"癖"のひとつもねえで何がオタクだ(作者 唐揚げ)
#TOKYOエゼキエル戦争
#台東区秋葉原の戦い
#台東区
#電脳大天使カシエル
#電脳世界
⊕
ヴィン。オタクたちの前に、金髪美少女天使が三次元投影された。
彼女の名は『電脳大天使カシエル』。この、電脳世界と化した秋葉原を支配するジェネラル級大天使だ。
「ボクたちの聖地、秋葉原がなぜ海になったのか? その理由を調べてみました!」
そして唐突に、検索の邪魔にしかならないキュレーションサイトみたいなことを言い出した。
「カシエル様、突然何を!?」
「いや、こっちのほうがそれっぽいかなって」
オタク=信者たちの動揺に、ケロッとした顔で言うカシエル。割と遊び心があるらしい。
「まあ冗談はさておき。その原因は……ディアボロスという悪魔たちの仕業なんだ!」
「「「な、なんだってー
!?」」」
「ディアボロスは、あまつさえこの電脳秋葉原までも奪おうと、虎視眈々と機会を伺っているんだよ。
だから近いうちに必ず、奴らがやってくる。けれど、ボクらはもう、絶対に失うことは出来ない。そうだよね!?」
「「「もちろんです
!!」」」
信者たちはいい返事をしていた。それには理由がある。
「なら、戦ってほしいんだ、ボクのために!」
「「「カシエル様のために
……!」」」
「もしもディアボロスと戦うことになったなら、強く祈りを捧げて。そうすれば、ボクが力を貸してあげるっ!」
「「「カシエル様の力
……!」」」
「みんな、戦ってくれるよね!?」
「「「もちろんです
!!」」」
カシエルはにっこり笑った。心のなかでは悪辣な笑みを浮かべている。
(「ちょろいもんだぜ、バカなオタクどもがよぉ!」)
なんとカシエルは割と性格が悪い! だけど一部の信者にはバレていた! むしろ逆に信仰されていた。
「それじゃあ、みんなのために心をこめて歌います。聴いてください……」
信者たちはすかさずサイリウムを取り出した。もちろん色は、黄色である(金髪だから)
「カシエル様いいよな」
「いい……」
「金髪美少女オタク天使とか最高だろ」
「舐めたい。地面に映った影を」
こいつらの士気が高い理由は、ただのロリコンだからである。一名ヤバすぎるのがいた。
●新宿駅グランドターミナル
「先輩ってオタクッスか?」
唐突にとんでもねえ質問をぶっこんできた七田・ナナ(エンジョイガール・g05125)。他意はないらしい。
それというのも、今回案内する事件に深く関わりがあるからだ。
「あ、いや別にオタクだからどうってわけじゃなくて、ウチがそういうのわかんないだけッス。
むしろウチ、そういうのカッケーと思うッス! なにかに詳しいってカッケーことじゃないッスか!
……え? クロノヴェーダの話をしろ? そういやそうだったッス。えっと、行き先は『TOKYOエゼキエル戦争』ッスよ」
と、ナナ。さらに説明を続ける。
「攻略旅団の方針で、奪還した区に隣接するすべての区を調査することになったのは知ってるッスか?
けど、そのなかの一つの台東区で、千代田区残党のジェネラル級大天使『電脳天使カシエル』が邪魔をしてるッス。
えっと……電脳世界? を作り出して、ウチらが侵入できないようにしちゃってるんスよ。厄介ッスねぇ」
うーん、と腕を組んで唸る。アホの子にとって、電脳というワードがまずキワモノだ。
「ちなみにカシエルが支配してたのは、千代田区の神田周辺、つまり秋葉原だったッス。
カシエルは、ウチらが千代田区を奪還した時、自分に従う信者をまるごと台東区の秋葉原地区に脱出させたみたいで、そこに『失われた秋葉原を再現する電脳世界』を作り出したってわけッス。だから、電脳世界の秋葉原は、完璧に秋葉原ッス」
ちなみに、台東区側の「秋葉原」は、あくまで地名の由来となっただけでごく普通のビジネス街だった。
一般に知られるオタクの聖地としての秋葉原は、神田周辺を指す。そして、それが電脳世界に再現されているのだ。
「しかもハイパー面倒なことに、カシエルの信者たちはウチらのことを悪魔だとかなんだとか思い込まされてるッス。
自分たちの拠り所である台東区秋葉原を護るために、場合によってはウチらと戦うつもりでいる始末ッスよ……」
はぁー、と嘆息するナナ。呆れではなく、カシエルの狡猾な作戦に対するため息だ。
「だから、正体を隠さずに乗り込んだら、カシエルの加護でクロノヴェーダに覚醒してしまう恐れがあるッス。
てなわけで、先輩がたにはディアボロスであることを隠して、電脳世界の秋葉原に侵入してほしいッス」
ナナ曰く、電脳世界においても、ディアボロスは通常通りに行動することが出来るという。
「けど、電脳世界では、カシエルから力を与えられたクロノヴェーダはなんか妙なパワーアップをしてるッス。
アヴァタール級さえ倒せば、電脳世界は崩壊させられるッスけど、戦うにはその特性を利用したほうがいいッスね」
電脳世界の特性は、特定の行動を取った者に敵味方区別なく作用し、パワーアップさせるようだ。
厄介な特性だが、それは一体どんなものなのだろうか?
「セイヘキ? を暴露するといいらしいッス」
なんて?
セイヘキ。つまりそれは性癖のことかとディアボロスが問うと、ナナは「それそれ、それッス!」と肯定した。
「えっとたしか、好きなもののこと……ッスよね? ウチ、よくわかんないんスけど」
アホの子は頭の上にはてなマークを浮かべていた。
「とにかくその性癖をハイパーおっきな声で叫んだり、熱弁したりすると、パワーアップしてるみたいッス。
ついでにカシエルの信者になった人たちも、信者とディアボロスを見分けるために性癖を利用してるらしいッス。
つまり先輩がたの好きなものについて語れば、仲間だと思ってもらえる、ってことッスね!」
ナナはとんでもないことを言っているのだが、その自覚は彼女に一切ない。繰り返すが、わかっていない!
「? 先輩がた、なんでそんな味のある顔をして……? え、ウチなんか変なこと言ったッスか!?
……? ウチならどうする? そりゃあ、えっと……あっ、グラフィティアートのよさを語るッス!!」
ピュアである。アホの子なので。
ナナはこの調子だが、性癖というからにはつまり「そういうこと」なのだ。
好きなものをただ語っても効果はあるが、もっとも効果があるのは……そうだね、"癖"だね。
「それで仲間だと思ってもらえば、敵対することがないから、信者の人たちがクロノヴェーダになることもないッス。
その上に、「仲間なら挨拶するように」って、アヴァタール級の居場所も教えてもらえるはずッスよ!
相手も性癖を熱弁しながら攻撃してくるから、先輩がたも負けずに性癖について叫びまくってほしいッス!」
ナナはとんでもないことを以下略。もうわかっていただけていると思うが、今回の敵は割と狂っている。
「ちなみに、電脳世界を統括してるアヴァタール級は『『代行者』メタトロン』っていう大天使ッス。
それとは別にトループス級の『イワビィ』って奴らがいるッスよ。ふざけた見た目してるけど、要注意ッス」
なお、正式名称は『対魔法少女戦闘員イワビィ』という。なぜか魔法少女を強く敵視する奴らだ。
「もしも信者の人たちが覚醒しちゃったら、『婚活団』って呼ばれてるトループス級になっちゃうッス。
……なんで婚活してんスかね? 恋愛って素敵なことだと思うッスけど、ウチにはピンとこないッス……」
ナナは終始、頭の上にはてなマークを浮かべていた。
「あ、もうひとつ大事なことがあったッス!」
何やら思い出したらしく、慌てて付け足す。
「攻略旅団の方針で、電脳世界に存在する『バグ』を持ち帰ることが出来るようになったッス。
これを発生させるためには、ただ仲間だと思わせるだけじゃなくて、信者の人たちに『未体験の秋葉原文化』をぶつけて、こっちのことをインフルエンサー?(語尾上がり。ナナは意味を知らない)だと思わせればいいッス!」
よし伝えられたぞ、と満足げな顔のナナ。
「え? どういう文化ならいいんだ、って……あ、ウチわかっちゃったッス!」
ナナ、パチンと指を鳴らす。
「先輩がたの好きなもの……そう、性癖を熱烈アピールして、信者の人たちの性癖も染めちゃえばいいんスよ!」
とんでもねえことを言い出した。当人に自覚はない。
「こういうの、フキョウ?(布教のこと)っていうんすよね! ウチ知ってるッス!
あ、でも仲間アピールもちゃんと出来てないと、結局クロノヴェーダに覚醒しちゃうから、要注意ッス!」
別のもんに覚醒させているだけな気がしないでもないが、些細な話である。
「カシエルはアイドルみたいな活動で信者を獲得していった相手ッス。頭のいいやつッスね~。
でも、信者の人たちは騙されてるだけッス。出来るだけ戦わないように、先輩がたの性癖を見せてやるッス!」
めちゃくちゃな激励とともに送り出されるディアボロスたちだった。この戦い、大丈夫かな?
●TOKYOエゼキエル戦争:台東区海岸部
「う、うーん……」
「おい、居たぞ!」
漂着した男を助け起こす、いかにもオタクって感じの信者たち。
「はっ! こ、ここは一体? あなた達が助けてくれたんですか?」
「ああそうだ。無事でよかったな」
「だが……」
オタクたちは顔を見合わせ、頷きあった。
「お前、性癖はあるか?」
「は?」
「ちなみにね、俺は膝の裏が好き」
「はい?」
「俺はラーメン食べてる女の子が髪かきあげてると興奮する!」
「何言ってんですか!?」
「「「これもディアボロスを見破るためなのだ! 答えろ!」」」
男は震えていた。彼がどうなったのかは……電脳世界でわかる、のか?
リプレイ
鳩目・サンダー
ええーい秋葉原を奪ったのはそっちの方だろうがデタラメ抜かすな!と言いたいが言わない。
セーヘキね。色々あるんだけどそうだな、まずはメカクレだな。隠れてなきゃダメって訳じゃないんだが、効果的な瞬間がある。口の形や発汗の描写で目は想像に任せた方がいいって時があるよねわかる?わからない?あそう。
打撃のヒットした瞬間のエフェクトとかも好き。一時期のある有名なボクシング漫画だと、当たった個所が消し飛んだような描かれ方してたけどああいうのいいよね、「とんでもない破壊力」「痛みを感じる神経が暴走したかのような予想を超える打撃」って感じ。そこからざっと冷汗が出るまでの恐ろしさの演出が好き。それとねヘソが見える衣
●あいつ
(「ええーい秋葉原を奪ったのはそっちのほうだろうがデタラメ抜かすな!」)
と、鳩目・サンダー(ハッカーインターナショナル同人絵描き・g05441)は心の中で叫んだが、口にしない理性があった。
なにせ彼女の来訪を受け入れた信者(オタク)どもと来たら、すでに疑り深い眼差しで彼女を睨んでいたからだ。
「貴様、本当に"仲間"か?」
「もしディアボロスなら……」
「あたしね、メカクレっていいと思うんだ」
サンダーは突然口火を切った。そしてまくしたてる。
「隠れてなきゃダメって訳じゃないんだが、効果的な瞬間がある。口の形や発汗の描写で目は想像に任せた方がいいって時があるよねわかる?」
「えっなに急に……」
「促す前から話始めんのこええ」
その熱に若干ビビる、というかヒき気味のオタクたち。だがその中には、
「わかる!!」
「そう、メカクレってのはね、口なんだよね。あと汗と、頬ね。紅潮」
「ふーん、おもしれー女」
と、同意を示す奴もいた。最後の奴の上から目線はなんだよ。
「でしょ? あとねぇちょっと違うのだと、打撃のヒットした瞬間のエフェクトとかも好き」
「えっそれは殴られたいとかそういう奴?」
「身体は大事にしないと……」
「そういう癖じゃねえよ! エフェクトの話だっつってんだろ!! ほらあの漫画とかだとさぁ当たった箇所が消し飛んだような描かれ方してたけどああいうのいいよね」
「「「いい
……」」」
「かっしーえる! かっしーえる!」
なんかその場で無限を描くようにぐるんぐるん動く奴もいた。オタクあるあるだ。
「とんでもない威力とか痛みを感じる神経が暴走したかのような予想を超える打撃、みたいな? そこからざっと冷や汗が出るまでの恐ろしさの演出が好き」
「なるほど、どうやらお前は仲m」
「それとねへそが見える衣装とかいいと思う。さっき汗の話したけど健康的な汗がつつっと白い肌を伝ってへそに貯まってまた流れていくのとかまるで天然の湧き水を思わせるようなエロスがいや健やかな話なんだけどねあくまで比喩としてエロいっていうかあれでご飯食べられちゃいそうと思」
「「「わかったわかった! もうわかったから
!!」」」
「あとは鎖骨もいいと思うのよこれは男女問わずで痩せ型の鎖骨でもマッチョでもどちらでも良」
「「「こいつ止まんねえ
!!」」」
とりあえず、受け入れてもらうことは出来たようです。
大成功🔵🔵🔵
効果1【無鍵空間】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
菱神・桐梧
アドリブ連携大好き
胸、かな。君達……胸は好きか?俺は大好きだ
スイカにメロン、マシュマロも良い
ハリツヤコシ、三拍子揃えばもうそれだけで米が美味い
身体の流れに沿って揺蕩うその姿
それはまさしく神が創り出した奇跡だ
あの双丘を越える芸術が他にあるだろうか
あいや待たれよ皆まで言うな
何も大きいだけが良いと言う訳じゃない
大は小を兼ねれば小もまた大を兼ねる
胸に大小は有るが貴賎は無い
俺達は多様性を受け入れ同じ道を歩む言わば同志
老いも若きも立ち上がれ
今がその時だ(情熱)
さあ右手を掲げ鬨の声を挙げろ!(号令)
目指すは秋葉原のその向こう
電脳の海を超え、豊穣の地へ!
うおおおおおおお行くぞオオオオオオオ!!!(勝利の凱歌)
●見送る誰かさんはすごくイヤそうな顔をしていたという
「胸、かな」
菱神・桐梧(喧嘩屋・g05613)は、まるで菩薩のような微笑みを浮かべていた。
「君たち……胸は好きか? 俺は大好きだ」
「そんなん嫌いなやついる!?」
「「「いねえよなぁ
!!」」」
オタクども大盛り上がり! ロリコンなのにって? いんだよ細けえことは!
「スイカにメロン、マシュマロもいいな。ハリツヤコシ、三拍子揃えばもうそれだけで米が美味い」
おかしい。文字だけ見るとまるで美味しいスイーツの話をしているように聞こえなくもないが、直喩が最悪だ。
「身体に沿って揺蕩うその姿、それはまさしく……神が創り出した奇跡だ」
「でもカシエルちゃんって」
「おいバカやめろ新たな仲間が話してる途中だろ!」
「あとそれはそれでいいと思うから」
「むしろそれがいい」
やかましいなこの外野ども。
「あの双丘を越える芸術が他にあるだろうか? いや、ない。そうだろう!!」
「「「わかる
!!」」」
オタクたちはもう桐梧を完全に受け入れていた。警戒心ザルかな?
「ちょっと待てよ! 微妙だろ!」
しかし中にはこういうロリコンもいるわけだ。
「だってカシエル様は貧」
「あいや待たれよ!」
なんか歌舞伎役者みたいに手を突き出す桐梧。
「みなまで言うな。何も大きいだけがいいというわけじゃない、それは俺もわかってるさ。大は小を兼ねるなら、逆も然り」
「そ、それは……」
「ついでに言うとだ」
桐梧はキリッと真顔になった。なんでこんな時しかそんな面出来ないかなあ!?
「胸に大小はあるが、貴賤はない。貧しい何ていうのは、やめておきな」
「あ、あンた
……!!」
その侠気に心打たれるオタク! ここが地獄だ!
「いいか! 今は多様性の時代(※ここは2014年)俺たちは多様性を受け入れ同じ道を歩む、いわば同志!!」
「「「!」」」
「老いも若きも立ち上がれ……今が! その時なんだ!!」
オタクたちは拳を握りしめた。なんて情熱だ!
「さあ、右手を掲げ鬨の声を上げろ! 目指すは秋葉原のその向こう、電脳の海を超えて豊穣の地へ!」
「ほ、豊穣の地!?」
「どこだよそこ!」
「わかんねえけどなんか風を感じる……そう今までにない一体感……!」
「うおおおお! 行くぞォオオオ!!」
「「「うおおおお
!!」」」
男たちは駆け出した! どこへ? わかんない!
背景には勇壮な勝利の凱歌が流れている。今までで一番最悪なパラドクス効果の活用法だった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
菱神・桐梧
アドリブ連携大好き
(一周して戻ってきた)
──違うッッッ!!(クソデカボイス)
俺は確かに豊穣の地を目指すと言った
そこに嘘偽りなぞ一切ねえ
だが秋葉原を捨て辿り着いた先に、真の幸福はあるのかッ!?
そう、俺は気づいた……豊穣の地は探すのではなく
自分たちで創り出すものだと!!
なあ……そうだろ、みんなッ!!
まずはまな板から始めよう
リンゴ、ミカン、ナシ……ゆくゆくはメロンやスイカ、ココナッツもアリだ
ああ……餅やプリンもいいぞ
添え物にグミも悪くねえ
さあクワを持て!
今こそ此処に、バインバインキングダムを打ち建てるッッッ!!
これから忙しくなるぞ、人材を集めねえとな!
みんなの審美眼が頼りだ、力を貸してくれッ!
●アイエエエ狂人!
「――違うッッッ!!!」
菱神・桐梧(喧嘩屋・g05613)は、どうやら電脳秋葉原をぐるっと一周してきたらしい。
そして、ようやく何もかもが間違っていることに気付いたようだ。遅すぎるだろ。
「俺はたしかに豊穣の地を目指すと言った、そこに嘘偽りは一切ねえ……けど、これは違うッ!!」
「何が正しいのかもわからないんですが俺ら……」
「どっから出てんだその熱意……」
「そんなもの、俺のこの心臓(ハート)に決まってる!!」
桐梧は、げっそりした顔のオタクどもに叫んだ。
「俺は気付いたぜ。秋葉原を捨ててたどり着いた先に、真の幸福はねえんだ」
「そうですよ! この秋葉原こそが我々の最後の砦なんです!」
「ディアボロスとかいう悪魔をやっつけないと!」
「違うッッッ!!!」
「「「!?」」」
「ディアボロスがどうとか、関係ねえ! 俺たちに必要なのは豊穣の地! そしてそれは、自分たちで作り出すものなんだッ!!!」
「「「!!??」」」
なにやら桐梧の頭の中でだけ、勝手に話が進んでいる感がある。
さすがのオタクたちも、ハイヤーグラウンドすぎる思考にちょっとついていけてなかった。それはそう。
「というわけで、まな板から始めようと思う」
「というわけでも何も何言ってるんですか!?」
「まな板から始めるってどういうこと!?」
「そしてりんご、みかん、ナシ……ゆくゆくはメロン、スイカ、ココナッツもありだな」
「え? 食料の話してます? それとも癖の比喩表現??」
「話が高度すぎてついてけなくなってきた」
「餅やプリンもいい! 添え物にグミも悪くねえぜ!!」
「だからどっちの話!?」
桐梧の目はキマッていた。言ってることはまったくわけがわからないのだが、とにかく熱意がすごいので、オタクたちもなんか飲まれつつあった。
「さあクワを持て! 今こそここに――バインバインキングダムを打ち立てるッッッ!!!」
「「「バインバインキングダム
!?」」」
「ああそうだ、これから忙しくなるぞ! 俺たちみんなで、俺たちのキングダムを作り上げるんだ!」
「すげえ! 何言ってんのかまったくわかんねえ!」
「けど何か熱い風を感じる……! 今までにない何かを……!」
「よーし、とりあえずみんなで開墾からだ!」
「「「よっしゃー
!!」」」
狂気は伝搬するものである。インフルエンスの観点から見るとパーフェクトだった。人間的には完全にダメだが。
大成功🔵🔵🔵
効果1【勝利の凱歌】がLV2になった!
効果2【ラストリベンジ】がLV2になった!
小鳥遊・英
先陣の方々ありがとうございます。ぬるっと参加させていただきますね。
……さて。
キミも美少女にならないか?
おっと、理解が追いつかないですか?
なりたいでしょう、美少女。
女の子になって、女の子ときゃっきゃしたいでしょう?
わたしにはそれが出来ますよ
ホログラムウィンドウとコンソールを展開して、この空間をわたしの都合の良い世界に書き換えます
彼らが視認する己の姿は彼ら理想の女の子
ついでにわたしはもふもふのキツネたんに。耳だけとか出来んのかな?やってみよう
ね、初体験でしょ?
どうよ、気分は?
アガんない?キミ可愛いねぇ
ほら、可愛いお洋服とアクセですよ
あっ、ほらめちゃくちゃ似合ってる!
可愛いねぇ、素敵です
凄いでしょ?
●沼だ! 沼に引きずり込む気だぞ!
「キミも美少女にならないか?」
「「「??????」」」
上げ……ではなく、小鳥遊・英(Code name/Falcon・g00772)の突然の提案に、オタクたちは宇宙猫みたいな顔をした。
それも当然である。パフォーマンスとか"癖"の布教ではなく、突然TSを提案されたのだ(言うまでもないがこの電脳秋葉原には男のオタクしかいない)
「おっと、理解が追いついてないですか? なりたいでしょう、美少女」
「いや説明を省くのやめてもらえません!?」
「女の子になって、女の子ときゃっきゃしたいでしょう?」
「さも当然みたいにゴリ押ししてきた!」
「わたしにはそれが出来ますよ」
「「「お願いします
!!!!!」」」
秒で折れた。オタクはみんな美少女になりたいものなので。
しばらくあと。
「「「おお
……」」」
アレとかコレをそうして、オタクたちは自分の姿が理想の美少女に見えていた。
とにかく主観的にはそうなのである。英には狐耳が生えているように見えていた。
「ね、初体験でしょ? どうよ、気分は? アガんない?」
「いい……ですね……」
「俺自身が美少女になることだ……」
「これが……俺……?」
「キミたち可愛いねぇ、可愛いお洋服とアクセもありますよ?」
英は笑顔だった。人を沼に引きずり込む、沼地の魔物の顔をしていた。
これがまともな人類史が継続していたら、6桁円ぐらいのVR機器を買わせているところだ。コワイ!
「あっ、ほらめちゃくちゃ似合ってる! 可愛いねぇ!」
「可愛い? 俺たち可愛い?」
「俺たちでも可愛くなれるんだ!」
「私が美少女よ!」
もうその気分になっているオタクがいた。声帯は据え置きなのだが、そんなものは気にならない。
彼らは幸せだった。とりあえず主観的には。
「ね、美少女化ってすごいでしょ?」
「「「すごい
!!」」」
「もっといろんなアバター、試してみたくないですか?」
「「「みたい
!!」」」
オタクたちは萌え4コマアニメのOPみたいにジャンプした。声帯は据え置きだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【狐変身】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
群捨・すべ
ちょ、ちょっと待って!
わたしは決して怪しいものじゃあないのだわ!
確かに縛られるのは好きだけども
あっあっ、踏んづけられたりツバかけられたり気持ちイイけどドエムとか違くってね?違うのだわ
そういうのじゃあなくてこう、ヒトって生きてればいろいろ溜まるし出るものもあるじゃない?
その辺を何気なくポイってするのに使ってもらえると…
え、このお札?これはそのぉ…こすぷれというヤツの一環でぇ…
で、でぃあぼろすとかなんのことかさっぱり
あああ、な、なんでもしますから命ばかりはお助けぇ…
?、ええなんでも。それこそカシエル様でもシてくれないようなことでも、ほらそこの物陰で…ね?
ええい、白昼往来でもどんとこいなのだわー!!
●布教(意味深)
「「「見つけたぞディアボロスめ!」」」
「ちょ、ちょっと待って!!」
群捨・すべ(腐れ穴・g01911)は、慌てて弁解した。
「わたしは決して怪しいものじゃあないのだわ!」
「怪しいやつが言う台詞トップ3に入りそうな台詞じゃねえか!」
「とりあえずふん縛っておくべきじゃないか?」
「縛る!? 大歓迎なのだわ!! 大好きなのだわ!!!」
「「「えっ
……」」」
突然態度が変わったすべにちょっと、いやだいぶドン引きするオタクの皆さん。
「あっあっ、違うのだわ! たしかに縛られるのは好きだけども」
「それマz」
「ち、違うのだわ! 踏んづけられたりも気持ちイイけどドMとか違くってね? 違うのだわ」
「どこをもって違うとするのかがわからなさすぎる……」
オタクたちは困惑した。なんかずいぶんレベルの高い方が来られたので。
「そういうのじゃあなくて、こう……ほら、ヒトって生きてれば色々溜まるし、出るものもあるじゃない?」
「たしかに肌のお手入れ怠るとすぐ出来ますからねえ」
「そうそうニキビって大変~って違うのだわ!?」
まさかのノリツッコミだ!
「そうじゃなくて、こう! あなた達も男なんだから溜まったりするはず」
「うーん、今はシール貯めても交換できないからなあ」
「あ、わたしも好きなのだわあのお皿使いやすくて可愛いのだわってちがーう!!」
すべは地団駄を踏んだ!
「違うのだわ! もっとこう、何気なくポイってするって感じで使ってもらったり」
「これからの季節は花粉辛いですもんねぇ」
「あってるけどあってないのだわ!? なんなのだわこの会話!?」
残念! このシナリオは公序良俗に則っているし、オタクどもは"癖"はあるけど健全な奴らだった。
「と、とにかくわたしはディアボロスではないのだわ! なんだったらカシエル様ではシてくれないようなことでも……」
「「「えっ、マジ
!?」」」
「食いついてきたのだわ!? ハ、白昼往来でもどんとこいなのだわ!!」
「「「じゃあやりましょう!」」」
「いきなりなのだわ!?」
オタクたちはごそごそと懐を漁り……そして!
「まずは俺からだぜ! さあそちらもデッキを出して!」
「え?」
「え?」
「いやそうじゃなくて、他に……」
「カシエル様付き合ってくれないんですよこのカードゲーム! あっもしかしてデッキ持ってないです? なら貸し出し」
「ちーがーうーのーだーわー!!」
オタクたちはきょとんとしていた。すれ違いが起きていた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【ハウスキーパー】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
一部かなりのすれ違いが起きていた気がしなくもないが、とりあえずディアボロスたちは仲間として信用してもらえたし、なんなら新たな"癖"の布教にも成功した。
「「「すごいインフルエンサーだぜ!」」」
感動するオタクたち。すると彼らの周りに、奇妙なモザイクが生まれ、直径1cmほどの塊に変じた。
はたしてこれは、一体どういう効果を持つのか? それはわからないが、有用なのは間違いないだろう。
ディアボロスたちがモザイク塊を手に入れたところで、別のオタクたちが声をかけてくる。
「あんた達もこの秋葉原で過ごすなら、メタトロン様と護衛の皆さんに挨拶すべきだぜ!」
「居場所まで案内するから、ついてきな!」
どうやら同胞だと認められたことで、クロノヴェーダのもとまで案内してもらえるようだ。
あとは奴らを倒すのみ……だが、この電脳秋葉原には不思議な特性があることを忘れてはいけない。
そう、それは、"癖"を熱く語れば熱く語るほど、強くなれるということ。向こうも同じことをやってくる。
絵面として最悪な感じになるが、そういうシナリオなんだから仕方ない。とにかく"癖"への思いを叫ぼう!!
群捨・すべ
なんとなく大天使の加護どころじゃない力を感じるのだわ!
けどわたしは負けない(謎の使命感)
敵のトループス級の魔法少女に対する怒りを冷ましつつ、逆に「ピンチになった魔法少女」を癖として刻み込んでやるのだわ!
そんなわけで陰陽魔法少女すべは【ダンス】のように華麗に立ち回り、ああ大変捕まってしまったのだわ!
しかも縄が服のすき間に入り込んで、弱点を【看破】され【蹂躙】される様を一般の人たちにも【観察】されてしまうなんて…!
絶対にゆるさないんだからっ!涙目で精いっぱいの虚勢を張るけれど徐々に【肉体改造】されて…みんな…ごめん…なさ、い…
そして味を占めたクロノヴェーダに次々と他の魔法少女も…
って筋書きはどう?
●立ち上がれ、復讐者!
「わたしは、負けないのだわ」
群捨・すべ(腐れ穴・g01911)は、燃えていた。彼女は何かおおいなる力を感じているようだった。
それはおそらくディヴィジョンの排斥力だろう。多分きっと。とりあえずクロノヴェーダのせいにしとけばいいのである。
「そう、わたしこそ陰陽魔法少女、すべなのだわ! わたしは絶対に負けない! のだわ!」
「「「魔法少女だとぅ
!?」」」
イワビィが色めき立つ。そのワードは禁句だ。何故自らそんな名乗りをしたのか? 魔法少女じゃないのに!
「その怒りをふーふー冷ましてあげるのだわ!」
すべはさっそく魔法(ルビ:パラドクス)を発動しようとする、が!
「「「おのれ魔法少女めーっ
!!」」」
「きゃああ!?」
踊るように華麗に立ち回っていたすべは、しかしロープに絡め取られて捕まってしまった。
いい感じにピンチにさせるロープは、いい感じに全身に絡みつき(しかも肌に食い込むが決してあとは残らない安心設計)ふくよかな部分を強調されてしまう! なぜか服もめくれtいや元々似たようなもん絡みつかせてないですか??
「くっ、このままでは危険なのだわ! わたしの弱点が、縛られたりツバかけられたり踏まれたりするのが大好きだと知られてしまったら、大変なのだわ……!」
「「「蹂躙してやるぜ、ヒーヒヒヒ!」」」
「そ、そんなの、絶対にゆるさないんだからっ! みんなの前で、こんな……」
涙目で精一杯の虚勢を張るすべ、しかし邪悪なクロノヴェーダの魔の手が彼女に這い寄る……!
「みんな……ごめん……なさ、い……」
すべは絶望の表情を浮かべた。それから始まるのは、語るも憚られる恥辱の宴なのだ……!
「っていう筋書きはどうなのだわ?」
「「「もうちょっと詳しくお聞かせ願えますか?」」」
「もちろんなのだわ、もう少し近寄るのだわ」
「「「はい!! 詳しく
!!」」」
「と油断したところにふーーーっ!!」
「「「グワーーーッ
!?」」」
魔法少女とはあまりにも程遠い青黒い異界の炎がイワビィを燃やす! コワイ!
いつもより出力も高い。今の妄想にすべの"癖"が多分に盛り込まれてるせいだろう。
「力を感じるのだわ……! 大天使の加護どころじゃない、強い力を
……!!」
すべは震え上がった。それはきっと、電脳世界の特性がもたらすパワーなのだろう。
決して、検閲などという超常的パワーではない。それも全部クロノヴェーダが悪いんだから、仕方ないぜ!
大成功🔵🔵🔵
効果1【冷気の支配者】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
ネレッセ・シュナイダー
性癖暴露ですね
ズバリ、お尻です(顔真っ赤にして青筋浮かべ)
ふくよかなお尻は内部の骨盤が十分に成長しており、ひいては全身が健全な成長を遂げ、赤ちゃんを育てる事に万全である証であります
胸のことは些末な事であり、極論、授乳が出来れば良い
胎児を育てるには健全な成長した骨格が必須であり、つまり心身共に健康な女性が好きなのです!
(据わった目で)さて、思い切り恥曝したのですから覚悟してもらいましょうかクロノウェーダの木っ端!
これしか思い付かなかったんですよ!? こんな恥かかなきゃ倒せないなんて理不尽でしょうが!?
(自己嫌悪と逆怨みで攻撃)
ああ……女性の目が怖い……(ガチ泣き)
アドリブ連携歓迎
●でもそういうシナリオですから……
「……お尻です」
「「「え? なんて?」」」
「自分の性癖は、お尻だと言ったんですよ」
わざわざ聞き返してくる(普通に考えれば戦略的にもまったく無駄な行為なのだが、ここにいるイワビィはきっと頭がおかしいのだろうのに軽くキレつつ、顔を真っ赤にしたネレッセ・シュナイダー(まな板・g02357)はまくしたてた。
「ふくよかなお尻は内部の骨盤が十分に成長しており、ひいては全身が健全な成長を遂げ、赤ちゃんを育てることに万全である証であります」
「つまり安産型……ってコト!?」
「色々飛び越えて考えちゃってる……ってコト!?」
「フゥン……」
(「よしこいつらは痛めつけてぶち殺そう」)
ビキビキと額に血管が浮かびまくるネレッセ。コワイ!
「……胸については些細なことです。極論、授乳が出来ればそれでいいですし、今は粉ミルクなども発達しています。
胎児を育てるには健全な成長した骨格が必須であり、つまり心身ともに健康な女性が好きなのです!」
「へ~なるほどね~」
「人生設計ちゃんとしてるね~」
「若いのに見上げたもんだなぁ」
なんか親戚のおっさんみたいなテンションのイワビィども。なんだこいつら。
「……さて」
ネレッセは青筋を立てた顔のまま、スンッと目を据わらせた。
「おもいっきり恥晒ししたのですから覚悟してもらいましょうかクロノヴェーダの木っ端ども!!」
「うわっ安産型の人が怒った!」
「こども計画万全の方が!」
「育児雑誌も定期購読してそうな奴が怒ったぞー!」
「お前ら全員ぶち殺す
!!!!!」
ネレッセ、怒りのパラドクス発動! その動きはいつも以上に燃え盛っている! 怒りの炎だ!
「「「ギャーッ
!!」」」
ネレッセはいま、敵なしだった。もしかしたらジェネラル級も倒せんじゃねえのかというぐらいパワーが溢れていた。
自己嫌悪。逆恨み(といってもこれはまったく正当な怨恨だろう)、そして性癖を語ったことによるパワー。
もうそれ自体が不本意だった。ひと片付けしたところで、ネレッセは顔を両手で覆った。
「ああ……女性の目が怖い……」
ガチ泣きである。可哀想に……誰がこんなトンチキシナリオを!!
大成功🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
鳩目・サンダー
この護衛ぶっ飛ばしたら流石にディアボロスバレするよね……?婚活団を覚醒させるのもヤだしなあ……。さっきまで一般人だった奴殺さなきゃいけないんだぞ、割とそういう所気にする乙女なんだあたしは。
……やるか!魔法少女!!
ディアボロスではなく飽くまで魔法少女として成敗だ。あたしの歳だとそうだな……。魔法少女というよりはでウィッチ、割とガチ目の魔法をクラフトする学園ものが近いか。
とんがり帽子に学生服、箒片手に不審者と丁々発止だ。飽くまでショーに見せかけよう。オルタナティヴファクト発動。
さあ一緒に学園生活だ、退治されてもらうぜ不審者さんよぉ!
いてえ!魔法少女特攻パンチがいてえぇ!!
アドリブ・連携歓迎します。
カルン・ティミド
何でもどんなノリでも歓迎
秋葉原には素敵なお宝がいっぱいあるって聞きましたよ!絶対取り返します!
ま、魔法少女になったほうがいいのかな…?
にわか知識ですがまじかる精霊なロプト様にお願いしてそれっぽい格好に変身して戦いますよ!(周りの感じや敵の好みっぽいのを取り入れた服装)
少女って言うにはきつそうですががんばります!
好きなものは金ぴかです!黄金です!
つやつやきらきら輝く黄金!最高ですよね!
人や食べ物が物言わぬ黄金になるのも大好きです!あなたもまじかるぱわーで黄金にしてあげますね!
黄金になるのが好きって人もいたはずなのできっと新しい癖に目覚めてくれるはずです。なったことないから知りませんが!
小鳥遊・英
ワッ……(ビジュアルにドン引きする)
あー、えーと……(手の中でピンクのステッキを弄る)
わたし、好きなんですよ、プリティーな魔法少女
どれくらい好きかって言うと、ちっちゃい子向けのおもちゃ買って遊び倒すくらいには
毎週日曜日はアニメ見てたし、昔は親にねだってコスチュームを買ってもらったり
……あ、語っていいですか?
あの子たちただ可愛いだけじゃないんです
可愛いけど等身大の中学生の女の子なんですよ
それがぼろぼろになっても諦めないで立ち向かうんです
ぼろぼろになっても闘志を燃やす瞳ってエモくね?
てぇいっ!行け回線安定丸!(不機嫌顔のモーラットを鷲掴みにする)
パチっとするのだ!(大きく振りかぶって投げつけた)
●魔法少女って……なんだ!?
(「この護衛ぶっ飛ばしたらさすがにディアボロスバレするんじゃ……」)
鳩目・サンダー(ハッカーインターナショナル同人絵描き・g05441)は、そんなことを思っていた。
いくら仲間だと思わせたからといって、秋葉原を支配するクロノヴェーダに手を出したらどうしようもないだろ、と。
さすがに元一般人のクロノヴェーダを倒すのは気が引ける。だからどうにかしたいと思っていたわけだが……。
「俺が……俺たちが! 美少女だ!(声帯据え置き)」
「私も美少女よ!(声帯据え置き)」
「完全に沼にハマったようでなによりですね」
しかしそんな可哀想なカシエル信者たちは、小鳥遊・英(Code name/Falcon・g00772)の布教したVR沼にドハマリし、自分が美少女だと思い込むヤバい奴らになっていた。
なので、そもそも戦闘が見えていなかった。つまり……選択肢を成功させた時点で、問題なしッ!!
「ええ……」
あまりにもアレすぎる光景に、サンダーは呆れた。というかちょっとヒいた。こいつらにオタクの矜持はないんだろうか。
「どうしました? 早く秋葉原の宝を取り返しましょう! 私とても楽しみなんですよ!!」
「は? 宝??」
突然にゅっと沸いて出てきたカルン・ティミド(略奪竜カルン・g00001)の戯言に、サンダーは怪訝な顔をした。
「そうですよ! 秋葉原には素敵なお宝がいっぱいあるって聞きました! 他では絶対に見られない数々の宝があると!」
「いやそれ多分オタグッズとか電子部ひ」
「たしか好きなものをアピールすればいいんですよね! 金ぴかへの愛情(ルビ:よくぼう)なら誰にも負けませんよ!!」
「ええ……」
会話しているようでさっぱり話を聞いていないカルンに、サンダーはまた呆れた。ディアボロスヤバくねえか?
「それにしても……」
VR沼にハマった哀れな連中(声帯据え置き)から目をそらし、イワビィのほうを見る英。その手にはなぜかピンクのステッキ。
「貴様! それは……魔法少女のアイテムか!?」
「つまり魔法少女なのか!?」
「魔法少女だと!? ピンチにさせるしかない! いい感じに!!」
「ワッ……」
英、イワビィのあまりの食いつきぶりと、色々アレなその見た目にドン引きした。
人をVR沼に沈ませた奴が何を常識人みてえな面をしてんだという話が、そもそもここに常識はない気がする。
「あー、いやえーと……わたし、好きなんですよ、プリティーな魔法少女が」
「「「何ィ?」」」
「どれくらい好き勝手言うと、ちっちゃい子向けのおもちゃ買って遊び倒すくらいには好きですね。毎週日曜日はアニメ見てたし、昔は親にねだってコスチューム買ってもらったり……」
「「「わかる」」」
「え?」
「「「え?」」」
まさかの同意を受けて困惑する英。こいつらは憎いのか推してるのかどっちなんだろう。
「……よし。じゃあ、やるか! 魔法少女!!」
「エッ」
突然変なことを言い始めたサンダーの顔を二度見する英。
「いやあの、コスチュームとかねだったのは昔の話」
「もうね、あたしね、最初は「ディアボロスとしてバレないように魔法少女として成敗するか!」とか思ってたわけ。でもさ、なんかもうあのオタク達、あたしらも周りも自分も見えてないし、いいかなって。けどさ、そこまで聞いたらやるしかないじゃん、魔法少女(早口)」
「エッ……」
なんか変なスイッチが入ってしまったらしいサンダーに、英は困惑した。だがもはや動き出した車輪は止まらない。
「というわけであたしはあれだな、ウィッチ! わりとガチ目に、魔法をクラフトしたりするやつね! 学園ものの!」
「ま、魔法少女ですか……! にわか知識ですけど、私も必要ならやりますよ! 年齢的にちょっときついですが!」
ロプト21歳、種族ドラゴニアン。ガチめのケモなお姉さんもやる気だ! 魔法少女の概念とは?
「ええ……? いや、わたしは遠慮」
「やろう!! な!!!」
「アッハイ」
そういうわけで、英も魔法少女の格好をすることになった。陰の者はこういうとき、弱いのである。
でまあ、なんかいろんなアレをこうして、三人はそれっぽい格好になった。
「「「魔法少女だとォ
!!!」」」
イワビィ、激憤! いやさっきの流れ踏まえるとただ興奮してるだけじゃないのかこれ!
「もはや意味もないが一応ショーに見せかける感じでオルタナティヴファクトだオラァ!! 退治されてもらうぜ不審者さんよぉ!!」
「「「グワーッ
!!」」」
一緒に学園生活だ! とか言いながら、箒片手にラフファイトを仕掛けるサンダー。体型も相まって、どっちが不審者かはまったくわからなくなっている。
「いきますよ、まじかる精霊ろぷと☆様! ちなみに私の好きなものは金ぴかです! 黄金です! つやつやきらきら輝く黄金! 最高ですよね!!」
SMASH!! カルンは刃尾を振るいイワビィをぶった切る。突き刺す! だからそれ人造生命体がやるタイプの戦い方だって!
「アバーッ!?」
「人や食べ物が物言わぬ黄金に鳴るのも大好きです! あなたもまじかるぱわーで黄金にしてあげますね!!」
「いやそれちょっと性癖として尖りすぎアバーッ!?」
存在を歪めさせられ、黄金像化するイワビィ。どう見ても魔法少女の戦い方ではない。
「黄金になるのが好きって人もいたはずですし、問題ないですよね!」
「問題しかなくないですか?? ていうかわたしの言う魔法少女に合致するものがこの場に何一つないんですが???」
一応スタンダードな魔法少女の格好をした英(ステッキ装備)、色々物申したかった。
「いいですか、あの子たちはただ可愛いだけじゃないんですよ。可愛いけど等身大の中学生の女の子なんですよ。それがぼろぼろになっても諦めないで立ち向かうんです。ぼろぼろになっても闘志を燃やす瞳って、エモくね?」
「いてぇ!! 魔法少女特攻パンチがいてぇ!! けどあたし負けねぇ!! 魔法少女だから!!!(闘志を燃やすサンダー)」
「黄金黄金! 黄金をください! 金ぴかよこせ!!(闘志を燃やすカルン)」
「だからそういうんじゃないんですよ!! 魔法少女曲解すんじゃねえ!! 行けい回線安定丸!!」
英選手、モーラット・コミュを振りかぶって……投げたぁー!
「パチッとするのだ! 魔法少女っぽく!!」
不機嫌マックスのモーラットは、渋い顔でワイファイスパークを発動した。
「「「ギャー
!!」」」
イワビィは黒焦げになって全滅した。魔法少女の戦い方じゃねえ……!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【迷宮化】LV1が発生!
【無鍵空間】がLV2になった!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV3になった!
【命中アップ】LV1が発生!
「なんだこの大惨事は!?」
黒焦げになったイワビィ。
VR沼にハマって自分は美少女だと言い張るオタクたち(一部なぜかクワを振って開墾中)
そして、ヤバいディアボロスの群れ。もう電脳世界は崩壊していた(モラル的な意味で)
そんな光景を目の当たりにした『代行者』メタトロンは、困惑というかドン引きした。
「これではカシエル様に合わせる顔がない……! ここで貴様らを皆殺しにして、秩序を取り戻さなければ!」
ジャキン! メタトロンはカッコよく武器を構えた!
「ところで私は男と男の関係性に非常に美を見出している。特にくたびれたオヤジ受けが好き!! 覚悟しろ!!!」
そして性癖を吐露してきた! なんだこいつ1!
鳩目・サンダー
ええーい馬鹿馬鹿しいっ!これなら最初から強行突破でよかったじゃねえかっ!!
リアライズペイントで描けるのは敵の姿。つまりはメタトロン自身を描くしかない。あたしのペン先よ、我が業を載せて最短距離を走ってくれ。
まず巨乳脇乳!本物より増量し服を突っ張らせる!これでより脇を広く、また脇乳面積を大きくする!
腰の括れ!!金具はオミットして代わり細い金の鎖。剣の鞘は空中に浮いてしまえ、尻を大きく太腿も増量!!全面ヌルピカ汗のテカリ!ツンとした表情はより強く!ぽってり唇!ボディラインを見せるぴったぴたの服!!
喰らえこれがあたしの考える最高に男に好かれるメタトロン、だーっ!
技の仕様だからこれ。仕方ないから。
●うお……
「ええーい、馬鹿馬鹿しいっ!!」
鳩目・サンダー(ハッカーインターナショナル同人絵描き・g05441)は頭をかきむしり、叫んだ。
「これなら最初から強行突破でよかったじゃねえかっ!! あたしの配慮を上回るアレっぷりとかどうなってんだここ!!」
サンダーにも、ディアボロスとしての矜持と、それ以前の倫理というものがあった。
出来るだけ被害を出したくない。救える命を救いたい。そう思い、実行したサンダーは何も間違っていない。
間違っているとしたらオタク……いやこの電脳秋葉原そのものである。どげんかせんといかん!
「うおおー! バインバインキングダムを作るぞー!」
「「「作るぞー
!!」」」
その後ろで、イカれたオタクどもはアスファルトにクワを振るっていた。狂気の光景だった。
「貴様にはわからないようだな、オタ趣味の素晴らしさが」
「この流れでそういう方向であたしにマウント取ってくるの何!? そもそもあたしは絵描きじゃーっ!!」
メタトロンの言葉で矜持を傷つけられたサンダーは、おもむろに筆を書きなぐった。
リアライズペイントは、空中に視界内の敵を描くことで描いた絵を実体化させ、敵を攻撃するパラドクスだ。
必然、目の前のメタトロンを描くことになるわけだが……。
「まずその乳!」
「えっ」
「こうしてこうして、こう! 増量して、服をつっぱらせれば……ほら脇乳面積大きくなった!」
「なっえっちょっ」
「腰のくびれは金具オミットで細い金の鎖イン! 剣の鞘なんぞ空中に浮かせて、尻を大きく太腿も増量!!」
サンダーは執念で描きあげていく、めっちゃ足がぶっとくてぺえぺえがでっかく、めろんを思わせるメタトロンを!
おまけにヌルピカ汗のテカリ! 関節部は赤く! ツンとした表情をさらに強気にすることでその後の堕ち感を増量!
某国の有名イラストレーターみたいに唇もぼってりおまけに服はボディラインを強調だ! うお……でっか……。
「ちょっとそれはさすがにでかすぎ」
「喰らえ! これがあたしの考える最高に男に好かれるメタトロン、だーっ!!」
「ギャーッ!?」
最後のオリジンを探していそうなメタトロン(描画)が本物を攻撃する! セールスも爆上がりだ! やったぜ!!
「あたしはエロ絵描きってわけでもねえのに何やってんだ」
サンダーは我に返った。煩悩は人をたやすく狂わせてしまうのである。
大成功🔵🔵🔵
効果1【液体錬成】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
シャーリー・ラフォルス
★アドリブ(主に奇行)歓迎
「わかりみに溢れるぅ」
昔、ご主人様がドSだった頃に家庭教師(ダンディ)と口論して、負かしていた
そう、新ジャンル『ショタおじ』の誕生したのでございます!
見た目は少年がクソ強気で、おじさんを負かせて下克上を……え、美味しくない?
解釈違い?
ならばーー
「war(戦)でございます!」
ご主人様になじられたい!
ご主人様に冷ややかな目で見て貰いたい!
「はぁ、はぁ、たまに見せる太ももぉ!!WA★KI!」
パラドクス、幻影の同志カモーン!
「性癖語り、最&高でございます」
無駄にダサイポーズをとりながら語る
「性癖の砲撃を受けてみろー!!」
魂を弾代わりにして【砲撃】、カラフルな花火が上がるのです
●火蓋が紙より軽い
「わかりみ~、わかりみに溢れるぅ! でございます!」
なんかくねくねする気持ち悪い生物……じゃない、シャーリー・ラフォルス(軍人メイド長・g05277)がメタトロンに全力で同調した。
「うわっ気持ち悪い!」
突然こっちに同意してくる変なの(※シャーリーである)にドン引きするメタトロン。さもありなん。
「わたくしも覚えがございます。そう、あれはまだご主人様がドSだった頃……ダンディな家庭教師がいたのでございます」
「むっ!! 詳しく!」
と思ったらすぐに食いついた! こいつも大概だ。
「些細なことから言い争いになったのでございますが、ご主人様は容赦ない口撃で家庭教師を言い負かしておりました」
「……ん?」
「そう、新ジャンル『ショタおじ』が誕生したのでございます!」
シャーリーはぐっと拳を握りしめた。
「見た目は少年がクソ強気で、おじさんを負かせて下剋上を」
「待ちなさい」
「え?」
「それは正直……解釈違いよ!!」
メタトロンは堂々と宣言した!
「え?」
「そもそもショタ攻めが私的にNO! ダンディおやじの相手は青年か成人男性ぐらいの年齢であるべき! 世間的には大人な年齢の男がおやじに子供扱いされてムラっとして襲うそういうのにエモーションが」
「Warでございます」
「えっ」
「戦(War)で! ございます!!」
コワイ! シャーリーの火蓋が紙より軽い!!
わかりみに溢れていても次の瞬間には殴り合う……それが、オタクの世界、つまりは荒野なのだ……!
「ご主人様になじられたい! ご主人様に冷ややかな目で見てもらいたい!! それがわたくしの永遠の願いでございます!!」
「そもそもそれ私のカップリング推しと別」
「はぁはぁ、たまに見せる太ももぉ!! WA★KIィ!!」
シャーリーはもうメタトロンと会話をしていなかった。よだれを垂らしてあらぬ方を見て興奮している! 中毒患者かな?
「カモン、幻影の同志! 性癖語り、最&高でございます!!」
無駄にダサいポーズ(自作)を取りながら、ご主人様のよさみを語りまくるシャーリー!
「うなじもいい! 夏の日なんかに額の汗を拭う時の脇腹のライン最高! 性癖の砲撃を受けてみろー!!」
「ギャーッ!?」
KA-BOOOM!! シャーリーの魂(せいへき)を放った弾丸は、1677万色(正しくは1677万7216色)に輝く花火を上げた……!
解釈違いは絶対に許さない。シャーリーは強火の御主人様推しだった。コワイ!
大成功🔵🔵🔵
効果1【隔離眼】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】がLV2になった!
群捨・すべ
な、なにを言っているの…?
男同士の話をしているのに推しの組でなくてそれあなたの男性の好みじゃあ…だって、それ相手が女性でも成立するじゃない
ははぁん、あなた男×男が尊いだなんて気取っているけれどホントは
男×男×男×男×男×男×男×男×男×男×男×男が好きなんでしょう!
あわよくば
男×男×男×男×男×嬲×男×男×男×男×男
ってなりたいと思ってるんでしょう!?
普段強気に出られずに鬱屈したくたびれおじたちの歪んだ欲望をちぎっては投げちぎっては投げしたいのだわね!
大丈夫、何も恥ずかしいことなんてないのだわ
自分に素直になればいいの
全部さらけ出して。そうしたらあなたも男の人たちも幸せなのだわ…(キラキラ
●よく見ると笑顔が邪悪……!
「くっ、なぜだ……私のこのおやじ受けへの思いをもってしても、ディアボロスを凌駕出来ないだと
……!?」
「な、何を言っているの……?」
群捨・すべ(腐れ穴・g01911)は愕然としていた。
「男同士の話をしているのに、推しの組み合わせでないなんて、それあなたの男性の好みじゃあ……」
「なっ!? ち、違う! 私は雑食なだけでだないやまあ地雷はあるんだが」
「地雷があるのに雑食とか言うやつが一番信用ならないのだわ! そもそもその組み合わせ、相手が女性でも成立するじゃない」
「…………それはそれで!!」
ぐっ。メタトロンは本当にミーハーだった。
それを見たすべは、にたぁと暖かい(ように見えて割と邪悪な)笑みを浮かべた。
「ははぁん……あなた、男×男が尊いだなんて気取っているけれど」
「な、なんだ!?」
「ホントは……男×男×男×男×男×男×男×男×男×男×男×男が好きなんでしょう!!」
「は
??????」
予想を3回転半ぐらい飛び越えたことを言われて、目が点になるメタトロン。
「あわよくば、男×男×男×男×男×嬲×男×男×男×男×男ってなりたいと思ってるんでしょう!?」
「そんなわけがないだろ!? というかなんだその男の多さ!」
「普段強気に出られずに鬱屈したくたびれおじたちの歪んだ欲望を、ちぎっては投げちぎっては投げしたいのだわね!」
「私をそんなふしだらな女扱いするな!? ハッ……!」
メタトロンは気付いた。すべのプレッシャーが増大していることを。
「こ、こいつ……私に性癖を押し付けているように見えて、そもそも自分がそうだというだけの話
……!?」
「大丈夫、何も恥ずかしいことなんてないのだわ」
「おい待て! 私を同胞みたいに扱うな!!」
「自分に素直になればいいの。全部さらけ出して。そうしたらあなたも男の人たちも幸せなのだわ……」
すべはにっこりと笑みを浮かべた。邪悪な笑みを。
「だから私は違」
「なら正直になれるよう手伝ってあげるのだわゴバーッ!!」
「アバーッ!?」
虹色の光線発射! 邪気(おもに自分の)を取り込んだビームはすごいパワーだ! これが……性癖の力……!!
大成功🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
カルン・ティミド
すごい覇気ですね…皆殺しはされたくないです!
こっちも語ってパワーアップしないとですね。
財宝を身に着けてるお偉い様が何もかも剥ぎ取られて尊厳破壊されるのとか大好きですよ!
偉い人や豪華な人ほど何もかも奪われたときのギャップがたまりませんね!
とってもかわいそうですが!かわいそうなのがいい!です!
あなたもそういうのとっても似合うと思いますよ!きっと周りもそう思ってますよ!
だから全部奪ってあげますね!
ロプト様に憑依してもらって悪いドラゴンな見た目になって剥ぎ取ってやります!
菱神・桐梧
アドリブ連携大好き
あいつらはもう大丈夫さ……俺なんかが居なくたってな
キングダムは任せたぜ、俺は次の性……聖地を目指す!
あとはお前だけだ
冥土の土産に教えといてやる
俺は鼠蹊部も好きだ……
さあ、決着を付けようぜ!!
俺はあの時から学んだ
まずは防御を固め敵の攻撃を見極めるんだ
上半身の動きを見ればどう出てくるかはわかる
そう、観察が大事なのさ(ガン見)
そして攻撃を誘導、上下に揺さぶり疲弊させる!(満面の笑み)
まだだ、まだ耐えろ(気持ち悪い笑顔)
んほぉ〜〜いい揺れっぷりですねぇ(反撃のチャンスを見つけるんだ)
お前の動きは堪能させて貰った
これで決めてやるぜ、YESバインバイン……NOタッチ!!(パラドクス)
●癖なんぞを誇るとこうなる
「バインバインキングダムを作るぞー!」
「「「作るぞー
!!」」」
わけのわからんことを言いながら(アスファルトの上で)クワを振り続ける狂ったオタクたち。
洗の……布教を終えた菱神・桐梧(喧嘩屋・g05613)は、そんな彼らを万感の思いがこもった眼差しで見守っていた。
「あいつらはもう大丈夫、だな……俺なんかがいなくたって、バインバインキングダムを目指せるさ……」
「ちょっと待て! 感動的な流れを作ってるが、そもそもバインバインキングダムとはなんだ!? というか、オタクたちを洗脳したのは貴様かこのディアボロス!!」
こいつだけは絶対に外に出せねえ。メタトロンは強く思った。
「キングダムはひとつきりじゃねえ。誰の心にもあるのさ」
「答えになってないが!?」
「次の性……いや聖地を目指す俺の旅を邪魔するなら、お前も倒すぜ! デカトロン!」
「なんの話だ!? 私はメタトロンだ!」
「それとひとつ冥土の土産に教えておいてやる……俺は、鼠径部も好きだ!!」
「だからなんの話だ!?」
「私は尊厳破壊が大好きですよ!!(にゅっ)」
「お前はどこから沸いてきた
!?!?!?」
さも最初からいましたみたいな面で会話に紛れ込んできたカルン・ティミド(略奪竜カルン・g00001)に、メタトロンはだいぶびっくりした。
が、一応この電脳秋葉原の管理者であるはずのメタトロンをよそに、カルンは性癖を語り続ける。
なぜなら、そのほうが強くなれるから。彼女は正直だった。
「財宝を身につけてるお偉い様が、何もかもを剥ぎ取られて地べたに引きずり落とされるのとかたまりませんね!
偉い人や豪華な人ほど、何もかも奪われた時のギャップ……かなりぐっときます!」
「わかる(わか神・桐梧)」
「とってもかわいそうですが! かわいそうなのがいい! です!!」
「それな(それ神・桐梧)」
「で、あなたはそういうのがとっても似合うと思うんですよね! 思いますよね!(桐梧に)」
「思うな。とても思う。特に何もかもを剥ぎ取られる……というあたりがいい(メタトロンの胸をガン見する桐梧)」
「なんか意味のすれ違いがある気がしますが、まあ細かい話ですね! というわけで(金ぴかを)全部剥ぎ取りますね!」
「私に乱暴するつもりか!? 薄い本みたいに! 薄い本みたいに!!」
メタトロンは重大な危機を感じた。こいつら……ヤバすぎる……!!
「ロプト様、力を貸してください! いまの私ならなんでもやれそうな気がするんです!」
ズムズムズム……カルンの身体が、煙めいて膨れ上がる。そのフォルムはドラゴンだ!
「うおおおー近づいてくるなー!! 私に何をするつもりだー!!」
「剥ぎ取ります! その金ぴかな装備とかを!!」
「ヤメロー! ヤメロー!!」
メタトロンは全力で抵抗した! しかしそこで桐梧が割り込み、斬撃と翼の攻撃を受け止める!
「俺は……あの時(※エロ本事変を指していると思われる)から学んだのさ。防御を固め、敵の攻撃を見極めるんだってな」
「くっ、あんなこと言っておいて普通に手強いな貴様!」
「そう……上半身の動きを観察していれば、おのずと手は見えてくる……!」
桐梧はガン見する! メタトロンの上半身を! 上半身の一部を! 普通に最低だこいつ!!
「さあ来い! 上下に揺さぶって疲弊させてやるぜ……!」
「貴様はもう黙れ!!!」
「んほぉ~~~いい揺れっぷりですねぇ!(反撃のチャンスを見つけるんだ!)」
「誰かこいつなんとかしろ!!!」
「あ、ごめんなさい攻撃の邪魔です」
「えっ」
SMASH!! カルンの刃尾が桐梧をふっとばした!
「グワーッ!?」
桐梧、またしても吹っ飛ぶ! 一部を凝視してるからそうなる。
「やってしまいました! まあ幸せそうなのでいいでしょう! というわけで次はあなたです!」
「イヤだーッ! こんな奴らにやられたくないーッ!!」
「えい(ズバーッ)」
「ギャーッ!! カシエル様! カシエル様ー!!」
シリアスとか尊厳とか、そういうのをすべて剥ぎ取られたメタロンは、泣きながら「カシエル様バンザイ!」と叫んで爆発四散した。
「YESバインバイン……NOタッチ、それを忘れちゃいけねえってことだな……!」
桐梧はボロボロながら立ち上がった。過去の経験が彼を(重傷)から救ったのだ。
「さあ行こうぜ、この電脳秋葉原もじきに虚無に沈む……」
「次の秋葉原には、黄金がありますよね!」
「ああ、あるさ……黄金(のように輝くぺえぺえ)がな……」
崩壊する電脳秋葉原から逃げ出すディアボロスたち。カルンと桐梧の会話は、最後まで噛み合っていなかった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】LV1が発生!
【勝利の凱歌】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【ラストリベンジ】がLV3になった!