新宿島のクリスマスパーティ

 第一次東京奪還戦に勝利した事で、新宿島の人達は、大きく盛り上がっています。
 そして、クリスマス直前の勝利を讃え、祝う為、盛大なクリスマスパーティを行おうと提案してくれたようです。
 この新宿の人々の心意気に応えようと、時先案内人たちが、様々なクリスマスパーティを企画しているようです。
 様々な趣向をこらしたクリスマスパーティに参加して、素晴らしい聖夜を過ごしてみましょう。

 新宿島の住民達は、時先案内人と共に、ディアボロスを楽しませる為のパーティの準備を手伝ってくれています。
 彼らは自分が楽しむのでは無く、ディアボロスを楽しませる事を希望してくれましたので、彼らの心意気を無駄にしないように、全力で楽しみましょう。

 その上で、新宿島の人達を楽しませる余興をするのも良いかもしれません。

 このシナリオはクリスマスパーティを扱う2章シナリオです。

サンタクロースになりたくて(作者 棟方ろか
20


#最終人類史(新宿島)  #新宿島のクリスマスパーティ  #クリスマス2021 


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 燈りがひとつ色で街を塗るたび、人々は胸をざわつかせる。
 寒気そのものはあまり歓迎したくなかったが、寒くなるにつれ馳せる想いがある。旨味を蓄えた大地や海の恵みを想像しては、あったかい部屋で味わいたいと、指先をさすり合わせながら家路を急ぐだろう。
 けれど道中、寒さで沈みつつあった目線をふと上げてみれば、店先では電飾たちが歌い、純白の衣とルビーのような苺で飾ったケーキたちが手招く。香ばしいにおいを辿れば、チキンを照り輝かせている最中の職人が、通り掛かった人へ笑顔を傾けてくれた。
 こうして、温もりは屋内だけに留まらないのだと、目や耳で感じ取れるこの時期。
 激しい戦いを終えたディアボロスを迎え入れる街の様子は、寒さや疲れなどで重たくなりがちな足へ、少しずつ熱を分け与えていく。
「やあやあ戦友君! まさか道端で会えるとはね!」
 そんな風景の中で不意にかかった声。
 手繰り寄せてみれば、君へ手を振る木庭・国男(デーモンの魔創機士・g03330)の姿があった。新雪を思わせるコートに身を包んだ彼は、近づくや否や、片手を差し出す。
「受け取っておくれ」
 そこにあったのは一枚の招待状。
「親愛なる君へ、かわいいサンタクロースたちからのお誘いだよ」
 促されるまま開封してみると、子どものものと思しき文字が並んでいた。

 ――いつもたたかってくれるディアボロスさんへ。
 12月25日に、ありがとうの気もちをこめたクリスマスパーティをひらきます。
 かわいいおようふくをきて、あそびに来てください。
 おいしいごはんと、すてきなプレゼントをご用意して、おまちしています。
 それでは、クリスマスにお会いできるのを、たのしみにしています!
 ――新宿島のサンタクロース一同より。

 手紙を読み終えて瞬ぐ君へ、国男はンフフと堪え切れずに笑う。
「サンタクロース君たち、キラッキラした目で書いてくれたよ」
 パーティ会場は区内のホテル。大きなホールを貸し切って行うらしい。
 かわいいお洋服、とだけ記されたドレスコードについて君が国男へ尋ねてみると。
「君なりにおめかししてくれれば、サンタ君たちも喜ぶはずさ!」
 ニコニコと答えた彼は、その下も読んでくれるかい、と告げる。
 概要の下には『だいじなこと!』と色つきで書かれた文章があって。
「……当日までに、クリスマスプレゼントをお願いしておいてください?」
「一言一句違わず読み上げてくれたね! そーゆーことで、ここに書いておくれ」
 嬉しそうに話した国男が、君へタブレットとペンを手渡した。
「欲しいものはサンタさんにお願いするのが、現代日本のクリスマスだからね」
 プレゼントのお願いを聞くのは本来大人たちだが、今回は違う。
 ディアボロスのために、招待状を書いた『小さなサンタクロース』がプレゼントを用意してくれるのだと、国男は言う。
「といっても、小さなサンタクロースたちは、ディアボロスじゃあない」
 画面を見つめた君へと連ねる国男の言の葉は、いつになく穏やかだ。
「彼らにやれるコトは限られてる。でも気持ちに限界はないからね」
 白い息を浅く吐き出し、彼の睫毛がわずかに揺れる。
 しかし次の瞬間には、ふふんと得意げないつもの笑みを取り戻した。
「それにお助けサンタKKが彼らをフォローするよ、安心しておくれ!」
 宣言した国男は、君が『サンタクロースへのお願い』を記入し終わるのを待つ。
 だから君も、冷えきったタブレットとペンをきゅっと握り直した。

 小さなサンタクロースからの招待状。そして、欲しいもの。
 君の心に燈った願いは、はたして何色だろうか。

●小さなサンタたち
 燈りをひとつ会場へ飾るたび、子どもたちは胸をざわつかせる。
 あたたかなホールの壁を行き渡らせた折り紙のガーランドは、いびつな形の物も多いけれど、皆で一緒に作った想い出とともに飾られてある。秋の間に拾い集めていた木の実や枝のモビールも、ゆらゆらと楽しげだ。
「ママが帰ってきてくれたんだ」
 やさしい色のシチュー鍋を掻き回しながら、少女が告げる。ちらりと視線を外せば、調理の様子を見守る母の笑顔があった。それは間違いなく、つい先日まで失われていたもので。
「だからシチューにありがとうをいっぱい入れたの」
「ぼくも愛情を込めるよ。そのために練習してきたし」
 手の平でハンバーグの種をこねながら、少年もふくふくと頬をもたげた。
 こうして腹を満たす料理に挑む子もいれば、ふっくらしたスポンジケーキへ懸命に生クリームを着せていく子たちもいて。
「ううっ……生クリームうまく絞れないよお」
「苺、こんな感じでいいかな? もっと乗せる?」
 試行錯誤を繰り返しながら、かれらはクリスマスケーキを揃えていく。
 ひと塗りしたナパージュによって煌めく苺のショートケーキから、マイルドなチョコムースにくるまれたブッシュドノエルまで。見映えはちょっと拙くても、ケーキ屋もびっくりのラインナップだ。
 そのとき、バタンと突然ホールのドアが開く。
「ディアボロスさんへのプレゼント、パーティ会場にとうちゃーく!」
「到着~!」
 各家や作業スペースでコツコツと準備を進めていたプレゼントの山だ。
「えっと。きらきらした指輪、聖夜をとじこめたネックレス……」
「二人用のチーズケーキ……は、あっちで作ってるから大丈夫!」
 ほしいものリストとプレゼントとのにらめっこが始まった。
「サンタさんと記念撮影したい、かあ。くにおが撮ってくれるんだよね?」
「もっちろん!! 想い出の記録は僕に任せといてよっ」
 国男が胸を張れば、やったあ、と少年少女からはしゃぐ声が零れゆく。
「……おにーちゃんやおねーちゃん、来てくれるかなあ?」
 そわそわしてばかりの少女が、国男の袖をくいと引いた。
 一度はきょとんと瞬いた国男も、だぁいじょうぶ、と彼女へ微笑む。
「ディアボロスだって、サンタさんのことが大好きだからね!」


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
9
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【狐変身】
1
周囲が、ディアボロスが狐に変身できる世界に変わる。変身した狐は通常の狐の「効果LV倍」までの重量のものを運べるが、変身中はパラドクスは使用できない。
【現の夢】
1
周囲に眠りを誘う歌声が流れ、通常の生物は全て夢現の状態となり、直近の「効果LV×1時間」までの現実に起きた現実を夢だと思い込む。
【照明】
3
ディアボロスの周囲「効果LV×20m」の空間が昼と同じ明るさに変化する。壁などで隔てられた場所にも効果が発揮される。
【フライトドローン】
1
最高時速「効果LV×20km」で、人間大の生物1体を乗せて飛べるドローンが多数出現する。ディアボロスは、ドローンの1つに簡単な命令を出せる。
【勝利の凱歌】
2
周囲に、勇気を奮い起こす歌声が響き渡り、ディアボロスと一般人の心に勇気と希望が湧き上がる。効果LVが高ければ高い程、歌声は多くの人に届く。
【避難勧告】
2
周囲の危険な地域に、赤い光が明滅しサイレンが鳴り響く。範囲内の一般人は、その地域から脱出を始める。効果LVが高い程、避難が素早く完了する。
【プラチナチケット】
1
周囲の一般人が、ディアボロスを関係者であるかのように扱うようになる。効果LVが高い程、重要な関係者のように扱われる。
【エアライド】
1
周囲が、ディアボロスが、空中で効果LV回までジャンプできる世界に変わる。地形に関わらず最適な移動経路を見出す事ができる。
【トラップ生成】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の空間を、非殺傷性の罠が隠された罠地帯に変化させる。罠の種類は、自由に指定できる。
【活性治癒】
1
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【修復加速】
2
周囲が、破壊された建造物や物品の修復が容易に行える世界に変わる。修復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」する。
【植物活性】
2
周囲が、ディアボロスが指定した通常の植物が「効果LV×20倍」の速度で成長し、成長に光や水、栄養を必要としない世界に変わる。
【土壌改良】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の地面を、植物が育ちやすい土壌に変える。この変化はディアボロスが去った後も継続する。
【口福の伝道者】
1
周囲が、ディアボロスが食事を摂ると、同じ食事が食器と共に最大「効果LV×400人前」まで出現する世界に変わる。
【ハウスキーパー】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建物に守護霊を宿らせる。守護霊が宿った建物では、「効果LV日」の間、外部条件に関わらず快適に生活できる。
【アイテムポケット】
1
周囲が、ディアボロスが2m×2m×2mまでの物体を収納できる「小さなポケット」を、「効果LV個」だけ所持できる世界に変わる。

効果2

【能力値アップ】LV2 / 【命中アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV5 / 【ガードアップ】LV9 / 【反撃アップ】LV4 / 【アクティベイト】LV2 / 【ラストリベンジ】LV1 / 【先行率アップ】LV1 / 【ドレイン】LV2 / 【アヴォイド】LV1 / 【ダブル】LV1 / 【ロストエナジー】LV2

●マスターより

棟方ろか
 お世話になっております。棟方ろかです。
 ちいさなサンタさんたちからの、クリスマスプレゼントです!

①新宿島のクリスマス
 舞台はホテルのホール。サンタクロース姿の子どもたちが、そこで待っています。
 チキンにシチュー、ハンバーグ、ケーキやジンジャーブレッド……こうした料理も、大人に見守られながら子どもたちが主体となって用意しました。
 見映えは……お店で売っているものと比べたら、手作り感満載のもの。
 でもマズい物は無いので、安心して召し上がれ!
 クリスマスメニューを味わいながらサンタクロースとお話したり、プレゼントを貰ったりしましょう!
 時先案内人の木庭・国男もいますが、お声がかからない限りリプレイには登場しません。

※プレゼントについて
 皆様が「サンタクロースへお願いした」内容を元に、子どもたちが用意した贈り物です。
 プレイングにて、お願いの内容をご指定くださいませ。
 リプレイで小さなサンタクロースから贈られます。
 謎のお助けサンタKKなる人物が支援しているので、子どもだけではちょーっと難しそうなお願いも、何とかなります。ある程度なら。
 ただし、あくまで『サンタクロース』は一般人の子どもたち。
 準備難度の高いプレゼントは、別のものに代替する場合がございます。
 なお、アイテムの発行はございません。

②クリスマス・クライマックス!
 この選択肢でパーティ(当シナリオ)は終了となります。
 パーティのラストにしたいことがありましたら、どうぞ!
110

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


月宮・宵
トナカイ角のカチューシャと黒地に白い雪の結晶模様が入ったマフラーを巻いて(精一杯のかわいい格好)
頼んだプレゼントは橙色の鉱石片(砂の涙)をペンダントに加工して欲しい

招待状を受け取った時に国男へ橙色の鉱石片を預ける

サンタがどういうものなのかは話を聞いた後に調べて大体の感じで理解

たくさんの料理、美味しそうだな
飾り付けも調理も大変だっただろ、ありがとな

美味しそうな料理は一通り食べて作ってくれた子供たちに感想やお礼を
家庭の味は分からないが料理に込められた気持ちに心は暖かくなる

出来上がったプレゼントには形状などは気にせず、微笑んでお礼を言いたい

俺の大切な宝物なんだ。ありがとう

アドリブ歓迎


 滲む金色に今映るのは、誰でもなかった。
 これまで訪れた場所の佳景を、そして人情を、まなこへと焼き付けてきた月宮・宵(妖狐の王墓守護者・g03926)も今日ばかりはクリスマスにちなんだ装いでホテルのホールを訪れる。ドアを開けた瞬間に飛び込んで来た、無数の色彩と輝き。ぱっと吸い寄せられる小さなサンタクロースたちの視線。
 その総てを贅沢に浴びて、宵は淡いクリーム色のシチューを口へ運ぶようになっていた。料理の数々を前に、トナカイのカチューシャも彼の食事に沿って嬉しそうに揺れる。頬を膨れさせる風味も、喉を通る感触も、鼻を抜ける香りも、すべてが宵の胸をざわつかせた。
 シチューもハンバーグも、家庭の味と呼ばれるものだと聞いたことがある。
 こうして味わおうと未だに、家庭の味、というものは分からないが――それでも。
「……おいしい」
「よかった! あったまる? あったまった?」
 反応を気にかけていたサンタの一人が、宵の顔を覗き込んだ。
「おかげで寒さも吹き飛んだ。準備も大変だっただろ、ありがとな」
 身も心も温もりを得て、宵の双眸にも光の粒が映り込む。そこへ。
「「メリークリスマス!!」」
 あどけない笑顔と声が届けてくれた、小さな小さな箱。
 幼き目線のキラキラたちが溶けぬうちに、宵は熱帯びる指先でリボンを解き、頑張りが見て取れる包み紙を丁寧に開けていく。箱の蓋を開ければほら、そこには。
「……ペンダント」
「うんっ、きれいだったから、プレゼントご用意するのたのしかったの」
 にぱ、とサンタクロースが笑みを咲かせたから、宵もそっと微笑をかんばせへ乗せる。
 彼の手にあるのは『砂の涙』が変身を遂げた姿。朝露を象ったレジンに寝そべる砂の涙は、いつもと違った表情に思える。
 かの涙を友とし、歩んだ砂の冷たさをふと思い返し、夜色に白雪の結晶が降り止まぬマフラーへ、そっとペンダントを寄せてみる。
「……俺の大切な宝物なんだ。ありがとう」
 宵が礼を贈れば、小さなサンタたちが蓄えた真っ白なおヒゲも、ふかふかと嬉しげに動いた。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【狐変身】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!

姫乃・葵
※願い「お友達が欲しい」

おめかしはよくわかんないから
持ってる中で1番可愛いの着てきた!
裾に猫の肉球柄が描かれた青色のドレスワンピース
ねこちゃんだよー♪
持ち歩いてる黒猫のぬいぐるみや、スフィンクスのシロにもお洋服着せて

えへへ、かわいいサンタさんがいっぱいだぁ
プレゼントくーださい!
僕のおねがい? うーん、むずかしいかなぁ…
僕はとっても簡単だと思うな
だって、おともだち
君たちじゃダメなんて、僕書いてないよ?

ニコニコ笑顔で子供達と視線を合わせ

僕とおともだちになってほしいな
ディアボロスさんじゃなくって、あおちゃんって、呼んでほしいの
ダメかな?

もし代わりに用意してくれたものがあるなら
それも喜んでもらうね


 世界の多くをまだ知らぬ、空色の瞳。
 逸早くパーティ会場の様子を映したそこに、眩しい光彩が弾む。
 わあ、と零れた声をも掬っていく会場の喧騒が、姫乃・葵(青の純真・g01627)を招き入れた。彼の歩みに合わせてささやくドレスワンピースも、清らかな青で会場へ彩りを重ねていって。
「あっ、ねこさんだ!」
「そうだよ、ねこちゃんだよー♪」
 葵が裾をつまんでみせれば、そこで遊んでいた肉球柄もなんだか楽しげだ。一緒に招かれた黒猫のぬいぐるみとスフィンクスのシロも、小さなサンタに囲われてきょろきょろと辺りを忙しなく見回すばかり。
「えへへ、サンタさんがいっぱいだぁ」
 ふにゃりと笑みを綻ばせた葵は、キャンドルやサンタの置物たちが待つテーブルへ導かれながらも、会場内を認める。一等かわいい服でやってきた葵の眼に映るのは、カラフルなサンタクロースたち。
 クリスマスらしい装いのかれらは、サンタクロースというだけあって、かれらが次々と葵の視界をおいしいもので満たしていく。
「ディアボロスさん、どーぞ。おいしいケーキにタルトもあるよ!」
 そしてグラスへこども向けシャンパンが注がれたのをきっかけに、テーブルに寄り添うサンタたちから葵へ差し出されたのは、袋だ。
「えっと……はい、メリークリスマス、です」
「わあ、大きいね、ありがとう!」
 弾む心地で葵が紐解けば、ひょっこり顔を出したのはぬいぐるみたち。葵は連れてきた黒猫のぬいぐるみとかれらを並べ、そこで気づく。そわそわと目配せし合うサンタたちに。
 彼らのもどかしさに「ふふ」と浅く笑って、葵は手を伸ばした。
「僕とも、おともだちになってほしいな」
「! 私たちが……ディアボロスさんと?」
「うん!」
 花開く葵の笑顔につられて、周りの子たちの頬も上気する。
「あとね、ディアボロスさんじゃなくって、あおちゃんって、呼んでほしいの」
「あ、あおちゃん? ……あおちゃん」
「はい。あおちゃんだよ」
「あおちゃん、よろしくねっ」
 繰り返し名を呼ぶ子らも、それに頷く葵のことも、ぬいぐるみたちは優しい面差しで見守っていた。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【照明】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!

如月・莉緒
エラお姉ちゃん(g03253)と

エラお姉ちゃんに渡すプレゼントを小さなサンタさんたちと一緒に作りたい
頼んだプレゼントは『お花やリボンで作ったリース』
サンタさんたちと一緒にエラお姉ちゃんに渡す

お揃いの雪だるま風の格好
ボタン変わりの黒いボンボンが付いたチューブトップのワンピース、赤と緑のマフラー、小さなシルクハット

わー、飾り付けもお料理もすごーい!
サンタさんたち、どうもありがとう!
ね、エラお姉ちゃん、早速食べてみよ!

みんなでわいわいしながら料理もケーキもいっぱい食べて
後はサプライズ的に用意したプレゼントを渡す

びっくりした?
私と小さなサンタさんたちからエラお姉ちゃんへのプレゼントだよ♪

アドリブ歓迎


エラ・パーカー
妹の莉緒ちゃん(g04388)と一緒

サンタさんにお願いしたのは『お花やリボンで作ったリース』

お揃いの雪だるま風の格好
ボタン変わりの黒いボンボンが付いたチューブトップのワンピース、赤と緑のマフラー、小さなシルクハット

サンタさん達、お招きありがとう♪
ほんとに素敵な飾り付けなの!
んふふ、何から食べよっか?

みんなで美味しいお料理とお話の楽しいお時間を過ごすの♪
お願いしたプレゼントを莉緒ちゃんとサンタさん達がくれてビックリなの!

素敵なプレゼントをありがとう♪
ほんとに嬉しくて、顔が綻んじゃうの
みんなをハグしてもいいかな?


アドリブ歓迎


「わーっ、すごーい! クリスマスって感じだね!」
 キラリキラリとイルミネーションのように声を弾ませて、如月・莉緒(恋愛至上主義・g04388)が鮮やかなホールを見渡す。ふたつの愛らしい雪だるまが訪れたパーティ会場は、ふわふわおヒゲを揺らす小さなサンタや、銘々の服装をしたディアボロスで既に賑わっていた。それだけではない。
「ほんとに綺麗な飾り付けなの! お招きありがとね、サンタさん」
 エラ・パーカー(紫雲英の恋歌・g03253)の双眸に映るのは、この時節ならではの色彩だ。行き渡る折り紙のガーランド、金銀のオーナメントにモビール。五感を楽しませてくれるすべてを辿れば、いつしかエラ自身が宿す紅にも光の粒が鏤められていく。
 そしてテーブルでは、赤と緑のコントラストが大胆なポインセチアが、ふたりを明るく迎え入れてくれた。席に着けば食器に寄り添う木彫りのサンタと眼が合い、少し顔を外せば幼い視線の数々を集めていて。
「いらっしゃいディアボロスさん! かわいいおよーふく……いいな~!」
 サンタクロースたちの関心が向かう先は、雪だるまをイメージした莉緒とエラの装い。何せお揃いのチューブトップワンピ、クリスマスカラーを燈したマフラー、そして頭にちょこんと乗せたシルクハット。
 パーティらしさとクリスマスの香を纏う二人の姿は、少年少女にとって憧れの的となる。
「だよねだよね、せっかくのご招待だから、とびっきりかわいくしてきたよ! ありがとう!」
 莉緒が片目を瞑って微笑みかければ、わあぁ、とサンタたちから歓声があがった。
「すてきなおよーふくのディアボロスさんっ、おなかいっぱい食べてってくださいね」
「もちろん! ね、エラお姉ちゃん、早速食べてみよ!」
「んふふ、じゃあ何から食べよっか」
 迷う時間をも惜しみ、所狭しとテーブルに並んだものを眼で追った二人は、取り分けて貰った先から口へ運ぶ。
「「んん~っ」」
 頬張った直後、二人同時に声が出た。カスタードとホイップクリーム、二種の贅沢によって押し寄せる甘さに舌が蕩けていれば、そこへ甘酸っぱい苺がコロンとやってくる。飾りもクリームも形はぎこちないけれど、気持ちの篭った美味しさをエラたちへ確かに届けてくれて。
 こっちもおいしいよ、と口端をもたげて莉緒が薦めたスープを、エラも喉へ通す。するとケーキで冷えた喉が、幾らか安らぐのを感じた。
 そうして外気の寒さも忘れ、沢山の佳味を味わっていくうち、エラはふと自分に意識が集うのを感じる。いつの間にかエラを囲うようにして、莉緒とサンタたちが笑顔を並べていた。
 どうしたの、と首を傾げたところへ手渡されたのは、柔らかな包み。
「はいっ、エラお姉ちゃん。メリークリスマス!」
「わ、め、メリークリスマス……これって……?」
 瞬ぎながら包みを開けたエラの眼に飛び込んできたのは、冬から春の始めへかけての時間の流れを編み込んだ、花とリボンのリース。冬色の部分から辿っていけば、ぐるりと一周する頃には春を迎える。季節の経過を思わせる作りだ。
 これこそ、エラがサンタクロースたちと内緒で用意していた――サプライズプレゼントで。
「……びっくりした?」
 反応を確かめたくて顔を覗き込んだ莉緒に、真ん丸になっていたエラのまなこも優しさを湛え始める。
「ビックリなの。ねえ、みんなをハグしていいかな?」
 綻んだ顔を莉緒やサンタたちへと埋もれさせたくて、エラがぎゅうと両腕へ想いを込めた。
「本当に、本当に素敵なプレゼントありがとうなの。莉緒ちゃん、サンタさん!」
 弾けたエラの声音と笑みは、あまりにも眩しい。
 だからかぎゅっと抱き寄せられた莉緒もサンタも、嬉しそうな声を転がせていった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【避難勧告】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV2になった!

遠野・野茉莉
かれん(g01789)と参加します。

初めてのくりすます、ですね。
わくわくもしますし、かれんとお出掛けするのも初めてですからね。
年上らしく、精一杯えすこーとしたいと思っていますっ。
手を握って一緒にこの光景を楽しみたいですから。

くりすますぷれぜんとのお願い…。
私としてはこの催しだけで十分なぷれぜんとですけれど、それじゃいけないのですよね。
でしたら、小さなさんたさん達の笑顔でしょうか。
お料理を作ってくれている事は勿論嬉しいのですけれど、笑っているお姿が一番嬉しく思いますから。

最後にかれんに改めてお礼を伝えたいです。
私と出逢ってくれた事。それにお話しもしてくれる事。
かれん、またどこかに行きましょうね。


朝比奈・架恋
野茉莉さん(g05024)と参加します。

わっ、不思議な感覚なのです。
野茉莉さんと一緒にいられて幸せなのですけど、まるで異世界のように絢爛なこの世界が野茉莉さんをどこかに連れていってしまいそうで……
だから手を繋いじゃうのですっ♪
野茉莉さんにエスコートされながら、いつものように楽しく楽しく過ごすのです♪

子供たちからクリスマスプレゼントを貰えると聞きました…!!
こちらが渡したいくらいなのに…!

そうですね……
ではお花を。
私たち2人に似合うお花を選んで貰いましょう♪

野茉莉さんに「ありがとう」としっかりと伝えます。
生まれてきてくれたこと、私と出会ってくれたこと、その他にもいっぱい。
全部全部込めて伝えます。


 はじめての想い出だからこそ、紡ぐひとときを愛おしむように指へ添える。
 その手を繋げば、遠野・野茉莉(蒼白月花・g05024)と朝比奈・架恋(駄菓子屋の少女・g01789)の面差しを彩る喜びや楽しさが、ひときわ大きくなっていく。野茉莉が手を引いてくれるから、導かれるまま架恋も安心して席へついた。
 間もなく二人の眼前へ広がったのは、少し不格好なケーキに、大きさがまちまちなハンバーグ。シチューやスープの湯気も、二人に味わってもらうときを今か今かと待っている。だから磨き上げられた銀のスプーンやフォークへ美味を塗りたくりつつ、ふたりで過ごすクリスマスの時間を満喫した。
「ディアボロスさん、メリークリスマス、はいどーぞ!」
 しばらくしてから、サンタクロースから二人へ差し出された、赤い袋。
 期待を指先に刷いて架恋がリボンを解いてみると、スワッグが顔を覗かせた。シルバーリーフの白妙菊が柔らかな葉でさらさらと囁けば、白みの強い愛らしいカランコエたちはくすくすと咲う。
「おねーちゃんたちのために、ドライフラワーにしたんだよ」
「だよ!」
 にこにこと嬉々とした顔を並べる幼いサンタたちを前に、二人の頬も気付けば緩んでいて。
 小さなサンタたちからのプレゼントを手にして、架恋の声色も鮮やかさを増す。
「こちらから渡したいぐらいに、すてきな贈り物です……!」
「よかったぁ!」
 贈り物だけでなく、心を尽くしたおもてなしもしてくれたサンタクロースへ、今度は野茉莉がにこりと笑いかける。
「さんたさん。さんたさんも、楽しんでいますか?」
 白いおヒゲで隠れたサンタの口元は分からなかったが、その目はやさしい弧を描く。
「うん! ディアボロスさんのサンタになれて、うれしいしたのしーよ!」
「それはよかったのです。素敵なくりすますぷれぜんとを頂いちゃいましたねっ」
 ふふ、と野茉莉が吐息だけで笑んだところで、ふと架恋が睫毛を震わせた。
「……なんだか、不思議な感覚なのです」
 今日という一日、一緒に過ごせたことを架恋も幸せだと感じているのに。
「すべてが異世界のように絢爛でした。街も、このパーティ会場も」
 それこそ今そばにいる野茉莉が、この世界の何処かへ連れていかれそうなほどに。今だけしか見られないイルミネーションが手招きするからこそ、ここへ来る道中も、自然と足が光へ向かってしまっていた。そのたびに野茉莉が、架恋の手をきゅっと握ってくれるから――安心していたのもある。
 架恋が想いを馳せている間、腹が満たされつつある野茉莉の眼は、料理でなく架恋を映す機会が増えていく。
「……あのっ、かれんっ」
 思わず少しだけ身を乗り出して、野茉莉は頬を上気させながら口を開く。
「ありがとうございますっ」
「えっ、な、何がでしょう??」
 あまりに突然だったので、眼を真ん丸にした架恋が固まっていると。
「私と出逢ってくれました、お話もたくさんしてくれました」
 野茉莉が青を揺らめかせながら、これまでに得た喜びの欠片をひとつずつ繋げていく。
「だからありがとうと、それをお伝えしたくて」
「……野茉莉さん」
 ぱちりと瞬きをしてから、架恋は唇で気持ちを綴る。
「こちらこそ、ありがとうございます。生まれてきてくれて。私と出逢ってくれて」
 命を受けた瞬間も、歩んできた人生も違うけれど。だからこそこうして会えた『今』が、ふたりには一等特別に思えた。だから目線を重ねれば、互いに小さく笑ってしまう。
「ふふ、他にもいっぱい。いっぱいありすぎて、一言だときっと伝えきれませんね」
 架恋がそう口角をもたげたら、野茉莉も同時に頬をふくりと持ち上げる。
「でしたら、来年もまたどこかにお出かけしましょうね」
 眦を和らげた野茉莉に、もちろん、と架恋は大きく頷く。
 明日も、その次の日や新たな年も。心踊る想い出が築けることに、二人して今から胸が高鳴ってやまなかった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【植物活性】LV2が発生!
効果2【ガードアップ】LV2が発生!

伊狩・真琴
ふむ、プレゼントですか。
んー、あまり入手が困難なものは頼めないですし、
露骨に簡単で気を使わせたと思わせてしまっても駄目ですよね。

……香り袋とかいいですかね。怒りやすい性分なので、落ち着く香りのやつ。
手作りなら程々に手間もかかりますし、私も貰ったら嬉しいですし。

会場にはゆったりとしたニットのセーターにロングスカートで行きましょう。
食事は勧められたものを食べる感じでいいですかね。
どれがおすすめか子供たちに聞いてみましょうか。

……ふう、こうして穏やかな時間を過ごすと、結構心が荒んでたのを実感します。
休みもしっかりとらないと駄目ですね。

木庭さんも、このような場を用意して頂いてありがとうございました。


 朝陽も夕陽も宿したかのような双眸へ、伊狩・真琴(成鬼・g02897)は多くのサンタクロースたちを映す。はしゃぐ幼い声、咲き誇る笑顔たち。風景の光沢が冴えなくなる時期なのに、ここへ来るまでの道のりも会場同様、電飾やクリスマスカラーで鮮やかに輝いていたのを想起して。
(「だから此処にいる方々も、きらきらとして視えるのでしょうね」)
 ふと眼を細めた後、小さなサンタに紛れた大きめのサンタクロースへ、こそっと声をかける。
「木庭さんも、このような場をありがとうございました」
「いやいやー満喫して貰えるなら何よりだよ!」
 そうして国男に見送られ、くすんでいた心の色彩も磨かれる心地で真琴は席に着く。
「はいディアボロスさんっ、シチューと焼きたてパン、あとクリスマスチキンだよ!」
「こちらがおすすめの料理なのですね?」
「うん! 自信作っ」
 誇らしさと期待を込めて笑うサンタの一言を聞き、真琴は引き寄せられるように匙へ手を伸ばす。掬えば銀をそっと包む、淡い白。舌へ運べば、蕩ける甘さと濃厚なホワイトクリームの風味で咥内が満ちる。
 おいしいと呟けば、傍らでサンタの頬に朱が咲く。
「あっあのね、パンにぬるバターやジャムもいろいろあるの」
「ふふ、ありがたい助言を頂いてしまいましたね」
 サンタクロースの促しに首肯で応じた真琴は、そこでふと気付く。
 テーブルの近くで自分を見つめる、もう一人のサンタに。
 真琴が首を傾げるや、サンタの瞳は揺れた。
「およーふく、おしゃれ……」
 まろいフォルムを描くニットセーターと、足を優しく包むロングスカートは、冬に愛らしさを燈すワードローブ。幼い目線からは大人らしい装いなのだろう。サンタがあまりにも真っ直ぐ憧れを向けてきたから、真琴は小さく笑った。そこへ。
「サンタクロースからのおくりものです!」
 今にも歌い出しそうな調子でサンタから渡された、小振りの箱。
 お礼を告げてリボンや包装を解くと、蓋を開ける頃にふうわり鼻孔をくすぐったのは――菫の香り。可憐な菫の甘さは、精神を落ち着かせるとも言われるもので。ふう、と一息つき、届く香を体内へ取り込めば胸中も凪ぐ。
(「こうしていると、心が荒んでたのを実感します」)
 良い休日となったことを噛み締めるように、真琴は睫毛を伏せた。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【照明】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!

フェリシティ・マーノット
サンタさんのお誘いとあらば
いつでもどこでも居候(g03894)を連れて駆けつけるで。

お招きおおきに。
服装は白いニットのチュニックと綿パンやけど
かわいいドレスコードはOKやろか。
居候は完璧やろ。俺が選んだんやで?

子供らと色々話して遊ぼ。
ハロウィンの時の子や。
ママが帰ってきたんやて。良かったなあ。
俺らも頑張ったかいがあったわ。

シチューもハンバーグも温かい味や。
誰かが心を込めて作ってくれる料理は格別やからな。
ふぇ?作ってくれるん?
それは嬉しいに決まってるやん。今から楽しみや。

プレゼントは『黒いくまのぬいぐるみ』をお願いしたんや。
可愛えな。少し居候に似てるし。
ありがとうな。大事にするわ。

アドリブ歓迎


クレイ・ロックウェル
招待してくれてありがとう。
喜んで参上するとしよう。

家主(g03901)の選んでくれたセーターは
深緑地に大きくクマの絵が編みこまれている。
かわいい…か?
オマエの方は文句なしにかわいいと思う。自信を持て。
(服だけではないが)

ハロウィンの時の…それは良かった。父上もお元気だろうか。
子供たちの幸せな顔を見ると心が満たされるようだ。
料理もこれが幸せの味というものだろうな。

家主の料理からはいつも幸せをもらっている…
たまには俺も何か料理をした方が良いか?
了解した。あまり期待はするな。

プレゼントには『温かい手袋』をお願いした。
普段は革手袋を愛用しているが
冬だからな。
(手を繋ぐ時に温かいものが良い)

アドリブ歓迎


 街を彩るジングルベルに誘われ、フェリシティ・マーノット(ラココット・g03901)とクレイ・ロックウェル(アーベントロート・g03894)はパーティ会場へ足を運んだ。一歩踏み入れば、メリークリスマスとそこかしこからあどけない声があがる。小さなサンタクロースたちが二人を席へ導いてくれるから、ふふ、とフェリシティが小さく笑む。
「お招きおおきに。かわいらしいサンタさんやな」
「ディアボロスさんも、およーふくかわいい!」
 飴玉のように甘く艶めく視線たちが、二人の装いに惹かれた。
「お。ドレスコードこれでOKやったん?」
 ふんわりと淡雪めいたニットのチュニックを撫でたフェリシティに、サンタたちから頷きが返る。
「バッチリ! すごくかわいいっ」
「かわいくてあったかそう!」
「確かに、オマエの方は文句なしにかわいいと思う。自信を持て」
 クレイがさりげなくサンタたちと同調したところで、「ほーん?」とフェリシティが彼の顔を覗き込んだ。
「そういう居候も可愛さバッチリやで。なんせ俺が選んだんやから。なー?」
「「うん! とってもカワイイ!!」」
 フェリシティとサンタたちから誉め言葉を放られ、クレイの眉が戸惑いの片端を宿す。精悍な顔立ちの彼が纏う深緑の服には、大きくて愛らしいが編み込まれ、サンタクロースたちを見守ってくれている。そのクマの部分をクレイはつまみつつ、こう思う。
「これが……かわいい……か?」
 つまんだクマが、少しばかり難しげな顔になった気がした。
 そこへ駆け寄ってきたのは、小さなサンタクロースたち。
「メリークリスマス! サンタからのお届けものでーすっ」
 二人の手へ渡ったプレゼントも、今日に相応しい赤と緑で包まれている。
 フェリシティが袋からぬいぐるみを取り出している間に、クレイも厚めの手袋をじっと見つめた。試しに手を入れてみれば思いのほか柔らかく、伸縮性に優れているからか指も窮屈でない。手を結んで開いてと繰り返せば、より顕著だった――握りやすく、あたたかい。
 その傍では、本日何度目になるかもわからない響きを、フェリシティが吐息へ交える。
「可愛えな。少し居候に似てるし」
「……クマであるという点か? 色か? それともぬいぐるみという観点でか?」
 どこに着目してそう称されたのか気になりつつ、クレイは黒クマのぬいぐるみとにらめっこした。

 席に着いた二人の前にある、クリスマスケーキやシチューたち。
 不格好ながらも懸命に作られたと伝わってきて、フェリシティもクレイも目元を緩める。
「はい、ケーキ切り分けたよ、どーぞ」
 サンタクロース姿ではあるが、ハロウィンの時の少女であると二人にはすぐに分かった。
「久しぶりだな。父上もお元気だろうか」
 尋ねてみれば、少女の頬が喜びに上気する。
「うんっ、最近またたくさん笑ってくれてる」
 奪還した地区の状況は、まだ完全に戻ったわけではないけれど。
 帰ってきた日常の一端、帰ってくる日常への希望がもてる予感。
 そうしたものを覚えた少女の面差しは、晴れやかだ。
「俺らも頑張ったかいがあったわ。な?」
 口角をわずかにあげたクレイを、フェリシティがつつけば。
「ああ。本当に……よかった」
 一ピースのケーキを置いてくれた少女の表情を認め、クレイが呟く。えへへと笑った少女が次の料理を用意しに去ったところで、彼は楽しそうな湯気を昇らせたままのシチューを口へ運ぶ。何故だか胸が満たされる心地がした。
「……これが幸せの味というものだろうな」
 独り言に近いあえかさでクレイが呟く。そしてふと普段のことを想い、ぽつりと尋ねる。
「たまには俺も何か料理をした方が良いか?」
「ふぇ?」
 真ん丸のまなこでフェリシティが零す、気の抜けた声。
「作ってくれるん? 嬉しいけど、ええの?」
「……あまり期待はするな」
「そんなん言われても、今から楽しみになってまうわ。何せ……」
 ケーキへフォークを当て、フェリシティの双眸も弧を描く。
「誰かが心を込めて作ってくれる料理は、格別やから」
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【照明】がLV3になった!
【修復加速】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV3になった!
【能力値アップ】LV1が発生!

桜・姫恋
絡み・アドリブ歓迎

【ヨアケ】

『今日1日私達と目一杯遊ぶ』っていうのはお願いになるかしら?

格好はオフホワイトのタートルネックのセーターにロングスカートの組み合わせ。桜色のベレー帽を被っている。

可愛いサンタさんがたくさんね。会場ではリディルや人鳥、子供達とパーティーを楽しむ。
皆準備ありがとう♪どれも美味しそうね。(子供たちを抱きしめ)一緒に食べましょう?人鳥は何を言ってるのかしら?
(子供に差し出された苺は美味しくいただく)

リディルの服も素敵よ?

人鳥のこぼした言葉には気づかないフリしつつ、アイネリスに甘えなさいと背中をポンと。
気にしないで?
(私にはそういう顔ができるような記憶は何もないから)


眉立・人鳥
アドリブ・絡み歓迎
【ヨアケ】
戦争で新宿島が跳んだ時も、誰一人逃げなかったと聞いた
こいつらもそうだってのか……
だったら俺は、この小さな戦友達を絶対に護らなきゃならねェ

俺に言葉をくれねぇか
何でもいい、お前達の言葉さえあれば、俺は立ち上がれる

会場では姫恋やリディル、子供達と一緒に話したり、用意して貰った料理を味わったり楽しみ尽くすぜ
ピンクのお姉ちゃんに苺差し出してみな、めちゃくちゃ食うから

最後に俺も子供達に目線を合わせて撫でくり回す
ありがとうな。この日は一生の思い出だ

帰り際、子供達の後ろ姿に過去を重ねながらこぼします
大丈夫、忘れるはずはねェ、お前達の無念も怒りも……

バツが悪そうに悪ィ、何でもねェ!


リディル・ヴェント
【ヨアケ】
アタシもお願いしてみようかしら!

えっと
『手作りの写真立てが欲しいわ☆』
アタシの時代には写真が無いから、いなくなった仲間達の姿は記憶の中にしかないんだけど、仲間が見つかったら写真撮ってコレに飾るの!世界で1つしかない写真立てに世界で1枚だけの写真を飾る、超いいじゃない!
その時はまた、さんたさんにお願いするわ
『アタシ達の写真を撮ってください☆』ってね!

パーティーへはオシャレして行くわ!(ステシBU)
姫恋さんオシャレね!
みんなでちびっこサンタのパーティー楽しみましょ!
2人は何頼んだの?あらいいじゃない!

人鳥さんが何を言ったか聞こえなくて
「人鳥さん何か言った?」
っていつもの感じで聞いてる。


 射す光は彩り豊かに、強まる影は濃く静かに、『ヨアケの星』の三人を会場へと招き入れる。
 三人分の白い息も、外から隔絶された温もり溢れる場では、すっかり消え去った。そしてパーティの舞台に在ったのは、まだあどけなさを残す光の数々。サンタクロースたちが生み出す喧騒をBGMにして、リディル・ヴェント(ゲットレディ・g00550)はコートを脱ぐ。
「ここも、姫恋さんみたいなオシャレさんでいっぱいね」
 野の美を宿したかのような瞳で捉えた、サンタたちによるおもてなし。同じサンタ服でも種々の色や柄で個性を出しているかれらの姿を、眼に焼き付けていく。そんなリディルの様子を認め、桜・姫恋(苺姫・g03043)はくすりと笑んだ。
「ええ本当。素敵な服のリディルにも可愛いサンタさんにも、ときめいてばかりよ」
 先ほどまで冬の風に遊ばれていたベレー帽へ手を添え、姫恋もまた会場内を見渡す。
「装飾もきれいだけれど、サンタさんたちの愛らしさもきれいね」
「……つい先日の大戦とは、随分色合いに差があるな」
 町並みも、人々の纏う気配も。そう呟くのは眉立・人鳥(鳥好き兄ちゃん・g02854)だ。
 聖夜の雰囲気に浸された新宿島だが、あの日は緊迫と熱の混ざり合った空気だったに違いない。そう感じた人鳥は、小柄なサンタの集いを見つめる。
(「誰一人逃げなかったと聞いた。こいつらも、そうだってのか……」)
 メリークリスマスと口遊むかれらが。ハンドベルを鳴らし、料理やプレゼントを各テーブルへ届ける姿が。
 意識せず人鳥は引き結んだ唇を噛む。
(「だったら、俺は」)
 拳を握る人鳥の眼前へ、ふと差し出されたのは。
「はいっ、ディアボロスさんへのお届けものでーす!」
 小さなサンタクロース一同からの気持ち。
 ラッピングすらもやや不格好ながら、だからこそ幼き心を垣間見た気がして、リディルはくすぐったそうに頬をもたげて包みを開く。顔を出したのは、星の形をした砂が広がるフレームに貝殻をくっつけたフォトフレーム。貝殻が魅せるオーロラめいた艶も、やさしい淡色の砂たちも、まだ見ぬ写真を邪魔することの無い。
 わあ、とリディルの声音が弾んだのを聞き、サンタがふこふこと白ヒゲを揺らして笑む。
 ――見つかったら。仲間が見つかったら、きっと写真を撮ろう。
 リディルの胸裡で渦巻いていた、思い出への心がより傾く。
(「あの姿も表情も、記憶の中にしかないけど」)
 写真というものが存在していたなら、きっとこれでもかと撮り溜めていただろうと、リディルは吐息で微かに笑う。
「超いいじゃない、ありがとう! 写真を入れるのが楽しみよ」
 指の腹で撫でながら話したリディルが、絶えない笑顔を向ける小さなサンタたちへ、片目を瞑ってみせる。
「写真を撮ったその時はまた、さんたさんにお願いするわ」
「ぼくたちに?」
「ええ。アタシ達の写真を撮ってくださいってね」
 未来へ繋ぐ約束は、かれらの目許へ更なる喜びを刷く。
 うんっ、と元気な返答が返るその横では、別のサンタが人鳥と向き合っていた。
「えっと、おにーちゃんは……」
 確認するようなサンタたちの様相があまりにあどけなくて、人鳥も黙して『声』を待つ。
「あ。あのね」
 気恥ずかしげに移ろう幾つもの眼差しは、サンタ帽を直してすぐに人鳥を見上げる。
「大変でも、またあそんでね?」
「ああ」
「いっぱいいっぱい大変でも、またお話しようね?」
「勿論」
 幼いなりに考えての言なのだろう。照れを帯びつつ話すサンタたちから、人鳥も目線を外さない。
「ぼくたちだって、どんなとこでもおにーちゃんたちの帰り、待てるから」
 寄せた願いに応じるかれらへゆっくり頷く。
「……お前達の言葉さえあれば、俺は立ち上がれる。何度でも。何度だって」
 ぎゅうと握り締めた人鳥の拳にも、熱が篭る一方だ。
「ありがとうな。この日は一生の思い出だ」
 飾り気のないシンプルな響きだからこそ、サンタクロースたちの心にしかと届き、笑みを咲かせた。小柄なかれらと言葉交わす人鳥の後ろ、薄く眸を細めた姫恋も、ケーキを切り分けるサンタへ感謝を告げるのを忘れない。
 ありがとうに続けるのは、クリスマスメニューを見渡しての一声。
「これを皆が準備してくれたのね?」
「そうだよ、みんなでがんばったんだ」
「サンタからのおくりものだからね!」
 姫恋は居ても立ってもいられず、サンタたちを抱きしめて。
「ありがとう♪ どれも美味しそうね」
 そう続けたら、かれらの瞳の光も数を増した。
 サンタクロースたちの双眸を覗き込んで、まるで星空のようだと姫恋は唇へ喜びを乗せる。
「さ、一緒に食べて、目一杯遊びましょう?」
 囲うカラフルなサンタの輪を姫恋が手招けば、いよいよ食事の時間。
 だからこそっと人鳥は、幼いサンタへ耳打ちする。
「なあ、ピンクのお姉ちゃんに苺差し出してみな」
「え? どうして?」
「めちゃくちゃ食うから」
 つついた少年が姫恋の元へ向かうのを見届け、人鳥はおもてなしに勤しむ希望の子らと目の高さを合わせ、撫で回した。

「なんだか、たくさん貰っちゃった気がする」
 帰り際、そう呟いたリディルに姫恋も人鳥も迷わず頷く。
 後背にかかるのは、未だ衰えぬ会場の賑わいだ。
「……大丈夫、忘れるはずはねェ」
 名残惜しむのではなく、過ぎ去りし日々を大事に噛み締め、その熱を忘れぬようにと飲み込んで人鳥も独りごちる。
「お前達の無念も怒りも」
 小さな戦友達への、誓いめいた音。
「? 何か言った?」
 あまりにもか細くて、リディルの耳までは届かずに。
 きょとりと瞬ぐリディルをよそに、人鳥は何を言ってるのかしら、と姫恋の方は眉を押し上げる。
 濃くも深くもならない二者の反応で我に返り、人鳥は肩を竦めた。
「っ、悪ィ、何でもねェ!」
 言うや足早に歩き出してしまうから、どうしたのよ、とリディルも背を視線で辿る。
 軽やかな足取りで凍えた道の上を跳ねた姫恋は、離れかけの人鳥の背をポンと叩いて。
「気にしないで? でも、甘えられる時にちゃんと甘えておきなさい」
 多くを語らず、姫恋の言の葉を贈る。
 双眸の揺れを、人鳥にもリディルにも見せぬまま。
(「私には……」)
 そういう顔ができるような記憶は、何ひとつないから。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【現の夢】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
【修復加速】がLV2になった!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【先行率アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV2になった!

シオン・ラモール
【紫蝶】
レベッカのお洒落にどこか照れ臭く
サンタさんたち、ありがとう、とお辞儀

子供は、もともとはプレゼントをもらう側、なのに
分かるよ。おれも、年近いし。頑張ったんだなって

うん。あたたかい
おれたちが、みんなが頑張ったから守れたんだね
みんながカゾクみたいな気持ちだ
戦えるおれたちも、もっと頑張って
皆で、こんな時間をまた過ごせるようにしよう
あ、じゃあ、おれはチキンが食べたいな

え、えっと、おれは……レベッカと一緒に居れたらいいな、って……
だから、んん
レベッカとおそろいの、何か、欲しいな
良いかな?

おれの、大切……
……。うん。取り戻せると、いいな

その言葉は、レベッカを見つめながら。


レベッカ・ブルーゾイス
【紫蝶】
星穹彩のカクテルドレスをふぅわり
かわいらしいサンタさん方、お招きありがとう

ひとつひとつがやさしい薫り
お料理も、ツリーも、装飾も、
数多のちいさな手が、このあたたかな空間を創りあげたのね
誰かを想って懸命に紡ぎあげたのだと

ねえ、シオン…とてもあたたかいわね
このやさしい世界を守れたこと
こころでやわく、噛み締めて
折角のご招待
早速、パイシチューをいただけるかしら

シオン、貴方はなにをお願いしたの?
彼の願いを受け止めれば瞬く星の眸
ふふ…そんなこと、口にしてしまった時点で叶ってしまうわ
けれどちいさなサンタさんが頑張るお揃いはうれしいもの
わたしからは、そうね…
「シオンの大切を取り戻せますように」かしら


 どこか、照れ臭い。
 指先に篭る熱がむず痒くて、シオン・ラモール(紫石英の彷徨者・g03591)は会場へ到着する前から指を遊ばせていた。そんな彼の心境など露知らず、レベッカ・ブルーゾイス(嫉みの星魔女・g02252)は愛らしいサンタクロースたちの輪へ向け、歩みを進める。
 レベッカの歩がひとつ進むたび、わあ、とあがる歓声。きれい、かわいいと眼を輝かせるサンタたち。それもその筈。彼女が纏うカクテルドレスは、星をも呑み込むソラの色。ふうわり揺れれば会場にも、きらりきらりと星たちが鏤められていくようで。
「お招きありがとう、かわいらしいサンタさん」
 招待主である小さなサンタたちへ、星が瞬く合間に挨拶を届ける。
「すてきな、パーティ会場だ。おれたち、たくさん楽しむよ、ありがとう」
 シオンもゆっくりとお辞儀をして、サンタたちの案内で席に着いた。
 ツリーに飾られたボールたちの囁きが、今にも聞こえてきそうな距離にある。華やかなボールオーナメントだけでなく、きらびやかな星飾りまでもが、招待客の眼を楽しませた。一頻り装飾を見回したレベッカは、ふと睫毛を揺らす。
「なんだか、ひとつひとつがやさしい薫り」
 華やかな飾りもあるけれど。素朴な折り紙で作られたものだって、それぞれの色で世界を彩っている。
「数多のちいさな手が、このあたたかな空間を創りあげたのね」
「うん、きっと。だから、ここはいつまでも、あたたかい……のかも」
 レベッカの感じたものを知り、シオンも頷く。外はあんなに寒かったのに、とつい先ほどまで歩いてきた道の様子を思い起こそうとするも、既にシオンの意識はクリスマスパーティの温もりに抱かれていた。だからサンタたちを眺めてみる。
 誰も彼もが、笑顔を絶やさずにいて。
(「子どもって、プレゼントをもらう側、なのに」)
 きゅうと締め付けられる気がしたシオンは、胸へ手を添えた。
「あたたかい。街も、ここも。みんなも」
 かれらの頑張りは、想像でしかないけれど。
 少しばかり俯いたところで、シオンは先日の戦を思い出す。
「これまでも、あの日も。おれたちが、みんなが頑張ったから守れたんだね」
 友のように、カゾクのように、誰もが生きてきた過去が『今』に繋がっているのを実感して――戦える身にも、熱が入る。
「もっと頑張って……皆で、こんな時間をまた過ごせるようにしよう」
 凛としたシオンの一言を、レベッカは逃さず掬って瞼を落とす。そして温かなパイシチューを口へ運ぶのだ。やさしい世界に、淡い色彩で五感をくるんでくれる人々の心に、慈しみに似た心地を覚えながら。
「そういえばシオン、貴方はなにをお願いしたの?」
「えっ!」
 何の気なしにレベッカが尋ねると、シオンの肩が跳ねた。
「おれは……その……」
 大きな瞳があまりに右へ左へと彷徨うものだから、レベッカは微かに笑む。
 彼女の面差しを捉えたシオンが次の瞬間、声を搾り出す。
「レ、レベッカと一緒に居れたらいいな、って……思って」
 ぱちり。瞬いだレベッカの光彩で星が咲う。
「ふふ、そんなこと、口にしてしまった時点で叶ってしまうわ」
 あまりにレベッカが夜よりも深い静けさを湛え、星よりも輝かしく微笑したから、シオンの呼気が一瞬止まる。そこへ、高らかに奏でられたメリークリスマス。サンタクロースたちが、二人の席へ箱を届けに来たのだ。
 ひとつ深呼吸をして、シオンはとうとう手にしてしまった贈り物の包みを開ける。
「レベッカと、お揃いの……お願いしたんだ。ほら、これ」
 促されるままレベッカが箱を覗き込むと、そこには――湯呑がふたつ。でこぼこした表面が妙に手に馴染み、二人を象徴する紫のグラデーションもやさしい。思わずシオンもレベッカも、ふ、と微笑ましげに吐息で笑って。
「じゃあわたしからは、そうね……」
 くるりと会場や湯呑みを見やったのち。
「シオンの大切を取り戻せますように、かしら」
「おれの、大切……」
 彼女が燈した響きを、言葉のかたちを噛み締める。飲み込む。
 それは、目の前のクリスマス料理と違って味も香りも無いものだけれど。
 代わりに彼はしかとレベッカを眼差しに映したまま、こう告げる。
 取り戻せるといいな、と。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV3になった!

荒田・誠司
アドリブなど歓迎

【心情】
俺たちのためにパーティーを開いてくれるなんて有難いことだな
サンタさん達も楽しんでくれよ

【行動】
白いファーが裾についた赤い服の上から緑色のポンチョを着て
クリスマスカラーの姿で参加
温かみのある料理も有難くいただくよ
ケーキのラインナップも多くて驚くし手作りしてくれたんだなって嬉しくなる

願い事は「サンタさん達が折った折り紙」
特にジャンルは決めないから自由に作ってほしい
戦場に持っていけないが見るたびに色々と頑張れる気がする
貰った後は扱いやすい普通のドローンとかラジコンを即席で作って遊ぼうか


 真冬の発端に描かれる彩りは、どうしてこうも目映いのか。
 その光と色を辿りながらパーティ会場へ辿り着いた荒田・誠司(雑草・g00115)は、可愛らしい靴音を鳴らして駆け寄るサンタクロースたちに囲まれた。
「招待してくれてありがとな」
 小柄なかれらと目線が合うよう、少し屈んで誠司が告げれば。
「メリークリスマス、ディアボロスさん!」
「ようこそおにーちゃん! 待ってたよっ」
 次々とかかる声も、外の寒さに負けじと明るい。だからか、かれらの気分に引き上げられる心地で誠司も笑みを燈し、頷く。
(「この子たちもまた、眩しく思える存在だな」)
 改めて、これまで向き合ってきたものを思い起こしながら、誠司はかれらの導きに応えた。
「こっちこっち!」
「そんな急がなくても、時間はたっぷりあるぞ」
 言葉通りたっぷり堪能するつもりで来た誠司だが、彼の腕を引くサンタたちの興奮は冷めない。
「ごはんがさめないうちに!」
「お話もいっぱい聞きたいのっ」
「お話といえば、ドレスコードは大丈夫だよな?」
 確認する誠司に、囲うカラフルサンタクロースたちから、バッチリ、とサムズアップが返る。裾のファーをアクセントにしたクリスマスカラーの服とポンチョのフォルムは、招待状にあった『かわいい』に適しているだろう。しかし大人びて見える誠司の姿は、あどけないサンタたちから見ると、やはり大人そのもの。
 かわいい、かっこいい、と次々口にするかれらの眼差しには、憧憬の念が混じっている。
 そうして席に着けば、様々な表情を見せるケーキたちが誠司を出迎えた。誠司は時折まぶしげに眼を眇め、振る舞われた料理を口へ運んでいく。温もりも思いやりも取り入れるたび、反応を待ちわびたサンタたちの双眸も、嬉しそうに輝き出す。
「よいこのおにーちゃん、はい、プレゼント!」
 やがて誠司へと届けられたのは、幼いサンタ一行の手で生み出された折り鶴の束。連ねられた小振りの鶴たちは、綺麗なグラデーションで誠司の心へ、あたたかさを寄せ集める。
「……ありがとな。よし、腹ごなしにちょっとお兄さんと遊んでくれるか?」
 言いながら誠司が膝の上で広げたのは、小型のドローンだ。
「あそぶ? ぼくたちが、おにーちゃんと?」
 そわそわと首を傾ぐサンタたちへ、誠司はニッと笑って。
「一緒に愉しもうぜ、サンタさんたち」
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!

ノスリ・アスターゼイン
g01241/実

美味い
ありがとう

胸を温かくしてくれる料理が沢山
子供達の笑顔も素敵な贈り物だね

もう一つ
綴った願い事は『歌を教えて』

この世界の音楽を余り知らなくてね
クリスマスソング
さぁ
輪になって歌おう

燥いで背に乗る懐っこい子を負ぶって
ぐるっと回ったり――え、交代?
順番順番!
次々群がる子供達と遊びながら
歌を覚えたいな

染み渡るような優しい弦の調べ
実の演奏が加われば
いっそう
音も子供らも
嬉し気に弾んで跳ねて
いつの間にか大合唱

賑わいが空まで届いたなら
今度は流れ星が
夢を叶えてくれるかな

実の願いへ笑み咲かせ
応えの代わりに内緒話

それ
よく似合っている
今日は一段と可愛いじゃないの

ピアスにワンピース
愛らしい装いへ賛辞を


七森・実
g01118/ノスリくんと

耳朶にはとっときの紅い砂金水晶
淑やかなワンピースのおめかし

ほんとはあなたに見せるためだと
素直に出せない台詞は
温かなご馳走と一緒にぱくりと呑み込んで

──美味しい!人参もお星様にしてくれたの?

優しいサンタさんたちを撫でて、
お願いするのは聖夜に響く歌声
どうか私もご一緒させて

あどけなく澄んだ声、はしゃぐ声
やがて混ざる深く豊かな声に
寄り添うようヴァイオリンを奏でる

朗々と 清々と どこまでも 届け
音を響かすごとに世界を満たせ
あなたから
わたしから
この聖夜に輝かしい祝福を!

美しい音楽に満ち足りて
星空も私もきっとほろり光を零してしまう
もしも願いが叶うなら
……もう少しだけ、一緒にいてね


 つい先日までは虫声が繁っていた木々も、すっかり聖夜を報せるベルの音に変わっていた。足に任せて聖夜の街を巡るのも良いけれど。一つ所に滞在して楽しむ佳味も格別で、美味い、とノスリ・アスターゼイン(共喰い・g01118)は吐息に所感を交える。あわあわしい白雲を思わせるホイップクリームが、彼の咥内で溶けていったから。
 そして薄く緩めた眸で見渡せば、様々な色のサンタクロースたちが、ディアボロスとの触れ合いで笑みの花を咲かせていた。
「皆、笑っているね。素敵な贈り物だ」
「そうね。こんなにたくさん頂いちゃって、幸せで溢れ返りそう」
 まだまだ湯気を絶やさぬシチューをひと掬いし、七森・実(F・g01241)はふふと浅い息で笑う。彼女が笑うたび、紅い砂金水晶がきらきらと歌った。耳朶でふうふうと吹き掛ければ湯気が笑い、はくりと口へ運べば温もりが染み渡っていく。ドレスコードに寄せたワンピースで、黙って味わう様相は淑女(レディ)めいているけれど。
「っ、美味しい!」
 料理を味わった際に肩をぴこんと跳ねさせる実の姿は、どちらかといえば可憐な少女。
 その反応を見守るのはノスリと、そしておもてなしをしてくれたサンタクロースたちだ。
「ほんと? よかったぁ」
「人参もお星様にしてくれたの?」
 嬉しそうなサンタへ尋ねると、うんっ、と元気な声が響く。ちょっといびつなお星様も、崩れてしまった星の欠片も。すべてが愛おしくて、実はやさしいかれらをそっと撫でた。ありがとうと彼女が紡ぐ傍で、食事の休憩を挟もうと考えたノスリは席を立っていた。
 はしゃいでずれた帽子を直すサンタたちから、あれこれと言葉を投げ掛けられる度ノスリがうんうんと頷く。
「そうか、この世界にはそんな歌もあるんだ。なら……」
 幼い眼差しの数々から教わった音楽を、ノスリは瞬く間に総身へと行き渡らせて、手を差し出す。
「さぁ、輪になって歌おう。歌って踊るのは、楽しいよ」
 言うや口遊み、小柄なサンタをおぶってぐるりと回る。回転を止める時に踵を打ち鳴らせば、それも曲のひとつとなった。ノスリに集った小さな招待主たちは、歌の傍ら、彼に遊んでもらえる瞬間をそわそわと待つ。
 順番順番、とノスリが一声点せば、はやくはやくとせがむ音が返って――音を聞けば季節も知れる。さざめき笑う人声も寒さから篭る時期なのに、今この会場を賑わせているのは、妙に浮き立った心からくる朗笑。あどけなく澄んだかれらの灯火は強く、そして豊かな声で耳を満たしてくれるから、実も睫毛を震わす。
 なんて素敵なひとときなの。
 そう思うや彼女の手も、季節の音色に寄り添いヴァイオリンを奏で始めた。
 朗々と。清々と。どこまでも――届け。
 音を響かす毎に世界を満たせと、祈りよりも濃く、願いよりも深い情で綴る音色。
 パーティ会場をやさしく撫でていく弦の調べは、一等やさしい。だから聞いたノスリも、よし、と気合いを入れ直してサンタたちと一緒により多く、より高く弾んで歌う。軽やかな足運びが、実の連ねるメロディに沿い。流麗な音楽は、ノスリの挙動を包み込む。
 ――あなたから。わたしから。この聖夜に輝かしい祝福を!
 実が願った音も彩りのひとつとなり、賑わいへと溶ける。
 ホールから零れていった音楽たちもきっと、皆の楽しみを空へ届けるため昇っていくことだろう。聖夜に言祝ぐかれらの在り方は、いつしかかれら自身をも満ち足りた心地に浸していく。
 だからだろうか。実は淡い煌めきを宿した琥珀色の双眸から、ほろりと願いの粒を零す。どうしてなの、と考えたところで光はやまない。ゆえに彼女もヴァイオリンの雅やかな調べを控え、囁くことしかできずに。
「……もう少しだけ、一緒にいてね」
 ノスリへ傾けられた声。
 会場の賑やかさが渦巻く中、ノスリは口端をそっともたげて実へ耳打ちする。
「それ」
 一拍、まるで惜しむようなひとときを挟んで。
「よく似合っている。今日は一段と可愛いじゃないの」
 愛らしい装いへの賛辞は、どんな音や色よりも明瞭に実の耳へ届いた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】がLV3になった!
【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV3になった!

杏・紅花
ほろぶちゃん(g04272)と🎅

おめかし!
おばばが昔着てたレトロなワンピース(詳細お任せ)、ほろぶちゃんが選んでくれた白藍の硝子ピアス
見てみて、開けちゃった!

小さいサンタさんがお出迎えしてくれたら、可愛くてきゅんきゅんしちゃう
心尽くしの装飾にお料理、ちょっとイビツなものでも、ぜんぶうれしい

ねえねえ、今日にピッタリのおうたは何かな?
ほろぶちゃん、これ知ってる?
あたし知らないけど、一緒に歌お!
耳の記憶を頼りに歌うメロディ
ヘンテコでも、楽しい

あたしのサンタさんへのお願いは、ほろぶちゃんとお揃いの絵本
ハッピーエンドのやつがいーなっ

みんなが考えて選んでくれた絵本
ほろぶちゃんとひらく、新しい世界を見たい


海・ほろぶ
紅花(g00365)と

サンタの御招き、お呼ばれ
手に入る範囲でそれらしい格好にして、紅花と落ち合ったら、いざ

こんにちは、ちいさなサンタさんたち
……こういう時って屈むんだっけ……?
幼気な好意がこそばゆい

歌は詳しくはない、けど
街で聞いた事のあるやつかな
初めて聴く歌でも、聴いていれば途中からでも歌える筈
口遊むのは、多分、嫌いじゃない

プレゼントには紅花と揃いの絵本をお願いして
どんなかなー
ハッピーエンド、いいね
サンタさんたちのイチオシのやつ、よろしく

紅花やちいさなサンタさんの好きなもの、気に入ってるもの
それだけ魅力的なもの
自分でも好きになってみたい
絵本に触れる指は、そわそわとして
まだ見ぬ世界をひらきに


「ほろぶちゃん見てみて、開けちゃった!」
 杏・紅花(金蚕蠱・g00365)が耳朶をちょいと突き出してきた。ぱちりとひとつ瞬いだ海・ほろぶ(君の番だよ・g04272)は、まだまだ遠い朝陽の色を滲ませた瞳で、紅花の耳をじいと見る。
 小さく愛らしい耳たぶには、白藍きらめく硝子のピアスがついていて。
「ほんと、きれいに開いてるね」
「でしょでしょ、今日の服にもぴったり!」
 ふふんと得意げに鼻を鳴らした紅花が纏うのは、レトロさが魅力のハイウエストワンピース。少し歩くだけでバーガンディのフレアが揺れて花開き、『お嬢様』めいた雰囲気で紅花を彩る。ほろぶも真冬を宿した淡雪色のドレスワンピースで、彼女に並んで歩いていく。
 歩みのかたちはそれぞれ違うけれど、速度を揃えて会場へ入るその後ろ姿は、似通ったふたつの少女そのもの。
「「メリークリスマス!!」」
 小さなサンタクロースたちから歓迎を受け、紅花がぴょんと跳ね、ほろぶは僅かに眼を見開く。駆け寄ってきた子らに、ほろぶも少しだけ惑いつつ、目線の高さを合わせるべく、ぎこちなく屈んだ。途端にほろぶの視界を、満開の笑顔が埋め尽くす。
 幼気なそれが何だかこそばゆくて、ほろぶは口端を微かにもたげた。
「こんにちは、ちいさなサンタさんたち」
「こんにちはディアボロスさん!」
「いらっしゃい! きてくれてありがと!」
 ほろぶの挨拶をきっかけに、サンタたちが次々と言葉を連ねる。
 出迎えてくれたサンタたちの眼差しがあまりに眩しく、愛らしくて、紅花はきゅーんと締まる胸を思わず抑えた。
「みんな可愛いね、ほろぶちゃん」
 確認するように紅花が言えば、小さなサンタに囲まれていたほろぶも、少々の戸惑いを帯びてこくんと頷く。やがて「こっちだよ」とサンタたちが席へ導いてくれるから、道中で紅花はふと尋ねる。
「ねえねえ、今日にピッタリのおうたは何かな?」
「クリスマスのおうたはね、やっぱりこれ!」
 答えるやサンタたちが口吟しだすのは、真っ赤なお鼻を持つトナカイの歌。そして聖夜に鳴らすベルのハーモニーを教えてくれる歌。曲はどちらも明るく、ききながら紅花はほろぶの顔を覗き込んだ。
「いいおうただね! ほろぶちゃん、これ知ってる?」
 んー、と唸ったほろぶのまなこが、記憶を探ろうとくるくる動いだ。
「歌は詳しくはない、けど……街で聞いた事のあるやつかな」
 十二月の愛だ、ずっとと言っても過言ではないぐらい街中で流れていた音色だ。聴いていれば途中からでも歌えるはずだと、ほろぶはサンタクロースたちの口許をじいと見つめる。
「あたし知らないけど、一緒に歌お! ほろぶちゃんもいける??」
 やがてサンタたちの連ねた響きを頼りに、紅花が歌いだした。
 するとほろぶもついていくように、唇を震わせる。
 静かな世界も好ましいけれど、こうして弾む歌を口遊むのは――多分、嫌いじゃない。
「はいディアボロスさん、これプレゼントっ」
 合唱で会場を満たしながら席へ着けば、小さな手から包みを渡された。
 わ、と喜色を声に乗せた紅花と、ふふ、と吐息に期待を込めたほろぶ。
「楽しみだね、どんなかなー?」
 言いながらほろぶもワクワクを指先へ塗ってリボンを解いた。
 そこにあったのは、二冊の絵本。自分の部屋で寝ていたら、見知らぬ世界の森へと招かれ、見知らぬ動物たちとちょっとした冒険をする子どもの物語だ。
「これ、サンタさんたちのイチ押し?」
 ほろぶが尋ねてみると、まあるい顔がぎゅうと集まり出す。
「そ! あたしよく読んでもらったのっ」
「ぼくの好きなご本だよ!」
 かれらの答えを知り、そっか、とほろぶは頬をもたげた。
 同じテーブルを囲う紅花も、表紙を指で撫でつつ、声音へ興奮を点す。
「あたし初めて見るかも! でも好きな感じ」
 眦を和らげる紅花が気に入ったもの、そして小さなサンタさんの、好きなもの。
 ほろぶにとって絵本を開く理由は、それだけで充分だ。
 好きになってみたいと願うように、ほろぶの指も熱を含んで表紙に触れた。
 みんなが考えて選んでくれた絵本だからと、紅花は大事そうに絵本を一度抱きしめ、そしてこう告げる。
「ほろぶちゃんほろぶちゃん、いっしょにひらこ?」
 新しい世界を、いっしょに見たい。他の誰でもなく、ほろぶと。
 希望溢れる双眸で紅花が誘えば、ほろぶも迷わず睫毛を伏せて肯う。
「うん。まだ見ぬ世界、まだ見ぬ冒険を、いっしょに」
 ほろぶが次に瞼を押し上げた時にはもう、二人分の指が表紙をめくっていて。

 さあ、聖なる夜におでかけしよう。
 おめかしして、たくさんの光と色に見守られながら。
 まだ出会ったことのない時間(せかい)へ。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】がLV4になった!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV4になった!
【ガードアップ】がLV4になった!

鐘堂・棕櫚
【KB】計8人

キッチンカーで普段お喋りしている方々と
今日は可愛いサンタさんに会いに来ました
俺は地味めのセミフォーマルなジャケット姿で
お洒落を鑑賞する側に…あ、陽向さん有難うございます!
クリスマスカラーの双子さんとアロイスさん、会場に凄く馴染んでますね!
サキソメさんは大人の雰囲気が素敵ですし
フーベートさんはポニテも似合いますね
皆さん普段と印象が違ってて眼福です

サンタさんへのお願いは、好い匂いの花を
楽しく迎えたこの聖夜
香りと共に覚えていたいと思いまして
子供達へのお礼は骰さんと同じく屈んだ姿勢で

折角ですし皆で一枚、記念撮影しませんか?
得難い思い出を一つずつ重ねて行けるのが
何よりの贈り物になりそうです


鬼歯・骰
【KB】
ダークグレーのスーツに黒シャツ、ネイビーのネクタイ
俺は普段とそんな変わらねぇが
キッチンカーの前で集まってばっかの面々の
こういう格好の見るのはなんか変な感じがする
ツリガネとアロイスはこう見ると年上だったんだなって思う
璃央麗央は並ぶとクリスマスらしいし
サキソメはいつもよりお姉さんっぽい
フーベートも蝶ネクタイいいな
草間は似合ってるからそのまま着けてろよ

ちっこいサンタと話す時は
屈んで目線合わせ怖がらせないように
俺がお願いしたのはケーキ
お、上手く出来てんな
プレゼント有難うなサンタさん
甘いの好きだから有り難く貰っとく

いいんじゃないか記念撮影
仏頂面のまま同意返し
…この面子で写真撮るとか何げに初だな


アロイス・ヴァリアント
【KB】
キッチンカーの皆さんと
一緒にいれば楽しい気の良い方々です

元々フォーマル寄りないつもの服のオレンジを赤と緑の物に
店長に鬼歯さんを見れば、それで十分だった気がします
一応成人組ですし
璃央さん麗央さんはお揃いが映えて
フーベートさんに赤はよく似合います、プレゼントを期待されそうだ
咲初さんの装いも大人びて見えて素敵です
草間さんハナさんも洒落ていますね

僕は手作りの絵本をお願いしました
子供らしい出来映えについ微笑んで
ありがとう、素敵な絵にお話です
皆さんと見せ合う愛らしいサンタの贈物にいつもより表情も緩む
では、遠慮なく食事も頂きましょう…美味しい

写真…いいですね
僕は仏頂面ながら、楽しい時間を残せるように


咲初・るる
【KB】
キッチンカーの皆と

花刺繡が施された紺のワンピにショール
今日は特別な装いさ

成人組の姿に思わず
おー、かっこいい!
璃央と麗央はクリスマスカラーがとっても素敵
フーベートはいつもと違う髪型で新鮮だ

サンタさんにお願いしたのは
手作りの花のコサージュ
受け取ったならば自身の胸元に飾り
どう、似合う?
有難う。大切にするね

店長が受け取った花はどんなの?と興味津々
骰さんのケーキに美味しそう!と瞳煌めかせ
話が気になるアロイスさんの絵本に
珈琲時間を楽しませてくれそうな陽向さんのコースター
沢山のプレゼントに思わず笑顔

集合写真なんて店長~天才!
そうとなれば早速撮ろう
笑いが溢れるこの空間を写真に残そう
さあ、集まって~!


朔・璃央
【KB】
よくお邪魔するキッチンカーの
よくお喋りする店主と常連の方々と

おめかしは緑のセーターにカジュアルな黒のセットアップを合わせて
妹のレオ/g01286と合わせてクリスマスカラーな装いです
成人組のシックな装いは大人の余裕を感じさせますね
フーベートさんの赤もレオに負けず劣らずよく映えて
咲初さんは成程確かに大人びて見えますね

可愛らしいサンタさんにお願いしたのは
レオと二人で並んだ可愛らしい姿絵です
世界に一枚しかない素敵な絵に顔を綻ばせ
大切に飾りますねとお礼を告げて

写真、良いですね
忘れられない思い出を形にして残せるなんて
とても素晴らしい事じゃないですか

思い出の場所を残す為に
また一つ守る理由が出来ました


朔・麗央
【KB】

華やかな雰囲気と
可愛いサンタさん達に
心が躍るよ

赤のワンピに黒のボレロを着たら
兄のリオちゃん/g00493と合わせて
クリスマスカラーになったね
フーベートさんは服もだけどいつもと違う髪型、かっこいいね
サキソメさんはワンピ可愛い、大人っぽい色も似合うよ

サンタさんにお願いしたのは
リオちゃんと私が並んでいる絵だよ
貰った絵に思わず頬が緩んじゃう
可愛すぎだよぉ
サンタさん達頑張ってくれたんだね
骰さんが貰ったものを見てやっぱり甘い物だったねと
アロイスさんの絵本も素敵
陽向さんのコースターもお洒落

棕櫚さんの写真の提案にはいいね!撮ろうとノリノリで
皆と過ごす時間がこんなに幸せて楽しい
改めて守りたいなって思った


草間・陽向
【KB】

馴染みのキッチンカーの皆さんと

僕はワイン色のスーツ+黒ネクタイ、ハナも同色のローブ+黒リボンでパーティ向けに
フーベートさん髪型で雰囲気かわるね、新しい一面
棕櫚さん骰さんには、こんなのプラスしてはどう?と僕とハナがつけてた服のサンタのピンを渡してみる

僕がお願いしたのは珈琲杯用のコースター
布で手作りしてくれたのかな?凄く嬉しいな

贈り物貰った皆さんの笑顔に、つられて笑顔に
サキソメさん、服もコサージュも凄く似合ってる
麗央さん璃央さんの姿絵、アロイスさんの絵本も手作りの温かさがあって素敵

写真の提案に、喜んでと二つ返事で
こうして笑顔の溢れる毎日は幸せで
もっともっと沢山、取り戻せるよう、頑張りたいな


アー・フーベート
【KB】

赤セーターにチェックシャツ、蝶ネクタイ
髪は高いとこで纏めて「おめかし」完了と
よそゆきの皆と歩くのわくわくします

璃央と麗央はきょうもふたりでひとつ
陽向とハナもおそろいだ、かわいいね
棕櫚に骰はふたりとも流石大人でクールだね
派手なカッコちょっと期待してた

サンタの皆、ほんとに準備頑張ったな
すげーうれしいや、有難う
私が頼んだのはフォト・アルバム
写真とか、メモ書きだってなんだって収めとくんだ
これからあること忘れねェように

皆の欲しいもんも気になってたんだ
サキソメのコサージュはきょうにピッタリだ、似合ってる
アロイスの絵本、あとで私も見ていいかい?

写真! 是非とも撮りましょう
早速新しい思い出が出来るね


 知らない世界ではないけれど。見知らぬ顔触れでもないけれど。
 街に響き続ける調べがそうさせたのか、Kitten Blueの集いは、まるで初めて知る光景かのような興奮でもって、パーティ会場となるホテルのホールの前にいた――時間を合わせてそこに集った、と言うのが正しい。
「いよいよですね。準備はよろしいですか?」
 鐘堂・棕櫚(七十五日後・g00541)が一頻り見回し、皆の首肯を得れば。
 音も光も、すべてを篭めたギフトボックスを開くときの心持ちで、招待状に記された場所への扉は開かれる。一筋の光が伸び、瞬く間にかれらを包み込む。そして。
「「メリークリスマス!!」」
 弾んだ声の重なりが耳朶を震わすものだから、おお、と咲初・るる(春ノ境・g00894)の一声が跳ねる。朔・麗央(白鉄の鉤・g01286)と朔・璃央(黄鉄の鴉・g00493)のふたりも、二色のまなこを横並びにさせて瞬いだ。
「「メリークリスマス」」
 一驚するばかりではいられない。璃央と麗央がお決まりの挨拶で応じたのを皮切りに、KBの仲間たちもこの時期ならではの言葉を連ねた。
「いらっしゃいディアボロスさんたち!」
「さあさあこっちへ! 案内するよ」
 種々の色を持つプレゼントの運び手らしい装いと、たっぷりの白ヒゲを蓄えた小さなサンタクロースたちが、次々にかれらを出迎える。
 準備やおもてなしですっかり温まったサンタたちの手が、はしゃいで腕を引くものだから。思わず鬼歯・骰(狂乱索餌・g00299)は口端を緩めた。
「そんな引っ張らなくても、どこへもいかねぇって」
「そうだよ、あわてんぼにならなくて大丈夫だからね」
 草間・陽向(Cherish・g04879)も自らを引っ張っていくサンタたちへ告げる。朗笑絶やさぬサンタたちは彼らからの言葉にやはり、えへへともふふふとも判別し難い笑い声を幾つも零す。
「ぼくらがつくったお料理、はやく食べてほしくて」
「僕たちも、味わえるのを楽しみに来たんですよ」
 ゆるりと睫毛を揺らしてアロイス・ヴァリアント(muet・g01110)が囁けば、サンタたちの笑顔もより花開く。あどけなく、無邪気な反応を眼前にしてアー・フーベート(あらぞめの剣士・g01578)も少しばかり肩を揺らして笑った。
「期待値が高まる一方だぜ」
 実際、会場へ足を踏み入れてからというもの、香りに胃を刺激されてばかりだ。
 サンタも、そして仲間も浮き立っているのを感じ、棕櫚はこう告げる。
「では、この眼差しに答えて急ぎ着席しましょうか」
 皆の返事が場を満たせば、真っ白なクロスが掛かったテーブルへと案内される。テーブルでは、金のリボンが結われたキャンドルやカトラリーが、木彫りのサンタと一緒にお出迎え。席と、そして場内の装飾が彩る『聖夜のひととき』が、いよいよ始まるのだ。伝わるすべてから、誰もが瞳や声、素振りに輝きを帯びる。
 代わる代わる、数人のサンタがかれらの席を訪れた。目的はもちろん、贈り物を手渡すため。
「ディアボロスさんたち、おしゃれさんだねー!」
 数人のサンタクロースが、るるたち全員の格好を眺めながら役目を果たしていく。
「他でもないキミたちの招待だからね、今日は特別な装いさ」
 ミルクティ色の髪を靡かせて、るるが得意げにワンピースを撫でる。花刺繍が咲く彼女のワンピースは、澄んだ夜空を思わせる紺で染め上げた、ひとつの世界。きれい、おとなだ~、と評するサンタに囲まれたるるの近くで、璃央と麗央もうんうんと頷く。
 そんなふたりの元にも、好奇心を寄せたサンタたちがプレゼントを届けに来ていて。
「クリスマスカラーだっ」
 鮮やかな赤のワンピースを纏った麗央と、やさしい緑色のセーターを着た璃央が揃えば、幼い声たちもひときわ濃くはしゃぐ。
「お揃いが映えますよね」
「ええ、会場に馴染んでいますね」
 ふたりでひとつのイベントを表したからか、アロイスと棕櫚も言いながら顎を引く。
 お揃いと言えば、こちらも負けていない。
 パーティ用に整えた、陽向とハナの装いだ。ワインカラーで落ち着きを刷く陽向とハナはそれぞれ、ワンポイントとなるネクタイとリボンを滑らかな黒で合わせている。
「おそろいというのは、かわいいね」
 ふ、と浅くフーベートが笑みの欠片を零す。
 色使いで言うなら、アロイスも赤と緑で身を飾っていた。カジュアルさはいつも通りお留守番。今日のおめかしは常より着ている服装と同程度のフォーマルさで。会場の賑わいの中、静かに腰かけて見渡すアロイスのフォルムに、小さなサンタたちも見惚れていた。
「……少し、視線が気恥ずかしいですね」
「いいではありませんか」
 眼の行き場に惑うアロイスへ、棕櫚が囁く。
 ほぼ同時に、あっ、とサンタクロースの声が近くで跳ねた。
「かわいい! ここにもサンタさんだ!」
 突然サンタが言ったものだから、周りのサンタたちも「なになに?」と顔を覗かせる。かれらが目にしたのは、陽向や棕櫚がつけていた飾りピン。愛らしいサンタクロースを模ったものゆえに、小さなサンタたちの気を惹いたのだろう。
 温和さは面差しに、フォーマルさを色の落ち着いたジャケットへ塗った棕櫚は、ピンひとつで可愛さを燈していた。小柄なサンタたちに囲まれながら棕櫚は、ありがとうございますと唇の動きで伝えた先、陽向も満足げに眸で弧を描く。そしてふと視線を外してみると、骰が何か言いたそうに不敵な笑みを浮かべていて。
 ――な? そのままつけてて良かっただろ?
 とでも言わんばかりの骰の面差しに、陽向は小さく笑うのみだ。
「かっこいいね、さすが成人組」
 るるがそう呟き、仲間を一瞥した。
 彼女の一言を耳にした璃央が、本当に、と吐息を交える。
「シックな装いで、こう……大人の余裕を感じさせますね」
「俺は普段とそんな変わらねぇが」
 頬を掻いた骰の総身をキメている色彩こそ、スーツが生み出すダークグレーと、黒シャツによる濃淡の差。ネイビーのネクタイで線を通したスタイルは、サンタたちから見ても「かっこいい」の象徴だ。
 かっこいい、という印象を繋げるように、麗央が口を開く。
「服もだけど、いつもと違う髪型、かっこいいね」
 麗央がそう告げた相手はフーベート。なんだか新鮮だ、とるるもささやかな所感を送る。
 サンタクロースたちの興味が皆の格好を見届けたから、骰は改めて、着飾った仲間たちを瞥見していく。
「なんつーか、こういう格好を見るのは変な感じがする」
「いつも通りの顔も、普段と違う印象ですよね。眼福です」
 そう棕櫚が応じた頃にはもう、それぞれの手元にプレゼントも行き渡っていた。


 驚いた拍子にずれたショールを直し、るるはハナのコサージュを胸元へそっと寄せる。
 ハンドメイドらしさが伝わる、やさしいかたちと色合いの花。
「どう、似合う?」
 少しばかりそわそわしながら周りへ尋ねてみれば、フーベートや陽向の頷きが返る。
「きょうにピッタリだ、サキソメ。似合ってる」
「本当ですね」
 ふたりから真っ直ぐに感想が届けば、るるも誇らしげにコサージュの向きを整えだす。
「ふふ、有難う。……キミたちも有難う。大切にするね」
 そして贈り主であるサンタたちへ、ウインクとお礼を捧げた。
「ところで、店長が受け取った花はどんなの? ……おや?」
 るるが興味津々に身を乗り出してみると、棕櫚が手にしていたのは、小さな花が星のように鏤められた――小枝。バニラめいたトゥインクルは、甘く棕櫚たちの鼻孔をくすぐり、安らぎの時間をもたらす。
 ひとつ瞬いだ棕櫚は、贈り手と目線の高さを合わせて微笑した。
「たいへん好い香りですね。さすがサンタさんです」
「よかった、ぼくのすきなにおいなんだ」
 小さなサンタが咲うから、棕櫚もトゥインクルをそばで咲かす。
「楽しく迎えたこの聖夜……香りと共に覚えさせていただきますね」
「! うん、楽しんでって!」
 こうして少年と笑顔を交わし合った棕櫚の近くで、照れと感動を一緒くたにしたフーベートが、サンタたちの顔をひとりひとり認めていた。
「ほんとに頑張ったな」
「とーぜんだよ! ディアボロスさんたちを招待したんだからねっ」
 胸を張ったサンタに、フーベートの頬も自然と持ち上がる。
「それにこれ……すげーうれしいや、有難う」
 言いながらフーベートが大事そうに手にしていたのは、フォト・アルバム。厚手の表紙はちょっとやそっとでは折れずに、中の想い出たちを守ってくれる。シンプルな色味と、収納しやすい作りになっていて、管理もスムーズに行えるだろう。
「いっぱいお写真とるの?」
 一人のサンタが首を傾げたから、もちろん、とフーベートは凛とした瞳を輝かせる。
「写真以外にも、なんだって収めとける」
「おさめたいもの、たくさんあるんだね」
 あどけない言の葉が耳朶を打ち、フーベートの目許にも柔らかさが刷くかれた。
「ああ。これからあること忘れねェように」
 忘れたくないもの、忘れさせてはならないもの。
 これらはきっと、サンタクロースたちにも思い当たるもので。だからこそフーベートの喜ぶ様相を、サンタたちも嬉々として噛み締める。
 わあ、と控えめな声色が転がったのはそのときだ。
「ここも、こっちも、全部手作りなのですね……」
 感心と驚きから眼を瞠ったアロイスの声だ。お願いしていた手作り絵本は想像以上に重く、そして指になじむ。クリスマスだからだろう。描かれているのは、格好良くつけていくはずのふかふかのおヒゲが、プレゼントの山に紛れ込んでしまったサンタクロースの物語。
 プレゼントをどけるだけでは発見できず、包装してしまったのでは、箱に入っているのではと、探すのにサンタ仲間と共におおわらわ。子どもらしい出来栄えと、少々愉快なお話に、アロイスはくすぐったそうに頬を緩めて。
「ありがとう、素敵な絵にお話です。あとでじっくり読みますね」
「あとで私も見ていいかい?」
 ふとフーベートが関心を傾けてきたから、アロイスも嬉しそうにすぐさま応じる。
 贈り人であるサンタ一行も、手応えを感じて頬を上気させた。
 そしてお手製の絵本があれば、手作りのコースターも此処にはある。
 陽向が願っていたものこそ、珈琲杯用のコースターだ。
「サイズ感もぴったり、それにこの布……作ってくれたのかな?」
「はい! きれいな色の布を選んで、合わせたんです」
 継ぎ接ぎめいた見目は、コースターながら芸術の香気をも漂わせる。ここへカップを置いた光景も、陽向にはあっという間に想像できた。陽向が口端を上げた傍らで、ハナもコースターを覗き込んで、もきゅう、と鳴く。
「わぁ、お洒落なコースター!」
 麗央の声も弾んだ一方、骰は目線をサンタたちと合わせながらプレゼントを確かめていた。
「お。俺がお願いしたヤツか、上手く出来てんな」
 金色が映した、形は少し不格好だけれど立派なケーキ。
 あわあわしいホイップクリームが楽しげに踊り、ナパージュで着飾った大粒の苺が艶やかに歌うケーキだ。見るからに甘くおいしそうなプレゼントを前に、骰ははっきりとした響きをかれらへ届ける。
「有難うな、サンタさん」
 改めて『サンタさん』と呼ばれたかれらの双眸も、より眩しい喜びを湛えた。
「へえ、美味しそう!」
 横から顔を出したるるの瞳も煌く。
 骰さんのはやっぱり甘いものだった、と納得から頷いた麗央はここで、サンタたちから一枚の姿絵を差し出される。璃央と一緒に受け取り、一緒に認めた絵は色鉛筆のやさしい彩りで描かれた、ふたりの可愛らしい姿で。
「かっ……可愛すぎだよぉ! 頑張ってくれて、ありがとう」
「えへへ、どういたしまして」
 花咲く笑みと礼の言葉を麗央が告げたら、サンタたちも嬉しさを綻ばせたから。
「大切に飾りますね」
 璃央もそっと、感謝を結わえていく。
「……リオちゃん。サンタさんにお願いしてよかったね」
 内緒話をするときのようなあえかさで、麗央が耳打ちした想いも、ふたりで見ている絵が温めてくれる。
 うん、と肯った璃央と同じ表情を浮かべれば、それこそまるで絵から飛び出したかのよう。
 誰もがつられて笑みを燈し、互いに贈り物を見せ合っては、良かったと呼び掛け合う。
 こうしてプレゼント開封の儀を終えたKBの面々は、今度は胃袋を満たすべく、運ばれてきた料理と向き合い始めようとした。そこへ掛かるのは、棕櫚からの提案だ。
「折角ですし、この辺りで記念撮影しませんか? プレゼントも料理も一緒に」
「写真!」
 フーベートがすぐさま反応を示した。
「是非とも。早速新しい思い出がかたち作れるとは」
「いいですね、喜んで」
 二つ返事の陽向も続く。出来上がった写真は、いつでも見返せるようになる。そして見返すたび、もっと頑張ろうと思えるはずで。
 その頃るるは、写りやすいよう移動を果たしていた。
「さすが店長~、天才!」
「いいね! 撮ろう撮ろう」
 いち早く麗央が軽やかな足取りで位置を変え、璃央も居場所を定めた。
「忘れられない思い出を形にして残せる……とても素晴らしいことです」
 皆で過ごす場所を。過ごしたひとときを形作るべく、顔を揃えてこくりと頷く。
 いいですね、と手を叩いたアロイスもまた、ちょっとばかり固まったままの顔を、むにりと指で動かしつつ。
「写真撮影も、素敵な思い出のひとつになります」
 楽しい時間を残せるよう、アロイスなりに努めた。
「……この面子で写真撮るとか、何げに初だな」
 骰がそう呟いたから、そういえば、と皆で瞬ぐ。
 そして棕櫚が吐息へ情を篭めるのだ。
「ちょうど良い機会だったのかもしれません」
 招待主であるサンタクロースたちがクリスマスソングを歌う中、棕櫚は言を繋いだ。
「……これもまた得難い想い出、ですからね」
 何処へなりとゆけるけれど。
 集える時も、ふと立ち寄れる場所も、いつだって『此処』にあるのだと。
 残したカタチが、教えてくれるから。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
【ハウスキーパー】LV1が発生!
【勝利の凱歌】がLV2になった!
【飛翔】がLV8になった!
【エアライド】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV9になった!
【ダブル】LV1が発生!
【ラストリベンジ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV4になった!

月宮・宵
用意してもらったクリスマスパーティーを満喫
お願いしていたプレゼントも受け取り、早速身に付ける

クリスマス、初めてだったが…とても楽しかった
それもこれもこうして準備を整えてくれたおかげだ
ありがとう

お礼を言って、そしておずおずと小さなサンタたちに手を差し伸べる

これくらいしか出来ないけど…サンタを飛ばせるのはトナカイの役目だろう?

絵本から得た知識でしかないが、それならば…と【飛翔】のパラドクスで小さなサンタたちと空を飛ぶ
しばしの間だとしても本物のサンタ気分を味わって貰えたら嬉しい

これからも頑張るからな

首にぶら下げたペンダントの先にある橙色の鉱石片に触れながら聖夜と小さなサンタたちに誓う

アドリブ歓迎


 光は、色は、時間を経ても褪せない。
 色褪せていく涙は多くとも、これだけは消えやしないと月宮・宵(妖狐の王墓守護者・g03926)がペンダントを握りしめる。身につけてみればなんだか懐かしくなって、おかえり、と思わず呟いてしまったほど。返る言葉はないけれど、心なしかペンダントを織り成す彩りがきらりと咲った気がして。
 きっとこれも気の所為ではないと、宵が睫毛を伏せる。伏せながらも閉ざしはせず、いとおしげにペンダントを撫でては、ランプのように点る橙へ会場に溢れる光たちを落とした。
「クリスマス、初めてだったが…とても楽しかった」
 宵はサンタたちへ、そう伝える。
 思い返せば、あっという間だった。ずいぶん長居した心地なのに。
 終わりが迫っていると知るや、宵の胸中で生じた感覚は、寂しさと呼べるものだろうか。けれどどうしてか温かく、これを『寂しさ』だけで片付けるのは――惜しい。
 ふと会場を見渡せば、ディアボロスたちを迎え入れたサンタクロースたちは、まだまだ元気に動き回っている。中にははしゃぎすぎて疲れたらしい姿もあるけれど、宵の視界を満たす余韻には、微笑ましさしかない。
「こうして、時間と想いを注いで準備を整えてくれたおかげだ。ありがとう」
「こちらこそだよ。どういたしましてとありがとう!」
 散々歌って喋って涸れかけた喉から、サンタが次々と礼を振り絞る。
 だから宵は、おずおずと小さなサンタたちにへ手を差しのべた。指先まで暖かいのに、緊張からか微かに震える。きょとりと瞬いたサンタたちの、小さな小さな手の平が、そんな宵の手と重なった。
 重なった瞬間、金色にじむ双眸も、橙揺らめくペンダントも、ちらちらと光る。
「さあ、ゆこう」
「え……? わっ!」
 宵がきゅっと手を繋ぎ、サンタクロースたちと共に宙へと浮かび上がっていく。絵本やクリスマスの案内ポスターなどで目にした光景を、宵は自ら体言しようとする。かれら――ちいさなサンタクロースたちと共に。
 飛べば、地上から窺ったのとはちがう表情を、光たちが見せてくれる。
「すごいすごい! 飛んでる!」
「……サンタを飛ばせるのは、トナカイの役目だろう?」
 きゃあきゃあと喜ぶサンタへ囁き、宵は胸元の色へと指を向けた。
(「これからも頑張るからな」)
 聖夜の空へ、誓いの星を昇らせながら。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】がLV2になった!

白戸・もがり
美味しい料理とプレゼント、それらに込められた暖かい想いも、しっかり頂きました
……記憶に残る、よいクリスマスだよ
ありがとう、サンタさん達

さて、私からも細やかな贈り物を
サンタさんとトナカイさんが翔る聖夜に、キラキラの雪を降らせようかと

準備は早めに始めよっか
使う残留効果は【冷気の支配者】
今日の賑わいで出来た水蒸気、風を使ってそれらと塵を上空へ巻き上げ材料確保
集めたそれらを思いっきり冷やして雲を作る
後は人に直接触れない範囲の高度を気温−20°で固定すれば、降るのは人工の細氷

街の灯りで、細氷もよく輝くと思う
人々の営みが生んだ光と雪……なーんて、難しいことはいいや
幼心のままに、この非日常を楽しんで貰えれば


 かれらの心が目映く景色を縁取っていると、白戸・もがり(葬送の虎落笛・g02018)は少しばかり多めに瞬いた。ちかり、ちかりと舞う眩しさはなんとも快いもので、もがりがあえて考えを練らずとも、パーティとサンタクロースたちが織り成す世界観によって生じているものだと理解できる。
 何故ならこの場には、かれらの心が形作ったものと、それらの届け先が描かれている。
 平らげられた皿にあった、ディアボロスたちの腹を満たしていった料理たち。潤いを喉から全身へ流していった、からっぽのグラス。視界に入るすべてが、もがりにも此処で築かれた想い出の強さを教えてくれる。
「しっかり、届きました。……ありがとう、サンタさんたち」
 恭しく頭を下げたもがりに倣って、サンタたちもぺこりとお辞儀しだす。
「こちらこそ、ありがとねおねえちゃん!」
「うん、いつもいっぱいいっぱい頑張ってうれしいんだ、ぼくたち」
 連なる言の葉はたいそう心地好く響き、もがりの耳も感情を示すかのように動く。美しく整えられた彼女の耳が揺れるたび、サンタたちの興味を吸い寄せ、わあ、と歓声が転がった。
 だからもがりは、その声音に応えて眦を和らげる。
「……記憶に残る、よいクリスマスだよ」
「そっかあ、よかった!」
「わたしも、すてきな想い出になったの」
「ふふ、それなら私からささやかな贈り物をしないとね」
 もがりがそう微笑むや、まあるい瞳たちがきょとんとなった。
「さて、ご覧いただこっか。ここならではの、とっておきの景色を」
 サンタたちとトナカイが、煌々とした空を翔けてくれているからこそ。
 もがりがそこで見せるのは、まだまだ色を知らぬ生まれたての細氷。夢か幻か、クリスマスを飾るのに相応しい、清んだ雪のにおいと形が広がる。ほら見て、ともがりが促すと同時、サンタたちのまなこへ新たな光が宿った。
 燈る瞬間を見届けたからこそ、もがりの双眸で揺らめく橙も蕩けだす。
「人々の営みが生んだ光と雪……なーんて、ね」
 言いかけたものを飲み込んで、もがりはイタズラっ子めいた顔をした。
 今しばらくは幼心のままに、この非日常を楽しんで貰えれば。
 もがりの願いは佳景となって、ちいさなサンタクロースたちを迎え入れる。
 皆の笑顔を、姿を見守るもがりの『聖夜の思い出』へ――そのシルエットを、くっきりと刻み込んで。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【土壌改良】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV2になった!

エラ・パーカー
妹の莉緒ちゃん(g04388)と

小さなサンタさん達にありがとうの気持ち込めて、莉緒ちゃんとクリスマスキャロルを歌うの♪

普段は戦う為に使うパラドクスだけど、今日は喜んで貰う為にcanon『AMDUKIAS』でキラキラの音符を周囲に散りばめて

唯一の自慢の甘く柔らかい声で歌いながら、サンタさん達も一緒に歌おう♪ってお誘いして
手を繋いでくれたら、【飛翔】で空中のダンス

楽しい? んふふ、ならもっとしちゃう♪
抱っこしてくるっとターン


いつも応援してくれてありがとうね
皆の為にこれからも頑張るから!


アドリブ歓迎


如月・莉緒
エラお姉ちゃん(g03253)と

素敵なクリスマスパーティーをありがとね!
これは私とエラお姉ちゃんから小さなサンタさんたちへのプレゼント!!

エラお姉ちゃんと一緒に私も気持ちを込めてクリスマスキャロルを歌って

歌と一緒にパラドクスの天の鳥(ウーラニアプリ)を使って赤い鳥たちを羽ばたかせる
魔法の砂で出来た鳥たちだから、きっとキラキラして見えると思う

一緒に歌ってくれた小さなサンタたちに手を差し伸べて、手を繋いだら【飛翔】で空のお散歩へ

ふふ、ちゃんと順番こでね?
怖かったらぎゅってしててもいいよ

みんなが応援してくれるからすっごく力が出て、やるぞ!って思うの
いつもありがとね。これからも頑張るよ!

アドリブ歓迎


 笑み綻ぶ舞台を整えたのは、ちいさなちいさなサンタクロースたち。
 けれど心踊るひとときを創りあげたのは、招待した側とされた側があってこそ。
 だから感謝はどんどん生まれ出ずるもので、ふくふくと綿菓子のように膨れれば、クッションのように抱き寄せることだってできる。けれど自分たちがその暖かさに浸るだけではいられず、如月・莉緒(恋愛至上主義・g04388)はすうとお腹の底まで息を吸った。
「今日は、素敵なクリスマスパーティーをありがとね!」
 招待してくれた多くのサンタクロースへ、莉緒の感謝の念が伝う。
「これは、私とエラお姉ちゃんから……」
「「これ??」」
 稚気の愛らしさがまだ拭いきれていない声で、サンタたちが瞬ぐ。
「そう。小さなサンタさんたちへのプレゼント!!」
 常より青空を湛え続ける莉緒の瞳に、かれらの姿も映った。
 そこでこくんと頷き、エラ・パーカー(紫雲英の恋歌・g03253)は莉緒の調子に合わせて唇を震わす。ふたりの歌声はいつだって玲瓏に、柔和に、世界で光輝く。それこそまるで春告げの小鳥のごとき芯の強さで。しんしんと積もりゆく真新しい雪のごとき清らかさで。
 けれど今宵はいつもと一味ちがう。ふふ、と呼気に笑みを含んだのちに彼女たちがさえずるのは、いわばシャンテリィクリーム。よおく泡立てたからこそ、まろやかな口溶けを届ける唄。そうして織り上げた音色はひとつ、またひとつと聖夜に燈っていく。
 キラリ、キラリ。音符が微笑む。
(「普段は、戦うときに使うものだけど」)
 エラのパラドクスも本日は休暇モード。
(「こういう使い方もできるのって、いいよね」)
 しかも煌めく音符の動きに沿って動かした視線の先では、莉緒の呼び声に応じたウーラニアプリが舞い踊る。赤く、そこまでも紅く命を照らす天の鳥。砂粒を染める光たちは、今日築かれたすべてのできごとによるもの。会場や街にあふれる色彩や朗笑、空腹を満たした味に香り、そうした中で描かれた顔。
 ふたりで紡ぐクリスマスキャロルは、忘れることのない時間(おもいで)を模る。
 ありがとうと、たった五ツの音でカタチづくるだけではなく。
 エラと莉緒とで、たくさんの色で塗りたくり、たくさんの形を練り上げた。
 周りでも、クライマックスを盛り上げようと他のディアボロスが景色を彩っているから。
 ねえ、とエラが会場内の各所へ散っていたサンタクロースたちを手招く。
「サンタさんたち、一緒に歌おう♪」
 言いながら差し出した、エラの手の平。莉緒もふわりとかれらへ差し伸べて。
「エラお姉ちゃんも私も、みんなとまだまだ遊びたいんだよ」
 温もりを辿るようにしてサンタたちがふたりの手を取ったから、よおし、と莉緒とエラの表情も気合いに満ちる。
「「いくよーっ、そおれ!」」
 重なるふたつの音と同時に、サンタも莉緒たちも飛んだ。
「わ、わわ、あははっ!」
「わあすごい! とんでるー!」
 サンタがころころと笑い声を降らせてくれたから。
 何気なくエラも、白ヒゲがずれたサンタの顔を覗き込む。
「楽しい? エラはいっぱい楽しいよっ」
「あたしもたのしい!」
「 んふふ、ならもっとしちゃう♪」
「もっと?? きゃあ!」
 サンタのか細い鳴き声も、エラのダンスのステップとなる。手を繋ぐだけだったエラがサンタを抱きしめ、宙で悠々と体勢を変え向きを変え、地上では味わえない流れを生み出す。
 そして莉緒も、しがみつくサンタへ尋ねていた。
「怖くない? もっとぎゅうってしていいよ」
「えへへ、びっくりはしたけど今は平気。でも……」
 ゆるんだ笑みを傾けたかと思うと、サンタは莉緒をつかむ腕に力を込める。
「あったかいし嬉しいから、ぎゅっとしとく!」
 無邪気に言われては、莉緒も思わず笑わずにいられない。
 しかし零した感情をそのままにせず、莉緒はずっと話そうと考えていたことを結い始める。
「……みんながいつも応援してくれるから、すっごく力が出て、やるぞって思うの」
「力が? うれしいなあ」
 あったかい、うれしい。
 こうした未来への兆しを口にしてくれるサンタへ、莉緒が続けるのは。
「だからありがとね。明日からも頑張るよ!」
 彼女がそう告げれば、エラも天を翔けつつ喉を開く。
「おやすみの前に言いたかったの。いつも応援してくれてありがとうね」
 伏しかけのエラの睫毛までもが、きらきらと歌う。
「皆の為にこれからも頑張るから!」
 大丈夫だよと。安心してと。そう言い聞かせるかのようなエラの想いは、まだまだ幼く崩れやすいサンタクロースのココロへ、甘くやさしく囁く。
「……っ、うん。うん!」
 だから願いを叶えにきたサンタクロースたちも応えた。
 ぎゅっと二人を抱き返したその、ちいさな手の平で。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】がLV9になった!
【避難勧告】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV5になった!
【アクティベイト】がLV2になった!

最終結果:成功

完成日2022年01月05日