リプレイ
薬袋・透
嫌がる女の子に無理矢理……なるほど変態、OK理解。YESロリショタNOタッチを破ろうとしているアイツは清く正しいロリコンの片隅にも置けないわ。滅しましょ。
と、その前にまずは行き倒れた人達を助けに行かないとね。
吹雪は結界術の応用でオーラ操作、風雪を遮断する結界を周囲に張って対処するとして。
【使い魔使役】使用、雪の中でも活動が出来る兎や狐、視力の良い猛禽類の力を借りてイザークさん達を探すわ
見つけたら介抱、寒さと疲労で大分体力と消化力落ちてるでしょうし。新宿島から持ち込んだ保温ジャーに入れたスープを飲ませたり召喚術で取り寄せた暖かい服を着せたりするわね
リディル・ヴェント
はやく『少女愛嬌』とかいうすごい肩書きのクロノヴェーダからアーシャさんを助けたいけど、まずは雪山で残された人を助けるわ。
仲間の残留効果の力も借りるわ、皆でがんばりましょ!
新宿島から防寒具を入れられるだけリュックに入れて持っていくわ。
あと新宿島のスーパーアイテム『かいろ』ね。
これ袋から出すと温かくなるの。なんで!?
まずは吹雪で見辛い視界は【完全視界】で確保するわ。
「救助にきたわよー!もう少しだけ頑張ってー!」って声掛けするわ。
こっちに合図を送ってくれる人もいると思うし、身体が動かせなくなった人も声を聞けば少しは安心してくれるかしら。
見つけた人には防寒着とかいろを渡して休める所まで肩をかすわ。
テクトラム・ギベリオ
非道な人間狩り。話を聞いただけで虫唾が走る。
砂漠とは真逆だがこの地も過酷だ。砂嵐でははなく吹雪か…。厄介だな。
新宿島から持ち込んだシベリア地域の地図と【スーパーGPS】を頼りに捜索する。
防寒着や食事は仲間が用意しているようなので、私は空間全体を暖かく明るくしよう。
『氷雪使い』で人が過ごせる最低限の場を整えつつ、持ち込んだ薪に『火炎使い』で即座に火を起こす。
暖かくして火を見ればいくらか心が落ちつき、希望も感じられるだろう。
準備が整い次第安全な地まで誘導する。
その際も『氷雪使い』で可能な限り人々に吹雪がかからないようにする。
アドリブ連携歓迎。
ルミ・アージェント
ナボコフってやつ怖い…!何をするつもりなの…!?
こんなの許すわけにはいかないよ!
まずは雪原に放置された人たちを助けるんだけど、場所がわからないとだね!
【飛翔】を使って上空から探してみるよ!
空は地上以上に吹雪の影響がキツそうだけど、【完全視界】で視界はクリア!
連行されたルートの痕跡は残ってるかな?
あったら辿る!ないなら辺り一帯を根気強く探していこう!
凍えそうな程冷たいのは…気合いで耐えるしかないかな…!
置いていかれた人たちに比べたらこんなのへっちゃら…!
見つけられたらその都度他のみんなに伝えて、次の人を探しに行かなきゃね!
ノイン・クリーガー
[心境]
この状況で放置されたら死ぬのは時間の問題だな。
急ごう。
[行動]
吹雪のようだ。
【完全視界】を使えるなら使い、視界を確保しながら【パラドクス通信】で仲間と連携しながら一般人を捜索する。
発見したら肩を貸し、安全な所まで運ぶ。
こんな時は意識を保つことが大事だ。
何か声をかけ続ける。
「他の奴らも必ず助ける。だから死ぬんじゃない」
「アーシャという子が連れて行かれた。
我々が救出に向かう。
お前さんはまず自分が生きることを考えろ」
「わかってたことだけど、これは想像以上かも……!」
悪天候にも怯まず飛翔するルミ・アージェント(全力乙女・g01968)を、シベリアの大地は荒々しく迎え入れる。
氷点下の冷気は一秒ごとに体温を奪い続ける。風になびく銀髪には薄っすらと雪が覆い被さり、湿り気を帯びて毛先が凍りついていた。
「でも、置いていかれた人たちに比べたら」
過酷な環境を体感するほどに、一刻も早い人命救助へと気持ちが突き動かされる。
ディアボロスですら音を上げそうになる環境下に傷付いた一般人が放り出されればどうなるか。結果は火を見るより明らかであった。
「泣き言なんて言ってられないよね。うん、こんなのへっちゃらなんだから……!」
気勢を上げたルミは、眼下に広がる一面の銀世界に意識を集中させる。
雪原を人が歩けば、そこには必ず痕跡が残る。絶え間なく雪が降り続ける気象状況とは言え、短時間ですべての手がかりが覆い隠されてしまったとは考えにくい。
轍ほどはっきりしたものではなくとも、踏み締められた分だけ周囲と高低差のある雪道がつくられているとルミは推測していた。
「……! もしかして!」
完全視界で開けた景色の中に手がかりを発見したルミが雪原に降り立つ。
天然の迷彩によって気づきにくくなっていたが、近づいてみれば確かに大勢が行進した足跡が残されていた。
「進行方向は、こっちに向かってるみたいだから……ナボコフってクロノヴェーダは」
進路とは逆方向を振り返って見れば、視線の先に木々の密集地帯がいくつか点在している。少数民族はそのいずれかに集落を構えているものと思われた。
「まずは、雪原に放置された人たちの救出が優先だよね。みんなに手がかりを伝えないと」
パラドクス通信の有効範囲内で仲間に連絡を入れたルミは、置き去りにされた住民を探して再びシベリアの大地を飛翔した。
「足跡を発見したか。ああ、それは重要な手がかりだ」
第一報を受け取ったノイン・クリーガー(ゴースト・g00915)は、共に行動する仲間を代表してルミに返答する。
その隣でテクトラム・ギベリオ(砂漠の少数民族・g01318)が新宿島から持ち込んだシベリア地方の地図を広げる。新宿島に残された地図と改変されたディビジョンである吸血ロマノフ王朝の地理がどこまで一致するかは不明確だが、大まかな方角を確認するには十分に役立った。
「進行方向は……わかった、俺たちもすぐに移動する。そのまま要救助者の捜索を優先してくれ」
通信を終えたノインもテクトラムの広げた地図を覗き込む。
目印の少ない雪原地帯で互いの居場所を見失わないために、ノインとルミは密に連絡を取り合っていた。そこで得た情報をテクトラムが地図と照らし合わせることで、一行は捜索範囲の見当をつけていた。
「この方角は、シベリア鉄道か?」
ノインは地図に書き加えられた矢印を指でなぞる。
「恐らくな。長を務めるほどの男が倒れる環境で、どれだけの人間がロマノフ王朝にたどり着けるものかと疑問だったが」
荒れ狂う吹雪の中に身を晒すテクトラムが地図から目を離し、空を見上げる。
テクトラムの故郷である獣神王朝エジプトは砂嵐に悩まされる灼熱の大地である。正反対の気温ではあるが、過酷な環境下での生活を余儀なくされている境遇に変わりはない。
「砂漠に倒れた者が救助の手を借りずに生還する可能性は低い。それはこの極寒の地とて同じことだろう」
もはや一刻の猶予も残されていない。奪われた故郷の人々を思う気持ちと同じく、連行された少数民族の安否が気にかかった。
「方角は定まったが、詳細な場所となるとまた別だ。こればかりはルミに頼るだけではなく、自分の目で確認する必要があるだろうな」
「それなら、あの子に手伝ってもらいましょ」
テクトラムの懸念に対する解決案として、薬袋・透(無彩の魔女の系譜・g02087)が自分の前を横切ったキツネを呼び寄せる。
白い毛並みのホッキョクギツネは誘われるように向きを変え、透の足元に擦り寄った。
「キツネの嗅覚は人間の一億倍とも言われるわ。イザークさんが怪我をしてるなら、血の匂いをたどれるんじゃないかしら」
先行させたキツネは足を奪われるほどの積雪など物ともせずに走り出す。
発見する確率を高めるため、他のディアボロスもそれぞれに動物を選んで周囲に解き放つ。決定的な手がかりを最初に掴んだのは、透の使役したホッキョクギツネだった。
「話に聞いたイザークさんの特徴と似てるわね。みんな、急ぎましょ」
目標を発見したディアボロスたちは捜索による疲労も凍えるような寒さも忘れ、先を争うように要救助者の元へと駆け出す。
「救助にきたわよー! もう少しだけ頑張ってー!」
まだ姿の見えないイザークにせめて救助者の存在を知らせようと、リディル・ヴェント(ゲットレディ・g00550)が声を張り上げた。
「もし話せる人がいたら声を上げてねー! 声を上げられなくても必ず見つけてあげるから! 絶対に諦めるんじゃないわよー!」
しばらく返答を待ち、また声を上げる。
たとえ空振りに終わろうとも、自分の声が諦めかけた被害者の命を繋ぐことを信じて、声が枯れるまで呼びかけを続けた。
ホッキョクギツネをはじめとした使い魔たちを目印に、一行はイザークを発見した。リディルが全身を覆い隠す雪を取り払って防寒着を被せているあいだに、テクトラムは少し離れた位置にたき火を準備した。
「待っててね。こんなときのためにとっておきのアイテムを用意してきたから」
防寒着に続いてリュックから取り出したのは、ごく普通の使い捨てカイロであった。
袋から取り出し、少し揉み込むだけで瞬時に熱を発する。新宿島では当たり前の商品も、幻想竜域キングアーサー出身のリディルにとっては驚愕のスーパーアイテムであった。
「これをお腹と背中にひとつずつ貼って、と。あ、直接触っちゃダメよ。こんなに身体が冷えてると火傷するかもしれないから。もう少し暖まってからね」
はあっと温かい息を吐きかけながら冷え切った手を擦り、発熱を促す。
献身的な介抱を続けるうちにイザークの血色が良くなり、ディアボロスの問いかけに答えられるまでに回復した。
「もう心配は要らないわ。僕たちは味方だから。あなたがイザークさん?」
透から温かいスープを受け取ったイザークが唇を震わせながらうなずく。
「もう少し休んでから、って言ってあげたいところなんだけど、ゆっくりもしてられないの。動けるようなら急いで移動するわよ」
具合を見ながら助け起こしたノインがイザークの片腕を自分の肩に回す。
一歩、二歩と足取りを確認する中で、イザークは消え入りそうな声で何事かをつぶやいた。
正確に聞き取ることはできなかったが、言葉の断片から仲間を気遣っていることが察せられた。
「仲間は助ける。アーシャという子も我々が救出に向かう。何も心配するな。お前さんはまず自分が生きることを考えろ」
「ええ。間違った愛の形を押し付ける変態にはきつくお灸を据えてあげるわ。少年少女を愛するなら清く正しくが鉄則だものね」
冗談めかした透の言葉に、イザークはうなずきを返す。
出発を前にしてルミから新たな通信が入る。ここから北に進んだ場所で、別の要救助者を発見した旨の連絡だった。
「この先に三人か。やはり鉄道方面に向かっているようだな」
再び地図を確認したテクトラムは新たな要救助者の情報から、敵の進路を確定した。
「ノインさんは通信士として捜索に同行したほうがいいわね。イザークさんは私が連れて行くわ」
「そうか。では任せた。何かあったら、すぐに連絡をくれ」
イザークを引き取ったリディルは先を進む仲間とは逆方向の、帰路を急いだ。
「さ、あと少しの辛抱よ! 頑張ったら美味しいご褒美も用意してあるからね!」
持ち前の明るさで鼓舞するリディルの耳元で、肩を借りたイザークがどうにか言葉を紡ぐ。
――聞こえていた。ありがとう。
それが幾度となく繰り返した呼びかけに対する感謝だと気づき、リディルは屈託のない笑顔を返した。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【使い魔使役】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV2が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
アンジェリーカ・リヴィンスキー
今回の相手、随分な変質者って聞いたわよ。
とはいえまずは、連行されている人達を助けないとね。
これだけ吹雪で視界が悪いなら【飛翔】なるべく高く飛んでおけばかなり近づくまで気付かれにくいはず、【完全視界】で確認しつつある程度近づいたら…急降下で派手に着地してこっちの注意を引くわ!
こんにちは、ディアボロスよ。アンタ達を狩に…って意外と数が多いわね。
…ここは逃げるわ!
と、逃げるふりして敵を引き付けるわね。
その場で置き去りになった人達は【パラドクス通信】で仲間に連絡して救助してもえると助かるけど…。
ともかくウチはウチの仕事を!
ある程度離れたらパラドクスを発動して【泥濘の地】で引き付けた敵の足止めをするわ!
ルミ・アージェント
見つけられてよかった!
その後もみんなのおかげでなんとか大丈夫そうだし!
これからもパラドクス通信で連絡はこまめに取りながら動いていくよ!
次は連行してるヤツらだね!
このまま飛翔して、完全視界で痕跡を辿って追いつこう!
そろそろ思い切り体を動かさないとカチコチに凍っちゃう…!
追いついたら【魂叫連瑳】で連行された人たちの悲しみの力を借りて戦っていくよ!
はじめは村の人たちを巻き込まないように離れたところから魔力の刃を飛ばしてこっちに向かせるの!
十分引きつけたらもう遠慮はいらないね!
こんな吹雪の中を無理矢理連れてかれた村の人たちの苦しみ、置いてかれたイザークたちの苦しみ、ぜーんぶまとめて叩きつけてやる!
「無事だったんだね! 良かった!」
要救助者保護の一報を受けたルミ・アージェント(全力乙女・g01968)がほっと胸を撫で下ろす。
決死の捜索は実を結び、イザークをはじめとした脱落者は次々と救助された。一人の犠牲者も出なかった喜びを通信先の仲間と分かち合った。
「だったら次は、集落の人たちを連行してるヤツらだね!」
ルミは表情を引き締めて雪原を見下ろす。
視界を遮られるほどの悪天候の中で、手枷をはめられた少数民族が一列になってシベリアの大地を進んでいる。過酷な環境ゆえか足取りは重く、シベリア鉄道までの工程はまだ半分も進んでいなかった。
「今回の相手は随分な変質者って聞いたけど、配下も負けず劣らずね」
共に上空から様子をうかがうアンジェリーカ・リヴィンスキー(吸血鬼のダークハンター・g07564)がクロノヴェーダの動きを注視する。
集団を引き連れたスカーレットデスは直接的な暴力こそ避けているものの、口汚い言葉で少数民族を罵っている。血の刃を掲げて脅しつけることも頻繁であった。
「任務よりも趣味を優先してるように感じるわ。それも、想定する限り最悪の部類の」
極寒の地で精神的な責め苦を受け続ける被害者の苦しみを思い、アンジェリーカの血が沸き立つ。
「倒れた人たちも同じ目に遭わされてたんだろうね! 一刻も早く開放してあげないと!」
同じ意気込みを見せたルミは本格的な戦いを前に、軽く伸びをする。感情の高まりと呼応するように、寒気に晒され続けたことで強張った身体が少しずつ熱を帯びた。
「連行された人たちの悲しみの力を借りて、まずはあたし……アタシから!」
スカーレットデスの一体を狙い、呪われた大鎌であるソウルマローダーを振りかざす。
ルミの細腕には余るほど肥大化した負のエネルギーがソウルマローダーの糧となり、膨大な魔力を生み出す。放出されたエネルギーは斬撃の刃へと形を変え、標的となったスカーレットデスを斬り裂いた。
雪原がヴァンパイアノーブルの鮮血に染まる。連行された住民は次々と恐怖の声を上げ、他のクロノヴェーダが警戒監視のため足を止めた。
全員の意識が集中する中、白金の大剣を手にしたアンジェリーカが意気揚々と地上に降り立った。
「こんにちは、ディアボロスよ。アンタ達を狩りに……って」
そこで言葉を止め、相手の出方をうかがう。
敵が好戦的な姿勢を見せたことで次なる策に打って出た。
「意外と数が多いわね。……ここは逃げるが勝ちね!」
くるりと背を向け、雪原を一目散に駆け出す。
いきり立った複数体のスカーレットデスがアンジェリーカを追って走り出す。
血の刃が無防備な背中に触れようかという瞬間、ふっと笑顔を見せたアンジェリーカは地面を蹴り、地上すれすれを飛翔しながら振り返った。
「この位置なら、もういいわね」
魔力の宿った大剣を高々と掲げ、渾身の力を込めて地面に叩きつける。
粉砕した大地から衝撃波が弾け飛び、クロノヴェーダを後方に吹き飛ばした。
雪混じりの泥に埋もれたスカーレットデスは跳び上がるように身体を起こす。再びアンジェリーカを追って走り出すが、その進路に悪魔の翼を広げたルミが舞い降りた。
「もう、遠慮はいらないよね」
ルミは足を止めたクロノヴェーダを赤い瞳で凝視する。
少し身体を浮かせて相手を見下ろす姿は、ソウルマローダーを手にする前のルミとは何処かが違っていた。
「吹雪の中を無理矢理連れてかれた村の人たちの苦しみ、置いてかれたイザークたちの苦しみ、ぜんぶまとめて、食らわせてやる!」
傷を負ったスカーレットデスはそれでも怯むことなく、全身の口から絶叫を上げて突撃した。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
【悲劇感知】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!
ノイン・クリーガー
さて、残りの村人を助けに行こう。
あまり長くは保つまい。
・雪に残る痕跡を辿り、【完全視界】を使いながら【追跡】する。
・発見したら姿勢を低くして冬季迷彩服と【光学迷彩】で雪に紛れながら【忍び足】で狙撃ポジションにつく。
・障害物がないのは撃ちやすい。
位置ついたらSSG-87で【不意打ち】を行い【暗殺】する。
・撃ったら【一撃離脱】でその場を離れ、飛びかかりを避けて別の位置へ移動し、再び狙撃を行う。
【パラドクス通信】を活用し、常に味方と連携しながら戦う。
「休んでいる暇はないな。この猛吹雪だ。残る村人も長くは保つまい」
定時連絡を終えたノイン・クリーガー(ゴースト・g00915)は雪原に残る足跡を目印に、シベリア鉄道までの道中を進む。
他の仲間が飛び立つ中、ノインはあえて徒歩での移動にこだわった。周到に自らの気配を消し去ることが狙撃手に求められる技量であることを、ドイツ帝国出身の軍人であるノインはだれよりも理解していた。目的を果たすためには地道な行軍こそが不可欠であった。
「そのうえで、ディアボロスは集団で行動するものという先入観を与えることができれば、成功率は高まるのだがな」
視線の先に集団の姿を捉えたノインが体勢を低く保つ。SSG-87のスコープを覗き込み、作戦決行の機会をうかがった。
(「全身を覆う血の鎧……相手を畏怖させる目的なんだろうが、この雪原地帯には不向きだったな」)
冬季迷彩服を身に着けたノインとは対象的に、スカーレットデスは赤い血色の鎧を身に付けている。
視界不良という条件は同じだが、完全視界を得たノインは吹雪の中でも日向と変わらぬ可視性を確保している。その上で居場所を判別しづらくするための光学迷彩まで施していた。
(「そちらからどう見えているかは知らないが、こちらからはいい的だ。後は一撃のもとに葬り去るのみ」)
あらゆる備えは決定的な一撃のために。スナイパーライフルの引き金に指をかけたまま、チャンスが訪れるのを辛抱強く待った。
弾き飛ばされ、跳ね起きたスカーレットデスが絶叫を上げる。
怒りのあまり我を忘れた標的の額に、ノインは素早く照準を合わせた。
(「……」)
放たれた亜音速弾が正確に額を貫く。スカーレットデスは断末魔を上げて雪の中に埋もれた。
(「まずは一体。こちらを気づかれるまでに、どれだけ数を減らすことができるか」)
忍び足で移動したノインは別の場所に位置取り、次の標的を狙い澄ました。
大成功🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
リディル・ヴェント
イザークさん達を安全な所まで連れて行った後は【完全視界】と【飛翔】を使いながら、村の人を連行しているスカーレットデスの所に向かうわ。皆が推測してくれた『しべりあてつどう』方面に向かうわ。【パラドクス通信】も使わせてもらうわね。
敵を見つけたら村の人を避難させてから戦うわ。
みんなーイザークさん達の所に帰るわよー!(村人に声掛け)
敵との戦闘はSGDTを使用よ。闘気を飛ばしまくるわよー!
飛び掛かってくる前に飛翔で回避したいわ。
テクトラム・ギベリオ
【完全視界】【スーパーGPS】【パラドクス通信】を継続して鉄道方面まで向かう。
全救助対象が見つかり次第【寒冷適応】で周囲を快適に過ごせる世界に変える。
これで全員寒さで苦しむ事は無い。傷は痛むだろうが、あともう少しだけ頑張ってくれ。
さて、村人たちは一先ず心配無い。これで集中できるだろう。
あとは敵を屠るのみ。再び【パラドクス通信】で仲間と連絡・連携をとり、最適な位置へ着こう。
サーヴァントの毛玉を喚び、敵を捕捉『追跡』させて『雪中戦』に持ち込む。
毛玉、幻珂追撃だ。その身の白さを生かし、雪に紛れながら必ず仕留めろ。
自身も曲刀と杭を手に村人に近づく敵を牽制する。
(アドリブ連携歓迎)
薬袋・透
仲間と【パラドクス通信】で連絡を取り合いながら【飛翔】し
スカーレットデスの元に向かうわ
【完全視界】を使えば吹雪の中でも良く見えるかしらね
他のメンバーが引き付けてくれるみたい、なら僕は殿ね。
村人のところへ向かおうとする奴を積極的に相手するわ
待ちなさい!そっちへは行かせないわよ!
蹴りに風使いの圧縮したかまいたちを纏わせ飛ばして攻撃、まずは足を狙い機動力を削ぐ
当たらずともこちらに注意を向けてくれれば儲けもの、パラドクスの衝撃波で食らい付き両断するわ
アドリブ絡み歓迎
先発隊が陽動を務め、狙撃手が吹雪に紛れて狙い撃つ。
巧みな戦術により包囲網は崩れ、少数民族を救出する好機が生まれた。
「ふうん、中には冷静な個体もいるみたいね」
上空から作戦の進行状況をうかがっていた薬袋・透(無彩の魔女の系譜・g02087)が、村人たちの傍にたたずむクロノヴェーダに視線を移す。
クロノヴェーダの多くがディアボロスの襲撃に呼応して動き出した。しかし数体はその場に留まり、村人たちとは若干の距離を置いて周囲の警戒を行っている。
「敵側にも役割分担があるのかもしれないわね。とっさのことで動けなかっただけかもしれないけど」
敵が動き次第、救出に乗り出す予定だった。残敵数を考えれば守りながら戦うことも不可能ではないだろうが、万に一つのリスクを許容するほど切羽詰まった場面でもない。
「天秤に乗せられているのは村人の命だ。私たちの都合で危険に晒すような真似はできない」
「アタシも同意見よ。みんなを無事に帰すって、イザークさんとも約束したんだから!」
テクトラム・ギベリオ(砂漠の少数民族・g01318)の言葉にリディル・ヴェント(ゲットレディ・g00550)も強い同意を示す。
脱落した少数民族と直に触れ合った三人は実感していた。命の輝きに陰りが見えていることを。これ以上の負担はほんのわずかであっても決定打になりかねないほどに、彼らは衰弱している。
「のんびりはしてられないわね。なら不安の種は、僕が摘み取ってくるわ!」
ふたりに村人の救出を託し、透は厳重な警戒態勢の敷かれた雪原に降り立つ。
新たなる敵の襲来に色めき立ったスカーレットデスが奇声を上げながらにじり寄る。包囲された透は正面から迫る敵を見定め、両手を上下に構えた。
「最果てより来る悪風、見えざる牙。這い寄れ、食らいつけ!」
上顎と下顎が合わさるように、勢い良く上下から手を組み合わせる。乾いた音と共に衝撃波が飛び、スカーレットデスの頭部を噛み砕いた。
「来るなら来なさい。臆病風に吹かれなければね」
誘うような視線を向けたままその場を離れる。いきり立ったクロノヴェーダは飛翔する透を次々と追いかけて行った。
今度こそ見張り役の居なくなった雪原にテクトラムとリディルが降り立つ。状況を理解できずに立ち尽くす村人たちに駆け寄り、手枷による拘束を解いた。
「もう大丈夫だからね! みんなでイザークさん達の所に帰るわよ!」
憔悴しきった人々はイザークの名前を聞くなり、意識を取り戻したかのように声を上げる。
族長は、他のみんなは無事なのか。仲間を気遣う言葉に、リディルは笑顔でうなずいた。
「みんな無事よ。今は安全な場所で手当てを受けてるわ。イザークさんも他の人達も、みんなのことをずっと心配してたのよ。早く元気な顔を見せてあげたいわね」
年若い女性が伸ばした手をリディルはぎゅっと握り締める。人の体温とは思えないほどに冷え切った身体に驚きながらも、表情には出さず明るい笑顔を保った。
一刻も早い救助が望まれるが、これだけの人数である。道中で襲撃を受ければ取り返しのつかない事態になりかねない。
リディルと視線を合わせたテクトラムは村人たちの負担を軽減するため、寒冷適応によって自分を中心とした周囲の世界を作り変える。
気温が変わったわけでもなければ吹雪が止んだわけでもない。それでも快適に様変わりしたシベリアの環境に、驚きの声が上がった。
「傷は痛むだろうが、あともう少しだけ頑張ってくれ」
安全を確保したテクトラムはスフィンクスの毛玉を呼び出す。さらに受け答えが可能な仲間と通信を行い、敵の集まっている方角に当たりをつけた。
「敵は恐らく寒冷適応の有効範囲外だろう。村人たちの護衛は私が引き受ける。毛玉を連れて追跡を頼めるか?」
「任されたわ。テクトラムさんに残ってもらえるなら、アタシも安心して戦えるもの!」
「では決まりだな。毛玉、リディルの力となれ。その身の白さを生かし、雪に紛れながら敵を仕留めろ」
主人の命に従い、毛玉は小さな翼を広げる。リディルも飛翔して後を追った。
先を行く毛玉が吹雪の中に複数の赤いシルエットを捉える。視界不良の中でも目立つその正体は、鮮血色のオーラを身に纏ったスカーレットデスの姿に違いなかった。
「援護するわ透さん! 体のどこかに当たってくれればっ!」
透を追いかける無防備な背中に向けて、リディルは闘気の弾丸を飛ばす。
やたらめったらに放たれた気弾はそのほとんどがアサッテの方向に飛んでいったが、必要な相手にだけは狙い澄ましたかのように命中した。
直撃を受けたスカーレットデスが次々と倒れる中、生き残った一体が足を踏ん張り、転倒を逃れる。
間髪入れずに青白い光を纏った毛玉が飛びかかる。全体重を乗せた体当たりがとどめとなり、最後の一体も雪原に倒れ伏した。
「こっちは一通り片付いたわね。テクトラムさん、そっちはどうかしら」
安堵のため息をついた透が村人たちを護衛するテクトラムに通信を送る。
「こちらは変わりない。ひとりでよく耐えてくれたな。他は」
ふたりのやり取りを聞いていたかのように、他の仲間からも次々と討伐の連絡が雪崩れ込んだ。
「それじゃあ、急いで村の人達を運びましょ! もう少しだからね、もうちょっとだけ待っててねアーシャさん!」
後顧の憂いを払ったディアボロスたちは村人の元に集まり、手分けして安全な場所まで送り届けた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【完全視界】がLV2になった!
【寒冷適応】LV1が発生!
【エアライド】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV4になった!
【命中アップ】がLV2になった!
【ガードアップ】がLV2になった!
ノイン・クリーガー
あ〜あ、完全にアーシャにベッタリじゃないか。指揮官ともあろう者が…。
ヴァンパイアどもはロクでもない奴ばかりだと思ってたが、こいつは他の奴らとは違う意味で酷いな。
・あれだけ気を取られているなら接近もしやすい。
冬季迷彩服を着て【地形の利用】と【光学迷彩】で姿を隠しながら背後から【忍び足】で接近する。
そして間合いに入ったら首筋にカランビットをそっと当てる。
「おっと、動くなよ。
アンタねぇ、いい歳して部隊の指揮を放り出してまで子供相手にナニしようとしてんの?
そんなんだから部下が全滅するんだよ」
俺はナボコフの動きを抑える。
アーシャの救助は仲間に任せよう。
テクトラム・ギベリオ
…幼き者への執着と聞いた時はいまいち想像付かなかったが、なるほど…。
とにかくアーシャが無事で何より。
今まで助けた者達の状況とあの様子からして、執着している少女へ男手が回るのはあまり良くないだろう。
私もナボコフの対応にまわる。
【光学迷彩】で森に溶け込みながら、【飛翔】と【エアライド】で敵の飛行能力に警戒する。
飛んで逃げられてしまってはたまらんからな。
警戒している際に【悲劇感知】で今後この場に良からぬ事が起きないか聞いておこう。
【パラドクス通信】で先行する仲間と連絡をとり連携する。
人質を連れ出すタイミングでナボコフを抑える方へ加勢する。
【神速反応】で敵の動きを封じるぞ。
アドリブ連携歓迎
薬袋・透
森に先回りして【光学迷彩】で待ち伏せ。
救出そのものはきっとうまくやってくれるでしょうから、その後ね問題は。
アーシャちゃんを追おうとした瞬間光学迷彩を解除しパラドクスで奇襲。そのまま足止めに入るわ
雪を蹴って巻き上げ即席の煙幕を張り視界をさえ切り目線をこちらに惹き付けるよう工夫。立ち位置もアーシャを隠すように。
【スーパーGPS】でアーシャとナボコフが十分な距離を取れたと確認できるまでは油断しないように。
ナボコフだかナポリタンだか知らないけど、あんな小さくてか弱い雛鳥ちゃんを虐めるより僕達とイイコト(殺し合い)しましょ?そっちの方がずっと楽しいわよ?
アドリブ絡み歓迎
絡め合った指先に、わずかな力がこもる。
反射的に悲鳴を上げたアーシャが恐怖のあまり震え出す。顔を上げれば憮然とした表情の少女愛卿ナボコフが、舐め回すような視線で少女を覗き込んでいた。
緊張感に耐えきれずアーシャ顔をうつむかせる。ナボコフは取り繕うように紳士の仮面を被り、穏やかな笑顔を浮かべた。
「驚かせてしまったね。ほら、足元にこれが」
地面から持ち上げたそれは、獲物をとるために仕掛けられた、くくり罠だった。
「私はねアーシャ、いつでも君を守ってあげたいと思っているんだ。私にはそれだけの力があるからね」
アーシャからの返答はない。変わらず視線を背けたままであった。
再び不満をあらわにしたナボコフはアーシャの手を強引に引き、さらに森の奥へと歩みを進めた。
「幼き者への執着と聞いた時はいまいち想像付かなかったが、なるほど……」
一連のやり取りを樹冠に身を隠しながら眺めていたテクトラム・ギベリオ(砂漠の少数民族・g01318)は、幼い少女の身に迫る危機の正体について、不本意ながら理解させられることとなった。
「とにかくアーシャが無事で何よりだが、あの様子では相当に神経をすり減らしていることだろう。偽りの仮面をいつまで剥がさずにいられるか」
ナボコフのいらだちが徐々に高まっている。本性を現すのは時間の問題と察し、悲劇感知にてこの地に発生しうる悲劇を探った。
歌が聞こえる。悲しい旋律で紡がれる歌が、耳にそっとささやきかける。
「くっ……!」
抽象的な詩の中に少女が迎える残酷な運命を読み取ったテクトラムは、とても聞き続けることができずに悲劇感知を遮断する。
気がつけば、氷点下の環境ながら額からはべっとりと汗が染み出していた。
「仮にクロノヴェーダではなかったとしても、あの男は人類にとっての脅威だ」
残酷な未来を止めるため、急ぎ仲間に通信を送る。
「テクトラムだ。そちらからの様子に変わりないか?」
「依然として変わらずだ。指揮官ともあろう者が、幼い少女にあそこまでべったりとはな」
地上から二人の後を追うノイン・クリーガー(ゴースト・g00915)が手近な木々に身を隠し、通信に応える。
追跡をはじめてから今まで、ナボコフは一度たりともアーシャから手を離していない。その情熱がほんのわずかでも部隊の指揮に発揮されていればと、身勝手な指揮官に翻弄される部下の苦悩をノインは我が事のように憐れんだ。
「ヴァンパイアどもはロクでもない奴ばかりだと思ってたが、こいつは他の奴らとは違う意味で酷いな」
「私もあのような男には虫酸が走る。速やかにアーシャを解放しなければ」
「あれだけ気を取られているなら、接近もしやすいか。皆の意見を聞きたい」
「こっちはいつでも行けるわ。二人の姿もよく見えてる。よっぽど夢中なのね。僕の姿には気づく様子もないわ」
呼びかけられた薬袋・透(無彩の魔女の系譜・g02087)が簡潔に現状を伝える。
背後からターゲットを追う仲間とは別に、透は敵の進路を先行して森に潜んでいる。正面から出くわすリスクも少なからずあったが、仲間と頻繁に連絡を取り合うことでナボコフの注意からうまく逃れていた。
「よし。ならタイミングは任せてくれ」
全員の了承を得たノインが木の陰から飛び出し、忍び足でクロノヴェーダの背後に接近する。
「おや、アーシャ、見てみたまえ」
足を止めたナボコフがシマリスを指差す。
機を逃さずノインは飛びかかり、無防備な首筋にカランビットをそっと触れさせた。
「おっと、動くなよ。そのままじっとしてろ」
「まだ人間が隠れていたのか。アーシャ、この男も村の仲間か?」
アヴァタール級のナボコフは突然の襲撃にも驚く様子を見せず、平然とアーシャに問いかける。
アーシャは突然のことに反応できず、口を大きく開いたままノインを見上げるばかりだった。
「大物ぶったところで本性は知れてるんだよ。いい歳して部隊の指揮を放り出してまで、子供相手にナニしようとしてんの? そんなんだから部下が全滅するんだよ」
「戯言を。生き残る機会を与えてやる。今すぐその手を離し、我が命に従え」
勧告に従い、ノインはゆっくりとカランビットを首筋から離す。
その手を真っ直ぐに降ろし、アーシャを拘束する右腕を斬り付けた。
「ぐっ……貴様っ!」
ふたりの手が離れた瞬間を見計らって、透が高々と空に飛び上がる。周囲の木々よりも高い位置で身を翻し、急降下の勢いを乗せてナボコフの頭部を蹴り飛ばした。
死角からの不意打ちを受けたナボコフが尻餅をついて倒れる。再び立ち上がった時には、アーシャの姿は森の中に消えていた。
「我がニンフェットを何処に連れ去るつもりだ!」
「貴方の、じゃないでしょ?」
身を乗り出すナボコフの前に透が立ちはだかる。
足元の雪を蹴り上げ、アーシャの逃げ出した方角を煙に巻いた。
「ナボコフだかナポリタンだか知らないけど、あんな小さくてか弱い雛鳥ちゃんを虐めるより、僕達とイイコトしましょ? そっちの方がずっと楽しいわよ?」
「黙れ。いたいけな少女をかどわかすとは、この恥知らず共め」
いきり立つナボコフが牙を剥く。
まさに少女を誘拐した張本人からの言葉に、透は怪訝な表情を返した。
「貴方がそれを言うのね。ずいぶんとお楽しみの様子だったみたいだけど」
「これはアーシャ自身が望んだことだ。我はその願いに応えたのみ」
「そう、貴方は鏡に映らないタイプのヴァンパイアなのね。だから自分を省みることができないわけだ」
直に言葉を交わすことで、透は相手の異常性を理解した。
ナボコフの思考は万人から許容される範疇から大きく外れる。自分が愛を傾けるのだから、相手も自分を愛さなければならない。自己中心的な思い込みが行動の根源となっていた。
「本当にアーシャちゃんを愛してるなら、村の人達を解放して彼女を自由にするべきだったわ。それが一番の幸せだってこともわからないのかしら」
「このような場所で貧しい暮らしを続けていてどうなる。我の傍で暮らすことが、アーシャにとっての幸福なのだ」
アーシャを追うため、ナボコフは別の進路に目を向ける。
その行く先に、樹冠から飛び降りたテクトラムが立ちはだかった。
「クロノヴェーダの元で手にする幸福などまやかしに過ぎない。私には見えるのだよ。幼き者に拒絶された男が犯す、唾棄すべき愚行が」
三方を囲まれたクロノヴェーダは怒りに顔を歪ませながら、ディアボロスを睨みつけた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【託されし願い】LV1が発生!
【神速反応】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【命中アップ】がLV3になった!
【反撃アップ】LV1が発生!
アンジェリーカ・リヴィンスキー
さて、後はあの変質者をどうにかするだけだけど…まずはアーシャを助け出さないとね。
そうね…いきなり近づくと怪しまれたりナボコフに気付かれたりしそうだし、仲間がナボコフの気を引いている間にリスかその辺りの小動物を【使い魔使役】で操ってアーシャの気を引いて連れてきてもらおうかしら。
しっ!アーシャ、静かに。
ウチはアンジェリーカ、貴女を助けに来たわ。
あいつ、言う事聞けば~なんて言いっておきながら村の皆を部下に連れ去らせたのよ、でも安心して!皆の事はウチらが救い出したから、もちろん貴女のお父さんもね。
ひとまずあの変質者から距離を取るわよ、ついて来てくれるかしら?
ルミ・アージェント
女の子を騙して乱暴に連れて行くなんて、レディの扱いがなってないよ!
まぁ、こんな小さな子を、それもクロノヴェーダが連れ去ろうとしてるってだけでどれだけ紳士的でも許さないんだけどね!
あたしはみんなが引き離してくれたアーシャに声をかけてから、ナボコフが追ってきた時に守れるように位置取っていこうか!
武器を構えて【神速反応】でナボコフの動きに集中するよ!
アーシャのお父さんや村の人はあたし達が助けたからね!
あんなヤツについて行かなくたってみんな無事で、今は安全なところで休んでるよ!
アーシャのことも絶対に守るから!
仲間との通信を終えたルミ・アージェント(全力乙女・g01968)とアンジェリーカ・リヴィンスキー(吸血鬼のダークハンター・g07564)は、身を潜めて作戦が決行される瞬間を待った。
二人の役割は少女愛卿ナボコフが気を取られているうちにアーシャを引き離すことだった。タイミングを逃さないようクロノヴェーダの動きを注視していたが、見れば見るほどにナボコフの横暴が目に余った。
「女の子を騙して乱暴に連れて行くなんて、レディの扱いがなってないよね!」
我慢の限界に達したルミが同意を求めて言葉を吐き出す。
常に緊張を強いられるアーシャの辛さは遠目に見ているだけでも手に取るように伝わる。今にも救出に飛び出したい衝動に駆られたのは、アンジェリーカも同じだった。
「あの変質者から早く助け出してあげたいわね。そうね、いきなり近づくと怪しまれたりナボコフに気付かれたりしそうだから……」
答えたアンジェリーカはシマリスに目をつけ、自らの使い魔とする。
使役されたシマリスがナボコフの前を横切る。ナボコフが足を止めたタイミングを好機として、ノインが作戦を決行した。
唖然として身動きの取れないアーシャの足元にシマリスが歩み寄る。じっと自分を見つめる小動物に気づいた少女は、目の前の現実から逃れるように意識をそちらに移した。
「うまくいったわ。そのままこっちに」
シマリスが二人の元に走り出す。アーシャの視線もその姿を追った。
木の陰から顔を覗かせた二人はジェスチャーでアーシャを招き寄せる。一瞬は背後を気にしながらも、助けに入った透に促されてナボコフの傍から駆け出した。
「しっ! アーシャ、静かに。ウチはアンジェリーカ、この子はルミ。貴女を助けに来たわ」
目線を合わせたアンジェリーカは、抱き寄せるようにアーシャを隠した。
「で、でも、わたしがいなくなったら……」
あくまで仲間を気づかう少女を元気づけるため、ルミは力強く自分の胸を叩いてみせる。
「大丈夫! アーシャのお父さんや村の人は、あたし達が助けたからね!」
「ほ、本当に?」
「誓って本当よ。あいつ、言う事を聞けば~なんて言いっておきながら、村の皆を部下に連れ去らせたのよ。非道いと思わない?」
アンジェリーカから事の顛末を聞かされたアーシャは絶句し、瞳に涙を浮かべた。
「そんな……それじゃあ、わたしはなんのために……」
「アーシャが頑張ってくれたおかげでみんな無事だったんだよ! でも、自分のことも大切にしないと! みんな、アーシャのことを心配してたんだから!」
ナボコフがアーシャを連れ去ったことでトループス級は指揮官を失い、烏合の衆となった。
自分が役に立った事実に少しだけ笑顔を見せながらも、急に力が抜けたように身体をふらつかせた。
とっさに立ち上がったアンジェリーカが倒れる寸前でアーシャを抱きかかえる。小さな身体はぐったりと疲れ果て、若干の熱っぽさが感じられた。
「無理もないわね。ひとまずあの変質者から距離を取るわよ。ついて来てくれるかしら?」
「は、はい。おねがい、します……」
アンジェリーカに抱えられたアーシャが息を荒くしながらうなずく。
「待っててねアーシャ! 悪いヤツを倒したら、必ず迎えに行くから! アーシャのこともみんなのことも、絶対に守ってみせるからね!」
アーシャの避難をアンジェリーカに任せたルミは、はるか視線の先でディアボロスに囲まれたナボコフを見据える。
「おねえさんも、きをつけて……」
幼い少女からの声援にルミは今日一番の笑顔を返し、クロノヴェーダの元に飛び立った。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【泥濘の地】がLV2になった!
【神速反応】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV5になった!
【命中アップ】がLV4になった!
リディル・ヴェント
あとはナボコフを倒すだけね、みんなと協力して戦うわ、頑張りましょ。
技は感電衝を使用よ。村の人達を軽装で雪原で働かせたアナタにはビリビリの刑ね!
その攻撃(カメラ・オブスクーラ)、なんか似ている気がするわ、アタシのS.G.D.T(の技能値)に。
無数に見えて避け辛いけど上手くかわせられるポイントがあるかも。
隙を突いてビリビリにして実体に戻したいわね。
この人に血を吸われるのは嫌だけど、問答無用で首を刎ねてこようとするのもどうなのよ!?どう見てもリディルちゃんは美少女でしょうが!!(少女…?)
ノイン・クリーガー
[心境]
いたいけな少女をかどわかす恥知らずは自分だろうが…
「そっちこそ黙れ。アンタの冗談は理解できん。三流コメディアンの方がマシだ」
[行動]
・チェスの駒は【神速反応】を使いながら、P218とカランビットで応戦。
・コウモリの群れは手榴弾で【爆破】する
・魅了は【勇気】と【忍耐力】で防ぐ。
そして戦闘の混乱に乗じて発煙弾で煙幕を張って姿を隠し、【完全視界】でナボコフを捉え、【託されし願い】でアーシャの映像を囮にしながら【モブオーラ】と【光学迷彩】を纏いつつ木や煙に隠れながら【忍び足】で接近し、カランビットの【不意打ち】で喉を裂いて【暗殺】する。
「そっちこそ黙れ。アンタの冗談は理解できん。三流コメディアンの方がマシだ」
ため息交じりに言葉を吐き出したノイン・クリーガー(ゴースト・g00915)は、機械化された両目で少女愛卿ナボコフを睨み返す。
元よりクロノヴェーダは討伐対象であり、相互理解など望むべくもない。それを十分に理解しているノインから見ても、ナボコフは異質だった。
「冗談で済む問題ではない。貴様らは純真なるニンフェットの心に傷を負わせた。その罪、ただ殺されるだけでは償いきれんぞ」
「……いいから口を閉じてくれ。アンタと話してるとこっちの頭までおかしくなりそうだ」
どうあっても相容れない存在に向けてノインは銃を構える。
ナボコフを見据えるオイレアウゲの視界が突如として闇のオーラに遮られる。完全視界では防ぐことのできない闇の中で、小さな鳴き声と羽音がノインの耳に届いた。
「聞こえるぞアーシャ。恐怖と不安ですすり泣くお前の声が。待っていろ。恥知らず共を打ち倒し、すぐにお前を迎え行く」
高らかに宣言したナボコフが全身を吸血コウモリに変えて飛び立つ。
サイボーグであるノインの生身の部分を見定め、鋭い牙を突き立てた。
最初の一匹を皮切りに次々とコウモリが寄り集まる。傷口から血を吸われ続けながらも、ガスマスクに隠れたノインの顔つきは努めて冷静であった。
(「自ら居場所を知らせてくれるんじゃ、世話がないな」)
生身の身体に食らいつくコウモリをめがけて、カランビットを突き立てる。串刺しにした一匹を自分の身体に這わせ、まとわりつくコウモリをまとめて引き離した。
(「アーシャを想うあまり気もそぞろと言ったところか。どこまでも迷惑な執着心だ。これで目を覚まさせてやる」)
背後に飛び退いたノインがピンを引き抜く。追いかけてきたコウモリをめがけて、手榴弾を投げつけた。
爆発に巻き込まれた複数のコウモリが形を維持できずに消滅する。混乱に乗じてノインは発煙弾で煙幕を張り、森の中に身を隠した。
煙幕が張られると同時に、その場で応戦していたディアボロスたちは一斉に姿を消す。攻撃対象を見失ったコウモリたちは互いに寄り集まり、ヴァンパイアノーブルの姿へと変化した。
「何処に消えたディアボロス!」
怒りの声を上げたナボコフは落雪音を聞きつけ、無数のコウモリに姿を変えて飛び立つ。
リディル・ヴェント(ゲットレディ・g00550)は即座に別の木に飛び移り、襲い掛かるコウモリの群れから逃れた。
「その攻撃、なんか似ている気がするわ。アタシのS.G.D.Tに」
クロノヴェーダから距離を置いたリディルが細身の刺突剣である桜花絢爛を構える。
コウモリの群れは即座に方向転換して牙を剥く。迎え撃つリディルの頭上でシベリアの空が雷雲に覆われた。
「村の人達を雪原で、しかも十分な装備もなく働かせたアナタには、ビリビリの刑を受けてもらうわ!」
桜花絢爛を天にかざす。稲光の直後に雷鳴が轟いた。
高々と掲げた刀身をめがけて稲妻が走る。痺れを感じたリディルは即座に桜花絢爛を前方に向け、ありあまるエネルギーをコウモリに向けて解き放った。
電流をまともに受けたコウモリが次々と消滅する。難を逃れたコウモリは威勢よく獲物に食らいついていくが、リディル自身に流れる電流を身に受けて飛び去っていった。
「あんまり血を吸われずに済んだのは、助かったけど……」
再び寄り集まるコウモリの群れをきっと睨みつける。
「問答無用でカラッカラにしようとするのもどうなのよ! どう見てもリディルちゃんは美少女でしょうが!!」
いきり立つリディルに、ナボコフは舐めるような視線を向けた。
「なるほど。かつてはそうであったのかもしれんが、それがどうしたというのだ。もはや生かしておく価値もあるまい」
「……久しぶりに、ピキッて来たわ。アナタのその言葉、絶対に後悔させてやるんだから!」
わなわなと身体を震わせたリディルは、しかし怒りに身を任せることはなく木の上から飛び降りる。
背を向けるリディルを追って、ナボコフも地上に降り立った。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【操作会得】LV1が発生!
【モブオーラ】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【フィニッシュ】LV1が発生!
アンジェリーカ・リヴィンスキー
救出した皆にアーシャを預けたらウチも皆と再合流するわ!
さぁ、あとはアンタだけね変質者!
あれ、アンタの名前なんだったかしら?まぁどうでもいいわ。
皆に預けたとはいえアーシャが心配だしとっとと終わらせるわよ!
アンタ自分の血を操って兵を作り出せるんだってね?
ウチが手伝ってあげるわ!
そもそもアンタみたいな変質者に血なんて贅沢な物要らないだろうし全部絞り出しちゃいなさい!
吸血槍をぶっ刺してブラッディスクィーズよ!
敵の攻撃はこっちの攻撃の前に地面の雪を巻き上げて視界不良にして、こっちは完全視界で状況を把握しつつちょうどいいタイミングで槍を回転させたまま手を放して後方へ離脱、奴は何もない所へ攻撃って算段よ!
テクトラム・ギベリオ
己より力も立場も弱い者へ異常な執着。たとえ貴様がクロノヴェーダでなくても我が敵である。
まず雪や煙幕を使用する仲間もいるので【完全視界】を使用して視界を確保。
曲刀を両手に持ち【光学迷彩】【飛翔】で姿を眩ませながら木々の間を移動する。
チェス駒の軍勢に対して【泥濘の地】で動きを鈍らせながら、
【飛翔】の最大高度と最大速度を利用し森の上空から一気に強襲、軍勢を【金剛戮刄】で『強打』し『粉砕』する。
貴様は曲刀の錆にする価値すらない。この雪の地に沈め。
アドリブ連携歓迎
いち早く地上に降りたリディルが森の中に消える。
入れ替わりに駆けつけたアンジェリーカ・リヴィンスキー(吸血鬼のダークハンター・g07564)は続けて地上に降りた少女愛卿ナボコフと鉢合わせ、威勢よく声を上げた。
「ようやく来たわね変質者。さぁ、あとはアンタだけよ!」
ゴスロリ服を身に纏うアンジェリーカの姿にナボコフは一瞬、目を見張る。
少女と呼ぶに差し障りない年齢ながらも、凛とした立ち振る舞いと発育の良さは嫌でも成長を意識させる。かしずく気配すら見せないアンジェリーカを相手にナボコフは頭を振った。
「ひとり消えたかと思えばまた新手か。それも下賤な吸血鬼とはな」
「誇り高き吸血鬼よ。ヴァンパイアノーブルの……あれ、アンタの名前なんだったかしら? まぁどうでもいいわ。アンタ、自分の血を操って兵を作り出せるんだってね?」
「……ふん、やはり知っているのか。道理で先ほどの連中も」
「無様にいなされたんでしょ? なら今度は存分に力を発揮できるよう、ウチが手伝ってあげるわ!」
禍々しい形状の吸血槍を手に、アンジェリーカが前傾姿勢を取る。降り積もった雪をざくざくと踏み締め、穂先の届く位置まで一気に距離を詰めた。
片腕を引き、投げつけるような勢いで前方に押し出す。防御のために突き出されたクロノヴェーダの手のひらごと胸を貫いた。
「アンタみたいな変質者に温かい血なんて贅沢よ! 全部絞り出しちゃいなさい!!」
生身の肉体に食らいついた吸血槍が高速回転をはじめる。ズタズタに引き裂かれた胸部からは致死量に至るほどの血が吹き出した。
「ぐううっ……ならば望み通り、貴様の死に顔を我が鮮血で染め上げてくれようぞ!」
流れ落ちた血液が足元から固まり、人の姿を形成する。最初に剣と盾を手にした兵士がずらりと並び、騎馬兵、僧侶、戦車と小隊が生み出された。
最前列の兵士が飛び跳ねながら前進する。ちらりと頭上を見上げたアンジェリーカは足元の雪を蹴り上げ、後方に飛び退いた。
「なんという醜悪な軍勢か。まるで行使者自身の邪悪な精神性を表しているかのようだ」
木の上からアンジェリーカを見送ったテクトラム・ギベリオ(砂漠の少数民族・g01318)は、離脱を援護するためにシベリアの大地を泥濘に変える。
指示を受けた兵士と騎馬兵はべちゃべちゃと泥を跳ね飛ばしながら前進を続ける。他の駒はディアボロスを追わず、ナボコフの護衛についた。
ティアラを身につけた女王だけは役割を持たず、王であるナボコフにぴったりと寄り添っていた。
「願望だけで昇華されているのであれば、まだ救いはあったのだろうが」
チェスの駒を模した他の軍勢が醜い造形をしている中で、クイーンだけは可憐な少女の姿を取っている。
モデルとなった相手は見間違えようもない、つい先ほどテクトラムが目にしたばかりの、アーシャに酷似していた。
「己より力も立場も弱い者への異常な執着。それは優位な立場になければ他者を愛することができない、気の弱さとも言い換えられるが」
ゲーム上では最強の駒であるクイーンをあえて庇護対象に変え、自らに依存させる。その歪んだ感情の下にアーシャを留め置くことは、あまりにも危険な行為だった。
「たとえ貴様がクロノヴェーダでなくても我が敵である。己の存在が害悪しかもたらさないことを、自らで気づくことはもはや望めぬだろう」
木から木へと飛び移り、指揮を執るナボコフの背後に位置取る。
曲刀を両手に持ち、飛翔からの急降下でナボコフを狙い澄ました。
傍に控えるルークの一体がテクトラムとの間に割り込む。曲刀によって斬り裂かれた駒は血液となり、雪の沼に溶け込んだ。
「不意打ちのつもりだったのだろうが、残念だったな」
「キングを守るために駒を差し出す。その動きは織り込み済みだ」
短い言葉で切り捨てたテクトラムは再び曲刀を構え、クロノヴェーダに狙いを定める。
「貴様は曲刀の錆にする価値すらない。この雪の地に沈め」
強襲から身を守るため、ナボコフは次なる駒を動かした。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【断末魔動画】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV3になった!
薬袋・透
アーシャちゃんと村人達の安全も確保できたところで……
ようやく本気を出せるわ。跪き十字架を仰いで神に命乞いをする用意はいいかしら?
地形を利用したエアライドで接近し尾での強打や旋風脚等の徒手空拳で戦う
チェス駒はあえて追い込まれる演技で誘い込み風使いの竜巻で一網打尽
フィニッシュは灼熱鉄拳。強打し発生させた衝撃波で脳を揺らす気絶攻撃を食らわせる
ポーンもビショップもナイトもルークもクイーンも消えた、後はキング、ナボコフ貴方だけ。
チェックメイトね。
アドリブ絡み歓迎
ルミ・アージェント
あとはナボコフだけ!覚悟しなよ!
絶対に守るって、あなたを倒して迎えに行くって、アーシャと約束したからね!
今度はその想いを胸に戦うんだ!
あんなヤツ、ゆっくり視線を向ける暇なんて与えたくないよね!
吸血も首刎ねも嫌!
飛翔やエアスライドを組み合わせて木々の合間を縫うように移動することで狙いをつけにくくしよう!
そして【公園丸・万射ち】で複製した公園丸も同様に飛ばして多方向から攻め立てていくよ!
だけど一部は、あたし自身や他の仲間が魅了されちゃった時に守れるように備えておきたいね!
許せないって気持ちがとっても大きいし、チャンスがあれば手に持った公園丸本体での一撃も狙いたいところだね!
走り去るアンジェリーカの姿を認めた薬袋・透(無彩の魔女の系譜・g02087)が足元の枝から跳び上がる。
跳躍の限界点で空中を蹴り、前進する兵士の前に躍り出る。落下の勢いを乗せたドラゴニアンの尾によって駒の一体が倒れ、液体となって雪の中に吸い込まれた。
「ようやく本気を出せるわ。跪き、十字架を仰いで神に命乞いをする用意はいいかしら?」
意思を持たないチェスの軍勢は機械的に飛び跳ねながら透を取り囲む。
高々と剣を振り上げるルークの背中から、鋭い刀身が飛び出した。
「そっちが数で攻めてくるなら、こっちはそれ以上の数で迎え討つだけだよ!」
ルミ・アージェント(全力乙女・g01968)の魔力によって複製された公園丸・影打が次々と駒を貫いていく。
混戦の中でナイトがくるりと向きを変え、少女愛卿ナボコフの下に駆け出した。
「合流なんてさせてあげないよ! 今のあたしは、騎馬より速く飛べるんだから!」
ナイトの疾駆をゆうに超える速度で飛翔し、駒の背中を追い詰める。無数に生み出した日本刀を次々と射出してナボコフとの合流を防いだ。
残る駒はクイーンのみ。ルミは勢いを殺さずキングに突撃した。
「ここで決めさせてもらうよ! 絶対に守るって、あなたを倒して迎えに行くって、アーシャと約束したからね!」
自身を守る盾となるはずの駒はすべて倒れ、深手を負ったことでコウモリへの変化もままならない。
不気味な笑みを浮かべたナボコフは、真っ直ぐに飛びかかるルミを相手に目を見開いた。
「ならば、我が秘術にて貴様の心を奪い取ってくれよう」
ルミを見据えるナボコフの瞳が真紅に染まる。
全速力で飛翔するルミは即座に進行方向を変えて森の中に飛び込む。木々の合間をぬって移動し、ナボコフの背後から飛び出した。
複製された公園丸・影打の一振りが肩を貫く。ナボコフの横を通り過ぎたルミは空中でくるりと向きを変え、追撃の刃を掲げた。
「これが最後の一本! 狙うならっ……!」
ルミが腕を突き出すと同時に刃が飛ぶ。堅くガードされた胸部を避け、無防備な右足を突き刺した。
「ぐおおおっ……!」
たまらずナボコフが片膝をつく。
身動きの取れないナボコフにゆっくりと歩み寄った透は、身を屈めるヴァンパイアノーブルと傍に寄り添うクイーンを交互に見つめる。
「クイーンを盾に使わなかったのね。その優しさが、生身の人間にも向けられていればね」
「おのれ……我を、侮辱するかっ……!」
「ポーンもビショップもナイトもルークも消えた。クイーンを使わないのなら、後はキング、貴方だけよナボコフ」
大きく息を吸い込んだ透が拳を固く握り締める。
「これで、チェックメイトよ!!」
息を吐き出すと共に、腰の入った拳を突き出す。
友人の姿を思い浮かべながら繰り出した正拳突きはズタズタに引き裂かれたクロノヴェーダの胸部に突き刺さり、致命的な損傷を与えた。
「ああ……アーシャ、アーシャよ……そこに、いたのだな……」
仰向けになって倒れたナボコフは、自ら作り出したクイーンの駒に向かって手を伸ばす。
ナボコフの上にクイーンが寄りかかる。命が尽きると同時に、駒も形を失って血液に戻った。
「そうね。幻想の中で少女を愛でることまで、否定しようとは思わないわ」
シベリアの大地を凍えさせる吹雪は未だ落ち着く様子を見せない。
いつまでも止むことのない降雪の中に、戦いの痕跡は包み込まれていった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【隔離眼】LV1が発生!
【飛翔】がLV3になった!
効果2【命中アップ】がLV5(最大)になった!
【ガードアップ】がLV3になった!