葛飾区の元支配者『墜ちた大天使サリエル』決戦

 攻略旅団から提案された『葛飾区の潜入調査』に必要な情報を探っていた所、驚くべき情報が手に入りました。
 ディアボロスが撃破した、江戸川区の『妖美なる黄金公爵グレモリー』の元に、葛飾区の元支配者であるジェネラル級大天使『墜ちた大天使サリエル』が身を寄せていたようです。

『墜ちた大天使サリエル』は、区の支配者であるグレモリーが『大淫婦バビロニア』ごときに撃破される事は全く予想しておらず、葛飾区と江戸川区の境界の守りについていました。
 そのため、江戸川区の支配権を巡る決戦にも参戦しないままディアボロスの江戸川区奪還に巻き込まれ、配下を全て失って単身、葛飾区に漂着していますす。

 これは、葛飾区の元支配者という有力なジェネラル級を討ち取る千載一遇のチャンスと言えるでしょう。
『墜ちた大天使サリエル』は、葛飾区の元支配者と言う立場から、葛飾区の現在の支配者についての重大な情報を持っている筈です。
 サリエルが何らかの動きを取る前に、情報を入手し、撃破してください。

墜ちた大天使サリエル

墜ちた大天使サリエルの悲憤(作者 天木一
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#TOKYOエゼキエル戦争  #葛飾区の元支配者『墜ちた大天使サリエル』決戦  #葛飾区  #江戸川区 


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●サリエルの怒りと嘆き
「何だ? 何が起こったのだ?」
 葛飾区からの攻撃に備え、江戸川区との境界で配下の軍勢に訓練を施していたジェネラル級大天使『墜ちた大天使サリエル』が突然足場を失い海に落ちる。混乱し波に流されて陸に漂着すると、驚きを隠せずきょろきょろと辺りを見回す。
「先ほどまで私は江戸川区にいたはず……ここは葛飾区なのか?」
 見間違いでなければ今自分が立っている場所は葛飾区の景色と同じだった。そしてその先に広がるのは広大な海。
「なんということだ、江戸川区が海になっているだと……」
 先ほどまでいた場所が海に変わり果てていることに驚愕する。
「まさか……区の支配者たるグレモリーが、バビロニア風情に後れを取ったとでも言うのか?」
 思い至るのはグレモリーが戦っていたバビロニアが勝利した可能性。だがすぐに首を横に振る。
「いや、江戸川区が海になっているという事は、ディアボロスなのか!」
 バビロニアが勝てば支配者が代わるだけ、海になったということはディアボロスの介入だとすぐに察しがつく。
「誰か! 誰かいないのか! ……私の配下達はどこに? 葛飾区奪還の為に集めた、私の軍勢は!?」
 奪われた葛飾区の支配を取り戻そうとグレモリーに降り、雌伏の時を過ごして集めた軍勢が江戸川区と共に消え去っていた。辺りにはトループス級の一体すら存在していない……。
「葛飾区を奪われ、辛酸を舐めた私が……今度は、江戸川区と共に配下の全てを失ったというのか!」
 激発する怒りに呪詛を込める。これまでグレモリーに頭を下げてやってきたことが全て、自分と係わりのないところで一瞬にして霧散してしまったのだ。そのあまりのショックに身体がよろめき建物の壁にもたれかかった。
「あぁ……あぁ………なんという事だろう! 復讐の為に力を蓄えていたというのに! 戦いもせずに全て全て全て消えてしまった! なんという運命なのだ! こんなことが、こんなことがあるか!!」
 怒りも嘆きも虚しさも、あらゆる感情がぐちゃぐちゃに混ざってサリエルは天に叫んだ。

●新宿駅グランドターミナル
「おー、攻略旅団の提案で、『葛飾区の調査』の準備をしてたんだけど、江戸川区と葛飾区の境界上で、めちゃびっくりな情報が入ったよ」
 パラドクストレインから情報を得た音葉・遥風(風は遥か彼方に吹く・g03189)が、目をぱちくりさせて驚きの情報を口にする。
「江戸川区の『妖美なる黄金公爵グレモリー』に身を寄せてた、ジェネラル級大天使『墜ちた大天使サリエル』が葛飾区の海岸に漂着したみたい」
 グレモリーの勢力には他にもジェネラル級の戦力が居て、グレモリーを倒し奪還した江戸川区が海に変わり、葛飾区へと流れ着いたのだという。
「『墜ちた大天使サリエル』は元々は葛飾区の支配者だったんだって。でも支配者の地位を奪われて江戸川区に逃げ込んで、復讐しようとグレモリーの元で葛飾区との境界を守る役割をしながら戦力を蓄えてたみたい。だけどみんなが江戸川区を取り戻したから、集めていた配下も全部失って、一人で葛飾区に漂着しちゃったんだって」
 なんらかの理由で葛飾区の支配者の地位を簒奪され、復讐の機会を伺っていたところ江戸川区が失われて全ての戦力を失う憂き目に遭っている。
「攻略旅団の調査のお蔭で、単独のサリエルと戦えるチャンスをゲットできたよ。これを活かそう」
 まさに千載一遇のチャンス。ジェネラル級を倒せばクロノヴェーダの戦力を大きく減らすことができる。

「あー、そうだ。せっかくのチャンスだから、サリエルからなにか情報を聞き出したりしてみるのもいいかも? 元葛飾区の支配者だし、葛飾区のことをなにか知ってるんじゃないかな、たぶん」
 元々はサリエルは葛飾区の支配者だった。上手く聞き出せれば葛飾区の情報を手に入れられるかもしれない。
「だけど、サリエルは自分を追い詰める原因を作ったディアボロスのことをめちゃ憎んでるみたい。だから普通に話しても全然相手してくれないんだって。最初は戦ってぼっこぼっこにして、もう絶対勝てないってくらいになったら、もうどーでもいいやってなって教えてくれるかも、うん」
 サリエルは葛飾区の支配を取り戻すつもりであった。負けが確定となれば死なばもろ共と、現在の葛飾区の支配者を道連れにするような情報なら聞き出せるかもしれない。
「でも、元支配者だけあってジェネラル級の強さを持ってるから、油断はしないでいこー」
 配下全てを失っているがジェネラル級の強さは失われていない。個の能力ではディアボロスを上回っているだけに油断はできない。

「サリエルは今回みんなが見つけなかったら、復讐相手だった今の葛飾区の支配者の手下になってたんじゃないかなー」
 恨み骨髄の相手の走狗となる。それはディアボロスに倒されるのとどちらがマシかといったレベルの選択肢かもしれない。
「なんか、可愛そうなくらい運が悪い大天使だけど、こっちからすると無防備に一人でいるなんて、今までにありえないめちゃボーナスチャンスだからね。情報を聞き出してジェネラル級大天使をやっつけよー」
 遥風は今までにないようなチャンスだと、孤独に一人流れ着いて怒りと絶望に打ちひしがれているサリエルの元へ、ディアボロス達を送り出した。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
4
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。【怪力無双】3LVまで併用可能。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【一刀両断】
1
意志が刃として具現化する世界となり、ディアボロスが24時間に「効果LV×1回」だけ、建造物の薄い壁や扉などの斬りやすい部分を、一撃で切断できるようになる。
【神速反応】
1
周囲が、ディアボロスの反応速度が上昇する世界に変わる。他の行動を行わず集中している間、反応に必要な時間が「効果LVごとに半減」する。
【腐食】
1
周囲が腐食の霧に包まれる。霧はディアボロスが指定した「効果LV×10kg」の物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)だけを急激に腐食させていく。
【浮遊】
1
周囲が、ディアボロスが浮遊できる世界に変わる。浮遊中は手を繋いだ「効果LV×3体」までの一般人を連れ、空中を歩く程度の速度で移動できる。
【託されし願い】
1
周囲に、ディアボロスに願いを託した人々の現在の様子が映像として映し出される。「効果LV×1回」、願いの強さに応じて判定が有利になる。
【勝利の凱歌】
1
周囲に、勇気を奮い起こす歌声が響き渡り、ディアボロスと一般人の心に勇気と希望が湧き上がる。効果LVが高ければ高い程、歌声は多くの人に届く。
【光学迷彩】
1
隠れたディアボロスは発見困難という世界法則を発生させる。隠れたディアボロスが環境に合った迷彩模様で覆われ、発見される確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【断末魔動画】
1
原型の残った死体の周囲に、死ぬ直前の「効果LV×1分」に死者が見た情景が動画として表示される世界になる。この映像はディアボロスだけに見える。
【平穏結界】
1
ディアボロスから「効果LV×30m半径内」の空間が、外から把握されにくい空間に変化する。空間外から中の異常に気付く確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【スーパーGPS】
1
周囲のディアボロスが見るあらゆる「地図」に、現在位置を表示する機能が追加される。効果LVが高ければ高い程、より詳細な位置を特定できる。
【無鍵空間】
1
周囲が、ディアボロスが鍵やパスワードなどを「60÷効果LV」分をかければ自由に解除できる世界に変わる。
【完全視界】
1
周囲が、ディアボロスの視界が暗闇や霧などで邪魔されない世界に変わる。自分と手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人にも効果を及ぼせる。
【活性治癒】
1
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【植物活性】
1
周囲が、ディアボロスが指定した通常の植物が「効果LV×20倍」の速度で成長し、成長に光や水、栄養を必要としない世界に変わる。
【土壌改良】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の地面を、植物が育ちやすい土壌に変える。この変化はディアボロスが去った後も継続する。
【水面走行】
1
周囲の水面が凪ぎ、ディアボロスが地上と同様に走行や戦闘を行えるようになる。ディアボロスと手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人も同行可能。
【使い魔使役】
1
周囲が、ディアボロスが「効果LV×1体」の通常の動物を使い魔にして操れる世界に変わる。使い魔が見聞きした内容を知り、指示を出す事もできる。
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【クリーニング】
1
周囲が清潔を望む世界となり、ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建造物や物品が、自動的に洗浄殺菌され、清潔な状態になる。
【寒冷適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が、摂氏マイナス80度までの寒さならば快適に過ごせる世界に変わる。
【水中適応】
2
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が水中で呼吸でき、水温や水圧の影響を受けずに会話や活動を行える世界に変わる。

効果2

【能力値アップ】LV4 / 【命中アップ】LV2 / 【ダメージアップ】LV5 / 【ガードアップ】LV4 / 【凌駕率アップ】LV1 / 【反撃アップ】LV3 / 【ラストリベンジ】LV1 / 【先行率アップ】LV1 / 【ドレイン】LV3 / 【アヴォイド】LV1 / 【ダブル】LV1

●マスターより

天木一
 こんにちは天木一です。
 ジェネラル級大天使『墜ちた大天使サリエル』との決戦となります。

 攻略旅団の提案によって、全ての軍勢を失って葛飾区へと漂着したサリエルを発見出来ました。
 このチャンスを活かし、情報を聞き出して撃破しましょう!
122

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


百鬼・運命
アドリブ絡み歓迎
【ヨアケ】

心情
棚から牡丹餅かな?ジェネラルを倒すには絶好の機会だ。
元支配者というのは気になるが、混乱から立ち直る前に決めてしまおう

行動
まずは切り込み隊長を務める。
【飛翔】や【光学迷彩】等を使い、敵に気がつかれない様に知覚外から一気に肉薄。体制が整う前にまず強力な大太刀の一撃で戦闘のイニシアチブをこちらが握ろう。
更に反閇で敵の力を封じつつ(反撃アップ)、味方と入れ替わり立ち代わり攻撃を加える一撃離脱戦法で連携。
漂着したばかりで海辺にいるなら、水中からの奇襲も有効そうだ。成功率を上げる為、此方に注意を引き付けたり敵の位置を誘導しよう

速攻を意識し葛飾区の連中が出てくる前に倒してしまう


桜・姫恋
絡み・アドリブ歓迎
【ヨアケ】で参加

混乱してるのは可哀想ではあるけどね。所詮は敵だからねこの好機を逃すわけには行かないしここでサリエルは仕留めさせていただくわよ?

【水中適応】で戦いが始まるまでは海へ潜んでおく。攻撃が始まったら勢い良く水中から飛び出しサリエルを殴るに行く。殴っては《一撃離脱》で水中へ戻り場所を変え殴るを繰り返していく。

仲間たちと連携を取りながら確実に敵の体力を削っていくようにする。

残念だけど、サリエルあなたはここで終わりよ?


アオイ・ダイアログ
【ヨアケ】から!
アドリブ、連携歓迎

うん、お困りのところすいませんが、この辺りでケリをつけさせて貰いましょう

ガンマンスタイルですよ🎵
静かに物陰に潜んで、味方が攻撃したタイミングで弾を撃ち込んで攻撃しつつ凍結させて妨害です!
撃ったら即物陰に隠れ直して【飛翔】や【水中適応】で海の中や建物の上などを利用して多角的に狙撃しますよ!
ぽいっと物陰から物を投げたりして視線誘導も試してみます🎵

逃げようとしたら翼を撃ち抜きます
当然ですが逃がしませんよ?


眉立・人鳥
アドリブ絡み歓迎
【ヨアケ】で行く

このまま無抵抗で消えてくれりゃ楽だったが、そうもいかねえみたいだな

ヨアケメンバーで仕掛ける波状攻撃の一端を担う
俺は海側から水面歩行を活用し、攻めの角度を増やす
タイミングを合わせて行くぜ

失って流されて、漂着して怒りと絶望に打ちひしがれて
復讐者の気持ちが少しは理解出来たんじゃねえか?
支配者様が皮肉だねェ、いや元支配者様か

魂を刈り取る大鎌か、厄介ではあるが……!
その刃の内側へ!地面へ繋いだ魔力で作ったワイヤーの伸縮を利用し
一気に掻い潜って、柄を弾く事を試みつつ
そのまま勢いを乗せた回転斬りを連撃で叩きこんでやらァ!

俺の血位幾らでもくれてやるぜ、刻め!ブラッドヴェイル!!


月見里・千隼
【ヨアケ】
※連携、アドリブ歓迎

混乱してるのは哀れかもしれんが滅多に無いかなりの好機

サリエルを倒すには絶好のチャンスだ
絶対に逃すわけにはいかない
大地を奪われた俺らの怒りをその身に刻んであの世へ行け

俺ら側がやや有利と言えども相手はジェネラル級なので
油断せずに気を引き締めて無茶をせず迅速に討伐するぞ

まずは【光学迷彩】を使ってどこかに隠れながらも敵に接近してから不意打ちでパラドクス『煙月』を発動し銃撃する

最初の銃撃後に煙幕弾で発生させた煙幕に潜み隠れてながらも
『煙月』で銃撃とサバイバルナイフでの斬撃でヒットアンドアウェイでトドメを刺すが如く大ダメージを多く与える
反撃を回避しながらもどんどん削っていく


ネリリ・ラヴラン
【ヨアケ】

折角、わたし達だけ万全で戦えるのだからこそ
流れを取りもされないうちに押し切ってしまいたいよね

【水中適応】と、利用できたら【光学迷彩】も合わせて
水中に潜みながら近づくよ
他の子達が会話を試みてる間に準備をしてしまうのが理想だね

お空で戦いが始まったら、水から出ないで狙いを定めるよ
極力、直上近くに来たところで”水月のエチュード”を【高速詠唱】
蝙蝠爆弾で不意打ちをしかけてみるね

攻撃後は【飛翔】を使って勢いよく自ら飛び出してゆくわ
攻撃時点で潜んでるのはバレてしまうから
派手に水音たてて飛び出して追撃が来るって思わせられれば良いね
勿論間に合えば【連続魔法】でほんとに追撃もするよ

アドリブは歓迎だよ


●墜ちたサリエル
「あぁ……私の運命はなんと苦難に満ちているのか……」
 自分のあずかり知らぬところで配下の全てを失ったジェネラル級大天使『墜ちた大天使サリエル』が嘆き悲しんでいた。
「棚から牡丹餅かな? ジェネラルを倒すには絶好の機会だ。元支配者というのは気になるが、混乱から立ち直る前に決めてしまおう」
 この好機にジェネラル級を仕留めようと、百鬼・運命(人間のカースブレイド・g03078)は『ヨアケの星』の仲間と共に戦場に入り、【光学迷彩】で身を隠し【飛翔】して知覚外から一気に肉薄する。
(「切り込み隊長を務める――」)
 敵の背後から強襲して抜き放った〈神刀『十束乃大太刀』〉を叩き込まんとする。
「このタイミングでの襲撃……ディアボロスか!」
 サリエルが気配に気づいて見上げ、動いて迷彩が緩んだ違和感から迫る運命の動きを視認する。
「気付かれようともこのままいく――」
 ここで引くのは悪手だと、勢いのまま突っ込んだ運命がパラドクス『反閇(ヘンバイ)』を発動し、空中で歩を踏み歩法による足踏みで軌道を揺らして幻惑し、すれ違いながら大太刀を一閃して胴を薙ぐ。
「グレモリーの次は私を狙いに来たか。だがそれは予想の内だ。全てを失ったこの怒り、貴様等にぶつけてくれる!」
 脇腹を血に染めながらも痛みを怒りによって掻き消し、振り返ったサリエルは月光で出来た大鎌を構える。
「浅かったか、だがこの一撃は先駆けに過ぎない」
 運命が警戒しながらも、敵の注意を引いて仲間が動き出す隙を作り出した。
(「混乱してるのは可哀想ではあるけどね。所詮は敵だからねこの好機を逃すわけには行かないし、ここでサリエルは仕留めさせていただくわよ?」)
 【水中適応】で海に潜んだ桜・姫恋(苺姫・g03043)が、仲間の攻撃に合わせてパラドクス『桜魚(オウギョ)』を発動し、自身に魚の幻覚を纏わせると本物の魚の如く泳ぎ、勢い良く海中から飛び出した。
「なにっ!?」
 振り返って驚く顔をしたサリエルの顔に、姫恋は全力で桜色のオーラを固めた拳を叩き込んで殴り飛ばした。地上に留まることなく姫恋は素早く海に戻り、泳いで視界から消える。
「海に潜んでいたのか! だが分かっていればどうということはない」
 サリエルが姫恋を狙い上空に月の魔力で偽物の月を生み出す。
(「水中にもパラドクスは届く。だけど戦ってるのは私だけではないわ」)
 姫恋に攻撃しようとするサリエルに向かって仲間が仕掛ける。
(「うん、お困りのところすいませんが、この辺りでケリをつけさせて貰いましょう」)
 物陰に潜んだアオイ・ダイアログ(響き合う言霊の繰り手・g02687)は相手が困っている今がチャンスと、ここで一気に勝負を決めてしまおうとガンマンスタイルで離れた位置から攻撃を仕掛ける。
「凍結させて動きを止めます!」
 上体を出し「声」を装填し弾とする狙撃銃〈バレットボイス・スティンガー〉の銃口を向け、パラドクス『BV:アイシクルブロッサム(バレットボイス・アイシクルブロッサム)』を発動して凍れる花の意思を込めて声弾を放つ。氷に覆われ針状となった声弾がサリエルの背中に撃ち込まれ、その傷口から侵食し内部から凍り付かせ、右胸に巨大な薔薇の花を咲かせた。
「どれだけ潜んでいるのだディアボロスゥ!」
 振り返ったサリエルが目隠しをずらしてアオイを睨みつけると、アオイはすぐに物陰に隠れ直し、身を低くしたまま駆け出して海に飛び込んだ。
「消えろ――」
 それと同時にサリエルが魔眼を解放して隠れていた建物も海水の表面も消し飛ばし、アオイもその影響下に巻き込まれ存在を削られるのに対抗してエネルギーが消耗され、身体が疲労で動かなくなり溺れそうになって海面から顔を出した。
「ぷはっ……」
「顔を出したな。頭部を消し飛ばしてくれる」
 サリエルがその顔を凝視して魔眼を使おうとする。
「残念だけど、サリエルあなたはここで終わりよ?」
 姫恋は再度海から飛び出して殴りつけ、凍えて動きの鈍っていたサリエルの上体をぐらりと泳がせた。
「終わるものか! こんな、こんな落ちぶれた終わり方など、ふざけるな!」
 激怒したサリエルが空に偽物の月を輝かせ、憤怒によって破裂した偽月が流星雨となって降り注ぐ。
「直撃は拙いわね」
 すぐさま姫恋が海に逃げ込む。だが絨毯爆撃のように流星が落ちて海中に衝撃を広げ、姫恋の身体を押し流し海底深く沈めた。

「貴様等は……絶対に許さない!」
 サリエルが月の魔力を手に集めて大鎌を作り出す。透き通る刃は物質を持たない。されど見た者をぞっとするほどの殺気が込められ、触れた魂のみを断つ三日月の刃となっていた。
「このまま無抵抗で消えてくれりゃ楽だったが、そうもいかねえみたいだな」
 眉立・人鳥(鳥好き兄ちゃん・g02854)は怒り心頭で反撃するサリエルを見て、簡単にはいかないかと波状攻撃の一端を担うべく【水面歩行】で海側から陸に上がり接近した。
「失って流されて、漂着して怒りと絶望に打ちひしがれて、復讐者の気持ちが少しは理解出来たんじゃねえか? 支配者様が皮肉だねェ、いや元支配者様か」
 そして挑発してアオイに向けられた敵意を自分に向けさせる。
「黙れ……黙れ黙れ黙れぇ!!」
 怒り狂ったサリエルが狙いを変えて月の大鎌を人鳥に向けて斬り掛かる。
「魂を刈り取る大鎌か、厄介ではあるが……!」
 人鳥は敢えて前に踏み出し、その刃の内側へと飛び込む。魔力で作ったワイヤーを地面に繋いで縮小させ、引っ張られるように加速して掻い潜り、大鎌の柄を銃槍〈バイビーク〉で弾いて攻撃を阻止した。そこで動きを止めず、勢いを乗せた回転斬りに持ち込む。
「俺の血位幾らでもくれてやるぜ、刻め! ブラッドヴェイル!!」
 パラドクス『バイビーク・ブラッドヴェイル』を発動し、自身の血液を触媒にエンジンであるChaos Coreを活性化させバイビークを近接強化形態へと変化させ、巨大な紅き魔剣槍を一閃しサリエルの胴を斬り裂き、さらに回転を繰り返して連撃を浴びせる。
「ぐはっ……調子に、乗るなディアボロス!!」
 血を流し倒れそうになるサリエルの大鎌が人鳥の左太腿を引っ掛ける。するとまるでそこから下が切断されて失われたように力を失い人鳥は膝をついた。
「これが魂を刈るってことか!」
 外傷は何一つないが、人鳥の足はぴくりとも動かない。
「次で仕留める」
 サリエルが人鳥の首を狙い大鎌を振り上げた――。
(「混乱してるのは哀れかもしれんが滅多に無いかなりの好機……」)
 月見里・千隼(清風明月・g03438)は軍勢を失い一人になった敵を哀れに思うが、好機を逃すつもりはないと【光学迷彩】を使って身を潜めていた。
「サリエルを倒すには絶好のチャンスだ。絶対に逃すわけにはいかない」
 有利であろうと油断せずに気を引き締め、迅速な討伐を目指して人鳥が狙われている間に背後から接近し、不意打ちでパラドクス『煙月(スモークインザムーン)』を発動して煙幕弾による煙を充満させる。
「煙? 煙幕か!」
 すぐにサリエルがその場から離れようとするが、その時には既に千隼が背後を取っていた。
「大地を奪われた俺らの怒りをその身に刻んであの世へ行け」
 千隼はリボルバー型拳銃〈ルガー・ブラックホーク〉と魔法拳銃〈朧月夜〉を抜いて二丁拳銃で発砲し背中に穴を次々と穿つ。
「後ろか!」
 サリエルが振り返ると目の間にまで千隼が踏み込んでいた。
「もう遅い――」
 千隼は片方の銃を〈サバイバルナイフ〉に持ち替え、接近する勢いのまま脇腹にナイフを突き立てた。
「ぐっはぁっ……」
 サリエルが血を吐いてよろめくと、下がる千隼はナイフを捻って抜き銃弾をお見舞いする。
「貴様の身体にも……穴を空けてやる……!」
 サリエルが月の魔力を放ち、空に浮かべた偽月を砕いて流星雨を浴びせる。
「月が……落ちて来る」
 千隼は回避しようとするが、雨のように降り注ぐ破片を避けきれずに被弾して身体のあちこちが血に染まる。
「降り注ぐ星を避けられるものか!」
 サリエルが口の端を釣り上げて嗤い、このまま仕留めようとさらに流星雨を増やす。
「避けきれないなら、少しでも削る」
 回避が困難と見た千隼は致命傷だけは避け、銃弾を放って攻撃を継続する。
「煙が晴れればそのような攻撃に当たるものか!」
 サリエルが銃弾を躱して飛び退く。
(「折角、わたし達だけ万全で戦えるのだからこそ、流れを取りもされないうちに押し切ってしまいたいよね」)
 ネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)は【水中適応】に【光学迷彩】も合わせて使い、姿を隠しながら陸の戦いを窺う。そして下がったサリエルが海側に近付いたのを視認すると、指先で魔法陣を描いてパラドクス『水月のエチュード(ルナティック・ミサイル)』を発動する。
(「目標よし……不意打ちをしかけるよ」)
 シュノーケルを付けた小型の蝙蝠群を呼び出し、それが一斉に海から飛び出してサリエルの背後から襲い掛かる。
「また海からか! どれだけの戦力を投入してきているのだ!」
 慌ててサリエルは身を守る月光を纏う。そこへ蝙蝠の群れが突撃し、接触した瞬間に爆発を起こして吹き飛ばされた。
「蝙蝠の爆弾!」
 これ以上の接触を避けようとサリエルは飛ぼうとするが、そこでネリリが水中から飛び上がり、派手な水音を立てて追撃に見せかける。
「まだ次が――」
 一瞬気を取られた隙に残った蝙蝠が襲い掛かり、爆発に呑み込まれてサリエルは地面を転がった。
「追撃だよっ」
 ネリリが魔法の弾を連続して撃ち込むが、パラドクスでは無い攻撃はサリエルの纏う月の光に容易く弾かれた。
「私に土をつけるか……この力、グレモリーが破れたのも頷ける。だが!」
 負けてたまるかとサリエルは立ち上がり、目隠しをずらして魔眼を使う。その視界にネリリが映り、一瞬にして消滅させようとそのディアボロス持つ強靭な生命エネルギーを勢いよく削っていく。
「魔眼とは恐るべき能力だ。だがどれほど強かろうと一人では限界がある」
 背後から運命が大太刀を振るい斬り掛かる。
「邪魔をするな!」
 サリエルがそれを月の大鎌で弾き返す。だがその動作によって魔眼が途切れネリリは飛んで危機を脱した。
「ディアボロスは全て死ね絶えよ!」
 大鎌を掲げたサリエルが天に叫ぶと共に空に浮かぶ偽月が砕け散り、流星雨が襲い掛かって周囲を薙ぎ払いディアボロス達との間合いを開けた。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【飛翔】LV1が発生!
【水中適応】LV2が発生!
【寒冷適応】LV1が発生!
【水面歩行】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!

ロキシア・グロスビーク
シィちゃん(g00359)と

こんな好機が来るなんてね
ま、挑む人は多いだろうから。いいのを当てられればそれで

シィちゃん?
(あの子の敵愾心、これほどだったか!)
先に仕掛けるしか、ない!

;“魔槍”を構える。穂からオーラが迸り
5種伝承開放。赤い華咲く、一接ぎは

;地面が爆ぜる程の、全力の【ダッシュ】で
禍えり裂く赤棘の槍(ゲイ・ボルグ)ッ!

あとは……
;反撃にオーラを纏った槍で対処しつつ
;シィへの攻撃を軽減するべくディフェンスに入る

;咳き込み、血を吐いて
……いいかい、シィちゃん
きみが復讐でやってるなら。その刃、激情で曇らせちゃいけない
相手をよく見て、構えるんだ……僕のことは、気にしないで
撃てッ、シィ・ユゥ!


シィ・ユゥ
ロキシアくん(g07258)と

・行動方針
しっかりと心の準備をしてきたにも関わらず、いざ大天使を見ると胸の内側に湧き出る強い憎悪の感情に支配され積極的かつ、半ば暴走気味に大天使に攻撃をしかけます。

攻撃スタイルは杖を振るい風と砂を操る魔術師です。
SPDで攻撃を仕掛け、月の流星群に対抗するように、砂岩の石碑を降り注がせます。

・心情
あれだけ覚悟を決めて来たのに、心の中がぐちゃぐちゃになって視界が怒りで真っ赤になる。
がむしゃらに攻撃をしてとにかく目の前の存在を消そうと必死。

ロキシアくんの説教により平静を取り戻し、二人で協力して大天使へ攻撃をします。

・口調
〜なのだわ、かしら、なのよ


「こんな好機が来るなんてね。ま、挑む人は多いだろうから。いいのを当てられればそれで」
 ロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)は先に戦闘を始めているディアボロス達に続こうと、共にやってきた相方のシィ・ユゥ(塵芥・g00359)へと視線を向ける。するとシィの様子がおかしいことに気付いた。
「シィちゃん?」
 呼びかけても返事はない。シィはじっとサリエルを睨みつけて殺気を放ち続けている。
 しっかりと心の準備をしてきたにも関わらず、いざ大天使を見ると心の奥底から湧き出る強い憎悪に呑み込まれ、半ば暴走するように攻撃を開始した。
「罪業を裁く砂丘の碑剣よ、ここに――」
 〈風遊びの長杖〉を掲げてパラドクス『砂丘の碑剣(サキュウノヒケン)』を発動し、風塵の魔法によって巨大な砂岩の石碑を幾つも敵の頭上から降り注がせる。だが怒りのあまり精度が低くバラバラに落ちていた。
「小癪にも私の真似をしようとでもいうのか!」
 サリエルはそれを見上げ、直撃を避けながら反撃しようと月の魔力を高め、空に偽の月を新たに生み出す。
(「あの子の敵愾心、これほどだったか!」)
 それを見たロキシアはこのままでは手痛い反撃を受けてしまうと動き出す。
「先に仕掛けるしか、ない!」
 こうなっては一気に押し切るより手はないと、ロキシアもまた〈魔槍〉を構えて打って出る。
「5種伝承開放。赤い華咲く、一接ぎは」
 パラドクス『禍えり裂く赤棘の槍(ゲイ・ボルグ)』を発動し、穂からオーラが迸り、地面が爆ぜる程の勢いで飛び出すと一瞬にして間合いを詰める。
「禍えり裂く赤棘の槍(ゲイ・ボルグ)ッ!」
 捨て身の如く放つ一撃に全てを込め、魔槍を真っ直ぐ胸に突き入れる。
「この――!」
 そのあまりに素早い一撃にサリエルは上体を捻ることしかできない。穂先は纏う月光のオーラの抵抗を破り右胸に突き刺さった。

「がはっ……よくも私の胸に穴を開けてくれたな! 許さん、許さんぞディアボロス!!」
 怒りを爆発させ月の魔力を高めたサリエルは衝撃波でロキシアを吹き飛ばし、手を空に向けると一筋の光が偽月を穿つ。
「月に呑まれて滅びろ!」
 偽月が砕け散ると流星雨となって降り注ぐ。その下にはロキシアだけでなく、我を失っているシィも範囲に入っていた。
「シィ!」
 ロキシアはシィの前に立ち、頭上で魔槍を旋回させて降り注ぐ月の欠片を防ぐ。だが次々と襲い掛かる流星雨を防ぎ切れるものではない、抜けたものが被弾し、槍の速度が落ちると隙間を抜けたものがさらに当たり、身体が血に染まっていく。
「ごほっ……!」
 咳き込むと血が吐き出される。それは内臓にまでダメージが通った証拠だった。
「ロキシア……くん?」
 それを上の空のようにぼんやりと視界に入れたシィが、憎悪に染まっていた心を乱して呟く。
「……いいかい、シィちゃん。きみが復讐でやってるなら。その刃、激情で曇らせちゃいけない」
 ロキシアはそんなシィに窮地だというのに落ち着いた声で語り掛ける。
「ロキシアくん、怪我をしてるのだわ……」
「相手をよく見て、構えるんだ……僕のことは、気にしないで」
 正気に戻ったシィが血に染まったロキシアを心配するが、この程度平気だと槍で月の欠片を防ぎながら構えるよう言い聞かせる。
「うん……かまえる……」
 心が無防備となっているシィは子供らしく言われるがままに杖を構えて魔力を高めた。
「撃てッ、シィ・ユゥ!」
「今度こそ当てるのだわ!」
 風と砂が巻き上がると巨大な砂岩の石碑が空より落下する。
「さっきの攻撃と何が違うものか!」
 それをサリエルは躱そうとする。しかし巨大な石碑が密度を高めて降り注ぎ、逃げ道を塞いで頭上を覆った。
「くっ! この程度!」
 サリエルは月光のオーラを纏いその攻撃を受ける。強い衝撃に押し潰され地面に叩きつけられた。
「嫌だ……私は、私はこのようなところで終わらない!」
 埋もれたサリエルは瓦礫を吹き飛ばして起き上がり、月の魔力を空に集めて何もかもを吹き飛ばそうとした――。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【浮遊】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【能力値アップ】LV1が発生!

光道・翔一
連携、アドリブ歓迎

【飛翔】で上空に位置取り、大剣を使いパラドクスによる高高度からの『一撃離脱』の『不意打ち』を仕掛ける

上空からの視認を防ぐべく、敵から離れた所で上昇
可能な限り(できれば効果上限ギリギリ)上昇し、敵の真上付近へ接近

空から敵の憔悴具合、戦闘での消耗具合を『偵察』し、最適な奇襲タイミングを『看破』

敵の大鎌攻撃は、身体を護る様に大剣を構えつつ受け止め、落下と大剣の重量を合せた一撃で押し切る

一撃離脱であるのを念頭に、最大限敵の心身にダメージを与え継戦への気力を削ぐのを狙う


…片や「棚からぼた餅」、片や「泣きっ面に蜂」って所か。
…ここまでの好機もそうないからな。全力で搔っ攫わせてもらおうか。


レオニード・パヴリチェンコ
ん。追い詰めた相手だからって油断もしないし、手を抜いたりはしない、よ
そんな余裕はこちらにはないし、ね
全力で撃ち貫かせてもらう、よ

空に浮かんだ偽物の月、砕ける瞬間に合わせて動き回ることで少しでも流星群へのダメージを抑えられるように回避を試みる、ね
地上を覆い尽くすほどの流星群、避けきるのは難しいけれど……この物量なら喰らった相手のことだってすぐには把握できない筈
無傷でなくてもいい、敵を倒せなくてもいい
力で劣るボクにできるのは一撃、一撃の反撃を逃さずに撃ち込んで、致命の一撃を叩き込める仲間に繋げること……

流星群で破壊されていく大地に紛れて翼を狙って狙撃
絡まる蔦で少しでも動きを鈍らせる、よ


音羽・華楠
グレモリーやバビロニアとの決戦を戦い抜いた者として……サリエル、あなたの憎悪、しかと受け止め――るわけが無いでしょう!
文句ならグレモリーとバビロニアに言って下さい、同じ所へ送ってあげますから!!

相手は腐ってもジェネラル級。
しかも、配下相手に事前に残留効果を重ねられない状況……。
せめて、最低限攻撃を当てられるように【命中アップ】を。

《雷幻想・斬鉄》で真っ向から【両断】を狙います!
妖精たちを充分に【召喚】し、万全の補助を願い。
サリエルが飛んでいようと、伸縮自在の《斬鉄》の雷刃を伸ばして捉えましょう。

反撃は、月を砕いてる分、月を丸ごと落とされるよりは威力が分散してるはず……という心持ちで耐えます!


月下部・小雪
相手は一人だけどとはいえ、区の支配者になれる実力があるならゆ、油断はできないはず、です。
でも、タンスの角に小指をぶつけるパラドクスがあればよく効きそうな運の悪い、天使さんですね。
いえ、そ、そんなパラドクスは持っていませんので、ふ、普通に頑張ります!

ボクが地上で気を引いている間に、こっそりコダマに攻撃、してもらいましょう。
せ、せっかくグレモリーに土下座して戦力を手に入れたのに、使う前に奪われるとか……
こ、これは機を見る力がない証拠、です。こんなのだから葛飾区を奪われるの、です!

そんな風に挑発している間に頭上から【巨大毛玉墜とし】です!

※アドリブ連携大歓迎


「「腐っても鯛」か」
 支配者から墜ちてもジェネラル級の力を維持していると、光道・翔一(意気薄弱なりし復讐者・g01646)は仲間との戦いを遠目に観察して敵の強さを測った。
「なら一撃離脱の不意打ちを仕掛けるとしよう」
 敵に気取られぬように離れた位置から【飛翔】で上空に位置取り、大剣を担いで仕掛けるタイミングを待つ。
「ん。追い詰めた相手だからって油断もしないし、手を抜いたりはしない、よ」
 物陰に身を潜めたレオニード・パヴリチェンコ(“魔弾卿”・g07298)は一人でありながらも複数のディアボロスを相手取って大立ち回りを繰り広げるジェネラル級大天使へ、いつも通り冷静に油断もなく戦いに臨む。
「そんな余裕はこちらにはないし、ね。全力で撃ち貫かせてもらう、よ」
 狙撃用ライフル〈M1891/10"Freikugel"〉の銃口を向けようとするが、空に輝く偽物の月が生み出されレオニードを照らす。
「狙撃手か、だが月からは隠れられんぞ!」
 サリエルが偽月を砕き、そのバラバラになった破片が流星雨なって降り注ぐ。それは建物も何もかもを粉砕し破壊していく。
(「避けきるのは難しいけれど……この物量なら喰らった相手のことだってすぐには把握できない筈」)
 レオニードは狙撃銃を抱きしめ頭を低くして駆け出し、動き回って少しでもダメージを抑えようとする。まるで砲弾の嵐の中を駆け回るように、吹き飛ばされ地面を転がりながらも直撃を避ける。
「消え去れディアボロス! 貴様等が死ねば私の溜飲も少しは下がる!」
 サリエルが圧倒的な破壊力で周囲を更地に変えていく。
(「無傷でなくてもいい、敵を倒せなくてもいい」)
 うつ伏せに倒れたままの状態でレオニードが狙撃体勢を取る。
(「力で劣るボクにできるのは一撃、一撃の反撃を逃さずに撃ち込んで、致命の一撃を叩き込める仲間に繋げること……」)
 そして銃口を土煙の隙間から覗く敵に向けるとパラドクス『ле́ший(レーシー)』を発動する。放たれた魔弾は敵の右翼を撃ち抜いた。
「何がっ!」
 被弾したサリエルが翼に目を向けると、開いた穴からうねうねと植物の蔓が溢れ出して翼ごと体を縛りつける。
「動きを鈍らせた、よ」
 レオニードは自分の役目は終えたと、ぐったりと地面に倒れる。
「ここだ――」
 翔一は敵の視界に入らぬように背後に回りながら真上付近まで接近して観察し、相手が隙を晒したのを勝機だとパラドクス『重力落下の利用(ファウル・クラッシュ)』を発動した。
「……片や「棚からぼた餅」、片や「泣きっ面に蜂」って所か。……ここまでの好機もそうないからな。全力で搔っ攫わせてもらおうか」
 急降下して速度を加速し、大剣の重さを乗せて大上段から振り下ろす。
「上!?」
 地面に映る影の動きに気付いたサリエルが上を見上げ、途轍もないスピードで迫る翔一の姿を捉えた。
「避けられない――」
 反射的に月の大鎌を手にして柄で受け止めようとする。そこへ構わず翔一が大剣を叩き込み、重々しい一撃によって押し切ろうとする。
「ぐっ!!」
 サリエルは押し戻そうとするが、勢いに負けて刃が額を割り、顔を血で染めながら片膝をついた。
「がぁああっ!!」
 叫んだサリエルが大鎌を傾けて力を逃そうとする。だがそれよりも大剣の刃は早く落ちて左肩を深く斬り裂いた。
「おのれぇ!」
 倒れ込みながらサリエルは大鎌を伸ばす。その先端が通り過ぎて離脱しようとする翔一の脚を掠めた。
「眩暈がする……大鎌に当たったか」
 刃は傷一つ付ける事はない。だが魂に傷を刻み、ふらりと平衡感覚が狂って墜落しそうになった翔一は地面に大剣を突き立て、ずざざっと土煙を上げ何とか脚から着地した。

「相手は一人だけどとはいえ、区の支配者になれる実力があるならゆ、油断はできないはず、です」
 月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)は油断は禁物と気を引き締める。
「でも、タンスの角に小指をぶつけるパラドクスがあればよく効きそうな運の悪い、天使さんですね」
 その言葉にモーラット・コミュの『コダマ』がやっちゃうやっちゃうと期待に満ちた顔を向ける。
「いえ、そ、そんなパラドクスは持っていませんので、ふ、普通に頑張ります!」
 ブンブンと小雪は顔を横に振って否定し、真面目にやろうと戦いに向かう。
「ボクが地上で気を引いている間に、こっそりコダマに攻撃、してもらいましょう」
 コダマと別れ、注意を引こうと単身敵の前に姿を見せる。
「まだいるのか、ディアボロスめ……!」
 傷だらけになりながらもサリエルはディアボロスへの憎しみを原動力に闘志を燃やす。
「せ、せっかくグレモリーに土下座して戦力を手に入れたのに、使う前に奪われるとか……」
 そんなサリエルの闘志に油を注ぐように小雪が挑発する。
「こ、これは機を見る力がない証拠、です。こんなのだから葛飾区を奪われるの、です!」
「貴様……死にたいらしいな……! いいだろう、貴様から殺してやるぞ!!」
 激怒したサリエルが月の大鎌を手に真っ直ぐ小雪に向かって突撃する。
「今です!」
 小雪が合図を送ると、横合いから飛び上がった小雪がパラドクス『巨大毛玉墜とし(ジャイアント・モーラット・フォール)』によって巨大化しサリエルの頭上に落下する。
「罠か!」
 気付いた時には既に遅く、コダマが上から覆いかぶさりズシンと身体でサリエルを踏み潰した。
「奇襲成功です!」
 小雪がやったと喜ぶと、コダマも嬉しそうに体を揺すってさらにサリエルを地面に押し込む。
「……調子に、乗るな!」
 身動きできないサリエルが月の大鎌の刃をなんとかコダマに触れさせる。すると魂が削られコダマとリンクする小雪へとその精神的衝撃が伝わり小雪は膝を折って座り込んでしまう。
「許さない……私の復讐の芽を奪った貴様等を絶対に許さない!!」
 小さくなったコダマを放り捨てたサリエルが怒りを露わにし、ディアボロスにぶつけるべく月の魔力を絞り出す。
「グレモリーやバビロニアとの決戦を戦い抜いた者として……サリエル、あなたの憎悪、しかと受け止め――るわけが無いでしょう!」
 音羽・華楠(赫雷の荼枳尼天女・g02883)が相手の放つ呪詛のような怒りを断固として拒絶する。
「文句ならグレモリーとバビロニアに言って下さい、同じ所へ送ってあげますから!!」
 地獄で好きに文句を垂れ流せばいいと正面に対峙する。
「送られるのは貴様等だ! あの世で私を怒らせたことを後悔しろ!」
 激高したサリエルが空に大きな偽物の月を作り出す。
(「相手は腐ってもジェネラル級。しかも、配下相手に事前に残留効果を重ねられない状況……。せめて、最低限攻撃を当てられるように【命中アップ】を……」)
 覚悟を決めて華楠は月が完成する前に飛び出し、パラドクス『雷幻想・斬鉄(ファンタズム・カラドボルグ)』を発動して雷の術と妖精達の補助によって雷で刀剣を構築して強力な刃を生み出した。
「この力――近付くのは危険か!」
 サリエルがすぐさま空に飛び上がる。
「逃しません! そこは伸縮自在の斬鉄の間合いです!」
 華楠は雷刃を長く伸ばして振り下ろし斬撃を浴びせた。
「ぐぎゃああああっ!!」
 落雷を受けたように悲鳴を上げたサリエルが地上に落下する。
「死、ね……!!!」
 墜落しながらもサリエルは華楠を睨みつけて偽月を砕き、無数の破片が流星雨となって地上に落ちる。
「月を丸ごと落とされるよりは威力が分散してるはず……」
 逃げ場のない月の雨、それに耐えようと華楠は〈玄武結盾符〉によって亀の甲羅を思わせる障壁を展開した。
 そこへ流星が降り注ぎ、障壁をどんどんと削って穴を穿ち、やがて華楠の元に届きその身体を薙ぎ倒し、同時にサリエルも地面に墜落して倒れた……。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【飛翔】がLV3になった!
【土壌改良】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV3になった!
【能力値アップ】がLV2になった!
【命中アップ】がLV2になった!

●絶望の淵
「はっ……はっ……」
 浅い息で呼吸を整えながら血塗れで全身ぼろぼろのサリエルが立ち上がる。
「これが、ディアボロスの力か……グレモリーが破れたのは必然だったというのか……」
 サリエルはその身でディアボロスの強さを実感し、軍勢も持たず単身のこの現状では勝てないことを理解してしまった。
「このままでは復讐を遂げ葛飾区を取り戻すことも夢に終わってしまう……」
 ここで負ければ自分を蹴落とした奴に復讐も出来なくなると肩を落とす。
「なんという不運か……私は何も成すことができないのか……あぁ、あぁ……運命とはかくも過酷なものなのか…………」
 サリエルは暗い絶望に包まれて己が不運を嘆き、焦燥も諦めも恨みも、さまざまな感情が混沌と渦巻き、怒りが削られ戦いの手が止まった――。
エレナ・バークリー
そろそろ理解出来ましたか、サリエル。今のあなたには、間違っても一発逆転の目はありません。いくら足掻いても、ここで討滅される運命は変わりませんよ。
それなら、せめて道連れを作りたいとは思いませんか? そう、あなたから葛飾区を奪ったクロノヴェーダについてです。

それは誰で、どんな能力を持っていますか?
配下の戦力は、どれくらい充実しています?
区役所の布陣の上で、隙を突ける箇所はありませんか?
葛飾区に秘密のクロノ・オブジェクトがあるということはないですか?

あなたの復讐心、確かに受け取りました。後は私達復讐者に任せて、グレモリーやバビロニアの後を追ってください。
それではさようなら、大天使サリエル。


呉守・晶
もう諦めたらどうだ?
そもそも、この状況を招いたのはお前にも一端があるぞ?
グレモリーがバビロニアごときの討伐に手古摺って苦戦してたことぐらいなら把握してただろ、そこでグレモリーに何が起きてるのか確認を怠ったのが敗因だ
お前がグレモリーの傍にいればこうはならなかっただろ?
まぁ自業自得ってやつだ
ただ安心しろよ、お前の宿敵の葛飾区の支配者も俺らが倒してよ。いい冥途の土産だろ?
あぁそいつがどういう奴で葛飾区の本拠地が何処か教えてくれりゃ、お前と同じとこに送るのが早まるかもしれねぇな?
そもそもお前はなんで区の支配者から追われたんだ。ただ今の支配者に負けたなら殺されるだろうし余程卑怯な手を使われたんだろうな?


桐生・八重
さて、貴方には二つの選択肢があります
一つ、何もせず何もなさずワタシ達に葬られ、意味も価値も残さず消えるか
二つ、死ぬのは変わらないにせよ、ワタシ達に葛飾区に関連する情報……元支配者のアナタなら、葛飾区の急所と言える存在があるならば知っているでしょう
後は現在の支配者の弱点なども、戦ったならばある程度は把握しているでしょう

どうします?
無意味に死にますか?
それとも、アークデーモンの傘下に下ってまで成そうとした『報復』を、ワタシ達の『復讐』に委ねますか?
少なくとも、現在の葛飾区の支配者がいつか滅びる以上、無意味な報復にはなりません
それはワタシ達がこの東京で成している戦況を見れば、分かるでしょう?


百鬼・運命
アドリブ絡み歓迎

どうやら心が折れた様だな。この機会存分に利用させてもらおう

【使い魔使役】で鳥を使い魔にして、周囲を警戒させながら質問。葛飾区の動きも気になるしな。こんなに派手に戦っていれば様子を見みくることもありそうだ

「さてと、しかし妙な話だな。大天使の貴様がどうしてアークデーモンのグレモリーなんかの下に身を寄せたんだ?そういうことがないとは言わないが、普通は同じ大天使の下に身を寄せる者だろう?文京区でアルケーを俺たちが真っ二つにした後、大天使たちの中で何かあったのか?そもそも断片の王ヘルヴィムはどうした?」

「最後にもう1つ質問だ。お前たちは刻逆と七曜の戦について知っているのか?」


●説得
「そろそろ理解出来ましたか、サリエル。今のあなたには、間違っても一発逆転の目はありません。いくら足掻いても、ここで討滅される運命は変わりませんよ」
 エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)が怒りが覚めて絶望に堕ちたサリエルへと話しかける。
「それなら、せめて道連れを作りたいとは思いませんか? そう、あなたから葛飾区を奪ったクロノヴェーダについてです」
「……道連れだと?」
 エレナの言葉にサリエルの目に僅かに力が戻る。
「さて、貴方には二つの選択肢があります。一つ、何もせず何もなさずワタシ達に葬られ、意味も価値も残さず消えるか」
 桐生・八重(超中学級のホワイトハッカー兼電脳に聳える隠者・g03785)が殺気を隠さず冷たく言い放つ。
「二つ、死ぬのは変わらないにせよ、ワタシ達に葛飾区に関連する情報……元支配者のアナタなら、葛飾区の急所と言える存在があるならば知っているでしょう」
 どちらにせよ死ぬのは変わりない。だがディアボロスが葛飾区の現支配者を倒すための情報を提示するかの選択肢を突き付ける。
「私が死ぬ前に情報を吐けと、そういうことか……」
 サリエルはディアボロス達の油断のない態度を見て、死を免れる方法はないと悟る。
「どうします? 無意味に死にますか? それとも、アークデーモンの傘下に下ってまで成そうとした『報復』を、ワタシ達の『復讐』に委ねますか?」
「くっ……!」
 そう、サリエルは大天使でありながらアークデーモンのグレモリーに下ってまで復讐を選んだのだ。八重の言葉に心が大きく揺れ、己が死しても復讐を成し遂げたいと暗い炎が心中に燃え広がっていた。
「少なくとも、現在の葛飾区の支配者がいつか滅びる以上、無意味な報復にはなりません。それはワタシ達がこの東京で成している戦況を見れば、分かるでしょう?」
「…………確かに、お前達ディアボロスは脅威だ。新宿決戦の後にこれほど盛り返すとはな……」
 ディアボロスなど敗残者だと思っていたのに、それに足元を掬われたことにサリエルは甘く見ていたのだと今さらながらに後悔する。
「もう諦めたらどうだ? そもそも、この状況を招いたのはお前にも一端があるぞ?」
 呉守・晶(TSデーモン・g04119)も言葉を続けて戦意を削っていく。
「グレモリーがバビロニアごときの討伐に手古摺って苦戦してたことぐらいなら把握してただろ、そこでグレモリーに何が起きてるのか確認を怠ったのが敗因だ」
「くっ! まさかバビロニア程度との戦いで苦戦をするなど思うまい! 貴様達ディアボロスが介入しなければ!」
 サリエルはグレモリーがバビロニアに万が一にも負けるなど思っていなかった。それほど戦力差があったのだ。
「お前がグレモリーの傍にいればこうはならなかっただろ? まぁ自業自得ってやつだ。ただ安心しろよ、お前の宿敵の葛飾区の支配者も俺らが倒してやるよ。いい冥途の土産だろ?」
「くそっ、それしか復讐の道は残されていないのか……」
 サリエルが顔を歪め、苦渋の決断を迫られる――。

「………………いいだろう。奴を確実に殺すというのならお前達に情報を渡そう」
 長い沈黙の末、葛藤を終えたサリエルが復讐という選択肢を選ぶ。
「あぁそいつがどういう奴で葛飾区の本拠地が何処か教えてくれりゃ、お前と同じとこに送るのが早まるかもしれねぇな?」
 心が降参している間に情報を聞き出そうと晶が質問を始める。
「葛飾区を奪ったのは我が怨敵、大天使『ラミエル』だ」
 サリエルは憎々し気にその名を口にする。
「私が本拠地にしていたのは葛飾区役所だ。ラミエルがそのまま使っているかはわからん」
 サリエルが使っていた場所は区役所だが、今は情報が足りずどこが本拠地なのか掴めていないと首を横に振った。
「そもそもお前はなんで区の支配者から追われたんだ。ただ今の支配者に負けたなら殺されるだろうし余程卑怯な手を使われたんだろうな?」
「奴はディアボロスとの新宿決戦に加わらなかったどころか、騙し討ちで葛飾区を奪ったのだ!」
 許し難い暴挙だとサリエルは怨念の籠もった声で説明する。
「まともに私と戦えば勝てぬからと、決戦のどさくさに紛れて……ラミエルめぇ!!」
 怨嗟の呻き声を漏らし、サリエルから恐ろしい殺気が放たれた。
(「どうやら心が折れた様だな。この機会存分に利用させてもらおう」)
 百鬼・運命(人間のカースブレイド・g03078)はここで聞き出せる情報を全て吐き出させようと質問を口にする。
「さてと、しかし妙な話だな。大天使の貴様がどうしてアークデーモンのグレモリーなんかの下に身を寄せたんだ? そういうことがないとは言わないが、普通は同じ大天使の下に身を寄せる者だろう?」
「ラミエルだけならば、私個人の力でなんとしても奪還してみせたろう……」
 サリエルはラミエルだけならば倒せると自信を漲らせている。
「しかし、奴の裏には、墨田区の熾天使『ミカエル』がいる」
 その言葉を口にしたとき、サリエルの顔には畏怖が浮かんだ。
「あのミカエルを敵に回して戦う勇気のある大天使は存在しない。グレモリーに膝を屈したのは、それが故なのだ……」
 大天使にはミカエルと事を構える者はいない。ならばアークデーモンに頼るしかないと大天使と袂を分かつ決断をしたのだ。
「なるほど、ミカエルとはそれほどの戦力なのか……」
 運命がジェネラル級すら恐れる強敵の名を刻み込む。

「ラミエルの配下の戦力は、どれくらい充実しています?」
「お前達が邪魔をせず、バビロニアの弱兵を最小限の被害で鎮圧できていれば、江戸川区の戦力の2/3を投入すれば問題無く制圧できただろう」
 エレナの問いかけに、今頃はこちらが葛飾区に攻め込んでいたはずなのにと悔しそうにサリエルは答える。
「では葛飾区攻めに隙を突ける箇所はありませんか?」
「足立区のムールムールと共同戦線を張る予定ではあったが……グレモリーが敗れた以上、無理だろうな……。間違っても墨田区側には近寄るべきでは無い」
 続けるエレナの質問の返答から、サリエルは墨田区のミカエルを何よりも警戒しているのが見て取れた。
「葛飾区に秘密のクロノ・オブジェクトがあるということはないですか?」
「柴又の帝釈天には、大天使ヘルヴィムのクロノ・オブジェクトがある。破壊しようとすれば、相応の報いを受けるだろう」
 エレナの最後の問いに精々注意するのだなと、復讐以外を諦めたサリエルはディアボロスが事を成す前に倒れぬように忠告する。
「ラミエルの弱点なども把握していますか?」
「ラミエル程度、弱点をつくまでもない弱敵である! 正面から叩けば負けるはずがないのだ!」
 八重の質問に敵意を剥き出しにするサリエルが咆える。
「……奴は、ディアボロスと融和すべきと主張して、他のジェネラル級の大天使やアークデーモンの不評を買っていた」
 気を落ち着かせながら大天使とアークデーモン両方から嫌われる存在だったと語る。
「ヘルヴィム様からのお叱りは無かったが、唾棄すべき裏切り者だ」
 これ以上ラミエルの事を思い出すだけでも怒りが湧いてくるとサリエルは怒気を込め言葉を打ち切った。
「最後にもう1つ質問だ。お前たちは刻逆と七曜の戦について知っているのか?」
 あらかたの問いかけが終わると運命が最後の質問を行う。
「刻逆……あの新宿決戦をお前達はそう呼んでいるのか? 七曜の戦とはどこかの区間での戦いのことか?」
 サリエルが一瞬記憶を探って的外れに返答する。それはどちらも初めて聞く言葉に対しての反応だった。
「聞きたい事は聞けたな? それじゃあこれで質問会は終わりだな」
 晶は仲間達の視線を交わし、問答はこれで終わりだと武器に手を伸ばす。
「あなたの復讐心、確かに受け取りました。後は私達復讐者に任せて、グレモリーやバビロニアの後を追ってください。それではさようなら、大天使サリエル」
 エレナが両手剣を抜き放ち、戦いの決着をつけようと構えた――。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【活性治癒】LV1が発生!
【神速反応】LV1が発生!
【飛翔】がLV4になった!
【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV4になった!
【ガードアップ】がLV2になった!

●輝く残月
「自らの手で復讐を遂げられないのは腹立たしいが、お前達が代わって復讐を遂行するというのならば私の目的は達せられる……」
 全身傷だらけのサリエルがその手に月の輝きを放つ大鎌を手にする。
「だが――貴様等にただ殺されるのを受け入れるなど我が矜持が許さぬ! 戦って戦って戦い抜き、このサリエルの名を刻み込んで死のうぞ!」
 この場で死ぬ覚悟を決めたサリエルは、その命を燃やし最後まで戦い抜こうと太陽にも負けぬ月の輝きを青空に浮かべた。
エレナ・バークリー
色々と情報をありがとうございます、サリエル。
墨田区にはよくよく気をつけるとしますよ。もちろんその前に葛飾区です。

それでは最後の死合いを始めましょう。
精霊剣逆転稼働。「全力魔法」の『森羅を断ちし幽冥の刃』です。
術式の制御に「精神集中」して、「貫通撃」を繰り出しましょう。
純粋な近接戦となると、大鎌の間合いの内側に入るのが鉄則。
飛び込んだ勢いで、虚剣をサリエルに突き刺します。

お疲れ様でした、大天使サリエル。せめて、あなたの魂が迷わず黄泉に行けるといいのですが。

葛飾区の支配者ラミエルは、私達ディアボロスと共存派ですか。扱い次第で荒れそうな情報ですね。
ともあれ情報は情報として、最終的には攻略旅団次第。


飛鳥・遊里
*動力甲冑【火之迦具土】装着

諸行無常って言うのはこういうのを言うんだろうな。けど、覇権争いしてるんなら覚悟しとくべきことではあるよな?弱い奴は蹴落とされるってさ

【機動防盾】を構え、【跳躍ユニット】に点火し、サリエルに突撃する。サポートAIにコマンド入力、『ホムラ、敵の攻撃の効果範囲の予測を頼む!』

回避できるものは回避、無理そうなら盾で防ぎ最短ルートで接近、射程に入ったら、【天之尾羽張】を鞘から抜刀、封印を解除する

お前さんはここまで墜ちたら、あとは上がるだけ、とか思ってないか?残念だな、俺たちに出会った瞬間に地獄へのジェットコースター決定だ!

喰らえ!神殺し・天之尾羽張、一文字斬りだっ!


(「葛飾区の支配者ラミエルは、私達ディアボロスと共存派ですか。扱い次第で荒れそうな情報ですね。ともあれ情報は情報として、最終的には攻略旅団次第。今は戦いに集中しましょう」)
 エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)は相手を刺激しないようにラミエルの名は口に出さず、得た情報から今後のことを考えるが、相手の放つ殺気に当てられて意識を目の前に戦いに戻した。
「色々と情報をありがとうございます、サリエル。墨田区にはよくよく気をつけるとしますよ。もちろんその前に葛飾区です」
 エレナは最後に礼を言って戦いに臨む。
「それでは最後の死合いを始めましょう。精霊剣逆転稼働――」
 パラドクス『森羅を断ちし幽冥の刃(シンラヲタチシユウメイノヤイバ)』を発動し〈精霊剣『Key of Gate』〉の招霊術を逆転稼働させ、宿る精霊の存在しない全てを切り裂く虚無の剣を手にする。
「来るか!」
 サリエルが月の輝きを放つ大鎌を構える。
(「純粋な接近戦となると、大鎌の間合いの内側に入るのが鉄則……」)
 じりっと間合いを詰めたエレナが大鎌の間合いの外から飛ぶように駆け出し、一気に懐に飛び込む。
「させるか!」
 サリエルもその手を読んでカウンターに横薙ぎに大鎌を一閃する。
「これを避ければ――」
 エレナは前に倒れ込むように大鎌の一撃を躱し、左手で身体を支え剣を持って右手を突き出した。その切っ先はサリエルの月光のオーラを容易く破り腹を貫き穴を穿つ。
「ぐふぁっ! まだ……だ!」
 血を吐くサリエルは己の傷など無視して大鎌を振り下ろし、それをエレナは転がって回避するが刃が肩に掠めてそこから魂が抉られる。
「っ! 死を覚悟して動きのキレが増しているようです!」
 エレナは事前に仲間との戦いを見ていたが、その時より動きが良くなっていると続く仲間に伝える。

「諸行無常って言うのはこういうのを言うんだろうな。けど、覇権争いしてるんなら覚悟しとくべきことではあるよな?弱い奴は蹴落とされるってさ」
 動力甲冑〈火之迦具土(ヒノカグヅチ)〉を装着した飛鳥・遊里(リサイクラー・g00512)は、〈機動防盾〉を構えて〈跳躍ユニット〉に点火して敵に休む間を与えず突撃する。
「近づく前に沈めてくれる!」
 口元の血を拭ったサリエルは空に浮かべた偽月を砕き、流星雨として降り注がせた。
「ホムラ、敵の攻撃の効果範囲の予測を頼む!」
 それを遊里はサポートAI「ホムラ」の予測から落下地点を判断して回避行動を取る。
「少々動いたところで月からは逃れられん!」
 無数の月の欠片は行く手を遮る程降って来た。
「確かに攻撃の勢いが増しているな。回避できないなら防ぐだけだ!」
 遊里は覚悟を決めて盾で受け止めながら最短ルートを接近する。強い衝撃に火之迦具土が大きく振動し全身に負荷が掛かる。それでも止まらずに間合いに飛び込んだ。
「お前さんはここまで墜ちたら、あとは上がるだけ、とか思ってないか? 残念だな、俺たちに出会った瞬間に地獄へのジェットコースター決定だ!」
 機械刀〈天之尾羽張〉を鞘から抜刀し、パラドクス『神機解放・天之尾羽張(ジンキカイホウ・アメノオハバリ)』を発動して封印を解除する。
「喰らえ!神殺し・天之尾羽張、一文字斬りだっ!」
 神殺しの一撃を大上段から振り下ろし、その刃が受けようとする月の大鎌を切断しサリエルの体を縦に斬り裂く。
「ぐぁっ!! くっ! 墜ちて這いあがれぬなら……せめて我が名を忘れられなくしてやる!」
 苦悶の表情を浮かべながらも踏み止まったサリエルは月の欠片を降らせ、渾身の一撃の後に僅かに動きが止まった遊里にぶつけて吹き飛ばした。
 先ほどまでの怒りに呑まれた力任せの戦いとは違い、サリエルは冷静に持ち味を活かして戦い始めていた。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【託されし願い】LV1が発生!
【無鍵空間】LV1が発生!
効果2【凌駕率アップ】LV1が発生!
【ラストリベンジ】LV1が発生!

百鬼・運命
【ヨアケ】
アドリブ絡み歓迎

やはり…他改竄世界史と違い、エゼキエルでは刻逆も七曜の戦も知られていないか…
どうやら妙な事になっているようだ
新宿決戦の顛末を復讐者の誰一人覚えていない事といい、記憶操作でも受けているのか?

まあいい、まずはサリエルだ。
眉立さん斬られた場所は動くか?月見里さんも傷はOK?
なら重畳。ケリをつけよう

厄介な鎌に注意し仲間と連携

攻撃に合わせて腐食の霧やトラップ生成の煙幕をまき散らして敵視界や邪視に妨害をしかけつつ立ち回る。(此方は完全視界で対応)

可能なら隙をつき飛翔で『降りそそぐ月の欠片』の月より上(太陽の中なら尚良し)を取り敵死角から急降下。『神蝕呪刃』で一刀両断にしてくれよう


月見里・千隼
【ヨアケ】
※連携、アドリブ歓迎


全てを失えどしぶといな…流石はジェネラル級だ

サリエル、お前の最後の戦いだ
(いつもの帽子とマフラー状のオーラと細身なシルエットのスタイリッシュな装甲を纏ったネメシス形態になる)
…前のとは違うネメシス形態だ
「月詠」と命名するか

この傷程度はまだ大丈夫、幸いにも五体満足だ
まだ動けるし戦えるぞ、気を抜かずに行くぞ

神速反応で反撃回避し
トラップ作成で括り罠などの拘束系の罠で動きを少しでも封じつつも
足と全身の急所へパラドクス『夜来香』とドレインを使って心身を蝕む呪毒の弾丸を撃つ

トドメだ、さらばサリエル
地獄に通じる黄泉路への見送りと甘い香りの花を手向けてやる
では、逝ってらっしゃい


桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎

【ヨアケ】で参加

さすが一筋縄では行かないわね。
みんなまだ戦えそう?
さぁ、気を抜かずに最後の戦いを仕掛けましょうか?

髪と瞳は紅くなり全身に桜の花びらと枝の紋様が浮かぶネメシス形態へとなる。

さぁ、これで終わりにしましょう?

全身の紋様から紫や紅色の毒を付与した桜の花びらをサリエルへ向かって放つ

毒とはいえ私の得意なのは幻覚魔法強い《精神攻撃》と《捕縛》効果を付与した所詮は幻だけど食らえば少しは時間は稼げるはず。念の為桜の花びらでサリエルの周りを囲むようにして逃げにくくしておくわね。

無駄な抵抗をすればするほどその花びらたちの見せる幻覚は増して行くわ。といってもきっと無駄なんでしょうね?


呉守・晶
ハッ!よく吠えた、いい覚悟だ!
いいぜ、ただの運の悪い情けない奴ではなく、流石は区の元支配者だったジェネラル級だと思わせるぐらいの強敵として死んで逝け!

しかし、同じ区の支配者だったのにミカエルをそこまで恐れるとはな……もしかしてヘルヴィムに次ぐ実力者なのか、ミカエルは?
だが、それでなんで嫌われ者のラミエルの後ろ盾してるんだ?
まぁお前の忠告は覚えておくぜ、さぁ決着を付けようか!

魔晶剣アークイーターの封印を一部解除して牙と口のような異形の大剣に変異させて、大鎌で攻撃された瞬間【神速反応】で先制カウンターで叩き斬ってやる
喰らいやがれ、これがグレモリーにトドメを刺した一撃だ!
噛み千切れ、アークイーター!


眉立・人鳥
アドリブ絡み歓迎
【ヨアケ】で行く

へェ、流石支配者やってただけあんな。ここにきてすげぇ気迫じゃねえの

大詰めだ、決めようぜ!

足は動かねぇか。だが俺にも復讐者としての意地ってモンがあるんでね
最後まで戦い抜かせて貰おうかァ……!
バイビークの刀身を展開、開放型のバレルへと変貌させる
完全視界を使い、確実に捕捉するぞ
仲間が作ったチャンスに合わせる、とっておきのとっておき!
メルキー!ありがてェ、うまく離脱しろよ!
もう一本の脚と身体全体を使って支え照準、腕が千切れようが最大出力でぇッ!
ハイパァーー……ノヴァアッ!!

超新星の輝きは月も、太陽すらも呑み込むってな
これがいずれ世界の全てを照らす、夜明けの光ってやつだぜ


メルキディア・セデクリエル
【ヨアケ】の援護に飛び入り参戦
アドリブ・連携大歓迎

色々と気になる事が聞けたけど…それはともかく、援護として駆けつけて来たわ!
脚をやられている人鳥さんを庇う様に(ディフェンス指定)ベイルマウアーを構えて飛び込み参戦。

残月の輝きは侮れない。されど月は太陽によって照らされるもの。
世界を照らす夜明けの光を…!

夜明けを望む祈りを籠めてシルトガーレに力を廻し、ガーランド・レイヴレーザーでサリエルを縫い留めるわ。人鳥さん、今よッ!

ラミエル…雷の天使がディアボロスと融和…葛飾区に一体何が……?


リオーネ・クア
アドリブ・連携OK

約束するよ、ラミエルを倒すって
ミカエルも倒す
貴方は大天使、敵だけど
俺達が復讐を行うからと情報を聞き出した
聞いたからには約束する
(他の人はどう思ってるかわからないけど…)
さあ、戦おう
ただ殺されろなんて言わない

悪魔の大鎌を握りしめて、狙舞の槍を発動しロッソと一緒に【飛翔】の効果で高速移動、敵の懐に飛び込み斬りつける
俺の攻撃はブラフ、パラドクスであるロッソの攻撃が本命だけど
しばらく[空中戦]を仕掛けるよ
[戦闘知識]を活かして敵の動きを[看破]して斬り結ぶ
たっぷり時間を作り、ここぞというときにロッソが突撃
急所を貫かせよう

敵の脅威的な魔力にはこっちが持つ魔力を極限まで高めて抵抗する


アオイ・ダイアログ
【ヨアケ】から
連携・アドリブ歓迎

なるほど
その覚悟やよし!
こちらも全力で応えましょう

私の全霊を込めて
歌いましょう高らかに
これが私からあなたに贈る葬送の歌です!

奪われ捨てられ彷徨い歩く迷い人
その眼に宿すは諦念か?
口から吐くのはため息か?
否、否!
瞳の闘志は衰えず、吐き出す声は意気を上げ、心に炎絶やさずなまくら携え己が矜持を貫かん
復讐するは我にあり!

皆さんの闘志を増幅しつつ焼き尽くしましょう
視線は目隠しに手をかけたら遮蔽物でやり過ごします
こちらは声が届く限り逃がしませんが

さようなら、私たちはやり遂げて見せますよ


「さすが一筋縄では行かないわね。みんなまだ戦えそう?」
 桜・姫恋(苺姫・g03043)がヨアケの星の仲間に視線を向ける。その目には敵に負けぬ闘志を燃やす仲間達の姿が映った。
「全てを失えどしぶといな……流石はジェネラル級だ」
 月見里・千隼(清風明月・g03438)は並のクロノヴェーダならば既に死んでいるダメージを負っても戦意を失わないサリエルに、最後まで油断せずに戦おうと本気を出す。
「サリエル、お前の最後の戦いだ」
 千隼の姿が変貌し、いつもの帽子とマフラー状のオーラを伸ばし、細身なシルエットのスタイリッシュな装甲を纏ったネメシス形態となった。
「……前のとは違うネメシス形態だ。「月詠」と命名するか」
 いつもとは違う姿形に名付けその力を確かめるように拳を握りしめた。
「やはり……他改竄世界史と違い、エゼキエルでは刻逆も七曜の戦も知られていないか……」
 百鬼・運命(人間のカースブレイド・g03078)はサリエルが何も知らなかいことの理由を考える。
「どうやら妙な事になっているようだ。新宿決戦の顛末を復讐者の誰一人覚えていない事といい、記憶操作でも受けているのか?」
 過去の歴史は穴だらけで、情報がまだ足りていないと眉間にしわを寄せた。
「まあいい、まずはサリエルだ。眉立さん斬られた場所は動くか? 月見里さんも傷はOK?
 頭を振って思考を掻き消し戦いに集中しようと、運命は負傷した仲間に呼びかける。
「へェ、流石支配者やってただけあんな。ここにきてすげぇ気迫じゃねえの」
 眉立・人鳥(鳥好き兄ちゃん・g02854)は強烈なプレッシャーにぞくりと背筋に冷たいものを感じる。
「問題ねえ。大詰めだ、決めようぜ!」
 まだ足の感覚が戻り切っていなかったが、それでも闘志を燃やして仲間にやれると声を返した。
「足は動かねぇか。だが俺にも復讐者としての意地ってモンがあるんでね。最後まで戦い抜かせて貰おうかァ……!」
 人鳥は片足が動かずとも戦い様はあるとパラドクス『バイビーク・ハイパーノヴァ』を発動し、大型銃槍〈バイビーク〉の刀身を展開して開放型のバレルへと変貌させる。
「とっておきのとっておきをぶち込むチャンスは一度きり。確実に捕捉する」
 【完全視界】を使い敵の動きをじっと探り続けて機を待つ……。
「この傷程度はまだ大丈夫、幸いにも五体満足だ。まだ動けるし戦える、気を抜かずに行くぞ」
 千隼も返事を返し、【トラップ生成】を使い括り罠を仕掛けて動きを封じようとする。
「トラップか」
 するとそれを察知したサリエルが空中に浮かんで罠を回避した。
「手負いとはいえ簡単にはいかんか」
 千隼は敵を見上げて〈ルガー・ブラックホーク〉と〈朧月夜〉の二丁拳銃を抜いた。
「なら重畳。ケリをつけよう」
 運命は敵を見据え、仲間と共に攻撃を開始する。

「まだ私の命は尽きていないぞ! どうしたディアボロス! 私を殺すのではないのか!!」
 体中が傷つきながらもサリエルは気を吐き、決死の覚悟で月の大鎌を構えた。
「なるほど、その覚悟やよし! こちらも全力で応えましょう」
 相手の最後の気迫に応えようとアオイ・ダイアログ(響き合う言霊の繰り手・g02687)もまた全力を出す。
「私の全霊を込めて、歌いましょう高らかに。これが私からあなたに贈る葬送の歌です!」
 マイクが仕込まれた〈エフェクトボイス・サンライトスタッフ〉を手にパラドクス『茜色の衝動(アカネイロノショウドウ)』を発動して、赤い波動を撒き散らしながら高らかに歌う。
「――奪われ捨てられ彷徨い歩く迷い人 その眼に宿すは諦念か? 口から吐くのはため息か?」
 熱く燃えるような気持の籠もった歌声は仲間の闘志を増幅し、サリエルには灼熱となって身を内から焼く。
「熱いッ! この歌の所為か!」
 サリエルが飛んで逃れようとするが歌声はどこにでも届き、歌に想いが乗るほどに熱が増していく。
「否、否! 瞳の闘志は衰えず、吐き出す声は意気を上げ、心に炎絶やさずなまくら携え己が矜持を貫かん 復讐するは我にあり!」
「ギャアアアッ!! このままでは焼け死んでしまう! すぐに歌を止めろ!」
 悶え苦しむサリエルが目隠しを外して月の輝きを宿す魔眼で見つめる。すぐにアオイが建物の陰に飛び込むと建物が消滅してゆきアオイの姿を曝け出そうとする。
(「逃げながらでも私の歌声は届きます!」)
 アオイは視線から逃げながらも歌い続け、熱情がサリエルも燃やし続ける。
「どこだ! 逃げるな!」
 サリエルが辺りを更地にする勢いで魔眼で見つめて消滅させていく。
「さぁ、気を抜かずに最後の戦いを仕掛けましょうか?
 姫恋の姿が変化し、髪と瞳が紅く染まり全身に桜の花びらと枝の紋様が浮かび上がる。
「さぁ、これで終わりにしましょう?」
 そしてネメシス形態となって強化したパラドクス『桜蝕毒(オウショクドク)』を発動した。
「毒とはいえ私の得意なのは幻覚魔法強い。所詮は幻だけど食らえば少しは時間は稼げるはず……」
 身体に浮かぶ桜の紋章を媒体に花びらを生み出し、ひらひらと舞うそれに触れたサリエルに毒を与えさらには精神にまで汚染する。
「そこか!」
 サリエルがアオイの幻を追って急降下し、月の大鎌を誰もいない場所へ振り抜く。
「外れた? いや、これは幻影――精神汚染か!」
 すぐにサリエルは幻に囚われていることに気付いて飛び退く。だがその周りは桜の花びらに包囲されていた。
「無駄な抵抗をすればするほどその花びらたちの見せる幻覚は増して行くわ。といってもきっと無駄なんでしょうね?」
 姫恋が挑発するように声をかけ、花びらによって敵の身体を蝕む。
「確かに、動くほどに泥沼に嵌る術のようだな。ならば術者を叩く!」
 サリエルは動くのを止め、輝く魔眼で姫恋を睨みつける。
「冷静さを取り戻しているようね」
 今度は姫恋がその視界から逃れるように飛び退いた。しかし視線はすぐにそれを追い、辺りの草木や建物を消滅させながら姫恋の元に迫る。
「視界を塞ぐ」
 厄介な敵の視界を塞ごうと運命は【腐食】の霧を生み出し、さらには【トラップ生成】で煙幕を撒き散らし視界を塞ぐ。その中をディアボロス達は【完全視界】で構わず動く。
「煙幕か、そんなもの消し去ってくれる!」
 サリエルが魔眼によって煙幕を消滅させていく。

「トドメだ、サリエル」
 霧が晴れた瞬間、千隼が二丁拳銃を構えてパラドクス『夜来香(イエライシャン)』を発動し、呪毒の魔力が込められた弾丸を撃ちサリエルの脚に撃ち込み、甘い香りのする花を咲き乱れさせた。
「これはっ呪詛の類か!」
 傷口からネメシス化で強くなった呪毒が猛スピードで侵食しサリエルの体勢が崩れる。
「地獄に通じる黄泉路への見送りと甘い香りの花を手向けてやる。では、逝ってらっしゃい」
 地獄へ叩き込もうと千隼は続けて発砲し全身の急所を狙う。
「頭部だけは!」
 サリエルは腕で頭を守って倒れ込むように飛び、他の部位に被弾しようとも構わないと即死を避けた。
「まだ足りないのなら、満足するまで撃ち続けてやる」
 千隼が銃撃を続ける。だが空に作り出された偽月が砕けて流星雨が降り注いだ。それを【神速反応】でなんとか対応して直撃を避ける。
「死角から決めよう」
 【飛翔】した運命が偽月の上、太陽を背にして〈神刀『十束乃大太刀』〉を抜き放ち、急降下して一直線に敵の頭上に迫り、パラドクス『神蝕呪刃』を発動して刀に宿る呪いを解放し、降下する勢いを乗せて振り下ろし一刀両断を狙う。
「影――上か!」
 己に差した影から運命の存在に気付いたサリエルは咄嗟に大鎌を掲げる。それを真っ二つにしながら運命の振るう刃は狙いが逸れて右肩から腕を斬り落とした。
「仕留めそこなったか、本当にしぶといな」
 運命は地を蹴るとさらに飛んでその場を離れる。すると月の欠片が降り注いで地面に穴を開けた。
「この命尽きるまで……戦ってやる!」
 サリエルはふらふらと浮かび今にも死にそうな瀕死の状態。それでもただただ意地で死に抗い、精神力だけで攻撃を続けていた。
「はぁはぁ……消えろ……!」
 魔眼を輝かせサリエルは辺りの建物や大地を消していく。
「色々と気になる事が聞けたけど……それはともかく、援護として駆けつけて来たわ!」
 メルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)が加勢に仲間の元に飛び込み、脚をやられている人鳥さんを庇う様に大盾型閃機〈壁閃機ベイルマウアー〉を構える。そして魔眼による消滅の力に念動力バリアを張って耐える。バリアが削られてエネルギーが激減していくが、完全に消える前に攻撃に出る。
「残月の輝きは侮れない。されど月は太陽によって照らされるもの。世界を照らす夜明けの光を……!」
 夜明けを望む祈りを籠めて遠隔操作する天使の輪のような姿をした〈輪閃機シルトガーレ〉に力を廻し、パラドクス『ガーランド・レイヴレーザー』を発動するとホーミングレーザーを連射してオールレンジ攻撃によって動きを阻害する。
「くっ、弾幕を張ってきたか!」
 サリエルは飛んで逃げようとするがダメージを負っていて速度を出せずに捕捉され、左手だけで大鎌を振るってレーザーを弾く。だが誘導されるレーザーは四方八方から飛び込み体を撃ち抜いていき防戦に追い込まれた。だがじっと耐えながらも魔眼によってメルキディアを狙う。
「サリエルを縫い留めるわ。人鳥さん、今よッ!」
 メルキディアは猛攻によって敵の動きを止めている今がチャンスと、自身は視線から逃れるように回避行動を取りながら呼びかけた。
「メルキー! ありがてェ、うまく離脱しろよ!」
 仲間が作ったチャンスに人鳥は銃身の狙いを定め、無事な一本の脚と身体全体を使って支え照準した。
「腕が千切れようが最大出力でぇッ! ハイパァーー……ノヴァアッ!!」
 充填した全魔力を放出し、極超新星を彷彿とさせるようなエネルギー極超新星を彷彿とさせるようなエネルギーを解き放つ。強烈な負荷が掛かり銃身が跳ねあがりそうになるのを抑え込み狙いを外さず光が敵を撃ち抜く。
「何の光か!」
 サリエルは躱し切れないと月光を纏って防ぐ。しかしそれはすぐに剥げて全身が燃えるように高エネルギーに包まれた。
「超新星の輝きは月も、太陽すらも呑み込むってな。これがいずれ世界の全てを照らす、夜明けの光ってやつだぜ」
 閃光に呑み込まれたサリエルの身体が焼け焦げて黒くなり、ふらりとよろめき地面に墜ちた。

「私の命が尽きようとしている……」
 サリエルは今にも消えてしまいそうな体を見下ろした。
「約束するよ、ラミエルを倒すって。ミカエルも倒す」
 リオーネ・クア(ひつじの悪魔・g01176)が敵であるサリエルと約束する。
「貴方は大天使、敵だけど、俺達が復讐を行うからと情報を聞き出した。聞いたからには約束する」
 他の仲間がどう思ってるかわからないが、リオーネはそうすると誓う。
「さあ、戦おう。ただ殺されろなんて言わない」
 金色に輝く〈悪魔の大鎌〉を握りしめ、メーラーデーモン『ロッソ』と共に強敵に立ち向かう。
「ああ、最期の私の強さを脳裏に焼き付てやろう!」
 サリエルもまた月の大鎌を構えて対峙する。
「行くよ!」
「来い!」
 リオーネがパラドクス『狙舞の槍(デーモン・クリティカル)』を発動してロッソと一緒に【飛翔】する。体内の魔力を高めて高速移動し、一気に敵の懐へと飛び込んで大鎌を一閃した。
「速いが、止める!」
 サリエルはそれに反応して月の大鎌で受け止める。そして弾き返すと、通り抜けるリオーネを追って自らも飛び、空中で幾度も刃をぶつけ合う。
「その程度か!」
 サリエルがリオーネの大鎌を大きく弾く。その隙に胴を薙ぎ払おうと大きく振りかぶった。
「今だよ!」
 体勢を崩されたリオーネが呼びかけると、ロッソが死角から体当たりする勢いで飛び込み敵の脇腹に槍を深々と突き刺した。
「なっ!?」
「そっちが本命だよ」
 立て直したリオーネが追撃に大鎌を振り下ろすと、サリエルは受け止めるが血を吐いて力が抜け、支えきれず地面に墜落した。
「ま、だだ……まだ私は死んでいないぞ……戦える。戦って戦って……我が名を貴様等の心に刻んでやるのだ……そうすれば私のラミエルへの恨みも忘れられまい!」
 死に態でありながらもサリエルが咆え、片手で持った大鎌を杖代わりにして立つ。
「ハッ! よく吠えた、いい覚悟だ!」
 呉守・晶(TSデーモン・g04119)が相手に負けぬ気迫で正面に対峙する。
「いいぜ、ただの運の悪い情けない奴ではなく、流石は区の元支配者だったジェネラル級だと思わせるぐらいの強敵として死んで逝け!」
 サリエルの覚悟を受け止め、その気概に応えようと己の闘志を燃え上がらせる。
「しかし、同じ区の支配者だったのにミカエルをそこまで恐れるとはな……もしかしてヘルヴィムに次ぐ実力者なのか、ミカエルは?」
 ミカエルというのはそこまでの存在なのかと思い描く。
「だが、それでなんで嫌われ者のラミエルの後ろ盾してるんだ? まぁお前の忠告は覚えておくぜ、さぁ決着を付けようか!」
 得た情報が多くあれこれと考えてしまうが、今はこの戦いの決着に全てを懸けようとパラドクス『貪リ喰ラウモノ(ムサボリクラウモノ)』を発動し、魔晶剣〈アークイーター〉の封印を一部解除して生き物のように牙と口を生やし異形の捕食剣に変異させた。
「それはアークデーモンの力か! 紛い物に大天使の力が負けるものか!」
 サリエルも大鎌を輝かせ、最後の力で踏み込んで横薙ぎ振るおうとする。
「紛い物かどうか、その身で味わえ!」
 それに対して【神速反応】で晶は相手の踏み込みに合わせて自分も踏み込み、カウンターを叩き込む。
「喰らいやがれ、これがグレモリーにトドメを刺した一撃だ!」
 振るう捕食剣がサリエルの胴体に喰らいつく。
「噛み千切れ、アークイーター!」
 剣を思い切り振り抜くと、サリエルの胸も腹も胴体が大きく噛み千切られていた。
「ごはっ……これにグレモリーもやられたのか……」
 一目見ればわかる致命傷を受けたサリエルがとうとう堪え切れずに崩れ落ちる。
「忘れるな、必ず……怨敵ラミエルを殺せ………必ずだ……」
 最後までラミエルへの恨みを口にしながらサリエルは息絶えた……。
「さようなら、私たちはやり遂げて見せますよ」
 アオイはその復讐心を受け継いで必ず成し遂げてみせると約束する。
「ラミエル……雷の天使がディアボロスと融和……葛飾区に一体何が……?」
 メルキディアは葛飾区がどのような状況なのか想像し、今までとは違う状況なのかもしれないと思案していた。
「葛飾区の情報も伝えなくてはな。帰還しよう」
 運命が得た情報を元に葛飾区へどうアプローチするか、皆で考えようとパラドクストレインへと乗り込む。
 不運な大天使サリエルの怒りと嘆きは、月の輝きは消えどもディアボロス達の心に残っていた……。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【腐食】LV1が発生!
【植物活性】LV1が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
【断末魔動画】LV1が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【平穏結界】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV5になった!
【ドレイン】がLV3になった!
【先行率アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV4になった!

最終結果:成功

完成日2022年10月21日