リプレイ
ラウム・マルファス
えっと、つまり全部壊せばいいんだネ。わかりやすくていーナ。派手にやってしまおウ。
フライトドローンに乗って戦うヨ。とりあえず邪魔そうな護衛カラ。
手持ちのドローンに早業で爆薬搭載。威力も範囲も最大ダ。味方とボクを巻き込まないようにだけ設定して、敵を見つけたら自動で追尾攻撃するようにしよウ(誘導弾)
ついでに橋も少しは壊れたらイーんだケド
準備ができたら突撃ダ。うわァなんか怖いのがいっぱいいル
ってわけでガンつけられたらナノマシンでドーム状に身を守って中でプルプルしてるヨ。怖いからネ。戦闘は自動だし、殴られてもそれなりに固いからダイジョーブ……多分。たまにナノマシンに隙間作って様子を伺いつつ情報収集するヨ
無堂・理央
レインボーブリッジを破壊せよ!って、何だか悪役になった気分だよ。
けど、巨大ロボを港区に入れない為にもやらないとね。
無双馬『クロフサ』に騎乗して、パラドクスの力でクロフサには空中を駆けて貰うよ。
海面スレスレを【ダッシュ】で一気に駆け抜けて、敵に強襲を掛ける!
馬上槍を構えて、勢いそのままにランスチャージ!
敵を貫いたら、そのまま駆け抜けた後に方向転換して更にランスチャージで畳み掛けてくよ!
開けた場所でボクとクロフサを止められると思わないでね!
敵の反撃は戦場を駆け巡っての速度で回避。
ただ、チェーンをワザと腕とかに絡ませてから、クロフサの馬力勝負で逆に敵を引き摺ってしまうとか出来るかな?
レインボーブリッジを破壊せよ――確かそんな感じの映画があったなあ、と遠い目をするのは無堂・理央(現代の騎兵?娘・g00846)です。
――いや、あれは封鎖するだけでしたか。とにもかくにも事件は現場で起きているので、ブリッジの橋脚部分へと直行します。
「……何だか、悪役にでもなった気分だよ」
「えっと、つまり全部壊せばいいんだネ。わかりやすくていーナ」
そんな理央の隣では、ラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)がくいっと眼鏡を押し上げて、悪どい笑みを浮かべていました。
「ふふフ、……派手にやってしまおウ」
無邪気な瞳に灯る狂喜は、映画ならば間違いなく悪役――それも、爆破予告を行うイケメンテロリストの役がぴったりです。ああ、ごく普通の少女だったボクよさようなら、と理央はクロフサのたてがみを撫でますが、すぐに気持ちを切り替えて馬上の人となるのでした。
「けど、巨大ロボを港区に入れない為にもやらないとね……!」
――パラドクスで無双馬の脚を強化。天駆けるクロフサが海面スレスレを突き進んでいくと、そのまま一気に護衛のトループス級に強襲を掛けます。
「行くよ! クロフサ!」
ヤンキーデーモンの集団が「ああん」と勿体つけて振り向くのを待たず、勢いを乗せた理央の馬上槍が、光のエフェクトを伴いながらヤンキー一匹を貫いていきました。
「ヒャッハー!」
「させないよ!」
それでもチェーンを理央に巻き付けた悪魔ですが、腕に絡めさせたのはワザとなのです。うおりゃあああと加速するクロフサが、逆にヤンキーデーモンを引き摺って行くと、初冬の東京湾に冷たい水飛沫が上がったのでした。
「……うわァ、なんか怖いのがいっぱいいル」
一方のラウムは念入りに攻めることにしたようで、召喚したフライトドローンにそそくさと爆薬を積み込んでいきます。デモニックボムの範囲と威力は最大に指定、自分や味方を巻き込まないことにだけ気をつけるとして。
「あとは、自動追尾するようにすれバ……と」
――ふよふよっとコウモリのように飛んでいく悪魔爆弾に手を振ると、ラウム自身は反撃に備えておくことに。そのままナノマシンのドームでぷるぷる震えていると、ヤンキー達が因縁をつけてきました。
「ザッケンナコラー!」
「……え、顏貸セ? やだヨ、だっテ怖いからネ」
「ナンオラー!? スッゾコラー!」
必殺のデモニックガンつけにも、涼しい顏で対応するラウムですが、このヤンキー達は何を言っているのでしょうか。どうも昭和の不良を参考にしたようですが、ちょっぴり極道が混ざっていて、ついでに言語能力まで喪失してしまっているようです。
「あー、でモ、ソコに居ると危ないかモ」
げしげしとナノマシンのドームを蹴りつけるデーモンに忠告をしますが、凄んでいる彼らは聞いちゃいませんでした。
『ドグォウォォォォンンン――!!!』
――直後、悪魔たちに迫る悪魔の爆弾が、ラウムの悪魔めいた笑みと同時に大爆発を起こすと。
「開けた場所で、ボクとクロフサを止められると思わないでね!」
ぁぁぁぁああああ――方向転換をして突っ込んできた理央が、更なる獲物を求めるようにランスを構えたのでした。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
リオーネ・クア
わふわふ言ってるけど脅威ある悪魔なんだよね
鳴き声に気を抜かれちゃいけない、これも彼らの作戦なんだ(と思うことにしている)
【飛翔】してレインボーブリッジ周辺へ突入
おそらく敵は一斉に、かつ統率された動きで俺を狙ってくるだろうな
近付きすぎるのは危険だね
自分の存在を敵に気付かれたら、後退も交えつつ『双翼魔弾』で一体ずつ撃破していきたい
敵がどの程度いるか、どのくらいの攻撃で倒せるか[情報収集]
これを怠ったら取り囲まれて死ぬかもしれないから念入りに確認
敵が捌ききれないと判断したら撤退するよ
逆に相手の虚を突けるならレインボーブリッジに急接近し、脚の無い橋の中間地点を狙って魔弾を発射・即離脱で破損させたいな
相原・相真
アドリブ、他の方との絡み歓迎です
ビックサイトロボ…
シュールだけど笑い事じゃないんですよね
あれが来たらたくさんの犠牲が出る
それは何としても防がないと!
[発明]で水中スクーターなど水中移動用の道具を準備し
海中からレインボーブリッジへ接近、
他の皆さんのパラドクスで【飛翔】が使えるようになったら
それを利用して戦闘開始します
[拠点構築・観察]で橋の要になっている部分がどこか確認、
パラドクスでその要部分を構成する鉄骨やアスファルトを使って巨大な腕を作り出して[破壊・強打]で敵を攻撃
攻撃しながら橋を破壊できれば一石二鳥、ってことで派手にやるとしましょうか!
あと[建物復元]は適用しません、念のため
レインボーブリッジ上空をすいすいと、翼のある悪魔たちが飛び回っていました。その光景は、まさに天空のドッグラン――柵のない広大な青の草原に、わふーんとマルコス達の遠吠えが響き渡るのです。
「ビッグサイトロボ……の姿は近くにないようですが」
仲間から飛翔の力を受け取った相原・相真(人間のガジェッティア・g01549)は高度に気をつけつつ、海面近くから橋へと向かっているようです。
いざと言う時の為に、色々と準備をすることも考えていた相真ですが――こうして空を飛べるなら大丈夫でしょう。ちなみに例の巨大ロボは、いったん東京ビッグサイトのある位置まで戻って、儀式が完了するのを待っているとのことでした。
「……シュールだけど、笑い事じゃないんですよね」
――途中で橋を渡れないのに気づいて、しょんぼり肩を落としてバックしていく姿が目に浮かぶようです。いかん、そう思うと笑いがこみ上げそうになりますが、無表情を貫くことで耐える相真です。
「あれが来たら、たくさんの犠牲が出る。それは何としても防がないと!」
「うん……危険な任務だけど、頑張らないとね」
赤い翼を羽ばたかせて空をゆく、リオーネ・クア(ひつじの悪魔・g01176)も静かに呟くと、相真と一緒にレインボーブリッジ周辺の偵察に加わりました。
わふーん、わふーんと鳴き声を交わすマルコス達は、遠目から見るぶんにはちょっぴり微笑ましいのですが、『狼の悪魔』の名を持つ通り、脅威ある悪魔なのです。
「あの鳴き声に気を抜かれちゃいけない。これも彼らの作戦なんだ……」
そう思うことにしたリオーネを、心配そうに見つめるのはサーヴァントのロッソでした。だけど、大切な家族や日常の為、戦うことを決めたのは相真だって同じ――決してひとりで戦う訳ではないのだと、頷く彼がリオーネを励まします。
「大丈夫ですよ。近くで見れば、意外とおっかない顏をしていますから」
「そ、それってフォローになってるのかな……でも、近づき過ぎるのは危険だね」
恐らくレインボーブリッジに近づけば、敵は一斉に、かつ統率された動きでふたりを狙ってくるでしょう。とは言え、ある程度接近しなければ干渉も出来ませんし、もたもたしているとマルコス達に取り囲まれて、ボール代わりにされてしまいそうです。
(「橋自体も大きいし、敵の攻撃を掻い潜ってとなると……一撃離脱で攻めるのが良いのかな」)
覚悟を決めたリオーネは、橋の要になっている部分を見定めると、相真と一緒に急降下――目的はあくまで橋の破壊なので、マルコスを捌き切ることは最初から捨ててかかります。
「相真さん、あそこ……! 脚の無い中間地点!」
――そうして、狼の悪魔たちが群がるより先に、リオーネの大鎌が唸りをあげると。双翼の魔弾が次々にレインボーブリッジに叩きつけられ、それを合図に飛び出していった相真が機装連結を発動します。
「では、派手にやるとしましょうか!」
抉り取られたアスファルトや鉄骨を基に、彼が創り出したのは巨大な腕。フューリーオブギガースの名に相応しい強烈な一撃が、轟音とともにレインボーブリッジを震わせていくと、巻き添えを食ったマルコス達が「わふわふーん」と吹き飛んでいきます。
「一石二鳥、ってことで……吹っ飛べ!」
――反撃の爪と牙が襲いかかってきたものの、どうにか凌いで距離を取って。わふわふ言うマルコスを尻目にふたりは即離脱を行い、上手くダメージを与えることに成功したのでした。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV2になった!
【建物復元】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
古城・雪凪
なんというか…
見た目は愉快でも、やることはさすがクロノヴェーダと言うべきか
企みは、ここで潰すとしよう
相対するのは護衛の輩
……さあ、花葬姫と踊ってくれるかい?
戦いながら「観察」し、敵の「情報収集」
弱点、癖など戦いを有利にできそうな情報は適宜共有
「連撃」を仕掛け、確実に屠ることを意識して
「残像」で惑わせ攻撃の回避を試みる
時に人形の糸に鋼糸を忍ばせ
隙があれば「捕縛」で機動力を削ぐ
不意打ちには注意し、攻撃の予備動作など観察
読めれば対策、必要なら味方へ共有
しかし…ヤンキーな見た目も相まって品がないね
俺の人形と踊らせるには少々不相応だったかな
【花葬ノ艶舞曲】を踊る人形に苦笑を送り
そうは思わないかい、花葬姫
アンダルシア・ノォヴェント
あらあら?
随分と暴力的な出で立ちですね?
それとも、若さゆえの過ちでしょうか?
レインボーブリッジを封鎖せよ、ですか?
もとい、破壊でしたか?
人の建造物を守るのが異形、壊すのがヒト、
何だか逆転しているようで、ふふ、面白いですね?
さて、相手は見た目通りの力押しとお見受けしますが?
でしたら手数を活かして攻撃しましょうか?
睨んでくるのでしたら、目を見ないように、
元より目を合わせたくはありませんが、ね?
もっとも、私の目は中々見えないと思いますけれども?
威圧されても余裕の笑みは崩さずにいましょうね?
怯えれば、この手の者は調子付きますから、ね?
立ち位置は少し下がって、
仲間の方の援護を中心に立ち回りますね?
――目指すはレインボーブリッジの橋脚部分、怪しい儀式を行うクロノヴェーダの元へ。水面を滑るようにして駆け抜ける、アンダルシア・ノォヴェント(アンダルシアの魔女・g05231)のヒールが鉄柱を蹴ると、侵入者を察知したデーモン達が「あぁん」とメンチを切ってきました。
「あらあら? 随分と暴力的な出で立ちですね?」
昭和のヤンキーを思わせる、威圧的な彼らの風貌にもたじろぐこと無く、問いかけるような口ぶりのままアンダルシアが帽子を直します。
「……それとも、若さゆえの過ちでしょうか?」
「なんというか、……若いんだかどうか、良く分からないけどね」
一方、デーモンのおっさん顔と対峙する古城・雪凪(繰創者・g01119)は、爽やかな優等生系イケメンと言ったところで――橋の下と言うロケーションもあってか、カツアゲの現場に出くわしてしまったかのようです。
「でも、見た目は愉快でも、やることはさすがクロノヴェーダと言うべきか」
しかし、囁く雪凪の瞳にふっと狂気めいた光が宿れば、狩りの立場は逆転します。周囲の気温が急速に下がっていくような感覚とともに、彼の傍に黒衣の花葬姫が現れると、花葬ノ艶舞曲の幕が上がるのです。
「企みは、ここで潰すとしよう」
「うふふ、レインボーブリッジを破壊せよ、ですか?」
無骨なチェーンが振り回されるより早く、優雅に舞うのは花葬姫でした。人形に仕込まれた刃が円を描くと、噴き上がるデーモン達の血肉が花となり、レインボーブリッジを鮮やかに彩っていきます。
「……さあ、お相手を。一緒に踊ってくれるかい?」
そんな花葬姫を操る雪凪を何とかしようと、ヒャッハーなチェーンが踊りかかってきましたが、無粋な手は不要とばかりに残像混じりのステップで躱すのです。
「相手の癖は、と……うん、見た目通りのヤンキーのようだ」
「力押しとお見受けしましたが、やはりですね?」
――そのまま壁につま先をつけ、鋼糸を使って敵の動きを封じていく雪凪に頷くと。アンダルシアはとんがり帽子の奥に隠された瞳を瞬かせて、ちょっぴり楽しそうに唇をつり上げたのでした。
「……でしたら、手数を活かして攻撃しましょうか?」
ザッケンナコラー! と独特のイントネーションでヤンキーデーモンが凄んできますが、目を見ないようにしてやり過ごします。元より目を合わせたくないのはさておき、威圧されても余裕の笑みは崩さずにいるのが魔女の嗜みと言うものです。
「怯えれば、この手の者は調子付きますから、ね?」
直後、魔術によりアンダルシアが生み出したのは、光を束ねし山猫の牙――それは獲物を見据えたあと鎌の如く回転し、四方から一気に襲い掛かってずたずたにする、リンチにはぴったりの攻撃です。
「ナンオ
、」「……何か言いました?」
そうしてガンつけをしようとしたデーモンに、優しくも有無を言わせない口調でアンダルシアが問うと。彼女の気配にびびったのか、敵は無言で光の牙を受けて倒れていったのでした。
「しかし、ヤンキーな見た目も相まって品がないね」
ばっさばっさとデーモンを屠っていく人形に苦笑を送る雪凪は、これだと一緒に躍らせるには少々不相応だったかな、なんて呟いています。
「……そうは思わないかい、花葬姫」
「でも、何だか逆転しているようで、ふふ、面白いですね?」
そんな中でも。人の建造物を守るのが異形、壊すのがヒト――この不思議な巡り合わせに対してアンダルシアは、まんざらでもないと言うように微笑んだのでした。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【壁歩き】LV1が発生!
【飛翔】がLV3になった!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【ガードアップ】がLV2になった!
レベッカ・ブルーゾイス
【蝶鳥】
虹の橋…その名に劣らず
なんてスケールかしら
シンジュクのヒトの多さや先進的街並みには
常日頃驚かされているけれど
うつくしく整備された海沿いの風景は
殊更眸を瞠るもの
たとえ修復を前提としても
壮観な景色を毀すと云うのはかなしいことね
さあ、後々の気懸りへは先手を以て
魔毒を秘めた花風が舞う
力任せな大振りも
当たらなくては意味が無くてよ
ヨキちゃんのやわい毛並みを撫ぜ
わたしも精霊たちに囁くの
たすけてあげて…と
従来のように勇んで前へと征く彼女
華奢な背中が振り向かぬよう
憂いに留めぬよう
振り撒きましょう…胡蝶之夢を
その先を阻むモノあらば
魔女の凶星が呪い尽すわ
邪魔は、させない
花喰・小鳥
【蝶鳥】
「夜になるとライトアップされるんです」
レベッカさんの感想に言い添える
以前、兄さんがこの地で戦ったという話をしていたと思う
そして今は自分が戦うのを兄さんはどう思うだろうか?
ふと、ヨキが心配そうな視線を向けていた
「問題ありません。あなたはレベッカさんの護衛をしてください」
告げると【ダッシュ】で敵に肉薄【黒の手】を叩きつける
「壊すのは負けません」
【暴食】を発動
ダメージを負っても【ドレイン】で敵の命を喰らえばいい
傷つくことや伴う痛みは怖い
でも、
「大切な人たちが傷つくことに比べたら」
【勇気】を持って前へ
肉を切らせて骨を断つ【捨て身の一撃】を繰り返す
「大丈夫です。血と痛みは慣れています」
レインボーブリッジ――芝浦と台場を結ぶ連絡橋はさながら、神話に出てくる虹の橋、ビフレストを思わせます(いや、元々が不安定っぽい意味の言葉なので、思うだけに留めておきましょう)
「……その名に劣らず、なんてスケールかしら」
遠くからその威容を眺める、レベッカ・ブルーゾイス(嫉みの星魔女・g02252)の髪が海風にそよいでいくなか、花喰・小鳥(屍山血河・g01304)のほうは懐かしさと寂しさが入り混じった、複雑な表情をしているようです。
「夜になるとライトアップされるんです」
「まぁ、この橋が光輝くのね……!」
かつての記憶を思い起こす小鳥には、七色のグラデーションに彩られたレインボーブリッジの夜景が、はっきりと見えているのでしょう。お祭りの時には花火も上がるんですよ、と言い添えればレベッカの瞳に星の輝きが散って――ふたりでこうしていると、平和だった頃に戻ったような気がする小鳥です。
「シンジュクのヒトの多さや先進的街並みには、常日頃驚かされているけれど」
このディヴィジョンと、そう年代が離れている訳ではない新宿島の生活に、だいぶレベッカも慣れてきたと思うのですが。それでも、うつくしく整備された海沿いの風景には、殊更眸を瞠ると言うものです。
「……たとえ修復を前提としても。壮観な景色を毀すと云うのは、かなしいことね」
「一度は戦いに敗れましたが――」
――改竄された世界は、小鳥の知っている世界とは違うのだと。分かってはいるのですが、彼女の瞳は無意識のうちに、兄の面影を求めて辺りを彷徨ってしまうのでした。
レベッカにはいつだったか、この地で戦った兄のことを話していたかも知れません。そうして今は、小鳥が戦うことになっているけど――もし兄がいたなら、彼女のことをどう思っているのでしょう。
「ヨキ……」
知る筈のない喪失感が、小鳥の胸をきゅっと締め付けた気がして顔を上げれば、モーラット・コミュのヨキが心配そうな視線を向けていました。
「問題ありません。あなたはレベッカさんの護衛をしてください」
だけど、直ぐに感情を消してヨキを一撫で――「もきゅ」と鳴いた彼はレベッカの肩に乗っかり、戦いに備えてくねくねし始めます。
「さあ、後々の気懸りへは先手を以て」
「――行きます」
速度を上げて飛び込んだ橋の下、ヤンキーデーモン達に絡まれるより早く、小鳥の黒手が唸りを上げました。
「壊すのは負けません」
ンダコラァ、スッゾコラー! と凄む彼らはまるで、修学旅行中の女子生徒を狙う地元の不良のようです。
しかし、暴食の力を解放した小鳥も負けてはいません。一気に肉薄しタイマンに持ち込むと、鋭い爪でデーモンを引き裂きエネルギーを奪っていきます。
(「傷つくことや、伴う痛みは怖い。でも、」)
反撃の釘バットが振りかぶられますが、いざとなったら目の前の敵を喰らえばいい――勇気を持って一歩を踏み出した小鳥の背中を、優しく通り抜けていった花風はレベッカの呼んだもののようでした。
「大切な人たちが傷つくことに、比べたら」
――そう、仲良しの彼女が、ヤンキー共に殴られることがあったら一大事なのです。そうしてコンクリートを粉砕せんばかりに叩きつけられるバットを、小鳥が力任せに黒の手でなぎ払うと。
「……大丈夫です。血と痛みは慣れています」
返す勢いでそのまま、肉を切らせて骨を断つ一撃を繰り出して、ヤンキーデーモンを東京湾に沈めます。
(「どうか、彼女をたすけてあげて……」)
一方のレベッカも、精霊たちにそう囁くと。魔毒を秘めた風を操り、少しでも支えになれるように加護を与えていくのです。
我が身を顧みず戦い続ける小鳥が、此方を憂いに留めぬように。華奢な背中が振り向かぬよう、ただ前だけを見て戦えるように。
「振り撒きましょう……胡蝶之夢を」
幻想が共鳴していく――その先を阻むモノあらば、魔女の凶星が呪い尽すのだから。
「邪魔は、させない――」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV4になった!
【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【ドレイン】LV1が発生!
ラウム・マルファス
ビッグサイトがロボになるならレインボーブリッジもロボになればいいのにネ。ロボロボ大決戦で楽しソー。まぁ今すぐはできないから壊すしかないのカナ。
サテサテ、次は空飛ぶ狼だネ。怖いナァ、鳴き声はちょっと可愛いノニ。
まずはフライトドローンへ乗って飛ぶヨ。柱を背にして戦おウ
「ほーら、ホネホネだヨ」
カルシウム剤を投げて挑発。向かってきたらドローンは捨てて、飛翔で加速して避けル。白衣は目につくから残像みたいになるはずサ。ついでに柱がスッパリ切れるといいナ
飛翔したまま敵の後ろへ回り込んでPD発動。敵を中心として、味方が居ない視界範囲を全て空気に変えるヨ。もちろん橋も可能な限り巻き込むサ。
無堂・理央
次は橋の破壊をしながら、橋を警備してる敵を削らないとね。
引き続き、無双馬『クロフサ』に騎乗、クロフサは【飛翔】を利用して空中を駆けて貰うよ。
今度は和弓を使った射撃戦だし、敵の速度を見誤らないように注意しないとね。
【復讐の刃】で矢じりに爆薬を詰めた矢をドンドン生成して、流鏑馬式で空中を駆け巡りながら、狙い甘めに乱れ撃ちー!
敵に刺さって爆発すれば良し、避けられても橋に刺さって爆発すれば、目的のレインボーブリッジ破壊に繋がるからね。
敵の反撃は戦場を駆け巡って、クロフサの脚で回避。
残念、クロフサに追いつくには、速さが足りなかったね。
施設破壊をする他の人とは可能な範囲で連携するよ。
ヤンキー達の怒号は止んだものの、ゆっくり休む暇はなさそうです。次はいよいよレインボーブリッジの破壊へ、一緒に警備をしている敵を削ろうと、無堂・理央(現代の騎兵?娘・g00846)が空を駆けます。
「ビッグサイトがロボになるなら、レインボーブリッジもロボになればいいのにネ」
愛馬クロフサの蹄が軽やかに宙を踏みしめていくその後ろで、悠々とドローンで空を往くのはラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)でした。
「ロボロボ大決戦で楽しソー」
「うーん……ひたすら縦に長いロボットになりそうだね」
ちょっぴり理央も想像してみましたが、レインボーブリッジが見切れている構図しか思い浮かばなくて、絵コンテを描く人は大変そうです。
「……まぁ今すぐはできないから、壊すしかないのカナ」
「だね、格好いいメカデザイン次第だね」
ゆるーい会話もその位にして、速度を上げたクロフサが一気に前へ。橋の周囲に群れているマルコス達が向かってくるより先に、馬上の理央が和弓を構えます。
「さあ、射撃戦だ!」
――馬上戦闘は完全な我流ですが、幼い頃から馬に親しんでいたこともあって、バランス感覚はばっちりです。ぶれること無く次々に矢を射れば、矢じりに仕込まれた爆薬が炸裂し、橋の近くにいたマルコスを巻き込んでどでかい花火が上がりました。
「敵の速度を見誤らないように……どんどん行くよ!」
復讐の刃――人類史に実在したその武器は、たぶん焙烙火矢のようなものだったのでしょう。
「わふーん!」
それでもマルコス達は、直感を研ぎ澄ますことで理央に追いつこうとしています。四足歩行となり、わふわふ言いながらスピードを上げる狼の悪魔。そこへひょいっと投げつけられたのは、ラウムの持っていたカルシウム剤です。
「ほーら、ホネホネだヨ」
わふわふ、わふーん、わふーん――直後、野生に染まったマルコスの何体かが、よだれを垂らしながらラウムの方にダッシュしてきました。
「……怖いナァ、鳴き声はちょっと可愛いノニ」
柱を背にし襲撃には備えていたものの、赤く光る眼が全然笑っていないことに残念そうなラウムです。それでも戦いはしっかりと、乗っていたドローンを捨てて黒い翼を広げます。
「さて、ト」
――ゆったりしたドローンの速度から、飛翔による最高速度へと加速。魔力を帯びた白衣をマタドールのように操ると、ラウムは悪魔たちの背後へ一気に回り込んでいったのでした。
「破壊錬成――書き換えの始まりダ」
「こっちも、狙い甘めに乱れ撃ちー!」
物質変換の力によって肉体を空気に変えられたマルコスが、悲鳴をあげる間も無く掻き消えていきます。勿論、可能な限り橋も巻き込みつつ――その間にも華麗な流鏑馬を披露する理央は、犬追物のようにどんどん悪魔を追い立てて、破壊活動を推し進めていくのでした。
「……残念、クロフサに追いつくには、速さが足りなかったね」
爪と牙もふたりには届かず、やがて――まるで豆腐が崩れるようにして、レインボーブリッジが鮮やかに崩壊していきました。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【操作会得】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【能力値アップ】LV1が発生!
無堂・理央
残るは儀式を行ってるアヴァタール級だけ!
一気に攻めて片を付けるよ!
引き続き、無双馬『クロフサ』に騎乗して、クロフサには【飛翔】で空中を駆けて貰うよ。
相手がスピードで攻めてくるなら、ボクとクロフサも速度で対抗!
空中を全力【ダッシュ】で駆け抜けて、敵との交差時に馬上槍を一撃加えてく。
高速で動き回る事になるから、結果的に【一撃離脱】形式だね。
【空中戦】はほぼ互角のようだし、如何に敵に速度で食らいつけるか、うぅん、敵を速度で上回るつもりで駆け抜ける!
クロフサ、風のようにそして、風を越えて駆けて!!
あの悪魔よりも速く!!
対アヴァタール級戦を行う他の人とは可能な範囲で連携するよ。
リオーネ・クア
※アドリブ・連携歓迎
レインボーブリッジが破壊されたから俺達が攻めてくることは敵もわかっているよね
重要拠点が破壊されたと怒っているかもしれないし役目を果たせなかったと焦っているかもしれない
いずれにせよ猛攻が予想される、気を引き締めていこう
『狙舞の槍』を発動しロッソと共に
残響効果の【飛翔】により海上から橋脚に高速接近
俺は「悪魔の大鎌」を振りかぶり敵に突撃
ロッソには俺が敵と切り結んでいる間に弱点を探してもらうよ
敵の反撃が来ることはわかっているので[戦闘知識]で敵の傾向を分析
例えばムキになりやすいタイプなら攻撃も粗がある、とかね
躱せる攻撃は躱して、攻撃を受けるときは魔力障壁を大きく展開、ロッソも守るよ
ラウム・マルファス
壊れるもんだネェ。ディアボロスってすごいナー。
ドローンに乗って崩れる橋を眺めるヨ。
「ところでサ、アスファルトって200度もあれば溶けるんだよネ。もしかしてあっさり壊れたのって、橋の下にキミがいたからだったりスル?助けてくれてアリガトネ」
なんて挑発してみるヨ。まァ実際には短時間で溶け落ちたりしないだろーケド。パラパラめくっていた全知の魔法書をしまって、戦闘開始。飛翔で逃げ回りつつ、攻撃をボクに惹きつけル。隙を突くのは他の人に任せるヨ。
「あれ、その程度の炎なノ?それならボクにも出来ちゃうヨ」
事象再現で炎を再現。燃焼剤を積んだドローンを突っ込ませて引火・加熱させ、火の玉ドローンで攻撃しよウ。
ぼろぼろぼろ――崩壊していくレインボーブリッジを豆腐に喩えるならば、絹ごしと言うより木綿でしょうか。
ああ、そろそろあったかいものが食べたくなる季節ですよね。すき焼きとか、こんがり焼き目のついたお豆腐って美味しそうだし、そうだ焼こう焼きまくろう。
「ふ、ふふふ……」
橋脚部分で恐ろしい儀式の真っ最中だったアークデーモンは、呆然とした表情で橋を見上げたまま、そんなとりとめのないことを考えていました。
――補強するつもりだった橋がぶっ壊れて、気がつけば護衛のヤンキーデーモンも全滅しています。このまま儀式を続けても効果は得られず、彼女が涙目になりかけたところに降ってきたのは、にっくきディアボロスの暢気な声でした。
「いやァ壊れるもんだネェ。ディアボロスってすごいナー」
その声の主――東京湾上空をホバリングするドローンに乗っているのは、ラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)のようで。彼の堂々とした佇まいには是非とも、「この悪魔め!」と言う褒め言葉をぶつけてやりたいところです。
「……ところでサ、アスファルトって200度もあれば溶けるんだよネ。もしかしてあっさり壊れたのって、橋の下にキミがいたからだったりスル?」
炎を操るアヴァタール級、ゲヘナに対しても臆すること無く、魔法書をパラパラ捲る姿も様になっています。助けてくれてアリガトネ――と、余裕たっぷりに挑発を行うラウムの前では、可愛らしいゲヘナの容姿はマイナスでしかありません。
「ううう……厳ついヤンキー共が周りに居れば、もうちょっと私にも迫力が出ましたのに!」
地団太を踏む姿も愛らしく、それが益々ゲヘナを居たたまれない気分にさせていき、彼女は勝手にヒートアップしていくのでした。
「ぬううおぉおお!」
「オ、戦闘開始ダネ?」
――BBQの炎を噴き上げるゲヘナを上手く惹きつけつつ、飛翔のスピードを得たラウムは、更に空の向こうへ。お道化た感じに逃げ回って、仲間たちの攻撃の隙を作ることにします。
「……まァ、実際には短時間で溶け落ちたりしないだろーケド」
そんな風にうそぶくラウムの態度は、何処までが本気なのか分からないのですが。しかし敵は、やはり怒りと焦りで猛攻を仕掛けてきている――と、リオーネ・クア(ひつじの悪魔・g01176)は分析しました。
「こちらも、気を引き締めていかないと……」
「勿論。相手がスピードで攻めてくるなら、ボク達も速度で対抗するまでだ」
無双馬のクロフサに跨って、馬上槍を手にした無堂・理央(現代の騎兵?娘・g00846)が勇ましく応じれば、リオーネの腕に抱えられたロッソも「きりっ」と眉を上げて悪魔を睨みつけます。
ふかふか羊のフードを被った彼は、ひつじの悪魔――ではなくメーラーデーモン。その通信に干渉する力を応用すれば、敵の弱点を探すことだってお手のものなのでした。
「残るは奴だけ、一気に攻めて片を付けるよ!」
軍馬がいななくと同時に宙を駆け、全力でゲヘナの元へ突っ込んでいく理央の勇姿は、マンガであれば見開きの大ゴマがぴったりです。そうして刹那の交差のうちに槍の一撃を加えた彼女は、そのまま悪魔の反撃を振り切らんと一気に距離を取っていきました。
――空の上から、海面すれすれへ。逃げるラウムを追うゲヘナ、そこへ死角から迫る理央と、崩壊したレインボーブリッジ付近では見事な空中戦が繰り広げられています。
「ロッソ、俺たちも行こう」
ならば新たに参戦するリオーネだって、負けてはいられません。赤い翼を畳んで急降下を行い、ぼろぼろになった橋脚へ接近してゲヘナの側面から奇襲を掛けます。
「なっ……まだ居りましたの!?」
振りかぶったリオーネの大鎌が黄金色に煌めくと、彼女も負けじと炎で応戦します。流石、儀式を任されているクロノヴェーダは火力も段違いですが、そこで挑発を行うのはラウムでした。
「……あれ、その程度の炎なノ? それならボクにも出来ちゃうヨ」
――直後、過去を今に書き換える事象再現の能力によって、ゲヘナの炎を再現すれば。そこに燃焼剤を積んだドローンを突っ込ませて引火させ、こんがりBBQの炎に火力をミックスさせるのです。
(「あ、やっぱりムキになりやすいタイプだ」)
火の玉ドローンに突撃されたゲヘナが「ムッキー」と叫んでいたため、とっても分かりやすいなあとリオーネは思いましたが。頭に血が上っている所為か、彼女の操る炎は荒っぽく回避もし易そうです。
(「次だ、……頼んだよ」)
魔力障壁を展開しながらも、敵と切り結ぶ隙を突いてリオーネが合図を送ると。狙舞の槍を構えるロッソに続き、スピードを上げていくのは理央で――どうにか敵に食らいつこうとクロフサの背へぎゅっとしがみ付き、彼女は勝負に出るのでした。
(「うぅん、敵を速度で上回るつもりで駆け抜ける!」)
――風のように。そして、風を越えて駆けて!!
「あの悪魔よりも速く!!」
戦騎と狙舞――ふたつの槍がゲヘナを貫き、地獄の炎がふっと掻き消えていくのが見えました。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【スーパーGPS】LV1が発生!
【平穏結界】LV1が発生!
【過去視の道案内】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV4になった!
アンダルシア・ノォヴェント
さて、では私も魔女らしく、箒に腰掛けて参りましょうね?
空中で戦うのはあまり経験がありませんが、
ここはとにかく高速でとびまわりましょうね?
逃げながら戦う術ならば持っていますよ?
攻撃の際は相手の下から狙いますね?
足元は意外とお留守になるものですから、ね?
大物相手に焦りは禁物、
お料理するにも焦りは禁物、ですしね?
炎に巻かれないよう、じっくり攻めましょう?
必要であれば仲間の方の援護、
空中で体勢を崩された方の救助も念頭におきましょうね?
帽子が落ちないように片手は頭の上にありますが、
攻撃には支障はありませんので、ご安心くださいな?
サポート、連携、共にしっかり行いましょうね?
古城・雪凪
さて…残るはアヴァタール級のみ
今度こそ楽しもうか、花葬姫
引き続き観察、情報収集をしながら
敵の弱点等あれば共有
炎の悪魔か……魔導機械に使ってみたいなぁ
サンプル持ち帰りたさに気持ち捕縛の意欲高め
味方側との連携意識
情報共有にも耳を傾ける
花葬姫で連撃を繰り出しつつ
体の自由を奪う様にフライトドローンと合わせてトラップ生成
残像で攻撃の回避を試みつつ
飛翔を活用し縦横無尽に動き回る
お前は焼くのが得意みたいだが、俺は斬る方が得意なんだ
一緒に料理をすれば相性はいいかもな?
なんて笑いながら斬りかかる
これまで使った花葬姫は囮、ブラフ
本命は闇に紛れる人形による暗殺
否、たとえそれが失敗したとしても、仕留めるまで連撃を
ぱっ、と青空に散った深紅の髪は――次の瞬間、激しい炎を纏ってめらめらと燃え上がります。
「さて……残るはアヴァタール級のみ、だね」
態勢を立て直したゲヘナと相対するのは、花葬姫を伴った古城・雪凪(繰創者・g01119)。今度こそ楽しもうかと姫君の手を取れば、黒の花びらと化したドレスが空を舞い、地獄の業火を掻き消さんと立て続けに刃を繰り出していきます。
(「炎の悪魔か……魔導機械に使ってみたいなぁ」)
発明意欲もたっぷりに、ゲヘナの猛攻を受け流しつつ観察を行う雪凪ですが、敵も後が無いと分かっているようで、必死に彼へ食らいついてきます。
「ううう、このままでは酷い目に遭わされそうですわ!」
――涙混じりに呟く悪魔が誤解を受けそうな発言をしましたが、穏やかに微笑む雪凪は動じません。上空に多数のドローンを配置し、ゲヘナの行く手を遮る障害物として扱うと、自身は優雅に空を舞って連撃で畳み掛けていくのです。
「……では私も魔女らしく、箒に腰掛けて参りましょうね?」
そんな空中での戦いに参戦する、アンダルシア・ノォヴェント(アンダルシアの魔女・g05231)が用いるのは、魔力を宿した樫の杖。
その箒の先に飾られたリボンが、風を受けて激しく靡いているのを見るに、随分スピードが出ている筈ですが――彼女の被ったとんがり帽子が全く揺れていないのは、たぶん魔女の為せる技なのでしょう。
「うふふ、ここはとにかく高速でとびまわりましょうね?」
深く隠された目元は謎めいていて、それでも帽子のずれを気にしてか、片手をちょこんと添えているのがとっても上品です。
――そうしてゲヘナと雪凪が切り結ぶ下方から、敵の足元を狙うように光の牙を打ち出していくと。突如として襲い掛かる刃に気を取られたゲヘナは、雪凪の仕掛けたドローンにぶつかって「ぐへっ」と妙な呻き声を上げたのでした。
「お、おにょれ姑息な……!」
「足元は意外とお留守になるものですから、ね?」
すっかり呂律もおかしくなった悪魔ですが、大物相手に焦りは禁物と、油断はしないアンダルシアです。ブルームの先で波飛沫を描くように、海面すれすれを飛行してゲヘナを翻弄しつつ――光の鎌を回転させて、雪凪を援護していきます。
「逃げながら戦う術ならば持っていますよ? それに……お料理するにも焦りは禁物、ですしね?」
怒りに任せたBBQの炎が上空から吹きつけるものの、じっくり攻めると決めたアンダルシアは、回避を念頭に置いてすいっと躱します。そんなやり取りを目にしていれば、雪凪にも何となく敵の弱点が見えてきました。
――勢いを削がれたり、タイミングを狂わされたり。そんな時に、決定的な隙が生まれる。
(「よし」)
残像を纏って喰らいつきを避けると、操っていた花葬姫を囮に、暗器の如く別の人形を差し向けます。
「お前は焼くのが得意みたいだが――」
直後、くるりと入れ替わった彼の口調に。闇を纏う人形にも気づくことが出来なかったゲヘナを、闇忌の刃がまっすぐに貫いていました。
「俺は斬る方が得意なんだ。……一緒に料理をすれば、相性はいいかもな?」
――終焉ヘノ導キに絡まる笑みは、まるで彼岸に手招きしているかのようで。本命の一撃を喰らったゲヘナはゆっくりと海へ叩きつけられ、やがて大きな水飛沫が辺りに散っていったのでした。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV5になった!
【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV4になった!
【ドレイン】がLV2になった!
花喰・小鳥
【蝶鳥】
【レベッカさんをディフェンスする】
「あとはあなただけです」
企みは潰えようとしています
もっとも破壊を撒き散らすだけなら彼女だけでも十分な脅威だと思う
ヨキは牽制と撹乱を、レベッカさんには攻撃に専念して貰います
「レベッカさんは私が護ります」
体のあちこちが焼ける
腕や足も食い散らかされて私は満身創痍
「もうお腹いっぱいですか? 私はまだ生きている」
魂が肉体を凌駕する
限界を超えたダメージにも立ち上がる
ヨキの悲痛さやレベッカさんの怒りすら力に変える
【憤怒】を発動
すべてはこの時のために
地を蹴り黒の手を力任せに振るう【捨て身の一撃】
同時に遠のく意識
兄さんならもっと優雅に戦っただろうか
でも今の私の精一杯です
レベッカ・ブルーゾイス
【蝶鳥】
小鳥ちゃんの傷を労わりつつ
さあ、もうひと頑張り
目には目を
焔には焔を
貴方とわたし
どちらの慾妄が勝るのかしら?
嫋やかに、指先振るえば
金彩を抱いた紫炎が翔け往く
堕天した此の身だけれど
不浄を燃すチカラは不変のよう
先立って小鳥ちゃんへ
水精霊の結界を
放たれる無作法な熱から
彼女の羽搏きが害されぬよう
それでも地に伏す時が来たのなら
“わたし”を抑える必要など無い
カツン――踏み鳴らす《蟲寵》
星の幻界域に雄々しく猛る業火の海
ゆらめきのなか
不浄を求め無数に伸びる幽腕
ああ、おぞましいわ…
堕落した天の御使いゆえね
傷だらけの彼女の身体を受け止め
汚れ無き御髪をゆったりと撫でましょう
だいじょうぶ、とヨキちゃんに微笑むわ
海面に生まれた水飛沫が、王冠のようにきらきらと輝いたのも一瞬のこと。それもすぐに波に呑まれていけば、崩れ落ちたコンクリートの近くで、ちいさな影がよろよろと立ち上がるのが見えました。
「……あとはあなただけです」
ひしゃげた鉄骨を背にして、ゆっくりと黒の手を構える花喰・小鳥(屍山血河・g01304)の前では、ずぶ濡れになったゲヘナが、ぎらぎら燃える瞳で彼女を睨んでいます。
「さあ、もうひと頑張りね」
そう友人に声を掛けるのは、レベッカ・ブルーゾイス(嫉みの星魔女・g02252)でしたが――先ほどの戦いで負った傷が、今も小鳥を苛んでいるような気がして微かに息を吐きます。
――労わるように、そっと呼び出すのは水の精霊。そうして、少しでも無作法な熱から守れるように結界を張れば、主人の肩にいるヨキも覚悟を決めたようでした。
「レベッカさんは私が護ります。……ですから、攻撃に専念して下さい」
「分かったわ、小鳥ちゃん」
ゲヘナの炎を受け止めると誓った小鳥が、一気に距離を詰めたところで、ぞわりとした空気が肌を撫でます。振りかざした爪が悪魔を切り裂くや否や、その傷口から噴き上がる血が炎と混ざり、マグマのように小鳥の肌を焦がしていきました。
(「やはり、破壊を撒き散らすだけなら、彼女だけでも十分」)
既に敵の企みは潰えようとしているのに、一体この情熱は何処から来ているのか。身体のあちこちが焼け爛れていくのを、何処か他人事のように感じながらも――炎のなかの瞳は、嫋やかに振るわれるレベッカの指先を見つめていました。
「目には目を、焔には焔を」
ああ、紫炎に過ぎる金彩は、紛れもない彼女のもの。翔けて、と漏れ出た小鳥の吐息は、果たしてレベッカの元まで届いたのでしょうか。
「貴方とわたし、――どちらの慾妄が勝るのかしら?」
堕ちた天使が踏み鳴らす、カツンと言うヒールの音で、瞬く間に世界が塗り替えられました。
(「そう、『わたし』を抑える必要など無い」)
倒壊した橋の上――星と闇の幻界域に広がるのは、雄々しく猛る業火の海。青と赤に塗り分けられた狭間はこの世の果てと呼ぶに相応しく、絶えず不気味にゆらめいています。其処から無数に伸びる幽腕が、不浄を求めるかのようにゲヘナに向かうと――、
「う、うぁぁあああああ!!!」
「ああ、おぞましいわ……」
どこか陶然としたレベッカの声に合わせて、悪魔の絶叫が響き渡ったのでした。しかし、魔女の幻想に悲鳴を上げ続けるゲヘナにとって、更なる恐怖はここからでした。
「もうお腹いっぱいですか? 私はまだ生きている」
――満身創痍の小鳥が立ち上がり、憤怒を糧に斬り込んできたのです。
「全ての不義に、鉄槌を」
痛みもすべては、この時のために。喰われた腕も瞬時に強化して地を蹴ると――力任せに黒手の一撃を加え、そのまま意識を手放して崩れ落ちます。
(「……兄さんなら、もっと優雅に戦っただろうか」)
最後に思ったのはそんなこと。だけど、これが今の彼女の精一杯。
心配そうな顔で主人を見守るヨキに向かって、レベッカははっきりとこう告げたのでした。
「だいじょうぶ」
――さらさらと流れ落ちる髪は、雪のように綺麗で。傷だらけの小鳥は誇らしげな顏をしていると、確かに彼女には思えたのです。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【悲劇感知】LV1が発生!
【動物の友】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【命中アップ】がLV3になった!