リプレイ
●状況確認
少数民族の確保できている薪用の材木は、ごく僅か。
取引材料はあるのに、ここ数日の悪天候が影響して、取引する行商が来訪する気配はない。
極寒の大地で燃料が底をつく……それは、存亡に関わる死活問題。
集落の危機を前に、ヨソ者に救いの手を差し伸べる余裕もない。
燃料不足は“今すぐに”解決しなければならなかった。
一刻の猶予も争う事態とあれば、信用ならないヨソ者の言葉を聞いている暇はない。
もし恩義をかけるなら“彼らの求めるモノを用意すればいい”だろう。
危機的状況から村落が持ち直せれば、余所者の言葉であれ、頑固者も耳を傾けてくれそうだ。
リップ・ハップ
ず、頭脳労働的なサポートはリップちゃんには大変だな……
近場に樹林造るとかそゆ長期的且つ根本的な解決策は頭の良い子にパスしちゃお
てことで私は肉体労働系で対処的な、当座に向けてのサポートだ
やっぱ大事なのは機動力の確保っしょ
移動が速くなれば同じ時間で遠くまで行ける。同じ場所になら短い時間で行ける
新しい材木確保ポイントを見つけても良し、今までのポイントでより作業時間を増やせるようになっても良しだ
だから私はスコップ担いでひたすら雪道整備しまーす。人間除雪車だ。わはは
雪を道の両脇に盛って、固めて、たけー壁にして。やるこた単純
でも復讐者のフィジカルでやりゃ今よりいいもんになるっしょ
レイラ・イグラーナ
吸血鬼たちは人民を畑で取れる作物のように思っているのでしょうか?
少数民族の方たちの間で吸血鬼たちの蛮行が広まりさえすれば……交流を妨げる広い国土と厳しい気候が仇になりますね。
まずは集落で木材を確保できていない理由をお伺いしましょう。
吹雪ですか。確かに前後も分からない吹雪の中に出歩くのは自殺行為ですね。それではこれでいかがでしょうか?
【完全視界】を使用、私と手をつないで頂きその効果を実感して頂きます。
私に加えて3人までは吹雪の中でも先を見通すことができます。
私もお手伝いいたしますから、一緒に薪を集めに行きませんか?
革命は人民のためのもの。ならば革命家も人民のために動くのは当然のことです。
新宿島に流れ着いたばかりのレイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)は、祖国奪還のため、すぐに行動を起こした。
身を切るような寒風を受けながら、レイラは雪舞う世界を睨む。
(「ヴァンパイアノーブル達、人民をなんだと思っているのでしょうか?」) 広い国土と厳しい気候により、少数民族らの間で“人間狩り”は周知されていない恐れがある……一刻も早く解決せねば。
居合わせたリップ・ハップ(Reaper Harper・g00122)も、現地にやってきたはいいものの、
(「ず、頭脳労働的なサポートは、リップちゃんには大変なんだよね……」)
長期的かつ根本的な解決策は思い浮かばず、頭を抱えていた。
「……とりま行こっか」
リップの提案にレイラも賛成すると、二人は雪の深いシベリアを歩きだす。
集落には傾斜のついた屋根と、木造のプレハブじみた平屋。
住宅があるのみで、この少数民族は共同生活に近い様式で過ごしているようだ。
薪割りする青年らを見つけると、レイラが声をかける。
「薪割りにしては、ずいぶん数が少ないようですね。なにかありましたか?」
見知らぬ来訪者に青年らは眉を顰める。
行商でもないと判断したのか、一人が怪訝な顔で言葉を返す。
「悪天候なことくらい解るだろ。ヨソ者を泊める部屋なんかないぞ」
(「信用ないっていうか、切羽詰まってる感が凄いなー」)
一定の理解は示しつつも、リップは警戒心むきだしの相手に肩を竦める。
だが、“吹雪の中で出歩く”など自殺行為に等しい。不慮の事故が起きようものなら、雪に埋まって凍死することは確実だ。
「それでは、吹雪の中でも視界を確保できる……となれば、どうでしょう? 手を繋いで頂けますか?」
レイラの提案に、青年達の怪訝な顔がいっそう険しくなる。
【完全視界】の効果を実感してもらおうと、レイラは両手を差し出し……男達はおそるおそる手を握る。
「!? ……霧雪が、見えなくなった?」
「実感してもらえました? 私に加えて、三人までは吹雪の中でも先を見通すことができますよ」
「……だが、手が塞がっては材木を運べない」
その心配にリップが手を上げる。
「リップちゃんが除雪しながら進めば大丈夫っしょ。雪が降ったらまた埋まっちゃうけど、急場しのぎにはなるっしょ?」
片手が塞がっていては、雪をかき分けて進むのにも一苦労。
だが、リップが道を作るのなら安全に進める。帰り道でも雪に邪魔されず、丸太を引いて戻ることが可能だろう。
「私達もお手伝いいたしますから、一緒に材木を集めに行きませんか?」 レイラの提案に、青年らは顔を見合わせ……頷いた。
「…………協力、感謝する。すぐに道具を持ってくる」
「人民のために動くのは当然のことです、気遣いは無用に」
そして、出発の準備が整うと、リップはスコップを構える。
「人間除雪車だー。わはは!」
掘った雪で道の両脇に除け、崩れないようスコップの背で固める。
ディアボロスの超人的な身体的能力でもって、ザクザクとこなすリップの姿に、
「……おかしな女達だな」
警戒心が薄れたのか……同行する青年達は目を丸くしながら、口元に笑みを作っていた。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【怪力無双】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
ノイン・クリーガー
木材が足らんとな。
なるほど、この地でそれは確かに死活問題だな。
何とかせねばなるまいな。
[行動]
この村の人間、よそ者への警戒心が強いらしいな。無理もない。
まずは村人に接触しよう。
『木材集めを手伝いに来たよ。
仲間が先に着いてるはずだ』
住民への挨拶が住んだら木材を集める。
完全視界と怪力無双があり、道もできているのは大変ありがたい。
現地で荷車などを借り、それをで除雪された道を通って現地まで引っ張って行き、木を載せて戻る。
それを繰り返して必要な量の木材を集める。
…それにしても寒い。
(「木材が足らんとな……なるほど、この地でそれは確かに死活問題だな」)
吸血ロマノフ王朝は、年間を通じて寒冷だという。
夏ですら雪が残り続ける場所もあるだけに、ノイン・クリーガー(ゴースト・g00915)は、少数民族の燃料不足がどれほど危険な状況か下を理解できた。
「なんとかせねばなるまいな」
愛用のガスマスクを外し、ノインは集落の者達へ挨拶に向かう。
「木材集めを手伝いに来たよ。仲間が先に着いてるハズだ」
「仲間……さっきの二人組か」
(「ふむ、先に来たディアボロスのおかげで話は聞いてくれそうだ」)
それでも値踏みするような視線を甘んじて受けながら、ノインは「荷車を貸して欲しい」と要請すると、
「……荷運びなら、ソリを使え」
と、ソリを一台だけ貸し出してくれた。
「恩に着る」と一言返し、ノインは集落の外へソリを引く。
(「すでに残留効果があるのは有り難い。俺も活用させてもらうとしよう」)
【完全視界】で霧雪を払いつつ、リップの作った雪道を辿ると、針葉樹の林が見えてくる。
適当な分を確保して、ノインはソリに載せた丸太を集落へと運ぶ。
「……それにしても寒い」
人が住むには過酷な環境の一端に、思わずノインはブルリと身を震わせた。
――ディアボロスの手で、薪用の材木は、瞬く間に集落へ運びこまれた。
喉から手が出るほど欲しかったとはいえ、『無償で提供する』というのだから、少数民族が驚くのは無理からぬこと。
「凍え死ぬやもしれない状況だったが、これで一ヶ月は保ちそうだ。……恩人らよ、数々の無礼、謝罪を申しあげる」
警戒していた少数民族は『おかげで窮地から脱せた』と頭を下げる。
ディアボロスに助けられた今、少数民族は要請を聞いてくれそうだ。
大成功🔵🔵🔵
効果1【託されし願い】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
ノイン・クリーガー
なんとか信用してもらえたらしいな。
しかし大人しく避難してくれるか……
『…悪いんだが、喜ぶにはまだ早い』
『危機はまだ去っていない。
この集落はヴァンパイアに狙われている。
目的はここの住人を連れ去り、強制労働させることだ。
しかし、常人では奴らに傷ひとつつけられん。
お前さん達では戦えんということだ。
我々がここへ来た本当の理由はそれだ』
『つまり奴らを始末するまでの間、ここから避難して欲しい』
!ゴネたら!
『土地を離れたくない気持ちはわかる。俺も祖国を奪われた。
その時、俺は逃げた。
…しかし生き延び、ついに奪還した』
『領土と民族、どちらが大事だ?』
リップ・ハップ
別に謝る必要なんてねーって
命救うのに理由なんて要らねっしょ
……って言いてーとこなんだけど、ちょーっち込み入っててね
実は理由もあるし、代わりに頼みたいこともあんだ
みんなにはここから避難してもらいたいんだよ。この集落が吸血鬼共の人間狩りの対象になってんだ
信頼をさらに深めるためにゃ、嘘偽りなく言葉を重ねなきゃだ
分かってる事は話すし答えられる事にゃ答えるぜ
理由はどうあれ故郷を捨ててくれなんて言うんだ、何事も誠実にしなきゃね
用途は変わっちまうけど、新しく住処構えるためにも使うだろう材木も丁度手に入った。それに道もある
今より材木を手に入れやすい場所へ移り住む、そんな機会でもあるって考えてみてくんねいかな
レイラ・イグラーナ
大変申し上げにくいことなのですが……未だ窮地からは脱せておりません。
私たちがこの地へ来た理由を聞いて頂けますか?
この国の支配者であるヴァンパイアノーブルのことはご存じでしょうか?
彼らはシベリアに住む人々を捕らえ、強制的に農奴として労働させる「人間狩り」を日常的に行っています。
その「人間狩り」の標的に、この集落はなっています。
私たちの目的は2つです。
1つ目はこの地へやって来るヴァンパイアノーブルを討ち果たすこと。
2つ目はあなた方にこの地から逃れて頂くことです。
私たちがヴァンパイアノーブルを倒したところで一時凌ぎにしかなりません。どうか今は逃げて頂けないでしょうか?
耐え忍ぶこともまた、戦いです。
●未来のため
(「なんとか信用してもらえたらしいな」)
胸をなで下ろすノイン・クリーガー(ゴースト・g00915)であるが、これは要請を聞いてもらうための下準備にすぎない。
「別に謝る必要なんてねーって、命救うのに理由なんていらねっしょ?……って言いてーとこなんだけど」
乱暴に頭を掻いて言い淀むリップ・ハップ(Reaper Harper・g00122)に代わり、レイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)が、
「大変申しあげにくいことなのですが……未だ窮地から脱せておりません」
『要望がある』ことを告げ、少数民族に事情を伝える。
「この国の支配者であるヴァンパイアノーブルのことはご存知でしょうか?」
「ヴァンパイアノーブル?」
北アジアの大半を占めるロシア、その広大さを知る手段もないのだ。、
少数民族の者達は、ヴァンパイアノーブルという存在そのものを認知していないようだった。
「彼らはシベリアに住む人々を捕らえ、強制的に農奴として労働させる『人間狩り』を日常的に行っているのです」
「……つまり、どういうことだ?」
「ここの住人を連れ去り、強制労働させることだ」
そう断言するノインが、どれほどの脅威であるかもきっぱりと答える。
「しかも、常人では奴らに傷ひとつつけられん。お前さん達では“勝てる相手じゃない”ということだ」
『戦っても勝てない相手が迫っている』……そのような話を聞けば、動揺が広がるのも無理からぬこと。
「おい、このままじゃ連れて行かれるってことだろ!?」
「しかも強制労働だなんて……!」
口々に不安を吐露しはじめ始めるが、ノインは「最後まで聞いてくれ」と視線を集めて、
「我々がここへ来た本当の理由は奴等らと戦うこと……つまり奴等らを始末するまでの間、ここから避難してほしい」
「はい……この地から逃れて頂きたいのです」
レイラの真剣な眼差しから、タチの悪い冗談でも、ハッタリでもない、真摯な要請であることは少数民族にも伝わっていた。
「故郷を捨ててくれ、なんて酷なことを言ってるのことは解ってるよ」
せめて誠実であろう。
リップは安心してもらうために、嘘偽りなく向き合おうと言葉を重ねる。
「用途は変わっちまうけど……新しい住処を構えるための材木もちょうど手に入った。それに道もある。今より材木を手に入れやすい場所へ移り住む。……そんな機会でもあるって、考えてみてくんねいかな」
想像を絶する脅威が相手だ。
問い質そうにも、なにを聞けばいいのか解らない……それが少数民族の本音だろう。
互いに顔を見合わせ、答えを見つけあぐねいている者達に、ノインが最後の一押しをかけた。
「……土地を離れたくない気持ちはわか解る。俺も祖国を奪われた。その時、俺は逃げた。……しかし生き延び、ついに奪還した」
生きていれば取り戻すことができる。
しかし、死ねばそこまで……決断するには勇気が必要だろう。だが、
「領土と民族、どちらが大事だ?」
今、守るべきはなんであるか……見誤ってはならない。
鋭い視線を向けるノインに、民族の長は重々しく頷く。
「――解った、あんたらの言葉を信じよう。我々はこの地を離れる。しかし、必ずやこの地を守るために戻ってくる。それまでの間、あんたらに託す」
「耐え忍ぶこともまた、戦いです。必ずや“勝利”しましょう」
ディアボロスの説得を受け入れ、少数民族たちはこの地を離れるために最低限の身支度を整えようと、家屋へ飛びこんだ。
そして、手荷物をまとめた少数民族たちは、決意した面持ちで集落の外へ歩きだす。
その背を見送る中……不穏な気配は集落へ着実に迫っていた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【熱波の支配者】LV1が発生!
【寒冷適応】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV2が発生!
●永久凍土の支配者
「進め! 進め! 我らの糧を得るために、広き雪原を越えよ!」
コサックガンナーの号令を受けながら、プルートファングが雪深い原野を飛行する。
血のように赤黒いオーラの翼は、純白の雪景色の中で鮮烈な存在感を放っていた。
同時に、ディアボロスもその異形をすぐに発見することとなり――ついに、ヴァンパイアノーブルと刃を交えることとなる。
遮へい物がない、雪の多い野原での戦いとなるが、パラドクスを撃ち合う逆説連鎖戦において、一般法則は皆無に等しい。
時空が歪めば、雪に足を取られて動きが鈍ることもない。全力で戦いを挑もう。
ノイン・クリーガー
もう来たか。奴ら飛べるようだな。
罠を仕掛けている暇はなさそうだ。遮蔽物もない。
このまま迎撃する。
[行動]
外部補助電脳起動。
【未来予測】を使いながらP218とカランビットで対応する。
獣の頭で血を奪う攻撃は軌道を読んで避けるか、血の通わないアイゼンファウストで防御し、P218で撃つ。
爪と牙は予測しながら捌きいた後、タクティカルライトで目を眩ませてカランビットで斬り返す。
物体を飛ばす攻撃は【念動力】で止めた後、送り返す。
リップ・ハップ
あーあーあ。これ見よがしに飛びやがって
敵が居ねーってのはこうも気を大きくさせるもんかね??
けどそいもその内覆る
自分らの力が絶対じゃねーって事を思い知る日が来る
お前らにとっちゃ、今日がそれだ
伯爵に血を吐き出させ、パラドクスで操る
一歩ごとに生み出すのは私にとっての最適な足場
全ての歩にスターティングブロックを用意する私だけのガラスの靴
適切な角度で足を支えてやるだけでほら、力の逃げ場は塞がれ余すことなく推進力に変わってく
フィジカルを遺憾なく発揮させて、力任せの力押しで捻り潰すぜ
持って生まれたもんは真に最大限使わねーとな。神様に怒られちまう
獣の頭も怪物共も、私の身体が振るう鎌で一切合切斬り捨ててやんよ
レイラ・イグラーナ
……来ましたね。
あなた方のような怪物よりも、ここに暮らしていた方々の方がよほどこの国の人民として相応しい。
我が国の人々を捕らえ連れ去る人民の敵、排除させていただきます。
雪色のコートで敵からの視認性を悪くし身を隠しつつ『雪中戦』。吹雪がまだ吹いているのであれば【完全視界】【寒冷適応】で視界の確保と防寒。
雪上を駆け獣の頭部を避けながら「銀の糸」を結び付けた「銀の針」を『投擲』することで密かに敵の体に糸を絡ませ下準備。
十分な量の銀の糸を絡めたら引き絞り、銀の糸で敵の体を切断します。
ピリピリした気配を感じとり、リップ・ハップ(Reaper Harper・g00122)とノイン・クリーガー(ゴースト・g00915)が集落の外を見る。
「あーあーあ。これ見よがしに飛びやがって……敵が居ねーってのは、こうも気を大きくさせるもんかね??」
「今日まで“天敵”がいなかったからな。さて、奴らは飛べるようだ。おまけに罠を仕掛けている暇はないか」
雪原には遮へい物もなく、見通しがよい。
となれば、
「――このまま迎撃する」
取り逃せば、集落を更地にする勢いで住民を捜すだろう。
ノインとリップ、そしてレイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)は、少数民族を捜すヴァンパイアノーブルを迎え撃とうと、雪原に飛びだしていく。
まるで“襲撃を予想していた”ように現れた人影に、驚くプルートファングであったが、
「だが無駄なことだ!」
捕縛しようと鮮血のごときオーラで獣の頭部を作り上げ、ディアボロスめがけて射出。
(「……来ましたね」)
「あなた方のような怪物よりも、ここに暮らしていた方々のほうが……よほどこの国の人民として相応しい」
雪に紛れようと身を屈め、レイラは前のめりに駆けると、銀の糸を結んだ針を握り締める。
迫るオーラをやり過ごし、針を投げつけた瞬間。
「我が国の人々を捕らえ、連れ去る人民の敵……排除させていただきます」
引き絞った勢いで、一体のプルートファングがズタズタに刻まれていく。
その光景に、他のトループス級も驚きを禁じ得なかった。
《何故、我々を傷つけることができるのか?》
《パラドクスは貴族のみに伝わる、特殊な戦闘技術や魔術と認識されていたのでは?》
「――……だ。あいつらは“敵”だ!!」
「え?今さら? 平和ボケしすぎじゃね??」
叫ぶヴァンパイアノーブルに、リップは呆れ気味に呟いてから、大鎌『伯爵』を肩から下ろす。
「一歩ごとに生み出すのは私にとっての最適な足場、私だけのガラスの靴」
『伯爵』で血のランウェイを作りだし……それを駆け抜け、リップは瞬時に間合いを詰めた。
「自分らの力が絶対じゃねーってこと、思い知れよ」
角度を変えた血の足場を踏み台に、宙を舞ったリップが力任せに大鎌を振るえば、雪原に鮮血の花が咲き乱れる。
超人的なフィジカルを駆使し、リップは敵を翻弄してみせる。
リップの死角からレイラは針を飛ばし、外部補助電脳/《ゴーストデータリンク》を起動させたノインも仕掛けていく。
「その回避行動は予測済みだ」
銀の針から逃れようとするプルートファングめがけ、ノインはパラドクスで強化した刃、弾丸を浴びせていく。
プルートファングは反撃に鮮血の波動を放ち、懐から抜いたナイフをミサイルのように操り、ノインへ仕掛ける。
ノインは念動力で動きを止めようとするが、ナイフの軌道は変わらない。
(「さすがに技能じゃパラドクスには対抗できないか」)
再装填したP218を構え直すと、接触まで数センチだったナイフを撃ち落としてから、雪の中へ沈むよう念を飛ばした。
パラドクス使いが潜伏していたなど、ヴァンパイアノーブルにしてみれば想定外の状況だった。
トループス級は次々と雪原に倒れ伏し、指揮を執るコサックガンナーも表情を険しくする。
「少数民族を持ち帰るだけのつもりだったが……この異常事態、報告せねばならないな。だが貴様ら、報復は免れられぬぞ」
担ぐライフルを手に取り、コサックガンナーは交戦態勢に移る。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【未来予測】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
【エイティーン】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【能力値アップ】がLV2になった!
【リザレクション】LV1が発生!
ノイン・クリーガー
一矢報いる気か。
異常が起きたならさっさと撤退して報告しに戻るべきだったんだ。
もう遅いがね。
[行動]
機動力は高そうだな。
【臨機応変】に対応しつつ戦う。
迫ってくる黒馬にはMk45/Sで【弾幕】を浴びせる。
急所への狙撃は【未来予測】を使って避ける。
地形を利用した追い込みは【制圧射撃】で牽制しつつ、【フェイント】を仕掛けて踏みつけを避ける。
こちらは【未来予測】で相手の動きを読み、手榴弾を【念動力】で馬が走る先に飛ばして【爆破】によって馬の機動力を封じつつ、コサックガンナーをMk45/Sの【弾幕】で攻撃する。
アーリヤ・アマミヤ
(サポート)
「ここはお任せ下さいませ!
「これが高貴なる一撃ですわっ!
「これが私の役目ですわね
「任されましたわ!
「そこですわ!
「決めポーズ!ですわね
・口調
(エセ)お嬢様口調
~ですわ
味方には(名前)様
敵は呼び捨て
・キャラ
高貴な生まれで自信満々
だけど世間知らずで失敗も多い
あんまり頭もよくない
けどめげない
・性格
責任感が強く役目や義務を重んじる
ノリがいい
・得意な戦法
自身の高い魔力で殴る
あとはヤラレ役、エッチな目に合う、引き立て役、避難誘導員、実況解説、ボケやツッコミ
何でも美味しくお料理下さい
カイ・オーベルト
(サポート)
サイボーグのレジスタンス諜報員×殲滅機兵、28歳の男です。
普段の口調は「男性的(俺、呼び捨て、だ、だぜ、だな、だよな?)」、敵には「丁寧(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」です。
パラドクスは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他のディアボロスに迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします。
フランク・アイゼンベルク
(サポート)
おれはフランク。見てのとおりサイボーグだ。
こう見えて、おれが得意なのは地道な情報収集や、誰かの助けに回ることだ。
なにか調べる必要があるなら、現地の住民に話を聞いて回ったりして、わかったことを整理し、皆に共有しよう。昔、従軍記者だったころを思い出すな。今はこの体躯と強面が怖がられることもあるので、誰か一緒に来てくれると助かるかもしれん。
闘いの場合は、この鋼の身体が役に立つ。頑丈さには自信があるから、負傷や反撃を恐れず積極的に前に出て戦おう。トループス級の露払いなら任せてくれ。パンツァーハウンドのマルクスにも援護射撃をさせるぞ。
レイラ・イグラーナ
自身が敗北するという可能性が一切頭にないのでしょうね。
その支配者の傲慢、突き崩して差し上げます。
こちらも『雪中戦』には慣れています。
他の復讐者とも連携し雪上を駆けながら「銀の針」をコサックガンナーに『投擲』、『攪乱』しながら敵の攻撃を回避します。
私の武器は銃弾を受け止められるものではありませんから、頭や重要な臓器の他、足への被弾も致命傷に繋がりかねません。注意しておきましょう。
敵の注意が他の復讐者に向いたらその隙に『忍び足』で近づき、銀の針で喉や心臓などの急所を刺し貫きます。
まだ私たちの存在は知られていないことは利になります……その情報は持ち帰らせません。
リップ・ハップ
取らぬ狸のなんとやらだ、今から報告のこと考えるとか気ぃはえーんじゃねいの?
タフなフィジカルがリップちゃんの売りだかんね、フロント張って注意引くぜ【突撃】
多少の傷は伯爵がこいつに喰らいつけりゃどうとでもなる
向かってくる銃弾、黒馬は大鎌でぶっ飛ばしてく
斬るってよか刃の背でぶっ叩くイメージ、ちこっとでも遠ざけにね【強打】【吹き飛ばし】
爆発はすんだろけど至近で直撃喰らうよか大鎌のリーチ分マシでしょ
間合いに捉えたらパラドクスで斬りかかる
伯爵にしこたま血ぃ吸わせて私も回復だ【吸血】
爆発にも怯まねー敵、ライフルの射程が活かせねー接近戦
危機感の分だけ意識はそこに向く
その虚を突く味方が居りゃ、決着にゃ十分でしょ
●雪上騎兵との戦い
「取らぬ狸のなんとやらだ、今から報告のこと考えるとか気ぃはえーんじゃねいの?」
片眉をつり上げたリップ・ハップ(Reaper Harper・g00122)にコサックガンナーは一笑し、
「貴様らが大人しく帰るならそれもいい、だが」
ライフルを構えると、同時に無数の弾丸を放った。
――それは瞬く間に、黒馬の群れへ姿を変え、ディアボロス達に迫り征く。
「私なら……背を向けた瞬間、撃ち抜いてやるがな」
「なるほど。『こちらを見逃す気もない』ということか……ならば仕方あるまい」
迫る馬群にフランク・アイゼンベルク(サイボーグの殲滅機兵・g03487)が前に出ると、左腕を大砲形態へ。
《轟雷砲撃駆逐形態》で高圧電流を射出し、乱れる髪を撫でつけながら、フランクは黒馬を粉砕していく。
注目を引きつけようと躍り出たフランクが迎撃する中、ノイン・クリーガー(ゴースト・g00915)はサブマシンガン/Mk45/Sに持ち替え、照準器を覗く。
「機動力は高そうだな、なら動きにくくさせてやればいい」
弾幕で機動性を制限しにかかるノインに対し、コサックガンナーは真逆に精密射撃で反撃。
狙撃してくる弾道を見極め、ノインはギリギリまで引き寄せた弾丸を、パラドクスの帯びたカランビットではじき飛ばす。
「粗雑な射撃で致命傷はとれまいよ」
そんな中、
「う、さ、寒ぃ……で、ですがっ」
砂漠仕様の薄着で仕方ないのだが、凍りつきそうな寒さに震えるアーリヤ・アマミヤ(デーモンのジン契約者・g03479)がジンを呼びだし、
「これならどうですの!」
ウロボロスじみた宝珠に宿すと、戦場内を薙ぎ払っていく。
「任務了解、だ。これより撃破する」
追撃をかけるべく、カイ・オーベルト(アイゼンフント・g05787)内部動力炉の電磁力を上昇させ、荷電粒子砲と化したアサルトキャノンからコサックガンナーめがけて砲撃をしかける。
雪原には世界法則を無視した戦いにより、想像を絶する痕跡が浮かび上がっていく。
ディアボロスの攻撃を受け、コサックガンナーは次々に反撃を繰り出す……逆説連鎖戦は激しさを増していた。
原野を覆う雪が吹き上がり、現れた雪煙へレイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)が走りだす。
「その支配者の傲慢、突き崩して差し上げます」
銀の針を持ち直し、雪煙に紛れるレイラはコサックガンナーへ肉薄する。フランクの放つ雷光が閃いた一瞬、
「――参ります」
レイラの刺突が、コサックガンナーの分厚いコートごと片腕を刺し貫く。
「っ、当たりが浅い……!」
「フン、やはり私の背後を突く気だったか!」
相手も簡単に急所を晒すことはしない。“トドメを刺すタイミング以外に、一撃必殺を狙うことが不可能に近い”とレイラは直感する。
「貴様らはここで排除するべきだ、人知れず凍え死ぬがいい!」
後退を選ばなかった自身の判断を『英断』と誇りつつ、コサックガンナーはレイラを至近距離から銃口を向けた。
そこへフランクが強引に割り込み被弾を肩代わり、頑強なメタルボディで銃弾を受け止める。
「あーあー、オッサンが無邪気に喜んでるとこ見に来たワケじゃねいのよ」
自己肯定感を高めるアヴァタール級を白い目で見やり、リップは雪上を駆けていく。
突撃をかけるリップにコサックガンナーは黒馬を放ち、リップは迫る馬群を大鎌の背で叩き伏せると、
「『伯爵』、しこたま吸っちゃってー」
《Reinvest・Harvest》の一撃が、コサックガンナーの肩に食らいつく。
飛び散るハズの鮮血は、伯爵が吸い上げるようにして生命力に還元し、残留効果として周囲に広げる。
フランクとリップが矢面に立ち、ダメージを分散する形でしのぐディアボロスに対し、コサックガンナーは単独で全ての攻撃を受けていた。
……戦況が少しずつ傾くのも、当然の流れといえよう。
「フランク様!」
「ああ、抑え込もう」
このまま押し切るべく、アーリヤの魔力とフランクの砲撃がコサックガンナーへ襲いかかる。
黒馬の群れを放ち、自らも銃撃するコサックガンナーであるが、立て直しを図るにはあまりに分が悪い。
「逃げ道も塞いでやらないとな」
複数の手榴弾のピンを一気に抜いて、ノインも絶妙なコントロールで放つ。
雪の大地に受け止められた手投げ弾が炸裂し、複数の爆音が雪原を襲った。
「これ以上、あんた達に奪わせやしない……この国も取り返してみせる」
さらにコサックガンナーの周囲には、放物線を描くカイの砲撃も飛来し、コサックガンナーもいよいよ行動範囲が狭められてきた。
生じる強烈な衝撃をものともせず、レイラとリップが爆心地へ疾駆していく。
「一気に決着つけちまおーか、っとね!」
もう一撃浴びせてやろうと、リップは大鎌を豪快に振り抜く。
ライフルの銃身で受け流してから、反撃を狙うコサックガンナーだったが……リップの背後から迫る人影に気付くまでの、ほんの一瞬が命取りとなった。
「まだ私達の存在は知られていないことは利になります……その情報は持ち帰らせません!」
リップの影からレイラが飛びこみ、針がコサックガンナーの胸部を刺し穿つ。急所のど真ん中を刺し抜いた手応えを感じ、すぐさま引き抜いた。
引き抜きざまに血液がゴポと音を立て、溢れだす鮮血によって、白雪とコートが真っ赤に染まっていく。
その上に、コサックガンナーが崩れ落ちるように倒れこんだ……起き上がる気配は感じられない。
足蹴にして絶命した事実を確認すると、リップが大きな溜め息をこぼしながら首を鳴らした。
「人間狩りは阻止できたね、お疲れちゃーん」
「ああ。だが、遅かれ早かれ……ヴァンパイアノーブルもこちらに気付くだろう」
ノインの言葉に、レイラは神妙な面持ちになる。
「構いません。今はまだ……耐え忍ぶとき、なのですから」
――火蓋は切って落とされた。
これこそが、クロノヴェーダの“存亡を揺るがす異常事態”であり、
これこそが、ディアボロスの“ロシア奪還の始まり”でもあった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【託されし願い】がLV2になった!
【浮遊】LV1が発生!
【動物の友】LV1が発生!
【怪力無双】がLV2になった!
【完全視界】がLV2になった!
【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV6になった!
【能力値アップ】がLV3になった!
【命中アップ】LV1が発生!
【ドレイン】がLV2になった!