大淫魔都市ウィーンの淫魔学園

 ディアボロスの活躍で、ルーブル美術館の淫魔絵画事件は解決しました。
 しかし、芸術家淫魔の事件を根本的に解決するには、コンテスト上位者たちが淫魔に変えられている『大淫魔都市ウィーン』の『淫魔学園』に乗り込む必要があります。

 攻略旅団の探索・提案に従い『大淫魔都市ウィーン』の『淫魔学園』を目指しましょう。
 ウィーン外壁の門に飾られた『淫魔絵画』から、『淫魔学園』に潜入し、淫魔に変えられようとしている芸術家たちを救出してください。
 彼らの救出により、淫魔の勢力を削ぐことが出来るはずです。

人体は芸術を学ぶ基礎(作者 大丁
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#断頭革命グランダルメ  #大淫魔都市ウィーンの淫魔学園  #大淫魔都市ウィーン  #獄彩のバーバラ 


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 演技を見せる者であれ、演奏を聴かせる者であれ、はたまた石造に彫る者であれ、創造性を発揮するためには、奇抜さのまえに基礎、人体への理解が必要だ。
 と、誰か芸術家だか評論家だかが言ったとか。
 大淫魔都市ウィーンの城壁の前には、淫魔学園を描いた絵画が掲げられている。その前に集まっている男女は、学園での学びを希望していた。
 各々が自信作と思う芸術を披露する。
 過剰なほどの熱心さ。認められれば、望みがかなう。この場が淫魔学園入学試験なのだ。
 基礎がどうとか、わかったつもりでも、ライバルに勝とうと派手で目立つ方向に流れてしまうのも無理からぬことである。

 時先案内人のファビエヌ・ラボー(サキュバスの人形遣い・g03369)は、普段から微笑を浮かべているが、いっそうにこやかにしていた。
 新宿駅グランドターミナルにはパラドクストレインが到着し、すでにディアボロスたちがロングシートに着席している。ファビエヌの依頼説明が始まった。
「ごきげんよう。ルーブル美術館に所蔵されていた淫魔絵画は、皆の活躍で処理できましたわ。いっぽうで、淫魔絵画を生み出す芸術家淫魔たちも、新たに生まれ続けております。攻略旅団では、この問題を解決する方針が出されましたわね」
 何人かが頷いた。
 断頭革命グランダルメの大淫魔都市ウィーンにあるという、『淫魔学園』への潜入任務のことだ。
「淫魔に覚醒させられそうになっている芸術家を助け、淫魔学園を破壊することが出来れば、芸術家淫魔の覚醒を阻止できます」

 依頼の大枠は、現地の芸術家たちの救出だが、手順を踏まねばならない。
 案内人の人差し指が、つり革を端からつついていく。
「まず、淫魔学園に潜入するために、大淫魔都市ウィーンの城壁前で行われている『淫魔学園の入学試験』に合格する必要がありますわ」
 入学試験には、コンテストで入賞した多くの芸術家たちが挑んでいる。
 その中に混じって試験を受けねばならない。
「皆様の芸術力を爆発させて入学試験を突破してくださいませ。淫魔学園は、淫魔絵画の中に学園風の世界として存在しているようです。次の目標は、すでに取り込まれた先輩の芸術家生徒と交流し、信用を得ること。制作を共にするなど、いくばくかの時間は必要かと存じます」
 薄い生地の手袋は、手すりを握ってゆっくりと上下した。
「そうして先輩の信用を得られれば、淫魔学園の中核である『特別な授業』に参加できるようになるでしょう。人間を新たな淫魔に覚醒させる力を持つ強力な淫魔が、芸術家たちに変異を促してきます。トループス級になりかかった先輩たちの心を、声かけなどして揺さぶり、皆様のパラドクスで撃破できれば、覚醒は阻止できますわ」
 つり革の輪に引っかけた指が、くりくり動く。
「最後に、崩壊する淫魔学園から芸術家たちを守って脱出してください。それで任務完了です」

 ファビエヌは、両手をそろえて胸元に重ね、依頼参加者たちを見回した。
「淫魔の講師をしているバーバラが元凶であるならば、この機会に撃破したいと願う方もいらっしゃるかもしれません。ですが、淫魔絵画になんらかの仕掛けをしているらしく、それはまだ無理のようです」
 微笑みは絶やさない。
「どうか、芸術家たちの救出をお願いいたします」

 制作室にこもってばかりでは学びにはならない。
 そのグループは、演劇に演奏、彫刻、絵画とジャンルはまちまちだったが、人体理解を基礎とすることで創造性を底上げできる、という理念で一致していた。
 互いの制作の助けになるよう、美術モデルも互いに務めていたのだが。
「どうしても、バリエーションが不足してくるわね」
「え、オレのカラダ、もう飽きた?」
「彼女が言っているのは、そういうことではない。我々は、もっと多くの人体を知るべきなのだ」
「よし、広くサンプルを求めて、学園内に出かけよう」
「そう簡単に協力してくれるヒトがいるかしら……」
 とりあえず、校舎の中庭を連れだって歩いてみる。
 芸術学園だけあって、噴水や木々の前にカンバスを立てている学生はそこらじゅうにいるし、ベンチで語らっているようなカップルも、実際は芝居のリハーサルなことも珍しくない。
 さて、どんな人に声をかければいいのか。彫刻家は顎ヒゲを撫でながらグループの仲間に耳打ちした。


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【士気高揚】
2
ディアボロスの強い熱意が周囲に伝播しやすくなる。ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の一般人が、勇気のある行動を取るようになる。
【強運の加護】
3
幸運の加護により、周囲が黄金に輝きだす。運以外の要素が絡まない行動において、ディアボロスに悪い結果が出る可能性が「効果LVごとに半減」する。
【現の夢】
3
周囲に眠りを誘う歌声が流れ、通常の生物は全て夢現の状態となり、直近の「効果LV×1時間」までの現実に起きた現実を夢だと思い込む。
【照明】
1
ディアボロスの周囲「効果LV×20m」の空間が昼と同じ明るさに変化する。壁などで隔てられた場所にも効果が発揮される。
【勝利の凱歌】
1
周囲に、勇気を奮い起こす歌声が響き渡り、ディアボロスと一般人の心に勇気と希望が湧き上がる。効果LVが高ければ高い程、歌声は多くの人に届く。
【避難勧告】
1
周囲の危険な地域に、赤い光が明滅しサイレンが鳴り響く。範囲内の一般人は、その地域から脱出を始める。効果LVが高い程、避難が素早く完了する。
【友達催眠】
1
周囲の一般人を、誰にでも友人のように接する性格に変化させる。効果LVが高いほど、昔からの大切な友達であるように行動する。
【プラチナチケット】
5
周囲の一般人が、ディアボロスを関係者であるかのように扱うようになる。効果LVが高い程、重要な関係者のように扱われる。
【泥濘の地】
1
周囲の地面または水面が泥濘に変わり、ディアボロスは指定した「飛行できない対象」の移動速度を「効果LV×10%」低下させられるようになる。
【トラップ生成】
2
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の空間を、非殺傷性の罠が隠された罠地帯に変化させる。罠の種類は、自由に指定できる。
【冷気の支配者】
1
ディアボロスが冷気を自在に操る世界になり、「効果LV×1km半径内」の気温を、「効果LV×10度」まで低下可能になる。解除すると気温は元に戻る。
【土壌改良】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の地面を、植物が育ちやすい土壌に変える。この変化はディアボロスが去った後も継続する。
【建造物分解】
1
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【クリーニング】
1
周囲が清潔を望む世界となり、ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建造物や物品が、自動的に洗浄殺菌され、清潔な状態になる。

効果2

【能力値アップ】LV2 / 【ダメージアップ】LV8 / 【ガードアップ】LV3 / 【反撃アップ】LV1 / 【先行率アップ】LV2 / 【アヴォイド】LV3 / 【ロストエナジー】LV5

●マスターより

大丁
 オープニングをお読みいただきありがとうございます。
 マスターの大丁です。

 今回は、断頭革命グランダルメにて、淫魔学園に潜入するシナリオとなっております。

 とあるグループが、美術モデルを求めて制作室から中庭に出てきました。
 彼らはジャンルを越えて、協力しあっています。
 はたして、『特別授業』には参加できるのでしょうか。そして、淫魔覚醒からの救出は。

 戦いに、冒険に。そして、ドキドキを。
 みなさまの素晴らしいプレイングをお待ちしております。
60

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


ファーティマ・クレピトゥス
淫魔学園…面白そうなところね♪
あ、でも仕事は真面目にやるわよ?

魔楽器を【演奏】しながら官能的なメロディと共に【歌唱】を披露
そして美神の隷装姿で情熱的に【ダンス】
周りの芸術家を感動させるだけじゃなく【誘惑】しちゃうわよ?


白臼・早苗
絵画の中に学園があるの、すごく厄介だよね
今は元を絶つ手段は無いけど、それでも無視はできないかな

今回はモデルが求められていそうだし、ランウェイを歩くモデルさんのように振舞ってみようかな
皆の目を引くように煌びやかな服を着飾って、ただ、無言で絵画の前を練り歩いてみるよ
【プラチナチケット】の効果も合わせて、ただそこにいるだけで特別な存在だと周りに思わせられると良いな


テネブレーヌ・ラディーリス
いつぞやの美術館といい芸術に浸け込むご趣味でもあるのかしら
いっそペンキの中にでも漬け込んで差し上げましょうか?

気を取り直して芸術、ならばダンスね
少し露出を多めにした真っ赤なドレスを着て入学試験に励むわ
淫魔相手ならこの格好で通るでしょ

ダンスの形式はバロックダンス
宮廷を中心に栄えたこのダンスは社交ダンスの源流とも言われてるけど
私はもっと庶民受けした砕けたものだと思っているわね

さてダンスという”芸術”を極める名目でアピールするわ
ステップを踏んで腰を捻らせて私自身の肉体を目立たせる
人体の勉強がしたいんでしょう?ここにいい逸材がいるわよ


テレジア・ローゼンタール
絵画の中の世界、ですか
たった一枚の絵が武器庫にも兵糧庫にもなり得る……なるほど、恐るべき能力です
すぐにでも斬り捨てたいところですが、取り込まれた人がいるのならそうもいきませんか
手順通りに試験を受けましょう

しかしここはすでに敵地、むやみに能力を晒すのは避けたい
私の取り得は膂力、それを使わない方向なら……歌でいきましょう
幸い、騎士として【号令】を出すために、【大きな声】を出すのには慣れています
純粋な技巧については、一歩も二歩も後れを取っているのは重々承知
故に熱意や気迫、精神的な面での加点を狙う(士気高揚)
勇敢さや勤勉さを称える情熱的な戦歌を、よく通る声で力強く歌い上げる


赦蜘・九朗
連携アドリブ歓迎

…ウチの年齢でも入れるんか?
まぁ、入るにしてもスクールカウンセラーの先生としてやけどな

…モノは試し…やな

ひっ、人前に出て何かするっちゅうのははずいわぁ…(耳赤らめ)

【行動】
《鋼》(有刺鉄線型寄生体)と共に《鋼》の分身を使っての曲芸とマジック。不規則に出現する有刺鉄線の足場を跳び跳ね、ナイフやボールに変化させた分身を瞬時に出し入れとジャグリング、煽てられるとポールダンスくらいならサービスしそう…(胸以外無駄な部分が無いので綺麗に見える)絶対脱がないけど

《うろ》こと、地を這う腐敗と再生を繰り返すトカゲはソレを見て『ちょろ過ぎんだろバーカ』と呆れ、冷めた視線で正気に戻る社畜であった…


大崎・朔太郎
相変わらず物理法則とか全無視なのが凄いと言いうか不思議というか。
そこに捕らわれているなら救わないとですね。

やるのはダンスパフォーマンス、【歌唱】と【ダンス】で頑張って尻尾の動きも気を使い、疲れから出る吐息や年齢による照れとか投げ捨ててのウインクと【誘惑】しちゃいますか。その流れで【庇護欲の瞳】で絵画を見つめ、踊る中で【だぼだほシャツ】から胸元が見えたりするかもですが必死なので気にせずに歌い続けます。まだ見ぬ誰かを助ける為に思いを込めて。

諦める気も無いので止められるまでぶっ倒れるまでやり切ります。
こんだけやれるのは若返ったサキュバスの体に感謝ですね。


 赦蜘・九朗(挿ゲ替エノ曼珠沙華・g03801)の曲芸は、受験生たちからも称讃を得ていた。
 不規則に出現する有刺鉄線の足場を跳び跳ねている。
 『鋼』と呼ぶ寄生体なので、トゲ付きでも一心同体。さまざまに変化し、フィニッシュにポールダンスまで披露した。
「サービスしたったわ。脱がへんけどな~」
「ちょろ過ぎんだろバーカ」
 サーヴァントがツッコんだわけではない。
 が、ミニドラゴンの『うろ』の冷めた視線にそう聞こえ、正気にもどった九朗は弁解する。
「モ、モノは試しや……そもそも、ウチの年齢でも入れるんか?」
「制限は無さそうよ……」
 白臼・早苗(深潭のアムネジェ・g00188)は、なにかを探すように周囲を見ていた。
「オーストリアの町々で行われたコンテストもそうだったし」
「ううむ、次はワシじゃ!」
 そう言って、初老の男性が鍋で何かを煮込み始めた。やはり、歳は関係ない。
「お料理……、そっかぁ」
 早苗には思い出のひとつ。
 各地で入賞し、才能を認められたものが、城壁のまえで試験に臨んでいる。ディアボロスはプラチナチケットでの潜り込みもしてるけど。
「目を引くようでなければね……」
 鍋が時間かかっているあいだに、早苗は煌びやかな服で着飾って、絵画の前へと歩きだした。
 目指すは、ランウェイを歩くファッションモデル風。
 無言で練り歩いてみる。テネブレーヌ・ラディーリス(夜を駈ける変身ヒロイン・g01274)は彼女に続いて、ダンスを踊った。
 真っ赤なドレスは、少し露出が多めながら、上流階級の作法にはかなっている。
「なにより淫魔相手なら、この恰好で通るでしょ」
 ステップを踏んで腰を捻らせ、自身の肉体を目立たせる。
「ダンスの形式はバロックよ。宮廷を中心に栄え、社交ダンスの源流とも言われてるけど、私はもっと庶民受けした砕けたものだと思っているわね」
 と、いうのは事前にファーティマ・クレピトゥス(ディバインディスチャージャー・g04908)にも伝えたこと。
 魔楽器を奏でるサウンドソルジャーは、享楽的な仕草はするものの、曲提供の仕事ぶりは、いたって真面目だ。生まれは高い地位にあり、侵略に身を落とすも、現在は新宿での庶民生活に馴染もうとしている。
 上から下までの経験が、多くの要求を満たさせていた。
「感動させるだけじゃなくて、誘惑しちゃうわよ?」
 奴隷時代の服で踊るものだから、少ない布地からファーティマのナニかがこぼれそう。
 胸元がはだけているのは、大崎・朔太郎(若返りサキュバスアイドル・g04652)だ。
 だぼだぼのシャツに、痩せた体型で動きまくる。
 いつしか、テネブレーヌにファーティマと、3人合わさったダンスで、芸術家たちを圧倒していた。
「はぁ、はぁ……。十代の、子たちといっしょに、こんだけやれるなんて、サキュバスの体に感謝ですね」
 疲れから出る吐息とか、年齢による照れとか。
 ハンデを投げ捨ててのウインクに、尻尾も加えた振付け。
 男性の色香が、何人かの受験生を焚きつけることとなり、朔太郎たちに続けとばかりに鍋もカンバスもひっくり返して、踊りだす者までいる。
「ひぃ~。もう、限界」
 やり切った39歳は、場を彼らに譲る。
 受験の流れはダンスにいっているようなので、テレジア・ローゼンタール(魔剣の騎士・g01612)は、しばし機をうかがうことにした。
 行き交う舞踏の影を透かすように、じっと淫魔学園を睨む。
「すぐにでも斬り捨てたいところですが、取り込まれた人がいるのならそうもいきません」
 得意の膂力を使うばかりが騎士ではない。
「たった一枚の絵が武器庫にも兵糧庫にもなり得る……なるほど、恐るべき能力です」
 唸るテレジアを、朔太郎は横から覗きこんだ。
「相変わらず物理法則とか全無視なのが凄いと言いうか不思議というか、ふぅ……」
「絵画の中に学園があるの、すごく厄介だよね。今は元を絶つ手段は無いけど、それでも放置はできないかな」
 早苗は、ぼんやりしているようで、モデル歩きに下される評価を心配していた。
 合格して淫魔絵画に潜入せねば。九朗とて、『うろ』に呆れられるほどの芸を披露したのだ。これで落ちたらと思うと、また耳が赤くなる。
 一方で、自信たっぷりなテネブレーヌは、学園内でのアピールに気持ちが移っていた。
「いつぞやの美術館といい芸術に浸け込むご趣味でもあるのかしら。いっそペンキの中にでも漬け込んで差し上げましょうか?」
「面白そうなところね、淫魔学園て♪」
 ファーティマも、受かったような気楽な笑顔で、クルリと回った。隷装の胸元がピラピラ浮いて、まだ誘惑したりないかのようだ。
 すると、テレジアの眼鏡の奥で、金の瞳が輝きを増した。
「時は満ちました。……勝つ!!」
 腹の底から声が出て、テネブレーヌとファーティマはワッと驚く。
 そう、声だ。
 騎士として号令を出すために、それが大きいという自負が、テレジアにはある。
「純粋な技巧については、一歩も二歩も後れを取っているのは重々承知」
 ゆえに熱意や気迫、精神的な加点を狙う。
 淫魔学園の絵画に正対すると、力強く歌いはじめた。
 勇敢さや勤勉さを称える情熱的な戦歌だ。
 なにごとも基本は身体からである。
 戦覇横掃に匹敵する、戦場の覇者の如き勢いは、歌にも現れるのだ。そして、芸術となって爆発した。
「くぅっ、なんて歌声だ。俺のカンバスじゃ太刀打ちできん!」
「ワシの鍋をしのぐとはのう、長生きはするもんじゃよ」
 さっき諦めてダンスに走ったヤツも混じってはいるが、確実にみなの心を捉えていた。
「審査は以上といたします」
 撃竜騎士が睨んでいた先、学園を描いた淫魔絵画が光を発する。
「合格した者を、案内します。こちらへ」
 転移が行われるようだ。九朗と早苗は光に包まれてホッと胸をなでおろした。
 テネブレーヌとファーティマは、当然といったふうで鼻を高々として、取り残される者たちに体のラインを見せつける。もちろん、不合格者とは、淫魔の手から逃れられた人たちなのだから、むしろ幸運だったと理解している。
 力を出し切った朔太郎とテレジアもここからが本番、すっくと立って招かれていった。
 淫魔学園の生活へと。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【現の夢】LV2が発生!
【プラチナチケット】LV2が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV2が発生!
【ダメージアップ】LV2が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!

ファーティマ・クレピトゥス
淫魔学園って、名前は仰々しいけど入ってみると意外と普通に学園生活してるのかも?
ま、虎穴に入らずんば虎子を得ずってね

学園生活を楽しみながら生徒達とコミュニケーションを取り、【誘惑】で少しずつ人脈を広げ、芸術家たちと親しくなっていく
モデルぐらいなら協力できるわよ?


テレジア・ローゼンタール
アドリブ歓迎
単独希望

絵の中にこれほどの空間……やはり脅威ですね

中庭で学生と接触、モデルを依頼されれば快諾する
私でよければ喜んで

描きやすいよう鎧を外し……服も下着も全部?
これでも貴族の端くれ
芸術に理解はあるし、裸婦という題材も知っている
芸術家ならば創作に不埒な感情を挟みはしない
熟考の末、不承不承だが衣服も脱ぎ、眼鏡以外は一糸纏わぬ裸身を晒す
……淫魔教育の成果か、彼らの視線には厭らしいものが大いに混じってる

これはあくまで芸術のため
本来ならば、実績もない学生が目にすることなど叶わぬ、貴人の肢体であると識りなさい
指一本でも触れれば、首を刎ねますよ

……近づき過ぎです
それと見てばかりでなく手を動かしなさい


赦蜘・九朗
アドリブ歓迎

(他を眺めながら)

うーん、どう打ち解けるか…
やっぱ顔がええとか、女の子は強いなぁ…はぁ…

(腹に手を擦り)流石に脱ぐんは…っぶな!?何?急に…絵の具?飛んで…白…スーツ黒やのに…あぁ、ええよ洗えば大丈夫や

あばっ!?ぎ、牛…乳…?

んお!?甘…練乳…か?

ぶへら!?今度は何や!水…うん、怒ってへんよ(強張る笑顔)

上着…脱ぐか…(引き締まった体に張り付くYシャツ、露になる胸の輪郭、包帯をしてもうっすら透ける肌)

布越しのエロス…すなわち着エロで筆が進むだろう…

壁ドン押し倒し等と、アンラッキースケベに恵まれた社畜であった

一部始終を見ていた犯人《うろ》は【プラチナチケット】を使いゲラゲラ嗤っていた


白臼・早苗
淫魔学園、毎回建物が変わっちゃうのも厄介だよね
後々脱出することも考えると、ある程度の経路も調べておかないと……

授業の合間に周りの人から便利なショートカットの道が無いかを尋ねてみたりして、放課後は校舎の探索をしよう
ただ、探索するときはここに入るときにやったような"魅せる歩き”を意識して、モデルの依頼が来るように仕向けようか
【士気高揚】と【プラチナチケット】を重ねれば、私自身に興味を持ってもらえることは出来るはず
後は、モデルとして体の柔らかさを生かした柔軟なポーズを取りつつ、"特別な授業"についての情報収集かな
……できれば先手を打って早い段階で授業に紛れ込んでおきたいから、ここは頑張らなくちゃ


大崎・朔太郎
学園を調べようとうろついていると迷ってしまい、周りに助けを求めるように【庇護欲の瞳】を発動させてしまう。

声を掛けられたら素直に困ってる事を伝えて案内を頼む。
すると代わりにデッサンの相手を頼まれていいですよと頷く。

淫魔に近いサキュバスの体に興味津々で、上を脱がされて翼や尻尾をじっと観察される。……ここまでじろじろ見られるのは流石に少し恥ずかしいような。

描き終わると二人で休憩、「そうやって打ち込める貴方は素敵だと思いますよ」と笑いかけて見た目同世代だけど年下への気安さで微笑みながら頭を撫でる。それを見てた通りすがりが次の相手としてやって来て僕の争奪戦に。「どこかこうならない所知りませんか?」


テネブレーヌ・ラディーリス
ダンス入学で顔パスしたわね
ということは同じ境遇の人も何人かはいるはず、私はそっちのコミュニティに入ってみましょう
運動場やレッスン室からそういった集団を見つけたら軽く声をかけるわ

「ちょうど踊る相手を探していたの。よければ一緒に踊りましょう?」

少し偉そうなぐらいが興味を引き付けるのにちょうどいい
だけど敬意は最大限に払うわ
踊る許可はしっかり取って
もし誘いを受けたら満面の笑顔でその手を取ってリードを受け取る
相手はこちらを試しているはずだから周囲と相手を確認して
大きく綺麗に踊るかコンパクトに踊るかぐらいの空気は読む

パラドクスは敢えて使わないで置きましょ、彼らには実力で認められたいの


 身を飾る衣装にも学生たちは力を入れていた。
 会えば互いの姿を褒め合いながらも、相手よりも知識や見識に秀でていると暗に示そうとする。
 さすがは、淫魔学園。
 自分の主張を理解してもらおうと、火花を散らしている。
 例えば、校舎に通じる外廊下で、誰かがダンスを披露しようものなら、すぐに通りがかりの別の学生が競って踊りだすように。
「私はこの振付で入学できた。さて、越えられる者はいるかな?」
「ちょうど踊る相手を探していたの。よければ一緒に踊りましょう」
 テネブレーヌ・ラディーリス(夜を駈ける変身ヒロイン・g01274)がそう言って、満面の笑顔をみせると、学生たちはすぐに輪に入れてくれた。ライバルとして競いあい、仲間として磨きあう。
「なんだか、私に合いそうな場所ね……」
「ま、虎穴に入らずんば虎子を得ずってね」
 ファーティマ・クレピトゥス(ディバインディスチャージャー・g04908)は、ダンスのグループをテネブレーヌに任せて、もっと見て周ろうとする。
 うっかり、柱の陰でぶつかったのは、純朴そうな少年だった。
「ごめんなさいね。怪我はなかった?」
「は、はいッ!」
 少年は顔を赤らめている。
 早くも、ディアボロスの誘惑に囚われたようだ。
「これも何かの縁よ。おわびに、モデルぐらいなら協力できるわよ?」
 グイグイいくのは、少年が画材のカバンを抱えていたからだ。はたして、絵を勉強中の学生は、礼儀正しくも興奮を隠せずに食いついてきた。
「ほ、本当ですか。いま、ちょうど仲間うちで新しいモデルを探していて、それで……」
 しゃべりだせば、美術理論に自信をもったひとりの芸術家なのだとわかる。
 15歳のファーティマより、本当は年上かもしれない。放課後に制作室に行く約束をして別れる。
「出会いがしらが切っ掛けになるなんて、お決まりみたいな学園生活してるかも?」
 笑うファーティマに、後ろから顛末を見ていた白臼・早苗(深潭のアムネジェ・g00188)は、頑張ってねと応援する。
 校舎の探索を請け負った。脱出経路を放課後に探すつもりだったのだ。
 仲間たちが交流相手を見つけていくのも、いい進行ぐあい。と、赦蜘・九朗(挿ゲ替エノ曼珠沙華・g03801)。
「うーん、ウチはどう打ち解けるか。やっぱ、女の子はこういうとき、強いなぁ……はぁ」
 学園での交流任務であるが、ついため息が出た。事前の情報では、モデルをかってでるのが良さそうだったのだけれど。
「流石に脱ぐんは……」
 腹を手で擦っていたところ、その黒スーツに白いものが飛んできてベチャッと張り付いた。
「絵の具?」
「は、はわわ……」
 見れば、先ほどファーティマにぶつかった少年が、画材カバンをとっちらかして立ち尽くしている。
「ご、ごめんなさい!」
「あぁ、ええよ、洗えば大丈夫や……ぶへら!?」
 絵の具に続いて、バケツの水までひっかけられてしまった。
「連続て、どんなドジ属性や……うん、怒ってへんよ」
 笑顔を強ばらせて、九朗は上着を脱いでみせた。
 引き締まった体に張り付くワイシャツと胸の輪郭が露わになり、包帯をしてもうっすらと肌が透けている。
 少年は、赤い顔のまま、ポツリと呟く。
「僕のモデルになって……」
「はぁ?!」
 なんだかんだと、打ち解ける機会ではある。
 放課後の制作室への協力を、九朗も結んだ。白絵具とバケツ水の真犯人、ミニドラゴンの『うろ』が、ゲラゲラ嗤うような仕草をしていたとも知らずに。
 テレジア・ローゼンタール(魔剣の騎士・g01612)も、中庭でモデルを引き受けていた。
 ヒゲの彫刻家は、熱心に人体基礎理論グループに入ることを勧めてくる。
「私でよければ喜んで」
「おお、理解してくださいましたか。近頃は、衣装ばかりに気を取られる輩が増えてましてな」
 それは、描きやすいよう鎧を外せということか。テレジアは、貴族の端くれという自覚のもと、思案した。
 芸術には理解はあるし、裸婦という題材も知っている。芸術家ならば創作に不埒な感情を挟みはしないし、この彫刻家も話を聞くかぎりそうだろう。
 決心がつくまで、熟考していて、彫刻家の言葉を聞き逃した。
「というわけで、わがグループは制作室で……」
「あくまで、芸術のため」
 鎧の留め金が外された。
 饒舌だったヒゲがピンと張って動かない。
 花壇のフチに、鎧をたてかけると、テレジアの手はためらいがちに衣服もゆるめはじめた。
「服も、下着も全部ですね」
「あの、中庭で……今から?」
 彫刻家の問いかけも聞いちゃいない。眼鏡以外は一糸纏わず、身を晒す。
「……近づき過ぎです。それと見てばかりでなく手を動かしなさい」
「は、はい、ただいま!」
 周囲で、稽古や談義、技を競っていた学生たちは、中断してテレジアを見ていた。デッサン帖をめくるヒゲ以外は、視線にいやらしいものを大いに滲ませている。
「淫魔教育の成果かしら。それにしても中庭だけでもこの広さ。絵の中に空間を作る……やはり脅威ですね」
 貴人はポーズをとったまま、学生たちの背後にある噴水や東屋を眺めた。
 新進気鋭のグループが、中庭で派手なパフォーマンスをしたという話は、放課後にはテネブレーヌの参加したダンスサークルにも聞こえてきた。
 外廊下で踊り出した彼も、感銘を受けているようだ。
「新しいことへの挑戦をためらわない。自発的な行動が学びに繋がるんだ!」
「やっぱりそうよね」
 テネブレーヌは同意してみせる。
「芸術に対する、私たちの義務よ。犠牲を厭わない大胆さが時には必要だわ。あなたが、私の前で踊ってくれたときのように」
 そう言ってまた、大きく綺麗に踊りだした。皆が、革新的なやり方を求めている。テネブレーヌにも刺激されて、件のグループの活動場所に行ってみることになった。
 同じころ、まだ誰も訪れていない制作室に、学園内の調査のため、うろついてるうちに迷ってしまったディアボロスが近づいていた。
「な、何でそんな優しい目で僕を見るんですか?」
 周りに助けを求めたために、『庇護欲の瞳』を発動させてしまった大崎・朔太郎(若返りサキュバスアイドル・g04652)だ。
「そりゃ、放っておけないよ」
 青年がサキュバスの無意識による魔眼に射抜かれて、親切に校舎の案内をしてくれた。
「……ってわけで、ここが俺らの制作室。一番乗りか」
「ありがとうございました。代わりにデッサンの相手を頼まれていいですよ」
 朔太郎の申し出を青年が断るはずもなく。
 紙の枚数が進むにつれて、着ている枚数は減っていき、サキュバスの翼や尻尾を観察された。
「……ここまでじろじろ見られるのは、流石に少し恥ずかしいような」
「オッケー。ちょっと休憩したら、交代ね」
 この部屋では、互いがモデルになる習わしだという。
「え、ひゃあ」
 サキュバスが、指の隙間から見たのは、本物の若さをもった、アイドルのような肉体だった。
 驚く間もなく扉があいて、別の男性が入ってくる。
「朔太郎さんやないか。なんやふたりしてそのカッコ……」
 九朗だった。
 ワイシャツは乾いているが、上着は脱いだままだ。
 ボディラインがなぞれる様子に、モデルの準備を完了していた青年は、目移りするのに遠慮が無かった。
「はぁ、はぁ、俺、3人いっしょでもいいすよ」
 壁ドンしてこられて、九朗は悲鳴をあげる。
「れ、朔太郎さんは押し倒されたあとかい!」
「誤解です、この青年は、芸術に打ち込める、素敵な人で……!」
 否定しながらも、なにか期待のようなモノがむくむくと起き上がってくる。
 そんな騒ぎは廊下にまる聞こえ。
 いくらもしないうちに、絵画の少年や、彫刻家。そして、ディアボロスの仲間である、ファーティマにテネブレーヌたちもやって来てしまうのだった。
 人体基礎グループにせよ、ダンスサークルにせよ、朔太郎と九朗の姿には関心を示し、入れ替わり立ち替わり、合同で制作活動をすることになる。
「どこかこうならない所知りませんか?」
 嘆きに、『うろ』は嗤うばかりだ。
 制作室へ、最後にやってきたのは、早苗だ。
「……できれば先手を打って早い段階で授業に紛れ込んでおきたいから、ここは頑張らなくちゃ」
 男性2人に耳打ちして、励ます。
 もちろん、早苗も含めて互いにモデルをする。
 体の柔らかさを生かした、柔軟なポーズ。
「ねぇ、学園側にも注目されているなら、『特別な授業』にもお呼びがかかるかしらね」
 と、情報収集にも余念がない。
 そもそも早苗は、放課後の学園内を探索しつつ、入学試験のときのような魅せる歩きで、グループの女性メンバーから誘いを受けていたのだった。
 淫魔学園は、毎回建物が変わってしまうのも厄介なところ。下調べは入念に行う。
 こうして、3日がたったころ。
 期待どおりに中庭パフォーマンスと制作室での活動が認められ、ディアボロスを含んだグループは、特別な授業への参加を許されたのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【プラチナチケット】がLV5になった!
【泥濘の地】LV1が発生!
【士気高揚】がLV2になった!
【現の夢】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV6になった!
【能力値アップ】がLV2になった!
【ロストエナジー】がLV3になった!

ファーティマ・クレピトゥス
まず淫魔にされそうな先輩たちの目を覚まさせないとね
【精神攻撃】で先輩たちの中の純粋に芸術を愛する心を呼び覚まして正気に戻す

そして元凶のバーバラと対峙する
ううっ…同性同士なのに身体が求めちゃう…
これが淫魔の力って訳ね…
ちょっとでも気を抜いたら今度は私がバーバラの虜にされちゃいそう
そして特別授業を受けさせられて、私も新たな淫魔に…
エッチな妄想を振り払いながら、【サンドストーム】でバーバラを攻撃

※NGなし&アドリブOKです


白臼・早苗
遂に特別授業の時間が来たね
バーバラは今は倒せなくても……、情報は集めなくちゃ

真っ先にバーバラの授業には参加して、何か提案をしてきたらその対象に立候補するよ
以前、私を淫魔にしようとした淫魔もいたけれど上手くいかなかった事があったし、バーバラが人を淫魔に変える手段に繋がる何かを逆に得られるかもしれないから、他の先輩たちへの被害を減らす意味でもディアボロスとバレるまでは何かサンプルが得られないか試してみよう

バレた後は先輩たちを救わなくちゃ
【士気高揚】や【勝利の凱歌】で先輩たちの意思を鼓舞して、「本当にやりたかった芸術はそうじゃないんじゃないの?」と呼び掛け、【縫上げる獅子の皮】で根気強く相手をしよう


テレジア・ローゼンタール
3日も学園のあちこちでモデルをすることになるとは……
ともあれ参加資格を得られたなら乗り込みましょう

授業には変わらず裸婦のモデルとして参加(誘惑)
バーバラとやらが術を行使するなら、それを見極めておくのも今後の役に立つでしょう(情報収集)
……淫魔が近くにいるせいか、私に向けられる学生たちの視線は欲望にまみれ、淫猥そのもの

襲い掛かってくれば応戦
芸術家の審美眼で敵を観察、その弱点を見抜く
なるほど、理に適っている
――だが、芸術家と騎士のフィジカル差を覆すほどではない
殺さぬよう加減をした【破壊の拳】を叩き込む

あなたたちは私の身体を見た
ならば、題材に恥じぬ作品を作るのが芸術家としての矜持ではないのですか?


大崎・朔太郎
そういえばこの淫魔女性型なんですよね、
つまり元は僕を描いたさっきの男の子もこうなるんですかね?

まず説得、「お互いのデッサンモデルになるからと自分も節制とかもしたのだろうに結果磨いてきた技術や体も全部投げ捨てて僕の体を求めるんですか?」と悲しそうに見つめ、「流石にそれで絵が道具になるのは悲しいです。戻って来ましょう」と訴えかける。

そして心が少しでも動いたなら【ハートフルハミング】で人としての幸せに共感させながらクロノヴェーダとしての削り取って人に戻しましょう。淫魔の為の芸術じゃなくて皆が魂震える芸術を作ってくださいね。


テネブレーヌ・ラディーリス
芸術に身を置いてきた人々を淫魔にね
これまで培ってきたもの全てを台無しにする
だから気に入らないのよ淫魔って

生徒達の芸術に対する熱意を呼び覚ましましょうか
【士気高揚】を添えてね
「新しいことへの挑戦はためらわない、数えきれないほどの試行錯誤こそがあなた達の義務よね。
 でもそろそろ気づかない?今のままでは挑戦ができなくなってしまう……
 ただ快楽を貪るように没頭するのはあなた達の本位ではないはずよ」

襲い掛かってきたなら冷気をぶつけて頭を冷やしましょ

もしバーバラと戦うならフリージングミサイルをぶつけましょ
淫気を炎に変えたのが仇となったわね?冷気をぶつければ当然威力は落ちるわよ


赦蜘・九朗
連携アドリブ歓迎

先ずは説得を成功させな…
生徒達が暴れる・敵が邪魔するんやったらそこらじゅうに仕込んどいた《鋼》の分身を使い【トラップ生成】で足止め・【アヴォイド】で回避しつつ囮して時間稼ぎ

3日もやるとは思わんかったな…
まさか脱がへん代わりに…いや、思い出すんはやめや

説得が足りんなら
欲望のままに作るんも芸術かもしれへん…せやけど、堕ちて人を巻き込んで悲しませるんは只の外道やで

(誘惑されれば)あ、全然ストライクゾーンに入らんわ、すまん(キッパリ断る社畜)
フッ…触れたいんやったら相当の覚悟が必要やで?この歳まで童貞貫いたウチに死角は無いっ!(呪毒の塊)

『今のカミングアウト必要か?』と、呆れる《うろ》


 白臼・早苗(深潭のアムネジェ・g00188)は、案内された部屋を見回した。
「遂に特別授業の時間が来たね」
 天窓が設えられ、陽光が差し込む。このアトリエは、おそらく学園の最上部にあたるのだろう。
「今はバーバラを倒せなくても……、情報は集めなくちゃ」
 校舎内を歩きまわってきた早苗には、現在地の予測はつく。
 学生たちにとっては、制作環境でも最上だった。
 『特別な授業』に呼び出された栄誉にふさわしい。
 皆が頬を紅潮させ、横並びで講師『獄彩のバーバラ』を迎える。事前の指示で、着衣はおそろいの外套。
「3日もやるとは思わんかったな……」
 赦蜘・九朗(挿ゲ替エノ曼珠沙華・g03801)は横目でチラと青年を盗み見た。
「まさか制作室で脱がへん代わりに……いや」
「なあに、同性同士でまた欲しくなっちゃった?」
 ファーティマ・クレピトゥス(ディバインディスチャージャー・g04908)が、イタズラっぽい顔で見上げてきている。
 外套の中でモゾモゾ身じろぎした。
「それもこれも、淫魔の力って訳かも。先輩たちの目を覚まさせないとね。でないと身体が求めちゃう……」
「思い出すんはやめや」
 九朗は、作戦前だからと自分にも言い聞かせる。
 目の前のジェネラル級が仕掛けた罠を破らねば。ヤツは講師然として、学生たちを立たせたまま能書きを垂れていた。
「特別に呼んだけれども、むしろ基礎をしっかり押さえたい。そう、キミたちは自力で掴んだのサ。人体そのモノの美を……」
 頷く、テレジア・ローゼンタール(魔剣の騎士・g01612)だが、胸中では。
「3日も学園のあちこちでモデルをすることになるとは……」
 甲斐あって参加資格を得られ、また評判が、テネブレーヌ・ラディーリス(夜を駈ける変身ヒロイン・g01274)が接触していたダンスサークルにも波及し、合同で授業に臨めたのだから、計画は順調だ。
 淫魔バーバラは、ここでも互いをモデルにした活動を指示する。
「ボクがやるように、前をはだけてごらん」
 絵具まみれの上着を広げてみせると、白いビキニ状の着衣が露わになった。
「ち、挑戦を、ためらわな……いけども」
 ダンスの先輩が躊躇する間に、前に出た女性がいる。
 それも、テレジアだ。
 少し遅れて、早苗も。彼女たちに心中で礼を言いながらテネブレーヌは、先輩の背中をさすり、講師を睨んだ。
「だから気に入らないのよ淫魔って。芸術に身を置いてきた人々が、これまで培ってきたもの全てを台無しにさせる」
「ふぁッ……?!」
 横で、大崎・朔太郎(若返りサキュバスアイドル・g04652)が、ヘンな声をあげた。外套を開いたテレジアは、中になにも着ていない。
 その姿を見て、早苗のほうは、素早く前を掻き合わせたので、朔太郎には確認できなかった。いやそれよりも、制作室で自分をモデルに描いていてくれた青年だ。
 いくらなんでも美人すぎる容姿に変わりつつある。
「そういえば情報にあった淫魔トループス、女性型なんですよね。つまりあの男の子もああなるんですかね?」
「ああ、先ずは説得を成功させな……」
 九朗は受講生のふりを止めて、『鋼』をひきしぼった。
 仕掛けは当方もうっている。有刺鉄線型寄生体が、人体派とダンスサークルの面々を捕縛しようとアトリエをうねった。
「ボクの授業で、勝手しちゃダメェ!」
 さすがにバーバラも曲芸が始まるとは思わない。
 ディアボロスたち、妨害者が紛れ込んでいたのだと、すぐに察したようだ。
 構わず、九朗は『鋼』で捕らえられた者たちに、語りかけた。
「欲望のままに作るんも芸術かもしれへん……せやけど、堕ちて人を巻き込んで悲しませるんは只の外道やで」
 戒めを抜けようとする青年の胸元がずれ、女体のものらしい膨らみがこぼれた。
 『暴かれ待つ膜中の淫魔』への変異が進行している。トロンとした目つきで、九朗ににじり寄る。
「フッ……。触れたいんやったら相当の覚悟が必要やで。この歳まで○○貫いたウチに死角は無いっ!」
 今のカミングアウト必要か、と呆れるミニドラゴンの『うろ』。
 そして、早苗も、針をふるって『縫上げる獅子の皮』で加勢する。
「本当にやりたかった芸術は、そうじゃないんじゃないの?」
 指摘のとおり、人体を観察して制作の基礎とする、のはもうどうでも良くなっていて、学生たちは外套の中身をいかに見せるか、に夢中だ。
 そもそも、服の上から纏っただけのはず。
 こっそりと早苗は襟の中をのぞいたが、さっきのテレジアと一緒で、なにも見当たらない。
「これって、私も淫魔化してるの。バーバラの力が中途半端に効いてるわけ。それとも外套の効果?」
 何かサンプルが得られないか試してみたわけだが、いまひとつ確証が得られない。
「みんなは……ファーティマさん?!」
「ちょっとでも気を抜いたら、今度は私が虜にされちゃいそう」
 風塵魔術師は、奴隷時代の装束よりも露出度の高い姿で、淫魔とふくらみを押しつけあっていた。
「今は、同性同士なのよね?」
 元は少年画家も、変身されかかって、欲女のもとめを放っている。その魅了攻撃を受けてのことで、ファーティマ自身が淫魔化している訳ではない。
「ううっ……ほら、描いて、純粋な芸術を愛する心で、私を見てぇ」
 画家を正気に戻そうと説得する。外套の裾をもって、肩口まで持ち上げるという、あんまりさっきまでと変わりない感じではあるけれども。
 ダンスサークルの彼は、テネブレーヌの前でうずくまり、変異に耐えていたのだが、ついに熱い息を吐きだすと、立ち上がって淫らな踊りをはじめた。
 変異でふくよかになったお尻を振る。
 外廊下で競ったテクニックは微塵も感じられない。
「ただ快楽を貪るように没頭するのはあなたたちの本位ではないはずよ」
 テネブレーヌは、諦めなかった。なぜなら。
「新しいことへの挑戦はためらわない、数えきれないほどの試行錯誤こそがあなたたちの義務よね。でも、今のままでは挑戦ができなくなってしまう……私が賛同を示したのは、偽りではないのよ」
 揺れる外套が、わずかに見覚えのある動作を示した。
 ディアボロスは冷気をぶつけて撃破にいく。
 今なら皆を変異から救えるのだ。
 朔太郎の言葉にも青年は反応した。
「お互いのデッサンモデルになるからと、自分も節制とかもしたのだろうに、結果磨いてきた技術や体も全部投げ捨てて僕の体を求めるんですか?」
 悲しそうな瞳に、ほとんど美女と化した彼が、視線を併せてくれる。
 両手は、互いの外套を開いて、朔太郎をまさぐっていたが。
「流石にそれで絵が道具になるのは悲しいです。戻って来ましょう」
 『ハートフルハミング』が、耳に届き、淫魔としての青年は撃破された。
 忌まわしき外套も、散り散りになり、アイドルのような若い肉体がそこにある。
「俺のこと、そんなに放っておけなかったの?」
 それだけ言うと、青年はしな垂れかかってくる。
 朔太郎は抱きかかえると、仲間に脱出の号令を出した。
 淫魔バーバラは、扉を背に負け惜しみを言う。
「逃げられるもんならネ。この絵画はもう飽きちゃったよーダ」
 学園の崩壊が振動で伝わってくる。
 テレジアが、裸婦で闊歩した敷地がすべて。
 外套も捨てた騎士は、最後の仕上げに、『破壊の拳(デモリッション・ナックル)』を振るった。
「あなたたちは私の身体を見た。ならば、題材に恥じぬ作品を作るのが芸術家としての矜持ではないのですか?」
 殺さぬよう手加減しながらも、彫刻家のヒゲの生えた顎にガツンときまる。
 女体化もしぼんで男性に戻った。
 最後までヒゲが残っていたのが、この芸術家の変異をとどめていた証拠かもしれない。情報としては弱いが。
 テレジアは肩を貸して肌を合わせると、この3日間に浴びた淫猥な視線を思い出した。淫魔が支配する学園ではそれもいたしかたない。
 特別授業に呼ばれた学生はすべて救出できた。
 振動がひどくなってくる。彼らを連れて淫魔絵画の外まで脱出せねば。
 その出口は校門になっている。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【土壌改良】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
【建造物分解】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
【冷気の支配者】LV1が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV5になった!
【ガードアップ】LV2が発生!
【ダメージアップ】がLV7になった!
【先行率アップ】LV1が発生!

ファーティマ・クレピトゥス
元凶がいなくなったとはいえ、本番はこれからよね
正気に戻った生徒達に手近なカーテンや布で身体を隠させながら淫魔絵画から脱出する
「ここは崩れるわ。みんな、急いで!」
瓦礫が降って来たら【ウィアードウィンド】で吹き飛ばしながら入って来た時の記憶を頼りに生徒達を出口まで誘導する
ただし他の仲間が別の手段を用意していたらそっちに従う
楽な方がいいもんね


白臼・早苗
急いでバーバラの逃げた扉を追ってみるけど……、多分追いつけないだろうね
外套は何とか持ち帰りたいところだけど、これが手掛かりになるかなぁ……?

先に調査してこの学園の地形は大体把握してるから、最短ルートで皆を脱出させよう
【繋ぐ蛍の灯火】で明かりを灯せば、見失う人はいないはず
あとは、外套以外にも可能な限り回収できる物があるといいんだけど……、多分残らないよね
みんなの命を優先して脱出しよう


テレジア・ローゼンタール
バーバラは逃げましたか
追撃は……無理そうですね

魔剣と衣服、防具を回収
今は芸術家に肩を貸しているので着れないが致し方なし

【避難勧告】を出して学生たちに避難を促す
【士気高揚】も併用すれば、恐怖に足が竦むこともない筈
【建造物分解】によって道を阻む瓦礫を分解し、【強運の加護】で崩落に巻き込まれないようにする
分解が間に合ってない時は魔剣を叩き付けて【破壊】
この学園はまもなく崩壊します! 皆さんこちらに!(大声・号令)
……あまり私の方は見ないように

裸で連れ回されて碌な思い出はないが、芸術家の学園だけあって美しかったのは事実
健全な状態であったなら、通ってみたかったかもしれない――と、崩落する学園を尻目に思う


大崎・朔太郎
さあ、脱出しますか。
服に関しては二着あるので着せやすそうな【だぼだぼシャツ】を助けた彼にかぶせますかね。

【トラップ生成】で強制移動床とか作って強引にでも動けるようにして急ぎますかね。三日間の生活で経路は分かってるからどこに移動させればいいかも良いはずですしね。

テレジアさんの分解で何か使える資材になってたら多少は回収しておきますか、装備品に昇華できるかもですし。助けた芸術家も何かと入用でしょうから。

しかしこんなに懐かれるとはなぁ、男の子だけど。
まあ帰ったら忘れるみたいですけど好意は嬉しかったですよと微笑んで頭を撫でておでこにキスしてあげますか。あのデッサンの完成品を見たかったのはありますけどね。


テネブレーヌ・ラディーリス
いつか倒すから無理に追う必要はないわね

パラドクスを応用して生徒達に泡の結界を貼るわ
ただの泡に見えるけどパラドクス製だから簡単には壊れないわよ
本人が移動すると合わせて動くようにしているから不自由はしないでしょうし、
見た目は綺麗な泡だから何かインスピレーションが生まれるかもね

後は逃げる際に気を取られないように
できるだけ彼らの仕事道具を回収しておきましょ
もし校門から出る時に躊躇うのであれば、回収したものを渡しながら
逃げるように説得するわ

「此処でともに朽ちることを相棒は望むのかしら?
 あなたがやがて素晴らしい芸術を描く可能性か消えることを望んではいないはずよ!」
※相棒⇒仕事道具の事


赦蜘・九朗
連携アドリブ歓迎

アカン、崩壊が始まったんか!っ《鋼》(外套に擬態した《鋼》を解除し、いつものスーツへ
予め仕込んでおいた残りの分身達で道を作る。敵以外に棘は刺さらない)

動けへん人は居る?頑張れば、3人位なら担いで行けそうやな。ちょい失礼すん…で(自身の皮膚に触れると呪・毒殺してしまうので、布や包帯で触れないよう注意し1人なら抱え、2~3人なら脇と背)

(感謝されれば)元々、救出が目的やったしな。気にせんでええよ、今回は悪い夢やったと思うて忘れて貰うんが一番や…(少し寂しいけどな)

『臭ぇセリフ吐いてダセぇ』と、鼻で嗤い出口へ一直線の《うろ》(※相棒ではない)

…て、おいぃ!さっさと逃げとるしアイツ!?


 世に認められようと芸術活動に、膨大な時間を費やすような学生たちだ。崩壊が始まろうとも、学び舎を見捨てられるものだろうか。
 うずくまる背を見下ろしながら、ほんの数瞬だけテネブレーヌ・ラディーリス(夜を駈ける変身ヒロイン・g01274)は考える。
 ダンスの先輩は、淫魔撃破によって正気を取り戻したが、ショックはまだ続いているようだ。トループス級への変異に使われた外套はズタボロになっている。それを着せた『獄彩のバーバラ』は扉の向こうに消えた。
「いつか倒すから無理に追う必要はないわね」
「そうや。今ごろは絵の外やろ。……崩壊が思っとったより速い。アカンな」
 赦蜘・九朗(挿ゲ替エノ曼珠沙華・g03801)が視線を、白臼・早苗(深潭のアムネジェ・g00188)に向けると、すぐに頷き返された。九朗も彼女が、学園の地形を把握しているのを知っている。
 けれども、例の外套を脱ぎ始めたので、早苗はギョッとして、しかし指の間から見れば、男性はちゃんとビジネススーツを着込んでいた。
「あ、あれ?」
 中の服は消えてしまうのではないのか。現に自分は今……。
「『鋼』に擬態させといたんや。最短ルートを教えてくれへん?」
 ニセの淫魔外套がほどけると、早苗の示す天窓へと編み上がり、ハシゴのようになった。
 渡っていけるなら、屋根から外に出て、この中央棟を下っていくのが一番だ。
 ディアボロスたちは手分けして、学生たちを補助した。『鋼』は、棘つきでも敵以外には刺さらない。むしろ、撃破後で体の自由の利かない人々を支える役にもたつ。
「ああ、ありが……とう」
 九朗に抱えられたひとりが、感謝の言葉を絞り出した。
「気にせんでええよ。悪い夢やったと思うて忘れて貰うんが一番や……」
 実際、そうなるのは少し寂しい。
「ダセぇ」
 と、ミニドラゴンの『うろ』は、さっさと窓から逃げる。
「……て、アイツは相棒とちゃうんかい!?」
 ハシゴを登りきると、中庭をほかの学生たちが逃げているところが見渡せた。テレジア・ローゼンタール(魔剣の騎士・g01612)が、『避難勧告』を発動してくれたお陰だ。
「この学園はまもなく崩壊します。皆さんは校門から避難してください!」
 屋根から肉声も張り上げる。入学試験で生かした大声と号令だった。
「あまり私の方は見ないように!」
 戦闘後に芸術家に肩を貸したままなので、回収した防具はまだ着れない。屋根を伝いながら、中庭の噴水や東屋が崩れていくのが目に入った。
「裸で連れ回されてろくな思い出はないが……」
「人体基礎派の制作室のあった棟は、もう壊れてしまったんですね」
 同じく大崎・朔太郎(若返りサキュバスアイドル・g04652)も、3日のあいだに過ごした場所の有様に気がついたようだ。
「テレジアさん、この先は僕たちで足場を作っていきましょう。『ストリートストライク』を応用して」
「任せてください。資材は私が用意できます」
 中央棟の不要な構造を分解する。そんな事までできるのに、みずからの身は厭わない。
 朔太郎などはとっくに着替えて、青年画家にだぼだぼシャツを着せてやっている。加えてファーティマ・クレピトゥス(ディバインディスチャージャー・g04908)は、天窓の左右から剥いだカーテンで、自分や学生たちの身体を隠させていた。
「元凶がいなくなったとはいえ、本番はこれからよね」
 即席の階段を降りていけるよう、見守る。
「危ない、そっちの壁はもう崩れるわ。みんな、急いで!」
「うわあ!」
「はわわ……!」
 舞踏家は身をひるがえせたが、画家はつまづいて転びそうになっている。ファーティマは手を貸しながら、詠唱もした。
「お空の果てまで飛んでっちゃいなさい!」
 画家をパートナーに、足場の悪いところで華麗な舞を踊り、『ウィアードウインド』の風で降ってきた瓦礫を吹き飛ばす。
「ご、ごめんなさい!」
「私こそ、おっかない場所を通らせてしまって、怪我はない……て、あら?」
 そう言えば、よくぶつかったり、転んだりした子だった。
「出会った時も、こんなだったわね」
「は、はい」
 もう、描いてもらうこともないのだろうか。一団は、砕けた石畳の地上に降り立った。外廊下の支柱がすべて倒れている。
 ファーティマはテレジアの呟きを耳にした。
「芸術家の学園だけあって美しかったのは事実。健全な状態であったなら、通ってみたかったかもしれない」
 何か答えようとして、ひときわ大きな振動が襲った。空が黒くくすんでいく。絵画の中の世界がいよいよ消え去るのだ。
「これなら、どう!」
 早苗が『繋ぐ蛍の灯火』を掲げる。ここからは校門まで直線。彼女が灯りで皆を先導する。
 命が優先だ。
 あの不思議な外套など、回収したいものはあったけれど、早苗の着ていたものも、もう崩れて残っていない。
 もちろんテレジアとは違い、ファーティマから布をもらって身体に巻きつけてある。
 そんな中、テネブレーヌが持ちだしていた物があった。
 芸術家たちが元からもっていた仕事道具だ。
 危惧したとおり、もう少しで校門を抜けられるという時に、振り返ってしまう者はいた。
「せっかく、入学したのに……」
「コンテストの入賞も無駄になってしまうのか」
「今からでも、淫魔にお願いすれば……」
 サキュバスのガジェッティアは、彼らに最後の説得をする。
「此処でともに朽ちることを相棒は望むのかしら?」
 差し出された道具たち。
「あなた方が、やがて素晴らしい芸術を描く可能性が消えることを望んではいないはずよ!」
 絵筆や彫刻刀は、持ち主の手に。
 そして、全員がウィーンの城壁の外へと戻ってきた。
 淫魔絵画は黒く塗りこめられて、消滅する。
 新たな入学希望者たちが騒ぎ出す前に、ディアボロスたちは、立ち去ることにする。
 デッサン帖を返された青年は、朔太郎から別れがたいそぶりをみせた。
(「しかしこんなに懐かれるとはなぁ、男の子だけど」)
 新宿に帰れば、その名も忘れ去られる。
「好意は嬉しかったですよ」
 微笑んだ朔太郎は、青年の頭を撫でてから、おでこにキスをしてあげた。
 絵の完成品を見たかったと彼も名残惜しく思いながら。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【クリーニング】LV1が発生!
【照明】LV1が発生!
【避難勧告】LV1が発生!
【強運の加護】がLV3になった!
【トラップ生成】がLV2になった!
効果2【先行率アップ】がLV2になった!
【反撃アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV8になった!
【アヴォイド】がLV3になった!
【ガードアップ】がLV3になった!

最終結果:成功

完成日2022年05月15日