リプレイ
穂村・夏輝
できるだけ敵に見つからないよう侵入するが、見つかってしまいそうな場合はサーヴァントのアンジェローザに囮を頼む。ランダムに逃走し、敵に捕まりそうになったパラドクスの短距離ワープで距離を離すよう指示を出しておく。敵からの攻撃を受けたら一旦消える
48まで種類があって、「かまえるさま」を作るのに6つの数字を組み合わせる。これって、数字を文字に変換するってことでいいのかな?
でもあいうえお順にしても数字の法則がバラバラだし……これ、いろは順か。ただの1から48までの羅列もいろは歌になっていたのか
26=の
16=た
9=り
33=こ
48=ん
暗号の答えが「ノタリコン」っていうのはなかなか洒落ているような気がするね
硬質な空気がそこにあった。
普段は気にしないちょっとした物音や足音が、ひどく大きく聞こえる。
ディアボロス達は侵されざる領域に足を踏み入れていた。
発見されないよう可能な限り侵入したが、警備にあたる天使達は、一見して隙がないように思えた。
「ここまでかな」
穂村・夏輝(天使喰らいの復讐者・g02109)は腰を落として、オラトリオの『アンジェローザ』に語りかける。
囮を頼みたいこと。
逃走して敵の注意を引きつけて、捕まりそうになったらパラドクスの短距離ワープを行うこと。
アンジェローザはこくり頷き、役目を果たしに向かった。
それから、なんとか夏輝達は目的の部屋までたどり着き、魔力の光を放つ本を見つけた。
浮かび上がったプロテクト用のリドルを、夏輝を中心にみなでのぞきこむ。
「48まで種類があって『かまえるさま』を作るのに6つの数字を組み合わせる」
数字と文字の数が一致している。
「これって、数字を文字に変換するってことでいいのかな? でもあいうえお順にしても数字の法則がバラバラだし……」
あいうえお順では『かまえるさま』が成立しない。
発想はあっているはずなのだが、と夏輝は考え込む。
何気なく視線をやると、古典文学全集などの本の背表紙が目に入る。
仮名草子等の現代訳が納められている書棚だ。
ピン、と直感が働く。
「……これ、いろは順か。ただの1から48までの羅列もいろは歌になっていたのか」
いろはにほへとちりぬるを……。
頭から数字を割り振り、該当の数字を拾い上げていくと『かまえるさま』も成立した。
これだ。間違いない。
すると26、16、9、33、48は……のたりこん。
「のたりこん?」
仲間が聞きなれない言葉に不思議そうな顔をするが、夏輝はその単語を知っていた。
ノタリコン。
神秘主義思想カバラの一種で、既存の言葉から新しい単語を作ったり、逆に単語から元の文や連なりを復元することをいう。
「暗号の答えが『ノタリコン』っていうのはなかなか洒落ているような気がするね」
プロテクトにアクセスし、パスワードを入力する。
すると本を縛っていた光の鎖が砕け、夏輝の手の中に飛び込むように落ちてきた。
この中に暗号化された機密データが詰まっているはずだ。
「わらわが解こうと思っておったのに、あっというまに解かれてしまったのじゃ、うぬぬ……さすがなのじゃ」
無事正解を導き出したことを仲間が賞賛してくれる。そこには先に解かれたことに対する羨望もちょっと混じっているような気もした。
「喜んでもらえたら考えた甲斐があるというものだね」
ふいに、知らない声が降ってきた。
一斉に構える。
図書室の暗闇から浮かび上がるように少年のような姿の悪魔が現れる。
機密文書の守護者『階乗』のファクトリアルであった。
「アクセスからの経過時間は……え、本当に? やば。本気のリドルじゃなかったとはいえ、まさか秒で解かれるなんてね」
ファクトリアルは手で顔を覆い、大仰に頭を振った。
「人間にしては優秀なんだね。君とは会話を楽しめそうなんだけど、残念なことにそれを持っていかれるわけにはいかなくてね。どうかな? 降伏してくれるなら僕の奴隷としてお気に入りにいれてあげるけど」
「はは。友人としてならともかく、冗談はよして欲しいな」
「低俗な人間と友人なんて、それこそ悪い冗談だよ。対等になんてなれるわけがないじゃないか」
煽るような悪魔の笑み。
けれど、夏輝は涼しい顔で受け流した。
「キミがそう思ううちはそうだろうね。だけどそれをのんびり待つわけにはいかないかな」
悪魔の狙いはわかっている。
「キミ、時間稼ぎしようとしているだろ?」
夏輝は悪魔が一瞬苦々しい表情をしたのを見逃さなかった。
警備は倒していない。やがてここにも来る。
時間をかければかけるほど向こうは有利になるだろう。
機密データを持ち帰るためにも、この悪魔は即行でここで倒す。
大成功🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
天破星・巴
アドリブ連携歓迎
国会図書館の蔵書に圧倒されつつ
こんな状況でなければ百年ぐらい引きこもって読みふけるのじゃが…
(見た目は幼女、中身は齢百の鬼人)
暗号の答えがノタリコンだとパスワードは安直に「パスワード」かもしれんセンスじゃ
機密情報なんとも心躍る言葉じゃ無事持ち帰らせてもらうのじゃ
基本障害物に隠れて移動しながら影繋ぎを利用して攻撃を繰り返す
気絶させられても倒れた自身の影を敵の影に繋ぎ【不意打ち】【貫通撃】
即座に影から出て【一撃離脱】影からの攻撃を警戒し飛行しても【幸運】にも攻撃に都合のよい影が出来るのでそこから攻撃
そんな光源を持っているうぬはわらわの攻撃から逃れることは出来ないのじゃ
「はぁ、すごいところじゃのう」
天破星・巴(反逆鬼・g01709)は国会図書館の蔵書量に圧倒されていた。
少し武骨な感じのする暗色の棚が天井近くまでのびて、びっしり書物が詰め込まれている。
そんな棚が等間隔に延々と並べられていた。
「こんな状況でなければ百年ぐらい引きこもって読みふけるのじゃが……」
今、巴の心を惹きつけるものは別にある。
それは『大天使』カマエルの機密情報。
「機密情報……なんとも心躍る言葉じゃ。絶対に持ち帰らせてもらうのじゃ」
謎は夏輝に解かれてしまったが、まだ仕事は残っている。
悪魔『階乗』のファクトリアルとの戦いが始まった。
巴は絵巻を勢いよく広げて、鬼術を発動させた。
百鬼夜行絵巻、鬼御影。
影を操り攻撃を行う技だ。
「何人も己が影からは逃れられぬ、逃れられぬ影からの攻撃受けるが良い」
しかし、いくら巴がすごんでみせても、悪魔はせせら笑うばかり。
巴の幼い見た目を軽く見ているのは明らかであった。
「お嬢ちゃん、夜遊びはよくないなぁ。怖ぁい、怖ぁい、悪魔が出るよ」
悪魔の右手に呪文が浮かぶ。それはまるで生きているかのように宙を回り、中心に光球を生み出す。
そこには激しい放電現象が発生していて、ふれればただではすまないことは容易に想像できた。
本棚の陰に隠れる巴を見て、悪魔は嗜虐的な笑みを深め。
「かくれんぼかい? でもそんなのむだ……」
と言いかけた瞬間、影から這い出た巴が脇腹に一撃を放った。
「ぐ……っ!?」
悪魔のとっさの反撃を籠手で防ぎ、巴は影の中に消えた。
「うぬも悪魔じゃろうに、見た目で判断するからじゃ」
「貴様……!」
巴は鬼人。幼女の見た目通りの年齢ではない。
そも、年齢と力が比例しないのがディアボロスではあるが。
今更ながら警戒を強める悪魔。
今度はこちらがせせら笑う番だ。
「そんな光源を持っているうぬはわらわの攻撃から逃れることは出来ないのじゃ」
大成功🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
アルマース・ハーズィン
仲間との連携・アドリブ歓迎
データの暗号解除は上手くいったようだな。あとはこれを持ち帰ればいいだけか。
で、あるならばアークデーモン。お前は邪魔だ。
とっとと倒して情報は持ち帰らせてもらうぞ。
戦場に着いたら行動は迅速に行う。
『瑠璃水晶の指輪』を掲げ、敵に狙いを定め《精神集中》、悪魔の胴体に照準を合わせたら【フリージングミサイル】を使用する。
攻撃は周囲とタイミングを合わせられるのであれば、一斉に行おう。
物量で攻めれば敵も対応しきれないはずだ。
敵を倒したら早急にその場から撤退しよう。
警備の連中と鉢合わせる訳にはいかないからな。
穂村・夏輝
アンジェローザを手元に再召喚させてデータを預らせる。相手の電撃でデータが破損しても困るしね
「俺は文系だから計算問題は得意じゃないんだ。時間をかけずに終わらせてもらうよ」
天晶剣に【魔骸連刃】の刃を生やさせ、正面から切り込む。出来るだけこちらに注意を向けさせて味方が攻撃しやすい隙を作る。
こちらに電撃を放ってきた場合、4発目(24秒気絶)までは我慢するが、それ以降は天晶剣を避雷針がわりに投げつけて身代わりにしてやり過ごし、接近したら腕に『関羽の緑甲』を発現させ、【魔骸連刃】の刃を発生させて攻撃
「対等になってくれなくて残念だよ。なら俺はデーモンイーターとして、キミを『餌』として見なければいけないから」
天破星・巴
アドリブ連携歓迎
あえて敵にネタ晴らしすることもないが警護するものを無視してわらわ達がここまでこれたのは
1.国会図書館の見取り図を事前に入手できた
2.規律正しく厳格な警戒
3.遮蔽物の多い図書館という場所柄
つまり長距離の移動は出来ぬが影移動を所々で挟むことで
最短距離で警戒を避けてやってきたのじゃ
影移動を利用した攻撃他、味方の攻撃を避けようとしたときに足首を掴んで妨害
撃破後は速やかに要所で影移動を使い撤退
うぬは真っ先にわらわを倒すべきじゃったな
暗号解読した者に気を取られすぎじゃ
帰り道で警備に見つかる前に撤退じゃ
影移動も一気に脱出できればよかったのじゃが(無い物ねだり)
「データの暗号解除は上手くいったようだな。あとはこれを持ち帰ればいいだけか」
アルマース・ハーズィン(リターナーのガジェッティア・g04123)は機密の詰まった一冊の本を眺める
ここまでの作戦はあっけないほどスムーズに進んでいる。
仲間達との連携が功を奏した結果だ。
後は警備に見つからないうちに撤退すれば上々だが……。
「で、あるならばアークデーモン。お前は邪魔だ。とっとと倒して情報は持ち帰らせてもらうぞ」
出現した悪魔『階乗』のファクトリアルに指を突き付ける。
戦闘態勢をとったのだが、悪魔は侮辱ととったらしく顔を歪めた。
「アンジェローザ」
呼びかけに応え、穂村・夏輝(天使喰らいの復讐者・g02109)のもとにオラトリオの少女が姿を現す。
「これを預かっておいてもらえるかな」
悪魔の電撃でデータが破損しても困る。
アンジェローザがデータを受け取り背後に控えるのを認め、夏輝は悪魔に向き直る。
「俺は文系だから計算問題は得意じゃないんだ。時間をかけずに終わらせてもらうよ」
「どいつもこいつも……」
悪魔はしわを寄せた眉間に指をあて、怒りをこらえていたようだったが……。
「僕をなめすぎじゃないかなぁ!」
カッと目を見開き、力を解放した。
迸る電撃が暗く静かな室内を一変させる。
だが、アルマースは気圧されることなく室内を駆けた。
悪魔の雷撃はことごとくアルマースが駆け抜けた後を焦がす。
アルマースの指に輝く瑠璃水晶の指輪は彼女の生家ハーズィン家に伝わる家宝。
彼女の意思に応える魔力媒介となり、極限の冷気を秘めた魔力弾を放つ。
フリージングミサイル。
「くっ……!」
悪魔はそれを打ち落とすための小雷撃を放つが、出力が足りず逆に弾かれてしまう。
並行して、悪魔は分身を作成する。
ファクトリアル・シャドウ。
この悪魔が司るは階乗。1の次は2、2の次は6、6の次は24と彼の能力は条件を達成するほどに加速度的に増加する。
アヴァタール級でありながら、条件さえ揃えばより上位の存在にすら対抗しうる恐るべき悪魔であるが……。
今、この悪魔の姿が二重にぶれて、作られた分身はたったの一体。
魔力障壁を展開しどうにか魔力弾を防ぐが……。
「追加だ!」
アルマースが魔力を追い足した凍結の矢は分身を砕き、悪魔本体へと突き刺さった。
「ぐはっ……! な、なぜ、こんなはずは……」
ディアボロス達は魔術的条件を満たすことなく迅速にここまで達した。
故に彼の魔術の効果は最弱にまで抑えられているのだった。
「得意の計算が狂ったかな?」
魔力衝突の間隙をついて、夏輝が悪魔へと迫る。
その手に握られた天晶剣からはかつて喰らったクロノヴェーダの肉体が刃として再構築されている。
「この程度、誤差の範囲だよね!」
悪魔にはまだ戦う術が残されている。
かの悪魔の放つ電撃は、数を重ねるほどに威力を増す。そこにもまた階乗が潜む。戦いを長引かせれば、追加戦力でもない限り勝機を完全に潰すことができる。
他の魔術を切り捨て、悪魔は電撃一つに絞る。
だが、その選択は攻撃の単調化を招いた。
夏輝は確実に歩みを進めながら雷撃を切り伏せていく。
そのうちにアルマースのフリージングミサイルは着実に悪魔の力を削っていった。
「わらわのことも忘れてはならぬぞ」
天破星・巴(反逆鬼・g01709)が影より出でて大振りの一撃を放つ。
悪魔はとっさに魔力障壁を展開するも……。
「……なんてな」
「フェイントだと!?」
瞬時に真横へと転身した巴の攻撃を避けることもできず、悪魔の左腕は衝撃に砕けた。
確かにこの悪魔の魔術は一級品かも知れない。けれど、経験を重ねた戦いの利は明らかにディアボロスにあった。
階乗の悪魔は、その魔術の冴えを発揮できず確実に追い詰められている。
「おかしい。警備の連中がもう来ていいはずなのに。あいつらはなにしているんだ」
「あえて敵にネタ晴らしすることもないが、警備はまだまだ来ぬじゃろうな」
入手した見取り図を利用した巴の影移動によるショートカットと隠密性。
そこに加えてオラトリオ、アンジェローザの陽動と短時間の暗号解読でかなりの時間を稼いでいる。
つまり。
「うぬの計算はとうに破綻しておるというわけじゃ」
「っ! くそッ、くそッ! たかが人間の分際で!」
悪魔は電撃の魔術に術式を追加し、その場で視界を焼くほどの光量を発生させた。
だが。
「しょせん、付け焼刃だな。それでどうこうできると思うな」
アルマースの魔力弾が正確に悪魔の急所を捉え、凍結させる。
自暴自棄気味の反撃すら軽やかに避けられて、悪魔は立つ瀬がない。
だが、ようやく電撃の魔術は十分な回数を重ねることができた。
格下の人間相手に無様この上ないが、こうなればこの場は撤退し、警備の手下達のもとへ駆け込むしかない。
アルマースは勝利を確信しながら、その動きに油断はない。
悪魔は無理筋を承知しながら、雷撃の魔術を発動し、彼女を沈黙させるも、その間に夏輝が距離を詰めている。
やはり無理筋であった。アルマースに割いたリソースの残りでは、夏輝を焼くに至らない。
夏輝が放り投げた天晶剣に誘導されて十分な効力が発揮できなかった。
しかし、アルマースを放置するわけにもいかなかった。既に手はなかったのだ。
そして、剣の代わりに夏輝が発現させたものに悪魔は目を奪われた。
緑色の装甲。
「なんだこの反応は。ジェネラル級の……まさかあの関羽とやり合ったっていうのか
……!?」
「わかるの? ディヴィジョンが違うのに。さすが博識だね」
「冗談じゃない。こんな連中とやってられるか。僕は帰らせてもらうよ!」
悪魔は再び苦し紛れの発光魔術を放つ。
一瞬でもいい。視界を奪えば……。
という悪魔の一縷の望みはあえなく潰えることになる。
逃げようとした悪魔の右足を、巴がしっかりとつかんでいたのだ。
「うぬは真っ先にわらわを倒すべきじゃったな。暗号解読した者に気を取られすぎじゃ」
悪魔は死に物狂いで巴を引き離そうとするも、その脆弱な肉体ではかなわず。
既に夏輝は致命の一撃を放つ用意を整えていた。
「対等になってくれなくて残念だよ。なら俺はデーモンイーターとして、キミを『餌』として見なければいけないから」
「く、くるな! や、やめろぉおぉッ!」
「……いただきます」
魔骸連刃。
階乗のファクトリアルは全身を切り刻まれ、絶命した。
「終わったか。よし撤退だ。警備の連中と鉢合わせる訳にはいかないからな」
じゃっかん割を食った形になった気がしないでもないが。
アルマースは同意した仲間達と速やかにその場を離れ、機密情報奪取作戦は実に速やかな遂行となったのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【冷気の支配者】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!