リプレイ
レイ・シャルダン
陸さん(g01002)と一緒に参加します。
この戦いで敵の数を減らせられればディアボロスウォーに有利に働く。
そして失われた世界を少し取り戻せる。
想像が追い付かないけどそう言う事ですね!
だったらやりましょう陸さん!
フラストデバイス【アクロヴァレリア】を含む全武装を起動
空中で敵の軍勢に攻勢を仕掛けます。
敵は大軍勢です、無理は出来ませんね。
今回ボクは貴方の駒として戦います!
指示をください。
陸さんの指示の元
彼と空中連携して共通の敵を攻撃し撃破
この調子でどんどん…っと、少し離れちゃいましたか。
くるくるスピン飛行しながら彼の御側に戻ります。
陸さんに近づく脅威はボクが撃ち落とします。
お互い無傷で生還しましょう
竜城・陸
レイ(g00999)と一緒に
そうだね、大規模な戦闘の先駆け……ということになるかな
持てる限りの力で立ち向かうとしよう
ただ、無理はしないようにね
……大丈夫?
では、行こうか
【飛翔】して上空から戦闘を運ぶとするよ
――さて、頭上を失礼
レイの出した多数の【フライトドローン】の機影に紛れながら
遠距離から光で形成した武具を[投擲]して攻撃を行っていくよ
広範囲を浅く狙うよりは、標的を合わせて
確実に敵数を減らすことを重視して攻撃を重ねていこう
……それと、余り離れすぎないでね
守ってあげられなくなるから
空中まで迫る敵は、引き抜いた『鋼薪塔』から剣を形成して[斬撃]で応戦
大切な後輩だ、傷つけさせないよ
●
黒い狼の軍勢を目の前にして、レイ・シャルダン(蒼空を駆ける・g00999)の碧眼は、莞爾と笑む竜城・陸(蒼海番長・g01002)の穏やかな紫瞳を見上げた。
歴史と大地を取り戻すための、初めての『歴史の争奪戦(ディアボロス・ウォー)』の前哨戦だ。
この襲撃を成功させ、敵の数を減らすことが出来れば、ディアボロスに有利な状況を生み出せることは必至。
来たるその日の勝利を見据えて、レイは小さな拳をきゅっと握った。
「失われた世界を少し取り戻せる……想像が追い付かないけど、そういう事ですね!」
「そうだね、大規模な戦闘の先駆け……ということになるかな」
「だったらやりましょう、陸さん!」
黒の軍勢に風穴を開ける。
やらねばならないことは、至極明解だ。
「持てる限りの力で立ち向かうとしよう」
こくりと肯いた陸は、そっと人差し指をたてる。
「ただ、無理はしないようにね」
●
「――さて、頭上を失礼」
複雑なビル風を制して中空へと舞い上がった。
陸を追いかけるように、レイのすべての武装が起動する――同時に多数のドローンの機影がマルコスどもの頭上に走った。
強い風を捻じ伏せる《アクロヴァレリア》と始めとする補助具は、レイを滞空させるに造作もない。
風圧を全身に受けながら、レイは碧眼を少しだけ瞠った。
「大軍勢ですね……」
空へと上がったことで、その全容を知ることとなる。数えることが馬鹿らしくなるくらいのマルコスの軍勢に、無理をすることは絶対にしないと肝に命じた。
「……大丈夫?」
「もちろんです! 今回ボクは貴方の駒として戦います! 指示をください」
凛然たる星眸に、陸は首肯をひとつ返す。
「――では、行こうか」
陸の言下、【Ildánach】による光が収斂し、投擲に適した小型のナイフへと変じていく。
広範囲を狙うより、確実に数を減らすことに重点をおくこと。
標的はしっかり合わせ、力の分散を減らすこと。
陸の指示のすべてに肯いて、レイは矢の豪雨を降らせる。ただ一本の矢は、陸の放ったナイフを追いかけるように奔り、夥しい数の鏃に増殖。
ごおっと空を裂きながら地上にいるマルコスの頭へと落襲――それに気づけども、逃げ遅れたマルコスどもになす術はもはやない。肢体へ深々と突き刺さった。
出会い頭の一撃に動かなくなる者の亡骸を踏みつけて、健在なマルコスが威嚇する。
ばさりと空中へと飛び上がってくる獰猛な唸り声と、爛々と輝く赤眼へとドローンが一機、空を奔る。
マルコスの視線を遮るように飛ぶドローンは、レイの意のままに動く。陸を隠すそれの他にも滞空するドローンは多く、青の姿を潜める場所を生み出し続ける。
マルコスとて空を飛ぶことは可能だ。いくら空から急襲しようとも反撃されないわけではない――で、あろうとも。
確実に数を減らして気勢を削ぐことに成功している。驟雨に等しい矢の雨に打たれ、光の魔術で創造したあらゆる武具が擲たれるのだ。
実に耳障りな悲鳴と断末魔が響き渡る。
「その調子でいこう、レイ」
上々だ。陸の期待に応えることができている。レイの頬はいくらか緩んで、欲が出た。【スカイレイダー】の矢で仕留めることができるようにと、《アクロヴァレリア》の出力を上げる。
「ああ、でも」
がなる風音の中――その声だけは鮮烈だった。ひたとホバリング。
「俺から余り離れすぎないでね」
「っと、少し離れちゃいましたか」
空中をくるくるとスピンし、あっという間に距離を詰める。今は彼の指揮下にある駒だ――だとか思っているのだろうか。先刻もそう言っていたから、十中八九間違いないだろう。
素直に戻ってきたレイを一瞥、くすりと笑んだ。
「そう離れられると、守ってあげられなくなるからね」
「なにを! 陸さんに近づく脅威はボクが撃ち落とします。任せてください!」
互いに無傷で生還してこそ。ゆるやかな日常に戻るために。こればかりは難しくない。無事に帰るのだ、ここから。
「ん。頼もしいね」
たったそれだけの会話――その隙は致命的なものではないが、黒々とした翼で空を打ちマルコスが接敵。
『小賢しイガキドモメ……!』
怒気にぎらつく赤眼、尖るマズルに凶悪な皺を寄せて、レイとの距離を詰める。
『ダっタラ、二人デ仲良く落チテてし――』
獰猛な唸声は最後まで発せられることはなかった。
奔った輝光は、鋭利な刃。
柄しかない《鋼薪塔》に出現した刀身が、刹那、マルコスの額を刺し貫いていたのだ。
「大切な後輩だ。傷つけさせないよ」
明け空色の双眸は、落ちていくマルコスの、最期の瞬間まで睨めつけていた。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
アルフリード・アルヴァレス
ギロッポンには縁がねえが、無事取り返したなら高い酒の一杯ぐらいはタダで飲ませて貰えそうじゃねえか。せいぜい頑張って取り返して来ますかね。
そっちから寄って来るンなら、楽でいいや。
さっさと来いよ。遊んでやるぜ、犬っころ。
接近してくる敵を【呼吸法】にて力を溜めつつ待ち受け、タイミングを合わせて迎撃。フルスイングのスレッジハンマーによる【捨て身の一撃】で【粉砕】、その脳天、立派な角ごと叩き割る。
それでもまだ生きてるなら、お気の毒。もっとエグいのをかましてやるぜ。
生きてた事を後悔するぐれえ、ドギツい奴をなあ。
俺の《嘆きの一撃》で塵一つ残さず灼き尽くしてやるよ。
……悪ィなあ。たっぷり動物虐待しちまったぜ!
ヒカル・クローシィ
(口調はキャラ頁一言参照お願い致します。)
アドリブ連携歓迎。
大きな仕事の足掛かりを作る。任務了解。
<常に使う効果>
【飛翔】の効果。
<常にいるところ>
常に「空中戦」を挑む。
<パラドクス使用時>
遠距離から使用。銃の乱射を行う。
<通常戦闘方法>
(ライフル銃)による遠距離からの狙撃を徹底する。一撃必中。
狙撃の隙は(小型浮遊砲・A)の機関砲の「砲撃」で軽減する。
足を狙えるなら撤退時に有利になるだろうか。
<近づかれたら>
(バルディッシュ)を振り回しつつ敵から距離を離して<通常戦闘方法>に戻る。もしくは、(フルオートショットガン)で「弾幕」を張り、敵から距離を取りつつ<通常戦闘方法>に戻る。
島・兵庫助
悪魔だァ?ギャハハハ、お痛のすぎた猫くらいにしか見えねェぞォ
言葉も通じねェ思考もねェ家畜風情がデケエ面してんじャねェよォ
いッちョその横っ面引っ叩いて躾てやんよォ
アルフリードの社長もヒカルもいんのかァ
ちョうどいい。上司と同僚の手際を見物させてもらうとすッかァ
後ろは『サキチ』に守らせて俺は前方を警戒
接近したら薙刀で応戦しつつ、リピートベインで本命の一撃を叩き込む
再現すんのは知ってる連中の攻撃だ。予備動作も予兆もクソもねェ一撃だ
考えなしの獣じャァ避けられねえだろォ?ギャハハハ!!
ケツまくッて逃げんのァ気に食わねェがこッからが本番だからなァ
舞台に遅れねェように酒でもやりに帰るとすッかァ
アドリブ連携歓迎
●
夥しい鏃の驟雨が降る。空を裂き、マルコスへと突き刺さり、激痛に叫ぶ――不快な轟音の中、さらに光刃がマルコスの軍勢へと奔り、四肢を斬り裂く。
「俺ぁ特に、ギロッポンには縁はねえがなァ」
アルフリード・アルヴァレス(怪異滅殺者・g01191)は名乗りを上げた。
マルコスの注意が空中にいる二人組に注がれた瞬間だ。憎々しげに唸り声をあげ、背の翼で空を打つ。
「無事取り返したなら高い酒の一杯ぐらいはタダで飲ませて貰えそうじゃねえか――そうは思わねえか。島、ヒカル?」
「ギャハハッ、たしかに! そうしたら酒盛りでもやりてえもんだなァ!」
「俺にはわからナイ話デスネ」
すっとぼけたヒカル・クローシィ(空飛びし狙撃兵・g05611)を一瞥、怪訝そうに黒瞳を眇めた島・兵庫助(鬼兵庫・g05517)だったが、「ああァ、そういやそうか」と口の中で呟いて納得した。
ふわりと飛び立つヒカルは、そのまま空から作戦を展開する心算だ。
大きな仕事の足掛かり――来たる奪還戦を有利に進めるためのミッションを完遂するために、出来得る限りの手を尽くす。
「せいぜい頑張って取り返して来ますかね」
言ったアルフリードの語気は軽い。気の置けない仲間が駆け付けたからか。兵庫助の獰猛で勝気な笑みは消えない。
「ちョうどいい。二人の手際でも見物させてもらうとすッかァ!」
「任務了解」
空中戦を展開する二人のディアボロスへ対応するためのマルコスどもが飛び立つ――不愉快な風が巻き起こった。
●
「悪魔だァ!? てめェがか! おいたのすぎた猫くらいにしか見えねェぞォ!」
殿はメーラーデーモンのサキチに任せ、兵庫助は眼前に迫るマルコスを睨み据える。
「それはちゃんと悪魔ですよ」
言葉遣いこそ変わらないものの、普段よりもずっと荒々しさを内包したヒカルの声音は、凛として揺るがない。躊躇うこともない。握り引いたトリガーは軽く感じた。一度の発砲音。
黒翼を撃ち抜かれ、バランスを崩したところへ、問答無用の大金槌が振り下ろされる。
アルフリードだ。
「どうした、さっさと来いよ。遊んでやるぜ、犬っころ」
遅れて降ってきた空の薬莢が地面で戛然と跳ねた。それを踏みつけたマルコスどもが、目を爛々と光らせている。
《ライフル銃》による遠距離攻撃に徹すると決めたヒカルへも、凶爪は例外なく迫った。
『我等ニモ翼ハアるゾ――小僧』
「それがどうした」
ヒカルの言下、《フルオートショットガン》が火線を引く。機関銃さながら弾を吐き出し続ける。その弾道の中、【爪牙】が奔った。
「俺がなんの準備もしてきていないと思ったか」
ただやみくもに張られた弾幕ではない。
派手な弾幕の向こうで打ち出されたのは、マルコスを確実に撃ち落とす魔弾――着弾するまでどこまでも追いかける【双翼魔弾】。
「近寄るな」
凶悪な爪がヒカルの肌に傷をつける直前、吐き棄てる。背を撃ち抜かれて落ちるマルコスに永久の別れを。
ヒカルは、ブーツ型の《飛行デバイス》の推進力も得て、もとよりの作戦行動へと戻った。
レバーアクションの愛銃を隙なく構える。
「くッそ、派手に暴れてやがんなァ! ギャハハッ! いいなァ! なあ、社長!」
独特の呼吸法で集中力を高め、鈍重な一撃を振り下ろすアルフリードと共に、戦地を駆ける。
「そっちから寄って来るンなら、楽でいいや!」
一斉に向かってくるマルコスの赤い目がアルフリードを睨めつけて、《スレッジハンマー》を振り抜く。その威力たるや、マルコスの脳天――その立派な角すら粉砕するかのような破壊力に、兵庫助は思わず笑いが込み上がる。
負けてられない。
背後はサキチが守っているから、前だけ向いていればいい。マルコスの機動力を削ごうと空からヒカルが狙撃を続けている。
甲高い音が跳ねる。降ってくる薬莢は、マルコスが撃ち抜かれている数と同義だ。
「言葉も通じねェ思考もねェ家畜風情がデケエ面してんじャねェよォ」
『貴様ニナニヲ言ワレヨウトモ、痛くモ痒くモナイワ』
『我等の崇高ナる決起の邪魔ヲスる貴様ラヲ赦スワケニハイカん』
低く低く唸るマルコスの威嚇を兵庫助は鼻で笑い飛ばした。
「いッちョその横っ面引っ叩いて躾てやんよォ!」
『大口ヲ叩くト弱く見エるゾ』
「ハッ! そりャァこッちのセリフだァ!」
狩り捕らんと執拗に纏わりつくマルコスへ荒々しく言い放ち、薙刀の柄を握り直して、鋭く呼気。
兵庫助の【リピートベイン】によって再現されたのは、アルフリードの渾身の一撃。
烈しい吶喊と共に振り抜かれた薙刀の穂先がマルコスを薙ぎ払っていく。
「だてに見てきてねえんだよォ!」
兵庫助が吼える――マルコスどもに気取られることもなかっただろう。
「考えなしの獣じャァ避けられねえだろォ? ギャハハハ!!」
あまりの衝撃にマルコスが上体を傾げさせたそのとき、
「まだ生きてんのか、お気の毒――塵一つ残さず灼き尽くしてやるよ」
もっとエグくて、ドギツい一撃を。
兵庫助の一撃で召されなかったことを後悔するがいい。
ヒカルに脳天を撃ち抜かれ事切れた方が良かったと思い知れ。
「これがてめェの墓標よ、跡形もなくブッ散りやがれ!!」
杭を打ち込んだ瞬間、強烈な爆発が起き、爆炎がマルコスを包む。煉獄に消えゆくそれを見つめ、口の中で呟く。
(「……悪ィなあ」)
【嘆きの一撃】を真っ向から喰らったマルコスは、その場に崩れ落ちていく。最期の有様を見届けたアルフリードは、大金槌を肩に担ぎ上げた。
「ハッ、たっぷり動物虐待しちまったぜ!」
必要以上に嘆くこともなく、お道化てみせる。
兵庫助の吶喊とヒカルの狙撃と――マルコスの爆発する怒りと断末魔を背に受け、アルフリードは声を張り上げた。
「頃合いだ! 深追いは厳禁! さあ、退くぞ!」
「戦術的撤退だっけ? 了解デス」
「ケツまくッて逃げんのァ気に食わねェが……こッからが本番だからなァ」
見えない足場でもあるように、ヒカルは空中で急転回、戦線を離脱する。
兵庫助はサキチを呼び、アルフリードの背を追いかけるよう走り出した。
「舞台に遅れねェように酒でもやりに帰るとすッかァ」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【隔離眼】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
【過去視の道案内】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV2が発生!
空城・優人
アレンジ、共闘歓迎。
不意を打って強襲、んで離脱な。了解だ。
【光学迷彩】を使用して視覚はある程度誤魔化そう。
犬っコロの嗅覚は誤魔化せねえだろうが、まあ無えよりはマシだろう。
共闘者とタイミングを合わせて強襲するぜ。
俺は前衛。【光学迷彩】を纏いつつパラドクスで高速で移動。挌闘戦とナイフ、近接での雷魔術で戦闘を行う。
なるべく乱戦に持ち込んで敵部隊を混乱に導こう。味方の攻撃も気張って避ける。
撤収もパラドクスの高速移動で離脱。離脱するタイミングは無理のない頃合いで声かけあっていこう。
離脱で足が遅かったり負傷で遅れそうな人員は俺が適当に抱えていく。
砂子・深彰
たたかうのは、怖い
だけど今は、いかなくちゃいけないと、思う
だから…
立ち位置は狭い場所、敵の攻撃が来る方向が制限される場所を選びます
ヒルズの近くですから。お店の類は多いでしょう
…店主さん、ごめんなさい。
ヒットアンドアウェイを基本に、一発撃ったら、敵が殺到する前に離れます
この時も、狭い場所狙いで
私は、決して強いとはいえません。
でも、幽霊みたいに、誰にも気にも留められないように、静かに生きてきたんだから…。
皆さんが、戦い易いように
敵の此方に意識が向いたら、その間に、攻撃や回復ができるように
私の力では無理でも、誰かがトドメを刺せる一助になれるように。
補助役です。怖くても…私は、私ができることをします。
ベアトリス・リュウフワ
なるほど。『準備運動』としては最適ですわね。
どうせなら二匹纏めてかかってきなさいな。
身体能力に優れているようですが、わたくしの前では関係のないこと。
その動きを【観察】し、軌道を読み、攻撃を【斬撃】にて受け流しましょう。
時には【残像】を残すほどに鋭く、時には【ダンス】のような柔らかさを以て、緩急のついた回避動作を繰り出して的を絞らせません。
獣性を解放するということは、同時に動きが本能的になるということ。
【一撃離脱】を繰り返す、わたくしの舞踊が捉えられまして?
痺れを切らしてきたらこちらのもの。
足元を崩す【不意打ち】の剣撃により怯ませ、その瞬間に【斬撃】の【弾幕】をお見舞いいたしましょう。
●
(「不意を打って強襲、んで離脱な。了解だ」)
マルコスの軍勢を目前にしつつも、空城・優人(迅雷・g04393)の覚悟は揺るがない。
空中からの狙撃――弾丸と鏃の嵐は続いているし、戦場を引っ掻き回す賑やかな笑い声と、地を揺るがす爆音の中、優人は気休めであろうともマルコスの視界を歪ませ、こちらの姿を誤魔化させる。
相手は、悪魔とはいえ狼。あの嗅覚を誤魔化すことはできないだろうが、なにもしないで突撃するよりは、いくらかマシだろう。
驀地に駆けるタイミングは、共に戦うディアボロスたちに合わせた。
空からの鏃の雨と、光刃に慌てふためく狼どもへと走り込む。雷花が咲く。《フォーマルハウト》の刀身へと過分なく雷電が纏繞される。
本隊から分断させるように混乱させる――大群ではあるが、そうすれば確実に撃破できるだろう。
優人の鮮烈なマーシャルアーツに電磁が付与される。剣閃を避けて躱していけば、マルコスどもは、狩る者から狩られる者へと変わる。
「なるほど。『準備運動』としては最適ですわね」
この前哨戦をディアボロスに有利な形で終わらせる。
ベアトリス・リュウフワ(強欲と傲慢のミルフィーユ・g04591)は白磁の頬に不敵な笑みを浮かべ、繊指が牙を剥くマルコスを指した。
「どうせならそこの二匹……纏めてかかってきなさいな」
彼女の挑発に、マルコスは獣性を解放する――すでにそれらは襲撃されていると認識しているのだ。
だったとして、ベアトリスらが成すべきことは変わらない――《託された直剣》を抜き放つ。現れた刀身は、鮮やかに踊る。
聡明な黒の眼差しの前で、マルコスの獰猛で野蛮な咆哮は意味を成さない。ベアトリスが怯むことはない。繰り出される鋭爪による連撃だったが、反対に【舞踊の剣】によって、マルコスの躰に斬撃が加えられていく。
踏み込まれ距離を詰められた。鋭爪がベアトリスの柔肌を抉る――瞬間、彼女だと思っていたそれは幻であると気づく――すでに残像となっていた影を引っ掻くマルコスは、激しく吼え牙を剥いた。
「獣性を解放するということは、動きが本能的になることと同義……一辺倒になった攻撃で、わたくしの舞踊が捉えられまして?」
笑止千万。
ベアトリスが不敵に笑う。
緩急をつけてステップを踏み、二体のマルコスの間をひらりと舞う。流れ咲く剣舞と、爪牙による連続攻撃が衝突して衝撃が閃いた。
しかし決定打にならない。否、焦ってはいけない。機を待て。己に言い聞かせる。
それをいち早く察知したディアボロスがいる。
(「こわい……こわい……たたかうのは怖い……けど、今はやらなきゃいけない、と思う、から
……!」)
砂子・深彰(烏有・g00137)だ。
ここで逃げだせば、己の怒りに嘘をつくことになる。
今、戦う理由は、深彰にもある。
注目されず希薄なのは楽だと思うけれど――この希薄さが、みなの役に立つと思うから。
ビルとの間に身を潜め、ベアトリスの舞踊と、優人の怒涛の挌闘術を見る。ここからならば、マルコスの意識をコントロールすることも不可能ではない。
だから、ベアトリスを狩ろうと飛びかかったマルコスへと槍を奔らせた。
【有りや無しや】――敵に気づかれずに初手を放つ。
深彰の裡に在る復讐者としての、根源的な怒りが不可視の槍へと具現化――黒い悪魔を刺し貫いた。
(「私は、決して強いとはいえません……でも、幽霊みたいに、誰にも気にも留められないように、静かに生きてきたんだから……」)
だから、今だってマルコスに気づかれることもなく、好転の一手を撃つことができるはずだ――眼鏡の奥の黒瞳が揺れる。
マルコスの意識を一時的でもベアトリスから逸らすことが出来れば、それ以上は望まない。
果たして、生じた隙を彼女は見逃すことはなかった。
ベアトリスの鋭い踏み込みからの斬撃は、不可視の槍に刺突されたマルコスの首を刎ねる。弧を描くことなくその場に落ちた。
残る一体へも、ベアトリスの剣閃は迫り、哮けるマルコスへ凄絶に笑む。
「さあ、もっと踊りましょう。その命、尽きるまで――」
仲間が屠られ、爪撃はひらりと寸でのところで躱され、いよいよ痺れを切らすマルコスの単調な攻撃を斬り上げて往なす。ステップのタイミングをずらした不意打ちのような斬撃に、悪魔はバランスを崩した。
あとは、ベアトリスの舞に翻弄されることとなる。
(「よかった……」)
アシストできればいい。仲間が敵に止めをさせるなら、それは深彰の成功だ。柱や街路樹、壁――深彰が身を隠す場所は少なくはない。こちらの位置を気取られたくはない。次のアンブッシュポイントへ。
『グルゥァァアアア――――!!』
隠れる瞬間に、言葉を忘れたマルコスどもが深彰との距離を詰めてくる――突如、雷電が閃いた。
光が爆ぜる。獣性を解放したマルコスは一瞬のうちに事切れる。
【術式:電磁疾走】を展開し、霹靂が如く奔る優人によって腹を裂かれ、その場に崩れ落ちたのだ。
雷の力を纏って光るダガーを振るって、血を払う。
「なに言ってんのかわかんねえわ」
理性と引き換えに手に入れた強さであっても、それを捻じ伏せられれば、ただのケモノにすぎない。
「助かりました……」
ほあっと息をついて深彰は、優人に礼を述べる。途端震えがきた。自分の手を握って誤魔化した彼女を過剰に心配することはしない。少し安堵しただけと見て取れたからだ。
「先の一撃に助けられたのは、わたくしも同じこと」
ベアトリスも礼を口にし、冷静に戦況を見つめた。
●
共に戦っていたのは、ここにいる三人だけではない――他のディアボロスの撤退を促す声が聞こえた。
気勢を削ぐことはできた。確かに頃合いだ。これ以上の長居はかえって危険だ。
「そろそろ退くぞ。行けるか」
「なんとか……!」
優人に訊かれた深彰は、言葉とは裏腹にしっかりと頷いた。
「この奇襲で、すべてが好転してくれるといいな」
「周到な準備が整ったのです。成功しますわ」
ベアトリスは肯いて――ディアボロスは戦線を離脱する。
狼の悪魔どもは追ってこない。
決戦の日は、目前だ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
【エイティーン】LV1が発生!
【壁歩き】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【命中アップ】がLV2になった!