リプレイ
ラルム・グリシーヌ
妖精の森に到着後
不自然に動く樹や話声など、周囲の異変に気付いたら
植物達と接触を試み説得開始
武器は地面に置き敵意は無い事を示すよ
先ずは名を名乗り
穏やかに、手短に状況説明
ドラゴンと竜鱗兵達が森の迷宮を介さず空から強襲を掛けた事
自分や他に救出に向かっている仲間達は襲撃者を倒す術を持っている事
今、こうしている間も村の人達が傷つけられている事
俺は一人でも多く、救いたい
助けられるかもしれない命を諦めたくはない
その為には妖精郷を守る君達の力が必要なのだと
協力を願いたい旨を真摯に訴え心から頭を下げる
もし、植物達から危害を加えられても無抵抗を貫く
生まれ育った世界と此処に生きる人達を守れるなら
惜しむ命なんて無いよ
パラドクストレインを降りたディアボロス達は、躊躇なく森を踏破する作戦を選んだ。
●
ラルム・グリシーヌ(ラメント・g01224)は森に足を踏み入れた瞬間に、鬱蒼とした緑に囲まれていた。彼は、一見何の変哲もない森の、異質を察知しようとする。
すぐに、彼はある一点に視点をとどめたまま、静かに武器を地においた。
「やあ。俺はラルム・グリシーヌ。君達は……」
動きかけた水晶の花々は突如ぺちゃくちゃ始めた。
「ラルム? 私に話しかけた」
「ラルム誰? 敵?」
ラルムは穏やかに話を続けた。ドラゴン達の空からの村への強襲、救援に向かう自分と仲間達は襲撃者を倒す術を持っていること、今、こうしている間も村の人たちが傷つけられている事。
「……本当?」
「嘘? 敵?」
不信な様子の相手に、だがラルムは確実に言葉を重ねていった。
「俺は一人でも多く救いたいし、助けられるかもしれない命を諦めたくはない。そのためには、妖精郷を守る君達の力が必要なんだ」
ラルムはすっと頭を下げた。もし危害を加えられても武器は手に取らない。ペリドットの瞳は覚悟を秘めて春色の光彩を湛えていた。
その、視線の先で花が揺らぐ。森がそよぐ。
ラルムは巨きな古木と仲間の姿が見えたと思った。
大成功🔵🔵🔵
効果1【託されし願い】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
ファギー・ルヴァン
あー…早く向かいたいですが、空から行けないとなると…
やっぱりこの迷宮を避けて通るわけにはいかない、ですか。
少し面倒くさいですけど、なんとかしましょうか
深い森に入るなら灯りが必要ですね。新宿島で手持ちできるライトを調達し、匂いに惑わされないように袖で口と鼻を覆いながら進みます
足を絡めようとする植物があったら、コロロにお願いして電撃を纏った状態でどけてもらいます。
植物に意思があるのなら、少し怯ませれるかも知れないっと思いますが…
突然驚かせてしまい申し訳ありません。私たちは、この森の奥にあるという妖精村を助けに行きたいだけです。どうか、私たちに道を示しては頂けないでしょうか?
●
(「あー……早く向かいたいですが、やっぱりこの迷宮を抜けないと」)
そしてファギー・ルヴァン(明けぬ夜森の魔法つかい・g00880)もラルムと同様に、一歩踏み込むと森に囲まれていた。どこか眠たげにみえる瞳が周囲を見回す。
(「少し面倒くさいですけど、なんとかしましょうか」)
ファギーはライトを取り出し、匂いに惑わされぬ様鼻と口を袖で覆って進み始めた。
傍らにはモーラット・コミュがついてくる。
(「足を絡めようとする植物があったら、コロロに電撃をまとわせて怯ませられないでしょうか」)
ファギーは考えていたが、いきなりどすんという音で思考を遮られた。
急に現れたのだ、苔むした大きな切株が。
(「通せんぼ?」)
ファギーも驚いたが、切株のほうも、なぜかびっくりしたように小さく跳ねた。
「誰だ?!」
「突然驚かせてしまい、申し訳ありません。」
急いで彼女は言った。
「お前達は……」
「私たちは、この森の奥にある妖精村を助けに行きたいだけです。どうか、私たちに道を示しては頂けないでしょうか?」
ファギーは多くを語らなかったが、切株はみしりと音を立てた。そして、一瞬森が割れたように感じた。
(「あ、あれは。ここは……」)
古い大きな木と仲間が見えた。そしてまた光が炸裂する。
成功🔵🔵🔴
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
犬神・咬介
せっかくエルフと会えると思って来たのに!!
ドラゴン族は何なんですか、も~~っ!
仕方ない、森に素直に入る事にします
出来るだけ木々や草花に傷つけない様に注意して進みつつ
何かミュージカルしてらっしゃる植物に話しかけます
森を汚す気も貴方達を傷付ける気もボク達はありません
ただ少し話を聞いて頂けないでしょうか?
貴方達がいれば森を通過するルートで行こうとする敵に対しては最高の防壁となるでしょう
しかし、貴方達の領域外の空から飛来する敵に対してはどうでしょう?
今現在村はそんな敵と対峙しているんです、村の方から異常な音は聞こえませんか?
御願いです、ボク達をその村へ向かわせてください
村の人達を助けたいんです
●
(「せっかくエルフと会えると思ってきたのに! も~~っ!」)
一方、犬神・咬介(気紛れクラフター・g00406)はドラゴン族に怒りつつも素直に森に踏み込んでいた。そして森に取り囲まれた。
(「花や木々はできるだけ傷つけずにっと
……。」)
慎重に進んでいると草木の妙な歌が聞こえてきた。
カエレカエレ……と揺れている。
咬介はその植物に向かって話しかけた。
「森を汚す気も貴方達を傷つける気もありません。ただ、少し話を聞いて頂けないでしょうか?」
くねくねと草木が動いて身を乗り出す。
「敵が森を通過するルートをとれば確かに村は安全です。しかし、空から飛来する敵に対してはどうでしょう? 今、村はそんな敵と対峙しているんです。」
いつの間にか歌声は止み、咬介の声は森にいやに響いた。
「村の方から、異常な音は聞こえませんか?」
この時、咬介も緑の空間が開けるのを感じた。そして次の瞬間、彼も他の仲間達と共に森の古木を見たのだ。
「ボク達を村へ。村の人達を助けたいんです」
願いは光に溶ける。
森は突如として開け、ディアボロス達は村を見通す場所に立っていた。
「行こう」
誰かが叫んだ。彼等はそれぞれの想いを胸に危難の村へと疾駆した。
大成功🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
ラルム・グリシーヌ
住民と接触する時は警戒されない様
森の植物達の力を借りて此処に辿り着いたと
落ち着かせる様に語り掛ける
怖がらないで。俺はラルム
君達を助けに来たんだ
敵ではないと安心させるべく優しい笑みを向けるね
俺達なら奴らを倒す事が出来る
だから、どうか信じて欲しい
君達も村も、必ず守ると誓うよ
説得は手早く、けれど真摯に伝える
避難を手伝う時、可能なら
住民と仲間を鼓舞するように【勝利の凱歌】を発動
絶望を希望に塗り替える歌を、皆に
避難誘導の際は仲間と協力しながら
住民に声を掛ける等して避難を促す
怪我をして動けない人や逃げ遅れた子供が居たら
抱えて戦闘に巻き込まれない場所まで運ぶよ
もし彼らが敵に狙われそうなら射線に割り込み庇う
やがて混乱をきわめた村が、眼前に広がる。村の片側から、敵が手当たり次第に建物を粉砕する轟音が聞こえてくる。
●
ラルム・グリシーヌ(ラメント・g01224)は素早く泣いている幼子に駆け寄ると、途方に暮れていた母親に声をかけた。
「早く、こっちへ。」
赤子を抱き、幼子の手を引いて、長い耳のエルフの女性は、乱れた髪で呆然とラルムを見た。
「怖がらないで。俺はラルム、森の植物達の力を借りて助けに来たんだ」
行こう、と促していると周りにエルフ達が集まってくる。藁にも縋る様な目を向ける者、不信の色を浮かべる者……。
ラルムは穏やかに、優しい笑みで彼らに応えた。
「俺達なら、奴らを倒す事ができる。どうか信じて欲しい。君達も村も、必ず守ると誓うよ」
真摯な言葉が功を奏したか、集団は動きだした。ラルムは先に立って、戦闘へ巻き込まれない場所へと彼らを誘導した。途中で怪我をした子供を助け、逃げ遅れた住民に声をかける。
村は混迷、人々の心は突然の災厄で絶望に折れようとしていた。――ラルムはふっと息を吐いた。サーガがその口元から紡がれる。絶望を希望に塗り替えるように歌声は広がり、辺りを包んだ。人々の足取りに力が戻る。
安全な場所に届けたら、子どものエルフが囁いた。
「ありがとう」
ラルムは頷き、村を振り返る。
竜鱗兵の咆哮、村人の悲鳴。まだ多くの村人がディアボロス達の救援を必要としている。
大成功🔵🔵🔵
効果1【勝利の凱歌】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
葛葉・穣
森と対話し道を拓いたディアボロスの皆さんの尽力に、応えなければ嘘になります。妖精郷の皆さんを、急ぎお救いしなければ
「初めまして、妖精郷の皆さん。取り急ぎで申し訳ありませんが、助太刀にまいりました」
「どうかご安心を。必ず、ドラゴンから皆さんをお守りしますから」
「森の草木たちに許されてここに来たぼくたちを、どうか信じていただきたいのです」
住民との接触に使えそうなら、残留効果【勝利の凱歌】【託された願い】を使用
既に避難を手伝っている方がおられるので、こちらは交戦中の住民と共闘
避難中の住民に敵が近寄れないよう、足止めを試みる
青龍水計の流れで、複数の敵を避難経路と逆方向に押し流せるといいのですが……
ディボロス達は次々にエルフの村へ到着し、村に散開して救援を開始する。
●
葛葉・穣(まだ見ぬ母の子守唄・g02274)は村の危機に急行した一人だった。
(「森と対話し道を拓いたディアボロスの皆さんの尽力に、応えなければ嘘になります。」)
彼が発見したのは、古い建造物に隠れた住民達だった。
「初めまして、皆さん。取り急ぎで申し訳ありませんが、助太刀にまいりました。どうかご安心を。必ず、ドラゴンから皆さんをお守りしますから。」
エルフ達はふってわいた味方に驚いた。有志のエルフが残って戦い、仲間や家族が逃げる時間を稼ごうとしていたのだ。
「君、助太刀は助かるけど、どこから来たの?」
「森からです。森の草木たちに許されてここに来たぼくを、どうか信じて頂きたいのです。」
あの森の正体をエルフ達はもちろん熟知していた。
「そうか」「森から助太刀が来たのか」と、囁きがエルフ達の間に素早くかわされた。森から来たという言葉はエルフ達の信用を得るに十分だったようだ。
じきに、避難者達は準備を整えた。その一行から、老女が一人進み出て穣に深々と頭を下げる。
「森の使者、よくぞおいで下さいました。助太刀感謝いたします。村をお守り下さい。」
穣は赤い瞳を瞬せて先ほどの言葉を繰り返す。
「どうか、ご安心を」
「ご武運をお祈りします」
感謝の言葉を残し、やがて一行の姿は見えなくなった。
避難する住民は仲間に任せ、有志のエルフ達と共に、穣は頑丈な建物の残骸に身を沈める。彼は一般人を救う術を一心に考えていた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【水源】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
十野・樞
やれやれ、なんとも下衆で野蛮なこった
酒が不味くなるようなもん見ちまったら、ま、動くしかねえよなあ
残留効果【ガードアップ】と自分のパラドクスと防具を信じて
襲われてる村人と敵の間に割り込むかね
騎士さまでも王子さまでなく
胡散臭いおっさんにいきなり庇われて呆然とするだろうが
さっさと逃げろと声をかける
ああ、どうしてだって?
こういう血腥い虐殺は気にくわんたちでなあ
俺がいい気分で酒呑む為には
お前さん達が助からんと駄目なんでな?
他の仲間で避難誘導してる奴もいるからその指示に従ってくれ
逃げ遅れてヤバそうな村人を見つけては庇い逃がす
【勝利の凱歌】にも手伝ってもらって活を入れ
頑張って逃げてもらうぜ
●
やれやれ、なんども下衆で野蛮なこった――。
やはり村へ急行していた十野・樞(division by zero・g03155)は眼前の光景に辟易した。敵は建造物を粉砕し、逃げ惑う住民を苛んで楽しんでいる様にみえた。
「ゲヘヘェ」
大きな竜鱗兵が下卑た声をあげながら長耳の娘を折檻している。再び拳が振り上げられ娘が慄く。だが次の瞬間彼女の眼前には魔力の翼と頼もしい背中があった。
樞は敵が怯んだ隙に、急いで娘をその場から連れ去った。
「あわわ、貴方様はどちら様で?」
樞は頭をかく。さっさと逃げろと声をかけて、別のエルフの一団をまた助けに走った。それを繰り返してひと息つくと、あの娘がまたどこからか付いてきた。
「あのうお礼がまだで」
樞はふっと肩の力が抜けた。その娘の目がなんとなく猫を思わせたのだ。樞はうまい酒と猫が好きだった。
「……騎士様でもなく、王子様でもなく胡散臭いおっさんに庇われちまったな。」
「…………。」
娘は裸足で、無惨に傷だらけだった。なぜかって危難の村に自分が来た理由は。
「血生臭い虐殺は気に食わんたちでなあ」
樞の視線はほんの僅か、宙を彷徨った。
「俺がいい気分で酒呑む為には、お前さん達が助からんと駄目なんでな?」
不思議そうな目をする娘に、樞は一方を指した。
「俺の仲間が避難誘導してるから、その指示に従ってくれ。行け!」
走り去る娘を見送って、樞は次の村人の元へ向かうべく駆けた。
――皆、逃げろ。
歌が聞こえる。皆の心を鼓舞する調べは、樞の心が織りなす想いだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
ファギー・ルヴァン
ああ、もう、敵が多すぎませんか…急いで助けますよ
私はどちらかといえば後衛側なので、まずはエルフの皆さんと合流しましょう
初めまして。私はファギー。こっちは相棒さんのコロロ。貴方たちを助けに来ました。…詳しい説明は後です。まずは皆さんの安全を確保します
挨拶もそこそこにエルフの皆さんを避難誘導。コロロにも手伝ってもらいます
誘導中に襲ってくるようでしたら容赦はしません
魔法で応戦しますが、詠唱する暇がないなら、持っているこの杖を敵の痛いところを狙ってぶん回してやりましょう
私、本当は後衛側のはずなんですけど…まぁ、いいか…
大丈夫です、私たちの事は気にせず、とにかく逃げてください。さぁ、急いで。走って。
●
(「ああ、もう、敵が多すぎませんか……急いで助けますよ。」)
ファギー・ルヴァン(明けぬ夜森の魔法つかい・g00880)は、まずその辺にいたエルフを集めて、演説をぶった。
「初めまして。私はファギー。こっちは相棒さんのコロロ。貴方達を助けに来ました。」
老若男女、多くのエルフ達がファギーの周りに集まる。「おお!」「救い主だ。」「ありがたい。」と、感謝の言葉が広がった。
「……詳しい説明は後です。まずは皆さんの安全を確保します。ついてきてください。」
ファギーはエルフ達を先導して出発し、コロロもお手伝いする。
(「誘導中に襲ってくるようでしたら、容赦はしません。」)
そして……悪い予感ほどあたるのか、路地から1体の竜鱗兵が飛び出してきた。
しかしファギーの動きも速かった。延ばされた敵の爪からエルフを庇う。とたんに湧き上がる悲鳴、泣き叫ぶ子供たち。幾人かは魔法の杖を手に駆け寄ろうとした。
だがファギーは冷静だった。
「大丈夫です、私たちの事は気にせず、とにかく逃げて下さい。」
なおもためらうエルフ達に、ファギーは決然と言う。
「さぁ、急いで。走って。」
「有難う」「ご無事で」
たくさんの感謝と応援の言葉をファギー達に残して、エルフは走り去る。そしてクロノヴェーダは、いつでもどうにでもできる一般人など、もう見向きもしなかった。
ファギーはロッドを握りしめた。ホントなら魔法で応戦したいところだが。
(「私、本当はこんな風に戦うはずでは……まぁ、いいか
……。」)
そのままロッドを振り上げ、ぶん回す――!
大成功🔵🔵🔵
効果1【託されし願い】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
犬神・咬介
惨状が広がってる訳で
本当エルフみたかっただけなのに!
空気読んでくださいよ、ドラゴン族!
とにかく、他の仲間と協力しつつ
女性や子供、老人や怪我人なんかを中心に声をかけつつ避難を手伝います
ちょっかい掛けてくる敵がいるなら牽制や庇ったりも視野に
避難を手伝いつつ出来れば中心に立ってる様な
皆に指示を出している様な村人に当りを付け話しかけます
直に村人を連れて森の方へ避難してください
それだけの時間はボク達の方で稼ぎます
少なくともボク達は森や貴方達の敵ではない事だけは確かです。森通ってきましたからねぇ
ほら早く、もたもたしてる暇なんて無いんですよ。
●
一方、犬神・咬介(気紛れマッドサイエンティスト?・g00406)も救出を開始していたが、ドラゴン族への怒りは募る一方だった。
(「惨状が広がってる訳で……エルフ見たかっただけなのに、空気読んで下さいよ、ドラゴン族!」)
咬介は女性、子ども、老人にけが人をはじめ、村人達に声をかけてがんがん避難を誘導していた。そうしながら、周囲に目を配るのも忘れない。ちょっかいかけてくる敵がいないか。それから……。
咬介には腹案があった。
(「どこかに、この村の中心人物のような人はいないでしょうか
……?」)
やがて彼の目にとまったのは杖を手にした偉丈夫、白髭の翁だった。村人達に囲まれている。
「あの、すぐに村人を連れて避難して下さい。それだけの時間はボク達が稼ぎます」
そう声をかけた咬介に、翁は不思議そうな目を向けた。
「少なくともボク達は貴方達の敵でない事だけは確かですよ。森通ってきましたからねぇ。」
ニッと微笑む咬介の八重歯がのぞく。
老人ははっとした様に礼を述べた。
「森からですか! それはご助力感謝します。」
折しも村の一方から、敵の数体が近づいてくる騒々しい音が聞こえ始めた。思わず自分の杖を握りしめる翁を、 かばうように立って咬介は声をかけた。
「ほら早く。もたもたしてる暇なんてないんですよ。」
走り去る前に、翁をはじめエルフ達は姿勢を正して咬介に一礼した。彼はそれを見送り、ふっと息を吐いた。
(「これで村人達はおおむね逃がしたと信じましょう。」)
さて、と咬介の思考は戦いへと向かった。
(「……できる限りパラドクス効果を重ね、有利な戦闘に持ち込む準備はしてきましたしね。」)
まもなく戦端は開かれようとしていた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
春原・春雨
みんなが妖精と話をしている間に、ボクは襲ってくる敵と戦おう。
ドラゴンの手下、ってところかな。これくらいなら、ボクらが力を合わせてなんとかしよう!
トループス相手には、まずは数の優位を埋めること! ボクの魔剣、クラウドバーストはそういうのが得意なんだよね!
妖精の力で霧を生み出して視界を塞いで、その上敵の武器防具を弱らせてくれる。これなら、だいぶ戦いやすくなるはず!
あまり森の中で戦いたくないけど、妖精の魔力が籠もった森でなら威力倍増のはず! 数の優位がなくなるまで、一匹ずつ確実に倒していこう!
●
春原・春雨(記憶喪失の王子様・g01554)は、いち早く村へ到達していた。
(「みんなが妖精と話をしている間に、ボクは襲ってくる敵と戦おう。」)
敵は空から降りたあと、手当たり次第に建造物を破壊し、噴水を粉砕したり暴れまわっていた。だがディアボロス達の救援作戦が功を奏し、竜鱗兵どもは思う様に獲物を探せていないようだ。トループス達は住民を探して、次第に勝手に行動をはじめていく。
(「トループス相手には、まずは数の優位を埋めること!」)
春雨はそう考えていた。手の内にあるのは魔剣・クラウドバースト。妖精に呪われた剣は、その力を借りて不思議な霧をまとうのだ。
(「この腐食の霧が敵の武器にも効果があればだいぶ楽なんだけどね……」)
そんな事を考えながら、春雨は魔剣を握りなおした。――咆哮が迫ってくる。敵の一体が、春雨を認めたのだ。
けれども、先手をとったのは春雨だった。魔剣・クラウドバーストが霧を吐く。竜鱗兵は霧に包まれ、耳元に妖精の囁きを聞いた。彼の攻撃は確実に敵にダメージを与えた。
(「……ドラゴンの手下、ってところかな。これくらいならなんとか。」)
戦闘に手ごたえあり。春雨はここが妖精の地であることを思い返し、祝福を感じるような気がした。
「一人ずつ、確実に倒していこう!」
駆け付けた仲間に春雨は声をかける。
大成功🔵🔵🔵
効果1【腐食】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
葛葉・穣
WIZ 絡み・アドリブ可
妖精郷の森と暮らしを、これ以上乱させるわけにはいきません
道を繋いでくださったディアボロスの皆さんと、森の草木たちのためにも、必ず勝たないと!
「古式ゆかしいですが、やはり確固撃破が定石でしょうか?」
主に伝承戦術を使用
共に戦うディアボロスと声をかけ合って連携し、弱った敵から倒して手数を減らす
可能なら【託されし願い】の力も、お借りしたいところです
●
「古式ゆかしいですが、やはり各個撃破が定石でしょうか?」
春雨に応じたのは葛葉・穣(まだ見ぬ母の子守唄・g02274)だった。
妖狐の穣は伝承戦術の使い手だ。過去から伝えられた知識と優れた観察眼で敵を攻撃する。
(「妖精郷の森と暮らしを、これ以上乱させるわけにはいきません」)
一体、また一体。仲間と協力し、着実に敵を仕留めていく。彼は放つ一手ごとにその思いを込めた。
森の草木たちのためにも、ここまで道を繋いだディアボロス達のためにも、勝たなくてはならない。
強い思いに背を押されるように、穣は戦いに没頭していった。銀の髪が妖精郷の風に舞う。森の光景が、ディアボロス達の勝利を願うエルフ達の様子が、あるいは時空を超えた誰かの、託されし願いが、穣の周囲にゆらめき浮かんだ。
穣の次の一手は、敵の一体にとどめを刺す。どさりと音を立てて、竜鱗兵の大きな体が地に沈んだ。彼は羽衣の袖で素早く額の汗を払う。
ディアボロス達の強みは同じ事件にかかわった仲間があとに残してゆくエフェクトだ。クロノヴェーダには真似はできまい。
息つく間もなく、戦いは続く。
「弱った敵から倒して手数を減らしましょう」
仲間達に声をかけて、穣は次の攻撃を放った。
大成功🔵🔵🔵
効果1【書物解読】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV4になった!
ラルム・グリシーヌ
此処に生きる彼ら…
そして、小さな子と約束したからね
もう何も奪わせないよ
まだ戦場に住民達が居たら
彼らと敵の間に割り込み注意を惹き付ける様に挑発
君達が待っていたのは俺達だろう?
ほら、お望み通り遊んであげる
突出による孤立を避け
常に周囲と声掛け連携、間隙を縫って繋ぐ
仲間の攻撃に対応した瞬間や敵攻撃後の隙等
好機を見逃さないよう注意
【エアライド】で変則的な動きも取り入れ
敵の背後に回り込む等、死角を突く様に攻める
如何に烈しい一撃でも
狙いが分かっていれば対処し易い
武器を振り上げる等
攻撃の予備動作が分かれば仲間に報せる
戦局を観察し
負傷度の高い敵が居たら
仲間と共に集中狙いして各個撃破を目指し
確実に数を減らしていく
●
「了解。俺も賛成だよ。」
風が湧き上がる。穣に応えたのは、ラルム・グリシーヌ(ラメント・g01224)だった。パラドクスが閃き、二人の眼前で、敵はよろめき倒れた。
――確実に敵を減らす。
ラルムもそう考えていた。連携し、仲間と共に戦場を駆ける。好機を逃さず攻撃を放ち、冷静に敵の動きを読んで反応する。
ふと、ラルムの鋭い視線が何かを捉えた。エルフの親子連れが家屋から出てきて、村はずれに向かって走りはじめたのだ。隠れていたけど、怖くなったんだな……。
(「此処に生きる彼ら……そして、小さな子と約束したからね。もう何も奪わせないよ」)
ラルムは迷わず行動した。敵の注意を集めるように、ことさら大きな声をあげて敵を煽る。
「君達が待っていたのは、俺達だろう? ほら、お望み通り遊んであげる」
クロノヴェーダは狂暴な性質を隠そうともせず、向かってきた。ディアボロス達は忙しく戦った。息もつかせぬ攻防だ。クロノヴェーダとディアボロスの戦いに、空気は熱気を孕んだ。
ラルムは召喚した妖精達と共に滑空した。刹那、世界は風になり、光が融解する。宙を翔け死角を狙って、ラルムは一撃を放った。
戦場にパラドクスが炸裂する。砂塵が舞う。
一体、また一体。敵は地を舐めた。
ラルムは新たな敵に向かいながら、心の片隅でエルフ達の無事を願った。
その時、パラドクス通信が開いた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【エアライド】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV5(最大)になった!
十野・樞
他の復讐者と連携
突出・孤立せぬよう注意
確実に敵倒すべく攻撃集中するが
過集中せぬよう注意
お互い連絡が難しそうなら【パラドクス通信】利用
さてさて
郷の者は概ね避難できたか
なら、いっちょ狩りの時間の始まりといくか
若人とは言い難いが
いと高き位階の爺どもいわく、まだ俺は若造の範疇らしいからな
ま、最後まで相手できるだろ
村人に追い付きそうな敵を優先攻撃
ドローンを敵眼前をかすめるよう突っ込ませ撹乱
敵が気を取られた隙に
【高速詠唱】素早くパラドクス展開
おっと、遊ぶなら俺の式神たちとにしときな?
敵攻撃には【飛翔】利用し立体的に回避、ヒットアンドウエイ
奴らが飛べないなら
上空からせせら笑って頭に血をのぼらせてやるさ
●
「こっちは任せろ」
戦場の後方に、ドローンの編隊を連れて、十野・樞(division by zero・g03155)が突っ込んでくる。樞の視線の端で、やはり隠れていたらしい数人のエルフらが、家族連れのあとを追うように逃げて行った。おそらくこれが、きっと最後の村人だろう。
(「いっちょ狩りの時間の始まりといくか。まずは避難を邪魔しそうなやつらだな。」)
ドローンは樞の狙いどおり、ドラゴン達の眼前をかすめるように戦場を飛ぶと、敵を攪乱した。奴らはドギャとかグわとか騒々しく喚いて、大騒乱になる。
トループス達が一般人を虐めぬく使命を覚えていたとしても、実行には移す暇はなかった。
「おっと、遊ぶなら俺の式神たちとにしときな?」
騒ぎの隙をついての高速詠唱。魔術師の紫の瞳が昏く光を湛えるや、式神が飛ぶ。敵の隙をつくように瞬時に結界が展開した。
樞は敵の反撃をアクロバティックにかわし、さらなる戦いに挑む。
(「俺は若人とは言い難いが……」)
一体を倒し二体をいなした。詠唱とともに結界が閃く。耳元で風が唸る。戦いに研ぎ澄まされた精神に、瞬間過去の記憶が訪れる。
(「……まだまだ若造の範疇らしいからな?」)
敵の姿は確実に減っていた。
――ま、最後まで相手できるだろ。
樞は仲間と共に次の敵へと向かう。
最も、その仲間は二人いて、一人は自動人形だった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【ハウスキーパー】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
犬神・咬介
エルフの村とか興味深い対象だったのに
無茶苦茶じゃないですか
これだからクロノヴェーダはっ!本当に嫌な奴らですね
ともかく、この状況をどうにかしないと
他の方々と連携し
孤立や突出したりしない様に注意して動きますね
必要そうなら『パラドクス通信』使用します
さて、僕自身そこまで戦闘が出来るわけではないので
収納君(自動人形)に敵へ突っ込んでもらい、【ダンスマカブル】をして頂きましょう
森へ向かおうとしている敵が居た場合は最優先で攻撃させますね
敵がこちらへ向かって来た場合は『飛翔』したり、『フライトドローン』を足場にしたり壁にして回避を試みますね
ボクじゃなくて、他の方や人形と遊んでいて下さい
ボクは非戦闘要員なので
●
犬神・咬介(気紛れマッドサイエンティスト?・g00406)も参戦していた。村のこの辺りは残骸と化している。本来なら美しかったはずの花壇や噴水も見る影もなかった。
(「エルフの村とか興味深い対象だったのに、無茶苦茶じゃないですか。これだからクロノヴェーダはっ! 本当に嫌な奴らですね。」)
――ともかく、この状況をどうにかしないと。
(「他の方と連携し、必要ならパラドクス通信を起動」)
咬介は忙しく指を繰りながら作戦を反芻する。樞の式神のあとに、収納君を送り込む。
そう、実際に敵を叩きのめしているのは、自動人形だ。 咬介は十指結んだ糸で、人形を目にもとまらぬ速さで操っていた。収納君は咬介の意図通り、踊るように速い動作で敵を攻撃していく。ごん、ガクン、手応えあり、と思ったら、次の瞬間、竜鱗兵がものすごい迫力で咬介に迫ってきた。
(「全く嫌な奴らですねぇ!」)
予期したように咬介は、呼んでおいたドローンのひとつにひょいっと飛び乗る。スカっと敵の武器が空を切った。
(「……やれやれ。回避完了。全く、ボクじゃなくて人形と遊んでくださいよ。ボクは非戦闘員のつもりなんですから。」)
もちろん、そのあとは収納君が華麗なダンスでこの敵を屠った。
そんなこんなで、彼は忙しくクロノヴェーダと戦い続けた。収納君はダンスを踊り続けた。
どれくらい経っただろうか。ディアボロス達の勝利はもはや確定、残った僅かな敵は挙動不審に陥った。戦場に大きな影が差したのはその時である。
咬介はパラドクス通信を開いた。仲間達の通信が一斉に飛び交う。
●
「愚か者どもが! 作戦が台無しだろうが!」
ドラゴンは地上へと舞い降りると、なんと怒りに任せて自分の手下を粉砕した。戦場は静まりかえる。
ディアボロス達は、最後の戦いを迎えようとしていた。
残る敵は1体、毒嵐竜ゼラザルム――。
大成功🔵🔵🔵
効果1【壁歩き】LV1が発生!
犬神・咬介
うわぁ……
おかんむりって奴ですか、雑兵一掃してくれたのは助かりますけど
怒りたいのコッチなんですよ
最後の戦いという奴ですかね、さっさと終わらせましょう
他の方々と連携しつつ
突出や孤立しない様に注意しますね
ボクは魔法も己の肉体で戦う事も出来ない非戦闘要員なんですが
出来れば毒とかも御勘弁願いたいんですよ、なので出来るだけ後方から攻撃させて頂きます
【デモニックボム】を使用
初の実地での使用ではありますが、発明品だけは自信があるんで
最後まで生き残れたらご感想お聞かせください
今後の改良に役にたてたいので
それでも敵の攻撃が来る場合は
【飛翔】したりドローンに壁してもらったりで
凌げたらいいなと
●
実際、ゼラザルムが鼻息荒くこっちをみたとき、犬神・咬介(気紛れマッドサイエンティスト?・g00406)はちょっとひいた。
(「うわぁ……おかんむりって奴ですか? 雑兵一掃してくれたのは助かりますけど
怒りたいのコッチなんですよ。」)
咬介はずっと奴らの所業に対して怒ってきた。妖精郷のために怒ってきた。
ズシ、とドラゴンが一歩踏み込む。
何をしようとしたか知らないが、咬介のほうが速かった。迷わずデモニックボムを発動する。――最後の戦いという奴ですかね、さっさと終わらせましょう。
爆弾にはコウモリに似た翼があった。標的めがけて飛び、炸裂する。
(「初の実地での使用ではありますが、発明品だけは自信あるんで……」)
咬介としてはできれば改良のために感想でも聞きたいところだったが。――ドドドドドド……爆発音と閃光、爆風の中に一瞬敵の姿が沈む。
「グワァァァ、貴様ぁ!」
そして……ますます怒り心頭のゼラザルムが迫ってくる。
クロノヴェーダとの戦いでわかっているのは、ヤツが確実に反撃を試みること。
咬介は敵の動きに反応し、飛翔した。空気が音もなく流れ、瞬時に地が遠くなる。攻撃をはずしたゼラザルムは煩くわめいた。
(「ボクは魔法も己の肉体で戦う事も出来ない非戦闘要員なんですが、出来れば毒とかもご勘弁願いたいんですよ。」)
そして聞こえる仲間の高速詠唱。あれは……。
大成功🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】がLV3になった!
ファギー・ルヴァン
さて…エルフの皆さんは無事に避難しました…よね?
…すみません、遅れました。ファギー、コロロ。後方より、加勢します
…毒を放つドラゴン、ですか。なら、私たちはその毒に当てられないように、【高速詠唱】でアイスエイジブリザードで援護します
前衛で戦われてる方たちよりは広い視野で見れるはずなので、危なそうなところを見つけたら【パラドクス通信】を使用しながら呼びかけます
コロロ、大丈夫?疲れた顔してますけど、まだ休んではいけませんよ?
…あと、もう少しです、みなさんと一緒に頑張りましょう
みなさんと一緒に、この戦いを終わらせなくては…大切な所を失うのは、とても悲しいこと、ですから
勝ちましょう、絶対に
●
「……すみません、遅れました。ファギー、コロロ。加勢します。」
ファギー・ルヴァン(明けぬ夜森の魔法つかい・g00880)とコロロが素晴らしいタイミングで現れた。間髪を入れず、ファギーは高速詠唱に入った。レジェンドウィザードの緑色の瞳に深い光が瞬く。――刹那、敵が吹雪に覆われた。氷雪が毒竜を覆ってパキーンと弾けた。アイスエイジブリザードだ。
(「毒を放つドラゴン、ですか。なら、私たちはその毒に当てられないように……」)
ファギーはコロロを連れて、戦場の後方に、広く視野をとれるように布陣していた。戦いながら敵を注視し、何か気づければ、すぐにパラドクス通信を使うつもりだが、今のところ味方は優勢だった。
戦いの最中、ファギーはふと、モーラット・コミュを振り向いた。
「コロロ、大丈夫?疲れた顔してますけど、まだ休んではいけませんよ?……あと、もう少しです、みなさんと一緒に頑張りましょう。」
コロロはキリッと頑張る様子をみせる。
ファギーは思うのだ。
(「みなさんと一緒に、この戦いを終わらせなくては……大切な所を失うのは、とても悲しいこと、ですから。」)
勝ちましょう、絶対に。
ファギーの決意を察するかのように、コロロが気合をいれたように見えた。
……そんな二人の頭上を影が横切っていく。
ドローンの編隊が戦場に現れた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
十野・樞
狩りも大詰め、デカブツのお出座しか
とっととぶちのめして
勝利の祝盃といきたいもんだ
仲間と連携
突出せぬように注意
一人に攻撃が集中するなら
積極的に攻撃し注意を惹く
こっちは魔術師崩れのおっさんだ、近接は不得手でな
少々後方から頑張らせてもらうぜ?
前衛が足りねえなら前で頑張るが
ドローンを敵眼前に飛ばし気をそらせ
敵死角より高速詠唱でパラドクス展開
ダメージと共に敵視界と動きを奪う
敵攻撃は
反撃アップで察知しつつ
風使い・結界術・ドローンを盾にし可能な限り反らし
飛翔で立体的に回避
個として強大なのは
確かにお前さんの方さ
だがなあ
『小さき者』が常に踏み潰されるだけのものとは限らんのだぜ?
さて
今回の祝盃に相応しい銘柄は、と
●
――狩りも大詰め、デカブツのお出ましか……。
(「とっととぶちのめして、勝利の祝盃といきたいもんだ。」)
ドローンを操っていたのは十野・樞(division by zero・g03155)だった。敵の視線を遮るようにドローンを飛ばし、その死角に潜んだ樞は高速詠唱から術を展開する。Omnes una manet nox―― 敵を包む魔術の結界の中でエネルギーがスパークする。砂晶の硬質な煌めきが弾けて一瞬世界を焼く。
(「こっちは魔術師崩れのおっさんだ、少々後方から頑張らせてもらうぜ
……。」)
最も味方の布陣に隙ができればそこを埋めて頑張るつもりだった。
ともあれ攻撃のあとには敵の反撃、樞は油断なくクロノヴェーダの動きを察知すると、地を蹴り、風をまとって一気に飛翔する。遥かな高みから見る蠢く竜は、醜く矮小にも見えた。
(「個として強大なのは、確かにお前さんの方さ。だがなぁ、『小さき者』が常に踏みつぶされるだけのものとは限らんのだぜ?」)
味方と敵のパラドクスが交差する。樞は味方と連携するように、時には戦場を縦横にかけた。時に風を操り、そしてパラドクスを放つ。
今ひとたび、ゼラザルムの巨体が、魔術の結界の中でうねった。毒竜は怨嗟の咆哮をあげる。
その有様をみて、樞は一瞬考えた。
(「さて。祝盃に相応しい銘柄は
……。」)
大成功🔵🔵🔵
効果1【土壌改良】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
ラルム・グリシーヌ
俺達を呼ぶために彼らを襲わせたのは、君?
なら、期待に応えて其の命の音、空へ還してあげる
【パラドクス通信】で周囲と連携重視
仲間の攻撃で相手の体勢が崩れる等
確実に当てられるタイミング狙う
【飛翔】【エアライド】で変則的な軌道をもって攻め
仲間と別角度から攻撃を仕掛けたり、僅かな隙を突くように動く
敵の攻撃は回避する
回避が難しければ武器で受け流し極力直撃は避ける
尾での薙ぎ払いなど敵攻撃の癖や
次に打つ手の兆し、誰を狙おうとしているか、
戦局を観察・周知し反撃や回避に生かす
この世界は俺の生きてきた証なんだ
奪われたままになんて…させない!
戦闘後は怪我人の手当てや周辺の片付けを
破損した家屋があればハウスキーパー使用
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「俺達を呼ぶために彼らを襲わせたのは君?」
ラルム・グリシーヌ(ラメント・g01224)の投げかけた問いに、ゼラザルムは逆上した。
「戯言をほざくな!」
(「ま、俺のやることは決まってる。……その命の音、空にかえしてあげるよ。」)
彼我の間に一弾指。先に仕掛けたのはディアボロスのほうだった。
ラルムは光を駆って滑空した。白い髪が風に流れ、ドラゴンの巨体が瞬く間に迫る。刹那、パラドクスが炸裂する。
風が流れる。ドラゴンの咆哮が辺りに響き渡る。
ラルムは時に敵の反撃を武器でいなし、仲間と連携するように次の技を放つ。戦場となった村に、ディアボロス達のパラドクスが炸裂し、鮮やかな色彩の残滓を残した。ラルムは時に飛翔し、戦場を縦横に駆けて敵を撃つ。
(「この世界は俺の生きてきた証なんだ。奪われたままになんて……させない!」)
この日、ディアボロス達の攻撃の前に、とうとう、 毒嵐竜ゼラザルムは最期の時を迎えた。そして多分負け惜しみをこぼしたのだ。
「この俺の本来の力があれば、貴様たちなど」
地響きを立てて竜は倒れ、村に静寂が訪れる。
このあと村人達は、徐々に戻ってきてディアボロス達に礼を言った。
ありがとうの言葉に、皆もみくちゃにされた。
「片付け、手伝うよ」
ラルムは妖精たちに申し出る。きっとハウスキーパーも役に立つに違いない。
大成功🔵🔵🔵
効果1【託されし願い】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV5になった!