イジメで悪いのは誰?(作者 きゅう)
#断頭革命グランダルメ
#断頭台の罪人を救え
#1802年
⊕
●少年は追い詰められる
「ふーん。つまり、この子が暴れて彼に怪我を負わせたんだ」
処刑人『魔女メランコリーヌ』の前に引き立てられた気弱そうな少年は、俯いたまま無言を貫く。
「見てみろ、こんなにアザになってるんだぞ!」
被害者らしい強気な少年たちは、気弱そうな少年を追い詰めるように容赦ない言葉を浴びせかける。
「じゃ、今日の夕方、処刑しちゃおっか♪」
魔女メランコリーヌの言葉に、少年たちはそうだそうだと追随し、あっさりと、少年の処刑が決まってしまう。
「……うぅ」
そんな状況に、少年はぐつぐつと煮えたぎるような怒りを覚えながらも、外には出せずにただ涙で視界を濡らすのであった。
●イジメという名の犯罪は
「人が集団を作ると、その中でイジメが起こってしまうのは、どうしようもないのだろうか?」
ロナルド・ハーキュリー(ドラゴニアンの撃竜騎士・g03319)は、やるせない思いをぶちまける行き先が見えないまま、首を横にふる。
断頭革命グランダルメにおいて、クロノヴェーダたちにより日々処刑される人々。
彼らの多くは罪のない人々で、冤罪をかけられているのだった。
「まずは命を救わないことには始まらないな」
そんな彼らの処刑を阻止して、罪なき人たちを助けてほしいこと。そして、
「ただ、このままクロノヴェーダを倒し、処刑を止めたとしても、イジメの根本的な解決にはならない」
できれば、少年がイジメられることがないように、人々を動かすような行動をして欲しいと、ロナルドは願うのだった。
少年は、たしかに別の少年に暴行を加えたらしい。
「だが、普段からその少年は、別の少年たちから陰湿なイジメを受けており、肉体的な暴行も横行していたようだ」
そこで、まずは街で聞き込みをして、詳細な情報を集めたり、イジメを行った少年たちを少し脅かすなどするのが良いだろう。
「その上で、処刑の時間に真実を暴くことで、少年の処刑は防ぐことができるはずだ」
しかし、ただ単純に事情を説明しただけだと、少年が暴行を加えたことには変わらないため罪とみなされるかもしれない。
そして、他の少年たちが少年に暴行を加えていたことも罪とされるかもしれない。
「誰も処刑させないように、街の人達が納得の行くような説明をしてほしい」
そうしたら、後は処刑人のクロノヴェーダを倒す流れになるだろう。
「イジメについては色々思うところもあるが、処刑に至るような話ではないはずだ」
いじめっ子たちも、少年を本心から処刑させたいとは思っては居ないはずだとロナルドは言い、
「彼らを救い、本当にイジメを行っている者。処刑人をなんとか倒してほしい」
ディアボロスたちに頭を下げるのだった。
●大したことないって
「あー、すっきりした」
少年の処刑が決定し、彼に反撃された少年は明るい顔で家路についていた。
「でもよ、処刑って……アイツのこと、本当に殺すなのかな?」
彼らはあくまで『遊び』の中でいつも怪我させたり怪我させたりしていたつもりなのだ。
少年が処刑されることに不安を覚えた他の少年はそうつぶやくが、
「大したことねぇって! あんまり面倒くさいこと言うなよな!」
彼に反撃された少年は気分がいい時に水を差されたくないようで、
「それよりも、明日はあいつをどうやってイジメてやろうかなぁ」
そんな事を能天気に考えているのだった。
リプレイ
ラウム・マルファス
ボクもイジメられたことあるからネ、両方の気持ち、なんとなくわかるカナ
処刑の事、色々噂になってるカモ
散歩しながら、井戸端会議でそういう話してるおば……おねーサンたちに声かけて情報収集しよウ
「へー、そんな若い子が処刑されちゃうんダ?その子なにしたノ?悪い子?」
「ボク?最近この辺に来たんだヨ。怪しイ?アハ、よく言われル」
「暴力は良くないネ。でもサ、手出そうになる時ってあるんじゃナイ?旦那さんのこと、殴ってやろ、とか思うこと、ナイ?え、ボクは殴らないヨ。人殴るように見えル?」
「もしその子助けたらサ、その子たちの事見守ってくれル?イジメた方も、ダヨ。ちゃんと我慢できる、カッコイイ大人に育つかもヨ?」
レイア・パーガトリー
仔猫がじゃれ合いから力加減を覚えるように
社会的な他人との関わりでぶつかり合うことも、成長に必要よ
けれど行き過ぎは良くないし
日常的に嫌がらせが続いていたのであれば、反撃も止む無しとは思うわ
イジメなんてものじゃなくてそれはもはや虐待よ
街に潜入したら、少年グループの日常がどのように他の人の目に映っていたのか
それを聞いて回りましょう
仲が良いように見えた?
一方的に見えた?
何より大事なのは当人たちの意識だけれど
処刑するってどういう事かわかってるのか、お灸をすえてやりたいわね
…日常的に行われ過ぎて感覚が麻痺してしまったのなら
わたしはこの時代のクロノヴェーダを許せそうにないわ…!
●イジメは見えないところで
(「ボクもイジメられたことあるからネ、両方の気持ち、なんとなくわかるカナ」)
ラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)はそう考えながら街中をうろつき、
「そこのおば……おねーサンたち」
奥様方の井戸端会議を見つけ、輪の中に加わり、
「へー、そんな若い子が処刑されちゃうんダ? その子なにしたノ? 悪い子?」
何も知らない旅人を装って話を聞こうとした。
だが奥様方は、あんた誰? と言う顔で怪しみ、
「ボク? 最近この辺に来たんだヨ。怪しイ? アハ、よく言われル」
ラウムはそう笑うと、
「ちょっと。あまり変なことしないでよ?」
彼をフォローするように現れたレイア・パーガトリー(毒棘の竜騎士・g01200)が、丁寧に謝った。
「あらあら、可愛いわね」
、奥様方はレイアに笑顔を向けて、それ以上は追求せずにラウムの質問に答える。
彼女たちからみた少年は、時折ふざけてはいたが、他の少年たちと仲が悪いようには見えていなかったようだ。
「そうなんだ……」
大切なのは当人の意識ではあるけれど、周囲からは気づかれていないとなると、本当に軽いやり取りだったのか、それとも巧妙に隠されていたのか。レイアが悩んでいると、
「暴力は良くないネ。でもサ、手出そうになる時ってあるんじゃナイ? 旦那さんのこと、殴ってやろ、とか思うこと、ナイ? え、ボクは殴らないヨ。人殴るように見えル?」
その間に、ラウムは仲が良くても時々そう言うことあるよねと彼女たちに尋ねる。
「そりゃあ、日常茶飯事よ。ねぇ?」
すると、奥様方は口々に旦那への愚痴を言葉にして盛り上がり、
「そう言う鬱憤が貯まるようなことがあったのならば、反撃も止む無しとは思うわ」
レイアの言葉にも確かにそうかもと納得したようだった。
「もしその子助けたらサ、その子たちの事見守ってくれル? イジメた方も、ダヨ。ちゃんと我慢できる、カッコイイ大人に育つかもヨ?」
ラウムは彼女たちにそう提案し、子どもたちを助けるため、暖かく迎えて欲しいと頼みこみ、
「後は当事者たちよね。処刑するってどういう事かわかってるのか、お灸をすえてやりたいわね」
レイアはそうつぶやきながら、彼らのもとへと向かった仲間の様子を見に行くのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【避難勧告】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
リゼット・ノア
アドリブ・連携歓迎
イジメですか…子供の残酷さゆえかもしれませんが、私が言うことじゃないですね。
街に赴き、処刑される子をイジメていたという子供たちを探しましょう。
怪我させられたというリーダー格の子よりその周辺の子供たちに話を聞く方がいいですね。
彼らがやっていたことを聞き出します。
多少、怖がらせるくらいでもいいかもしれません。
そもそも、アザ程度の怪我をさせたことで処刑されるならイジメで怪我をさせたことも同罪、死刑でしょう。
あとは処刑時に異議を唱え、処刑を止めさせることを話した上で、イジメの様子をみなの前で話すことを約束させましょう。
その時にきちんと謝るのなら、死刑にはしません、と言って。
「さて、おとなしく話してもらいましょうか」
怪我させられたという少年の、取り巻きの少年を見つけたリゼット・ノア(Cortège funèbre・g02975)は、殺気を放って怖がらせるように問い詰めていた。
「あの少年が怪我をさせた。とのことですが、普段は貴方方が少年を怪我させているのではないですか?」
少年はその迫力に恐怖しながら、
「怪我なんて……させて……ない」
彼女の言葉を否定する。しかし、
「本当ですか? 少年には、アザひとつ作ったことはないというのですね?」
リゼットは全く信じていない様子で更に彼を追い詰めていくと、
「アザくらい……どうってことないだろう! 離せよ!」
少年は恐怖に耐えられなくなり、リゼットを引き剥がそうとする。
「そうですか。では、貴方方が彼をイジメてアザを作ったことも同罪。死刑でしょう」
しかし、リゼットは少年をがっちり捕まえて、冷たく言い放つ。
「い、嫌だ。嫌だ!」
彼は自分にその言葉が降りかかって初めてその重みに気づいたのか、泣きながら生きようともがく。
「自分勝手ですね。まあいいでしょう。それでは約束してください」
リゼットは呆れたようにため息をひとつ付くと、処刑の前に、少年に対するイジメの様子をみなの前で話すこと。
そして、きちんと謝る事を約束させた。
「そうするのであれば、死刑にならないようにしてあげましょう」
最後にリゼットはそう言うと、他の取り巻きの少年たちのところへと向かい、同じ様に丁寧に説得して回るのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【完全視界】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
ラウム・マルファス
ドローンに乗って処刑台の上へ行こウ
まずは処刑されないよう、ナノマシンで刃と処刑台を繋ぎ止めル
手持ちのドローンにスピーカーを付けて演説しよウ
「さて、このままだと今からこの子の首が落ちるわけダ。そっちの少年を殴って、アザを作ったって罪でネ。見た人、いル?」
我慢できずに殴り返したなら、イジメられた直後だよネ
目撃者がいればイジメも見てるハズ
つまり直接今回の件を見た人はほとんどイナイ
処刑されそうな少年に声をかけるヨ
「見ての通り、みんな気づいてないんだヨ。だから、コレが最初。殴るより前に、ホントは試すべきことだケド。助け、求めてみたラ?」
ボクはできなかったケド
マイクを差し出して、言いたいコト言ってもらおウ
●その責任は全員に
そして夕刻、処刑の時間になり、街の人たちは断頭台の広場に集まっていた。
そんな中、音を立てて浮遊するドローンと、その上に乗るラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)は、
「処刑の前ニ、少し話すヨ」
刃と処刑台をドローンで無理やり抑え、人を殺せないようにすると、
「さて、このままだと今からこの子の首が落ちるわけダ。そっちの少年を殴っテ、アザを作ったって罪でネ。見た人、いル?」
今回告発した少年以外の大人たちにそう問いかける。
少年が殴り返したということであれば、イジメがあった直後に行われたはずだ。従って……、
「いや、見てないな」
「誰か見た人は居るかい?」
ラウムの予想通り目撃者は無く、彼らは揃って首を横に振る。
「アザができたんだよ! 嘘でしたなんてことはありえないんだ!」
罪を否定する言動に、告発した少年が反論するが、取り巻きたちは沈黙を保ち、
「見ての通り、みんな気づいてないんだヨ。だから、コレが最初。殴るより前に、ホントは試すべきことだケド。助け、求めてみたラ?」
ラウムもその声は無視して処刑されそうな少年に声を掛け、いじめられた時の対処法を教えるのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【罪縛りの鎖】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV2になった!
リゼット・ノア
アドリブ・連携歓迎
夕方、処刑場に乗り込み異議を唱えましょう。
まず、街で見つけた子供たちにイジメがあったこと、怪我をさせたことを話させて謝罪させます。
それから演説しましょう。
さて。処刑されようとしている少年はイジメにより尊厳を傷つけられ、怪我を負わされました。
自らの身を守るために反撃する「正当防衛」は無罪。
むしろこの少年にイジメで怪我をさせた子供こそ死刑にすべき。
そして。死刑に値するような罪を「子供たちが仲良くしている」と許してきた街の人たち全て、当然、同じく同罪ですよね?
つまり、この少年でなくそれ以外全員を死刑にすべきでは?
…と煽ったうえで。
この死刑に賛成か反対か、街の人たちに問いましょうか。
「皆さんに今回の事件の真相をお話したいと思います」
続けて現れたリゼット・ノア(Cortège funèbre・g02975)は、先程『丁寧に』説得して快く引き受けてくれた情報提供者たちのそばへと進み、
「では、お願いします」
少年の取り巻きたちに無言で圧力をかけながら、彼らが処刑されそうな少年をイジメていたこと、そして、怪我をさせたことを告白、謝罪させた。
「さて。処刑されようとしている少年はイジメにより尊厳を傷つけられ、怪我を負わされました」
そして、自らの身を守るために反撃することは罪には問われないはずだとリゼットは主張し、
「むしろこの少年にイジメで怪我をさせた子供こそ死刑にすべきです」
告発した少年を指差し、表情を変えずに赤い瞳でじっと見つめた。
「そ、そ、そんな訳あるか!」
少年は顔を真っ赤にして否定するが、処刑が否定しきれない流れに今度は顔を青くする。
リゼットはそんな少年から目を離して街の人たちの方を向き、
「そして。死刑に値するような罪を、子供たちが仲良くしていると許してきたみなさん全て、当然、同じく同罪ですよね?」
彼らも処刑されるべきだと糾弾する。
自分たちにまで火の粉が降りかかるとは思っていなかった彼らは口々にその主張を否定するが、
「なるほどなるほどー。確かに言われてみればそうだよね。みーんな、処刑しちゃおう♪」
処刑人『魔女メランコリーヌ』はリゼットの意見に納得して、みんな処刑してしまおうとにこにこ笑顔を向ける。
「最後に問いましょう。皆さんは、この処刑に賛成ですか? 反対ですか?」
淫魔の言葉を無視したリゼットは街の人たちに最後に問いかけると、
「処刑は無しだ!」
「そんなこと、あってたまるか!」
我が身可愛さに、彼らは一斉に処刑を否定した。
「……さて」
民衆の意見が一致したところで、リゼットは魔女メランコリーヌの方を向き、
「元をたどれば、刑罰にもならなさそうな告発を安易に受け入れ、処刑という権力を振りかざした貴女に責任があると考えます」
一歩一歩ゆっくりと彼女に近づきながら、口を開く。
「魔女メランコリーヌ。死刑となるべきは貴女です」
大成功🔵🔵🔵
効果1【悲劇感知】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV3になった!
穂村・夏輝
少年法としては処罰よりも更生を重きに置きたいところだよね。こんな所で法律云々言うのもおかしいかもしれないけどさ
「罪は罰するものではない。許すものである。確か昔の偉い人がそんなこと言っていたんだよね」
相手のパラドクスは、技能は全てこちらが上回っている
「そんな攻撃、俺には効かないよ」
【光使い】で『天晶剣』を振るって【浄化】の光を飛ばして相殺するよ
「クロノヴェーダに今更罪を贖えとは言わないよ。けど、その罪の重さを身をもって知るんだね! アンジェ!」
アンジェローザに【浄化】の力をありったけ込めた【ジャッジメントレイ】を叩き込んでもらう
「俺の番はこれで終わりだ。俺以上に色々言いたい人がいるだろうしね」
●いじめっ子淫魔に裁きを
「少年法としては処罰よりも更生を重きに置きたいところだよね」
この時代にそう言う法律があるのかはさておき、法の番人を目指した穂村・夏輝(天使喰らいの復讐者・g02109)は、彼らが更生することを願い、
「罪は罰するものではない。許すものである。確か昔の偉い人がそんなこと言っていたんだよね」
彼らを処刑しようとした魔女メランコリーヌと対峙する。
「奇遇ね? 私も罪は許すものだと思っているの。だって、極限まで追い詰めてからの『許し』は、何者にも代えられない甘美な味がするもの」
魔女メランコリーヌは蠱惑的に微笑むと、十字の花びらを持つ花を周囲に咲き乱れさせ、精神を呆けさせて『解放』させようとする。
「そんな攻撃、俺には効かないよ」
しかし、自らを正しく律する夏輝は淫魔の誘惑をはねのけて、
「今更罪を贖えとは言わないよ。けど、その罪の重さを身をもって知るんだね! アンジェ!」
彼のオラトリオ、アンジェローザの翼から放たれる断罪の光が、罪深き魔女の脳天から降り注ぎ、
「きゃあっ」
その心を浄化するように身を灼かれたメランコリーヌは悲鳴をあげてその場に尻餅をついた。
「まだ断罪は終わらないよ。俺以上に色々言いたい人がいるだろうしね」
夏輝はそう言うと、仲間たちのさらなる断罪を支援するため、アンジェローザと周囲に光を集めるのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【水源】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
ラウム・マルファス
まずはナノマシンで処刑台を破壊
処刑されそうだった子に声をかけル
「巻き込まれないように逃げてネ。あの子たちのことも任せて良いカナ?」
イジメてた子たちを任せてみよウ
仲直りするか拗れるかは分かんないケド、上手く進むといいナ
早業でドローンに爆薬を搭載
「メランコリーヌ、キミの最後の役割ダ。その身を以て、死ぬってどういうことかあの子たちに教えてあげるとイイ」
まァ、死体も残らないだろうケド
十字花の嵐は、町の人の方に飛んでいきそうなのを優先して、ドローンの爆風で吹き飛ばス
ボクに効いたらフライトドローンに乗ってダラダラしてよウ
元々やる気溢れるタイプじゃないシ、爆弾ドローン(パラドクス)が全自動で攻撃してくれるサ
夏輝とアンジェローザが断罪の光で周囲を照らす中、突如断頭台が音を立てて崩れ落ちる。
「巻き込まれないように逃げてネ。あの子たちのことも任せて良いカナ?」
それを破壊したラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)は、処刑されそうになっていた少年に逃げるよう声を掛け、ついでにいじめっ子たちのことも任せる。
(「仲直りするか拗れるかは分かんないケド、上手く進むといいナ」)
どうなるかは彼ら次第。こじれたとしても、今度は大人たちがうまくやってくれるだろう。
「メランコリーヌ、キミの最後の役割ダ。その身を以て、死ぬってどういうことかあの子たちに教えてあげるとイイ」
そして、ラウムは魔女メランコリーヌへ視線を移し、爆薬を抱えて上空へと飛び立ったドローンを次々と彼女にぶつけていった。
「死ぬにしても、これじゃあ何も残らなくて教えにならないじゃない!」
魔女メランコリーヌは容赦ない爆撃に抗議しながら、それらを掻い潜るように花の香りをラウムに届ける。
「おっ……ト?」
ラウムはその香りに反応してしまい、フライトドローンに乗ってダラダラとメランコリーヌを眺める。
「ちょろーい♪ って、なんで攻撃が止まらないのっ?」
だが、指示がなくても勝手に攻撃を続けるドローンたちは予想外だったようで、メランコリーヌは不満げな視線をラウムに向けながら、爆撃から逃げ惑うのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
リゼット・ノア
アドリブ・連携歓迎
では、処刑を始めるとしましょう。
それとも自分が処刑される側に回るなどと思ってなかったでしょうか。
自動人形と妖精を展開し、魔女に1つずつ説明をしながら包囲し攻撃を加えます。
自動人形は喪服を着る寡婦。死を嘆き悲しみ涙を流す役。
黒い妖精は魂の安らぎを祈り歌う役。
そして私はただ1人で死すべき者の葬儀を取り仕切る役だと。
説明が終わり十分攻撃を加えられたらパラドクスを発動。
ギロチンではないですが、斬首刑に変わりはありません。
魔女がばら撒いた死の数だけ、私の鎌の切れ味は増すでしょう。
…事が済めば、立ち去る前に街の人たちに挨拶をして回りますか。
死刑にならなくてよかったね、と。
「では、処刑を始めるとしましょう」
絶え間なく続く爆撃からなんとか逃げ出した魔女メランコリーヌの背後から、リゼット・ノア(Cortège funèbre・g02975)は冷たく宣告する。
「ど、どうしてあたしが」
「自分が処刑される側に回るなどと思ってなかったのでしょうか?」
魔女の不満げな態度に、リゼットはそれが当然だとばかりに言い切り、喪服に身を包んだ自動人形と、黒い妖精たちを呼び出し彼女を取り囲んだ。
「彼女らは、貴女の葬儀を演出してくれます」
リゼットは、自動人形たちが魔女の死を嘆き悲しみ涙を流し、黒い妖精が魂の安らぎを祈り歌う事を丁寧に説明して、
「そして、私はただ1人で死すべき貴女の葬儀を取り仕切ります」
恨みや苦しみ、悲しみといった負の感情が集まって出来た巨大な大鎌を手に取る。
「ギロチンではないですが、斬首刑に変わりはありません。貴女がばら撒いた死の数だけ、私の鎌の切れ味は増すでしょう」
そう言って振り下ろされる刃を、
「嫌! 処刑なんてされたくない!」
魔女メランコリーヌはその攻撃をギリギリのところで避けると、参列する自動人形の群れをかき分けて走り去る。
「おや、まだ抗いますか。ですが……」
リゼットはそんな魔女を焦って追うことはなく、大鎌を彼女の方へと放り投げた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【悲劇感知】がLV2になった!
効果2【ロストエナジー】がLV4になった!
レイア・パーガトリー
司法の在り方については、考えさせられるわね
人民の心情を汲んだ大岡裁きとやらも、肝心なひとの心が乱れていれば歪んだものとなったのでしょう
…新宿島で児童書を読んだだけの私だから、解釈の間違いもあるかもしれないけれど…
とにかく、『心』を玩ぶのは嫌いよ
竜翼翔破で一撃離脱しつつ戦うわ
付きまとわれるなんてたまったものじゃないから
使い魔を飛翔で振りほどいで落として
魔女への再突撃を狙いましょう
リンバスは、一般の人で逃げられない人がいれば盾になったり
騎乗出来る余力のある人を逃がしてちょうだい
その必要がなければ、魔女の逃げ道を塞ぐように動いてもらえるかしら?
「ひぃっ!」
迫りくる大鎌を、魔女メランコリーヌは大きく飛び跳ねて避ける。
「裁きのあり方には、考えさせられるわね。心情を汲んだ裁きも、肝心な人の心が乱れていれば歪んだものとなったのでしょうね」
しかし、リゼットの投げ放った大鎌は、彼女を狙ったものではなく、
「とにかく、『心』を玩ぶのは嫌いよ」
逃げようとする魔女メランコリーヌの行く手を阻むように立ちはだかり、彼女の方へゆっくりと歩みをすすめるレイア・パーガトリー(毒棘の竜騎士・g01200)の手に収まった。
「リンバス、お願い!」
逃げようとする魔女メランコリーヌを牽制するように、レイアは無双馬のリンバスに彼女の逃げ道を塞ぐように指示を出す。
「いやっ!」
そして、逃げられないと悟った魔女が、レイアに向けて使い魔を放ち、攻撃してくると、
「付きまとわないで」
レイアは空高くジャンプしてそれらを振りほどく。
「もう逃さないわ。みんなの想い、その首で受け取りなさい!」
その勢いをそのまま利用したレイアは、急降下しながら大鎌を振り下ろし、彼女の首を刈り取った。
「死にたく……ないよ……」
魔女メランコリーヌはそうつぶやきながら崩れ落ち、
「玩んだ心と刃にかけてきた人々の命の報いよ。地獄で後悔しなさい」
レイアは消えゆく魔女を睨みつけながら、彼女に殺された人々を悼むのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!