湖水地方と竜の花嫁
氷のベディヴィア卿を撃破したディアボロスは、グレートブリテン島の湖水地方に上陸する事に成功しました。
風光明媚な湖水地方は、富裕層の保養地として有名であり、ジェネラル級ドラゴン『氷将竜サグラモール』によって守護されているようです。
湖水地方には、竜の花嫁の湖と呼ばれる湖が多く存在しており、イギリス各地から集められた『竜の花嫁』達が、最後の時を穏やかに迎える為に滞在する別荘地になっています。
ドラゴンの生贄である『竜の花嫁』は、命を捧げることで竜鱗兵の『卵』を出現させるのです。
『竜の花嫁』となることは、幻想竜域キングアーサーでは非常に名誉とされており、花嫁の親族はそうして生まれた竜鱗兵を大切に扱うようです。
別荘地では『竜の花嫁』を楽しませる為に、芸人や料理人などが常に募集されています。
この芸人や料理人に紛れて『竜の花嫁』と接触して、情報を集めていきましょう。
少女の命は運命に捧ぐ(作者 風音つばさ)
#幻想竜域キングアーサー
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●誇らしげな両親と苛立つ娘
グレートブリテン島の湖水地方、竜の花嫁の湖と呼ばれる湖を望む丘にその別荘地はあった。
『竜の花嫁』に選ばれることは非常に名誉な事であり、最後の時を穏やかに迎える為に造られたのがこの街である。
その為、街中が祭りの様な状態で芸人や料理人が毎日の様に忙しなく働いている。
「はー愉快愉快、ようやく我が家から竜の花嫁が出る」
「そうですわね。これで我が家も一目置かれる存在になりますわ」
顔を合わせ竜の花嫁の両親が誇らしげに笑っている。
「お父様、お母様! 何を言ってるんです。このままじゃあの子が死んでしまうのですよ?」
その様子に【一人娘】のオリヴィアが両親に食って掛かる。
「何を言ってるのオリヴィア。今回の一件で我が家の家格が上がれば、家柄の良い相手との縁談が見つかるのですよ」
「そうだぞ。その為にあの娘をわざわざ孤児院から引き取ったんだ。役に立って当然だろう? まあ、竜の花嫁に選ばれなかったら良家の子息にでも嫁いでもらったがな。ハハハハハ!」
「なっ!?」
その態度にオリヴィアは唇を噛む。
――今日からこの子はお前の義妹になる。名前? そんなものは必要ない。おまえとか適当に呼んでやれ。くれぐれも名前を付けたり呼んだりしないようにな!
あの子が初めて家に来たことを思い出す。両親にとってあの子は最初から家とオリヴィアの幸せの為の生贄でしかなかった。竜の花嫁となった義妹を大事に思っていたのは自分だけだった。とはいえ、あの子の名前すら知らない自分も両親と同罪ではないのか。そう考えると悔しくてたまらなかった。
「そろそろ新しい料理でも食べたくなってきたな。一応主役だ。何か食べたいものはあるか?」
「…………」
父親の言葉に虚ろな瞳をした竜の花嫁は何一つ話さなかった。
「まあいい。何か食べている所を見せておかないと周りに何を言われるか分からん。適当に料理を持ってきてくれ」
父親は料理人たちに指示を出した。
●新宿駅グランドターミナル
「アイリッシュ海の戦いで、氷のベディヴィア卿を撃破した事で、遂に、ドラゴンの本拠地であるグレートブリテン島に上陸する事に成功したよ」
ようやくだよと、はしゃぐ七色・絵名(虹の絵筆・g03274)。
上陸した場所は、景勝地として有名な湖水地方で、この湖水地方は、ジェネラル級ドラゴンであり円卓の騎士の一体『氷将竜サグラモール』によって守護されているようだ。
「湖沼地帯には『竜の花嫁の湖』と呼ばれる湖が多くあって、竜の花嫁が命を捧げる前に、穏やかに満足して暮らせる別荘が建てられているみたい」
この別荘地には、竜の花嫁を楽しませる芸や料理の腕を持つものが、近隣の町から集められている。
湖沼地帯の町に潜入して、料理コンテストに勝ち抜く事で、竜の花嫁のいる別荘に招かれることが出来るだろう。
「そこで竜の花嫁と接触することが出来れば、幻想竜域キングアーサーの中核に迫ることが出来るかもしれないね」
街は中央広場を中心に、様々な露店や大道芸が行われており、とても賑やかな様子だ。
中央広場では現在、竜の花嫁に料理を振舞う為の料理人を決める料理コンテストが行われている。
「審査には竜の花嫁とその両親も参加するから、このコンテストに勝つには、街で情報を集めて、好みをリサーチできれば有利だと思うよ」
無事勝ち上がれば、料理を振舞う為別荘に招かれることになる。別荘には、竜の花嫁だけでなく、その家族や知り合いも、竜の花嫁を祝福する為に集まっている。
「皆、竜の花嫁は名誉な事だと信じているみたいだけど、中には、命を捧げて死んでしまう事に疑問を持っている人もいるようだよ」
疑問を持っている人を見つけられれば、色々な話を聞く事が出来るだろう。
「竜の花嫁に気に入られることが出来れば、竜の花嫁と直接話をするチャンスがあるかも」
だが、竜の花嫁は、洗脳されているのか、自分の命を捧げる事に疑問を全く持っていないようだ。しかし、なんらかのキッカケがあれば、竜の花嫁として命を捧げる事に疑問を持たせることが出来るかもしれない。
「街の外でドラゴンが空を飛びながら地上を観察しているから、派手な動きで気付かれないようにね。けど逆に空からの監視で見つからない範囲なら何をやっても妨害されないってことだよね」
●街中お祭り騒ぎ
街の通り、大道芸人が芸を披露し見物客は拍手と共に銅貨や銀貨を目の前の入れ物に投げ入れる。通りを挟んだ所では吟遊詩人が歌を披露していた。
中央広場に近付くにつれ出店は創作料理を振舞うものが増えてくる。辺り一面においしそうな匂いが広がっている。
「まいど、銅貨5枚ね」
食べ物を受け取り代金を支払う裕福そうな男性。
――ぐるるるるる。
大通りから外れた路地から獣が唸るような大きな音が響き渡る。
「お腹空いた……」
獣の唸り声かと思われた音は、少年の腹の音だった。
「我慢しろよ。俺たちにそんな金あるわけないだろ?」
「本当にここにお姉ちゃんがいるの?」
「ああ、確かマザーが姉ちゃんが竜の花嫁に選ばれたとか言ってたし」
「けど、僕たちじゃお屋敷なんて入れないよ?」
「だからコンテストの審査員として来てる今なら、姉ちゃんの姿を見られるかもしれない」
とても警備は厳重で、直接会う事は叶わないだろう。けれども遠目でもいいから一目姉の姿を見たいと、孤児院の少年たちは裏路地を進むのだった。
リプレイ
●オリヴィアの苦悩
竜の花嫁の義姉オリヴィアは別荘のバルコニーで一人、湖を見つめていた。
両親は竜の花嫁を連れ立って、料理コンテストへと向かった。
オリヴィアは気分が優れないと、コンテストに行くことを遠慮したのだ。
本当は義妹のそばに少しでも長く居たい。だけどそばに居れば先程のやり取りが脳裏に過る。
「はぁ……」
義妹の事を考えては出るのはため息ばかり。
今思えばおかしなことばかりだった。
義妹は我が家に来てから一度も外出をしたことがない。それどころか家でお茶会を開催してもそれにすら参加していなかった。厳しく礼儀作法を教え込まれていたし、人前で粗相をしないくらいしっかりと覚えていたように見える。
竜の花嫁に選ばれるまで、親戚すら義妹の存在を知らなかったのだ。恐らく両親が隠していたんだろう。
「お父様とお母様なら、あの子の名前、知っているのかしら……いいえ、あんな事を言っていたのだから最初から名前なんて憶えてすらいないわね……」
実は一度だけ名前を聞いたことがあった。けれど義妹は震えながらごめんなさいと謝るだけで教えてはくれなかった。その時は父親にばれてオリヴィアも三日部屋に閉じ込められたのだ。
「お父様や親戚がだめだとしたら、孤児院の方なら……」
そう思いはするが、オリヴィアには義妹が居た孤児院の場所は分からないし、自由に出歩く事も難しい。
「ねえ、誰もあなたの名前を知らないまま、死んでしまっていいの?」
本当はそう問いかけたい。姉妹としてやってみたいこともたくさんある。しかしそれは許されない事。
「あなたの名前はなんていうの……?」
届くことのない呟きが空へと溶けて消えていく。
アレン・テイラー
不幸なこどもを見るのはあまり気分がよくないね。どうにかして運命に抗ってくれれば良いんだけれど、それはこちら側のエゴかな…?
〇町に潜入
こうゆうお祭りごとはいくつになっても楽しいね。本当はイヴ(人形)もつれてきてあげたかったけれど、目立ってしまうから今日はお留守番だね。
まずは露店で聞き込みをしてみようかな。美味しそうなものもたくさんあることだし。
(女性がやっているお店を中心にふらふらと買い物をする)
まずは竜の花嫁様のことを聞いてみよう。お母さまやお父様の料理の好みも聞けたらいいのだけれど…。誘惑をつかったら少しは詳しい話を聞けるだろうか?
●露店に聞き込み
街はお祭り騒ぎ。老若男女問わず大道芸を眺めたり露店で買い物したりと各々楽しそうに過ごしている。
竜の花嫁の死が目前だとしても誰一人疑問に思っている様子はない。
「不幸なこどもを見るのはあまり気分がよくないね。どうにかして運命に抗ってくれれば良いんだけれど、それはこちら側のエゴかな……?」
人々の様子を眺めアレン・テイラー(Threads of fate・g06764)が呟く。自分とこの世界の常識の違いにもどかしさを感じる。
このままの顔で聞き込みするわけにもいかない。今はその感情を押し殺し街の雰囲気に身をゆだねることにした。
「お祭りごとはいくつになっても楽しいね」
しばらくすると、おいしそうな匂いが漂ってくる。中央広場近くまで歩いてきたようだ。
「いらっしゃーい。串焼きはいかがですか?」
元気な女性店員の声に釣られアレンが足を向ける。
「こんにちは。聞きたいことがあるんだけど、竜の花嫁様ってどんな人だい?」
「んー詳しくはしらないね。あそこの家に娘がもう一人いたなんて初めて知ったよ」
「へぇ、そうなんだねぇ。あと、竜の花嫁様のご両親とお近づきになりたいと思っててね、ご両親の好みの料理とか知らないかな?」
「そうねぇ。料理人の友達の話だと、肉料理が好きって話だったよ。派手だったり豪華だと上機嫌になるらしいわ」
アレンは聞いた情報を整理する。肉を使った料理で高級感があったり豪快な盛り付けにすればいいのだろうか。この世界にない料理を振舞うのも目を引けそうだ。
「派手で豪華な肉料理ね。教えてくれてありがとう」
店員にお礼を告げアレンが踵を返す。
「おっと、これだけ話を聞いたんだし、何か買っていってよ」
「しっかりしてるねぇ。それじゃあ……」
店員に呼びとめられ、アレンは商品に目を向けるのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【現の夢】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
佐島・真己
何かの犠牲の上に成り立つ幸福なんてのは好きになれない
なんとか竜の花嫁を救う道を考えたい
誰か協力出来る人はいないか探りを入れてみよう
街中で何か話したそうにしている人を捕まえてビールや食べ物を奢りつつ話を聞く
浮かれているふりをして竜の花嫁について、竜の花嫁の事を知っている人について、その家族の好みについてをそれとなく聞く
もちろん、竜の花嫁について知っていそうなら子供でも丁寧に話を聞く
おなかが減っていたら食べ物を奢り、喉が渇いていたら飲み物を奢る
話すときは目線を合わせて話、適宜相づちを打つなどして丁寧に話を聞く
相手が本気だと分かったらこちらも本気の顔を見せる事を忘れない
「俺は花嫁を助けたいんだ」
●子供から見れば
「何かの犠牲の上に成り立つ幸福なんてのは好きになれない。なんとか竜の花嫁を救う道を考えたい。誰か協力出来る人はいないか探りを入れてみよう」
佐島・真己(暗闇の中の光・g01521)はそう意気込むと、街の中へと潜入した。
「それじゃ、ありがとな」
挨拶を交わし、真己は酒場を後にする。
「竜の花嫁の事を知っている人が少なすぎないか……?」
情報収集の基本として酒場を訪れたが、分かった事は竜の花嫁の事を誰も知らないという事。
「両親の方はそこそこ情報があるんだが」
両親は共にプライドが高い。金遣いが荒い。流行りの物や高級品に目がない。と、聞ける内容は碌でもない物ばかりだった。
「ん?」
どうしたものかと考えつつ歩いていると、裏路地をコソコソと移動している子供二人を見つけた。
「おいっ」
追いかけて声をかける。
「なに、おじさん?」
「お、おじさん……子供からしたらそうなのか……」
ショックを受ける真己。気を取り直して子供たちを見つめる。
「ひっ、お、俺たち貧乏だけど、盗みなんてやってないぞ!」
真己の鋭い眼光に、怯える子供たち。
「ああ、そうじゃないんだ」
真己は安心させようと、しゃがんで視線を合わせた。
「聞きたいことがあってね。君たちは竜の花嫁についてしらないかな?」
優しい口調で尋ねるが、兄らしき大きい方の子供は警戒を続けていた。しかし小さな子供の方は真己の言葉に反応した。
「お姉ちゃんのこと?」
「あ、こらっ」
「君たちは竜の花嫁の家族かい?」
「『元』ね。俺たちが小さなときに偉そうなおっさんが家に来て、姉ちゃんを連れて行ったんだ」
仕方がないと、真己の言葉に答え始めた。
「だから、俺たちは姉ちゃんによく遊んでもらったくらいしか覚えてないんだ」
「そうか……」
「あ、でも、もっと大きな兄ちゃんたちやマザーなら何かわかるかも」
「是非合わせてもらいたいんだけど、案内してくれないかな?」
「でも……」
真己の事を信用しきれていないせいか、困った表情を浮かべた。
「じゃあこうしよう。今から食べ物を買うからそれを君たちの家に寄付にいこう。俺は花嫁を助けたいんだ」
「そういうことなら……わかった。ついてきて」
物で釣るようで気が引けるが、情報のためだ。そう自分に言い聞かせ、真己は子供たちの後についていった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【無鍵空間】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
●料理コンテスト開催
「おい、いつまでそうしているんだ!」
いつまでも座って動こうとしない竜の花嫁に父親が怒鳴り声をあげる。
「ねえ、そろそろ料理コンテストが始まるわ」
「仕方ない、竜の花嫁は体調が優れないとでも言っておこう。コンテストの料理はここに運んでもらうから一応形だけでも審査しておくようにな」
そう告げると、竜の花嫁の両親は部屋を後にする。
「さて、どんな美味い物が食べられるのか楽しみだ」
「ええ、そうね。後、外出ついでに宝石も見たいわ」
竜の花嫁の事などすぐに忘れて、二人は料理コンテスト会場の中央広場へと向かうのだった。
佐島・真己
竜の花嫁を助けたい
助けるためにはとにかく手がかりが欲しい
そのためには真摯に話をする必要がある
できるだけ誠実に話をする
食料品を買えるだけ買って子供達の家に行く
マザーや年長の子供達に竜の花嫁、姉ちゃんのことを詳しく教えて欲しいと誠意を持って粘り強く頼む
姉ちゃんの名前、年の頃、好きなもの、彼女にきっかけを与えそうなものは何でもいいから教えて欲しい
もちろん、家の子供達と遊んだり、お菓子をあげたりしながら親睦を深めて仲良くなっておこうとする
「子供は未来だからね、彼らの将来を守りたいし、彼らが次の世代を育ててくれる事を願っているんだ。俺は未来に夢を見たいからね。俺に出来る事なら協力は惜しまないつもりだ」
●孤児院訪問
佐島・真己(暗闇の中の光・g01521)は露店で様々な食べ物を買い孤児院へとやってきた。
「ただいまー」
「おかえりなさい。おや、お客様ですか?」
子供たちの声を聞きつけ、初老の女性が出迎える。
「街で会ったんだ」
「俺は真己という。少し尋ねたいことがあって……これ、どうぞ」
真己は挨拶をし、食べ物を差し出した。
「ありがとうございます。私はこの院を管理しているテレジアと申します」
挨拶を交わし、室内に案内されると早速本題に入った。
「竜の花嫁はこの院出身だと子供たちから聞いて、是非竜の花嫁について教えてもらいたい」
「ええ。私の話だけでよければ」
生憎、年長の子供たちは仕事に出て留守だという。露店が人手不足で仕事が増えているとの事。
「稼げるようになったのが竜の花嫁様のおかげというのが、何とも皮肉な話ですけどね」
テレジアは悲しそうな表情を浮かべた。
「皆が竜の花嫁と呼んでいる彼女の名前は『リリー』といいます。6年前、10歳の頃に貴族様がこの院を訪ねてこられて養子にしたいと引き取っていきました」
明るく優しい性格で、弟、妹たちの面倒をよく見ていた。そのリリーが居なくなり、当時、院は大分暗くなったという。
「こんな貧乏な院でも前向きな彼女が居たから、皆、笑顔でいられたのだと、居なくなってから気付かされました」
涙を拭うテレジアに真己は言葉をかけることが出来ずにいた。
「年に一度、アップルパイを焼いて食べるんです」
砂糖は高級品だ。甘いと言えるほど砂糖を贅沢に使えるはずもない。テレジアは子供たちを喜ばしてあげたいと、予算ギリギリの砂糖を購入しアップルパイを焼いていたという。それでもリリーは喜んでくれたと思い出を語ってくれた。
「こんなことを言うのは罰当たりではありますが、どうか、リリーのことを助けてください」
「もちろんそのつもりだ」
深々と頭を下げるテレジアに、真己は力強く頷いた。
「話を聞かせてもらったお礼に、少し子供たちと遊んでこよう」
「それは……ありがとうございます」
「子供は未来だからね、彼らの将来を守りたいし、彼らが次の世代を育ててくれる事を願っているんだ。俺は未来に夢を見たいからね。俺に出来る事なら協力は惜しまないつもりだ」
テレジアに頭を下げると、真己は遊んでいる子供たちの輪に加わった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【未来予測】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
相原・相真
アドリブ・連携歓迎
情報収集は他の皆さんがやってくれていますし、
俺は接触のための道づくりといきましょう
コンテストに参加し料理を準備
肉料理…、この時代にないものの方が物珍しさで目を引けるでしょうか
…ハンバーグ?
この時代だと鶏肉が使えそうなのでチキンハンバーグを準備
料理は勉強中なんですが、[情熱]で気持ちを込めて料理です
付け合わせで野菜も準備して、
ソースで味を変えたりできれば受けもよくなるかな?
現地で準備が難しそうな食材は新宿島から持ち込みましょう
両親は家柄を気にしているようですし、
料理の提供時には礼儀作法など意識して対応
せっかく準備するんですし、
花嫁の子にも美味しく食べてもらえるといいんですけど
●料理は情熱
「お集りの皆さん、これより料理コンテストを開催します」
司会の宣言に観客から歓声と拍手があがる。
「えー早速、残念なお知らせがあります。竜の花嫁様は体調不良との事で別室で審査を行うそうです」
観客から一気に不満の声が上がる。観客の大半は、竜の花嫁の姿を見たい為に集まったのだから。
「竜の花嫁様のお披露目はまた別の機会ということで。さて参加者の皆様はこの会場周辺のお店の調理場を利用して料理を作ってもらいます」
不満の声を流し、コンテストは進行していく。
「情報収集は他の皆さんがやってくれていますし、俺は接触のための道づくりといきましょう」
司会によりルールの説明がなされる中、相原・相真(人間のガジェッティア・g01549)は考え事をしていた。
「肉料理……、この時代にないものの方が物珍しさで目を引けるでしょうか……ハンバーグ?」
「それでは調理始め!」
相真が作るものを決めている間に開始となり、相真は調理場へと移動した。
相真は早速鶏肉を取り出すと、ミンチにしていく。そして材料を混ぜ合わせこねる。
「付け合わせで野菜も準備して、ソースで味を変えたりできれば受けもよくなるかな?」
新宿島から持ち込んだ食材や調味料を駆使して、仕上げていく。この世界にない物を使うのは卑怯な気もするが、気に入られるには細かい事は言ってられない。
皿に盛り付け、チキンハンバーグが完成した。
「せっかく準備したんですし、花嫁の子にも美味しく食べてもらえるといいんですけど」
相真は後片付けをしつつ、審査の順番を待つのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【操作会得】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
佐島・真己
明るく前向きか
なおのこと彼女を助けたくなってくる
テレジアさんにアップルパイのレシピを聞いたらコンテストに参加するか
料理コンテストに参加する
作るものはパイ
1つは持ち込んだ和牛の挽肉で作った旨みたっぷりのこってりとしたミートパイ
もう1つはテレジアさんのレシピで作ったアップルパイ
新宿島から持ち込んだ食材で旨みたっぷりのミートパイを作り竜の花嫁の両親にアピール
アップルパイはここの食材で作り百合の花を添えて花嫁の「リリー」に思い出の味を味わってもらう
どちらも丁寧にパイ生地を仕込みおいしくなるように気持ちを込めて焼く
「こちらはご家族に、こちらは花嫁さまに、心ばかりのパイです
どうぞお召し上がりください」
●思い出の味
「さて、作るか」
佐島・真己(暗闇の中の光・g01521)は腕をまくると、新宿島から持ち込んだ和牛のひき肉を取り出した。
「これでよし……後は」
出来上がったミートパイをオーブンに入れ、孤児院のテレジアから聞いたアップルパイのレシピのメモを開く。
「明るく前向きか……なおのこと彼女を助けたくなってくる」
孤児院で聞いた竜の花嫁――リリーの事を思い出す。
真己は気を引き締めアップルパイ作りに集中した。こちらはミートパイと違い、思い出の味になる様にこの世界の食材にレシピ通りの分量で。他の審査員には美味しいとはとても思えないだろう。だがそれでもいい。大事なのはリリーに味わってもらう為なのだから。
焼きあがった二つのパイを切り分け皿へ盛り付ける。そして竜の花嫁用の皿、アップルパイの横に百合の花を一輪そっと添えた。
「こちらはご家族に、こちらは花嫁さまに、心ばかりのパイです。どうぞお召し上がりください」
真己が順番にテーブルへと皿を置く。すると竜の花嫁の皿を見た父親が声をあげた。
「なんだこの百合の花は。料理以外で点数を稼ごうというのかね?」
花に込められた意味も知らず笑う父親。その様子に真己は怒りが込み上げてきた。しかし拳を握り締めぐっと堪える。
「いえいえ。お出しする相手を間違えない様にするための目印です」
真己は無理矢理笑顔を作り出し、そう告げた。
全ての試食を終え、いよいよ結果発表となった。
「結果を発表します。それでは審査員の方お願いします」
「うむ。皆、素晴らしい料理だった。中でもこのチキンハンバーグとやらとミートパイは飛びぬけて美味しかった。よってこれらを作った二人に屋敷で開かれる宴と竜の花嫁様への料理を任せようと思う」
観客たちから歓声が上がる。そんな中、相真と真己はお互いの顔を見て頷き合った。
「これにて料理コンテストは終了となります」
宣言と共に観客たちは散っていき、会場の片付けが始まる。
「そこのおまえ。どういうわけか竜の花嫁様がパイの事で聞きたいことがあるそうだ。警備の者に話を通しておくから、宴の準備が終わり次第訪ねるように。くれぐれも変な気は起こすんじゃないぞ!」
「かしこまりました」
真己は深々とお辞儀をする。話は終わりと去っていく父親を真己はじっと見つめていた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【操作会得】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
イリス・マーフィー
(サポート)
●
「頑張ってくるわね!」
やってやれないことはない、というチャレンジャー精神で戦いに挑んでいくわ!
仲間と一緒に戦う時は援護メイン。
攻撃方法はおまかせするわね。
イベントものは楽しく過ごす。
私、基本的に人懐っこいと思うの(ニコニコと過ごします)。
他のディアボロスに迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
性格は至って普通の女の子。
好きなことは物作りな創作活動。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●コンテストの裏方
相真と真己が料理人としてコンテストに参加する中、イリス・マーフィー(人間のリアライズペインター・g03321)はコンテストの裏方として、料理人の作った料理をエントリー番号順に審査員へ出したり、空いた皿を片付けたりする給仕となって混ざっていた。
「イベントにこんなふうに参加するなんて、新鮮ね」
給仕の仕事とはいえイベント好きな彼女は楽しくそれをこなしていた。
審査員の好みは把握済みだし、二人が選ばれない事はほぼないだろう。それでも保険はかけておくに越したことはない。
「イリスさん、次の料理を運ぶの手伝ってくれる?」
「はーい」
人懐っこい彼女はすぐに他の給仕の人達と打ち解け、ニコニコと笑顔で右へ左へコンテスト会場を奔走する。
その甲斐あってか、イリスは今後屋敷で開かれる宴の給仕の仕事を任されることになった。
「手際はいいし、その容姿なら男受けも良さそうだ」
下卑た言葉と視線を向けられ、流石にイリスの笑顔も崩れるが、ここで不興をかうのも不味いと何とか持ち直す。
「ありがとうございます。精一杯勤めさせていただきます」
作り笑いに気付きもせずに去っていく男を見送り、イリスはため息を吐いたのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【液体錬成】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
相原・相真
リリーさんの方はきっと大丈夫
なら俺は別の方で手を打ちましょう
リリーさんが前を向くとき、きっと必要なことでしょうから
別荘へ向かいまずは料理の準備
そして準備を終えたら、
隙を見てオリヴィアさんに接触します
「義妹さんのことでお話があります」
とでもいえば聞いてもらえるでしょうか
オリヴィアさんには義妹さんの名前や孤児院にいたころの様子などについて話したうえでお願いを
「俺の仲間が今リリーさんと話をしています
彼女が自分の気持ちにちゃんと向き合えるように
だからオリヴィアさんには改めて彼女と話をしてほしい
そしてできれば、彼女の気持ちを支えてあげてほしいんです
それができるのは、この家の中できっと貴女だけだから」
●味方は貴女だけ
やるべきことを済ませ、相原・相真(人間のガジェッティア・g01549)はバルコニーに一人佇むオリヴィアの元へとやってきた。
「誰っ!? 竜の花嫁様に会いたいのでしたら、今はコンテスト会場に居ると思いますよ」
足音に振り返ったオリヴィアは相真が竜の花嫁を探していると勘違いした。屋敷を訪れる者の大半が竜の花嫁目当てなのだから勘違いするのも当然だ。
「竜の花嫁様はコンテスト会場には居ませんでしたよ」
「そうなのですか? 私はてっきりお父様が連れて行ったものとばかり……」
「そんなことより、俺は貴女に会いに来たんです」
「私に……?」
オリヴィアの表情に警戒の色が浮かぶ。
「はい。義妹さんのことでお話があります」
「あの子のこと……?」
相真は仲間が竜の花嫁の居た孤児院を訪ねてきたことを伝え、そこで聞いた孤児院での暮らしや思い出、そして竜の花嫁の名前を話して聞かせた。
「そう……あの子はリリーっていうのね。素敵な名前。最後に知れて良かった……」
オリヴィアが目を伏せる。その表情には諦めが見て取れた。
「本当にこのままリリーさんを死なせていいんですか?」
「いいわけないじゃないっ! 本当はもっと一緒にお話ししたり、お出かけしたり、あの子にしてあげたいことはいっぱいあるの! でも、でも……」
竜の花嫁になってしまったら、どうすることも出来ないとオリヴィアは涙を流しながら叫んだ。
「俺達はリリーさんを救うつもりです」
「え……?」
「運命に抗うよう説得します。だからオリヴィアさんは改めて彼女と話をしてほしい。そしてできれば、彼女の気持ちを支えてあげてほしいんです。それができるのは、この家の中できっと貴女だけだから」
「それで、あの子……リリーは助かるの?」
「今はまだ……。ですが、チャンスが訪れるその時まで、リリーさんの心を守っていてください」
「……分かったわ! 可能性が少しでもあるのなら、私がリリーを守る。だから時が来たら……」
「その時は任せてください」
相真は少しでも安心できるよう力強く頷いて見せた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【凌駕率アップ】LV1が発生!
リリア・ヘイセイル
(サポート)
私にできることがあって、誰かが助かるなら、気の進まないことにでも真摯に取り組みますね。
(物静かで穏やかな性格で、基本的には丁寧な口調で話します。)
戦闘よりは工作や避難誘導など、裏方の作業が好きです。
戦いになれば、からめ手……ですとか、撹乱して手数で勝負する、ことが多いです。
パラドクスは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他のディアボロスに迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせいたします。どうぞよろしくおねがいします!
●竜の花嫁の元へ
リリア・ヘイセイル(インソムニア・g02288)は一足先に竜の花嫁の部屋を訪れていた。
扉を開ければ、椅子に座り、窓の外を眺める竜の花嫁の姿。
腰まで伸びた銀の髪がサラサラと風になびく。儚げで些細な事で壊れてしまいそうとリリアは感じた。
「こんにちは」
ゆっくりと近付きリリアは声をかける。
「あなたがアップルパイを作った人?」
アクアマリンの瞳がリリアを捉える。
「作ったのは私じゃなくて、私の仲間なの。今、宴の準備をしてるはずだから、もうしばらくしたら来ると思うわ。それまで少しお話しましょう」
「仲間……」
「そう、仲間。あなたには仲間……友達とかそういう人はいるの?」
「私は竜の花嫁。そういうのは必要ないの」
感情を捨て、そうあらねばならないと信じて疑わない様子に、リリアの胸は締め付けられる。
「実は私、結構寂しがり屋でね、一緒にいてくれる人が居るっていうのはとても安心できる事なの。あなたはここで独り。本当に寂しくはないのですか?」
「それは……」
「竜の花嫁が孤独でなければならないなんて、そんなのおかしいです」
「けど……私は……」
「あなたがそばにいて欲しい人は誰ですか? 貴方を想ってくれる人が居るはずです。そろそろ時間でしょうかね。少し考えてみてください。また、お話ししましょう」
頃合いだと、リリアは微笑みかけると部屋を後にした。
成功🔵🔵🔴
効果1【友達催眠】LV1が発生!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!
佐島・真己
リリーさん、気付いてくれたようだ
なら後一押し
彼女が前を向けるように言葉を伝えよう
精一杯の気持ちを込めて
まずは孤児院でリリーさんに伝えたいことを聞いておく
別荘に着いたら新宿島から持ち込んだ豪華な食材でローストビーフ、シチュー、ミートローフなど豪華な肉料理をたくさん用意する
食事の準備が出来たら竜の花嫁の元へ向かう
思い出のアップルパイを食べながら
質問に答え、それが終わったら孤児院の事、テレジアさんのこと、小さな子供達に慕われていたことなどを話す
「明るく優しい子で
孤児院の雰囲気を明るくしてくれていたって聞いたよ
前向きだったって
前向きに生きて欲しいって思う
今からだって
俺も、孤児院の人達もそう願っている」
相原・相真
オリヴィアさんが応えてくれてよかった…
ではあとはリリーさんですね
リリーさんの元へ向かい彼女と話をします
家人に見とがめられるようなら【現の夢】で無力化しましょう
初めましてリリーさん、
貴女の話は聞かせてもらっています
孤児院のことや、ここに来てからのことも
怖いですよね、周りに逆らうのって
貴女が竜の花嫁であることを多くの人が望んでいるならなおのこと
でも、それでも、貴女が生きたいって思うことは間違いなんかじゃない
だから、どうか生きてほしい
それが俺たちの願いです
不安だと思いますけど、大丈夫
貴女の味方は俺たちや孤児院の皆さんだけじゃありません
貴女の側にもちゃんといますよ、優しい義姉さんがね
●過去とこれからと
リリアと入れ替わるように、竜の花嫁の部屋へと入る佐島・真己(暗闇の中の光・g01521)と相原・相真(人間のガジェッティア・g01549)の二人。
「おまたせしました」
「こんにちは。初めまして」
丁寧に挨拶をし、真己は焼きたてのアップルパイをテーブルの上に置いた。
話は食べながらと、アップルパイを切り分ける。その間に相真が紅茶の用意をした。
アップルパイと紅茶を堪能し一息。
「アップルパイ、ありがとうございます。最後に懐かしい味を食べることが出来ました」
ティーカップを置き、頭を下げる竜の花嫁。
それに真己は納得できないと口を開いた。
「最後だなんて言ってほしくないな……リリーさん」
「私の名前……どうして」
誰も知らないはずの名前を呼ばれ、驚きの表情を浮かべる竜の花嫁――リリー。
やがて久方ぶりに名を呼ばれ、抑え込まれていた感情と共に瞳から涙が零れ落ちた。
「孤児院に行ってきたんだ。院の子供達もテレジアさんもあなたのこと心配していたよ」
「っ!? ……みんな元気なんですか?」
「ああ。子供達は元気すぎて、随分振り回されたよ」
孤児院の子供達の様子、預かった伝言等を話して聞かせる真己。
「貴女の話は聞かせてもらっています。ここに来てからのことは貴女のお義姉さんに」
相真の方は義姉であるオリヴィアに会ってきたと言う。
「お義姉様に?」
相真は問いに頷くと、オリヴィアの願いを伝えた。
二人の話をゆっくりと聞くリリー。その表情からは心の揺らぎが徐々に大きくなっていくのが見て取れる。
「明るく優しい子で、孤児院の雰囲気を明るくしてくれていたって聞いたよ。前向きだったって」
「昔の事です……今はもう」
「前向きに生きて欲しいって思う。今からだって。俺も、孤児院の人達もそう願っている」
首を振るリリーに心からの願いをぶつける真己。
「私、生きてていいの……?」
「怖いですよね、周りに逆らうのって。貴女が竜の花嫁であることを多くの人が望んでいるならなおのこと。でも、それでも、貴女が生きたいって思うことは間違いなんかじゃない。だから、どうか生きてほしい。それが俺達の願いです」
リリーの声が震える。
相真は勇気付けるように力強く語りかけた。
「不安だと思いますけど、大丈夫。貴女の味方は俺達や孤児院の皆さんだけじゃありません。貴女の側にもちゃんといますよ、優しいお義姉さんがね」
「けど、そんなわがまま……またお義姉様が酷い目に」
「お義姉さんは貴女の事、諦めてませんよ」
「お義姉様……」
「リリーさんの為に運命に抗おうとしている人が居る。だからリリーさんも諦めないで欲しい」
俯いて数分。リリーは手をぎゅっと握りしめ、顔を上げた。
「私だって生きていたい。そして、お義姉様ともっともっと仲良くなりたい。……少しでも希望があるのならそれに賭けてみる事にします」
「貴女の願い確かに受け取りました。これから俺達は貴女を助ける方法を探します。その間、その願いは貴女と貴女の信頼する人以外には気付かれない様にしておいてほしい」
妨害されるのは避けたいと相真は言う。
「必ず助けてみせる。だから時が来るまで、生きたいというその気持ちを持ち続けて欲しい」
不安な表情を浮かべるリリーに真己は笑顔でそう言うのだった。
「はいっ!」
二人はリリーの瞳に希望の光が灯ったのを感じた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【熱波の支配者】LV1が発生!
【託されし願い】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV2になった!