リプレイ
瀧夜盛・五月姫
あつい……。
水着? というものはわからない。濡れるなら、肌襦袢、かな。薄い……。は、はずしい……。まわり、だ、だれも、みてない、よね?
(骸骨の)相馬さん、足届きそう?
姫、沈まないよう、水の中の足場、よろしく、ね?
水中ほこー、なんて。
ん、冷たくて、きもちいい。
橘樹・六華
水着着用して、残りの装備道具一式を防水の袋に入れて。さらに紐でくくってそのひもを腕に通して泳いでいこうか。掴むより荷物が離れる事態は起きにくいだろうし、下手に身体にくくっておくとまた何か別の事があると困るといけないし。輪にした紐を手首に通すぐらいが対応しやすいかな。
さらい袋に空気を入れておけば簡易浮袋になるから、泳ぐの疲れたらそれに捕まれば休憩できるだろうしね。
浮き輪代わりに荷物を掴んでバタ足で進むけど、でも今住んでる場所が別の時代では海って変な感じ。
レイ・シャルダン
1人だとボクっ子
人と話す時は敬語です。
絡みやアレンジも歓迎です。
格好は水着じゃなくて兵装のサイバースーツ
ま…まさか目的地まで泳ぐ事になるなんてぇ。
空をばびゅーんって飛んで行ったら早いのに
潜入って大変なんだなぁ。
海水浴を楽しんでもいいって言われてもさぁ。
ん…?
そういえば水中でフライトデバイス使ったら
ちょっとした魚雷の気持ちになれたりする?
へへ…迷惑かからない範囲で使っちゃおうかな。
永代・蝶子
「新宿湖、だなんて。不思議な響きですねえ」
……流石に翼はウエットスーツには収まらないですね。
所持品の防水に気を付けて、準備運動もしっかりしておきましょう。
探査船を目指しつつ、少し潜って湖の様子を見ておきたいです。
淡水だと聞きましたけれど、お魚さんや他の生き物が居るのか気になりますね。
確認も兼ねて【使い魔使役】のパラドクスを試してみましょうか。
ふふ、今は特に何をして貰うという訳でもないんですけれど、一緒に泳げたら楽しいですよね。
可能なら湖の中に何か変わったものがないか探して貰いたい所ですが、あまり期待し過ぎない方が良さそうですかね。
探査船が見えてきたら様子を伺いつつ、ゆっくり接近していきます。
●新宿の湖を越えて
暦の上では秋になったとはいえ、TOKYOエゼキエル戦争の気候は、まだまだ真夏のそれだ。おまけに天気は快晴。太陽燦々、絶好の水泳日和といえる。
「新宿湖、だなんて。不思議な響きですねえ」
パラドクストレインから身を乗り出して目の前に広がる湖を眺めながら、永代・蝶子(サフィレット・g01579)がしみじみとそう口にした。あらかじめウエットスーツを着用してきた蝶子だったが、その背に生える天使の翼はさすがに収まりきらない。そこは諦めるしかないにしても、せめて所持品は濡れないように防水式のバックに詰め込むと、蝶子は湖に飛び込む前に念入りに準備運動を始めた。
「ともかく、準備は万全にしないとね」
同じように、水着姿の橘樹・六華(常葉雪片・g03430)も装備道具一式を防水の袋に詰め込んでいく。更に念を入れて袋を紐でくくると、その紐を腕に通していった。こうすれば手で掴んで泳ぐより荷物を取り落とす事態は起きにくいだろうし、逆に下手に身体に括っておいたりすると、何か想定外の事態が起きたときに対処しにくい。輪にした紐を手首に通しておくぐらいが、あらゆる状況に対応しやすいはずだ。
「ま……まさか目的地まで泳ぐ事になるなんてぇ」
一方で、戸惑ったような声を上げたのはレイ・シャルダン(人間のガジェッティア・g00999)だった。
「空をばびゅーんって飛んで行ったら早いのに。潜入って大変なんだなぁ」
レイの纏っているのは水着ではなく、普段から戦闘時に身につけている兵装のサイバースーツだ。様々な環境に対応できるサイバースーツは、当然耐水性も優れている。
「それでは、海水浴を楽しむとしましょうか」
そう仲間達に呼びかけると、蝶子は真っ先に水の中へと飛び込んでいった。その後を、六華とレイも続いていく。
「み、みんな、行った、かな?」
全員が湖に飛び込んだのを確認し、おどおどとパラドクストレインのドアから顔を覗かせたのは、瀧夜盛・五月姫(無自覚な復讐鬼・g00544)だった。
「あつい……。水着って、ああいうの、だったんだ……」
平安鬼妖地獄変出身の五月姫にとって、水着は馴染みのないものだったので、当然用意はしてきていない。かといって普段着ている羽織はどう考えても泳ぐのには向いていない。五月姫は周囲を見回して、誰も見ていないのを確認するとおずおずと羽織を脱ぎ捨て肌襦袢姿になった。
「薄い……。は、はずかしい……。まわり、だ、だれも、みてない、よね?」
もう一度周囲を見回した五月姫は、続いて巨大な骸骨の妖怪『相馬さん』を召喚する。
「相馬さん、足届きそう? 姫、沈まないよう、水の中の足場、よろしく、ね?」
そして五月姫は相馬さんの肩に乗り、意を決して水の中へと入っていった。
「海水浴を楽しんでもいいって言われてもさぁ」
その頃、先行していたレイは次第に泳ぐことに飽き始めていた。しかし、そこで一つの閃きがレイの脳裏をよぎる。
「ん……? そういえば水中でフライトデバイス使ったら、ちょっとした魚雷の気持ちになれたりする?」
レイは周囲を見回し、近くに他のディアボロスの姿がないのを確認すると、水中へと潜航していった。そしてフライトデバイス『アクロヴァレリア』のブースターを作動させてみる。普段は飛行に使われるエネルギーが今回は水をかき分ける爆発力となり、レイの小さな身体を弾丸のように押し出した。水中でなければ、レイは歓声を上げていただろう。
そのままレイは、まさに魚雷のように猛スピードで調査船へと接近していった。
同じ頃、もう一人水中に潜行していた者がいた。ウエットスーツで万全の対策をした蝶子だ。
もっとも、蝶子が潜行した目的は楽しむためではなく、調査をするため。
(「淡水だと聞きましたけれど、お魚さんや他の生き物が居るのか気になりますからね」)
だが、周囲を見回しても生き物の姿は見当たらない。蝶子は少し考え込むと、試しに周囲の動物を使い魔とするエフェクトを使ってみる。
(「ふふ、今は特に何をして貰うという訳でもないんですけれど、一緒に泳げたら楽しいですよね」)
だが、いくら待ってみても魚達が寄ってくる気配はなかった。どうやらこの湖には、魚は住んでいないようだ。
蝶子はついでに、湖の中に何か変わったものがないか視線を巡らせてみたが、めぼしいものは見当たらない。もう少し調べてみたいところだが、今は調査船の対応の方が優先だろう。
水上では、荷物の入った袋を浮き輪代わりにした六華が、バタ足でゆっくりと進んでいた。泳ぐのに疲れてきたら袋に掴まって一休みしながら、ゆっくりと着実に調査船との距離を詰めていく。調査船に辿り着いてからが本番なのだから、今疲れてしまっては元も子もない。
「でも、今住んでる場所が別の時代では海って変な感じ」
休憩しつつ周囲を見回した六華は、東京の街並みを見渡せるその光景にどうしても違和感を禁じ得ない。
同じように水上では、水面から肩から上だけを出した五月姫がゆっくりと進んでいた。巨大骸骨の相馬さんの肩に乗っている五月姫は、泳ぐ必要がない。とはいえいくら巨大とはいっても海底には流石に相馬さんの足も付かないので、相馬さんが必死に泳いでいる形だ。
「ん、冷たくて、きもちいい」
跳ね上がる水を浴びて、気持ちよさそうに五月姫が目を細める。
四者四様のやり方で調査船に向かっていったディアボロス達は、こうして無事に調査船へと辿り着き、天使達に気付かれることなく船に乗り込むことに成功したのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【怪力無双】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
ネリリ・ラヴラン
「一体、いくつ船があるの・・!」
それだけ天使達にとって大事な調査って事なんだろうけど、だとしたら絶対にやめさせなきゃだよね。
残留効果をまだ使えないから、自分で持ち込んだ【飛翔】は活用したいね。
逃げ場の無いところでたくさんを相手にするのは怖いから、
近くを飛んで追ってくる敵を叩くよ。
基本的に飛び道具(魔法)ばっかりだから船を傷つけたくないってのもあるわ。
釣って、戦う。だから先手取るのはわたしの詠唱速度でも難しいかもだし
パラドクスできっちり反撃もして、削れた相手を穢れた輪舞にまきこむ。
「もぅ! 少しは手加減して欲しいんだけどっ」
あ、もちろんわたしは手加減なんてしないよ!かよわいもの。
新城・橙花
「露払いの始まりだよっ」
他の皆と協力してソードメイデンに攻撃開始。
口調は戦闘モードに。
「まとめて断ち切ります」
船の中はちょっと狭いから[結界術]で相手の動きを止めつつ、大剣型の妖刀で[両断]+[貫通撃]
後は隙を見計らってパラドクス呪法【狐火乱舞】
「消えずの妖火よ、燃やせ燃やせ、全てを灰と化せ!」
可能な限りの敵数を削ります。
●露払い
「一体、いくつ船があるの……!」
調査船に辿り着いたネリリ・ラヴラン(クソザコちゃーむ・g04086)が疲れた声を上げたのは、彼女にとってこの船が初めて乗り込んだ調査船ではなかったからだ。文京区の大天使は複数の調査船を派遣し、この元新宿区だった湖を調査しているのだろう。
「それだけ天使達にとって大事な調査って事なんだろうけど、だとしたら絶対にやめさせなきゃだよね」
ネリリは改めてそう決意を固めると、わざと目立つように空中へと飛翔した。
さっそく、ネリリの姿を発見したトループス級の大天使『ソードメイデン』達が両手に剣を構え、刃の翼を広げて飛翔しネリリへと向かっていく。
「引っかかった! なら、露払いの始まりだよっ」
ソードメイデン達の動きを確認し、船上のコンテナの影に隠れていた新城・橙花(呪刀の裁定者・g01637)が飛び出してきた。小さな身体に不釣り合いな身の丈ほどもある大剣【譲羽】を構えた橙花は、そのまま大きく跳躍し、ソードメイデンを両断せんと斬りかかる。
結果的に船上の橙花と空中のネリリに挟み込まれる形になったソードメイデン達は、どちらを先に相手取るべきかを図りかねたように、動きを止めた。
「まとめて断ち切ります」
橙花の表情が機械のように冷たいものに変わり、その声からも感情が消え失せる。そのまま橙花は跳躍を繰り返しながら、逡巡していたソードメイデン達に斬りかかり或いは突きを繰り出して、翻弄していった。
そして、ソードメイデン達が橙花の斬撃を避けるように船から距離を取ったのを確認して、今度はネリリが動いた。
「これだけ距離が離れてれば、船を傷つけることもないよね」
橙花が天使の気を引いている間に魔法の詠唱を終えていたネリリは、両手の魔力の印を輝かせ、得意の魔法でソードメイデン達を攻め立てる。
船に近づけば橙花の斬撃に襲われ、船から離れればネリリの魔法の標的となる。進退窮まったソードメイデン達は、破れかぶれに全身の刃を振り回し、分散して橙花とネリリへと突撃していった。
「もぅ! 少しは手加減して欲しいんだけどっ」
理不尽な文句を言いつつも、ネリリはパラドクス【爛れた輪舞】を発動。魔力で自らの周囲に小型の蝙蝠の群れを出現させる。
「心も体も、浮かれ気分でっ!」
そしてネリリが号令を下せば、蝙蝠達はそれぞれに不規則な軌道でソードメイデン達へと飛びかかっていき、そして接近したタイミングで爆発していった。
「あ、もちろんわたしは手加減なんてしないよ! かよわいもの」
その言葉通り、ネリリはソードメイデン達が力尽きるまで、次々と蝙蝠達をぶつけ続ける。
そして橙花もまた、自身に対し向かってきたソードメイデンへと、パラドクス呪法【狐火乱舞】を発動させていた。
「消えずの妖火よ、燃やせ燃やせ、全てを灰と化せ!」
橙花の手のひらから放たれた青白い狐火が、ゆらゆらとソードメイデン達の眼前まで漂っていく。そして次の瞬間、中空で炸裂し一気に青い炎を噴き上げた妖火は、見る間にソードメイデン達を焼き尽くしていった。
「このまま釣って、戦うよ! 他の人達が研究者達を待避させる時間を稼がなきゃ」
「承知しました」
そうして二人は敢えて目立つように、ソードメイデン達を引きつけては仕留めていったのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【飛翔】がLV2になった!
【避難勧告】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【アクティベイト】LV1が発生!
吉水・翡翠
アドリブ、連携歓迎いたします。
船にうまく乗り込めましたね。
此処にいる人たちの避難のお手伝いを行いましょう。
避難中に危ない事があれば【結界術】で護ったりも出来るでしょう。
消火活動を行う人も守ります。
パラドックス使用して【ハウスキーパー】で消火活動や避難中の人が周囲の環境に気を取られないで避難や消火活動がしやすくなるように環境を整えます。
そういえば、此処にいるのは学者さんとかでしたか。
研究資料持ち出せるなら持ち出したいですね。彼らが持ち出すのであればそれも手伝いましょうか。資料は多ければ多い程今後に役立ちますから。
周防・水城
(アドリブ・連携等歓迎します)
さて、船に乗り込んだ事だし、相棒のスヴァリンに命じて、研究者達に避難の準備を促したいね。救命ボートやライフジャケットの位置を確認してもらったり、ね。
スヴァリンは……まあ、私に従ってるとはいえ、あくまでも大天使。研究者たちが崇拝している奴らだから、少しは説得力もありそうだね。更に説得力を上げるため、名乗らないよう年を押しておく。
ついでに、誰かが密閉容器の水を勝手に飲んだ、とかそういう事が無いか聞いてもらう。攻略旅団に持ち込む情報はある程度精査しておきたいし。
私は【友達催眠】で、隠れる場所を用意してもらおうかな。今の主役はあくまでもスヴァリンだから。
永代・蝶子
さて、何とか辿り着けましたが、ここからですね。
【過去視の道案内】を駆使して、ご一緒する皆さんと協力し乍ら船内見取図(避難経路図)や救命具など必要だと思われる物の保管場所を最短距離で見付け出します。
その際、周囲に溶け込み易くなる様に白衣も失敬しましょう。
「緊急事態です!」
「大天使様から、全員速やかに探査船から脱出せよと指示が出ました!」
避難命令の伝達を装って周囲に呼び掛けつつ、全員を救命ボートに乗せるまで避難活動に尽力します。
極力船の被害を出したくないので、動力室や船底、或いはその近辺の各種防災設備が機能しているかどうかも確認しておきたいですね。
クロノヴェーダと対峙する皆さんは、どうかご武運を。
ルミ・アージェント
海の調査かぁ!成果を奪えちゃったりしないかな!
その為には研究者達を助けなきゃだね!
ライフジャケットとか救命ボートなんかの救命具の場所と研究者の居場所を探していくよ!
見つけられたら説得しよう!
この船は戦闘に巻き込まれちゃったんだ!沈む可能性もあるからすぐに脱出するんだよ!
嘘は言ってないよね?急にそんなこと言われても困惑しちゃうかな?でも勢いで押し切るよ!
ほら!細かいことは後で!みんなも死にたくはないでしょ!こっちだよ!
避難誘導をしながらデーモンの力を解放して【活性治癒】を展開しておくよ!
もし怪我をした人とかがいたら助かる可能性も下がっちゃうからね!
●避難経路を確保せよ
「うまく船に乗り込めましたね」
調査船への潜入に成功した吉水・翡翠(道求める陰陽師・g01824)は、ほっと息を吐いた。
船の一角では、ネリリと橙花が大天使ソードメイデン達を引きつけてくれている。船内で行動を起こすなら、今しかない。
「海の調査かぁ! 成果を奪えちゃったりしないかな! その為には研究者達を助けなきゃだね!」
テンション高く、ルミ・アージェント(全力乙女・g01968)はそう言いながら拳を振り上げた。
「そうですね。何とか船までは辿り着けましたが、ここからです」
永代・蝶子(サフィレット・g01579)はさっそく残留効果【過去視の道案内】を発動させ、現れた影の後を付いていく。影が案内してくれた先にあったのは、船内の避難経路等が記された見取り図の前だった。
「これを見れば、救命具や救命ボートなどの保管場所も分かりますし、研究員達のいる場所も想定できるはずです」
蝶子の言葉に、周防・水城(新たな空を目指す者・g04337)が首を捻る。
「でも、研究者達が素直に私達の言うことを聞いてくれるかな?」
水城は少し考え込むと、「相棒のスヴァリンに命じれば何とかなるかも」と呟いた。
船内の見取り図を頭に叩き込んだディアボロス達は、まずは備品の保管庫に赴きライフジャケットや浮き輪の保管場所を確認すると、ついでに白衣を拝借する。これを着ておけば多少でも周囲に溶け込み易くなるだろうという蝶子の提案に従い、全員が白衣を羽織っていった。
次に向かったのは、見取り図で研究室と表示されていた部屋だ。果たしてそこでは、10人ほどの研究員達が忙しく立ち働いていた。
「ん? なんだ君達は? 見慣れぬ顔だが」
突然侵入してきた4人の姿に、研究員達のリーダーらしき初老の男性が戸惑った表情を向けてくる。
「緊急事態です! 大天使様から、全員速やかに探査船から脱出せよと指示が出ました!」」
それ以上研究員達が何かを言い出す前に、蝶子がそう叫ぶ。
「この船は戦闘に巻き込まれちゃったんだ! 沈む可能性もあるからすぐに脱出するんだよ!」
ルミも、大きな声でそうまくし立てた。急にそんなことを言われても研究員達も困惑するだけだろうが、少なくとも嘘は言っていない。
「ほら! 細かいことは後で! みんなも死にたくはないでしょ!」
ここは勢いで押し切ろうとルミは更に言葉を続けたが、流石に研究員達は不信感を抱いたようだ。
「待て待て、状況が飲み込めん。他の区のアークデーモンが攻めてきたとでも言うのか? だとしても、ガブリベル様の指示がない以上、我々が研究を放り出してここから逃げ出すわけにはいかん」
警戒心を露わにする研究員達。だがその時、突如研究室内に一体の大天使が姿を現した。
「みなさん、落ち着いて。大天使様は言っているわ。今すぐ船から待避しろって」
その大天使の横に立った水城が、天使の言葉を代弁する。
実はその大天使は水城の召喚した彼女の相棒・スヴァリンだったが、そんなことは研究員達に分かろうはずもない。大天使を信仰する彼らは、大天使が姿を現しただけで一気にディアボロス達の言葉を信じたようで、素直に言うことを聞いてくれるようになった。
大天使を召喚して研究員達に見せれば少しは説得力が出るだろうという水城の目算は、見事に的中したのだ。
「ほら、こっちだよ!」
ルミの先導に続いて、研究員達は救命ボートの保管されている後部デッキへと移動を開始する。
「そういえば、研究資料をこのままにはしておけませんね」
そのことに気付いた翡翠は、研究員達を手伝って研究資料の運搬に協力することにした。
(「資料は多ければ多い程今後に役立ちますからね」)
作業を手伝いながら、心の中でそう呟く翡翠。
「そうだ、誰か密閉容器の水を勝手に飲んだ、とかそういう事が無かった?」
救命ボートに向かいながら、水城が研究員達にそう尋ねる。だが、首を縦に振った者はいなかった。彼らは科学の専門家故に、そのような危険で迂闊な行動は取ったりはしなかったのだろう。
移動の途中、別の場所で起きている戦闘の余波で幾度か危険な場面もあったが、その都度翡翠が研究員達を庇い、事なきを得ていた。中には軽傷を負った者もいたが、ルミが使用した【活性治癒】の効果であっという間に傷が癒えていく。
「もし怪我をした人とかがいたら助かる可能性も下がっちゃうからね!」
一応怪我した研究員の傷に包帯を全力で巻きながら、ルミが笑顔を浮かべた。
こうしてしばらくの後、全ての研究員達を救命ボートまで誘導し終えた一行は、ひとまず救命ボートの守りに付く。船での戦いの行方がどうなるか分からない以上、今迂闊に救命ボートを船の外に出すのも逆に危険だからだ。
「私は、船の消火活動を手伝ってきましょう。今はまだ火は出ていないようですが、これからどうなるか分かりませんし」
翡翠がそう申し出、船内へと戻っていく。
「では私は、動力室ですとか船底近辺の各種防災設備が機能しているかどうか確認しておきます」
続いて蝶子もそう言って、この場に残る水城とルミに一礼した。そして、
「クロノヴェーダと対峙する皆さんは、どうかご武運を」
既に大天使と戦闘に入っている者もこれから大天使に挑む者も。戦いに臨む全てのディアボロス達に、そう激励の言葉を投げかけたのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【ハウスキーパー】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
【過去視の道案内】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV3になった!
【ドレイン】LV1が発生!
宝心・ライラ
お舟を壊さないように戦った方がいいのね
だったら私の得意分野よ
だって私の武器はペンキと音と、そして笑顔だもの!
「天使さんこんにちはー!」
周りに何もないであろう船の舳先に立って大声で挨拶しながら天使達の気を引く(本人に戦略的意図はない。単にこの場所の風が気持ちいいから)
「そんなムスムス顔しないで。Fiddle-de-dee!笑いましょう!」
羽ブラシを掲げパラドクス発動
近寄ってきた天使を光と音と色彩の爆発で船外へと弾き飛ばす
死の剣舞には至近距離からの【照明】効果による目眩しと、顔へのペイント攻撃で対抗
「お顔に私印のスマイリーシンボルを描いてあげたわ。ふふ、とってもいい笑顔!笑顔のまま沈んじゃえ!」
●天使に笑顔を
「天使さんこんにちはー!」
船の舳先に器用に立って、満面の笑顔と共に大声でそう呼びかけたのは、宝心・ライラ(ミス・ハッピーエンド・g01071)だった。
当然、船内を哨戒中だった大天使『ソードメイデン』達が、すぐに気付き集まってくる。
ちなみにライラには特に天使達の注意を引こうとか、自身が囮になろうとかいう意図はなかった。単に船の舳先に立つと風が気持ちいいからそこに立っていただけだ。
そしてライラの笑顔は、無表情に近い顔で剣を構えるソードメイデン達の様子を見ても変わることはない。
(「えーっと、お舟を壊さないように戦った方がいいのね。だったら私の得意分野よ。だって私の武器はペンキと音と、そして笑顔だもの!」)
ライラはソードメイデン達が一斉に飛びかかってきても、慌てることなく羽ブラシを掲げた。
「そんなムスムス顔しないで。Fiddle-de-dee! 笑いましょう!」
次の瞬間、ライラを中心に馬鹿馬鹿しいまでの派手な音と色彩の大爆発が巻き起こる。ライラへと迫っていたソードメイデン達は見事にその爆発に巻き込まれ、船外へと吹き飛ばされていった。
だが、ソードメイデン達には刃の翼がある。なんとか空中で翼を羽ばたかせて態勢を立て直したソードメイデンの一体が、再び剣を構えて反撃とばかりにライラへと突撃してくる。
ライラはそのソードメイデンの斬撃を踊るようにかわすと、すれ違いざまに羽ブラシを振るった。
「お顔に私印のスマイリーシンボルを描いてあげたわ。ふふ、とってもいい笑顔! 笑顔のまま沈んじゃえ!」
そして再び巻き起こった音と色彩の饗宴が、そのソードメイデンを海の中へと叩き落としていったのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【照明】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
里木・啓吾
「さて、これで運よく見つけて行けるといいんですが」
僕は警備のソードメイデンをリボルバー銃で撃ち殺しに向かいます
一般人救助の邪魔にならぬよう、救助組から離れた船内を当てもなく探索します
使用パラドクスの効果【強運の加護】を利用して
できれば先に見つけて不意打ちしたい所ですね
【使用パラドクス:生贄召喚】
装備しているリボルバー銃で射撃を<連射>
二体ずつ撃破を狙っていきます
「銃は剣よりも、と言うつもりももないですが」
不意打ちは銃のほうが楽でしょう
「……それで飛べるのはおかしいぞ、人形」
敵が飛翔接近してきた場合は
パラドクスの効果で自身の位置と着弾した弾丸の位置を入れ替えて
攻撃の回避、背後からの反撃を狙います
月隠・新月
この海の調査はやめてもらわなければなりませんね。
奪われた歴史を取り戻す戦いは始まったばかり、拠点の新宿島に悪影響が出る可能性を赦してはおけません。
俺は敵のクロススラッシュに対して【ストリートストライク】で対抗しましょう。敵の数を早く減らすため、撃破できそうな敵を優先的に狙いたいですね。
見たところ敵の攻撃は大振りである様子。天井の低い場所か、あるいは頭上に障害物がある場所であれば、敵はうまく攻撃を放つことができないかもしれませんね(【地形の利用】)
そう上手くいかずとも、敵が少しでも攻撃を躊躇するなりすれば御の字です。敵に隙が生まれたら、間合いを詰めて鉄の棒(バールのようなもの)で攻撃しましょう。
●幸運の加護を
「さて、これで運よく見つけて行けるといいんですが」
調査船に降り立った里木・啓吾(研銃医・g00216)は、さっそく大天使の姿を探して船内の探索を開始した。研究員達の救助の邪魔にならぬよう、救助に回ったディアボロス達とは離れた区画の通路を、敢えて巡っていく。
強運の加護があったのか、ほどなく啓吾は船内を哨戒中のソードメイデンの姿を発見した。幸いなことに、相手はまだ啓吾には気付いていない。
啓吾は愛用のリボルバー銃『Summon_Arch_Archer』を構えると、即座に連射した。不意打ちを受けたソードメイデンが、直撃を受け仰け反っていく。
「銃は剣よりも、と言うつもりもないですが」
とはいえ、こと不意打ちに限っては、リーチを保てる銃の方が楽なのは間違いのないところだろう。
だが、銃声を聞きつけたのか別働隊らしきソードメイデン達が、今度は背後から啓吾に襲いかかってきた。滑空するように移動するソードメイデンは足音を立てないため、啓吾は接近に気付くのがわずかに遅れる。ソードメイデンは両手に構えた剣を交差させ、そのまま十字に啓吾を切り裂かんとした。だが、
「船内では、その剣技は使いにくいようですね」
そのソードメイデンの更に背後から声が響き、直後ソードメイデンは地に叩きつけられていた。同じように戦いの気配を察して駆けつけた月隠・新月(茫洋のポラリス・g02544)が、バールのようなもので思いっきりソードメイデンを殴りつけていたのだ。
「すみません、助かりました」
礼を言う啓吾に、新月はあまり表情を変えずに、
「いえ。天使達にこの海の調査はやめてもらわなければなりませんからね」
そう素っ気なく応じた。
だが、ソードメイデン達はまだ全滅したわけではない。それぞれに二刀の剣を構え、警戒しつつも啓吾と新月を挟み込むように通路の前と後ろから距離を詰めてくる。
「……それで飛べるのはおかしいぞ、人形」
啓吾はそう突っ込みを入れつつも再びリボルバーを連射した。だが、その銃撃を読んでいたソードメイデンは、床面すれすれの超低空飛行をすることでその銃弾を回避する。
「悪いですが、そう来るだろうことはこちらも想定済みです」
すかさず啓吾が、パラドクス【生贄召喚】を発動させた。直後、啓吾と先程撃ち出した銃弾の位置が入れ替わり、啓吾はソードメイデンの背後に転移した形となる。そしてソードメイデンが振り替えるよりも前に、啓吾は至近距離からソードメイデンに銃弾を撃ち込んでいた。
「見たところそちらの攻撃は大振りである様子。この狭い通路で、扱いきれますか?」
一方、新月は通路という環境を最大限活用し、巧みにソードメイデンの剣撃を回避していく。そして苛立ったソードメイデンが剣を振り上げたその一瞬に、逆に懐へと飛び込みバールのようなものを叩きつけた。その衝撃に、ソードメイデンは背後にいた別のソードメイデンをも巻き込み吹っ飛んでいく。
「奪われた歴史を取り戻す戦いは始まったばかり、拠点の新宿島に悪影響が出る可能性を赦してはおけません」
こうして啓吾と新月は、通路の狭い地形を活かして、一体ずつ確実にソードメイデン達を撃破していったのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】LV2が発生!
効果2【アヴォイド】がLV3になった!
瀧夜盛・五月姫
ん。みんな、安全に、なった?
じゃあ、姫、大天使さんと、戦うよ。
【光学迷彩】で、気配を消して、悟られないように。
相馬さん、どこいった? えっと……、居た。
じゃ、姫。【怪力無双】で、投げるから、奇襲、よろしく。
捕まえて、この船、たたきつけて、ね?
や、大天使さん。はじめ、まして?
もう、帰って、くれる? 嫌? 困る。
姫、きれいな、羽根。薙がなきゃ、いけない。
●見えざる奇襲
「何やら、船内が騒がしいようですね」
調査船の客室で瞑想に耽っていた大天使『受胎福音』のガブリベルは、部屋の外から漏れ聞こえてくる戦いの気配に眉をしかめた。
船に侵入者がいることには気付いていたが、相手が一般の人間やトループス級クロノヴェーダ程度なら、ソードメイデン達に任せておけば問題はないと判断していたのだ。だが、どうやら事態は想定よりも悪い方向に向かっているらしい。
ガブリベルはゆっくりと立ち上がると、客室を出て船の甲板に向かった。
「さて、侵入者は今、どこにいるのでしょうか」
ゆっくりと視線を巡らせるガブリベル。そのガブリベルに、光学迷彩で姿を隠して近づく者がいた。
(「ん。みんな、安全に、なった? じゃあ、姫、大天使さんと、戦うよ」)
それは、ガブリベルを探して船内を巡っていた瀧夜盛・五月姫(無自覚な復讐鬼・g00544)だった。
「や、大天使さん。はじめ、まして? もう、帰って、くれる?」
気配を殺してガブリベルに接近した五月姫は、気付かれる前に小さな身体で大天使に背後から組み付いていた。
「小さき人の子よ。馬鹿な真似は止めるのです」
いきなり組み付かれたガブリベルだったが、驚いた様子もなく諭すように五月姫に語りかける。ガブリベルには決して油断も慢心もなかった。問題があったとすれば、それは五月姫の実力を過小評価していたこと。
「嫌? 困る。姫、きれいな、羽根。薙がなきゃ、いけない」
そう告げた五月姫は、次の瞬間その小さな身体からは想像の付かない怪力で、ガブリベルを軽々と投げ飛ばした。
「相馬さん、どこいった? えっと……、居た」
五月姫の呼びかけに応じ姿を現したのは、怪怨召喚『古内裏妖』によって召喚されし巨大な骸骨・相馬さんだった。相馬さんは宙に投げ出されたガブリベルの身体目掛けて骨だけの手を振り上げ、まるで虫でも叩き殺すかのように、上から全力でガブリベルを叩き落とした。
「ぐぅっ!?」
ガブリベルの身体が、激しく甲板へと叩きつけられる。そのすさまじいばかりの衝撃は、船全体すら大きく震わせたのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
里木・啓吾
「……祝福の鐘を振り回すのは信仰的にどうなので?」
不敬では?
全くもって天使の考えは解りません、解りたくもないですが
【使用パラドクス:遅延召喚】
「お前の信者になる奴は、もういません」
パラドクスの効果で周囲の音を2秒遅延する平穏結界を発動しつつ
残留効果【飛翔】を利用した<空中戦>を仕掛けます
結界の範囲は飛翔の移動速度に比べ狭いので
敵を結界範囲内に入れたり入れなかったりして福音や戦闘のリズムを崩するのを狙います
「鐘鳴らすの大変そうですね、手伝ってあげましょう」
リボルバー銃による射撃で
水晶の鐘を狙いますね、武器<破壊>を目指し<連射>します
「おっと、壊れましたね。当たり所が、いえ
……運が悪かったな?」
宝心・ライラ
「私の悪魔さんも天使さんの事が大好きみたい!私の中から飛び出るくらい暴れてるわ」
ネメシスモードで強化された翼を広げ【飛翔】し
リアライズペイントで満面の笑みを浮かべたガブリベルを空中に実体化させ使役する
「ほら、あなたも笑ってみせて!」
生誕の福音はハイファイブの演奏と共に『歌唱』することで、効果減衰を狙う
「私の歌であなたも祝福してあげる♪そしてハッピーエンドに導くわ。う~ん、どんな結末なら幸せかしら?」
語りかけながらも攻撃の手は休めない
純粋な善意とエゴの元、他者の幸せを勝手に解釈し、押し付け、自己満足する
その結果相手が死んだとしても、ライラはそれがハッピーエンドだと疑うことはない
連携アドリブ歓迎
●鐘は鳴り歌は響く
「今の力は一体? ただの人の子が扱える力とは思えませんが、かといってアークデーモンのものとも思えません」
巨大な水晶の鐘を杖代わりにして甲板から身を起こしながら、ガブリベルが疑問を口にする。
「……祝福の鐘を杖にしたり振り回したりするのは信仰的にどうなので?」
そんなガブリベルに言葉を投げかけたのは、ソードメイデン達を撃破して駆けつけた里木・啓吾(研銃医・g00216)だった。ガブリベルの行動はどう考えても不敬だと思うのだが、クロノヴェーダの信仰は啓吾の知る信仰とはまた異なるのかも知れない。
「福音をもって敵を滅す。そこに何の不思議がありましょう。それよりも、あなた方が何者なのか。私にとってはそちらの命題の方が重要です」
翼を羽ばたかせて宙へと舞い上がりながら、ガブリベルは水晶の鐘を構えた。
「全くもって天使の考えは解りません、解りたくもないですが」
対抗するように、啓吾もリボルバー銃『Summon_Arch_Archer』を抜き放ち、ガブリベルへと向ける。
「私の悪魔さんは天使さんの事が大好きみたい! 私の中から飛び出るくらい暴れてるわ」
そこへ割り込んできたのは、船の舳先付近でソードメイデンと戦っていた宝心・ライラ(ミス・ハッピーエンド・g01071)だった。
ネメシスモードと化したライラの背に生える悪魔の翼はより禍々しく、より大きく変貌している。その翼を羽ばたかせて空中へと飛翔したライラは、羽ブラシを振るって空中に絵を描き始めた。
「何をしようとしているのかは分かりませんが、あなた方の力は危険です。その力を正しく導いて差し上げましょう」
啓吾が引き金を引くよりも、ライラが絵を描き終えるよりも速く、ガブリベルは水晶の鐘を振るい、その鐘の音を響き渡らせた。それは、周囲の存在を信者へと洗脳する危険な福音。
「おっと。お前の信者になる奴は、もういません」
だがガブリベルの鐘の音に合わせるように、啓吾は背中の魔力の翼を羽ばたかせて飛翔すると、リボルバー銃の引き金を引いた。ガブリベルは、その銃弾を回避すべく空中で急旋回する。だがガブリベルの予測に反して、リボルバー銃から弾丸は発射されない。いや、そうではなかった。引き金を引いてから1秒の時差をもって弾丸が射出されたのだ。タイミングを外されたガブリベルは、回避し損ねてその弾丸の直撃を受けてしまう。
「……!? なぜ、あなたは信仰に目覚めないのです?」
弾丸の直撃を受けたことよりも、鐘の音の効果が発揮されないことに戸惑うガブリベル。しかし彼もすぐにその原因に気付く。音が、先程の銃弾と同じく遅延して届いているのだ。そのリズムのずれが、福音の効果にも影響を与えているのだろう。
さらにその攻防の間に、ライラの絵も完成していた。空中に描き出されたのは、満面の笑みを浮かべたガブリベル自身の姿だ。
「私の姿を断りもなく描くとは、不敬な」
「そんなこと言わずに。ほら、あなたも笑ってみせて!」
ライラはガブリベルの反応など意にも介さず、描き出したガブリベルに、本物のガブリベルを攻撃させる。ガブリベルは水晶の鐘を振るって祝福の福音を響かせつつ、実体化した絵へと殴りかかり絵を消滅させた。
「鐘鳴らすの大変そうですね、手伝ってあげましょう」
そのガブリベルの鐘目掛けて、啓吾がリボルバー銃を連射する。
「私の歌であなたも祝福してあげる♪ そしてハッピーエンドに導くわ。う~ん、どんな結末なら幸せかしら?」
そしてライラはバンジョー型の剣『ハイファイブ』をかき鳴らし、陽気な歌を歌い始めた。明らかに祝福の福音とはリズムも音程も異なるその歌が、水晶の鐘の音色をかき乱していく。ライラにとってのハッピーエンドとはすなわち彼女の善意とエゴの押しつけ。他者にとってのハッピーエンドとは限らない。だがライラはそんなことには思い至らず、祝福の歌を高らかに歌い上げる。
こうして、天使の翼と悪魔の翼が舞い踊り、鐘の音と歌声と銃声の交錯する空中戦は、いつ果てるともなく続いたのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【平穏結界】LV1が発生!
【液体錬成】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【反撃アップ】がLV2になった!
ルミ・アージェント
これで研究者達の安全は確保できたかな!
さぁて!次は大天使!メインディッシュだね!
上空を好き勝手に飛び回られるのは嫌だなぁ!その自由を奪っちゃいたいね!
大天使の攻撃の隙間を捨て身の覚悟で駆け抜けて近付いたら【魂縛鉄鎖】で攻撃するよ!
この鎖で動きを封じて、生命力も奪っちゃうよ!あたし自身の生命力も失うのが難点だけど!クロノヴェーダを倒すまでは気合いで倒れられないし、力比べは【怪力無双】で負けないよ!
ソウルマローダー!いいよ!いっぱい喰べちゃえ!
そのまま他のみんなが攻撃する時間もできるだけ沢山稼ぎたいな!
任せたよ!
ネリリ・ラヴラン
「こうなったら、諦めるまで何度でもやっつけちゃうんだから!」
これで終わりってわけじゃないんだろうけど、疲れたーなんて言ってる場合じゃないものね。
船をまきこみたくないから【飛翔】は当然使わせて貰うね。
ガブリベルより高い位置を目指して飛び上がれるように動くよ。
それなら狙われても、直接攻撃なら船から引き離せるし、福音ならこっちも得意技で反撃できるわ!
わたしから近寄らず上空から見守って、
皆の攻撃に対応したところを狙って、黒の衝撃を放つよ。小さな隙だって高速詠唱で捉えてあげる!
「ネリリちゃんから目を背けちゃダメよっ!」
いつでも打ち込んであげるってみせて、対応方向を惑わせまくってやるの!
石心・リーリャ
(キャラの口調でプレイングを書きます)
・心情
やっとボスキャラかー、ってか、ここでボスキャラ殺っとかないと、せっかく海泳いだり準備してくれたヤツらに悪いし、さくっと倒して、帰ったら麦しゅわでも飲も。
・戦闘
アヴァタール級の「振鐘の一撃(POW)」には、パラドクス「揺月(ボイリングダスク)」で対抗するし。手加減なしで行くよ。
パワーにはパワーで対抗っつーことで、押し切らせてもらうわ。
・連携
あと、仲間との連携、ワンチャンあればしとく。
●福音の途絶える時
「研究者達の安全は確保できたかな! さぁて! 次は大天使! メインディッシュだね!」
研究員達の避難を完了させたルミ・アージェント(全力乙女・g01968)が駆けつけてきた時、大天使『受胎福音』のガブリベルは、なんとか啓吾とライラの追撃を振り切ってきたところだった。
「……やれやれ。まだ仲間がいたのですか」
流石に疲れた声を上げるガブリベルに、ネリリ・ラヴラン(クソザコちゃーむ・g04086)が笑顔を向ける。
「残念だったね。こうなったら、諦めるまで何度でもやっつけちゃうんだから!」
ネリリもソードメイデン達との戦いで疲労はしていたが、
(「疲れたーなんて言ってる場合じゃないものね」)
そう覚悟を決めてガブリベルに正面から向き合っていた。
(「やっとボスキャラかー、ってか、ここでボスキャラ殺っとかないと、せっかく海泳いだり準備してくれたヤツらに悪いし、さくっと倒して、帰ったら麦しゅわでも飲も」)
少し遅れてやってきたドラゴニアンの石心・リーリャ(アンチェインド・サイレンス・g04371)も、早々にけりを付けるべく魔晶剣を構える。
「いいでしょう。ならばあなた方を、この場で殲滅して差し上げます」
ガブリベルは天使の翼を羽ばたかせ調査船の上空高く飛翔すると、翼から生成した水晶の羽を、弾丸の如く眼下へと降り注がせた。
「上空を好き勝手に飛び回られるのは嫌だなぁ! その自由を奪っちゃいたいね!」
雨あられと降り注ぐ水晶の羽のわずかな隙間を、捨て身の覚悟で駆け抜けてルミはガブリベルの真下へと至る。そしてすかさず呪いの大鎌『ソウルマローダー』の石突から呪いの鎖を、真上にいるガブリベル目掛けて放った。死角になる直下からの攻撃に反応の遅れたガブリベルの右脚へと、その呪いの鎖は蛇が獲物に巻き付くように絡みついていく。同時にその鎖はルミの腕にも絡みつき、二人を結びつけた。
「む? 離すのです、卑小な人の子よ」
「お断り! 力比べなら負けないよ!」
振りほどこうとするガブリベルと、させじと力を込めるルミ。その間にも呪われた鎖の力は、二人の生命力を等しく吸い取り始めていた。
「この禍々しい力は!? 愚かな、自滅するつもりですか!」
自身の生命力が吸収されていることに気付いたガブリベルがさらに力を込めて鎖を振り切ろうとするが、ルミは残留効果【怪力無双】の力を利用してなんとか耐え抜いていく。
「ソウルマローダー! いいよ! いっぱい喰べちゃえ!」
そして、ルミがガブリベルの動きを封じている隙にネリリは、背中の小さな翼でガブリベルよりも高高度へと飛翔し、その頭上を取ることに成功していた。
上下を挟まれた形になったガブリベルは、起死回生を狙うべく手にした水晶の鐘を振るう。
「この福音の音色を聴いて、あなた方も信仰へと目覚めるのです」
その澄んだ音色を前に、ネリリは一瞬我を忘れかけるが、必死で頭を振って堪えてみせた。
「ネリリちゃんから目を背けちゃダメよっ!」
福音の音色の効果は脅威だが、同時に鐘を振るっているガブリベルは無防備になる。この一瞬を、逃すわけにはいかない。
「よーく狙って……絶対にっ、外さないんだから!」
ネリリの手に、黒色一対の弓矢の形に魔術が発現する。ネリリはそのまま、発射のタイミングを見極められないようにガブリベルの周囲を飛び回り始めた。
「小賢しい真似をしますね!」
ガブリベルがさらに水晶の鐘を振ろうとするが、
「よそ見してる余裕あるのかなっ!」
ルミが腕に力を入れて鎖を引っ張り、ガブリベルの態勢を崩す。
「できるだけ時間は稼ぐから、後は任せたよ!」
ネリリはルミの言葉に頷くと、遂に狙いを定めて【黒の衝撃】を撃ち放った。鎖に脚を縛られたガブリベルに、その狙い澄ました一撃をかわす余裕はない。放たれた矢は狙い違わずガブリベルを背中から貫いた。同時にその黒い矢は爆発四散し肉体と生命力の結びを緩めていく。
「力が……抜けていく!?」
呪いの鎖と黒の衝撃の力で生命力を奪われたガブリベルが、遂に飛ぶ力を失い甲板へと落下していく。
「好機は今。手加減なしで行くよ」
その時、ずっと戦況を窺っていたリーリャが、動いた。ガブリベルは水晶の鐘を振りかぶり、鈍器として用いてリーリャを迎え撃とうとするが、
「パワーにはパワーで対抗っつーことで、押し切らせてもらうわ」
リーリャは魔晶剣で水晶の鐘を受け止めると、極限まで研ぎ澄ました打撃を一息にガブリベルの胸目掛けて放った。始動の瞬間まで力を抑えつけ、溜め込んだ殺気を一瞬に凝縮して解放する荒技【揺月】。この技を仕掛けるために、リーリャは今この瞬間まで力を押さえ込んでいたのだ。
「!?」
衝撃に備えるガブリベルだったが、思っていた衝撃はいつまで立っても襲ってはこない。
「これぞ天佑。どうやら、不発だったようですね」
ガブリベルは薄く笑みを浮かべると、再び水晶の鐘を振り上げた。
「もはや慈悲はありません。全身全霊をもって、あなた方を砕いて差し上げましょう」
そしてガブリベルがリーリャ目掛け水晶の鐘を全力で振り抜こうとしたその時。
突如ガブリベルの胸に大穴が開いた。
「……え?」
何が起きたかも理解できないまま、ガブリベルは水晶の鐘を取り落とし、そのままその場にくずおれていった。
リーリャの放った揺月は神速の技。そのあまりの速さに、ガブリベルは自身が負った致命的なダメージに気付いていなかったのだ。そして、既にルミとネリリによって限界まで生命力を奪われていたガブリベルは、その一撃に耐えきれなかったのだろう。
「これで、新宿湖の調査は阻止できたねっ! 研究者達も全員助けられたし、大成功だよね!」
自身も生命力を吸い取られて弱っているにも関わらず、ルミが精一杯元気な声を張り上げた。そしてそれは、この戦いの勝利宣言として、船内に響き渡ったのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【活性治癒】がLV2になった!
【怪力無双】がLV3になった!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【ドレイン】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV5になった!