リプレイ
フェリシア・ウィンウッド
交代の時間よ。先行していた人達からミウ・ウルと任務を引き継ぎましょう
前のロケットエンジンは損耗してるみたいね
カーチェイスにクラッシュや炎上は見せ場だもの。そうでなくっちゃ!
新しいロケットエンジンを取り付けるわね
私は女優だもの。メカニックの配役だってこなせるんだから
ロケットエンジンの組み立てだって朝飯前のハズよ
マニュアルはこっちね。Hmmm……こうじゃないかしら?
あら、やっぱりこうだわ
ここを締めればいいのよね?
完成ね!
ネジが余ってるのだけど……まいっか!
ダメダメ、プロは妥協しないの。リテイクよ
今度は【操作会得】を使って組み立てるわ
これまでの道中で損傷がないかチェックしておくわね
換装ができたら出発するわ!
ルート66もかくやのスピードでカッ飛ばすわよ!
スピード狂になりきってみせるわ!
船上で双眼鏡を手に警戒するわね
動画も撮っておくわ
『悠久のデカン高原』はロードムービーで決まりね
アドリブや連携歓迎
「交代の時間よ」
パラドクストレインを降りたフェリシア・ウィンウッド(人間のワールドスター・g11699)は、先行していたディアボロスたちに声をかけた。
「船体そのものに大きな損傷はないようだけれど……やっぱりロケットエンジンは損耗しているみたいね」
見上げたフェリシアであったが、その表情は暗くない。むしろ、
「カーチェイスに炎上やクラッシュは見せ場だもの。そのくらいじゃなくっちゃ!」
と、多少のトラブルは歓迎しているフシさえある。
ミウ・ウルを守りきった仲間たちは、ある者は苦笑しつつ、あるものは同意するように笑って、「あとは任せた!」と撤退していく。
「えぇ、任せてちょうだい」
腕まくりをして整備に取り掛かるフェリシア。さぞかし自信があるのかと思えば、
「私は女優だもの。メカニックの配役だってこなせるんだから、ロケットエンジンの組み立てだって朝飯前のハズよ」
などと、実に根拠には乏しい。マニュアルを片手に顔をしかめ、
「Hmmm……こうじゃないかしら?」
とか、
「あら、やっぱりこうだわ」
とか、ひとりで首を傾げたり納得して頷いたりしながら作業を進めていった。
それでも、
「完成ね!」
ひときわ大きく声を張り上げると、腕組みをしてその頼もしき姿を見つめ、頷く。
のはいいが。
「あら。ネジが余ってるけれど……ま、いっか!
……ってわけにはいかないわ! ダメダメ、プロは妥協しないの。リテイクよ!」
いちど取り付けたロケットエンジンを外していくフェリシア。時間は惜しいが、敵の攻撃もないのに吹き飛ぶよりはマシである。彼女の復讐の意思は具現化し、2度目ということもあって要領よく、今度こそエンジンは無事に取り付けられた。
エアインテークに吸い込まれないように気をつけつつ、ロケットエンジンが生み出す甲高い音に耳を傾けるフェリシア。
「いい音だわ。今度こそ完成ね!」
意気揚々とミウ・ウルに飛び乗るフェリシア。周囲を警戒するための双眼鏡も、動画を撮影するためのカメラを設置することもぬかりがない。
「さぁ、ルート66もかくやのスピードでカッ飛ばすわよ! スピード狂になりきってみせるわ!」
それに応じるように、ミウ・ウルが動き出す。
「ロードムービーのタイトルは『悠久のデカン高原』で決まりね!」
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【操作会得】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
クロエ・アルニティコス
ミウ・ウルの操縦席から索敵、敵を見つけたなら【パラドクス通信】で他の復讐者に連絡を取りつつ降り、接近される前に迎撃しましょう。
高原は広く、敵は少ない……とはいえ、ミウ・ウルほど大きくては完全な隠密行は不可能ですか。
ですが、既に半分ほどは進みました。方針としては誤ってはいないはずです……敵は排除すれば問題はないでしょう。
サティーらに対して【カルキノス・ビデンス】を使用。センダングサの種をギリシャ神話の怪物カルキノスを象った怪物へと変え、襲い掛からせます。
祈り、燃えながら歩みを進めるサティーらをカルキノスの挟みで切り裂き、断ち切り、私やミウへと接近されないように。
ミウに攻撃を受けては修繕が大変ですし、他の復讐者とは離れて戦い、どの方向から攻撃を受けてもミウを守れるように。
【パラドクス通信】も利用し、敵が多ければそちらのフォローに入るようにして逃さず漏らさず撃破します。
抱擁に対しては「守護の赤薔薇」の茨の防壁でけん制しましょう。
それを許すのは、この世に一人だけ。お前ではありません。
カラン・ジェナ
…人面獣の船の仕組みは相変わらずわけがわからん。
操縦席には座らん。窓から敵影を探す。
発見したなら声を送る機械(パラドクス通信)で同道の復讐者に知らせ、迎撃に出る。
「不浄・瘴霧」によって、全身から黒い瘴気を溢れさせて身にまとう。
サティー…己の身を焚き上げ、神々の側に行った女たちか。
誇り高き殉教者。…あるいは、紛い物の神に謀られた哀れな犠牲者か…。
…どちらにせよ、今はあれ自身が紛い物の神。
神ではないなら、殺すだけだ
人面獣と俺の周囲に、瘴気を霧のように漂わせ、俺を倒さねば人面獣へ近づけん状況を作り出し
奴らが俺に攻撃を仕掛けるように仕向ける。
奴らが祈り、俺を清めるための薪が顕現し始めた瞬間に、その薪ごと「不浄」で包む。
火葬台の組み上がりを不完全なものにし、さらに燃え上がる炎に対し、
俺自身の「不浄」で拮抗するように対抗し、負傷の軽減を試みる。
火葬の炎が途絶えたならば、周囲へ散った「不浄」を俺の腕へ集め
紛い物どもを徒手で殴打し、纏った炎ごと砕き散らす。
…ぬるい火だ。そんなもので俺は清められんぞ。
カッ飛ばす……といっても、やはり砂地ではないデカン高原ではその性能を十分に発揮できているとはいい難い。それでも、激しい揺れを生みつつも、ミウ・ウルはアルナーチャラ山を目指して突き進んでいる。
カラン・ジェナ(触れられざる者・g11878)はその船上で渋面であった。揺れに酔ったわけではない。
「……人面獣の船の仕組みは、相変わらずわけがわからん」
「それは、同感ですが」
応じたものの、クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)の意識はさほどそこには向いていないのであって、
「これほど大きな船体では、完全な隠密行は不可能でしょうが……それでも、すでに半分ほどは進みました。方針としては、誤ってはいないはずです」
「ならばいいがな」
カランは窓から、外の様子を窺っている。あとは敵に奇襲を受けぬよう、警戒するだけである。
クロエもカランから離れて、逆の方向に目を凝らした。
その船体は間もなく、哨戒に当たっていたアーディティヤどもに捉えられた。
「ディアボロスどもの砂上船が、早くもここに……?」
ドゥルガーが眉をひそめる。
無数の腕の全てに得物を握りしめたドゥルガーは、焚身善女サティーどもに襲撃を指示した。
「……やはり、奴らは魔か?」
その全身を燃え盛る炎で包んだサティーどもの姿は、ミウ・ウルからもすぐさま発見できた。
「己の身を焚き上げ、神々の側に行った女たちか……」
カランの呟きには、わずかに感嘆の色があるが。
「誇り高き殉教者……しかしあるいは、紛い物の神に謀られた哀れな犠牲者か」
「なんにせよ、接近される前に迎撃しましょう」
クロエはそう言って、懐に手を入れながら砂上船から飛び降りた。
「無論だ。そのどちらであったにせよ、今はあれ自身が紛い物の神。真の神でないならば、殺すだけだ」
そう言ったカランの全身から、黒い靄のようなものが立ち昇った。
「あぁ、ディアボロス。未だ蒙昧な者たちよ……今からでも遅くはありません。自らの蒙さを悟りなさい」
サティーどもは胸の前で手を合わせながら、穏やかに声をかけてくる。
「炎が、すべてを浄化してくれることでしょう」
「お断りだな。不浄というなら、それでいい。
それよりも、不浄に触れれば清浄が侵されるぞ。神々がそう定めたのだ!」
カランを包んでいた黒い靄は、不浄の瘴気であった。瘴気は彼が握る『岩の大鎚』をも押し包む。振り下ろされた無骨な得物が、サティーの頭蓋を叩き潰す。
「あぁ!」
嘆きの声を上げるサティーども。カランの周囲を火葬台となるべき薪が押し包むが、カランの纏う瘴気もまた、薪を押し返すように広がる。パッと一斉に薪は燃え上がったが、
「ぬるい火だ。そんなものでは俺は清められんぞ」
炎を突っ切りながら、カランは拳を握りしめた。岩のような拳が、サティーの顔面を殴打する。砕けて歪んだ敵の顔面が、瘴気に包まれて爛れ、腐り落ちた。
「ディアボロスめ……!」
あからさまな嫌悪をぶつけてくるサティーども。その全身を包む炎は激しさを増し、
「この抱擁を受ければ、愚かさを悟ることも出来るでしょうか」
と、押し寄せてくる。
「種子に宿るは我が忍従、芽吹け『カルキノス・ビデンス』!」
しかしクロエが投じた種から生み出された無数の蟹……ギリシャ神話に現れる『カルキノス』を象った怪物は一斉にサティーどもに襲いかかり、身を焼かれながらも鋏を振り上げて、敵の全身を斬り裂いていく。
「ミウ・ウルが攻撃されては、修復に手間取ります」
「わかった」
クロエとカランは距離をおいて戦い、敵の突破を許さない。敵も、まず彼らを屠らねば砂上船かを止めることは叶わぬと、狙いを定めてきた。
「好都合だ」
猛り狂う炎に靄は霧散し、カランの全身も火傷で赤く染まる。しかし瘴気は再び溢れて炎をせき止め、また拳を厚く包んだ。
「腐り落ちろ、紛い物の神!」
その拳が、敵群を蹴散らしていく。
「うぅ……どうして、どうしてあなたはわからないのでしょう!」
残ったサティーはわなわなと身を震わせながら、大きく手を広げながらクロエに飛びかかってきた。
「教えてあげましょう。私の命と引き換えに!」
しかし『守護の赤薔薇』が生み出した棘の防壁がその突進を阻んでいる間に、襲いかかったカルキノスの群れがサティーの全身を、人の形すら留めぬほどに斬り裂いた。
「……私が抱擁を許すのは、この世にひとりだけ。お前ではありません」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【防空体制】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
エイレーネ・エピケフィシア
アルナーチャラ山が浮遊大陸の成立に関わる場所ならば、宇宙への遁走を図るシヴァの策にとっても根幹たる土地でしょう
定められた刻限までに、偽神の王へと刃を届かせるために――必ず、彼の地へと辿り着いてみせます
トループス級が壊滅した今、ミウ・ウルに留まっての護衛は不要ですね
船を降り、≪神護の長槍≫と≪神護の輝盾≫を手に前衛へと躍り出ましょう
クロエ様、此度もあなたに我が背を預けます!
クロエ様のヒュドラが敵の多数の腕を手古摺らせている隙を突き、全力の疾駆で接近して『先陣駆ける女神の聖槍』を仕掛けます
槍の鋭い刃を敵の身体に突き立てると共に、穂先から解き放つ滂沱の聖光を以てその身を内側から焼き尽くしましょう
反撃に対しては引き抜いた槍で打ち合い、或いは盾で受け止めて防御
多数の腕による攻撃を完全に捌くことは難しいでしょうから、急所の護りを重視して対応の取捨選択を
また好機を見いだせたなら、武器を横殴りに弾いて姿勢を崩すことで攻め手を弱めましょう
傷つき、滅び得るものは神ではありません
定命として冥府へと去りなさい!
クロエ・アルニティコス
ドゥルガー……元の神話においては「シヴァ」の妃であるパールヴァティーと同一視される重要な女神のようですが。クロノヴェーダの階級においては及びも付かないようですね。
まぁ、お前もシヴァも、所詮その名を奪い騙るだけの紛い物。その力関係がどうなっていようと……傲慢の報いを受けさせるのみです。
アマランサスの種に魔力を注ぎ、【ヒュドラ・アマランサス】を使用。
ギリシャ神話の怪物ヒュドラを象った植物の怪物を作り出し、ドゥルガーへと襲い掛からせます。
高い再生能力を持つヒュドラの多数の首で常にドゥルガーを包囲、絡みつくようにしつこく戦い、私への反撃の余裕を奪いつつ、他の復讐者への対応も遅らせて攻撃をしやすいように。
斧やチャクラムなどの武器でヒュドラの首を切断されようと、すぐに生え変わり、毒の牙で喰らい付かせましょう。
先日見えた「シヴァ」の予兆。刻限は迫っています、が……
同時に追いつめてもいます。アルナーチャラ山はすぐそこです。
カラン・ジェナ
…黄金の武器持つ十の腕、額に輝く第三の瞳。見事な威容の女神だ。さぞ勇ましく戦うのだろう。
神としての見目には申し分ない。
…その威容が、こけおどしではないことを願う。
「体刑・打擲」を構え、大鎚を握る。
彼我の距離を詰める前に荒地の岩塊を殴りつけ、投石器のようにいくつか飛ばす。
飛ばした岩に対処させている間に距離を詰め、まずは横合いから鎚を振るう。
さらに砕けた岩石を踏み台にして跳躍しながら一気に間合いを詰め、大鎚を振り下ろす。
直撃すればそれでよし。
かわされたなら、そのまま足元の地面をえぐるほどに鎚を叩き込み、衝撃波で体幹をぐらつかせる。
追撃で腕を狙って大鎚を薙ぎ払い、十本腕のうち数本砕くことを狙う。
複数の武器による連撃は、大槌を短く持ち対処する。
大型武器は弾いて威力を削ぎ、小振りの攻撃は「不浄」を身にまとい傷の軽減を試みる。
女神との距離はつねに至近距離を維持し、間合を取られ大振りの攻撃を食らうのを避ける。
…讃歌に謡われる不滅の神なら、この程度で死にはしない。そうだろう。
神でないなら、死ぬがいい。
白・明江
さて、遅ればせながら助太刀さしてもらおか。
しかし、何やえらい色々武器持ってるけど……それ、いっぺんに振るえるんか? 腕がいっぱいあるって便利なんやなぁ。つっても、俺に同じ数だけ腕があっても同じことできるとは到底思えへんけども。
まあ、俺の腕は二本。一度に扱えるは大闊板刀『狴犴』と劈刀『狻猊』の二本がせいぜいや。こいつを限界まで速く、強くブン回して、武器の森をどうにか弾き返しつつ突っ込んでいくしかないわな。
敵の武器の種類は多く、必然的に太刀筋は多彩。しかし、振るう者が同一であるからには一定の癖のようなものは必ずあるはず。
敵の手数は圧倒的、傷を負うほどに敵の癖をつかんで攻撃精度の上がる【殺開血路】なら、どうにか活路が見えてくるのではないだろうか。
死ぬ前に隙を見出せるかどうかは、まあ博打にはなるが。
一撃の強さでいえば、大闊板刀の斬撃は大抵の武器とかち合っても押し勝てるだけのモンはあるはずや。
分が良いとまではいえんけど、目のない勝負じゃないやろう。
「トループス級が壊滅した今、ミウ・ウルに留まっての護衛は無用ですね」
エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)は槍を握りしめ盾を構えて甲板から飛び降りる。
その背中を守るのはもちろん、クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)である。エイレーネに続いた彼女は、少なくとも表面上は穏やかな眼差しを向けてくるドゥルガーを見据えた。
同じく、敵に向かうカラン・ジェナ(触れられざる者・g11878)が、感嘆とも言える息を漏らす。
「黄金の武器を持つ10の腕、額に輝く第三の瞳……見事な威容の女神だ。さぞ勇ましく戦うのだろう」
アーディティヤを賛美するカランの言葉は、半ば歌うようでさえある。
しかし信奉しているのかと言えば、違う。
「神としての見目には申し分ない。その威容が虚仮威しでないことを、願う」
ドゥルガー。ヒンドゥー神話においてはシヴァの后であるパールヴァティーと同一視される女神だが、クロノヴェーダの階級は異なるようだ。
「まぁ、お前もシヴァも、しょせんはその名を奪い騙るだけの紛い物、その力関係がどうなっていようと……傲慢の報いを受けさせるのみです」
クロエは手中で握りしめた種子に魔力を、そして尽きることのない憎悪を注ぎ込む。
「種子に宿るは我が憎悪、芽吹け『ヒュドラ・アマランサス』!」
急成長したアマランサスの形はギリシャ神話に現れる怪物ヒュドラにも似て、無数の首をもたげる。
「体刑をもって問う」
そしてカランは宣言とともに、『岩の大鎚』を高々と振り上げた。鉄棒の先に岩石を固定しただけの、無骨で粗末な得物である。
しかし、
「偽神殺しには、似合いだ」
渾身の力でそれを叩きつける。叩きつけた先は、路傍の大岩である。岩は打ち出された砲弾のようにドゥルガーに襲いかかって、敵はとっさに避けたものの飛び散った礫を無数に浴びて、全身のあちこちに痣を作った。
そこにヒュドラが、強力な毒を吐きつつ襲いかかった。
「なんとおぞましい。やはり、汝らは魔か……!」
ドゥルガーは戦輪を放ち、ヒュドラの首を刈った。そして三叉戟を繰り出してヒュドラの口……その実、花弁を刺し貫く。
しかし、斧に花弁を割られようと錘に潰されようと、怪物は次々と新たな首を生み出してはドゥルガーに襲いかかる。そのひとつが、脇腹に喰らいついた。
そしてヒュドラの首が敵の手を煩わせている隙に、エイレーネは飛び込んだ。
「アテーナー様! 大神ゼウス様の姫神にして、戦の先駆けたる女神よ! どうかこの槍に、人々の敵を貫く力をお与えください!」
構えた『神護の長槍』の穂先が、眩い光を放つ。それはエイレーネの経験な信仰心が生み出す加護の光である。
「む……!」
敵も槍をもってそれを阻もうとしたが、全力で駆け、一心に突きこんだエイレーネのほうが速い。槍は敵将の脇腹、先ほどヒュドラが食らいついたのと寸分たがわぬ場所に食い込み、そして光は爆発するように明るさを増した。
「ぐ、ぅ……ッ!」
破壊光線によって肉が裂け、飛び散る。
それでもドゥルガーは得物を振るい、ヒュドラの首を戦輪で切り飛ばし、斧をエイレーネに叩きつけてくる。
あまりに重い一撃。盾を受けたエイレーネの腕が痺れる。しかし敵はさらに、そこに錘を叩きつけてきたのである。たまらずよろめき、さらに三叉戟が突き出された。
「エイレーネ」
クロエが助けに入ろうとしたが、気がつけば敵の手には、ヒュドラの首を飛ばした戦輪がない。
戦輪は弧を描いてクロエに襲いかかっていた。
二の腕を突かれたエイレーネが声を上げる。
「クロエ様!」
「あれだけの首に襲いかかられても……シヴァには遠く及ばないでしょうが、侮れませんね」
戦輪に裂かれた肩を押さえ、顔をしかめるクロエ。
それにしても、無数の得物を操るドゥルガーの、なんと美しいことか。クロノヴェーダへの怒りに燃えるクロエであっても、それは認めざるを得ず……。
「遅ればせながら、助太刀さしてもらおか!」
間に飛び込んできたのは白・明江(腥紅狼・g11020)である。左手に握った劈刀『狻猊』を無造作に振るって槍の穂先を払うと、片目を眇めてドゥルガーを見やる。
「なんや、えらい色々武器持ってるけど……それ、いっぺんに振るえるんか?」
「無論。操れぬ得物を持っていても仕方がない」
「それもそうや!」
右手に大闊板刀『狴犴』、左手に劈刀『狻猊』。相手にとって不足はなしと、明江は飛び込んでいく。敵も悠然とそれを迎え撃ち、まずは三叉戟、そして次には錘と、次々と得物を叩きつけてくる。
「喰らえッ!」
『狻猊』で敵の攻撃を横に払った明江は、体の回転のままに『狴犴』を叩きつける。
「一撃の重さで言えば、大闊板刀の斬撃は大抵の武器とかち合っても押し勝てるだけのモンはあるはずや……!」
しかしながら敵もすかさず大斧を叩きつけ、その衝撃に両者はたたらを踏みながら跳び下がった。
「……腕がいっぱいあるって、便利なんやなぁ」
と、笑いながら痺れた手を振る明江。
「つっても、俺に同じだけ腕があっても、同じ事ができるとは到底思えへんけれども」
しかしその笑いの内で、明江は敵の動きをよくよく観察している。得物の数は多く、敵はその扱いに精通している。こちらから見れば多すぎて思考が渋滞するのではないかと思える無数の腕も、ドゥルガーにとっては自身の腕。得物が多いぶん、必然的にその軌道も多彩である。
それでも……振るう者が同一であるからには、一定の癖はあるはず。
「まぁ、俺の腕はどうやっても2本。扱えるのはこの2本がせいぜいや!」
再び両手の得物を構えて飛びかかる明江。エイレーネとカランも加わって、無数の得物が激しくぶつかり合った。
槍と大斧が、大鎚と錘が、そして大闊板刀と三叉戟が。重く硬い音をたてながらガンガンとぶつかりあった。
「なかなかやる……しかし、魔の者はひとりたりとも生かしてはおかぬ」
脇腹から流れ出た血は腰から太腿、そしてつま先まで流れ落ちて地面さえ濡らしている。それでもドゥルガーの戦意はまったく衰えることなく強者ディアボロスたちと十数合にわたって打ち合い、こちらを滅ぼさんとする殺気はむしろ高まっていた。
「うおお……!」
負けじと、得物を限界まで速く、そして強くブン回す明江。すでにいくつも手傷を負っているが、
「分がいいとまでは言えんけど、目のない勝負やないやろう……!」
繰り出される錘を弾き、飛び込もうとした明江。しかし、繰り出された敵の剣が、肩を深くえぐる。
「怯むな、明江」
隣のカランが声を上げる。彼の纏う靄上のオーラ『不浄』さえも突き抜けた刃がカランの傷跡をさらに増やしていたが、それでもカランはドゥルガーに張り付き、離れない。
短く持って敵の攻撃を防いでいた大鎚を長く持ち替え、振り上げる。そして地に打ち付けた。
「く……ッ!」
凄まじい衝撃波が辺りを揺らし、それはドゥルガーさえもよろめかせた。
今だ。明江が今度こそ飛び込んだ。敵は……。
「槍で弾こうっていうんやろ? わかっとるわ!」
横薙ぎにしようとした刃は、まやかしである。振り上げた刃こそが実。
「叩ッ斬ッたる!」
「ぐ、あ……ッ!」
巨大な板のような刀身が、深々とドゥルガーの左肩に喰い込んだ。たまらず槍を、錘を取り落としてしまう。
「……讃歌に謡われる不滅の神なら、この程度で死にはしない。そうだろう。神でないなら……死ぬがいい」
カランの叩きつけた大鎚が、こちらは右肩を打った。
多くの腕がだらりと垂れ下がりもはや力を失っていたが、それでもドゥルガーの闘志は衰えず、
「滅びよッ!」
しかし放たれた戦輪を、クロエは生み出したヒュドラによって食い止めた。
「エイレーネ」
「えぇ!」
ヒュドラの首がドゥルガーに絡みつき、喰らいつく。そこにエイレーネが飛び込んでいった。
「カラン様のおっしゃるとおり。傷つき滅び得る者は、神ではありません。定命の者として、冥府へと去りなさい!」
鋭い槍の穂先と眩い光が、アーディティヤの胴を貫いた。
「博打には勝てたな」
明江が息を吐きながら座り込む。カランが怪訝そうに眉を寄せると、
「死ぬ前に隙を見いだせるかどうか、や」
「なるほど」
頷いて、カランは前方へと視線を巡らせる。
「先日見えた、シヴァの予兆……刻限は迫っています。が、同時に追いついてもいます。アルナーチャラ山はすぐそこです」
「えぇ、クロエ様。そこが浮遊都市の成立に関わる場所ならば、シヴァにとっても根幹たる土地でしょう。
偽神の王へと刃を届かせるために……必ず、刻限までに彼の地へと辿り着いてみせます」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】LV1が発生!
【浮遊】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【悲劇感知】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!
【命中アップ】がLV2になった!