ハロウィンが終わらない?!(作者 猫鮫樹 )
#TOKYOエゼキエル戦争
#渋谷ハロウィン軍団の侵攻
#渋谷区
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けたたましい音楽と共に異様な軍団が港区白金の地を踏み荒らしていた。
筋骨隆々の橙の南瓜頭を先頭に、こちらも同じく逞しい肉体の緑南瓜頭、その後ろにはナースにバニーに囚人にと色濃い仮装集団が大はしゃぎで騒ぎ立てている。
所謂これはパーリーピーポー。彼らの手には金属バット、火炎瓶、バールのような物などなど、物騒な物があった。
「トリッカートリート!」
「まだまだハロウィン終わらねぇぜ! フー!!」
振り回される金属バットがガラスを割り、人を癒すはずのナースが逃げる人々に火炎瓶を投げつける。
楽し気なハロウィンパレードはとうの前に終わったはずだった。彼らは渋谷区で行われたハロウィンの儀式の影響で理性を失ったパーリーピーポー達だ。
白金の住民達は彼らから必死に逃げ惑うが、陽気な彼らは止まる事を知らず。
「ほらほら! 早くお菓子をちょうだいよ!」
「ひっ! い、いや!」
「お菓子がないなら悪戯しちゃうよ!」
ピエロの格好した男が振り下ろした金属バットが風を切り、逃げ損ねた住民の頭を楽し気に叩き潰した。
荒れ果てる白金に、陽気な声が更にあがっていくのだった。
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「ちょ、聞いて聞いて! 大変なことになっているんだよ!」
いつもよりも些か声に焦りの色を含ませたゼタ・ドゥーリヤ(星の雫・g03218)が、グランドターミナルに集まっていたディアボロスへと開口一番そう口にした。
ハルファスのカテドラルを破壊し、港区を支配していた『死と破滅のハルファス』を追い詰めたことで、港区周辺の区の支配者達が動き出したとゼタは早口に説明を始める。
「その中の一体、渋谷区を支配する『全てを見通す者ヴァサゴ』は、ハロウィンの儀式で生み出した『渋谷ハロウィン軍団』を港区の白金地区に送り込んできたんだよねぇ」
もうハロウィンも終わったというのに迷惑な話だと、ゼタは顔を顰める。彼女はどうやら迷惑なパーリーピーポーは得意じゃないようだった。
「この騒いでる『渋谷ハロウィン軍団』……パーリーピーポーでいいよね。このパーリーピーポーはクロノヴェーダに指揮された、ハロウィンの仮装した一般人の暴徒なんだ。数は100人程度いるみたい」
彼らは「トリッカートリート」と叫んでは、金属バットや火炎瓶で武装して、白金の街を破壊して人々を殺傷していっている。この凶行を許してしまえば、彼らもまたクロノヴェーダに覚醒してしまうかもしれないとゼタは苦い表情を浮かべてそう言った。
「まずはね、襲撃が起こる前の白金地区に向かい人々を避難させてほしいんだ」
だが、ディアボロスだけで、人々を完全に避難させることは難しい。そこで区の境界を警備していた警備隊の一般人などに協力してもらえれば、同じ人間のパーリーピーポーに対しては有効な防衛ができるはずと、そこまでゼタは告げてから深く息を吐いた。
「渋谷ハロウィン軍団が現れたら、皆は後方で指揮をするアヴァタール級や、パーリーピーポーに紛れて人々を襲うトループス級を倒してほしいんだ。アヴァタール級さえ倒してしまえば、残りの軍団は逃げちゃうから作戦は成功ってことになるよぉ」
渋谷区の侵攻に備えて配置されていた白金地区のクロノヴェーダは、全て品川駅に引き上げられ、無防備な状態となっている。
警備隊も指揮官だったクロノヴェーダが全ていなくなってしまった為に、今は混乱しているが、この警備隊をうまく立て直すことができれば警備隊の仕事を全うしてくれることだろう。
「大変だろうけど、頑張ってねぇ。君達に星々の加護があらんことを」
セタはそう祈るように口にして、彼らの背を見送るのだった。
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「渋谷区から軍勢が攻めてくるだと?!」
「上官もいない中でか?!」
だれがこんなことが予想できただろうか。一夜明けたその日、上官のクロノヴェーダが塵一つ残さず消えていた。
そして狙ったかのように渋谷区から軍勢がやってきているとの情報も飛び込んで、警備隊は騒然となった。
賑やかな音楽と共にその軍団が道行く人を殴り、物を破壊しまくっているのを見て、警備隊は一気に冷静さを奪い取られていく。
「これは……やばい、すぐに避難誘導を!」
「無理だ、こんな数……」
大量の仮装集団とムキムキ南瓜人間のパレードに、警備隊である彼らは戸惑い、動揺を隠せないでいたのだった。
リプレイ
①住民の避難と義勇軍
無堂・理央
所かまわず騒ぐ人達はただでさえ迷惑なのに、更に暴徒化させるとはね~。
ちゃんと抑えないと、色々酷い事になりそうだよ。
無双馬『クロフサ』に騎乗して、警備隊の前に行くよ。
ここの警備隊は活を入れたら、動いて貰えるかな?
「ほらっ、しっかりして!君達警備隊はこういう時の為に居るんでしょ?」
「今までやった訓練通りにやれば大丈夫!相手はそういう訓練受けてるように見えないしね」
「それに、暴徒を扇動してるアークデーモンはボク達が相手するし、扇動者が倒れれば、暴徒も退いてくから時間を稼げれば大丈夫!」
実力的に不安視されるようなら、軽く一駆けして、デモンストレーションで暴徒の集団を手加減しながら蹴散らかしてみせるよ。
①住民の避難と義勇軍
ネリリ・ラヴラン
なにはともあれ急いで警備隊の人達の所に行くよ。
この後戦いになることを考えても、彼らに一般人の事頼まないとだものね。
一応淫魔さんだから、見た目で人間じゃないのは伝わるかな?
務めて明るく振舞ってお話するよ。
はいっ、こんにちわ。
今は迷ってる時間も惜しい、そうじゃないのかな。
大丈夫、危ない子はわたし達が止めるよ。
皆は同じ人間の悪い子から、住民の皆を守ってあげて?
見られるように”夜蝶の悪戯”で揚羽蝶を呼び出して、渋谷側へ飛ばすよ。(フライトドローン)
観測の目的もあるけど、力を持ってる者って解ってもらう為だね。
近づいて来たら知らせるわ。
それまでに少しでも皆の避難を…お願い。
アドリブや連携は歓迎だよ。
①住民の避難と義勇軍
九七式・千八
(あの南瓜共は許せねぇっすけど、とにかく最初は非戦闘員の避難からっす!)
吶喊したい気持ちをグッと堪えて、住民の避難を手伝うっすよ!
とにかく、地図を見て【地形の利用】を使用していち早く、より安全に避難できるルートを構築するっす!
逸れそうな人がいるなら、【号令】を使って誘導するっすね!
義勇軍の方々がいたら、その人達に避難誘導を任せて、僕は前線に向かうっす!!
あの南瓜共は……本気で許さねぇっす……。
アドリブや連携は歓迎するっすよー。
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内臓を揺らすようなズンズン鳴り響く激しい曲が、港区白金の地を脅かしていく。
血濡れた物騒な物を片手に、はしゃぐ仮装したパーリーピーポーと緑と橙の南瓜頭。
指揮していた自分達の上官がいない今、動揺の波が絶え間なく警備隊の中に伝わっている最中、馬の蹄の音が聞こえてくる。
「ほらっ、しっかりして! 君達警備隊はこういう時の為にいるんでしょ?」
無双馬『クロフサ』に跨った無堂・理央(現代の騎兵?娘・g00846)が、慌てている警備隊を落ち着かせるためにそう声をかけた。
馬に乗った少女を目の前に、水を打ったように静かになった警備隊。
「今は迷っている時間も惜しい、そうじゃないのかな」
クロフサの影からネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)がにこやかに、しかし真剣な声音で警備隊に向けて問いかける。
ハロウィンパレードの軍団がすぐそこまで迫ってきている今、迷っていれば白金地区の人達が危険に晒され続けてしまうのだ。
「今までやった訓練通りにやれば大丈夫! 相手はそういう訓練受けているように見えないしね」
「大丈夫、危ない子はわたし達が止めるよ。皆は同じ人間の悪い子から、住民の皆を守ってあげて?」
理央の凛とした強い言葉、ネリリの優しい声音、それらが動揺していた警備隊を少しでも落ち着かせることができたようだった。
彼らの中で「守らなければ」「それが自分達の役目」だと、そういう言葉がぽつぽつと漏れ聞こえてくる。
活を入れた理央はネリリに向けて小さく頷いて、クロフサの手綱を握り直しパーリーピーポーの軍団に向かっていく。駆けていく少女と馬を見つめた警備隊は不安そうに互いの顔を見合った。
(「あの南瓜共は許せねぇっすけど、とにかく最初は非戦闘員の避難からっす!」)
動揺が収まったとはいえ、警備隊はどこかまだ迷っている様子だ。
それに吶喊したい気持ちをグッと堪える九七式・千八(SPIRIT OF CHI-HA・g05092)は、地図を取り出して警備隊に突きつける。
「早く住民の避難を! 僕達も手伝うっすよ!」
「私もカボチャが近づいてきたら知らせるわ」
渋谷側――パーリーピーポーの軍団の方向へネリリがフライトドローンを飛ばす。軍団が押し寄せてくるまでそう時間もかからない、ならば避難を急いで行わないと間に合わなくなってしまう。
守るための力を行使してみせるネリリに、警備隊は一様に表情を引き締めた。
「俺達はこちらから、お前達はこっちから住民の避難を!」
「ああ! 女の子達に活を入れられるなんてな……」
「大丈夫っすよ! 今からでもしっかり避難誘導してもらえれば問題ないっす!」
警備隊が口々に言ってから、すぐに住民の避難誘導へと向かっていくのを千八が見送っていく。
これで住民の避難は一安心だろう。
「僕達も前線に向かうっす!!」
ネリリが大きく頷いたのを確認した千八は、ともに理央が向かった先へと駆けていくのだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【士気高揚】LV1が発生! 【フライトドローン】LV1が発生! 【水面歩行】LV1が発生! 効果2 【能力値アップ】LV1が発生! 【命中アップ】LV1が発生! 【反撃アップ】LV1が発生!
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「はーい! まじハロウィン良すぎー!」
「わかりみー! 楽しすぎて滾る」
ドンチャン騒ぎのハロウィン軍団が港区白金地区に現れた。パーリーピーポーが自撮り棒と金属バットを担いで歩いてくる。
住民の方は警備隊が避難させているおかげで、怪我人や死人は出ていない。だがこのまま彼らを好きにさせたままでは大問題だろう。
ハロウィン軍団の侵入を防ぐ警備隊、先に進みたいパーリーピーポー。
そんな攻防をしている所から少し離れたところに、寒くなったのにも関わらず、パンツ一丁の緑色のカボチャがスクワットを繰り返し、湯気を立ち上らせていた。
②👾一般人を襲うトループス級『ヒンズースクワッシュ』
桐生・巧
サイボーグの破軍拳士×デストロイヤー
「リア充(と、ついでにクロノヴェータ)の撲滅」を使命に掲げそのために全力を尽くす、ごく普通のミリオタ35歳一般人男性です。
普段は軍人っぽい口調(自分、~殿、~であります、です、でしょう、~でありますか?)で話しますが、異性(非リアに限る)の前ではわかりやすく挙動不審(ワタシ、アナタ、デス、マス、デショウ、デスカ?)になります。
戦闘時は敵陣に突っ込み「リア充は死ねぇぇぇぇぇい!」などと叫びながら全力で暴れます。
リア充撲滅のためなら残留効果の利用や他ディアボロスとの協力も惜しみません。
例え相手がリア充であっても、他のディアボロスに迷惑をかける行為はしません。
白い湯気を纏わせる緑のカボチャ。そいつはスクワットを重ねて、パーリーピーポーを扇動していた。
リア充の巣窟。紛れもなくリア充の集まり。
「随分と楽しい様子であります」
賑やかな声をあげ、楽し気に肩を組む男女。仮装とはいえ些か露出の高いナースの女性に絡んでいくのは、囚人の仮装をする男性。
ここは地獄かなにかだろうか。桐生・巧(リア充スレイヤー・g04803)の心に燃え広がる熱を……いや、違う。
巧は黒い瞳で列を見据えた。そして……、
「リア充は死ねぇぇぇぇい!」
そう叫ぶと巧がマスケットを構えて、スクワットを繰り返している緑カボチャへと突撃していく。
リア充への復讐の炎が巧の胸の中で激しく燃え盛っているかのようだ。
巧は扱いづらいマスケットで弾幕を張り、胸を張ってカボチャを粉砕する姿は堂々たるものだった。
「リア充など滅んでしまえばいいのであります!」
声高らかに巧は叫んだ。ありったけのその気持ちを弾丸に籠めると、マスケットを構え直し、スクワットをする緑カボチャに撃ち込んでいくのだった。
大成功 🔵🔵🔵
効果1 【水面歩行】がLV2になった! 効果2 【反撃アップ】がLV2になった!
②👾一般人を襲うトループス級『ヒンズースクワッシュ』
無堂・理央
警備隊の方は大丈夫そうだね。
それじゃ、先行してる分、一番槍と行っちゃおー。
引き続き、無双馬『クロフサ』に騎乗して突入ー!
パラドクスで作る投槍で暴徒に紛れ込んで扇動してる敵を見つけ次第、投げ貫いたげる!
その頭、貰い受ける!なんちゃって~。
接近戦の距離なら、投槍を投げずにそのまま槍として使って串刺しだよ!
敵の反撃なんだけど、これ、どう反撃してくるの?
騎乗してるから、スクワットをやる余地ないよ?
強制的にボクを降ろそうとするなら、クロフサに頭を齧って貰ったり踏み付けで追撃しちゃう。
クロフサにスクワット?それはそれで見てみたい気がするけど、その時はボクが投槍で追撃しちゃえばいいかな?
警備隊に活を入れる事に無事に成功し、住民の避難も滞りなく行われている。
無双馬『クロフサ』に跨り、ハロウィン軍団の元に駆け付けた無堂・理央(現代の騎兵?娘・g00846)は汗をまき散らしてスクワットする緑色のカボチャ頭を見つけた。
「フッ! フッ!」
騒がしい音の洪水の中で、その息遣いがわかりやすく聞こえてくる。
忙しなく上下に動くカボチャはなんだが気色悪く見えるが、理央は臆することなく、なんなら意気揚々と槍を構えた。
「その頭、もらい受ける! なんちゃって~」
騎乗したまま理央が槍を振りかざし、一体の緑カボチャの頭を串刺していく。
スクワットを繰り返していた緑色が、一斉に理央へと向き直る図はどこか奇妙だった。
「セイッ! セイっ!」
「お前もスクワットさせてやるっ!」
一度は止めたスクワットを再び開始したカボチャ集団は、そのまま理央へ向かって突撃していく。
むっきむきの腕を理央に……いやクロフサに伸ばして強制スクワットをさせようとするが、そううまくいくわけもなく。
ならば理央を引きずり降ろせばいいだろうと、攻撃していく緑カボチャ達。
少女に伸びる筋肉質な腕は犯罪臭が漂うが、理央は槍を構えなおしてそのカボチャ達を蹴散らしていくのだった。
大成功 🔵🔵🔵
効果1 【活性治癒】LV1が発生! 効果2 【ドレイン】LV1が発生!
②👾一般人を襲うトループス級『ヒンズースクワッシュ』
九七式・千八
いよーしっ!!非戦闘員の避難がおわっているっすから、思い切り暴れるっすよぉっ!!
一番槍は譲らねぇっす!【突撃】と【弾幕】を使い、敵の機先を制して敵陣の中央に斬り込むっす!
さぁ、真っ二つにしてやるっすよぉっ!!
その後は、あらゆる装備を駆使して敵陣の中を駆け回るっす!
囲まれそうになったら【斬撃】で大太刀を振るい、【制圧射撃】で敵の足元に撃ち込んでそれ以上接近させないようにするっすよ!
スクワットだかなんだか知らねぇっすけど、ステロイドで筋肉量を増やしたような連中に負けるわけがないっす!!
自衛隊で鍛えた、天然物の筋肉を舐めるんじゃあねえっすよ!!
アドリブ、連携は歓迎っす!!
②👾一般人を襲うトループス級『ヒンズースクワッシュ』
ネリリ・ラヴラン
一先ずは安心だけど、油断はできないよね。
時間をかければかけるだけ、警備隊さんを避けて進んじゃう人も出てきてしまいそうだわ。
【飛翔】で手が届かない程度の高さで、あまり高度を取らないように一般人の敵さんの頭上を越えてゆくわ。手は出せないけど、引き付けておく分は警備隊さん側が楽になるかなって。
緑の南瓜を射程に捉えたら、すぐに【高速詠唱】で”爛れた輪舞”を発動させるよ。留めて置く必要もないから、そのまま発射。先手必勝だね。
常に空を飛んでおくことで、囲まれる危険を無くしながら、【連続詠唱】で続けざまに魔法をおみましするわ。
そもそも悪戯しか選ばせないのは、ハロウィンじゃないんだよ?
アドリブや連携は歓迎だよ
「思い切り暴れるっすよぉっ!!」
声高らかに叫んだ九七式・千八(SPIRIT OF CHI-HA・g05092)が、緑カボチャの足元に銃弾を叩き込む。
警備隊に住民を避難させた今、ハロウィン軍団を蹴散らすことに集中できる好機。
千八の頭上にはネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)が飛んでいた。
パーリーピーポーと緑カボチャを分断させるように、ネリリは彼らの手が届かない程度の距離を保ち飛行していく。
うまく分断させておけば、警備隊の方に流れた時にパーリーピーポーだけの方が負担も少ないとネリリは考えたのだ。
カボチャ畑で暴れまわる千八にネリリがあらあらと声を漏らしていたが、その声は千八に届くわけもなく。
「スクワットだかなんだか知らねぇっすけど、ステロイドで筋肉量を増やしたような連中に負けるわけがないっす!!」
「この筋肉をバカにするな! お前もスクワットをすればわかる!!」
「自衛隊で鍛えた、天然物の筋肉を舐めるんじゃあねえっすよ!!」
対抗するように緑カボチャのスクワットが激しくなっていく。だが、そんなものに千八が怯むはずがなかった。
彼女の鍛えた体、筋肉。ただのむきむきスクワットカボチャに負けるわけがない。
千八は大太刀を大きく振りまわすと、そんなスクワットカボチャの頭を叩き割った。
「ぬぉおお! ゆるさぬ!」
割れたカボチャを蹴り飛ばして、千八の傍……至近距離に詰め寄った緑カボチャが凄まじいスクワットを見せつける。
全身からは汗と熱気が立ち上るが、端から見ればどう考えても女性に何かをしようとする変質者のそれだ。
「千八ちゃん、うまく避けてね」
変質者、いや、緑カボチャに襲われている千八にネリリがそう声をかけて、小型の蝙蝠の群れを緑カボチャへと放った。
ネリリの声に、すぐさま千八は緑カボチャ達から抜け出すと、爆発音が響き渡る。
「助かったっす! まだまだ行くっすよ!」
四体のカボチャが爆発し、地面が緑色に塗れていく。だがまだまだスクワットの声は止まず、二人はどんどんカボチャの収穫に励んでいった。
「ハロウィンはもう終わったっす!」
「そもそも悪戯しか選ばせないのは、ハロウィンじゃないんだよ?」
大太刀と蝙蝠の追撃によって、緑の変質者は見るも無残な姿になっていったのだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【水面歩行】がLV3になった! 【飛翔】LV1が発生! 効果2 【反撃アップ】がLV3になった! 【ガードアップ】LV1が発生!
③👿アヴァタール級との決戦『パンプアップキン』
桐生・巧
アドリブ連携歓迎
ハロウィンはもう終わってんだから出てくんなこの筋肉カボチャ(と書いてリア充と読む)が!
こうなったら、貴様をクリスマスの前哨戦としてやるであります!
リア充は死ねぇぇぇぇぇい!
マスケットを投げ捨て、強化装甲【Destroy】の防御力とサイボーグの肉体の頑健さに物を言わせた肉弾戦を仕掛けるであります!
やっぱりこっちの方が戦いやすいでありますな!
相手が飛び上がった瞬間がチャンス、一緒に【ジャンプ】して渾身の「リア充爆散キック」に繋げ、筋肉カボチャを叩き落として【爆破】してやるであります!
リア充は爆発しろぉぉぉぉぉ!
同じように筋肉カボチャの相手をする方と可能な限り連携するであります!
③👿アヴァタール級との決戦『パンプアップキン』
無堂・理央
残るはアヴァタール級だけ!
どうやら、ハルファスの方も決着がついたらしいし、港区侵攻組の攻防も早く終わらせたいね。
引き続き、無双馬『クロフサ』に騎乗して突撃ー!
【復讐の刃】で投擲に使える斧トマホークを生成、どんどん投げつけたり、二刀流で斬り込んだりするよ。
クロフサの脚は止めずに、接近戦は【一撃離脱】の形を取って、投擲中は敵の周囲を駆け巡ったりと敵を自由に動かさないようにするよ。
敵が反撃で跳躍したら、逆に狙い撃ちならぬ狙い投げー!
生成自体が無理っぽいけど、トマホークはトマホークでもミサイルのトマホークを叩き込むとしたら敵が空中にいるタイミングかな?
対ボス戦を行う他の人とは可能な範囲で連携するよ。
③👿アヴァタール級との決戦『パンプアップキン』
九七式・千八
さぁて!!最後はあの偉そうな筋肉ダルマっすね!!ぶち抜いてやるっすよぉっ!!
【突撃】を使って一気に敵に吶喊するっす!吶喊中は【弾幕】【砲撃】【制圧射撃】を有効に使って、敵を圧倒してやるっす!
接近出来たら、【斬撃】を使って格闘戦してやるっす!強化外骨格をオーバーロードして相手の質量、筋力に負けないようにするっす!
相手がショルダータックルをかましてきた際はシールドで受け止め、後ろにわざと飛ばされて衝撃を逃すしかないっすね。
さぁ、今まで鍛えてきた格闘戦の腕が唸るっすね!叩き伏せてやるっすよぉっ!!
連携やアドリブは歓迎するっす!一緒に打ち倒すっすよ!!
③👿アヴァタール級との決戦『パンプアップキン』
ネリリ・ラヴラン
ハロウィンを汚した罰をしっかり受けて貰わなきゃね。
【飛翔】で空を舞いながら戦うね。スクワットが武器なら安全だよね。
え……飛べるの!?
クロノヴェーダさんだったのを忘れてたわ。ただの変態じゃなかったよね。
あんまり速度は出ないから、信号機とか街路樹とか挟んで飛び込まれないように注意して【高速詠唱】と【連続魔法】で”黒の衝撃”を撃ち込んで、ちくちく戦っていくわ。
戦闘面を考えなくても、近寄りたいとは思わないから、距離をきちんととって対処しやすくしておきたいよ。
遠ければ遠いほどポージングされてもガン見しなくて済みそうだわ。
肉体美も素敵とは思うけど、何事もやり過ぎは厳禁だよね。
アドリブや連携は歓迎だよ。
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緑カボチャの残骸が転がる道路にようやく平和が戻ったように見えた。だがまだ終わりじゃない。
「ヒンズースクワッシュがやられたか……トレーニングが足りなかったようだな」
もくもくと立ち上る湯気、てかてかの光る肌、盛りに盛られた筋肉をアピールするポーズを華麗に決めるのは橙カボチャ……パンプアップキンだ。
ポージングを決めている橙カボチャのもとに蹄の音が響き、そして馬が嘶いた。
「残るはアヴァタール級だけ! 覚悟してもらうよ!」
「おお、勇ましい少女だ……だが我が筋肉に勝てるかな?!」
むっきーん! と効果音が聞こえるようなポーズを決めるカボチャ頭に無堂・理央(現代の騎兵?娘・g00846)が眉を寄せる。
へんてこな緑カボチャを倒してすぐに、立て続けに橙カボチャを相手にするのは、どこかきついものを感じるのだろう。
「偉そうな筋肉ダルマっすね!!」
「ええ! ハロウィンを汚した罰をしっかり受けて貰わなきゃね」
カボチャの破片を蹴り飛ばして走ってきた九七式・千八(SPIRIT OF CHI-HA・g05092)と空を舞うネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)も、理央の後ろからやってくる。
ディアボロスが現れた所でパンプアップキンはポージングをやめない。むしろさらに見せびらかすかのように、次々とポーズを決める姿はどこかシュールだった。
「ポーズ決めまくってるが絶妙に気持ち悪い……さっさと倒しちゃうよ!」
無双馬『クロフサ』の手綱を引いて理央がパンプアップキンに突撃していく。それに合わせて千八も射撃しながら走り出していく。
「わたしは空から攻撃するからね」
三人が一斉にパンプアップキンに向けてそれぞれ武器を構えると、パンプアップキンが筋肉を揺らして大きな笑い声をあげた。彼女らが怖くないとでも言うかのように。
「むきむきカボチャは斬り刻んであげるよ」
理央はトマホークを具現化してそれを投げつつ、クロフサに乗ったままトマホークでパンプアップキンご自慢の筋肉を斬りつけていく。
「ぬるいぬるいぞ!」
理央の復讐の刃により具現化したトマホークを食らいながら、パンプアップキンが空を飛ぶ。
僧帽筋を唸らせ悪魔の翼で空を飛ぶカボチャ。
「え……飛べるの!?」
驚愕の表情を浮かべるネリリ。カボチャはカボチャでも彼も立派なクロノヴェーダだということを忘れていたのだ。
ネリリはあのカボチャはただの変態ではなかったことを思い出し、空を飛んだパンプアップキンに向けて黒の衝撃を放つ。
黒色一対の弓矢。ネリリが放った矢は翼に刺さるとすぐに爆発した。
「ぬ?! こざかしい! 筋肉で勝負したまえ!!」
筋肉量をアップさせるように空中でポーズをばっちり決めるパンプアップキン。彼はそのままくるりと回転して、すぐにコンクリートを蹴り上げた。
上腕二頭筋の筋肉を見せつけるようにネリリへラリアットをかまそうとする姿は、本当にただの変態だ。
「そう簡単にやらせると思うっすか?!」
これでも食らえ! と千八がパンプアップキンに向けて突っ込んでいく。
千八の大太刀が風を切り、パンプアップキンの肉体に斬撃の跡を残していくが、それでもパンプアップキンはまだまだ筋肉に絶対の自信を持ったままだ。
「さあ選べ、悪戯か筋肉か!」
謎の質問。こんなカボチャ野郎からの悪戯も、ましてや筋肉も選びたくない。
すぐさま千八が携行型シールドでパンプアップキンのタックルを受け止め、衝撃を後ろに逃がすように飛ばされていく。
パンプアップキンの滴る汗と血が飛び散る中、三人のディアボロスが奮闘していたそこにマスケットが投げ込まれた。
「ハロウィンはもう終わってんだからでてくんなこの筋肉カボチャが!」
リア充と聞こえたような、そうじゃないような? そう叫んだのは桐生・巧(リア充スレイヤー・g04803)だ。
ズンチャカ楽しい音楽で、ワイワイ楽しくパーリーピーポー。リア充の軍団を指揮していた存在なんて憎くて仕方ないのだろう。
まずはカボチャを……クリスマスの前哨戦としてぶっ倒してやろうと、ぎらぎらした目つきで巧はパンプアップキンを睨みつけていた。
「まだ終わらないぞ、これからが大事だろう」
「だいぶ前にハロウィンは終わっているからね」
パンプアップキンの言葉にすぐさま理央がツッコミを入れる。
遠距離から攻撃をしていたネリリも、理央のツッコミにそうだそうだと声をあげるが、カボチャは些か萎んだ筋肉を必死に整えながらポーズを決めた。
「……リア充は死ねぇぇぇぇい!」
ポーズをしっかりと決め、ディアボロス達に見せつけようと飛び上がった瞬間。
巧は天高く跳びあがり空中で華麗な一回転を決めて、パンプアップキンの頭に強烈な蹴りを食らわせたのだ。
「おお、凄まじい蹴りっす!」
ぐちゃっと音を立て、カボチャが見るも無残に砕けた。
コンクリートの上には、鮮やかな橙のカボチャ片とその中身である種とわたが飛び出していく。
「カボチャの中身はカボチャだったでありますな!」
巧は砕けたカボチャを見下ろしてそう言ってのけた。
周囲はカボチャに塗れたが、無事に筋肉集団を倒し、ディアボロス達は渋谷ハロウィン軍団の侵攻を食い止めたのだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【落下耐性】LV1が発生! 【操作会得】LV1が発生! 【水面歩行】がLV4になった! 【活性治癒】がLV2になった! 効果2 【能力値アップ】がLV3になった! 【反撃アップ】がLV4になった! 【ドレイン】がLV2になった!