リプレイ
マリアラーラ・シルヴァ
学園は芸術力正義だから
モデルを作品の構成品としか考えてなくて
切り取れる美しさしか見てないみたい
そんな勝ちたがり芸術ばかりだから
センパイは衣装と高め合うように魅力を引き出したいって
素敵な事を思い付けたんだと思うの
そう称賛しつつセンパイが必要なのってスカウトするよ
マリアは芸術競争に敗れ
楽器や筆を片付けちゃった先輩達を集めて
先生達に見せつける作品にしたいと思ってるの
敗れた作品だって
他の作品と高め合えば一際強い輝きを放つようになるもの
普通なら纏まらないよね
でも中心に共に高め合おうって
芸術の理念を体現するマドンナが居てくれれば
きっと成功するよ!
新宿島ファッション誌とか見せながら
仲間の衣装案を後押しするね
●未知なる芸術を求めて
淫魔学園に潜入したマリアラーラ・シルヴァ(コキュバス・g02935)は、悩めるモデルの女性に話しかける。
「学園は芸術力正義だから、みんな、勝ちたがり芸術ばかり。モデルを作品の構成品としか考えてなくて、切り取れる美しさしか見てないみたい」
彼女たちは、自分が作ったものが一番! という自信に満ち溢れる生徒たちを眺めながら、意気投合し、
「マリアなら、お姉さんにもっといい服を考えられるのに」
素敵な衣装とモデルとしての魅力を高め合おうとする女性に手伝ってほしいのだと、マリアラーラは彼女をスカウトする。
「それで、あなたの考える服はどんなものなの?」
女性の問いに、マリアラーラは首を横に振り、
「これからみんなで考えるの」
たくさんのアイデアの中から、女性と服の魅力を最大限に引き出せるものを作るのだと、微笑んだ。
そうして集められたのは、学園で日の目を見ることがなく、くすぶっていた人たち。
マリアラーラはそんな彼らに、先生たちを見返すような作品を、みんなで作ろうと提案する。
「一度敗れた作品だって、他の作品と高め合えば、一際強い輝きを放つようになるもの」
彼女のアイデアに乗った生徒たちは、それぞれが思うままにアイデアを出し始める。
「……本当に、まとまるのかしら」
女性は不安そうに彼らを見つめるが、
「中心にお姉さんがいれば大丈夫なの」
彼らのアイデアから自分にあうと思うものを選び出すことで、様々なアイデアが彼女をより魅力的にするはずだと、マリアラーラは彼女を後押しして、
「マリア、服の本を持ってきたの。これも参考にして?」
新宿島から持ってきた、彼女たちにとっては未知のファッションに、
「ちょっと、なにこれ?」
女性は、そして周囲の芸術家たちは釘付けとなるのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【書物解読】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
瓜生・コウ
誰も着たことのない服か、いいぜ、オレもこのタッパだからファッションの選択肢が少なくてな、着たい服のデザインを自分で起こしてデザイナーに頼んだこともある(元上流階級です)。自分で作るのは難しいかもしれないが、ここには芸術家の卵が集まってる、それなら面白いデザインを提示できればノってくるヤツもいるかもな。
まずコンセプトを考えよう、彼女の女性的な肢体に惹かれるものは多かろうが、それを引き出すのではなくあえて男性的な…胸を押さえて…鳥はどうだろう、翼をモチーフにしてシルエットを逆三角形に近づけて…カラーは青、幸運の鳥だ…そして…けっこう楽しくなってきたぜ。
「誰も着たことのない服か」
時代を大きく先取りした服の数々に驚く女性たち。
彼女にそう言いながら、瓜生・コウ(〈森の魔女〉・g07388)は、
「オレもこのタッパだから、ファッションの選択肢が少なくてな」
ファッション雑誌を手に取って、目的のページを探し始めた。
女性としては比較的長身なコウは、同じように長身の女性に向いた服装が並ぶコーナーをめくりながら、
「まずコンセプトを考えよう」
そう言って、具体的な提案を始めた。
「アンタなら、その女性的な肢体を活かした魅力もアピールできるだろうが、今回は敢えて、男性的なイメージにするのはどうだろうか?」
ベースとなるのは、この時代でも原型は現れ始めていた燕尾服。
鳥をモチーフとして描かれるデザインは先進的なものであり、周囲の芸術家たちの心を刺激する。
「そして、色は青。空のような色だ」
コウもアイデアを形にしながら楽しくなってきて、笑みを浮かべながらデザインに没頭する。
「なあ、ここはこうしたほうが良くないか?」
「そっちの方は、こういうのはどうだろう」
「いやいや、それはあっちの案のほうが……」
すると、先輩たちも負けじと数多くのアイデアを口にして、1着の服に、次々とアイデアが詰め込まれていく。
「流石だな」
かつて、着たい服のデザインを自分で起こしてデザイナーに頼んだこともあり、こういう作業には自信のあったコウは、彼らの発想にいい意味で驚きながら、負けじと最高の服のためのアイデアを出し続けるのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
シアン・キャンベル
芸術――ふむ。私の脳内に蔓延る諸々は鮮やかと謂うよりも泥溜りだが。しかし。掬ったものは実に美しい、石なのだろう
或いは意思、意志の光輝。嗚呼、先輩(アナタ)――私は先輩(アナタ)に外套(まと)ってほしいのだ。それはキュートと謂うよりもクール。カッコイイと表現すべき輪郭だ
黒をベースとしたものが好ましい。短いものよりも長めの衣だ。よろしい。見えない事で『想像』を掻き立て、素晴らしく思える先輩(アナタ)の完成だ。何、不満な点がある?
それは先輩(アナタ)が『綺麗』な故だ。活かす事も難しいのだろう。ならば――繰り返し、作り、試すのみ
悦ばしい――この芸術性(アート)は学園内で噂になるだろう
脳味噌に響き渡る!
長い時間をかけてアイデアが話し合われるのを、女性は期待半分、不安半分で見つめていた。
「芸術――ふむ。私の脳内に蔓延る諸々は鮮やかと謂うよりも泥溜りだが」
そんな彼女に、シアン・キャンベル(妖蟲・g01143)は話しかけ、
「しかし。掬ったものは実に美しい、石なのだ」
彼らの手によって洗練されていくデザインを、素晴らしいと称賛する。
「嗚呼、先輩――私は、私たちは先輩に外套ってほしいのだ」
そして、いつの間にか用意した、彼らのデザインそのものの服を取り出し、彼女に披露した。
女性らしさを強調せず、クールで格好いいを体現したその青い服は、
「これも先輩の女性的な魅力を最大限に引き出すだろう」
一見、長い丈のズボンや露出を避ける構造で、彼女を男性的に見せてしまうかもしれない。
だが、彼女の身体を敢えて隠し、見えない事で『想像』を掻き立て、より魅力的に見せることになるだろうとシアンは予言する。
「それは先輩が『綺麗』な故だ。先輩の魅力は、この服でも隠しきれない」
シアンの言葉に誘われるまま、服に袖を通す女性。
「……」
周囲の芸術家たちは、その姿に目を奪われ、
「すごい……」
至高の芸術がここに完成したことを、全員が疑わなかった。
「この芸術性は学園内で噂になるだろう」
シアンの言葉通り、彼女たぢが作り上げた芸術は学園内での話題をかっさらい、
「本当にありがとう。お陰で壁を超えられた気がする」
女性はディアボロスたち、そしてアイデアを出し合った先輩たちにお礼を言って、全員でバーバラ先生の授業を受けに来ないかと誘う。
「それでは、参ろうか」
シアンは仲間たちと目を合わせてから大きく頷いて、問題の授業へと潜入する。
「服は脱がせてなんぼネ! さあ、脱ぐのヨ! 脱いだらアナタは凄いノ!」
だが、そこで待ち受けていたのは、そう叫んでモデルの女性たちの服を脱がせ、自分色に染めようとするバーバラ先生と、
「くっ。わ、私、は……」
ようやく手にした服を脱ぎたくないと強く願いながらも、抵抗できずに服に手をかけようとする女性の姿だった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【現の夢】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
マリアラーラ・シルヴァ
共闘アドリブ歓迎
ベーダ先生を
この服の芸術性を見て脱げって
先生失格じゃない?って怯ませといて
ファッションショー(儀式)を始めるよ
一緒に来た先輩達の生演奏や人類讃歌や舞踊を背に
マリアが齎すのはパラドクスによる美しい黄金神殿
更に衣装にも服飾を重ね
お姉さんは男女の別を超え神性へ進化するの!
生徒の芸術力
パラドクスでの儀式化
そして美の集束点(お姉さん)
学園の全てで高め合った究極は芸術のバベル
美意識という共通言語で神へ至るための挑戦
その所業を許さぬのなら
全知全能の美を見せてみろという咆哮(殉教)だよ
芸術力正義な学園で
芸術センス無い先生の授業なんて放って共に神へ挑もう?
なりかけ先輩の力も必要なのって説得するね
●美を示すファッションショー
「この服の芸術性を見て、脱げ。って、先生失格じゃない?」
生徒たちに脱衣ショーをさせようとするバーバラに、マリアラーラ・シルヴァ(コキュバス・g02935)は強い言葉で脅しをかける。
「そ、そんなこと知らないヨ!」
マリアラーラのものすごい剣幕に、バーバラはびびり症を発症して後ずさりながら、声の主が小さな女の子であることに気づいて、恐る恐る強気に戻る。
「これから、ファッションショーを始めるよ」
その間に、マリアラーラは先輩たちに声をかけながら、薄暗い教室を、眩い光で照らされる黄金神殿の大広間に変え、
「服も楽器もマリアが用意するの。先輩たちはそれを着て、美しく歌い踊って欲しいの」
淫魔になりかかっている彼らを強引に呼び戻そうとする。
「……ううっ」
先輩たちは朦朧とした意識の中でも、これまでの努力が身体に刻まれており、無意識のうちに服や楽器を手に取って、ファッションショーを盛り上げようと動こうとしていた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!
シアン・キャンベル
強引な奴は何で在れ『嫌われ』『省かれ』マイナス面に堕ちるものだ。腹立たしいほどの『仇』だな。のたまう輩は焼かねば成らない
しかし――嗚呼、先輩。その脳(ざま)では淫魔の類だ。自らで洗脳(くさり)を壊さねば元には戻れない。手助けするぞ、全ては芸術性の為だ
アイデア――此度は応用編だ。先輩等の脳味噌をこねこね、正気に直(もど)して魅せよう。浄化するのだ。要らない部分はちょっとだけの味見
うむ。凄まじい甘さだ。甘ったるくて反吐が出る。素早く解放してやろう
膜、捧ぐは運命へ
さて。あとは先生(あれ)に何かしら告げてやろうか
貴様は腐れている。最早、喰うにも値しない脳味噌(シナプス)だ
潰してやるとも、嗚呼、忌々しい
「はい止め止めヨ!」
だが、その動きはバーバラが手をたたく音とともに止められ、先輩たちは再び淫魔に傾きかける。
「強引な奴は何で在れ『嫌われ』『省かれ』マイナス面に堕ちるものだ」
問答無用で自分の意のままにしようとするバーバラに、シアン・キャンベル(妖蟲・g01143)はため息をついて、
「腹立たしいほどの『仇』だな。のたまう輩は焼かねば成らない」
鋭い視線でバーバラを睨んだ。
「ひぃっ!」
すると、バーバラはまたも怯んで、シアンから距離を取って隠れるようにしゃがみ込む。
「――嗚呼、先輩。その脳では淫魔の類だ。自らで洗脳を壊さねば元には戻れない」
シアンは彼女を深追いはせず、淫魔になろうとしている先輩たちの方を向いて、
「手助けするぞ、全ては芸術性の為だ」
彼らが淫魔化の呪いから解けるよう、一人ずつ頭を鷲掴み、ぐねぐねと揉むように撫でる。
「私が正気に直して魅せよう。浄化するのだ」
そう言いながら、シアンは先輩たちの脳のいらない部分をちょっとだけ味見しつつ、彼らの思考を空っぽにしていった。
「また余計なことヲ……」
バーバラはその行動を邪魔しようとするが、
「貴様は腐れている。最早、喰うにも値しない脳味噌だ。潰してやるとも、嗚呼、忌々しい」
その度に、シアンはバーバラの脳味噌をどうにかしてやるぞと脅して怖がらせることで、先輩たちが洗脳を解く時間を稼いだ。
大成功🔵🔵🔵
効果1【現の夢】がLV2になった!
効果2【ロストエナジー】がLV2になった!
渕上・澪乃
服は脱がせてなんぼ?
それは少し聞き捨てならないね。
一応モデルをやっている身として言わせてもらうけど、モデル側にだって着たい服を選ぶ権利がある。
それを無視してただ自分の思い通りにしようなんて傲慢にも程がある。
そんな強引な事をしたって良い作品が出来るはずないよ。
本当に芸術家なの?
先輩、思い出してください。
貴女は脱がなくても魅力的なんでしょう?
自分の好きな服を着てもいいんですよ
「服は脱がせてなんぼ? それは少し。いや相当聞き捨てならないね」
渕上・澪乃(月の番人・g00427)はバーバラの言葉に強い嫌悪を覚え、
「一応モデルをやっている身として言わせてもらうけど、モデル側にだって着たい服を選ぶ権利がある」
自分の思い通りにしようとする彼女の傲慢さを指摘する。
「先輩、思い出してください」
澪乃は美しい服に身を包み、今はうつろな目をしているモデル志望の女性の耳元で囁きかけ、
「貴女は、脱がなくても魅力的なんでしょう?」
優しい言葉で彼女のプライドを取り戻させようとする。
「好きな服を着ていいんですよ」
更に続けられた言葉に、女性はふっと意識を取り戻し、
「ええ。そうね。私の魅力はこの服とともにあるの」
澪乃にはっきりと告げてから、他の先輩たちに向け、ファッションショーを始めましょうと声をかけ、彼らは次々と洗脳から抜け出していく。
「モデルの魅力を生かさず、強引な事をしたって良い作品が出来るはずないよ」
先輩たちが正気に戻って慌てるバーバラに、澪乃は冷たく言い放ち、
「……本当に芸術家なの?」
彼女の存在自体を否定するような一言を、本心から発した。
「そうだよね。芸術センス無い先生の授業なんて放って、共に美の神に挑もう?」
そして、マリアラーラのその言葉がトドメとなり、先輩たちは美を追い求める、元の人間の姿に戻る。
「むきーッ! もう、終わりヨ! 授業も、学園も終わり終わり終わりィーーー!」
バーバラが行う淫魔化は失敗に終わり、顔を猿のように赤くして、地団駄を踏むのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【士気高揚】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
桐生・椿
(サポート)
あーしも戦わせてもらうからね! もうイツメンなくすの絶対やだ! 皆がイツメンなくすのも、皆が傷つくのもやだ!
そこら辺にあるもの、落っこちてるもの(現代ならチャリとか看板とか)引っ掴んで、エイシャオラァ! って敵をぶん殴るよ!
あざまるで突進もいいね。いっけえ! あざまるーっ!
しっぽで敵を貫いたあとは、しっぽの毛繕いしなくちゃね。実はこの毛並みオキニなんだ。
基本的にはあーしの攻撃が誰かの技への繋ぎになれるように動きたいかな。みんなが動きやすいように、全力でサポートしたいってかんじ。
絶対笑って帰るんだ、みんなが全部を取り返すために! あーし絶対諦めないかんな!
●嵐の卒業式
「なーに怒ってんのよ! 怒りたいのはあーしたち!」
子供のように駄々をこねるバーバラに、桐生・椿(あげぽよ妖狐のバウンサー・g03488)はそう言いながら、
「エイシャオラァ!」
そこらへんに落ちてた画材を引っ掴んで、接近してぶん殴ろうとした。
「ひっ!」
だが、椿の動きを素早く察知して、バーバラは慌てて距離をとると、
「とぉんでけーっ!」
掴んだ画材を力任せに投げつけた。
「ぎゃっ!」
綺麗な放物線を描いて飛んでいったそれが、おでこに命中したバーバラは、
「いっけえ! あざまるーっ!」
続けて突進してくる無双馬のあざまるを見て、脱兎のごとく逃げ出し、
「みんな退学退学退学ー! 学園もろとも消えてなくなっちゃエー!」
捨てゼリフを残し、教室から姿を消した。
「あざまるお疲れ! って、早く逃げないと!」
それと同時に教室は少しずつ崩れ始め、椿はあざまるのしっぽの毛繕いを後回しにして、慌てて周囲に呼びかけた。
成功🔵🔵🔴
効果1【強運の加護】がLV2になった!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
マリアラーラ・シルヴァ
予想どおり崩壊始まったから
タイムアタック卒業式を始めるよ!
成し遂げたって実感や節目は必要だもん
逃げた先生の代わりはマリアがするね
先輩の皆
芸術は勝ち負けだけじゃない
他の人と協力して作る芸術もあるって理解できたと思うの
学園から巣だった後も皆ならきっと大丈夫
中心になってくれたお姉さん
先生みたいな芸術にぶちんでも批評は出来ちゃうけど
それでも自分の感性を貫いた姿勢はとても立派だったの
その在り方は皆に勇気を与え
その服を着ての美しさと共に語り継がれてくと思うの
みんな卒業おめでとう!
卒業証書代わりにリボンを皆に結んであげて
即興の卒業ソングを歌いながら駆け足で卒業生退場だよ
卒業式最速録達成なの
よーし逃げるよー!
シアン・キャンベル
さて――拙い輩の影は如何でも好い
追ったところで骨折りだ、損だけを得るなど莫迦らしい
早々に脱出し、課外授業(グロテスク)を咀嚼せねばならない。或いは特別授業か? 何方にしても楽しみだ
星喰らいを召喚し道を拓く、避難勧告としては少し蛆(きもい)が受け入れ給えよ。彼等は繭を作る、で、在れば、素材(ざい)として一流だ
邪魔な瓦礫を蹴り退けて卒業(ゴール)は目と鼻の先。混乱(パニック)状態の生徒がいるなら浄化も施しておこう。最悪、精神攻撃(いじ)って直すのも視野に入れる。慌ただしい凱旋だな
貴様の描く美しさ、いつか私にも見せてほしいものだ
熟した脳味噌は実に美味いのだから
揚げる為に衣は不可欠なのだよ、は、は、は
「卒業式タイムアタックを始めるよ!」
部屋自体が揺れ、壁にヒビが入る中、マリアラーラ・シルヴァ(コキュバス・g02935)は教壇に立って、そう宣言する。
それとともに、どこからともなく荘厳な音楽が流れ始め、
「成し遂げたって実感や節目は必要だもん。逃げた先生の代わりはマリアがするね」
きょとんとする生徒たちを後目に、先生役のマリアラーラが門出の言葉を贈る。
「先輩の皆、芸術は勝ち負けだけじゃない。他の人と協力して作る芸術もあるって理解できたと思うの。学園から巣だった後も、皆ならきっと大丈夫」
即席の卒業式ではあったが、マリアラーラが用意した舞台は先輩たちの心に響くものがあったようで、少し泣きそうになっている人もいた。
「中心になってくれたお姉さん」
続いて、マリアラーラはモデル志望の女性に目を向けて、
「先生みたいな芸術にぶちんでも、批評は出来ちゃうけど、それでも自分の感性を貫いた姿勢はとても立派だったの」
今や誰が見ても素敵としか言いようのない、生きる芸術となった女性の心の強さを褒め称えた。
「その在り方は皆の芸術と共に勇気を与え、その服を着ての美しさと共に語り継がれてくと思うの」
最後に、それを作り上げた先輩方全員を称賛し、
「みんな、卒業おめでとう!」
マリアラーラは力強く彼らを祝福し、卒業証書代わりのリボンを1人1人に結んだ。
「卒業式最速録達成なの。よーし逃げるよー!」
そして結び終えるのが早いか、そう言うのが早いか。
卒業式の余韻をかき消して、先生は生徒たちを急いで教室の外へと避難させるのだった。
「拙い輩の影は如何でも好い。追ったところで骨折りだ、損だけを得るなど莫迦らしい」
逃げ去ったバーバラのことは無視したシアン・キャンベル(妖蟲・g01143)は、
「少し蛆が受け入れ給えよ」
星喰らいという名の蛆虫を呼び出し、行く手を阻む瓦礫などを食い荒らして道を作り、卒業式を最速で終えた生徒たちは、彼女が切り拓いた道を使い、最短コースで外を目指す。
「彼等は繭を作る。で、在れば、素材として一流だ」
そんな中、道を作る虫たちを不気味がる生徒たちに、シアンはこれらが生み出す糸は新たな芸術を作る力があると力説した。
「……なるほど。興味深いですね」
服飾を専門とする生徒がそう言って、そういう目線で見ると不思議と気持ち悪くは見えなくなると、蛆虫への印象を変えていた。
「貴様の描く美しさ、いつか私にも見せてほしいものだ」
そんな生徒にシアンは微笑みながら、邪魔な瓦礫を蹴り退けると、入り口が目の前に迫り、彼女は彼らを送り出す。
「熟した脳味噌は実に美味いのだから。揚げる為に衣は不可欠なのだよ、は、は、は」
外へと走り去る生徒たちを見送りながら、シアンは笑うのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】がLV2になった!
【避難勧告】LV1が発生!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV3になった!