リプレイ
アオイ・ダイアログ
つまり囮になればいいんですね?
ビジュアルレイヤー、オン! アイドライズステージ、ビルドアーップ!
ライブステージを展開してド派手に目立ちましょう!
後ろに大型ディスプレイでも表示して顔を覚えて貰いましょう
マイクで拡声してさあ口上!
やぁやぁ、この地を何処と心得ますか!
ここなるは由緒あるアイルランドの地、一体如何なる大義名分があって攻め込んできたのか!
力あるというだけの蛮行ならば、ドラゴンを背景に欲望のまま振る舞う獣同然!
あなた方が身勝手に侵略していい土地など一つもありません!
私たちは決して許しはしない!
咆哮はこちらも叫び声で対抗出来ないかやってみますね
終わったらステージは撤収
さて、やってやりますか!
明けの雲を圧して竜の咆哮が響く。雷鳴の如く大気を震わすそれは、アイルランド軍兵士達に本能的な恐怖を呼び起こさせるものだった。
竜の声を合図に、ブリタニア軍が進軍を始める。それに応じて前進し、戦闘を始めなければならないというのに、彼らは一歩も動けずにいた。
彼らは改めて思い知らされてしまったのだ。彼らが戦おうとする「敵」の背後には大いなる存在があることを。それは彼らを蹴散らすことなど造作もないのだということを。
「……!!」
声なき悲鳴が上がる。後はもう、誰かが踵を返して逃げ出すのを待つばかり。
――その時。
「やぁやぁ、この地を何処と心得ますか!」
降り注ぐ声があった。竜の一声にも負けず朗々と響く、少女の声が。
「ここなるは由緒あるアイルランドの地、一体如何なる大義名分があって攻め込んできたのか!」
パラドクスによって現したマイクに向かって、アオイ・ダイアログ(響き合う言霊の繰り手・g02687)は声を張り上げた。
「力あるというだけの蛮行ならば、ドラゴンを背景に欲望のまま振る舞う獣同然!」
暁光よりも鮮やかな煌めきを身に受けて、アオイは言葉と声を叩きつける。
「あなた方が身勝手に侵略していい土地など一つもありません!」
彼女の渾身の叫びは、兵士達に己が武器を手にした理由を思い出させていた。
そうだ、俺達はただ穏やかに暮らしていたいだけなんだ。お前達が襲ってさえ来なければ。この命に代えてでも、我々は戦うことを決めたのだ。家族を、友を、恋人を守りたい。
なぜなら――。
「私たちは決して許しはしない!」
アオイの宣言に、兵士達が声を合わせて唱和する。そして彼らは再び立ち上がった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【セルフクラフト】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
●エリンの闘志達
士気を取り戻したアイルランド軍は、ブリタニア軍に対して反撃に打って出た。
戦場のそこかしこで、両軍の兵士達による乱戦が発生している。その規模はいくら超人的能力を持つディアボロスと言えども一手一足で捌ききれるものではない。
さらに、ブリタニア軍は早くも竜鱗兵――竜腕魔術士の一団を戦線に投入してきていた。アイルランド軍を立ち直らせた「光る魔女」を探し出し排除することが目的だが、その途上でアイルランド軍に遭遇しなならば容赦なくこれを屠るだろう。
嵐の海のように激しく流転する戦場を、ディアボロス達は駆け抜けていく。
谷風・与四郎
此処が竜の舞う空があるディヴィジョンか。
戦はいつの時代も変わらないものだ。
護るため、奪うため。どちらにせよ、生活に根ざした営みであることには代わりはないだろう。
だが、クロノヴェーダが糸引くのならば、人の手に委ねていないのと同じ。
あいるらんど、ぶりてん、双方に一般の兵士がいるのならば。
その手にした武器を絶たせてもらう。
パラドクス・神蝕呪刃でもって、ブリテン兵士たちの鎧や武器を切り裂き【腐食】の力でもって、急激に腐食させる。
武器や鎧が壊れたんだ。
言い訳にはなるだろう。帰ってしまえ。生命は在ってこそ。それでもというのならば、少しばかり痛い目にあってもらう。
木刀の如き妖刀でもって身を打ち、追い払おう。
ひゅう、と吹き抜けた風と共に、谷風・与四郎(風葉去・g03813)がブリテン軍兵士の前に姿を現す。
「その手にした武器を絶たせてもらう」
与四郎がそう言った瞬間、彼を中心に再び風が吹いた。かと思えば、ブリテン軍の剣や槍が斬り割られ、ぼろぼろと腐食し崩れ去ってしまう。
「言い訳にはなるだろう。帰ってしまえ。生命は在ってこそ」
動揺を隠せないブリテン兵達に与四郎は告げる。彼の手にはいつの間にか青錆色の剣が握られていた。いや、よくよく見ればそれは剣ではない。木を削って形作った、剣のような形をしただけの得物だ。
魔法使いだ、と兵士の一人が言う。ならば力任せに押し通ると、使い物にならなくなった武器を捨てて兵士達が殴りかかってくる。与四郎は静かに首を振った。
「ならば、少しばかり痛い目にあってもらう」
鋭く身を打つ音が鳴って、兵士達が昏倒する。与四郎が目にも止まらぬ速さで刃ならぬ妖刀を振るい、彼らを打ち据えたのだ。
「竜の舞う空の下であっても、いつの時代も、戦は変わらないものだ」
呟きを残し、与四郎はこの戦いの裏で糸を引く真の敵の姿を求め駆け去っていった。
成功🔵🔵🔴
効果1【腐食】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
多留戸・オポム
皆さんの、祖国を護りたいというお気持ちを、オポムは守ります!
誰でも自分よりずっと強い相手(ええ、ドラゴンとかですわ)を前にしたら怯みますもの!
でも防衛線が崩れたら、最悪の展開になりかねません!
落ち着いて、ご自分の役割を果たしてくださいな!
……とはいえ、ブリテン軍の兵士の多くは一般人ですものね!
できるだけ致命傷を避けて、武器を使い物にならなくするように狙いますわね!
「ごめんあそばせ!」
オポムの笑顔で戦意を失って下さると良いのですけど!
それならいくらでも笑顔を振りまいてさしあげるのに!
竜の咆哮を浴びた精神的衝撃から立ち直りはしたものの、装備と練度の面でアイルランド軍の不利は否めない。戦場全体で見れば一進一退ではあるが、個々においては絶体絶命の危機に陥っている者達も現れ始めている。
多留戸・オポム(ラヴィアンローズ・g02050)が舞い降りたのは、そんな風に追い詰められたアイルランド兵の一団の前だった。
「ごめんあそばせ!」
両翼を羽搏かせるや、オポムの周囲に無数の光の輪が出現した。彼女の合図で回転する光輪が一斉に放たれ、ブリテン軍の武器や利き腕を切り裂き戦闘能力を奪っていく。
「大丈夫ですか、皆さん!」
窮地を脱した兵士達にオポムは呼びかける。彼らはブリテン軍との力の差を実感したことで弱気になっているようだった。
「誰でも自分よりずっと強い相手を前にしたら怯みますもの! でも防衛線が崩れたら、最悪の展開になりかねません! 落ち着いて、ご自分の役割を果たしてくださいな!」
励ますように笑いかけ、オポムは再び迫りくるブリテン軍の前に立ちはだかる。
「皆さんの、祖国を護りたいというお気持ちを、オポムは守ります!」
成功🔵🔵🔴
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
佐島・真己
人は資源だ
多い方がいい
なら戦いを止めるように行動しよう
銀色のフード付きのマントを着てフォードを目深に被り、サングラスをかけ、大型のフラッシュと大容量バッテリーを持ってアイルランド軍、ブリテン軍の間の物陰に潜む
予め地形を確認した上で
時の水音を使ってアイルランド軍とブリテン軍が出会うタイミングで顔を出し
フラッシュで目潰しして気勢を削ぐ
「お前達が死んだら悲しむものがいるんじゃないか?
大事な人、思い人、そんな人と永遠に別れたいのか?
今からでも遅くない、戦いなんか止めて故郷に帰りな」
と大きな声で叫ぶ
その後は飛び回り
同じように気勢を削ごうとする
動きが止まればしばらくは時間を稼げるはず
人は大切だからな
周囲に剣戟の音が響く中、佐島・真己(暗闇の中の光・g01521)はじっと身を潜めていた。
(「人は資源だ。多い方がいい」)
そう考える彼は、非致死性の手段でもって戦闘に介入する心積もりであった。そのためのパラドクス『時の水音』は既に発動している。
(「……来る
……!」)
真己は潜伏していた物陰から飛び出した。パラドクスによって予測した通り、アイルランド軍とブリテン軍が今まさに一戦交えようとする直前だ。
「お前達が死んだら悲しむものがいるんじゃないか? 大事な人、思い人、そんな人と永遠に別れたいのか? 今からでも遅くない、戦いなんか止めて故郷に帰りな」
突如割りこんできて大きな声で叫ぶ真己の姿に、兵士達の視線が集まる。その瞬間、彼の手元で閃光が炸裂した。
悲鳴を上げて目を覆うブリテン軍に向けて真己はすかさず念動力を放ち、吹き飛ばし昏倒させる。
(「これでしばらくは時間を稼げるはず……人は大切だからな」)
他のディアボロスのパラドクスが残した影響により、真己にも空を駆ける力が備わっている。それを活用し、彼は次なる迎撃地点へと向かうのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【未来予測】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
土岐野・有人
全ての兵士が血気盛んな戦士とは限りません。
戦場の空気に乗せられていると言う者も多い事でしょう。
命を大切にし、無理な戦いを避けるようにすれば、戦いの激化を抑えることができるのではないでしょうか。
魔力の翼で障壁を形成し、杖で兵士を薙ぎ払いながら戦場を翔け抜けます。
【静かなる囁き】で周囲の兵士を『命のやり取りを忌避する、慎重な性格』に在り方を変質させます。
特にトループス級の下で分隊指揮をしている一般人の兵士を狙っていきましょう。
「こんなところで命を落としても、良い事はありませんよ?」
それでも戦いを続けようとする者が居れば、ナイフを投擲して攻撃を逸らすなどして牽制、戦闘を中断させるようにします。
土岐野・有人(ファントム・オブ・ザ・シルバースカイ・g02281)が広げた魔力の翼が、飛来した矢を打ち払った。肉薄して杖の一突きを鳩尾に食らわせ弓兵を倒すと、有人はパラドクス『静かなる囁き(サイレント・ウィスパー)』を発動した。
「こんなところで命を落としても、良い事はありませんよ?」
一言告げただけであったが、織りこまれた魔力は有人の声を耳にした兵士達に言葉以上の影響を与える。
「命を大切にし、無理な戦いを避けるようにしなければなりません」
その囁きは、ブリテン軍兵士達がドラゴンへの信仰と忠誠で覆い隠していた生存本能を揺さぶった。戦場の空気に中てられて昂る精神が沈静化し、彼らを兵士からただの人間へと戻していく。
からん、と力の抜けた手から武器が落ちた。戦意という名の鎧を剥ぎ取られた彼らを、命のやり取りへの忌避感と恐怖が襲う。踵を返し、彼らは一目散に逃げ出した。
(「これで、多少は戦いの激化を抑えることができるでしょうか」)
パラドクスを用いたとしても、有人が干渉できるのは千人の内数人でしかない。国と国との戦場においてそれはごく僅かな割合だ。
ブリテン軍の進撃を完全に停止させるためには、やはり首魁たるドラゴンを討つ他にない。
成功🔵🔵🔴
効果1【無鍵空間】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
カドレクス・フェニカルス
悪いが勇者の柄ではないんでな。
魔術師には魔術師の領分がある、その一端を見せようか
アイルランド側が防衛線を組めているのは大いに結構。君達はよくやっている、そのまま指揮官に従いたまえ
上空からの俯瞰、及び敵軍の牽制及び戦線停滞に尽力しよう
目線を引き付けつつ、前進してくる指揮官の狙撃。特に積極的な部隊への攻撃が主になる
説得、牽制、大いに結構。
それを経て尚止まらぬ相手へ振り下ろす刃もまた必要、それだけの話だ
竜への恐怖があるだろう。
戦場での高揚があるだろう。
流血への忌避があるだろう。
蹂躪への歓びがあるだろう。
その幻想を打ち砕く。
天を我が物と傲慢に舞うその化身、悉く打ち据えよう。
協力、連携、共に歓迎。
戦況は膠着し始めていた。
前進を続けるブリテン軍に押され、アイルランド軍はじりじりと後退していたが、徐々にその速度が鈍っていた。ディアボロス達の介入によってブリテン軍の戦力配分に不均衡が生じ、線ではなく点の攻防が主軸になりつつある。
パラドクスの残留効果を利用して上空へと飛び上がり、戦場の様子を窺っていたカドレクス・フェニカルス(ベドグレインの魔人・g03110)は、そろそろ頃合いか、とひとりごちた。
「悪いが勇者の柄ではないんでな。魔術師には魔術師の領分がある、その一端を見せようか」
激しい攻防が繰り広げられている一点を目指して降下しつつ、カドレクスは『光翼輪舞・双(ヴァルキュリアロンド・デュオ)』を発動。飛翔速度を加速させる。
「幾度だろうと巡り回る」
翼の形をした魔力の光をまとい、カドレクスは剣戟の只中へと突っこんだ。旋回する非実体の翼がブリテン軍を薙ぎ払う。
「防衛線を組めているのは大いに結構。君達はよくやっている、そのまま指揮官に従いたまえ」
言い置いて、カドレクスは再び飛翔する。血気盛んなブリテン軍の一団が彼を追い、結果としてアイルランド軍への攻勢が緩んだ。
敵を十分に引きつけたカドレクスは反転し、追撃者を迎え撃つ。
「尚止まらぬ相手へ振り下ろす刃もまた必要、それだけの話だ。……天を我が物と傲慢に舞うその化身、悉く打ち据えよう」
成功🔵🔵🔴
効果1【飛翔】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
アリシア・グレンヴィル
私は勇気ある者、なんて柄ではないですから。その栄誉は、他の復讐者に譲りましょう。その分、一般人の被害を減らすことに全力を注いで。
今すぐにでもドラゴンの元へと駆けたい気持ちもありますが。分かってます。今の私の力では、一人向かったところで歯が立たないことは。だから、ちゃんと仕事をしましょう。この後の、復讐の時間を楽しむために。
一般人とはいえ、ドラゴンに組みしたんです。無傷で帰れるとは思っていませんよね?
大剣の腹を使って、鎧を砕く勢いで振り回していきましょう。ボーリングのように、敵の大群に敵兵を飛ばして。
ふぅ、少しすっきりしました。
(「私は勇気ある者、なんて柄ではないですから」)
そう自認するアリシア・グレンヴィル(亡国の騎士・g00397)は、突き進んでくるブリテン軍に向けて漆黒の剣を構える。
「ドラゴンに与したんです。無傷で帰れるとは思っていませんよね?」
しろがねの髪が翻る。大剣が風を切って唸り、戦闘の兵士を吹き飛ばした。
刃ではなく剣の腹による一撃だ。だが、ディアボロスの膂力によって振り回されるそれは打撃武器として十二分な威力を発揮し、鎧を砕き骨をへし折る。
(「分かってます。今の私の力では、一人向かったところで歯が立たないことは」)
兵士達を相手に立ち回りつつも、アリシアの瞳はブリテン軍の本陣――すなわち、ドラゴンへと向けられている。彼女にとってただの人間など物の数ではない。復讐すべきはクロノヴェーダ、故郷を滅ぼした侵略者のみ。
幾度かの攻防の後、アリシアの周囲は昏倒したブリテン軍兵士で埋め尽くされていた。剣の長さと同じだけぽっかりと空いた空白の中心で、彼女はひとつ息を吐く。
「ふぅ、少しすっきりしました」
だが、その言葉とは裏腹に、青色の瞳の中には鋭い炎が燃えていた。
成功🔵🔵🔴
効果1【避難勧告】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
新堂・亜唯
アイルランド軍を勝たせたい……とはいえ
悪いのはクロノヴェーダじゃないか。やっぱ、人の血がたくさん流れるのは嫌だ
俺は戦場に乱入して、戦いが激しくならないように立ち回ってみよう
俺はちっぽけな子供だ。でも、戦争とはいえ兵士の皆に心が有るなら……
戦場に飛び込んできた子供の訴えを、無視したりしないと思う
だから、戦いはしない
無抵抗で手を広げて、盾としてブリテン軍の前に立ちはだかって、叫んでやる
「ドラゴンの力なんか借りて、他の国を侵略して! 大人の都合で踏みつけられる土地で、親を失った子供は泣くんだ! 分かんねーのか!」
多少攻撃を受けるのは覚悟の上だけど……痛いかなあ
【活性治癒】に期待できればいいなあ……!
戦場に乱入した新堂・亜唯(ドロップダスト・g00208)は、迫りくるブリテン軍に向かって叫んだ。
「ドラゴンの力なんか借りて、他の国を侵略して! 大人の都合で踏みつけられる土地で、親を失った子供は泣くんだ! 分かんねーのか!」
何も持たぬ手を大きく広げ、己を盾とするかのように立ちはだかる。
(「戦争とはいえ兵士の皆に心が有るなら……」)
戦場に飛びこんできた子供の訴えを無視したりしないだろう、という亜唯の願望は、無情にも打ち砕かれた。ブリテン軍の歩みは止まらず、亜唯に向けて次々と矢が放たれる。
(「呼吸を整えろ――!」)
覚悟の上ではあったが、聞く耳も持たず攻撃されるのは堪える。パラドクスでは塞ぎきれない痛みに耐え、亜唯は防御に専念した。
必死に歯を食いしばっていると、不意に攻撃が途切れた。顔を上げると、一人のアイルランド軍兵士が盾を掲げ、亜唯に向かってくる矢を防いでいる。
「こんな所で何してるんだ!? 早く逃げろ!」
盾を掲げた青年が必死の形相で言う。見回せば、アイルランド兵の一団が亜唯を囲むように半円の陣を組み、ブリテン軍を押し返していた。
「ここは僕らが何とかする! だから、行くんだ!」
彼らは皆、決然とした光を目に宿している。その背中に、ドラゴンの咆哮に押し潰されそうな弱さはもうない。
成功🔵🔵🔴
効果1【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
●竜を噛む
アイルランド軍とブリテン軍の攻防は完全に拮抗した。それどころか、ブリテン軍が徐々に押され始めている。
だが、決して油断はできない。ブリテン軍の三枚の切り札――二群の竜鱗兵とドラゴンはいずれも欠けていないのだ。
竜の頭と化した双腕から放たれる魔術でもってアイルランド軍を一挙殲滅すべく、竜腕魔術士達が前進してきている。間もなく、奴らは前線を射程圏内に捉えるだろう。
そしてさらに、ドラゴンの力を与えられた樹木の巨人、樹霊竜鱗兵も控えている。その防御陣を崩さない限り、棘鞭飛竜エリギュラスは無傷のまま力を温存できる。人間同士の戦いが終息しそうになれば奴はすぐさま飛び立ち、その猛威を奮ってアイランドには恐怖を、ブリテンにはさらなる信仰をもたらすだろう。
趨勢は人の手を離れ、ディアボロスとクロノヴェーダの手に委ねられようとしていた。
アオイ・ダイアログ
さて、囮ですし突っ込んで来る敵の相手はしませんとね
士気が高い方が多そうですし、活用させて貰いましょう!
【セルフクラフト】で石を出して上に乗って歌を歌い上げながら索敵して、腕がドラゴンになってる敵を発見次第指差しながら焼きますよ!
あなた方の捜し物はここですよ♪
私はアオイ・ダイアログと申します。覚えて貰う必要はないですけどね!
【未来予測】も使って腕がこちらに向いたらうひゃあとか言いながら反対側に飛び降りて隠れて攻撃をやり過ごします
一体ずつ確実に減らして行きますね
勇気と希望の炎は、ドラゴンの息吹程度で吹き消される程柔くはないんです!
「あなた方の捜し物はここですよ♪」
両腕を異形と化した魔術師を指差して、アオイ・ダイアログ(響き合う言霊の繰り手・g02687)は声を上げた。
あえて姿をさらし、目立つように振舞って見せるのは囮役を自認しているからだ。
「――いたぞ、光る魔女だ!」
「アオイ・ダイアログと申します。覚えて貰う必要はないですけどね!」
不敵に微笑み、アオイは烈火の如き歌声を叩きつける、
「歌い上げるは勇気の旋律、希望の凱歌、熱し迸る情熱を受け止められますか?」
その声に共鳴して兵士達の戦意が昂揚し、一体となった『茜色の衝動』が炎を呼んで竜腕魔術士を焼く。倒れた同胞を気遣う素振りもなく、次なる刺客が現れ片腕をアオイへと向けた。
竜顎から呪毒の風が放たれる一秒前、その攻撃を予測していたアオイは足場にしていたコンクリート塊から飛び降りるが、予測以上に猛烈な風に吹き飛ばされてしまう。
「うひゃあ!」
不可視の風の刃がコンクリート塊を引き裂き、ぼろぼろに腐食崩壊させていく。直撃こそ免れたものの、その呪毒はアオイの身体を確実に蝕んでいた。
だが、アオイは自身が歌う歌のように屈せず立ち上がる。
「勇気と希望の炎は、ドラゴンの息吹程度で吹き消される程柔くはないんです!」
成功🔵🔵🔴
効果1【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV3になった!
多留戸・オポム
オポムは!弱い者をいたぶるやつは大嫌い!
【飛翔】で一般人が危険な場所にひとっとび!
【セルフクラフト】で出現させたコンクリートの立方体を、どちらかの竜のお顔にぶつけたいわ!それが無理なら、けん制と防護壁代わりに竜腕魔術師と一般人の間に置きましょ。
コンクリートに留まって、ノックを3回。
「オポムは大きいお声で人を黙らせようとする方って嫌いだわ!」
腕の竜って気絶したりするのかしら?
興味があるからアッパーカット?っていうの?顎を下から狙うやつ。あれを狙ってねみどりのお友達!
乱戦の中、運悪くクロノヴェーダに遭遇してしまった兵士達がいた。異形の両腕から放たれる魔術は一瞬にして彼らを制圧し、這いつくばらせた。
嘲笑を浮かべた竜腕魔術士が地に伏し呻く兵士達に竜の頭を向け、止めの一撃を繰り出す。
そこに。
「オポムは! 弱い者をいたぶるやつは大嫌い!」
落ちるように急降下してきた多留戸・オポム(ラヴィアンローズ・g02050)と、彼女が現したコンクリート塊が割りこみ、クロノヴェーダの攻撃を遮断した。
「オポムは大きいお声で人を黙らせようとする方って嫌いだわ!」
竜腕魔術士を睨みつけ、オポムは傍らのコンクリートを三度叩く。
「ご機嫌いかが、みどりのお友達。――オポムはここよ!」
三回のノックは『緑夢(ノッキンオンジアース)』の合図。コンクリート塊を割って出現した巨大な根が、盟友たる彼女の敵へと襲いかかった。
鞭のように風を切る根が、右腕の竜頭を下から上へと打ち抜いた。顎を割られた右竜が泡を噴く。続けてもう一本の根が伸びて左の竜を締め上げるや、戻ってきた最初の根が強烈な一撃を魔術師自身に見舞う。
竜鱗兵の三つの頭がほぼ同時に沈黙した。オポムは兵士達を振り返って微笑んでみせると、さらなる危機を阻むために地を蹴って再び飛翔した。
大成功🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】がLV2になった!
効果2【ドレイン】がLV2になった!
土岐野・有人
ブリテン軍が押しているようではありますが、竜鱗兵を何とかしなければいつでもひっくり返されてしまいますね。
先に射程の長い魔術士を何とかしますか…
前線が射程範囲に入る前に、少しでも足止めをするとしましょう。
もちろん、倒してしまってもかまわないのですが。
「目標は…あそこですね。お先に失礼します!」
【天翔ける銀翼の流星】で防御結界を展開して飛翔。敵軍の様子を観察して敵魔術士の位置を確認すると、敵味方が交戦する前線を飛び越えて頭上から魔術士に肉薄します。
「我が結界、その程度の刃では斬り裂けませんよ」
呪毒の風の刃を魔力で浄化、相殺つつ、銀色に輝く魔弾と投擲ナイフを連投して敵を切り裂きます。
空中から戦場の様子を窺っていた土岐野・有人(ファントム・オブ・ザ・シルバースカイ・g02281)は、竜腕魔術士の一団に向けて急加速した。
「……あそこですね。斥力制御フィールド展開。目標に向けて飛翔する!」
『天翔ける銀翼の流星(シューティングスター・オブ・ザ・シルバースカイ)』の名の如く、一条の光となって有人はクロノヴェーダへと肉薄し、無数の魔弾を放って薙ぎ払う。
竜腕魔術士達の反撃。腐食毒を含んだ風が吹き荒れる。その中心で、有人は笑みを浮かべてみせた。
「我が結界、その程度の刃では斬り裂けませんよ」
相殺しきれなかった毒素によるダメージは決して無視できるものではない。だが、あえてそう口にすることで有人は竜腕魔術士の攻撃を自分に集中させる。
攻撃が一斉に途切れた。躍起になって攻め立てた結果、全ての口が息を継ぐ瞬間が重なってしまったのだ。その隙を逃さず有人が投擲した短剣が竜腕魔術士達の喉に突き立つ。
「功を焦るものではありませんよ。魔術士なら、ね」
竜腕魔術士達を打ち倒した有人は周囲を窺った。先刻見て取った通り、こいつらが最後の一団であったようだ。もう足止めを意識する必要もないだろう。
「後は本命のドラゴンだけですね」
先んじてブリテン軍本陣へと向かった仲間達が、護衛達を撃破しているだろう。確信に近い予想を抱き、有人はその場を飛び去るのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【飛翔】がLV3になった!
効果2【ガードアップ】がLV4になった!
谷風・与四郎
ここからが本領というものだ。
さて、『樹霊竜鱗兵』と言ったか。
なるほど、主であるドラゴンのちからを受けた武器を振るい、樹木化の呪詛で汚染するか。
ならば、一般兵たちに近づけさせるわけにはいくまい。
【飛翔】し、【未来予測】によって敵の攻撃を躱す。例え、武器と武器で受け止めたとしても、そもそも俺の得物は刃物でもなければ金属でもない。
そもそもが木材ならばこそ、樹木化の呪詛も意味を為すまい。
パラドクス・神蝕呪刃でもって、『不是刀』に纏わせた風と砂の呪詛でもって刃となし、敵の得物毎、叩き切ろう。
悪いが俺は祝福なんてものは必要ないのでな。
強大な力に振り回されるのは御免だ。道を阻むのならば、斬らせて頂く。
佐島・真己
大きなくせにこそこそしやがって
ならこちらから仕掛けるだけだ
あとは仲間のために仕込みをしておくか
偵察を兼ねて行動
松明を数本用意
火のついた松明を手に持ち木々の陰に気を配りながら移動
【未来予測】で急激に動くものに注意を払う
敵なら飛び退き横合いからナイフで突く
身を屈め攻撃をかいくぐりながら体重を乗せたナイフを刺すなどして攻撃
攻撃時は不屈の炎を使う
松明が消えたら次の松明に不屈の炎で火を付ける
敵がいないことを確認した場合はケルト十字を簡単に彫って味方に知らせる
事前に打ち合わせて知らせておく
安全に移動できる場所を確保することで仲間が安心して迅速に行動出来るようにする
「念入りに我慢強く、次に来る仲間のために」
カドレクス・フェニカルス
成程、巨人狩りといこう。
存分に暴れたまえよ──此方もそうするつもり故
後衛、砲台。以上。
芸術的なまでに踊る彼等に水を差すも野暮というものだ
杖を構え、魔導書を開く。
慣れきったルーティン、詠唱に淀みなど万に一つもあり得ない。
【飛翔】【未来予測】での目標視認、及び回避行動。
奴らの低木を特に狙い片っ端から凍てつかせよう
新堂・亜唯
アイルランドの人たちも勢いづいてくれた……この勢いに乗って、ドラゴンのところまでの道を作る!
俺を守ってくれた人たちを、今度は俺が……
いや、俺たちが守るんだ!
あいつの武器を喰らうと樹木になっちまうのか……
防御して耐えながら、ってのは厳しいかな。なるべく回避を念頭において行動したいね
仲間の残留効果【未来余地】を使えば、敵が攻撃に移る気配を感じ取ることができるはずだ……
パラドクス【破軍衝】を使って、衝撃波を撃ち出して距離をとりながらの攻撃
ネメシス形態の力を乗せて使えば、図体のデカい敵だってぶっとばしてやるさ!
手の届く範囲から、確実に仕留めて行こう!
アイルランド軍の優勢へと徐々に戦況が傾いていく中、干戈交わる前線を越えてドラゴンが座すブリテン軍本陣を目指すディアボロス達がいた。
「ドラゴンの護衛役は『樹霊竜鱗兵』と言ったか」
木の幹に刻まれた十字の文様を辿りつつ、谷風・与四郎(風葉去・g03813)が言った。どうやらブリテン軍は上陸地点にほど近いこの林の中を橋頭保と定めているらしい。
「なるほど、主であるドラゴンのちからを受けた武器を振るい、樹木化の呪詛で汚染するか」
であるならば、この一帯で比較的植物の多いこの場所を本陣としているのも頷ける。木を隠すには森の中との箴言の通り、樹霊竜鱗兵を伏兵として置くに最適な環境だろう。
「大きなくせにこそこそしやがって……だが、見つけたぜ」
林の奥から姿を現した佐島・真己(暗闇の中の光・g01521)が仲間達を見回す。斥候を買って出て先行していた彼がわざわざ戻ってきて報告するということは、いよいよ会敵が近いということだ。
「アイルランドの人たちも勢いづいてくれた……この勢いに乗って、ドラゴンのところまでの道を作る!」
遠くからかすかに聞こえる戦場の音に耳を傾け、新堂・亜唯(ドロップダスト・g00208)は拳を握る。
「俺を守ってくれた人たちを、今度は俺が……いや、俺たちが守るんだ!」
亜唯の気炎に、与四郎も頷いて得物の柄に手をかける。
「ああ、兵たちに近づけさせるわけにはいくまい。ここからが本領というものだ」
「奴らはまだ戦場に向かう素振りを見せてない。ならこちらから仕掛けるだけだ」
真己が応じ、偵察で得た敵陣の概要を伝えていく。それを聞き終え、カドレクス・フェニカルス(ベドグレインの魔人・g03110)は皆に告げた。
「では、巨人狩りといこう」
居並ぶ樹霊竜鱗兵の守備陣に向けて、燃える松明を持った真己と不是刀を手にした与四郎が駆けていく。
最前列の竜鱗兵が武器を振り上げた。斧と棍棒を融合させたようなそれは見た目こそ原始的ではあるが、打撃力と樹木化の呪詛で敵を圧殺するだろう。
「生憎、俺の得物は刃物でもなければ金属でもない。そもそもが木材ならばこそ、樹木化の呪詛も意味を為すまい」
与四郎が疾走の途中で跳躍。皆が連ねたパラドクスの残留効果を得て飛翔へと転じ、樹霊竜鱗兵へと肉薄する。
「道を阻むのならば、斬らせて頂く」
青い刀身が砂嵐をまとう。鋼でも刃でもない不是刀を玉散る刃と化さしめる『神蝕呪刃』のパラドクス。聖剣にも比肩する一閃が垂直に奔り、斧ごと樹霊竜鱗兵の腕を断ち割った。
「悪いが俺は祝福なんてものは必要ないのでな。強大な力に振り回されるのは御免だ」
ずしん、と地響きを立てて倒れる竜鱗兵。防衛線に空いた一穴を埋めるべく、別の樹霊竜鱗兵が進み出る。
「だが、無限に湧いてくるわけじゃないだろう」
その足元には、すでに真己がいた。掲げた松明が激しく燃え上がり、逆の手に握られた短剣が炎を受けて煌めく。
「念入りに我慢強く、次に来る仲間のために」
樹霊竜鱗兵が呼び出した木々の阻塞を松明で打ち払い、真己は竜鱗兵の急所へと短剣を突き立てる。
「要するに、諦めないってことだ」
その信念がパラドクスによって炎に変わる。『不屈の炎』の名の通り、何人にも消せない火炎が短剣から噴出し、樹霊竜鱗兵の体を内部から焼き尽くした。
炎に巻かれて倒れる仲間の残骸を、樹霊竜鱗兵は躊躇いもなく打ち壊した。火種を破壊して延焼を防ぐ乱暴だが確実なやり方。カドレクスはふっと息を吐いて口の端を曲げた。
「存分に暴れたまえよ──此方もそうするつもり故」
その手は既に杖を構え、魔導書のページを繰っている。淀みなく紡がれるのは、飽きさえ覚えるほど幾度となく繰り返した『アイスエイジブリザード』の呪文。
「片っ端から凍てつかせよう
渦を巻いて、吹雪が樹霊竜鱗兵に襲いかかる。血潮なき樹皮が瞬時にして氷結し、ぴしりとひび割れ砕け散る。
自明すぎる結果を見届けることなく、カドレクスは次の詠唱を開始していた。最も得意とする後衛の砲台役。カドレクスが己に課し、期するのはただそれだけであった。
「今の俺なら、敵が攻撃に移る気配を感じ取ることができるはずだ……」
仲間達と自分が連ねてきた力の高まりを、亜唯は感じていた。一秒先の未来を観測する力だけではない。より多くの、より強い力が彼らの一挙手一投足によって生み出されていくのだ。
予測の通りに地を蹴る。一秒前まで自分がいた場所に叩きつけられる竜鱗兵の一撃。亜唯はパラドクスの連なりが決して偽りでないことを、そして勝利を確信した。
「手の届く範囲から、確実に仕留めて行こう!」
まっすぐに拳を突き出す。ただの拳撃であれば届くはずのない距離。だがしかし、その拳はただの拳ではない。
「どんなに図体のデカい敵だってぶっとばしてやるさ!」
撃ち出した正拳から衝撃波が放たれる。砲弾の如きそれは樹霊竜鱗兵の胴を直撃し、貫いて風穴を空けた。
樹霊竜鱗兵の防御陣が乱れ崩れ始める。この機を逃さず一挙撃滅せんと、ディアボロス達はさらに攻勢を強めていった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【腐食】がLV2になった!
【熱波の支配者】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
【エアライド】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV5になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV2になった!
【ガードアップ】がLV5になった!
●怒りの棘鞭飛竜
戦場の上に広がる青空に、エリギュラスが羽搏く。
ディアボロス達の攻勢を受けて防衛線の壊滅した本陣から飛び立った飛竜の瞳は怒りに燃えていた。
なぜ、ドラゴンに歯向かうヒトがいるのか。
なぜ、ドラゴンの加護を与えたはずの竜鱗兵共が敗けたのか。
沸き立つ憤怒をこめて、エリギュラスは咆哮する。
空を揺らし地を震えさせる竜の声が、再び響き渡った。
多留戸・オポム
ドラゴンが飛び立ちましたわ!
【避難勧告】で両軍の一般人兵は逃げてはいるでしょうが、ドラゴンはひと飛びで無意味にしますもの。
彼らを無事に逃がすためにも
こちらから!
飛んで行って迎え撃ちましょう!
【未来予測】でドラゴンの攻撃を搔い潜りながら【飛翔】で空中戦
天使の輪を輝かせ、同じ輝きの光の輪をドラゴンに数多おみまいいたします!
自分より、弱くて愚かだと思っていた者にあなたは斃されるのですわ
それが、奪うことばかりのあなたの最期!
「ドラゴンが飛び立ちましたわ!」
蒼穹をよぎった影を見上げ、多留戸・オポム(ラヴィアンローズ・g02050)は声を上げる。
連ねてきたパラドクスの影響もあり、前線から離れた彼女達の周囲にはディアボロスとクロノヴェーダ以外の姿はない。だが、相手は空中を自在に飛び回る。距離の防壁は決して盤石なものとは言えない。
「ドラゴンはひと飛びで無意味にしますもの。……こちらから! 飛んで行って迎え撃ちましょう!」
地を蹴って、オポムは宙に飛び上がった。広げた翼で風を捕まえ、残留効果の後押しも受けて急上昇。牙を剥くエリギュラスへと果敢に挑みかかる。
「脆弱にして蒙昧なるものよ、お前達がいかに足掻こうと、我らの王国は揺らがぬ」
嘲笑の色を含んだ言葉が投げかけられる。オポムはきっ、とエリギュラスを睨み返した。
「自分より、弱くて愚かだと思っていた者にあなたは斃されるのですわ」
彼女の頭上で、光輪が輝きを増す。同時に、同じ輝きを放つ光の輪がオポムを囲むように出現した。
「それが、奪うことばかりのあなたの最期!」
回転する光輪が一斉に放たれた。エリギュラスが振るう棘触手を潜り抜けて迫り、竜の顔面を直撃。その右目を切り裂いた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV4になった!
効果2【ガードアップ】がLV6になった!
佐島・真己
相手は空にいる
なら、相手よりも高く飛べる瞬間を見極めて一撃で叩く
覚悟を決めてな
太陽を背に竜と向き合う
後方からじっと竜を観察し攻撃を避けながら機を窺う
その間に弱点も探す
【未来予測】を使い仲間の攻撃などで竜がバランスを崩す瞬間を見極め狙おうとする
その機を感じたら【飛翔】で躊躇わず一気に飛び上がり【エアライド】で空を蹴ってギリギリまで高さを稼ぎ一気に降下しながら【切り開く鉄の意志】を使いナイフで弱点に突き刺す
弱点がわからないときには目か頭を狙う
攻撃するときは避けることを考えず一振りのナイフのように敵を倒すことだけを考える
「この一撃はこの世界を変えるための小さな一撃に過ぎない
ただ諦めずに続けるだけだ」
佐島・真己(暗闇の中の光・g01521)の視線の先で、片目を失ったエリギュラスがぐらりと傾いだ。予測通りのタイミングで、真己は跳躍する。
「……今だ!」
飛翔。そして宙を蹴りさらに加速、上昇。一息の内に飛竜よりも高い空へと翔け上がっていく。
「この一撃はこの世界を変えるための小さな一撃に過ぎない」
一瞬の静止。次の瞬間、真己は放たれた矢の如くエリギュラスへと向けて急降下した。
「ただ諦めずに続けるだけだ」
クロノヴェーダを倒し、奪われた歴史を自分達の手に取り戻すまで、何度でも。
「壁の向こうへ」
回避は考えない、必要ない。ただ、刺し貫くひとつの刃となればいい。真己の心を占める『切り開く鉄の意志』が、因果さえも捻じ曲げるパラドクスとなってエリギュラスに襲いかかった。
気息と同時に突き出されたナイフが、竜の鱗をも易々と貫く。棘鞭飛竜の背、右の翼の付け根。飛行能力を支える部位に痛打を受け、エリギュラスの翼が一瞬動きを止める。
真己は竜の背から跳躍し、離脱する。エリギュラスは何とか体勢を立て直したようだが、翼は動きが鈍り、高度を維持できなくなったのは明白であった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【建造物分解】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV6になった!
加奈氏・コウキ
かつて刻逆により、故郷と家族を存在ごと消された彼の恨みが生み出す復讐の意思が、投げ槍である「ジャベリン」を出現させ、敵へと投げつけるパラドクス「復讐の刃」にて攻撃。
敵の攻撃&反撃で予想される「飛竜返し」対策について。
高速急降下→触手による一撃→即座に急上昇離脱の流れの中で。
触手による一撃を放ってくる直前、その触手の動きを見切り、攻撃を放つように行動。
または触手による一撃を放った直後、急上昇する前に攻撃を放って阻止しようとする。
直前がダメな場合は直後と、臨機応変に対応しながら戦闘を行う。
「クロノヴェーダは全て殺す。貴様も殺す。覚悟しろ。」
冷静に殺意を膨らませ、静かに言い放つ。
味方連携重視。
加奈氏・コウキ(妖一刀流皆伝・g04391)は、怨嗟に満ちた目で上空のエリギュラスを睨む。
「クロノヴェーダは全て殺す」
故郷、そして家族――人類史改竄術式『刻逆』がコウキから奪っていったものは今更数えるべくもない。膨らんでいく憎悪が急速に温度を下げ、鋭く具現化する。
「貴様も殺す。覚悟しろ」
パラドクスによって現れた一本の槍を手に、コウキは殺意も露に呟いた。その強烈な戦意を感知したのか、エリギュラスが急降下攻撃の体勢へと移る。
飛竜が加速し、回避行動が取れなくなる速度に到達する瞬間を見極めて、コウキは手にしたジャベリンを投擲した。宙を裂く投槍がエリギュラスの背に突き刺さる。ドラゴンの勢いが僅かながら削がれ、絶好のタイミングからやや遅れて降下から攻撃へと移行した。
コウキは前方へと身を投げ出した。次の瞬間、エリギュラスの触手が叩きつけられる。
肩口に痛み。コウキを掠めた触手が地面に傷跡を刻む。起き上がると、飛竜は翼を翻し上昇に転じるところだった。
鮮血の溢れる傷を手で押さえ、コウキは飛び去るエリギュラスを睨む。この攻防はお互い痛み分けといったところだろう。だが、奴に向けられた復讐の刃は彼のものだけではない。
成功🔵🔵🔴
効果1【操作会得】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
アオイ・ダイアログ
……いや特色なのは分かるんですが、ドラゴンなのに棘鞭以外は飾りなんですか?
走るより【飛翔】した方が速いですね!
【未来予測】と合わせて棘鞭を回避しつつ、灼熱の勇気を味わってもらいましょう♪
声が届く限り逃がしませんよ?
さあさあ残る脅威はあなただけ
人の勇気は止め処なく、人の希望は曇りなく、勝利の渇望は果てしなく
聞いてごらんよ鬨の声、恐怖は消え失せ、絶望は尻尾を巻いて逃げ出した
なのであなたはお役御免、勝利の美酒を開ける為、そろそろ墜ちて下さいな
全身焦げ付くその熱は、人があなたを克服した証です
では、お覚悟!
必要ないかもですが、もし倒せたならマイクを出して勝鬨を上げましょう
この戦、アイルランドの勝利です!
「声が届く限り逃がしませんよ?」
上昇するエリギュラスを、アオイ・ダイアログ(響き合う言霊の繰り手・g02687)が追撃する。
「さあさあ残る脅威はあなただけ。人の勇気は止め処なく、人の希望は曇りなく、勝利の渇望は果てしなく」
アオイの喉から溢れ出す歌声が、戦意と戦火をもたらすパラドクスとなって飛竜に襲いかかる。
「聞いてごらんよ鬨の声、恐怖は消え失せ、絶望は尻尾を巻いて逃げ出した」
巻き起こる炎を振り切ろうと、エリギュラスが加速。だが、アオイの歌はまだ届く。
「なのであなたはお役御免、勝利の美酒を開ける為、そろそろ墜ちて下さいな」
回避できないと悟り、エリギュラスが反撃に転じる。宙を裂いて振るわれる触手。だがそれは、アオイの予測通りの軌道でしかない。
「ドラゴンなのに棘鞭以外は飾りなんですか?」
反撃の鞭を躱し、アオイは最後のフレーズをエリギュラスに向けて叩きつけた。
「全身焦げ付くその熱は、人があなたを克服した証です」
一際大きな火炎球がエリギュラスを直撃、炸裂。砕けた棘の欠片が飛び散る。
「この戦、アイルランドの勝利です!」
確信をこめて、アオイは宣言した。
大成功🔵🔵🔵
効果1【勝利の凱歌】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】がLV7になった!
土岐野・有人
アドリブ連携歓迎。
竜種と戦うのは初めてですが、怯んではいられませんね。
「いざ、勝負!」
相手は飛行していますし、こちらも空中で迎撃しましょう。
地上に居て周りの兵士を巻き込むのも避けたいですし。
「空中戦はそれなりに得意なんですよ」
マントをひらりと翻しながら、銀翼と虹のエンジェルハイロゥを輝かせて飛翔します。
距離があると避けられるかもしれませんし、残像攻撃も見極める必要があります。障壁を展開しながら敵の攻撃をギリギリまでひきつけ、カウンターを狙いましょう。
「地に落ちよ、邪な竜よ!」
大気中の魔力を手の中に集めながらタイミングを計り、銀の槍と為して発動台詞と共に【星天に輝く銀光の槍】を敵に投げつけます。
全身に傷を負った棘鞭飛竜が、死に物狂いで反撃を繰り出してくる。満身創痍とはいえまだまだ油断はできないと、土岐野・有人(ファントム・オブ・ザ・シルバースカイ・g02281)はより慎重に攻め手を構築することにした。
「空中戦はそれなりに得意なんですよ」
マントを翻して襲いくる棘鞭を回避、あるいは魔力の障壁で受け流す。障壁と竜の棘が接触して奏でる甲高い音が、手負いの竜が容易い獲物ではないことをを物語っていた。
だが、それは有人の目論見の内である。エリギュラスの猛攻が自分だけに向いていることを確認した彼は防御と並行して掌中に魔力を集中させていく。
「地に落ちよ、邪な竜よ!
銀の翼と虹色の光輪が一際強く輝いた。有人が掲げた手の内、集束された魔力が銀の光の槍を形作る。
「星の光を束ね、疾く走れ、銀の流星!」
有人が『星天に輝く銀光の槍(シルバーライト・イン・ザ・スターリィスカイ)』を投げ放った。大気中の魔力から鍛造された光槍は竜の鱗でさえも貫き、エリギュラスの体に更なる傷を刻む。
苦し気な咆哮。そしてついに、棘鞭飛竜は失墜した。
大成功🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】がLV3になった!
効果2【ドレイン】がLV3になった!
新堂・亜唯
ようし、護衛は抜けた……
残るはお前だけだ、エリギュラス!
仲間が積み重ねてくれた【飛翔】の残留効果
こいつを使えば俺でも空中戦が出来る……この拳が届く距離に持ち込める、ってことだ!
できれば、流れ弾が兵士に当たっちまわないよう、エリギュラスよりも高い硬度に位置取りたい
続けて【未来予測】を使いながら、敵のソーンスコールのタイミングを測りつつ【エアライド】で空中を蹴って避け、懐に潜り込む
拳の届くところまで近づければ、そこからは俺の距離だ!
ネメシス形態で強化された威力を込めて
俺が放てる最大威力の突き……【螺月流・徹拳】をブチこんでやる!
「今なら……この拳が届く距離に持ち込める!」
新堂・亜唯(ドロップダスト・g00208)は地を蹴った。ディアボロス達が連ねたパラドクスによって改竄された世界では、翼なき彼の身にも飛行能力が与えられている。
宙を翔け、亜唯は落下してくるエリギュラスへと迫る。接近に気づいたドラゴンが翼を羽搏かせ、無数の棘を射出して迎撃しようとするも、亜唯は空を蹴って方向転換。
弾幕を潜り抜けようとする亜唯に向かって、エリギュラスがさらに棘弾を発射。その内ひとつが亜唯の額を掠めた。
「……っ! けど、抜けた! ここはもう俺の距離だ!」
流血を振り払い、亜唯はかっ、と目を見開く。空中においても変わらぬ構え――全身の膂力を増幅し、そしてそれを一点に集中して放つ一撃。
「螺月流……」
拳を撃ち出す瞬間、亜唯の姿に彼ではない何かの影が重なる。それは、命を賭しても復讐を成そうという意志がもたらす、真の力の片鱗。
「徹拳!!」
鋭い拳打がエリギュラスの胴へと吸いこまれていく。竜の巨体をも震わす衝撃。ドラゴンの顎から血がこぼれる。
「剛打徹拳、遍く世界を穿つ……ってな!」
にっ、と口の端を吊り上げる亜唯。その視線の先で、エリギュラスが地に叩きつけられた。
成功🔵🔵🔴
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV4になった!
カドレクス・フェニカルス
時間だ。
竜狩りの時間だ。
共に並ぶ者に、嘗ての槍や剣が見えないことは、ほんの少しばかり──
……感傷など、柄でもないな。
念の為【避難勧告】にて周囲の一般人は軍勢を問わず離れるように促しておく
光輪、魔力翼を展開のうえ【飛翔】【未来予測】にて空中戦を行う
攻撃が向いた場合は【エアライド】で宙を蹴っての回避を行おう
触腕。棘。主要攻撃手段は2種と判断。
さぁ、鴨撃ちといこう
迎撃、初動潰し、攻撃相殺最優先。
我が物顔に空を覆う者よ。
今日が終わりだ。今日で終わりだ
よろめきながらも、エリギュラスは立ち上がり再び翼を広げた。飛び立とうとした時、竜は気づく。自らを見下ろす影があることに。
「時間だ。竜狩りの時間だ」
カドレクス・フェニカルス(ベドグレインの魔人・g03110)は呟いて、自らの左右に視線を走らせた。そこに、かつて見た鉄の輝きはない。
(……感傷など、柄でもないな)
ふっ、と息を吐いて、カドレクスはエリギュラスへと杖を向けた。周囲の空間が歪み、他のディアボロス達が攻防を繰り広げている間に生成し待機させておいた魔力の光球が姿を現す。
「さぁ、鴨撃ちといこう」
そのひとつひとつがカドレクスの槍であり、剣だ。全ての切っ先は既に、エリギュラスへと向けられている。
「征け、那由多の彼方までも。遮るものなどありはしない」
その言葉と共に、一斉に光弾が降り注いだ。カドレクスが思い描いた通りに、寸分の重複もなく連続着弾。エリギュラスの棘鞭を、翼を、胴を穿ってていく。
「我が物顔に空を覆う者よ。今日が終わりだ。今日で終わりだ」
最後の一発が放たれ、エリギュラスの左目を貫いた。
長く尾を引く断末魔を遺して、棘鞭飛竜が斃れる。そのあり得ざる光景を目の当たりにしたブリテン軍は戦意を喪失し、奇跡の勝利に沸くアイルランド軍に蹴散らされていった。
兵士達の勝鬨が響く。故郷を護り抜き勝利を得た歓呼の輪の中に、しかし竜殺しを成し遂げた勇者達の姿はなかった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【エイティーン】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV5になった!