リプレイ

●ハローウィーン・パレード！
　表参道にほど近い直線道路……そこでは五月蝿いぐらいのエンジン音が鳴り響いていた。
「エンジンよし、プロペラピッチよし、タクシー開始……」
　狭いコクピット内で跳ね回る計器を確認していた伊藤・芳男（自称戦闘機乗り・g04524）は風防を閉じるとスタッフにハンドサインを送る。
　車止めが外され、ゆっくり動き出すハロウィーンペイントのゼロ戦。一度停止するとエンジンが唸りを上げ、同時にプロペラが逆回転してかのように見えるぐらい高速回転を始めた。
「さて、今年もこの任務が来たな……ファイター１－１、展示飛行を開始する！　発進！」
　ブレーキを離し、スロットルを全開にした芳男のゼロ戦は一気に加速し、ふわりと宙に浮く。
　目標は表参道、ハロウィーンパレードの上空だ。

「さて、マネキンの設置はヨシ……そろそろパレードの開始時間だね」
　悪魔執事のコスプレをした魔破・克也（金欠守護者・g00588）は、マミーの恰好をしたマネキンを街のあちらこちらに設置していた。
　一通り設置が終わったところで腕時計を確認するとパレードのスタート地点へと急ぐ。
　そんな彼の耳に【パラドクス通信】の無線が入る。
『こちらファイター１－１、これより展示飛行を開始する！』
　その声とともに、甲高いエンジン音が風を切る特有の音と共に近づいてくる。
　克也が音の発生源を探すとそれは待機しているパレードの隊列、その後方から迫って来ていた。
「なんとも、クラシカルな戦闘機だな……」
　徐々に大きくなってきたソレはハローウィーンのペイントをしたプロペラ戦闘機。
　機体下部に設置したスモークを焚きながら上空をフライパスすると急上昇し、表参道の上空は彼が描くアート作品の会場となる。
「三回宙返りから……ハートストライク、そして……今度はかぼちゃの絵か、凄いね」
　失速スレスレの速度で細かく絵を描く芳男の技量に、見ている克也だけでなく多くの観衆が拍手を送る。
　最後は表参道を背面飛行で一周すると来た方向へと去っていくゼロ戦を追うように喝采が飛ぶ。
　会場が静まり返ると、何時も良く聞いている声がハローウィーンパレードの開催を告げるアナウンスを流し、ゼロ戦の演舞にボーっとしていた克也は頬を叩き気合を入れ直す。
「よーし、新宿島大結界のためにも、彼女のためにも俺も負けないよう盛り上げないとだね……パレード開始だ！」
　その声に合わせるかのようにリズミカルなメロディーが会場に流れだし、待機していたディアボロスたちが表参道へと歩み出す。
　列に加わった克也は【忌黒符】のパラドクスを発動させると会場に設置したマミーのマネキンを動かし、驚いた女性たちの背後へ忍び寄ると囁くような声で牙を剥く。
「トリック・オア・トリート！　悪い物たちにはお気をつけて、お嬢さん……！」
　そう告げるとマミーの頭部を叩き符の効果を解除すると、周囲からは黄色い悲鳴が上がる。
　……これはちょっと照れるがなかなか悪い気分ではない。そんなことを思いつつ克也はパレードと共に表参道を練り歩く。

　そんな彼の上空を、金色の長い髪を風になびかせつつ光の翼を羽撃たかせ飛翔する少女が一人。アンゼリカ・レンブラント（黄金誓姫・g02672）だ。
　白銀の槍と翼の乙女が描かれた青い盾、そしてちょっと露出の高い青いビキニアーマーで戦乙女のコスプレをした彼女はライトに照らされ観衆の眼を集めていた。
「（ちょっと恥ずかしいけど、これも応援してくれるみんなのため……）」
　あとでドーナツを強請ろうと心に強く刻んだアンゼリカは、翼を大きく動かすと大きな声を上げる。
「みんな、何時も私たちを応援してくれてありがとーっ！　これはみんなへのプレゼントだよっ！！」
　言い終わるのと同時に白銀の槍を天に向け、矛先に精霊の力を集めると六芒星を描くアンゼリカ。
　そして金色に輝く光が上空に向け放たれ、まるで花火のように炸裂する。
　光の雨が表参道に降り注ぎ歓声が湧くなか、剥き出しになった背中から伸びる光の翼を大きく広げるとゆっくりと大地に向け降下し始める。
「さあ、ハッピーハロウィンっ！　今日のお菓子はとっても素敵な味がするよっ！」
　【おいしくなあれ】のパラドクスをかけたお菓子を観客の上を滑空しながら振りまいていくアンゼリカ。
　みんな手を伸ばしお菓子を受け取りながらアンゼリカの姿を見送る。
　そんな時、彼女に向かい手を振る子どもたちの姿を見つけるとフワッと羽根を羽撃たかせ着陸する。
「君たち、どうしたの？」
「ボクもお姉ちゃんみたいに空を飛んでみたい！」
「わたしもー！」「ぼくもー！！」
　問いかけるアンゼリカに、子どもたちが空を飛びたいとお願いしてくる。
　少し考えた彼女は、ポンと手を合わせると子どもたちに笑いかける。
「それじゃあ、みんなで空中をお散歩だね！」
　絶対手を離しちゃダメだからね、と声をかけたアンゼリカは【浮遊】のパラドクスを発動させると、子どもたちを連れ空へと歩くように浮かぶ。
　賑やかなパレードの上を歩く体験に子どもたちは大はしゃぎ……お姉さんになった気分のアンゼリカも高揚する気持ちが抑えられない。
「みんな、楽しんでるかな？」
　彼女のその問いかけに、子どもたちは跳ねるように「とっても楽しい」と合唱するのであった。

「ちょっとセクシー過ぎたですかね？　実用的なので良いと思ったのですが……」
　白いナース服を纏い、足元もナースシューズに白いストッキングで決めたメルセデス・ヒジカタ（冥腐魔道・g06800）は、沿道のおじさまたちにスマイルをプレゼントしながら練り歩く。
　専門店で揃えやすかったのもありこの衣装にしたが、彼女の豊満なスタイルでは思ってた以上の破壊力（？）を発揮したのか反響が物凄かった。
　そんな彼女にも沿道の子どもたちが「看護師さんだー、注射したりしない？」と声を掛けて来る。
「ふふふ、悪い子には痛ーい注射をしますよー？」
　そう言いながら用箋挟に挟んだ問診票を脇に抱えると、パラドクスで作り出した異空間から救急箱を取り出した。
　驚いた子どもたちの前で救急箱をパカッと開くと、そこには水飴が入った注射器やお薬のようにラムネや金平糖などのお菓子がPTP梱包された物でいっぱいのお菓子箱。
「さあ、甘ーいお薬が欲しい子は誰ですか？　ちゃーんと順番に並んでね」
「はーい！」「はいはーい！」「ちゃんと並んでよー！」
　ワイワイとはしゃぎながら子どもたちがお菓子を求めて列を作る。
　メルセデスは子どもたちの目線に合わせながら救急箱型お菓子箱を開き、列を作った子どもたちの頭を撫でながらお菓子を配っていく。
「いいなー、パパもお菓子欲しいなー」
　注射器型の水飴を貰い喜ぶ子どもに、父親が残念そうな顔でメルセデスの方をチラリと見る。
　メルセデスはそんな父親に向けニコっと笑顔を向けると、「大人の方にはスマイルのプレゼントですね」と微笑んだ。
　次の瞬間、周囲のお父様方が「俺も俺も！」とメルセデスに群がり……笑顔の彼女の前で怒ったお母様方に頬を抓られる事態が発生したのだが、ハローウィーンの些細な出来事だろう。
　トリック・オア・トリート、悪戯を選んだならお菓子は無し……と。






















●ハローウィーン・パーティー♪
「新宿島を守る結界……ここまで完成に近付いてたんですね。しっかりハロウィンの力を集め、完成させましょう！」
　ピーターパンの仮装をした音羽・華楠（赫雷の荼枳尼天女・g02883）はパラドクスで召喚した妖精と共にハローウィーンのパーティー会場を飛ぶ。
　肩からは冒険の七つ道具の代わりに大量のドーナツが入ったバックを下げた彼女は旅団の仲間たちと共に空を飛び回る。
「はーい、フック船長はどこですか？　知ってる子にはドーナツをお礼に差し上げます」
　すっかりピーターパンになり切った彼女はフック船長を知らないかと子どもたちに問いかける。
「チクタク音がしたよー」「あっちで見た！」「きゃー、私もネバーランドへ連れて行ってー！」
　彼女が観衆の頭上を通るたびにあちらこちらから子どもたちの元気な声やディアボロスのファンによる黄色い声が上がる。
　それに応えるように妖精の粉の代わりにドーナツを振りまきながら、華楠はストロボの輝く空を飛んだ。
「待ちなさいピーター、妖精の粉が付きかけてますの」
　空を飛ぶピーターパンに、箒に乗った魔女……アンネローゼ・ディマンシュ（『楽士大公』ディマンシュ大公・g03631）が追いかける。
「すげー、空を飛んでる！」
「あら、ディアボロスが空を飛ぶのを初めて見ましたか？　これが我らの最大の武器……絆を重ねる残留効果と言う異能です」
　新宿島以外の住民だろうか……初めて人が空を飛ぶ光景を見たのか驚いた男性の手を取ると、【浮遊】のパラドクスで彼と浮かんで見せるアンネローゼ。
　男性は落ちないようにか必死になって彼女の腕を掴むのが、何と言うか可愛らしい。
「大丈夫です、落ちないですよ」
　男性の反対側からかぎ鼻の青白い肌をした鬼女、ブラック・アニスの仮装をしたエレナ・バークリー（アブソリュートウィッシュ／エレメンタルキャヴァリエ・g00090）が安心するように声をかけ反対の手を取る。
　そのままパーティー会場の上空を歩くような速さで横切ると、ゆっくりと男性を地面に降ろした二人は楽しそうに笑顔を見せた。
「トリック・オア・トリート！　お空の散歩は如何でしたか？」
「こんな悪戯なら大歓迎です！　魔女さん、鬼女さん！」
「あら、素敵な笑顔ですね、悪戯のし甲斐がありましたわ」
　彼女たちに見送られた男性は大きく手を振り別れると……アンネローゼとエレナは本来の目的を思い出す。
「華楠さんにドーナツの補給を致しませんと！」
「そうでしたわ、今は何処に……」
　パーティー会場を左右に見渡し、華楠の姿を探す二人。
　するとそこにはピーターパンに手を取られたお姫様ドレスを纏ったクリアルト・ハイランド（人間の妖精騎士・g01311）が、ドーナツを満載したかぼちゃの籠を手渡していた。
「ほら、ドーナツを景気よく配るから籠の中身が空っぽだ！　ありがたく補充されるんだよ……それとトリック・オア・トリート、お菓子が無いみたいだから悪戯するぜ」
　そう言ってクリアルトが取り出したのは一台のポラロイドカメラ。
　呆気にとられるピーターパンの華楠の肩を抱き、フレームに納まるとシャッターを切る。
　パシャっとフラッシュが焚かれる音と同時にジーっと言う機械音が響き、白いフィルムが吐き出された。
　それは時間が経つに従い色を持ち……肩を抱き合う華楠とクリアルトの姿を彩った。
「ふふ、いい思い出が出来たぜ！　ほら、みんな待ってるんだから行った行った！」
　写真を渡せと飛び跳ねる華楠をあしらいながら、みんなの方へと向け背中を押すクリアルト。
　こっそり抜き取ったドーナツを咥えながら、お転婆姫様は自由に舞う。

「お目々ランラン、アラザンキラキラの黒猫のマカロン！　ドラキュラがお口を開いてベリーソースが滴るドーナツ！　とっても美味しそうだよう……さっそく味見を」
　胸元がぱっくり割れ、腰から足元までもシースルーな青い大胆なドレス姿のエラ・パーカー（adore song・g03253）であったが、出店に並べられたドーナツをつまみ食いしようとしてその手を止められる。
「エーラーお姉ちゃん！」
「わわわっ、出来たドーナツを【口福の伝道者】で増やすだけだってばぁ！」
　ゾンビピエロの恰好をした四十九院・祝（還り来る恐怖/La Peur de Fortune・g05556）がエラの手を掴み、怒りのあまりふるふると振るえる。
　そんな彼女に慌ててエラはパラドクスを使い増やすだけと言い訳をするが、つまみ食い目当てなのは妹の眼には明らかであった。
「エラ義姉サン、祝サン、お祭りデスシその程度ニ……増やすならワタシの一つ目ドーナツをドウデスカ？」
　二人のやり取りを聞いていた、白いワンピースに白い帽子で小さな八尺様の仮装をした小佐田・輪（紡ぎ紡がれしオカルトマスター・g01356）が、二人をマアマアと宥めつつドーナツの穴の中に一つ目マカロンを嵌め込んだおどろおどろしいドーナツが入ったボックスを差し出す。
「このドーナツは……ちょっと怖いかしら」
「お目々をハート型にするとかどうかな？」
　祝とエラの手厳しい評価に、ガーンと肩を落とした輪であったが……すくりと立ち直るとさっそく改良に取り掛かる。
「ハートの眼トハ……マサに目から鱗と言う奴デシタ」
　エラと祝の二人が見守る中、ハートの眼をしたマカロンを作った輪はドーナツの真ん中に嵌め込む。
「これで可愛くなった筈デス……！」
「ドーナツ自体も可愛くデコるとさらに可愛いかもっ！」
「あー、それは良いアイデアなの、流石エラお姉ちゃん」
　仲良く三人でワイワイとお菓子の準備をすると、パラドクスでウサギのラプラスを召喚した祝はお店番をよろしくなのと頼むとそれぞれにお菓子を持ってパーティー会場を練り歩く。
　他のお店で買い食いしたり、パーティー会場を歩いてた人にトリック・オア・トリートと脅かしてみたり。
　そして人だかりを見つけた祝は、ウズウズとした欲求に我慢が出来なくなった。
「エラお姉ちゃん、輪お姉ちゃん、ちょっと行ってくるの！」
　飛び出した祝は出店で買ったホラーなお菓子を使ってジャグリングを始める。
　ピエロのようにお道化ながらクルクルと宙を舞うお菓子たちに特に子どもたちは大喜び。
「わぁ、祝ちゃん凄いねー」
「ハイ……しっかりお店の宣伝をしてるのも凄いデス」
　袋一杯のミイラみたいなミニチョコパイを食べながら見物するエラに、輪も同意する。
　肝心の大道芸の効果はと言うと……このあと彼女たちのお店にお客さんが多数押し寄せることで分かるのであった。

　暗い物陰……パラドクスで灯した鬼火と共に、ぴょん、ぴょんと跳ねる音が響く。
　音に振り返ってみれば、そこには額に黄色いお札に中華服、そして両手を突き出したキョンシー姿の天破星・巴（反逆鬼・g01709）がこちらに向かい跳ねて来た。
「きゃー！　可愛いキョンシー！　お菓子食べる？」
「ちょっと待て！　わらわは一世紀以上生きてる大人なのでお菓子は配る方じゃ！」
「そんな設定なのね、ますます可愛いー！」
　ハローウィーンパーティーの来場者たち……特に若い女性に囲まれる巴はぴょんぴょん左右に跳ねながらお菓子をあげようと必死になる。
　そんな巴の前に、細工し耳が飛び出すようにしたパイレーツキャップを被った海賊姿の新城・橙花（呪刀の裁定者・g01637）が現れる。
「はいはい、みんな巴さんの独占はダメだよ！　ドーナツをあげるから解放するの☆」
　キョンシーを奪いに来た海賊の登場で会場は更に大盛り上がり。キャーっと黄色い歓声が二人を持ち上げる。
「ダメじゃ、話を聞いてくれぬ！」
「それじゃあ、海賊らしく奪っていくよ！」
　ビューンとワイヤーを伸ばした橙花は天上に結び付けると、巴を抱き抱え【飛翔】で空を舞う。
「あーん、キョンシーちゃんが行っちゃった……」「でも海賊の子も可愛かったわね！」
　離れてもまだまだ届く声援に恥ずかしくなりながら、ワイヤーを解きスチャっと会場の反対側へと着地する。
「えへへ、可愛いだって、照れちゃうよね☆」
「まったく、わらわは大人じゃと言うのに……」
　満更でもない橙花に、仕方がないのうと呆れる巴。
　二人はお腹が空いたのか、何方からともなくクーっと可愛い音が響く。
「ドーナツ、食べちゃう？」
「これだけあるのじゃ、一つくらい良いじゃろう」
　橙花の問いかけに巴も頷き、二人は会場を見下ろす場所に腰掛けるとかぼちゃのドーナツをパクリと咥える。
「うーん、みんなで作っただけあって美味しいね♪」
「そうじゃのう、働いた後の甘味は最高じゃな」
　もぐもぐとドーナツを楽しむ二人。そんな彼女たちの後ろから「トリック・オア・トリート」と声が掛けられる。
「誰じゃ！？」
「もぐもぐ！？」
「ふふふ、お菓子はないのかしら？　なら悪戯なの」
　そこに立っていたのは全身を青色に塗ったキョンシー姿の黒部・澪（超時空妖狐・g02344）。
　キョンシーらしく伸ばした両手には、橙花と巴が持っていたかぼちゃのドーナツが入っていた籠がぶら下がっている。
「「ああー！」」
　二人の驚きの声が合唱するなか、澪はニヤリと笑ってジリジリと近付く。
「もう一度聞くよ、トリック・オア・トリート？」
　渡すべきお菓子は澪の腕の中。お菓子か悪戯か……選べる選択肢は残ってなかった。
「「あはははははははっ」」
　パーティー会場に笑い声が響く。橙花と巴を抱きしめた澪が二人の脇をコショコショと擽る声だ。
　恥ずかしいまでの大声を出して大笑いをする二人に容赦ない攻めを繰り出す澪は満足そうに笑みを浮かべる。

「凄いパフォーマンスでもあったのか？」
　会場に響く笑い声に、悪魔執事の仮装をしたままの魔破・克也（金欠守護者・g00588）は不思議な顔をする。
　パレードでは慣れぬ黄色い声援に襲われ、心地よい疲労感に襲われた彼はぶらりぶらりと出店を覗く。
　不思議なウサギが店番をしていたところでは通用しなかったが……十七歳は子どもだと言い張りお店の人に「トリック・オア・トリート」と声を掛けてみると、意外にみんな快くお菓子をくれた。
　どの出店もお金よりもハローウィーンパーティーを楽しむことを優先しているみたいだ。
「オールドファッションにチョコにフレンチクルーラー、こっちはかぼちゃのドーナツか。ドーナツ以外にも色々あるな……ミイラのミニパイに黒猫のマカロン、こっちはジャックオーランタン型のマカロンか！」
　キラキラが沢山詰まったお菓子籠を開き、様々なお菓子を楽しんでいた克也であったが、そう言えば今日の立役者である時先案内人が本の日に誕生日だったことを思い出す。
　誕生日からは結構遅れてしまったが、プレゼント代わりにドーナツを差し入れしに行けば喜んでくれるかな……そう考えた彼の足はパーティーの運営事務所へと向かうのであった。

最終結果:成功
完成日	2022年11月07日