TOKYO隣接8区の調査作戦

 第一次東京奪還戦に完全勝利したディアボロス達は、
『クロノヴェーダが支配する区それぞれの敵対や協力、停戦などの関係を調査』
 という方針で動き出しました。
 といっても、上記の情報がすぐに得られるのならば、苦労はありません。
 まずは、新宿区および第一次東京奪還戦で奪還した区の外縁部に潜入し、基本的な情報収集を行ってください。
 直接、活動する事で、潜入した区で発生中の事件を見つけ出せるかもしれません。

 調査を行う区は、豊島区・中野区・杉並区・目黒区・世田谷区・中央区・墨田区・江戸川区の8つの区となります。
(台東区は、攻略旅団の方針により探索を開始しているため、調査の対象外です)

 この調査には、期限や成功条件は設定されていません。
 得られた情報などを参考に、攻略旅団で探索する区が指定されるか、或いは、探索の結果、最優先で解決しなければならない事件が確認された場合、調査は終了し、新たな探索が開始されます。

※調査作戦の継続について
 『文京区・台東区・江戸川区』の攻略を行う事が決定しましたが、攻略旅団の方針により、隣接区への調査について『2月28日』まで継続する事が決定しました。
 必要に応じて、継続調査を行ってください。

目黒区調査依頼(作者 凪未宇
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#TOKYOエゼキエル戦争  #TOKYO隣接8区の調査作戦 


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「攻略旅団の方針で延長が決まったので、今回探索が可能になった場所のうち、皆さんには目黒区に行って欲しいのです」
 第一次東京奪還戦で完全勝利を収めた事で、最終人類史に多くの地域を奪還することができ、探索出来る範囲が広がっていることは既に知っているかと思う。
 その調査を延長して行うことになったのだと、蒼狐・珠萌(猫狐な天使・g03640)は、説明しながら地図をスケッチブックに描いた。
 位置は東京都区内南西。渋谷区・品川区・大田区の海と隣接しており、西側は世田谷区に隣接している。
「歴史が奪われる前の目黒区は、芸能人さんが住むような高級住宅街なのです。でも中目黒アトラスタワーみたいな地上45階建ての高級マンションもあったような気がしたのです」
 自由が丘など駅前にはおしゃれなお店が多く並び、有名洋菓子店やスイーツ店があったり。
 中目黒通り沿いはカフェが多い事でも知られている。
 後は、都立大学と学芸大学などが分かりやすいだろうか。
「でも不思議なのです。車のナンバープレートは、品川区だった気がするのです」
 記憶の情報を辿り、珠萌は首を傾げた。
 現在の目黒区が果たして、かつてと同じような街かは分からない。
「いっぺんに周りの区が海になったので、何か影響があるかもしれないのです」
 まずは探索する足がかりを作る為にも、目黒区の調査をお願いしたい。

 パラドクストレインは海岸近くの人気の無い場所に停車する。
 そこからは利用できそうな、下水路や地下鉄、線路などを探索しつつ、少数の住民と接触出来そうであれば、話を聞いて実態を探ってほしい。
「3つの取り返された区とお隣さんなのです。海岸付近は警戒しているので気をつけて欲しいのです」
 探索を進めていれば、侵入に気付かれクロノヴェーダらが襲い掛かってくることだろう。
 見付かった時点で調査は終了となる。後は、偵察部隊を撃退し、速やかに撤退して欲しい。
「後は、可能だったら、攻略旅団からの方針で『デイアボロスに関わる欺瞞情報』を流せるといいのです」
 少しでも敵に間違った情報を渡し、乱すのも作戦のうち。
「クロノヴェーダとお話しても、その情報って信じられないのです。なので、敵にも嘘か本当か分からない情報を流して、置くと良いかもしれないのです」
 今後の攻略旅団の方針とは違う情報を流してみてみたりなど、色々と情報撹乱する手段はあるだろう。

「最初の調査なので、得られる情報は少ないと思うのです」
 できるだけ広い地域の情報を得るのも重要だが、調査で得た情報を元に更なる調査を行なえば、より詳しい情報を得られる可能性はあるだろう。
「攻略旅団で、探索する区が指定されると、調査は切り上げになるのです」
 それまでに出来ることを。
 そう締めくくって、珠萌はスケッチブックを閉じた。

 海岸に近い街中を、ボロボロの服を纏った『面影のエトランゼ』らが駆け回っている。
 偵察をしているというより、遊んでいるようだ。
 そんな子供達を慈しむように、赤子を抱いた美しくお洒落な女性が見つめている。
「ねぇ、ママ。本当に海から悪いやつが来るかも知れないの?」
「鬼ごっこ、隠れんぼ、何して遊ぼうかな」
「イタズラしていいかな、お母様」
「そうね。いっぱい侵入者を見つけた子には、何かご褒美をあげないとダメね」
 女性は微笑み、エトランゼらを抱きしめる。
 『『ピグマリオンコンプレックス』ヴィルマル』の思うまま、エトランゼらは今日も、その優しい微笑みに応えようと頑張るのであった。


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
2
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。【怪力無双】3LVまで併用可能。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【怪力無双】
1
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わり、「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げて運搬可能になる(ただし移動を伴う残留効果は特記なき限り併用できない)。
【悲劇感知】
2
「効果LV×1時間」以内に悲劇が発生する場合、発生する場所に、ディアボロスだけに聞こえる悲劇の内容を示唆する悲しみの歌が流れるようになる。
【未来予測】
1
周囲が、ディアボロスが通常の視界に加えて「効果LV×1秒」先までの未来を同時に見ることのできる世界に変わる。
【神速反応】
1
周囲が、ディアボロスの反応速度が上昇する世界に変わる。他の行動を行わず集中している間、反応に必要な時間が「効果LVごとに半減」する。
【友達催眠】
5
周囲の一般人を、誰にでも友人のように接する性格に変化させる。効果LVが高いほど、昔からの大切な友達であるように行動する。
【光学迷彩】
1
隠れたディアボロスは発見困難という世界法則を発生させる。隠れたディアボロスが環境に合った迷彩模様で覆われ、発見される確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【モブオーラ】
1
ディアボロスの行動が周囲の耳目を集めないという世界法則を発生させる。注目されたり話しかけられる確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【断末魔動画】
1
原型の残った死体の周囲に、死ぬ直前の「効果LV×1分」に死者が見た情景が動画として表示される世界になる。この映像はディアボロスだけに見える。
【無鍵空間】
1
周囲が、ディアボロスが鍵やパスワードなどを「60÷効果LV」分をかければ自由に解除できる世界に変わる。
【パラドクス通信】
2
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【クリーニング】
2
周囲が清潔を望む世界となり、ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建造物や物品が、自動的に洗浄殺菌され、清潔な状態になる。

効果2

【能力値アップ】LV2 / 【命中アップ】LV2 / 【ダメージアップ】LV4 / 【ガードアップ】LV1 / 【フィニッシュ】LV1 / 【アクティベイト】LV2 / 【先行率アップ】LV1 / 【ドレイン】LV2 / 【アヴォイド】LV1 / 【ダブル】LV2 / 【ロストエナジー】LV2

●マスターより

凪未宇
皆様、こんにちはです。凪です。
TOKYOエゼキエルにて、目黒区の調査依頼です。

調査は取り戻した隣接区との海岸付近からとなります。
海岸から遠い場所へ、いきなり向かうことは出来ません。

作業日や状況等は、マスターページにてご確認くださいませ。
それでは、皆様のプレイングお待ちしております。
80

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


ネリリ・ラヴラン
お菓子のお店が沢山あるんだね。それはちょっとやる気も出るよ。
とはいえ半分は冗談だよ、はやり過ぎても良く無いものね。

渋谷方面から井の頭線沿いを辿って、駒場東大前辺りの区中央部から離れた場所を探りたいわ。そこから中目黒方面に南下していく感じで、行ける所まで中心部へ向かう感じね。
【光学迷彩】を使いながら、線路上や大通りじゃなくってその脇道を行く方が良いかな。

一応、こちらの方面への警戒は、中心部より薄いのかなって予想をしているのだけど、それを確かめるのが第一だね。
あとは遠巻きに戦いの準備とかがしっかり出来てるのかを探るよ。
住民への接触は最低限に留めてこちらも様子を伺うくらいだね。

アドリブ・連携は好き


マルケト・キサウェ
侵入路として真っ先に考えられるのはやはり地下鉄道でしょうか。

目黒区にはメトロ日比谷線が通じているものの、どうやら区境辺りから終着駅の中目黒駅までは地上区間である様子。線路上を進んでも人目は避け辛そうです。
なので、田園都市線(※元・新玉川線の渋谷-二子玉川区間が地下鉄道)を目当てに北の方の沿岸を調べようかと……まあ、他区の線路は途中で封鎖されていたりしましたし、断層の開口部が塞がれている可能性もありますけど。

あと、仮に入り込めたにせよあまり奥の方には行かない方が良いかも知れません。
直近の池尻大橋駅は目黒区と世田谷区を跨ぐ形で設置された駅なので、どの区の勢力がどの程度いるか予測出来ないですからね。


フェルト・ユメノアール
東京奪還もいよいよ次の段階って感じだね
よーし、この調子で隣接八区も取り返しちゃうよ!

ボクは渋谷区方面から東京メトロ線沿いに中目黒駅方向を目指してみようかな
で、確認しておきたいのは航空自衛隊目黒基地!
ああいう場所は敵も拠点にしやすいそうだしね

いつもの道化師服の上に地味なコートを着て、目立たないように
表通りは避けて人気のない裏通りを移動
足音や話し声をよく聞き、敵が来たら物陰に隠れてやり過ごしたり
トリックスターを遠くに投擲してわざと音を立て、敵が気を取られた隙に移動する

そして、目黒川まで着いたら敵の目を避け、川を潜りながら南下して基地を目指す
途中、潜入に使えそうな下水路があればそれも記録しておくよ!


●渋谷の海より
 目黒区は少々南北に広がっているせいか、それとも都心に近いからか。
 複数の大きな道路や路線が東西に渡って伸びていた。
 渋谷区側の首都高3号線より少し南側より上陸した、一同は簡単にそれぞれの目的地を確認する。
「東京奪還もいよいよ次の段階って感じだね。よーし、この調子で隣接八区も取り返しちゃうよ!」
「お菓子のお店が沢山あるんだね。それはちょっとやる気も出るよ」
 フェルト・ユメノアール(夢を追う道化師・g00275)の気合は十分、ネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)も楽しみだと思わず表情を綻ばせた。
「とはいえ半分は冗談だよ、はやり過ぎても良く無いものね」
 そう言いながらも、やはり有名菓子店の存在は気になる。さすがに今回は買い物という気分ではないが、落ちついたら行ってみたいものである。
「侵入路として真っ先に考えられるのは、やはり地下鉄道でしょうか」
 とはいえ地下鉄と名がついている路線となると、東京メトロ日比谷線だろうか。
「どうやら区境辺りから終着駅の中目黒駅までは、地上区間の様子です」
 マルケト・キサウェ(docta ignorantia・g03412)の指摘に、フェルトはとりあえず行ってみるよと立ち上がった。
「それに確認しておきたい場所もあるからね」
 そうフェルトは、いつもの服の上に着ていた地味なコートのフードを被りウインクした。
「わたしは井の頭線の方へ、区の中央部から離れた場所を探って見るわね」
 良かったらと、光学迷彩で姿を目立たぬよう隠し、ネリリは北の方へと進んでいった。
「では、わたくしは田園都市線を調べてみましょうか? 渋谷からは地下なのですけど……」
 これまで調べて来た他区の線路と同じように、途中で封鎖されていたり、断層の開口部が塞がれている可能性もあるだろう。
「……まあ、一番の問題は直近の池尻大橋駅は、目黒区と世田谷区を跨いでいることですね」
 街並みは特に荒れている気配はないが、少なくともここまで出歩いている住民をまだ見かけていない。
 この区の住民は支配者を恐れているようだと奥へ向かおうとしたところ、大橋JCTを排気音を上げながら街へと降りていくアークデーモンらの姿が見える。
 咄嗟にマルケトは物陰に身を隠し、その場をやり過ごした。
 この距離でも、そう簡単には奥には進ませて貰えなさそうだとマルケトは感じ、これ以上無理に調査をすすめるのは留めた。
 きっと世田谷区に跨っていることから考えても、厳重に池尻大橋の駅は塞がれていると考えた方が良さそうだ。

 北へと向かったネリリは、見落とされたかのように開いている井の頭線のトンネルを覗いていた。
 渋谷発、吉祥寺終点となる京王井の頭線の線は、渋谷駅を出て直ぐに地下に一度潜る路線であり。ちょうどネリリが覗いているトンネルが、その出入り口となっていた。
 簡単に木材で塞いでいるだけで、放置されていたようで隙間も多く、このまま中に入ることもできそうだ。
 トンネルの中から、暗く強い海の匂いが流れてくる。
「こちらの方面への警戒は、中心部より薄いのかなって予想をしていたんだけど見落としたのかな?」
 それとも忘れていたのか。
 中の様子も確認したいとこだが、ひとまずこのまま西の方へと線路の位置を確認しながら住宅街を歩いていると、数人の話し声が聞こえて来た。
 様子を見てみると、大学生くらいの若者達だ。すぐそこの駒場東大の学生だろうか。
「どうする。このままだと全員飢え死にだ」
「ザドキエル様の支援が俺達のとこまで来なくなったのは、どっかで独り占めしている奴がいるんじゃないか?」
「中目黒、いや自由が丘辺りとか」
「とりあえず、悪魔に見つからないうちに天空庭園に行ってみよう」
 まだ何か食べるものが手に入るかもしれないと、彼らは力無く歩いていった。
「ザドキエルの名前を聞くとは思わなかったわね。気になるけど……」
 彼らが急いでいたように、悪魔がどうやら来るらしい。長くこの場に留まるのは難しそうだ。
 
 事前に聞いていた通り、東京メトロ日比谷線は目黒区に入ってから間もなく、地上に出ていた。
 トンネルの入り口には、バリケードが置かれ警戒されているのが分かる。
 突破できれば目黒区への侵入には利用できそうだが、区内部までは他にも手段が必要そうだ。
「航空自衛隊目黒基地とか拠点にしやすそうだよね」
 どうやら陸空海の幹部学校や駐屯地のようで、飛行機が置いてあるわけではないらしい。
 そこも気になるが、直ぐ近くにある防衛装備庁艦艇装備研究所も興味深い。
 どこまで巡回警備の目を掻い潜れるか分からないが、行けるところまで。
 住宅地を抜け辺りが開けると、さっそく巡回警備という名の追いかけっこをしているエトランゼらが走り抜けていく。
(「やっぱり表に出ると厳しいよね」) 
 せめて会話だけでもと、耳を澄ます。
「何か、人間たちが騒いでるけど殺しちゃダメなのつまんないなー」
「どうするんだろうねー、マクスウェル様は」
「何か面白い事やりたいねー」
 笑いながらエトランゼらは川沿いに立ち去って行った。
 見つからなかった事に安堵しながら、フェルトはそっとこの場から立ち去るのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!

一ノ瀬・綾音
ついに来た目黒区!綾音ちゃんの家がある場所…!
気合入れて調査に臨むか!

あまり怪しまれないように現代風の私服に着替えて、と。
【友達催眠】からの【友達話術】で現地住民に話でもしてみるか。

『臨機応変』に話題を展開しながらなるべく情報を引き出そうと頑張ってみるよ。
とりあえずは今の支配者とか、この目黒区で今何が起きているのかとか、綾音ちゃん初めて来たんだけど注意するべき事とかあるか等『演技』しながら話して行くよ。
これはマズいってなったら【モブオーラ】を使いながら撤退。

余裕があったら下水路の調査もしておこうかな。地下鉄は他の皆がしてくれるかもだしね。
得た情報は【パラドクス通信】で皆と共有するよ。


永森・武尊
本音を言うと、今すぐにでもヴィルマルと戦いたい。家族を奪ったあの男と。
だけど、一対一なら負けるだろうし他の皆にも迷惑を掛けたくない。
今は目の前の任務に集中しなくちゃ。チャンスはきっとやってくる筈だから。

僕は下水路の調査に行こうかな。最寄りのマンホールを開けて中へ入れるか試してみよう。
臭いや汚れは帰ったら【クリーニング】しておけばなんとかなる・・はず。そう思わないと身が持たないと思う。
電脳ゴーグルに入れて置いた照明アプリを起動するか、呼び出したアイリス(アークデーモン)の魔法で照らして貰うなりして
視界を確保して進むつもり。広い通路、入り組んだ場所等の使えそうな情報は移動しながら記録をとる。


サティニフィア・ネイバーライト
目的
情報収集

目標
拠点の情報を得る

心情
目黒区は区境で分断される地域が結構あんな、恵比寿ガーデンプレイス、林試の森公園、駒沢オリンピック公園…
今じゃ海沿いになっちまったからある程度警備されてるだろうが、警備具合を遠目に見るだけでも何かある施設なのか、何もないのか判断できんだろう
後はこの区の人々の生活ぶりの観察だな
人からエネルギーを得ているのだから、何かしら人が集まっている所にゃ拠点や設備が置かれてる可能性はありそうだぜ

行動
復讐者としての気配を殺し一般人として区を歩く
あまり気楽に歩いたら怪しまれるだろうから慎重にな
クロノヴェーダに協力的な人々の態度も見たれたら次ヤツラに取り付く方法も検討できそうかな


●品川の海より
 品川区と目黒区に渡って広がっていた、林試の森公園傍の海岸に、木々に隠れるようにして一ノ瀬・綾音(綺羅星の如く・g00868)とサティニフィア・ネイバーライト(スゴ腕情報屋・g00008)はモブオーラを纏い密かに上陸した。
「この公園もだけど、区境で分断される地域が結構あんな」
 恵比寿ガーデンプレイス、駒沢オリンピック公園など、他にも色々な大きな施設が区を跨いでいる印象が強い。
「今じゃ海沿いになっちまったから、ある程度警備されてるだろうが、遠目に見るだけでも何かある施設なのか、何もないのか判断できんだろう」
「そうだね。少なくとも、この公園は海岸警備のため厳しくなったって、感じだよね」
 エトランゼを始め、どこかで見かけたようなアークデーモンらが巡回している姿が見られた。
 厳戒態勢といった雰囲気に、緊張感も高まる。
(「ついに来た目黒区! 綾音ちゃんの家がある場所……!」)
 綾音は早く自分の家を確認しに行きたい気持を抑え、まずは目の前の調査を進めなきゃと、気合いを入れた。
「そういえば、彼は大丈夫だよな?」
 いざ調査へと進み出そうとし、ふとサティニフィアは思い出した。

 仲間と上陸前に別れた永森・武尊(デーモンのデジタルサマナー・g03090)は、一人下水路を北上していた。
 早く上陸し、現れたらしいヴィルマルと戦いたい気持を抑えるには、この状況のほうが都合がいい。
(「家族を奪ったあの男と。だけど、1対1なら負けるだろうし他の皆にも迷惑を掛けたくない」)
 暗く静かで頭を冷やし、冷静になるには。少々臭いが気になるが。
「臭いや汚れは帰ったら、クリーニングしておけばなんとかなる……はず」
 そう思わないと、身が持たない。もしかすると心だって折れかねない。
 パラドクス『契約召喚』で呼び出したアークデーモンのアイリスに、魔法で下水路を照らして貰った。
 そこまで広いわけではないが、十分大人の男性が立って歩ける下水路がずっと北上しており、水路には濁った緑がかった水が流れている。
「うっ……」
 あまり見えない方が良かったと、気持アイリスに魔法の明るさを弱めて貰い、気持だけでも〈電脳ゴーグル〉を装着し、この下水路の空気と触れる部分を減らした。
「今は目の前の任務に集中しなくちゃ。チャンスはきっとやってくる筈だから」
 そう気持を切り替え、慎重に下水路の記録を取りながら、進むのであった。
(「……今度こうゆう場所に入る時は、クリーニングの残留効果も持ち込むこと考えておこうかな」)
 そう心の隅っこに止めながら。

 その頃、地上では。
 ちょうど品川区の様子を探りに来たという住人の男達と、綾音とサティニフィアは遭遇していた。
 街並みもそうだが、その3人の男達もしっかりした雰囲気に身なりも悪くなく、酷い仕打ちに合っているような気配はなかった。だからといって、支配者に協力的な感じでもない。
 友達催眠の効果を発揮しながら、パラドクス『綾音流・友達話術』を発動し、積極的に話しかけていく。
「綾音ちゃんね、この辺りには始めて来たんだけど……」
「大丈夫だったか、アークデーモンに追われたりしなかったか?」
「海岸に近い連中は、だいたい内陸の高台の方へ避難していきましたよ」
「そうなんですか? 避難って、アークデーモンからなのかな?」
 綾音が会話を繋いでいる間、サティニフィアはこの区の人達の観察と周囲へと密かに目を向ける。
(「人からエネルギーを得ているのだから、何かしら人が集まっている所にゃ拠点や設備が置かれてる可能性は高そうなんだぜ」)
 この場合、その避難している内陸部なのか、それとももっと西側なのか。
「あいつらは酷い奴らさ、品川のザドキエル様が色々と支援し助けてくださっていたんだが、それが海のどこかに消えた途端これさ」
「急に街中を配下に巡回させて、海岸に近付いたり不審な行動を取っていると、捕まって連れてかれてしまうんだ」
「連れていかれると、どうなるのかな?」
 不安そうな演技をしながら綾音は尋ねる。
「そりゃぁ、恐ろしい目にあうんだろうさ」
「マクスウェルの悪魔だったか。あんな歯車の顔をしているんだ、紳士的な恰好をしているけど、あいつは絶対に恐ろしい奴だ」
 何を考えているか分からないと言っているが、歯車の顔だというのなら、きっと表情は分からなそうな気がする。
「きっとザドキエル様を消したのも、奴に違いない」
「それに、このままだと俺達はいつか飢死にしてしまうかもしれないな」
 品川区の支援物資が止まり、目黒区の人々は困窮し始めているのだという。
「だから、駄目かもしれないが、何か品川区の方にいけないかと思って来たんだが……」
 そこまで言いかけ男は不思議そうな表情を浮かべた。
「あんた達、どこから来たんだ?」
 潮時かとサティニフィアが撤退する構えを取った時だ。
 マンホールの蓋がガタガタと音を立て、下から電撃の魔法で吹っ飛ばしアイリスが飛び出す。
 遅れて、ヒョコっと武尊が顔を出した。
「よかった。無事に出られたようだね。あ、皆さんも無事で……」
 仲間との再会を喜びかけ、住民の男達がアイリスの姿に表情を険しくするのが見えた。
「悪魔……」
「アークデーモンだ!」
 悲鳴をあげるように、慌てた様子で男達は逃げ出していく。
 もしかして最悪のタイミングだったのだろうかと、武尊は危惧したが、そうではなさそうだ。
「それよりも、やって来るんだぜ」
 あれだけ男達が騒いだのだ。間もなく巡回警備が駆け付けるだろう。
 今回できる調査は、ここまでのようだ。
 近付いてくる子供の足音が、楽しそうに跳ねていた。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【友達催眠】がLV3になった!
【モブオーラ】LV1が発生!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV2になった!
【フィニッシュ】LV1が発生!

マルケト・キサウェ
以前の調査で知った所によれば、隣の世田谷区も悪魔の支配地域。他区との関わりは現状薄そうな様子でしたが、将来的にこの区の軍勢と連帯したりする可能性も十分にあるかと。
なので、嘘情報の流布ついでに僅かながら不和の種を蒔きたい所です。

まずは【光学迷彩】で隠れながら人を探します。大橋JCT付近には悪魔の姿がありましたし、駒場東大の方に行きましょうか。
人と出逢い次第《タフィーは嘘つき》を使い、世田谷区の方から来た身を装いつつ『改造車に乗った悪魔が若林付近に集っていた』『環状七号や国道246号を使っての侵攻を企てているらしい』と話します。

あっ、あと、天空庭園辺りは危ないかもですよ。さっき悪魔を見かけたので。


●嘘か本当か
 現状を見る限り、他区との関わりは現状薄そうだが、隣の世田谷区も悪魔の支配地域。
 将来的にこの区の軍勢と連帯したりする可能性も十分あるだろうと、マルケト・キサウェ(docta ignorantia・g03412)は、不和の種を蒔きたいと人を探し駒場東大の方に向った。
 程無くして、大学生風の一団と出会う。
 パラドクス『タフィーは嘘つき(ウォーデッヒ)』を発動し、友達催眠を彼らにかけた。
 これで、彼らとは今は旧知の仲だ。
「世田谷区方面から来たのですが、改造車に乗った悪魔が、若林付近に集ってました」
「また、アイツらか。夜中になると直ぐに大通りを走り廻ったり、俺達を追いかけたり迷惑だよな」
「環状七号や国道246号を使って、こちらに侵攻を企てているようでした」
 世田谷区にも悪魔がいてと、説明すると彼らはガックリと肩を落とした。
「俺達には、もう天使は居ないのか」
 さすがに今は、その天使も酷いことをしていたのだとは言えない。
「西側には気を付けよう。それよりも食料だ」
「あっ、あと、天空庭園辺りは危ないかもですよ。さっき悪魔を見かけたので……」
 更に彼らは肩を落としたが、意を決したように顔をあげた。
「いや、行くしかない。もう、何も無いんだ。待っている時間は、俺達には無い」
 追い詰められた表情を浮かべる彼らを、マルケトは引き止めることは出来なかった。
 せめて祈ろう、彼らの無事を。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【友達催眠】がLV4になった!
効果2【アクティベイト】がLV2になった!

ネリリ・ラヴラン
区民さん達の様子を見るに、こちらも時間の問題かな。
でも、どうせ見つかるのなら少し混乱の種を撒いて帰りたいね。

井の頭線の警戒が弱いなら、それを継続させたいし【光学迷彩】を使って極力身を隠しながら南側へ戻っていくよ。
巡回の子達を見つけたら、迷彩は解除。隠れてる振りをして聞こえるように【パラドクス通信】で皆とお話。でも距離的に誰にも繋がってないから【演技】だよ。

こっちはまだ平気だけど、警備は結構あるね。
その分向こうは手薄なんじゃないかな、これなら世田谷に情報投げちゃっても良いのかもだよ。

見つかったら【飛翔】で逃げながら、会話演技を続けておくわ。お隣への疑心を会話から読み取らせる形で植えたいね。


 巡回警備する悪魔を探し、ネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)は区内を光学迷彩で姿を隠しながら南下していた。
(「区民さん達の様子を見るに、こちらも時間の問題かな」)
 少なくとも、住民は区の支配者や悪魔を恐れている様子ではあった。
 一体、この区の悪魔は何を考えているのだろうか。
 首都高速3号線まで戻ってきたところで、バイクに跨った悪魔らが休憩しているのに遭遇した。
 いつでも逃げられるよう距離に気を付け、光学迷彩を解除し、演技を始める。
 小型無線機に向かってネリリは報告する。
「この辺りは思ったより警備が多くて厳しそうだね。そっちは?」
 声を聞きつけた、悪魔が近付いてくる。
 何だか獣の鼻息も聞こえてきそうだ。
「世田谷の近くは手薄なとこがあるのね。なら、世田谷に情報投げちゃっても良いのかも。攻め込もうとしてるみたいなのよね?」
 鼻息が止まった。きっと、今聞いたことの真偽を考えているのだろう。
 このまま相手に気付いていない振りを続け、飛翔し高速の高架下に潜り込む。
「なぁ、最近世田谷の方行ったか?」
「いや。あそこは獣臭いから俺は行かないな」
「一応、報告しておくか。今は同盟相手もいなくなったし、用心したほうがいいよな」
 そんな会話をしながら、悪魔らは何処かへと走り去っていった。
 これで海岸への注意が多少逸れるかもしれない。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!

一ノ瀬・綾音
ふぅ、まぁまぁ情報は掴めたかな。
さて、あとは脱出するだけだけど…この子たちをどうにかしないとだよね。

相手が近づいてくるならそこはそれ。綾音ちゃんは近接戦もできるのを教えてあげよう。遊んであげるよ、綾音ちゃんが。
肉薄してくる敵には破竜剣で、近づいてきそうなミッドレンジ位の敵には天銃で攻撃、と状況に合わせて『臨機応変』にムーブしつつ、【鋼魔法】で肉体強化。
お互い体躯に似合わない怪力だね、綾音ちゃん楽しくなってきた♪って感じに『演技』しつつ壁や床に当てたり投げ飛ばしたり試みてみるよ。

悪いけど、こんなところで綾音ちゃんがやられるわけにはいかないんだ。
ましてや綾音ちゃんの所縁の地である目黒区なんかでね。


永森・武尊
この近くに奴がいる。そう思うと、
どうしても気がはやってしまう。
・・落ち着くんだ。冷静になれ。
でないと、勝てる戦いにも勝てなくなる。

『プレゼントをあげるね』・・と、言われてもね。
病気なんて貰っても全然嬉しくない。
それならお返しの『プレゼント』も君達のやり方に合わせて
返すけどいいのかな。
アークデーモン『ジェノ』を召喚して稲妻の魔法をお見舞いするよ。
僕自身もショットガンで射撃(制圧射撃)したり、近くの相手を妖刀で
切りつけたり(斬撃)して『ジェノ』や他の参加者の方と
連携しようと思う。

目黒区の人達の安全にも繋がるから失敗は出来ない。・・けど、
本当にあと少しなんだ。もうすぐ奴に、ヴィルマルに手が届く。


天夜・理星
偶々目黒区に行ってみて、
偶々目論見が外れ、
偶々余裕が出来、

で、偶々、やってきた少年たちがトループス級『エトランゼ』だったと。

なに、遊びたいんだ。
じゃあアタシ――

…いやいや、イジメてるのはあなたたちでしょ。
なんでわざわざ、嫌なこと思い出させる真似しちゃうのさ。
声は分かるよ、刻逆で消えた友達の声だから。
でも顔名前はどうしようもない、ぽかんと穴が開いたみたいに思い出せないから。
それでも顔を作り変える?

でもアタシのやることは変わらない。
聖剣を解放、混迷の感情の制限を強引に外して、穏やかな風を集束させた刃でぶった斬る。
迷ったままでも、道は出来る。

…二度とこういうことしないでね、少年たち♩


フェルト・ユメノアール
さて、今日の所はこんなものかな?
あとはキミたちを倒して脱出するだけだね!

クロノヴェーダとはいえ、子供相手は気が引けるけど……
目黒区のみんなの笑顔を取り戻す為、ここを通してもらうよ

相手は複数、ダッシュで動き回って囲まれないように距離を取りながら
トリックスターを投擲してエトランゼを攻撃
それでも接近された時はパラレルパラソルを盾のように開き、相手の接触技をガードする
悪いけどショー途中のお触りは禁止されてるんだ

と、こんな感じに時間稼ぎで敵を集めて一気に勝負を決めるよ
【飛翔】で空中に飛び上がり、パラドクスを発動
ボクはSCクラウンジェスターを召喚!
空からジェスターの全力魔法とボクの爆裂ゴマで敵を殲滅する


サティニフィア・ネイバーライト
目的
トループス級撃破

目標
騒ぎを拡大させずに目的を達成し、アヴァタール級へ迫る

心情
調査の時間はこれまでか
んまぁあとはちゃんと帰るまでがピクニック、ってな
得た情報はわずかだろうとこの後の動きに繋がるはずだ、しっかり持って帰らねぇとな

行動
まるで子供の様だが、その動きは子供特有の突拍子の無さがあるな
油断しねぇ様に観察して突くべき一点を探るぜ
人の心を読んで顔を真似る、ねぇ…中々陰湿な事をしやがる
アタシにとっちゃ親兄弟の顔か
だがニセモンだ
もちろん探し求めちゃいるが、今復讐者として居ないって事はつまり…そういう事だ
いつか現実と向き合わねぇといけねぇ、復讐者として
だからこんな所で心乱される訳にはいかねぇんだ!


●鬼さんコチラ
 何故こんなことに。
 目黒川近くで、駆け付けてくる巡回警備との戦闘が目立たないようにと、海岸近くの公園までさがったとこまでは良かった。
 それが今やディアボロス達が公園を舞台に、逃げ回るエトランゼを追いかける羽目になっていた。
(「偶々目黒区に行ってみて、偶々目論見が外れ、偶々余裕が出来」)
 天夜・理星(復讐の王・g02264)は軽く息を吸い、目の前で楽しそうにハイタッチしているエトランゼを見つめた。
「で、偶々、やってきた少年たちがトループス級エトランゼだったと」
「ボク、エトランゼ」
「アタシ、エトランゼ」
「お姉さん、もっと遊んで?」
 エトランゼは楽しそうに笑いながら、欲しい物をねだる子供の様にはしゃぐ。
「……遊んで欲しいんだったかな」
「そう。お姉さんが鬼ー! 捕まえてごらん」
 返答を待たず、笑い声と共にエトランゼは左右に分かれて逃げ出していく。
 向こうから襲われないものの、このまま逃がすわけにもいかない。
 仲間が居た場所はと思い出しながら、人手の少ない方に逃げたエトランゼを理星は追いかけた。

「どこに行ったのかな。綾音ちゃんが、遊んであげるなんていったからかな」
「子供相手だからね。最初は気が引けたけど、そうも言ってられないよね」
 一ノ瀬・綾音(綺羅星の如く・g00868)とフェルト・ユメノアール(夢を追う道化師・g00275)は、エトランゼを探し木々の間を歩いていた。
「あとは脱出するだけだけど……この子たちをどうにかしないとだよね」
 向かってきてくれる方がやりやすい気がすると、小さく溜息を零した時だった。
 フワリと太腿の辺りを風が通り抜けた。
 一瞬何が起こったか分からなかったが、少し離れたところでエトランゼの少年が笑っている。
「なーんだ、もっと派手なの履かないのー?」
「なっ!?」
 慌ててスカートを押さえるも、捲られたあとなわけで。
「キミたちを倒して脱出するだけなんだけど、ここは任せて大丈夫みたいだね」
 追いかけてきた巡回警備は6体。1人1体対応して早く終わった人が最後の1体を倒せば、余程厄介なことにならない限り大丈夫だろう。
 皆、ここまで戦ってきているディアボロスなのだから。
 他の子を探すねとフェルトは、この場を綾音に任せることにした。
 リボルバー〈天銃「パープルフォース」〉の弾丸が、威嚇するようにエトランゼ少年の真横の幹に綺麗にめり込む。
「うん。綾音ちゃんが、キミに色々と教えてあげよう」
 天銃を構え、綾音は優しく笑いかけた。

「プレゼントをあげるね……と、言われてもね。病気なんだろう。そんなの貰っても、全然嬉しくない」
 両手を差し出してくるエトランゼの少女から、永森・武尊(デーモンのデジタルサマナー・g03090)はジリジリと後退りしていた。
 触れれば感染する病だ。警戒するのは当然である。
「んまぁ、ちゃんと帰るまでがピクニック、ってな。悪いけど、いつまでも遊んでやる時間は無いんだぜ」
 サティニフィア・ネイバーライト(スゴ腕情報屋・g00008)は、小型拳銃〈Pocket Pistol[Forest Princess]〉でエトランゼの足元を撃って動きを牽制する。
「あなた嫌いよ。イジメないで……」
「ボクをイジメないで」
 素早く懐に飛び込んできたエトランゼ少年のフードが取れる。
 ほんの一瞬、サティニフィアの表情に動揺が走るが、冷静にその腹部に深々と短剣〈The Ripper Knife〉を突き刺していた。
「そうだよな。アタシにとっちゃ親兄弟の顔か……だがニセモンだ!」
 そのまま真横にThe Ripper Knifeを引く。
 そこに合わせ、今度は武尊がショットガンで銃弾を撃ち込みエトランゼを制し、投影されていた顔が乱れる。
 パラドクス『Shoot The Double Bull(オミトオシ)』で見えた弱点は、人間と同じ。
「もちろん探し求めちゃいるが、今復讐者として居ないって事はつまり……そういう事だ」
 だからアタシは、惑わされない。
「いつか現実と向き合わねぇといけねぇ、復讐者として。だからこんな所で心乱される訳にはいかねぇんだ!」
 胸に刃を突き立てる頃には、エトランゼから顔は消えていた。
(「人の心を読んで顔を真似る、ねぇ……中々陰湿な事をしやがる」)
 もう一体はと振り返れば、まだジリジリと要らないプレゼントの押し付けをしていた。
「それならお返しのプレゼントも、君達のやり方に合わせて返すけどいいのかな」
 時間を引き延ばされるやり取りに、武尊ははやる気持と葛藤していた。
(「この近くに奴がいる。そう思うと。……落ち着くんだ。でないと、勝てる戦いにも勝てなくなる」)
 周りは、まだ見えている。
 努めて冷静に。構えるのは〈デリンジャー型サモンデバイス〉
「我は求め訴えたり。出でよ我が盟友、大悪魔ジェノ」
 引き金をひくと同時に、稲妻を轟かせ飛び出すのは、蝙蝠の翼が生えた牡鹿のアークデーモン。
 その角より、強力な稲妻の魔法を放ち、エトランゼを貫いた。
 シーツごと黒焦げになった、エトランゼは倒れ崩れた。

 理星はエトランゼの投影した顔を眺め、複雑な表情を浮かべた。
「……やっぱり、思い出せないな。どうしょうもないね」
 ポカンと穴が空いたように、それでもたぶん少し心が騒めくのは本当は覚えていたはずだから。
「なんでわざわざ、嫌なこと思い出させる真似しちゃうのさ」
 声は覚えていた。刻逆で消えた友達の声――。
「でも、アタシのやることは変わらない」
 その手にしたのは柄だけの剣〈六聖剣・翠/混迷〉
「聖剣解放。混迷は此より、風となれ」
 混迷の感情の制限を強引に外し、穏やかな風が集束し翠色の刃となる。
 エトランゼに斬り込んだ風の刃は、惑う感情の如く吹き荒れ、斬り飛ばした。
 と、逆にエトランゼの少年が理星の足元に吹っ飛んできた。
 敵の攻撃かと身構えるが、どうやら綾音が投げ飛ばしたようで、ごめんと直ぐに彼女が現れる。
「!? 理星さん、その子」
「こっちのお姉さんの方が、セ……」
 全部言い終わる前に、パラドクス『鋼魔法:肉体強壮化(フィジカ・トニック)』で肉体強化した綾音に、理星を見上げてたエトランゼは羽交い絞めにされた。
「ぐぐぐぐ、怪力女!」
「何言ってるかな? 教育しながら遊んであげてるだけだよ♪」
「ボクは、綺麗系のお姉さんと遊びたいんだけどな」
「そうなんだねー」
 たぶん、向こうでもっと熾烈な戦いが繰り広げられていたのだろう。
 このやり取りは、もうお終いと、締め技からの華麗な投げを決め、綾音はエトランゼを沈黙させた。
 さて、後2体。場所は、笑い声で直ぐに分かった。
 逃げ回るエトランゼの行く手を狭めるようにフェルトは、投げナイフ〈トリックスター〉を投擲する。
「お姉さん、ナイフ投げのショーとか出来そうだね」
「ありがとう。でも、プレゼントはお断りだよ」
 近付くエトランゼに暗器〈パラレルパラソル〉を開き、盾の代わりにし攻撃を防ぎ、反対の手に〈召喚札<サモナーズ・ロード>〉を取り出す。
「悪いけど、ショー途中のお触りは禁止。代わりに魅せてあげるよ」
 高く飛翔し、空中でカードを投げる。
「変幻自在の奇術師よ!その歓声に答え、鮮やかに舞台を彩れ!現れろ!SCクラウンジェスター!」
 王冠がトレードマークの仮面道化師が現れ、空中に魔方陣を描いていく。
 煌めく無数の光弾が降り注ぎ、逃れようとする敵に発明品〈爆裂ゴマ〉を投げ、足を止める。
「さて、こんなものかな?」
 一同が駆け付けた時には、エトランゼはもう戦える状態ではなかった。
「……二度とこういうことしないでね、少年たち♩」
 ほんの少し優しめに、理星が最後の言葉をかける。
「悪いけど、こんなところで綾音ちゃんがやられるわけにはいかないんだ。ましてや綾音ちゃんの所縁の地である、目黒区なんかでね」
 子供の姿だからだろうか、ほんの少し止めが躊躇われたその時だ。
 何かに気が付いたように、エトランゼが手を伸ばす。
「あ、ママ。ボク……」
 真っ直ぐに伸びてきた、布状の触手がエトランゼの身体を貫き、伸びてきた方へと戻っていく。
 木々の暗がりから現れたのは、赤子を抱いた美しい女性。
「……ヴィルマル!!」
 抑えていた感情を、武尊は爆発させ。
 抱かれていた、赤子が薄気味悪い笑みを浮かべるのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【怪力無双】LV1が発生!
【パラドクス通信】がLV2になった!
【クリーニング】LV1が発生!
【友達催眠】がLV5になった!
【無鍵空間】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV2が発生!
【ダブル】がLV2になった!
【先行率アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV3になった!

ネリリ・ラヴラン
皆が戦ってる所に合流するよ。
別の所にいたから序盤戦には遅れちゃったけど、最後はみんなで戦って帰ろう。

【飛翔】の効果で空へ距離を取って、飛来させてくる物の軌道を【未来予測】で一瞬だけ早く察知したら【空中戦】と【ダンス】でお空を踊るように避けるよ。
その間に”蠱惑の追走曲”で蝙蝠爆弾を作り出して、陽動隊を飛び込ませてみるね。触手や念動力で防げそうだし、しっかり防がせてるところを隙間をぬって攻撃隊を飛び込ませるわ。
ヴィルマルさんだけを狙うには(対象数で)余る蝙蝠もいるから、作ってるお人形とかがあったら一緒に壊しちゃいたいね。

アドリブ・連携は歓迎だよ。


天夜・理星
…で、どうするんだったっけ。
そうそう、セクシーに戦うんだったね。
…あ、違う? そっか。

さて、引き続き翠の聖剣を使うはいいんだけど…
風使いに全力魔法で風を吹かせて、申し訳程度に敵の態勢は崩しにいくか。
で、味方の攻撃が当たりやすいようにする。

で、こっちに攻撃が来る、または大きな隙が空いて、触手が刃になって迫ってくるなら、その瞬間に神速反応でパラドクス。
時間にズレを創り、アタシだけが通常の時間でダッシュで通り過ぎて…。
時空の歪みを修正して、そこに敵を巻き込む!

…しかし、スキンシップねえ。
もっと優しいじゃん、ふれあいってさぁ。

無自覚って、やーねえ。


一ノ瀬・綾音
ちょーっと綾音ちゃん今怒ってるんだ♪
子供の教育くらいちゃんとーーいや、その子供を容赦なく貫く辺り子供とすら思ってないのかな?

ネグレクトかな?虐待かな?そんなんだから子供たちこんなんなったんじゃない?
君も少し頭、冷やそうか?

【飛翔】で飛び回りながら相手の隙を伺い、隙ができたら【厄災の星光】を撃つ!
相手が人形で反撃してきたら『全力魔法』でブースト、人形を『貫通撃』させながら攻撃!
傍から飛んでくる分は『風使い』で魔力の奔流を起こしてその勢いで『吹き飛ばし』する。

さて、このままトドメを刺してもいいけど、うん。
折角だし、最後は君に任せるよ、武尊!


フェルト・ユメノアール
敵であるボクが言えた事じゃないとは思うけどさ
それでも、目の前でこんなことをされるのは気分のいいモノじゃないね

さっき見せた触手の一撃、それに人形……遠距離戦が得意な相手と見たよ
なら、何とかして懐に潜り込まないと勝ち目はないね

トリックスターを構え、触手の攻撃を斬撃で切り払い
近づいてくる人形からはダッシュで逃げつつ爆裂ゴマを放って迎撃、隙を伺う
そして、相手が仲間の攻撃で隙を見せたタイミングで勝負を掛けるよ!
空中に【飛翔】し一気に接近、パラドクスを発動する

現れろ!SCバイバニー!
2バーイ!3バーイ!4バーイ!
トリックスターを可能な限り巨大化させ、半ば落下するようにその刃をヴィルマルに向けて叩きつける!


永森・武尊
相変わらず趣味が悪いな。
・・なんて、言うだけ無駄なのか。
家族を奪った本人でも、
そうでなくてもお前はそんな事を気に留めない。
何でもない事の様に僕から奪い、生きている。
だから殺す。僕がこの手で。

使い捨ての人形達をショットガンで壊しながら、【飛翔】して
『空中戦』、『風使い』で爆発を避けながら刀の間合いまで迫る。
攻撃を分散させる為、他の人達とは別方向から
周り込んで行くつもり。
距離を詰めたら銃は捨てて、すかさず妖刀で奴に切り掛かる。
死霊怨毒刃。死んでいった人達の恨みを、その身に刻んでやる。

こいつを倒して終わりじゃない。やっと始まるんだ、僕の復讐が。
クロノス級を倒して今度こそヴィルマルと決着を付けてやる。


マルケト・キサウェ
わたくしも【飛翔】で急ぎ駆けつけます。
交戦するにせよ撤退するにせよ、速く飛べるよう効果を重ねるに越したことは無いですからね!

という訳で、《吹け吹け風よ》で突撃──の前に、まずは〈観察〉です。
見た所、(人形特攻を除く)敵の攻撃は全てあの赤子の方から放たれている様子。何やら宿縁があるらしき永森さんも『あの男』とだけ呼んでいましたし、念の為赤子のみを狙うつもりでいきますね。まあ、そんな余裕があるかどうかは分かりませんけど。

触手状の刃とは厄介ですが、質量は然程大きくないと推測します。
高速で飛び巻き起こした突風で敵の攻撃の軌道を逸らし、硬く結集させた魔晶剣の刃を振るって逆に触手をぶった斬ってやりますよ!


サティニフィア・ネイバーライト
目的
ヴィルマルの撃破

目標
速やかに目的を達成し他の警備に見つかる前に帰還する

心情
さて帰る為にゃあとはこいつをたおさねぇとだな
さっきのガキどもと言い、何か薄気味悪い連中だな…
あ?あっちの赤子が本体か?

行動
っち、あの母親型は分体なのかただのマリオネットなのかわかんねぇがそっちを狙っても埒があかねぇ!
瓦礫を飛ばしてくるアイツを黙らせねぇとな!
投擲物は自動飛盾である程度受け流しよく見て避けつつ肉薄する
ある程度近付いたら背後から戻ってくるように狙ってくる瓦礫の為に盾は背中側に回すぜ
ったく、クロノヴェーダが子供や赤子のフリだなんて太々しい!
そのニヤけた面に闇色の一撃捻じ込んでやらぁ!


●傀儡の悪魔
 木々の奥より何かが蠢き近付いてくる音がする。
 周囲を警戒しながら、ディアボロス達はヴィルマルを睨みつける。
「ちょーっと綾音ちゃん今怒ってるんだ♪」
 一ノ瀬・綾音(綺羅星の如く・g00868)の笑顔の向こうに、鬼が見え隠れしている。
「子供の教育くらいちゃんとーーいや、その子供を容赦なく貫く辺り子供とすら思ってないのかな?」
「……そうですね。わたくし、生涯ヴィルマル様の玩具ですから……子供のことは分かりかねます」
 そう女性は答え、微笑む。
「そう……敵であるボクが言えた事じゃないとは思うけどさ。それでも、目の前でこんなことをされるのは気分のいいモノじゃないね」
 フェルト・ユメノアール(夢を追う道化師・g00275)は、両手に投げナイフ〈トリックスター〉を構えた。
「……ネグレクトかな? 虐待かな? そんなんだから子供たちこんなんなったんじゃない? 君も少し頭、冷やそうか?」
 流れる魔力の奔流が、綾音の髪をスカートを揺らす。
「相変わらず趣味が悪いな。……なんて、言うだけ無駄なのか」
 永森・武尊(デーモンのデジタルサマナー・g03090)の視線を受け、女性は答える。
「何の話でしょうか? あなたとお会いするのは初めてのはずですが……」
「家族を奪った本人でも、そうでなくても、お前はそんな事を気に留めない。何でもない事の様に僕から奪い、生きている」
 木々の向こうより、無数の女性が飛び出し襲い掛かって来る。
 女性の姿はしているが、それらは全て人形。
 手が欠け、足が欠け。ある者は顔を潰されて。まるで捨てられていたように汚れて。
 彼女らの攻撃の手を転がるように避け、武尊はヴィルマルを抱く女性の人形をショットガンで撃つ。
 人形は肩を壊されヴィルマルを落とした。
「だから殺す。僕がこの手で!」
 逃さないように追撃するが、ヴィルマルはおくるみに擬態している触手を使い、別の人形の腕の中へと逃げ込む。
「さて帰る為にゃ、あとはこいつをたおさねぇとだな。さっきのガキどもと言い、何か薄気味悪い連中だな……」
「さっき見せた触手の一撃、それに人形……遠距離戦が得意な相手と見たよ。なら、何とかして懐に潜り込まないと勝ち目はないね」
 サティニフィア・ネイバーライト(スゴ腕情報屋・g00008)とフェルトは、飛び出してくる人形を蹴散らしていく。
「あ? あっちの赤子が本体か?」
「……で、どうするんだったっけ。そうそう、セクシーに戦うんだったね」
 どこかホラー映画染みた動きで向かってくる人形を、風の刃の剣〈六聖剣・翠/混迷〉で斬り伏せ、天夜・理星(復讐の王・g02264)は微笑を浮かべる。
「……あ、違う?  そっか」
 でも邪魔なものは容赦なく倒すと、踏み込んでいく。
「セクシーでいいじゃないですか、好きですよ。若い女性が、血にまみれ、喘ぎ戦う姿は」
 己を抱く人形の口を借り、ヴィルマルはニヤニヤ笑う。
 そこに小型蝙蝠を従えネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)が。巨大化させた翼で突風を巻き起こしながら、マルケト・キサウェ(docta ignorantia・g03412)が飛来する。
 パラドクス『吹け吹け風よ(コンガマトー)』を発動し、マルケトはヴィルマルに突撃する。
 ヴィルマルから触手状の刃がマルケトを退けようと、次々と伸ばされるが彼女の風はそれを弾いていく。
 何体か人形が巻き込まれ、ヴィルマルを抱いてた女性の人形諸共吹っ飛ばす。
 高く放り出されたヴィルマルは木に触手を伸ばし掴まると、額に縦に線が入り、目玉が開く。
 ギョロリと周囲を見渡した目玉は、その瞳を輝かせ辺りの物に念動力を発揮する。
 公園の木を引き抜き、人形の残骸を持ち上げ。デタラメにぶつけてくる。
「っち、あの母親型は分体なのかただのマリオネットなのかわかんねぇが、そっちを狙っても埒があかねぇ! 瓦礫を飛ばしてくるアイツを黙らせねぇとな!」
 サティニフィアは盾に羽を生やした自動人形〈Gardian Shield[Fortunate Bird]〉に防いでもらいながら、敵の懐に飛び込む。
「ったく、クロノヴェーダが子供や赤子のフリだなんて太々しい! そのニヤけた面に闇色の一撃捻じ込んでやらぁ!」
 両の翼が大きく広がり、ヴィルマルを包みこもうとする。
 その背後より飛んできた人形の腕をFortunate Birdが防ぎ、赤子を庇うように動く女性人形には、飛び込んできたネリリの小型蝙蝠が爆発し人形の腕と頭を吹っ飛ばす。
「狙い撃ちだよっ! いつまでも隠れられると思わないでね」
「イイ子は闇に抱かれて寝んねの時間さ、おやすみだぜ」
 パラドクス『Hug In The Darkness(ヤミノホウヨウ)』がヴィルマルを包み込む。
 ヴィルマルは叫び、闇雲に瓦礫となった人形を周囲へと飛ばした。
 それはまるで、思い通りにならないと子供が駄々をこねるような浅はかな攻撃。
 狙いも甘く、ネリリは空中で舞うように避けると、もう一部隊パラドクス『蠱惑の追走曲(ルナティック・スナイプ)』で小型蝙蝠を飛び込ませ、周囲の人形と陽動に辺りを飛び回らせる。
「よくも、ぷりちーなぼくをきずつけてくれたな!!」
 攻撃から抜け出し、怒りをはらんだ声をあげるヴィルマルの視界を蝙蝠と爆炎が一瞬埋め尽くし、奇術で登場したかのように飛翔で一気に目の前に接近したフェルトが、〈召喚札<サモナーズ・ロード>〉を投げつける。
「まだ見ぬ明日を掴む為、夢と希望のダブルアップだ! 現れろ!SCバイバニー!

 呼び出されたのは魔法のハンマーを掲げ持つバニーガール。
 パラドクス『<召喚札>SCバイバニー(スマイルキャスト・バイバニー)』が発動。
 SCバイバニーの効果は叩いた物を巨大化させる。
「打ち出の戦鎚(ハンマー・オブ・フォーチュン)」
 フェルトは、トリックスターをヴィルマルに向かって投げた。
「2バーイ! 3バーイ! 4バーイ!!」
 巨大化したトリックスターの刃が、容赦なく降り注ぐ。
 人形達を盾に直撃を避けながら、ヴィルマルは無数の触手の刃をディアボロス達に向かって伸ばした。
「さて……」
 この瞬間を待っていたとばかりに、理星が動く。
「刻は刹那、改め瞬け!」
 パラドクス『時間流(モーション)』彼女と周囲との間に時のズレを発生させる。
 そのスローモーションのようにズレた1コマ1コマの中を、悠々と進み通り抜けながら、その歩んだ道に歪みを残し、一気に戻す。
 まるで時の捻じれに飲み込まれるかのように、伸ばされていた触手が巻き込まれていく。
「ぼくのスキンシップがぁっ!!」
「……しかし、スキンシップねえ。もっと優しいじゃん、ふれあいってさぁ」
「あの男だったでしょうか?」
 ヴィルマルを黙らせるよう高速飛翔からの特効を仕掛けながら、マルケトは宿縁があるらしき武尊の言葉を思い出しながら、魔晶剣〈千貌剣・スナーク〉の刃を振るう。
「ぶった斬ってやりますよ!」
 残る触手を断ち切り、道を開く。
 既に詠唱を始めていた綾音の前方に、六芒星が浮かび各頂点に6属性の魔力が灯り中心に集約していく。
「……世界に溢れし6つの力よ、今こそ一つに集い、彼の者を滅する極光となれ!」
 放たれる魔砲、パラドクス『厄災の星光(レディアント・アステル・ディザスター)』が、ヴィルマルを護るよう飛び出した人形諸共貫き飲み込んでいく。

「最後は君に任せるよ、武尊!」
 背後へと周り込んでいた武尊はショットガンを投げ捨て、〈無銘の妖刀〉を手にする。
 ヴィルマルは動かなくなった人形の腕の中で、目を見開き焦りを浮かべた。
「死んでいった人達の恨みを、その身に刻んでやる」
 パラドクス『死霊怨毒刃』……恨みを呪詛の力に、武尊の刃がヴィルマルを斬り下げた。
 断末魔の叫びをあげる暇も無く、両断されたヴィルマルは絶命した。
 妖刀に力を与え過ぎたか、大きく肩で息をしながら暫く武尊は亡骸を見下ろしていた。
(「こいつを倒して終わりじゃない。やっと始まるんだ、僕の復讐が」)
 いつか本体と決着を付けるその日まで、復讐の炎は燃え続ける。
「帰ろうぜ、目的は達成したじゃん」
 目黒区の偵察は完了した。
 他の警備が駆け付ける前に、ディアボロス達は帰還するパラドクストレインへと向かった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【未来予測】LV1が発生!
【神速反応】LV1が発生!
【クリーニング】がLV2になった!
【悲劇感知】LV2が発生!
【飛翔】がLV2になった!
【断末魔動画】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
【命中アップ】がLV2になった!
【ドレイン】LV2が発生!
【ロストエナジー】LV2が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2022年02月09日