【刻逆決戦】⑪アイザック・アシモフ

 このシナリオは【刻逆決戦】に関連する特別シナリオです。
 500年後の未来から、人類改竄術式「刻逆」を使い、アイザック・アシモフの歴史を奪った、『アイザック・アシモフ』に対して決戦を挑みます。
 アイザック・アシモフは、イデアロゴスとはなっていませんが、イデアロゴスから提供された膨大なエネルギーと、高度な技術により、イデアロゴスに準じる時間干渉能力を得ているようです。
 配下のワイズガイは、通常と同様ですが、アイザック・アシモフが戦場に現れた場合は、敗北は必至となるので、注意が必要です。

「成功したシナリオ数×5%」だけ、「⑪アイザック・アシモフ」の敵残存率を低下させます。

!特殊ルール!
 戦場にアイザック・アシモフが姿を現した場合、ディアボロスは手も足も出す事が出来ず『🔴🔴🔴🔴』判定となり、シナリオは失敗判定となるので注意してください。
 また、戦闘を行ったディアボロスは高い確率で重傷判定となり、場合によっては死亡する事もあります。

【刻逆決戦】『刻逆』の構想に辿り着きし者(作者 北瀬沙希
2


#空想科学コーサノストラ  #【刻逆決戦】⑪アイザック・アシモフ  #『刻逆』決戦  #ファーストアタック 


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#空想科学コーサノストラ
🔒
#【刻逆決戦】⑪アイザック・アシモフ
🔒
#『刻逆』決戦
🔒
#ファーストアタック


0



●宇宙空間:地球衛星軌道上
「――無茶をしすぎだぞ、アル・カポネ」
 宇宙空間に身を置きながら、ジェネラル級ワイズガイ『アイザック・アシモフ』は独りごちる。
 断片の王を6体同時に再現した上で、宇宙の戦力まで一気に生み出すなど、いくらイデアロゴスから膨大なエネルギーを得たといっても、自殺行為だ。
 ……だが、友として、その気持ちは判らなくはない。
(「お前は、復讐心の導くまま、全てを賭けて戦うのだろうな」)
「ならば、私は、復讐を完遂する為に、生き延びて見せるとしよう」
 そう、宇宙の彼方に向けながら、アイザック・アシモフは通信を開く。
「アメリア・イアハート、聞こえますか?」
 しばし後、アイザック・アシモフの前に現れたのは――ジェネラル級ワイズガイ『アメリア・イアハート』の映像。
「私は、アイザック・アシモフ。我が友にして空想科学コーサノストラの断片の王、そして500年後より帰還せし復讐者、アル・カポネREDよりの命令を伝える。
 巨大UFOフレンドシップの全力をもって、アイザック・アシモフと合流、その後、この宙域から退去せよ。
 これは、アル・カポネREDよりの最後にして最上位命令となる」
 友からの伝言……否、命令を伝え、アイザック・アシモフは映像のアメリア・イアハートの反応を伺う。
 映像のアメリア・イアハートは、その言の葉の意味を理解し、頷いた。

「最上位命令受諾しました、これより準備に入ります」

●新宿駅グランドターミナル
「復讐に囚われているのは、ディアボロスではなく、イデアロゴスとアル・カポネのほうな気がしてならないんだけどな……」
 慌ただしく大量のパラドクストレインが発着を繰り返す、新宿駅グランドターミナルの片隅で、時先案内人藤森・智樹(人間の魔導忍者・g08569)が独りごちる。
 その言の葉を耳にし、集まって来たディアボロス達を前に、智樹は深々と一礼しながらタブレットに目を落とした。
「色々一気に起こり過ぎたせいで情勢が非常にややこしくなってしまったから、まずは端的に説明するよ。『イデアロゴスが刻逆を利用して、最終人類史のディアボロスを滅ぼしに来た』」
 ――つい数時間前に、500年間の観察猶予期間を貰ったはずなのに?
 そう、首を傾げるディアボロス達に、智樹は「そう思うよね」と同意しながら、説明を続ける。
「でも、今回攻め込んで来たイデアロゴスは、『500年後のイデアロゴス』なんだ。つまり、イデアロゴスから見て『500年間の観察猶予期間』は経過している……という事になる」
 その上であえて現在の最終人類史に攻め込んで来た理由は、『500年間の観察猶予期間』の間に、最終人類史のディアボロスの行動により、イデアロゴスが滅びに瀕したという事らしい。
「……自分自身とは言え、未来のディアボロスって凄すぎるよね……っていやいやどうしてこうなったのかなあ!?」
 思わず素のツッコミを発動させた智樹に、思わず生温かい視線を向けるディアボロス達。
 その視線に気づいたか、コホンと咳ばらいをしながら、智樹は話を元に戻す。
「だけど、考えてみれば当然かもしれない。『復讐心は歴史を進める原動力』だからね」
『復讐心』を持たないイデアロゴスにとって、500年と言う時は瞬きする間に過ぎ去るもの。
 一方、『復讐心』を持つディアボロスにとっての500年は、『不可能を可能にする』だけの長大な時間となる。
 より強い復讐心を持つディアボロスであれば、イデアロゴスを滅ぼしても不思議はないだろう。
 だが、その未来も、目の前に迫るイデアロゴスに敗北すれば、全て失われてしまう。
「まあ、きっかけはともかく、500年後のイデアロゴスによる歴史の改竄など、許せるわけがない」
 だから、と智樹はディアボロス達に向け、檄を飛ばす。
「これが、最後の戦いだよ、皆の力を集めて、絶対に勝利しよう!」
 その檄に応じるように、ディアボロス達が次々と拳を振り上げ、呼応していた。

「さて、皆に向かって欲しいのは、巨大UFO『アルカトラズ』及び『フレンドシップ』を中核とする、空想科学コーサノストラのワイズガイの軍勢だ」
 皆の活躍で、地上のワイズガイを宇宙に合流させる事は防げているのだが、500年後から戻って来た断片の王アル・カポネ……現在は『アル・カポネRED』は、イデアロゴスからの援助により、同等の存在を宇宙空間に作り出してしまったようだ。
 地上からの合流が無かった事で、戦力は半減……となっている計算だが、それでもその戦力は侮れないだろう。
「最終人類史のディアボロスがイデアロゴスに対抗するには、アル・カポネREDとアイザック・アシモフを撃破し、《戴冠の戦》の勝者となる必要となる。その障害となるワイズガイの軍勢を、可能な限り削っていって欲しい」

「アル・カポネREDは、500年後から刻逆を使って戻る際に、アル・カポネの歴史と名を奪ったようだ」
 おそらく、アーサー王がアーサー王の歴史と名を奪ったのと似ているのだろう。
「だが、歴史を奪ったからには、その因果も引き継いでいる。アル・カポネについては、戦力を削ぐだけでなく、決戦も挑む事が出来るようだよ」
 決戦の勝敗、何方にでも対応できるようにファーストアタックを仕掛けた方が良いかもしれない。
「そしてもうひとつ……アイザック・アシモフは、イデアロゴスから提供された膨大なエネルギーと、高度な技術により、イデアロゴスに準じる時間干渉能力を得ているようだ」
 ――つまり、現状では、アイザック・アシモフが出現したら、手も足も出ない。
「配下のワイズガイは通常通りだけど、アイザック・アシモフの注意を惹かないよう、速攻で配下を減らして撤退してくる方がいいかもしれないね」
 とにかく気を付けてね、と頭を下げる智樹に見送られながら。
 ディアボロス達はパラドクストレインに乗り、アイザック・アシモフの配下たちがいる宙域へと赴いた。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【通信障害】
1
ディアボロスから「効果LV×1,800m半径内」が、ディアボロスの望まない通信(送受信)及びアルタン・ウルク個体間の遠距離情報伝達が不可能な世界に変わる。
【宇宙適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が宇宙空間の物理的・環境的制約や肉体的・精神的負荷を受けず、地球の重力下と同様に活動を行える世界に変わる。

効果2

【ダメージアップ】LV1 / 【反撃アップ】LV1 / 【リザレクション】LV1

●マスターより

北瀬沙希
 北瀬沙希(きたせ・さき)と申します。
 よろしくお願い致します。

 今回は【『刻逆』決戦】ファーストアタックシナリオとなります。
 狙いは、『アイザック・アシモフ』の配下のトループス級、『スペーストルーパー』の集団です。

 なお、アイザック・アシモフとの邂逅を狙う場合は、以下の特殊ルールにご注意ください。

!特殊ルール!
 戦場にアイザック・アシモフが姿を現した場合、ディアボロスは手も足も出す事が出来ず『🔴🔴🔴🔴』判定となり、シナリオは失敗判定となるので注意してください。
 また、戦闘を行ったディアボロスは高い確率で重傷判定となり、場合によっては死亡する事もあります。

●シナリオ進行について
『スペーストルーパー』との集団戦1章のみのシナリオです。
 軍勢の一部に攻撃を仕掛けて戦力を削いだ後、速やかに撤退してください。

 攻略期限までの完結が最優先となりますので、プレイングの採用は👑達成程度となります。
 プレイング受付締切の告知は、マスターページにて行います。

 それでは、皆様のプレイング、心よりお待ちしております。
15

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


クィト・メリトモナカアイス
こちら宇宙モナカアイス。
我は今宇宙にいます。地球応答せよ、どうぞー。
……言ってみただけ。
んむー、もしクフ王とかイスカンダルとかシヴァとかクフ王とかが再現されていたらそっちを殴りにいかねばだったけど。
いないので今回の我は宇宙猫。

というわけで【宇宙適応】を展開。
アイザック・アシモフを避けるのは大事として、FAなのだからちゃんと敵を倒さねばならぬ。宇宙でも不利にならないこれはきっと必須。
宇宙を自在に泳ぎ、敵の大隊ではなく外側の一部隊や偵察中の部隊に攻撃を仕掛ける。
浮遊球形ガジェット「モナカ」衝撃型を取り出し「衝撃のネベロング」。ひっさつのモナカ・ブラックホールでスペーストルーパーを引き寄せ、衝撃波でまとめてふっとばそう。

敵の縦横無尽の動きとプラズマ銃は残留させた【反撃アップ】で敵の挙動を見極めやすく。
銃の射撃を黄金猫拳打棒の肉球部分でガードし、堅実に戦おう。

目の前の部隊を倒したら帰還。
んむー、まだ倒したりない……とか言うのは普通のFAでも危険だしここだともっと危険。そろそろ帰ろう。


ロキシア・グロスビーク
アドリブ連携ご自由に

こちらスペースロキシアくん
推定最後の戦争でも可愛いですよ。地球応答求む、送れ。なーんてね
僕は因縁とか特段あるわけじゃあないからなあ
ああ、まあ……ダーナが居たらそちらを優先したかもだけど
かと言ってここの主も断片の王。気を引き締めないと

【宇宙適応】を拝借し参戦
サッと倒してササッと退く。【パラドクス通信】でその助けにするよ
味方に追随して戦場を俯瞰するように努め、
負傷状況や交戦敵数など情報共有、円滑に戦闘を進められるように尽力
補助だけじゃなく攻撃も勿論相手を考えてのチョイスで
敵部隊に一穴穿ってどんどん有利にしていく方針!

――死界!
左目に妖火が灯れば機動力の高い相手だろうとその姿を捉え
働き者さん達を、薪と焚べてみようか!
魔槍を突き出す所作を合図に、葬火の鏃が翔ぶ!

反撃に際しては魔槍を用いた守勢
SFじゃあこれ(ぐるぐる防御)もお馴染みだよね、っと!
槍を回転させ光線銃による攻撃を受ける

ある程度倒したら撤退するよ
活躍しすぎないようにっていうのも難しい……そろそろかな?
それじゃあ撤収!


文月・雪人
※アドリブ連携歓迎

ふうむ、断片の王の再現か。
因子が渡ってないからか、安倍晴明も織田信長も居ないけど、
安倍晴明は再現しても速攻で逃げそうだなとか思ってしまったや。

こちらコスモスノーマン。
【パラドクス通信】通信状況良好、
【宇宙適応】の発動状況良好、
【通信障害】の準備完了、
これよりアイザックモフモフの配下襲撃作戦を遂行する。

今回は速攻が重要、いつも以上に連携が重要になりそうだ。
残留効果を有難く借りつつ、連携して作戦を遂行していこう。

突入と同時に【通信障害】で敵組織内部の報告を妨害。
敵の状況把握を遅らせて、増援や連携を阻止すると共に、
襲撃状況の詳細がアシモフへ伝達されるのを遅らせて、襲撃に使える時間を稼ぐ。

『総力戦体制』のパラドクスを使用。
敵同士のテレパシー通信を妨害、混乱させて連携を崩し、精密射撃を妨害。
怪電波に乗せて演説で宇宙猫着ぐるみの素晴らしさを熱く熱く語り、
敵の精神を蝕み倒していこう。

予定数の敵を倒したら長居は無用だね。
仲間と連絡しタイミングを合わせて撤退するよ。
続きはまた決戦当日に。



 宇宙に飛び出した蒸気機関車型パラドクストレインが、衛星軌道上に停止する。
 窓の外一面に広がる宇宙空間を眺めながら、クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)はスマホに呼びかけていた。
「こちら宇宙モナカアイス。我は今宇宙にいます。地球応答せよ、どうぞー」
「こちらスペースロキシアくん。推定最後の戦争でも可愛いですよ。地球応答求む、送れ」
 ロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)も、クィトの真似をしてスマホに呼びかけた後、軽く舌を出す。
「……なーんてね」
「んむ。我も言ってみただけ」
 待ち受け画面のままのスマホを見せ合いながら、クィトとロキシアは軽く笑い合う。
 そんなふたりを、文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)はほほえましく眺めていた。
「にゃふ、楽しそうだね」
「一度やってみたかったんだよね」
「んむ。様式美は大事」
 一頻り笑いあった後、それにしても、と雪人が切り出す。
「ふうむ、断片の王の再現か。因子が渡ってないからか、安倍晴明も織田信長も居ないけど、安倍晴明は再現しても速攻で逃げそうだなとか思ってしまったや」
「うむ。我ももしクフ王とかイスカンダルとかシヴァとかクフ王とかが再現されていたらそっちを殴りにいかねばだったけど、いないので今回の我は宇宙猫だ」
「僕は因縁とか特段あるわけじゃあないからなあ。まあ……ダーナが居たらそちらを優先したかもだけど」
 彼らの興味を惹く断片の王が再現されなかったのは、おそらく、空想科学コーサノストラの断片の王『アル・カポネRED』も、共同統治の関係にある『アイザック・アシモフが』も、何方の興味も惹かなかったからだろう。
 今、ロキシア達が乗っているパラドクストレインの行き先は――『アイザック・アシモフ』の戦場。
 気を引き締めないといけないことには、変わりはなさそうだ。
「そろそろ着くかな……こちらコスモスノーマン」
「んむ? 雪人も乗っかった?」
「まあまあ、雰囲気作りは大事だよね。では……」
 クィトとロキシアの様式美に乗っかりながら、雪人は一つ一つ確認していく。

 ――【パラドクス通信】、通信状況良好。
 ――【宇宙適応】、発動状況良好。
 ――【通信障害】、準備完了。

「ではこれより、アイザックモフモフ……あ」
 肝心のところで噛んだ雪人に、ロキシアが苦笑いしながら突っ込む。
「モフモフだったら嬉しいけど、あれはモフモフというよりボコボコしているよね?」
「確かに、あのアイザック・アシモフの見た目は奇怪だが」
 クィトにも突っ込まれ、雪人が「にゃはは」と笑った後、咳払いひとつで空気を元に戻す。
「では仕切り直し……これより、アイザック・アシモフの配下襲撃作戦を遂行する!」
「「おう!!」」
 先ほどまでの空気を吹き飛ばすような、勇猛な宣言と共に。
 3人は一斉にパラドクストレインから飛び出し、トループス級ワイズガイ『スペーストルーパー』の一団に襲い掛かった。


「敵襲! ディアボロスだ!!」
「急ぎ展開せよ!!」
 ディアボロスの気配を察したスペーストルーパーたちが、上下左右に広く散開し、警戒し始める。
 宙域に広く展開したワイズガイ達を見て、クィトは思考を巡らせ始めた。
(「ここからはアイザック・アシモフを避けるのは大事」)
 ファーストアタックなのだから、ちゃんと敵を倒さねばならない。
 だが、あまり時間をかけ過ぎるとアイザック・アシモフが戦場に現れ――敗走は必至だ。
 ゆえにアイザック・アシモフを避けようと思えば……速攻勝負となる。
 そこでクィトが手に取ったのは、浮遊球形ガジェット『モナカ』衝撃型。
『モナカ・ブラックホール!』
 クィトは戦場の比較的外側にいる敵の一部隊に向け、ガジェットを投げつける。
 直後、ガジェットを中心に強い重力が発生し、スペーストルーパーたちを強制的にガジェットまで引き寄せた。
「怯むな、撃て!!」
 スペーストルーパーたちも背中のスラスターを吹かして高い機動力を発揮し離脱を図りつつ、クィトにプラズマ光線銃を連射するが、クィトは黄金猫拳打棒の肉球部分で光線を受け止め、散らす。
 光線が散らされると同時に、スペーストルーパーを引き寄せているガジェットから衝撃波が放たれ、スペーストルーパーたちを吹き飛ばした。
 直後、戦場全体に【宇宙適応】の加護が宿る。
「そんじゃお借りしましてっと……サッと倒してササッと退くよ」
 ロキシアも冥府の業火を圧縮した鏃を手にし、戦場を俯瞰しながらパラドクスを発動する。
「『三界の法を欺く者たちよ。見よ、灯火は汝らの逝く道を示した』――死界!」
 ロキシアの左目に妖火が灯り、固有の全周感知能力『死界』が発動する。
 妖火の宿る左目は、クィトが吹き飛ばしたスペーストルーパーたちの居所を余さず捉えていた。
「さあ、働き者さん達を、薪と焚べてみようか!」
 ロキシアは魔槍でスペーストルーパーを指し、鏃を投げつける。
 スペーストルーパーたちも縦横無尽に飛び回り鏃を避けようとするが、移動方向も速度も全て『死界』で暴かれている。
 結果、宙域に投げ込まれた鏃は、吸い込まれるように次々とスペーストルーパーたちの四肢や胴、時には背中のスラスターに突き刺さる。
 刺さった――とスペーストルーパーたちが知覚した瞬間、鏃が宇宙服の内側で発火した。
「――――!!」
 声なき悲鳴を上げながら、スペーストルーパーたちも銃を発射するが、ロキシアは魔槍をくるくると回転させ、ビームを弾く。
「急ぎ増援を呼べ!」
「おっと、連絡はさせないよ」
 雪人がパラドクスを発動し、敵同士のテレパシー通信を妨害しつつ、怪電波を流し始める。
 その、怪電波に乗せて、雪人は楽しそうに、嬉しそうに宣言した。
『君たちに教えてあげよう。宇宙猫着ぐるみの素晴らしさを!』
「!?!?!?!?」
 唐突な宣言に驚く間もなく、スペーストルーパーたちは怪電波で延々と宇宙猫着ぐるみの素晴らしさを聞かされる。
 やがて、怪電波により無尽蔵に情報を詰め込まれ、精神を蝕まれたスペーストルーパーたちは、目を白黒させながら冥府の業火で全身を焼かれ、ぐったり項垂れながら宇宙を漂っていった。


【宇宙適応】の加護を得たディアボロス達は、スペーストルーパーたちに対し優位に戦闘を進めていく。
 後方でロキシアが負傷状況や交戦敵数などを観察しつつ、【パラドクス通信】で情報共有しながら冥府の業火が宿る鏃で敵を燃やし、クィトがガジェットを投げつけ、雪人が宇宙猫着ぐるみの素晴らしさを怪電波に乗せ語ってゆく。
 スペーストルーパーたちも増援を呼び数で押そうとするが、増援と連携、そしてアイザック・アシモフへの連絡遮断を目的に展開された【通信障害】がそれを阻み、一向に増援は現れない。
 その間にも、業火や衝撃波、怪電波によるダメージは、着々と積み重なってゆく。
 結果、心身ともに膨大なダメージを受けたスペーストルーパーたちは、すっかり反撃する気力を失くしたか、手も足も出せなくなっていた。
 精神を蝕まれ、肉体を焼かれたスペーストルーパーたちに、ディアボロス達のパラドクスが一方的に刺さる。
 その結果、スペーストルーパーたち次々と撃破され、瞬く間に片手で数えられる程度の数にまで減っていた。
 だからと言って、ディアボロス達は手を抜かない。
『宇宙猫着ぐるみはね、つぶらな瞳と表情が可愛いんだ。宇宙でもきっと映えるはずだよ♪』
 敵の様子などお構いなしに、雪人は宇宙猫着ぐるみの素晴らしさを騙り続ける。
 ちなみに、怪電波に乗らずとも、雪人の語りはしっかり全員に聞こえていたりする。
(「そもそも宇宙猫というミームがワイズガイに理解されるのだろうか……?」)
 先に宇宙猫を出したのは我だが、と苦笑いしつつ、クィトは宇宙を泳ぎつつ浮遊型ガジェットを投げつけ、スペーストルーパーたちを引き寄せる。
「「「!?!?!?!?!?」」」
 怪電波で精神(?)ダメージを受けているスペーストルーパーたちは、為す術なく引き寄せ上げられた挙句、衝撃波で吹き飛ばされた。
「おっとぉ、逃がす気はないよ?」
 ロキシアも敵部隊に一穴穿ち続けるつもりで、吹き飛ばされるスペーストルーパーたちの位置を『死界』で把握し、魔槍で指し示しながら鏃を投擲する。
 魔槍と『死界』に導かれた鏃は、スペーストルーパーに次々と突き刺さり、冥府の業火で全身を焼き尽くし。

 ――宙域から、スペーストルーパーの姿を消し去っていた。


 目の前の部隊を粗方掃討したところで、雪人が【パラドクス通信】越しにクィトとロキシアに問いかける。
「さて、予定数としてはこんなところ?」
「んむー、まだ倒し足りない……とか言うのは普通のファーストアタックでも危険だしここだともっと危険」
 というわけでそろそろ帰ろう、と提案するクィトに、ロキシアが軽く頷きながら答える。
「活躍しすぎないようにっていうのも難しいね……でもそろそろか」
 宙域に開けられた警戒網の穴を埋めるように現れたワイズガイ達の姿を見て、ロキシアはビシッと敬礼しながら宣言した。
「それじゃあ撤収!」
「では、続きはまた決戦当日に」
 姿が見えずとも、未だ混乱しているであろう敵部隊に、雪人もそう言い残しながら。
 ディアボロスはパラドクストレインにて急ぎ新宿島に戻り、次なる準備に取り掛かった。
🎖️🎖️🎖️🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【宇宙適応】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
【リザレクション】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2026年08月27日