竜域への門

 世界各地のドラゴンの支配地域(ダンジョン)を守る『竜域への門』であるラキ火山ダンジョンを攻略してください。
 『アイスランドにあるラキ火山』の山頂部分が空に浮かぶ島がラキ火山ダンジョンです。
 ラキ火山ダンジョンを攻略し、隠された秘宝を手に入れる事で、世界各地のダンジョンの攻略を行うことが出来るようになるでしょう。
 ドラゴン達は、ラキ火山の発するエネルギーを利用し、世界各地のダンジョンに『侵入不可能な障壁』を張っているようです。
(手に入れた秘宝の数によって、攻略可能になるダンジョンが変化します)

熱毒宿しの黒鎖蛇迷宮(作者 ねこあじ
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#幻想竜域キングアーサー  #竜域への門  #ラキ火山 


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●黒鎖蛇迷宮
 黒い蛇が蠢くダンジョン。
 時折蛇に覆われた地面から黄色のガスが噴出し、ガスを受けた黒い蛇たちは刹那的に翼を生やして飛翔する。
 ここは竜鱗兵が力を試す試練の地。
 ダンジョンに入れば黒鎖蛇が脚に絡みつき、その者を熱で侵食する。
 ガスで変異し飛翔すれば、その者を覆うように進みを阻害する。黒繭のように包みこまれたその者は熱地獄を味わうことだろう。――もっとも時間が経てば翼は消えて、再び黒鎖蛇の姿に戻るのだが――。
 ダンジョンの主であるドラゴンは、竜鱗兵が強力なクロノヴェーダに進化することを楽しみにしながら、ダンジョンの奥深くで待ち受けている。


「集まってくれてありがとう。早速だけど、説明をしていくわね」
 ディアボロスの訪れを待っていたイリス・マーフィー(人間のリアライズペインター・g03321)は軽い一礼ののちに説明を始めていく。
「今回皆さんに向かっていただきたいディヴィジョンは、幻想竜域キングアーサー。ドラゴンたちは世界中に版図を広げていて、重要な地点を飛び地によって支配しているわ。そこに迷宮を作り、拠点としているの」
 世界各地の迷宮に繋がる竜域への門が、アイスランドのラキ火山の山頂にある。現在はここの攻略を進めている。
「アイスランド地域も例外なく海に変わっているから、海抜1700mくらいの地点に、ラキ火山の火口のみが浮島のように浮いている状態ね」
 ラキ火山のダンジョンを攻略すれば世界各地のダンジョンに挑むことが可能となる――それが今の見立てだ。
「ラキ火山のダンジョンは、クロノヴェーダの竜鱗兵のパワーアップに利用されているみたいで、入り口は常に解放されているわ。皆さんには、この解放されたダンジョンに挑んで、攻略を行なってほしいの」
 同時に、とイリスは続ける。
「ディヴィジョン攻略旅団の調査・探索も、出来れば一緒にお願いしたいのよね」
 ダンジョンの攻略には関係のないところなので、無理のない範囲でお願いしたい、という風にイリスは言った。ラキ火山内にはびこるクロノヴェーダの掃討戦となるだろう。

 パラドクストレインはラキ火山の火口から離れた、浮島の端に到着する。
 ディアボロスたちは、そこから火口まで歩いて移動することとなる。
 地図を確認し、頷くディアボロスたち。
「ラキ火山の火口に着いたら、ダンジョンに入る事を願うの。そうしたらダンジョン内部へと転移できるから」
 ラキ火山のダンジョンは複数あるようだが、今回のパラドクストレインに乗っていけば皆が同じダンジョンに飛ばされる。
「皆さんが今回挑むダンジョンは黒い蛇が蠢くダンジョンなの。見渡せるほどに広く、時々、黄色のガスが地面から噴き上げているわ。黒い蛇は挑戦者に絡みついてきて、黄色のガスは直接当たった黒い蛇に翼を生やすもので、そうなった場合、翼ある蛇は飛翔して素早く挑戦者を襲いに来るわ」
 どちらも熱と毒で挑戦者を蝕む。
 残留効果などで飛べそうならば飛んで地面の蛇を避けてもいいし、黄色のガスは穴を塞げそうな術があれば塞げる。
「見晴らしは良いけれど、ボスへの道は隠されているわね。ここ、下の階層へ続くダンジョンとなっているの。探索を続けていくと、ダンジョンのボスドラゴンと出会うことができるわ。ダンジョンに挑戦した竜鱗兵なら、現れたドラゴンに褒められてダンジョン探索の証を貰えるそうなんだけど――私たちディアボロス相手だと倒しにくるわね」
 イリスの言葉に「だよね」「知ってた」と頷くディアボロスたち。
「ダンジョン攻略の達成は、ダンジョンの主を倒すこと! これはセオリーね。ドラゴンはダンジョン維持のために常にエネルギーを消費しているみたいだから、本来の力は発揮できないみたい。倒すチャンスだと思うのよ」
 現れるドラゴンはブレオベリス卿。強烈な炎のブレスを操って攻撃してくるようだ。
 ダンジョンには迷宮の秘宝も隠されている。
「宝箱を飲みこんでいる黒蛇が隠された秘宝へのヒントを持っているみたいね。蛇はたくさんいるけれど、進むついでに探してみてはどうかしら?」
 もちろん、そのヒントを解き明かす必要はあるので、誰か挑戦してみるのも良いかもしれない。
 秘宝は今後現れるダンジョンの鍵ともなりうるだろう。
 イリスは説明を続けた。
「掃討戦対応となるクロノヴェーダは竜腕魔術士。このクロノヴェーダたちへの道も様々な方法で隠されているわね。皆さんが何か違和感みたいなものを覚えたら、そこにいるかも?」
 この辺りは現場判断となるだろう。任せるわね、とイリスは言った。

「秘宝を集めて、世界中の秘境のダンジョンに挑戦できるようになれば、そのうち世界の謎にも近付けそうな気がしない? 少しずつ、成果を重ねていきましょう!」


 火口から入ったダンジョン――点在する岩にディアボロスは立っていた。
 時先案内人が言ったように見渡せる広さ――否、果てが無いようにも思える。先は闇のようだ。上を見ればこれまた闇となっているが、光源らしきものが浮遊している。
 下を見れば黒く蠢く蛇の群れ。
 地面は見えず、鎖のような音や蛇の鋭い声が場に満ちていた。じわりとした熱は蛇たちが発するものだろう。
 その時、少し向こうでバシュッとガスが噴出する。光源よりも明るい黄色のガスに触れた蛇たちが翼を生やして飛翔した。
 熱と毒、襲ってくる蛇を対処し、恐らくは地面のどこかにあるであろう道を探さなければならない。
 ディアボロスたちはダンジョンの攻略を開始する――。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【士気高揚】
2
ディアボロスの強い熱意が周囲に伝播しやすくなる。ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の一般人が、勇気のある行動を取るようになる。
【傀儡】
1
周囲に、ディアボロスのみが操作できる傀儡の糸を出現させる。この糸を操作する事で「効果LV×1体」の通常の生物の体を操ることが出来る。
【飛翔】
2
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。【怪力無双】3LVまで併用可能。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【強運の加護】
4
幸運の加護により、周囲が黄金に輝きだす。運以外の要素が絡まない行動において、ディアボロスに悪い結果が出る可能性が「効果LVごとに半減」する。
【照明】
1
ディアボロスの周囲「効果LV×20m」の空間が昼と同じ明るさに変化する。壁などで隔てられた場所にも効果が発揮される。
【フライトドローン】
1
最高時速「効果LV×20km」で、人間大の生物1体を乗せて飛べるドローンが多数出現する。ディアボロスは、ドローンの1つに簡単な命令を出せる。
【腐食】
1
周囲が腐食の霧に包まれる。霧はディアボロスが指定した「効果LV×10kg」の物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)だけを急激に腐食させていく。
【罪縛りの鎖】
1
周囲に生き物のように動く「鎖つきの枷」が多数出現する。枷はディアボロスが命じれば指定した通常の生物を捕らえ、「効果LV×2時間」の間、移動と行動を封じる。
【浮遊】
2
周囲が、ディアボロスが浮遊できる世界に変わる。浮遊中は手を繋いだ「効果LV×3体」までの一般人を連れ、空中を歩く程度の速度で移動できる。
【勝利の凱歌】
2
周囲に、勇気を奮い起こす歌声が響き渡り、ディアボロスと一般人の心に勇気と希望が湧き上がる。効果LVが高ければ高い程、歌声は多くの人に届く。
【友達催眠】
1
周囲の一般人を、誰にでも友人のように接する性格に変化させる。効果LVが高いほど、昔からの大切な友達であるように行動する。
【過去視の道案内】
1
移動時、目的地へ向かう影が出現しディアボロスを案内してくれる世界となる。「効果LV×1日以内」に、現在地から目的に移動した人がいなければ影は発生しない。
【完全視界】
1
周囲が、ディアボロスの視界が暗闇や霧などで邪魔されない世界に変わる。自分と手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人にも効果を及ぼせる。
【活性治癒】
1
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【使い魔使役】
1
周囲が、ディアボロスが「効果LV×1体」の通常の動物を使い魔にして操れる世界に変わる。使い魔が見聞きした内容を知り、指示を出す事もできる。
【パラドクス通信】
2
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【クリーニング】
1
周囲が清潔を望む世界となり、ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建造物や物品が、自動的に洗浄殺菌され、清潔な状態になる。
【通信障害】
1
ディアボロスから「効果LV×1,800m半径内」が、ディアボロスの望まない通信(送受信)及びアルタン・ウルク個体間の遠距離情報伝達が不可能な世界に変わる。

効果2

【能力値アップ】LV5 / 【命中アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV3 / 【ガードアップ】LV2 / 【反撃アップ】LV5(最大) / 【リザレクション】LV1 / 【先行率アップ】LV1 / 【ドレイン】LV1 / 【アヴォイド】LV3 / 【ダブル】LV2 / 【ロストエナジー】LV2

●マスターより

ねこあじ
 ねこあじです。
 竜域への門シナリオとなります。
 よろしくお願いします。

 ①ダンジョン探索を進めないと、ボスに辿り着くことが出来ません。
 探索の際、秘宝へと繋がる謎を手に入れられることがあります。

 ②謎を手に入れることができたなら、迷宮の秘宝へ挑戦することができます。

 ③こちらはディヴィジョン攻略旅団の調査・探索による選択肢シナリオです。
 探索して敵を見つけ出す必要があります。
 同じダンジョン内にいますが、水面下でお仕事をしていて、わざわざ姿を現わす必要性がないので隠れています。

 ④強靭な体躯を持ち強烈な炎のブレスを操る、ダンジョンの主であるドラゴンです。
 このボスを倒したらシナリオ成功となります。

 それではプレイングをお待ちしております。
45

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


ストロベリー・メイプルホイップ
お宝も気になるけど、今回のドラゴンさんは初めてだね。
どっちも気になるしお宝とボスを目指してレッツ探索!

【閃光の吐息】による【照明】で照らしながら進むよ!
光球は周囲に展開して、暗闇から蛇が飛び掛ってこないように警戒するよ。
ガスが噴出す場所を見つけたら【風使い】でガスが蛇に掛からない様に押しとどめて、その間に穴を適当な岩で塞いでいくね。

蛇さんは電磁槍につけた拡張武装による光弾で【連射】【制圧射撃】で【破壊】するね!
一塊になってる場合はチャージショットによる【砲撃】で纏めて粉砕するよ。
飛んで接近してきたら、電磁槍で叩き落ーす!

ごめん、沢山の蛇さんに群がられるってのも少し興味あるけどまた今度ね!


トマス・マロリー
ようやく騎士の名を騙るトカゲが出てきた…さっさとダンジョン踏破してぶった斬ってあげなきゃね。

マロリンのブレスで蛇もガスも吹き飛ばしながら進むよ。蛇の歴史には『挑戦者に倒されてまともに動けなくなっていた過去』、ガスの噴出口には『落岩に穴を塞がれた過去』をそれぞれ書き加えて以降脅威にならないようにする。
あと、周囲をふわふわした雰囲気にすることによる【浮遊】で常に浮いてダンジョンを進んでいくよ。変に転んだりしても嫌だし、見逃してた蛇に噛まれる可能性もあるから保険としてね。

マロリン、警戒しっかりね。私も気をつけるけどさ。
仮にブレスを乗り越えてきたやつがいても両断するよ。
…あっ、ヒント持ちも探さなきゃ。


アリシア・グレンヴィル
蠢く黒蛇のダンジョンですか。見るも足を進めるも気が乗りませんが……この先にドラゴンが待っているというならば、私は行きましょう。彼の者を滅するのが、私の生きる意味なのですから。

黄色のガスや地面の蛇は大剣にで打ち払いつつ、≪神蝕呪刃≫の力で近くに【腐食】の効果を。ガスの噴出口を腐らせて塞ぐとしましょう。最悪、飛んでくる蛇を数匹突っ込んで塞ぐのもアリですね。


 シャリシャリ、シャラ。
 シャーッ。
 鋭い蛇の声があちこちから聞こえてくる。
 うねり、交差しては絡まり合い、進んでいくたくさん蛇は完全にダンジョンの地面を覆っている。
「うわあ、蛇がたくさんだ~っ」
 興味津々といった様子の明るい声はストロベリー・メイプルホイップ(ドラゴニアンのレジスタンス諜報員・g01346)のもの。どこか陰鬱なダンジョンに光が差したような雰囲気となった。
「どんなドラゴンさんがダンジョンの主なんだろう? お宝とボスを目指してレッツ・探索! だね!」
 ストロベリーの声に、うん、と頷くトマス・マロリー(二次創作字書き騎士・g01865)はとっても朗らかな、にこやかな笑みを浮かべている。
「さっさとダンジョン踏破して、トカゲをぶった斬ってあげなきゃね」
 にっこり。
 『推しの名を騙るトカゲ』に付き従っているとされるブレオベリスは、あのブレオベリスだろうか否そんなことはどうでもいい。トカゲ(ドラゴン)を倒し、歴史を取り戻し、推しの物語をベースにしたソーシャルゲームの新規シナリオを堪能したい――復讐者たりえる意志が彼女を奮い立たせる。
 アリシア・グレンヴィル(亡国の騎士・g00397)もまたこくりと頷く。
「……この先にドラゴンが待っているというならば、私は行きましょう。彼の者を滅するのが、私の生きる意味なのですから」
 漆黒の大剣を背にしたアリシアの眸はどこか影が差している。国を失い、ドラゴンへの復讐を胸に、今、ここにいる。
「それじゃあしゅっぱーつ!」
 ストロベリーが口から光る球体を吐き出して、周囲を明るく照らす。閃光の吐息で作られた光源は熱こそないが光量の調節はできる。
 明るく照らされた周囲に黒鎖蛇とその更なる陰影が不気味に伸びたり蠢いたり。
「…………」
 アリシアはちょっとだけ目を眇めた。ここに踏み込むのか、と少々遠い目になり、自身を叱咤する表情へと変化した。
(「見るも足を進めるも気が乗りませんが……」)
 先には復讐すべきドラゴンがいる。Uroborosを抜き、着地ともに周囲の蛇を打ち払う。
 私も! とストロベリーが電磁槍を振るえば雷電が駆け、低空飛行なる光弾が撃ち出された。地を這う蛇を光弾がなぎ払っていく。
「マロリン、警戒もしっかりね。さ、行こう!」
 トマスがミニドラゴンのマロリンに声を掛ければ、分かった! という風にマロリンの尾がぶんと振られ、編集属性のブレスを吐き出す。
 文字の羅列のようなブレスを叩きつけた蛇群へ、Attention③を書きつけるトマス。蛇の持つ歴史に、ふんわり世界観が書き加えられる――『挑戦者に倒されてまともに動けなくなっていた過去』――ブレスに当たった蛇たちがしおれたように止まった。
 ふわふわな歴史に惑わされた空間が、つられて浮遊可能なものとなる。
 ガスが噴出すれば蛇たちは翼を生やし飛んでくるのだが、アリシアとストロベリーの攻撃によって近付かれる前に撃墜されてゆく。
 ストロベリーのブレスによって発生した風がガスを吹き飛ばし、蛇の変異を阻害した。
「噴出口に蛇、詰めますか?」
 ガスの対処を考えていたアリシアが動かなくなっている蛇を見下ろして、呟く。
 あんまり触れたいものではない。
「もしくは――」
 大剣を噴出口へと突き立てる。
「直に塞ぐか、ですね」
「その案で行こうかな。落岩に穴を塞がれた過去を書き加えてみるね」
 そのものを編集するブレスがマロリンから放たれれば、噴出口からぴたりとガスが止まった。アリシアが剣を抜けば周囲の土塊が瓦解する。
「何だかお掃除してる気分になってくるね~」
「本当だね。蛇たちが少なくなれば、ヒント持ちの蛇も見つかる率が高くなるかな?」
 ストロベリーとトマスが会話しながら蛇たちを行動不能にしていく。
(「ドラゴンのダンジョン……」)
 アリシアが意をこめた一刀を放てば、蛇たちが両断された。
 ドラゴンへと至る道が拓かれてゆく。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【照明】LV1が発生!
【浮遊】LV1が発生!
【腐食】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!

ラウム・マルファス
うわあ、蛇だらケ。怖いナァ。フライトドローンに乗っておこウ。飛んでくる蛇は薬品で撃ち落とせば大丈夫カナ。冷却剤をばら蒔いて少しでも動きを鈍らせよウ。Rewriterで蛇の体内物質を把握して、解毒薬も生成しておくヨ。
手持ちのドローンを探索型に換装して、複数方向を1度に捜索するヨ。ライトやセンサーも揃ってるから、見えない隠し通路とかも見つけられるカモ。標的は宝箱を飲み込んだ蛇と魔術師の発見を優先。頭上方向も探索しないとネ。熱やガスでドローンが落ちた場合は対処できそうな薬品を搭載したドローンを再派遣。
怪しそうな所を見つけたらドローンに乗ったまま直接行って調査しよウ。観察や情報収集は得意なんダ。


宇迦野・青嵐
うえー、蛇はあんまし得意じゃないなぁ。
でも迷宮踏破のために、我慢我慢……。

相棒のシナトを「召喚」してから進もう。
蛇が来たら『管狐影縛法』でガブッと噛ませて【傀儡】の糸を繋げちゃう。
操った蛇に迷宮の道案内をさせれば楽に進めると思うんだ。
15匹が上限だから、それ以上は蛇同士戦わせて対処しようかな?

黄色いガスを見つけたら手持ちの蛇に浴びせてみよっと。
翼が生えれば偵察に使いやすくなるはずだし。
わたし自身は「オーラ操作」で気流を作ってガスから身を守るよ。

宝箱を食べた蛇は狭いところに隠れられないはずだよね。
同じ蛇なら匂いとかで見つけられないかな?
って、これじゃまるで蛇使いだよ。もっと可愛い動物がいいよー!


井手口・倖詩
ダンジョン攻略って浪漫っすよねー
…まあ、インドアには辛過ぎるんすけれど

さあさん、手伝いお願い
悪魔に抱きかかえられて浮遊
大量の蛇に取り囲まれたらトラウマ不可避
だから絶対にまともに相手しない
…とはいえガスはその侭だから
翼を生やした蛇が飛んでくるってのは勘弁
茹だる熱も何とかしたいし
此処はいっちょう涼しくなりません?
さあさんを召喚したのは、氷系の魔術が使えるから
犇く蛇を凍らせてしまえば
多少ダンジョン探索も楽になるかも
死角とかガスにも気を付けて進んでいく
少し上から周囲を観察
宝箱を呑み込んでそうな蛇はー…っと

タブレットでマッピングとか出来たら
めっちゃ燃えるんすけれど

◆さあさん:メカクレゴシックナース系悪魔


 うぞうぞ。しゃりしゃり。ざりざり。
 見えぬ地面を確かに這う音がして、うねる蛇同士が擦れ合う音がして「シャーッ」という蛇独特の威嚇声も聞こえたりして。
 岩石の上から見下ろせば岩に沿って流れていく蛇たちの姿。
「……うわあ、蛇だらケ……」
 ラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)がやや引いた声で呟いた。
「うえー、蛇はあんまし得意じゃないなぁ」
 と、宇迦野・青嵐(浮かれ狐の羽化登仙・g02096)が腕を擦りながら言えば、うんうんとラウムが頷く。
「怖いよネェ」
「でも迷宮踏破のために、我慢我慢……っ」
 精神年齢は年相応な青嵐は、一度ぎゅっと目を瞑ってから決意したように見開く。
「そして流れるようなフライアウェイ」
 井手口・倖詩(コンダクタ・g03394)の言葉に「え?」と振り向けば、倖詩の示した先にはフライトドローンに乗るラウムの姿。
「えっ、飛んでくの!?」
「怖いからネ」
 もっかい言うラウム。
「大量の蛇に取り囲まれたらトラウマ不可避っすから。さあさん、手伝いお願い」
 倖詩がgrimoireをタップすればパラドクス――Command_floatが発動し、次の瞬間には独特な音階に紡ぎ現れた悪魔のさあさんに抱えられてた。ゴシックナースな衣装は可愛らしくも色気が溢れている。
「…………」
 じいっと男子陣を見遣る青嵐。
 空いてるドローンに乗る? というラウムの言葉もあったが、幸い、浮遊の残留効果がダンジョン内に構築されていて青嵐も浮遊して進んでいくことにした。

 ガスを受けて変異した蛇たちが飛んでくるのに気付いたラウムが、薬品を投げつけて撃墜する。
 警戒して、飛行する蛇に気付けば撃ち落とし、というその様はFPSでもやっているようだ。
「ダンジョン攻略って浪漫っすよねー……まあ、インドアには辛過ぎるんすけれど」
「分かルー」
 倖詩とラウムのどこかローテンションな男子トークが繰り広げられている。
 先んじたディアボロスたちの進みのおかげか、蛇が多少減ったダンジョン内は熱量の差異も生まれていた。
 だが、ある場所を通れば茹るような熱。違和感を覚えた倖詩が下を見れば、地面は蛇で埋め尽くされていたが、何とも挙動がおかしいような。
 下に飲みこまれていくような動きをしている。
「さあさん」
 倖詩の言葉に応じてさあさんが魔術を施行すれば氷雪に侵食された蛇たちの動きが鈍くなっていく。
 そこへラウムのドローン群が冷却材を散布すると瞬く間に蛇たちは動かなくなった。
「あ、ねえ、ラウムくん、蛇、ちゃんと見たいって言ってたよね?」
 青嵐の声に振り向いてみれば大きめタイプの蛇が口を開けてスタンバイしていた。
 クダギツネのシナトがガブッと噛んだ蛇は傀儡の糸が繋がれて、青嵐の意のままに操られている。
 若干仰け反りながら蛇をRewriter越しに見たラウムが解毒薬を生成する――これは掃討戦対象となる竜腕魔術士のポイゾナスエアに対処できる解毒薬となるだろう。
 翼を生やした蛇を操って青嵐が周囲を探る。空飛ぶ蛇の動きに釣られたのか、向こうに「挑戦者」がいると認識したのか、動ける蛇たちが少しずつ流れていった。
 倖詩が見つけた挙動のおかしな蛇たちが徐々に移動すれば、殊更動きの鈍い蛇に気付く。ツチノコみたいに胴部が膨らんでいる蛇だ。ちろりと出た舌は青い。
「「いた!」」
 青嵐と倖詩が同時に声を上げるが、直ぐに蛇は紛れてしまう――咄嗟に操る蛇に舌を出させて臭いを感じ取らせた青嵐が件の蛇を追う。
「宝箱を食べた蛇は狭いところに隠れられないはずだよね」
「大きな穴の中に行こうとしてるっすねー」
「蛇で追うー! ってこれじゃまるで蛇使いだよ。もっと可愛い動物がいいよー!」
 青嵐の切実な声。
「ドローンにも追尾させよウ」
 蛇の捌けた大きな穴へと入っていったラウムのドローンたちがライトで周囲を照らす。
 いくつかの穴――どこかへ通じる道が在ったのだろう、蛇の姿は消えていた。
 しかし。
 洞窟のようになっていたその場所には台座があり、そこに天秤があった。大きさは普通の天秤だ。それぞれ両側に天秤の大きさに合わせた白と黒のドラゴンの石像が鎮座し、数字が刻まれている。

 白のドラゴンの方には、
 『2 1 4』
 黒のドラゴンの方には、
 『4 4 4 2』

 奥には小さな扉があった。
 秘宝の眠る部屋だろうか――けれどもそれを解く謎が――。
 タブレットでマッピング入力をしていた倖詩が場所を登録し、秘宝のありそうな部屋を見つけたこと、アオジタトカゲみたいな、ツチノコみたいな蛇を逃したことを伝えた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【傀儡】LV1が発生!
【浮遊】がLV2になった!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!
【能力値アップ】がLV2になった!

ヒース・クリフ
「ダンジョンに秘宝。良いね、男の子の浪漫がここにはある」
【無限の武具】で松明を作り、展開式装甲【無貌】を全体を包むように展開する。防御力は落ちるが蛇の牙ぐらいなら防げるはずだ。
息苦しく感じるなら、酸素マスクと小型の酸素ボンベも作ろう。酸素自体を生成し続ければ酸素が切れる事も無い。

松明を手にダンジョンに入り、ガスが噴き出る穴があれば適当な岩を作り出して埋めておく。穴が無い場合はガスを浴びないように回避しつつ、ガスに触れて飛んできた蛇を松明で焼き払う。
秘宝に繋がる謎を飲み込んでそうな蛇を探しつつ進む。
レビの歌声が下から返ってこないかも確認しながら進む。聞こえ方に異常があれば空洞があるかもしれない。


一ノ瀬・綾音
よーっし、ダンジョン探索だー!はりきっちゃうぞー!

さてさて、厄介なのは蛇とガスだね。で、蛇にガスが当たると面倒、と。
なら、【風魔法】を使ってガスが蛇に当たらないように吹き飛ばしちゃうよ。
蛇の方にもこれ当てたら風圧でぶっ飛ばしてガスが当たらないようにしたり壁に当てたりできるかな。ただ壁に当てすぎると新しいガス噴出口ができそうだから、ほどほどに…むしろ蛇と蛇とをぶつけさせちゃうとか他のみんなのパラドクスの効果範囲に飛ばして餌食になってもらうとか。

あとは宝箱を飲みこんでる蛇がいるんだっけ?なんか他と違ってそうな蛇と書いたら優先的に他の蛇との激突や他のみんなのパラドクスの餌食になるよう狙ってみるよー。


レビ・アンダーソン
蛇とガスが襲って来るって?
中々面白いアトラクションだね〜!

蛇は【Soul shout】による大声で倒すよ
音波攻撃なら何処から襲って来られても来る前に倒せるし、飛んで来ようが関係ないよ
ガスは『強運の加護』で運悪く当たらないようにしよう
こればかりは運だね!

道は他の味方に任せるとして、僕はずっと歌って防衛に努める
運良く音波による衝撃で道が現れたり……流石に都合が良すぎかな?

ヒースが歌声で空洞を探すみたいだから、偶に声質を変えたりしてみようかな
閉所で響き易い音ってのもあるからね


「よーっし、ダンジョン探索だー! はりきっちゃうぞー!」
 蠢く黒鎖蛇たちの音もかき消すが如くの明るい声で、一ノ瀬・綾音(綺羅星の如く・g00868)がえいおーと腕を振った。
「すごいね、蛇だね。中々面白いアトラクションだね~!」
 岩場に沿って流れるように移動していく蛇たちと、遠くガスが噴出する音に耳を澄ませてレビ・アンダーソン(破壊のサウンドソルジャー・g00056)が言う。
「おまけに秘宝付き」
「ダンジョンに秘宝。良いね、男の子の浪漫がここにはある」
 ヒース・クリフ(達人【生き方】・g00411)もまたひとつ頷いた。パラドクス・無限の武具を発動させると松明が周囲を煌々と照らした。四方は蛇の海のよう。
「あっ、蛇がこっちに飛んでくるよ」
 遠くを眺めていた綾音が告げると、レビがちょっと耳を塞いでいてねと二人に声を掛けた。
 次の瞬間。
「AAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!」
 突然のシャウト。魂を込めた全力の叫びが稲妻のように放たれ、空気がビッと震えた。
 蛇の優れた聴力は黒鎖蛇にも適応されているようで、一瞬にして翼を生やした蛇がばたばたと落ちていく。ついでに近くの地面の蛇も失神していた。
「すごいすごい! これでしばらくは安心だねっ」
 岩上からぴょんと飛び降りた綾音が歩き出す。
「僕はずっと歌って防衛につとめるから、道を見つけるのは任せるね」
「うん! 任されたよ~!」
 先を進む綾音とヒース。
「待った。蛇溜まりがあるぞ」
 溝のような部分を這っていく蛇たちはレビのシャウトから運よく逃れた蛇たちだ。近付けば熱が篭ったような空気。左腕から全体に、展開式装甲【無貌】に覆われたヒースが身を屈める。
 レビの声は今や反響を探る高低音を交互にした奏でを紡いでいた。
 その時、横溝からガスが噴出し、咄嗟に綾音が風魔法を放った。旋風がガスを上部へとさらい、下部の蛇たちを退けるように吹き飛ばす。
「レビ君、お願い!」
 綾音の声に応じてレビのSoul shoutが放たれ、違う旋風に巻き取られ吹き退けられた蛇たちが失神した。
 風が地面を抉ったり、壁にぶつかったりしないよう気を付けながら綾音が風を繰る。

 井手口・倖詩たちがアオジタトカゲみたいな、ツチノコみたいな蛇を発見し、逃したという情報をもたらした。
 穴へ這い降りていった蛇は地中に潜ることも出来るのだろうか?
 冬眠する蛇のことを思い出しながらヒースが溝に降りて探っていく。結構な深さだ。
「ヒース君、大丈夫?」
 風魔法の余波でガスを飛ばしている綾音の声に、ひらり手を振って応えるヒース。彼女のおかげで視界はクリアだ。酸素マスクと小型の酸素ボンベがあるから呼吸にも問題はない。
 レビの歌声が渡り――返ってくるところがある。ガントレットを通じて鎚を実体化させ、打ち付ければぼろりと溝壁が崩れた。
 一度、二度。叩きつければ空洞――そこには先のディアボロスたちが放った冷気にあてられたのだろう、腹の膨らんだ蛇が蹲っている。
 どうやらこの溝はさらに下層へと続く路になっているようだ。熱気が流れてきていて、この先がドラゴンの元へと通じているのだろう。
 腹の膨れた黒鎖蛇に触れてみると、蛇は溶け、宝箱だけが残る。

 宝箱の中には文字の掛かれた羊皮紙と、7つの石。
 赤い石が2つ。
 青い石が4つ。
 緑の石が1つ。
『ドラゴンに石を捧げよ』
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【強運の加護】LV2が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【先行率アップ】LV1が発生!
【リザレクション】LV1が発生!

●秘宝への謎
 ディアボロスたちが見つけた場所のひとつ。
 洞窟のようなその部屋には台座があり、そこに天秤があった。大きさは普通の天秤だ。
 それぞれの両側に天秤の大きさに合わせた白と黒のドラゴンの石像が鎮座し、数字が刻まれている。

 白のドラゴンの方には、
 『2 1 4』
 黒のドラゴンの方には、
 『4 4 4 2』

 奥に小さな扉があるのでそこに秘宝が収められているのかもしれない。
 蛇が抱えていた宝箱には文字の書かれた羊皮紙と、7つの石が入っていた。
 天秤皿は7つの石がすべて乗せられるぐらいの大きさだ。

 赤い石が2つ。
 青い石が4つ。
 緑の石が1つ。

 『ドラゴンに石を捧げよ』――羊皮紙には、そう書かれている。
●アヴァタール級との決戦・ブレオベリス卿
 下層へ続く路をいく。
 時に広場、一本道の階層があり、壁が常に蠢いている――壁を隔てた向こう側に蛇が這っているような錯覚。
 熱の気流を逆行すれば、赤と黒で彩られた広い場所へと出た。真っ直ぐに伸びた太い柱、天井はアーチ状となっている。
『来たか、挑戦者よ――』
 朗々とした威厳ある声が響き渡り、空を震わす。
 が。
『む。貴様たちは何者だ。竜鱗族のものでは無いな。迷い子か。面倒だ、喰ろうてやろう!』
 問いかけておきながら勝手にディアボロスの行く末を決める。
 大きな赤い翼を広げ厚い飛膜が虚空を叩けば、ブレオベリス自身が熱を放出しているのだろう、余波となる突風は炎の匂い。

 クロノヴェーダとディアボロス戦いは彼我の距離を障害としない。
 常に書き換えられていく戦場。
 逆説連鎖戦による一撃をブレオベリスへと叩きこめ!
ヒース・クリフ
「良し、この程度なら俺でも解けるな。回収させてもらおう」
白のドラゴンの方には、「赤緑青」
黒のドラゴンの方には、「青青青赤」の石を天秤に乗せる
石の重さが僅かに違っていて、順番通り乗せないと反応しないかもしれないので、乗せる順番も一応合わせておく

扉が開いたら素早く罠や蛇がいないかを松明で照らしながら確認。扉が閉まってしまう事も警戒し、取る時も素早く行う

取れたら【クリーニング】で秘宝を綺麗にしてどんなものか軽く確認しつつ【無限の武具】で秘宝が収まるぐらいのバッグを作り出し背中に秘宝が来るようにバッグをたすき掛けする。絶対に壊れないので体に縛り付けておけば安心だ

「後はボスを倒すだけだな待ってろよ皆!」


「良し、この程度なら俺でも解けるな。回収させてもらおう」
 あまりにも難しいものなら相談も視野に入れていたヒース・クリフ(達人【生き方】・g00411)であったが、数と数字を照らし合わせる謎は分かりやすいものだった。
 竜鱗兵にも簡単なダンジョンから難しいダンジョンへと挑戦していく流れとかがあるのかもしれない。そのための秘宝集めなのだろう。
 白ドラゴンの前の天秤皿には赤、緑、青の石を順番に置く。
 石を持ってみれば分かることだが、色によって重さが違う。念のためとドラゴンに捧げる石を数字の順番に置いた。
 天秤の片方がギッと音を立てて沈み、歯車がかみ合い回る音が扉から聞こえた。
 今度は黒のドラゴンの前の皿に青の石を3つ、残った赤の石を1つ置く。
 ギギギッと天秤が沈み、扉からは今度はゆっくりとした歯車の音。僅かに白ドラゴンの前の天秤皿が上回ったその瞬間『ガチン!』と扉の解錠が行なわれた。
「お、開いた」
 時間が経てば閉まる可能性もある。扉に手を掛けたまま松明で周囲を照らし、蛇も罠も無いことを確かめた。
 扉の向こうには赤いドラゴンの像があってその手にはくすんだ灰色の石があった。
 一度手を翳して振る。ドラゴンの石像に反応は無く、再び罠が無いことを確認し終えたヒースは『秘宝』を手に取った。ずっしりとした石だ。
「ずっとここにあったんだろうか……」
 砂埃が被っていたが、ヒースが自身に寄せた瞬間に埃は払われ、原石は清潔な状態となった。くすんだ灰色は虹の彩光を含む乳白色の石となり、まるで月長石のようだ。
 カッティングはされていないがきちんと磨かれているのか、松明の光に照らされると独特な輝きをみせた。
 次のダンジョンや飛び地が明らかとなるかもしれないそれを持ち帰るべく、新たな無限の武具を顕現させる。ストラップ付きのカバンだ。
 秘宝を入れ、石が背中にくるよう調整したらたすき掛けに背負う。
 無限の武具はヒースが気絶したり、死んだりしない限りは絶対に壊れないので体に縛り付けておけば安心だ。
 今頃は竜腕魔術士を相手にした掃討戦も進んでいることだろう。
「後はボスを倒すだけだな待ってろよ、皆!」
 既にブレオベリス卿への道は開かれている。
 先行した仲間に追いつくべく、ヒースはダンジョンを進んでいくのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【強運の加護】がLV3になった!
効果2【アヴォイド】がLV2になった!

ザネ・ティシュトリヤ
ラキ火山内の掃討戦に向かうよ
まずは隠されたクロノヴェーダがいる道を探さないとね
違和感か……秘密のスイッチや仕掛けでもあるのかな?
自然の中に人工的なものが潜んでいるかも
丁寧に【観察】していこう
運も味方してくれるといいけど【幸運】

こちらの作戦でも蛇は出るのかな
見つけたらシリウスバルクスを向けて
【高速詠唱・氷雪使い】で威嚇、必要なら討伐
蛇なら急な温度変化は苦手だろう
蛇が出て来た穴があれば、そこから道を辿れないかな

魔導士を発見したら素早い対処を
時よ止まれ、『アイスエイジブリザード』
敵が呪術を使う前に凍らせてその口を閉じさせよう
吹雪で視界を奪いながら追撃、油断しないように確実に数を減らすよ


 黒鎖蛇が蠢く迷宮では至る所に蛇がいた。
 第一階層はだだっ広い場であったが、下層へ進めば横穴のような路があちこちにある。
「違和感か……秘密のスイッチや仕掛けでもあるのかな?」
 ザネ・ティシュトリヤ(砂漏の民・g02961)はシリウスバクルスの星々に溜めた魔力を解き放ちながら歩みを進めていく。
 氷と雪の力が蛇の動きを鈍らせていった。
「ここ、変な風に穴があるね……」
 冬眠したかのように動けなくなった蛇が地面へと落ちれば、ぼこぼこと穴の開いた壁がそこにはあって何となくのぞき込む。
 穴を通してふと魔力の流れを感じ取ったザネはすぐに思考と、シリウスバルクの天体を巡らせた。
 傾けていた砂時計を正位置に戻したかのように司教杖を通し魔力が流れ込み、場が冷気に満たされる。
「時よ止まれ、アイスエイジブリザード」
 発動するパラドクスは、敵群を凍てつく吹雪で覆い尽くすもの。
「――っ! 何者だッ」
 穴だらけの壁の向こうにいた竜腕魔術士たちが気付いたのはザネの襲撃を受けてからだ。
 吹雪に呑まれた敵が赤ドラゴンの腕を振るえば、魔力の圧が叩きつけられたのだろう、壁が砕け散った。
 瞬時に飛び退いたザネが杖を構えれば、敵から冷気を斬り裂く風の刃が放たれる――だがザネは魔術の質を更に一段階引き上げた。
 精緻を繰ることが容易くなった戦場にて吹雪を凝縮させ叩きつける。敵魔術士の風刃が幾筋かザネを斬り裂くが、初手襲撃からの優位は変わらない。
 氷雪の魔術に覆われた戦場にて。
 凍り付いた竜腕魔術士たちはそれ以上の行動を赦されず、地面へと倒れ伏すのだった。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!

十六夜・ブルーノ
こそこそ隠れて何をしているのか
とっても気になる
きっと良からぬことだろうし
阻止すれば歴史侵略者へ抗ずる一歩になるはず
精一杯努めようね、ドゥー

隠し部屋にいるのか
時空を捻じ曲げているのか

ブズーキを奏でて音の反射に耳を済ませよう
耳はいいんだ
違和感はないだろうか

更にじゃんと弦を爪弾けば
霊気が目に宿る
【完全視界】だ
どんな些細な違和感も見逃さない
まるっとお見通しだ

音と視覚を合わせれば…
ほらそこにいた

禍々しい姿だ
そんな腕で食事やトイレはどうするんだろう?
まあいいか

腕の動きをよく観察してステップでブレスを避けたり
ドゥーと合わせた穂先からの電撃で撃ち落とす

霊気纏う槍の一閃⚡
内部から痺れてもらう
いや黒焦げかな?


レビ・アンダーソン
敵は(一応)人型だし、大声による音波ダメージで飛び出て来ないかな?
と言うか出て来て

Fantastic!!
両手にドラゴンなんて、中々真似できないよっ!
いや、別に真似したくないけどさ

おっ、良いブレス……大声だね!
光と闇の属性がありそう! 距離を取って回避に専念!

でも大声で僕に勝てるかな?
【My cry】で大声を出して、広範囲に音波攻撃を放つよ!
腕のドラゴンは二匹、それが複数
そして歌うのは僕一人……
数では負けてるけど、心まで負けを認めたらそこで終わりだよ
さあ、歌い合おうッ!


 敵は巧妙に潜んでいるのかレビ・アンダーソン(破壊のサウンドソルジャー・g00056)は耳を澄ませるが、相変わらず音は蛇の立てる音ばかり。
 ラキ火山に構築されたダンジョンを徘徊するトループス級クロノヴェーダを徹底的に掃討するこの作戦は、探して見つけ出しての撃破となるためかなりの時間と手間が必要となる。
 そのぶん、撃破を続けていく価値はあるだろう。
「こそこそ隠れて何をしているのか、とっても気になるね」
 十六夜・ブルーノ(人間のサウンドソルジャー・g03956)が言った。
 ダンジョンを維持するためのなんやかんやでもやっているのだろうが、それはクロノヴェーダの事情であり、ディアボロスたちからすれば『良からぬこと』だ。
「阻止すれば歴史侵略者へ抗ずる一歩になるはず」
 精一杯努めようね、ドゥー。
 と、言葉後半はメーラーデーモンのドゥーへと声を掛ける。
「さて、どうやって探そうか……」
 レビが呟き、再び耳を澄ませる。
「即興をやってみよう」
 誘うように言ったブルーノが自身のアイリッシュブズーキを掲げて見せれば、意図を察したレビが頷いた。
「竜鱗兵は人型だし、いいね、それ」
 人型であれば探し出すための作戦もとりやすくなる。
 ブズーキを奏でるブルーノの音楽にリズムを合わせるように、すう、と大きく息を吸ったレビは、次の瞬間、耳を劈くかのような大音声を放った。
 鋭い声は空気を震わせ、見隠しの術を行っていた竜腕魔術士の力を容易く破る。
「ぐあッ!?」
「鼓膜が破れる!!!」
 空間が裂け、姿が半ば露わになった竜腕魔術士が六体。
「見つけた」
 葬送の旋律、ブルーノがサウンの祭を奏でれば蜃気楼の如く視界を惑わせる竜腕魔術士たちが完全に『こちら側』へと現れた。
「禍々しい姿だ」
「Fantastic!!」
 ブルーノに続き、驚きの声を上げたのはレビ。
「両手にドラゴンなんて、中々真似できないよっ! ……いや、別に真似したくないけどさ」
「あんな腕で食事やトイレはどうするんだろう?」
「…………生活感あるなぁ」
 ちょっと気になってくるね、などと思いつつ。
「見つかったからには逃せぬ!」
 魔法陣が踊り、魔術士の両腕のドラゴンが咆哮を上げると同時に煌々とした光と闇色のブレスが放たれる。
 ステップを踏むように避けるブルーノ。
 レビも回避に専念だ。
「おっ、良いブレス……大声だね!」
 魔術士の太い腕――竜の首が震え吠えるのを見て僅かにレビの声が弾んだ。
 ディアボロス側からの不意打ちによる、敵の反撃はまだ完全な臨戦態勢ともいえないもので、一気に畳みかけるべくレビが特別製のマイクを掲げる。
 My cry、それはレビの曲の中で一番短く、一番煩いもの。
 敵は腕がドラゴンなので、当然耳を塞ぐこともできず、逃れるように大きく飛び退いた。
 ギャオオンとドラゴンの腕が吠える。
「いい声だ!」
 数では負けてしまっているが、心まで負けを認めたらそこで終わり。音楽に関して不屈の精神を持つのだろう、レビが時に声を歪ませ音にして敵へ容赦のない音波攻撃を放つ。
 敵の怯みに合わせてスクリームの技を変え、敵の固有振動数をはかるレビ。
「さあ、歌い合おうッ!」
 彼のスクリームに合わせて、激しく弦をかき鳴らしていたブルーノが指を弦上で滑らせる。
 残響となる数音を飛ばし、ブズーキから短槍ルインへと持ち替えて「ドゥー!」と呼べばドゥーとお揃いの電磁槍から駆ける光。
 ブルーノの青白き霊気の一閃が、レビの音の衝撃波によって脆くなりつつあった魔術士たちを貫き撃破していくのだった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【完全視界】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV3になった!

井手口・倖詩
やーい魔術士さーん、何処っすかー?
…なんて言っても出て来ないよね

今度はノエさんに抱えてもらいつつ周囲の捜索
魔術士って位だから…何処からか魔力が漏れてたりしないかな
そういうの、魔術知識で判ったりしないっすかね?
判ったらヤッター
後は全力でノエさんにお任せ
相手の魔術だって厄介っすけれど
こっちは正真正銘の悪魔が操る魔術
高速詠唱+ダブルによる雷鳴の輪唱
本体だけとは言わず、両腕の竜までこんがり焼いてあげる
多重の詠唱対策にはなるんじゃない?
…出血大サービス
たっぷり聞いてってよ

寒いのはほんと勘弁
視界を閉ざされようと、ノエさんには関係ない
吹雪すら吹き消す様な雷撃で
ほんの少しの勇気を胸に
凍り付く前に、片付けないと


「やーい魔術士さーん、何処っすかー?」
 一応、という風に辺りへ声を掛けてみる井手口・倖詩(コンダクタ・g03394)。
「……なんて言っても出て来ないよね」
 ん、分かってた。って表情で頷く彼はアークデーモンのロノウェに抱えられている。
 となれば自らが探っていくしかない。
 蛇に覆われたダンジョンでいわゆる魔術なるものを探すことにする。
 類感魔術というものがある。雨乞いにおいて地面に水を撒き雨を招くように、魔術で魔術を呼ぶためgrimoireに魔のこめられた音楽を奏でさせれば、どこか厚みのある風が吹いた。
 ざ、と取り払われるまやかし。
 その中から現れるは竜腕魔術士たち。
「見つかったか!」
「ノエさん任せた!」
 引き寄せた魔と悪魔の力がぶつかり合う。魔力渦巻く見えぬ雲が構築され、竜腕魔術士からは高速の多重詠唱で重ねられた魔法陣が広範に。倖詩とロノウェが雷鳴の術を紡ぎあげれば、顕現した吹雪なる場に雷電が迸った。
「……出血大サービス。たっぷり聞いてってよ」
 吹雪よりも速く駆ける稲妻が敵の腕ドラゴンを撃ち灼く。
 雷鳴の輪唱が美しく奏でられ戦場を劈く光が数多に起こった。
 敵の多重なる詠唱は九つ。その一つ一つを狙う霹靂が敵陣の大きな魔法陣を瓦解させていく。
 強く吹き付けた最初の吹雪からはだいぶ弱まったものの、長くいたい環境ではない。
 地吹雪が起こり倖詩が目を瞑ろうともアークデーモンのロノウェには関係がなく、彼の眼で在り続ける。
 雷撃が駆け抜ければ灼かれた虚空が元の状態へと戻る。
 冬の嵐。
 それが止むのは敵が息絶えた時――あまり間をおかず訪れたその瞬間を、倖詩は安堵の息と共に迎え入れるのだった。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!

ロス・ヴェルト
ふむ、ダンジョン攻略、秘宝探しは他の奴等に任せて、俺は竜を叩くしよう。まずは……敵の戦力を削ぐ。

注意すべきは、蛇か、下手にガスに触れさせる訳にはいかんな。蛇を見つけたら鎖で【捕縛】して、タイムギアストッパーで処理する。


そして目標の竜鱗兵を発見したら、こう言ってやろう。

洞窟に籠る臆病者とな。違うというなら俺を倒して証明してみろ!と


相手がブレスを放ったら神砂時計【改】を盾に敵に【突撃】する。そして間合いを詰めたら竜骸剣を【早業】で引き抜いてパラドクスを発動する

パラドクスを使用した後は予め後方に待機させといた人形のマドンナに【追撃】をさせる。

さあ、お前の初陣だ、マドンナ。奴の顔に鉛をくれてやれーー!


ストロベリー・メイプルホイップ
こっちの方に合流するね!

残留効果2の【能力値アップ】【命中アップ】【ダメージアップ】【先行率アップ】【アヴォイド】を適用。
敵の動きを【観察】して【情報収集】したら、【飛翔】して空から【竜翼翔破】で攻撃するよ!
倒しきれなかった相手には電磁槍で【一撃離脱】でまた空に飛ぶね。
もしくは拡張武装による光弾で【連射】【制圧射撃】【砲撃】で頭上から狙っていくよ。

敵の位置が散発的だったら【飛翔】で空を飛びながら敵を探すね。
【飛翔】に問題があれば【浮遊】で低空飛行で移動するよ。
そうだおまけで【フライトドローン】にラズベリーちゃんを乗っけて【情報収集】してもらうね!
【幸運の加護】も貰って撃墜に警戒してもらうよ!


「ラキ火山か。掃討対象となる竜鱗兵が一体どれだけいるのか――」
 火山制圧への道程はどれほどのものか。潜んでいる敵は底が知れない。
 だがディアボロスの現地拠点とできるのなら、掃討を行なってみる価値はあるだろう。
 訪れたロス・ヴェルト(針を動かす者・g00100)が黒鎖蛇だらけのダンジョンを見回す。
「む」
 ガスを浴びて飛翔し向かってくる蛇を大型回転式拳銃で撃ち落としていくロス。
「それにしても竜鱗兵はどこに潜んでいるのか……」
 今回の敵はわざわざ戦いに出てくる必要性もないので、ディアボロスたちが探し出さねばならない。
 だが、手がかりも無くかくれんぼをしている者を見つけるのは一苦労だ。
 ダンジョン内を進んでいると「ロスさ~ん!」と呼ぶ声。手を振りながらディアボロス――ストロベリー・メイプルホイップ(ドラゴニアンのレジスタンス諜報員・g01346)が竜翼を動かして飛んでくる。
「周囲を観察していたらね、何だか蛇の層が薄いところがあったの!」
 いってみようよ! とストロベリー。
 先程から探索を続けていた効果か自然と情報の取捨も上がり、飛翔により行き来する速度も相まってダンジョン内を把握しつつあるストロベリーだった。

 蛇の薄い階層――その一つへと侵入したストロベリーが竜翼翔破を発動させる。
 急襲に振るうは電磁槍、拡張武装による光の制圧魔弾が広範に撃ち出された。
 ――!!
 ビリッと震えた空気。
 乱舞ともいえる攻撃に結界と思わしき見えぬ魔法陣が砕かれ、竜腕魔術士の姿が露わになる。
「洞窟に籠る臆病者とな。違うというなら俺を倒して証明してみろ!」
 剛胆に渡るロスの声。
「なっ!」
「襲撃か!?」
 声が上がり戸惑う敵陣のブレスは乱れたもの。竜腕魔術士を見据え、ロスが竜骸大剣を引き抜いた。
「さて、時間だ。これより反撃、復讐の時だ。――行くぞ!」
 神砂時計の針が刻まれると人形のマドンナが動き出す。指示を待つ気配にロスは笑む。
「さあ、お前の初陣だ、マドンナ。奴の顔に鉛をくれてやれ!」
 かくりと動いた人形の体が今最適な射撃姿勢をとった。
 耳を劈く銃声、初撃のブレを流しながら銃口が火を噴き続ける。
 拳銃を手にしたマドンナが敵一体に点射するなか、周囲の敵へ威嚇の光弾を放つストロベリー。
 竜腕魔術士たちが陣を組んだ。
 メーラーデーモンのラズベリーちゃんが警戒の声で鳴けば、即座にその身を翻らせてストロベリーが電磁槍を振るう。
 両腕のドラゴンから炎と氷のブレスがディアボロスに向かって放たれると同時、ストロベリーの光弾が一体を叩き飛ばす。
 神砂時計【改】を盾にブレスを凌いだロスが返し刃として竜骸剣を振るい、敵の姿勢を崩す――次の瞬間、マドンナの銃弾によって魔術士は穿たれ倒れた。
 残る敵へ銃口を向ければ、そこには低空飛行するストロベリーの姿。地面を足で叩けば跳躍も乗った加速。敵陣をなぎ払う槍の蒼雷が一閃し、魔術士たちが倒れていくのだった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【士気高揚】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV4になった!
【反撃アップ】がLV4になった!

ラウム・マルファス
さて、解毒薬のあるボクは竜腕魔術士との戦闘を優先しようカ。って言ってもまだ見つけてないんだよネ。怪しいのは下に飲み込まれる蛇たちカナ。見えない魔術師の足元に潜り込んでるのか、それとも地下があるんだろうカ。【過去視の道案内】で魔術師の居場所を探し、ルート上の蛇は冷却剤で凍らせて進もウ。
敵の攻撃はフライトドローンを盾にして防ぎ、傷を受けたら解毒薬を使ウ。他の人が危なそうなら予備を渡しておこウ。傷口にかけるだけでもずいぶん違うはずダ。
刃を凌いだら『事象再現』で反撃。『見えない風の刃』という事象、今一度起こさせて貰うヨ。


「蛇穴の巣窟だナァ」
 下層へ続く先で見つけた部屋から離れ、フライトドローンに乗り、周囲にドローン群を浮遊させながらラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)が周囲を見回す。
「怪しいのは下に飲み込まれていった蛇たちカナ……」
 上を見上げれば、蛇が下ってくるのが見える。その動きを辿るように観察していると何匹かの蛇が列をなして這い進んでいくのが分かった。
 件の蛇の後続には冷却剤で動きを鈍らせて進みを遮断し、間引きするかのように場と道を整えていく。
「そういえバ……」
 ダンジョンの主はそれぞれのドラゴンだが、今回の掃討対象となっているクロノヴェーダはラキ火山自体の所属となりえる。ダンジョンからダンジョンへと徘徊しているのかもしれない。
 ラウムが事象再現のパラドクスを発動させれば、物理的干渉の無い映像が起こされる。
 先導する蛇と竜腕魔術士らしき気配がそこにはあった。
 下層へ続くであろう路を外れ、横穴へと入っていく『彼ら』にラウムが続く。そして壁、床と至る所にいる蛇たちを凍らせる――這う音が止むまで徹底的に。
 事象再現に魔法陣。
 とうとう案内役の蛇までもが凍り付き、ドローン群を一部広範に放ったラウムの動きに敵も観念したのだろう。姿を現わした。
「竜鱗族の者――というわけでもなさそうだな」
 竜腕魔術士の問いかけともいえない言葉。
「ダンジョンの阻害にしかならぬ、排除しよう」
 魔法陣が次々と構築され、見えない風の刃がラウムへと放たれる。風刃を受け弾き飛ばされたドローンが数体、交差する風を読み、ドローンたちを盾に風刃を削ぐ。
 刃の残滓とも呼べる風にまで含まれる腐食性の呪毒がラウムを蝕もうとするのだが、既に魔術士らと共にする蛇から解毒薬を作り出していた彼には効かない。
 毒によって鈍らない――冴えた思考、クリアな視界を保持し続けるラウムの反応は速い。
 風刃が消失すると同時に、間髪入れずRewriterが過去の事象を現のものに書き換える。
 空間が翻った。
「『見えない風の刃』という事象、今一度起こさせて貰うヨ」
 返す刃の如き風が竜腕魔術士たちへと放たれ、腐食性の呪毒が腕ドラゴンの口へと切りこんだ。穿つ風の圧が大口を開かせ、そこへ飛び込むドローンの攻撃。
 返した魔法を連続で放つラウムのパラドクスが容赦なく敵陣を切り刻み、次々とクロノヴェーダの時を止めていくのだった。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【過去視の道案内】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!

トマス・マロリー
ブレオベリス卿…アーサー王物語に名前が出るレベルの円卓の騎士…!
その名を騙るだけの力があるのか試してやる!

パラドクスは距離も物理法則も関係ないものだというのはお互い既知だとしても、実際に物理法則に囚われない動きを見切ることができるとは限らない!
行こうマロリン!全力でぶん投げる!流星のごとく加速し敵を貫け!!

あ、投げるときは【腐食】の霧に身を隠しながら狙うよ。腐食効果自体は使わない。
距離が関係なかろうが、私の位置を補足できなきゃ攻撃の狙いを定められないだろうからね。逆にこっちはあの巨体が炎使おうとしてるんだから霧の中でも補足は簡単なはず。

どれだけ強い相手だろうと!推しの名を騙るトカゲ殺すべし!


(「ブレオベリス卿……アーサー王物語に名前が出るレベルの騎士……!」)
 トマス・マロリー(二次創作字書き騎士・g01865)の力――原動力ともいえるのは推したちの物語。
 波乱万丈な冒険、騎士の苦悩に心震わせる。彼らが生きたとされる世界は改竄されて、今や『物語』はクロノヴェーダのドラゴンたちにとって大変都合の良いものとなっている。
「――その名を騙るだけの力があるのか試してやる!」
 最下層へ踏み入れた瞬間、制圧に掛かろうと訪れるディアボロスたちの残留効果が拡がり、場は腐食の霧に包まれた。
 ブレオベリス卿が羽ばたけばあっという間に払われる霧ではあったが、間断なく発生する霧は思いの外ディアボロスの身を隠す。
 ミニドラゴンを抱えたトマスがマロリンを片手で持ちあげるようにして振り被る。
(「パラドクスが、距離も物理法則も関係ないものだというのはお互い既知だとしても、実際に物理法則に囚われない動きを見切ることができるとは限らない!」)
 相手はクロノヴェーダ。現状、ディアボロスよりも空間の把握に長け、排斥力を構築する敵。
 初手を確実なものとするトマスの一投!
「頼むよマロリン! 流星のごとく加速し敵を貫け!!」
 マロリンのお尻が掌に馴染むが故の投法はストレート。
 トマスに編集属性のオーラを込められたマロリンがぶん投げられるとともに自らも周囲を編集改竄。空気抵抗や摩擦を書き換え、眼前に迫る巨体に向けて重力も兼ねた星属性を纏う。
 ブレオベリス卿の赤い胴体は硬く、熱い。
 マロリンの体が敵を穿ち、切り開く編集を掛ければ炎が噴出した。
『グウッ』
「どれだけ強い相手だろうと! 推しの名を騙るトカゲ殺すべし!」
 トマスの声に呼応したマロリンが掃射の如く編集を重ねるAttention④。とうとう胴を貫き、背中側へと突き抜けたマロリンがくるりと回って喰らいつく炎を散らす。
『……っ、発射地点は見えた!』
 炎翼で空を撃ち、突撃してくるブレオベリス卿。
 盛る炎を目にしたトマスがステップを踏むように回避専念へと移行する。
 空間が翻り、トマスの横を轟熱と嵐のような風が突き抜ければ身を灼くほどの圧。
『カカッ! ちっぽけな存在よ! 世界の塵となるがいい!!』
 渡ったのは例えれば岩に叩きつけられる海飛沫の音。
 それはブレオベリス卿の大音声に蛇たちが一斉に退く音だった。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!

一ノ瀬・綾音
綾音ちゃんダンジョン探索の証欲しい……けど、まあ襲ってくるよね。うん。知ってた。じゃあ……力づくでも奪い取る!

まずは【浮遊】でこちらも空を陣取れるようにする。
【腐食】の霧に自分の身を隠しながら『高速詠唱』、【雷魔法】をあいつに放つよ!相手は自在に飛行する奴、雷に打たれれば痺れて墜落もさせられるかもしれない!
相手の攻撃で腐食の霧を飛ばされたらすぐに別の霧の濃い場所の奥に隠れるよ。魔法職だもん、やられたら大ダメージ受けそうだしね。

悪いけど、綾音ちゃん達、このダンジョンを『攻略』させてもらうよ!
これからこのダンジョンの主は綾音ちゃん達だ!


「挑戦した竜鱗兵はクリアの証が貰えるのかぁ……綾音ちゃんもダンジョン探索の証欲しい……」
 腐食の霧へと踏み込んだ一ノ瀬・綾音(綺羅星の如く・g00868)の呟きは、蛇たちが退いていく音にかき消された。
 ダンジョンの最下層、戦いの火蓋が切られたその瞬間に綾音が辿り着く。
 トマス・マロリーの攻撃でドラゴンに風穴があき、そこから炎が噴出していたのが霧向こうに見えた。
「けど、まあ襲ってくるよね」
 うん。知ってた。という表情で頷く綾音。
「じゃあ……力づくでも奪い取る!」
 たんっと地面を蹴り、浮遊した彼女がウィザードロッドを振るえば立体的な魔法陣が構築された。
 高速詠唱によって放たれるは雷魔法。
 隠せない敵の炎体に向かって強欲なる雷が駆ける。狙った獲物穿ち、名の如くの電撃がドラゴンの体上を弾け走った。
 全身を強張らせ体勢を崩したブレオベリス卿が唸り、地面を叩いた。
『そこかァッ!』
 反動を活かし再び空の王者となった敵が旋回すれば強靭な尾が時と空間を裂き、綾音へと到達する。
 だが雷の痺れが残っているのかその動きは若干鈍く、敵攻撃を警戒していた綾音が落ちるように地面へと着地し濃霧を追うように後退した。
 再び浮遊すれば歩ける速度――散り、飛ばされゆく霧を追う歩み。
 雷魔法を放つと今度は下部から斬り上げるような尾の攻撃が襲ってくる。
『ハ! 足元がお留守ではないのか!?』
「……ッ、じゃあ、真似する!」
 空高く上がり見下ろすブレオベリス卿へ昇雷。龍の如き稲妻が赤熱に染まる飛膜を貫き、竜肉を雷撃が灼く。
「悪いけど、綾音ちゃん達、このダンジョンを『攻略』させてもらうよ!」
『ちっぽけな存在が何を言うか!!』
 傲慢たるブレオベリス卿が吠える。だが綾音も負けていられない。
 改竄された世界に爪痕を残す――引き裂けるような痕を――その一歩を。
「これからこのダンジョンの主は綾音ちゃん達だ!」
 そう告げた瞬間、圧ある炎風と帯電し薄く膜を張りつつある雷気の塊が衝突し、爆ぜた。
 耳を劈く残響を伴って炎雷の風が戦場に吹き荒れる。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【パラドクス通信】がLV2になった!
効果2【ダブル】がLV2になった!

ストロベリー・メイプルホイップ
さて、外の掃除も終わったし、後はボスのドラゴンさんのみ!
【飛翔】で急いでダンジョン奥へ戻るよ!
戦闘前にネメシスモードを発動して、相手みたいな本格的ドラゴンに変身!


さて……卿が空飛ぶ毒蛇にガスと暗く陰湿な迷宮の主か。
楽しませてくれた礼だ、お主の翼をもいでくれよう。

残留効果2の【能力値アップ】【命中アップ】【ダメージアップ】【反撃アップ】【先行率アップ】【アヴォイド】【ダブル】【ロストエナジー】を
適用する。
そして【飛翔】し【竜翼翔破】にてブレオベリスへ突撃。
卿の翼を【破壊】してくれよう。


ラウム・マルファス
蛇の親玉が竜かァ。これ以上熱いのは勘弁だヨ
【完全視界】で視界を確保しつつ、【飛翔】でドラゴンの上を飛ぼウ
「うわ、熱い熱イ、アチチチチ」
喚きながら飛んでれば囮にはなれるカナ
ホント熱いから早く終わらせたいケド
もしココにも蛇がいたら、羽が生えたのを【使い魔使役】と【傀儡】で操って、竜の口の中に放り込もウ。気が逸れたら薬品を載せたドローンで柱の根元を爆破。竜に向かって倒すヨ
攻撃としては効かないけど、柱の陰に隠れて地面に降りル。柱ごと尻尾で薙ぎ払われないよう、【浮遊】で一瞬速度を落として回避するヨ
ボクを見失った隙を狙って、黒の束縛で動きを止めル
味方の攻撃があるならそのまま拘束継続。無ければ握り潰すヨ


レビ・アンダーソン
oh...凄い火だね……
暑いのは嫌いだ、さっさと冷たくなって貰うよ……!

まあ僕のやれるのは歌って戦闘補助する事だけどね!
【勝利の凱旋】で味方を勇気付けて、【強運の加護】で不幸な事が起こらないようにしよう!

ブレオベリスが炎を纏って突っ込んで来たら『Death voice』で反撃!
僕の歌唱を聞いて、地獄ってものを見て来ると良いよっ!


 耳を劈く残響を伴う炎雷の風が戦場に吹き荒れていた。
 炎を得意とするドラゴンの大音声には灼熱を煽る傲慢さが滲んでいる。
 肺に滑りこんでくる熱を感じ、レビ・アンダーソン(破壊のサウンドソルジャー・g00056)は喉を庇うように唇を引き結んだ。
「oh――凄い火だね……暑いのは嫌いだ、さっさと冷たくなって貰うよ……!」
「同感、これ以上熱いのは勘弁だヨ」
 蛇の親玉が竜かァと呟いていたラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)が頷き、周囲へと目を走らせながらドローンに乗って上空へと向かう。
 気流が発生する戦場は熱が天井に向かって上昇し、澱み溜まっていた。
「うわ、熱い熱イ、アチチチチ」
『ガハハ! 熱いであろう! 侵入者たちよ、そのまま焼け死ぬがいい!』
 ラウムが大げさに騒いでみせれば、ブレオベリス卿がラウムを見上げて揶揄する。
 それはほんのちょっとの隙だった。だがその隙を見逃さないストロベリー・メイプルホイップ(ドラゴニアンのレジスタンス諜報員・g01346)。
 パラドクス・竜翼翔破による急襲で敵へと突撃していく。
 電磁槍を強く固定し、自身に鏃の如き鋭さを発現させたストロベリーがブレオベリス卿の翼膜を貫いた。
 綾音の雷撃に侵食された翼は脆くなってきているようだ。
「――卿が空飛ぶ毒蛇にガスと暗く陰湿な迷宮の主か。楽しませてくれた礼だ、お主の翼をもいでくれよう」
 ネメシス形態となっているストロベリーが旋回し電磁槍を振るう。
 レビの勇気を奮い起こす歌声が戦場に響き渡っていた。
 呼応するかのように逆手、順手と長柄を踊らせてストロベリーが牽制の攻撃を放つ。
 だがブレオベリス卿もただやられているばかりではなかった。
 胴が耀いたかと思った瞬間、劫火のブレスが上空のストロベリーに向かってなぎ払われる。
 ドラゴンという巨体、その軌道は観察していればよく分かるものだった。
 ラウムが一体の飛翔する蛇を傀儡として操り、ブレスが途絶えた瞬間に卿の口へと飛びこませる。
 炎竜の口内にて蛇は一瞬にして炭と化したが、大きな喉とはいえ異物が入りこめば気付くもの。グフゥッとブレオベリス卿は咽た。
 ドローン群を繰るラウム。
 首が傾き頭を下げた瞬間を狙い、戦場の柱の一つにドローンを叩きこめば間断なき数々の衝突と爆破によって柱はブレオベリス卿に向かって倒壊した。
『こざかしい!』
 翼と頭を使い、柱を払い退けるドラゴン。
 敵の挙動が地響きを起こし、地面に立つレビの体が揺れた。
 ドラゴンの尻尾が鞭のようにしなりあちこちを穿つ。だが絡め手を連ねたラウム自身は既に姿を消していて――。
「ハーイ、縛るから動かないでネ?」
 歩む速度の浮遊で緩急つけたラウムが空を踏むように下降していた。彼の魔力で動くナノマシンたちがドラゴンの身体を捉え、拘束する。
『ますます小賢しい。貴様ッ、俺様を捕らえるとはいい度胸だ!!』
「褒め言葉としてとっておくヨ」
 空中へ飛ぶことも叶わずブレオベリス卿は地面へと抑えられた。
 勢いの良かった尾や腕を拘束されたブレオベリス卿を見て、先程の耳を塞げなかった魔術士たちを思い出すレビ。
「僕の歌唱を聞いて、地獄ってものを見て来ると良いよっ!」
 にこりと微笑んでスペシャルなマイクを構えると、大きく息を吸った。
 放たれるはドラゴンの息遣いを掻き消し、卿の傲慢な声を叩き潰すスクリーム。
 地獄からの叫び、狂気的なDeath voiceは聴き手であるクロノヴェーダを心胆寒からしめるもの。
 ビクリと身を震わせた卿の両翼が痙攣を伴い、大きく広げられる。
 その片翼へ凱旋の歩み――勇ましきストロベリーの竜翼翔破がドラゴンの翼をずたずたにしていく。
 敵の身が傷付けば炎が噴出し、ディアボロスたちの身体を炎熱が叩く。
 空間と時を歪み震わせどこまでも追ってくるクロノヴェーダの攻撃は、ディアボロスを認めぬ世界そのもの。
 けれども、ラウムのナノマシンによる拘束と侵食的な攻撃、敵に強烈な一撃を与えるレビの歌声が押し返す波長となり改竄する世界に喰らいつく。
「ハアッ!」
 鋭い呼気を放つストロベリーの槍が炎熱を貫き、翼が風を叩き払う。
 ディアボロスたちの連携がブレオベリス卿の片翼を潰し、戦場に敵身を侵食する瘴気が吹き荒れ熱を弱め始めた瞬間だった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【飛翔】がLV2になった!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV5(最大)になった!
【ロストエナジー】がLV2になった!
【ガードアップ】LV1が発生!

ロス・ヴェルト
【竜殺】

ふむ、貴様がこの洞窟の一番の臆病者か。……成る程、確かに臆病者の顔だ。

……うん?何だ、その言いたげな顔は。違うとでも言うのか?それなら戦って証明してみろ。


もっとも


ーー勝つのは俺達だがな


いくぞ、ヒース。奴に見せてやろう、俺達の力を



竜を言葉と剣を振り回して、注意をこちらに引き付ける。その際にパラドクスも発動させる。


その後は人形と拳銃で攻撃する、狙うは翼の膜だ。そこなら貫ける筈だ。【貫通撃】

ある程度、撃ち抜いたら、狙う部位を変える。狙うは顔の眉間だ。そこに撃ち込んでやる。【追撃】

眉間に撃ち込んだら、手筈通りに人形と共にヒースのサポートに回る。具体的には奴が攻撃をする際に奴の後ろに周り、支える


ヒース・クリフ
【竜殺】
「ああ、俺達コンビに敵はいないぜ」
バッグ以外の全ての作成物を消して魔力に還元し爆発耐性の高い大きな盾とありったけの魔力を消費して貫通力よりも破壊力に特化した槍を【無限の武具】で作成する

序盤はまずロスのおっさんに攻撃を頼み敵の機動力を削いでもらいつつ、自分は敵の攻撃からおっさんを守る。
敵の眉間におっさんの攻撃がヒットしたら素早く距離を詰め、右肘の爆式加速装置【起重進撃】により加速した槍の一撃を放つ

槍が突き刺さったら防御態勢を取り手元のボタンを押す。実は槍の刃全体が全て爆弾になっている。火竜なので爆発よりもそれによって生じる衝撃で相手を殺す。核弾頭のよう大爆発で迷宮もろとも滅ぼしてやるぜ!


 ダンジョンの深層部。
 ドラゴンの熱に満ちていた最下層は、ブレオベリス卿の力に呼応しているのか少しずつ弱まりつつあった。
 そして残留効果――ディアボロスの領域が構築されていく。ハッとした様子でブレオベリス卿がその身を翻した。片翼は既に使い物にもならないようだが、四肢による身体能力は地力あるものだ。
『新手か!! 俺様のもとに何人集まろうとも同じことよ……!』
 喰らってやる。どこか傲慢なドラゴンの言葉に「ふむ」と応じ、推察するような声を放ったのはロス・ヴェルト(針を動かす者・g00100)であった。
「貴様がこの洞窟の一番の臆病者か。……成る程、確かに臆病者の顔だ」
 凛とした声と姿勢、わずかに振った手は揶揄めくもの。
『お、臆病者だと!? 誰に向かい物を言っている!』
 当然ブレオベリス卿は強い拒否反応を示した。
「……うん? 何だ、その言い様は――……違うとでも言うのか? それなら戦って証明してみろ」
 もっとも。
 続くロスの言葉が改竄の世界に斬りこむ。歪な時代に定まっていくディアボロスの力。
 竜骸大剣を手に振り回せば時を裂く斬撃。
「――勝つのは俺達だがな。いくぞ、ヒース。奴に見せてやろう、俺達の力を」
「ああ、俺達コンビの前に敵はいないも同然だぜ」
 ヒース・クリフ(達人【生き方】・g00411)が応えたその瞬間、ドラゴンの劫火がなぎ払われる。
『ガハハ! 丸焼けとなるがいい!!』
 超高熱のブレスが戦場を焼き払っていく。土の灼ける匂い、空気が上昇気流を作り出し蜃気楼が天に向かって立ち上がった。
『フ、ハ、ハ!』
 炎のブレスを止め嗤うブレオベリス卿であったが、炎の残滓が散った時、有鱗の目が見開かれた。
 そこには盾を展開するヒースの姿。
 作成していたものを還元し、ヒースが作った大きな盾は爆発耐性のあるもの――炎熱を受け変色した盾が放熱していた。後方にはくるりと回る鏃――否、穂先。槍が形成された。
 熱波に乱れた空間にまぎれたマドンナ、そしてロスがタイムギアストッパーで残る片翼を掃射する。
 風穴をあければ僅かに銃口を動かしての一点狙撃。ばん! と張る翼膜が揺れ動き、ドラゴンの動きが阻害された。
『グ!』
 風に煽られた帆船のようにドラゴンが体勢を崩した瞬間、ロスが銃口を跳ね上げた。フロントサイトが眉間を捉え即座に撃つ。
「今だ!」
 爆式加速装置・起重進撃が起動しヒースの腕が加速する。馬上から繰り出される騎槍の如く、重力を伴う槍がドラゴンに突き刺さった。
 攻撃はこれで終わりでは無かった。飛び退き、両腕で自身をガードしたヒースが手元のボタンを押せば槍の穂先が震えた。
 鋭刃が煌いた刹那、爆発が起こる。
 耳を劈き迷宮内を揺るがす暴風と爆音。加えブレオベリス卿の内包する炎が噴出した戦場の熱波がディアボロスの身、肺を焼くようだ。
 だが明らかに無事でないのはブレオベリス卿。
 刃が肉身に刻まれてからの爆破は、硬いドラゴンの内部装甲を木っ端にしていた。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【士気高揚】がLV2になった!
【強運の加護】がLV4になった!
効果2【能力値アップ】がLV5になった!
【アヴォイド】がLV3になった!

十六夜・ブルーノ
歴史侵略者を倒す
俺達には取り戻したいものがある

炎もその動きもしっかり見えている
【完全視界】だ
ささっと回避

あちちな炎に対しては
ドゥーと一緒に槍の穂先を突き出して
迸る稲妻のスパークで押し返す
いいぞ、ドゥー

卿とは偉そうだけど名前倒れか
なんておちょくろう

頭に血が上ると視野が狭まる
隙が生まれる

炎を吐こうと息を吸い込むその大口で
輝きが爆発する
響き渡るはブズーキの音色
旋律が生むのは春の訪れ
闇を溶かす閃光が炎ごとブレくんを飲み込んでいく

俺達は奪われたものを必ず取り返す
希望と勇気がある限りいつか必ず届く
あと因みに冬も好きな季節だ

事後にも演奏を続けて
竜腕くんやブレくんの死出の旅路の安らかを願う
よい旅を


井手口・倖詩
ドラゴンを倒すって、とても熱い展開っすけれど
実際に目の前にすると倒せんの?
…なんて、不安になるもんで
っていやいやあんどうさん背中押さないで!
ちゃんと戦うって!

炎の扱いだったら、あんどうさんだって負けてない
どうせもう死ぬほど暑いんだから
もっと暑くなってもそんなに変わらないっしょ
高速詠唱で繰り出される彼女の火炎魔術
全身全霊の魔力をぶつけてやって!

竜の動きは常に視界に入れて把握
降下の動作を見せた時は、皆にも警戒を促さないと
んでもってあんどうさんに担いでもらって飛翔、尾を回避するっす

炎の勢いは決して緩めずに
勇気をもって全力で敵と対峙
燃え尽きて、骨までなくなっちゃえ

◆あんどうさん:妖艶高飛車お姉様枠悪魔


 空振、爆音、爆炎と一気に吹き荒れる戦場。ブレオベリス卿が爆破され内包する炎の残滓がちらちらと雪のように降ってくる。
「ひぇ」
 ちょっぴりアムドゥシアスに抱き着くようにしておののく井手口・倖詩(コンダクタ・g03394)。
「……ドラゴンを倒すって、とても熱い展開っすけれど、いや今リアル熱いっすけど、実際に目の前にして――」
 倒せんの???
 なんて、不安になる倖詩であったが敵は待ってはくれない。ディアボロスたちの絡め手の連続に、
『コザカ、シイ! 赦セヌ、赦せぬ!!』
 ガハリと炎を吐き出し声は掠れていながらの大音声。
 ……。
 …………。
 しばし待機していたアムドゥシアスが倖詩を押し始める。
「っていやいやあんどうさん背中押さないで! ちゃんと戦うって!」
 だからやめて!
 倖詩が叫ぶ。

「歴史侵略者を倒す。俺達には取り戻したいものがある」
 旅に適したマントで火の粉を払い、炎熱へと向かいゆくは十六夜・ブルーノ(希望の配達人・g03956)と相棒のドゥーだ。
 ドゥーとお揃いの短槍ルインを振るえば電磁の波が今だ根強く残る衝撃波を打ち消していく。飛ぶドゥーが槍を振るえばそこが電波塔であるかのように新たな領域が確保される。
「いいぞ、ドゥー」
 相棒に声を掛ければドゥーもまた声を返して息の合ったコンビネーションを披露した。
「ブレオベリス卿――卿とは偉そうだが名前倒れか。ブレくんと呼ばせて貰う」
『ブ、ブレくんだと!? 気安く、俺様を呼ぶのではない!!』
 揶揄するブルーノに勇気あるなぁと思いながらの倖詩がアムドゥシアスにお願いという名の使役。
 高速詠唱で繰り出されるは火炎魔術だ。ドラゴンの炎とは違う、魂を灼く悪魔の炎。
 強大な魔法がブレオベリス卿に撃ちこまれ、改竄世界に蔓延するかの如く炎が戦場を舐めていく。
 ダンジョンへ踏み入ったその時から構築されつつあるディアボロスの領域。彼らを失きものとする排斥力が少しずつ薄れていくような感覚。
 両翼を失くしたドラゴンは四肢を大地に穿ち旋回する。
「ブルーノさんも気を付けて!」
 アムドゥシアスに飛び乗って回避に動く倖詩だが敵尾が跳ね、時空を裂き追ってきた。
 加えて強靭な尾がなぎ払う余波はディアボロスたちの動きを牽制する。
 倖詩の警告にひらりと手を振るように槍を振るったブルーノの周囲に翠光の軌跡。持ち替えたブリギッドに指を添えれば繊細な音色が流れ出した。
「冬から春へ。さあ、世界に再び温かさと光を取り戻そう」
 旋律が生むのは春の訪れ。
 柔らかな光が闇をも溶かす閃光へと変化する。
 倖詩を抱えるアムドゥシアスの魔法が炎天の季節へと戦場を導いた。
 それは緩やかな時の流れだ――改竄という急速な時の流れにあらがう者たちが願うもの。
 ブルーノが言う。
「俺達は奪われたものを必ず取り返す。希望と勇気がある限りいつか必ず届く」
 光の一閃がブレオベリス卿を貫き、刹那の光条がボロボロに砕けたドラゴンの内部に行き渡った。
 悪魔の炎の勢いは緩まない。
 ドラゴンの炎が悪魔のものに淘汰され、内部から燃え尽きていく。
『グ、ウ……これ……マデ、カ』
 巨体が崩れ落ち、地面へと沈んだ――ブレオベリス卿の終わりは静かなものだった。


 竜腕魔術士とブレオベリス卿の死出の旅路。葬送の曲をブルーノが奏でる。
「よい旅を」
 世界を虐げるクロノヴェーダから世界を取り戻す、約定たる時を刻み、ディアボロスたちは帰路へとつくのだった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【勝利の凱歌】がLV2になった!
【友達催眠】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV3になった!

最終結果:成功

完成日2021年09月24日