアシャの文句は聞こえないフリ、よーし次行くぞー
って、暴れて落ちたらどうすんだ!
悪さ出来ないように抱いてやろうか、お化けサン?
サアシャ・マルガリタ
タオ(g05073)と
シーツお化けの仮装で参戦
いま迷ってる方を思い浮かべませんでした?(ジト目)
ええ。なぞなぞくらい、サアシャの灰色の脳細胞にかかればちょちょいのちょいです!
大人しく肩車されつつ、
え、良いんですかこんな力技。でもでも、タオちゃんの狼耳を思うさまもふれるです。至福…(もふ)
えとえと、「上は大水、下は大火事」…
…大災害ですね!(ブッブー)
ち、違うです?
温泉?
(正解音と共に行き止まりの壁が開き驚愕)
大災害でも間違いじゃないと思うですけども!
タオちゃんめぇ!
(タオの髪をわしゃわしゃかき混ぜ八つ当たり)
抱いて…それは子ども扱いです?
それともまた揶揄ってますぅ…?
(複雑そうに狼耳をつつく)
「迷宮からの脱出、ですか。ここは見事に脱出して、ハロウィンを盛り上げたいですね」
シーツお化けに仮装したサアシャ・マルガリタ(えいえいお!・g05223)は、意気揚々とかぼちゃ迷宮に入っていった。
シーツの上からは大きな狐耳が、シーツの後ろからはふっさふさの狐尻尾が、ぴょっこりと飛び出している。シーツには紫とオレンジのハロウィンカラーを主体としたアップリケ、目の周りにはカラフルなドットが散らされ、お化けといっても全く怖くは無い。
耳と尾以外はシーツに覆われているのに、見る人が見ればすぐにサアシャと分かってしまいそうだ。
「謎ねぇ……」
サアシャの後についてゆくタオタオ・ザラ(大喰らい・g05073)の仮装はもふもふ狼男。髪と同色の狼耳はふかふかで、手には肉球付きのグローブを装着。髪に結んだラピスラズリ色のリボンと、胸元に結んだ目と同色のリボンが華やかだ。
「タオちゃんはその手で謎の仕掛けが解けるんですか?」
分厚い狼手にじっと視線を注ぐサアシャに、タオタオはパンパンとグローブのはまった両手を打ち合わせた。
「そもそもタオは物理で殴るくらいしか出来ねえからな。サアシャは迷……名探偵なんだろ? 迷宮の謎くらい簡単に解けるんじゃねえの?」
「いま、迷ってる方を思い浮かべませんでした?」
サアシャはシーツに空いた目の穴からジト目でタオタオを見やった。
「おー、それが分かるだなんて名探偵だなァ」
「やっぱりそうだったですね。ええ、ええ、謎くらい、サアシャの灰色の脳細胞にかかればちょちょいのちょい……あ、突き当りですねえ」
通路の先は、舌を出したかぼちゃの絵が描かれた壁で、仕方なく2人は引き返して正しい道を探す。
「謎解きより先に迷宮どうやって進むかだよなぁ」
小部屋に到達しなければ謎も解けない。タオタオはサアシャを手招いた。
「なんです?」
素直に近づいてきたサアシャをタオタオの腕がぐいっと持ち上げる。
「ほれ、肩貸してやろう」
「へ?」
首を傾げたときにはもう、サアシャはタオタオに肩車されていた。
「良いんですかこんな力技。なんかズルくありません?」
「これが大人のやり方だよ。ほれ、スマイルスマイル」
サアシャに言いながら、タオタオは中継カメラに向けて、許してねと営業スマイル。ついでだからウインクもおまけにつけておこう。
「確かに道はばっちり見えますけどね……」
サアシャとしてはすっきりしないが、タオタオの狼耳もふり放題のポジションは、降りてしまうにはもったいない特等席で。
「至福ですよぅ」
「また行き止まりだぞ。サアシャちゃんと前見てっか?」
狼耳の感触にうっとりするサアシャの下から、タオタオの呆れ声が聞こえてきた。
そこかしこにダミーの棒が渡されていたり、屋根がつけられている箇所があったりして、一目瞭然とはいかなかったが、普通に進むよりははるかに早く2人は謎の小部屋に辿り着いた。
「さあ、謎解きは任せるですよ。タオちゃん、問題文の前に進むです!」
「あー、はいはい」
「えとえと『上は大水、下は大火事、なあに?』……なんでしょうね……」
サアシャは考え込んだ。
タオタオはもの言いたげに目だけを上向けたが、ここは迷探偵に任せておこうと、口は開かずにおく。
「というか大水で大火事って、すごく大変じゃないですか? どうやって逃げたらいいんです? そんなことが起きるような事態といえば……分かりました! 大災害ですね!」
ブッブー。
不正解の音とともに、赤ランプが1つ点灯した。
「ち、違うです? じ、じゃあ、天変地異! これですね」
ブッブー。
もう1つ赤ランプが点灯した。ランプは3つ。あと1回間違えたら終わりということだろう。
「……はい、温泉っと」
幾分面倒そうにタオタオが言った。
「温泉?」
サアシャが繰り返すと、ピンポーンと正解音とともに行き止まりだった壁が開いた。
「でも、大災害でも間違いじゃないと思うですけども!」
「よーし次行くぞー」
サアシャの抗議は聞こえないふりで、タオタオは次のエリアへ進んでゆく。
「タオちゃんめぇ!」
サアシャは八つ当たりでタオタオの髪をわしゃわしゃとかき混ぜた。
「っぶねえ! 暴れて落ちたらどうすんだ!」
崩れたバランスを、数歩たたらを踏んでタオタオは持ちこたえる。
「悪さ出来ないように抱いてやろうか、お化けサン?」
「抱いて……」
髪をかき回していたサアシャの手が止まる。
「……それは子ども扱いです? それともまた揶揄ってますぅ…?」
手を髪から狼耳に戻すと、サアシャは複雑そうに作り物の耳を指先でつんつんとつついた。
「どっちかって言うと、シーツお化け扱い?」
「なんですかそれ?」
「いいからいいから。賞品の菓子欲しいんだろ。ほれ、道案内」
「は、はい。ええと、ここは右、ですね」
動揺したサアシャの指示に従った先は……突き当りの壁でかぼちゃが舌を出していたのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【士気高揚】LV1が発生!
【操作会得】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【ダブル】がLV3になった!
ソレイユ・クラーヴィア
WWK
アドリブ歓迎
青ジャージとWWKのロゴ入りTシャツ着用
最強生物こあらは実は頭脳明晰で
世界的な名探偵であるという話を聞いた事があります(ありません)
椅子に座ってゆーかりを齧れば、灰色の脳細胞にこあらーと囁くとか
希望溢れる子供達にこあらの夢を
いざゆかん迷宮へ
先に言っておきます
謎は全て、食べた…!
この小部屋を脱出する為
鍵を探すのですね
謎の絵、謎の窓、謎の冷蔵庫
全てが怪しい
名探偵こあらならどうするか…
「ひと眠りするこあらー」
成程、慧眼ですね
ベッドに横になると、何か違和感が
あ、枕の中から鍵が出てきました!
これぞ名探偵こあらの実力
コードを切るシャムスの迷いの無さは流石
菜芽のクイズはこあらを信じるのです
シャムス・ライラ
WWK
人生いたる所にこあらあり(ありません)
WWKかぼちゃ迷宮に参上
※こあらのお面と黒ジャージ着用
謎解きは勿論③
大地を潤すこあらが一番!
と菜芽に微笑み
眼前にコード束
南瓜カラーのグラデーション
その数約百本!
正解を切ったら罠解除。間違えば罠発動というお約束のやつだが
多い!そしてアートを感じる!
きっと子ども達は今頃ドキドキでモニターを覗いているだろう
罠仕掛けて待つの、楽しいよね!
こあら神様、こんな時私はどうすべきでしょう
はっ、天啓が
心のままに進むこあらー
了解です
心のままにコードを一本切断
※結果は解除でも罠でもOK
ダイス目にお任せ
ソレイユ、鍵を見つけたのか?
流石、こあらさながらの名推理!
アドリブ等歓迎
島江・菜芽
WWK
(ワールドワイドこあらの会)のシャム兄、ソレイユくんと
謎解きに参加♪
オレンジ色のジャージの中に
揃いで作ったWWKTシャツ着用
頭にコアラキャップ
ソレイユくんがユーカリ囓ろうとしてる?
毒だよ!?
沢山たべたら体に悪いよ!
ぺっ、しなさいっ
気分は大丈夫?
べッドあるから休む?
※謎解き問題※
この中で「最強」の生き物は?
①サイ②ゾウ③コアラ
てぇ、何 二人とも③選んでるのっ?
いやこれ「なぞなぞ」で、答え①の「サイ強」だから!
…え、絶対こあら?
そこは譲らない?
譲ってぇ!!
(頭を抱え)
さっきの配線の罠にも
シャム兄サービス精神でわざと掛かろうとするし…
このままだと、一生迷宮入りしそうだよぉ
(マロさんに泣きつく)
「続いての挑戦者は、わぁぁるどぉーわいどぉぉーこっあーーらーの会、WWK!」
コールに応えて現れたのは、揃いのWWKのロゴ入りTシャツに、ジャージを着用した3人だ。
黒いジャージにこあらのお面をつけて登場したシャムス・ライラ(極夜・g04075)は、見守る人々へと名乗りをあげた。
「人生いたる所にこあらあり。我らWWK、かぼちゃ迷宮に参上」
「……いたる所にはいないと思う」
オレンジ色のジャージを着て、頭にコアラキャップを被った島江・菜芽(雪の妖精☆・g06056)が、こっそりとツッコミを入れる。いたる所にこあらがいる人生ってどんな人生なんだろう。
「ほほー、コアラで魔女に挑戦か。返り討ちに遭わないようにがんばってくれ」
笑い含みの司会者に、青いジャージを着たソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)が前に進み出る。
「最強生物こあらは実は頭脳明晰で、世界的な名探偵であるという話を聞いた事があります」
「さいきょーせいぶつ?」
自分が思っているコアラとは違うのだろうかと、司会者は訝った。ディアボロスが言うことだ。一般人には分からぬ何かがあるのかもしれない。
「椅子に座ってゆーかりを齧れば、灰色の脳細胞にこあらーと囁くとか」
「こあらー?」
高速で思考を巡らせているのだろう。司会者のまばたきが速い。
「希望溢れる子どもたちに、こあらの夢をお目に掛けましょう。いざゆかん、魔女のかぼちゃ迷宮へ」
ソレイユは迷宮の入り口へと進みだす。
「そ、それではこあらーのお手並み拝見といこ……」
気を取り直して司会者が声を張り上げかけたところで、ソレイユはくるりと振り返った。
「大切なことを先に言っておきます」
ソレイユの掲げた手には、緑の長葉が握られている。
「謎は全て、食べた……!」
むしゃりとユーカリの葉を食べると、ソレイユは颯爽と身を翻した。
そのあとを菜芽が慌てて追ってゆく。
「ソレイユくん、ユーカリは毒だよ!? 沢山たべたら体に悪いよ!」
「そうなのですか?」
「そうだよ! だからコアラぐらいしかユーカリを食べないんだから」
「毒をも制すこあらの力。さすがです」
「いいから早くぺっ、しなさいっ!」
遠ざかってゆく掛け合いを、司会者は呑まれたようにただ見送るのだった。
●こーどいちまるまる
「わっ、なんか綺麗かも」
謎の部屋を開けた菜芽は、広がる色彩に目を見開いた。
黄色からオレンジを経て緑まで、かぼちゃカラーのグラデーションを作り出しているのは、百本のコードだ。
正解のコードを切断してね。
そう書いてある問題文を前に、
「多い!」
思わずシャムスは唸った。
選択肢が100とは、いったい……。
正解のコードを切断しないと罠が発動する謎解きはポピュラーだけれど、この数となれば難易度は跳ね上がる。
「え、この中から正解探すの大変だよ」
色を見分けるのさえ難しいのにと、菜芽はヒントと思われる落書きに顔を近づけた。
「魔女の好物かぼちゃクッキーを食べたのだぁれ? ……誰?」
「ふむ……」
思いついてシャムスはコードを掻き分けてみた。コードの置かれた床に小さな動物のイラストが描かれている。これとコードの色がどう対応するのだろう。こあら面に手を当てて、シャムスは思案した。
イラストはおそらく子どもたちの手によるもの。となれば子どもたちは今頃ドキドキでモニターを覗いているだろう。自分が仕掛けた罠にはまりそうな誰かを待つのは、とても楽しいものだ。
シャムスは天を仰ぐ。
(「こあら神様、こんな時私はどうすべきでしょう」)
敬虔なこあら信者の祈りに……天啓が降った。
――心のままに進むこあらー。
「了解です」
シャムスはコードを見渡すと、まーち色の1本を選んで手に取った。正解すれば先に進める。失敗すれば子どもたちが喜ぶ。
「シャム兄、口の横にクッキーのカスを付けたタヌキのイラストがあったよ。これがヒント……あっ!」
菜芽が顔をあげるのと、シャムスが心のままにコードを切断するのが同時。
「その迷いの無さ、流石です」
ソレイユが感心するのと、99本のコードからビリビリっと電気が流れるのが同時。
シャムスはどこからか狙っているはずのTVカメラへとサムズアップした。
――グッジョブ。
●さいきょー
入った部屋にはドアが3つ。
このうちのどれかが迷宮の次のエリアに続いているはず。
「あ、このクイズはいけそう。見て見て」
菜芽が指したのは、ドアに描かれた動物の絵だった。
「この中で『最強』の生き物は? だってー」
それぞれのドアに描かれている絵は、ちょっといびつなサイ、ゾウ、コアラ。おそらく子どもが描いたのだろう。
「行こう」
「ええ」
躊躇なく進もうとするシャムスとソレイユのジャージを、菜芽は慌てて掴んだ。
「てぇ、なに2人ともコアラ選んでるのっ?」
「勿論、大地を潤すこあらが一番!」
シャムスがこあら面をずらして見せた口元が微笑んでいる。
「いやこれ『なぞなぞ』で、答え『サイ強』のサイだから! 正解はこのドアだよ」
菜芽は問題を解いてみせたが、ソレイユは揺るぎない。
「大丈夫です。菜芽、こあらを信じるのです」
「信じるとかじゃなくて、正解はサイ!」
主張する菜芽を残して、2人はコアラのドアを開けて進んでゆき……。
「うわっ」
ガラン、ゴン、ドン。
ドアの向こうから響いてきた音を聞かないように、菜芽はパンツァーハウンド『歌麿』に顔をうずめた。
「マロさぁん、このままだと、一生迷宮入りしそうだよぉ」
●めいたんていはかくのたまう
罠にかかりながらも、不屈の闘志で進んでいったWWK。その行く手を遮る謎はあと1つ。
脱出するための最後の扉。その鍵を探すことが出来れば、扉は開いて脱出成功。探せなければ外には出られず、魔女の鍋の中へ。
「謎の絵、謎の窓、謎の冷蔵庫。全てが怪しいですね」
置かれているもののどれもが怪しい。こんなときに名探偵こあらならどうするかとソレイユは考えた。
――ひと眠りするこあらー。
脳裏をよぎったこあらの声に、成程それは慧眼だとソレイユはベッドへと向かった。
「ソレイユくん、気分悪い? ユーカリが回ってきちゃったのかな」
ベッドに横になるソレイユを、菜芽が心配そうにのぞき込む。
「そうではありません。しかしこのベッド、なかなかに寝心地が良く……ん?」
菜芽の方を向いた際、頭に違和感があった。
ふかふかの枕に、なにかごりっとしたものを感じる。なんだろうとソレイユが探ってみると。
「あ、枕の中から鍵が出てきました!」
枕に隠されていた鍵をソレイユは掲げた。
「鍵を見つけたのか? 流石ソレイユ、こあらさながらの名推理!」
「こあらの導きに従ったまでのこと。これぞ名探偵こあらの実力です」
ベッドから起き上がったソレイユは、鍵穴に鍵をさし、
「謎は全て、食べた!」
カチャリと回して扉を開けた。
かくしてWWKは、魔女のかぼちゃ迷宮を見事脱し、最強生物こあらが頭脳明晰であることを世に証明したのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【使い魔使役】がLV2になった!
【未来予測】LV1が発生!
【動物の友】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV3になった!
【命中アップ】がLV2になった!
如月・友仁
マティアスくん(g00097)と
仮装は白雪姫の魔女
意気込む彼に怪しくニヤリ
解らなくて泣いても助けてあげないよ
…なんてね
今日の目標は、バレないように巧く負けること
ヒーローの格好いい活躍をお膳立てするのが
悪役の華ってやつさ
あ、南瓜をくり抜いた大鍋だ!
魔女の大釜っぽく一緒に写真撮りたいなと覗き込み
ん?裏に紙が…『第二問』?
…こうなったら悪戯で盛り上げよう
アイテムポケットで持ち込んだクラッカーを仕込み
正解の導火線を切ると炸裂!これでいこう
もう解けたの!?待って、まだ仕掛けが——
それぞれ違う色の導火線をパチン
爆発音と共にTV中継が一時途切れた、らしい
紙片とフワフワまみれの2人
…ここからは、協力して進む?
マティアス・シュトローマー
友仁(g05963)と
仮装は少年verのアリス
お茶の間を沸かせるヒーローは一人で十分だと思うんだよね
ふふん、友仁には悪いけど俺が一人勝ちさせてもらうよ
第一問は
法則に沿って並べ替えると…
大鍋の裏を見ろ
って友仁、いつの間に
くそっ出遅れた…!
急いで見れば
四本の導火線が繋がれたジャックオランタンが
見るからに嫌な予感がする
これは絶対外したくない…!
やられっぱなしは性に合わないからね
【使い魔使役】で烏を呼び出し、友仁の手の中にある第二問を盗み見
結構難しいな…
悩んでいると突如始まるカウントダウン
友仁に美味しいところを取られる訳には…!
…っ、あははは!
ハロウィンらしい悪戯だな
ああ。ここからは共同戦線といこうか
「次なる挑戦者は、おとぎ話からの来訪者。ウサギを追いかけて、不思議の国行きの穴にはまった少年アリス、まてぃーあぁす、しゅっとろぉぉまあー! そして、白雪姫許すまじ、毒林檎を手に登場するのは、きっさらぁあぎーともひぃとぉー!」
ノリノリでコールされ、マティアス・シュトローマー(Trickster・g00097)と如月・友仁(ユアフレンド・g05963)の迷宮チャレンジが開始された。
マティアスの仮装は少年verのアリスだ。アリスブルーのスーツには、ベストだけにペンシルストライプが入り、すっきりとした印象だ。その中で、袖口と襟元を飾るリボンのブルーが目を惹きつける。
友仁の仮装は白雪姫の継母が、籠に入った毒林檎を持って訪ねてきた姿。凝っているのは衣装の生地だ。かぶったフードの裏地や黒のドレスには和布が使用され、落ち着いていながら不思議にあでやかなニュアンスを与えている。
「お茶の間を沸かせるヒーローは一人で十分だと思うんだよね」
TVカメラを意識しながら、マティアスは宣言した。
「友仁には悪いけど俺が一人勝ちさせてもらうよ」
ふふんと笑うマティアスに、友仁は怪しくニヤリと笑った。
「解らなくて泣いても助けてあげないよ」
「アリスは元の世界に戻るものだって決まってる。友仁は魔女なんだから、かぼちゃ迷宮の魔女と末永く暮らしなよ」
負けないと意気込むマティアスを、友仁は心の中で、そうそうその調子と応援した。今回のヒーローはマティアスで自分はその活躍をお膳立てしようと、友仁は決めていた。悪役の魔女が勝つよりも少年アリスが勝ったほうが、お茶の間の子どもたちも喜ぶというものだ。
友仁の本日の目標は、バレないように巧く負けること。バレたらきっとマティアスは怒るから、たくらみは最後まで隠し通さねばならない。
第一エリアの迷宮を、マティアスは順調に進んでゆく。たまに行き止まりにあたったりはするが、すぐに正解の道をはじき出した。
友仁はその後ろを毒林檎を持ってついて行く。
かなり早いペースで謎解きの部屋に到着すると、マティアスは第一問に取り組んだ。
ばらばらの文字を法則に沿って並べ替え、二問目の問題文を導き出せ。
真剣に問題を解いているマティアスを横目に、友仁はぶらぶらと部屋の中を見て回った。あちこちに子どもたちの手が入っている痕跡があって楽しい。
「あ、南瓜をくり抜いた大鍋だ!」
せっかく魔女の仮装をしているのだ。この大鍋と一緒に写真を撮ってみたい。
友仁は魔女の大鍋をひょいと取り上げると、どんな感じにしようかとポーズを考えた。
「ん?」
手にがさっと何かが触れ、友仁は大鍋をひっくり返した。底には紙が貼りつけられており、そこには『第二問』という文字と問題文が書かれている。
まずい。反射的にマティアスを見たその瞬間、マティアスも友仁……というか、その手にある大鍋を見た。
並べ替えてできた第一問の答えは『おおなべのうらをみろ』。
「って友仁、いつの間に」
「く、悔しかったら先に解くんだな」
悪役らしい台詞を吐く友仁の手元に、マティアスは使い魔にした鳥を飛ばして問題を盗み見る。どうやら罠を解除するものらしい。赤、黄、青、黒の4本の導火線が繋がれたジャックオランタンは、見るからに嫌な予感がする。
やられっぱなしは性に合わない。素早く解いて出遅れた分を取り戻さなくては。だが問題は結構難しい。
マティアスが考えている間、友仁も必死に考えていた。うっかり第二問を先に見つけてしまった。こうなったら悪戯で盛り上げるしかない。アイテムポケットから出したクラッカーを仕込んで、正解の導火線を切ると炸裂。うん、これでいこう。
(「けど、正解はどれだろう」)
悩みつつ導火線を手に取ると、ピッと音がしてカウントダウンが始まった。
どうしよう。マティアスに花を持たせたいが、正解できなければそれも出来ない。とりあえずどれか切断しないと。
「友仁に美味しいところを取られる訳には……!」
マティアスも飛びつくように導火線を手に取った。
「待って、まだ仕掛けが……」
焦る友仁の手が赤のコードを、最後まで解けてはいないがあとは勘で決めたマティアスの手が黒のコードを……パチン。
不正解の爆発音と、正解のチャイムと、友仁のクラッカー音と。
一時途切れた中継の画像を戻ったとき、画面には紙片とフワフワにまみれた2人の姿があった。
「あ……」
なんと言おうかと友仁が口を開きかけたとき。
「……っ、あははは! なんだこれ。ハロウィンらしい悪戯だな」
マティアスが身を折って笑いだした。
恰好良くみせる演出なんかいらないんじゃないかと悟った友仁は、マティアスに提案する。
「ここからは、協力して進む?」
「ああ。ここからは共同戦線といこうか」
かくして、白雪姫の魔女と少年アリスによる、かぼちゃ迷宮脱出共同戦線が始まったのだった――。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【書物解読】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
【アヴォイド】がLV2になった!
タタミ・ヤスマ
【遊び場】
まーくん(g03996)とコウくん(g04512)と
脱出ゲーム
(コウくんにつられて虚空へ手を振る)
あ、そうだね、行こう…!まーくん、頼もしいなぁ
二人の跡を追って、数分後。
……?……。
……迷っちゃったみたいだね。どうしよう…?
あ、まーくん、足元に…わ!…大丈夫?
看板?
え、どこかに隠し道があるの?
じゃあ、少し集中して、探してみるね。
【看破】夜天光の棒先で床を叩けば、周囲の構造は、大体分かる。
二人が言う当りの床を、コツンと軽く小突いて、反響音に耳を澄ます。
どっち?こっち?分かった。
んー……ここのあたりが…怪しい!
そうして違和感のある所を調べてみたら隠し扉を発見!
やった、やったよ二人とも…!
葉切・松露
【遊び場】
紘希(g04512)、タミちゃん(g01941)と
二人に先んじてずんずん進む
お山の中でも迷ったことなんてないですからね、大丈夫ですよー!
数分後
迷ったです。
というか、同じところをぐるぐるしてませんか?
おれたち閉じ込められたですか!?……うわっ
足を取られてたたらを踏んだ先に、小さな看板。
ん?なんですかこれ。
『扉は隠しちゃったよ!出られるかな?』
えっ!?紘希、タミちゃん、どうしましょう?
うぅ、建物の中だと…。
そっか、山の中と同じように考えればいいのか。
触角をピンと立てて…
…あっちからこっちへ風が吹いてるです。こっちは来た方向だし、たぶんあっちに出口があるはず。
おおっ!二人ともすごいです!
不知火・紘希
【遊び場】3人で
呼び方:まーくん(g03996)、タミちゃん(g01941)
これ、見られてるのかな。
頑張るから見ててねー!(手をぶんぶん振り)
あ、はぐれちゃうよ!タミちゃん行こう!
(ついていったら迷った)
まーくんたら…。
アートトリックかな?進むほどわからなくなるね。お、気をつけて、大丈夫?
隠し扉か……困ったねぇ。
少しずつ手掛かりを探すしかないね。
(エジプトのピラミッドで状況には慣れっこ)
なるほど、風の流れ。まーくん、すごいね!
じゃあこっちに隠し扉があるかな。ん、オペラグラスで見ると壁の色合いが違うような。
タミちゃんどう?違和感を覚える所ある?
ここか…調べたら扉を発見!
やった!ふたりのお陰だね!
名前をコールされて出て行った3人は、司会者に迎えられた。
「おおっと、今度の挑戦者はディアボロス3人組! ようこそ、魔女のかぼちゃ迷宮へ! この先は魔女の領域、油断すれば魔女の鍋に入れられてしまうよ。果たして首尾良く脱出できるかどうか。いざ、挑戦だ!」
司会者は迷宮へと続く入口を芝居がかった様子で指さした。
「これ、見られてるのかな」
不知火・紘希(幸福のリアライズペインター・g04512)はこちらを狙っているTVカメラを探すと、手をぶんぶん振った。
「頑張るから見ててねー!」
「むこう、誰かみてるの……?」
紘希につられたように、タタミ・ヤスマ(幼幻弱視竜・g01941)も虚空へと手を振った。
元気いっぱいやる気いっぱいな紘希と、控えめに手をあげているタタミの姿に、TVを見ている視聴者たちも笑顔を誘われる。
そして葉切・松露(ハキリアリのきのこ農家・g03996)はといえば、すでにずんずんと迷宮に入りつつあった。
「あ、はぐれちゃうよ! タミちゃん行こう!」
気づいた紘希がタタミを促す。
「あ、そうだね、行こう……!」
小走りに松露に追いつくと、3人は揃ってかぼちゃ迷宮への挑戦を開始した。
迷宮を進む松露の足取りに迷いはない。
まるで自分の庭を歩くように、すいすいと進む松露に、タタミが感心して呟く。
「まーくん、頼もしいなぁ」
「お山の中でも迷ったことなんてないですからね、大丈夫ですよー!」
えっへんと胸を張り松露はどんどん歩く。歩く。歩……。
「なんか遠くない?」
さっきからずっと歩いてばかりだと、不思議に思った紘希が松露に声をかけた。
「そうですか?」
松露はちょっと速度を落とし、周囲をよく見ながら歩いてみた。あ、これはもしかして。
「迷ったです」
「……?……」
宣言した松露に、タタミもきょろきょろと周囲を見渡した。
「まーくんたら……」
自信たっぷりな歩きっぷりと迷ったのとのギャップに、紘希はつい笑ってしまう。
「というか、同じところをぐるぐるしてませんか?」
松露は壁の一か所を指さした。
壁に描かれた絵はとっぷり暮れた森の景色の繰り返しで、進んでいるのかどうか判別できないが、この擦れたような跡は確かにさっきも見た。
「迷っちゃったみたい? でも、分かれ道、なかったよ」
最初は分岐があったけれど、途中からはなくなっていた。どうやって正しいルートに行けば良いのかと、タタミは悩む。
「アートトリックかな? 進むほどわからなくなるね」
エジプトのピラミッドでこういう状況には慣れている紘希は、ちょっと面白い迷路の作り方だ、なんて考えていたけれど、松露はかなりわたわたしてしまう。
「おれたち閉じ込められたですか!?」
「あ、まーくん、足元に……わ!」
「うわっ」
タタミが声をかけたが間に合わず、闇雲に動こうとした松露の足が何かにぶつかる。
「お、気を付けて。大丈夫?」
紘希が手を差し伸べたが、松露は数歩たたらを踏んで、自分で持ちこたえた。
何にぶつかったのだろうと落とした視線が、小さな看板を捉えた。
壁と同じ色に塗られて分かりにくくしてある看板には、子どもの字が躍っている。
『扉は隠しちゃったよ! 出られるかな?』
文字の横には、にこにこ顔のコウモリが描き添えられていた。
「紘希、タミちゃん、どうしましょう? 扉が隠されてしまいました!」
3人は並んでしゃがみこんで、看板を眺める。
「隠し扉か……困ったねぇ」
「見つけないと、ここから出られないの?」
「むむむ、魔女もやりますね」
謎を解かないとこの先には進めないようだ。
「少しずつ手掛かりを探すしかないね。やってみよう」
紘希は勢いをつけて立ち上がった。
扉は隠された。
けれどどこかに道は有るはずだ。
「まーくんは道には強いんだよね。どう? なにか思いつくことある?」
「うぅ、山の中なら手掛かりはたくさんあるんですけどねぇ……」
山の中だったら、木の生え方、土の色、水の匂い、風の流れ。様々なものが道を示してくれるのだが、板で仕切られた建造物の中では……としゅんとしかけた松露の触覚がぴょんと跳ねた。
「そっか、山の中と同じように考えればいいのか」
ここには樹木も川もないけれど、空気の流れはある。
目を閉じて、ハキリアリの触覚をぴんと立て、意識を集中させて。
「……あっちからこっちへ風が吹いてるです。こっちは来た方向だし、たぶんあっちに出口があるはず」
空気の流れをなぞるように、松露は指を動かした。
「なるほど、風の流れかぁ。まーくん、すごいね! じゃあ隠し扉はこっちのほうにあるかな」
方向のあたりをつけて、紘希はオペラグラスで壁をじっくりと観察した。
絵を描く紘希の目は、普通の人なら見過ごしてしまうような色の違い、塗りの違いを敏感に捉える。
「ん、なんかあの壁の色合い、他と違わない? 厚塗りな感じがするよ。ね、タミちゃんどう? 違和感を覚える所ある?」
「あの壁? じゃあ、少し集中して、探してみるね」
タタミは特殊金属製の棒『夜天光』で床を叩いた。その反響音を利用して、周囲の構造を探っってゆく。
「どっち? こっち?」
問いかけるようにコツン。そしてまたコツン。
松露と紘希が言うあたりを叩いて音に耳を澄ませ。
「んー……ここのあたりが……怪しい!」
「ここか……調べよう」
タタミの示した地点を重点的に調べたところ、見事隠し扉を発見することができた。
「やった! ふたりのお陰だねっ!」
「やった、やったよ二人とも……!」
「おおっ! 二人ともすごいです!」
紘希が、タタミが、松露がそれぞれを褒めて顔を見合わせる。そして。
「3人でがんばった結果だね」
言い直した紘希にみんなで頷いて、3人は仲良く隠し扉をくぐって行ったのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【操作会得】がLV3になった!
【完全視界】LV1が発生!
【過去視の道案内】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV4になった!
【ダメージアップ】がLV5になった!
流・風我
如月・小夜乃(g06858)と二人で参加
ハロウィンらしく、吸血鬼衣装(南瓜行列SDイラスト)で脱出ゲームに挑戦。
魔女っ子の小夜乃もすっごく可愛い! 後で一緒に記念写真撮ろうね!
準備頑張ったんだろうね、こっちも全力で楽しませてもらおう。
俺の方は暗号っぽい文章が書かれた紙を受け取って解読するよ。
手書きで若干読みにくいけど、これはこれで味があっていいね。
暗号の答えに従って暖炉の中を探して鍵をゲット。二人で解錠して脱出成功。
クリア証明のカードを貰えるっぽいね。
それとお疲れとおめでとうを込めて、小夜乃にお菓子を渡そう。
今回は小夜乃から来年もと言って貰えたのが嬉しくて、笑顔で「うん、約束だ!」と答えるよ。
如月・小夜乃
流・風我(g05662)と一緒に参加ー
仮装の準備はしてなかったから、
衣装を借りてきて仮装
風我ー魔女の衣装だけど、どーかなー?
と、制服の上からマントととんがり帽子をかぶった姿を見せて
そのまま二人で脱出ゲームに参加
子供達も考えたんだーすっごー
部屋から人数分の鍵を探し出して脱出するみたい
へー凝ってるじゃん?
鍵のヒントが書かれた絵を受け取り
子供が描いたの可愛いけどビミョーに分かりにく!
この絵にかいてある置物ってコレじゃないのー?
あ、鍵あったよー風我の方はー?
二人で鍵を手に入れて
やった、脱出成功ー!記録とかないのこれー?
と、はしゃぎつつお菓子を貰って
にへへ、風我楽しかったね!
来年も一緒に来よーねー!
「お待たせー」
仮装の衣装を借りて戻ってきた如月・小夜乃(ばっどがーる・g06858)は、魔女のマントを羽織り、とんがり帽子をかぶっていた。下はいつもの制服だが、それが魔法学校の生徒のようにも見える。
「風我ー、どーかなー?」
とんがり帽子のつばを両手で支えて、小夜乃は流・風我(道外れの空即是色・g05662)を見上げた。
「すっごく可愛い!」
風我が思ったままを口にすると、小夜乃は嬉しそうに笑った。
小夜乃は何を着ても可愛いと思うけれど、ハロウィンという特別な日に見せてくれる仮装は取り分け可愛く見えるというものだ。
「後で一緒に記念写真撮ろうね!」
そういう風我が身にまとっているのは吸血鬼風の衣装。黒のマントの内側は赤。マントとベストにあしらった金ボタンと、胸元のジャボを留めた宝石がアクセントをつけている。
その仮装で、2人は脱出ゲームに参加した。
ゲームの装飾も、ハロウィン一色だ。
オレンジと黒。かぼちゃとコウモリ。お菓子といたずら。
見ているだけでもワクワクして。
参加すればもっと楽しくて。
「この謎、子供たちも考えたんだーすっごー」
部屋から人数分の鍵を見つけるというミッションで、子どもが描いたヒントの絵を受け取った小夜乃は感心した。
「準備頑張ったんだろうね、こっちも全力で楽しませてもらおう」
風我が受け取った紙には暗号らしき文章。
「うーん……」
暗号もそうだけれど、まだ書きなれていない感じの平仮名ばかりの文章に苦戦して、風我は唸った。だが、読みにくくはあるけれど、印刷されたものよりも味があって良い。
きっとテレビの画面に釘付けになっているに違いない製作者の子どものためにも、全力で臨まなければ。
風我がちらりと目をあげて窺い見ると、小夜乃も解読に手間取っているようだ。
「子どもが描いたの可愛いけどビミョーに分かりにく!」
ぐるぐるしたクレヨンの線は、なにを描いたものなのだろう。
「バットとボール……なんてここにはないしー。細長いものと丸いものの組み合わせって、なんかあるかなー」
細いもの、丸いもの、と繰り返しながら小部屋を見ていった小夜乃の目が、ガラスペンとインク壺の上で止まる。
「あ、コレじゃないのー?」
細長いものがガラスペンの色、丸いもがインクの色で描かれているのを確認してから、小夜乃はペンとインクを手に取った。
インク壺の中で音がする。蓋を取ってみると中には小さな鍵が1本。外からはインクが入っているように見えたが、それは壺のガラスに色がつけられていただけだった。
絵のヒントがなければ、インク壺の中にある鍵は見つけられなかったかもしれない。
「鍵あったよー風我の方はー?」
「暗号は解読できたから、あとは並べ替えだけ。ろ、だ、ん、か、な、の……?」
「ロダン? なーにそれー」
「……の中、ろ……だん、ろ……あ、暖炉の中、か」
風我が作り物の暖炉の中を探ってみると、薪の下に鍵が置かれていた。
「鍵ゲット。あとは2人で解錠すれば脱出できそうだ」
「じゃあいくよー。せーのっ」
ノブを縛り付けているかぼちゃのツルに鍵穴がある。そこに発見した鍵を差し込んで回すと、ツルは解けて外れた。
「やった、脱出成功ー!」
小夜乃は外へと飛び出した。
「おめでとうございます! 見事魔女のかぼちゃ迷宮から脱出です!」
拍手の中、クリア記念の記念品がプレゼントされる。
「ね、記録とかないのこれー?」
「ないみたいだね。記録があったら結構いいとこいけたんじゃない?」
脱出が成功したことに2人ははしゃいだ。
「小夜乃、お疲れとおめでとう!」
ジャック・オー・ランタン型の手提げに山盛りのお菓子と、そこに添えられた子どもの手描きらしき『脱出おめでとう』カードを、風我は小夜乃へと渡した。
小夜乃はカードを読むと、にへへと風我に笑いかける。
「風我楽しかったね! 来年も一緒に来よーねー!」
小夜乃から来年もと言って貰えたのが嬉しくて、
「うん、約束だ!」
風我も負けない笑顔でこたえたのだった。
●
ハロウィンが終われば、お化けも魔女も自分たちの居場所へと戻ってゆく。
魔女のかぼちゃ迷宮も消え去り、世界は朝の光に満たされる。
さようならの代わりに、今日は楽しかったよと呼びかけよう。
――ハッピーハロウィン。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【無鍵空間】LV1が発生!
【エアライド】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV5になった!
【命中アップ】がLV4になった!