1793年、タンプル塔攻略作戦

 セーヌ川から1793年のパリ市街に潜入したディアボロスは、パリ市街の情報を多く持ち帰る事に成功しました。
 この情報により、攻略旅団の提案である『タンプル塔への突入』が可能になったのです。
 下水道の迷宮を突破してパリ市街に潜入、タンプル塔を守るクロノヴェーダを撃破してください。
 期間内に、タンプル塔を警備するクロノヴェーダを十分に排除出来れば、高貴な囚人を脱獄させる特別な作戦を行うチャンスを得られるでしょう。

地下の監視者(作者 凪未宇
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#断頭革命グランダルメ  #1793年、タンプル塔攻略作戦  #1793年  #タンプル塔  #疑似ディヴィジョン 


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 暗い下水道の中をネズミ達が走っていく。
 人では這わないと通れない道も、彼らには関係無い。
 時折、並走する小型ブラウン管テレビが気になるが、それは問題ではない。
 問題は、下水路の排水量を調整する制御装置にある。
 こちらは大男でも頭をぶつけないで済む程度の高さはあるが、やはり狭い通路であるのは同じ。
 その少し開けた場所にある、制御装置の前を、歯車の顔をした妙な奴らが時折やってきては、お互いの持つ金属のパーツを差出し組み合わせて対応した凹みに鍵として差し込み、水量を調整したり、奥の扉を開閉したりするのです。
 ネズミはその扉の向こうに行きたかった。
 向こうは市街地地下。食料も豊富だ。
 だが扉は開けられない。
 偶然拾ったその金属を差し込むも、それがキャストパズルというもので、もう1つ合わせる必要があるとは、ネズミは知らなかった。
 仕方なく、ネズミは近くの自分たちの穴に金属を隠し、また扉が開く時を待つのであった。

「1793年のパリ市街への潜入、お疲れさまなのです。皆さんのおかげで、タンプル塔への突入作戦が可能になったのです」
 蒼狐・珠萌(猫狐な天使・g03640)は、スケッチブックを開き説明を始めた。
 まずは、パリ環状下水道の迷宮を再突破して市街に潜入する必要がある。
 タンプル塔に向かえば、警護が配置されているが、これを排除出来れば、塔に囚われている人の救出が可能になるだろう。
「捕まっているのは一般人なのです。充分に敵を倒して、周りの安全を確保しないと、脱出するのは難しいのです」
 今回行うことは、そのタンプル塔を警護する敵の排除だ。
 無事に作戦が進行すれば、次は救出作戦に移行することになる。

「パリ環状下水道の迷宮は、突破されたあと修復されているのです。なので、また突破する必要があるのです」
 珠萌はページを捲り、制御装置の鍵を説明する。
 少し色の濃さが違うパーツが綺麗に組み合わさり四角いダイヤモンドのようになっている。
 そんなパズルもあったような……。
「迷宮は、そこまで複雑ではないのです。問題は鍵なのです」
 金属のパズル状の鍵は、2つのパーツを合わせて、やっと鍵として機能するらしい。
 そしてその鍵は、下水路を巡回している『ヴォルティジュールドール』が、1パーツずつ持っているようだ。
「パーツを手に入れる方法はお任せするのです。問題はその後、2つのパーツを1つに戻すことなのです」
 どうやら、これはクロノ・オブジェクトになっておりコピーしたりすることも不可能らしい。
「パーツを合わせたところで、強襲する方が楽かもしれないのです」
 敵に気づかれないようパーツを手に入れパズルに挑戦してもいい。
 敵を襲撃し、戦闘しながら迷宮を突破してもいい。
 やり方は自由だ。
「迷宮を突破したら、パリ市街を速やかにタンプル塔へと向かって欲しいのです」
 警備を行っているのは、『奇妙な監視者』と『解体少女』だ。
 監視者は下水迷宮も気にしてるようだが、塔の前を動くつもりはないようだ。
「まずは、この敵を排除をお願いするのです」
 突入作戦の準備が整えば、新たな案内がされるだろう。まずは、目の前の敵に注力して欲しい。
「それから、男の方は気を付けて欲しいのです。この市街で、青年ディアボロスを勧誘しようとする、イケナイお姉さんがいるようなのです」
 タンプル塔の警護とは別に確認されている女淫魔は、イケメン青年男性のディアボロスに対して、自分の下僕になるよう誘惑し勧誘してくるようである。
 淫魔に誘惑されるような者はいないと思うが、単身乗り込んでくるぐらいだ。実力のある淫魔であろう。
 遭遇した時は、十分に注意して欲しい。

 この作戦に成功すれば、タンプル塔からフランス王家の王子や王女を救出するチャンスを得られるだろう。
「マリー王妃のこともあるので、何かフランス王家に拘る秘密があるのかもしれないのです」
 クロノヴェーダの真意はまだ見えないが、無事に作戦を成功させて欲しいと、珠萌はスケッチブックを閉じた。

 タンプル塔に集まるディアボロス達の様子を密かに見下ろし、舌舐めずりをした。
「偽物とはいえ、マリー様を断頭台から救い出して、大陸軍の鼻を明かしたディアボロス……ね。やだ、見てるだけで、身体が火照っちゃいそう」
 獲物を物色する淫魔は、躰をくねらせ吐息を溢した。
「逞しい身体、あんな男を陥落させたら気持ち良いわよね。それとも、彼女と仲良く戦ってる男を奪ったほうが、美味しいかしら……頭脳派もいいわね」
 迷っちゃうと想像を膨らまし身悶えすると、急に雰囲気が怪しく変貌する。
「いいわ、私の下僕に相応しいか、直々に味味してあげましょう」
 そう淫猥な笑みを浮かべるのであった。


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
2
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。【怪力無双】3LVまで併用可能。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【フライトドローン】
1
最高時速「効果LV×20km」で、人間大の生物1体を乗せて飛べるドローンが多数出現する。ディアボロスは、ドローンの1つに簡単な命令を出せる。
【勝利の凱歌】
2
周囲に、勇気を奮い起こす歌声が響き渡り、ディアボロスと一般人の心に勇気と希望が湧き上がる。効果LVが高ければ高い程、歌声は多くの人に届く。
【プラチナチケット】
1
周囲の一般人が、ディアボロスを関係者であるかのように扱うようになる。効果LVが高い程、重要な関係者のように扱われる。
【エアライド】
1
周囲が、ディアボロスが、空中で効果LV回までジャンプできる世界に変わる。地形に関わらず最適な移動経路を見出す事ができる。
【トラップ生成】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の空間を、非殺傷性の罠が隠された罠地帯に変化させる。罠の種類は、自由に指定できる。
【冷気の支配者】
1
ディアボロスが冷気を自在に操る世界になり、「効果LV×1km半径内」の気温を、最大で「効果LV×10度」低下可能になる(解除すると気温は元に戻る)。ディアボロスが望む場合、クロノヴェーダ種族「アルタン・ウルク」の移動速度を「効果LV×10%」低下させると共に、「アルタン・ウルク」以外の生物に気温の低下による影響を及ぼさない。
【光学迷彩】
1
隠れたディアボロスは発見困難という世界法則を発生させる。隠れたディアボロスが環境に合った迷彩模様で覆われ、発見される確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【建造物分解】
1
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【使い魔使役】
3
周囲が、ディアボロスが「効果LV×1体」の通常の動物を使い魔にして操れる世界に変わる。使い魔が見聞きした内容を知り、指示を出す事もできる。

効果2

【能力値アップ】LV3 / 【命中アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV3 / 【ガードアップ】LV3 / 【先行率アップ】LV1 / 【アヴォイド】LV1 / 【ダブル】LV1 / 【ロストエナジー】LV1

●マスターより

凪未宇
皆さま、こんにちは。凪です。
断頭革命グランダルメにて、タンプル塔を警護する敵を排除してください。

①に関しては、1〜2名のみの採用になります。
淫魔のターゲットは20〜30代男性です。
実年齢が合っていなくても、容姿的に見えれば対象になります。

③パーツは2つ集まれば、組み合わせが合うという前提で進行致します。
戦闘行為を行った場合は、狭い通路で6体程が各通路から駆け付け倒すことになります。
それ以外の方法でパーツを手に入れ、戦闘無しで突破した場合でも攻略できます。

作業日や状況等は、マスターページにてご確認くださいませ。
それでは、皆様のプレイングお待ちしております。
80

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


アッシュ・シレスティアル
心情
最近ちと情けない場面が目立つからここらで一回しっかり依頼に取り組むところを見せて色々調整しとかないとな。

行動
無駄な戦闘を避けるために【光学迷彩】を使って『ヴォルティジュールドール』や小型ブラウン管テレビ型人形から姿を隠しながら潜入し、制御装置が見える場所でで待機。

戦闘が必要な場合は双銃スコールエリュシオンを装備して不意打ち気味にパラドクスを撃ち込む。

光学迷彩があるのでパズルの解読時間を稼ぐためにも、装置とは少し離れた通路で物音を立てて相手を引きつけるだけ引きつけて適当なところでやり過ごして仲間と合流する。

※アドリブ、絡み歓迎


エヴァ・フルトクヴィスト
タンプル塔の攻略を前に、
そしてこの1793年のグランダルメ世界のクロノヴェーダから人々を救う為。
微力ながら力を尽くしましょう!

使い魔としてネズミを指定、警備体制や小型ブラウン管テレビなどの
装置の場所などのマッピングなど観察を進める一方でキャストパズルを捜索。
発見後は得た情報を元に警備を掻い潜り、
ブラウン管テレビにネズミに乗って向きを変えて貰う等見つからない様に回収。

もう一方は仲間と合流・情報共有、
配備が間延びした瞬間を狙って襲い掛かって。
パラドクスで援護、各個撃破で倒して奪い取ります!

戦闘後は精神集中して一気に完成させて。

水量調整や扉の開閉を行い、
ネズミさんを斥候としつつ地下道を突破しますよ!


河津・或人
【使い魔使役】でネズミにパーツを持って来させよう
自分達の穴に置かれたままのは…まだあるといいんだが
無い場合は歯車顔の奴らが一旦使い終わって仕舞おうとするタイミングで
素早く奪い取って逃げて貰おう
ネズミサイズの狭い場所を使って、奴らを振り切って戻ってきてくれ
人間だと一番油断するタイミングなんだが…奴らもそうなんだろうか

人間サイズの狭い通路や袋小路もチェックしておいて
敵の群れに囲まれずに戦える地形をいくつかピックアップ

ヴォルティジュールドールから奪取するのは戦闘を避けられない場合に実行
フリージングビットを展開して、多すぎない程度の敵を相手にできるよう
誘い込んだりして慎重に戦うぜ


●小さな仲間
 刃の腕を持つ奇妙な歯車の自動人形が二体。
 暗い下水道を歩きながら、制御装置の前へとやってくる。
 装置前で操作しているヴォルティジュールドールの手元を見ながら、アッシュ・シレスティアル(蒼破拳・g01219)は、息を潜め光学迷彩を纏っていた。
(「最近ちと情けない場面が目立ったからな。ここらで、一回しっかり取り組むところを見せて調整しとかないとな」)
 見つかった時は、直ぐ戦闘に移れるよう大型の2丁銃〈双銃スコールエリュシオン〉に手をかけ、ジッと観察するのであった。
(「機械人形だから、パズルも得意なんだろうか」)
 迷いなく組み合わせて見せる手際は、実に鮮やかであった。
 そんなヴォルティジュールドールと制御装置を観察しているアッシュの足元を、一匹のネズミが先を急いでいた。
 エヴァ・フルトクヴィスト(星鏡のヴォルヴァ・g01561)が使い魔使役する、ネズミである。
 そして更に一匹。
 こちらは、河津・或人(エンジェルナンバー・g00444)が使役しているネズミで、上の方からヴォルティジュールドールの行動を見下ろしている。
「自分達の穴に置かれたままのパーツは……まだあるといいんだが……」
「そうですね。あれば、確実に一つは手に入ります」
 他のネズミに続いて、エヴァはネズミ穴に使い魔を突入させた。
 それと同時に自分達も移動を始める。
 だいたいのマッピングができ、巡回のタイミングは把握できた。
 念のため、エヴァと或人は使い魔に指示をだしながら、隠れながら制御装置に近付いていく。
 彷徨っている小型ブラウン管テレビには、エヴァはネズミを飛び乗らせ、向きを変えさせた隙に通り抜けていく。
 そうしているうちに、ネズミ穴の中に放置されていたパーツをエヴァは使役するネズミを通して見つけた。
 後は、このパーツを運ぶだけ。
 問題は、もう一つの方だ。
 扉を開閉し、巡回するヴォルティジュールドールが入れ替わり、再びパーツを二つに分け別々にヴォルティジュールドールが持ち去っていく。
 狙うタイミングは慎重に。
 ヴォルティジュールドール同志が、互いの姿が見えなくなったところで或人の使役するネズミが動く。
 歯車頭を思いっきり踏みつけ、上体が後ろに倒れたところを素早く奪取。
 戦闘には向いているであろうヴォルティジュールドールの刃の両手は、この小さな泥棒を捕らえるには不向き。
 あっさりと逃してしまい、刻まれる前にネズミが飛び込んだネズミ穴には、刃の手も何も届かない。
「よし。……奴らも油断するタイミングだったんだろうか」
 一仕事終えた時など、人間だと油断しやすいタイミングだが、果たして機械人形に油断という感覚があるのだろうかと或人は考えながら、ネズミの帰還を待った。
「ありがとうな。お疲れ」
 無事に戻ってきたネズミを労い、二つ目のパーツが手に入る。 
「ネズミさん大活躍ですね。このまま、斥候として頑張って貰い、地下道を突破しますよ!」
 次なるネズミをそれぞれ使役し、敵の目をかいくぐった二人がアッシュと合流した。
 そして、それぞれが奪取したパーツが差し出される。
 受け取ったアッシュは、軽く深呼吸し集中しパーツを組み合わせ始める。
 ヴォルティジュールドールが動かしている様子はずっと見ていた。
 冷静に記憶を呼び起こせば、できる……はず。
「そろそろ、次の巡回が来ますね」
「待ってくれ、あと少しなんだ……」
 パズルは得意分野ではないし、さすがに機械人形達のように規則正しく器用に動かせるわけではない。
 慎重に、ゆっくりと動かし、アッシュの手の中でピッタリと隙間なく、パーツが組み合わさった。
 後はこの場を突破して、さっさと下水道から脱出するだけ。
 鍵としてパーツを嵌め込むと、制御装置が動き出した。
 まずは扉を開き、その先の情報収集に或人はネズミ達を向かわせ、エヴァは追手が直ぐに来れない様、水量や水門の調整を行った。
 さすがに侵入者がいると気付いたのだろう、無数の機械の足音が響いてくるが遅い。
 扉を通り抜け、再び閉じるとアッシュは制御装置に魔弾を撃ち込み破壊した。
「これで向こうの奴らは、簡単には追って来られないな」
「だいたい道は把握できたぜ。このまま切り抜けられそうだ」
「タンプル塔の攻略を前に、そしてこの1793年のグランダルメ世界のクロノヴェーダから人々を救う為……」
 彼らの前を、軽快にネズミ達が道案内し進んでいく。
「微力ながら力を尽くしましょう!」
 下隧道を抜ければ、後は市街地を抜け塔を目指すだけ。
 ディアボロス達は、先を急いだ。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
【使い魔使役】LV2が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
【能力値アップ】LV2が発生!

ソレイユ・クラーヴィア
【賽】でシャムスと共に作戦に当たります

あの修道院に人々が?
何故?と不思議に思ってしまいますが、それは突入すれば分かること
今は警備の排除を急ぎましょう

テキパキと戦況の情報収集するシャムスに尊敬の眼差し
私も宙に展開したピアノの鍵盤で精霊の円舞曲を演奏して
呼び出した精霊にも巡回兵の捜索を手伝わせます

目標を発見したら息を合わせて同時に仕掛けます
建物の影から左右挟み撃ちの形でなら、多少の不意は打てるでしょうか
攻撃後は即距離を取って次に備えます
建物を利用して剣波動の威力を削げないかも試してみたいです

シャムスへの攻撃はディフェンス

私はまだ戦闘には慣れてないので
シャムスの戦いぶりもよく見て、学べればと思います


シャムス・ライラ
【賽】でソレイユ殿と共闘

お待ちかねと言った所か
推し通らせて戴く
ソレイユ殿のお力も頼みにしております

地形の利用、忍び足を駆使して潜み情報収集、共有
慎重に塔の出入口を伺い
可能なら物陰に潜み隙を見て奇襲
でなければ迅速に正面突破

敵発見時、ソレイユ殿と狙いを合わせ、挟撃
「星の銀」で無数の盾を生成し展開
シールドバッシュで敵を壁に押し込むように攻撃
敵の鋸剣を敵の方に押し返す等相手の武器も利用
一体ずつ確実に倒す
手強い敵には盾を叩きつけ連撃

敵の攻撃は盾で防御し
ジャンプと一撃離脱で間合いを取り直し、ダメージを最小限に

ソレイユ殿の危機にはディフェンス
出入口、他通路からの増援、伏兵、罠等にも注意を払う

アドリブ等歓迎


●奏でる光
 パリ市街地へと再び潜入したディアボロス達は、真っ直ぐタンプル塔を目指した。
 複数の建物からなる修道院ではあるが、目立つ大塔があったことで、塔とまとめて呼ばれている建物だ。
「あの修道院に人々が……?」
 ソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)は不思議そうに、見上げた。
 でも、それは突入すれば分かること。
「今は警備の排除を急ぎましょう」
「ソレイユ殿のお力も頼みにしております」
 塔の全貌が見える位置まで到達するなり、シャムス・ライラ(極夜・g04075)は慎重に塔の出入口周辺を確認し、サッと物陰にソレイユと共に身を隠す。
 確認できた敵の数はまずは三体。それに加え、小型ブラウン管テレビが時折通過していく。
 それと、戦闘時に使えそうな遮蔽物や、周囲の状況をシャムスは素早く確認していく。
「奇襲を仕掛けたら、増援があるかもしれません。油断せず、一体ずつ確実に仕留めましょう」
「凄いです、シャムス。私はまだ戦闘には慣れてないので、シャムスの戦いぶりもよく見て、学べればと思います」
 テキパキと状況把握していくシャムスの手際に、ソレイユは尊敬の眼差しを向ける。
「では、私も一曲」
 グローブ型VR楽器〈Fonte de la musique〉をはめた両手を、鍵盤に指を置くようにし起動すると、宙にピアノの鍵盤が現れた。
 ソレイユが奏で始めるより早く、物陰を迂回し周り込んだシャムスは、飛び出すと同時にパラドクス『星の銀(ホシノシロガネ)』を発動。
「推し通らせて戴く」
 巨大な鋸剣を手にした解体少女の反応は、僅かに遅れた。
 振り向いた所を、シャムスは銀に輝く無数の盾で突き当てる。
 遅れて振り上げた鋸剣が、シャムスを両断しようと狙うが、盾に隙間はない。
 高速で振動させる鋸剣の耳障りな音を盾で押し、解体少女自身の肩を削らせるが、その程度では人形である彼女らは止まらない。
 そこへ不快な鋸の騒音を掻き消し、ピアノの音色が響く。
 建物の影よりソレイユの奏でる曲は、パラドクス『ピアノソナタ「精霊の円舞曲」(セイレイノワルツ)』心無い機械人形に聞かせるには、勿体なさ過ぎる一曲だ。
 軽快なワルツに楽しく踊りながら現れた精霊たちが、悪戯をするように解体少女の髪を服を引っ張りまるで踊っているかのように敵を動かし、最後にターン。
 解体少女同士で振り回した鋸剣が、互いの首を刎ね飛ばした。
 首が落ちきらなかった一体は、配線のみでぶら下がる首を揺らしながら、ピアノの音を止めようと『処刑者の剣』を放つ。
 おぞましい波動が壁を伝わり、ソレイユを襲う。
 演奏が乱れそうになるが、ソレイユは指を止めることはなかった。
 いびつな足音をあげ、鋸剣を振り上げ迫るも解体少女の行く手を精霊達が阻み。星の銀が、剣となって背後から彼女を串刺しにした。
「ソレイユ殿の邪魔はさせません」
 奏者の手を曲の途中で止めるなど、無粋極まりない。
「星の加護を」
 シャムスの周囲で輝き剣となった星の銀が、精霊たちと踊りながら、次々と解体少女を分解していった。
 目の前の敵は片付いた、次は……。
 塔の周囲を見てきた精霊が、残る解体少女らと仲間達の戦闘が始まった事、今もこの光景を眺めている奇妙な監視者の姿を見つけ教えてくれた。
 そして、こちらを見ていた小型ブラウン管テレビも気が付くとどこかへと消え去っていた。
 どうやら、ここへの増援の心配は無さそうだ。まずは護衛の一部を無事に排除したことを、喜ぼう。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【使い魔使役】がLV3になった!
【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
【先行率アップ】LV1が発生!

アッシュ・シレスティアル
心情
こいつにリベンジするために参加したといっても過言じゃねぇ。
一度命を終わっちまった身としては情報を引き出すためなら危ない誘いにだって乗ってやるさ。

対話
「敵対者を誘いに来るだけあって流石の美貌だな…。」
独占欲の強い彼女がくれた首飾りに触れ、最初こそ遠慮するが続くようなら
徐々に淫魔の方に心が傾いてく感じで話を続ける。
最終的に下僕になりたくて仕方ないがこの場で了承したら命がもたない
からまたどこかで会えないかって持っていけたら多分ベストだろ。

気を付けはするが、万が一誑かされておかしくなったら容赦なく切り捨ててくれ。

淫魔が去ったら気を取り直して仲間らの所に向かう。 


●愛は自由
 市街地から塔へ。
 仲間達が敵戦力排除に向かう中、アッシュ・シレスティアル(蒼破拳・g01219)は、突然甘い香りに包まれた。
 惜しげもなく背中に押し付けられる双丘に、耳に掛かって来る吐息が囁く。
「あなた、前にも会ったわね。我慢できないなんて、早漏ね」
 そんなに下僕になりたかったのと、ワザと耳に唇が僅かに触れるように、クスクスと女淫魔は笑う。
「お、あぁ……勿論、会いに来たんだぜ」
(「こいつにリベンジに、もう一度会う為に来たんだ。嘘は言っていねぇ」)
「ふーん……嬉しい事いってくれるじゃない、可愛い❤」
 女淫魔が不意に耳を甘噛し、アッシュの身体にゾクリと電流のような衝撃がはしった。
 このままだと一気に落とされると、危険を感じたアッシュは首飾り〈楔〉に触れ、耐えながら彼女を軽く引き剥がし、正面から見つめた。
「誘ってくるだけあって、流石の美貌だな、と……」
「メルクリールよ。テロワーニュ・ド・メリクール。あなたの名前は?」
 少し恥じらうような仕草をするものの、メリクールはしっかりと胸をよせながら軽く上目遣いで、身体を寄せてくる。
 きっと、ワザとではない。顔を見ようとしたら、アッシュの視線の先に素敵な谷間が待っていただけなのだ。
「さぁ、いらっしゃい」
 囁きは甘く指を絡め、誘い込む。
「指、長くて綺麗ね。あなたが掻き混ぜてくれたら壊れちゃうかも。わたしを甘く痺れさせて……」
「壊れ……えっ?」
 前より、グイグイと来るメリクールにされるがまま、アッシュは押し倒された。
「あなたは、何を見せてくれるのかしら。もう、準備できていそうね」
 腰を押し付け、服に手を伸ばすメリクールに、アッシュの手は楔から離れていた。
 メリクールの触れる指先が、唇がアッシュの理性を奪い去ろうとしていく。
「獣みたいにガッツいていいのよ、あなたの余裕のない表情みたいわ」
 上気した顔で、自分の服を開けさせたメリクールは、彼を縛る楔に気付く。
「これは、もう要らないわよね」
 そう、メリクールの手が伸びた所で、アッシュは一気に戻ってきた。
「ダメだ」
 この楔は、独占欲の強い彼女がくれたもの。これを手放す事は出来ない。
「こんなに熱くなってるのに、ジラすっていうの?」
 執拗に身体を密着させメリクールの指先は、身体の線をなぞるが、近くに吹っ飛んできた解体少女のパーツと、戦闘音が二人の空間を現実に引き戻す。
「あ、その……この場で了承したら、さすがに色々とまずい……」
 周囲では仲間が戦闘している。それに、物凄く冷静に考えると、ここはパリの市街地、塔の目の前。
 女(淫魔)に馬乗りに組み敷かれてる姿は、マズ(恥ずかし)い。
「えと、だから、その、またどこかで会えないかって……あー、場所とか雰囲気とか……」
 慌てて取り繕うアッシュに、彼女は妖艶に微笑むと、楔を引っ張り上体を起こさせると唇が触れる寸前で怪しく微笑んだ。
「あなたもしかして初めて? ……いいわ、待ってあげる」
 メリクールの指先はアッシュの頬から鎖骨へ、そのままなぞる様におりていって……。
「ねえ、淫魔の身体って、とっても気持ちいいのよ。興味あるでしょ?」
 様々な思考が交錯し、アッシュはゴクリと唾を飲んだ。
「わたしの身体があなたに貫かれたがっているの……だ・か・ら」
 メリクールはアッシュの耳を食み、囁く。
「パリ大学で会いましょう。その時は、その他の女の臭いのするものは外してきてちょうだい。みんなもに、紹介してあげるわ。」
 でも、最初に味味するのはわたしよと、アッシュの楔に向けて鋭い視線を一瞬向け、鎖骨に唇を落とし離れた。
 そして妖艶な笑みを残し、クルリと背を向けるとあっさりと立ち去っていった。
「は……ははっ、何とかなった、な」
 心臓は破裂しそうに騒いでいる。
 しばらくアッシュは、立ち上がれないまま、次会った時どうするか悩むのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!

エヴァ・フルトクヴィスト
迷宮では余計な力を使わずに済んだのは幸いでした。
さあ、来るタンプル塔の中の人々の解放の為。
警備を削らせて貰いましょう!

妖精さん達を召喚して統率しつつ。
敵の攻撃は動きを観察をして、
光学迷彩と残像を組み合わせたフェイント、
エアライドを併用したりと回避主体で動いて。
避けられそうにない場合は結界術で急所を護り、
リアクティブアーマーの如く魔力を弾けさせて吹き飛ばしたりと攪乱。
味方の攻撃で隙を見せたら勇気を以って斬り込んで二刀による斬撃や、
高速詠唱による魔術の砲弾を撃ち込んだりと距離に応じて臨機応変に動きます。

救った事から続く1793年への介入の灯火。
繋ぎ続ける事で時の侵略者からの解放に繋がると信じて!


河津・或人
体力が温存できてよかったぜ
仲間への感謝はもちろん…ありがとな、ネズミくんも(ちゃんかな…どっちかな…)

次からは比較的正面からの戦いだな
MAPの空白から推定して、大量に控えてそうな部屋をつつくのはよそう
通路に誘い込むなどして過剰に抱え過ぎない

フリージングミサイルで敵の群れを削っていこう
高速振動剣を喰らわないように距離を取って戦いたいが…
やむを得ない場合は臨機応変に近接武器で戦おう
デカブツ持ちが相手じゃ俺の不利だから
オーバーアクション気味なところを回避して武器で弾く程度にして
本命の射撃に専念するぜ


宝心・ライラ
マリーの笑顔まであと一息
休んでなんかいられないわ!

「ボンジュール!笑顔のピエロがハッピーエンドを届けに来たわ!」
塔まで来たらなるべく多くのお人形さんが来てくれるよう大声で呼びかける
残ったお人形さんもきちんとお片付けしないとね♪

「今日は私のショーに集まってくれてありがとう。たくさん笑って驚いて、ハッピーエンドになってちょうだい!」
周囲に描いた無数の?マークを実体化させ、ブーメランのように自身の周りを旋回させる
これで私の動きが鈍っても、ある程度は自動で攻撃と防御が出来るはず
途中で?を掴んで投げ返して、旋回軌道に目が慣れてきたお人形さんを不意打ちよ
「どう?驚いてくれたかしら?」

連携アドリブ歓迎


●解体ショー
 遭遇するなり『高速振動剣』を振るってきた、解体少女の一撃をエヴァ・フルトクヴィスト(星鏡のヴォルヴァ・g01561)は、光学迷彩の効果で姿を消していた分避ける余裕があった。
 反撃も兼ね、召喚した妖精達と一丸となって向かっていく。
「さあ、来るタンプル塔の中の人々の解放の為。警備を削らせて貰いましょう!」
 パラドクス『フェアリーコンボ』で呼び出した妖精達と共に、突撃していく。
「体力が温存できてよかったぜ」
 仲間への感謝はもちろん。河津・或人(エンジェルナンバー・g00444)はネズミへの感謝も忘れない。
(「……ありがとな、ネズミくんも……ちゃんか、どっちかな……」)
 早々に、下水路で別れた、使役したネズミ達のことを思い浮かべる。
「ここからは忍ばなくていいんだよな?」
  侵入は、もう敵に知れ渡っていることだろう、放っておいても増援が集まってくることは間違いない。
「迷宮では、余計な力を使わずに済んだのは幸いでした」
 エヴァの周囲に妖精たちが姿を現し、迫る解体少女らに向かっていく。
 両者がぶつかった。
 二組の短剣〈ビュグヴィル&ベイラ〉を両手に、蒼と紅の宝玉を輝かせ妖精達と連携攻撃を繰り出す。
「デカブツ持ちが相手じゃ、俺の方が不利だからな」
 解体少女の鋸剣が大きく薙いだところを、しゃがむよう潜り抜け或人は距離を取ると狙いを定める。
「ボンジュール! 笑顔のピエロがハッピーエンドを届けに来たわ!」
 残る護衛と注目を集めるよう、高らかに宝心・ライラ(ミス・ハッピーエンド・g01071)は声を上げた。
「残ったお人形さんも、きちんとお片付けしないとね♪」
 目立つ音に、護衛に残っていた全ての解体少女らと、監視のように小型ブラウン管テレビがやってくる。
(「マリーの笑顔まであと一息。休んでなんかいられないわ!」)
 ペイントツール 〈フレフレ☆ガンバケット〉を手に、ライラは辺りに記号を描きだす。
「今日は私のショーに集まってくれてありがとう。たくさん笑って驚いて、ハッピーエンドになってちょうだい!」
 そう描いた記号へ手を伸ばす。
 パラドクス『CRYING→SMILING(ベクトルジャグラー)』によって、実体化した記号を周囲にブーメランのように旋回させながら、そのうちの一つを手に解体少女へ『?』の記号を投げ付けた。
 不意の攻撃に解体少女は、回避行動を取ろうとしたが、その足はいつの間にか地面と凍結し簡単には動かせない。
 バスターライフル〈Edgeworth-Kuiper Belt【Triton】〉で、或人は解体少女らの足元へ次々と凍結弾を撃ち込んでいく。
 冷たさも感じない機械人形だから、気付くのが遅れたのだ。
 足を球体関節でパージしたところに、『?』が降り掛かり吹っ飛ばす。
「どう? 驚いてくれたかしら?」
 まさに何が起こったか分からない。そんなひとコマといったところだろうか。
「救った事から続く、1793年への介入の灯火」
 〈重合霊符〉にルーンが浮かび、電撃の魔法が更に解体少女の動きを翻弄する。そこへ妖精と共にエヴァは斬り掛かる。
「繋ぎ続ける事で、時の侵略者からの解放に繋がると信じて!」
 Tritonの放った弾丸が、解体人形を撃ち抜き、全てを静めた。
「ディアボロスって、本当に色んな事が出来るんだねぇ」
 愉快そうに笑う声は、飛び交う小型ブラウン管テレビの中から聞こえてくる。
 砂嵐交じりの映像の中に、奇妙な監視者の姿が映る。
「僕は、そうだなぁ。ジャックって呼んで貰おうかな。ここで待ってるから早く来てね」
 一方的に言いたい事だけ言うと、小型ブラウン管テレビの画面は消え、高く飛び去っていった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【エアライド】LV1が発生!
【冷気の支配者】LV1が発生!
【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV2になった!

アッシュ・シレスティアル
心情
まだ落ちつかねぇ…残りの敵が淫魔じゃなくて良かったぜ。
にしても色々とすごかったなぁ……っていかんいかん。

戦闘
服装を直すついでにブーステッドフィストを装備。一連のやり取りを小型の自動人形で見られてないと信じつつ【光学迷彩】で姿を隠し【飛翔】で移動。
この時点で気づかれているようならそのまま上空から最短距離で接近してパラドクスを使用。
気づかれてないなら裏取りをし、隙みて接近しパラドクスを使用。

豆の木植えはとにかく当たらないように気をつけつつ、刺さった場合は素早く切断して刺さった枝を握り、パラドクスで使う魔力を流し込んで破壊する事で侵食を早期で食い止める。


ソレイユ・クラーヴィア
【賽】
仲間と情報共有し連携して攻撃

先程から気になっていた四角の物体
嫌な気配だと思っていましたが
なるほど、監視者を名乗るだけはあります

宙にピアノの鍵盤を展開して凱歌を演奏
此方の動きはあの四角い使い魔(?)で見ているでしょうから
小細工するより、正面から挑みます

シャムスへの攻撃はディフェンス
連携して波状攻撃を仕掛けます
相手のフラッシュ攻撃で視覚を奪われても私は音楽家
耳の良さには多少の自信はあります
どちらから攻撃がくるかは、耳と気配で察知し
紡ぐ旋律は指が覚えています

それに私では届かなくとも、シャムスがきっと喉元へと迫ってくれるはず
作戦が相手に気取られぬよう
十分に目立って攻撃を引き付けましょう


シャムス・ライラ
【賽】で仲間と情報共有、連携

あのブラウン管
なかなかに厄介な

地形の利用、情報収集、忍び足を駆使
観察が得意ならこれはどうだ?
トラップ生成で
戦場内にカーテンや柱等の遮蔽物を発生させ、敵の視界を遮る罠を
光学迷彩も併せて潜み
ソレイユ殿が正面から攻撃して引き付けて下さるなら
私は回り込みエアライドで速やかに接敵
「ピラミッドコンバット」で捨て身の一撃を

敵攻撃はジャンプ、飛翔、一撃離脱で距離を取り損害を減らす
遮蔽物も利用し可能なら再び連撃
豆の蔦はボウガンを連射しつつ
素早く変則的な軌道で動き回って攪乱
いっそ絡まってしまえば、隙が出来て仲間の攻撃にも繋げやすいだろう

ソレイユ殿への危機にはディフェンス

アドリブ等歓迎


河津・或人
【エアライド】と重なった【飛翔】の組み合わせで
ブラウン管…人形…?(困惑)からの電波攻撃の直撃を避けよう
常に発信されているなら、波長の弱いところを伝って移動するのに活用するぜ

ガジェットモード・レビテーションでそのまま突撃しつつ本体?を攻撃
この手の野郎はたまにあれが本体じゃなかったりするんで
テレビを傷つけた場合と少年にダメージが行った場合で
動きの鈍りがどうなるかを観察しておく

俺のガジェットやマシンが侵食された場合に
パイルバンカー一本の物理攻撃で戦う覚悟もしておくぜ

しかし、モニターなのかカメラなのか…
そう考えると2022年の内蔵カメラつきディスプレイの趣を感じるな


エヴァ・フルトクヴィスト
地下道で、この度の戦闘で見た小型のブラウン管テレビ、
貴方のモノでしたか……。
私達の動きを把握したからといって、
勝利を得られる事は無いという事を証明しましょう!

まずは光学迷彩に残像とフェイント、
エアライドと飛翔といった先程の動きをしますが。
しかし今回は目を瞑って精神集中し、
相手のフラッシュの動きの殺気を感じて。
光を使う者としての感覚も活かしてまるで先読みの如く動いて。
ドローイングナイフの投擲や魔術の砲弾で人形達を破壊。

そして結界術で身を護りつつ、動きながら紡ぎましょう!
タンプル塔の人々にも届くように響く勇気を与える歌唱を。
あともう少しの辛抱だと。
必ず私達ディアボロスが救いに来ると想いを込めて!


●塔の暴君
 ジャックと名乗った奇妙な監視者は、塔の正面に陣取りディアボロス達を待ち受けていた。
「あのブラウン管、なかなかに厄介な」
「先程から気になっていた四角の物体、嫌な気配だと思っていましたが……なるほど、監視者を名乗るだけはあります」
 自らディアボロス達を迎えるジャックに、シャムス・ライラ(極夜・g04075)とソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)の【賽】の二人は、周囲に小型ブラウン管テレビが無い事を確認しながら相手の様子を窺った。
「今までの戦いを見ていたとなると、同じような作戦は読まれやすいでしょう」
「私達の動きを把握したからといって、勝利を得られる事は無いという事を証明しましょう!」
 エヴァ・フルトクヴィスト(星鏡のヴォルヴァ・g01561)は、スローイングダガー〈スノトラの刃〉を取り出し、アッシュ・シレスティアル(蒼破拳・g01219)は、服装を整えながらデストロイガントレット 〈ブーステッドフィスト〉を装備した。
「まだ落ちつかねぇ……」
 気持を切り替えるように、しっかりとブーステッドフィストの感触を確認するように、何度か拳を握り開く。
(「残りの敵が淫魔じゃなくて良かったぜ。にしても、色々とすごかったなぁ……」)
「って、いかんいかん」
 もう少し、クールダウンに時間は必要そうだ。
「この手の野郎は、たまにあれが本体じゃなかったりするんで、とりあえず両方狙ってみるぜ」
 愛用のガジェットセットを河津・或人(エンジェルナンバー・g00444)は、ジェットパック形態に変形させ、先陣をきって飛び出していく。
 今まで地下に居たのだ。飛翔を用いた戦闘は、まだ余り見せていないから、丁度いいだろう。
 ディアボロス達は、続くように展開していく。
「ははっ、来たね! ネズミども!」
 或人の姿を目にするなり、ジャックは嬉しそうに豆の木と小型テレビを周囲へ展開させた。
 ニードルガン〈プラズマパイルバンカー〉を構え、パラドクス『ガジェットモード・レビテーション』を発動し、ジャックが腰掛けている大型テレビごと攻撃する。
 モニターに亀裂が入り、ジャックは大きく後方に倒れた。 
 入れ替わる様に、豆の枝が次々と地面から飛び出し襲い掛かる。
 逃れるように上空へと飛翔する或人は、本体と思われるジャックが気味の悪い動きで身体を起こすのを見下ろした。
「本体も人形か……ブラウン管も、人形……?」
 一部と考えれば、纏めて人形なのかもしれないと或人は困惑を浮かべ、向かってくる小型テレビの電波を受けないよう飛び続けた。
 ターンと戦場に鍵盤の音が響く。
 グローブ型VR楽器〈Fonte de la musique〉で宙に出現させたピアノの鍵盤で、ソレイユは、パラドクス『ピアノソナタ「凱歌」 Allegro 第1楽章(ガイカ)』を奏でる。
「此方の動きは、どうせあの四角い小型ので見ているでしょうから、小細工なしで正面から挑みます」
 その音色は、勝利を伝える凱歌。
 駆ける馬の蹄が響くように、指が鍵盤の上を跳ね。旋律に合わせ、駆け抜けていく騎兵が高く剣を掲げる。
 駆け抜ける騎兵の白刃と共に、急降下から飛び込んだアッシュのパラドクス『ブーストスマッシュ』が、豆の木を粉砕しジャックを地面に叩きつけた。
 周囲の小型ブラウン管テレビが、覗き見するように見下ろしており、アッシュは嫌な予感を感じた。
「まさか、さっきの一連のやり取りを見られてない、よな?」
 不意に、ガバッとジャックが地面から顔を持ち上げ嫌な笑みを浮かべた。
「さっきのって、これかな?」
 愉快そうに、小型ブラウン管テレビの一つに女淫魔との映像が流れ始める。
 アッシュは、物凄い速さで小型ブラウン管テレビを破壊した。
 ダメージはないが、メンタルに非常に良くない。
「小型テレビ一つ壊しても、まだまだ出せるし、放送できるよ」
 愉快そうに、ジャックは豆の枝と小型テレビを出して見せた。
 これは、確実に粉砕しないと不味い。
 焦るアッシュの姿を面白がるジャックの背後より、周り込んだシャムスが斬り込むが、その姿は油断なく小型テレビに捕らえられている。
 まるで死角がない全方位を見ているかのような反応を、ジャックは見せた。
「観察が得意なら、これはどうです?」
 シャムスは戦場内にトラップ生成の効果を用いて、無数のトラップを設置する。
 カーテンや柱といった、至ってシンプルで敵の視線を簡単に通さないようにする罠。
 視界を防ぎながら、シャムスはパラドクス『ピラミッドコンバット』を発動し、上空に小型ピラミッドを出現させると、その力を纏い〈守護者の鞭【アラヴァール】〉を振るい、伸びてくる豆の枝と蔦を捌き、〈ボウガン〉を放つ。
 布が邪魔をし、見通しの悪くなったジャックはイライラと、更に小型テレビを空へと放って行く。
 その数台が、投擲されたスノトラの刃に落とされ、次の瞬間にはジャック自身の身体に突き刺さっていた。
「地下道で、この度の戦闘で見た小型のブラウン管テレビ、貴方のモノでしたか……」
「あー、ボクの人形を、ネズミでイタズラしてくれたお姉さんだ。向き合えねー」
 スッと間に割り込んできた小型テレビに、エヴァは帽子を目深に被り素早く距離を取った。
 どんなにフラッシュが眩しくても、直撃さえしなければ撹乱の恐れも無い。
 浸食されたガジェットを手早く付け替え、或人は再びジャックに突関する。
「しかし、モニターなのかカメラなのか……」
 そんなことを考え、ふと内蔵カメラつき、ディスプレイの趣を感じるなと思うのであった。
「お願いできますか? 一緒に紡ぎましょう!」
 ソレイユの傍まで後退したエヴァが、強い瞳でタンプル塔を見上げた。
(「塔の中の人々にも届くように響く、勇気を与える歌を」)
 パラドクス『星写す者の詩(エッダ・スカルド)』を発動し、星を写す鏡たるヴァルヴァが魔術で編んだ音色を、エヴァは詠い出す。
 その歌声に合わせ、ソレイユもピアノを奏で始めた。
 二つの音色が戦場に、塔へと響き渡る。
 それは人々に勇気を、そして侵略者に対して身を護る力。
 あともう少しの辛抱だと。必ず私達ディアボロスが救いに来ると想いを込めて!
 音色に押されるように、小型テレビに砂嵐が流れ込み、落ちていく。
「やめろ、その歌を! やめろ、こんな音聞きたくない!」
 まだ動く小型テレビをジャックはエヴァとソレイユに向けて放つが、シャムスとアッシュが二人には近付けさせない。
「ボクは雑音が、いいんだ……こんな……こんな綺麗な音なんて、いやだ……!」
 ジャックは耳を塞ぎ叫び後退る。その無防備に向けられた背に、或人はパイルバンカーを撃ち込み貫いた。
「あ、が、ゴゴ、ゴッ……」
 最後は壊れた機械のようナ、妙な声をあげてジャックは沈黙し、いつの間にか豆の木も枯れて散っていた。
 念のため、転がった小型テレビも粉砕しておいたので、問題ないだろう。
 これで塔の前を護っていた敵は、もういない。後は、囚われている人達を救出するだけだ。
 ディアボロス達は、タンプル塔を見上げるのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV2が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【ガードアップ】LV3が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2022年03月03日