リプレイ
ルミ・アージェント
みんなに無茶を強いて酷いヤツだね!
すぐに解放してあげるから!
農場で対峙するなら、まだ近くに人がいるかもしれないね!
戦闘に巻き込むわけにはいかないよ!
大鎌って農作業の道具なんだよ?アナタ自身がソレ使って働くのがお似合いなんじゃないかな?
なんて挑発してみたりして、誰もいない方に引きつけながら戦おう!
さぁ、どっちの大鎌が強いか勝負しよっか!
深く深く息を吸って、ソウルマローダーの魂を喰らう衝動にシンクロ…ほらそこに丁度いい獲物がいる…!
【魂合一閃】の真っ向勝負!捨て身の一撃で喰らい尽くしてあげる!
少しくらい攻撃を受けたって、最後に刈り取れば勝ちだよ!
峰谷・恵
「そんなに暇なら退屈ごと終わると良い」
可能な限り連携を取る。アドリブOK。
敵が農奴を殺す前に駆け寄って竜骸剣によるパラドクスを叩き込む。
敵の反撃は魅了に魔闘気と【精神集中】【誘惑】【精神攻撃】で抵抗、跳び退いて吸血を回避する。避けきれなければLUSTオーラシールドで防ぐ。
その後は農奴を巻き込まないよう味方とともに人が居ない方へ誘導し、再使用可能になったら今度は味方と合わせてパラドクスの斬撃を叩き込む。
「吸うのが血か精気かだけで、魅了して吸い尽くすとは淫魔と変わらない。蟷螂『卿』なんて気取るより路地裏で男を誘って食うほうが似合って…いや、引っ掛けられる男も少ないか」(最後は敵の胸見ながら)
ゼキ・レヴニ
敵の周囲に農奴が居るなら退避呼びかけつつ
『ダッシュ』で接敵、近接戦仕掛け
農奴の方に注意が行かねえ様に注意を引き
己の身を盾に『時間稼ぎ』を
土が食い込んで、血が滲んで、黒くなった爪を見ても
心が動きはしねえんだろうな、吸血鬼の嬢ちゃんは
…いいぜ、そこまで退屈ならおれと踊ろうじゃねえの
血反吐吐くまで付き合ってやるからよ
金属塊「躯」を鉄爪に変形させ
身を低く蛇の様に躍りかかる
敵が変身する動物の攻撃方法を『看破』
動きを見切って『臨機応変』に弱点を突く…ってクソ、犬は卑怯だぜ
犬好きとしては変身されると心が痛むが
狩人は情に流されてはならないと、いつか聞いた教訓思い出し割り切って
攻撃躊躇った振りから『不意打ち』を
ロザーリヤ・ユスポヴァ
アドリブ連携歓迎
ヴァンパイアノーブル──下賤な貴族もどき共を許すものか
さあ、麦の穂のごとく頭を垂れるがいい、簒奪者よ
ぼく達がお前の首を刈り取り、収穫してくれよう
まず【熱波の支配者】によって極寒に抗っておこう
少しでも暖かくして、身体を動かしやすくしておきたい
『死せざる■■■■■』を手に取り、敵の有り様を【観察】する
鎌はリーチこそ長いが身を守るのは困難な武器
なら懐に踏み込み、≪魔性契約『灼裂の贖罪』≫で深々と斬り込んでくれよう
【解体】を狙って、火炎纏う【斬撃】の【連撃】を放つぞ
反撃に対しては、優れた審美眼で貴族もどきの美など欺瞞であることを【看破】
【吸血】狙いの動きを≪星界の天幕≫を翻して往なそう
大和・恭弥
仲間とは密に連携、アドリブ可
藍雪花染が欲するままに辿り着いたが……。悲哀や絶望の念が漂ってるな。無念の魂は…ヴァンパイアノーブル、お前の鎌が纏ってるのか。
人の尊厳を……お前のやり方は虫酸が走る。
【寒冷適応】を発動し、環境に慣れやすく対処しておく。一般人は巻き込まないよう退避させ、戦闘空間に結界を展開しておこうか。
実のところ鍛錬は積んだが雪中戦の実践は少ない。藍雪花染を抜刀し呪詛を解放したあと、敵の呼吸を読み情報を把握しながらパラドクスを発動させよう
仲間の攻撃を邪魔しないよう立ち回りながら反撃は敵を上回る両断で薙ぎ払う。
闇霧は的確に敵のみを包むように。漂う魂の無念、俺と藍雪が代わりに晴らそう。
●
灰色の筆で幾重にも塗られたような曇り空の下、ディアボロス達はシベリアの民が連れ去られた地へと降り立った。踏みしめた地面は固く冷たく、そこに拠る木々や草は細く頼りなげだ。
まばらな木々の先に畑と作物を収穫している人々の姿が見える。強制労働させられているというシベリアの民に違いない。彼らの動きは遠目にも機敏とは言えず、そして、時折響く鋭い風の音に怯えている様子であった。
「みんなに無茶を強いて酷いヤツだね! すぐに解放してあげるから!」
疲れ切った人々を発見するや、ルミ・アージェント(全力乙女・g01968)は標的を求め農場へと駆けだした。シベリアの民を酷使している農場の主、ヴァンパイアノーブルである『蟷螂卿』エンプーサ、それが標的の名だ。
エンプーサは農場の巡視と称し、働く人々を虐待しているという。ゆえに、農場へ立ち入りさえすれば、直に発見できるという算段であった。
人々は農場に踏み込んだディアボロスの姿を見ても、ひたすらに農作業を続けている。時折顔を上げる者も居ないではなかったが、怯えるようにそそくさと作業に戻ってゆく。
彼ら怯える人々を、ゼキ・レヴニ(Debaser・g04279)は顧みた。
「土が食い込んで、血が滲んで、黒くなった爪を見ても心が動きはしねえんだろうな、吸血鬼の嬢ちゃんは」
ちらと見ただけであったが、薄汚れ、繕いも満足にされないままの衣服、土に汚れ、怪我をした手足……人々の置かれた惨状を見るにそれで十二分であった。人々の身体は疲れ果て、傷ついている。そしてその精神もまた同じに傷ついていた。
(「藍雪花染が欲するままに辿り着いたが……」)
悲哀と絶望の念……それを感じ取った、大和・恭弥(追憶のカースブレイド・g04509)に、すがり迫るようにも思えるほどにそれらはこの地に濃く漂っている。糧を得た藍雪花染が力を増したのも感じ取れる。この先の戦でそれが力になるだろう。なるのではあろうが……。
そして、いま一つ、この地に在る念があった。それは、無念だ。しかしそれはシベリアの民から発せられているのではなかった。無念の魂が纏わりついているのは、異形の女、その者が持つ大鎌だった。
異形の女、エンプーサは戯れのつもりか、その大鎌を軽く振り回しながら、働く人々の間を歩き回っている。その目が、動けずにいる年老いた男をひたりと捉えた。何事かをひとこと語ると、エンプーサは男に大鎌を振りかぶった。
だが、年老いた男が刻まれるかと思えたその一瞬、高い金属音が響いた。大鎌は身を挺して割り込んだゼキの山刀で受け止められたのだ。望む手応えが得られなかったエンプーサの表情が不快気に歪む。
「皆、今のうちに逃げろ!」
「お前は――」
ゼキに誰何するエンプーサの隙を突き、峰谷・恵(フェロモン強化実験体サキュバス・g01103)の竜骸剣が真っ向から襲い掛かる。
「そんなに暇なら退屈ごと終わると良い」
恵の醸す濃密なフェロモンと迸る闘気が練り合わされ、両断する刃となってエンプーサを斬り伏せた。至近に迫った恵を、エンプーサは得物を得た猫の様に見つめ、にやりと口を開いた。ぬらぬら光る牙で恵の首筋を狙ったが、恵が咄嗟にかざしたLUSTオーラシールドの桃色の光に阻まれ、止む無く肩口にかぶりつき、血を啜る。
「そう、お前たち、私に抗うのね」
恵の血で唇を染め、エンプーサは尊大な笑みを浮かべ、並み居るディアボロスを眺めた。周囲では、ゼキの呼びかけと恭弥の誘導により、シベリアの民達が逃げ始めているが、その様をエンプーサは横目で見たのみであった。彼らよりも目前のディアボロスを選んだようだ。
逃げる民へのエンプーサの攻撃は防げたが、彼らを巻き添えにしてはならない。ルミとロザーリヤ・ユスポヴァ(“蒐集卿”・g07355)は間合いを計りつつ、じりじりと民から距離をとる。
「大鎌って農作業の道具なんだよ? アナタ自信がソレ使って働くのがお似合いなんじゃないかな?」
「農作業ね。私も勤しんでいるわ。使えなくなった農奴は刈らないと」
「貴族もどきが……」
嗤うエンプーサをロザーリヤは蔑みの眼差しで見下した。彼女にとってヴァンパイアノーブルとは、貴族を名乗る下賤な者どもに過ぎず、故に貴族である彼女にとって許されざる者どもであった。
「麦の穂の如く頭を垂れるがいい、簒奪者よ」
エンプーサの尊大な眼に、わずかに訝し気な色が混じる。『簒奪者』という言葉が腑に落ちなかったようだ。奪った自覚がないのか、奪うのが当然なのか……。
「ぼく達がお前の首を刈り取り、収穫してくれよう」
ロザーリヤの宣言とともに、ルミは大鎌ソウルマローダーを構え、一瞬でエンプーサに迫る。
「さぁ、どっちの大鎌が強いか勝負しよっか!」
ルミは己の呼吸をたしかめた。そしてソウルマローダーの鼓動を感じ取り、呼吸と鼓動、意思と衝動を違わずシンクロさせる……!
「……ほらそこに丁度いい獲物がいる……!」
「獲物め、分をわきまえるといいわ……!」
大鎌同士がぶつかり合い、鋭い金属音を響かせる。必殺の一撃を狙い、振り下ろされる刃の応酬。それは、同時に仕掛けられた攻撃、相打ちの一撃によって止まった。
大きな切り傷を受けながら、ルミは不敵に笑う。深く……より深くソウルマローダーとシンクロするのだ。然る後エンプーサを大鎌ごと刈り取ってみせる……!
ルミの一撃を受けたエンプーサは、飛び退いて間合いを離した。その着地点を狙い、横ざまからゼキが仕掛ける。両の手には長く伸びた鉄爪が鈍く光る。金属塊『躯』より生み出した、至近で獲物を切り裂く得物だ。
「これでもまだ退屈か? 嬢ちゃん」
身を低くして急接近するゼキを見据えたエンプーサは、もう一度飛び退り、距離を取る。
「ああ、退屈だわね。もしかして、お前が退屈を紛らわせてくれるとでも?」
「……いいぜ、そこまで退屈なら、おれと踊ろうじゃねえの。血反吐吐くまで付き合ってやるからよ」
エンプーサは衣装を翻し、艶やかな黒毛の大型犬へと変身し、ゼキへと跳躍した。
(「クソ、犬は卑怯だぜ」)
犬を爪で切り払うのには抵抗があった。だが、これは犬ではない。犬の姿を借りたクロノヴェーダだ。見た目に惑わされてはならない。
一瞬で思いを切り払ったゼキは、敢えて動きのテンポを抑え、迷いを演じてみせる。
「ああ、お前隙だらけよ! つまらないわね!」
つまらないと言いつつも、エンプーサの声は、獲物を噛みちぎる期待に満ちて弾んでいる。飛びかかったエンプーサの牙はゼキの首筋を狙った。だがその狙いはゼキの想定通りだ。ゼキは僅かに身を反らし、逆にエンプーサの顔に向けて鉄爪を一閃させた。
牙と爪が交差し、双方を切り裂く。顔を裂かれたエンプーサは、小さく悲鳴を上げた。ゼキも無傷ではなかったが、牙の狙いを予測していなければ、もっと重い傷を受けていただろう。
「私の顔が!」
顔を傷つけられたエンプーサが叫んだ。その声色を聞きとり、恭弥は藍雪花染を抜き放つ。エンプーサの怒りによる僅かな呼吸の乱れ、それを読み取ったのだ。今が機だ。
藍雪花染が得た、この地の悲哀、絶望……恭弥は、エンプーサがもたらしたそれらと一体になった。さらわれ、無理矢理に働かされ、家族や友人達が倒れ、己も死に瀕する中、抗う術さえもない人々の感情が流れ込んで来る。感情の奔流の只中で、恭弥は己の意思の半ばをそれらに委ねていた。
「人の尊厳を……お前のやり方は虫唾が走る」
悲哀と絶望は、霧となって、悲哀と絶望と共に在る恭弥から滲み出る。深奥を見通せぬほど濃く、宙に揺蕩う青味の勝る墨色の霧。闇霧を纏い、恭弥はエンプーサの大鎌の間合いへと踏み込んだ。
エンプーサの気の乱れに乗じ、恭弥は藍雪花染を振るう。エンプーサの大鎌の軌跡と対照的に、その太刀筋は真っ直ぐだ。エンプーサの大鎌は藍雪花染を受け止め、押し返すが、この秘技の真髄は藍雪花染の刃だけではない。闇霧が、違わずエンプーサを包み込み、生じた鵲の嘴はエンプーサの心臓を狙い空を切る……!
「なんなの、これは……!」
悲哀と絶望の具現に胸を貫かれたエンプーサは、その身に得たことのない痛みに唸りながら、藍雪花染を押し返し、力任せに恭弥を斬る。だがその攻撃は精彩をいささか欠くようであった。
(「大鎌の間合いは……見切った」)
仲間達とエンプーサの応酬を、ロザーリヤは観察していた。大鎌の刃は遠くまで達するが、刃を振り切った時、身を護るには不向きな得物である。加えて、エンプーサは見た目に派手な大振りの攻めを多用するようだ。ならば。ロザーリヤは死せざる■■■■■の柄を今一度強く握りしめ、闇の力で己が身を満たした。闇の力はロザーリヤの両腕を、その身体とは裏腹の強靭な異形へと変じる。
「刑を執行する」
罪状は述べるまでもなかった。命を、尊厳を、財産を……ありとあらゆるものを奪った罪。罪に対し執行すべき刑はただ一つ。
ロザーリヤは距離を詰め、牽制に振るわれる大鎌を掻い潜る。その先に、勝機がある。
「ところで、いつ刑とやらを執行してくれるの?」
続く応酬に痺れを切らしたのか、エンプーサは、斬ってみろとロザーリヤを挑発するように、優雅に礼をしてみせた。だがそれは罠だ。迂闊にエンプーサに接近すれば、魅了の力で篭絡されかねない。ロザーリヤが狙ったのは次の瞬間、エンプーサが再び戦闘態勢に戻るまでのほんの僅かな隙の方であった。
ロザーリヤはエンプーサの懐に飛び込み、炎をまとわせた死せざる■■■■■で、大鎌を持つ両腕の付け根を狙い、二度、斬りつける。腕を切り落とす狙いは叶わなかったが、エンプーサの腕は焼けただれ、無残な切傷を負っている。
重傷を負いながらも、エンプーサは、蠱惑的な眼差しでロザーリヤを見た。至近で見つめられ、ロザーリヤは一瞬息がつまりそうになるが、星界の天幕により吸血の牙は辛うじて防いだ。
「……よくも」
エンプーサは呻くような声でつぶやいた。
「よくも、何かな?」
揶揄うようにエンプーサに返したのはルミだ。ソウルマローダーの刃は獲物を求め、先よりもぎらぎらと禍々しく光っている。エンプーサの大鎌を躱しつつ、ルミは息を整えた。ひとつ、ふたつ……その息遣いが、ソウルマローダーの鼓動と重なり、そしてぴたりと合一する。
エンプーサのなぎ払いがルミに襲い掛かるが、ルミはその斬撃を意に介さず、再びの魂合一閃を仕掛けた。守りを捨てた一撃は、エンプーサの大鎌がルミを抉るよりも早く、エンプーサをざっくりと袈裟切りにした。次いでエンプーサの大鎌がルミを薙いだが、袈裟切りの衝撃でぶれた刃は浅く斬りつけるにとどまる。
「家畜共の分際で……!」
「お前だって大して変わりはない」
恵はそう言い捨て、エンプーサに向き合った。そう、大して変わりはないのだ。大仰に『卿』など名乗ってみても、為していることは下衆そのものだ。
「視えた……!」
傷を庇うエンプーサの隙を見通した恵は、重い傷を負った腕あるいは体幹へ致命の一撃を仕掛けるべく、フェロモンと闘気を竜骸剣の刃へ集中させ、地を蹴る。対するエンプーサは白い胸元を強調し、残された力で恵を魅了すべく、静かに近づく。
魅了の力同士、動と静の衝突であった。恵の振るう竜骸剣の斬撃は先に負った傷をなぞるように閃き、エンプーサの双丘の白を赤が染める。エンプーサは、よろめきながら恵の豊かな胸に向けて牙を剥いたが、その牙が糧を得ることはなかった。
恵が寄りかかるエンプーサを押しやると、エンプーサは固い地面に倒れた。命が流れ出、徐々に虚ろになってゆく眼、何事かを呟く口元。彼女は、何故私が、と問うているようだった。
「吸うのが血か精気かだけで、魅了して吸い尽くすとは淫魔と変わらない。蟷螂『卿』なんて気取るより、路地裏で男を誘って食う方が似合って……」
恵は、エンプーサの胸元を一瞥した。
「いや、引っ掛けられる男も少ないか」
命尽きたエンプーサは、恵の言葉に反撥する術を持たなかった。
エンプーサを倒したディアボロスの近くに、シベリアの民達が集まって来た。もうエンプーサが居ないとわかると、彼らは安堵の表情を浮かべる。だが、今後どうするかまでは考えあぐねているようだった。
農作物を運搬するための列車は、もう到着しているはずだ。これに乗り、シベリアの民を故郷へと送り届けるのだ。戦いで使用したパラドクスの力で、周囲の温度が上昇し、この場に居る者皆、寒さに耐える力も得ている。
作戦成功まで、あと一歩だ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【隔離眼】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
【修復加速】LV1が発生!
【熱波の支配者】LV1が発生!
【寒冷適応】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV2が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
峰谷・恵
「ここを支配してたやつは倒したから、疲れた人はゆっくり休んでてね。その間に収穫済ませておくから、できた作物全部持ってみんなでシベリアに帰ろう」
アドリブOK、えっちい描写歓迎。
疲れて動けない一般人は休ませ、手当しないと危ない人は気功応用型治療魔術式を使い【早業】【オーラ操作】【魔術知識】で手早く治療していく。
その後はロシアの収穫の歌を【歌唱】して勝利の凱歌効果を使いながら、作物を収穫し列車に積み込んでいく(歌う時は声色明るく、収穫の喜びを思い出させるように)。
お色気サービスは性別は問わないけど独り身なのが条件。
「奴らが奪ったものは可能な限り取り返す。それがボクら復讐者(ディアボロス)だから」
ディアボロスの近くに、シベリアの民が集まって来た。彼らはディアボロスの戦いを遠くから見守っていたようだ。
しかし、エンプーサが滅された瞬間を見たはずの彼らは、歓声を上げるでもなく、どこか戸惑った様子でその場にいる。まだ解放された事実を飲み込めていないのだろうか。
それなら、と峰谷・恵(フェロモン強化実験体サキュバス・g01103)がずずいっと前に進み出た。ぐぐっと進み出た拍子に胸もぷるんっと揺れる。
「ここを支配してたやつは倒したから、疲れた人はゆっくり休んでてね。その間に収穫済ませておくから、できた作物全部持ってみんなでシベリアに帰ろう」
恵の言葉を聞いて、シベリアの民の中にさざ波の様に安堵が広がって行った。そして喜びも。
「あいつはもう居ない、本当に居ないんだな!」
「本当に……本当にシベリアに帰れるのか……!」
「ありがとう……本当にありがとう」
口々に喜びの言葉を語り、ディアボロスに感謝の意を示しながら、シベリアの民は今まで強制労働させられていた畑に、自らの意思で戻ってゆく。
疲れ果てていたはずの彼らだったが、解放と帰郷の喜びで活力を少し取り戻したようだった。全員というわけではないにせよ、恵が想定していたよりも多くの民が収穫作業に加わっている。重傷者がいたらと危ぶんでいたが、命に関わる怪我を負った人はいないようだった。意外にも、エンプーサは働き手に重傷を負わせる真似はしなかったようだ。
「収穫したものは、あの列車に積み込んでね。とれた作物は全部載せちゃおう。シベリアに帰った後にみんなで分けようね」
収穫しながら、恵は歌を口ずさんだ。天と地の恵みに感謝し、収穫の日を喜ぶ歌を。収穫作業のテンポに合わせ歌う声は、色褪せた農場に響き、収穫作業に携わる人達を励ます。
そして……農場のあちらこちらから、力ないながらも歌声が響き始めた。シベリアの民の収穫歌だ。歌を覚えた恵は、同じ歌を伸びやかに、力強く歌い上げる。
曇り空、色褪せた農場だったが、今そこに居る人達は希望を取り戻し、喜びの歌が響きわたっている。その様子を見た恵は確信する。彼らはさらわれ、強制労働の末に多くの同朋を失ったが、固い土に芽吹く作物の様にシベリアの地で再び立ち上がるのだと。
収穫も最終段階に入り、列車の貨車に作物が載せられる。あともう一息でシベリアへと出発できる。そこで一人の若者が意を決し、恵に語りかけて来た。
「これでシベリアへ帰れる……あなたには感謝してもしきれない。でも、何で自分が怪我してまで、俺達を助けてくれたんだ?」
恵は太陽のような温かく勁い笑顔で応えた。
「奴らが奪ったものは可能な限り取り返す。それがボクら復讐者(ディアボロス)だから」
大成功🔵🔵🔵
効果1【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
ゼキ・レヴニ
邪魔者は消えた
奪われ続ける生活もこれで終いよ
さあ皆、故郷に土産を持って帰ろうぜ
【熱波の支配者】【寒冷適応】使用
おれも経験があるが、一番に心を殺すのは空腹だからな
新宿から持参した即席スープを温め【口福の伝道者】で農奴達に振る舞い
動ける奴には収穫の力を、動けねえ奴にも生きる気力を付けて貰う
ついでに誰にでも気さくな調子で話しかけて
困ってる事を相談し易い雰囲気を作るぜ
収穫に必要な道具が傷んでいれば【修復加速】を使用
物を直すのは割と得意でね
工具を使い、物によって『臨機応変』に修復していく
コツを聞きながら収穫手伝い
収穫物の運搬時は腕部を『肉体改造』し強化
「ディガーパック」のアームも使い一気に機関車へ運ぶぜ
エンプーサはディアボロスとの戦いに敗れ、地に伏した。ゼキ・レヴニ(Debaser・g04279)はその確実な消滅を確認し、シベリアの民のもとへ向かった。
「邪魔者は消えた」
短くそう告げると、シベリアの民はすぐに察したようだった。ディアボロスの戦いを遠くから見守っていたのだろう。
「奪われ続ける生活もこれで終いよ。さあ皆、故郷に土産を持って帰ろうぜ」
ゼキの言葉を受けて、歓声が上がる。だが、過酷な環境に晒され続けた人々の歓声は、力強くとは言えないものであった。
収穫するにも、帰還するにも、まず必要なのは疲労回復、それに尽きる。ろくな食事もしていない中では、真っ先に心が死ぬ……それはゼキも重々に知る所であった。それに、彼らは今の今まで恐怖で支配されていた。疲労は心身ともに深く及んでいる筈だった。
「まずは、腹ごしらえからだ」
ゼキは、火を起こし、鍋で即席スープを温める。スープならば、弱った人でも食べられるだろう。乾いた無味乾燥な空気に立ち上るスープの香りは、極上のご馳走に劣らず、食欲をかきたてる。ゼキがスープを口にすると、たちまち大量のスープが出現した。
「まずは動けねえ奴からだ。スープはたくさんあるからな、焦ることはないぜ」
スープを受け取った人達は、飢えていたのだろう、一心不乱にスープを食べている。ゼキは彼らの間を縫って、小まめに声を掛けて回る。
「農具が傷んでしまって、直したいのですが……」
そんな彼らの願いに応え、ゼキは農具など道具を確認した。作物の積み込みまでの時間で修復できそうな道具を選別し、早速修理へとりかかる。パラドクスの力で、修復は実にはかどった。
その間に食事を終えたシベリアの民は、収穫作業を始めている。相当数動けない人がいると思われたが、ゼキが想定していたよりも多くの人達が収穫作業に携わっている。
「おれも手伝うぜ。こんな感じでいいか?」
収穫の手際を聞きながら、ゼキは作業を手伝った。力技で収穫することもできたが、ここは農業を生業としている人に従ったがよい。おかげで、シベリアの民に劣らずの早さで収穫作業をこなすことができる。
出荷用の袋に詰められた作物が、山積みになった。このやせた土地で生育した作物は、決して出来は良くなかったが、シベリアの民が帰郷後当座をしのぐ糧になる大切な食糧だ。
「作物を列車に乗せようぜ。おれに任せろ」
ゼキの背負ったディガーパックから、アームが伸びて列車の貨車に次々と積み込まれる。シベリアの民の中でも力の強い者、まだ力を残している者が手伝う。
列車に作物が積み込まれる様を目の当たりにした人々の心に、帰郷が実現しようとしている事実が沁みわたっていっているのだろう。食事、収穫、積み込みと準備が進むにしたがって、彼らの表情から虚無が消え、目には希望の光が灯っている。
「よし、シベリアに帰るぞ」
積み込みが終わり、ゼキがそう告げた時に起こった歓声は、エンプーサを倒したときのものよりも力強く、寒地の天地に響いた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
大和・恭弥
鉄道は仲間が操縦してくれるみたいだ。俺の時代では中々鉄道に乗るなんてことないから興味深いけど、今は無事に送り届けないとな。
道中は、そうだな。
寒冷適応で人々が寒さに弱らないようにして、高齢の方や弱ってるひとがいたら対処しよう。
それから事前に水源で用意した水を動力なんかで沸かし、温かいスープが白湯くらいは準備しておく。
あるかわからないがランタンや最低限のものを持ち込んでいれば仲間の計らいもあって移動も侘びしくならないだろう。
暖がいれば晴彦も貸すよ。
あとは、帰る地を確認しながら到達までその人たちとの世間話から得られる情報があればいい。
到達したら今後の資金と生活について話をしよう。彼らはここからだ。
峰谷・恵
「みんな忘れ物はない?シベリア帰還列車出発だよ」
アドリブ、えっちぃ描写OK。
出発前にシベリア鉄道のどこが帰還先に一番近いか確認しておく。
列車の燃料と荷物全部、人々全員が列車に乗ったら出発進行、脱線事故など起こさないようスピードの出しすぎに注意し、安全運行に専念。適宜燃料追加も忘れない。
予め聞いた最寄りのポイントまで着いたら列車を停止させ荷物おろし、当座をしのぐだけの住居修復を手伝う。
最後の餞別に畑(あるいは畑予定地)で土壌改良効果を使って作物がよく育つ土壌にしてから帰還する。
「ボクら復讐者(ディアボロス)にできるのはここまで、新しい日々はどうかあなた達住人の手で」
ゼキ・レヴニ
列車の操縦は交代等の必要に応じて。『機械知識』を利用
パラドクストレインも悪かねえけど、機関車ってのもまた味があるねえ
車窓を楽しむのもいいが、旅の醍醐味は交流って言うしな
折角だから故郷に帰る人らとの会話を楽しもう
会話相手が好むなら、煙草やスキットルの中の酒を分け合って
故郷はどんなところか、帰ったらいちばんに何をしたいか
会いたい人はいるのか……
他愛なく、いつか排斥力で忘れ去られる会話だとしても
この歴史の一瞬で、一緒に土を弄った人らを記憶に留めときたい
おれもいつか帰りてえな、とつい零す
消えた歴史の狭間、戦友達の元へ
帰郷は叶わなくとも望郷だけは
着いたら荷降ろしを手伝って
元気でやれよ、と心からの見送りを
農奴として囚われていたシベリアの民を解放し、収穫時を迎えていた作物を収穫し、出荷用の列車にすべて載せおわった。後は皆で列車に乗って、シベリアへ帰るだけだ。
列車は、機関車に運搬用の貨車が連結されており、人と作物はともに貨車に乗ることになる。進むべき道程はほぼ一直線で、迷うことなくシベリアへと着けるはずだ。
その道中だが、先のディアボロス達の活躍でシベリア方面の危険はなく、シベリアの民とともに帰路を楽しむこともできるだろう。
大和・恭弥(追憶のカースブレイド・g04509)は、水源を生じさせ、旅の間の飲み水を確保するかたわら、機関車を見つめる。作物運搬用の機関車なので華やかさとは無縁だが、どっしりとした金属ならではの重厚感がある。
「パラドクストレインも悪かねえけど、機関車ってのもまた味があるねえ」
恭弥と共に水源から水をくみ上げていた、ゼキ・レヴニ(Debaser・g04279)も機関車を眺める。詳しい操縦方法は知らされていなかったが、ゼキが軽く確認した限りでは機構は単純で、ディアボロスなら誰でもが容易く操縦できそうだ。
「俺の時代では中々鉄道に乗るなんてことないからな」
恭弥はゼキに目で頷くと、鈍く光る機関車の正面に立ってみた。現代出身の恭弥にとっては馴染みが無い故に、逆に新鮮にも感じるフォルムだ。
「新宿では見かけねえよな……」
ゼキは恭弥の背に向かって笑んだ。
「せっかくその列車で帰還の旅路といくんだ。良い旅にしようぜ」
恭弥とゼキが水を積みこんでいる間、峰谷・恵(フェロモン強化実験体サキュバス・g01103)は機関車の内部を確認していた。操縦機構はきちんと整備され、燃料も充分に積載されている。シベリアへの旅程で燃料が尽きることはないだろう。そして走行の障害になるようなものは、すでにシベリア方面にはなく、操縦に専念できるはずだった。
恵は一通りの機関車回りを点検し終えると、一度機関車を出た。ちょうどシベリアの民が列車に乗り込み始めたところだ。元々作物運搬用の列車だったため、人が乗るのも作物と同じく貨車となる。
貨車に乗り辛そうにしている高齢者や子供はディアボロス皆で手助けし、程なく全員が貨車へと乗り込んだ。
「みんな忘れ物はない? シベリア帰還列車出発だよ」
恵は皆に呼びかけると、機関車を始動させた。ゆっくりと車輪が動き出し、列車は農場を後にする。シベリアの民にとって暴虐と搾取の土地であったが、物思わし気に遠ざかる農場に見入る人達がいた。彼の地で命を落とした同胞を残して行かざるを得ず、それが心残りのようだった。
列車は速度を上げてゆき、飛ぶように景色が流れる中、遂には農場の姿は彼方へと去った。車外を見ていた人達も床に座り、思い思いに旅路を過ごし始める。
貨車を寒風が襲うが、パラドクスの力で周囲の気温が上がり、更に皆が寒さに耐えられるようになっているため、そのままでも命に関わることはなかった。だが、寒さに耐えられることと快適に過ごせることは、必ずしも同等ではない。
恭弥は用意した水を沸かし始めた。身体の内から温められれば、少しは旅路も過ごしやすくなる。やわらかな塩気の口当たり良いスープなら、老若男女問わず飲めるだろう。体調が悪くてスープが飲みづらければ、白湯でもいい。
出来上がったスープを配りがてら、恭弥はシベリアの民の様子を見て回った。まずは、疲れた人、体調を崩した人達からだ。風邪なのか力なく壁に寄りかかる人の側に、クダギツネの晴彦が寄り添っている。晴彦のふさふさとした毛皮は寒気に震える人の身体をやさしく温め、癒しとなっている。
恭弥が疲れた人達、体調を崩している人達の様子を確認し、次の貨車へ行くと、比較的元気な人達がいた。彼らの中にゼキが居て、大人達にスキットルの酒を勧めている。恭弥もその場で会話に混じることにした。彼らの話で何か知る事ができるかもしれない。
「なあ、シベリアってどんな所なんだ?」
ゼキが問うと、シベリアの民は、口々に故郷を語り始める。彼らの語る故郷の暮らしもまた、厳しい自然との共存の生活であったが、それ故に日々の生活の喜びがあるようであった。やっと来た春の日差し、大地に育つ作物、そして収穫の日とささやかな祭り。長い冬の暖炉の側の温もり。
彼らは、帰ったらすぐ畑を作るつもりらしい。しばらくは食糧があるが、冬を越す食糧を育てなければならないそうだ。住人皆が連れ去られ、住みかも荒れているだろうから、農作業と並行して修理も必要になるだろうとのことだった。
「そこまで手伝えないのが残念だ。だがきっとうまくいくさ。村の未来にかけて」
ゼキが杯を掲げると、いくつもの杯が後につづいた。掲げた杯の向こうには、明日への希望を抱いた人達の晴れやかな顔が連なっている。ゼキはこの穏やかな一時を、心から愉しんだ。いかに心地よい記憶であろうと、排斥力によってシベリアの民は今日この日のやりとりを忘れてしまうだろう。ならば、自分一人だけでも。このひと時を、共に土を弄った人々の姿を憶えておきたかった。
恵が操縦する列車は、順調にシベリアへ向かっている。鉄道沿線には人里らしきものは全くなく、荒野がただただ続いていた。単調な作業、単調な景色の中であったが、恵はそれに惑わされず、操縦機構を巧みに操って、列車の速度は控えめに、なおかつ一定の速度に保っている。
機関室からは貨車の様子はうかがえなかったが、恭弥やゼキによれば、シベリアの民はおおむね快適に過ごしているとのことだった。
「このあたり……だったよね」
恵が聞いた限りでは、シベリアの民の集落にもうすぐ着くはずであった。穏やかに停車するため、速度を少しずつ落とし始める。
辿りついた地は、走り抜けた荒野と一見何一つ変わりのない場所であった。だが、シベリアの民の表情は前にも増して明るい。ここから少し離れた場所が、彼らの居た集落だそうだ。
ディアボロスは彼らの作物を共に荷下ろしした。集落一つがしばらく食いつなげる量の作物の袋が山積みになる。さすがに一度には運びきれないが、集落から荷車を使って運ぶとのことであった。
恵は先発して集落へ向かう人々に、彼らの畑まで案内してもらい、パラドクスの力で土地に活力を与える。案内した人には、恵が大地に祝福を与えているように見えているようだ。実際、収穫の時には、滋味あふれる作物が山ほどとれることだろう。
シベリアの民の中でも最後まで列車に残っていた、高齢者や弱っている人達が集落へ帰る準備も整った。シベリアの民との別れの時だ。
「何から何まで、ありがとうございました。あなた達のことは忘れません」
これから集落の長になるという青年が、ディアボロスに感謝の言葉を向けた。その目はしっかりと未来を見定めており、彼なら集落を立て直す芯になれるだろうと思われた。
「ボクら復讐者(ディアボロス)にできるのはここまで、新しい日々はどうかあなた達住人の手で」
恵の言葉に彼は力強く頷くと、居並ぶ人々を率いて出発した。人々は進みながらも何度もディアボロスを振り返っていたが、ついに彼らの姿もなだらかな丘の先に消えた。
消えゆく人の背は、ゼキが喪った戦友達の後姿にも見えた。もう戻らないもの、されど……。
「おれもいつか帰りてえな」
ゼキの微かな呟きは荒野を渡る風に乗って、彼方へと去って行った。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水源】LV1が発生!
【土壌改良】LV1が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
【ロストエナジー】がLV2になった!
【ガードアップ】がLV3になった!