リプレイ
カドレクス・フェニカルス
態々催しが開かれるのだから、この手の事が無いはずもない。
よォ、ゴキゲンな話をしてるじゃねェか。俺も噛むにゃァどうすりゃいいのか教えてくれよ
アテになるかはさておいて、酒や食料の一つも振る舞いながら賭博の方面に探りを入れるとしよう。
胴元はどこか、最近の高額当選者は、精々そんなところだろうが……噂の一つも仕入れられれば重畳か。
ついでに同行するご同輩らの噂も流しておくかい、今回は新顔のやり手が出る、ってな。
連携や帯同しての協力行動も歓迎する。
●退廃の都の情報収集
「よォ、ゴキゲンな話をしてるじゃねェか。俺も噛むにゃァどうすりゃいいのか教えてくれよ」
裏路地に、ふらりと現れた男がいた。
外套を肩から掛け、レンズの奥から覗く三白眼。石畳に転がる紙屑を躊躇いもなく踏みつぶしながら現れたその男はカドレクス・フェニカルス(ベドグレインの魔人・g03110)だ。
「なんだぁ、アンタ……見た事ねぇツラだが」
赤ら顔の男の一人が胡乱気な瞳でカドクレスを見やる。
「おめェはご近所さんのツラ全部覚えてんのかい? まァ、御明察の通り俺は他所者だがな」
刺すような視線にもカドクレスは気にした様子も見せず、懐をへと手を突っ込んだ。
「他所者なりの流儀はわきまえてるつもりだぜ?」
取り出したのは酒瓶と腸詰、それにチーズ。男達の警戒が和らぐのを感じた。
「おう、気が利くじゃねーか。そういうことなら教えてやるぜ」
「……賭けはどこで出来る?」
「ああ、そこらの酒場ならどこでもだ。領主様お墨付きでな」
「ふゥん、主催者が胴元、ね……」
カドクレスのただでさえ細い目が更に細まる。
「最近馬鹿勝ちしたやつはいるかい? そいつの強運にあやかりてェんだが」
次の質問を受け、男達は仲間内へ確認する。
「知ってるか?」
「いいや? 知ってたらそいつにたかってらぁ」
「ハハハ、確かにな!」
どうやら心当たりは無いようだ。
(「ヤオやってるかと思ったが、マフィアのシノギにさせるよりは自分らで胴元やった方が儲かるからってェとこか」)
これ以上彼らから得られる情報もなさそうだ。会話を切り上げるついでに、カドクレスは告げた。
「なるほど、あんがとな。ああ、そうそうコイツは噂だが……今回は新顔のやり手が出るらしいぜ」
恐らく観客たちは度肝を抜かれるに違いない。そう確信してカドレクスはニヤリと笑うのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
クリスタ・コルトハード
馬術大会とは見応えがありそうですね
こういうのが上手い人ってかっこいいと思いますよ、俺も
俺は街に潜入して情報収集をします
現地の少年風に着替えて、帽子を深くかぶり、下働きの者になりすましましょう
それでは大会の主催のもとへ潜入して、コースの構造や障害について調べましょうか
コースの地図や障害の設計図があればよし、なければ会話を盗み聞きして組み立ててみるとします
郊外コースとのことですから、高低差もわかるといいですね
あとは【強運の加護】を発生させて、コンテストで復讐者たちが良い馬を引けることを祈りましょう
「ええ、ないんですか? 障害の設定図!?」
馬の臭いでむせ返る馬房にて。
クリスタ・コルトハード(森羅番長・g00039)は目深にかぶったハンチング帽の奥で、赤い瞳を見開いていた。
「そりゃあねえよ。今あるモンを使いまわすだけだし、だいたいあったって俺は読めねぇしな」
豪快に笑い飛ばす先輩馬丁に、クリスタは呆れる他なかった。
「適当ですね……」
ここは退廃の都。多くの者はやる気がなく、精彩を欠いている。おかげで新人馬丁として紛れ込むことができたので悪い事ばかりではないのだが。
「でもほら、コースの地図はさすがにありますよね?」
「おう、それならあるぜ、ほら」
「あ、ありがとうございます」
渡された地図を確認する。
「1周の距離およそ7キロ、障害45個、最高高低差約15メートル……クロスカントリーですね、これは」
参考までに日本の競馬場の高低差が最大でも5メートル程度なので、かなりのアップダウンがあるようだ。
「おう。森の中を切り拓いてるからな。飛び越す障害もぶっ倒れた大木をそのまま丸太にしてたり、池から水引いて水濠にしてたりしてるんだぜ」
障害はまんべんなく配置されているが特に気になるポイントは2つ。1つは序盤に配置された高さは低いが連続で設置された三つ子障害。ここをテンポ良くクリアできると馬も気分が乗ってきそうだ。
もう1つは終盤、丘を駆け下りた直後にある水濠障害もキーポイントになりそうだ。トップスピードで飛越に失敗すると水濠―――水たまりに脚を滑らせて落馬してしまうかもしれない。
「あとは……ここ、コースがふたつに分かれてますけど?」
クリスタは中盤、内側に切れ込む形でコースが分岐しているのに気付く。
「ああ、そりゃあショートルートとロングルートだ。ショートルートの方がタイムは速くなるが、障害が多く難しい。ロングはその逆だ」
「競馬みたいに速い方がいいんですか?」
クリスタの問いに先輩馬丁は自らの顎へ手を添える。そうしてやや考えた後、回答した。
「んー、いいっつぅか……遅いと駄目なんだよ。領主様の採点は減点式なんだ」
最初の持ち点は100点。障害を跳ぶ際に脚が引っ掛かったりして飛越が崩れると減点、落馬したら1発失格。規定走破タイムが決められていて、それより1秒遅れる度に減点……減ることはあっても増えることはないという。
「なるほど、芸術点が無いとなると審査は公平なんですね。後は馬の公平さですが……」
地図から牧場へと視線を移すクリスタ。その視界にディアボロスの姿が飛び込んできた。
成功🔵🔵🔴
効果1【強運の加護】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
ヴァイスハイト・エーレンフリート
リヒテン、今回はダメなんだって
嫉妬しないでね?
僕と最高に走れるのはリヒテンだけだからね
淫魔は苦手ですから、厩舎やコースを見て回りましょう
乗る馬は選べないという事ですから、馬の情報もあっては困らないでしょう
「(こっちの馬も同じみたいですね。ただ、状態はそれぞれの性格や日によって違うでしょう)」
性格もですが模様や毛並みも馬の個性、色か何かですり替えられない様にされているでしょう
「良い馬ばかりですね。個性もあって、環境が毛づやでわかります」
ただの馬好きとして、話し掛けておきます
賢い生き物ですから、馬の調子と騎手がどうするか、になりましょう
コースと障害は、他のディアボロスから情報を貰いましょう
厩舎に併設された放牧場。そこで自由気ままに過ごしている馬を見てヴァイスハイト・エーレンフリート(死を恐れぬ魔術師・g00112)の脳裏に浮かんだのは自らの愛馬、無双馬のリヒテンだった。
良き馬は乗り手を選ぶ。故に乗り手の浮気には思った以上に敏感だった。
(「嫉妬しないでね? 僕と最高に走れるのはリヒテンだけだからね」)
もし一般の馬に紛れて無双馬が走れば、その結果など火を見るよりも明らかだ。いくらなんでも目立ちすぎる。
あてがわれる馬はランダムだから乗る馬は選べない。だが、どういった馬がいるかを調べておいてもいいだろう。そう考えてヴァイスハイトはレースで使われる馬を確認しに来たのだった。
「(こっちの世界の馬も僕の知る馬と同じみたいですね)」
馬の脚の運び、周囲を警戒する様子などを確認し、その修正や特徴を確かめる。
「(もちろん状態はそれぞれの性格や日によって違うでしょうが……肌の色つや、毛並みもいい。どの馬もちゃんといい飼い葉を食べさせてもらっているみたいです)」
八百長のやり方のひとつとして、馬のエサに薬物を混ぜるというものがある。
ターゲットにした馬の調子を上げ下げできるわけだがその様子は見られない。どの馬も大切に育てられているようだ。
「(あとは軍馬より臆病、というか従順な印象ですかね……戦場を駆ける馬はやはり気が強い。大人しい馬の方がより馬術向きなのでしょう)」
「皆、いい子でしょう」
穴が空くほど熱心に観察しているものだから、馬丁のひとりに声を掛けられる。
好々爺といった様子の馬丁に対し、ヴァイスハイトは一介の馬好きとして頷いた。
「ええ。良い馬ばかりですね。個性もあって、環境が毛づやでわかります」
「明日はフルーティアカップ、大舞台です。しっかり調教もつけてありますし、あとはみんな無事に帰ってきてくれることを祈るのみですよ」
馬丁の言葉通り、個性に違いはあれどどの馬も仕上がっている。騎手はただ跨っているだけで、自動的にゴールまで運んでくれるレベルだろう。
ただ、それだと規定タイムに間に合わないので、どこかで馬に無理をさせないといけない。そこが騎手の腕の見せ所のようだった。
「ええ、怪我や事故がないことを私も祈っています」
ここは人が堕落した退廃の都。だが少なくともこの馬丁と馬達は誠実だ。ヴァイスハイトはそう確信するのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【操作会得】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
●決戦前夜
その夜、ディアボロス達はそれぞれの調査で分かった結果、情報を共有した。
コース、ルール、あてがわれる馬について……この馬術大会は思った以上に公平らしい。
明日からはいよいよ馬術大会『フルーティアカップ』の始まりだ。ここまでは上位入賞の為に手を組んでいたディアボロス達も大会のときだけは切磋琢磨するライバルとなる。
作戦・分析・相談……それぞれが思い思いの時間を過ごし、夜は更けていくのだった。
中々・時音
馬術大会アルか
正直さっぱり分からんアル。なので馬に頼るアル
③で集まった情報は全部馬に教えるアル。走りでは馬がメイン、ワタシがサポート!
「ルートだけワタシが選ぶある。ロングで!」
馬の食事の準備も体の手入れも頑張るアル
「オマエなかなかやるアルな。直線ならワタシより速いアル」
ワタシは褒めて伸ばすタイプだから馬はとにかく褒めるアル!
身軽さ(SPD)には自信があるから馬に負担がかからないのを最優先にして動きをあわせるアル
道中の負担を減らしてラストスパート!
(確か馬は頭が良いんだよね。ううっ、淫魔こわいよぅ。でもなんとかしなきゃだし、この子(馬)が不安にならないよう強気でいかないと
アドリブアレンジ連携歓迎
●フルーティアカップ ベスト3
木の葉の掠れる音がする。
拓かれた道に引かれたスタートライン。栗毛馬トメイトーズ号と共に待機しているのは中々・時音(自称美貌の破軍拳士・g03098)だ。
「なるほど、これが馬術大会アルか……」
腕を組み、泰然自若と構えているが内心ではこう考えていた。
(「正直さっぱり分かんないし、この子に頼りたいよぅ……」)
やがて時音の番がくる。合図と共に軽く馬の腹を踵の拍車で小突き、スタートの合図を出す。
ブルルッという鼻息と共に栗毛馬は飛び出していった。
「おおっ!」
まさに拍車をかけて加速していく。その勢いのまま、序盤の三つ子障害をあっさり飛越していく。風を切りながら空を跳ぶ感覚。時音の緑髪がふわりと空に広がった。
「トメイトーズとやら、オマエなかなかやるアルな。直線ならワタシより速いアル」
時音は不安や緊張を見せず、強気な態度で褒めてやる。
飛越の度にその跳躍を褒め、中盤のコース取りでは自ら手綱を外に引いてやる。
「ルートだけワタシが選ぶアル。ロングで!」
抽選後のコミュニケーションタイムでも餌をやり、ブラッシングをし短いながらも主従関係を構築した。
乗り手の気持ちは馬に伝わる。不安や緊張を押し殺して強気に大丈夫だという姿勢の騎乗は馬の気持ちを後押しする。
丘を越え、坂を駆け下りる。降りるというよりも落ちる感触だ。思わず手綱を引きたくなるが、腰を浮かして馬と一体になり負担を減らす。
「行くアルよ!」
偶然編み出した競馬のモンキー乗り。きらきらとした水飛沫と共に水濠を跳び越えるその姿には、翼が生えているようだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【エアライド】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
葛葉・穣
WIZ アドリブ可
他の方が情報を集めてくださったおかげで、馬を信じて参加できます
一日限りのご縁ですが、よろしくお願いしますね
【ロング】に参加
可能なら、事前に
・残留効果【操作会得】と自分の技能【伝承知識】で、馬具の扱いや馬への指示を学ぶ
・馬を撫でるなどして優しく接し、コミュニケーションをと?
馬の調子を見て合わせながら、平坦なところで何度か加速してタイムを稼ぐ
「急かしてすみません、でもここが正念場なんです」
障害の乗り越えは、馬を信じて任せる
「あなたは賢い方です。どうか僕を、あの先に導いてください」
水壕障害の前のみ、念のため馬に注意を促す
結果はどうあれ、共に走ってくれた馬の気持ちと安全を大切にしたい
葛葉・穣(まだ見ぬ母の子守唄・g02274)が引いた馬は、尾花栗毛――金髪のピヴェール号だった。
「美しい髪ですね。まるで金の糸のようです……よろしくお願いしますね」
コミュニケーションを取りながら頭を下げる穣。馬も穣の顔に鼻を寄せ、銀髪にほおずりする。相性はかなり良さそうだ。
出番はすぐに来た。馬に乗り、手綱を握る。
馬具から伝わる製作者の意思。気持ち良く馬を走らせたいという思いが、穣の手綱捌きを巧みにする。
スタートと同時、最初の関門三つ子障害を乗り切ると、次の障害までに距離があり、平坦なほぼ直線コースになる。ここで加速の指示を出す。
「急かしてすみません、でもここが正念場なんです」
穣は自らの騎乗レベルに合わせて中盤はロングコースを選択する。
その分、規定タイムに間に合わせるために加速できる場所で時間を稼がなくてはいけない。
馬も穣の意図を悟り、一段階ギアを上げてくれた。
駈足から襲歩。前後に漕ぐブランコのような乗り心地から、上下に揺れる、尻の下で道路工事でもやっているかのような激しい振動。
馬の首にしがみつきたくなる衝動を抑えて、穣はただ乗り続けた。
「もうすぐ水濠です、気を付けてください」
注意を聞いたように馬の速度が落ちる。怖気づいたわけではない。
来るべき飛越に向けて歩数を合わせたのだ。踏切の適性位置とそこまでの歩数を覚えている。
「あなたは賢い方です。どうか僕を、あの先に導いてください」
ふわりと身体が浮く。わずかの間、味わう無重力。
時音よりわずか1秒だけ。だが、確かに速かった。
暫定首位。穣は祝福の拍手を受けながら、馬の首筋をぽんぽんと軽く叩き、ねぎらってやるのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【書物解読】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
無堂・理央
乗る馬とは名前を呼んであげたり、軽くブラッシングしてあげたりと出走直前までスキンシップを図るよ。
今日一日だけど、大事な相棒だもん。
コース序盤は馬の癖とか見る為にペース配分に気を付けながら着実に障害物を越えていくよ。
三つ子障害はリズム良く1,2,3!
中盤はショートを選択。
ここがボク達の無理をする所。
終盤に急ぐ必要が無いようにペースを上げながら障害物を越えていく。
その為にもボクが【騎乗】で馬が飛び易いコース取りや良いタイミングで障害物を越える指示を出さないとね。
終盤は規定時間に間に合う速度で確実に障害を越えていくよ。
水濠障害は思いっきり良く踏み切って飛び越え。
ここは躊躇わない【勇気】が必要な場面!
「いよいよボク達の出番だね、キングアーガイル」
無堂・理央(人間のカースブレイド・g00846)にあてがわれた馬は、彼女と同じ艶やかな黒い毛をしていた。
「ブルルッ!」
馬はいななきで返事をする。口に装着した馬具、そこからわずかに泡を吹いている。イレ込みというほどではないが、時音や穣の引いた馬よりは気性が荒そうだ。牡馬で騙馬にしていないこともあるのかもしれない。
「よしよし、ハミをちゃんと噛んで、指示に応えようとしてくれてるんだね。じゃあ、ボク達の走りをみんなに見せてあげよう」
理央はそれほど気にもしない様子を見せ、手慣れた様子で馬へと跨った。
開始の合図。スムーズなスタート、出遅れは無い。
序盤の難所、三つ子障害。聴衆は唖然とする。
「1、2、3!」
テンポが全く崩れない。短い間隔を同じタイミング・同じ高さで、同じ距離だけ跳んでいく。
素人目にもわかる騎乗技術の差。飛越の姿勢だけではない、障害をクリアして次の障害に向かうまでのコース取りが最短を突き詰めている。普通の馬なら8完歩かかる距離を、理央のコンビは7完歩で踏破しているのだ。
飛越もまた高すぎない。障害の高さに合わせて紙一重の跳躍で跳び越せるタイミングで指示を出している。
更に中盤、手綱を内に切ってショートコースを指示。難コースのはずなのだが、あまりに鮮やかにクリアしていく為に簡単に見えてしまう。
蹄が土を掘る音が聞こえ、音に続いて丘を越えて人馬が躍り出てくる。皆、息を呑んだ。
坂を駆け下りるのに減速を一切しないのだ。失敗すれば落馬もあり得る。時計的にも無茶をしなくていい場面だ。
それでも理央は勇気を出して踏み切った。彼女達にとっては無茶ではなかったからだ。
水飛沫が、舞わない。
高さよりも跳躍距離が要求される水濠障害で、彼女達は全く濡れなかった。
「ブオオォォンッ!!」
ゴールと共に馬が吠える。荒い呼吸は全力を出し尽くし、自らがこの馬術大会の覇者だと告げる雄たけびのようだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【スーパーGPS】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
●表彰状の招待状
優秀なジョッキー様へ。
あなたは本大会においてよく健闘され、素晴らしい成績を収められましたのでこれを賞します。
つきましては本夜行われる晩餐会の主役として、是非あなたをご招待させていただきたく存じます。
こちらの招待状を持って、ご家族・ご友人をお誘いのうえ、私の屋敷へとお越しくださいませ。
めくるめく饗宴の世界で、あなたと直接お会いできるのを楽しみにお待ちしております。
領主フルーティアより。
中々・時音
「美貌の破軍拳士が淫魔のもとへ向かうって、お子様お断り展開しか想像できないアル……」
勝てばいいんだよ勝てば! という考えでダービーに参加したのでこの展開があるの予想してなかったですどうしよう
「こ、こういうのは雰囲気で飲まれたら負けアル。お風呂に入ってメイクも気合いを入れて挑むアル!」
鴨葱という単語が思い浮かぶけど気にしない!
「トメイトーズ号ぅ、ワタシがいなくなっても覚えていて欲しいアル」
栗毛の相棒に別れを告げて、多分武力は使われないけど私としては戦場な場所へ向かいます
「光栄です、領主様」
相手が実力行使するまでは頑張って礼儀正しくします。相手がクロノヴェーダでも礼儀は大事
情報収集は仲間に任せます
葛葉・穣
WIZ 他の方との絡み・アドリブ歓迎
皆さんとピヴェール号のおかげで、ここまで辿り着けました
淫魔は倒すべき敵……ですが、謎が多いのも事実
話せる機会に、少しでも多くの情報を掴みたいですね
「領主様、このたびはお招きいただき光栄です」
礼を失さず、嘘はつかないよう言葉を選んで接する
「誰もが惹かれてやまぬお方と聞いていましたが、聞きしに勝る素晴らしいお姿」
「貴女が命じれば、人間なら誰でも己をなげうつはず。それだけの器を持ちながら……なぜ、一介の領主に留まっておられるのです? 貴女ほどの方でしたら、欧州全土を手にしても不思議はない気がしますが」
淫魔の目的や、ナポレオンと自動人形に従う理由を可能な限り聞き出す
ヴァイスハイト・エーレンフリート
【目標】
フルーティアと会話
【行動】
優勝したディアボロスとの会話の様子を見つつ話しかける
【対話】
「領主様、お初にお目にかかります。私は優勝者の友人でございます。この様な素晴らしい晩餐会へ私の様な者も招待していただき、ありがとうございます」
豊満な肉体や美しい顔は、姉達で見慣れているので動揺せずに普通に話します
念のために覚悟しましょう
残留思念【パラドクス通信】でディアボロス達には丸聞こえですから
「失礼ですが、領主様は馬がお好きなのですか?この様なコンテストを催すのですから」
誘われても、不意打ちできるチャンスだと思って、誘いはのる
「領主様は、どの様な馬が好みなのですか?」
【誘惑】しつつ聞きます
連携可
カドレクス・フェニカルス
さてさて、出てくるモンは如何なる暴れ馬やら。
まぁ、注目されはせんだろうが最低限に作法は守っておくとしよう。下手に目をつけられても適わん
入賞者の後見、あるいは支援者として潜入した後は何食わぬ顔で歩くか、【使い魔使役】で小動物を使って捜し物だ
最優先で屋敷見取り図、あとは退路やら隠し部屋やら探っておこう。発見出来た場合は【書物解読】【スーパーGPS】でそれらがより上手くいくことを期待もしよう
【パラドクス通信】にて直接淫魔と対峙した仲間らの会話を共有するのも忘れずに、だな
極めて個人的な恨みになるが儲けた以上に酒場に散財する羽目になった。
持ち帰ったとて意味はないが、それはそれというやつだ。
●じゃじゃ馬
「フルーティアカップの上位入賞者、時音様と穣様。ご友人のヴァイスハイト様とカドクレス様ですね」
日が沈んだ頃、領主の屋敷へとやってきたディアボロス達。
「いや、俺はカドレクスだが」
名前を間違われたカドレクス・フェニカルス(ベドグレインの魔人・g03110)が一瞥すると、招待状を確認していた衛兵は震え上がった。
「も、申し訳ありません! 大切なお客様の名前を間違うなど……」
「あーいいっていいって」
手をヒラヒラと振り、気にしていないという素振りを見せるカドレクス。思わずツッコミを入れてしまったが、下手に騒ぎを起こして悪目立ちはしたくなかった。口調も酔いどれから情報収集したときより、やや大人しめにしているようだ。
「本当にすみません、気を付けます……」
「で、通っていいんだな?」
「どうぞ!」
カドレクス達は平謝りする衛兵を横目に屋敷へと入っていく。
「んじゃ、対話はそっちに任せて俺は適当にメシでもつまんでるわ」
「領主に挨拶していかないアル?」
中々・時音(自称美貌の破軍拳士・g03098)の顔はバッチリとメイクされていた。まさか自分が上位入賞するとは思ってもおらず、慌てて入浴と化粧をこなしたらしい。
「ああ。俺が行ってもボロ出そうだしな。ま、話はちゃんと聞いてっからよ」
カドレクスは自らの耳の後ろをトントンと指で軽く叩く。
その視線の先ではヴァイスハイト・エーレンフリート(死を恐れぬ魔術師・g00112)が頷いている。パラドクス通信でどのような会話をされているのか把握しつつ、自らは屋敷の脱出経路および後から突入してくるであろうディアボロス達の進路を確保しておく心づもりだった。
カドレクスと別れた3人はそのまま大広間へと歩を進める。
大広間は吹き抜けになっており、奥には領主フルーティアの巨大な肖像画が架けられている。管弦楽団にピアノを加えた優雅なクラシック音楽の演奏。立食パーティーで、それぞれの丸テーブルに3~4人の招待客がついて歓談しているようだった。
「ううぅ、緊張するアル……美貌の破軍拳士が淫魔のもとへ向かうって、お子様お断り展開しか想像できないアル……」
目の当たりにした社交界、ハイソサエティの香りは辺りにただよう芳醇な葡萄の香りでもある。時音はその雰囲気に酔ってしまいそうだと思った。
「まあまあ、大勢の客の前ではさすがに領主も蛮行を働こうとは思わないでしょう」
葛葉・穣(まだ見ぬ母の子守唄・g02274)は頭を巡らせ、ホールを確認する。
標的と思われるフルーティアはすぐに見つかった。見麗しき艶姿は華やかな晩餐会の中でもひときわ妖しげな輝きを放っており、可憐な花にたかる虫のように、取り入ろうとする男女たちがまとわりついていた。
「まあ……あなた達が入賞者ね」
フルーティアもすぐにディアボロス達を認め、取り巻きを手で制して歩み寄ってくる。
「領主様、このたびはお招きいただき光栄です」
「光栄です、領主様」
淀みなくすらすらと感謝の辞を述べる穣に時音が続く。
「いえいえ……素晴らしい芸術を見せていただいて、こちらこそ感謝いたしますわ」
フルーティアの瞳は二人のうち、穣へと強く向けられていた。どうやら時音の心配は杞憂なようで、彼女の好みは穣の方らしい。
「贅と趣向を凝らしたひと時の宴、是非頼んでくださいな」
ホールに鳴り響いていたクラシック音楽がピークを迎える。激しいピアノの連弾に合わせて、フルーティアはディアボロス達だけに聞こえるほどの声量で囁いた。
「最期の晩餐になるでしょうから」
「……!!」
全休符。会場が静まり返る。
正体を看過されている。拍手と共に演奏が再開されるまでの間、穣達は何も口にできなかった。予め準備してきた美辞麗句も先手を打たれては意味をなさない。
「……この様な素晴らしい晩餐会へ私の様な者も招待していただき、ありがとうございます」
それでも口火を切ったのはヴァイスハイトだ。失礼に当たらぬように前もって考えてきた口上だったが、今では言外にディアボロスへの招待を問う質問にもなる。
「いいえ。間近で見て確信いたしましたわ。あなた方は招くに値する方々だと」
クロノヴェーダからすれば、特別に注意を払って見ればディアボロスと一般人の見分けは着くということか。
更なる情報を引き出すべくヴァイスハイトは会話を続ける。
「失礼ですが、領主様は馬がお好きなのですか? この様なコンテストを催すのですから」
「そうですね。馬というよりも……騎手が好きですね。上下関係を示し、締め付け、征服して乗りこなす……まるで平民と為政者のようじゃありませんか」
慇懃無礼な返答。その考え方をより知っておきたい。穣は危険を承知で、一歩懐へと足を踏み入れる。
「貴女が命じれば、人間なら誰でも己をなげうつはず。それだけの器を持ちながら……なぜ、一介の領主に留まっておられるのです?」
穣の瞳がフルーティアの瞳をじっと見つめる。フルーティアは踏み込んだ問いにも余裕の態度を崩すことはなかった。
「まあ、大胆な事を仰いますのね。私に皇帝の寝首を掻け、と?」
「貴女ほどの方でしたら、欧州全土を手にしても不思議はない気がしますが」
「そうね……欲しいわ。地位も名誉も金も命も、全部」
フルーティアの艶めかしい舌が唇をぺろりと舐め上げる。
「でもね、いらないの。義務も責任も苦労も戦も、全部」
その瞳が煌々と光り始める。
「私はあくまで馬……私を御する騎手はあのお方……あなた達も私に乗ってみる?」
フルーティアは踵を返す。ヒップラインが浮き出る薄手のドレス。尻を左右に振りながら、ディアボロス達を案内するように歩き始めた。
「乗りこなせるなら……ふふっ、鞍替えしてあげてもいいわよ?」
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【エアライド】がLV2になった!
【現の夢】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV2になった!
無堂・理央
コンテストで無事勝てたし、後は領主を討って尻尾巻いて逃げるだけだね。
淫魔と会話したい人達が話終ってから戦闘開始。
なんだけど、ボク名指しでお呼び出しなら戦闘前にちゃんと応えないとね。
どういう形で戦闘開始になるにしても、淫魔には伝えておこう。
「昔のように馬達と駆けれるコンテストをありがとう」
そして無双馬『クロフサ』を召喚。
「そして、その昔と同じ明日を取り戻す一歩として貴女を討たせてもらうよ!」
クロフサに騎乗し、刺突剣と妖刀で斬り込んでは【一撃離脱】で離れてまた斬り込むとクロフサの機動力を存分に生かし戦い方をするよ。
敵が放つ音の弾丸も戦場を駆け巡れば被弾率も大きく下げれるって考えてるよ。
●VSフルーティア1 もうひとつの馬術大会
「待ってたよ。全く、広い部屋だね。おかげであの子を呼び出しても問題なく戦えそうだ」
フルーティアの私室。そこではすでに無堂・理央(人間のカースブレイド・g00846)が待ち構えていた。
「あら、優勝者のお嬢さんじゃない。悪い子ね、呼ばれる前から居座るなんて」
フルーティアは動じることなく、理央へと対峙する。
「ま、そっちの思惑は知らないけど……昔のように馬達と駆けれるコンテストをありがとう」
感謝の言葉と共に理央は無双馬クロフサを召喚し、騎乗する。
自らを乗りこなす騎手を探すために大会を開いたフルーティア。
馬と自然を駆けるために大会に参加した理央。
二人の立場は対極であり、だからこそある意味では相性が合っていた。
「そして、その昔と同じ明日を取り戻す一歩として貴女を討たせてもらうよ!」
同時に動く。理央は刺突剣と妖刀の二刀流。防御を顧みず一撃離脱の単騎駆け。
フルーティアは身をよじって回避を試みる。だが豊かな胸が仇となり、その胸元に一条の傷が刻まれる。
「ッ!」
フルーティアは声を上げない。その代わりに音を鳴らす。
いつの間にか手にしていた横笛、リッププレートにキスをして艶めかしい吐息を送り込む。
「ッ……!」
ハーフパス。足を交差するようなステップを踏み、理央から距離を取りながら舞踏曲を奏でて音の弾丸を発射する。
そこで理央は音よりも先にクロフサを動かした。
ハーフピルエット。その場で後ろ脚を使い小さく旋回して向き直るクロフサ。理央の身体も回り、心臓を狙った一撃は二の腕に着弾する。
馬上の理央とフルーティアの視線がぶつかる。
その攻防はさながら、もうひとつの馬術大会のようであった。
成功🔵🔵🔴
効果1【スーパーGPS】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
加奈氏・コウキ
音の弾丸を避けながら、妖刀を使った神蝕呪刃の一撃を見舞う方針。
敵のトリッキーであろう動きを見極め、弾丸を回避しながら、隙を突いて攻撃していくイメージです。
女だろうが、クロノヴェーダは全て殺す。
その首、貰い受ける。
クロノヴェーダに強い憎しみを抱き、全て滅ぼすという強い意志を持って、毎回依頼に参加しています。
その一方で、人間は絶対に守る。
これ以上クロノヴェーダの犠牲になる人間を見たくない。
そういう思いも抱いています。
途中参戦ですが、希望としては、戦場には窓ガラスを割って飛び込んできて参加、などの描写で参加できるといいかなと思いました。
無堂・理央
最初から互いにうまく決定打を避けてきたけど、ちょっと傷が増えてきちゃったかな?
けど、戦うのはボクだけじゃないし、皆で押し切っちゃえばいいからね!
葛葉さんの想いは判らなくは無いけど、今のボクは全力で淫魔を討ちに行く。
無双馬『クロフサ』を駆って、部屋中を駆け巡りながら刺突剣と妖刀の二刀流で斬り込んでは【一撃離脱】で離れての機動戦!
ただ、いつまでも機動戦にはせず、勝負所は踏み込んで近距離戦!
ボクとクロフサのの連携攻撃、捌ききれるかな?
乗りこなす云々の話、ボクは嫌いだね。
騎手は導いて馬の力を引き出す。
馬は騎手の導きに応えて全力で走る。
共に駆けるのが馬と騎手、どっちが上とかじゃない!
それは人と人も同じ!
カドレクス・フェニカルス
乗り換えねェ……
アンタのトモは魅力的だと思うがね、俺の答えはこうだ。
"調子に乗んな"
【戦闘】
POW、SPDの反撃にはそれぞれ蹂躪徹甲弾、幻創光撃を使用
夜曲には轟音を、舞曲には連弾を。
杖でいなし、本で弾き、弾雨を霰の如く届けよう。
生憎と騎乗において俺は天才ではないが、こちらの扱いであれば後塵を拝するつもりは更々ねェよ。
個人的に言えばアンタのことは全く嫌いじゃないぜ、原因がその偏執的気質であろうとな。
ただまァ……言うことがあるとすれば、そうだな。
勝つ気が無くて勝たない馬の末路なんざ、アンタが一番よく知ってんだろう?
他参加者との連携・協力・アドリブ・台詞アレンジ等自由にどうぞ
●VSフルーティア2 じゃじゃ馬の最期
月明かりを受けて色とりどりの光を送り込んでいたステンドグラスが、粉々に砕け散った。
「クロノヴェーダを発見。殲滅する」
加奈氏・コウキ(妖一刀流皆伝・g04391)だ。漆黒の双眸と妖刀をフルーティアへと突きつける。
「こんの馬鹿野郎、せっかくこっそり手引きしてやったのに派手にやってくれやがって」
憎まれ口を叩くカドレクス・フェニカルス(ベドグレインの魔人・g03110)だが、言葉に反して表情は愉快気だ。アクシデントを楽しんでいるかのようだった。
「警護が来る前に速攻で倒すぜ?」
「わかっている」
コウキの持つ妖刀からおどろおどろしい、目にも見える呪詛がにじみ出る。
「その首、貰い受ける」
神蝕呪刃。神をも蝕む呪いの刃でフルーティアへと斬りかかる。
一撃必殺、首狩りの横薙ぎ。
フルーティアは後ろへと跳ぶ。それでも避けきれず、鮮血が舞う。
「……いいじゃない、ゾクゾクするわ」
胸元を横一文字に切り裂かれ、扇情的なドレスを血に染めてフルーティアは手近にあったカーテンへと寄り掛かった。
そのまま豪奢なカーテンを破り捨てる。その先には、死体が山のように折り重なっていた。
「貴様……!」
それまで彼女の毒牙にかかった、哀れな騎手や町人の成れの果て。精気を奪われて骨と皮だけになった姿を見てコウキの中の殺意が膨れ上がる。
「落ち着け、これもアイツの『演奏』だ」
カドレクスはその瞳でフルーティアの行動を見抜いていた。悪意や殺意を増幅させ、呪いで胸の痛みを増幅させる攻撃。
「フフッ、そっちの彼はクールね。熱い激情を冷たく抑え込んでる……嫌いじゃないわ」
「ふぅ、確かにアンタのトモは俺も魅力的だとは思うがね」
砕かれたステンドグラスから、強風が吹きこんでくる。
「俺の答えはこれだ」
いや、ただの強風ではない。魔力の混じった砂嵐。
「調子に乗んな」
一陣の風に乗ってカドレクスが加速する。その手には砂嵐と魔力を凝縮したことで錬成した一振りの刀剣。
「ッ!」
フルーティアは横笛をかざし、刀剣の一撃を受けようとする。
「勝つ気が無くて、勝たない馬の末路なんざ、アンタが一番よく知ってんだろう?」
目標無き怠惰な生き様。進歩を亡くした退廃の街。
それを否定するように、黒い刀身は横笛に接触する瞬間にまた砂へと姿を変えた。
「なッ
……!?」
刃のない剣は横笛をすり抜けた後再び顕現し、フルーティアの首筋を切り裂く。
全身全霊の一撃で頸動脈が切り裂かれ、血の華が咲く。常人ならば致命傷、だがフルーティアは淫魔だった。
自らの血に汚れた横笛に口を付け、音楽を奏でる。それは夜を想うノクチュルヌ。荒々しい戦いの場に不釣り合いな、ロマンティックな旋律。
不快極まるメロディに、カドレクスの額にも脂汗が滲む。
演奏に蹄の音が割り込んだ。勝負所を見極めた無堂・理央(人間のカースブレイド・g00846)が愛馬クロフサに乗って接近戦を仕掛けたのだ。
「乗りこなす云々の話……ボクは嫌いだね」
パラドクス通信で聞いた晩餐会でのやりとり。
その場にいたらぶつけてやりたかった言葉を、今この場で伝えてやる。
「騎手は導いて馬の力を引き出す。馬は騎手の導きに応えて全力で走る。共に駆けるのが馬と騎手、どっちが上とかじゃない!」
クロフサがフルーティアの耳へ噛みつこうとする。
食いちぎられてはたまらない。フルーティアは咄嗟に滑り込み、クロフサの腹の下から音の銃弾で撃ち抜こうとした。
「それは人と人も同じ!」
理央はフルーティアの行動を予測していた。クロフサの鞍上から倒れこむように自ら落馬する。
肩から落ちながら、馬上槍をクロフサの横、腹の下から通すように突きだしていた。
「あ、ぐうッ!!」
両肩を槍に貫かれて苦痛の悲鳴を上げる。更に攻撃は続く。
骨の砕ける音。クロフサの脚、全体重がフルーティアの足に乗っていた。
理央と反対側から転がるようにして、クロフサの下から脱出するフルーティア。人馬一体の攻撃に血と荒い息を吐くのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【腐食】LV1が発生!
【スーパーGPS】がLV3になった!
【土壌改良】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV3になった!
【ロストエナジー】がLV2になった!
クリスタ・コルトハード
おやおや、とんだ暴れ馬ですね、フルーティア様
戦闘が始まったのであれば、会場に乗り込んで参戦しましょう
より優れた騎手をご所望の様子
ならば俺は徒手にてお相手致します
フルーティア様の演奏に合わせた武術舞踏にお付き合いください
こうして演奏の中を舞いながら戦うと、さながらカポエイラですね
回転による移動と蹴り技主体でフルーティア様を巻き込んでいきましょう
奏でる音ひとつひとつが驚異ですが
俺も滾るのですよ、死合の場にいると
「おやおや、とんだ暴れ馬ですね、フルーティア様」
息をつく暇は与えない。そこに立ちはだかったのはクリスタ・コルトハード(森羅番長・g00039)だった。
「より優れた騎手をご所望の様子ですが、生憎俺は紳士ではありません故……」
クリスタの足が軽く空気を撫でる。
「徒手にてお相手致します」
生み出された暴風がフルーティアの流れる血を吹き飛ばした。
その細い足にどれほどの力が蓄えられているのか。異常な筋密度から繰り出される怪力の一撃にフルーティアの顔が青く染まる。
力では敵わない。そう悟ったフルーティアは快楽でクリスタを殴ろうとする。
痛みに耐えられても、快楽に耐えられる者は少ない。そう考えて、アップテンポなケルト音楽を奏でようとした。
だが。
「はいっ」
軽い掛け声と共に繰り出されたクリスタのハイキックが、フルーティアの横笛と喉笛を同時に粉砕する。
「ヒュゥッ……」
その勢いを止めぬまま、身体を回転させての回し蹴り。フルーティアの身体が吹き飛び、死体の山、その一番上に積み重ねられる。
フルーティアはもはや動かない。自らが命を奪った人々と共に、その場を墓標とした。
「……じゃじゃ馬の最期も、あっけないものですね」
クリスタは血に濡れた足を一振りすると、淡々と呟く。声を失ったフルーティアは、遺言さえ残さずに逝ってしまった。そんな自分勝手さも、彼女を象徴しているのかもしれない。
「……行きましょうか。ちょうどおあつらえ向きに窓が空きましたし」
ディアボロス達はコウキが空けた穴から脱出していく。死馬の骨は、退廃の街にただ在り続けるのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!