リプレイ
ネリリ・ラヴラン
アルケーさんも、さすがに来ると解っていて守りを固めないわけはないよね。
でも、逆に言ったら、この守りが無かったら危ないってことだわ!
バリケードの向こうの敵さんを相手に、まともに戦う気は無いよ。
様子を伺ってる【演技】で遠くから覗き込んで、攻めあぐねてるように見せておくね。
勿論、ほんとは違うよ。”夜蝶の悪戯”で作り出した揚羽蝶を、ゆっくりこっそり近づけて、バリケードの裏側へと忍び込ませるね。
できれば、他の人の攻撃に合わせて、その直前にクピドさん達の集まってる所で起爆。攻撃と同時に動揺も誘えると良いね。
よーし、今だよっ 攻め込めー!
巧く攻撃の起点が作れたら幸いだわ
アドリブや連携は歓迎だよ
リズク・バウワーブ
アドリブ、絡み歓迎。
文京区を支配するアルケー、無敵効果を持った敵か。
厄介な相手だ。
だが、防衛線を破れば無くなるのであれば俺は全力で挑もう。
剣を振るうしか能の無い俺だが、
少しでもアルケーに挑む仲間たちの力や道を切り開ければいい。
【光学迷彩】で姿を隠し、
バリケードやトーチカの裏から侵入を試みる。
他の仲間達とタイミングを合わせて、奇襲を。
守りを崩せたらあとはその勢いで畳みかけよう。
邪魔をするのであれば切り伏せるまでだ。
ケペシュの斬撃、『守護』、【ダブル】で積極的に攻撃。
戦闘知識と臨機応変を活かしてラウンドシールドで可能な限り攻撃は受け流す。
投擲を使ってナイフで一気に蹴散らして行く。
ニア・マシュマリー
この防衛線……。どうにかしたい……。けど……。
大事な場所だけあって……。準備もしっかりされてたり……。強い子ばかり……。
ニアは……。とっておきの血の大鎌を作って……。相手の防衛線目掛けて一気に飛び込んで……。ニアに注目と攻撃……。集める……。
この方法は良くなくて……。けがをいっぱいするのもわかってる……。でも……。ニアならけがを……。血を力に変えられるから……。
たくさん血を吸わせて……。強くなった大鎌で……。ニアが狙うのは天使じゃなくて……。バリケードやトーチカを……。壊せるだけ壊す……。
ニアにも……。強い仲間はたくさんいる……。だから……。天使の相手はお願いね……。
(アドリブ・絡み歓迎)
●先陣
要塞化した東京ドームシティ。
その周囲には『統治者』アルケーの直属部隊であるトループス級クロノヴェーダ達が防衛線を築いていた。
「アルケーさんも、さすがに来ると解っていて守りを固めないわけはないよね」
ネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)はクピド達が集まっている箇所を見つめ、敵陣が強固であることを確かめる。リズク・バウワーブ(探求者・g00193)もドームシティを取り巻く状況を分析していた。
「文京区を支配するアルケー、無敵効果を持った敵か。厄介な相手だ」
「この防衛線……。どうにかしたい……。けど……」
ニア・マシュマリー(いつの間にか吸血鬼・g07451)は敵意を察知している。此処はアルケーにとっても大事な場所だと聞いていた。そう語られるだけあって、防衛の準備も布陣も完璧と言えるほどだ。
「きっと……。相手も強い子ばかり……」
「そうね。でも、逆に言ったら、この守りが無かったら危ないってことだわ!」
ニアが警戒を抱く中、ネリリは明るく笑ってみせた。
守りさえ崩せば先に進む道が作れる。こくりと頷いたニアが出方を窺う中、リズクは静かに肩を竦めていた。
アルケーに防衛を命じられたこともあり、クピド隊はかなり強い警戒を抱いている。そのため、たとえ光学迷彩で姿を隠したとしても近付いた瞬間に気付かれ、相手から攻撃が繰り出されるだろう。
「どう攻め込むか――」
「ニア……。考えがあるよ……」
リズクが別の作戦を考えていると、ニアが血鎌を作り出していった。自らの血を刃として構成していったニアの瞳は真っ直ぐに敵地を映し込んでいる。
「バリケードの向こうの敵さんを相手に、まともに戦う気は無いよ」
ネリリも身構えながら敢えて敵に姿を晒した。まずは様子を見ている演技をして、敵地を遠くから覗き込む。向こうが此方の姿をはっきりと認識したところで、攻めあぐねているように見せかける。
勿論、ほんとは違う。ネリリの狙いはパラドクスで作り出した蝶をこっそりと近付けることだった。
「……! いけない、気付かれた!」
だが、蝶々達はクピドが放った矢で即座に打ち崩された。ネリリのパラドクスが通じるということは、向こうの攻撃も此方に届くということ。愛の魔力を宿したハート型の矢が飛んできたことで、ネリリの精神が貫かれた。
だが、ネリリは強い心で以て持ち堪える。
「やっぱり強い……。ここはニアに任せて……」
其処へ駆け出したのはニアだ。
最初にとっておきの血の大鎌を作ったのはニアの覚悟の証でもあった。その考えは、まずは自分が相手の防衛線に目掛けて一気に飛び込んでいき、注目と攻撃を集める役を担うこと。
「囮になるつもりか?」
「まさか、特攻作戦?」
リズクとネリリが問い掛けた言葉に、ニアは頷きながら駆けていく。
当然、この方法は敵からの集中攻撃を受ける流れになる。本当はよくない行動だと解っていたし、ニア自身が怪我を負うことも予想できた。しかし、ニアは敢えてこの方法を取ると決めたのだ。
(「ニアならけがを……。血を力に変えられるから……」)
たとえ、死と隣り合わせだとしても。
バリケードに突撃する勢いで駆けたニアは血鎌を振り下ろす。その際に狙うのは防壁だけ。決死の覚悟で走ってきたニアに対し、クピド達は次々と矢を射ち放ってきた。
「自らを顧みない突撃ですか」
「それならば射抜くだけです」
「覚悟しなさい!」
統率が取れた動きでニアを狙ったクピド達。狂愛の毒を宿した矢はニアの身体に突き刺さり、激しい痛みを齎した。
それでもニアは止まらない。たくさんの血を大鎌に吸わせながら、バリケードやトーチカを壊せるだけ壊す。敢えて天使の相手をしないと決めた作戦は、ニアの体力と引き換えに上手く巡っていった。
「まだ……。もっと……。もっと……。壊す……」
「させません!」
ニアの一閃がバリケードを破壊する。さりとてクピド達はニアに止めを刺そうとしてくる。
そして、ニアの心臓に目掛けて鋭い矢が離たれた。
「させない。それは此方の台詞だ」
刹那、素早く駆けてきたリズクの剣が矢を弾く。そのままの勢いでケペシュを振るったリズクは、ニアが壊したバリケードの裏にいたクピドを切り裂いた。
少女の勇気ある決死の行動に合わせ、リズクも前線で斬り込む覚悟を決めた。
この防衛線を破ればアルケーへの加護が無くなる。そうであるならば、どんな形であれ全力で挑んでいくのみ。
「剣を振るうしか能の無い俺だが――」
少しでもいい。アルケーに挑む仲間達の力となり、新たな道を切り開く一助になりたい。そう願うリズクはニアに向けられている矢を刃で切り裂きながら、ネリリに合図を送る。
ニアが飛び出していった直後、リズクとネリリは作戦を擦り合わせていた。
リズクがニアと共に前線に駆け、ネリリが後方から夜蝶の力で援護と攻撃を行う流れだ。ニアはふらつきながらも更に大鎌を薙ぎ、トーチカの壁を一気に突き崩した。
そうなればクピド達も身を隠してはいられない。瓦礫になったトーチカの裏から飛び立ったクピドに狙いを定め、ネリリは揚羽蝶を解き放っていく。
対するクピド達は空を舞い、頭上から矢の雨を降らしてきた。
「怯まないで! 返り討ちにしてやりましょう!」
「はい、全力で参ります!」
「そっちがその気でも――! 距離良し……そこだよっ」
ネリリは天使達が固まっている部分に蝶を向かわせ、ひといきに起爆させた。
相手の覚悟も強いようだが復讐者も奪還を望んでいる。一進一退の攻防を突破すれば希望が見えるはず。リズクは破壊を続けるニアを気遣いながら、クピドにケペシュを向け続けていた。
「大丈夫か?」
「ニアにも……。強い仲間はたくさんいる……。だから……。天使の相手はお願いね……」
「……平気ではなさそうだな。それに――」
目の前にあるバリケードが壊されたことで、守りの一部は崩せた。それはつまりこの場所の警護を強めるためにクピド達が集まってくるということ。
ニアは尚も集中攻撃を受けており、守りきるにしても危険が多すぎる。ネリリは後方からリズクに視線を送り、守ってあげて、という思いを伝えた。それに応えたリズクはふらついているニアに腕を伸ばした。
「失礼する」
「え……?」
ニアを抱えたリズクはラウンドシールドで敵の矢を受け止める。一体のクピドがニアを射ようとしていたようだが、リズクはそんなことをさせる気などなかった。
「待ちなさい!」
「邪魔をするのであれば切り伏せるまでだ」
言葉と共にナイフを投擲したリズク。その刃を受けた天使が空中でよろめいた。
その瞬間、ネリリが数多の蝶を集中させる。まずは一体目、と言葉にしたネリリは再び夜蝶を起爆させた。それによってクピドが地に落ち、弓を取り落とす。
「ニア……。少しは頑張れた……?」
「ああ、充分だ。今は暫し休むといい」
「うん……」
ニアの意識は朦朧としており、これ以上は戦えないだろう。リズクは少女を抱えてネリリの元に下がり、トーチカ付近で身構えているクピドを見据えた。どうやら相手が防衛ラインを越えて追撃してくることはないようだ。
しかし現在、その一部は崩されている。
「よく頑張ったね。おかげで防衛線に穴があいたよ!」
ネリリはニアがひとまず無事だったことを確かめ、更なる蝶を飛び立たせていった。
この羽ばたきは、未来へ続く道筋を描くもの。それに自分達は独りで戦っているのではない。ひとりひとりの行動と思いを重ねていけば、勝利への道を繋げていくことが出来るはずだ。
「よーし、今だよっ! 攻め込めー!」
ネリリの声が周囲に響き渡る。その声はリズク達だけではなく、此処に集っている全ての仲間に届いた。
破壊と爆発の音。凛とした呼び掛けを起点として――戦いは此処から、激しさを増していく。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
【水面歩行】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
エルス・シャティエル
まだ戦闘経験が少ないけど、なぜかこういった戦闘に、体が慣れている気がする
だけどそれも一瞬の思いで、目の前の戦闘に専念すべきだ
バリケードとトーチカの構造をしっかり見て、敵の攻撃の軌道も観察し、バリケードなどの中の兵力配分を推測
羽を羽ばたかせて、鋭い光の輪を具現化させる
バリケードなどの穴に合わせて、光の輪のサイズを調整し、
真正面を避け、カーブを描くような軌道で、向こうの穴を狙って放出
考えたというよりも、なんとなく「こうするべきだ」と、
頭と体が勝手に働く
よって戦闘開始まで少し不安だけど、戦い始めるとただただ勝利を目指す
これは、同化した大天使の遺産かもしれない
あるいは…知らないうちに刻まれた記憶とか…
諷和・もこ
東京ドームシティ、確か色んなアトラクションとかが遊べる施設だった気がするんだよ!
ここを取り戻せたら、デートスポ…んん、遊べる場所が増えるんだよね!
かわいい天使さん達には申し訳ないけど、文京区を…そしてドームシティを返してもらうために、倒させてもらっちゃうんだよ!
バリケードで壁を作ってるなら、その上から攻撃しちゃうんだよ!
妖精さん達をたくさん【召喚】して
乗せてもらってお空をふーわふーわ
クピドさんたちを見つけたらその度に妖精さんミサイルをゴー!なんだよ
相手が弓矢で応戦してきたら【臨機応変】に
「まくら」ではたき落としたり
【幸運】で逃げたり
妖精さんたちの羽ばたきで【吹き飛ばし】たりで対応するんだよ
●勝利から繋がる未来
「ここが東京ドームシティ……」
「確か色んなアトラクションとかが遊べる施設だった気がするんだよ!」
防衛線が築かれている領域に降り立ち、エルス・シャティエル(流離の月・g02510)と諷和・もこ(ふわもこうとうと・g01739)は周囲の状況を確かめた。強い警戒を抱いた天使達が集っているせいか、殺伐とした雰囲気が満ちている。
しかし、もこはそんな空気など気にしない。
「ここを取り戻せたら、デートスポ……んん、遊べる場所が増えるんだよね!」
そう思えば戦う気力が更に湧いてくる気がした。
もこが意気込んでいる中、エルスは不思議な感覚を抱いていた。防衛線を突き崩していくことが今回の役目。エルスはまだ戦闘経験が少ないといえる方だ。しかし、何故か――。
(「こういった戦闘に、体が慣れている気がするような……」)
されどそれもたった一瞬の思い。過った思いを振り払ったエルスは、今は目の前の戦闘に専念すべきだと己を律する。
そして、攻勢に入る時が訪れた。
「命令に忠実でかわいい天使さん達には申し訳ないけど、文京区を……そしてドームシティを返してもらうために、倒させてもらっちゃうんだよ!」
もこはクピド達が身を隠すトーチカを真正面から見つめ、行動に出た。
相手がバリケード等を作って待ち構えているのならば、頭上からの攻撃を試してみるのも良い。トーチカは兎も角、バリケードの後ろに身を潜めている相手にならば攻撃が通るはずだ。
「ふわふわ~、ぷかぷか~。いくよ、妖精さん!」
――フライングオンザシープ。
もこは羊のように愛らしい妖精をたくさん呼び出した。パラドクスの力でふわふわと浮遊している羊達に乗ったもこは、かれらと一緒に飛翔していく。すると、クピド達の注目がもこに注がれた。
「あれは?」
「空からの攻撃をするつもりでしょうか?」
「ふわふわですね……」
「気を取られてはいけません。集中攻撃ですよ!」
天使達は様々な反応を見せながらも、もこに狙いを定めた。遮るものがない空中は不利だが、防衛線が敷かれているという状況を覆すには様々な策が必要だ。
もこが注目を集めている間、エルスはバリケードとトーチカの構造をしっかりと見ていた。
弓を扱う敵の攻撃動作や、放たれる一閃の軌道を予測していくエルス。彼女は防衛線の兵力配分を推測していきながら、翼を羽ばたかせた。飛翔しながら鋭い光の輪を具現化させたエルスが狙うのはバリケードの穴。
光輪を一気に解き放ったエルスに合わせ、もこはふわふわの妖精をミサイルの如く突撃させていった。
「クピドさんに向かって、ゴー! なんだよ」
「外さないわ、絶対に」
妖精がクピドに襲い掛かっていく中、エルスの輪が弧を描くように飛んでいく。真正面を避けた軌道で飛ばされた光は鋭く輝いた。それはエルスが考えて打ったというよりも、なんとなく――こうするべきだと感じたゆえの行動だ。まるで頭と体が勝手に働いているかのよう。
戦う前は不安もあったが、エルスは戦いに集中していた。
されど、クピド達もエルスともこに容赦のない反撃を仕掛けてくる。もこに矢を向けたクピドは心臓を狙い、狂愛の毒を宿した矢を放ってきた。それを見据えたもこはまくらを取り出し、矢をはたき落とす。
「わわ、数が多いんだよ……!」
一撃を何とかしても次々と天使の矢が打ち放たれていた。妖精や自分の身を貫く矢の痛みに耐えながら、もこは空をふわふわと舞っていった。
エルスもリングスラッシャーで対抗しつつ、ただ勝利を目指し続ける。
(「これは、同化した大天使の遺産かもしれない。あるいは……知らないうちに刻まれた記憶とか……」)
身体が戦いに慣れているはっきりとした理由はエルス本人には解らなかった。だが、それでも己に宿る力は今の状況において好ましいものだ。周囲を見渡したエルスは、奮闘するもこや他の仲間達の存在を感じ取る。
「……必ず、勝つ」
静かながらも確かな決意を抱き、エルスはトーチカやバリケードの穴を狙い続けた。
もこも妖精と一緒に戦い続ける覚悟を抱いていた。彼女を取り巻く幸運は、僅かながらも巡っている。ふわりと矢から逃げたもこは、妖精達の羽ばたきを見つめながら意志を言葉にしていった。
「まだまだ、突破できるまで戦い続けるんだよ!」
悲しみや苦しみばかりの未来よりも、楽しいことがたくさん訪れる未来の方が、絶対に良いものだから。
東京ドームシティを必ず取り戻すために――少女達が揮っていく力は、天使を深く貫いていく。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【飛翔】LV2が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
飛鳥・遊里
なるほど、一筋縄じゃ行かない防衛体制だ。しかし俺も物作りのプロであることは自負してる。作るのが得意なら、壊すことだって得意なんだ
バリケードもトーチカも、強固であるとはいえ、地面に設置してることには変わりない。まずは、【泥濘の地】で防衛陣地一帯をぬかるみに変える
そして、【ケルベロスブレイド】起動。特大の重力球を防衛陣地のど真ん中に落とし、圧力をかけて、敵ごとぬかるみに陣地を沈める。陣地すべてを対象に取る必要はない。要は、こっちが突撃できる穴を穿てばいいんだ
後は重力による圧力を維持し続ける。敵さんは空飛ぶんだから、飛ばせないようにして一緒に泥の中であがいてもらおう
違法建築の解体ならお任せってな
エトルリア・メイオール
連携、アドリブは歓迎だぜ
へっ、大層なもん拵えやがって
見てな、引っ剥がしてやる!
まずは面倒臭ェ地形を何とかしねーとな
遠距離から地面を斧で叩き、【地竜の剛腕】の振動波で敵のトーチカやバリケード、その他邪魔な地形をぶち壊すぜ
狙う場所は味方からの情報も参考にするぜ
建物は後で直すから気にすんな!
隠密する味方がいるなら、あたしは逆に目立って陽動だ
さっさとかかってこねえと更地にしちまうぞ!
迎撃体勢を崩したら、手薄になった場所を味方に知らせつつ、味方と連携してそこに攻撃を集中
さらに陣形の内側へと攻撃を進めるぜ
空中に逃げようとする敵には【地竜の剛腕】の大岩を落として一網打尽だ
どこにも逃げられねェぞ!
ゼキ・レヴニ
破壊工作も戦闘工兵の仕事の一つでね
まァどう見ても一筋縄じゃいかなそうな要塞だが
それでこそ腕が鳴るってもんだぜ
【光学迷彩】で身を隠し『オーラ操作』で気配を抑え
敵防衛線を双眼鏡で観察、守りや哨戒の薄いルートを『看破』
『地形の利用』し遮蔽物に隠れながら防衛線に接近
防衛線の裏に回れそうなら裏から、又は高所や遮蔽の裏から
前線を混乱させるため奇襲を仕掛ける
「躯」を対物ライフルに変じ
【透徹の鉛】でトーチカの銃眼を狙い撃ち
厄介なトーチカ内の敵を真っ先に片付けるぜ
前線を押し上げる奴や味方を狙う奴も優先して狙ってく
位置バレしねえ様に遮蔽位置は『臨機応変』に変えつつ
縫い止める矢が来たら矢柄を『強打』し叩き折ってやる
●防衛戦線、異常あり
「へっ、大層なもん拵えやがって」
「なるほど、一筋縄じゃ行かない防衛体制だ」
東京ドームシティに張り巡らされたトーチカやバリケードを見つめているエトルリア・メイオール(ロストロード・g01211)と、飛鳥・遊里(リサイクラー・g00512)はそれぞれの思いを言葉にした。
完璧な防御陣に加え、迎撃準備も万端。
強固なバリケードからそのような雰囲気を感じたゼキ・レヴニ(Debaser・g04279)は、敵陣の厄介さを悟る。されど、そのように感じたからといって引き下がる理由にはならない。
「破壊工作も戦闘工兵の仕事の一つでね」
「奇遇だな。俺も物作りのプロであることは自負してる。作るのが得意なら、壊すことだって得意なんだ」
ゼキが静かに語ると、遊里が小さく笑む。
壊すことに関して互いが似た思い、即ち、プロ意識を抱いているのならば心強い。
「まァどう見ても一筋縄じゃいかなそうな要塞だが、それでこそ腕が鳴るってもんだぜ」
彼なりの意気込みをゼキが見せる中、エトルリアが拳を握り締めた。クピド達は遮蔽物に隠れているので姿を見せていないが、敵意はひしひしと感じられる。
「まずは面倒臭ェ地形を何とかしねーとな。見てな、引っ剥がしてやる!」
エトルリアは宣言すると同時に大地を司る竜の力を解放した。
地竜晶が呼応するような反応を見せた刹那、エトルリアは振り上げた斧で地面を叩く。地竜の剛腕から繰り出される振動波で敵陣地を破壊するためだ。
トーチカを揺るがせた力は相当なものだが、一撃だけでは破壊には至らないようだ。その間、反撃に入ったクピド達がエトルリアに向けて矢を解き放ってきた。狂愛の毒を宿した矢は容赦なく、エトルリア達に襲いかかる。
「足りないなら何度だってやってやる!」
「いや、ここはひとつ任せてくれ」
それでも怯みなどしなかったエトルリアが二撃目を放とうとした時、前に出たのは遊里だ。ゼキも攻勢に出ようとしていたが、何か作戦があるのだと察して後ろに下がった。元よりゼキは隠れ進むことを考えていたゆえ、仲間が陽動や攻勢に入ってくれるならば有り難い。
遊里もゼキの動きを察しながら前を見据えた。
「バリケードにトーチカ、どちらも強固であるとはいえ――」
地面に設置していることには変わりない。遊里は泥濘の地の効果を巡らせ、周囲をぬかるみに変えていった。
そして、遊里はエトルリアに合わせてパラドクスを発動させる。
――起動、ケルベロスブレイド。
マルチウェポンデバイスを媒体として特大の重力球を発生させた遊里は、防衛陣地に圧力をかけた。敵ごとぬかるみに陣地を沈める狙いだ。此処で陣地すべてを対象に取る必要はないと遊里は考えていた。
「要は、こっちが突撃できる穴を穿てばいいんだ」
「なるほどな。じゃああたしは……さっさとかかってこねえと更地にしちまうぞ!」
遊里の狙いを悟ったエトルリアは敢えて強く敵に呼び掛ける。
隠密する味方、今で言うならばゼキがいるなら、エトルリアは逆に目立ってしまえばいい。
「言われずとも……!」
「貴方達は排除します!」
クピド達は弓に魔力の矢を番えながら、重力球で穿たれた穴を埋めるように布陣し直した。その間にゼキは敵の防衛線を双眼鏡で観察していく。他の仲間が破壊した箇所もあるので、守りが薄くなっているルートも生まれていた。
エトルリアが攻め込み、遊里が距離を詰める。
その中をゼキも進み、躯を変じさせていった。凪の心を持つ狙撃兵。そのの記憶から形作るは対物ライフルだ。
二人が姿を現した天使を狙うならば、ゼキが撃つのはトーチカの内部に身を潜めている者達がいい。構えた銃の照準を合わせ、即座に撃ち貫いたのは銃眼。
あの狭間を狙うのは至難の業だ。しかし、ゼキは困難さをものともせずに一点を穿った。
「うぐっ!」
「当たりだな」
トーチカの中からくぐもった悲鳴が聞こえてきたことで、ゼキは弾丸が命中したことを悟る。
厄介なトーチカ内の敵を真っ先に片付けるのが己の役目。前線を押し上げてくれるエトルリアの援護にもなるよう、ゼキは彼女らを狙う敵にも銃口を向けた。
もしもたったひとりで挑んだならば、身を隠すことすら叶わなかっただろう。
しかし、今は互いに支えあえる仲間がいる。
このまま協力し続けることが勝利の鍵だと感じながら、ゼキ達はそれぞれの攻勢を続けていった。
遊里は重力による圧力を維持し続けている。敵は天使であるゆえ、空を飛ぶことも想定済み。重力を駆使することで飛ばせないように攻撃を叩き込み続ければ、クピド達は泥の中であがくことになる。
「あの人達……強い!」
「気圧されないで、みんな!」
「アルケー様の命令は絶対よ!」
クピドの一部は重力や銃撃に押され、かなりの体力を失っていた。エトルリアは敵の迎撃体勢がかなり崩せたと感じ、一気に駆けていく。繰り出される矢の雨にも怯まず、エトルリアは果敢に突き進んだ。
振るう斧は天使達の身を穿ち、翼から羽根が散った。
「こっちが手薄だぜ!」
仲間達に呼び掛けたエトルリアは攻め込み易い位置を味方に知らせつつ、攻撃を集中させてゆく。防衛陣の内へ、内へと進むエトルリアに続き、ゼキも防衛線内に突入していく。
壊れかけて誰もいなくなったトーチカの影に身を潜め、時には移動を続けながらゼキは射撃を続けた。
「おっと、危ねえ」
此方の位置を察したクピドが心を凍らせる鉛の矢を放ってきたが、ゼキはすぐさま攻撃を察知する。
攻撃のすべてを完全に避けきることは難しくとも、いくらかを弾き返すことは出来た。縫い止める一撃の矢柄を強打して叩き折ったゼキは不敵に笑む。
「諦めろ、既にこの一帯は制圧されかけてるぜ」
「そんなことは……!」
ゼキの言葉を聞き、一体のクピドが首を横に振った。だが、周囲には撃ち落とされた天使達が何人も倒れている。エトルリアが攻め続け、遊里が敵を抑え続けたことで戦線は崩壊しかけている。
「敗北を認めろ。もうどこにも逃げられねェぞ!」
エトルリアの宣言と同時に地竜の剛腕が発動していき、大岩がクピド達に迫った。一網打尽にされる天使達を見遣った遊里は最後のひと押しとしてパラドクスを巡らせる。
「違法建築の解体ならお任せってな」
次の瞬間、周囲のトーチカとバリケードが泥濘の地に沈んでいった。抵抗するクピド達は数が多いが、着実に倒れていっている。有利な状況が巡っている上に、復讐者の誰もが最後まで戦い抜くと決めていた。
「覚悟しやがれ!」
「突破させてもらおうか」
「蟻一匹だって見落とさず、片付ける」
エトルリアは勇将の斧を自在に振り回し、遊里は変幻自在の重力で敵を穿っていき、ゼキは透徹の鉛による銃弾を撃ち放ち続けた。彼らの攻勢が緩むことはない。
それゆえに間もなく、確実に――この辺りの防衛線は崩れ去るだろう。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
【建造物分解】LV1が発生!
【光学迷彩】がLV2になった!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV2になった!
【アヴォイド】LV1が発生!
本郷・夏深
これはこれは、まるで隠れんぼをしているような光景ですね
ならば皆見つけ出してあげましょうか
突撃の前に『花残』にて一帯に霧を放ち、敵に幻を恵んであげます
突然の海に溺れる幻で敵を惑わせ、動揺や戸惑いを与えて動きを止められたなら
バリケード越しに覗き込んだり回り込んだりして、溺れている所を見つけ出してあげたり
トーチカから手を引いて、海の中から助け出して差し上げたく
はは、見ぃつけた
貴女はカフカが助け出してあげましょう
まあ、どいつもこいつも直ぐに切り殺してあげますが!
敵が矢を放ったら扇で弾いて防ぎます
たとえ防げなくても幻は続くので、その時は他の方が殺して下さる事に期待します
カフカは救済にも恵まれていますので
ジョン・エルバ
東京ドームシティを要塞にするとは考えたもんだな
だがいつまでも引きこもっていられちゃアルケーが倒せないんだ、容赦はしないぜ
あっちには地の利がある。ならその攻撃が当たらないだろうという思い込みを反転すればいいだけだよな
味方と連携をとり、お互いの死角を守りつつうまく敵の攻撃を受けない場所に隠れる
トーチカに向けてパラドクスを発動し、密室を灼熱の地獄に変えクピドに不意打ちを仕掛ける
ハハ、きっと中は最高だろうな
天使共の助けを求める声は、醜悪で、傲慢で、身勝手で、大変心地良い!これこそロック!
後方に退避しつつ、仕留めきれず外に出てきたやつやクピドの矢にはそのまま連続して演奏し焼き焦がす
アドリブ、連携歓迎!
●深き水と灼熱の音
強固に築かれた防衛線。
トーチカやバリケードが張り巡らされた景色を見つめ、ジョン・エルバ(ロックスター・g03373)と本郷・夏深(逢魔が夏・g00583)は双眸を鋭く細めた。
「東京ドームシティを要塞にするとは考えたもんだな」
「これはこれは、まるで隠れんぼをしているような光景ですね」
「だがいつまでも引きこもっていられちゃアルケーが倒せないんだ、容赦はしないぜ」
「隠れんぼだけではなく、鬼ごっこも始まりそうですね。ならば皆見つけ出してあげましょうか」
意気込むジョンの声を聞き、夏深はこれから始まる戦いの激しさを感じ取った。既に動き出している仲間も居り、迎え撃つクピド達も弓に魔力の矢を番えている。
「では、私達はあの箇所を」
「狙い撃ちってわけだな。わかった!」
夏深がジョンに呼び掛けたことで、二人は共闘する流れとなった。夏深は手にした扇を広げながら、まだ破壊されていないトーチカを見据える。
先ずは突撃の前の小手調べ。
夏深はパラドクスの力を巡らせ、一帯に霧を放った。敵に幻を齎す霧と共に踏み込んだ夏深は静かに笑む。
「近頃は暑いですからね、涼しくなる夢でも恵んであげましょう」
彼が広げていったのは海のような幻影。
突然の海に溺れる幻で敵を惑わせ、動揺や戸惑いを与えていく狙いだ。ざわめくような雰囲気がトーチカの中から聞こえたが、どうやら幻を打ち破った者もいるらしい。
「幻です! 気を確かに!」
「反撃開始!」
慌てる様子も感じられたが、クピド達はトーチカの内部から反撃を仕掛けてくる。
激しい矢の猛攻は容赦がない。ジョンはその光景を見遣りつつ、考えを巡らせていた。此処は敵地であり、あちらには確かな地の利がある。バリケード等がある限りは此方の侵攻は防がれるだろう。
「それなら――」
此方の攻撃が当たらないだろうという思い込みを反転すればいいだけだ。そのように結論付けたジョンはトーチカに向けてパラドクスを発動することを夏深に伝えた。お互いの死角を守りつつ、うまく敵の攻撃を受けないように立ち回れば、攻撃の成功率も上がるはず。
「それでは、お先に行かせて頂きます」
「頼むぜ!」
ジョンの視線を受けた夏深は陽動として突撃していき、バリケードの裏にいるクピドを狙う。
トーチカの方に目を向けたジョンは不滅の意志を乗せてギターを掻き鳴らした。激しい音色は瞬く間に広がり、超高温の熱波と共に敵陣に迫っていく。それは相手の身体だけではなく精神すら焼き尽くすものだ。
熱波が敵を襲う中、夏深はバリケード越しに敵陣を覗き込んだ。其処には幻影に惑わされているクピドがいた。相手から見れば、此方が水面の天上から手を差し伸べているように見えただろう。
「はは、見ぃつけた」
「ハハ、きっと中は最高だろうな」
バリケードとトーチカ。それぞれを狙う夏深とジョンの笑う声が重なる。
次の瞬間、各所のクピド達は地獄と語るに相応しい末路を辿った。トーチカの密室は灼熱に覆われ、クピド達の悲鳴が響き渡る。夏深に腕を掴まれた天使は即座に切り裂かれることになった。
「貴女はカフカが助け出してあげましょう。まあ、どいつもこいつも直ぐに切り殺してあげますが!」
「この……手を離しなさい!」
至近距離でクピドが矢を放ってきたが、夏深はそれ以上の速さで動く。扇で矢を弾いた彼は華麗に身を翻した。その勢いで扇を振るった夏深は瞬く間に一体目の敵を仕留める。
見れば、他の箇所でも激しい攻防が繰り広げられていた。あるトーチカは切り崩され、あるバリケードは泥濘の地に沈んでいた。防戦していた天使達も次々と倒されており、ディアボロスは善戦している。
「他の方々も順調のようですね」
「ああ、このまま突き崩すぜ」
夏深がバリケードの辺りから下がってきたことに気付き、ジョンは更なる演奏を響かせた。燃え上がる地獄の窯の如く、トーチカの内部は熱さに見舞われていく。其処から響く天使達の悲鳴は醜悪で、傲慢で、身勝手で――。
「心地良いな! これこそロック!」
ジョンは敵が決死の覚悟で射ち放ってきた矢をギターで受け止めた。演奏しながら焼き焦がすという所業をやってのけたジョンを見遣り、夏深は薄く笑む。
「成程、これが心地良いと。やはりカフカは救済にも恵まれていますね」
頷きあった夏深達は残りのクピドを切り裂き、穿っていった。
そして――ロックな音楽と海の幻が巡る戦場に数多の天使の羽根が散る。最後のクピドが地に伏した時、防衛線は完膚なきまでに崩されていた。
●勝利を願って
天使達が護る防衛線はこうして破壊された。
「制圧完了だね!」
ネリリは戦場を見渡しながら仲間達に笑みを向ける。激しい猛攻によって大きな怪我を負ったり、深い痛みを受けた者もいたが、作戦は無事に完了した。
「ニアたち……。勝ったの……?」
「ああ、この区域は完璧に壊せた」
リズクは抱えていたニアをそっと下ろし、静かに答える。もう無理をしすぎるな、と告げたリズクの言葉にニアは小さな頷きを返した。すると、その様子に気付いたもこが駆け寄ってくる。
「大変、みんないっぱい怪我してるんだよ!」
「手当をしなきゃね。あなた達もよ」
「ボクも?」
「あたしは平気だぜ……って、手当てはいいって!」
エルスはもこやエトルリアに目を向けた。傷ついた仲間達が多いと判断したエルスは手当てを申し出る。エトルリアは遠慮しようとしたが、ゼキと遊里が首を横に振った。
「あれだけ果敢に突撃していったんだ、一応は大事を取る方がいいぜ」
「そういうことだ。素直に甘えておくといい」
誰もが無傷とはいかなかったが、此処には皆で導き出した勝利という結果がある。エルスに続いてネリリも怪我をした仲間の様子を見ていき、大事がないことを確かめた。
「これにて一件落着……とはいかないが、確実に勝つための準備はできたな!」
「妙な力の流れも変わっていっているようですね」
ジョンがギターを下ろすと、夏深は崩れ落ちたトーチカの残骸を瞳に映す。東京ドームシティの一部を制圧したことで、クロノ・オブジェクトの力は失われかけている。
この地を統べる者、アルケーに齎されている加護もやがて消え去っていくはずだ。
奪還への道筋は描かれた。あとは――アルケーとの決戦の行方がどのように巡るを見届け、良き未来を願うのみ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【完全視界】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【リザレクション】LV1が発生!