台東区秋葉原の戦い

 第一次東京奪還戦を完全勝利したディアボロス達は、奪還した地域と隣接する全ての区への調査を開始しました。
 隣接区の一つ、台東区の調査に向かったディアボロス達は、その途中『台東区秋葉原』に差し掛かったところで、突如、電脳世界に引き込まれてしまいます。
 この電脳世界を作り出しているのは、千代田区外神田のいわゆる「秋葉原地区」を支配していたジェネラル級大天使『電脳大天使カシエル』です。
 カシエルは、千代田区が奪還される瞬間に、自分の配下や信者を引き連れて、台東区の秋葉原へと脱出していたのです。

 カシエルは、信者たちをトループス級に覚醒させようとすると共に、自分達の聖地を奪ったディアボロスへの復讐を決意しています。
 ディアボロスは、この電脳化された秋葉原を突破し、台東区への進出を試みます。

眼鏡っ子に栄光あれ!(作者 相馬燈
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#TOKYOエゼキエル戦争  #台東区秋葉原の戦い  #台東区  #電脳大天使カシエル  #電脳世界 


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●電脳秋葉原、歩行者天国
 電脳秋葉原。そこはごく狭い区域にキラキラした電脳ビルがひしめき合うサイバーな空間である。
 その歩行者天国に集まった人々が、口々に眼鏡の素晴らしさを語り合っていた。
「眼鏡っ子バンザイ!」
「眼鏡っ子こそ至高!」
 ……いや違う、眼鏡っ子の素晴らしさを語り合っていた。
「眼鏡をくいっと上げる委員長キャラ最高!」
「眼鏡外すと性格が変わるキャラとか国宝!」
「眼鏡をかけた文学少女を妄想するだけであと十年は戦える!」
「イベントシーンや衣装変更で眼鏡を外す仕様は大罪である!」
 ……そしてかなりの過激派であった。
『ボクたちの聖地、秋葉原はなぜ海になったのか?』
 と、円陣を組む彼らの中心に、三次元映像が映し出された。
『それは、ディアボロスという悪魔の仕業だ!』
 響く声と共に浮かび上がったのは、電脳大天使カシエルの姿だ。
 おお、と感激の声をあげる眼鏡っ子好きのカシエル信者たち。
『ディアボロスはこの電脳秋葉原さえ奪おうとしてる。ボクたちはもう失う事はできない。だから戦って、ボクの為に!』
 信者たちが互いに頷き合う。
「みんなの為に心を込めて歌います。聴いて下さい!」
 カシエルが歌声を響かせ、ホコ天に歓声があがった。

●いざ、電脳秋葉原へ!
「電脳世界を形作るなんて、電脳大天使を名乗るだけのことはありますね……」
 タブラ・ラアサ(サイボーグのガジェッティア・g03337)は白いフレームの伊達眼鏡をくいってやりながら言った。
「カシエルは元々、サブカルチャーで有名な秋葉原地域を支配していました。皆さんの活躍でその地を追われたカシエルは、台東区の秋葉原地区に逃げ延びたみたいです……個性豊かな信者たちとともに」
 つまりオタク的な方々と一緒に。
「逃亡先の台東区秋葉原地区は、ふつうのビル街のはずです。けどカシエルはこの地に『秋葉原を再現した電脳世界』を構築してしまいました」
 聖地を模した電脳空間と言ったところだろうか。
 カシエルとその信者たちは、今や最後の拠り所である電脳空間秋葉原を守るため、ディアボロスたちと戦う決意を固めているのだ。

「ですが今回、信者との戦いは避けられると思います」
 電脳世界の海岸には、今もカシエルの信者たちが漂着し続けている。
 そのため、既に電脳空間入りを果たした信者たちが、漂着する同胞を救助すべく奔走しているようだ。
「ディアボロスであることを隠して漂着者を装えば、信者たちと接触できます。そこで仲間として認められると、アヴァタール級大天使のもとへ案内してもらえるはずです」
 救助した同胞をアヴァタール級に目通りさせるのも、信者の役割のようである。
「ですから、まず信者たちと接触し、仲間だと認めてもらうのが第一です。そのためには」
 そのためには……?
「信者の眼鏡っ子好きを利用することです!」
 沈黙をコホンと咳払いで誤魔化すタブラ。
「ええと、その、彼らは眼鏡っ子属性というのが大好きみたいなので……同好の士であれば仲間と認めてくれるはずです。あ、彼らの心を魅了するような眼鏡っ子を演じてもいいと思います!」
 眼鏡っ子キャラの良さを語ってもいい。
 どんな眼鏡がツボなのか語ってもいい。
 いっそ眼鏡っ子キャラになってしまってもいい。
 すでに眼鏡っ子ですけど何か? って人もいい。
 とにかく信者に仲間だと認めさせ、アヴァタール級のもとへと案内させれば勝ちだ。
 だいぶザルな警戒態勢だが……もしコミュニケーションに失敗した場合、信者たちが『眼鏡団』と化して襲ってくるので注意が必要だ。
「それともう一つ……信者たちに『未来の秋葉原文化』を伝えることで、電脳空間にすこし干渉できるかも知れません」
 カシエルが広めようとしているのは最新の秋葉原文化だ。
 それを凌駕する未来的な秋葉原文化(ガジェットやらなにやら)を披露し、信者が感動すると、電脳空間にバグが生じる可能性があるという。
「そして今回みなさんに向かって頂く区域には、アヴァタール級の眼鏡大天使デュナミスがいるはずです」
 アヴァタール級であるため、デュナミスはなにやら生徒会長っぽいキャラになっていて、眼鏡をかけた取り巻きのクローン天使兵H型を引き連れている。
 どうも自分が得意とするフィールドを電脳空間上に展開する力を持っているようだ。
 眼鏡っ子ムーブをすることで力が増すというヘンテコ空間らしい。

「とにもかくにも、眼鏡っ子が今回のキーワードです! どうぞよろしくおねがいします!」

●眼鏡っ子好きな信者たち
 海岸に漂着している同胞がいないか、眼鏡をかけたカシエル信者たちが探し回っていた。
「カシエル様の信者を救けるのが我々の使命である」
「眼鏡っ子を救けるのも、もちろん私たちの使命よ」
「あわよくば眼鏡っ子と仲良く……なれないかなあ」
 心の声を隠そうともせず漂着者を探し回る、カシエル信者たち。
「おお、あれは……漂着者ではないか!」
「待て、仲間とみなすのは早計だ。話しかけて確認するのだ」
「そう!」
「眼鏡っ子愛があるかどうかを!」
 ……あと魅力的な眼鏡っ子かどうかも。


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POW  お前も眼鏡をかけろ!

技能:破壊/念動力/グラップル (各8LV)

眼鏡こそ至高という理念の元、眼鏡をかけていない人を見ると巨大な眼鏡を持って襲いかかっていく。
(元パラドクス:デストロイスマッシュ)

SPD  眼鏡こそ至高

技能:暗殺/忍び足/情報収集 (各8LV)

眼鏡をかけることを視覚からも聴覚からも洗脳してくる。術にかかると猛烈に眼鏡をかけたくなる。
(元パラドクス:アサシネイトキリング)

WIZ  お前も眼鏡信者

技能:精神攻撃/誘惑/風使い (各8LV)

眼鏡をかけないといけないという概念を植え付け徐々に精神を蝕んでいく
(元パラドクス:サキュバスミスト)

特殊ルール この選択肢には、特殊ルールはありません。
👑5

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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【傀儡】
1
周囲に、ディアボロスのみが操作できる傀儡の糸を出現させる。この糸を操作する事で「効果LV×1体」の通常の生物の体を操ることが出来る。
【飛翔】
5
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。【怪力無双】3LVまで併用可能。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【一刀両断】
1
意志が刃として具現化する世界となり、ディアボロスが24時間に「効果LV×1回」だけ、建造物の薄い壁や扉などの斬りやすい部分を、一撃で切断できるようになる。
【友達催眠】
4
周囲の一般人を、誰にでも友人のように接する性格に変化させる。効果LVが高いほど、昔からの大切な友達であるように行動する。
【プラチナチケット】
2
周囲の一般人が、ディアボロスを関係者であるかのように扱うようになる。効果LVが高い程、重要な関係者のように扱われる。
【エアライド】
2
周囲が、ディアボロスが、空中で効果LV回までジャンプできる世界に変わる。地形に関わらず最適な移動経路を見出す事ができる。
【冷気の支配者】
2
ディアボロスが冷気を自在に操る世界になり、「効果LV×1km半径内」の気温を、最大で「効果LV×10度」低下可能になる(解除すると気温は元に戻る)。ディアボロスが望む場合、クロノヴェーダ種族「アルタン・ウルク」の移動速度を「効果LV×10%」低下させると共に、「アルタン・ウルク」以外の生物に気温の低下による影響を及ぼさない。
【エイティーン】
1
周囲が、ディアボロスが18歳から「効果LV×6+18」歳までの、任意の年齢の姿に変身出来る世界に変わる。
【建造物分解】
1
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【温熱適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が、気温摂氏80度までの暑さなら快適に過ごせる世界に変わる。
【通信障害】
1
ディアボロスから「効果LV×1,800m半径内」が、ディアボロスの望まない通信(送受信)及びアルタン・ウルク個体間の遠距離情報伝達が不可能な世界に変わる。

効果2

【命中アップ】LV2 / 【ダメージアップ】LV7 / 【ガードアップ】LV3 / 【反撃アップ】LV4 / 【リザレクション】LV1 / 【アヴォイド】LV2 / 【ロストエナジー】LV2

●マスターより

相馬燈
 なんで眼鏡っ『娘』って言わないかっていうと男性でもOKだからです。相馬燈です。
 今回は電脳大天使カシエルが作り出した電脳空間に潜入し、なんやかやしてアヴァタール級を撃破するお話となっております。
 海岸に着くと、直後に眼鏡っ子好きなカシエル信者たちがやってくるので、コミュニケーションを取りましょう。そこで意気投合したり、魅力的な眼鏡っ子だと判断されると、仲間と認められ、アヴァタール級や取り巻きのもとへと案内してもらえるようです。だいたいノリと勢いでなんとかなるはずですが、失敗すると信者たちは眼鏡団になってしまうのでご注意を。

 また今回は上記のほかに『②【攻略旅団】電脳世界の綻び』の選択肢もあります。
 信者たちに対し『未来的な秋葉原文化』を披露することで、電脳空間にバグを生じさせられるかも知れません。
 こちらの選択肢が上手く行っても『①カシエル信者との接触』が成功しないと、信者たちはやっぱり眼鏡団になって襲ってくるのでご注意下さい。

 それでは、皆様のプレイングをお待ちしております!
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このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎

眼鏡ならかけてるし多分問題ないはずよね?

海岸に漂着後何が起きてるかわからないフリをして信者たちに現在の状況などをそれとなく尋ねてみる
「皆さん私と同じように眼鏡をしていますけど、私はあなた方の仲間だったのでしょうか?」とさり気なく聞いてみる。

仲間と認めてもらえたら何か思い出せるかもしれないからとボスの元へ案内して欲しいとお願いしてみる。

案内してもらっている間は眼鏡の魅力などについて語り信者たちからの信頼を失わないように気をつける


「ん……ここは……」
 電脳秋葉原の海岸に漂着した桜・姫恋(苺姫・g03043)は、桜鏡と名付けられた赤いアンダーリム眼鏡に指で触れた。
 ふわふわとウェーブのかかった桜色のロングヘアに、そのアイウェアはまさしく絶妙な取り合わせで、美しさや可愛らしさに知的な印象を添えている――というところまでを、彼女を発見したカシエル信者は一瞬のうちに分析していた。
「お、親方! 浜辺に女の子が!」
「なにぃ、すぐに助け出せ!」
 オタク的なやり取りを交わしながら、姫恋めがけて猛ダッシュをかける信者たち。
「「ぶはぁ!」」
 あ、転んだ。
 その空回った必死さに一瞬だけ目を細めた姫恋だったが、すぐ驚いたように目をパチパチさせて漂着者の演技を続ける。
「あ、あの……大丈夫ですか?」
「な、なんて美しい眼鏡っ子なんだ! 桃色の髪に映える赤い逆ナイロールの眼鏡! まさに天使! いや小悪魔的だ!」
 ガバッと起き上がって感激する砂まみれのカシエル信者。ちなみに逆ナイロールっていうのはアンダーリムの異称である。
 対する姫恋はと言えば、何が起こっているのか分からない振りをしながら、ことりと首を傾げてみせた。
 その仕草にくらっとする信者たち。
「頭が……ううん、思い出せない……」
 続いて姫恋は眼鏡のブリッジを押さえるようにして俯いて見せた。
「き、記憶喪失な眼鏡っ子属性、だと……!?」
 余りの衝撃にわなわなしはじめるカシエル信者たち。
 なにしろ記憶を失った経験のある姫恋のこと、演技は真に迫っている。
「皆さん私と同じように眼鏡をしていますけど、私はあなた方の仲間だったのでしょうか?」
 眼鏡の赤いフレーム部分をくいっと指で持ち上げて更にひと押しする姫恋。
「そうですとも!」
「疑うまでもなく!」
 いや疑えよ。
 だがもちろんそれは、姫恋の眼鏡っ子ムーブが功を奏しているからこそ。
「まずはあの方にお会いして受け入れてもらわねば!」
「こんな美しい眼鏡っ子をお見捨てになるわけがない!」
 あれよあれよという間に姫恋は彼らと同行する運びとなった。
「あなた方の眼鏡も素敵ですね。こだわりを感じます」
「わかります!? 眼鏡は色選びも大事だと思うんですよね。まさに貴女のかけているようなアンダーリムメガネは見る人に知的な印象を与えながら美しさの中に可愛らしさまで――」
(「これ、上手くいったのよね……?」)
 喋りまくる信者に愛想笑いを浮かべながら、彼らに付いていく姫恋であった。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!

冰室・冷桜
幸いなことにアタシは元から眼鏡属性なわけですし
信者さんら好みで気に入ってもらえるように演技しますか

海岸に着いたら、まずは適度に服とか髪を乱して如何にも漂着しましたーって感じを装うわ
んで、ちょっと怯えた風に辺りを見回しながら進んでいって、接触を待つか
困ってる女の子を助ける自分ってーのはウケがいいもんでしょ、ベタなヤツは強いからベタなのよ

え、えっとぉ……ここに来ればまた秋葉原で遊べるって聞いてぇ……
ここならコスプレして、また遊んだリできるのかなって……
困った風に言いながら、眼鏡っ子コスプレイヤーを装い、メイド服とかいろいろコスプレをしたい的なことも話して、眼鏡っ子のコスプレ姿を想像させましょ


 想像してみてほしい。
 もし浜辺に黒縁眼鏡をかけた美少女が漂着して、ふらふらと彷徨うように歩いていたら。
 金色の髪や制服を乱し、瞳に怯えの色を湛え、不安げな表情のまま辺りを見回していたら。
 そして偶然出会った眼鏡っ子好きな信者たちに救けを求めるような目を向けたとしたら――?
「あ、あれはっ!?」
「眼鏡っ子がさまよってるぞ!」
「よしつかまえ……じゃなかった話を聞くんだ!」
 漂着者を装った冰室・冷桜(ヒートビート・g00730)めがけて、当然のことながらカシエル信者たちは猛烈な砂浜ダッシュをかけてきた。
 フツーだったら相手をどん引かせた上に逃げられるであろう勢いでぶっ飛んでくる信者たち。
 怯えたような演技をしながら海岸を歩いていた冷桜も、流石に一瞬驚いたような(というか「うわあ」みたいな)顔を見せたが、ここまではすべて計画通りである。
 足をもつれさせてふらふらっと倒れ込む冷桜。
「だ、大丈夫ですか!?」
 駆け寄ってくる眼鏡団予備軍ども。
 助け起こそうと伸びてくる手をサッサッと華麗にかわしながら、冷桜は上目遣いに信者たちを見上げた。
「え、えっとぉ……ここに来ればまた秋葉原で遊べるって聞いてぇ……」
 レンズ越しに威力を増幅された視線が信者たちのハートをブチ抜く。
「ここならコスプレして、また遊んだリできるのかなって……」
 しなを作って俯く冷桜。
「め、眼鏡っ子のコスプレ、だと……!」
「メイド服とか……」
「メイド服……!」
「シスター服とか……」
「シスター服……!!」
 冷桜のコスプレした姿をあれこれと想像してハアハアするカシエル信者たち。
 ともあれこういう手合いはキモいが御しやすい。
(「困ってる女の子を助ける自分、ってーのはウケがいいもんでしょ。ベタなヤツは強いからベタなのよ」)
 しかも冷桜は元から眼鏡属性である。そこに一工夫加えれば上手く行かないわけがない。
 眼鏡っ子好きなオタクを手玉に取るその作戦は、元パンピーだという冷桜ならではのもので、まさに効果は抜群だった。
「是非我らが大天使さまのもとへ……!」
「貴方であればきっとあの方もお認めくださるはず!」
「というか死んでも認めさせねば……!」
 すっかり庇護欲を掻き立てられた信者たちが先導し、冷桜はそれに付いていくのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【通信障害】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!

御門・風花
連携やアドリブ歓迎します。

家族を奪われ、感情を失った少女。
常に無表情でクールに見えるが、マイペースな天然で意外とノリが良い性格。
相棒の琥珀はツッコミ役兼頭脳担当。

信者たちの信頼を得て、カシエルのところへ案内させればいいのですね。
任務了解です。

パラドクスの【友達催眠】を使用し、信頼を得るために話を合わせます。
「わたしの眼鏡ですか?これは自前です」
「あなた達も眼鏡の良さが分かるようですね」
「気分が良いです。何か希望があれば答えますよ?」
信者たちの希望のポーズやセリフのリクエストなどにも完璧に淡々とこなす。
「あなた達の仲間達にも、ぜひ合わせて下さい」
念のため、気配を隠した琥珀が近くで警戒しています。


「信者たちの信頼を得て、カシエルのところへ案内させればいいのですよね」
 確認するように言うと、御門・風花(静謐の凶鳥/ミセリコルデ・g01985)は眼鏡のブリッジを細指でくいっと上げた。
 シルバーフレームの眼鏡は知的な印象を引き立て、深緑の瞳がレンズ越しに海岸の景色を映している。
「あ、あれは……クール系眼鏡美少女!」
「ド直球キター!!」
「ああ、あの『貴方のことなんてどうでもいいです』みたいな目サイコー!」
 いや(たぶん)そんな目をしているわけではないのだが、どうも一部の信者にはそう見えるらしい。
 風花はあれよあれよという間に信者たちに囲まれ、タオルやメガネ拭きを渡されて質問攻めにあっていた。
 無表情のまま、まずは当たり障りなく応対していく風花。
「わたしの眼鏡ですか? これは自前です」
 フレームを指でつまんで持ち上げるだけで、信者たちがクラっとなる。
「クールな美貌に宝石のような憂いを帯びた瞳、そして知性溢れるオーバル型の眼鏡! まさしく最高の組み合わせだッ!」
「つまり至高!」
「あなた達も眼鏡の良さが分かるようですね」
 表情を変えず鈴を鳴らすような声で言葉を口にする風花に、野郎どもが拳をぐっと握りしめる。
「もちろんですとも!」
「眼鏡っ子こそ、この世の宝!」
「気分が良いです。何か希望があれば答えますよ?」
 言葉とは裏腹、笑みなどは見せないところが、余計に信者たちのツボを突いたようだ。
「ではこの本を……!」
 何処からともなく取り出した文庫本を手渡して両手で抱えるようお願いする信者。
「こうですか?」
 風花からすれば慣れたポーズである。
「おお、まさに文学少女の具現!」
「ではこれこれこういう台詞を!」
 身振り手振りで説明するオタクもといカシエル信者。風花は事もなげに頷いて、
「――なにを見てるんですか? キモいですよ」
「……!」
 ドスン!
「おい、しっかりしろ、おい!」
 上目遣いに風花が台詞を口にした途端、受け身なしで背中から倒れるカシエル信者。
 彼らに取り巻かれながら次々と要望に応えていき、風花はすっかり信者たちを味方につけていた。
「……ではあなた達の仲間達にも、ぜひ合わせて下さい」
「「「いいですとも!」」」
 だめだこの信者ども早くなんとかしないと。
 すっかり打ち解けた、というか風花の魅力にやられた信者たち。
 気配を隠して遠目から見ていたクダギツネの琥珀が、ちょっと呆れたような目をしていた。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【友達催眠】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!

テレジア・ローゼンタール
なるほど眼鏡、ならば私が出ないわけにはいきませんね

まずは海岸に漂着して……流石に寒いですね…………
信者たちと接触しても、特にこれと言って演技をする必要はなし
この紅のアンダーリム眼鏡が、勲章の如く私が生来の眼鏡娘であると証明してくれます
智恵の象徴たる眼鏡と、武勇の象徴たる大剣、智勇兼備の姿は彼らの警戒心を瞬く間に解いてしまうでしょう(誘惑)

助かりました、気が付いたらずぶ濡れで海岸に行き倒れていて……
タオルまで貸していただいて、皆さん用意が良く賢明な方々なのですね
こうして巡り合えたのも何かの縁、我が智、我が武、皆さんのお役に立てられれば


「ここが海岸ですか……流石に寒いですね……」
 電脳空間の浜辺で、テレジア・ローゼンタール(魔剣の騎士・g01612)はふるふると身を震わせていた。眼鏡っ子が求められているとあらば、紅のアンダーリム眼鏡を愛用する眼鏡っ子騎士たるテレジアが出ないわけには行かない。
「あれは……!」
「日差しに輝く紅きアンダーリム!」
「あれこそまさに!」
「生粋の眼鏡っ子たる証……!」
 浜辺に立つテレジアの凛とした立ち姿を目にして、テンションが爆上がるカシエル信者たち。
 対するテレジアは、片方の手で大剣を砂浜に突き立て、もう片方の手で眼鏡のブリッジを下からくいっと押し上げていた。
(「演技などする必要はありません」)
 水を含んだその銀色の髪や、美しき鎧と肌……そして水滴のついた眼鏡を見て信者たちがくらっとめまいを起こす。
(「智恵の象徴たる眼鏡と、武勇の象徴たる大剣、智勇兼備の姿は彼らの警戒心を瞬く間に解いてしまうでしょう」)
 果たして信者たちは敵か味方かを確認するというより、アイドルに群がるファンみたいになっていた。
「眼鏡っ子騎士とは、なんて素晴らしいセンスなんだ!」
「ここまでくるともはやプロ、プロの域……!」
 ……いやコスプレじゃないんだが。本物の騎士なんだが。
「大丈夫ですか? さあこのタオルを!」
「いやこっちを」
「この眼鏡拭きをお使い下さい!」
 信者たちが先を争ってタオルやら眼鏡拭きやらを渡そうとしてくる。
 テレジアがその中の一つを受け取ると、選ばれた信者はガッツポーズをして、その他の信者たちが浜辺に膝をついた。
「助かりました、気が付いたらずぶ濡れで海岸に行き倒れていて……」
 くずおれた信者たちにも視線を向けるテレジア。
「タオルまで貸していただいて、皆さん用意が良く賢明な方々なのですね」
「ああ眼鏡っ子騎士さまッ!」
「なんとお優しい!」
 ここどこのディヴィジョンだよって反応を見せながら顔を上げるカシエル信者たち。
「こうして巡り合えたのも何かの縁、我が智、我が武、皆さんのお役に立てられれば」
「銀髪ロングの眼鏡っ子騎士……最高だ……まさしく我が同胞!」
 ディアボロスの格好が違和感を与えないのは当然として……なにやらテレジアの立ち居振る舞いや姿に魅了されたらしい信者たちであった。
「では案内をお願いします」
 テレジアが従者のようになったカシエル信者たちに先導されて、浜辺を歩いていく。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【エイティーン】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!

菅原・小梅
◆心情
千代田区内の秋葉原は取り戻せましたが
電脳秋葉原とは面妖なことになっていますね。

◆行動
さて眼鏡属性とは神算鬼謀の限りを尽くす軍師である私にも縁が深いもの。
先ずは嗜みとして言葉を交わす前に陽光の向きを把握しレンズを煌めかせましょう。
ふふふ、真に眼鏡属性を宿す者達はわざわざ言葉を交わす必要は無いのです。

其はあたかも【プラチナチケット】を持つ者の如く
莫逆の友として判り会えるのです。
此は【伝承知識(こじき)】にも書いてあります、テストにも出ますからね?

首尾良く潜り込んだ後は年下系知性派少女として信者さんと交流を深めると致しましょう。
ゆるふわ眼鏡属性のお姉様に色々教えて頂けると良いのですが……


「電脳秋葉原とは面妖なことになっていますね」
 台東区秋葉原に差し掛かったところで、菅原・小梅(紅姫・g00596)は電脳世界の海岸に引き込まれていた。
 境界を踏み越えた先に在るこの世界は、電脳大天使の手により編み上げられた異界とでも言おうか。
 飛梅の水干装束を纏い、知的な印象を引き立てる黒縁のオーバル型眼鏡に指を添えて、小梅は周囲を確認する。
「あそこにも眼鏡っ子がいるぞ!」
「ああ今日はなんて素晴らしい日なんだ!」
(「……それを不審だとは思わないのでしょうか」)
 漂着する同胞を探していた眼鏡っ子好きなカシエル信者たちは、小梅の姿を見つけて一目散に駆け寄ってきた。
(「ともかく――眼鏡属性とは、神算鬼謀の限りを尽くす軍師である私にも縁が深いもの」)
 雅な装いで浜辺に立つ小梅は、紅き宝玉の如き両の瞳に信者たちの姿を映しながら、黒縁眼鏡をキランと反射させた。
 軍師たるもの、電脳空間であっても、陽の光を利用することなどは造作もない。
「おお、あれは!」
「眼鏡に反射する光!」
「あれこそ知力溢れる眼鏡っ子と策略家のみに許される知の輝き!」
 お約束な演出を事もなげにやってのける小梅に、信者たちは大盛りあがり。
(「ふふふ、真に眼鏡属性を宿す者達はわざわざ言葉を交わす必要は無いのです」)
 知性派眼鏡っ子たる小梅のもとに、既に仲間と認めたっぽい信者たちが物凄い勢いで駆け寄ってくる。
「ぶはぁ!」
「お、落ち着けい!」
 いや余りに慌てたために砂に足を取られてすっ転んでいた。それを見ていた小梅が、つと視線を横に向ける。
「貴女、大丈夫? 怪我はない?」
 声をかけてきたのは、ロングな髪をくるっとウエーブさせた、ゆるふわ年上系眼鏡女子(のカシエル信者)だった。
「ええ……逃げてきたのですが、いつの間にかここに……」
 機転を利かせて偽りの事情を説明していく小梅。
「そう。それじゃ、大天使様のところへ行きましょうか。きっとお許しを頂けるはずよ」
「お、おい、皆あれを見ろよ……」
「年下系知性派少女と、年上系ゆるふわ眼鏡女子のコラボレーション……」
「と、尊い……」
「いと尊し……」
 信者の目には、小梅と年上系ゆるふわ眼鏡女子がきらきらした光に包まれているように見えたことだろう。
 浜辺を歩いていく小梅たちに、カシエル信者の男どもが思わず手を合わせていた。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!

河津・或人
普段着は眼鏡だが戦闘スタイルのときは外す俺の出番か…
…いや本当にそうか?
まぁ考えても仕方あるまい、行くか

信者に開示しても問題無いレベルの
一般人が知ってそうな台東区情報をパワポでまとめて端末を操作して表示
ここまでは分かるんだが、今一体どうなっているんだ?
…というテイで二次元に近い理系男子アピールをしていこう
その場に最もウケる属性は分からないのでキャラ付けは臨機応変
どちらでも良さそうな雰囲気なら
頼りないオタク君で(気持ち的な)🔴を稼ぎつつ外してから(ネメシス形態)のギャップに活かすか

【冷気の支配者】は後々の「曇って前が見えない」ギミックを作る布石に発生させておこう


「普段着は眼鏡だが戦闘スタイルのときは外す俺の出番か……いや本当にそうか?」
 海岸に辿り着いた河津・或人(エンジェルナンバー・g00444)は独りごちて小首を傾げた。状況に合わせて眼鏡をかけたり外したりするのもまた立派(?)な眼鏡っ子ムーブであろう。
「まぁ考えていても仕方あるまい、行くか」
 既に海岸では、他のディアボロスたちが眼鏡っ子好きなカシエル信者たちと接触を図っていた。信者たちときたら、一気にこれだけの漂着者を発見したことを不思議がるどころか狂気乱舞している始末である。
(「とんだ警戒態勢だな……」)
 或人は持参した端末に視線を落としたまま、とぼとぼと砂浜を歩き出した。
「ここまでは分かるんだが、今一体どうなっているんだ?」
 駆け寄ってきた信者たちに困り顔で話しかけ、端末を華麗に操りながらパワポで纏めた情報を見せる。表示しているのは不審に思われないよう工夫した、この時代に即した地図などであり、信者たちはさもあろうと頷いていた。
「ここに辿り着いたということは、君も我々の同胞ということか? 眼鏡だし」
「混乱するのも無理はないが、困っているなら我々が悪いようにはしない。眼鏡だし」
 いちいち変な語尾をつけるカシエル信者たち。
「ひえ、眼鏡の理系男子……!」
 と、女性信者が或人を見るや素っ頓狂な声をあげてよろめき、「尊い……」とか言いながら口元を押さえていた。
 黒縁眼鏡にクールな雰囲気のある青の瞳、そしてくしゃっとした無造作ヘア――更には端末を自在に操るその振る舞いを目の当たりにして、女性信者たちは両手を合わせて目をキラキラさせていた。
「ああ、海岸はちょっと冷えるな……」
 眼鏡のブリッジに指を添えて俯く或人。
 後で活用するために冷気の支配者の効果も発生させつつ、軽く震えてみせる。
「ちょっとなにやってんのよ! はやく大天使様のところに連れていってあげなさいよ!」
「そうよ! 風邪でも引いたらどうするの!」
 状況に合わせた或人の理系眼鏡男子ムーブが功を奏したっぽく、女性信者たちが問答無用で男性信者たちを促し始める。
(「なんとか上手く行ったみたいだな……」)
 あれよあれよと言う間に同胞だと認められた或人は、ちょっと困ったような苦笑いを浮かべたのであった。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【冷気の支配者】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!

●電脳秋葉原、歩行者天国
「こっちだ。君たちであれば眼鏡大天使様もきっと受け入れて下さるだろう」
 眼鏡っ子好きなカシエル信者たちは、ディアボロスたちをすっかり同志と認めて先導していた。
 海岸だった景色が、いつの間にか電脳秋葉原の街並みに変わっている。
 そこは未来的な電脳ビル群が立ち並ぶ、如何にも電気街っぽい歩行者天国だった。
 ゲーセンがある、ショップがある。
 だがカシエルが広めているのは、最新の秋葉原文化である。
 もしそれを上回る『未来的な秋葉原』を信者たちに突きつけて心を揺さぶれば、この電脳空間にバグを生じさせられるかも知れない。
 ここは秋葉原を模した電脳空間。
 ピコピコとした電子音、がやがやとした喧騒がホコ天に響いている。

※①カシエル信者との接触(👑5)が成功したため、本シナリオでは、④👾覚醒するかもしれないトループス『眼鏡団』(👑5)は執筆されません。
桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎

眼鏡関連で凄い機能見せてみる?

信者たちの前でおもむろに眼鏡(掛けてるのとは違う赤いアンダーリムの眼鏡)を取り出し

「あのー、皆さんの眼鏡はこんなことできますか?」と言いながら眼鏡を付け替えて少し離れたところに予め置いておいた空き缶に向かって眼鏡からビームを発射し空き缶を撃ち抜くのを見せる

この眼鏡特注でビーム撃てるようにしてもらっているんだけどあなた達のはそういう特別な機能ついてる?

どう?凄いでしょ?


花園・翠
め、眼鏡っ子…??
なんというか秋葉原って…やはりすごい所だな(上京中に刻逆に巻き込まれた田舎民は色々と誤解した!)

(学級委員長+眼鏡という典型的眼鏡に集まってくる信者に少しだけうろたえつつ)
あ、いや…確かに僕は眼鏡だが…
(たじろいだ瞬間にぽとっと鞄から可愛らしいひつじさんのぬいぐるみが落ちた!)
あっ、こ、これは…!(さっとぬいぐるみを拾う)
いやその…決して可愛いからついクレーンゲームをプレイしてしまったとかそんなことは…ッ!!(慌て過ぎて全部バレた!)

(【友達催眠】も相まって『可愛らしいもの好き+委員長+眼鏡』という新たなジャンルが広がっていく様を見て)
ど、どうしてこうなったんだろう…(呆然)


「これが秋葉原か……」
 歩行者天国を挟むようにして建ち並ぶ電脳ビル群が、ポップできらびやかな光を放っている。
 未来的なマルチビジョンに映し出されるアニメーションを見上げながら、花園・翠(見護る者・g02726)は心から感嘆していた。
「なんというか……やはりすごい所だな」
 本当の秋葉原はこんなじゃないのだが、そこは田舎民だった翠のこと。都会っていうのはもはや異世界なのである。
 ともあれここが敵地である以上、冷静さを保つのが第一。
「真面目系眼鏡キャラキター!」
「これこそ正統派! 眼鏡大天使さまにも匹敵する、溢れ出る学級委員長オーラ!」
 真剣な表情で眼鏡のブリッジをくいっと上げた翠に、突如、眼鏡っ子をこよなく愛する信者たちが群がってきた!
「あ、いや……確かに僕は眼鏡だが……」
 まるでアイドルであるかのようにあっという間に囲まれてしまい、思わずたじろぐ翠。
 と、一歩退がったその拍子に、鞄からぽとりと何かが地面に落ちた。
 それを見る一同。
 地面に奇跡のようにお座りしていたのは……なんというかその、ひつじさんであった。
 もうちょっと詳しく書こう。
 そこのゲーセンのクレーンゲームの景品であるところの、なんとも可愛らしいひつじさんのぬいぐるみであった。
「あっ、こ、これは……!」
 目にも留まらぬ速さでひつじさんを拾い上げて後ろ手に隠す翠。
「いやその……決して可愛いからついクレーンゲームをプレイしてしまったとかそんなことは……ッ!!」
 思わずここに来てからの一部始終を全部喋ってしまう翠。
 真面目そうに見えて実は物凄いゲーマーである翠が、電脳秋葉原のゲーセンに引き寄せられないわけがない。
 ついつい遊んでしまい、ひつじのぬいぐるみをさらっとゲットしていた彼であった。
「真面目系眼鏡委員長……ひつじさん……ああ……」
「これこそギャップ萌え……」
「尊い……」
 信者たちが胸を押さえてうずくまる。
 勿論、ここでの目的は信者たちに未来の秋葉原文化を披露して感動させ、電脳空間にバグを生じさせることにある。
 翠一人だけであれば目標達成とはいかなかったろうが、幸い幾人ものディアボロスたちがここに到達していた。
 そのため、信者たちの足を止めさせ、注目を集めるという翠の行動には意味がある。
(「眼鏡関連で凄い機能見せてみる、ね」)
 そう――この絶好のタイミングを見逃す桜・姫恋(苺姫・g03043)ではない。
「あのー、皆さんの眼鏡はこんなことできますか?」
 振り向いた信者たちの目の前でおもむろに取り出したのは、今かけているものとは別の、赤いアンダーリム眼鏡だ。
 信者たちが、なんだなんだと姫恋に視線を注ぐ。
 翠が気を引いている間に、姫恋はあらかじめ手近なゲーセンから景品展示用のテーブルを少しの間だけ拝借していた。それを歩行者天国の道の真ん中に配置し、その上に空き缶を立てて準備をバッチリ整えていたのだ。
 まるで楽しげな大道芸でも始まりそうな雰囲気の中、信者たちが姫恋の一挙手一投足に注目する。
 姫恋はと言えば、机から少し離れた位置に立って、新たに取り出した方の赤いアンダーリム眼鏡をかけていた。
「何をするつもりなんだ?」
「さあ……」
 わいわいがやがやと言い合う信者たち。
(「流石に外しはしないと思うけど、よく狙わないとね」)
 テーブル上の空き缶を遠目から凝視するような姫恋の仕草に、察しのいい信者が目を見開いた。
「ま、まさか……いや……そんなはずは……!」
「お前、知っているのか!?」
「あの腰をかがめて顔を突き出すようなちょっとセクシーなポーズから想像できるのは一つ、特別な眼鏡っ子だけが――」
 言い終える間もなく、姫恋がかけた赤いアンダーリム眼鏡のレンズがシュピンと輝き――そしてビームが迸った。
 ……書き間違いではない。ビームである。
 安全のため出力を調整されているのか、しゅぽーん! と穴が穿たれた空き缶がふっ飛んでいった。
「目からビームだとぉ!?」
「いや違う、違うぞ! あれは……眼鏡からビームッ!」
「すげえぇぇぇ!!」
「この眼鏡、特注でビーム撃てるようにしてもらっているんだけど……あなた達のはそういう特別な機能ついてる?」
 ついてない。というか、ついてたらびっくりである。
 ぶんぶん首を横に振る信者の皆さん。
「どう? 凄いでしょ?」
 ぱちりと、さり気なくウインクしてみせる姫恋。
 驚かせるついでに、その仕草でしっかり信者たちを魅了するサキュバスな姫恋さんであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【飛翔】がLV2になった!
【友達催眠】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV3になった!

御門・風花
連携やアドリブ歓迎。

未来のガジェットですか。眼鏡型の魔導機械式サポートツールも持ってきていますし、これにしましょうか。

胸元からメガネケースを取り出し、それに収納されたサポートツールの眼鏡を取り出します。
「この眼鏡は特別製です。見て下さい」
スイッチを押すと、眼鏡のレンズ部分に近未来ものの映画や小説にありそうなモニターが映し出されます。
「これだと見づらいですね。これなら分かりやすいでしょうか?」
さらに弄ると、3Dパネル、空中にディスプレイを眼鏡から投影してこの時代のインターネットにアクセスした画面や周囲の地形、立体写真などを映します。
「どうですか?カシエル様はこれよりすごい眼鏡を持っていますか?」


「ここが……例の歩行者天国ですか」
 建ち並ぶ電脳ビル群の壁面で、マルチビジョンがポップなアニメを映していた。
 今は昼だが、これが夜になれば、サイバーな街並みは更に未来的な輝きを放つことだろう。
「凄いだろう、大天使様の力にかかればこの通りだ」
 カシエルの信者たちに先導されながらホコ天を歩いていた御門・風花(静謐の凶鳥/ミセリコルデ・g01985)は、ふと足を止め、その眼鏡の奥の瞳にきらびやかな電脳秋葉原の街並みを映していた。
(「未来のガジェットですか」)
 ディアボロスの翠や姫恋が、信者たちと遣り取りを交わしているのを、風花は見やる。
「この眼鏡も特別製です。見て下さい」
 頃合いだと判断して風花が胸元から取り出したのは、一見、何の変哲もなさそうな眼鏡ケースであった。
 ぱかりと開ければ、そこには新たな眼鏡が――否、それは眼鏡型の魔導機械式サポートツールなのである。
 そのスイッチを細指で押すや否や、レンズ部分が光り、モニターのように画像が映し出される。
 スクリーンセーバーのような美麗な映像が次から次へと移り変わるのが、傍からも見えた。
「おお……!」
「眼鏡型デバイスとは……!」
 オタクと呼ばれる方々は往々にして、こういうガジェットに目がない。それも眼鏡型となれば、信者たちが食いつくのも道理であった。
 つまり、掴みはバッチリである!
「これだと見づらいですね。これなら分かりやすいでしょうか?」
 すると風花は、そこでもうひと押しをかけた。
 更にボタンを操作すると、空中に映像が投影され、未来的なビル群の夜景が映し出される。
「綺麗……」
「眼鏡でこんな芸当ができるなんて、まさに未来のウェアラブルデバイス!」
「SFの世界みたいだ!」
 感動の声をあげるカシエル信者たち。
「どうですか? カシエル様はこれよりすごい眼鏡を持っていますか?」
 首をかしげる風花に、むむむ、と唸る信者たち。
「いや……いくらカシエル様でも、ここまでのものは難しいかも知れない……」
 信者が言うや否、ノイズのようなものが空間に走る。
(「上手く行ったみたいですね」)
 表情を動かさぬまま、風花はそれを横目でしっかりと視認していた。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【友達催眠】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!

菅原・小梅
◆心情
エゼキエルは確かに平安の御代よりは未来かと
しかし最終人類史とは更にその先を行く未来なのですよ?

◆行動
取り出したるは愛用の龍笛
不適な笑みと眼鏡を煌めかせ【演奏】すれば
プロジェクションマッピングの如く幻想的に変化する周囲
此所まではありがちな演出ですね
しかし眼鏡を愛する同志達よ
今、横に立つ人々に見覚えはありませんか?

【飛梅奇譚『東風』】で呼び出したのは
今は亡き…されど眼鏡をこよなく愛し
眼鏡に愛された名優や偉人達で御座います
そう、過去に喪われた筈の尊い眼鏡とも再会出来るソウル秋葉原を貴方達は今目撃してるのです
残念ながら大天使カシエルの未来ではこれを実現することは叶いません(ドヤァ)

※アドリブ歓迎


(「エゼキエルは確かに平安の御代よりは未来かと」)
 電脳秋葉原の歩行者天国に立った菅原・小梅(紅姫・g00596)は、周囲の景色や梅鉢紋が刺繍された水干装束の雅さも相まって、過去と未来の共演とも言うべき美を現出させていた。
(「しかし最終人類史とは更にその先を行く未来なのですよ?」)
 カシエルが展開したこの電脳空間は確かに未来的な代物であったが、信者たちはお仕着せの未来像に耽溺しているだけ。
 技術というものは日進月歩であり、最終人類史から見れば、この改竄世界史もまた最新のものではない。
「さて、それでは参りましょうか」
 ディアボロスと信者たちとの遣り取りを横目に、小梅が取り出したるは、父より贈られたと云う愛用の龍笛であった。
 不敵な笑みとともに眼鏡をキランと煌めかせ、唄口に息を吹き込めば、涼やかな音色が辺りに響き渡る。
 音楽とはイメージを想起させるもの。
 雅楽の音色は電脳秋葉原の街並みを彩り、味方の風花が呼応するように魔導機械式サポートツールを用いて空中に和の光景を映し出した。爛漫たる梅の花を背景に、小梅が吹き鳴らす、龍笛の見事な技の冴え――視覚と聴覚に訴えかける演出に、信者たちが言葉を失って見入る。
(「ここまではまだ序の口」)
 演奏と映像だけでは、やはり技術的進歩を遂げたこの時代の人々を驚かせるには不足。
「眼鏡を愛する同志達よ。しかとその目で御覧あれ」
 あとひと押しと、パラドクスである飛梅奇譚『東風』を行使して呼び出したのは、幻影の英雄たちだ。
「これは……」
「凄い……どんな技術なんだ……?」
 小梅と盟約を交わした幻影が俄に現れて笑みを振りまき、雅楽に合わせて舞うというだけでも、信者たちにとっては相当な驚きであった。それを風花が魔導機械式サポートツールでなんやかやと機転を利かせて補完し、そのコラボレーションに信者たちが驚嘆する。
「尊き眼鏡の偉人たちとも再会出来る秋葉原……そう、ソウル秋葉原を貴方達は今目撃してるのです」
「ソウル秋葉原……!」
 驚く信者たちに、キランと輝く小梅の眼鏡。
「残念ながら大天使カシエルの未来ではこれを実現することは叶いません」
「た、確かにそうかも……」
 眼鏡のブリッジを指で押し上げながら、不敵な笑みを浮かべてドヤる小梅であった。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【プラチナチケット】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV5になった!

河津・或人
俺達の時代にはまだ開発が開始されたばかりの粗削りだったガジェット…
だが最終人類史ではある程度の完成形となった『スマートグラス』を投入だ
(実演用にある程度数を用意して貸し出ししつつ)
開発に関わってるんで試作品を良かったら…(という言い訳)

GPSと同期したAR機能を使ってハンズフリーでリアルタイムに地図を確認したり
センサー搭載タイプとスマートウォッチを組み合わせれば
自分の体調も数値で確認が可能だ
そして…フレームに搭載したスピーカーで音も聴けるから
イヤホンを別途用意しなくていい
骨伝導スピーカーだから耳塞がず音漏れ無しだ

何より…装着した人が眼鏡になる!
さぁさあ皆さん、交代で楽しんでってどうぞ…!


(「眼鏡好きに効果のあるガジェットと言えばこれしかないだろう」)
 ディアボロスの示す『未来の秋葉原』に信者たちは足を止め、大いに盛り上がっていた。
 あとひと押しというところで満を持してガジェットを取り出したのは、河津・或人(エンジェルナンバー・g00444)である。
 それは西暦2014年であるこの改竄世界史においては、まだ実用段階に至っているとは言い難い、未来のアイテム。
 何処にでも持ち運ぶことのできるウェアラブルデバイスであり、視覚・聴覚を拡張する、革新的ツール――即ち、
「スマートグラスだ」
 眼鏡型デバイスを見せた或人に、信者たちがどよめく。
「おお、これは……」
「め、眼鏡型だと……!」
「開発に関わってるんで試作品を良かったら……」
 上手い理由を口にしつつ差し出すと、信者の一人が恐る恐る受け取る。
 この手のガジェットの活用となれば、それは或人にとって大得意の分野だ。
 先端技術は常に日進月歩。信者たちからすれば、手渡されたそれはまさに未来のツールであった。
「どう使うんだ……? かければいいんだよな……?」
「ああ、難しい操作は要らない」
 スマートグラスをかけた信者に、基本的な操作方法を教授する或人。
「AR機能をオンにすると、ハンズフリーでリアルタイムに周辺情報を確認できるはずだ」
 レンズに光が灯り、それを目の当たりにした信者が驚きの声を上げた。
 スマートフォンがモバイルデバイス界に革命を起こし、隆盛を極めても、両手ないし片手を塞ぐというデメリットは如何ともし難い。その点、ウェアラブルデバイスは、手を用いなくても作動させることが可能だ。
「センサー搭載タイプとスマートウォッチを組み合わせれば、自分の体調も数値で確認可能だ」
「音声入力にも対応してるのか?」
「もちろん。フレームに搭載したスピーカーで音も聴けるから、イヤホンを別途用意しなくていい。骨伝導スピーカーだから耳塞がず音漏れ無しだ」
「おお、本当だ、音楽も流れてくるぞ!」
「そして何より……装着した人が眼鏡になる!」
「「「最高じゃないかッ!!」」」
 異口同音に叫ぶ信者の皆さん。
「流石は理系眼鏡男子ッ! 俺たちの目はやはり曇っていなかった! なあ!」
「さぁさあ皆さん、交代で楽しんでってどうぞ……!」
 ガジェットフェスに来た人々のように、信者たちがスマートグラスを体験し、感動し、大いに盛り上がったのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】がLV3になった!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!

 ――からん。
 空間に一瞬ノイズが走ったかと思うと、音をたてて『何か』が地面に転がった。
 見ればそれは直径1cmほどのモザイクの塊である。
 ディアボロスたちの活躍により生じたバグ、その産物と見て間違いない。ディアボロスたちが気付かれないようにそれを回収してしまうと、信者たちはいよいよ歩行者天国の奥に皆を導いた。
 
「そろそろ眼鏡大天使様の領域に入るはずだ。失礼のないようにしてくれよ」
 信者が言うや否や、周囲に走査線のような光が一瞬だけ走った。
 歩行者天国の景色は変わらないが、信者たちの姿が忽然とかき消えている。
 いや、よく見れば景色も変わっている。

 なんと、道を挟む電脳ビルのすべてが『眼鏡ショップ』になっているではないか……!
 
「ああ……これはとんだ侵入者ですね……」
 道の突き当たりに建つ大型眼鏡ショップの前に立っていたのは、眼鏡をかけた大天使……その名も眼鏡大天使デュナミスだった。纏っているのはまるで繁華街で遊ぶ生徒を取り締まる風紀委員とか生徒会長とか、とにかくそういう感じの、柔和な中に殺意を秘めた雰囲気である。
 そしてトループス級のクローン天使兵H型たちは、まさに取り巻きそのものだ。
「ここまで入り込むとは、許せません。必ず討ち果たして見せましょう。この眼鏡にかけて!」
 くいっと眼鏡を持ち上げただけで、彼女らの威圧感が上がる。
 どうやら眼鏡っ子ムーブをしたり、眼鏡愛や眼鏡っ子愛を語ったり、眼鏡を利用した戦闘を演じたりすると、戦闘力が向上する謎空間のようである。
 眼鏡ショップだらけの電脳ホコ天を舞台に、熾烈な戦いが幕を開ける!
桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎

さて、眼鏡の似合うクローン天使を倒さないとね?

眼鏡ビームを撃って倒したい所だけどそれよりは最近こっちの方にハマってるから縛らせてもらうわよ?

《不意打ち》にてパラドクス『狂縛法』で敵の足元から無数の鎖を出現させ《捕縛》し更に縛神帯の布にて《捕縛》を多重にかけ一気に締め上げて倒していく。
敵からの反撃は縛神帯の布で弾き《一撃離脱》にて一定の距離は離れるようにする
ごめんね?私クロノヴェーダには手加減しない主義なの
苦しいかしら?でもこれも私達の日常を取り戻すためなのごめんね?


日向・輪太郎
アドリブ絡み共闘OK
POW
仲間達と協力して敵を叩く。
「秋葉原はTRPGを含むアナゲの街だ、取り戻す!」
と言い、敵と味方の動きを見て動きまわりながら火炎を操り戦う。
仲間の動きにタイミングを合わせてパラドクスの紅炎拳で攻撃する。


御門・風花
連携やアドリブ歓迎

目を閉じて《精神集中》《呼吸法》で全身の闘気を高める
「……」
眼を開く同時にパラドクス使用。
敵の精神波を無視して《オーラ操作》で闘気を集中させた脚部で踏み込み跳躍し【飛翔】で接敵して《グラップル》《捨て身の一撃》で《衝撃波》と共に脚撃を放ち《粉砕》します。
「無駄」
【エアライド】次の敵に接近しながら右逆手でナイフを抜刀《オーラ操作》で闘気を纏わせた刃で《両断》すぐに《連撃》で次々に斬りかかります。
「私から感情を奪ったのはあなた達」
次の敵に接近し
「すでに心は壊れている。どんな言葉でも、わたしには届かない」
掌底による《貫通撃》を放ち、耳元で
「けど、眼鏡に対する熱意だけは認めてあげる」


「決して負けはしません! 私たちにはなんと言っても」
「眼鏡大天使様から与えられた、この眼鏡があるのですから!」
 クローン天使兵H型の群れが銀縁眼鏡をキラーンと輝かせた。
 眼鏡を装備したことによって清楚な外見に真面目さが加わり、やる気満々である。
「さてと、まずは眼鏡の似合うクローン天使を倒さないとね?」
 そんな敵集団を前にしても余裕の面持ちを崩すことなく、桜・姫恋(苺姫・g03043)は、さらりと言ってのけた。
「め、眼鏡が似合うだなんて……!」
「ふふ、ふふふふ、敵ながら、見る目は確かのようですね……!」
 倒すと言われて怒るかと思えばさにあらず。クローン天使兵のあるものは頬に手を当てて恥じらい、またあるものは眼鏡の弦を指で摘んで変な笑い方をしていた。
「みんな油断しないで! あの眼鏡力……ただものではないわ」
 別の天使兵が姫恋を見て身構える。
 眼鏡力とはなんぞやって話ではあるのだが、赤いアンダーリム眼鏡をかけた姫恋の圧倒的なオーラに気圧されまいとする天使兵たちであった。
「ああ、この眼鏡の良さがわかる? でも残念、今回はこれで勝負する気はないわ」
 眼鏡のブリッジを指で持ち上げ、レンズをキランとさせる姫恋。
 と、会話で時間を稼いでいる間に。
 猛烈な突破力を誇るディアボロスが姫恋の真横を駆け抜け、風が彼女の桜色の髪をなびかせた。

「秋葉原はTRPGを含むアナゲの街だ、赦すわけにはいかない!」
 怒りを闘気に変えて、日向・輪太郎(温小陽・g02049)は電脳秋葉原の歩行者天国を疾駆する。
 すべてが眼鏡ショップに成り果てた電脳秋葉原の景観は、見るに堪えないものであった。秋葉原は、人々のアイディアと叡智の結晶たる、遊びの街だ。TRPGやカードゲームを扱うホビーショップがあちこちのビルに入っていて、同好の士が楽しいひとときを過ごすレトロゲーマーの聖地。
 電脳秋葉原といえど、秋葉原を原型にした街であることにはかわりない。
 あろうことか眼前のクロノヴェーダは、それを自らの趣味だけに書き換えたのである!
「敵は多いが、俺も一人じゃねぇ」
 敵集団に肉薄せんとする輪太郎は猛然と疾走しながら、彼我の状況を正確に把握していた。
「させません! 偉大なる眼鏡大天使さまの名のもとに!」
 迎え撃つクローン天使兵H型の群れが、飛行しながら翼を広げる。
 転瞬、光り輝くその羽根から輝ける刃が無数に放たれた。
「チッ……!」
 一本道の歩行者天国をジグザグに避け、両腕でガードしながら勢いを止めずに突っ込む輪太郎。
 地面に突き立つ光の刃。
 尚も殺到する光刃の群れ。
 機銃弾より遥かに恐ろしいパラドクスに切り裂かれながらも、輪太郎は果敢に駆け抜ける!
「速い……!?」
「そんな! あの攻撃を抜けてくるなんて……!」
「捉えたぜ。喰らえ!」
 たじろいだクローン天使兵H型が翼を羽ばたかせて避けようとした刹那、踏み込んだ輪太郎は炎を纏わせた拳を振り抜いていた。
「かはっ……!」
 シスター服を纏ったクローン天使の胴に容赦なく炎拳がめり込む。
 燃え上がり、他の天使兵をも巻き込みながら吹っ飛んだ。
「なんだ、もう終わりか? こいよ。全員纏めて料理してやる」
 くいと手招きをしてみせる輪太郎。
 その圧倒的な闘気に、クローン天使兵H型が後ずさる。
「足元がお留守よ?」
 好機と見た姫恋が言葉を口にした瞬間、天使たちの足元から、不意に無数の鎖が飛び出した。
 そう(当然だが)姫恋の技は眼鏡からビームだけではない! 
 クローン天使の脚を、螺旋を描いて這い上がる魔性の鎖。
 悲鳴を上げる間もなく、天使兵たちが一気に拘束されていた。
 それだけではない。
 桜色、苺色、そして星柄の布――目にも鮮やかな色彩の縛神帯が無数に現れ、クローン天使たちの脚だけではなく体全体を縛り上げる。
「狂わずに耐えれるかしら?」
「く、うぅっ……」
「眼鏡大天使さまが見てるんだから……こんなことで負けるわけには行きません……」
「そう、清楚系眼鏡っ子として……!」
 自分で言うかそれ。
 ともあれクローン天使兵は後光を背負って光り輝きながら、説法を口にしようとした。
 如何に体を拘束されたとしても、両手両足を使わぬ言葉による攻撃は、止められるものではない。
「ただ縛るだけだと思った?」
「か、はっ……あぁ……!」
 だが天使兵たちの顔は苦悶に歪み、瞳はどこか陶然として定まらない。
 狂縛法が精神を侵し、天使兵はもはや説法を語るどころではなくなっていたのだ。
「ごめんね? 私クロノヴェーダには手加減しない主義なの」
「う……く……ああぁ……!」
 ギリギリと縛り付けられる天使兵たち。
「苦しいかしら? でもこれも私達の日常を取り戻すためなの。ごめんね?」
 ちらと振り返る姫恋。
 そこに在るのは、満を持して力を解き放たんとする、御門・風花(静謐の凶鳥/ミセリコルデ・g01985)の姿――!

「……」
 戦闘を繰り広げるディアボロスたちの背後に風花は立っていた。
 長い睫毛を伏せて瞑目し、静かに精神を研ぎ澄ませ、呼吸を整える。
 戦場のただ中でそれが可能なこと自体、尋常ならざる精神力の持ち主であることは疑いない。マイペースだからなのか、或いは――既に『壊れて』しまっているためなのか。
「眼鏡っ子な貴女であれば分かるはずです! 眼鏡こそ至高! そして眼鏡っ子こそがあらゆる属性の頂点に立つ存在なのです。偉大なる眼鏡大天使様は――」
 残存するクローン天使兵H型の説法が小煩い。
 だがその言霊も、目を閉じ、意識を集中させた風花には全く届いていないようだった。はたり、はたり。不可視の力が彼女の服をはためかせる。
「そ、そんな……あれは……!」
「気をつけて! もしかして……!」
 察した天使たちが一斉に身構える。
 だが気付いた時にはもう手遅れだ。
「……!」
 閉じていた目をカッと見開く風花。
 途端、凄まじい闘気が燃え上がるかのように立ちのぼり、風花の髪を、そして服を激しくなびかせた。
「なんて絵に描いたような強キャラムーブ!」
 闘気を集中させた足が地を蹴る。
 疾風のような、という形容さえ足りない。まるで瞬間移動するかのようにクローン天使兵H型の群れに迫り、跳ぶ。
 眼鏡っ子な天使たちが呆然としながら頭上を見上げ、逆光となった風花に唖然としていた。
 蹴撃の苛烈さは、さながら流星の着弾。
 急降下蹴りにより地面にクレーターが生じ、クローン天使兵H型が纏めて吹き飛ばされて電脳ビルに叩きつけられる。
「このっ……!」
「これ以上は……!」
「――無駄」
 対抗しようとするクローン天使たちに冷然と言い捨てると、エアライドで虚空を蹴りつつ右逆手にナイフを抜刀。闘気を纏わせた刃を以って、回避しようとする天使兵を追い込む!
「私から感情を奪ったのはあなた達」
 表情は動かない。その瞳の奥に在る名状しがたい想いは、しかし討つべき敵を確かに圧倒していた。
「すでに心は壊れている。どんな言葉でも、わたしには届かない」
 接近。
「けど、眼鏡に対する熱意だけは認めてあげる」
 耳元でのささやきに目を見開くクローン天使兵。
 その胴に掌底が叩き込まれ、ふっ飛ばされた天使兵が電脳ビルのガラスを割って転がった。
 姫恋が狂縛法により苛み、輪太郎が紅炎拳を叩きつけ、風花がオーラを纏った完全解放で圧倒する。
 連携の取れた戦い振りによって、クローン天使兵H型の戦力が削がれていく。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【傀儡】LV1が発生!
【建造物分解】LV1が発生!
【エアライド】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV4になった!
【ダメージアップ】がLV6になった!
【ガードアップ】LV1が発生!

テレジア・ローゼンタール
電脳については詳しくないので綻びは皆さんにお任せしましたが、戦働きならお任せあれ

説法を語られる前にこちらから畳み掛ける
眼鏡について……あなたたちはきっと赤いフレームの眼鏡がよく似合います
同じく金の瞳を持つ私が言うのですから間違いありません
というわけでおひとつどうぞ、私の予備ですが(誘惑)
眼鏡を手渡す……しかし、そのレンズは度が入っていない、ただのガラス!
視力を失って困惑した隙を見逃さず、【斬殺の一閃】で一刀両断
敵の眼鏡をかけるなど、生殺与奪の権を明け渡すも同然!


「戦働きならお任せあれ!」
 眼鏡ショップだらけになった電脳秋葉原のホコ天に、テレジア・ローゼンタール(魔剣の騎士・g01612)は敢然と踏み込んでいた。
 電脳については詳しくないと言うテレジアだったが、いざ戦いとなれば、勇壮な魔剣の騎士たる彼女の出番だ。
 凛としたその顔立ちを紅のアンダーリム眼鏡が際立たせ、その立ち姿だけで眼鏡っ子なクローン天使たちが気圧される。
「気を付けて!」
「なんて眼鏡力なの……!」
 今にも手にした大剣を振るうかと思われたテレジアは、しかし、意外なほどに穏やかな口調で、
「あなたたちはきっと赤いフレームの眼鏡がよく似合います」
 眼鏡大天使を湛える説法を語ろうとしたクローン天使たち――その機先を制して、テレジアは誘惑の言葉を口にしていた。
「同じく金の瞳を持つ私が言うのですから間違いありません」
「そんな……眼鏡が似合うだなんてっ!」
「敵ながら見事な審美眼。そうでしょう、そうでしょうとも!」
 手を頬にあてて顔を赤らめたり、本を両手で挟んで目を輝かせたりするクローン天使兵たち。趣味とか好きなものを褒められると、悪い気はしないものらしい。
(「ふふ、効いているようですね」)
 紅きアンダーリム眼鏡を一瞬キランと光らせて、次の手を打つテレジア。
「というわけでおひとつどうぞ、私の予備ですが」
 いまかけているものと同じ紅のアンダーリム眼鏡を取り出して、先頭の天使兵に配る。
 まあそれくらいはいいでしょう、と手にしてかける天使兵と、そのすぐ後ろで様子を見る天使兵たち。
「かかりましたね! そのレンズは度が入っていない、ただのガラス! 敵の眼鏡をかけるなど、生殺与奪の権を明け渡すも同然!」
 矯正視力を失って目が3の形になるクローン天使兵の姿を想像したテレジアだったが、
「ふふふ、いつから私達がド近眼だと錯覚していました……?」
「……伊達眼鏡でしたか!」
「眼鏡をかけている貴女であればお分かりのはず! すべての眼鏡っ子のために我らが眼鏡大天使様は――」
「もはや問答無用ッ!」
 説法を仕掛けようとする天使たちに、赫怒の魔剣を軽々と振り回して斬りかかるテレジア。
 彼女の間合いに入ったのは、やはりクローン天使兵たちの失策であった。
 大剣を操るテレジアに、瞬時に斬り倒される天使兵の群れ。
「避けられるとは思わないことです」
 その苛烈極まる巨剣が、油断した敵を逃すことなどありはしない。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【一刀両断】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!

花園・翠
有利な残留効果は使えるだけ使う

「自身が仕えるクロノヴェーダを称える説法」って…恐らく眼鏡がどうとかこうとか…だよな?
それ、普通に眼鏡の僕に言うんだろうか…(眼鏡のブリッジに指を添えて頭を抱える)

とはいえ、もちろん油断はできない

自身の翼で(眼鏡をおさえて)後退しつつ上空に【飛翔】しパラドクス発動
召還したエティンヌに【光使い】で全力の光魔法を放たせる
眼鏡をかけた状態で唐突に強烈な光を浴びせられたらどうなるかは…言わずもがな
敵が怯んだところに空中から【突撃】し【斬撃】を叩き込む

それにしても取り巻きか
僕は何回も委員長をやらされたが、取り巻きどころか普通に自分で仕事を片付けてたけど…違うのか?(ぼそり)


河津・或人
【冷気の支配者】フラグをここで回収
解除して敵の眼鏡レンズが曇った瞬間を狙って不意打ち
俺はというと伊達メガネなので、曇るタイミングではレンズを通さないで下向きから見上げるように視界確保
ここで下がった眼鏡をクイッと上げる仕草にも繋がる合理的な作戦だ

色んな意味で初手ぐらいしか不意打ちには使えないので
あとはフリージングミサイルで普通にレンズが曇るのに苦戦してもらおうか
俺は相手の後光がさしてくるのを、曇り眼鏡をサングラス代わりにして
目眩しへの対策に使う

心を惑わす精神波へ反撃とはまた難しいオーダーだが…
眼鏡でなくデュナミス自身を称える逸話って今まで信者から聞いてないし
情報入手のつもりで耳を傾けよう


「な、なんてこと……!」
 ディアボロスたちの猛攻に遭って、クローン天使兵H型の群れは口元を押さえて動揺していた。
 周囲の気温がぐっと下がっていたことにも気付かない程に。
「眼鏡にも弱点はある。度が入っていようと、なかろうとだ」
 河津・或人(エンジェルナンバー・g00444)が眼鏡に手をかけながら言った。解き放った冷気の支配者の残留効果は、この時のために仕掛けておいた布石である。
 解除と共に上がる温度。
 そう、眼鏡っ子の方々であればお分かりだろう。
 眼鏡は曇る。
 温度差、湿度、諸々の環境的要因により、レンズが視界を白く塞いでしまうのだ!
 どうやら電脳秋葉原のこの空間は、通常空間と比べても、眼鏡が曇りやすい条件が整っていたようで、
「これでフラグは回収だ」
「うー、前が見えないです……!」
「でも眼鏡大天使様の前で眼鏡を外すなんて、そんな不届きなことできません……!」
 眼鏡が曇ってしまったクローン大天使たちは、まるで眼鏡を落とした眼鏡っ子みたいになっていた。眼鏡大天使の手前、眼鏡を外すこともできないらしい。
「……もはや呪いだな」
 もちろん理系眼鏡男子であるところの或人もまた眼鏡が曇るバッドステータスは受けるはずであったが、何しろ伊達眼鏡である。眼鏡を下にずらすことで上の隙間から敵を視認し、攻撃を仕掛ける。
 下がった眼鏡の位置を指でくいっと直して、或人は眼鏡力バフを得るのも怠りない。

「眼鏡大天使デュナミス様は、信ずる者たちに眼鏡を授け、眼鏡っ子への道にお導き下さるのです」
 どんな道なんだかは知らないが、ディアボロスたちを説き伏せようと、眼鏡の弦を指で摘みながらクローン天使兵H型が言い募る。
「それ、普通に眼鏡の僕に言うんだろうか……」
 眼鏡大天使を称える説法――となれば、眼鏡についてであることは明らかだった。まさしく読みどおりの語り口に、花園・翠(見護る者・g02726)は自分の眼鏡を拭きながら突っ込みを入れた。
「そんな……説法が通用しない……!?」
「いやなんというか、元から眼鏡だからな」
 すちゃっと眼鏡をかけなおす翠。
 説き伏せるという行為は、相手の心を揺さぶってはじめて意味を持つ。
 如何にパラドクスによる説法であっても、予想済みの語り口であれば、大きな威力は出せないもの。
 ……それに加えてちょこちょこ眼鏡っ子ムーブを入れてくる翠に隙はなかった。
「敵である以上、油断はできん」
 眼鏡のブリッジを指で押さえながら、飛翔して後退する翠。
 驚きに目を瞠るクローン天使兵を見据えつつ、翠はパラドクスの力を解放した。
 その眼前に眩い光が展開したかと思うと、直後、剣と鎧で武装した美貌の大天使――すなわちエティエンヌが光から顕れ出る。
 その燦然たる光輝がクローン天使兵に降り注いだ!
「ひゃぁっ……!?」
「目が、目がぁぁーー!?」
 清楚系なのにお約束の眼鏡っ子ムーブをかましてうずくまるクローン天使兵たち。如何に強化されようとも、そうなってしまえば勝負は決まったようなものだ。
 高らかに飛翔しての急降下攻撃。鋭利な剣を華麗に振るって、大天使エティエンヌが容赦なくクローン天使たちを斬り倒す。
「ま、前が見えなくたって戦えます!」
「みんな眼鏡っ子の素晴らしさに目覚めるのです! そう、私たちのように!」
「せーのっ、眼鏡大天使様バンザーイ! 眼鏡っ子に栄光あれー!」
 すっかり目が眩んだクローン天使兵たちが、説法(?)を口にする。が、それぞれが壁に向かって話していたり、電柱っぽいオブジェクトに向かって話していたりと、姿も内容も明らかに精彩を欠いていた。
「いや、流石に説得力ないだろうそれ……」
 思わず突っ込みを入れた或人は、いつの間にかサングラスをかけていて、クローン天使たちの後光から放たれる光さえ防いでいた。実に用意がいい。
 眼鏡大天使を称える説法というから、なにか得るものがあるかと思えば、その内容は全然大したことがない。
 頃合いだと判断して頷くと、或人はガジェットウェポンに取り付けた凍結弾精製装置からミサイルを発射した。
 殺到する誘導弾が、なおも説法を続けようとする天使兵の周囲に着弾する。
 凄まじい凍気が周囲に広がったかと思うと、あわれクローン天使兵たちは眼鏡っ子天使の氷像(オブジェ)と化していた。
「それにしても、取り巻きか……」
 真面目な表情を浮かべたまま、翠は呟き、倒すべき大天使を見据える。
「僕は何回も委員長をやらされたが、取り巻きどころか普通に自分で仕事を片付けてたけど……違うのか?」
 その、眼前。
 取り巻きが殲滅されたにも関わらず、眼鏡大天使が笑みを崩さず立っている――。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【友達催眠】がLV4になった!
【冷気の支配者】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV7になった!
【ロストエナジー】がLV2になった!

「なるほど、なかなかの力をお持ちのようです」
 護衛の大天使たちが瞬く間に倒されてしまっても、眼鏡大天使デュナミスは穏やかな笑みを崩すことはない。
「眼鏡をかけている方、そしてかけていない方もいるようですが、結構」
 祈るように組み合わせた両手をグキゴキと鳴らすデュナミス。
 そう、この眼鏡大天使、穏やかなようでいて実はゴリゴリの武闘派なのである。
 だが眼鏡っ子愛や、眼鏡愛、そして眼鏡っ子ムーブにより強化が受けられるというこの空間の特殊ルールは、続いている。
「さあ、戦いの時です。貴方がたの眼鏡力を存分にお見せなさい」
 笑みに細められた目が僅かに開かれ、刺すような眼光がディアボロスたちに向けられた――!
日向・輪太郎
『腹が減っては戦はできぬ!』
 人間の破軍拳士×特級厨師、16歳の男です。
 普段の口調は「男性的(俺、~君、~さん、ぜ、だぜ、じゃん、じゃねぇの? )」、恋人には「普通(俺、~さん、ぜ、だぜ、じゃん、じゃねぇの? )」です。

 パラドクスは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他のディアボロスに迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


「なるほど、相手にとって不足はねぇ」
 気を全身に巡らせながら、日向・輪太郎(温小陽・g02049)は白く息を吐いた。
 味方が行使した冷気の支配者の残留効果で周囲の気温は急速に下がっていたが、無論、輪太郎に影響はない。その身体から放たれるオーラは、まるで陽炎の如くに揺らめき、眼鏡大天使デュナミスを刮目させた。
「拳士……それも相当の手練れと見ました」
 好敵手と対峙することをまるで楽しみとするかのようなデュナミスである。
「早く帰って飯にしてぇところだ。全力で行くぜ」
「私が勝利した暁には、貴方にも眼鏡をかけさせましょう。きっと似合うはず」
 さらっと恐ろしいことを宣って闘気を漲らせる眼鏡大天使。
 対する輪太郎は風切る音を響かせながら愛用の金龍如意包丁を振るい、そして掲げた。
 その刀身と柄の金龍がきらりと輝く。
「日輪の輝きよ、炎となりて悪を討て!」
 転瞬、轟々と燃え盛る紅炎が包丁に集結した。
 それは特級厨師である彼が、敵を『料理』するべく招来した紅蓮の炎だ。
「ますます気に入りましたよ、貴方」
 デュナミスが鋭利な視線を以って輪太郎を射抜く。
「ですが、眼鏡をかけぬ者には誅伐を……!」
 アスファルトを蹴って飛ぶデュナミス。
 まるで瞬間移動するかのような疾さだ。
 祈りを捧げるように組み合わせた両拳、それを振り上げた大天使が瞬時に輪太郎の頭上に迫る!
「喰らいなさい!」
「甘ぇ!」
 包丁を手にしたまま両腕を構え、ガードする輪太郎。
 地面にクレーターが生じるほどの威力を、烈々たる炎の如き闘気を纏って受け止め、彼は瞬時に後方へと体を流した。
 温氏陽炎拳の術理は、徒手空拳のみに非ず。
 そして斬撃は、ただ敵を切り裂く接近戦だけにとどまらない。
 大天使めがけて振り抜いた金龍如意包丁、その刀身に纏った炎が瞬時に解き放たれた。
「温氏陽炎拳奥義、日射紅炎斬――!」
「っ……!?」
 眩い光。そして燃え盛る火龍の如き紅炎に呑み込まれるデュナミス。
 ガードこそしたものの、その全身から黒煙が立ち上り、流石の大天使も大きなダメージを負うこととなった。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【温熱適応】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!

河津・或人
貴姉がデュミナスであられるか…
理知的な装身具にも拘らず肉弾戦が得意、そのギャップもまた魅力

ならば…俺は敢えて外そう! 眼鏡を!
だって【飛翔】するとき落としたら大変じゃないか
(眼鏡を外した戦闘服モードをネメシスモードの神髄と言い張るムーブ)
無論「イベントや衣装変更で外すな」派の意見による断罪の剣は…甘んじて受ける
ノーガードの殴り合いもまた良かろう
だが、眼鏡をかけたままこの殴り合いを続行するのであれば
レンズやフレームへの被害は覚悟の上と見た!
(ここぞと近接武器を持ち込んでレンズ割りを狙う)


「貴姉がデュミナスであられるか……」
 眼鏡大天使の前に立った河津・或人(エンジェルナンバー・g00444)は、慇懃な言葉を口にしていた。
「理知的な装身具にも拘らず肉弾戦が得意、そのギャップもまた魅力」
 何かを意図しているときにお約束な、眼鏡を一瞬キランとさせる演出も欠かさない。
「それが分かるとは……流石にここまで来ただけのことはあります」
 まんざらでもなさそうな笑みを見せるデュナミス。
 が、次の瞬間、或人はキリと表情を改めて。
「まさに油断ならない強敵だ。……ならば」
 いきなり眼鏡に手をかけた。
「俺は敢えて外そう! この眼鏡を!」
 え、と目をパチパチさせる眼鏡大天使。
 眼鏡の弦に指をかけ、シュピッとキャストオフする或人。
「え、そんなっ、あ、あああ! 折角の、折角の眼鏡を……!」
「いや、だって飛翔するとき落としたら大変じゃないか!」
「眼鏡固定バンドとか売ってるじゃないですかっ!」
 眼鏡ショップを指で示したデュナミスは、或人の圧が目に見えて増大したのを感じ取った。
 眼鏡を外すことで真の力を発揮するという、高レベルなムーブをキメる戦闘服モードの或人。
「確かに有り……いえ、いいえ! やっぱり眼鏡を外すのは許せません!」
 ぶんぶんと顔を振りながらデュナミスが闘気を燃え上がらせる。
 対する或人は、愛用するガジェットセットをジェットパック形態に移行させた。
 敵が駆使するのが白き天使の翼であるならば。
 或人のそれは、光を反射して輝く機械の翼だ。
「手加減なしだ」
「いざッ!」
 飛翔し、空中で衝突するディアボロスと大天使。
 すれ違いざまの手刀が機械の翼に斬撃を加え、火花を散らせる。
(「ノーガードの殴り合いもまた良かろう」)
 だが或人のガジェットはその程度で機能停止になどなりはしない!
(「眼鏡をかけたまま殴り合いを続行するのであれば――レンズやフレームへの被害は覚悟の上と見た!」)
 肉を斬らせて骨を断つ。
「捉えた!」
 SASA-No.Z-ju――美しき刀身を持つレーザーブレードが振り抜かれる!
「しまっ……」
 その切っ先がデュナミスの眼鏡に直撃!
 咄嗟に身をそらしたものの、片方のレンズが割れてしまっていた。
「め、眼鏡が……! ああ……眼鏡が割れて力が出ない……」
 眼鏡っ子ムーブが重要なこの空間においては、眼鏡の損傷は一大事。
 割れた部分を押さえて悶え苦しむデュナミスであった。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】がLV4になった!
効果2【アヴォイド】がLV2になった!

御門・風花
連携やアドリブ歓迎

魔剣は使わない。相手が格闘戦を挑んでくるのなら望むところ。
高速格闘はこちらも領分。応じければ、破軍拳士の名折れです。

目を閉じて《呼吸法》で《精神集中》し、敵の超高速に対して視覚ではなく気の動きを感じ取ることで、攻撃の瞬間に目を開き《オーラ操作》闘気を集中した裏拳で防御、吹き飛ばされながら受け身を取る。
「こちらも本気で行きます」
悪魔の紋章から魔力障壁を解放、悪魔の翼を展開したネメシスに。
闘気と魔力を混ざり合った《オーラ操作》で腕や手足を全力強化。敵と正面から殴り合う《捨て身の一撃》で《衝撃波》と共に掌底と裏拳で《貫通撃》《粉砕》回し蹴りで《両断》など《グラップル》で真っ向勝負。


花園・翠
有利な残留効果は使えるだけ使用

あれだけ信仰されていた取り巻きを倒されてもその態度か
…まぁ、そうでなければこちらも戦いにくいしな(ブリッジに手を添え眼鏡越しに相手へ厳しい視線を向けて)

【冷気の支配者】で気温を下げ、敵の拳に集中する熱の温度上昇を遅らせる
同時にパラドクスでレンズ部分を攻撃
割れれば御の字だが…割れずともレンズに傷がつけば恐らくその分熱吸収の効率は下がるはず

相手が手間取っている隙に【飛翔】
空中から本体に向けてさらに光輪を叩き込む
可能なら空中からの急降下で【突撃】し【斬撃】を放つ

委員長の仕事は人を纏めるだけじゃない
みんながより良い生活を送る為の縁の下の力持ち
…少なくとも僕はそう思っている


「あれだけ信仰されていた取り巻きを倒されても、何とも思わないんだな」
 眼鏡のレンズ越しに敵を見据える花園・翠(見護る者・g02726)。その眼差しは、抜身の刃を思わせるほどに峻厳だった。
 ブリッジに指を添えて軽く押し上げた彼は、壮麗な剣の柄に力を込め、討つべき敵にその切っ先を向ける。
「みな眼鏡っ子の道に殉じたのです。何を悲しむことがありましょう」
 或人の攻撃で片方のレンズを割られてしまった眼鏡大天使デュナミスは、なんとか落ち着きを取り戻していた。
 祈りを捧げるかのように組んだその両手に、見る間に眩い光が集結する。
 光輝はデュナミス自身の眼鏡のみならず、周囲の電脳眼鏡店の店先に取り付けられていた巨大な眼鏡からも放たれ、大天使の両手に結集していた。
 光と闘気を同時に漲らせたデュナミスは、堂々たるファイティングポーズを取る。
「少しは足しになるといいんだが」
 ディアボロスと大天使――両者の発する呼気は、いつしか真冬のそれのように白く煙っていた。
 翠が行使した冷気の支配者の残留効果が、周囲の温度を大きく下げていたためだ。
「一撃のもとに葬って差し上げましょう」
 眩い光を両拳に纏わせてデュナミスが地を蹴る。
 それに対し、翠は神々しき無数の光輪を召喚していた。
 La Giustizia――見事な意匠の長剣を振るうと、それを合図に無数の光輪が虚空を切り裂いて飛んだ。
 狙うはもちろん、デュナミスの眼鏡である!
「その程度で止めようとでも?」
 デュナミスは避けすらしない。
 眼鏡を両腕でガードして、あちこちを斬り裂かれながら突っ込んでくる。
「滅茶苦茶だな……!」
 だが翠はそこで羽根を羽ばたかせ、バックステップするかのように飛翔。
 光輪を舞い踊らせ、自らも急降下し、手にした剣で斬撃した。
 剣の一閃、そしてすれ違いざまに放たれるデュナミスの拳打と超高温の熱線。
「っ、危ないところだった……」
 剣を振り抜いた翠は――驚くべきことに無傷だ。
 熱線を避けることができたのは、眼鏡を狙った攻撃など、翠の機知ゆえ。
 剣の切っ先をよろめいた大天使に突きつける翠。
 眼鏡大天使デュナミスは、そこで彼ともうひとりのディアボロスとに挟まれる形となった。

(「魔剣は使わない。相手が格闘戦を挑んでくるのなら望むところ」)
 繰り広げられる熾烈な戦いの中で、御門・風花(静謐の凶鳥/ミセリコルデ・g01985)は好機を窺っていた。
(「高速格闘はこちらも領分。応じければ、破軍拳士の名折れです」)
 息を吸って吐く。
 吐いた息が白く煙る。
 気を全身に巡らせる呼吸法は、ただの呼吸とはわけが違う。自身の体に循環する無形の力をリズムを以って操り、闘気として練り上げ、一挙に解き放つための技法――風花の手練はまさに破軍拳士に相応しいものだ。
「……」
 瞑目した風花の精神は、如法暗夜の水面の如く静まり返り、波一つない空間に独り立っているのにも等しい。
 飛翔の音。
 風鳴りの音。
 揺れ動く気配。
 瞑目していた風花は、あらゆる戦場の気配を感じ取り――殺気が自らに向けられたのを察知した。
「さあ、その美しい瞳をお見せなさい。そしてこの一撃を目に焼き付けるのです!」
 烈々たる闘気を纏わせたデュナミスの手刀が、風花の首筋をめがけて放たれる。
「――!」
 だがその瞬間に開眼した風花は、直前に繰り出していた裏拳で手刀を受けた。
「なッ……!? 受け止めるなんて……!」
「ぐ、うっ……!」
 手刀の威力に吹き飛ばされ、歩行者天国のアスファルトに転がって受け身を取る風花。
 膝立ちのまま顔を上げた彼女に異変が生じ、デュナミスが瞠目する。
 背中に刻まれた魔術刻印――悪魔の紋章が絶大なる魔力を解放して魔力障壁を展開。
 瞬間、風花のその背に悪魔の翼が広がったのだ。
「なるほど、今の今まで本気ではなかったということですか」
 対峙は一瞬。
 消えるかのように地を蹴った双方が、空中で激しくぶつかり合う。
 電脳空間に響く打撃音。
 掌底、裏拳、回し蹴り――刹那に放たれる風花の連撃は衝撃波を伴い、その余波で周囲の電脳ビルのガラスが砕け散る。
「面白い、面白いですよ、貴女――!」
「まだ……!」
 風花は手刀を片手のみで捌き、繰り出された側頭蹴りを逆の腕で受け止め、大きく弾いた。
 瞬間、態勢を崩したデュナミスに踏み込む。
「終わりです」
 渾身の掌底が衝撃波を伴い、大天使の胴を打ち抜く!
「が、ッ……!?」
 弾かれるように地面に転がり、デュナミスが仰向けに倒れた。

「委員長の仕事は人を纏めるだけじゃない。みんながより良い生活を送る為の縁の下の力持ち――」
 デュナミスに歩み寄る翠。
「――少なくとも僕はそう思っている」
「なる、ほど……眼鏡っ子な委員長ムーブ……至りませんでした、ね……」
 自嘲するように笑むと、大天使が目を伏せて完全に力を失った。
 かくして電脳秋葉原の戦いに、ディアボロスたちがまた一つ得難い勝利を収めたのである。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【エアライド】がLV2になった!
【飛翔】がLV5になった!
効果2【ガードアップ】がLV3になった!

最終結果:成功

完成日2022年03月06日