リプレイ
エルフリーデ・ツファール
唯妃(g01618)と。呼ぶ時は「蜘蛛」
アドリブ&連携歓迎
魔力媒体の為、水中でもタバコを吸ってる
湿気ない不思議な煙草
潜入任務、か。
まあ、後半は派手にやるってんなら私の仕事はそこからだな。
とりあえずいくぞ蜘蛛、【水中適応】は任せる。
こっちは【完全視界】で視界の確保だ。
照明を使うよりこっちのが見つかりにくいだろ。
時折り差し込む月光に気を配りながら夜の水中散歩と洒落込むぜ。
まあ何が悲しくて旦那持ちのこいつと2人で行かにゃあならんのかと思うが。
「お前、あんまり組の奴とか旦那とは依頼行かんよな? いや薬店面子だと気兼ねしねェってのは知ってるけどな」
黄泉王・唯妃
エルフリーデ(g00713)と。呼び方は「エル」
アドリブ&連携歓迎
夜の海、しかもロマノフに向かうのはほぼ初めてになりますかね。
では行きますよ、エル。さっさと行ってさくさく片付けましょう。
【水中適応】を使って海の中を移動していきましょう。
視界はエル側のパラドクスでなんとかなるのでしょうから任せます。
日中だったり隣にいる相手次第では海中散歩も乙なのでしょうが相手が相手ですからねぇ。
適当に雑談を交えつつ黙々と目的地を目指すとしますか。
「連絡がつきやすい、なおかつフットワークが軽いですからねエルは。これでもすぐに人手がいる時は貴女の存在を重宝してるんですよ?」
エルマー・クライネルト
ラスプーチンとの密談は破棄されたか。碌な縁を結ぶくらいなら最初から対立していてくれた方が此方としては楽というものだ
しかし夏真っ盛りだというのに此処は相変わらず寒いな
まぁ季節外れの寒中水泳を出来ると思えば贅沢……いやしんどいが
文句はこの先の敵にでもぶつけてやるとしよう
【水中適応】を使用
[地形の利用]をして姿を見せないようにしつつ、なるべく音を立てずに城塞へと接近
[呼吸法]で呼吸を潜めて動く痕跡をなるべく見せないようにする
周囲に不審物が無いか確認しつつ先へ進む
寒いし気は張るしでなかなか景色を楽しむことはできないが
海中に生物を見かけたら
このような過酷な環境でも生きていくものは居るのだな、と素直に感心
●
空は月明かりが遮られ、暗く重苦しい暗雲が空を支配している。そして、水辺のせいか空気は湿り気を帯び、周囲の雰囲気は暗く重い。
少し離れた場所には、ぼんやりとした薄明かりがオレンジ色のエッジを効かせて、目的地である原油採掘施設を怪しく浮かび上がらせていた。
「ラスプーチンとの密談は破棄されたか。碌な縁を結ぶくらいなら最初から対立していてくれた方が此方としては楽というものだ」
フン、と鼻を鳴らしエルマー・クライネルト(価値の残滓・g00074)は、ラスプーチンとの密約を切り捨てる。
「……ともあれ、だ。私達がやることは変わらん。さっさと始めようか」
「だな。しかし、潜入任務、か。まあ、後半は派手にやるってんなら私らの仕事はそこからだな」
一目で察するであろう魔女然たるつば広のくたびれたとんがり帽子のつばを、指で弄りながら、答えるエルフリーデ・ツファール(紫煙の魔術師・g00713)。
咥えていた煙草の先端が赤く染め上がる。ジジ……と静かに音を立て、煙草から生み出されたタバコ葉の旨味が肺を満たしていく。あぶれた煙は、ゆらゆらと紫煙として夜の帳へ流れていった。
「では行きますよ。さっさと行ってさくさく片付けましょう」
黄泉王・唯妃(灰色の織り手・g01618)が腰まで伸びた漆黒の髪を夜風になびかせながら、つややかな笑みを浮かべる。
彼女の視線の先には情報にあった通りの原油採掘施設が怪しげに、無機質に明かりを灯していた。人々の営みらしき気配はまるで感じない。そして、眼前に広がる漆黒の水面。
「夜の海、しかもロマノフに来たのはほぼ初めてになりますね」
不安はない。あるのは僅かな緊張感と高揚感、だろうか。口蓋が艷やかに少しだけ上がっている。
「唯妃、気負う必要はない。しかし夏真っ盛りだというのに此処は相変わらず寒いな。まぁ、季節外れの寒中水泳を出来ると思えば贅沢……」
そう唯妃に言いながら、エルマーが海中へと滑り込む。
「……いやしんどいが」
ため息交じりでつぶやく。確かに常冬の地域特有の刺すような冷たさが肌に突き刺さるが、行動に問題はない。
「まあいい。文句はこの先の敵にでもぶつけてやるとしよう」
顔にある傷を指先でなぞり、まで見えぬ敵へと決意を新たにする。続いて地上にいた二人も水中へとその身を踊りこませた。
「エル」
唯妃が短くエルフリーデに呼びかける。気兼ねのない短い言葉だったが、彼女にはすぐに察しがつく。
「任せとけ。蜘蛛、そっちは任せる」
「ええ」
と、同時に水中にいるはずのディアボロスたちの視界がひらける。湖底の地形は複雑というわけでもなく、平坦そのものだ。これならば、なにかあったとしても対処はしやすいだろう。
「照明を使うよりこっちのが見つかりにくいだろ。じゃ、海中散歩と洒落込もうぜ?」
トレードマークのギザ歯を見せながら、ぶっきらぼうにエルフリーデがにやり、と笑みを浮かべた。
こうして、ディアボロスたちはカスピ海の水底を、目的地へと歩みだす。
その行程は順調で、エルマーは呼吸を潜め、周囲の状況に気を配る。そんな彼の行動は水面からの軌跡を見事に消し去っていた。エルフリーデも時折、水中にわずかだが差し込む月の光に気を配り、小さいながらも湖底に転がっている岩石で、仲間たちと身を隠す。
「さて、そろそろのはずだが……む?」
敵施設に潜入、しかも真冬の水中ということもあってか、その景色を楽しむことができないエルマーだったが、視界の隅に、種類はわからない……が、小さな魚群を見つけた。さらには、その魚群を虎視眈々と狙う大型の魚も見える。
「……このような過酷な環境でも生きていくものは居るのだな」
しばし、歩みを止め素直に感嘆の声を小さくつぶやいた。
唯妃とエルフリーデは適度に雑談を交えつつ、それでも警戒は怠らないように進んでいく。
(……日中だったり隣にいる相手次第では海中散歩も乙なのでしょうが、相手が相手ですからねぇ)
と唯妃。
(まあ、何が悲しくて旦那持ちのこいつと2人で行かにゃあならんのか)
そしてこれはエルフリーデ。
「なあ、蜘蛛。お前、あんまり組の奴とか旦那とは依頼行かんよな? いや薬店面子だと気兼ねしねェってのは知ってるけどな」
「連絡がつきやすい、なおかつフットワークが軽いですからねエルは。これでもすぐに人手がいる時は貴女の存在を重宝してるんですよ?」
「そりゃ、どーも……っと、ついたみたいだな」
エルフリーデが気のない返事をしようとしたとき、施設の橋脚、だろうか無骨に組まれた金属製のフレームが不気味に現れた。エルマーも確認したようだ、二人に向かってうなずいていた。
そして、各々が細心の注意を払いながら、金属製のフレームをよじ登る。
視界が広がると、油特有のケミカル臭が鼻を突く。やはり情報通りか、目の届く範囲には警備隊の視界は通っていないようだ。
こうして、ディアボロスたちは、お互いに頷きあうと、迅速に行動を開始したのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【完全視界】LV1が発生!
【水中適応】LV2が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
湯上・雪華
絡み、アドリブ等完全受け入れ
重傷描写大歓迎
さて、警備部隊を平らげないと本命を行うときに邪魔ですからね
渇望抱く伽藍、参ります
虚ろを抱き、渇望の呪いを宿す妖刀を扱う
今回は辺りをもろくするためにも【腐食】を使いましょう
壊そうとしたら止めるでしょう?
それを利用して注目を集めて迎撃です
渇望の呪詛をその身で召し上がれ?
反撃には痛みは伽藍に置いてしまいます
呪詛を内包するこの器に呪を注ぐのは悪手ですよ?すべて喰らい尽くしてみせましょう
エルマー・クライネルト
アドリブ連携歓迎
警備兵どもが、私が寒水に凍えている間貴様等は悠長に散歩か?羨ましい限りだ
お陰で無事侵入させてもらったがな
早速だが始末させてもらおう、体を動かさねば本当に凍る
【完全視界】を発動し高所へ登り[地形の利用]で戦場を俯瞰して戦況と敵の挙動を観察
群れを統率する奴がいるようだ。そいつを探す
発見し次第そいつ目掛けてパラドクス発動
手近の敵に防がれるかもしれないがそれも狙いの内。互いを憎む呪詛の光を浴びせ、言葉で誘導して同士討ちを誘う
『そいつの指示に従っていてはいつまでも侵入者を始末できないぞ
煩い無能など切り捨てて思うがままに動くといい』
後は先程観察した戦況を読み仲間の補助を行い敵の反撃に備える
●
凪いだ風がカスピ海の水面を押しやり、発せられたさざなみが、油田採掘施設の基部である鉄製のフレームを穏やかに打ち据える。そして、時折聞こえるカチャカチャ、という甲冑が揺れる小さな音。
巡回するトループス級『血影猟兵』の一体。その背後から、湯上・雪華(悪食も美食への道・g02423)は、薄闇の中から、ゆらり、と舞でる。
(さて、警備部隊を平らげないと本命を行うときに邪魔ですからね)
彼のその表情は、内面に潜む狂気を覆い隠すように、笑顔が張り付いていた。そして、その手には薄明かりを照り返し、オレンジ色に輝く妖刀。
「それでは……渇望抱く伽藍、参ります」
その宣言通り、虚ろを抱き、渇望の呪いを宿す力……呪詛が刀身に宿り、血影猟兵を背面から切り裂いた。
「……ぐ」
完璧なタイミングでの一撃。見た目通りに無機質な声を上げ、直撃した斬撃の勢いのままに、敵がうつ伏せで倒れ込む。
ガシャン、と思ったより大きな音が、こだました。その音は、周囲の注意を引くには十分だったのだろう、幾重もの金属音が迫ってくる。
「さてさて……次は」
雪華は小さくつぶやくと、そこからの行動は早かった。薄闇の向こう側から現れた血影猟兵二体を、視界に捉えた瞬間に下からすくい上げるように斬り裂くと、返す刀で水平に一閃する。踊るように真紅のドレスがふわり、と舞う。
とは言え、やはり数が多い。致命傷ではなかったのか、先程、切り倒した敵が黒き血をまとわせた刺突を繰り出し、脇腹を刺し貫く確実な一撃。だが。
「……この程度ですか? さあ、まだ始まったばかりですよ? あなた達のすべてを喰らい尽くしてみせましょう」
膝を折ることもなく、彼の表情は笑顔のまま崩れない。まるで痛みなど何処かへと置いてきたかのように、朗々と言い放つと、殺到する血影猟兵たちへと踊るように、突撃する。
「しかし、寒いな……これは、体を動かさねば本当に凍る」
エルマー・クライネルト(価値の残滓・g00074)は、施設の少し小高い場所、おそらくは日中、休憩部屋として使われている建物だろう。その屋根に寒さを押さえつけるように、戦況と敵の挙動を観察している。当然、仲間たちの動きにも気を配り、視界に捉えている。
「ふん……捉えたぞ」
彼の視界に、剣を振り回し、短くだが何かを矢継ぎ早に指示している血影猟兵を集団の後方に捉えた。と、同時に屋根より跳躍。
「私の手を煩わせるなよ。」
その言葉と同時にパラドクス『Monodrama(ワガテデオドレ)』が発動。
エルマーの傍らに佇むサーヴァント、オラトリオ『フルーフ』が二対の白き翼とワンピースをはためかせ、くるくると舞う。活発そうな少女天使が、可愛らしく揺れ……呪詛の光が禍々しく放たれた。
撃ち出された呪詛を秘めた光は、リーダー格らしき血影猟兵を弾き飛ばす。そして運悪くそばにいたもう一体を巻き込み、呪いの力がその体を甲冑ごと蝕んでいく。
「私が寒水に凍えている間貴様等は悠長に散歩か? ……本当に羨ましい限りだ。まあ、お陰で無事侵入させてもらったがな。さて……早速だが始末させてもらおう」
完璧な直撃だったのか、リーダー役が再び指示を出すより早く、呪詛の力に蝕まれた一体の血影猟兵がリーダーへと斬りかかる。
「やめろ」
この場においても、まだ無感情な拒否の言葉を上げる。だが、その行為はただ虚しく、空を切るだけだ。
「あなた達、あまり美味しくありませんね。貴方はどうでしょうか……? それでは『渇望の呪詛』その身で召し上がれ?」
雪華が倒れ込んでいるリーダー格の近くまでゆっくりと歩いてくる。その真紅のドレスは返り血や自らの血でより赤く、黒く染まっている。眼前に構えた妖刀が鈍い光を凶悪に照らしかえす。血影猟兵が立ち上がろうとするが、もう遅い。
「貪り喰らえ」
彼の力のトリガーが引かれ、『空虚(ウツロ)』が実行される。呪詛を自らの意思で解放された呪いを内包する妖刀が、ひるがえり、血影猟兵の右肩から左脇腹まで斬り裂いた。
「……戦闘、不能」
結局、感情らしいものは何一つ残さずにリーダー格であったトループス級は、仰向けに倒れるとそのまま動かなくなった。
「やるな。雪華はまだ行けるか?」
「ええ、まだ全てを平らげてませんから」
「私もまだ、寒中水泳の鬱憤を晴らせてないからな」
そう言いながらエルマーを、頬の傷跡を指でなぞる。
見れば、トループス級『血影猟兵』の動きは、当初よりかなり鈍くなり、集中攻撃という戦略も意味をなさなくなっていた。
「そいつの指示に従っていてはいつまでも侵入者を始末できないぞ。煩い無能など切り捨てて思うがままに動くといい」
まあ、もういないがな。と、エルマーは心のなかで付け加えておく。そして、彼に合わせるかのように、オラトリオ『フルーフ』が呪詛の光を撃ち出す。
戦場は、統率された戦場から、混沌へと移り変わっていった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【腐食】LV2が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
黄泉王・唯妃
エルフリーデ(g00713)と。呼び方は「エル」
アドリブ&連携歓迎
さて、先ずは雑魚からですね。
では行きましょうかエル。前で戦列を搔き乱しますからいつも通り後ろからどんどん燃やしていきなさい。
【ジャンプ】で敵のど真ん中に飛び込み【残像】で敵を撹乱しながら、目にも止まらぬ【早業】で蹴り倒し【蹂躙】します。
反撃に対しては【フェイント】を掛けつつ前へ出ることで被弾を減らしていきます。
「さあさあ、まだこの後に本命が控えているのでしょう? お前たち程度に掛ける時間など惜しいのですから疾く死んでいきなさいな!」
エルフリーデ・ツファール
唯妃(g01618)と。呼ぶ時は「蜘蛛」
アドリブ&連携歓迎
魔力媒体の為、常にタバコ吸ってる
やれやれ、水の中でちょっと気分が湿っちまったから一先ず軽ーく燃やしていくとするかねェ。
【高速詠唱】で術式を短縮して【火炎使い】らしく派手に燃やしていくとするか。
蜘蛛に当たらねェようには注意するが、基本は火力重視。
あいつならまあ、避けるだろ(謎の信頼)
「さあさあ、道を空けな。私は歩いていくんで燃え尽きるのはゆっくりで構わんがな」
●
「……うまく行ったようですね」
黄泉王・唯妃(灰色の織り手・g01618)が、蹴り倒したトループス級『血影猟兵』の一体を足蹴にしつつ、妖艶に笑みを浮かべている。
「みてぇだな」
エルフリーデ・ツファール(紫煙の魔術師・g00713)も、離れた位置で戦っている仲間たちの方向を見ながら、手にしたタバコをくゆらせる。吐き出された紫煙がゆらゆらと天に登っていく。
その二人の周囲には幾重もの血影猟兵……が倒れ込んでいる。その身を爆炎で燃やし尽くされたものや、蹴り倒され、蹂躙されたものだ。
血影猟兵の攻撃は確かに統率され、集中攻撃で各個撃破という戦術であったが、それは崩壊し、それぞれがてんでに戦闘を始めてしまっている。しかも連携という戦術が取れない以上、壊滅するのは必然。すでに何体ものトループス級がその身をカスピ海の海風に身を晒している。
「では、こちらも残った雑魚を片付けましょう。行きましょうかエル?」
「やれやれ、水の中でちょっと気分が湿っちまったから、一先ず軽ーく燃やしていくとするかねェ……」
エルフリーデは、咥えていたタバコを一息吸う。タバコの旨味とコク、それらが肺から全身に回っていくのをじっくりと味わうと、魔女然としたつば広のくたびれたとんがり帽子のつばを人差し指で、トン、と突く。
「んじゃ、始めるか……蜘蛛」
「私が前で戦列を搔き乱しますから、いつも通り後ろからどんどん燃やしていきなさい」
「へいへい」
エルフリーデのぶっきらぼうな返答を、耳に残しつつ、唯妃は残りは少なくなっているが、まだ戦闘状態の敵へと跳躍。 だがこれは通常のものではない、蜘蛛の瞬発力を活かした独自の歩法だ。血影猟兵の目には突然、唯妃の姿が幾重にも見えたことだろう。
「さあ、殺さねばならない蜘蛛の本体はどちらでしょう?」
短く息を吐きだし、惑わされた血影猟兵の側頭部に上段からの蹴り、それも凶悪な威力。そしてそのまま蹴りぬく。
「……がっ」
無機質な悲鳴を上げ、ゴンと鉄製の大地へと激突するトループス級。と、それと同時に爆炎……いや、収束された炎の柱が敵の体を包み込んでいく。
「さて、火炎使いらしく派手に燃やしていくとするか」
(蜘蛛に当たらねェようには注意しねぇとな。まあ、あいつならまあ、避けるだろ)
と、エルフリーデは心のなかで、どこか投げやりな謎の信頼感を抱いておく。
そこからの戦いは、前衛の唯妃、後衛のエルフリーデというシンプルながらも、効率的な戦い。統制を失ったトループス級『血影猟兵』の数は、仲間たちの戦いもあり、みるみるうちに減っていく。
時折、敵からの反撃で、黒き血を使った攻撃を浴びてしまうが、彼女たちは止まらない。そうして、敵の数は残り二体となっていた。
「では……これで」
「終いだ」
唯妃が、相手へ死をもたらす為の低く鋭い跳躍を繰り出す。そして、蜘蛛の瞬発力を全身が活かし、連続の急制動と急停止が残像をくっきりと映し出す。
「さあさあ、まだこの後に本命が控えているのでしょう? お前たち程度に掛ける時間など惜しいのですから、疾く死んでいきなさいな!」
彼女の蹴りはまさに死神の鎌だ。血影猟兵の頭頂部へと振り下ろされる踵落とし、そしてそのまま、大地へと着地すると同時に、もう一体の敵へすくい上げるかのような一撃を浴びせた。ふわり、と腰まで伸びた黒髪がひるがえり、それは蜘蛛を思わせるものに見えただろうか。
「さあさあ、道を空けな。私は歩いていくんで燃え尽きるのはゆっくりで構わんがな」
エルフリーデが、なおも反撃しようとするトループス級へと言い放つ。と同時に。
「猛れ劫火よ、捩じれ狂いて虚空を焦がせ――」
その力ある言葉と同時に、圧倒的な熱と爆発的な力がエルフリーデの全身を駆け巡る。咥えているタバコの先端が赤熱とかしていく。
「それじゃ、行くぜ?」
引き絞られていた暴力的な力が放たれた。よろめいていた血影猟兵たちの周囲から炎の柱が吹き上がり、そこから敵のいる中心点へと突き進み……そして集束、爆発した。腹の底まで響く爆音が施設を揺らし、空気がビリビリと震える。空気を求めるが如く、炎の柱は捻じれ、渦を作り上げていく。それはさながら炎の螺旋。
もはや燃える人形のオブジェと化した血影猟兵を後目に、唯妃とエルフリーデは仲間たちと合流するべく、歩む。
彼女らが通り過ぎてしばらくすると、燃え尽きたトループス級『血影猟兵』は、大地に倒れ伏し、そのまま動かなくなった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【神速反応】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV2になった!
黄泉王・唯妃
エルフリーデ(g00713)と。呼び方は「エル」
アドリブ&連携歓迎
これがメインシャフトですか。
ここを派手に吹き飛ばせばいいと。
トループス級の相手は任せなさいなエル。
貴女は貴女の仕事をしっかりこなしなさい。
出来ればメインシャフトからトループス級を引き離したいので【ジャンプ】であえて相手の前を横切り注意を惹きます。
積極的な攻勢には出ず、攻めあぐねていると思って相手が前に出た瞬間をカウンターで足元からパラドクスで【貫通撃】です。
ごめんなさいね、私【罠使い】なものですから。
「先の雑魚よりは多少マシですが、まあちょっと出来るくらいの雑魚ですか。全力を出すのも馬鹿らしいですね」
エルフリーデ・ツファール
唯妃(g01618)と。呼ぶ時は「蜘蛛」
アドリブ&連携歓迎
魔力媒体の為、常にタバコ吸ってる
やれやれ、好き勝手言ってくれやがるぜ。
だが折角だ、派手にやらせてもらうぜ!
メインシャフトをパラドクスで【解体】、【吹き飛ばし】た後、他のディアボロス達の援護の為に【砲撃】を行う。
ここまで来て多少の反撃で止められると思うなよ……!
「一撃だ……。ただただ全力の一撃で、ぶっ飛ばしてやるぜェェェェエエエエエエエエ!!」
●
原油関連施設の心臓部であるメインシャフト区画への扉を吹き飛ばし、ディアボロスたちが内部へとその身を躍らせた。
「これがメインシャフトですか。ここを派手に吹き飛ばせばいいと」
黄泉王・唯妃(灰色の織り手・g01618)は、仲間たちの先頭を走りながら区画内を観察する。施設の外よりは多少、明るいがやはり仄暗い。壁一面と天上には無数に走るパイプと素人目にはよくわからない制御装置、そして中央には巨大なメインシャフトがその威容を晒している。
ちらり、彼女の視界に人の形をしたなにか。止まらない。あえて異形の人影の眼前を横切るように、ジャンプ。
漆黒の長髪が、怪しく広がり、その人目を引き付けそうな赤い瞳が室内灯の灯りを反射し、赤い軌跡を描いているように見えるだろうか。そのままくるり、と空中で一回転し、着地すると眼前の敵を冷たく、そして鋭くねめつけた。
唯妃の正面には二体の宝石兵士・デマントイドガーネットの吸血鬼の姿。鉱物でできているであろう身体は、重さなど感じられないように意外と軽やかだ。
「トループス級の相手は任せなさいなエル。貴女は貴女の仕事をしっかりこなしなさい」
「あいよ」
彼女の言葉へぶっきらぼうに答えるエルフリーデ・ツファール(紫煙の魔術師・g00713)。咥えているタバコの先端を赤く熱しながら、彼は己の役割を果たすべく、内なる力を収束、練り上げていく。膨大な熱量が、足元から湧き上がり、周囲を熱する。
「やれやれ、好き勝手言ってくれやがるぜ」
そうめんどくさそうにつぶやくエルフリーデだが、口元からギザ歯をのぞかせ、にやりと笑みを浮かべている。そうして、紫煙をゆっくりと吐き出す。
「……だが折角だ、派手にやらせてもらうぜ!」
収束した膨大な熱量が、弓矢のように引き絞られているのがわかる。
「眩く輝く朝焼けのように――黄金色に染め上げろ!」
その言葉と同時に、溜め込んでいた力を解き放った。瞬間、仄暗いメインシャフト区画が金色の閃光に覆われる。パラドクス『Morgenschein ist golden』、名前のごとく、まさに夜明けの太陽の輝き。
放たれた一点突破収束魔力砲撃はエルフリーデの狙い違わず、中央にそびえるメインシャフトに直撃し、轟音とともに爆発。ごっそりと融解させる。あぶれた力は辺りに火の粉を降らし、金属でできている床をきしませた。
唯妃の相手をしていた宝石兵士たちは、ようやくディアボロスたちの狙いがわかったのか、慌ててエルフリーデへと攻撃の対象を変えようと駆け出す。
「……ごめんなさいね、私『罠使い』なものですから」
唯妃のさらりとした言葉と同時に、ズン、と宝石兵士たちの足の甲を突き破るなにか。見れば、そこには蜘蛛足が鋭利に変化したもの。完全なカウンター。
それは痛みなのか、焦りなのか、何も読み取ることはないものの、足の甲を刺し貫かれながらも彼女へと反撃を実行する。翡翠色に輝く血、なのだろうか。それはオーラとなり、武器を形作っていく。一つは槍、そしてもう一つは巨大な鎌。
そうして出来上がった二体の武器は、凶悪な軌跡を描きながら、唯妃へと殺到する。槍は彼女の左肩を刺し貫き、鎌は右肩から袈裟懸けに斬り裂いた。
「っ……! なるほど、なかなかやりますね。ですが」
刺し貫かれた肩を抑えながら、唯妃が不敵に笑みを浮かべる。
「私にばかり注視してると、ほら。足元がお留守ですよ?」
無動作で足を長い蜘蛛足に変化。汰瀾弖喇(タランテラ)が、鋭利な槍とかした数本の脚が、宝石兵士たちの体中を刺し貫く。もがきながらも、なお反撃を試みようとするが、それは唯妃とエルフリーデの二人には叶うはずもなく。
ちらり、と彼女が目配せをする。
「……人使いの荒いこって」
エルフリーデがそれに答えると同時に、あふれる暴力的な力を紡ぎ、収束させた。溢れる力が、つばの広い帽子を激しくたなびかせている。
「一撃だ……。ただただ全力の一撃で、ぶっ飛ばしてやるぜェェェェエエエエエエエエ!!」
絶叫とともに黄金色の朝焼けを放つ。圧倒的な熱量と黄金の光、それらが宝石兵士を飲み込み、閃光が、爆音が空間を震え上がらせた。
閃光が収まると同時に見えた光景。それは断末魔もなく蒸発した宝石兵士・デマントイドガーネットの吸血鬼と溶解し、大穴が空いた床。
「先の雑魚よりは多少マシですが、まあちょっと出来るくらいの雑魚ですか。全力を出すのも馬鹿らしいですね」
やれやれ、と言った調子で唯妃は、ボロボロになった靴を見ながら、先程までいた宝石兵士の場所へと言葉を投げつけた。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【避難勧告】LV1が発生!
【建造物分解】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【命中アップ】がLV2になった!
湯上・雪華
絡み、アドリブ等完全受け入れ
重傷描写大歓迎
メインシャフト、ですか。【腐食】が効くなら連結部を狙うのもあり、かな?
手早く終わらせてこの後に繋げたいですね
さっきよりは強いなら、手を変えて……あんまり魔法って得意じゃないんですけどね
たまには後方支援してみましょうか
材料になるものはたくさんありますし、蜂の巣になってくださいな?
メインシャフトの破壊が足りないならメイスで砕きます。物理が一番手っ取り早いですから
エルマー・クライネルト
アドリブ連携歓迎
警備の大方は片付けたな、良い準備運動くらいにはなったとも
施設の破壊ではもっと派手に動き回るとしよう
パラドクスを発動し、操り人形を分解、武器の形状へ再構築
宝石兵士の一体を相手取りながらメインシャフトを破壊するよう立ち回る
一匹に狙いを集中して挑発、他の二体と連携を取られないよう引き離す
【神速反応】で敵の攻撃に反応し即座に[地形の利用]をして即座に建造物へ身を隠す
敵の攻撃を利用して破壊させ、自分も武器を振るってメインシャフトを敵ごと[強打]し[粉砕]していく
粗方破壊し終えたら仕上げに宝石兵士の討伐といこう
引きつけていた一体を連れて味方の攻撃範囲へと戻り、連携して一気に畳み掛ける
●
今までは静かだったはずのメインシャフト区画は、何かが脱落する音、金属が破断する音等の大合唱となっていた。ディアボロスたちの立っている場所からも、ギシギシと耳障りな音を立ている。区画全体の強度がかなり怪しくなってきているようだ。
「準備運動は終わりだ。さて、ここからはもっと派手に動き回せてもらおうか」
「ええ、手早く終わらせてこの後に繋げたいですね」
エルマー・クライネルト(価値の残滓・g00074)の言葉に、湯上・雪華(悪食も美食への道・g02423)も同意のようだ。
その雪華の視線の先には、残り一体となった宝石兵士・デマントイドガーネットの吸血鬼が、まるで人間のような俊敏さで、二人との距離を詰めようと接近してくるのが見える。
「そうですね……さっきよりは強いなら、手を変えて……あんまり魔法って得意じゃないんですけどね。たまには後方支援してみましょうか」
「では、そちらは任せた。私は前に出る」
エルマーはそう言うと、床を思い切り蹴りつける。彼と宝石兵士との距離が急速に縮まっていく。
「武器が欲しいな、あれを滅ぼすに値する物を」
腕を高く、まっすぐに掲げる。彼のその言葉に応ずるかのようにサーヴァント、オラトリオ『フルーフ』は、羽一片、ひらりと舞落としながら、くるくると掲げられた腕の周りを回る。それは可愛らしいダンスに見えるだろうか。
その姿は徐々に形を失っていき、無骨な武器へと姿を変えていく。そこには、槍の穂先に斧の斧頭が設えられた武器……ハルバード。
斧頭であれば、施設の破壊も容易になるであろうし、槍の部分でも宝石兵士の相手取ることもできるであろう。
「……試させてもらおう」
ハルバードの穂先を低く下げ、再び突進。宝石兵士が間合いに入る。と、同時にエルマーは武器を一回転、鈍い音を立てながら振られるそれは、槍や斧頭ではない。長大な柄。
振られた柄は、吸血鬼の左腕をすくい上げるようにし、打ち上げた。当然、エルマーの狙いは違う。柄で打ち上げられた宝石兵士の腕は中空、左脇腹はがら空き。そのままの勢いで彼は一回転、ハルバードを左脇腹に叩きつけた。
「ふん、悪くないな」
流石にたまらず、よろめく敵の姿。見れば、左脇腹に明らかな亀裂が見て取れる。だが、まだ致命傷、というわけではないようだ。まるでダメージのなかったように翡翠色の輝く血のオーラを操り、エルマーの様に武器を作り上げていく。その手には翡翠色の槍。
そのまま、鋭さと重さを兼ね備えた槍による刺突がエルマーの脇腹をえぐる。
だが、まだ戦闘不能には遠い。彼はうめき声すらあげず、ニヒルに笑みを浮かべた。それは、宝石兵士に対する挑発だろうか。
そのまま彼は、ハルバードを振るい、メインシャフトを破壊するべく立ち回りを始める。
「メインシャフト、ですか。腐食が効くなら……」
ふむ、と思考は瞬時に雪華は跳躍する。仲間たちの攻撃により、メインシャフトはもはや、辛うじてバランスを保っていっるのが精一杯な状態だ。
「連結部を狙うのもあり、かな? と、なれば……」
その手には手に馴染んだメイス。それを振りかざす。そして、彼が手元のギミックをいじると、メイスの先端が外れ、モーニングスターと姿を変える。
「物理が一番手っ取り早いですから……っね!」
全力で振り抜いた。やはりいくら頑強に作ってあるものでも、連結部はどうしても強度がない。拍子抜けするほどあっさりと、その部分は粉砕、そして腐食で朽ちていく。
ガコン、と決定的な『何か』が喪失した音が、区画を支配する。それから、一瞬の間をおいて、轟音が足元からメインシャフトを逆流してくる。膨大なガスと原油が、圧力とともに吹き上がってきているのだ。
もはや、この区画だけでは受け止めることは不可能だろう。張り巡らされている金属の柱が紙くずのようにひしゃげていく。
「仕上げといこうか。一気に畳み掛けるぞ」
「ええ」
引きつけていた宝石兵士を連れて、エルマーが雪華のそばへ着地する。それと同時に、手にしたハルバードは空を切り裂き、その矛先はデマントイドガーネットの吸血鬼の胸元に突き立てられた。
「さあ、材料になるものはたくさんありますし、蜂の巣になってくださいな?」
雪華の力ある言葉に反応し、破損した鉄材、抜け落ちたボルトが宙を舞う。発動のトリガーは彼の手の中。
「ええと、ハッピートリガーってこういうことですっけ?」
疑問形ではあったが、轟音とともにこの区画にあるあらゆるものが、宝石兵士を取り囲み、殺到する。鉱石らしきもので構成された、その体は、文字通り蜂の巣の様に、えぐり、削られ、その体は徐々に形が曖昧になり……最後には翡翠色の山が残るだけだった。
再び、メインシャフト区画が振動する。どうやら機械の火花かなにかが引火したのだろう。足元から恐ろしい音が鼓膜を、空気を震わしてくる。ディアボロスたちは、最後の目標に赴くべく、その場を急いであとにした。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【セルフクラフト】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV4になった!
藺草・風水
即興連携、アドリブ歓迎
「持ち場が消し飛んだあとで悪いけど、キミもそのまま消し飛んでもらうの!」
油田城塞を完全につぶすべく、全力で戦う
「エゴイストらしく、一人で消し飛ぶの!」
可能な範囲で炎上施設の残骸を遮蔽にしつつ殲華天榴砲を軸にした【天来受砲】の誘導弾砲撃で破壊する
敵の反撃には【セルフクラフト】の立方体を遮蔽にしたりダッシュ回避で対応
湯上・雪華
絡み、アドリブ等完全受け入れ
重傷描写大歓迎
目的を達成したら次は元締めですね
きっちり首を落としてから帰りましょう
渇望抱く伽藍、参ります
コウモリをどうこうするよりは確実に本体を狙うべきですよね
痛みは伽藍に置いてしまえば関係ない
ダンスをご所望ならお見せしましょう
アップテンポにのせてコウモリ達を避けて、ね
吸血してもいいですが、私自身が呪詛の塊みたいなものですよ?大丈夫ですか?
ナイフが届けばそれまで、です
首を落とすのは任せて、腕一本くらい貰っておかないと立つ瀬ないですからね
じゃあ、私の片割れ。暴れよう
●
「なんなのよ……どーいうことなのよ! これは!!」
激昂するはアヴァタール級『自己愛の化身アルカード』。
その背後でまるでトーチの様に爆炎が吹き上がり、施設は除々に傾斜していく。
「持ち場が消し飛んだあとで悪いけど、キミもそのまま消し飛んでもらうの!」
藺草・風水(天使喰らいの重ガンナー・g00346)が、愛用の銃をアルカードに突きつけた。爆風で長い三つ編みが揺れている。
「目的を達成したら次は元締めですね。きっちり首を落としてから帰りましょう」
と、同じく湯上・雪華(悪食も美食への道・g02423)が、ナイフを正面に構えながら風水の横に並び立つ。
「好き放題に……言ってくれるわね。アタシのモブは……! 早く来なさいよ!!」
怒りのあまり奥歯が軋む音が、聞こえてきそうなほど怒りの表情。だが、聞こえるのは破裂音や爆音だけ。答えは簡単である。
「来ませんよ? 私達が平らげてしまいましたから。あまり美味しくはなかったですね」
「は? やっぱり所詮モブだったわね……せめてアタシの盾ぐらい」
アルカードが言い終わるよ早く風水が標的へと突進する。そして、雪華が真紅のドレスを翻しながら、それに続く。
「僕から仕掛けるの!」
「では、続きます」
風水がスライディングで滑り込みながら、狙った位置で急停止。左膝を床に立て、右膝も衝撃を抑えるために曲げる。そして肩に長大な砲身を担ぐ。エメラルドのように美しい瞳が、照準器を通してアルカードを捉えた。
「対象定義、属性付与、外さないよ!」
トリガーを引くと同時に、天使の力が砲口から青白い閃光を撒き散らせながら、砲弾として撃ち出す。
「そんなもの!」
アルカードがそう吐き捨てながら、凄まじいスピードで跳躍。そのまま撃ち出された弾頭は、目標を見失う……ことはなかった。
「逃さないの!」
その言葉の通り、弾頭は、あり得ない角度で急転換、再び標的に。そのまま驚愕の表情を浮かべたままのアルカードの脇腹で小爆発、そのままごっそりと撃ち抜いていた。
よろめきながらも、なんとか着地するが、そのスキを雪華を逃がすわけがない。
「渇望抱く伽藍、参ります」
真紅のドレスがひるがえり、ナイフは顔の前で水平に。
「今日の気分はこっち。さぁ、踊り明かそう」
その力ある言葉に反応し、彼の傍らに、青いドレスの西洋人形風が出現する。そうして雪華と西洋人形が死を呼ぶ舞踏を始めた。繰り出される連撃が、アルカード全身を切り裂き、打ちのめす。
「よくも……」
脇腹に穴が空き、まとっていたドレスもボロボロであったが、その金色に輝く瞳と可愛らしい表情はこみ上げる怒りに震えていた。
「アンタは、アタシに直接殺されること光栄に思いなさい!」
そう宣言すると、風水へ猛スピードで突進する。ダメージは確実に与えているが、その動きに衰えは見えない。手には闇の力を凝縮した禍々しい闇の槍。
風水はダッシュを駆使し、施設のおそらくは建物の屋根の部分に滑り込む。
「っ……! ちょっと痛いの……!」
どうにか直撃は避けられたが、左肩は漆黒の槍が貫いていた。とは言え、まだ膝を折るにはまだ足りていない。
「アンタは無様なダンスでも披露してくださる?」
アルカードの髪の毛が闇溶け、そこから大量のコウモリ群れを作り上げ雪華へ解き放つ。群れは縦横無尽に飛び回りながら様々な攻撃を浴びせているが、彼はあえて立ち向かう。その表情は笑顔が張り付いたまま。
「まだまだ、私は満たされてませんですけど?」
そこかしこから、血を流しているが、まるで痛みなど無いように、再びナイフを水平に構える。
「……なるほど。ダンスをご所望ならお見せしましょう。次はアップテンポが良いですね」
タン、と軽く雪華がつま先で、軽く飛ぶ。それと同時に再び青いドレスの西洋人形が傍らに現れる。
「じゃあ、私の片割れ。暴れよう」
と同時にアルカードへと突進する。それは先程のダンスとは違い、激しい。雪華の赤いドレスが舞い、西洋人形の青いドレスが翻る。場所が違えば、情熱的で美しい舞に見えたに違いない。
ナイフを始め、凄まじい連撃の雨が敵の全身を、再度切り裂いていく。
「首を落とすのは任せて。腕一本くらい貰っておかないと立つ瀬ないですからね。……ナイフが届けばそれまで、です」
人形の連撃が、アルカードの腕を深く切り裂き、雪華のナイフは、一直線に敵の喉元へ。だが、首を落とすことは叶わず、首筋に赤い線をつけるにとどまった。
「ぐっ……こ、この……どうして、どうして、アタシがこんな目に!」
「まだ、終わらないの! エゴイストらしく、一人で消し飛ぶの!」
瞬間、アルカードの切り裂かれた腕に青白い閃光を放つ砲弾が直撃した。攻撃を放った風水が雪華の傍らに立つ。お互い頷きあうと攻撃を続けるのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【動物の友】LV1が発生!
【壁歩き】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV4になった!
ロキシア・グロスビーク
アドリブ連携ご自由に
なかなか刺激的なことやってるって聞いてさ
遅刻だけど、許してね
ふうん。ダンスをご所望?
;“魔槍”をくるりと遊ばせてから、静かに構えて
リードの荒っぽい女性の相手は慣れててね
ときめかせてあげよっか
;槍を一撫で、オーラを纏った槍を【ダンス】めいて優雅に打ち払い、
;コウモリを処理しながらウインク
うーん、踊らせるならもうちょっとロマンチックに
ドキドキさせてよ、ね?
;【残像】伴うステップも交えて距離を詰めます
;汗を浮かべても、攻撃を受けても慌てず騒がず
いいよー、ノって来たっ!
;敵が業を煮やした段で障壁を張り【ダッシュ】。コウモリごとぶち抜く
;肩で息をしながら
……結構良かったよ、おねーさん
エルマー・クライネルト
施設の責任者と対面といこう
残念ながらこの施設はもうお仕舞いだ、貴様も不祥事の責任を取って朽ちるといい
ネメシス形態発動
出身ディヴィジョンで戦っていた頃の少し若い姿、着崩した軍服姿に
性格も薄情なものへ
闇の中から血塗れの子供が何か言ってくるが耳を貸さず鋼糸で薙ぎ払う
本当に犠牲者を操っているのかただ模したものなのかは知らんが、死んで尚従属を強いられるとは気の毒だ
仇は取ってやるので安心したまえ。ハハハ
パラドクスを発動し暗器を射出、敵を串刺しにして[呪詛]の猛毒を撃ち込む
『その血の一滴も、この世に残す価値はない――死に給え』
……戦闘後ネメシス形態を解除し、先の行動へ自己嫌悪を抱きつつ速やかに撤退を
イオナ・ガルバローゼ
駄目押しの援護に向かいますか。
皆さまだけでも片付く事と思いますが、何事も徹底的にやらねば。
炎上の光と夜闇に眼が暗む事の無いように【完全視界】を使用
【楽園の一滴】で迎え撃ちます
【完全視界】で闇を見通し香りで狂乱させた子供達を連れ
アルカードへと突っ込みましょう
冷静な判断を喪った子供達による同士討ち
血の毒による狂死を狙います
助けを求めているのはわたくしにではありません。
それは貴女に求めているのでしょうね
●
「ア、アタシの……キレイな身体が……」
だらり、と腕を垂らしたアルカードが呻くように愕然とする。脇腹からは血が延々と流れ続け、ドレスもその血とディアボロスたちから受けたダメージでぼろぼろになっていた。
「なかなか刺激的なことやってるって聞いてさ。遅くなったけど、許してね」
少し遅れてロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)が、ゴスロリ服をはためかせながら仲間たちの傍らにやってくる。
「いえ、いいタイミングです。駄目押しとしましょう、何事も徹底的にやらねば」
イオナ・ガルバローゼ(空染めの一輪・g07485)も同じようだ。
「その通りだ。残念ながらこの施設はもうお仕舞いだ、貴様も不祥事の責任を取って朽ちるといい」
エルマー・クライネルト(価値の残滓・g00074)が宣告すると同時に、内なる力が足元から這い上がり、全身へと駆け巡り始める。己の肉体をより復讐に特化したネメシス形態へと変異させ始めたのだ。
引き出される力の本流の中に、氷のような感情がせり上がってくるのだろうか。その口元は、普段の彼には見られないほど、軽薄に口蓋を吊り上げている。
「うるさい! うるさい!! 誰よりも美しい、アタシの身体をよくも……認めない……認めるもんですか!」
アルカードが、煮えたぎったマグマのように、感情を爆発させた。ダン、と地面を蹴りつけ、また鉄床が盛大にへこむ。
「では、参りましょうか」
「そうだね! じゃ、先に攻撃させてもらうよ」
「ご随意に」
イオナは武器を構え、ロキシアも手にした魔槍を遊ぶように一回転させると、右肩に軽く乗せた。そして、二人はダッシュ。
そのまま、敵へと一直線に……ではない。イオナとロキシアはわずかに、頷きあうと、アルカードの眼前で、突如、交差、左右に分かれた。どちらを攻撃するかでアルカードの対応が遅れる。
「ふうん。ダンスをご所望? それじゃ」
ロキシアの魔槍が空を切り、前から背中へぐるぐると。それこそまるで体の一部のように、舞うように。
一周させると、槍の矛先を金属床に着くか着かないの辺りまで下げる。それに合わせて全身も腰を低く、動物が獲物を狙うかのように。だが、その構えは、動物のような荒々しさなど微塵もなく、静かで、そしてスキはない。
一気に敵へと詰め寄る。それはまるでバネじかけのよう。
「リードの荒っぽい女性の相手は慣れててね。ときめかせてあげよっか」
「このっ……調子に!」
ウィンク一つ。彼の軽口に、即座に怒りの言葉を投げつけるアルカード。彼女の頭髪が闇に浸っていく。
ロキシアと敵との間がさらに縮まる。彼のダッシュはまるでダンス。床の蹴りつけすら、スッテプを刻んでいるようだ。そして、槍の穂先がアルカードから生み出されようとしていたコウモリたちを薙ぎ払う。その動きですら優雅。
「いいよー、ノって来たっ!」
頭につけていたリボンが揺れ、表情には楽しそうな笑み。
「いい加減にしてちょうだ……え」
じれてきたのだろうが、ロキシアへと前進したときだった。自身の眼前に突如、障壁が出現したのだ。
「もらったよ――怖れを知る者にこそ、勇気ある戦いを!」
彼の言葉と同時に、発動する『フィアレストーピード』。魚雷のごとく突進する一撃は、風と火の粉を巻き上げながら、敵の腹部をきれいに貫き通していた。
「が……っ……はっ」
クリティカルな一撃だったのだろう、アルカードは膝をつき、口から血の塊を吐き出す。
「うーん、踊らせるならもうちょっとロマンチックにドキドキさせてよ、ね?」
魔槍をくるり、と両手で回し、胸元に抱き寄せるロキシア。それと同時にイオナが反対側から駆け出す。
「さあ――甘く優雅な芳香な血を」
甘く、そしてどこか蠱惑的な声色で紡ぐ。それに合わせるかのように、フリルの付いたメイド服がふわり、と舞い上がる。
「どうぞお召し上がりください」
紅色の奇跡とも呼べる『楽園の一滴』が放たれた。それは甘く香り、狂気へと至る禁断の一滴。
「ぐっ……アタシの可愛い、子どもたち!」
よろめくアルカードが苦し紛れにイオナの周囲に闇を出現させ、そこから血で赤く染まった子供達を呼び出す。お互いの一撃が交差する。わずかにイオナの攻撃が早いか。
「つっ……、そのまま血の毒で狂死してください」
助けを求める声を上げる子どもたちに、身体を数か所刺し貫かれ苦痛の声を上げるイオナ。
相打ちに近い形にはなるが、アルカードはダメージを蓄積させている。しかも、先程は手痛い一撃をもらっているのだ、それから考えると日の目を見るより明らかだった。
「あっ、ぐっ……ね、ねえ…アタシの美しい姿を、みんな……見て、あはっはは……」
本能が揺さぶられ、敵の見える景色は陶酔か。瞳は熱を持ち、頬も赤く染まっている。ゆらゆらと、ふらつくアルカード。
「助けを求めているのはわたくしにではありません。それは貴女に求めているのでしょうね。では、おしまいといたしましょう」
覆われていた闇が解かれ、徐々に消えゆく血で染まった子供たちを見つつ、アルカードへと言葉を投げつける。
と同時に、一本の鋼糸が鋭利な光を放ちながら、子どもたちを撫で斬りにした。
「本当に犠牲者を操っているのか、ただ模したものなのかは知らんが、死んで尚従属を強いられるとは気の毒だ。なに、仇は取ってやるので安心したまえ。ハハハ」
背筋が凍りつくような、冷たい軽薄な笑い。鋼糸が持ちの元へと戻るそこには、ネメシス形態へと遂げたエルマー。その姿は今とは違い、少し若返り、着崩した軍服姿。かつての姿なのだろうか。
「ふん、実に無様だな……では、とどめ、いや……仇討ちといこうか。ハハハ」
彼の意図はわからない、だが瞳には冷たく鋭利な光、そして薄情そうな笑み。
その氷のような言葉が終わると同時に、エルマーの操り人形から、ナイフ、針が無数に撃ち出される。それはアルカード腕や足、胴体へと突き刺さる。
「ア、アタシが……こんなところで……終わる、なんて認めな、い」
「見苦しい。その血の一滴も、この世に残す価値はない」
アルカードの言葉を氷のナイフで斬り裂くように言葉を返すエルマー。『Flüstern(シニイタルユウキ)』は囁かれる言霊で作用するという、つまりこの場合は。
「――死に給え」
パラドクスは発動し、刺さった暗器から猛毒が、死をまとってアルカードの全身を駆け巡る。
「あがっ……! あああああああっ! い、いやあああ」
凄まじい激痛なのだろう。ほぼ半狂乱で暴れまわる自己愛の化身アルカード。
と、その時、施設が一際、大きく揺れる。そして、ディアボロスたちの立っている場所も、傾斜がかなりきつくなってきた。激痛に狂乱するアルカードが、その身をカスピ海の暗闇へと消えていく。
ロキシアが駆け寄り、覗き込むと敵の姿は、海面に激突するより早く、塵となって消え去った。
「……結構良かったよ、おねーさん」
肩で息をしながらロキシアが一人、静かに呟く。その隣では、ネメシス形態を解除したエルマーは顔の傷跡をさすっていた。
「大丈夫ですか?」
「……ああ、問題ない」
イオナに問いかけられ、極力平静を装うエルマー。それは、先程の行動による自己嫌悪か。
「そろそろ、限界のようです。脱出しましょう」
イオナの言葉に仲間たちは賛成の声を上げ、黒々とした波をたたえるカスピ海へと身を躍らせる。
そして爆発音が響く。ディアボロスたちは、その情景を背にあるべき場所へと帰還するのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水中適応】がLV3になった!
【友達催眠】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【先行率アップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!