リプレイ
マハ・サレハ
困りました
マハは背も低いですし
ちょうどマハの顔あたりに濃ゆい毒霧がくりーんひっとなのでは
でも、マハは挑戦したいのですよ
すーっ(吸う)
あなた(MS)のことがー
すきだからー!
ごほっごほごほっ
便利な道具もこのオーブくらい
ウインドオーブ…あなた、使えるのです?
試しに●風使いを活かして毒気をあっちいけー
酸素はうちー毒はそとー
こほこほ、ごほっ、ハァハァ
い、いえマハは負けません
風使い(他に札がない!)として、空気の流れも読みましょう
負けないもん、ひっくえぐえぐ(泣く)
あーお花がとってもきれい
穢れなき白花に寄り添ってまいりましょう
マハはお友達募集中なのです
ダンジョンで出会いを求めるのは、間違っているでしょうか
小鳥遊・英
①
フヒッ……ヒヒヒ……
まるでゲームの中のよう!リアルMMOですな……!
おーおー、毒霧とな
下に行くんなら浮けばいっすな
ぽこぽこホログラムウィンドウを操作して魔法陣を生み出して味方らしき人たちに飛ばそう
ふふふ、影ながらアシストする
これなら自分は前に出る事なく事が進みますなぁw
姿を見せずに声と魔法陣だけでアシストを
その魔法陣は念じればその方向に向かいますゆえ〜
ご活躍くだされ〜
もし見つかったら
わ、わわわわ、わた、し、も、ディアボロス、です……
味方です撃たないでください!
保身に走ります!
●距離感
「困りました……」
迷宮に踏み込んだ初手、というか第一声はそれだった。篝火に照らされた洞窟の中、周囲に毒霧の漂う環境は事前情報の通り。しかし何か、低い位置に溜まりやすい毒霧と、マハ・サレハ(神官・g01429)の身長が絶妙な相性を発揮してしまっている気がする。具体的に言うと霧の濃い所が顔面を直撃しているような。
それでも彼女は挑戦の意志を崩さない。何故ならば。
「あなたのことがー! すきだからーごほっごほごほ」
最後咽たが気合は入ったはずだ。この場を打開する武器として、マハはウインドオーブを掲げてみせた。
「使え……ますよね?」
自分で半信半疑だったが大丈夫。オーブに秘められた力が風を生み出し、彼女の周囲の毒霧を押しやっていく。
「あっちいけー、酸素はうちー毒はそとー」
障害を押し退ける力を得た彼女は、噴き出る風と共に霧の満ちた通路を突き進み――。
「こほこほ、ごほっ!!」
側方から回り込んできた毒霧に巻かれた。風を操る力は現状かなり有効だが、使いどころを選ばないと厳しいか。
「ハァハァ……マハは負けませんよ」
そう、風使いの才を持つ彼女ならば、風を読み、その使いどころを定める力も備えているはず。まあちょっと、乱れた気流が整うまで待つ必要があるようだが。
「負けないもん……ひっくえぐえぐ」
半分以上めげながらも彼女はどうにかその地帯を突破し、毒霧の来ない高台になっている場所を確保した。この辺りは純白の花が咲き乱れており、空気もまた清浄だ。当然ながら、ここから進むにしても戻るにしても、毒霧地帯に乗り込む必要はあるのだが。
「あーお花がとってもきれい……」
しばらくそれは考えないことにした。
「フヒッ……ヒヒヒ……そんなキミには、この力を授けますぞ~」
「えっ!?」
急に何ですか、と問いかける間もなく、マハの足元――真白の花畑に緑色の魔法陣が描かれる。輝くそれは、小鳥遊・英(Code name/Falcon・g00772)のパラドクスによるものだ。
「毒霧が下に行くんなら、浮けばいっすな」
輝く魔法陣は、英の言葉通り地面を離れ、マハを乗せて浮き上がった。
「その魔法陣は念じればその方向に向かいますゆえ~ご活躍くだされ~」
「あ、ありがとうございま……す……?」
あまりにも便利。この浮遊移動とマハの風を合わせれば、この後の探索はかなりスムーズに進むだろう。驚きと感動からお礼を言おうとしたマハだが、相手の姿が見当たらず、きょろきょろと辺りを見回す。。
ちなみに通路の影でホログラムウィンドウを弄っていた英は、「これなら自分は前に出る事なく事が進みますなぁ」と草を生やしてほくそ笑んでいた。これをリアルMMOと考えれば、アシスト特化することで、合理的に探索や前線を仲間に任せる事も可能のはず――。
「あ、そちらにいらっしゃいましたか」
「んんんんこっちには来なくていいですよ!!?」
人見知り極まった反応に、駆け寄ろうとしたマハがびっくりして足を止める。とはいえ割と心細い状況で味方を見つけたのだから、彼女としても食い下がっておきたいので。
「マハはお友達募集中なのですが」
「ふ、フレンド申請だけしといていただけますかな」
「ふれんどしんせい……?」
受理するかは時間置いてから考えますゆえ。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【過去視の道案内】LV1が発生!
【浮遊】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
奉利・聖
なるほど!毒の道とは不衛生の極み!
早急に源を断ちたいところではありますが!まずはこの場の攻略からですね!
兵を鍛える練兵場であるのなら!
注意深く観察すれば通るべき道もわかるというもの!
『探気功』にて気の網を張り巡らし、トラップの類をいち早く看破してみましょう!痕跡を辿れるので正しいルートをなぞることが出来れば儲けです!
もしかしたら綺麗な空気を吸えるスポットがあるかもしれませんし、何らかの仕掛けも見つかる可能性があります!
花の様子にも注意したいですね!馴染みのないディヴィジョンですから、妙な効能を持っているかもしれません
毒に侵されて変色してるでしょうから、それも注意深く観察して進む指標にしますよ!
●お掃除開始
壁に据えられた篝火の下、絨毯のように群生した花が揺れる。そこには周囲に漂う毒霧にと同じ、紫の斑模様が描かれていた。
「なるほど! 毒の道とは不衛生の極み!」
それは穢れであり、同時に汚れである。奉利・聖(クリーナー・g00243)としては速やかに源を断ちたいところだが、清掃活動は一日にしてならず。まずはこの迷宮を突破する必要があるだろう。進む道を定めるにしろ、ここは現場を知るべき。見た目の派手さに反して堅実な判断を下し、聖は気の網を周囲へと張り巡らせた。
「兵を鍛える練兵場であるのなら! 注意深く観察すれば通るべき道もわかるというもの!」
『探気功』。彼がこの技を使えば、部屋の隅に転がったゴミだって見逃しはしない。
「……なるほど!」
最初に引っ掛かるのは、やはり夥しいほどの花の数である。奇妙な形をしたその花は、やはり馴染みのないもの。これに悪影響があるとすれば、刈り取るのは中々手間だろう。だが直接的に被害がありそうなのは、時折その花の合間に設置されているスイッチのようなものだろう。上から見るだけでは発見が困難であろうそれは、恐らく罠のトリガーになっている。
ある程度の作りを掴んだところで、聖は踏まれた花の形跡から『どの道が多く使われているか』を読み取れるよう試みる。ここには挑戦者以外にも巡回の竜鱗兵が居るはずで、そんな彼等は当然安全なルートを歩いているはず。そうすると浮かび上がってくるのは、毒霧の影響を受けづらい、真白の花畑を縫うような道筋だ。
紫地帯に突っ込んで行くような場所もあるが、少し流れるのを待てば、そこも毒霧の切れ間が訪れるのかもしれない。
「毒霧の届かない場所を罠で補っている傾向がありますね! 気を付けなくては!」
警戒を怠らぬよう気を張りながら、聖は迷宮の奥へと進んでいった。
成功🔵🔵🔴
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【凌駕率アップ】LV1が発生!
サティス・グランナ
これが周りの生命を蝕む、毒…(まだら模様の花に胸を痛ませ)この毒を二度と流させませんわ。
【探索】
毒の移動経路に気をつけながら進みますわ。
調査が必要そうな経路を毒が阻んでいましたら、【風使い】【呼吸法】【浄化】のいづれか有効なもので対応。
単独行動になるような状況においてですと竜鱗兵の存在は警戒しないといけませんので、どなたか同行者がいれば連携重視。単独行動なら対応した技能がありませんので、足音や気配等に警戒しながら進むしかありませんわね…。
もしかしてですが、毒の濃い方へ進めばドラゴンと遭遇するかもしれない…?
気のせいであれば良いのですが。
ラーニャ・フォルストロメリア
ついに戻ってきたこの世界
待ってなさいドラゴン
お前達が奪ったモノを絶対に取り返してやるから!
白と紫の花、そして紫の毒霧ね
試しに白い花を摘み毒霧の中へ投げ入れてみよう
花が紫に染まったならば紫の花の周りには毒霧があり、逆に白い花の周りには毒霧がないということよね
そして毒霧が低い所を通るなら、パラドクスを使って飛翔し常に高所を移動し、白い花を目印に進もう
もしどうしても毒霧が邪魔する場所があれば翼と妖精の力で風を起こして霧を散らせ、その隙に翔け抜けよう
もしくは、解決できそうな味方を待とう
誰か助けて!
毒なんて使う陰険な奴なら毒霧の中に宝を隠してたりしないかな
霧を散らせた後、進行に影響のない範囲で探ってみよ
イツカ・ユメ
竜がいるダンジョン!迷宮の秘宝!なんだかすっごい大冒険の予感がするのよ。いざ、とっつげきーっ!
元気とやる気だけはあるけれど、毒の霧はどうしよう?
ちょっと遠回りになってでも、なるべく高いところの道を通って霧を避けるようにしようかな。どうしても避けれない時は息を止めて全力ダッシュで通り抜ける!
勿論落とし穴とか霧以外の罠にも注意するね。
…そう言えば。毒霧が漂っているのにお花は咲いているのね。もしかしてお花にも何か秘密があるのかな?
あっ!キット、食べちゃだめーっ!
それから【パラドクス通信】で他のディアボロスさん達と連絡を取り合い、ダンジョン情報を共有できるようにしておくね。
近くにいる人とは協力するよ。
●食べたらわかる?
竜がいるダンジョン! 迷宮の秘宝! 冒険心をそそる謳い文句に惹かれて、篝火の照らす洞窟を突き進んだイツカ・ユメ(いつかかなうゆめ・g02834)の足が止まる。
「?」
花畑に着地したはずの靴裏に、違和感。有体に言うなら「何か踏んだ」。
途端、洞窟の壁に据えられた篝火の一つがごとりと落ちて、その裏に空いた穴から紫の霧が溢れ出した。
「ええ!?」
壁に沿って床をなぞり、溢れ出た霧はイツカの前方から迫る。避ける場所はないと悟った彼女は、急いでモーラットを抱えて、息を止めて走り抜けた。幸い駆け抜ける最中に追加の罠はなかったらしい、辿り着いたひとまずの高台で、彼女は安堵の息を吐く。
洞窟の中でも僅かな空気の流れは感じられる。換気というよりは毒霧を蔓延させる目的が強いのだろう、漂う紫の霞は、その形をぼやかせながらゆっくりと移動していた。通路の反対側――低所をゆっくりと流れていくそれを見下ろす。
茫洋として見える霧も、底の方となると色濃い紫に遮られて見通せない。もしかすると、毒にやられた小動物の骸が転がっていたり……? 嫌な想像が頭を過るが、目に付くのは周辺と同種の紫色をした花ばかりだった。
「……毒霧が漂っているのにお花は咲いているのね」
どちらかというと、毒霧の影響下でなら枯れてしまいそうに思えるのだが。もしかして、この花にも何か秘密があるのだろうか。
その場にしゃがんで、足元に咲いた白い花に手を伸ばしたところで、興味を覚えたのかモーラットも彼女の方から飛び降りた。
「あっ! キット、食べちゃだめーっ!」
もしゃっとやりそうになったモーラットを、どうにか彼女は押し留めた。
●霧の中
モーラットを押し留めていたイツカから話を聞いて、ラーニャ・フォルストロメリア(万折不撓・g00060)は「ふむ」と小さく鼻を鳴らす。こちらも、足元に咲いた白い花を摘み上げて。
「食べるの……?」
「いえ、そうではなくてですね……」
低所に溜まった毒霧の中へと落とす。ひらひらと落ちた白い花弁は、毒の霧を吸い込んだように、薄紫に染まった。
「毒の影響、ですわね」
「やはり、そういうことですか」
サティス・グランナ(歓喜花開く慈母・g00891)の声に、予測通り、とラーニャが頷く。ここに咲く花は元々純白のものしかなかっただろう。そこに流された毒霧……それに触れることで影響を受け、色が変わってしまうようだ。洞窟の地面に描かれた斑模様を、痛ましいものと捉え、サティスは唇を引き結んだ。彼女の力を以てすれば、花の浄化も可能かもしれない。しかし、根本的な解決を図るには、迷宮を完全に攻略する必要があるだろう。
とにかく、まだらに見える洞窟の地面の花の紫模様は、そのまま毒霧の通り道と見ることができるはずで――。
「基本的には、ここのように白い花の咲いている場所を辿れば、安全に進めるはずです」
そうラーニャが口にする。もちろん、先程のような罠や、風などで霧の行く手が変わればその限りではないだろうが、道を選ぶ方針としては十分なはず、だが。
「じゃあ、赤い花は?」
「赤?」
先程まで毒霧溜まりを覗き込んでいたイツカの言葉に、ラーニャが振り向く。毒に染まらない花もあるのだろうか。それとも別の要因? 少し考えた後、彼女は毒霧の溜まりに向かって翼を広げた。
「毒なんて使う陰険な奴なら、毒霧の中に何か隠してるのかも?」
礼儀正しい先程までの様子と違い、悪戯気に笑う。素の好奇心が隠せていないような表情だが、サティスもそれに合わせて杖を掲げた。
「手を貸しますわ」
安全なルートを辿るのは良いだろう。だがここは練兵場であると、そう言われたことが彼女の記憶に引っ掛かっている。だとするならば、より困難な、例えば霧の濃い方にこそ――。
二人の起こす風が毒の霧を一時的に吹き飛ばす。すると確かに、紫に染まった花畑の中に、二輪の赤い花が見えて。
「ほーらやっぱり!」
何かの目印だったのだろう。財宝ではなかったが、霧を払った壁面に近道になりそうな隠し通路を発見した。
「やはり、この先に……」
「さあ、待ってなさいドラゴン……!」
お前達が奪ったモノを絶対に取り返してやる。決意を新たにしたラーニャを先頭に、三人は通路を進んで行った。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【現の夢】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
樹・春一
わあ!
すごいじゃないですか電車! さすが都会!
景色も最高です! スマホで写真撮って姉さんに見せよう!
きれいな景色の割には空気はなんだか重いというか複雑というか
いかついひともたくさんおられます
ああ神よ。突然の暴力行為は許されるのでしょうか
姉さんなら殴ってから考えますね
罠などのなさそうな通路の物陰に息を潜めて待機
僕小さいですから! 洞窟なら暗いでしょうし!
敵が通りかかったら横から突然の神槌!
まぶしいでしょう! 僕もです!
一体倒したらその場から離脱。しばらく明るくなるので潜伏には向かなくなりますね
活性治癒で毒の影響が軽くなればいいですが
いい感じの物陰を見つけたらこれを繰り返します。やりますよ!
●讃えよ
一人物陰に息を潜めて、樹・春一(だいたいかみさまのいうとおり・g00319)は迫る敵の位置を探る。このダンジョンの警備兵が巡回しているのか、それともダンジョンに挑戦している個体なのか、一体の竜鱗兵が、毒の霧を避けながらこちらに向かって歩いて来ていた。
揺れ動く松明の光の中、白い花畑が踏み散らされていくのが、通路の影から見える。どうせなら写真に撮って帰りたいくらいの花畑だったのだが、それを残念に思いつつも――いかついですね、とそれが初見の感想だった。そう考えると、やはり発見される前に隠れられたのは幸運、もとい神の御加護によるものだろう。感謝と共に、春一は心の中で問う。ああ神よ、突然の暴力行為は許されるのでしょうか。
神は何も答えてくれなかったが、彼の中にある、手本にすべき姉の姿は、きっと明白だった。
「ハレルヤ!!!」
殴ってから考えればよかろうでしょう。
物陰から飛び出した春一の拳――パラドクスにより強く輝くそれが、敵の眼を眩ますついでに痛烈な一撃を加えた。
「グ、オォ――!?」
横合いから奇襲を受けた形の竜鱗兵が体勢を整えようと試みるが、激しい光で視界を潰された状態では上手くもいかない。まあ、それは自分の攻撃を直視している春一も似たようなものだが。
とにかく近くの物陰に隠れ直して、目が慣れてきた彼は、さっき殴った敵が伸びているのを発見した。
「――ああ、これもきっと神の思し召しですね!」
多分当たり所が良かったのだろう。倒れている敵に恐る恐る近づくと、その手に石板のようなものが握られているのがわかる。これが地図とかだと、本当に話が早いのですけれど。そんなことを思いながら拾い上げたところで、複数の足音が近づいてきているのに春一は気付いた。
良くも悪くもめちゃめちゃに光ったので、他の警備兵が気付いたのだろう。
ああ神よ、隙あらばもう一発いこうと思うのですが、繰り返しの暴力行為も許されたりしますでしょうか。
大成功🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
●入手した石板
迷宮の王を讃え崇めよ。
ゼラザルム様のお姿を心に刻め。
王の両目の間に立ちて、跪け。深く深く、地に着くまで頭を垂れよ。
この地の守る秘宝はそこに。
――秘宝、という文言がある。迷宮にもよるだろうが、ここの秘宝はクロノヴェーダの手で隠されたようだ。『王の両目の間』が文字通り『毒嵐竜ゼラザルムの顔面』ということはないだろう。ならばこの迷宮の中に 『王の両目の間』、と呼べる場所があるはずだが……?
三鈴山・白雪
むむ。低う場所に毒が溜まるのですから、お花も斯様に奇妙なかたちになるのですね。なるほど。
迷宮のつくりを利用して進みとうございます。
例えば落とし穴や坂道、これは壁と壁の間を飛び移っての移動などできないでしょうか。
ハクは[地形の利用]に慣れておりますゆえ、
割かし色々な場所をひょいと渡れます。
みなさまの進行の足掛かりとなれれば。(【強運の加護】)
そしてこれは、目立たぬ場所に目を向ける機会にもなりましょう。
宝物は竜のみならず、鬼の大好物にもございます!
折角ですもの、隠された財宝だって探してみたいのです。
【飛翔】の加護をいただけましたら上の方なども探してみとうございますね。
●ルート開通
ラーニャとサティス、そしてイツカの見つけた通路へ、三鈴山・白雪(童子・g02924)が踏み込む。これまでの通路と比べ、細く入り組んだ場所ではあるが、彼女にとってはむしろ都合が良い。高所を伝うように移動するだけでなく、一帯を覆われようとも――。
「こういうのは慣れておりますゆえ」
篝火の根元を手掛かりに、壁を走るようにして毒霧地帯を抜けた彼女は、道の先がほぼ直登に近い傾斜になっていることに気付く。
「落とし穴か脱出路か……本来の用途はその辺りなのかも知れませんな」
『絵空鬼』、どこに手を付き足場とすればいいのか、白雪には既に明白だった。
狭くなった側面の壁を蹴り、ひょいひょいと都度跳び移りながら登っていく。道中は順調、あとはこの道がどこに繋がるかだ。
「宝物庫などであれば喜ばしいのですが……」
何も秘宝を好むのは竜のみではない。『鬼』もそれらを求め、溜め込むもの。とはいえそんな期待に反して、進むごとに周囲の毒霧が濃くなっていくことに、彼女は内心気付いていた。今までとは逆の現象、つまり根源が近いのだ。
隠し通路の出口から顔を覗かせた白雪は、視線を巡らせ辺りを探る。
「ああ、やはりそちらでございましたか……」
残念なような、そうでもないような。複雑な表情で嘆息する。そこには見張りであろう数体の竜鱗兵と、奥に控えた竜の姿があった。期待の宝物庫ではなく、そこはボスの待つ大部屋の脇。
幸いこちらはまだ気づかれていない。今すぐではなく、仕掛けるタイミングを計ることもできるだろう。
成功🔵🔵🔴
効果1【強運の加護】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
小鳥遊・英
Thx
パラドクス通信めちゃ便利ですな
謎掛けに、ふーん、花ね
k
行きますかね
魔法陣に乗って、2輪だけ咲いているという赤い花の方へ
視認したら、更に高い所まで浮かんで、俯瞰して見ますぞ
迷宮全体……ゼラザルム様のお姿とやらを拝めるかは分かりませぬが
まあ花の真ん中は分かるやろ
この辺りですかな?
その地に降り立ったらその辺の花はむしってしまおう
あ、る、か、な?
地面を掘ることは無いとは思いたいが、もし見当たらなかったら掘りますかね
回線安定丸。手伝ってくれますかな?(不満気モラ
頭を垂れ…あ、これ毒が下がる?
加護と治癒と神頼みッ!
フヒッ
ゲーマーとしては迷宮のお宝は見逃せませぬ
コレクター魂に火をつけさせましたなぁw
●迷宮の秘宝
「パラドクス通信めちゃ便利ですな……」
石板を得たという話だけでなく、その謎掛けの内容、そして各自の発見した迷宮の情報を受け取って、小鳥遊・英(Code name/Falcon・g00772)が感嘆の息を吐く。現場に居ながら情報共有可能なのは、こういう場合非常に助かる。
「じゃ、行きますかね」
浮遊する魔方陣の上に立ち、向かう先は、仲間達が道中見かけたという二輪の赤い花の咲く場所だ。ちょっと天井にぶつかりそうだが、上から見ればきっとわかるだろう、花畑に描かれた、竜の姿が――。
「いや……別にそんなことはありませんな」
毒霧が風で揺れ、広がってしまうのだから、そんな手の込んだ真似は出来ていないらしい。とはいえ、それがなくとも赤い花の在処は明確。
ゼラザルムの鱗と同じ薄紫に染まった中に、色鮮やかに浮かんだ赤が二つ。これを両目と例えたのだろう。隠し通路が付近にあったという事だが、偶然か、それとも両方の目印とされていたのか。『霧の中が怪しい』という他メンバーの予測は、実は大当たりだったのかも知れない。
「この辺りですかな?」
二つの花の中心へと降りる。確信はあるが、問題はここが毒溜まりのド真ん中だということだろう。先行していたメンバーによって一時的に霧が散らされてはいるが、時間がたてば元に……というか、既に足元が紫がかってきている気がする。
「ここに立って、跪けということでしたな」
そして、低く頭を垂れる……と、毒霧に顔を突っ込むことになるのだが。
「まさかここを掘るなどという話には……」
付近の花をむしって地面を露出させてみたところ、そのまさかのようだ。一部掘り起こしたような形跡を見つけて、英はモーラットを呼び寄せた。
「回線安定丸。手伝ってくれますかな?」
既に体調が悪い、と不満気な顔をされてしまうが、どうにかこうにかなだめすかして、英はその場を掘り返した。
「こういう場合、神に祈れば良いのでしたか!? 拙者正直肉体労働は――!」
毒に巻かれた影響を治癒効果で軽減しつつ、せっせと体を動かす。そうして、秘宝――大振りな赤い宝石は、こうして英の手に納まった。
「ゲーマーとしては迷宮のお宝は見逃せませぬ。コレクター魂に火をつけさせましたなぁ」
この秘宝は、集める事で別のダンジョンへと辿り着くための鍵になるという。この旅から帰還した後、きっとその真価を発揮するだろう。
大成功🔵🔵🔵
効果1【浮遊】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
サティス・グランナ
やはり毒の濃淡が行き着く先に関わっておりましたか。ドラゴンへ物申したい気持ちこそありますが、前座としても竜鱗兵への攻撃を行うなら今!ですわ。
毒を迂闊に吸い込んで咳で先制行動を潰される事のないよう【呼吸法】と【幸運】で対処。
先制攻撃にヒロイックシンフォニー(【歌唱】【伝承知識】【演奏】使用)を。
竜殺しに纏わる英雄の歌を、そしてそれに続くわたくし達ディアボロスの戦いを歌いあげます。
さあ、竜鱗兵、お覚悟を。
反撃は手痛いですが、こちらも負けませんわ!
すでに挑戦中の春一様も始め、共に戦う方のフォローをする所存ですわ。
イツカ・ユメ
竜退治も大事だけれど、あとで悪さをするかもしれないし竜鱗兵も放ってはおけないよね。
よし、全部残らずボコボコにしちゃおう!
……戦闘経験?そんなの無いよ、でもなんとかなる!なんとかするもん!
【歌唱】は自信あるし元気が出そうな歌(【レジェンダリースマイト】)を歌って周りの皆をサポートするね。
元気があればなんでもできる!痛いのもちょっとくらい我慢できるはずよ。わたしの【幸運】も分けちゃうから頑張って!
敵が近付いてきたらとにかく鈍器(ソードハープ、改造スマートフォン)でぶん殴る!
やだぁ、こっち来ないでってば、
いざって時にはキットも頑張ってくれるよね……って、なんでわたしの後ろに隠れちゃってるのよーっ!
●英雄譚
現状、迷宮の攻略という意味ではすでに一定の成果が出ていると言って良いだろう。隠された秘宝の在処を暴き、最奥までの道は確保した。このディヴィジョンの出身であるサティス・グランナ(歓喜花開く慈母・g00891)としては、奥で待つドラゴンに一言物申したいところだが。
「前座としても竜鱗兵への攻撃を行うなら今! ですわね」
「あとで悪さをするかもしれないし、竜鱗兵も放ってはおけないよね」
うんうんと頷いて返すイツカ・ユメ(いつかかなうゆめ・g02834)と共に、彼女は敵兵と味方が遭遇した場所へと向かった。先行して一発神の裁きを加えた味方――春一を探して、敵集団がうろうろしている姿を発見し、二人は共に身構える。
毒の霧を避けるように息を吸い込むサティスを見習い、イツカもまた緊張を打ち消すべく歌唱の準備に入った。戦闘行為など、彼女にとっては初めての経験だ。けれど、きっと大丈夫、独りではないのだから、と自分に言い聞かせる。そう、いざとなったらキットも頑張ってくれるはずで――。
「って、なんでわたしの後ろに隠れちゃってるのよーっ!」
さすが、モーラットは素早い。とにかくそれにばかり時間を割いているわけにもいかないだろう、サティスの奏でる歌は、既に序奏に入っている。
「さあ、竜鱗兵、お覚悟を――」
紡がれるのは、竜殺しの英雄の物語。強大な敵にも関わらず、勇猛に戦う戦士達の歌。失われた平穏と苦渋、復讐と栄華、物語に歌われた英雄の姿は、彼女のパラドクスによって形作られ、そこに顕現する。剣に、槍、戦斧。竜を討つべく巨大な作りをした得物を構え、英雄達の幻影は、敵陣へと深く切り込んでいった。
語られたように勇敢に、苛烈に、サティスの『歌』は竜鱗兵達の前衛を切り崩す。しかし、彼等とてそれで大人しくやられるわけではない。
「侵入者か!?」
「怯むな! 突き進み、蹂躙しろォ!」
手傷を負いながらも吠え、互いを鼓舞し、竜鱗兵達は各々の武器を振り回しながら突進を仕掛ける。力任せのそれは英雄の幻影を押し退けるに至り、サティスへと反撃の手が伸びた。棍棒の一撃をかろうじて杖でいなし――それでも彼女の歌は止まない。英雄達の戦いは、やがてディアボロス達の歌へと移る。イツカが継いで歌うそれもまた、聞く者を勇気付けるものだった。そう、元気があれば何でもできる。痛いのもちょっとくらいは我慢できるはずだし、伝承詩に残るくらいの華麗な動きだって、きっと――!
「そこを、退けェ!」
「やだぁ、こっち来ないでってば!」
理想ほど格好良く、華麗にとは言えなかったが、イツカの咄嗟に振るったスマートフォンは、敵の機先を制するように鼻面を叩き砕いた。
「ア、ガァッ!?」
「小癪なァ!」
先頭の一体がやられようとも怯むことなく、敵集団が襲い来る。
「こちらも負けませんわ! 皆様、共に参りましょう!」
「みんな頑張って! さあキット! キットもそろそろやる気出してーっ!!」
それにも退かず、気圧される事無く、戦場には強く歌が響き続けた。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【プラチナチケット】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【ガードアップ】LV1が発生!
テレジア・ローゼンタール
馬が牽かない、しかし遥かに速い車……パラドクストレイン、凄まじいものですね
これで敵を轢殺できれば万々歳なのですが
ともあれ……戻ってきましたね、私の時代に
今の私に切れる手札は少ない
毒気があるならなおのこと、速攻あるのみ(勇気)
迷宮を突き進み、竜鱗兵を探す
首尾よく見つければ――【突撃】!!
ぅおおおおおお!!
魔剣を全霊の力で【薙ぎ払う】
【戦覇横掃】、真っ向から打ちのめす
頭を狙ってくると分かっているならやり易い、武器を振り上げたところへ体当たりで体勢を崩し、拳を叩き付ける(強打)
激発する怒りを刃に乗せて叩き斬る(斬撃)
残留効果【活性治癒】があるので、少々の手傷は無視して殲滅を優先する
皆殺しだ――!
ラーニャ・フォルストロメリア
よし、ドラゴンへの道は見つかったみたいだね
でもそいつは後回し
竜鱗兵は、狩り尽くさないと気が済まないから…!
前で暴れてくれる仲間がいて、後ろでフォローしてくれる仲間がいるという事なら、自分は遊撃に回ろう
パラドクスで飛翔し、戦場を飛び回る
高所から見ることで、味方を狙っている敵に優先的に風の刃を飛ばし攻撃を中断させる
自分が狙われるなら好都合
私に攻撃を当てるなら空中に跳んでこないとダメだと思うけど、空で私に勝てると思わないで!
自身の空中戦の技量を信じ、すぐさま距離をとって遠距離から攻撃
地面に叩き落としてやる
何が竜の花嫁よ
いったい何人を犠牲にして、あんた達は生まれてきたっていうの…!
絶対に許さないから!
●撃滅
サティスとイツカに迫る竜鱗兵達の前に、テレジア・ローゼンタール(魔剣の騎士・g01612)が立ち塞がる。抜き放った大剣を構えた彼女は、金の双眸で敵を捉え、竜鱗兵――彼女の時代を奪った竜の眷属へと、深く一歩踏み込んだ。
「ぅおおおおおお!!」
裂帛の気合、そして胸の奥に滾る、怒りの炎に煽られたように、彼女の持つ魔剣は禍々しい輝きを放つ。奔る刃は、毒に淀んだ空気を真横に断ち切るように。無双の武人の放つ一閃が敵陣を斬り裂き、鮮やかな血の花を抱かせた。倒れ伏し、地に咲く花を紅く染める者が一体。だがもう一体は、まだ戦えるとばかりに反撃に出た。
「オオォォッ!」
舞い散る赤い花弁の中、突撃を是とする竜鱗兵は呼応するように吼えて、巨大な得物でテレジアの頭を叩き潰すべく振りかぶる。
「狙いが単純すぎるんですよ……!」
燃える怒りに炙られながらも、冷静に、テレジアは敵の懐へと飛び込んだ。大振りの一撃が来ると分かれば対処は容易い。武器を振り上げた無防備な胴へ体当たりを仕掛け、頂戴な武器ではなく拳を振るい、敵の体勢を崩す。押し出された形のまま、竜鱗兵は無理矢理棍棒を叩き付けるが、彼女の対処によって、その威力は大きく削がれた。
些細な傷であるならば、活性治癒の効果に任せれば良い。そのまま前衛として動こうとする彼女に変わり、空中から、ラーニャ・フォルストロメリア(万折不撓・g00060)が一撃を加える。
翠に輝く靴が刻む、風を伴う一歩。敵の頭を踏み台に、ラーニャの翼が再度軽やかに宙を舞う。その背を追うようにして、後続の一体が怒声を上げて跳躍した。両手で握った棍棒を正面から受ければ、ディアボロスとてひとたまりもないだろう。しかし狙い通りだと、彼女は空中で軌道を変える。イツカやサティスの歌による後押しと、敵陣に切り込むテレジアの活躍があれば、こちらの動きは自由が利く。さらに空中を舞う彼女ならば、引っ掻き回すのも止めを刺すのも自在だ。
「ここで墜ちちゃえ!」
力任せの一撃など怖くないとばかりに躱してみせて、バランスを崩した相手を突き落とす。
「こんな、頭数ばかり揃えて――」
地に伏した竜鱗兵、そしてディアボロス達の攻撃によって半壊した敵達へと、ラーニャは鋭い視線を送る。竜の花嫁として選ばれた者を材料にして、竜鱗兵達は生まれる。つまり、この敵の数に応じた人数が、犠牲になっているのだ。
絶対に許さない。意志を込めたサーベルの一振りに応じて、巻き起こる風がその延長線上を薙ぎ、先程地に堕とされた竜鱗兵を両断した。けれど当然、それで終わりではなく――。
「狩り尽くしてあげるわ!」
「皆殺しだ――!」
この場の敵の殲滅を期して、ラーニャとテレジアは、残り少ない敵を追い詰めにかかった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【士気高揚】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV3になった!
三鈴山・白雪
この地より新たなクロノヴェーダが育ってゆくのですね。
番兵ならば理性失き今とて矜恃がありましょう。
しかしそれはハクもおんなじです。
言の葉を交わせずとも、相対すれば同じこと。
互いの戦働きのみに意味が生じまする。
[肉体改造]を施した両腕にてお相手つかまつる。
ハクの間合いは広くありませぬ。
ゆえ、前へ出ます。先陣の守護を務めましょう。
自身が先頭を切るのならまっすぐ前へ。
どなたかの後ろならば、追い縋る竜鱗兵どもを叩き伏せます。
そうも武器を振りかざしては隙だらけですよ。
しかしこの…咆哮、呪詛、それに剛力!
ですが…ハクもまだ切り札を出してはおりませぬ!
三鈴の鬼は【菫鬼】。けして挫けぬ花の名にて!
奉利・聖
宝に関してはあまり興味ありませんので!ここはゴミ掃除を優先させて頂きます!いますねいますね!うじゃうじゃと掃除すべきゴミが!
皆さんの旅路の邪魔となりますので、早急に排除するとしましょう!
──あまり抵抗しない方がよろしいですよ?
ちょうどよく【飛翔】の力が働いているようで!
これならば毒の影響も殆ど無いでしょう…上を失礼しますよ!
『軽気功』も相まって素早く移動できることでしょう!
呪詛だの悪意だのご自由に!籠めてる時間で死角に移動して腕を<破壊>する為に蹴りで<強打>します
その武器いいですねぇ!使わせてもらいます!
さっと奪い取って頭部を粉砕、もう一体に<投擲>して接近、虚を突いたところで仕留めます!
●制圧
テレジア、ラーニャ等が敵部隊を追い詰めている傍ら、交戦の報を聞いた竜鱗兵の一団が、援護に入るべく洞窟内を駆けていた。
「急げ!」
「これ以上奴らの好きにさせるな!」
多少の毒霧も体力に任せて突破し、突き進む彼等は、やがて立ち塞がる一つの影と対峙する。
「いますねいますね! うじゃうじゃと掃除すべきゴミが!」
挑発的な台詞ではあるが、奉利・聖(クリーナー/スイーパー・g00243)にとってはただただ正直な印象である。秘宝がどうとかは彼にとって重要でない、しかし仲間達の旅路の邪魔――行く手を阻むゴミがあるなら話は別だ。早急に、排除しなくては。
「こいつも侵入者か?」
「それならここで潰すまでだ!」
対する竜鱗兵達の判断もまた、早い。単純と言い換えた方が良いだろうか、相対する聖の動きを止めるべく、先頭の一体が真っ直ぐに腕を伸ばす。
「――あまり抵抗しない方がよろしいですよ?」
上を失礼、そう言い置いた彼の身体が、飛翔効果を得てその手から逃れる。素早い動きで敵の撹乱にかかった聖に代わり、前に出たのは三鈴山・白雪(童子・g02924)だった。
「ハクがお相手つかまつる」
さあ、来られよ。見た目からすれば幼い少女でしかない白雪にそう告げられて、竜鱗兵は怒りとも嘲りともつかない咆哮を上げる。腕の筋肉の隆起が見て取れるほどに力を込め、獣の骨から為る得物を高く掲げる。が、力を誇示するようなその構えに、白雪は真っ直ぐ踏み入っていた。
「そうも武器を振りかざしては隙だらけですよ」
懐に入っての一撃で敵の攻撃の勢いを殺す。しかし構わず振り下ろされた竜鱗兵の一撃は、相応の重量を伴って白雪の身を軋ませた。
見た目に違わぬ衝撃を受け止め、なるほど、と彼女は胸中で呟く。大した言葉は交わしていないが、彼等にも番兵として、戦士として、誇りと矜持があるのだろう。それを感じられるほどの重い一撃、だが。
「ですが……ハクもまだ切り札を出してはおりませぬ!」
そう、彼女の切り札はここから。白雪の内を流れる三鈴山の血が目覚め、その身に鬼に相応しい剛力を与える。振るわれるは鬼の証明、紫に輝く水晶の右腕。三鈴の鬼は【菫鬼】、けして挫けぬ花の名を冠る。
それに相応しい真っ向からの拳は、竜鱗兵の胴に突き刺さり、一撃の元に戦闘不能に追い遣った。
ふと白雪が息を吐くのに合わせ、彼女の倍はあろうかという体躯の敵が地に沈む。散った白い花弁が舞うそこに、竜鱗兵の手にしていた棍棒が音を立てて倒れる。すると。
「その武器いいですねぇ! 使わせてもらいます!」
取り落とされた棍棒――禍々しい力の残滓を纏ったそれを、聖が素早く拾い上げた。放置すればゴミ、けれど彼が手にすればこれも掃除道具の内である。軽気功によりさらなる加速を見せた聖の動きは、竜鱗兵の認識を超えて。素早く棍棒を振り下ろし、未だ戸惑うばかりの敵の頭蓋を砕く。そして後続の相手へ勢いのままそれを投擲した。
「オォッ!?」
飛来した重量物を前に体勢を崩した竜鱗兵は、既に頭上に迫っていた聖の姿と、彼の手にしたモップの影を目の当たりにする。
そうしてその場の『汚れ』は拭い去られ、二人は程なく敵援軍を完全に撃破した。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV1が発生!
【水面歩行】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV4になった!
【ダブル】LV1が発生!
●毒嵐竜ゼラザルム
ディアボロス達による迷宮探索は進み、最奥までの道の確保と、一帯の制圧は成し遂げられた。これで後続を含めた味方は問題無く迷宮の主の場所まで来られるだろうし、竜との戦闘中に横槍が入る事はなくなっただろう。
だが、向かい来た竜鱗兵を撃滅したことで、ゼラザルムもまたディアボロス達の侵攻を認識していた。
「ようやく踏破者が出たと思えば、外部からの侵入者とはな」
褒めてやろう、と突破者を労う調子でそれは言う。洞窟の最奥、開けた広間のようなそこで、竜はゆっくりと体を起こした。
「まさか竜以外の者が辿り着くとは思わなんだが……ここまで来たのだ、覚悟は出来ているのだろう?」
生かしては帰さぬ。赤く輝く瞳がディアボロス達を睨めつけ、滲み出た毒の霧が、周囲を染めていく。地を覆う白い花に、急速に毒の染みを広げながら、ゼラザルムは咆哮を上げた。
こちらに気付かれた以上、もはや先制攻撃としての奇襲は不可能だろう。だがこれまでダンジョンの維持に力を費やし、消耗している状態の、今のゼラザルムにならば、正面から挑んでも勝機はあるはず――!
小鳥遊・英
ボス戦ktkr
うっわ、すごい解像度ですなぁ
これがリアルMMO
……いや、ガチのやつやんけ
ま、まぁー?拙者天才ですし~?
とりあえずすぐに踏み込むことはせず、身を隠しましょう
なにも前に出てぶん殴るだけが戦いではありませんゆえ
この世界を我々の都合のいいように書き換えましょうぞ
ボスに気付かれないようにパラドクス発動
バフは先にまいといたほうが良いって言われたら先行するしかありませんな
ふむ、これで味方へのバフはばっちりですな
ついでにちょちょっとダメージも与えて……っと
もしも見つかったら大声で仲間を呼んで助けてもらいますぞ
ギャーーーッ!イヤーーーッ!!拙者装甲は紙なのですがーーー!!
●彼女の初陣
低く落ち着いた声色、そして咆哮によって揺らぐ毒霧の合間から垣間見える竜の姿に、小鳥遊・英(Code name/Falcon・g00772)は感心したように溜息を吐いた。
「うっわ、すごい解像度ですなぁ……実物みたいですぞ」
いや、実際ガチのやつでしたなあれは。広場の端の方、通路の際からそちらを覗きつつ、コンソールを周囲に展開。とりあえずそこから仕掛ける事にする。
「ま、まぁー? 拙者天才ですし~? なにも前に出てぶん殴るだけが戦いではありませんゆえ~?」
独特の、余裕があるような無いような言葉遣いで独り言ちながら、ワールドハッカーとして、世界という名のソースを書き換えにかかる。仲間との相談で出てきた『バフは最初にかけてこそ』というのは彼女の経験からしても全くその通り。先陣を切るとか一番槍とか、そういうのはご遠慮したいところだが、仕方あるまい。
英の『システム介入』によって、仲間達にはこの毒煙をも見通す視界と、全体的な能力底上げ効果が与えられるはずだ。
「ふむ、これで味方へのバフはばっちりですな。ついでにちょちょっと――」
パッチの適用と同時に、敵には不可視の衝撃が走る。主目的がバッファーとしての立ち回りである以上、ことのついで程度の意味合いのものだったが、それは竜の頭部を仰け反らせるに足るもので……。
「……ンンッ」
目が合った。偶然だか何だかわからないが目が合った。英が頬を引き攣らせ、咄嗟に身を引いたところを、高速の何かが駆け抜ける。隠れていた通路際の壁が大きく抉られたのを認識したのと、それが竜の尾の一撃であると気付いたのは、ほぼ同時。
「ギャーーーッ! イヤーーーッ!!」
とりあえず、もう隠れるどころではなくなったそこから駆け出す。攻撃が軽率だった、ということはないだろう。バフのみで勝利は目指せない以上、ダメージを与える行為は必要であり、先の一撃も確実に勝利に寄与するものであったはず。でもまあ、そうすると反撃が来る時は来る。
自慢じゃないですが拙者装甲は紙ですぞ、誰かタスケテ、と叫んだところで、竜の尾が彼女の身を切り裂いた。
「――ッ!!?」
衝撃と、焼けるような感覚。地面に打ち付けられた身体と、傷口を侵す毒の痛みは、これがMMOではなく現実であると知らせてくる。それでもまだ戦えるのだと認識してしまえることが、同時に現実味を薄れさせるようで。
妙な感覚を味わいながら、英はこちらに向かって竜が一歩踏み出すのを見ていた。
あれ、これもしかしてピンチってやつですかな。
成功🔵🔵🔴
効果1【完全視界】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV5になった!
ラーニャ・フォルストロメリア
覚悟?
いかにも上位者ぶって、気に入らないな
覚悟じゃなく、決意ならしているよ
この世界の全てのドラゴンを狩り尽くすという決意を!
パラドクスを発動して飛翔し、自分の得意な場所で戦う
空から全体の状況を確認し、パラドクス通信を用いて敵に声を聴かれぬようにしながら、味方に注意を促したり状況を共有する
敵の尻尾に気を付け、避ける時はギリギリを狙わず思いっきり距離をとって避けるように
近づくだけなら一瞬で出来るもの
毒が撒かれれば翼や妖精の力で風を巻き起こして味方のいない方向へ毒を散らし、味方が危険であれば空から高速でかっさらって救う
支援を続け敵に隙が見えたところで全速で突撃し、Ranunculusを突き立ててやる
樹・春一
ドラゴンって持って帰って食べられるでしょうか
命を頂くならしっかり食べる! これも神の教えですので!
アキラさんのバフを貰ったら即座に行動開始です
飛翔でドラゴンの目の前まで全速力で飛んでいって神槌!
両目の間とありましたしきっとここが弱点!
関係ないとしても基本ここ殴られたら痛いですから!
さっきは光って眩しかったですが今は完全視界を頂いておりますので、眩しいのはドラゴンだけです!
口から出される毒はツノとか首の後ろ辺りにいれば直撃は免れるでしょう
尻尾の攻撃も張り付いていれば狙いにくいでしょう! きたら逃げますが!
神槌の光には回復効果もありますので、負傷してる味方がいれば近くで撃ちたいところですね!
●稲妻の如く
洞窟内に光が降り注いだのは、丁度そのタイミング。竜の行く手を阻む様に、神聖なる輝きがその場に満ちる。
神を讃えよ、そんな祈りの言葉を引き金として、樹・春一(だいたいかみさまのいうとおり・g00319)がパラドクスを発動したのだ。発光する拳を高く掲げたまま、彼は飛翔効果を活かして洞窟の天井に光の軌跡を描いていく。
「やった! 今度は眩しくありませんよアキラさん!!」
これも神の思し召し、ではなく直前で英の発揮した完全視界による効果だ。眼を眩ませるのは相手のみ、そしてその間隙を突くことに成功したのは、ラーニャ・フォルストロメリア(万折不撓・g00060)も同様。狙われていた英を素早く掻っ攫う。
「今の内に――」
「お任せください!」
一時離脱を試みるラーニャとは逆に、春一は時間稼ぎも兼ねて敵へと向かった。掲げた拳、神の鉄槌を振り下ろすべきポイントは、竜の両目の間だ。何しろ秘宝は『両目の間にある』と謳われた直後である。きっとここが弱点に違いない!
秘宝の発見者であるところの英が何か呻いたのを聞いて、それを代弁する様にラーニャが口を開いた。
「……それは関係ないんじゃない?」
「そうかも知れませんね!」
しかし神はきっとこう仰っています。「大体の生き物にとって眉間は急所である」と。そんな流れで叩き込まれた一撃は、秘宝を掘り起こしこそしなかったものの、確実にゼラザルムにダメージを与えていた。が。
「うわっ、まだまだ元気ですね! 活きが良い!!」
「忌々しい、少しばかり光った程度で――!」
怒りの咆哮と共に吐き出される毒のブレス。神の光を翳らせる死毒の霧の噴出から、春一は敵後頭部に回り込む様にして逃れる。それでもなお拡散し、ディアボロス等を呑み込もうとするそれを、ラーニャの起こした風が押しやる。
「偉そうに、上位者ぶらないでよね!」
仲間の安全を確保し、戦線に戻った彼女は、敵の動きを警戒しながら吠える。「覚悟は出来ているか」と問うた相手に、それを超える決意のほどを。
「必ず、この世界から狩り尽くしてあげるわ!」
獲物はそちらだと宣言して、槍を構え――。
「そうですね! ところで竜って食べられるんでしょうか!?」
「それはちょっとわからないけど!!」
「あーっ! 尻尾が来ますよ尻尾が!!」
鞭のようにしなるそれを見越して春一が飛ぶ。至近距離ならば狙いにくいだろうと予測は立てられるが、それが当たるかどうか賭けである。こちらはぎりぎりに挑むつもりは無く、大きく身を退くようにして躱したラーニャは、尾が行き過ぎたそのタイミングで反撃に出た。回避の流れで大きく距離は開いたが、その程度、彼女にしてみれば無いも同じ。
「――頼んだよ妖精さん! 全力全速だ!!」
『突風突破』。妖精の起こす風をその身に纏い、突撃。瞬時に距離を詰めた彼女は、その勢いのままに、花の名を冠した槍で敵の身を貫いた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV3になった!
【活性治癒】がLV2になった!
効果2【アヴォイド】がLV2になった!
【ドレイン】がLV2になった!
奉利・聖
覚悟?あぁ、失礼
ゴミが随分と大げさなことを言うものですから、笑いそうになりました
ところで、ゴミは掃除される覚悟をしていらっしゃいますか?
してないのなら…今の内にしておくといいでしょう
不浄の土地…良くないですね、大変不衛生です
ですので、その上には立ちません…代わりに、その身体を借ります
竜の巨体を登るように跳躍して、目指すはその身の首元
飛ばれると面倒なので、両翼の根元に手刀による<斬撃>し<破壊>
続いて竜の首の根元、に意識を集中
<呼吸法>で気を練り上げ──『衝気功』
拳を思い切り叩きつけて、気を浸透させ…内部で破裂させます
その首、その頭…耐えられるか見物ですね
ご安心を、最後には死に行き着くだけですよ
●拭えぬ毒
傷つき零れた竜の血が、紫の花畑を赤く侵す。大地をも蝕む毒竜の血は、薄紫色のそれと混じり合い、より濃い毒の霧が一帯に立ち込め始めた。
「不浄の土地……良くないですね、大変不衛生です」
到底掃除し切れぬ状況を見て取り、奉利・聖(クリーナー/スイーパー・g00243)が呟く。やるならこの一帯の地面ごとひっくり返す必要があるが、それよりもまずは、周囲にすら汚れを振り撒く大本のゴミを取り除くべき。そう定めた彼は淀みなく動いた。
「そちらのゴミは、掃除される覚悟をしていらっしゃいますか?」
してないのなら、今の内にしておくといいでしょう。先の相手の言葉を揶揄するように口にしながら、彼は竜の巨体へと跳びかかった。攻撃の前にその身体を足場として、毒に満ちた地面には立たない構えだ。勿論、毒の揮発性を考えれば影響なしとは到底いかないが、直接触れるよりは遥かにマシだろう。
蝕まれ、動きが鈍る前に、聖は身を捩る竜の動きを巧みに読んで、駆け上がる。
「ええい、鬱陶しい羽虫が!」
「それはそれは、ゴミにはお似合いの状況でしょう」
翼による打撃、そして飛行されるのを避けるべくその根元に一撃を入れて、稼いだ時間で首元を狙う。
竜の鱗に打ち付けられた拳は、それを破るには至らない。しかし呼吸と共に練り上げた気は、その拳を通して浸透していく。
「どこまで耐えられるか、見物ですね」
衝気功。彼の練り上げた力は敵の内部で爆ぜ、その首を、頭部を揺らした。竜の赤く輝く瞳から、毒を吐き出すその口から、内部の衝撃を受け血が噴き出す。外側の頑丈さなど意味を成さない、堅牢なゴミも、これ一つで楽々……。
「――おっと」
頭部を揺さぶられバランスを崩したゼラザルムだが、体勢を崩しながらも聖を捕えようと尾を振るう。
なろほどこのゴミはかなりしつこい。巻き込まれて毒の地へ倒れ込むのは御免だと、彼は敵の抵抗を逃れて跳んだ。
「ご安心を、最後には死に行き着くだけですよ」
不吉な宣告、死の予言は、毒霧の向こうの竜にも確かに届いた事だろう。
成功🔵🔵🔴
効果1【エイティーン】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!
テレジア・ローゼンタール
強がるなよ、貴様が消耗していることは先刻承知
その隙、存分に付け入らせてもらおう
歴史を改竄する時逆の徒が、まさか卑怯とは言うまいな?
毒による汚染能力、揮発性が云々ということは地に近いほど毒の濃度は高まる筈
空中戦かつ短期決戦を期す
残留効果【飛翔】の力を以ってゼラザルムへ向かって飛び上がる
自由に飛び回られたら高度や速度に制限があるこちらが不利
翼に向かって【突撃】し、【斬撃】を加えて飛行能力を削ぎ落す
地に墜ちろ!!
仲間へ毒の息を吐こうとしたら、大剣の重さを活かした【屠竜撃】で眉間を目掛けて【強打】
叩き潰す!!
●撃墜
響く竜の咆哮を切り裂き、テレジア・ローゼンタール(魔剣の騎士・g01612)は敵の元へと突き進む。色濃い紫に染まった花を踏みしめ、毒がその身を蝕む前に跳躍、飛翔。一層色濃くなった毒霧地帯であっても、上方ならばまだ濃度は薄い。彼女の判断は概ね合ってはいる、だがそれが時間の問題であるというもう一つの予測も的中していた。狙うべきは短期決戦、可能ならばより素早く、効果的な一撃を。
竜が翼を打ち振るうのを見て取り、テレジアはそこに先回りするように飛んだ。
「遅い……!」
敵の上昇速度が、その身から噴き出る毒の濃度が、噛み合わず毒の切れ間を生むのを、彼女は見逃さない。恐らくはこれまでの戦いのダメージと、このダンジョンの毒を維持し続けた消耗によるものだろう。
「覚悟がどうのとご大層な文句だったが、やはり虚勢か」
敵の不調、その隙を、全力で突くのもまた武人の心得だ。怒りを喰らう大剣の刃は、一切鈍ることなくその牙を剥く。
上昇する敵の頭を押さえる位置に回り込んだ彼女は、飛翔の勢いを乗せた斬撃で竜の翼を狙った。そこは丁度、聖が同様の狙いで攻撃を当てた位置だ。今度こそ翼に深手を負い、竜の身体が空中で傾ぐ。体勢を崩したその状況こそ、撃竜騎士の力の見せ場。旋回する刃を止める事無く、踊るように、テレジアは次の一太刀へと繋いだ。
「地に墜ちろ!!」
屠竜撃。上段から振るわれた刃はゼラザルムの頭部を捉え、重量を活かした一撃によって、その巨体を地へと叩き落とした。
衝撃にダンジョンが震え、紫に染まった花弁が、同じ色の毒霧共に舞い上がる。そんな中、圧し折られた竜の角が遅れて落下し、地面に突き刺さった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【避難勧告】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
三鈴山・白雪
人の世を脅かすもの、その全てが三鈴山の敵。
ここまで来たのです。退く道理がいずこにありましょうか。
まして相手は毒の竜。
万にひとつ迷宮の外へ出るようなことがあれば、たちまち大地に穢れが満ちまする。
奇襲はいたしませんでしたが、この部屋を覗き見ることはできました。
[地形の利用]に役立てとうございますね。
毒の床には触れませぬ。開けた場所ですから、先程と全く同じとはいきませんが。
毒や棘などの問題を解決できそうであれば竜の体も足場とする所存にございます。
この紫水晶の腕、鱗を破るなど容易いこと。
小さな手でありますが、皆様のお力添えがあります。
残留効果を有効利用しつつ大きなダメージを狙いましょう。
サティス・グランナ
…流石に竜という事もあり、生半可な攻撃は通用しませんでしょう。
ですが。
花と共に生きたわたくしにとって、花を蝕み苦しませる所業はおよそ許せるものではございませんの。
些か早くも感じますがネメシスモード化を宣言。
花を纏う四つ足歩行に有翼の竜の姿となりながら、選択パラドクスを使用しますわ。
弱っていたとしても油断はできませんもの。
技能【誘惑】も使って力を削がせていただきますわ。
【風使い】で翼をあおぎながら毒を少しでも遠ざけられるよう工夫も致します。
花よ、花よ、花の香りよ。
荒ぶる毒の竜の心を満たしたもう。満たしたもう。
●花の海
地に墜ちた竜がのたうつのに合わせて、大地は毒に侵され、花はより濃く染まり行く。元の色の名残など到底見えないその光景に、サティス・グランナ(歓喜花開く慈母・g00891)は表情を曇らせた。花を守り、花と共に生きた彼女からすれば、毒が白を蝕んで行く様子はとても許せるものではないだろう。そして、一方の三鈴山・白雪(童子・g02924)もまた、この光景から『竜が外へと出た場合』を連想する。大地を侵し、木々を腐らせながら行く毒の竜。どちらにせよ、ここで見過ごすわけには行かない。退く通りがないのだと。
「ここまで耐えているのは流石と言うほかありませんが……」
強大な竜に対抗し、仕留めるべくサティスがその姿を変える。四つの足が地を踏みしめ、巨大な翼が大きく影を落とす、そこに現れたのは巨大な竜だった。身体に花を纏わせたその姿は、威圧的でありながら嫋やかさを思わせる。
「花よ、花よ、花の香りよ――」
翼を振るい、風を起こして彼女は謳う。パラドクスの効果によってサティスの、そしてゼラザルムの周囲に『ヴァナディースの花』が咲き乱れ、毒の色に染まった大地を上書きしていく。瘴気を打ち払う風と共に、毒の霧をも染め上げるように、柔らかな花の香りが周囲を満たした。
荒ぶる毒の竜の心を、満たしたもう。サティスの生み出したその光景は、敵の身体ではなく戦意を削ぐもの。一時心惹かれれば、その動きは自然と鈍り、攻撃の鋭さは失われる。
そうして突如の『平穏』が戦場を搔き乱す内に、白雪がそこを駆け抜ける。人の世を脅かすもの、その全てが三鈴山の敵。ならば彼の敵を討つのも務めの内であろう。毒に穢された大地の上、新たに咲いた花の道を行き、竜へと跳ぶ。彼女の誇る地形把握の能力、そして『絵空鬼』は、本来閉所、もしくは入り組んだ場所でこそ真価を発揮する技術だが、今回は代わりに『竜の身体』がある。跳びついた先、ゼラザルム自信の身体を足場にして、白雪は敵の首目指して駆け上がった。
だが迫る死の気配は、同時にゼラザルムの意識を引き戻す。
「そう何度も、やられると思うな」
接近し、身体に取り付く相手とは直近でやりあっている。同じ形で接近を許すわけにはいかないとばかりに竜は吠え、振り上げられた翼が、体表の棘が、そして大地を蝕む新たな毒の瘴気が、壁となって白雪の行く手を阻む。これまでの消耗を踏まえても、その抵抗はすさまじく、白雪の身体は弾き出されるような形で宙を舞う。
足場を失った彼女に、最後の一歩を与えたのは、もう一体の竜の身体。
「進んでください」
サティスの伸ばした翼を足場に、白雪が跳ねる。花の香りを伴う風に背を押されながら、白雪は目指す敵を見据えて、鬼人の特徴である硬質化した腕を振り上げた。
この手は、大敵を討つには未だ小さいけれど、そう。皆様のお力添えあれば――。
輝く紫水晶が、竜の鱗を貫いて、倒れ行く巨体は、ついには花の海へと沈む。
●完全攻略
罠を潜り、秘宝を手に入れ、番兵を蹴散らし、ついには主を討伐し。
ディアボロス達は、毒の迷宮を完全に踏破した。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】がLV2になった!
【現の夢】がLV2になった!
効果2【アヴォイド】がLV3になった!
【ロストエナジー】がLV2になった!