湖水地方と竜の花嫁
氷のベディヴィア卿を撃破したディアボロスは、グレートブリテン島の湖水地方に上陸する事に成功しました。
風光明媚な湖水地方は、富裕層の保養地として有名であり、ジェネラル級ドラゴン『氷将竜サグラモール』によって守護されているようです。
湖水地方には、竜の花嫁の湖と呼ばれる湖が多く存在しており、イギリス各地から集められた『竜の花嫁』達が、最後の時を穏やかに迎える為に滞在する別荘地になっています。
ドラゴンの生贄である『竜の花嫁』は、命を捧げることで竜鱗兵の『卵』を出現させるのです。
『竜の花嫁』となることは、幻想竜域キングアーサーでは非常に名誉とされており、花嫁の親族はそうして生まれた竜鱗兵を大切に扱うようです。
別荘地では『竜の花嫁』を楽しませる為に、芸人や料理人などが常に募集されています。
この芸人や料理人に紛れて『竜の花嫁』と接触して、情報を集めていきましょう。
片恋の星屑(作者 志羽)
#幻想竜域キングアーサー
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●片恋の星屑
「ねぇさま、はなかんむりあげる!」
「まぁ、ありがとう」
幼い妹がその小さな手で編んだ花冠。それを頭にのせて竜の花嫁となる娘は微笑んだ。
グレートブリテン島の湖水地方――ここは竜の花嫁たちが最後の時を穏やかに迎える為に滞在する別荘地。
竜の花嫁となることは誇らしきこと。家族も彼女が花嫁となることを喜んでいた。そして、今まで一緒に育ってきた幼馴染も。
「おめでとう、ルーナ」
「ありがとう、セオドア!」
私、とても幸せで嬉しいわと零す娘、ルーナへと声をかけた青年は笑みを浮かべているものの心中は複雑なものだった。
幼馴染の――いいや、想いを寄せていた彼女。彼女も、もしかしたらと思う時もあった。
だが思いは告げられぬまま――この春が終わって夏、彼女の誕生日に想いを告げようと思っていた。
しかし、彼女は竜の花嫁となってしまった。
それを聞いたとき、セオドアは世界が反転するような心地だった。竜の花嫁に選ばれてほしくなかった。それは命を捧げるということなのだから。
これは名誉な事だ。それはわかっている。しかしセオドアは死んでほしくないと強く思う。
ずっと一緒に――そう、思っていたというのにそれは叶わない。
けれどそれを、零すことはこの場ではできない。皆が笑顔で彼女を祝っているからだ。
「僕も……君に花冠を贈ろうかな。でも作り方、覚えてるかなぁ」
「まぁ、本当に? 嬉しいわ!」
小さなころに貴方、作ってくれてたわよねと彼女は懐かしむ。
セオドアはそうだねと微笑む。その時、結婚の約束をしたこと、覚えているかなと思いながら。
すると彼女の小さな妹が、セオドアにぃさまおしえてあげる! とその手を引っ張った。
「ああ、じゃあアイラに教えてもらおうかな。夜……夜に渡すよ」
街には花屋もあるだろう。野原にでて探してもいい。湖畔の周りには花畑もあったと思う。
夜は、彼女の希望で湖に灯りを灯して浮かべる祭りをすることになっている。その時にとセオドア入って、アイラを抱え上げ、彼女から離れた。
「にぃさま?」
「ん?」
なんでそんなお顔なの? とアイラが問いかける。セオドアはどうしてかなと、答えるのをはぐらかした。
●案内
アイリッシュ海の戦いで氷のベディヴィア卿を撃破した――それにより、ついにドラゴンの本拠地であるグレートブリテン島に上陸することができたと藤臣・明鶴(白雷・g03329)は告げる。
「上陸できたとこは、景勝地としても有名な湖水地方」
この湖水地方はジェネラル級ドラゴンであり円卓の騎士の一体『氷将竜サグラモール』であるという。
「んで、皆に足運んでもらうここには『竜の花嫁の湖』と呼ばれる湖が多くあって」
竜の花嫁が命を捧げる前に、穏やかに満足して暮らせる別荘が建てられている。
そう、明鶴は紡いだ。
そしてこの別荘地には、竜の花嫁を楽しませる芸や料理の腕を持つものが、近隣の町から集められているのだとも。
「てことで、湖沼地帯の町に潜入して、コンテストに勝ち抜いてけば、竜の花嫁のいる別荘に招かれるはず」
そこで竜の花嫁と接触することが出来れば。
「幻想竜域キングアーサーの中核に迫る――ことができるかもしんねぇってことだ」
それは幻想竜域キングアーサーのことを知ることができる機会。逃すなんてもったいねぇこと、皆ならしないだろと明鶴は紡いだ。
「てことで、言ってもらうことになるんだけど」
今回は、コンテストはないっぽいと明鶴は言う。かわりに祭りがあるのだ。
「なんか『竜の花嫁』の希望で湖に灯りを灯すんだって」
小さな船を作って、そこにろうそくを置いて浮かべる。湖を照らしとてもきれいなものになるのだろう。
「つまり別荘から出てくるってことだ」
そこを狙って接触すればいいだろうと明鶴は言う。
「彼女が出てくるまでは、時間がある。到着は昼くらいだから、まー、その祭りの行われる近くでのんびりしてきたらいいんじゃね?」
ちょっと摘まめるものと、飲み物を持っていったり。湖も綺麗だから足元だけ濡らして遊んだり。観光地でもあるのだから、そういった楽しみもできる。
同じように、寛いでいるものたちもいるようだ。
そして――昼間、そこには彼女に近いものたちも現れる。
彼女が『竜の花嫁』になったことに思う所のある青年、セオドア。
そして彼女の妹であるアイラという少女。
ふたりもそのうち、花々の咲く場所に現れるだろう。
「うまくやればこのふたりから話も聞けるんじゃないかと思う。にーさんの方は、たぶん……好きなんじゃねーかな。妹からは、彼女の好みとか。どんな感じとか」
明鶴は『竜の花嫁』の目をひくためにここで情報収集できればいいんじゃねーかなと言う。
この妹と何か縁を繋いでいれば、夜にきっかけを作ってくれるかもしれない。
青年は――『竜の花嫁』に何かを与える可能性もある。
「なんかよくわかんねーけど、死ぬことになるのに『竜の花嫁』ってことにまったく疑問がないみたいなんだよな」
それは洗脳されているからかもしれない。だから、なんらかのきっかけがあれば、『竜の花嫁』として命を捧げる事に疑問を持たせることができるかもしれないと明鶴は告げた。
「竜の花嫁』ってのは幻想竜域キングアーサーにおいて重要なもっぽいし。これを覆すことが出来れば、ドラゴンの力を削ぐことが出来るかもしれねーじゃん」
だから、今できる事やろーぜと明鶴は笑う。
そしてパラドクストレインで向かう復讐者たちを見送るのだった。
●片恋
別荘は湖のほとりに立っていた。その敷地に自由に出入りできるのは、『竜の花嫁』の身近なものたちくらいだ。
彼女の妹であるアイリを伴い、セオドアはほとりを歩む。あっちにお花畑があったのよとアイリが指差すままに。
ふと、視線を向けた湖では――この地を訪れている裕福なものたちがボートを浮かべ、そこで楽しそうにしている。
恋人同士だろうか。夫婦だろうか。
その幸せそうな様子にセオドアはため息を零す。
本当は、自分だって彼女と――ルーナと。
しかしまだ想いも伝えていない。それは幸か不幸か。
もし、彼女に伝えていたならば『竜の花嫁』となってどう思ったのだろうか。
湖の上、岸部でも仲良さそうにしている者達をみれば心がきしんでしまう。
そんなセオドアの心のくもりを感じたのか、アイリはぱちりと瞬いて。
「にぃさま? どうしたの?」
「うん? ああ……ルーナと、さよならしてしまうのは悲しいなって」
「さよなら?」
そう、とセオドアは頷く。
ルーナが『竜の花嫁』になったのだから、さよならしなきゃいけないんだよと。
「さよなら? なんで? ねぇさまは幸せになるんでしょ?」
「うん。そう、喜ばしいことだからね」
でも、と青年は心内を零そうとしてやめた。
アイラはまだ幼い。人の生き死にもまだわからぬような、子供。5歳の子供なのだから。
「……にぃさまは、うれしくないの?」
「嬉しく……」
どうして、と問う幼子の視線が恐ろしくもある。
だからセオドアは、花畑についたよと話を濁した。
ほかにも花を見に来ているものや同じように花冠をつくっているもの。
それに、今晩浮かべる舟へ添える花を摘みに来たものもいるようだ。
「さ、花冠のつくり方を教えてくれる?」
「あ、うん!」
こうして、こうするのよ! と幼子に教えてもらいながらセオドアは花冠を編む。
そういえば、小さなころにへたくそな花冠を編んであげたなと思い出す。そして、その時大きくなったらなんて言っていたなぁと。
くすりと小さな笑み零れる。けれどそれは、苦いものでもあった。
ああ、この想いは今晩、灯りともした舟とともに流してしまおう。湖に映る星の輝きの中に散らしてしまおうとそうっと思いながら。
紡がれることのない想いに終わりを告げなければと、セオドアは思う。
その、重い気持ちは表情に現れていたのだろう。恋情についてはまだよくわからないけれど、ねぇさまを好きなにぃさまが暗い顔をしている。様子がおかしいのはなんとなく、気づいていた。
どうして、とアイラは不思議に思う。
竜の花嫁に選ばれて、皆おめでとうって言う。すばらしくてよい事なのに。
どうして――よろこんでないの?
リプレイ
●穏やかな時間
きらきらと、太陽の光を反射する水面。
静かな佇まいの湖は、人々が小さな舟を浮かべて遊ぶのを受け入れる。
楽し気な声が響くのは湖面だけではない。そのほとりを歩いて散策するものたちも楽しそうに笑顔浮かべていた。
木陰で軽食をもってピクニックをしている者達の会話から聞こえてくるのは今晩のこと。
今宵は『竜の花嫁』と一緒にこの湖に灯りをともすことができるなんてと楽しみにしているようだ。
その為の小舟も、蝋燭も用意した。小舟に花を添えるのはどう、なんて聞こえてくる。
花を飾るなら、花畑もあった。
花を摘んで、花冠をつくったり。そこでも楽しそうに過ごしているものたちがいる。
ただただ、穏やかな――そんな世界。
幻想竜域キングアーサーの穏やかな午後がそこにはあった。
テラ・ウィンディア
竜の花嫁…それって生贄って事だよな…おれ達エルフがフローリアにやられたような…そんなのダメだっ
この湖を眺めるのか
…なんだか懐かしいな
おれも姉達と一緒に…
よし!ピクニックをやろう!
【料理】
ハムや肉やサラダや卵の色とりどりのサンドイッチ
後はハーブティに
肉団子やポテトサラダと色々作るぞ!
ある程度気軽に摘まめる物を揃えるんだ
そしてお弁当を美味しく食べて
他の仲間が居るならその人達にもお裾分けだ
お茶を飲みながら湖を眺めるけど…だんだんうずうず
湖も…おれは水の魔法は苦手だけど
それでも水は嫌いじゃないぞ
と言う訳で足を濡らす程度で遊ぶぞ
こうして遊んだのはどれくらい前だったかな…
うん…冷たい水も気持ちいいな
●湖がもたらすもの
とても穏やかな日差し。穏やかな午後。けれどここには『竜の花嫁』がいるという。
「竜の花嫁……それって生贄って事だよな……」
テラ・ウィンディア(炎玉の撃竜騎士・g05848)はぽつりと零す。
それは――
「おれ達エルフがフローリアにやられたような……そんなのダメだっ」
苦しい記憶がある。そして、この湖の傍にあるものはテラのそれを引き起こすものだけれど振り切った。
今それにとらわれるわけにはいかないから。
湖はきらきらと陽光を受けて輝いて、テラの視線はその光景を見詰めて。
「……なんだか懐かしいな。おれも姉達と一緒に……」
しんみりするような――そんな気持ちがテラの中に零れて。
けれどぱっと顔をあげたなら。
「よし! ピクニックをやろう!」
お弁当を持って、この湖を眺めて楽しんで。
ハムや肉。サラダや色とりどりのサンドイッチにハーブティ。
肉団子やポテトサラダと色々作って、気軽に摘まめるものをとテラの心は逸る。
それらを持って、湖へ向かえば楽しげな声も聞こえてきた。
此処を訪れた観光客たちだろうか――ぱしゃぱしゃと水辺で楽しげに遊んでいる。
お茶を飲みながらテラも湖を眺めていたけれどその水音に、声にうずうずと。
カップを置いて、立ち上がって湖の方へ近づいていくテラ。
湖……と少しだけ、足を浸せばひんやりと気持ちいい。
水の魔法は苦手だけど、水は嫌いではない。
ぱしゃんと水音跳ねさせながら蹴り上げればきらきらと飛沫は輝く。
それが楽しくなってきて、こんな気持ちになったのは――こうして遊んだのは。
「どれくらい前だったかな……」
ぽつり。テラはその時の記憶をたどって。
「うん……冷たい水も気持ちいいな」
湖の輝きをなぞりながら、テラは零した。
大成功🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
小倉・かるた
お日様きらきら良い天気!
お花畑のお散歩をしてみようかな?
まずは狐変身で狐の姿になって、と。
(ふふふー、動物の視点だとどんな風に見えるのか気になってたんだー)
お花畑の中では人の迷惑にならない様に過ごすよ。
本当は跳ねたり駆け回りたいところだけど、がまんがまん。
お花の香りを楽しんだり、どんなお花が咲いているか見て回ろうかな。
一通り見て回ったらお昼寝しちゃおっと!
アドリブ・連携お任せします!
●ぽかぽか陽気の中でまどろみを
穏やかな日差し。ぽかぽかと暖かくて小倉・かるた(cheerful days・g07141)は自然と笑み零していた。
「お日様きらきら良い天気!」
かるたの足取りは軽い。このまま、どこにいこうかと周囲に向けたかるたの視線がとまったのは。
「お花畑のお散歩をしてみようかな?」
一歩、二歩と人の足。三歩目には狐の足。
視線は低くなっていつもとは違う世界だ。
(「ふふふー、動物の視点だとどんな風に見えるのか気になってたんだー」)
とてとてとかるたの歩みは軽い。
花の香りを拾い上げて、あっちへこっちへと誘われるままにお散歩を。
花畑はふかふかとした心地。それも、人の姿で歩くのとは全然ちがうのだ。
直に伝わってくる草の柔らかさ。跳ねたり駆けまわりたい気持ちがうずうずとして。けれどそれを他の人の迷惑になってはいけないからと。
(「がまんがまん」)
がまんの分、抑えられない気持ちは尻尾にのせてふわふわと右へ左へと動く。
白いお花、赤いお花、その間のピンク色。
色々な花々を見つつ、その鼻先見せて香りを楽しむかるた。
ひらひら飛んでいる蝶々の後ろをついて歩いたり。
一通り花畑を楽しんだら、木陰で一休み。
楽しそうに遊んでいる声も聞こえてきて、何だか楽しくもなってくる。
そうしているとぽかぽか陽気でほんわりしてきて、うとうと――瞼が降りてくる。
お昼寝しちゃお、と尻尾と一緒にくるっと丸くなって。
人々のはしゃぐ声を少し遠くに聞きながら、心地の良いひと時を。
大成功🔵🔵🔵
効果1【狐変身】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
不知火・紘希
キョウちゃん(g04509)と
関係:兄弟
キョウちゃんとも春のおでかけしたいなって思ってたんだ。
それにお話を聞いて、僕、アイラちゃんがとても心配で。
僕と似てるから。このままじゃ…。
とにかく、まずはステキなこの場所を楽しもう!
キレイな湖があるって聞いたから、景色を眺めながらお散歩したいな。
周りを観察してセオドアさんとアイラちゃんがいる花畑も探したいし。
運よく見つかったら、僕も花冠作ってあげるね。
水面がきらきらして、ほんとにキレイだね。
…キョウちゃんぼんやりしてどうしたの?
セオドアさんみたいなお顔だよ。
そうだ、僕の魔法アートで元気出して!
だいじょうぶだよ。僕たちで、みんな幸せにしようね。
アドリブ歓迎
大和・恭弥
コウ(g04512)と
関係は兄弟
花見には一緒に行けなかったから、
湖を見ながら散策はいいな。
コウの珍しく心配気な様子は気にかかるけど
俺も、この依頼には思う所があるし。
空気もいいから、晴彦も呼び出そうか。
うん、水面に反射する光が星みたいで綺麗だな。
(まるで、あの人みたいな輝きだ)
――他人の気持ちがわかるなんて、簡単にいうものじゃないと思うけど。
俺は、セオドアさんの心情に共感するところが少なからずある。
人を慕う気持ち。伝えることへの葛藤。失うことへの恐れ。
そこまで考えて、コウの声に我に返る
まるで彼みたいだな。弟が傍にいるのに。
コウが描く光と自然のアートに、目的を思い出し
花嫁のことを話しながら過ごそう
●絆
キョウちゃん、と嬉しそうに不知火・紘希(幸福のリアライズペインター・g04512)は名を呼ぶ。
大和・恭弥(追憶のカースブレイド・g04509)は瞳細めて、僅かに表情を緩めた。
「キョウちゃんとも春のおでかけしたいなって思ってたんだ」
そういえばと恭弥も思い返す。
花見には一緒に行けなかった。こうして、湖を見ながらの散策はいいなとこの光景を見つめる。
穏やかな湖面。そして人々の楽しそうな声がわずかに聞こえてくる。
此処に観光に来た者達もいるのだろう。
そんな美しい場所に心躍る――何もなければ、きっとそうなれただろう。
コウが珍しく心配気な様子を見せている。それが恭弥の気にかかっていた。
それに気づいたのか、紘希は小さく零す。
「お話を聞いて、僕、アイラちゃんがとても心配で」
それは『竜の花嫁』となった娘の妹だ。
(「僕と似てるから。このままじゃ……」)
そう、心の中に浮かんでくる気持ちをふるふると首振って紘希は払おうとする。
「俺も、この依頼には思う所があるし」
そんな様子に恭弥は、紘希だけではないと伝えて。
紘希は瞬いて、笑み浮かべる。
「まずはステキなこの場所を楽しもう!」
お散歩しようと、きらきら輝く湖を眺めながらふたりで歩む。
件の二人がいるであろう花畑も探したい。特にどこへ、と目標決めず気の赴くままに湖の淵をなぞるように過ごす。
空気もいいから、晴彦も呼び出そうかと恭弥はクダギツネの『晴彦』も呼び出して。
「水面がきらきらして、ほんとにキレイだね」
「うん、水面に反射する光が星みたいで綺麗だな」
まるで、あの人みたいな輝きだ――恭弥はその言葉を胸の内に落とし込む。
――他人の気持ちがわかるなんて、簡単にいうものじゃないと思うけど、とわかってはいるが思わずにいられないのだ。
セオドアさんの心情に共感するところが少なからずある。
それは、人を慕う気持ち。伝えることへの葛藤。そして、失うことへの恐れ。
恭弥にとってそれは――とその続きを考えることを迷ったか、やめたか。
「……キョウちゃんぼんやりしてどうしたの?」
けれど、その声で引き戻される。
その表情に何か思う所があったのか。きっと、話に聞いた彼もこんな表情だったのだろうと紘希は感じて。
「そうだ、僕の魔法アートで元気出して!」
見てて、と紘希は空に光で描く。その様を見つつ、嗚呼と恭弥は思うのだ。
まるで彼みたいだな、と。弟が傍にいるのに――そう、ここで何をすべきなのか、恭弥は目的を思い出す。
「だいじょうぶだよ。僕たちで、みんな幸せにしようね」
その為にできる事が、あるだろうからと。
恭弥は紘希へと頷いて、返す。その表情は先ほどまでとは、変わっていた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【液体錬成】LV1が発生!
【未来予測】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV2になった!
桜・姫恋
絡み・アドリブ歓迎
【ヨアケ】で参加
湖観光……片思いの青年の後押しもできるように少し幻想的な雰囲気作ってみましょうかね?
湖に行く前に花冠用の花を摘んでいく。男性陣にはプレゼント用に少しアドバイス等もしつつ。
湖についたらボートに乗り少しでも花畑にいる二人の目につくように得意な幻覚魔法を使い桜の花吹雪を降らせたり、はしゃぐ等して目立つような行動を取る。
ボートを揺らしたり漕ぐのをサボってる人がいたら湖に落としてみたりしながら観光も楽しみつつ過ごす。
最終的にははしゃぎすぎて全員湖に落ちてみたら少しでも二人の目にはつくかしら?
ふふ、ちょっとはしゃぎすぎたかしら?
(実際に落ちるかどうかはお任せします)
眉立・人鳥
アドリブ絡み歓迎
【ヨアケ】で行く
ハイパー長閑な湖畔、日差しも気持ちいいし空気もうまし……
いやキングアーサーいい所多いな、これが風光明媚ってやつか
エゼキエルの荒れ果てた土地とは大違いだぜ
折角だし息抜きに楽しませて貰おう
花でも摘んでみたり、ボートに揺られてゆるっとしたり……
とはいえ少し気にかかってんのが片思い青年なんだよな
二人と協力してなんか話のタネでも作ってやれねえかなァ
俺の場合は、光使いの魔力光で光の鳥を産み出して、姫恋の幻想魔法に合わせて飛ばしてみるとか
空をぼんやり眺めながら揺られんのがボートの醍醐味なんだよ
ってあんま揺らすんじゃねえーーッ!落ちるって!
(本当に落ちるかどうかはお任せします)
黒城・廉也
【ヨアケ】で参加
アドリブ連携歓迎
そうッスねぇ…せっかくなんで夜用の小舟を作ってみるッス
花冠をこうして作った後にパラドクスを応用して凍らせて…良し!魔力で凍らせた特別製の花冠ッス!
これイベントの時に流せたらいいッスねぇ…試しに今流してもイイかもッス
きっと青年も花畑に接してきただろうし少しでもきっかけを与えられれば…
その後桜さんと人鳥と一緒にボートに乗るッスよ!
折角の綺麗な景色…皆で楽しまないと損ッスよね?
ってもう!人鳥もサボってないでちゃんと漕いでください!三人分を一人でって結構大変なんスよ?
…あ、あれ?桜さん?そんな揺らしたらボートが…あ、危ないッスよ!転倒しちゃうッス!
(転倒か否かはお任せ)
●はしゃいで、みつけて
湖はきらきらと輝いている。水を跳ねさせて遊んでいるひとびともいれば、舟をうかべているものたちも。
そんな光景に桜・姫恋(苺姫・g03043)は瞳細め、ふわりと頬撫でる風に気持ちいいわねと微笑んだ。
「ハイパー長閑な湖畔、日差しも気持ちいいし空気もうまし……」
眩しそうに瞳細めて、眉立・人鳥(鳥好き兄ちゃん・g02854)はこの光景を眺めて。
「いやキングアーサーいい所多いな、これが風光明媚ってやつ」
世界が違えばと思うのだ。人鳥の世界たるそれとは――
「エゼキエルの荒れ果てた土地とは大違いだぜ」
その呟きは風の中に消えていくように零れ落ちた。
「湖観光……片思いの青年の後押しもできるように少し幻想的な雰囲気作ってみましょうかね?」
湖に行く前に花冠用の花を摘みに行きましょうと姫恋は紡ぐ。
「そうッスねぇ……せっかくなんで夜用の小舟を作ってみるッス」
黒城・廉也(後輩サキュバス・g02175)も花を選んで。花冠を丁寧に作っていく。
花か、と人鳥も摘んでみたり。これも使うと良いと廉也に託し、姫恋もアドバイスを重ねて。
そして綺麗に編まれたそれに魔力を通して凍らせていく廉也。
「……良し!」
できた? と姫恋が覗き込む。廉也は笑って、それを掲げて見せた。
「魔力で凍らせた特別製の花冠ッス!」
それを見つつ、廉也は思いつく。
「これイベントの時に流せたらいいッスねぇ……試しに今流してもイイかもッス」
きっと青年も花畑に接してきただろうし少しでもきっかけを与えられれば……そんな思いを廉也は抱いていた。
そして花冠も出来たなら――次は湖の上へ。
「折角の綺麗な景色……皆で楽しまないと損ッスよね?」
この湖面の上を進むのはきっと風も気持ちいいッス! と廉也は笑って誘う。
ボートを漕ぐのは廉也と人鳥。
けれど、気づけば人鳥はボートに揺られてゆるっと休憩中。
「ってもう! 人鳥もサボってないでちゃんと漕いでください! 三人分を一人でって結構大変なんスよ?」
「サボってないよ、これは休憩」
なんて言いながら――湖より見える花畑へと人鳥は視線を向けていた。
何か見つけた? と姫恋が問えば何もと。
「話に聞いた片思い青年でもいねえかなァと思って」
少し気にかかってんだよなと人鳥は零す。
なんか話のタネでも作ってやれねえかなァという言葉にこういうのはどう? と姫恋が魔法を紡ぐ。
それは姫恋の得意な幻覚魔法。
桜の花吹雪を湖の上で降らせていけば、その中を光の鳥が舞い踊る。
それは人鳥が魔力光で生み出したものだ。
湖の上にあるそれは、岸からきっと誰もが見つけただろう。
その光景を見上げて、人鳥はこれだなぁと思う。
「空をぼんやり眺めながら揺られんのがボートの醍醐味なんだよ」
そう思っている隣で姫恋はどうやったら目立つかしら、はしゃぐ? と考えてボートを揺らしてみる。
「……あ、あれ? 桜さん?」
「全員湖に落ちてみたら少しでも二人の目にはつくかしら?」
なんて、姫恋は微笑んでこんな感じかしらとボートの端を掴んで右へ左へと揺らす。
「そんな揺らしたらボートが……あ、危ないッスよ! 転倒しちゃうッス!」
「ってあんま揺らすんじゃねえーーッ! 落ちるって!」
「ふふ、ちょっとはしゃぎすぎたかしら?」
悪戯が成功したように姫恋は笑む。
そしてほら、と岸を指さした。そこにぴょんぴょんと跳ねながら手を振る少女と、青年の姿を見つけて。
転倒しなかったことにほっとしつつ、人鳥と廉也はそちらへ向かってボートをこいでいく。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】LV1が発生!
【未来予測】がLV2になった!
【水源】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV3になった!
【ラストリベンジ】LV1が発生!
巳継・琉叶
小鳥(g01304)と。
「空も綺麗だし良い場所だね。」
広がる空に湖、周りの景色も良い。
素直に観光できる場所だったなら更に良かったけど。
「それなりに楽しんでるよ、ヨキも楽しそうだしね。」
と、いっても俺も素直に楽しめているかと言われれば少し違う。
生贄になるのは名誉とはいえ、思っていたより悲壮感が無い気がする。
悲しんでいるセオドアのような人もいるようだけど。
大切な人が犠牲になるとしたら……。
空を見上げて少し考える。
「俺も小鳥が犠牲になるなら止めると思う。」
知り合ったばかりだけれど、
友人が何かの犠牲になるなら止めたいと思う。
生贄というなら尚更だ。
ところで、ヨキが遊んで欲しそうだけど良いのかな?
花喰・小鳥
琉叶(g06372)と参加
「素晴らしい景色ですね」
吹く風も心地よく本当に観光なら良かったと思う
モーラットのヨキは私の内心を知ってか知らずか湖の波打ち際で戯れていた
「琉叶は楽しんでいますか?」
竜の花嫁とは犠牲"イケニエ"だ
進んで犠牲になりたいひとがいるのだろうか?
そのひとに近しいひと、セオドアという青年はどうやら違うらしい
「大切なひとが犠牲になるとしたら、琉叶はどうしますか?」
私ならどうするか決まっている
チラチラとヨキが視線を向けるのをスルーして、
「たとえば、もし琉叶が犠牲になるなら、私は絶対に止めると思います」
仮に本人が望んでいたとしても変わらない
ヨキがジタバタし始めたので水飛沫が大変です
●例えば、犠牲となるならば
「素晴らしい景色ですね」
ふわりと、風が頬を撫でていくのを感じながら花喰・小鳥(ミスティックアイズ・g01304)は、傍らへの巳継・琉叶(幻鏡・g06372)へと視線向ける。
「空も綺麗だし良い場所だね」
琉叶は小鳥へと笑いかける。
広がる空に湖、周りの景色も良い。
「素直に観光できる場所だったなら更に良かったけど」
その言葉にそうね、と小鳥は頷いた。
吹く風も心地よく本当に観光なら良かった――そう思うのだ。
小鳥のモーラットであるヨキはその心内を知ってか知らずか、湖の波打ち際で戯れている。
「琉叶は楽しんでいますか?」
「それなりに楽しんでるよ、ヨキも楽しそうだしね」
その様子を二人で眺めて。しかし、本当に楽しいとは思えないのだ。
素直に楽しめているかと言われれば少し違うと琉叶は思う。
時先案内人からの話を含め、限り生贄になるのは名誉とはいえ、思っていたより悲壮感が無い気がするのだ。
(「悲しんでいるセオドアのような人もいるようだけど」)
けれどそれを表立って告げることができない雰囲気であるように思えたのだ。
この地にいる『竜の花嫁』とは犠牲――"イケニエ"だと小鳥は僅かに瞳細める。
進んで犠牲になりたいひとがいるのだろうか?
そしてその事を名誉だと言って喜ぶことを、復讐者は理解できない。
(「そのひとに近しいひと、セオドアという青年はどうやら違うらしい」)
何かを変えることができるのなら、彼から。そんな気がするのだ。
小鳥は琉叶を見上げて。その視線に気づいて琉叶も紡ぐ言葉を待つ。
「大切なひとが犠牲になるとしたら、琉叶はどうしますか?」
その問いかけに琉叶は視線を小鳥から空へと向ける。
大切な人が犠牲になるとしたら……どうするだろうかと、考える琉叶。
琉叶から湖へと視線を移す小鳥の心は、すでに決まっている。
湖で遊ぶヨキがチラチラと視線を向けてくるのをスルーして。
「たとえば、もし琉叶が犠牲になるなら、私は絶対に止めると思います」
仮に本人が望んでいたとしても、それは変わらない。
小鳥の真っすぐな言葉に琉叶はひとつ頷いて。
「俺も小鳥が犠牲になるなら止めると思う」
知り合ったばかりだけれど、友人が何かの犠牲になるなら止めたいと思うのだ。生贄というなら尚更。
そう答えて、琉叶は視線の先を示して。
「ところで、ヨキが遊んで欲しそうだけど良いのかな?」
ばしゃばしゃと、じれてしまったのか水飛沫を跳ねさせるヨキ。
飛沫はきらきらと輝いて、大変なことになっていますと小鳥はヨキの傍へ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【エアライド】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV2が発生!
朔・彗藍
ケペシュ(g06831)と
綺麗ですね……湖が透き通ってます
ね、ケペシュも見て下さい……!
燥いで湖面ぎりぎり覗きこみ船の上
はい、気を付けますってふわふわと
湖ってお魚さん居るんでしょうか……
はっ……お腹鳴ってないです、気のせいなのです(ふるふる)
ケペシュも……?
そうです!こんなときのために
お菓子を持ってきたのでどうぞ……!
マフィンとスコーン、サンドイッチも有ります
籠の中から広げて
お口に合えば良いのですけど
わ、温かい紅茶、有難うございます……!
スコーンと一緒に食べると合いますね
ふふ、作るのは好きなので
今度何か一緒に作ってみますか?
綺麗な景色と美味しい空気に甘い馨り
穏やかな時間にふわり睡魔
ケペシュ・ナージャ
彗藍殿(g00192)と
ええ、本当に綺麗だ
母なるナイルも美しいが、この湖もまた美しいですね
のんびりと小舟に揺られるのもまた良いもの
そんなに身を乗り出しては危ないですよ、彗藍殿
落ちないよう気を付けて
心配になり時折様子を気にかけます
腹の虫の声が聞こえた気がしたなら微笑ましく
思わず笑い声が漏れて
いえ失礼
俺も腹が減ってきました
有難うございます、これは豪勢な食事だ
飲み物は用意したので、よければどうぞ
水筒に温かな紅茶を入れて正解でした
どれも美味ですね
彗藍殿が作ったんですか?
家庭的、というやつですね
俺は料理はからきしなので見習いたい
いいんですか?ではいずれ是非
眠たそうな様子を見れば
起こさぬよう静かに見守って
●まどろみ
「綺麗ですね……湖が透き通ってます」
輝く湖面と同じように、朔・彗藍(ベガ・g00192)はその瞳を喜色できらきらと輝かせ、ケペシュ・ナージャ(砂蠍・g06831)を仰ぐ。
「ええ、本当に綺麗だ」
ケペシュはそんな彼女にやわらかな視線を向け、頷いて。
「母なるナイルも美しいが、この湖もまた美しいですね」
己の故郷たる世界にある川とは趣が違う。それでも美しいと感じることには変わりない。
のんびりと小舟に揺られるのもまた良いものとケペシュは紡ぐ。
「ね、ケペシュも見て下さい……!」
そして、燥いで湖面ぎりぎり覗きこむ彗藍。
小舟は少し揺れて、大丈夫だろうとは思うけれど。
「そんなに身を乗り出しては危ないですよ、彗藍殿」
やはり心配になるところもあり、落ちないよう気を付けてと声かけ気にかける。
その言葉に彗藍ははっとして顔上げて。
「はい、気を付けます」
ふわふわと笑み零す。
そして、今度は少し気を付けて覗き込む湖面。
きらきら、水の中で何かが輝いているような気もして。
「湖ってお魚さん居るんでしょうか……」
彗藍がそうこぼすとともにきゅう、と小さく可愛い音が聞こえたような。
そんな気がしてケペシュは微笑ましく、思わず笑い声が漏れてしまう。
「はっ……お腹鳴ってないです、気のせいなのです」
ふるふると首を横に振れば、ふわふわその髪もやわらかに揺れて風が撫でていく。
その彼女の様子に、いえ失礼とケペシュはひとつ返して。
「俺も腹が減ってきました」
「ケペシュも……?」
ぱちりと彗藍は瞬いて。
「そうです! こんなときのためにお菓子を持ってきたのでどうぞ……!」
籠を取出し、その中から広げていくのはマフィンにスコーン、サンドイッチ。
「お口に合えば良いのですけど」
「有難うございます、これは豪勢な食事だ」
では飲み物を、よければどうぞとケペシュは水筒を。
カップ渡してそこに注がれるのは。
「わ、温かい紅茶、有難うございます……!」
ほわりと湯気がたち、温かな紅茶を入れて正解でしたとケペシュは笑む。
スコーンと一緒に食べると合いますねと彗藍は紡いで、ケペシュはどれも美味ですねと感想零す。
「彗藍殿が作ったんですか?」
「ふふ、作るのは好きなので」
家庭的、というやつですねとケペシュは言いながら、サンドイッチを一つ手に。
俺は料理はからきしなので見習いたい、と紡げば彗藍は小さく笑い零し。
「今度何か一緒に作ってみますか?」
「いいんですか? ではいずれ是非」
何を作ります? なんて話をしつつこの湖の、綺麗な景色を眺めて。
美味しい空気に甘い馨りに彗藍は心地よくなる。
穏やかな時間にふわりとやってくるのは――睡魔。
そのとろんとしたふわふわの雰囲気に、ケペシュはただゆっくりと小舟を動かす。
起こさぬよう、静かに見守りながら。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!
咲樂・祇伐
🌸弐祇
アドリブ歓迎
制服で出かけるというのは初めてで……なんだか新鮮な気持ちです
暖かく優しい気遣いが嬉しいわ
弐珀さんもお気をつけてくださいね
私も漕ぐのを手伝います
どうか転覆しないよう、祈っておかなければ
褒め上手な弐珀さんだわ
ありがとう、制服は一度着てみたかったの
水面に写る弐珀さんはエプロンを外した、何時もとは異なる装いで
そんな服装もとても似合いますねと微笑み咲かす
穏やかで美しい風景を見渡して、深呼吸をひとつ
噫、とてもよい心地ですね!
私も弐珀さんとみられてよかった
絵に描きたいのではないですか?
清々しくて、穏やかなこの場所に、哀しみは咲いて欲しくないわ
…生贄に等しい花嫁、なんて
あってはならないのに
灯楼・弐珀
🖼弐祇
今日はディアコレで着たお出かけ服を着て祇伐くんと共に湖へ
貸舟も使って湖の中心を目指そうか
漕ぎなれてないし
引っくり返さぬ様気を付けつつ漕いでいかないとだねぇ
乗る時も気を付けるんだよ?
手を貸しつつ支えてたい所だ
こうして其々違う格好なのもなんだか新鮮な気分だよ
君の姿も普段と違い新鮮で似合ってますしね
褒めてくれてありがとね、祇伐君
しかし景勝地として有名とは聞いてたけれど
言葉通りに素敵な景色だし、君と来れてよかったよ
祇伐君はどうかな?
えぇ、やはり描きたくなるものです
そう言えば此方では竜の花嫁なるものがあるらしいけれど不思議な風習だよねぇ
…咲くのなら喜びの方が良いだろうに
花嫁になるのなら、なおの事
●この地にそれはいらぬのだと
春の日に、誂えた服を二人まとって。
ひらりと裾翻して咲樂・祇伐(花祇ノ櫻禍・g00791)は笑む。
こうして制服で出かける、というのは初めてで。
祇伐はなんだか新鮮な気持ちですと笑む。
灯楼・弐珀(絵師お兄さん・g00011)もきらきら輝く湖の上へと滑りだすべく貸舟に先に乗って、祇伐へと手を差し出す。
「乗る時も気を付けるんだよ?」
その気遣いは暖かく、嬉しいわと祇伐は微笑んで。
「弐珀さんもお気をつけてくださいね」
小舟に乗って弐珀は櫂を手に。すると祇伐も私も漕ぐのを手伝いますと言って。
「どうか転覆しないよう、祈っておかなければ」
すぃ、と小舟で湖の真ん中の方へ。
湖面はゆるやかで、揺れも小さい。
「こうして其々違う格好なのもなんだか新鮮な気分だよ」
弐珀はそう言って、祇伐へと笑いかける。
「君の姿も普段と違い新鮮で似合ってますしね」
「褒め上手な弐珀さんだわ。ありがとう、制服は一度着てみたかったの」
祇伐はちょっとだけスカート摘まんで見せて、弐珀さんもと言葉続ける。
エプロンを外して、何時もとは異なる装いの弐珀。
「そんな服装もとても似合いますね」
「褒めてくれてありがとね、祇伐君」
祇伐が微笑み咲かす。それにまた笑みを返せば風がゆっくりと水面揺らしていく。
その風の導きのように、弐珀は視線を動かし湖の上を撫でていく。
「しかし景勝地として有名とは聞いてたけれど言葉通りに素敵な景色だし、君と来れてよかったよ」
そして、祇伐君はどうかな? と問い掛ける。
祇伐もこの穏やかで美しい風景を見渡して、深呼吸をひとつ。
深く吸い込む、その空気も澄んでいる。
「噫、とてもよい心地ですね!」
私も弐珀さんとみられてよかったと紡いだ祇伐はふふと笑み零す。
こんな光景が、目の前にあるのだから――きっと。
「絵に描きたいのではないですか?」
その問いかけに弐珀はゆるやかに笑み、頷いて。
「えぇ、やはり描きたくなるものです」
澄んだ湖面。そして花畑に――湖の岸辺にある栄えた街。
そう言えば、と弐珀は思い出す。
「此方では竜の花嫁なるものがあるらしいけれど不思議な風習だよねぇ」
「清々しくて、穏やかなこの場所に、哀しみは咲いて欲しくないわ」
「……咲くのなら喜びの方が良いだろうに」
花嫁になるのなら、なおの事と弐珀は紡ぐ。
そして祇伐はただ静かに零す。
「……生贄に等しい花嫁、なんて」
あってはならないのに――それがここには、ある。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【液体錬成】がLV2になった!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!
●花畑にて
「みた? いま湖の上で綺麗なお花いっぱいだった!」
それに鳥さんも! とアイラははしゃぐ。セオドアはそうだねと頷いて、手でも振ってみればと笑む。
この場所を楽しみにきたものであれば、きっと手を振り返すくらいはしてくれるだろうと思って。
手をふる少女の姿からセオドアは自分の手にある花冠に視線を落とす。
昔、これをつくって彼女にあげた。
大きくなったら結婚しようなんて言って。
それを、彼女は、ルーナは覚えているだろうか。
覚えていても、その約束が果たされることがないのはわかっている。
彼女は『竜の花嫁』なのだから。
だから自分の想いにも蓋をして、セオドアは今宵その想いを小舟に乗せて散らすつもりなのだ。
それはなかったものとして。彼女を笑顔で『竜の花嫁』となったことを祝うために――それでいいのだろうかという想いを、いだきながらも。
「にぃさま、だいじょうぶ?」
と、アイラはセオドアの様子がおかしいのに気づいて近寄ってくる。
泣きそうな顔をどうしてしているのかわからない。
大好きな姉、ルーナが『竜の花嫁』になったのに、にぃさまは嬉しそうじゃないとアイラは感じていた。
でもアイラも、言葉にはできないけれど。それが何かはわからない心の機微だけれどもわだかまりがあった。
ねぇさまとにぃさまは仲良しで。いつか結婚すると思っていたのだけれど。
だから、かな? と思うけれどそれに触れることは子供心ながら、できなかった。
それを聞けるような雰囲気では、なかったから。
花喰・小鳥
琉叶(g06372)と参加
「セオドアとアイラですね」
初めましてと声をかける私とクネクネしているヨキ
傍の琉叶は友人と紹介して、
「ふたりはしあわせですか?」
寂しそうな、泣き出しそうな顔
ちっともしあわせじゃないと思う
だから私は静かに歌い始める
しあわせになりたい
旅路の先のどこか
青い空に果てはない、白い雲は思うまま
いつか見た夢の景色
花は踊り、鳥が歌ってる
しあわせになりたい
ヨキが合わせて踊ってる
琉叶は、ふたりはどう思うだろう
私は歌い続ける
しあわせになりたい
お日様の向こう側
月が照らし、星たちが見つめてる
いつかした約束の場所
波は踊り、鯨が歌ってる
しあわせになりたい
「ルーナを止められるのはふたりだけです」
巳継・琉叶
小鳥(g01304)と。
セオドアとアイラに会ったら挨拶だね。
アイラに話す時には目線を合わせるようにするね。
「こんにちは。」
小鳥が歌っている間は聞きながら、
その間に花を何本か使って小さい花束っぽいのを作ってみようかな。
ヨキも踊ってるのが可愛いね。
歌が終わったら話し掛けよう。
「アイラはセオドアとルーナに幸せになって欲しいって思う?」
作った花束が渡せそうならアイラに渡して聞いてみるね。
「セオドアはルーナの事はどう思っているの?」
多分だけど好きなんだよね、
生きて幸せにしたいんじゃないかなと思うんだけど。
それなら、諦めないで欲しいんだ。
俺も小鳥も二人には生きて幸せになって欲しいって思ってるし。
●花園にて
その場所に向かえば、そこで仲良さそうに花冠を作る二人がいた。
「セオドアとアイラですね」
その二人の名前を花喰・小鳥(ミスティックアイズ・g01304)は口にして、巳継・琉叶(幻鏡・g06372)と共に近づく。
そうすると二人も気が付いて。
「初めまして」
小鳥が声をかけると、アイラが笑顔でこんにちは! と返す。
今度は琉叶が「こんにちは」と。
そしてクネクネとモーラット・コミュのヨキが動いていた。
こちらは友人、と小鳥は琉叶を紹介する。
そしてふわりと、小鳥はやわらかに問いかける。
「ふたりはしあわせですか?」
その言葉にアイラはしあわせだよ! と笑う。
ねーさまが、皆が喜ぶ竜の花嫁に選ばれたんだから! と胸を張って。
幼い彼女はそれがどういうことか、理解していないのだろう。
反対にセオドアは、眉を寄せ表情を歪めていた。
それがすべてを、物語る。
その表情を目に小鳥は思うのだ。寂しそうな、泣き出しそうな顔――ちっともしあわせじゃない。
だから、小鳥は静かに歌い始めた。
しあわせになりたい
旅路の先のどこか
青い空に果てはない、白い雲は思うまま
いつか見た夢の景色
花は踊り、鳥が歌ってる
しあわせになりたい
その歌声に合わせてヨキが踊る。
小鳥の歌を、琉叶は聞きながら花を何本か摘んで、花束のようなものを作る。
ヨキも踊っているのが可愛いねと微笑んで。
琉叶は、ふたりはどう思うだろうと小鳥は視線むけつつ、歌い続ける。
しあわせになりたい
お日様の向こう側
月が照らし、星たちが見つめてる
いつかした約束の場所
波は踊り、鯨が歌ってる
しあわせになりたい
その歌にアイラは耳を傾けて、綺麗なおうたと零す。
その意味を理解できているのかどうか。そして踊るヨキがかわいいと楽しそうだ。
「アイラはセオドアとルーナに幸せになって欲しいって思う?」
「にぃさまとねぇさまに? ふたりともしあわせがいい!」
小さな少女は無邪気に笑む。
琉叶は頷きながら、この花束が渡せそうなら、ルーナに渡してとたずねる。
するとアイラは、頷いてそれを受け取った。
そして琉叶は、セオドアを真っすぐに見つめ。
「セオドアはルーナの事はどう思っているの?」
その言葉にセオドアは、困ったように笑むのだ。
琉叶は、多分だけど好きなんだよね、と小さく問う。
その問いに、彼は頷いた。
今まで、どこにも出さなかった気持ちを少しだけ零すかのように。
そしてその様子に思うのだ。
生きて幸せにしたいんじゃないかなと思うんだけど――琉叶はそれが間違いでないと思う。
それなら、諦めないで欲しいんだという気持は強まる。
だからそれを言葉に乗せる。
諦めないで欲しいと。
「俺も小鳥も二人には生きて幸せになって欲しいって思ってるし」
「ルーナを止められるのはふたりだけです」
琉叶の言葉に小鳥が続ける。
告げぬままで幸せなのだろうか。少なくとも自分は幸せではない。
彼女を失うのだから。
「けど彼女が花嫁であることは決まっていることだから」
俺には、どうにもできないんだとセオドアは呟く。
それをどうにかすることは、今はまだできないが――それでも。
彼の心に何かうまれたならば。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【託されし願い】LV1が発生!
【エアライド】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
【命中アップ】がLV3になった!
大和・恭弥
コウ(g04512)と
仲間の後を追って花畑へ。
セオドアさんと妹さんに接触するよ
俺はセオドアさんと話がしたいかな。彼の想いは、彼女にきっと――
挨拶し、何気なく彼に幼馴染の花嫁のことを切りだそう。
俺も、想いを寄せる人がいるんだ。
その人が幸せなら、傍にいられなくてもいいと思うくらい……大切な人だよ。だけど、例えば、彼女が皆の暮らしの代償に偽りの幸せに攫われるなら。周りが祝福しても、俺は黙って見送れないと思う。
セオドアさんは、彼女に……ルーナさんに生きて、心から笑っていて欲しいよな?
君のその気持ち、流してしまわずに、俺達に託してくれないか。
俺達がその言葉を、想いを彼女に必ず届ける。
アドリブ・連携可
不知火・紘希
キョウちゃん(g04509)と
花畑でアイラちゃんとお話したいな。
友達催眠、少し借りるね。
こんにちは。僕にも花冠のコツを教えてくれない?
アイラちゃんはお姉さんのどんなところが好きなのかな。
よかったら聞かせて。君の好きなお姉さんのこと。
僕もお兄ちゃんと来てるんだ。
カッコよくて優しくて、手を繋いで笑いかけてくれる姿が大好き。
アイラちゃんは、3人でいる時のお兄さんやお姉さんの笑顔は好き?
あのね…皆がいい事だよって言ってても、
大事なひとが笑顔になれなかったら本当の幸せじゃないんだ。
(僕がわかった時は、もう遅かったから…伝わってほしいな)
お兄さんやお姉さんの幸せを願う君の想い。
僕に届けさせてくれないかな。
●言葉は届く
言葉を受け取ってから、セオドアは考えていた。
そこへ大和・恭弥(追憶のカースブレイド・g04509)と不知火・紘希(幸福のリアライズペインター・g04512)も足を運ぶ。
恭弥もまた、思っていた。
(「彼の想いは、彼女にきっと――」)
こんにちはとあいさつをして、今晩の事を訊ねるようにし、花嫁の話を。
するとアイラがすぐに、それはねぇさまなの! と嬉しそうに。
そんなアイラに紘希は手元覗き込んで。
「こんにちは。僕にも花冠のコツを教えてくれない?」
いいよ、と笑ってこうするの! と彼女は手元を見せる。
「アイラちゃんはお姉さんのどんなところが好きなのかな」
よかったら聞かせて。君の好きなお姉さんのことと紘希は尋ねる。
アイラはいっぱいあるのよ、と嬉しそうに紡ぐ。
お料理が上手。一緒に眠ってくれる。歌が上手。一緒に踊ったり、いっぱいいっぱい楽しいことを一緒にしてくれるしやさしいし、と姉が好きだと言う事をたくさん紡いでいく。
そしてアイラは紘希と恭弥をみて。あのひとはあなたのおにいちゃん? と尋ねた。
そう、と紘希は頷く。
「僕もお兄ちゃんと来てるんだ。カッコよくて優しくて、手を繋いで笑いかけてくれる姿が大好き」
それにわかる~と、自分と同じように好きなのだと理解してアイラは頷く。
「アイラちゃんは、3人でいる時のお兄さんやお姉さんの笑顔は好き?」
そう問えば、うん! と大きく満面の笑み浮かべる。
そんな彼女に紘希そうっと伝える。
「あのね……皆がいい事だよって言ってても、大事なひとが笑顔になれなかったら本当の幸せじゃないんだ」
紘希はそっとセオドアを視線で示す。彼は笑顔? と問えば違うと、ふるふるとアイラは首を横に振る。
(「僕がわかった時は、もう遅かったから……伝わってほしいな」)
視線を向けた先、セオドアは恭弥と話をしていた。
恭弥はそっと切り出していたのだ。
「俺も、想いを寄せる人がいるんだ」
「俺も? ……ああ、もしかしてお察しされたかな」
はぁとため息一つ。
「その人が幸せなら、傍にいられなくてもいいと思うくらい……大切な人だよ」
だけど、と恭弥は言う。
「例えば、彼女が皆の暮らしの代償に偽りの幸せに攫われるなら。周りが祝福しても、俺は黙って見送れないと思う」
その言葉を恭弥が静かに紡ぐから、セオドアはただの揶揄いや一方的な押し付けではないと感じていた。
それに、全く同じではないかもしれないが恭弥が持つ気持ちは――自分の気持ちと添うものを感じていた。
「セオドアさんは、彼女に……ルーナさんに生きて、心から笑っていて欲しいよな?」
それは、とセオドアは周囲を見渡して。
そして他にも誰もいないことを確認しそっと頷く。
「……死んでほしいわけが、ない……」
叶うなら一緒にいてほしい。けれど、竜の花嫁なんだぞとセオドアは零す。
どうしようもないのだ。言っても彼女は、きっと困ってしまう。
だから言えないとセオドアは言う。
けれど恭弥は違うと首を振った。
「君のその気持ち、流してしまわずに、俺達に託してくれないか」
俺達がその言葉を、想いを彼女に必ず届けると恭弥は真っすぐ言葉向ける。
セオドアはあんたに? と問う。確かに直接伝えられる気は、しないと。
皆、喜んでいる。そんな場所で花嫁なんていやだ、いかないでくれ、好きなんだと伝えて困らせることは、できないからと。
そしてそこへ、アイラがにぃさまとやってくる。
「またかなしそう。どこかいたいの?」
「……痛いのは、心かな……」
それに少女は、どうしてと問う。
セオドアは、ルーナがいなくなってしまうからだよと告げる。
その姿にさっき紘希からもらった言葉が突き刺さる心地。アイラは紘希を見て、そしてまたセオドアを見る。
「……にぃさまもねぇさまもわらってないと、やだよ」
紘希は、アイラちゃんと呼びかける。
「お兄さんやお姉さんの幸せを願う君の想い。僕に届けさせてくれないかな」
その言葉にこくんとアイラは頷く。自分が上手に言えない言葉。
けれど紘希なら、伝えられる気がしておねがい、とアイラは紡いだ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【操作会得】LV1が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ドレイン】がLV2になった!
●星屑の中に
夜――湖の上にあかりがいくつもともる。
集った人々が小舟に灯りを浮かべ、流していくのだ。
その様子を『竜の花嫁』であるルーナはきれい、と零す。
湖に映る星々。そして湖の上の輝き。どちらも違う輝きながらも、美しい。
岸辺から楽し気に舟を流す人々はルーナに気付くと花嫁さまと手を振ったり声をかけたり。
中にはお祝いと花束を渡すものもいる。
ただ、周囲にはおつきのように護衛の者達がいる。また家族もだ。
家族たちも穏やかな表情ではあるが――曇りがないわけではない。
しかしルーナが、受け入れて喜んでいるのだからというようでもある。
「わたしも、小舟をうかべなきゃ」
作ってきたのよと彼女の手には小舟がある。
それをセオドアに見せて、微笑んで。
そしてセオドアは、そんな彼女に翳りのある笑みを向ける。だがその翳りは夜の暗がりに紛れてルーナにはわからないようだ。
「ルーナ、これを」
「まぁ、花冠! アイラとつくってくれたのね」
「うん。あげるよ」
君に、とその頭に乗せる。すると彼女は嬉しそうに笑っていた。
本当に、嬉しそうに。
その表情にセオドアは何かを告げようとして、しかし飲み込む。
やはり自分では、言えないのだというように。
そしてルーナの服の端をアイラは掴んでいた。その手を優しく解いて、繋いでルーナは歩き始める。
アイラとこうして歩けるのも、あと何日かしらと言いながら。
湖の周囲にはたいまつが立てられ、歩くのに不便はない。そして竜の花嫁がどこにいるかはにぎやかさですぐ、わかるようだ。
接触するのも、護衛に対して敵意を向けたりなどなければきっと容易いだろう。
復讐者たちは花嫁との接触のタイミングを伺って、各々のタイミングで動くのだろう。
大和・恭弥
コウ(g04512)と
セオドアさんの想い、確かに預かったよ。どうしたって自分に偽れない、あれ程までの心。
必ずルーナさんに届ける。彼の痛みも含めて。
接触するタイミングは、セオドアさんが花冠を彼女に渡した後
護衛がいるようだから、友達催眠は使わせてもらおう
仲間やコウとの間を図りながら、花冠に宿る残留思念に訴えよう
彼が、俺に刹那零した言葉。
「死んでほしいわけがない」「叶うなら一緒にいてほしい」
その想いも、秘めた痛みも、思い出の約束も全て。
彼が彼女を想って作った花冠が、【託されし願い】を届けてくれるように
ルーナさん。セオドアさんの心や表情、今なら見えるよな。
君は、本当にその幸せでいいのか。
不知火・紘希
キョウちゃん(g04509)と
キレイな景色。この幸せな色の世界に、悲しい色は浮かんでほしくないよ。
アイラちゃんの気持ち、ちゃんと幸せな星空に変えるからね。
続けて【友達催眠】を使わせてもらうよ
ルーナお姉さんの居る場所はあそこだね。アイラちゃんも一緒だ。
花冠を渡したあと…自然に声をかけたいな。
ルーナお姉さん。僕、アイラちゃんからお姉さんの好きなところたくさん聞いたよ。
お姉さんは二人のこと好き?二人と笑いながら、ずっと一緒にいたいと思わない…?
【託されし願い】と僕が創る星空で今の二人の表情、映し出してあげる。
本当の幸せ、お姉さんもきっとわかってるよね。どうか自分の心に気づいて。それは望んでいいんだ。
花喰・小鳥
琉叶(g06372)と参加
「アイラの不安を感じませんか?」
花冠をそっとアイラの頭に飾りながらルーナに問いかける
「セオドアの逡巡がわかりませんでしたか?」
余計なお世話をしている
彼女は納得して旅立とうとしているのに
知ることは残酷だ
知らないほうがしあわせなこともある
「誰もあなたを喪いたくないのに」
勇気が欲しくて琉叶の手を握る
花嫁と決まっていても言えることがある
「交わした約束は覚えていませんか?」
たとえ我儘でも、今しかないから、考えて欲しいと思います
「あなたのしあわせはどこにあるの?」
私は酷いことを言っている
琉叶、私は間違っているでしょうか?
結果は変わらないかもしれない
でも、知らないのは間違ってるから
巳継・琉叶
小鳥(g01304)と。
竜の花嫁になるのは誇らしいことかもしれないけど、
死んで幸せになるのは違うと思うから話さないとね。
護衛に話を聞かれると良くないかもだし、
聞かれそうになったら残留効果の『友達催眠』で
最近はどう?とか雑談して気を引くね。
「ルーナにはこれからも生きてアイラの手を握って、色々話して欲しいし。」
小鳥に手を握られたら、
大丈夫と気持ちを込めて軽く握り返すね。
「セオドアの笑顔や雰囲気がいつもと違う事にルーナは気付いているんじゃないかな。」
本当に気付いていないのか、気付かない振りなのかは
俺には分からないけれど。
小鳥は間違っていないと俺は思う、
知って選ぶのもきっと大事だと思うから。
湖の上に輝きがゆらめく。
灯をのせて小舟が放たれていったからだ。
その光景を大和・恭弥(追憶のカースブレイド・g04509)と不知火・紘希(幸福のリアライズペインター・g04512)は眺めていた。
「キレイな景色。この幸せな色の世界に、悲しい色は浮かんでほしくないよ」
アイラちゃんの気持ち、ちゃんと幸せな星空に変えるからねと紘希は零す。
そして恭弥も想いを胸に抱く。
花嫁を、ルーナを見詰める彼の視線は痛々しい。
彼の想いを、確かに預かった。どうしたって自分に偽れない。あれ程までの心と恭弥はそれを大事に抱える。
(「必ずルーナさんに届ける。彼の痛みも含めて」)
セオドアが花冠を渡し、それを受け取って頭に乗せたルーナは嬉しそうだ。
そしてアイラと手を繋いで、この光景を眺めている。
あそこだね、と紘希は二人を見つけて。
アイラちゃん、と手を振った。
すっと護衛たちが動く気配。しかしそれより先にアイラが気づいて手を振り返す。ルーナがアイラにどちら? と尋ねているようだ。
アイラが昼間お友達になったのと言っているようで彼女は穏やかな笑みを向けてくる。
友達――そうであると護衛たちも認識するように仕向ける。
その様子に近付いて大丈夫そうだと紘希たちは足すすめ、こんばんはと挨拶をする。
どんなお話をしたの? とルーナが問えば紘希は笑って。
「ルーナお姉さん。僕、アイラちゃんからお姉さんの好きなところたくさん聞いたよ」
「私の好きなところ? なんだか恥ずかしいわ」
なんて言いながら嬉しそうにしている。妹に好かれているというのは姉として嬉しいことなのだろう。
「お姉さんは二人のこと好き?」
ルーナはふたり? と首を傾げる。その様に恭弥は彼の事ですよと笑いかける。
すると、アイラもセオドアの事好きだものねところころと鈴転がす様に紡いだ。
その口ぶりは、私も好きと言っているようなもの。
「二人と笑いながら、ずっと一緒にいたいと思わない……?」
その言葉を受けてルーナは瞬く。そしてアイラの方へ視線を向けたのは、彼女がきゅっと手を握ったからだろう。
「アイラ?」
「ねぇさま……」
ルーナは、私はと零す。
何かが彼女の中で揺れている――今だろうと、託されし願いを恭弥と紘希は向ける。
それに、星空をと――紘希は生み出して。
ルーナの前に現れるそれは、二人の気持ちだ。
『死んでほしいわけがない』『叶うなら一緒にいてほしい』 セオドアがそう紡ぐ。
それが自分に向けられた言葉だと、ルーナは理解する。
でもなぜそんな言葉を紡ぐのか――
「ルーナさん。セオドアさんの心や表情、今なら見えるよな」
恭弥は促すようにルーナに言葉向ける。そして紘希も、まっすぐに。
「本当の幸せ、お姉さんもきっとわかってるよね。どうか自分の心に気づいて。それは望んでいいんだ」
「君は、本当にその幸せでいいのか」
ふたりが抱く想いがある。
幸せに祝ってくれている――そう、ルーナは思っていたのだろう。
竜の花嫁となったことを喜んで――喜んで、いるのだろうかと。ルーナの心に波紋が広がっていく。
ねえさまと、小さな声。
その声零したアイラの頭へとそうっと花冠をおいたのは花喰・小鳥(ミスティックアイズ・g01304)だ。
「アイラの不安を感じませんか?」
そしてもうひとつ、言葉続ける。
「セオドアの逡巡がわかりませんでしたか?」
けれどそれを告げる小鳥も迷いを抱いていた。
余計なお世話をしている。
彼女は納得して旅立とうとしているのに――いいのだろうか、と。
知ることは残酷な事だと小鳥は知っている。
知らないほうがしあわせなことも、あることを。
そう思う小鳥を支えるのは、巳継・琉叶(幻鏡・g06372)だ。
竜の花嫁になるのは誇らしいことかもしれない。
けれど、死んで幸せになるのは違うと。話さないとね、と琉叶は思うのだ。
「ルーナにはこれからも生きてアイラの手を握って、色々話して欲しいし」
繋いだ二人の手に琉叶は優し気な視線を向ける。
そして琉叶は自分のその指先握る手を感じて、大丈夫と気持ち込めて握り返す。
勇気が欲しくて――花嫁と決まっていても言えることがあるのだから。
「誰もあなたを喪いたくないのに」
ルーナへ向けて小鳥は紡ぐ。
喪いたくない? とルーナは不思議そうだ。
「セオドアの笑顔や雰囲気がいつもと違う事にルーナは気付いているんじゃないかな」
それは――確かに、とルーナは思うのだ。
少し様子が違うのは気付いていた。けれどそれがなぜかは、わからなくて。
気づいていないのか、それとも気づかない振りなのか――それは琉叶にはわからなかった。
けれどこの彼女の様子は、気づいている。そして何かに蓋をされているように見えた。
「交わした約束は覚えていませんか?」
たとえ我儘でも、今しかないから、考えて欲しいと思いますと小鳥は続ける。
「あなたのしあわせはどこにあるの?」
竜の花嫁となることは、ほんとうにしあわせなのでしょうかと――言の葉にひそめて。
私は酷いことを言っていると、小鳥は瞳伏せ、そしてそっと琉叶を見上げた。
「琉叶、私は間違っているでしょうか?」
結果は変わらないかもしれない。
でも、知らないのは間違ってるから――そう、小鳥は思っている。
そして琉叶は小鳥を肯定する。
「小鳥は間違っていないと俺は思う、知って選ぶのもきっと大事だと思うから」
向けられた言葉を受けて、ルーナは何を思うのだろうか。
セオドアとアイラの気持ちを知って、感じるのは違和感。
竜の花嫁であることは幸せなことであるのに二人とも幸せでないようだ。
それはなぜ、どうしてと思いながらルーナはセオドアを見る。
花冠、そして幼いころの約束と――そう、私は彼と。
彼と一緒に。何かにせき止められていたその感情が溢れる。
竜の花嫁となればそれは叶わない。それは、ルーナにとって受け入れがたい事。
今まで笑顔だった彼女の表情が曇る。
それが、彼女が何かを得たという答えなのだろう。
ルーナは、しゃがみこみぎゅうとアイラを抱きしめた。そしてそうっと視線を、セオドアへと向けて瞳伏せるのだった。
竜の花嫁であるルーナ。
選ばれたことは本当に幸せなことなのか――その想いに疑念がよぎる。
選ばれたことは誇らしい事。
けれど、一緒にいたい相手と――セオドアとは、もう一緒にいられない。
今までなぜ、幸せと思っていたのか。それもわからない。
けれど、ふたりの言葉を伝えてくれた者達によってルーナは自分の想いを取り戻したかのような心地を得ていた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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