エアーズロック前哨戦

 ディアボロスは、ジェネラル級フローラリア『薔薇の戦士スカアハ』と共に、遂に、ドラゴンの拠点へと迫りました。
 ドラゴンが妖精郷攻略の拠点としているのは、最終人類史におけるオーストラリアにある世界第2の一枚岩『エアーズロック』です。
 ドラゴンに改造され、要塞化されたエアーズロックには円卓の騎士『究竟竜ラモラック』を始めとした強力なドラゴンの軍勢が集結しています。

 ドラゴンに対抗するため、スカアハはエアーズロック攻略の橋頭保として、世界樹の力の一端を利用した『樹木砦』の建設を行うようです。
 樹木砦は、フローラリアがよく用いる植物拠点の一種ですが、今回の『樹木砦』は、フローラリアを強化できる特別製です。

 逆に言うと、この『樹木砦』が完成しなければ、ドラゴン拠点の攻略でフローラリアは役に立ちません。
 勿論、ドラゴンが樹木砦の建設を放置するとも考えられません。
 スカアハとフローラリアが樹木砦を完成させるまで、襲い来るドラゴンの軍勢から護衛する必要があるでしょう。
 樹木砦が完成すれば、後続の増援部隊と合流したフローラリア軍がドラゴンの軍勢を牽制してくれるので、ディアボロスによるエアーズロック内の突入作戦が可能になると想定されています。

拠点設置を援護せよ(作者 風音つばさ
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#幻想竜域キングアーサー  #エアーズロック前哨戦  #妖精郷  #薔薇の戦士スカアハ  #エアーズロック  #フローラリアとの共闘 


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●ドラゴンの砦
 赤茶色の砂漠。そこは植物が一切生えていない不毛の地。
 その中央に座すのは、巨大な一枚岩――エアーズロックだ。
 エアーズロックには横穴が掘られ、内部は拠点に改造されているようだ。
 その証拠に、エアーズロックの上空には無数のドラゴンが飛び、周囲の警備にあたっていた。

●新宿駅グランドターミナル
「遂に、妖精郷におけるドラゴンの拠点が判明したよ」
 パラドクストレインから降りてきた、時先案内人の七色・絵名(虹の絵筆・g03274)は嬉しそうに言った。
 そして、一呼吸おいてから両腕を広げ口を開いた。
「なんと、ドラゴンの拠点は『世界第2の一枚岩で、地球の中心とも言われる、オーストラリアのエアーズロック』だよ!」
 場所が判明したのは喜ばしい事だが、エアーズロックの周囲には草木一本生えておらず、上空には多数のドラゴンが飛び回っていて、簡単に接近する事は出来そうにない。
 そこで、ジェネラル級フローラリア『薔薇の戦士スカアハ』は、このドラゴン拠点に対抗する為、世界樹の強い加護を持つ『樹木砦』を建造し、対抗しようとしているようだ。
「樹木砦が完成して、フローラリアの増援部隊が到着すれば、外部のドラゴンの軍勢をフローラリアに任せて、ディアボロスがエアーズロック拠点に突入することが出来ると思う」
 ただ問題は、樹木砦が砦として使用できる程に成長するには時間がかかる事だ。
「樹木砦が完成するまでは、襲撃してくるドラゴンを迎撃して樹木砦を守らないとね」
 フローラリアたちも当然迎撃に出るようだが、フローラリア達だけではドラゴンの襲撃を防ぎ切る事は出来そうもない。ディアボロスの助けが必要だ。
「ドラゴン拠点攻略の為にも、フローラリアの拠点建設を守って、襲ってくるドラゴンを撃退して欲しいんだ」

 ドラゴン軍は拠点の近くという事もあり、竜鱗兵やトループス級ドラゴンの軍勢を差し向けてくる。そのため、激戦になることだろう。
「ドラゴン軍は、アヴァタール級を指揮官に、護衛のトループス級。更に突撃部隊の大群のトループス級を用意して攻め込んでくるよ」
 なんとか、敵の攻撃を凌ぎ切り、逆襲に繋げていきたいところだ。

「フローラリアがドラゴンと戦う為には、樹木砦と言う拠点が必要なのは理解できるけど、敵の目の前で砦を育て始めるとか危険すぎるよね。それだけ、スカアハがディアボロスならなんとかしてくれるって信頼してくれてるからなのかもしれないけど。その辺は考えても仕方ない事だね」

●進軍するドラゴン軍
 指揮官であるアヴァタール級を後衛に、中衛に護衛のトループス級。前衛には数えきれないほどの大群のトループス級。
 拠点であるエアーズロックを出発したドラゴン軍は、隊列を組み行進を開始する。
 視界を埋め尽くすほどのドラゴンの大軍勢は真っ直ぐフローラリアの元へ。統率された乱れぬ足並みに、大地が揺れる。
「俺達の拠点に攻め込もうとする、愚かな者に力の差を見せつけてやれ。突撃開始!」
「オオオオオー!!」
 鬨の声をあげると、トループス級の大群がフローラリアへと襲い掛かった。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【狐変身】
2
周囲が、ディアボロスが狐に変身できる世界に変わる。変身した狐は通常の狐の「効果LV倍」までの重量のものを運べるが、変身中はパラドクスは使用できない。
【怪力無双】
2
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わり、「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げて運搬可能になる(ただし移動を伴う残留効果は特記なき限り併用できない)。
【強運の加護】
1
幸運の加護により、周囲が黄金に輝きだす。運以外の要素が絡まない行動において、ディアボロスに悪い結果が出る可能性が「効果LVごとに半減」する。
【一刀両断】
1
意志が刃として具現化する世界となり、ディアボロスが24時間に「効果LV×1回」だけ、建造物の薄い壁や扉などの斬りやすい部分を、一撃で切断できるようになる。
【フライトドローン】
1
最高時速「効果LV×20km」で、人間大の生物1体を乗せて飛べるドローンが多数出現する。ディアボロスは、ドローンの1つに簡単な命令を出せる。
【神速反応】
1
周囲が、ディアボロスの反応速度が上昇する世界に変わる。他の行動を行わず集中している間、反応に必要な時間が「効果LVごとに半減」する。
【隔離眼】
2
ディアボロスが、目視した「効果LV×100kg」までの物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)を安全な異空間に隔離可能になる。解除すると、物品は元の場所に戻る。
【エアライド】
1
周囲が、ディアボロスが、空中で効果LV回までジャンプできる世界に変わる。地形に関わらず最適な移動経路を見出す事ができる。
【建造物分解】
1
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【温熱適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が、気温摂氏80度までの暑さなら快適に過ごせる世界に変わる。
【クリーニング】
1
周囲が清潔を望む世界となり、ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建造物や物品が、自動的に洗浄殺菌され、清潔な状態になる。
【防衛ライン】
1
戦場が、ディアボロスが地面や床に幅10cm、長さ「効果LV×10m」の白い直線を出現させられる世界に変わる。敵はこの直線を突破できず、上空を飛び越える場合、最低「効果LV」分を要する。直線は戦場で最初に出現した1本のみ有効。

効果2

【命中アップ】LV5(最大) / 【ダメージアップ】LV5 / 【ガードアップ】LV1 / 【リザレクション】LV1 / 【先行率アップ】LV2 / 【ロストエナジー】LV1

●マスターより

風音つばさ
 ドラゴンの拠点を攻めるにはまずは拠点が必要。
 フローラリアの強化はドラゴンの拠点の攻略に必要不可欠です。
 その為にも樹木砦の完成を妨げるドラゴン軍を排除してください。

●シナリオ
 どの順番でプレイングをかけていただいても構いません。
 ④アヴァタール級との決戦の終了でシナリオ完結となります。

●①樹木砦建設中のスカアハと会話する
 採用は1プレイングとなります。
 後々フローラリアと戦う事を考慮し、あえて会話をしないというのもありです。

●戦闘選択肢
 純粋に戦闘をする選択肢です。
 倒す順番によっては他の選択肢の敵が援護に入ったりしてきます。

 ※技能だけでは、パラドクスや残留効果ほどの効果は得られません。
 ※台詞や心情等、キャラらしさを多く書いていただけると嬉しいです。
 ※参加人数によってはプレイングに問題が無くても、お返しする可能性があります。

 それでは、皆様のプレイングお待ちしています。
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このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


諷和・もこ
こんにちは、スカアハさん
前に一緒にご飯を食べたり模擬戦したりして以来なんだよ

砦の調子はどう?
どれくらいかかりそうかな
拠点が完成するまではボク達が守るから安心してほしいんだよ
特にここを守って欲しいとか、ここを破られると危ないっていう場所とか
こういう攻撃されたらあぶない、みたいな弱点があったら
あらかじめ教えてほしいんだよ
そしたらそこを特に気をつけて守るから
がんばるんだよ!(ふんす)

ちゃんとドラゴンさんたちを倒したら
前にも約束した通り世界樹の葉っぱとか樹液とか、周りの植物とか、おすそ分けよろしくなんだよ!
それから……また、一緒にごはん食べようね
約束

えへへ…お互い、がんばろうね!


●スカアハを訪ねて
「こんにちは、スカアハさん。前に一緒にご飯を食べたり模擬戦したりして以来なんだよ」
 樹木砦の建設中のスカアハの元を訪ねた諷和・もこ(ふわもこうとうと・g01739)は、片手をあげ声をかけた。
「砦の調子はどう? 拠点が完成するまではボク達が守るから安心してほしいんだよ」
「ああ、頼む。こちらは手が離せないから助かる」
「特にここを守って欲しいとか、ここを破られると危ないっていう場所とか。こういう攻撃されたらあぶない、みたいな弱点があったら、あらかじめ教えてほしいんだよ。そしたらそこを特に気をつけて守るから」
「まずは、完成するまで守り抜くのが重要だ」
 完成しなければ砦としての機能はない。そういう意味ではこの場所を守る事が最も重要だ。
「完成しても、長期戦を戦い抜けるものでは無いので、ディアボロスの力を頼らざるをえない」
「そっか。なら、がんばるんだよ!」
 頼られるのに悪い気はしない。もこは両腕を胸の前に持ってくるとギュッと拳を握りしめた。
「ちゃんとドラゴンさんたちを倒したら、前にも約束した通り世界樹の葉っぱとか樹液とか、周りの植物とか、おすそ分けよろしくなんだよ!」
「もちろん。ドラゴンを撃破し、ディアボロスとの友好がなれば、約束は必ず守ろう」
「それから……また、一緒にごはん食べようね。約束」
「ああ。それくらいならいつでも」
「えへへ……お互い、がんばろうね!」
 互いに健闘を祈ると、もこはスカアハに別れを告げその場を後にした。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【防衛ライン】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!

湯上・雪華
絡み、アドリブ等完全受け入れ
重傷描写大歓迎

今回がはじめてのドラゴン戦になるんですよね
どれほどの強さか、楽しみですね
では、渇望抱く伽藍、参ります

虚ろを抱き、渇望の呪いを宿す妖刀にて立ち回りましょう
数が多く、本命は後衛、中衛に護衛であれば前衛を引き付けてたほうがいい、ね、たぶん

渇望の呪詛、この身を明け渡します
痛みは伽藍に、全力で暴れましょう

ほねかわばかりのりゅうなぞはらのたしにならぬ
されどかずをくらえばちがかろう
にげようともとらうるくろきうで、かつぼうのしゅをそのみでうけるがよい


幻想弐伍漆式・神威櫻閃
連携共闘アドリブ◎

幻想的な書物でしか見たことのないどらごんを拝見できて大変嬉しく存じます。
――とは言え、これは任務です。やらねばならぬことはやらなければなりません。

前衛で戦うでぃあぼろすの皆様の後ろで支援を行いながら、大群で襲い掛かる敵に対してぱらどくすを行使します。
「私如きの業がどこまで通用するのかはわかりませぬが、やると決めたなら…最後まで、必ず」
「寒いですか、熱いですか……? 辛き者よ、安らかに滅せよ」
「ここを通すわけにはまいりません。ゆえに、大切なものを護るため、私は鬼にも悪魔にもなりましょうっ」

敵様も痛い、辛いのは御嫌なはず。
出来る限り、安らかに、穏便に、素早く、止めをさしましょう。


奴崎・娑婆蔵
●POW



筋力と体躯に任せて、粗雑な鈍器を、ドタマ目掛けて、思い切り?
全く、野卑な手際よ

そんな技、そんな技は――大好物でさァ!
『八ツ裂き娑婆蔵』ここに見参
楽しい喧嘩にしやしょうぜェ?


・敵の頭数に包囲されぬようにのみ留意しつつ、敵兵相手に嬉々として立ち向かう

・相手の狙いがこちらの頭部と知れているならば、軌道の類推も易い
・『バイオレンスギター』を手に、こちらも敵の得物を【強打】し返し――勢いそのまま敵の頭まで目掛けてブン殴り抜く!

・頑丈なギターを敵攻撃の盾に立て、間隙を突いて『トンカラ刀』を抜刀し【ティアーズリッパー】
・敵が得物を握るその手を、手首を、肘を、剣を最も打ち込み易いと見た所を斬って回る


諷和・もこ
むむ、力持ちのドラゴンさんなんだよ
ボクもちょっとだけ力持ちだから、力勝負、だね
負けないんだよー!(ふんす)

頭を狙ってこられたら、身長差を活かしてしゃがんで避けるんだよ
頭以外を狙う攻撃は【フェイント】や【ジャンプ】でひょいひょい避けて
もし当たりそうになったらふかふかの「まくら」でガード!

距離を取ったら力いっぱい「まくら」を振りかぶって
頭を狙って全力で投げつけちゃうんだよ!
跳ね返って戻ってきたまくらをキャッチしてもう一投!

これが温泉旅行と修学旅行で鍛えたまくら投げのチカラなんだよ!(えっへん!)


●激突! ドラゴン軍
 地響きと共に現れたのは、壁の様に並ぶ無数の『突撃竜鱗兵』。
 数えきれないほどの突撃竜鱗兵が今、こちらへと迫って来ていた。
「幻想的な書物でしか見たことのないどらごんを拝見できて大変嬉しく存じます」
「私も今回がはじめてのドラゴン戦になるんですよね。どれほどの強さか、楽しみですね」
 目の前の光景に、幻想弐伍漆式・神威櫻閃(白狐神社の箱入娘・g05509)と湯上・雪華(悪食も美食への道・g02423)は感想を漏らしていた。
「とは言え、これは任務です。やらねばならぬことはやらなければなりません」
「ですね。数が多く、本命は後衛、中衛に護衛であれば前衛を引き付けてたほうがいい、ね、たぶん」
 神威櫻閃と雪華は気を引き締めると、ドラゴン軍を観察する。
 指揮官を倒せば統率は崩れるだろう。しかし、この数の敵を放置しては、挟み撃ちにされかねない。
 更に最悪の場合は、指揮官を倒す前に突撃竜鱗兵達がフローラリア達の元へ辿り着いてしまう事だ。
 であれば、前衛の突撃竜鱗兵を優先的に叩いておきたい。
 敵の数に気圧されそうになるが、意を決して戦いに挑む。
「私如きの業がどこまで通用するのかはわかりませぬが、やると決めたなら……最後まで、必ず」
「では、渇望抱く伽藍、参ります」
 神威櫻閃が突撃竜鱗兵に向かっていく。続いて雪華が後を追った。
「むむ、力持ちのドラゴンさんなんだよ。ボクもちょっとだけ力持ちだから、力勝負、だね。負けないんだよー!」
 諷和・もこ(ふわもこうとうと・g01739)がそう言って、二人の後を追っていったのと同時、ドラゴン軍も声をあげ突撃を開始した。

 複数の突撃竜鱗兵が宙を舞う。
 ぽっかりと開いた空間の中央では、奴崎・娑婆蔵(月下の剣鬼・g01933)がバイオレンスギターを振り抜き、立っていた。
「筋力と体躯に任せて、粗雑な鈍器を、ドタマ目掛けて、思い切り? 全く、野卑な手際よ。そんな技、そんな技は――大好物でさァ! 『八ツ裂き娑婆蔵』ここに見参。楽しい喧嘩にしやしょうぜェ?」
 群がる敵を、娑婆蔵はバイオレンスギターを振り回して散らしていく。
 そして、十分にばらけたタイミングを見計らい、突撃竜鱗兵の攻撃をギターを盾にして受け止める。
 次の瞬間には、娑婆蔵は妖刀『トンカラ刀』を抜刀していた。
「餓鬼道〝刀途〟」
 トンカラ刀が煌めき、突撃竜鱗兵の武器が手と共に地面へと落ちる。
 更に二度三度と刀を振るう。
 肘、肩と斬り落とされていく突撃竜鱗兵。
 トンカラ刀を鞘におさめる。娑婆蔵の足元にはバラバラになった突撃竜鱗兵。
「さあさあ、次は誰でございましょう。どれだけ来ようと、八ツ裂きにしてやりまさァ」
 再びバイオレンスギターを手に取ると、娑婆蔵は敵の群れへと飛び込んでいった。

「うわっと」
 もこが咄嗟にしゃがむ。頭上を突撃竜鱗兵の攻撃が通り過ぎ、胸をなで下ろした。
 襲い掛かる攻撃を、もこはしゃがんで、跳んで、時にはまくらで防いで凌いでいた。
 ようやく距離を開けることに成功したもこは、まくらを振りかぶる。
「いっくよー!」
 力いっぱい放り投げられたまくらが戦場を飛び敵を薙ぎ倒し、やがて突撃竜鱗兵の頭へと直撃した。
 反動によってもこの元へを戻ってくるまくら。
 それをもこはキャッチすると、再び振りかぶり投げる。
 繰り返し、投げては戻ってくるまくらに突撃竜鱗兵が次々と倒れていく。
「これが温泉旅行と修学旅行で鍛えたまくら投げのチカラなんだよ!」
 倒れる突撃竜鱗兵を前に、もこは腰に手を当て胸を張り、得意気な表情を浮かべていた。

 妖刀を振り、立ち回る雪華。
 しかし、数の多さに押されていた。
 雪華は一つ息を吐き、言葉を漏らす。
「渇望の呪詛、この身を明け渡します。痛みは伽藍に、全力で暴れましょう」
 妖刀を前にかざし、妖刀に宿る渇望の呪詛に呼びかける。
「うつろはくらう。くらうはうつろ」
 呼びかけに応え、黒い手が現れる。
 伸びた黒い手は一瞬にして突撃竜鱗兵を捕らえた。
「ほねかわばかりのりゅうなぞはらのたしにならぬ。されどかずをくらえばちがかろう。にげようともとらうるくろきうで、かつぼうのしゅをそのみでうけるがよい」
 捕らえられた突撃竜鱗兵はそのまま黒い手に取り込まれていった。

「寒いですか、熱いですか……? 辛き者よ、安らかに滅せよ」
 神威櫻閃の目の前に消し炭になった突撃竜鱗兵が転がっている。
 後方支援を行っていた神威櫻閃。
 だが今し方、敵の一群がフローラリア達の元へ特攻を仕掛けてきて、その妨害にこうして出向いたところだ。
「ここを通すわけにはまいりません。ゆえに、大切なものを護るため、私は鬼にも悪魔にもなりましょうっ」
 神威櫻閃がパラドクスを発動すると、周囲に触れるだけで凍り付いてしまう絶対零度の雪片が幾億も展開される。その雪片に地獄の劫火の如き灼熱の焔に乗せて撃ち出す。
 いくつもの火柱が上がり、突撃竜鱗兵が次々と灰に変わっていく。
「出来る限り、安らかに、穏便に、素早く、止めをさしましょう」
 防衛ラインを護るため、神威櫻閃は攻撃を続けた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【温熱適応】LV1が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【隔離眼】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【先行率アップ】LV2が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!

神山・刹那
お前らの目的はここの破壊なんだろうが、それをさせるわけにはいかねぇんだ
それに、ドラゴンと戦える機会なんてそうそうあるもんじゃない
楽しませてくれよ

マリススマッシュでこちらを殴打しようとしてきたら、残像を残す速さで動き、フェイントを織り交ぜて撹乱し、すれ違い様に斬り捨てる
避けられないなら、肉体改造で体を強化し、受け止めてから斬り捨てる
「ドラゴンもピンキリか。大将はもう少し楽しませて欲しいもんだ」


●戦いを求めて
 神威櫻閃の戦う樹木砦建設場所手前の防衛ラインへと駆けつけた神山・刹那(梟雄・g00162)は、到着早々に目の前に居た突撃竜鱗兵へと斬りかかった。
「お前らの目的はここの破壊なんだろうが、それをさせるわけにはいかねぇんだ」
 倒れ伏す突撃竜鱗兵を睨み、刹那は叫んだ。
「それに、ドラゴンと戦える機会なんてそうそうあるもんじゃない。楽しませてくれよ」
 戦いを欲する刹那は瞳を輝かせ、闘志を滾らせる。それが強い相手かもしれないともなれば、やる気は益々漲ってくる。
 龍の爪のような日本刀『覇龍』を構え、笑みを浮かべながら敵陣へと斬り込んでいく刹那。
「奥義、朱雀」
 戦場を高速で移動しながら突撃竜鱗兵へと斬撃を打ち込む。更に返しの刃でもう一太刀。
 あまりの斬撃の余波に、近くに居た突撃竜鱗兵も吹き飛ぶ。
「ドラゴンもピンキリか。大将はもう少し楽しませて欲しいもんだ」
 倒れる敵を見下ろし、残念と呟く刹那。
 刹那にとって、突撃竜鱗兵の強さは満足出来るほどではなかった。
 ならば指揮官はどうか。そう考えを巡らせるが、今はこの場を離れるわけにはいかない。
「とにかく今は防衛ラインの維持だな」
 覇龍を手に刹那は再び敵陣へと飛び込んでいく。
 その戦いぶりはまさに修羅のようだった。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【神速反応】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!

古鷹・絢鸞
アドリブ&絡み歓迎

僕は体育会系じゃないからね。スカアハの太鼓持ちには不向きだし、先に前線に出るとしよう

「目には目を、ドラゴンにはドラゴンを。出番だよ、龍」
【画龍点睛】で喚び出した水墨画の龍をジャッカーにぶつけるよ
もし竜鱗兵が援護にきたなら『雪割』の斬撃で応戦するケド、さすがに一人で複数相手は、ちょっと厳しいかな…
「露払いとはいかないかもだけど、少しぐらい消耗してくれると嬉しいね!」


奴崎・娑婆蔵
●WIZ



龍狩りだ
楽しい喧嘩になりそうでさァ

なんだお前さん方、噴く火の形が刃のそれじゃァありやせんか

なっちゃねえなァ
いみじくも剣の形を振ろうってんなら、こう遣うんでござんすよ


・妖刀『トンカラ刀』抜刀、敵勢に真っ向相対

・【精神集中】し敵を観察
・相手の攻撃の始点は口と知れている――呼吸を読み、咢の開度を観察し、また「体躯や首の全長」から「射出前にどれくらい照準を変えて来るか」を類推

・火を噴く刹那にその口腔目掛けて【闇刃放出】を叩き込み、太刀筋を大きく【薙ぎ払い】、顎関節を基点に斬り刻みに掛かる


手前、姓は奴崎名は娑婆蔵
人呼んで『八ツ裂き娑婆蔵』
剣の扱いにゃァちょいとうるせえ、しがねえ人斬り……竜斬りよ


アイネリス・レナリィ
アドリブ絡み歓迎

統率は取れている様だけれど……
それだけに過ぎないか否か、見せて貰うとしましょう。

敵群の周囲へ槍刃を撃ち込み【爆破】、爆炎による目眩しを行い
狙いを付けにくくなるよう仕向けます

炎の刃とは随分と器用ね
でも口からというのであれば、幾らでも避けようはある
頭および全身の動きを【観察】、死角へ潜り
頭部正面へ身を晒さないような立ち回りを

さて、炎を吹くのなら十分な呼吸も必要な筈
【精神集中】し胴体の膨らんだ部分へ目掛け『喰らいつく因果』を見舞い、その攻撃のリズムを崩してあげましょう

図体の大きさを利用しない手は無いわね
胴体への攻撃を重視しつつ、部位を問わず間断なくパラドクスを撃ち込み仕留めます


●指揮官の護衛
 戦場を迂回し、ドラゴン軍の前衛を避けて指揮官目前まで近づいた古鷹・絢鸞(自由と文化を愛する道楽者・g07624)。
 目の前には指揮官の護衛であるトループス級『蒼炎のジャッカー』達が立ち塞がっていた。
「スカアハと話すこともなかったから、先に前線に出てみたけど、これまた大群だねぇ」
 出迎えの多さに絢鸞はため息を吐く。
「目には目を、ドラゴンにはドラゴンを。出番だよ、龍」
 絢鸞は早速、見聞録と硝子ペンを取り出すと、水墨画を思わせる東洋の龍を描き出した。
 描かれた絵が実体化すると、龍の口から炎が吐き出された。
「露払いとはいかないかもだけど、少しぐらい消耗してくれると嬉しいね!」
 絢鸞の攻撃に蒼炎のジャッカーも応戦するように、口を開くと炎を吐き出す。炎は吐き出されたと同時、刃の形に変化すると絢鸞へと襲い掛かってきた。
 横に飛び退きなんとか炎の刃を躱す絢鸞。
「なんだお前さん方、噴く火の形が刃のそれじゃァありやせんか。なっちゃねえなァ。いみじくも剣の形を振ろうってんなら、こう遣うんでござんすよ」
 絢鸞の背後から声が響き、黒い斬撃が絢鸞の頭上を飛び越え蒼炎のジャッカーを襲う。
「露払い? そんなちっせぇ事言わずに、漢ならでっかく全滅させるくらい、言ったらどうでございましょう?」
 絢鸞が後ろを振り向くと、そこには全身包帯グルグル巻きの男――奴崎・娑婆蔵(月下の剣鬼・g01933)が立っていた。
「キミは……」
「手前、姓は奴崎、名は娑婆蔵。人呼んで『八ツ裂き娑婆蔵』。剣の扱いにゃァちょいとうるせえ、しがねえ人斬り……竜斬りよ」
「竜斬りか……ははっ。そりゃまた大きく出たねぇ。どうやら敵の数に圧倒されていたいみたいだ。僕もまだまだやらないとね」
「そうこなくちゃ。さあ、龍狩りだ。楽しい喧嘩になりそうでさァ」
 絢鸞が立ち上がると、その横に娑婆蔵が並び、妖刀『トンカラ刀』を抜刀した。
「ちょっとあなた達、先行しすぎですよ」
 その後ろから更に声がかけられる。
 やってきたのは眼鏡が特徴の女性、アイネリス・レナリィ(黒鉄の魔女・g01781)だ。怒っている様でその表情は険しい。
「ちょい、気が急いちまってね」
「本当にもう……絢鸞さんは無事ですか?」
「ああ。大丈夫だよ」
 無事を確認したアイネリスは、吊り上がる眉を下げると蒼炎のジャッカーの方へと向き直った。
「さて、統率は取れている様だけれど……それだけに過ぎないか否か、見せて貰うとしましょう」
 そう言うと、アイネリスは敵のど真ん中目掛けて、黒鉄の槍を生成し放り投げた。
 黒鉄の槍が放物線を描き敵陣中央の地面に刺さると、爆発。爆煙が目くらましとなる。
 攻撃を受け、敵陣から一斉に炎刃が飛来する。
「炎の刃とは随分と器用ね。でも口からというのであれば、幾らでも避けようはある」
 アイネリスは攻撃を観察しながら。難なく炎刃を躱していった。

「───龍」
 絢鸞の見聞録から龍が飛び出し炎を吐き出す。
 蒼炎のジャッカーが反撃しようと口を開く。
 その瞬間、待ってましたと娑婆蔵が構えた。
「八ツ裂きにしてやりまさァ」
 トンカラ刀を振り抜く。どす黒い殺気が太刀筋に乗せられ黒い斬撃となって放たれる。
 斬撃は蒼炎のジャッカーの開いた口へと飛んでいき、口から上を斬り飛ばす。
 切断された頭部がボトリと地面に落ち、続けて胴体が頭部の上に折り重なるようにして崩れた。

 絢鸞と娑婆蔵の二人が真正面で対峙している中、アイネリスはその隙に敵の死角へと潜っていた。
「さて、炎を噴くのなら十分な呼吸も必要な筈。図体の大きさを利用しない手は無いわね」
 息を吸い今まさに炎を吐こうとする瞬間。膨らんだ部位に黒鉄の槍を飛ばした。
 黒鉄の槍が刺さり爆発する。
 仰け反り天に炎を吐きながら悲鳴を上げる蒼炎のジャッカー。
「貫き、爆ぜろ」
 その後もアイネリスは胴体への攻撃を重視しつつ、次々と黒鉄の槍を撃ち込み続けた。
 爆発に次ぐ爆発に、蒼炎のジャッカーがやがて力尽き倒れる。
 その後も三人は敵陣で蒼炎のジャッカーと戦い続けた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【強運の加護】LV1が発生!
【狐変身】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV2になった!
【命中アップ】がLV3になった!

幻想弐伍漆式・神威櫻閃
連携共闘アドリブ◎

あう゛ぁたーる級様との決戦。
ぶれおべりす卿、さぞ格の高いどらごん様であるとお見受け致します。

何を想い、何を考え、何を求めておられるのでしょう?
その怒りや憎悪にも似た感情はどこへ向かうのですか?
若輩者で不束者の私如きには計り知れぬことなのでしょうか?

――たとえそうだったとしても、私がその“想い”受け止めます。

本当は使いたくありません……ですが、格上であることが明白であるのに使わずいれば私は生き残れないでしょう。

「こんな姿の私でも、皆様は嫌いにならないでしょうか……」

ぱらどくすを行使し、禍々しい妖気を纏った白狐で顕現します。
そなたに肉薄できた暁には尾の攻撃をお見舞い致しましょう。


古鷹・絢鸞
アドリブ&絡み歓迎

流石にドラゴンの操る炎そのものには耐えきれないが、その炎の力によって発生する熱波の中でも自由に動けるように【温熱適応】の力を借りるとしよう。

「どうにも、空中戦は苦手なんだけどねぇ…」
とはいえ、地上からちまちま銃撃してても埒が明かない。
ここは【行雲三昧】でブレオベリスの攻撃を掻い潜りつつ、翼や尻尾の付け根等の間接部を軍刀『雪割』で重点的に攻撃して、兎に角相手の機動力を削ぐことに注力しよう。
〆の大一番は他のディアボロスに任せるさ。

「蝶の様に舞い…って言えるような華麗さとは程遠いけど、いや悪いね!これが僕のやり方なもんで!」


湯上・雪華
絡み、アドリブ等完全受け入れ
重傷描写大歓迎

さて、本命ですね
竜の鱗は硬いと言うけれど、どれほどのものか試させていただきます
渇望抱く伽藍、参ります

クロノヴェータである竜の息吹を断ち切るのは初めて、ですね
両断できたら箔が付く、かな?なんて思うのは終わってからですね!
捨て身の覚悟はとうにできていますから
やるなら全身全霊、その角、鱗、打ち砕きます
迂回してては、力が逃げてしまうから、まっすぐ突き進みます
必ず息継ぎをするはずだから、ブレスの切れ目を狙いましょう
これが今の私の全力です!


神山・刹那
くくく。まさに龍
これこそ自然の暴威。神の化身と言われても不思議じゃない
が、俺はお前を超えて行く
俺には帰りを待っている奴がいる。俺の闘志、砕けるものなら砕いてみろ!無理だろうがな!

三奪で上空から急降下して尾での薙ぎ払いを狙うなら、神速反応で反応し、尻尾を踏み台にして肉体改造で強化した脚力で相手の頭上を取り、雲を裂き、大地よ砕けよと言わんばかりの渾身の一太刀で斬り捨てる
「刮目せよ!これが我が太刀筋なり!チェェェェストォォォォォ!」


奴崎・娑婆蔵
●POW



カハハ、さながら八熱地獄
しかし地獄へ里帰りはちと勘弁
あっしは当座、娑婆の土の上で寝起きするモンと決めているんでさァ


・敵の炎による熱気が行動に支障を及ぼし得る域と見たら【温熱適応】使用

・炎は、取り分け燃え広がる所に呑まれてしまうのが厄介と見る
・【フライトドローン】を適宜呼び出し足場として活用、炎に囲われぬように機動
・また、迫り来る炎には己の【火炎使い】も用いて抗する

・敵の攻撃がブレスであるなら、警戒すべきは口腔の開度と「吐く」に至る呼吸の緩急と踏む
・それらを観察し、発射予兆を常に予期しながら接近、火を吐かれる刹那に、咽喉――龍の首を【ティアーズリッパー】で【薙ぎ払い】更なる致命を見込む


アイネリス・レナリィ
アドリブ絡み歓迎

目には目を、といったところね。
お前自身が炎に耐えられるか……試してみましょうか。

炎に呑まれぬよう【フライトドローン】を足場・盾として利用
必要と判断したら【念動力】でドローンを押し飛ばし味方が利用出来るように仕向けます

剣刃・槍刃を重ね合わせ簡易的な盾を形成、ドローンと併用し炎を掻い潜りながら接近
【解き放つ応報】を発動、黒鉄の大剣を生成し足元から切り込んでいきます
スイングの瞬間、【火炎燐】による【爆破】を行い、爆風を利用して剣速を引き上げ猛攻を仕掛けます
狙いを定められないよう死角へ回り込みながら攻撃を続け敵の意識を散らしてしまいましょう


●油断の末路
「まさか、俺の軍が押されるとは……」
 ブレオベリス卿は驚愕した。
 指揮官として軍を任され、フローラリアを軽く蹂躙すればいいはずだった。
 自分が手を拱いている間に事は終わるとそう信じていた。
 それなのに結果はどうだろうか? 数十と居た手勢は倒れ、目の前にディアボロスが迫って来ている。
「ぶれおべりす卿、さぞ格の高いどらごん様であるとお見受け致します」
 そんなブレオベリス卿の焦りなどつゆ知らず、幻想弐伍漆式・神威櫻閃(白狐神社の箱入娘・g05509)は恭しく礼をする。
 その態度はブレオベリス卿のプライドを傷つけるのには十分で、ブレオベリス卿は神威櫻閃を睨みつけた。
「己の力を過信するからそういう事になるのです」
 そこに、怒るのは筋違いだと告げるアイネリス・レナリィ(黒鉄の魔女・g01781)。
「きっと、自分より強い相手と戦ったことがないんだぜ」
「格上との戦いを避けるのはもっともでございます。だが、あっしらを格下と侮るからこうなるんでさァ」
「そうそう。僕達のこと、ちょっとなめすぎだよねぇ」
「この、貴様ら……」
 神山・刹那(梟雄・g00162)、奴崎・娑婆蔵(月下の剣鬼・g01933)、古鷹・絢鸞(自由と文化を愛する道楽者・g07624)の続けざまの言葉に、ブレオベリス卿の怒りのボルテージは上がっていく。
「何を想い、何を考え、何を求めておられるのでしょう? その怒りや憎悪にも似た感情はどこへ向かうのですか? 若輩者で不束者の私如きには計り知れぬことなのでしょうか? たとえそうだったとしても、私がその“想い”受け止めます」
「どこまで俺を馬鹿にすれば気が済むのかっ! 部下がいなくとも、俺自らお前らを灰にしてくれるっ!!」
 全ての言葉が侮蔑の言葉に聞こえ、ブレオベリス卿は遂に激昂する。戦場において冷静さを失うことがどれだけ愚かな事かも知らずに……。
「さて、本命ですね。竜の鱗は硬いと言うけれど、どれほどのものか試させていただきます。渇望抱く伽藍、参ります」
 空気がビリビリと震える中、湯上・雪華(悪食も美食への道・g02423)は武器を構え先陣を切る。雪華に続いて他のメンバーも各々の武器を手に攻撃を開始した。

 簡単に怒り狂う相手だが、格上であることに変わりはない。神威櫻閃は全力で戦わねばと意を決してパラドクスを発動する。
「こんな姿の私でも、皆様は嫌いにならないでしょうか……」
 自分をさらけ出すのは怖い。それが異質なものであればなおの事。
 少しの不安を胸に、神威櫻閃は姿を変える。
 神威櫻閃の全身から妖気が溢れ、その姿は一瞬で三つの尾を持つ禍々しい妖気を纏う白狐へと変貌した。
 神威櫻閃が駆け出す。その速度は疾風の様で、一瞬にしてブレオベリス卿へと肉薄する。
 体を捻り、尾を振り下ろす。立て続けに繰り出される三度の攻撃は、雷撃の様な速さでブレオベリス卿に襲い掛かった。

「膂力には自信ないけど、やるしかないんだ。やるなら全身全霊、その角、鱗、打ち砕きます」
 肉体強化して、雪華が突進する。炎のブレスを浴びながらも雪華は前進を続けた。
「ちょっと、それは流石に無謀じゃないかい?」
「迂回してては、力が逃げてしまうから」
 心配する絢鸞の言葉に、雪華は首を横に振る。
 肉体強化は長くはもたない。故に迂回する余裕はないのだと、雪華はひたすら真っ直ぐ突き進む。
 そして、ブレスが止んだ瞬間。雪華が一気に距離を詰めた。
「これが今の私の全力です!」
 繰り出される雪華の一撃。それは見事にブレオベリス卿を捉え、その衝撃にブレオベリス卿の体が傾いた。
「時間切れです。後は任せますね」
 肉体強化が切れ、雪華がその場で膝をつく。
「分かった。キミは少しそこで休んでなよ」
 後を託された絢鸞は軍刀『雪割』を構える。
「どうにも、空中戦は苦手なんだけどねぇ……さて、今日こそ山の一つでも越えてみようか」
 宙を蹴り、翼や尻尾の付け根等の間接部を重点的に狙って、斬撃を浴びせていく。
「蝶の様に舞い……って言えるような華麗さとは程遠いけど、いや悪いね! これが僕のやり方なもんで!」
 決して致命的な一撃ではない。しかし相手の機動力を削ぐには十分。
「〆の大一番は他のディアボロスに任せるさ。頼んだよ」

「カハハ、さながら八熱地獄。しかし地獄へ里帰りはちと勘弁。あっしは当座、娑婆の土の上で寝起きするモンと決めているんでさァ」
「あの炎に呑まれるのは困りますね」
 飛ばした【フライトドローン】を足場に、燃え盛る地面を眺める娑婆蔵とアイネリス。
「頼まれたなら、やらない道理はないでございましょう」
「そうですね。私もそう思います」
「じゃあ、行くとしますか」
「ええ。では一緒に」
 娑婆蔵とアイネリスはドローンを飛び移りながら炎を掻い潜り、ブレオベリス卿へと接近していく。
 口元を観察し、次の炎を吐く瞬間を狙って娑婆蔵が飛び込む。
「餓鬼道〝刀途〟」
 すれ違い様に妖刀『トンカラ刀』を振り抜き、喉元を切り裂いた。
「目には目を、といったところね。お前自身が炎に耐えられるか……試してみましょうか」
 その間にアイネリスはブレオベリス卿の頭上に身の丈の数倍を超える巨大な剣刃を生成。
「崩れて、滅しろ」
 アイネリスが『火炎燐』入りの試験管を上空に放り投げる。試験管は放物線を描き剣の上に落下した。
 試験管が割れ、飛び出た火炎燐が激しく燃え上がり爆発を起こす。
 爆風によって加速した剣は、ギロチンの様にブレオベリス卿の首元へと直撃した。

「くくく。まさに龍。これこそ自然の暴威。神の化身と言われても不思議じゃない」
 ブレオベリス卿の攻撃に興奮する刹那。刹那にとって強者との戦いはいつだって闘志が滾る。
「が、俺はお前を超えて行く。俺には帰りを待っている奴がいる。俺の闘志、砕けるものなら砕いてみろ! 無理だろうがな!」
 ブレオベリス卿を踏み台に刹那は頭上高くまで跳び上がる。
 そして、日本刀『覇龍』を天高く振り上げた。
「刮目せよ! これが我が太刀筋なり! チェェェェストォォォォォ!」
 落下と同時に渾身の一太刀が振り下ろされる。
 その一撃は仲間達が繋いだ攻撃で傷ついた首元へ。
 確かな感触と共に、ブレオベリス卿の頭が胴体から切り離される。
 地面へと落ちたブレオベリス卿の頭には、驚きの表情が刻まれていた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【狐変身】がLV2になった!
【エアライド】LV1が発生!
【隔離眼】がLV2になった!
【一刀両断】LV1が発生!
【怪力無双】がLV2になった!
【建造物分解】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV5になった!
【ガードアップ】LV1が発生!
【命中アップ】がLV5(最大)になった!

最終結果:成功

完成日2022年09月23日