文京区よりの探査船

 文京区の大天使が、新宿区が海になった原因を調べる為、探査船を送り込んだようです。
 このクロノヴェーダの探査が成功した場合、なんらかの不利な状況が発生する可能性がありえるかもしれません。
 それを阻止するべく、研究を主導するクロノヴェーダを撃破し、観測用具や探査結果などの情報を破棄して、撤退してください。

 船に乗船している研究者の多くは、文京区の大天使を信仰しているだけの一般人(大学教授や研究員)です。可能ならば、彼らの安全にも配慮してください。

新宿の海にあるものは(作者 カンナミユ
9


#TOKYOエゼキエル戦争  #文京区よりの探査船  #文京区 


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 かつて新宿が存在していた場所に、一隻の船が浮かんでいた。
 ただの船ではない。調査の為にやってきた調査船である。
「微生物が非常に少ない。いない事は無いのだが、これは、周辺の土壌や雨によってもたらされたと考えられるだろう」
 採取したサンプルを顕微鏡で確認した研究員の一人は仲間達へと意見を述べる。
 すると、他の研究員達もそれぞれ調べた結果を口にする。
「水の成分はH2Oで間違い無い。ほぼ淡水といって問題が無いだろう」
「だが、これは普通の水では断じてありえない」
 解明の糸口を誰一人としてつかめない中、新たな事象が研究者たちを悩めせる事となる。
「採取した海水の一部が、原因不明で消失している事が確認されている」
 ありえない事だった。
 しっかりと管理していたものが消えてしまうなんて。
「消失したのは一部だけだが、密封容器の中のそれが消失しているという事から、常識的にはありえない事が起きているのは間違いない」
 研究者たちはありえない事に頭を悩ませたが、どれほどの時間が経過し考え抜いても解決には至らなかった。


「みんなも知ってると思うけど、TOKYOエゼキエル戦争では新宿が海に変わってるんだよね」
 パラドクストレインで如月・アオイ(笑顔の案内人・g03282)はディアボロス達を前に、そう話を切り出した。
 2013年の新宿区は、海に変わっている。
「他の22区は残ってるのに新宿区だけは海になっちゃったのが不思議って思ってるクロノヴェーダもいるみたいでね、文京区の大天使が新宿区が海になった原因を調べる為に探査船を送り込んだんだ」
 調査船に乗船している研究者の多くは、文京区の大天使を信仰しているだけの大学教授や研究員。ごく普通の一般人である。
 しかも、そのごく普通の一般人と一緒にアヴァタール級の大天使と、調査船を警備するトループス級の大天使たちがいるのだ。
「調査ですぐさま新宿島に悪影響を与えるとは思えないけどね、このまま放置するのも危険でしょ? だから元新宿区の海に侵入してきている文京区の大天使を撃退して、新宿の調査を諦めさせちゃおってワケ。……あ」
 アオイは何かひらめいたのか、ぽんと手を叩いてディアボロス達へと告げるのだった。
「ねえ、せっかくだから調査船に侵入する前に新宿の海をちょっと調査してみない?」

 TOKYOエゼキエル戦争の新宿区はアオイが話したように全てが海となっている為、パラドクストレインは大天使の探査船からある程度離れた海上に出る事になる。
「パラドクストレインから探査船までは泳いで行かなきゃならないんだよね。だから調査船に乗り込む前に色々と調べられると思うんだ」
 新しい新宿碑文が見つかるかもしれないし、何か新しい発見があるかもしれない。
 もちろん見つからないかもしれないけど、ともアオイはぽつりとこぼす。
「敵は海から探査船に泳いでくる侵入者を警戒していないみたい。発見される可能性は低いけど、万が一があるから探査船に近づいた後はある程度慎重に接近して船内に入り込んでね」
 探査船への侵入後は船内を警備している集団敵を撃破するか回避しつつ、敵ボスとなるクロノヴェーダを見つけ出して撃破すればそれ以上の探査が行えなくなり、探査船は撤退していくだろう。
「ただこれは注意して欲しいんだけど、探査船は多くの実験具とかが積み込まれてるから戦闘の余波で船が沈没してしまう危険が高いから気を付けてね」
 大天使との戦いは調査船上になる。万が一、船が沈没すれば、当然一般人の研究者などの命が危ぶまれる事は明白である。
 船が沈没しないように、適切なダメージコントロールを行なう必要もあるだろう。

「海になった新宿って何があるんだろ、ちょっと気になるよね」
 説明を終えたアオイはちょこんと首を傾げるが、それを知る者は未だおらず。
「今回は探査船に近づくまで距離があるし、色々探してみるのもいいかも。あ、さっきも言ったけど調査船には危険な実験道具とかあるかもだから、研究者に聞く事が出来たら戦闘前に対処できちゃうんじゃないかな。いきなりドカーン! とか防げちゃうかもだし」
 そんな言葉を聞きながら、ディアボロス達はそれぞれどのような行動をとるかを話し出す。
「それじゃあ行くよ、出発進行っ!」
 ディアボロス達を乗せたパラドクストレインは動き出し、TOKYOエゼキエル戦争へと出発するのだった。


「この新宿区が海になった現象は、謎が多い」
 研究者たちの報告を聞き、ガブリベルは警護するソードメイデンから視線を逸らすと海へ瞳を向けた。
 報告によればこの海はほぼ淡水であり、ただの水ではないだろうというとの事だ。
 しかも、採取したサンプルは原因不明の理由で消失している。
 謎が多すぎる。
「一刻も早くこの現象を解明せねば、我々の未来は無いだろう」
 瞳を落とせば水面には波紋が浮かび、己の姿も映し出されている。
「人間の研究者が役に立つか分からないが、今は、やつらに調査させるしかない」
 それだけ言うと大天使は船内へと入っていった。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
4
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。【怪力無双】3LVまで併用可能。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【怪力無双】
1
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わり、「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げて運搬可能になる(ただし移動を伴う残留効果は特記なき限り併用できない)。
【強運の加護】
2
幸運の加護により、周囲が黄金に輝きだす。運以外の要素が絡まない行動において、ディアボロスに悪い結果が出る可能性が「効果LVごとに半減」する。
【一刀両断】
1
意志が刃として具現化する世界となり、ディアボロスが24時間に「効果LV×1回」だけ、建造物の薄い壁や扉などの斬りやすい部分を、一撃で切断できるようになる。
【罪縛りの鎖】
2
周囲に生き物のように動く「鎖つきの枷」が多数出現する。枷はディアボロスが命じれば指定した通常の生物を捕らえ、「効果LV×2時間」の間、移動と行動を封じる。
【託されし願い】
1
周囲に、ディアボロスに願いを託した人々の現在の様子が映像として映し出される。「効果LV×1回」、願いの強さに応じて判定が有利になる。
【動物の友】
1
周囲の通常の動物がディアボロスになつき、意志の疎通が可能になる。効果LVが高い程、知能が高まり、友好的になる。
【友達催眠】
2
周囲の一般人を、誰にでも友人のように接する性格に変化させる。効果LVが高いほど、昔からの大切な友達であるように行動する。
【セルフクラフト】
1
周囲が、ディアボロスが、一辺が1mの「コンクリートの立方体」を最大「効果LV×1個」まで組み合わせた壁を出現させられる世界に変わる。
【隔離眼】
1
ディアボロスが、目視した「効果LV×100kg」までの物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)を安全な異空間に隔離可能になる。解除すると、物品は元の場所に戻る。
【冷気の支配者】
1
ディアボロスが冷気を自在に操る世界になり、「効果LV×1km半径内」の気温を、最大で「効果LV×10度」低下可能になる(解除すると気温は元に戻る)。ディアボロスが望む場合、クロノヴェーダ種族「アルタン・ウルク」の移動速度を「効果LV×10%」低下させると共に、「アルタン・ウルク」以外の生物に気温の低下による影響を及ぼさない。
【モブオーラ】
1
ディアボロスの行動が周囲の耳目を集めないという世界法則を発生させる。注目されたり話しかけられる確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【過去視の道案内】
1
移動時、目的地へ向かう影が出現しディアボロスを案内してくれる世界となる。「効果LV×1日以内」に、現在地から目的に移動した人がいなければ影は発生しない。
【無鍵空間】
1
周囲が、ディアボロスが鍵やパスワードなどを「60÷効果LV」分をかければ自由に解除できる世界に変わる。
【完全視界】
1
周囲が、ディアボロスの視界が暗闇や霧などで邪魔されない世界に変わる。自分と手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人にも効果を及ぼせる。
【液体錬成】
2
周囲の通常の液体が、ディアボロスが望めば、8時間冷暗所で安置すると「効果LV×10倍」の量に増殖するようになる。
【建造物分解】
1
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【操作会得】
1
周囲の物品に、製作者の残留思念が宿り、ディアボロスの操作をサポートしてくれるようになる。効果LVが高い程、サポート効果が向上する。
【口福の伝道者】
1
周囲が、ディアボロスが食事を摂ると、同じ食事が食器と共に最大「効果LV×400人前」まで出現する世界に変わる。
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。

効果2

【能力値アップ】LV3 / 【命中アップ】LV3 / 【ダメージアップ】LV7 / 【ガードアップ】LV2 / 【フィニッシュ】LV2 / 【反撃アップ】LV2 / 【先行率アップ】LV1 / 【アヴォイド】LV4 / 【ロストエナジー】LV3

●マスターより

カンナミユ
 カンナミユです。
 旧新宿である海には一体なにがあるのでしょうか。
 
 以下、各行動選択の補足になります。

 選択肢①は成功する必要はありませんが、成功前に戦闘を行った場合、戦闘の余波で船が沈没してしまう危険性があります。
 選択肢②は移動する際に、潜水などをして、新しい新宿碑文などの探索を行います。接敵や戦闘はありません。
 選択肢③は成功する必要はありません。ただし成功前に選択肢④のボスと戦う場合は、警備を突破するプレイングを書く必要があります。

 それではよろしくお願いします。
21

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


レオンハルト・アストレイア
アドリブ連携歓迎

考えてみれば、土地だった場所が湖になってるって不思議な話っすね。
大天使じゃないっすけど気にはなりますし、移動しながらちょっと調べてみましょうかね?

なるべく泳ぎやすい服に着替えて泳ぎます。
本当は水着がいいんでしょうけど、戦闘のことを考えるとあまり贅沢は言えそうにないので。
可能な限り底の方に潜って、何か沈んでるものがないか探します。
何か発見したら、自力で回収できそうなものは回収して、自力で回収できなさそうなものは他の人にもわかるように【アート】を使って印を付けておきます。

それにしても、夏も終わるというのにまだまだ暑いっすね。
そういう日にこうやって泳ぐのも、いいものっすね。


伏魔塚・羽犬
アドリブ連携歓迎

ここが新宿・・・・・・だった海ですか。
ふぅむ、言われてた通り確かに普通の海じゃないですね。
潮の香りが全然しない、ホントに淡水なんですね~。
しかし、これほどまでに匂いがしないとなると・・・
海産物も期待できないかも知れませんね。
・・・・・・いやいや、確認する前から決めつけるのはダメダメ、
もしかしたらこの海独自の進化を遂げた魚介にお目にかかれるかも。
ディアボロスとして、なにより一料理人として、
その辺りと徹底的に探し尽くさないと!!
いざゆかん、未知なる海鮮を求めて!!!!
・・・・・・あ、勿論本命の探査船も忘れてませんよ?


花摘・嘉乃
用意できるなら水着、無理ならそのまま潜るわ
あと出来ればタオルや着替えも用意したいわね

目視でも探すけれど、ハッキングツールのHacking Watchで周囲の解析、精査もしつつ行きましょう(ハッキング・看破・情報収集)
見るだけではわからない情報が、あるかもしれないから
底に沈んでるか、浮いて流れてるかも、わからないもの
もし自分が潜れそうにない深さだったりしたら、他の人にお願いするわね

…住んでた頃、新宿どうだったかしら?
泳ぐの自体は気持ちいいのだけれど、場所や状況は良いものとはとても言えないから
ほんの少し、この湖の底に怖いものがいるような気がして、でも取りこぼした何かが残ってる気がして覗いてしまうわ


神薙・焔
泳ぎには自信あるしスキューバダイビングの講習を受けたコトがあるから機材の使い方も分かるわ、とはいえあんまりあちこち見て回れないでしょうから、目星をつけておきましょう、今の新宿がどうなってるかわからないけど…もしかしたら水底に形が残ってるかも、なら潜っても遠くから分かりやすい場所…都庁とか…怪獣の頭がついてる映画館の入ったビルとか…そのへんから本来の目的の調査船に近い所を狙ってみようかしら。

他にも近いトコロ探すヒトがいれば、パラドクス通信で直径1Kmまではコミュニケートできるわね。


冰室・冷桜
こっちが先に何か掴めば、奴さんらをどう邪魔してけばいいのかも分かるだろうしね
ちっとばかし調べてみますか

あっちも試してるみたいだけど、一応アタシらもってことでケースやら瓶に水を採取してみましょ
まー、これは同じく消えるんでしょうけど……逆に残るようなことがあればアタシたちとあっちで何か違うってことよね

水中の方はまずは底を目指して泳いでいこうかしらね
酸素ボンベとかその辺りの本格的な装備が用意できそうならしていきたいわ
とにかく水底を確認してみることを目標にダイビング、下へ下へと水中の様子の確認とかは無視してどこまで潜れるかやってみるわね


サティニフィア・ネイバーライト
・調査
2021年の新宿との違いを比較するために各ランドマークがあったであろう2013年の新宿の位置へ潜ってみるぜ
まずは新宿駅。現代の最終人類史ではパラドクストレインの発着する大事な施設だが、実は新宿駅は南半分ほどが渋谷区にあるので新宿区が海に沈んだ2013年の世界なら渋谷区側の施設が残っているはず
その岸壁に何か痕跡がないか確認

次に新宿断層碑文が存在した座標
それが2013年じゃどうなっているか、何か遺ってねぇか探しにいく

可能ならこの2013年の状況を知れる碑文の様なものがないのか探索

・心情
自分はあくまで情報屋
戦闘は戦うには役立つ自信もない
なので情報を集めて他のディアボロスのサポートに徹する


嵐柴・暁翔
改竄世界史では最終人類史になっている新宿こそが異物で存在しない事になっているのか…
改竄世界史を作り出したクロノヴェーダからすれば新宿だけ別の改竄世界史になったとでも認識しているのか…?

新宿島にはTOKYOエゼキエル戦争からの漂着物も流れ着く以上、何らかの繋がりがあるのは確かだろう
新宿島から持ってきた空き缶や小石、塗料を新宿海域(?)へ適当に放り込んで暫く様子を見てみます
短時間ではなにもおこらないなら自分の名前を書いた瓶や空き缶を幾つか海に残して、海底の調査の手伝いに向かいます
まあ見当はずれな事をしているのかもしれないけどもしかすると後日新宿島に俺の名前の書かれたものが漂着するのかもしれないしな


 パラドクストレインは停車し、車窓から外を見ると青い海がどこまでも広がっていた。
「ここが新宿……だった海ですか。ふぅむ、言われてた通り確かに普通の海じゃないですね。」
 見渡す伏魔塚・羽犬(人間の特級厨師・g04372)が窓を開けると、優しい風がふわりと車内に飛び込んでくる。
 ここは『海』の筈なのだが――。
「潮の香りが全然しない、ホントに淡水なんですね~」
 ひくりと鼻を動かし羽犬はにおいを嗅ぐが、海であれば海独特の磯の香りがする筈なのだが、それがない。
 ――ここTOKYOゼキエルでは、かつて新宿があった場所が海になっている。
「考えてみれば、土地だった場所が湖になってるって不思議な話っすね」
 泳ぎやすい服へと着替えはじめたレオンハルト・アストレイア(過去を望む悪魔モドキ・g03365)が言うように、これはとても不思議な話であった。
 誰も解明でききていない、不可解な謎。
 その謎を解明したいのはヒトだけではない。
「大天使じゃないっすけど気にはなりますし、移動しながらちょっと調べてみましょうかね?」
 本来は本当は水着が良いのだろう。だが、戦闘の事を考えるとあまり贅沢は言えそうにない。着替えを済ませ、レオンハルトは持ち物などを確認しながら広がる水平線へと瞳を向けた。空と海との境界線に、ぽつんと小さく何かが見えた。
 海となった新宿区の謎を解明しようとやってきた文京区の調査船である。
 あの船には沢山の研究員たちが乗船しており、それを警護、指揮するクロノヴェーダ達も調査船の中にいる。
 もし何か重要な情報を得る事になれば、いずれディアボロス達にとって不利な状況が生じる可能性がある。
「改竄世界史では最終人類史になっている新宿こそが異物で存在しない事になっているのか……。改竄世界史を作り出したクロノヴェーダからすれば新宿だけ別の改竄世界史になったとでも認識しているのか……?」
 様々な仮説が嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)の中をいくつもよぎり、
「こっちが先に何か掴めば、奴さんらをどう邪魔してけばいいのかも分かるだろうしね。ちっとばかし調べてみますか」
 冰室・冷桜(ヒートビート・g00730)は持参したケースや瓶などを取り出すと、扉から手を伸ばして水を採取する。
「まー、これは同じく消えるんでしょうけど……逆に残るようなことがあればアタシたちとあっちで何か違うってことよね」
 こぼれないよう注意深く採取したサンプルを冷桜はしまい、着替えやタオルをしっかり用意してきた花摘・嘉乃(その日を摘め・g02625)は水着に手早く着替えていく。
「泳ぎには自信あるしスキューバダイビングの講習を受けたコトがあるから機材の使い方も分かるわ、とはいえあんまりあちこち見て回れないでしょうから、目星をつけておきましょう」
 神薙・焔(ガトリングガンスリンガー・g01121)は資料に目を通しながら、調査する場所を決めていく。
 新宿は広い。すべてを調べていたら肝心の調査船に辿り着くころには日も沈んでんでしまうだろう。
「それじゃあ行ってみようぜ」
 サティニフィア・ネイバーライト(スゴ腕情報屋・g00008)はパラドクストレインから降車――といっても足場はない。とぷんとかつて新宿があった場所へと入ってく。
 23区から消えた新宿の海にあるものは何か。
 ディアボロス達は新宿の海、そして調査船を目指す事となる。

 新宿島にはTOKYOエゼキエル戦争からの漂着物も流れ着く以上、何らかの繋がりがあるのは確かだろうと暁翔は思っている。
 そんな事もあってしばらく穏やかな水面をじっと見つめていたが、持ってきた空き缶や小石、それに塗料などを適当に放り込んでみた。
 ぼちゃんぱちゃんと小さく水柱を上げ、小石はあっという間に沈んで見えなくなってしまった。
 では空き缶はどうだろう。じっと注視していたが、飲み口から水が入り込んだらしい。水が入っていく度に傾いていき、最後には沈んで消えていった。
 緩やかに凪ぐ風も塗料をゆるゆると流して行く。何か起こるだろうかとじっと見つめてみるが、これといった変化は見られない。
「まあ見当はずれな事をしているのかもしれないけど、もしかすると後日新宿島に俺の名前の書かれたものが漂着するのかもしれないしな」
 先ほど放った物とは別に名前を書いた瓶や空き缶を幾つか海に残し、暁翔も海底の調査を手伝う為にパラドクストレインから降車する。
 そんな様子を見ていた羽犬だが、いくら匂いを嗅いでも海と思しき磯の香りをかぐ事はできなかった。
「しかし、これほどまでに匂いがしないとなると……海産物も期待できないかも知れませんね」
 海と言われているというのに海ではない。そうなれば予想通り海産物はこの海には無いというのだろうか。
 羽犬は思わず肩を落としてしまうが、
「……いやいや、確認する前から決めつけるのはダメダメ、もしかしたらこの海独自の進化を遂げた魚介にお目にかかれるかも」
 そう、最初から決めつけてしまうのはダメである。
 こんなに広大な場所なのだ。なにかしら生き物が存在していてもおかしくはないだろう。
「ディアボロスとして、なにより一料理人として、その辺りと徹底的に探し尽くさないと!! いざゆかん、未知なる海鮮を求めて!!!!」
 食べるのも作るのも大好きな料理の食材になるものがあるかもしれないと期待を胸に羽犬は海の中へと入っていくが――、
(「不自然なくらい、何もいないなあ」)
 大きく水をかき分け泳ぐと水草らしきものが流れてきたが、それだけである。
 やはり本当に期待できないのかと失意に襲われてしまいそうになるが、何かが遠くできらりと輝いた。
「ああっ!」
 ごぼごぼと空気を吐き出し、思わず羽犬は叫んでしまった。
 今の光は魚だ。きっとそうだ。だって沈まないで動いているじゃないか。
 どんな魚だろうか。一匹だけだろうか。食べられるだろうか。
 遠い光を慌てて追いかけ、どんどん、どこまでも泳いで行くと焔が泳いでいるのが見えた。あぶないあぶない。危うく食材探索になってしまうところだった。
(「今の新宿がどうなってるかわからないけど……もしかしたら水底に形が残ってるかも」)
 焔が探索候補として挙げたのは潜っても遠くから分かりやすい場所。都庁やあの怪獣の頭がついている映画館の入ったビルとか。
 本来の目的である調査船に近い場所を狙って探してみるが、潜った焔がまず気付いたのは、海の中。
(「何もない」)
 都庁やビルどころではない。本当に何もないのだ。かつて都庁やビルであっただろう残骸らしきものもなにひとつ。
 サティニフィアもまた、焔と同じように施設などの探索を行っている。
 2021年の新宿との違いを比較するために各ランドマークがあったであろう2013年の新宿の位置へ潜ってみたのだが……。
(「ここに新宿駅がある筈なんだがな」)
 現代の最終人類史ではパラドクストレインの発着する大事な施設がある新宿駅だが、TOKYOゼキエル戦争内には存在していなかった。
 新宿断層碑文が存在した座標は2013年であるここではどうなっているだろう。何か遺っていればいいのだがと調べてみても、あるのは平らな底と水。
(「それにしても、何もねぇな」)
 もしかすると、もっと、より詳細な探索を続ける必要があるのだろうか。スゴ腕情報屋として更なる情報を得たい所ではあるが、時間をかけすぎる訳にもいかない。
 ぐいと水をかき分け、平坦な底から上を目指して焔とサティニフィアは大きく泳ぐ。上空からの日の光が差し込む中、静寂な海がどこまでも広がっている。
 ――2013年の新宿区は、海に変わっている。
 もしかすると底まで行けば、何かあるかもしれない。だが、どれくらいの深さだろう。
 新たな碑文らしきものも見つける事ができないでいると、レオンハルトと冷桜が底をめざして泳いでいた。その様子は探索中の嘉乃も目撃している。
 嘉乃は時計型のハッキングツールを駆使して、見た目だけでは分からない情報がないかを調査していた。
(「底に沈んでるか、浮いて流れてるかも、わからないもの」)
 すると、どこからか水草と一緒に空き缶が流れてきた。なんだろうと手に取ってみると一緒にパラドクストレインに乗車していた仲間の名前が書いてあった。
 何か実験でもしているのだろうか。だとしたら持って帰るのも悪いので、思いそっと手から離すと缶は底へと沈んでいき、ほどなくして見えなくなってしまった。
 ここはどれほどの深さがあるのだろう。追いかけてみるが、かなりの深さに嘉乃は底まで追うのを諦め、手掛かり探索を継続する。
(「……住んでた頃、新宿どうだったかしら?」)
 ふと、そんな思いが嘉乃の胸中をよぎった。
 泳ぐ事自体は気持ちいいのだけれど、場所や状況は良いものとはとても言えないだろう。
 ほんの少し、この湖の底に怖いものがいるような気がして、でも取りこぼした何かが残ってる気がして。
 嘉乃は覗いてしまうが、底はどこまでも暗く、冷たく見えた。
 潜っていったレオンハルトと冷桜は底で何を見るのだろう。

 下へ、下へ。
 本格的な装備を用意してきた冷桜は水底目指して潜り続けていた。
 水中の様子は他の仲間達が調べているだろう。なので冷桜は水中の探索は仲間達に任せ、どれ程の水深があるのかを調べる事にしていたのだ。
 レオンハルトもまた、可能な限り底の方へと目指して潜っている。
(「それにしても、夏も終わるというのにまだまだ暑いっすね。そういう日にこうやって泳ぐのも、いいものっすね」)
 生き物らしきものは確認できず、それでもただひたすらに底を目指す。
 どれほど潜ったのだろう。ようやく底までたどり着いた冷桜は水深計を見るが、200mほどの数値を表示していた。
 たどり着いた底を見渡すが、何も見つからなかった。何か生物でもいるかと見てみるが、うっすらと水草や藻が生え始めているくらいで他は何もないようである。
 レオンハルトも何か沈んでいないかと辺りを調べてみるも、やはり何もない。
 その代わりに気付いたことがある。
(「妙っすね。これは、何というか……」)
 足元の違和感にレオンハルトが手を振り底を示すと、冷桜もそれに気づいたようだ。
(「平坦すぎるわ。いくら何でもたいらすぎる。……まるで何かで切り取ったような」)
 これはいったいどういう事なのだろう。
 考えたところで解決の糸口は見えてこないが、普通ではない底を目にしただけでも情報の一つといえよう。

 それぞれがそれぞれの探索を済ませ、ディアボロス達は更に泳ぎ進んでいくのだった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【液体錬成】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
【無鍵空間】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
【操作会得】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV2が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!

エーリャ・アジーモヴァ
同行
玖珂・駿斗(g02136)

空飛べるけど競泳用水着着用
先輩に見せたくて
「せんぱぁい♥ どう? 似合う?
(似合うと言われたら)「えへへ〜嬉しい♥

出発前はわざと食い込み直したり前かがみになったり、抱きついたりして誘惑しちゃう

「はーい、お仕事お仕事〜
碑文の調査と水などサンプルの採取はやっておく
「えー? 海なのにしょっぱくないの?
上空から広い範囲見て気づいたことは記録しておく

見つかりそうになったら潜ってやり過ごす

遊んでよさそうだったら先輩といっぱい楽しむ
声を出すと見つかるのでボディランゲージや肌に指で文字を書いてコミュニケーション
(デート楽しい)
(先輩と居られて嬉しい)


玖珂・駿斗
同行:エーリャ・アジーモヴァ(g01931)
現在の一人称は僕

空と陸で偵察すれば何か解るかもしれn
…エ、エーリャ、なんでお前まで水着なんだよ…!
しかもそんなマニアックな…っ

に、似合うかって、そりゃ似合ってるっていうか…
まさかの競泳水着で驚きながらも何とか任務をこなそうとする
布面積が広いのに確りわかる胸なんかは本人はバレないように見てる”つもり”
様々な誘惑にドキドキしながらも
ほら、し、仕事するぞ!
と何とか対面を保つ

湖で生物がいないか
水に流れがないか等を調査
周囲は常に警戒しておく

水に問題がなさそうなら夏だし少しくらい遊んでもいいだろうしエーリャと海水浴


 仲間達が探索の為に次々とパラドクストレインから降車していった中、玖珂・駿斗(人間の殲滅機兵・g02136)はエーリャ・アジーモヴァ(冬の天使・g01931)の準備が終わるのを待っていた。
 謎が多いこの場所をどのように調査すればいいだろうかと駿斗は思案を巡らせている。
「空と陸で偵察すれば何か解るかもしれ――」
「せんぱぁい♪ どう? 似合う?」
 扉の向こうに見える青を見つめていた駿斗だが、振り向くと、そこには泳ぐ為の着替えを済ませたエーリャが立っていた。
「……エ、エーリャ、なんでお前まで水着なんだよ……! しかもそんなマニアックな……っ」
 驚く駿斗の瞳に飛び込んできたのは競泳水着に身を包んだエーリャの姿。
 駿斗に見せたいという思いでこの水着を選んだのだ。似合うかと問われれば、
「に、似合うかって、そりゃ似合ってるっていうか……」
「えへへ~嬉しい♪」
 嬉しい答えにエーリャはニッコリ笑顔。わざと水着の食い込み直したり前かがみになったり、抱きついたり。
 布面積が広いのに確りわかる胸をバレないように見てる『つもり』の駿斗であるが、果たしてエーリャはそれに気付いたかどうか。
「ほら、し、仕事するぞ!」
「はーい、お仕事お仕事~」
 誘惑にドキドキしっぱなしの駿斗を横目にエーリャは上空から調査しようとしたが断念した。いくら調査船まで距離があるからといって、飛べばクロノヴェーダに見つかる可能性は大きいだろう。
 空と海から調べる事は叶わないが、二人で一緒に泳いで調べる事は出来る。
「えー? 海なのにしょっぱくないの?」
 水などのサンプルを採取し、湖で生物がいないか調べてみるが特にこれといったものは見つからず、大きな流れもなく水は穏やかであった。
 碑文も特に見つからない。
 パラドクストレイン内で『敵は海から探査船に泳いでくる侵入者を警戒していないみたい』との説明を受けていたが、警戒はしないよりしていた方が万が一の時に備えられる。周囲を常に警戒し、駿斗はエーリャと泳いでいた。
 時折どこからか流れて来たのか水草が流れてくるが、それ以外のものを見る事もなく二人はしばらく泳いでいたが、大丈夫そうなので調査から海水浴へと切り替える。
 心地よい水の中をすいすい泳いだり、潜ってみたり。
 声を出すと見つかるかもしれない。なのでエーリャはボディランゲージや肌に指で文字を書いて駿斗とコミュニケーションをする。
 見つめる瞳と瞳が重なり合い。
『デート楽しい』
『先輩と居られて嬉しい』
 水の中で綴られる幸せな言葉。
 エーリャと駿斗は楽しいひと時を満喫するのだった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【飛翔】がLV2になった!
【隔離眼】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【先行率アップ】LV1が発生!

新堂・亜唯
うーん、船には一般人の人たちが乗ってるのかぁ。
万一船が沈んじゃっても俺たちはへーきかもだけど、やっぱり人に迷惑はかけたくないよなぁ……。

つーわけで、俺はダメージコントロールに回ってみよう。
とりあえず、小柄なのを活かして船にこっそり潜入して、構造調べてみようかな。
攻撃が直撃しちゃマズいとことかあるだろうし……
こういう船って修理点検のために、見取り図やチェックリストが載せてあるよね。それを探してみよう。

きちんと知識を仕入れた上で、【強運の加護】の残留効果を残して行けば
戦闘の時に気をつけさえすれば、運悪く沈没! ってことも防げるはず!

新宿が気になるのは確かだけど、一般の人は守りたいもんね……。


里木・啓吾
「冷静に聞いてください、この船で戦闘が起きます
救命ボートまで避難誘導しますので、作業を放棄してください」

研究員の避難誘導に向かいます
無理やり連れてくのも手ですが……
信仰を正せれば、それが一番
一緒に逃げて貰う為に説得を試みます
【説得】
パラドクスの効果で【友達催眠】を使いますね
別に騙すつもりはありませんよ
事実を並べ、誤った道に進んでいないか。と知人として注意する
そんな説得をします
「……信仰に殉ずるおつもりで?
よく考えて下さい、アレは本当に僕たちの知る天使ですか」
「全知の神がいるのなら、何故皆さんに研究の指示など?
天使による試練だとでも?」
「何より、天使という存在は……僕達に命令する存在でしたか?」


 パラドクストレインから降車した新堂・亜唯(ドロップダスト・g00208)と里木・啓吾(研銃医・g00216)は調査船へと泳ぎ、トラブルなく到着した。
 タイミングが良かったのか、船上からは警備であるソードメイデンの気配は感じられない。研究者たちも船内で採取したサンプルを調査しているのだろう。
「うーん、船には一般人の人たちが乗ってるのかぁ。万一船が沈んじゃっても俺たちはへーきかもだけど、やっぱり人に迷惑はかけたくないよなぁ……」
 心配を胸に亜唯が調査船を見上げる中、啓吾は研究者達に対して対策を考えているようだ。
 このままここにいても状況は変わらない。亜唯と啓吾は調査船へと潜入を開始した。

 人に迷惑をかけたくない。そんな思いから亜唯は戦いで被害が大きくならないよう船内を調査する。
 小柄な事を活かして船にこっそり潜入し、まずは構造を調べてみる事に。
「攻撃が直撃しちゃマズいとことかあるだろうし……」
 調査船内には危険なものがあるだろうし、万が一戦闘でそれら爆発などしたら研究員達は大怪我どころではないだろう。
 修理点検の為に見取り図やチェックリストがどこかに載せてある筈だ。まずはそれを探しだす為に亜唯は船内を移動する。
 ソードメイデンが立っていて通れない場所はやり過ごし、研究エリアをの前を通って更に進む。
 しばらく探索を続けていた亜唯であったが、ふと、こちらに近づいてくる足音が聞こえてきた。隠れる物陰もなく、このままでは見つかってしまう。
(「ええい、イチかバチかだ!」)
 急いで近くの船室へと飛び込み、息をひそめる。良かった、誰もいない。足音はこちらへと近づき、そして遠く離れていった。
 足音が消えてからほっと息をついて改めて室内を見てみると、運がいい事に点検や修理などの機材を管理する部屋のようだった。ここなら見取り図を見つける事ができるだろう。
「あった、これだ」
 作業台には見取り図が置いてあり、設備や危険な個所などがしっかりと記載されている。
 これがあれば戦闘の時に気をつけさえすれば、運悪く沈没する事も防げるだろう。
「新宿が気になるのは確かだけど、一般の人は守りたいもんね……」
 心配する亜唯だが、潜入した啓吾は順調に研究員室へと辿りついていた。
「だ、誰だね君は?」
「冷静に聞いてください、この船で戦闘が起きます。救命ボートまで避難誘導しますので、作業を放棄してください」
 突然入ってきた啓吾を研究員の一人は訝しむが、
「あれ、君も調査員として来ていたのか」
 パラドクスの効果か、別の研究員は驚きつつも声をかけてきた。
 どうやら研究員は啓吾を友達として認識したようである。
「ここは不思議な場所だからね、調査しがいがあるな」
「……信仰に殉ずるおつもりで?」
 その一言に研究員は眉をひそめた。
「ちょっと待った。君、一体何を言っているんだい?」
「よく考えて下さい、アレは本当に僕たちの知る天使ですか」
 啓吾から突然問われ、研究員達は戸惑いを隠せないでいた。何を言っているのかと怪しむ者もいる。
 だが、あまり長い時間はかけられない。
「全知の神がいるのなら、何故皆さんに研究の指示など? 天使による試練だとでも? 何より、天使という存在は……僕達に命令する存在でしたか?」
 研究員達は畳みかける啓吾の説得を疑問と共に聞いていたが、真摯な様子に納得したようだ。
「うーん、もしかすると本当の天使じゃないのか?」
「だとすればここにいては危険だっていうのか」
 研究員達に啓吾は頷いた。
「それならすぐ避難した方がいいだろうな。手伝ってもらえないかな?」
「もちろんです、さあ急いでください」
 啓吾の声に研究員達が急いで避難の準備をしていると、運よく亜唯と合流を果たした。
「避難させるんだな? 救命ボートの場所は見取り図に書いてあったぜ」
 入手した見取り図を元に啓吾は無事に研究員達の避難を成功させることができた。
 これで一般人が戦闘に巻き込まれる事はなくなった。不安も払拭された亜唯は避難していく研究員達を船から見送ったのだった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【強運の加護】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV2になった!

天音・梓
海を調べられることが私たちにとって危険なのか、それとも徒労なのか……
危険の芽はつぶしておくべきですね
そうと決まれば早く片付けるに越したことはありません。疾く刈り取りましょう

研究員の方々がガブリベルに進捗状況を報告したりするために船内を移動しているはずです。ガブリベルの居る目的地へ【過去視の道案内】を使って進んでいきます

しかしどうやら途中にソードメイデンがいるようです。《リピートベイン》で相手の動きをラーニングしながら大鎌を振るい道を斬り開きます
(ころころと笑いながら挑発)さあさあ、天使の皆々様方、私と一曲踊ってくださいませんか
死の剣舞のお相手と、死後の世界への道案内を務めさせていただきますから


 パラドクストレインから降車し、調査船へと天音・梓(雨兆す・g03821)は向かっていた。
 ちらと見れば海の中を調べる仲間達の姿がある。サンプルを採取する者、底に眠る可能性を探る者。
「海を調べられることが私たちにとって危険なのか、それとも徒労なのか……」
 いずれにせよ、この海を調べているのはディアボロスだけではない。泳ぐ先にはクロノヴェーダが指揮を執る調査船があった。
 あれもまた、海を調べているものの一つ。
「危険の芽はつぶしておくべきですね」
 そうと決まれば早く片付けるに越したことはない。危険の芽を疾く刈り取るべく梓は調査船へと侵入を開始した。

 調査船へと上がると調査員の姿はなく、見回りをしているのかソードメイデンもいなかった。
 すぐさま接敵がないのは運がいい。
「研究員の方々がガブリベルに進捗状況を報告したりするために船内を移動しているはずです」
 すると影がすうと現れ、船内を動き出した。あの影を追えばガブリベルの元へとたどり着くだろう。だが――、
「侵入者発見」
「排除します」
 調査船を警備するソードメイデン達が梓に気付いたようだ。
「まあ、そうなりますよね」
 天使の大鎌を構え、大きくひと薙ぎ。それに応えるかのようにソードメイデン達は両手の刃を構え、襲い掛かって来る。
 刃と刃が打ち合い、姿勢を落として頭上の一閃を躱し。
「おっと」
 命中した際、船内のどこかでトラブルでもあったのだろうか。調査船は大きく揺れたが、一度だけ。
 ソードメイデン達の動きをラーニングしながら大鎌を振るい、攻撃を凌ぐ。
 斬り開かれていく度にソードメイデンは一体、また一体と倒れていく。
「さあさあ、天使の皆々様方、私と一曲踊ってくださいませんか。死の剣舞のお相手と、死後の世界への道案内を務めさせていただきますから」
 ころころと笑いながらの挑発に更なるソードメイデンが襲い掛かって来る。
 閃きと切り裂く音が響き、死の剣舞は続いてくのだった。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【過去視の道案内】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!

冰室・冷桜
ほいほい、んじゃ次のお仕事といきましょか

【飛翔】を発動して、目立たなそうなとこから船の上におっじゃましまーす
説得とかはまぁ上手くいかんとめんどうなことになるだろうし
アタシはもしもの時のために色々と仕込みをしときますかね

まずは船に何かあった時用の救命道具の位置をだいふくと手分けして調べて、首尾よく見つけたらすぐに使えるように準備しておきましょ
んで、次はその場所の近くの通路とかに荷物なんかが置いてないか確認
ドンパチ始まって道に散らばったり、倒れたりしたらあぶねーしねー
船内施設の一部でーすみたいなの以外は【隔離眼】で作った異空間に片っ端から放り込んで、通行しやすい通路に早変わり、と


嵐柴・暁翔
調査船に近付く際はある程度潜って海中から近付き船の下へ回り込んでから浮上
見張りの隙を見て甲板へ潜り込んでからは大天使達に見付からないようにしつつ人間の研究者を探す
首尾よく接触できたなら【友達催眠】も使って緊急時の船内での退避場所と危険物の位置を確認
可能なら研究者達には全員で退避場所に籠って貰う
危険物は無害化できるならしておく

それとついでに研究者達の調査結果も頂いてしまおう
TOKYOエゼキエル戦争なら機械も新宿島と大きく規格が違うとは思えないし、調査結果をパソコンで管理しているなら【操作会得】も駆使してデータを新宿島でも使えそうな記憶媒体に移してから貰うかデータを表示させた画面の写真を撮っておく


イオ・ブランディング
研究員は……全員避難し終わったみてえだな。ここで戦うなら残しとく理由もないか
んじゃ、船の後始末も始めるか

【過去視の道案内】を利用して化学薬品、ボイラーなんかの「沈没の要因になる危険物のある場所」を目的地として影に案内してもらうか
さっきまで研究員もいたんだ、影も出てくるだろ

【隔離眼】で隔離できるものは収納して、隔離できない船の部品なんかには結界術で衝撃に耐えられるようにする

早いとこ完了させときたいもんだ……天使どもを全身全霊でブン殴れるなら、舞台は完璧にしとくに越した事はねえ


 一通り探索を終えた嵐柴・暁翔(ニュートラルヒーロー・g00931)と冰室・冷桜(ヒートビート・g00730)はイオ・ブランディング(Burnt Daemon "Eos"・g00827)と共に調査船へと到着した。
「ほいほい、んじゃ次のお仕事といきましょか」
 冷桜の身体はふわんと上がる。
「おっじゃましまーす」
 あっという間に調査船へと侵入を果たし、イオも後を追う。
 海中から近付いた暁翔も船の下へ回り込んでから浮上。調査船へと侵入した。

 見張りの隙を見て甲板へ潜り込んだ暁翔は大天使達に見付からないようにしつつ、人間の研究者を探す事にした。
 先ほど避難していく様子は見ていたが、もしかするとまだ残っているかもしれない。
 すると、避難に間に合わなかったのか、一人の研究者と遭遇した。
「あ、いや、さっき仲間達が救命ボートに乗って脱出したのが見えたんだけど、何かあったの?」
「どこか避難できる場所はないか? それと危険物が設置させれている場所が分かるなら教えてくれないかな」
 不安そうな研究者を安心させるよう暁翔は友達に接するかのように優しく話しかける。すると研究者は船内での避難場所と危険物がある場所、そして研究室の場所も教えてくれた。
「ありがとう、助かったぜ」
 避難場所へ研究者を避難させ、まずは教えてもらった場所に置いてある危険物を無効化させる。それから研究室へ。
 移動する途中、警備するソードメイデン達が慌ただしい様子を見せていた。もしかすると既に戦闘が始まっているのかもしれない。
「うわっ!」
 調査船は大きく揺れ、船上から戦いの音が聞こえてくる。やはり戦いは始まっているようだ。
 注意深く進み研究室へと侵入し、調査結果も頂いてしまおうと暁翔は室内を調べてみるが――。
「おかしいな、まだ調査結果が出ていないのか?」
 更に船内が揺れ、研究室内に戦闘の衝撃が危険となる物があるかを確認している中、イオと冷桜は先行した仲間と合流し、見取り図を見せてもらう事ができた。
「アタシはもしもの時のために色々と仕込みをしときますかね」
 ざっと目を通した冷桜は礼を言い、
「行くよ、だいふく」
 メーラーデーモン『だいふく』を連れて船内の移動を開始する。
 露払いとして刃は既にソードメイデン達へと向いている。それでも見つからないよう注意深く進みながら、まずは船に何かあった時用の救命道具がある場所へ。
「すぐ使えるように準備しておきますかね。だいふく、手伝って」
 だいふくと一緒にいつでも使えるように準備し、別の場所に設置してある救命道具も同じように使えるように準備をしておく。これで万が一のトラブルにも対応できるだろう。
「んじゃ次いこっか」
 手際よく済ませた後は、その場所の近くの通路。
「こりゃ何とかしないとあぶねーな」
 不安的中。通路に大きな荷物がどんと置いてあった。傍に寄せてはあるが、戦闘の勢いで道に散らばったり、倒れたりしたら危険である。
「ドンパチ始まって道に散らばったり、倒れたりしたらあぶねーしねー」
 だいふくと一緒に荷物を散らばらないようにまとめ、動かせない船内施設のものも異空間に片っ端から放り込めば。
「通行しやすい通路に早変わり、と」
 ぱんぱん汚れを払い落として冷桜は進み、
「んじゃ、船の後始末も始めるか」
 イオも地図に目を通し終えた。見ただけでは気付かない厄介なものがどこかに潜んでいるかもしれない。
 それは化学薬品だったり、沈没の要因になる危険物だったり。
「さてと」
 じっと目を凝らせば、ぼうと影が浮かび上がる。人の形となった影の後についていくと、それはボイラー室へと入っていった。
 室中は機械やら何やらよくわからない装置が作動ており、影は大きな設備の前に立つとしばらくして歩き出した。
「なんだ?」
 後を追いながら影が立ち止まった設備の横を通るが、『転倒注意』『危険物』と大きく書かれていた。もしやと思って見ると、転倒防止のチェーンが外れているし、ロックもかかっていないではないか。
「あぶねえところだったぜ」
 影を見失わないように注意しながらイオは隔離を利用して収納し、隔離が難しく爆発の危険がありそうなもは結界術で保護をする。
 ボイラー室から出ると、戦いの音が聞えてくる。仲間がソードメイデンと戦っているのだろう。
「早いとこ完了させときたいもんだ……天使どもを全身全霊でブン殴れるなら、舞台は完璧にしとくに越した事はねえ」
 いずれあの音に自分の音が加わるのだ。
 どの前に薬品室へと消えていく影に追いつき、落ちたり割れる危険がある薬剤を片っ端から隔離すれば準備完了。
「舞台は整ったな」
 あとは天使どもを全身全霊でブン殴るだけ。

 戦う為の準備を済ませたディアボロス達はそれぞれ次なる場所へと向かっていった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【罪縛りの鎖】がLV2になった!
【友達催眠】がLV2になった!
【強運の加護】がLV2になった!
効果2【ロストエナジー】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV4になった!
【アヴォイド】がLV3になった!

レオンハルト・アストレイア
アドリブ連携歓迎

さて、と。水泳も堪能しましたし、できる範囲での調査もしたので、そろそろ目的に戻りましょうか。
まずは、この大天地たちの数を減らすところからっすね!

攻撃が当たるとまずいものが多いそうなので、一撃を確実に当てることと、一体ずつ確実に倒すことに重きを置いて立ち回ります。
パラドクスを用いた【誘導弾】を相手に当て、怯んだ隙に間合いを詰め、無銘(妖刀)の【斬撃】で仕留めます。
周囲への被害を考慮して、パラドクスの弾丸は2,3発程度に抑え、無銘は必要最小限の動きになるように振るいます。
相手の攻撃は周囲の被害を抑える意味も含めて、【オーラ操作】で障壁を作って防御します。


神薙・焔
相手は天使、船へのダメージを減らす意味でも、甲板付近にいる奴らだけでも誘き出して【飛翔】による空中戦で倒したいわね、ミサイルで牽制すれば剣による白兵戦中心のソードメイデンは追ってくるかしら。

ところで、この天使たちもメカっぽい外見しているけど、調査とか自前でできないから人間の研究者に頼ってるのよね、技術体系はどうなってるのかしら、戦闘しか知らない? デ・カ●チャー?

上空での戦闘なら大量の小型ミサイルをバラ蒔いて、高機動戦闘のサーカスの始まりよ。


花摘・嘉乃
警備は面倒ね、先に済ませておきましょうか

「忍び足」で隠れつつ行動、今回使う『White Out』の【モブオーラ】も利用できるかしら
残留効果の【飛翔】があるから、徒歩じゃ行けない道を通ったり隠れたりも出来そうね

警備を見つけたら、まず周囲に人や他の敵いないか確認(囲まれたら面倒)
「忍び足」「暗殺」とパラドクスでそっと近づいて、一発その頭にお見舞いしてあげましょう
人と同じなら頭なんて急所だけれど
その後は隠れつつ銃撃、船にあまり当てたくはないから一発一発確実にね

私はずるいな手も使うわよ
銃撃で気を引いておいて、その隙に他の人が攻撃してもらうとか
私の最初の一撃だって、他の人の作った隙を狙ったかもしれないわ


新堂・亜唯
一度船に潜入したし、見取り図も見た
船内の構造はある程度把握したはずだ……けど……
まだ船員の避難が済んだか分からない
なるべく敵の【ブレイドブラスト】は使わせたくないな、接近戦でいこう

確認した船内構造を活かしつつ、【操作会得】を使ってセキュリティを突破しながら隠密行動
先に把握した船の様子は、可能なら【パラドクス通信】で味方に共有できるといい
【強運の加護】を活かせば、不意に発見されるのも防げるかな

トループス級を発見したらパラドクス【好機必殺】で死角から打撃していく
接近戦を挑むから、もし敵の反撃があっても、流れ弾が飛ぶのは防げそうだけど……
船や一般人を傷つけないよう、気を付けて注意を引きたいね


「さて、と。水泳も堪能しましたし、できる範囲での調査もしたので、そろそろ目的に戻りましょうか」
 調査船へと潜入したレオンハルト・アストレイア(過去を望む悪魔モドキ・g03365)は仲間達と合流した。
 探索を終えた者、船内を調べた者、それぞれが調査船に集まりつつある。
「一度船に潜入したし、見取り図も見た。船内の構造はある程度把握したはずだ……けど……」
 新堂・亜唯(ドロップダスト・g00208)の内にある懸念。それは船員の避難が済んだかどうか。
 露払いとなるべく刃を振るう仲間の音に悲鳴や動揺する者の姿を見ていない。
 避難が済んだか、それとも攻撃に巻き込まれない場所に隠れたか。
「まずは、この大天地たちの数を減らすところからっすね!」
「なるべく敵のブレイドブラストは使わせたくないな、接近戦でいこう」
 レオンハルトと亜唯は言葉を交わし、
「警備は面倒ね、先に済ませておきましょうか」
 花摘・嘉乃(その日を摘め・g02625)も動き出す。
 全員で纏まって行動すれば目立ってソードメイデン達に気付かれてしまうかもしれない。
「それじゃあ行くよ!」
 神薙・焔(ガトリングガンスリンガー・g01121)の声と共に、ディアボロス達はソードメイデンを倒すべく行動に出る。

「相手は天使、船へのダメージを減らす意味でも、甲板付近にいる奴らだけでも誘き出して倒したいわね」
 甲板をたんと蹴ると焔の目前に警戒するソードメイデン達の姿があった。
「当たれっ!」
 凍結弾精製装置から大量の小型ミサイルがバラ蒔かれ、ソードメイデン達へと襲い掛かった。突然の攻撃に何とか耐えた者もいたが、冷気に動きを鈍らせる者もある。
「侵入者発見!」
「排除します」
 翼を構成する剣がばらりと分離させると、刃は放たれ焔めがけて襲い掛かった。
 恐ろしい速さの刃を大きく飛び避ける焔だが、さすがに全ては躱し切れなかった。すうと頬に紅が走り、
「わっ! このっ!」
 大量のミサイルで受けたダメージのお返しをする。命中する度に封じられた冷気はソードメイデンを襲い、戦いの中に冷たい風が鋭く吹いた。
 刃が閃き、ミサイルが飛ぶ。ソードメイデンは次々とミサイルの餌食となっていく。
 戦う中でふと疑問が焔の脳裏に浮かんだ。
「ところで、この天使たちもメカっぽい外見しているけど、調査とか自前でできないから人間の研究者に頼ってるのよね、技術体系はどうなってるのかしら、戦闘しか知らない?」
 疑問を口にしたところで返ってくるのは刃の嵐。
「高機動戦闘のサーカスの始まりよ」
 新たなミサイルがバラ蒔かれ、嘉乃はその戦いで気付かれないよう忍び足で隠れつつ標的へと目指す。
 固まっている敵を狙っては囲まれて面倒だ。嘉乃の身体は徒歩では行けない道を通り、隠れたり。
「見つけたわ」
 嘉乃の視界に警備に努めるソードメイデンがいた。戦闘には加わっておらず、他の侵入者がいないかと警戒をしているようだ。
 狙おうとするが――、
(「待った」)
 迫る足音に物陰に隠れると、別のソードメイデンがやってきた。状況報告をしているのだろうか。息をひそめ、気配を消し、タイミングを待つ。
 しばらくすると報告を終えたのかやってきたソードメイデンは戻っていく。再び警戒行動に移ったのを確認して嘉乃は近づいた。
(「人と同じなら頭なんて急所だけれど」)
 さて、どうだろうか。
「見ないで頂戴」
 気配のない殺意はソードメイデンへと牙を剥いた。嘉乃に気付く事なくばたりと前のめりに倒れたが、運が悪かったのか、先ほどの警戒していたソードメイデンが戻ってきたのだ。
 慌てて身を隠し、再び攻撃に出るが気付かれてしまった。
「っ、侵入者だ!」
 襲いかかる刃の翼を撃ち躱し、小型拳銃の引き金を嘉乃は引いた。短い銃声。
「其の弾丸は、射手と悪魔の意のままに」
 レオンハルトの攻撃の隙を見て嘉乃もソードメイデンへと攻撃した。
 ずるいなんて言わせない。こちらの銃撃で気を引いておいて、その隙に他の人が攻撃してもらう事だってできるだろう。
(「私の最初の一撃だって、他の人の作った隙を狙ったかもしれないわ」)
「いくっすよ!」
 銘を失くした刀は閃き、ソードメイデンをざくりと斬り払う。
「おっと、危ないっす」
 手にする刀を振るうが、調査船は攻撃が当たるとまずいものが多そうだ。ちらと見れば括り付けたり転がらないように動かされた形跡があちこちにあるが、用心するに越したことはないだろう。
「侵入者だ!」
「侵入者を排除しろ!」
 飛翔するソードメイデンは頭上に二刀を掲げ、そのままレオンハルトへと斬り下ろす!
「よっと!」
 光を放つ攻撃を刀で受けたレオンハルトは両翼から魔力の弾丸を発射し、怯んだ隙に間合いを詰めると無銘の刃をもってソードメイデンを斬り伏せた。
「まず一体」
 別のソードメイデンの攻撃を躱し切れずダメージを受けてしまうが、これくらい痛いうちには入らない。
「それじゃお返しをっと」
 ばさりと羽ばたき誘導弾を放とうとするが、攻撃を躱されてしまう可能性もある。数を抑え、狙い放つ。
「な、なに!」
「それじゃとどめっすよ」
 もちろん無銘の動きの最小限。
 周囲の被害を抑えるよう注意し戦っている中、亜唯は得ていた情報を元に船内へと侵入していた。
 セキュリティも製作者の残留思念のサポートもあり、トラブルなく順調に進んでいった。
 物陰に身を隠しながら慎重に進み、阻むセキュリティは解除していくが――。
 足音が聞えてくる。
(「……トループス級だ」)
 足音に物陰に身を隠してちらりと見ると、船内を警備するソードメイデンが近づいてきていた。亜唯には気付いていないらしく、船内を注意深く警戒している。
 ゆっくり近づいてくる足音はぴたりと止まる。
(「よく見て、引き付けて……」)
 ――今だ!
「……っ!」
 背後からの攻撃にソードメイデンは振り返るが、亜唯の方が早かった。
 死角からの一撃に反撃する事もできず、ばたりと倒れた。
 まずは一体。
 そのまま慎重に船内を進んでいく亜唯は現れるソードメイデンを一体、また一体と倒していった。
「このまま順調に進んでいけるといいけど」
 船や一般人を傷つけないよう、気を付けて注意を引けるように意識し、船内を亜唯は進んでいった。

 ソードメイデンをすべて倒すのもそう時間はかからないだろう。
 ディアボロス達はそれぞれが、それぞれの戦いを続けるのだった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【飛翔】がLV3になった!
【冷気の支配者】LV1が発生!
【モブオーラ】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV5になった!
【ロストエナジー】がLV3になった!
【フィニッシュ】LV2が発生!

藺草・風水
他ディアボロスとの即興連携・アドリブ歓迎
「あと入りで失礼するけど、容赦なく撃ち抜かせてもらうの!」
自分が喰らい、おそらくは自分を殺した大天使への復讐心を元に戦う

「どうせ喰われた事も殺した事も忘れてるだろうけど久しぶり。本体じゃないにしても、お礼参りさせてもらうの!」
【飛翔】で船傍の空中から天来受砲でガブリベルを砲撃、その際に可能であればガブリベルを船外に飛ばすように吹き飛ばし、船への被害を出さないように誘導する。
反撃の一撃は【飛翔】による高速軌道、及び【飛翔】解除による落下という急な機動変化の組み合わせで直撃を回避する。


新堂・亜唯
さあ、船の中のトループス級は片づけた。
残りはアヴァタール級だ……油断せずに行こう!

こいつも羽の弾幕を使ってくるのか……!
船を傷つけられちゃ厄介だ、仲間が発生させてくれた【飛翔】の力を使って、一気に懐に飛び込むぞ!

あの鐘は鳴らされても厄介だが、打撃で喰らっちまうのも怖い……
だが大ぶりな武器だ。逆に、かいくぐって拳の間合いまで接近すれば、あれで反撃はしにくいはず!

ここは度胸の見せ所だ!
ネメシス形態の力を乗せての【螺月流・徹拳】……こいつをどてっ腹に叩き込んでやる!


レオンハルト・アストレイア
アドリブ連携歓迎

あとはこの大天使だけっすか。
何を授けるわけでもないのに、受胎福音を名乗るなんて……烏滸がましいにも程があるっすよ?
(ネメシス形態へ移行。両手足が異形化した鬼とアークデーモンの中間のような姿になる)

基本は無銘の【斬撃】で攻撃します。
鐘を鳴らされると厄介なので、その隙を与えないほどの【連撃】で攻めて行くっす。
もし鐘を鳴らされても、洗脳を上回る【呪詛】と【忍耐力】で耐えます。
使えるエフェクトは何でも利用する方向で、【臨機応変】に立ち回ります。
そして相手の隙をついて、無銘の攻撃を【フェイント】にパラドクスで【不意打ち】を仕掛けます!
残念、本命はこっちっすよ!


神薙・焔
厄介な攻撃手段を持ってる大天使ね。だけどあたしの心に宿す焔を材料とした【野焔築城】が築くのは物理的な堡塁だけでなく、精神の防壁でもある。燃え盛る焔の音は心乱す雑音を断つ、水晶の鐘なんていかにも繊細そうな音くらい圧倒してやるわ。元から信者である研究者たちがナニかやらかすかもしれないけど、それは【罪縛りの鎖】で止めるわよ。

ああ、物理的な効果が無いとは言ってない、調査船や乗組員、研究者たちや機材も戦闘の余波から護るわ。

ディアボロスの多くは上空で戦ってるでしょうから、天使の動きはこちらで戦場から冷静に観察、天使は新宿の海に入らないのかしら?


アンゼリカ・レンブラント
遅ればせながら決戦に参加するよ
護衛も突破している状況だ、いざ決着の時!

【勇気】を胸に、【突撃】だ!
力強い一撃で突っ込むと見えて、深入りせずに
【薙ぎ払い】!力強い斬撃をお見舞いしよう

一撃叩き込んだら間合いを測りつつ攻撃
強敵相手ゆえ、相手が弱るまではヒットアンドアウェイで戦おう

ともに戦う仲間がいれば、挟み込み
合わせて攻撃を叩き込むなど、連携を意識したい

敵からの攻撃は大剣でいなし、
避けられなければ腹筋を締め耐えるっ!
残留効果もそうだが、1人で戦っているんじゃない
それは、傷ついてもさらに立ち上がる【勇気】を
私にくれる!

相手に隙が生まれたら、踏み込んで全力での
《ブレイブスマイト》だ!これで、どうだぁー!


天音・梓
◎戦闘前
準備運動も終わりましたね
(大鎌を突き付け)残すはガブリベル、あなただけになりました
「かの日罠のごとく来たらん」だそうですよ、福音を響かせる役目と、あなたにとっての子羊を利用するのも今日でおしまいです

◎戦闘
船を余り傷つけさせないため、なるべく水羽の弾幕を使わせないように、大鎌を用いての近距離戦闘と集中力を削ぐことに努めましょうか

そのためにも攻撃がワンパターンにならないように工夫します。移動時は歩行移動での動きだけでなく、大鎌の柄や石突で障害物や甲板上の構造物ついた勢いを利用したり、翼で羽ばたいた勢いを利用して、不規則な動きを付けてみます
また、相手が飛行するなら私も翼で【飛翔】し追撃します


イオ・ブランディング
※連携・アドリブ歓迎

「こんな湖の上で暇潰しとはなぁ……いい的だぜ」
調査の隙を狙いに来た、的なブラフを呟きつつ決戦へ

戦闘行動には基本的に【飛翔】の力を活用し、船周辺を飛び回る。どれだけ高かろうと天使より上の位置を取る必要はない
近づいて【パラドクス】で攻撃にかかる

半幽体化・高速化から羽弾を回避(完全な無効化ではなし、多少の被弾は考慮する)
敵の目の前─を更に通過!後ろを取る
俺の狙いは武器のグレイヴヤードから【指弾紋】による制圧射撃で相手の動きを牽制、他の味方の攻撃の支援する事だ

「マジに直接殴るつもりだったが、そいつは他の仲間に任せるとするぜ。おら、余所見すんな!」


里木・啓吾
「仕上げと行きましょう。」
研究員の避難を完了させ次第【飛翔】で天使戦に加勢
愛用のリボルバー銃を<連射>しながら<空中戦>を仕掛けます
連射はダメージ狙いではなく
敵の翼や弾幕の撃ち落としを狙って味方の支援を狙いますね
「数は多いが……狙いが甘いようで。」<早業>

【使用パラドクス:デストロイスマッシュ(回し蹴り)】
「それは振り回すモノじゃないぞ。」
【反撃アップ】を活用しますね
遠距離射撃を<フェイント>にし
敵が鐘を全力で振り抜いたタイミングに合わせて回し蹴りを行います
装備している靴の踵で鐘の<破壊>を狙いますね
「壊れたか、信仰心が足りなかったな?」
大事な鐘ならしまっておけ

「貴様の信者など、もういない。」


「さあ、船の中のトループス級は片づけた。残りはアヴァタール級だ……油断せずに行こう!」
 船内のソードメイデンを倒した新堂・亜唯(ドロップダスト・g00208)は仲間達と合流すると、アヴァタール級の大天使がいるであろう場所へと向かっていく。
 甲板を駆け抜け進んでいき――、
「準備運動も終わりましたね。残すはガブリベル、あなただけになりました」
 手にする大鎌を突きつけ、天音・梓(雨兆す・g03821)は静かに言い放った。
「『かの日罠のごとく来たらん』だそうですよ、福音を響かせる役目と、あなたにとっての子羊を利用するのも今日でおしまいです」
「貴方達ですね、私の調査を妨害していたのは」
 梓の声には耳を貸さず、優しさと残酷さを混ぜた声がディアボロス達へと向けられた。
 あれこそが倒すべき大天使。
「こんな湖の上で暇潰しとはなぁ……いい的だぜ」
 イオ・ブランディング(Burnt Daemon "Eos"・g00827)は調査の隙を狙いにきたと言いたげに、かつんと甲板を踵で叩くように歩み出る。
「あとはこの大天使だけっすか。何を授けるわけでもないのに、受胎福音を名乗るなんて……烏滸がましいにも程があるっすよ?」
 大天使を目にレオンハルト・アストレイア(過去を望む悪魔モドキ・g03365)の両手足はネメシス形態により鬼ともアークデーモンとも区別がつかぬ状態へと異形化をはじめていた。
 これで戦いの準備は整った。
「仕上げと行きましょう」
「さあガブリベル、勝負よ」
 研究員の避難を完了させた里木・啓吾(研銃医・g00216)は愛用の銃を構え、神薙・焔(ガトリングガンスリンガー・g01121)の声を耳にアンゼリカ・レンブラント(黄金誓姫・g02672)も拳を握る。
 その姿。忘れたことは一度たりともなかった、大天使。
「あと入りで失礼するけど、容赦なく撃ち抜かせてもらうの!」
 藺草・風水(天使喰らいの重ガンナー・g00346)は自分が喰らい、おそらくは自分を殺した大天使への復讐心を滾らせる。だが大天使は表情一つ変える事無く水晶の鐘を持ち上げただけだった。

 ばさり。
 水晶の翼が大きく羽ばたき、日の光を受けて輝いた。
「お前達が私を倒すだと?」
 大天使の瞳いっぱいに大きな武器を手するアンゼリカの姿が飛び込んできた。
「勝負だっ!」
 ずぉおんっ!
 勇気と共に繰り出される一撃。分厚い大剣は空を切り裂き、ガブリベルへと斬りかかった。
 大天使の胸にすうと一筋の紅が走るが、その表情は変わらない。翼を大きく羽ばたかせ、ばさりと再び羽ばたかせると数多の羽が生み出されていき、アンゼリカめがけて襲い掛かる。
 きらきら輝く水晶の羽。
「わっ、おっと!」
 距離をとっても襲い掛かるそれらを大剣で受け、払い、間に合わなければ甲板を蹴って受け身を取った。
 ちくりと走る痛みに見れば、腕や足に細かな傷が走っている。腹筋を絞め、気合十分。こんな痛み十分耐えられる。
 心に灯すは黄金の魂。
「くらえっ!」
 距離を縮めて大剣を振るい、距離を取って攻撃を躱す。
 ――と、仲間の姿が見えた。まだ気づかれていない。
 ならば。
「そんな攻撃、痛くも痒くもないぞ!」
 ぶんと大きく剣を振るい、アンゼリカは声を上げた。
「さあいくぞ!」
 これ見よがしに大剣を掲げて迫り、
 ざんっ!
「……な、っ?!」
 背後からの斬撃にアンゼリカの攻撃を躱したガブリベルは思わず声を上げた。振り返れば、梓が握る大鎌の刃がぎらりと輝きを放っているではないか。
 切り裂かれた背からは血が流れるも、耐えきったようだ。ぽたりと紅の雫を甲板に落としながらも水晶の羽を乱射させる。
 船をあまり傷つけさせる訳にはいかない。
 己の羽をばさりと広げ、梓の身体は舞い上がった。大鎌で飛んでくる攻撃を受け、大きく飛び越え、大天使を追撃しての攻撃。
 紅に染まりつつある衣をざくりと裂いて、身の丈ほどもある鎌を持ち直して梓は更なる攻撃に出る。
(「そろそろパターンを変えましょうか」)
 大鎌と鐘が打ち合い砕けた水晶が輝いた。
 目を引く美しい輝きであったが、それは、触れてはならぬ輝き。
 大鎌と共に梓は甲板上を動き回った。攻撃がワンパターンにならないように工夫したそれは歩行移動での動きだけでない。
 大鎌の柄や石突で障害物や甲板上の構造物を利用したり、翼を羽ばたいた勢いを利用して、不規則な動きを付けてみたり。
「余所見してんなよ? 飛ばすぜ……!!」
 梓へと攻撃しようと動きを見せた大天使の背に船周辺を飛びまわっていたイオは、ここぞとばかりに攻撃に出た。
「黙れ」
 羽ばたく翼から生み出される水晶の羽はガブリベルの呟きと共に放たれるのを目に呪詛で自身を強化すると、イオの体は半幽体化する。
 高速で数多の羽を躱していくが、やはり数が多すぎる。
 ちくりと頬に走る痛みに内心で舌打ちするが、もとより多少の被弾は覚悟済みだ。
 まだ、まだだ。
 きらきら輝く羽を振り払ってイオは飛ぶ。
 敵の目の前――を更に通過! 後ろを取る。ここだ!
「マジに直接殴るつもりだったが、そいつは他の仲間に任せるとするぜ。おら、余所見すんな!」
 超汎用魔力精製機から放たれる指弾紋は動きをけん制するようにガブリベルへと放たれる。
「オマケもくれてやる、サービスしとくぜ!」
 近距離戦闘と集中力を削ぐことに努める梓の動きに加えて行動をけん制しようと放たれるイオの制圧射撃を受けるガブリベルの表情には苛立ちが浮かび上がり、険しくなっていた。

 ディアボロス達から受けた攻撃に苛立ちだしたガブリベルは、手にする鐘をすうと持ち上げた。
 嫌な予感がする。
「Diana ist kundig, die Nacht zu erhellen.」
 瞬時に防御陣地を構築させた焔の耳には澄んだ音が響き渡る。思わず聞き入ってしまいそうになるその音は、危険をはらんでいるのを知っている。
 美しい音に精神が揺れる。だが、焔が築いたものは物理的な堡塁だけでなく、精神の防壁でもあった。
 心、精神までも揺さぶる音に思わず眉を寄せる焔だが、目の前には構築した燃え盛る焔がある。
「厄介な攻撃手段を持ってる大天使ね。水晶の鐘なんていかにも繊細そうな音くらい圧倒してやるわ」
 焔の音は心乱す雑音を断つ。
 研究者達が何か行動を起こすか心配する焔であるが、仲間達が調査船から避難させているし、残されてしまった研究員も安全な場所に隠れてもらっているので杞憂に終わるだろう。
 燃え盛る焔は調査船や乗組員、研究者たちや機材も戦闘の余波からも護ってくれる。
「其は彼の者の影法師、死を招くもうひとりの自分」
 レオンハルトが描き出した影法師と共に甲板を蹴った。
 無銘の連撃を大きく弾き、鐘は鳴る。
「……っ、く……!」
 揺らぐ精神を己の持つ能力で踏みとどまって、刀を構え直して仕切りなおす。
 刃と鐘が打ち合いぎぃんと響き、ちかりと光りを足元を照らす。
 響く音を耐え抜き、攻撃を繰り出していく。
「本当に厄介っすね!」
 鐘を鳴らされないよう攻撃を続けていくが、さすがは大天使。大きな鐘で打ち払うとその力を利用して鳴らしてくるのだ。
 描いた影と共にレオンハルトは素早い斬撃を繰り返すと振るう腕が一瞬止まる。
「これでどうっすかね!」
 確かな手ごたえ。刃はざくりと大きく切り裂いた。
 腕を伝い、紅が落ちる。
 ――今だ。
 敵の姿をそっくりそのまま描写し、実体化させた影法師に攻撃させると注意がそちらに向いたようだ。
「残念、本命はこっちっすよ!」
 無銘を手に戦うレオンハルトを目に調査船での戦いを冷静に観察する焔であるが、ガブリベルが海に入る様子はなかった。
「天使は新宿の海に入らないのかしら?」
 疑問を口にし、焔の目には鐘を持ち直し構える様子が飛び込んでくる。攻撃手段を変えるつもりだ。
「攻撃を変えるつもりよ、気を付けて!」
 その声に仲間達は動き出した。

 ぼた、ぼたた。
 紅が甲板を濡らしていく。
 飛翔し仲間達へ向く攻撃を撃ち落とし支援していた啓吾は愛用のリボルバーをガブリベルへと向けた。
「数は多いが……狙いが甘いようで」
「なんだと?」
 銃口を突きつけ、狙いを定め。――引き金を引く。
 きいぃん!
 弾丸が鐘を打ち、高い音が響き渡った。
「狙いが甘いのではないか?」
 余裕さえ見せるガブリベルだが、それはフェイント。
「それは振り回すモノじゃないぞ」
 攻撃に転じ、鐘を全力で振り抜いたタイミングに合わせて啓吾の強烈な回し蹴りがガブリベルへと炸裂した。
 あまりの突然の事に鐘を持つ手を放しそうになるのを見逃さず、足を器用に動かし武器破壊を試みるが、さすがにそれは許されない。
 ぎゃぢりっ、と嫌な音を鳴らして踵についた拍車は水晶を削るだけに留まった。
 削られた水晶がきらきらと輝き落ちていく。
「私の鐘に傷をつけるとは!」
「大事な鐘ならしまっておけ」
 迫る鐘と声に啓吾は返す。
 相手はクロノヴェーダだ。同じ手に引っかかるとも思えない。再び銃を構える啓吾の様子を亜唯は攻撃のタイミングを計りながら見ていた。
 あの大天使は羽の弾幕を使い、厄介な鐘を響かせ翻弄してくる。おまけにあの大ぶりな鐘を使って打撃もしてくるとは。
(「打撃で喰らっちまうのも怖い……でも!」)
 今まで戦った仲間達がいるではないか。
 仲間達が作ってくれた力を纏い、亜唯は飛ぶと一気に距離を詰める。ぐっと拳を握り構えをとり、
「いくぜ!」
「なにっ?」
 螺月流の構えから放たれる鋭い拳打。胴を打つ感覚に睨めば大きな鐘が目の前に迫りくる。亜唯の頭を狙って振り下ろされた鐘は空を切った。
「危なかったぜ」
 汗をぬぐう暇もない。構えなおして拳を叩きつけ、反撃をかいくぐる。
 どっ、と打ち込む鈍い音を耳に仲間の気配を感じ取った亜唯はあえて気を引くよう大きく動いてみせた。
「こっちだこっち!」
「どうせ喰われた事も殺した事も忘れてるだろうけど久しぶり。本体じゃないにしても、お礼参りさせてもらうの!」
 船傍から飛翔した風水は己が喰らった天使の力を込めた単発高威力の追尾砲弾を放った。
「……く、っ?!」
 亜唯へと意識が向いていた事もあってか砲弾はがら空きの背を撃った。チャンスとばかりにもう一撃。
 ぎいぃん!
 砲弾を打つ水晶は大きく音を響かせ、返す手で風水を狙う。ぶおんと空を切る音と共に水晶の鐘は鳴り響いた。
 胴を狙う一撃を受け流し、再び追尾砲弾を放つ。狙いは外さない。
「っ!」
 船への被害を出さないよう工夫された攻撃にガブリベルは大きくよろめき、
「うわっ」
 大きな一撃を打ち払う。痛みに風水は顔をしかめるが、ほんの一撃の痛みだ。まっすぐな瞳で見据えると、もう一撃が飛んでくる。
 高速軌道と解除による落下。急な機動変化の組み合わせで風水は直撃を回避し、
「対象定義、属性付与、外さないよ!」
「が、っ……! っ!」
 立て続けの攻撃を受け、遂に大天使は致命傷に至るのだった。

「っ……ぅ、ぐっ……!」
 ぼたぼたと血を流し、ガブリベルは大きくよろめいた。
 畳みかけるなら今しかない。
「1人で戦っているんじゃない。それは、傷ついてもさらに立ち上がる勇気を私にくれる!」
 アンゼリカは黄金で装飾された分厚い大剣を構えなおすと獅子のオーラが立ち昇る。
「ブレイブスマイトだ! これで、どうだぁー!」
「そろそろ眠って貰います」
 踏み込むアンゼリカが放つ全力の一刀両断に梓が続く。
「さようなら」
「いい加減にくたばれよ!!」
 魂を刈り取るべく梓の大鎌はガブリベルを切り裂き、狙いを定めたイオの魔導機はその力を叩きつける。
 だが、それでもガブリベルは戦う意思を失わない。鐘が大きく振り上がるのを見た焔は即座にオルゴンエネルギーの焔を実体化させる。
「させないわよ!」
 大きく響く鐘を焔が遮ると、レオンハルトの無銘が閃いた。
「また引っかかったっすね、本命はこっちっすよ!」
 があん!!
「ま、まさか……!」
「貴様の信者など、もういない」
 大きな音と砕けた水晶は遂に啓吾によって生み出された。
 ここは度胸の見せ所。亜唯はぎりっと拳を握りしめた。
 ネメシス形態の力を乗せ、今こそ渾身の一撃を。
「剛打徹拳、遍く世界を穿つ……ってな!」
「……っ、ぐ!!」
 どてっ腹に叩き込む鋭い拳打にガブリベルは大きく吹っ飛んだ。
「今だ!」
 亜唯の声に頷き風水は飛ぶ。
 そして――、
「これで最後だよ!」
 内にある復讐心と共に風水は一撃を放ったのだ。
 びしり。
 まるで水晶のようにガブリベルの身体にヒビが入る。次の瞬間、鐘と同じようにガブリベルも砕け散っていった。

 戦いは終わり、船上に静けさが取り戻される。
 クロノヴェーダの調査はディアボロス達によって無事に阻止された。
 これ以上ここに残る理由はない。
 戻るべき場所へとパラドクストレインは向かっていくのだった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【動物の友】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【液体錬成】がLV2になった!
【セルフクラフト】LV1が発生!
【託されし願い】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
【飛翔】がLV4になった!
【建造物分解】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
【能力値アップ】がLV3になった!
【反撃アップ】がLV2になった!
【ガードアップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV7になった!
【アヴォイド】がLV4になった!

最終結果:成功

完成日2021年09月16日