リプレイ
フラン・ベルジュ
あっ、あれは悪いドラゴン…!?
どうしてこんなところにいるのかは分からないけど、放っておいたらきっとまた妖精郷にひどい事をするつもりだよね…
そうなる前に、ここで止めなきゃ!
相手は空を自由自在に飛ぶドラゴン
だったらこっちも空を飛んで対抗しなきゃ
魔法の杖に跨って、大空を飛行します!
小回りを活かして的を絞らせないように相手の周りを飛び回りながら、空気の刃を放って攻撃していきましょう
狙いはその大きな翼
完全に倒すのは時間がかかるかもしれないけど、こうしてダメージを与えて飛行能力を削いでいけば、他の人達も戦いやすくなるはず!
充分な数を倒して撤収するまでの間、ガンガン攻撃していきますよ!
フレス・メアラトム
連携・アドリブ歓迎
魂の無い虚ろな竜骸、ねェ?
死んだ後までこき使われるたァ、可哀想な話だよ。
幸せ……かどうかはお前さん方の勝手だが、ワタシから一つ夢を見せてあげようじゃないか。
眠る様に、安らかに……微睡みの中で二度目の死を受け入れるといい。
【飛翔】で空を飛びながら煙管を使って紫煙をばら撒いていくよ。うんと沢山用意しないとねェ。
煙に紛れながら移動して、竜を取り囲むように煙を配置していこうか。
鳴き声って言っても、所詮は音。つまりは風の振動さね。風使いも併用した煙の壁で遮って防御。
後は【幻式・紫白檻】で一体一体囲ってお終いさ。
さて、竜の数が増えてきたらさっさと退散しようかねェ。
ワタシも命は惜しいのさ。
熾原・空
弱った国を周囲の強国が切り取って領土にするとか、歴史の話でよく聞くけれど、
ディヴィジョンでも起きるんだ……
ともあれ、他のディヴィジョンが強化されるのは防ぎたいし、
少しでも戦力を削らないとなのです
天焦烈火を発動し、飛翔しての空中戦です
立体的な機動を心掛け、動きを見切られない様に、フェイントも交えて飛ぶのです
先手を取れるようなら、
広範囲に散弾の様に炎を放ち牽制です
常に移動し続けるので
敵と自分の位置を把握し、適度な距離を保ちつつ、
炎弾を放ち攻撃していくです
近づく際は、一撃離脱を意識し
極力相手の動きに注意して行動
しっかり回避できる様にするです
レオアリア・フォルシオン
横取りとは盗人猛々しい……
レーザーを照射し、死竜の群れを薙ぎ払っていく
飛翔をうまく活用するのはあの紅いゾルダート、レッドバロンの軍勢相手にやった時と同じく高速を使っての機動性を念頭に置いての戦術が重要
つまりは一撃離脱しながら不意打ちを仕掛け、着実に敵軍勢を削りながら【飛翔】の効果も使って空中を舞う
これに逆説連鎖戦の法則の加味しながら反撃の時空を超える挙動にも対応
反撃で迫りくる巨大化した爪、あるいは牙にレーザーを叩きつける
抑え込むか消滅させる事が出来なくとも、レーザーとぶつかっている間に飛翔の速度を活かして回避を狙う
十分に数を減らしたかラモラックが出現し次第、飛翔を最大限使って撤退するわ
秋風・稲穂
ドイツの奪還も目の前か…
しかし、此処を奪還できると凄い広い範囲を取り戻せるけど日本からだとかなり飛び地だなあ…
観光とか、行けるかな?
まあ、まずは目の前の敵を切り裂いていくのみ
さあ、行くよ
Burn the darkとL・デルフェスを抜刀
残念だけど、私は翔べないけど…まあ戦いようはある!
竜には龍を
雷龍顕現を発動して、雷の龍を『召喚』して複数の死竜達の翼を中心に攻撃して翼の『破壊』狙っていこう
いくら竜といえど、翼に電撃をくらえばまともに飛べないでしょ?
高度が落ちたり地面に落ちてきた竜がいれば、私自身も『ダッシュ』で近付いて両剣で『貫通撃』!
さあ、雷龍で落としてトドメを刺す戦法でいこう
アドリブ等歓迎
カナト・ラウルス
せっかくの土地奪還、横取りされるのは嫌だなあ…。
ちょっとでも僕達が有利になるよう、ここで頑張っておくとします。
【飛翔】を使ってドラゴンと戦うよ。
僕も空中戦はちょっと得意だったりするんだ。
風使いで気流を操って不規則に空中を動き回るよ。
パラドクスを使い、敵の予想していない方向から斬撃を飛ばして撹乱できたら良いな。
仲間と連携ができるようなら、隙を狙って一気に畳みかけよう。
一体一体確実に数を減らしていけるよう、孤立した敵を狙おうかな。
でも深追いはしないでおくよ。
敵に囲まれないように注意して仲間との距離が離れすぎないよう、意識して行動するね。
危ないと思ったら迷わず退却。
本番前に怪我するのは嫌だもの。
フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、連携ok
火事場泥棒もここまで来るといっそ清々しいですね。
妖精郷への増援とか聞き捨てならない事も言っていますが関係ありません。私達のドイツ奪還の邪魔はさせませんよ!
相手が空を飛ぶなら此方も飛翔して空中戦です。
とはいえ無理に近づく必要はなし。
精霊達と共に歌を紡いで相手の鳴き声に対抗しつつ、『極光の波動』を放って敵集団を横殴りです。
また、孤立する味方が出ないように注意しながら立ち回り、味方のフォローに回ります。
ラモラックが増援に来るか、此方が攻勢限界を迎えるなどして、敵の勢いが増してきたら、周囲の味方に警告しながら撤退を提案。味方の撤退に合わせて戦場から離脱します。
欲張り過ぎは禁物です。
●アムステルダム近郊上空
空は澄み切った青を失い、白煙に汚されていた。機械化ドイツ帝国将軍ペーター・シュトラッサー率いる飛行船軍団は、突如出現したこの世界にはいないはずのドラゴンの強襲を受けていた。飛空戦は魂無き操り死竜たちの戦術なき攻撃、多くは体当たりを避けきれず、白煙をあげて損耗していった。戦闘不能、あるいは失速する飛行船もある。
「ここで死竜を攻撃するのは、機械化ドイツ帝国に味方しているって誤解されないかな? まぁ、誰に誤解されても僕は構わないけどね」
あらかじめパラドクスを使って『飛翔』の残留効果を得たカナト・ラウルス(桜華狂咲・g00321)は今、戦場から少し離れた空にいる。桜の花びらのような淡い色合いの髪がそれほど乱れていないのは、風の加護を得ているからだろうか。そして、白い煙に混じって紫色の煙が空を漂うのは錯覚ではないだろう。しかし紫煙をカナトは気にしなかった。敵の攻撃では無いのなら、これはきっとパラドクスの一端なのだろう。ただ、戦闘に気持ちを傾けていればいい。
「やっぱり、せっかくの土地奪還、横取りされるのは嫌だなあ……ちょっとでも僕達が有利になるよう、ここで頑張っておくとします」
カナトの身体はスッと抵抗も音もなく進む。死竜と飛行船軍団との戦いはすぐ目前にまで迫ってきた。そこで大きく方向転換をする。
「どこ見てるの?」
言葉の意味を理解した、と、いうわけでは無いだろう。ただ、音と殺気に反応したかのように振り返った死竜のねじれた首に斬撃が届く。命なく魂さえない竜の動きはぎこちなく遅い。
「こっちだよ」
カナトは大きく間合いを詰め、自分が記した斬撃の跡に到達していた。そして手にした朔桜をざっくりと竜の首に突き立て、抜く反動を利用して離脱する。振るう刃からは仄かに花びらが舞い、けれど風に散らされ消えてゆく。
『の、のがさ、ない』
首を刺された死竜の前肢がカナトを捉え、勢いよく地面へと叩きつけられる。
「あっ、あれは悪いドラゴン
……!?」
古めかしい節の目立つ杖にまたがって空をゆくフラン・ベルジュ(揺らめく焔のように・g06262)は死竜の姿に眉を寄せた。それはここではない別の場所で、空を埋め尽くし地上を蹂躙したドラゴンの眷属であった。何故、それ達がここにいるのかフランにはわからなかったけれど、放置してはいけないということだけはハッキリとわかる。その先にある未来はこの世界と妖精郷の完膚なきまでの破壊だろう。
「そうなる前に、ここで止めなきゃ! 飛ばして、精霊さん! ニールも来てね!」
決めてしまえば後は行動あるのみだ。思う、それだけで風の精霊達がフランへと力を集め、そして魔法のホウキの様にフランを乗せた魔法の杖は加速して戦場へと殴り込みをかける。その姿をミニドラゴンのニールも追ってきている。
「狙うのは、あれだよ!」
風の精霊達が作る空気の刃がフランの進路を阻む死竜の広がる翼へと向かって宙を飛ぶ。小さな、でも確実に死竜の翼に穴が空き2体がバランスを崩してガクンと高度を落としていった。
「え? あれ?」
失速しそうになった死竜の爪がフランに掴まろうとするかのように襲いかかり、もう1体の死竜からは巨大な牙がフランを咬み裂こうと迫り来る。どちらを避けてももう片方の攻撃を避けきれない。
「どうしよう!」
フランは空中で動けなくなる。
「下に! 落下するみたいに落ちてください」
透き通るような熾原・空(天想焔舞・g00282)の声はフランには天啓のように聞こえた。
「わかった!」
重力に思うまま引き寄せられるようにフランが落ちる。それは死竜達には予測不可能な反応で、しかも空が放った炎弾が牽制となって巨大な爪も牙も僅かにしかフランの身体を傷つけることが出来ない。そして、2体の死竜に立ち向かうのは空だ。
「弱った国を周囲の強国が切り取って領土にするとか、歴史の話でよく聞くけれど、ディヴィジョンでも起きるんだ……」
明らかに他ディヴィジョンからの侵略者である死竜を見つめ、空は独り言を呟く。手負いの死竜達はフランではなく空へと向かってやって来る。
「お相手しても構いませんでしょう。どうせ、少しでもあなた方の戦力を削らないとなのです」
しかし、敵が接近してくるまで黙って待ってやるほど空は敵を過小評価していない。2体を、そしてこの空で戦う他の敵へも注意しつつ、上昇し旋回する。
「魔力を変換。属性は炎。纏え……灼熱の鎧」
言葉は力の発動へのきっかけとなる。空の魔力は燃え盛る炎となってその身を包む。予測されないトリッキーな動きで2体の死竜へと迫った空がまとう炎を大きく救うようにして弾とし、放つ。流星のように尾を引いて飛ぶ火球は2体の死竜にぶち当たり、大きく燃え上がった。
『グオぉおお』
咆哮のような悲鳴のような声を上げ、火だるまになった死竜2体が空から地面へと落ちてゆく。
「横取りとは盗人猛々しい……」
レオアリア・フォルシオン(フォルシオン統一王朝初代皇帝『征龍帝』・g00492)は飛行船に群がる死竜達を厭わしそうに見た。かのモノどもは気高きブリテンを汚す下賤のモノとの認識を新たにする。
「ならば、ここで屠ってしまっても構わないわね。いずれ朽ちるモノどもだもの。わたくしの手にかかるのを光栄に思うのね」
レオアリアは薄く笑った。
「復元せよ、我が歴史。それは未来を司る白き無機質なる光線の歴史。その復元を以て我は因果と時空を超えた聖光を解き放つ」
傲然と空に立つレオアリアの手に聖槍のように見える莫大なエネルギーの本流が見える。それは聖なる光を讃え死竜達へと放たれた。
『退、避だ!』
死竜達が光を嫌って四方に散る。しかし、聖光はあり得ない角度で変遷し、死竜1体を光で包み込んだ。眩い光が放たれ消えた時にはもう死竜はいない。まるで最初からいなかったかのように痕跡も残さず消えている。当然のように反撃もない。けれど、もうその空域にレオアリアはいない。彼女にとって死竜が聖光によって屠られるのは結末の定まった事象であった。だから、彼女は留まらない、次の敵へともう移動している。
「わたくしの手にかかりたい死竜はいないのかしら? 相手をしてあげてもいいわよ」
高貴な血の色をした髪を風になびかせ、レオアリアは血色の瞳を輝かせてそう言い放った。しかし、レオアリアに近い一部の死竜の反応が恐ろしく鈍い。空にいるのに巣穴で微睡んでいるかのように虚な目をしている。
「どういうことなの?」
「ワタシのプレゼントがようやく効いてきた、ってところ……かもしれないねェ」
レオアリアのすぐ近くに、いつの間にか紫色の髪をしたしなやかなそうなディアボロスがいた。
「そういえば、紫煙が……そう、あれがアナタの」
「そういうこと。やっぱり竜でバカでかいじゃない? たっぷりと夢を見るせてやるのに、こんなに時間が掛かっちゃった、って、効いてくれてよかったよ」
フレス・メアラトム(十星連・玖朧『祟星夢死』・g06589)は嫣然と微笑んだ。こんな空の上の戦場では普通の笑みも十分に凄みがでる。フレスの他意のない笑みも、どちらかというと効果が出てくれて良かったなぁという笑顔も策士の顔に見えてくる。
「そう、ではわたくしもアナタの描く終幕をお手伝いしてあげるわ」
レオアリアは再び聖槍を手に構え直す。
「そうだねェ。死んだ後までこき使われる哀れな竜に引導を渡す損なお役目だけど、立候補してくれるってんなら、お願いしようかねェ。子分の不始末に親玉が出てくる前にやれるだけやっとかないとだし、ねェ」
フレスは金色の瞳に闘気をくゆらす。
「見るに倦み、感ずるに倦み、愛するに倦む。忘我の微睡みは浅く見ゆるも、目覚めに辿り着くこと能わず」
フレスの唇からこぼれるのは力ある言葉、それが紡ぐのは幻惑の術式だ。時間をかけて巡らせた紫煙の結界が死竜たちを捕らえ、動きを封じる。2体の死竜がまどろむように瞼を閉じる。しかし、瞬時に目を見開きフレスを睨む。死竜たちは開けられるだけ大きく口を開くと、土から引き抜かれたマンドラゴラのように聴覚を破壊するかのような絶叫を放つ。
「こ、これは! クソ音痴で声に魅力がないじゃないか!」
思わず両耳を両手で覆ってフレスは文句を言う。言いながらも覆った手の指の間から赤い血がスッと伝う。
「アナタ、大丈夫なの?!」
フレスの血にレオアリアは考えるよりも先に動いていた。フレスを押しのけるようにして弾き飛ばし、振り向きざまにフレスを傷つけた死竜へと向き直る。
「わたくしが相手をするわ」
死竜とレオアリアがぶつかり合う……その直前、彼我分かつ様々な色を放つ極光のカーテンが出現した。
「精霊達よ、どうか、私に力を貸して。共に歌を紡ぎ、その想いをもって極光の導きと成し、我が敵を討ち果たせ……!」
同時にフィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)の言葉が空中に広がってゆく。フィーナの魔力を糧として召喚された三精霊とフィーナが紡ぐ歌は極光と一体化し、敵を攻撃する波動を放った。
「ぐえぇ」
「がはっ」
フィーナ自身がこの場に居なくても、先行するかのように出現した極光からの波動が死竜たちを圧倒する。
「火事場泥棒もここまで来るといっそ清々しいですね。妖精郷への増援とか聞き捨てならない事も言っていますが関係ありません。私達のドイツ奪還の邪魔はさせませんよ!」
青い空が凝って人の形を取ったかのように、この地を守護せよと遣わされた守り人であるかのように、フィーナは現れた。優しい空色の瞳は普段よりも苛烈に輝く。
「下に逃げましたか。まだ仕留めてはいませんでしたから、追いかけないと……いえ、それは必要なさそうですね」
フィーナの目には地上にいるディアボロスの姿が見えた。彼女が待ち構えているのなら、死竜を仕留めてくれるだろう。
「これからアナタはどうするの?」
炎のような髪を風に遊ばせたレオアリアがフィーナに聞く。
「あなたは?」
「わたくし? わたくしはさきほど怪我をしたフレスを助けに行くわ。大丈夫だとは思うけど、気になるから」
「私はもう少し戦場の中心まで手を伸ばしてみますね。十分警戒しつつ、ですけれど。では、またのちほど……」
フィーナは激戦の最前線へ、そしてレオアリアは敵のいないフィーナとは真反対の方へと駆けてゆく。
その少し前、空は飛んできたフレスを受け止めていた。
「どうしたんですか?」
周囲の死竜たちは空が身にまとう炎から派生した炎弾で次々と燃えながら落ちている。
「ワタシ? 危ないからってかばってくれた娘がいてね、ここまで飛ばされてきたのさ」
フレスは紫色の髪をかき上げ、頬に笑みを刻む。
「優しい人ですね、レオアリアさんって。ほら、心配して迎えにきてくれましたよ」
空が死線を送ると、フレスがやってきた方角から飛んでくるレオアリアが見える。
「本当だねェ、面倒見のいい気立てのいい娘なんだねェ」
レオアリアはすぐに空やフレスの側に来る。
「アナタ達、まだ戦えるわよね。わたくしとともに敵を倒すわよ」
「はーい、空は移動しつつ炎弾を放っていくよ」
「待って、その前にワタシが敵を集めて動きを鈍らせるからさ」
即席ながらも3人の連携が決まってゆく。
「では!」
3人が3方向に飛び、竜への攻撃が始まってゆく。
地上ではフィーナが見たディアボロス、秋風・稲穂(剣鬼・g05426)が臨戦態勢で落ちてくる敵を視認していた。
「まあ、まずは目の前の敵を切り裂いていくのみ。さあ、行くよ」
奪還した欧州は日本からだと遠いけど、観光とか出来るかな、なんて楽しいことは後から考えても十分に間に合うはずだ。稲穂はすらりと左右の腰に佩いた愛用の武器を抜刀した。Burn the darkとL・デルフェスの二振りの武器。これがあれば……まあ、戦いようはある! 竜には龍をぶつければいい。
「来たれ稲妻、龍の形をもって敵を討て!」
稲穂の身体から沸き出でた雷のオーラが龍の形に変化する。それは3つの首をもたげ、攻撃され、落ちてきた死竜たちの翼を穿つ。空を飛び、空で戦ってきた死竜たちは地上にも敵がいたことを予想していなかった。不意打ちのようにして翼をやられ、更に行動さげ落下してくる。
「いくら竜といえど、翼に電撃をくらえばまとも飛べないでしょ?」
「翼なき虫けらが!」
落下した死竜たちが稲穂を捕らえ、無残な翼で上昇し地面へと叩き付ける。
「やってくれたわね。でも、私よりアナタ達のほうがダメージが大きいじゃない」
地面に転がった稲穂はくるりと回転して立ち上がるけれど、死竜たちはのたうつだけで身を起こせない。傷ついた翼では空へは戻れない。
「トドメを差してあげるわ」
表情ひとつ変えずに稲穂は死竜の太い首に二つの剣を差し、切断した。
「あと二体」
振り返った稲穂は、もがきつつも空へ飛ぼうとあがく瀕死の死竜の首が空気の刃とミニドラゴンの蹴りでコトリと落ちるのを見た。
「命中、しましたか?」
ミニドラゴン『ニール』よりも少しだけ遅れて杖に乗ったフランが地上に舞い降りる。
「最後のは僕がやってしまったけど、問題なかったかな?」
華奢な刃が振り払われた後には花が散る。残る死竜を屠ったカナトが刃を鞘に納めたところだった。
「そんなこと、気にしないわ。この竜だって誰かが上で深手を負わせてくれたものよ」
稲穂はそっと上を見る。ディアボロス、機械化ドイツ帝国の飛行船、そして死竜たちみつどもえの戦いはまだ終わる気配がない。
「僕はもう少しだけ上を見てくるよ。上のみんなとも離れているのは危険だからね。危ないと思ったら撤退しよう」
「そうですね。それまで、僕はガンガン攻撃してきますよ」
可愛い笑顔で物騒な事を言いながら、フランはニールと一緒に空へと飛び立ってゆく。
「私もそれでいいわ」
カナトも上へと飛び、稲穂は視界を確保できる地点へと戻る。
飛行船軍団は壊滅を先延ばしにするかのような絶望的な戦いを続け、惜しむ命のない死竜たちは次々に戦闘不能となり落下する。随分と見通しが良くなった空からディアボロス達も順次撤退していった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【飛翔】LV6が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV3が発生!
【グロリアス】LV2が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!