羊毛フェルトの贈り物(作者 青猫格子)
#最終人類史(新宿島)
#新宿島のバレンタイン
#バレンタイン2022
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●新宿島の手芸店
2月、バレンタインの季節。現代の日本ではチョコを贈るのが一般的だが、その他の贈り物をする場合もある。
たとえばクッキーや花、手編みのマフラーなど。
新宿島のとある手芸店では、バレンタインに伴いそうした手作りの贈り物を作るイベントが開催されるようだ。
「わぁ、これ、全部羊の毛なんですね!」
手伝いに来た高田・ユウト(塔の下の少年・g03338)はイベントスペースの机を見て笑顔になる。
様々な色に染められた羊毛がたくさん並べられていた。
今回作るのは羊毛フェルト。ニードルフェルトとも呼ばれ、羊毛を特殊な針で加工する手芸品だ。
ユウトは説明を受けながら試しに自分でも作ってみる。
ちくちくと台の上に置いた羊毛を刺し続けると、だんだん固まってきた。
「根気がいりますが、ふわふわの毛がだんだん固まっていくのは面白いですね」
なんとか時間内にウサギのような形の人形を作ることができた。
「はは、ちょっと歪んでますが、そこも味があっていいかも……」
ヒーローや怪獣の人形を昔から集めていたユウト。
自分で作った人形は、それらとはまた違った良さがあると感じたようだ。
●新宿駅グランドターミナル
次の日、ユウトは新宿駅に集まったディアボロスたちに話をしている。
と、言っても今回は事件ではない。
「新宿島のクリスマスを成功させたことで、新宿島の力が強化されたそうです。
皆で最終人類史のお祭りを楽しむ事で、ディヴィジョンの排斥力を弱められるようになったのです」
新宿島のクリスマスや、人々の『帰還』の成功により、最終人類史の力が強化されたのだ。
多くのディアボロスや住民達が、最終人類史のお祭りを心から楽しむ事で、その力はさらに高められるだろう。
「そして2月といえば、バレンタインです。この機会に手作りの贈り物を作りましょう」
今日の目的はイベントへの案内だ。
羊毛フェルトで大切な人への贈り物を作ろうというのが彼の提案だ。
「羊毛は人形にもできますし、キーホルダーやヘアアクセサリーなどにも加工できます。会場が手芸店なので材料にも困りません。もちろん自分で用意した物も持ち込めます」
自由な発想で贈り物をつくり、大切な人へプレゼントしようという企画だ。
または、新宿島の住人に配るのもいいだろう。
そうしてイベントを盛り上げれば、さらに新宿島の力になるはずだ。
「バレンタインを成功させれば、クロノヴェーダとの戦いが有利になるというわけですが……まずは自分たちが楽しむ事が大事だと思います」
羊毛で何を作ったら喜ばれるだろうか。たまにはそんな事を考えてみるのもいいだろう。
リプレイ
クロスタール・ガイゼル
【ヨアケ】の皆様と参加
アドリブ連携歓迎
バレンタインがやってまいりました
贈るのはチョコだけでは無いようで、僕料理は全然ダメですけど
こういったDIYといいますか、ものづくりというやつは大好きです
ふむふむ手芸、今回は羊毛フェルトの手芸品なのですね
これはお狐様を作らねば!
元から用意されている材料と道具を使ってわかる人に教わりながら手芸を行う
一緒に参加される方と和気藹々しながら
皆様はどのようなものを作られるので?
ふむ、緋詠さんは青いひよこでいかれるのですね
コツがわかってきました。もうちょっとクオリティを上げることができますね
完成!如何でしょうか。ちゃんと狐してますか?
これを渡す相手…喜んでくれるかな
緋詠・琥兎
【ヨアケ】
料理もそうだが、こういう作るものの材料を見ると
少し気分が上がるよな
ん?そうでもない?
まぁ、そこは人それぞれか
クロスタールは狐か
こういうフェルトだと動物系は定番のようだから
やり方は本に書いてありそうだな
アオイ嬢は今年の干支に因んでの虎か
大体の形を作った後に上から別の色のフェルトを被せて刺すと模様ができると思うぞ
自分は……
青い鳥ならぬ
青いひよこでも作ろうか
自分の翼と同じ淡い水色のフェルトで丸いフォルムを作ってっと……
羽根や目は可愛らしく付けよう
赤いフェルトで同じようなひよこを作ればフェニックスになるか?
アドリブ歓迎
アオイ・ダイアログ
【ヨアケ】から
羊毛フェルト作りとは面白そうな催しですね🎵
お二人はどんなのを作るんですか?
なるほど、狐にひよこですか
動物を作るのは確かにそれっぽいですよね
私はそうですねぇ……今年の干支の虎でも作ってみましょう
まぁきっとなんとかなりますよ🎵
あれ、虎の模様が案外難しいですね……
顔の造形が……それっぽくするの大変……!
な、なるほど。表面にペタペタすればいいんですね?
よし、それでやってみますよ! ありがとうございます琥兎さん!
うし、なんとか出来ました!
わぉ、クロスタールさんも琥兎さんも上手ですね!
それに比べるとちょっと歪かも
私も精進しないといけませんね
●思いを込めた作品作り
手芸店のイベントスペースに集まったディアボロスたちは、色とりどりの羊毛を手にしてそれぞれ贈り物を作成している。
クロスタール・ガイゼル(良い狐・g01139)はスタッフに作り方を教わりながら早速作り始めていた。
「こういったDIYといいますか、ものづくりというやつは大好きです」
料理は全然ダメだが、手芸なら行けそうだということでイベントに参加したのであった。
今回はお狐様マスコットを作ることに決めた。
彼と共に参加したアオイ・ダイアログ(響き合う言霊の繰り手・g02687)、緋詠・琥兎(歴史の侵略者処刑代行請負人・g00542)も説明を聞きながら手探りで作業している。
「動物を作るのは確かにそれっぽいですよね」
アオイは道具を揃えながら何を作るか考えていた。
琥兎も考え中だったため、机においてある教本を開いてみた。入門用の色々なマスコットの作り方が載っている。やはり動物系は定番のようだ。
「自分は……青い鳥ならぬ、青いひよこでも作ろうか」
琥兎は机に並ぶ羊毛から、自分の翼と同じくらいの薄い水色のものを選ぶ。
ふわふわの羊毛を丸めて針でつつき始めると、次第に羊毛が縮み、形がしっかりしてきた。
「そうですねぇ……今年の干支の虎でも作ってみましょう」
アオイも二人と同じように、動物を作ることにした。
教本を見ながら、黄色い羊毛を芯に巻きつけて、動物の形にする。
しばらく三人で和気藹々と話しながら作業を進めていった。
「だんだん、コツが分かってきました」
クロスタールの作る狐が次第に形になってきた。自分の耳と尻尾と同じ銀色にしたかったが、羊毛の色が無かったため、できるだけ近いグレーを選んだ。
もう少しクオリティを上げて狐っぽくしよう、と耳と尻尾の形に拘っているようだ。
琥兎のひよこもほぼ出来上がっていた。丸いフォルムに羽と目、くちばしがついたデフォルメされたデザインだ。
「なかなかうまく行ったんじゃないかな。赤いひよこも作ってみようか」
同じデザインで赤いひよこを作ってフェニックスにするのも良さそうだ、と琥兎は赤い羊毛を手にする。
「あれ……虎の模様が案外難しいですね……」
アオイは全体的な形は出来ていたが、仕上げに難航しているようだ。
縞の模様をつけるのが難しい上、虎っぽい耳を作るのも思ったより大変だ。
「アオイ嬢、このフェルトをかぶせて刺すと模様ができると思うぞ」
琥兎はアオイに本を開いて見せながら説明する。
「なるほど、表面にペタペタすればいいんですね?」
作り方を理解したアオイは早速参考に縞模様をつけていく。
耳も教本を参考に、別で作って取り付けることでうまくできそうだ。
時間が過ぎ、三人とも作品が形になってきた。
「完成! 如何でしょうか。ちゃんと狐してますか?」
最初に完成したのはクロスタールのお狐様だ。ものづくりが好きなだけあって、丁寧に作られている。
「ああ。狐っぽさがよく出てると思う。自分のは、デフォルメだからな……」
琥兎が狐の出来に感心しながら、完成したばかりの自分のひよこを見る。謙遜しているが、可愛らしく出来ている。
赤いひよこの方も完成しており、赤と青の二匹のひよこが並んでいた。
「わぉ、クロスタールさんも琥兎さんも上手ですね!」
アオイもなんとか完成したが、二人の作品に比べるとほんの少し、歪なのが気になってしまう。
「私も精進しないといけませんね」
「一生懸命作ったのは伝わりますよ。あとは……これを渡す相手が喜んでくれるかな」
クロスタールが励ましながら、それぞれの作った動物を見る。
作り込まれた作品であろうと、渡す相手への思いやりの心が込められていなければ、バレンタインの贈り物としてはふさわしくない。
自分たちの作ったものは、その点は満たしているはずだ。
あとは、渡した相手に気に入ってもらえるかどうかだ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
【植物活性】LV1が発生!
【操作会得】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV2が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
山元・橙羽
羊毛フェルト作品かー。
小さいサイズの人形でも作ってみましょう。
まずは羊毛という事だから、羊のマスコット…あれ、羊ってどんな形だっけ?(作り方の本とにらめっこしながら羊毛こねこね)
慣れて来たら、次は犬等色々やってみましょう。
丸っこいハムスター!
クリーム色のラブラドールレトリバー!
白と黒とオレンジ色で、三毛猫!
…誰に贈るか考えてなかったけど、まあいいか。
●テーブル上の動物園
手芸店のイベントスペースではディアボロスたちが和気藹々と羊毛フェルトの作品を作っている。
その中で、山元・橙羽(夕焼け色の蝶・g01308)は作り方の本を見ながらじっくり作品作りに取り組んでいた。
(「まずは羊毛という事だから、羊のマスコット……あれ、羊ってどんな形だっけ?」)
教本には羊の作り方は載っていないようだ。
犬の作り方を参考に、芯に手足を付け、それらしく形を作る。
角はあっただろうか? しっぽの形は? など記憶を辿りながら、針で刺して羊毛を定着させていく。
「うん、たぶん羊になったはずです!」
しばらくして一つ目のマスコットが完成した。初めてにしてはよく出来たはずだ。
調子が出てきた橙羽は、その後も次々に人形を作っていく。
教本に載っている犬の犬種を変えて作成し、さらに丸くて小さなハムスター、三毛猫などが机に並んでいく。
「うん。たくさんできましたね……誰に贈るか考えてなかったけど、まあいいか」
気がつくと、テーブルには何匹もの動物のマスコットたちが並んでいる。
自分の部屋に飾っておくには少々多い気がする。
贈る相手を考えていなかったが、新宿島でお祭りを楽しむという今回の目的から考えると、住人たちに配るのもいいだろう。
とりあえずマスコット作りを楽しめたのなら、まずは成功と言えるのではないだろうか。
大成功🔵🔵🔵
効果1【落下耐性】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
浅野・紅葉
(サポート)
シルバーアクセを作ったりもするので、手先はそれなりに器用
状況に応じ、作業は楽し気に(チョコレート作りは未経験)
毎年、母と妹から手作りチョコレートを貰っていたことを思い出したりしつつ、今は贈ることのできない父、母、歳の離れた弟妹(双子)への品を作る
数はきっちり四つ。何れも小さめで
なんだか、不思議な感じだな
そう感じるのは、いつも貰う側だったから(母妹以外からは貰ったことありません)
今日作った品も、すぐには渡せない。でも必ずいつか――希望ではなく、そう確信して作り上げた品は、大切なものを仕舞う千代紙製の紙箪笥の中へ
※紙箪笥は母手製の品。貴重品入れとして渡されたものだが、今は紅葉の大事な思い出入れ
●未来への贈り物
イベント会場で羊毛フェルトの作品作りに参加した浅野・紅葉(鬼狩人・g03177)は、帰宅後作った品を眺める。
「うん、それなりに上手く出来たな」
シルバーアクセを作ることもあるので、手先はそれなりに器用な紅葉。
羊毛フェルトの作り方もすぐ慣れて、四つの作品を完成させた。
大切な家族である、父、母、弟と妹への贈り物だ。
家族をイメージした四つの動物たち。小さいが何れもしっかり作られている。
知っている人が見たら、どの動物が誰をイメージしているか何となく伝わるはずだ。
(「……バレンタインは、母さんたちから毎年チョコレートを貰ってたな」)
そのころの紅葉は、いつも貰う側だった。
といっても、母と妹以外からは貰ったことはないのだが。
今年は初めて、人に贈るための品物を用意した。だけど、いまは贈ることは出来ない。
紅葉は作った作品を千代紙製の紙箪笥の中に仕舞う。
母から貰ったもので、大切なものをここに入れることにしていた。
(「今日作った品も、すぐには渡せない。でも必ずいつか――」)
今は全ての鬼を討つために生きる紅葉だが、大切な人たちと生きた時を忘れないように、大事に保管することにした。
いつの日か、家族と再会した時渡せるように。
成功🔵🔵🔴
効果1【隔離眼】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
ルチルーク・フレンツェン
気が付けば黙々と、自転車や新幹線、飛行機にスペースシャトルなど乗り物作品をたくさん作ってました
作るのも良いですが、この作品達を新宿島や戻ってきた大地のみんなにプレゼントしたいですね
乗り物が好きな人が多く集まっていそうなスポットを口コミで調べて練り歩きます
駅やバスロータリーなど、本格運営されていなくても歴史が失う前の面影を求めてしまいそうですよね
(心がないのを心配されない為に演技します)
私が作ったものだけど、乗り物フェルト、おひとついかが?
見た目は鋼でかっこよく、手触りは羊毛で優しく
パトカーや三輪車まで色々作ったから、好きなものをぜひどうぞ!
●笑顔を運ぶ贈り物
新宿駅。かつてはパラドクストレインではない多くの電車が行き来する姿が見えた場所に、ルチルーク・フレンツェン(均衡を破りし逆襲機械・g02461)はやってきた。
「こういう場所なら、乗り物が好きな方たちが集まっているはずです」
彼女がイベントで作ったのは、自転車や新幹線、飛行機にスペースシャトルなどの乗り物をモチーフとした品々だった。
黙々と作業して気がつくと、多くの作品ができたので新宿島や戻ってきた大地の人々に渡したいと彼女は考えた。
ルチルークの予想は当たり、そこには線路を眺める人々や、乗り物の図鑑を開いて家族と雑談する子供たちがいた。
「私が作ったものだけど、乗り物フェルト、おひとついかが?」
彼女は心がないことを心配されないよう、精一杯明るく演技をしながら人々に話しかける。
そして見えやすいところに布を広げ、フェルト作品を一つ一つ並べた。
格好良い見た目の乗り物がデフォルメされ、優しい羊毛作品として見事に形になっている。
「よく出来てますね。いいんですか? ありがとうございます」
母親の一人がルチルークに礼を言いながら、電車のフェルトを受け取り子供に渡す。
その子は電車が好きらしく、フェルトを受け取ると恥ずかしそうに笑いながらお辞儀をした。
「他の方もどうぞ。パトカーや三輪車もありますよ」
様子を見ていた他の人達も、次第に作品の周りに集まってきた。
(「……人々が笑顔になるのは、やはり良いものです」)
感情を失っても、ルチルークは人々の笑顔の良さを忘れていなかったようだ。
大成功🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!