リプレイ
クロエ・アルニティコス
愛するエイレーネ(g08936)と共に闘います
スパルナをここで落とせるのが理想ではあります、が……
アーディティヤどもの予測よりも早く「何かがある」とされているニューデリーへと辿り着くというのも重要になります。
どう動くが良いか……いずれにせよ。
この巨獣らの排除は必要になります。確実に済ませましょう。
センダングサの種を手に【カルキノス・ビデンス】を使用。ギリシャ神話の怪物カルキノスを象った植物の怪物を作り出します。
空を滑空し攻撃を行うギガントプテラに対し、カルキノスたちを纏わりつかせます。空では上手く引きはがすのは難しいでしょう。
そのまま取り付き鋏で切り裂けても、引きはがすために陣形が崩れてもよしです。
エイレーネより先に動く場合は動きを封じることを、後に動く場合は怯んだ敵を切り裂き墜とすことを重視。
反撃の突風は「守護の青薔薇」の結界で防御を。
上を見上げての戦闘です。エイレーネとは【パラドクス通信】でお互いの言葉が確実に届く様に。敵は複数、死角から滑空攻撃を受けないよう声を掛け合いましょう。
エイレーネ・エピケフィシア
愛するクロエ様(g08917)と共闘
敵を退かせた隙に素早くニューデリーへと迫る策にも、時間をかけてでも殲滅する道にも、それぞれ理はあります
決着の付け方は考えねばなりませんが……いずれにせよ、怪鳥どもを生かしていては先には進めませんね
クロエ様、共に怪物を討ち果たしましょう!
自在に空を舞う敵を仕留めるためには、我らのどちらかの技が敵を縫い留めた後、すかさず追撃を加えるべきですね
上空の敵に狙いを定めて≪神護の長槍≫を放つと共に、『降り注ぐ影の槍』を発動
多数の幻影の槍を空中に作り出して射出します
クロエ様より先に攻める時は翼を狙い、翼膜を穿たれて動きが鈍った隙に蟹達が取り付いて致命的な傷を与えられるように
わたしが後に続くなら頭を狙い、蟹を振り払おうとして動きが乱れた瞬間に頭蓋を穿ちましょう
クロエ様との通信で互いの死角を補い合いながら、敵の技に応じます
頭上から襲い来る鋭い脚の爪を≪神護の輝盾≫で防ぎ、頭を蹴り砕かれぬように
可能ならば敵が再び高度を上げる前に素早く攻勢に転じ、高みに戻る前に撃墜します
モリオン・スモーキー
アドリブその他諸々大丈夫です。
道を切り開く為に選択肢は複数必要ですか。
では、邪魔な敵は片付けてしまいましょう。
……とはいえ相手が空飛んでる状態で地上から……関係ないですね撃ち落としますか。
パラドクスで相手向けて氷の斬撃を飛ばします。翼を斬れれば地に落ちる。翼が凍れば飛びにくい。そこを再度斬撃で追撃するなり味方が追撃するなりどうにでもなります。
味方が攻撃しやすいように斬撃の飛ばし方でもよいかと。一人では倒しきれなくとも。味方と一緒なら。
相手の反撃は致命傷だけ避けます。吹き飛ばされても宝石の魔力で作った魔力障壁で何とかかんとか。受け流して少しでもダメージを下げましょう。立っていられるならいくらでも。なんとかなりますとも。きっと。
ジェネラル級アーディティヤ『鳥王スパルナ』は巨獣軍団を口頭での指示によって防衛ラインを構築している。
クロノヴェーダの性質を考えた時、上位の階級からの命令は種族が違えど下位の階級のクロノヴェーダは従うものである。だが、巨獣の知能の低さ故に『鳥王スパルナ』は度々、巨獣たちの前に現れ命令を下す。
それが隙であると言えば、その通りであろう。
そして、その隙を逃さぬのもまたディアボロスである。
「『鳥王スパルナ』をここで落とせるのが理想ではあります、が……」
クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)は、その細い指を下顎に触れさせた。
思案するような眼差し。
彼女は『何かがある』とされるニューデリーにアーディティヤたちの予想よりも早くたどり着くことが重要だと考えていた。
ここからどう動くべきか。
いずれにせよ、巨獣軍団の排除は必要になる。
であれば、確実にことを運ばねばならぬとも思っていた。
「敵を退かせた隙に素早くニューデリーに迫る策にも、時間をかけて殲滅する道にも、それぞれ理はあります」
その言葉にエイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)は頷いた。
決着を如何にするか。
「道を切り開く為に選択肢は複数必要ですか。では、邪魔な敵は片付けてしまいしょう」
モリオン・スモーキー(存在奪われし魔術発明家・g05961)の言葉にエイレーネは思索を打ち切った。
彼らの眼の前には滑空してせまるトループス級巨獣『巨翼竜ギガントプテラ』の姿があった。
防衛ラインを構築する巨獣の一角。
これをどの道突破せねば、『鳥王スパルナ』を狙撃するどころではない。
「ええ、いずれにせよ、怪鳥どもを生かしてはおけません」
「巨獣の動きをまずは止めます」
クロエの手にしたセンダングサの種に魔力が込められ、芽吹く。
パラドクスの輝き。
その光を受けて、クロエの手より生み出されたのは、巨大な蟹の怪物であった。
「種子に宿るは我が忍従、芽吹け『カルキノス・ビデンス』!」
翻るようにして鋏を振り回さう蟹の怪物たちは、元より植物であったことを証明するように連なり、滑空して迫る『巨翼竜ギガントプテラ』の翼へと迫る。
しかし、『巨翼竜ギガントプテラ』の翼が羽ばたき、突風となってクロエの生み出した植物の怪物たちを吹き飛ばす。
煽られるようにして連なった怪物たちが散り散りにならんとしたが、蔓が絡みつくようにして巨大な怪物へと変貌し、鋏の一撃が滑空していた『巨翼竜ギガントプテラ』の翼にまとわりつくようにして絡みつくのだ。
「エイレーネ、共に!」
手繰り寄せた残留効果【パラドクス通信】によってクロエはエイレーネに呼びかける。
敵は複数。
それも己達よりも巨大な体躯を持ち得る巨獣なのだ。
加えて滑空によって攻撃を仕掛けてくるのならば、死角を塗りつぶすことこそが肝要。
「ええ、共に怪物を討ち果たしましょう!」
エイレーネの手にした槍がパラドクスの輝きを放つ。
「キュエエエ!!!」
その輝きを目にした『巨翼竜ギガントプテラ』は、その脚部をエイレーネへと叩きつけんとする。
巨獣の体躯も相まって、その一撃は強大な質量攻撃へと成り代わるだろう。
だが、クロエの放ったパラドクス、蟹を模した植物の怪物にまとわりつかれた『巨翼竜ギガントプテラ』の勢いは減ぜられている。
それを認めてエイレーネが放つのは、降り注ぐ影の槍(ドーリ・スキオン)。
無数の影が『巨翼竜ギガントプテラ』の頭部へと突き刺さり、頭蓋を穿つのだ。
互いに死角を補い合いながら立ち回る二人をさらにフォローするように、モリオンのパラドクスが飛ぶ。
地に失墜して地響きを立てる『巨翼竜ギガントプテラ』の死骸を駆け上がって、モリオンは氷の宝石に込められた魔力を開放する。
「氷の宝石、解放。飛びなさい、斬撃!」
パラドクスの光が斬撃となって飛び、『巨翼竜ギガントプテラ』の翼部を切り裂く。
「翼を斬れば地に落ちる。道理ですね」
そうでなくても、翼が氷の宝石・氷弾斬撃(コオリノホウセキ・ヒョウダンザンゲキ)によって凍り付けば、再度滑空するために羽ばたくのを妨げるだろう。
それでも『巨翼竜ギガントプテラ』の一瞬とは言え、ソニックブームを起こすかのような突進は凄まじい。
猛烈な勢いの巨体はまるで砲弾そのものであった。
モリオンは魔力障壁を生み出し、突進を受け流そうとする。
しかし、それでも強烈な勢いは完全には殺せないだろう。
軋む骨身。
けれど、彼の瞳に諦観はない。
あるのは、共に戦う仲間の放つパラドクスに煌きと残留効果の軌跡。
「立っていられるのなら、いくらでも。なんとかなりますとも。きっと」
その言葉に応えるようにクロエとエイレーネは再びパラドクスを放つ。
「そのとおりです」
エイレーネは強く答え、降り注ぐ槍の一撃でもって『巨翼竜ギガントプテラ』の翼膜を貫く。
羽ばたく力を失った『巨翼竜ギガントプテラ』が地に失墜すれば、クロエの生み出した蟹の怪物たちが、その身を苛むように切り裂く。
「キュエエエ!!」
身を揺るがすような巨獣の声。
しかし、怯むことなどない。
クロエたちもパラドクスの一撃を障壁と盾で受け止め続ける。
巨獣の為す強大なパラドクスの一撃を何度でも阻む姿をモリオンは認めただろう。
手繰り寄せる残留効果。
モリオンの手にある魔力が煌き、再び氷の斬撃となって『巨翼竜ギガントプテラ』の首を寸断する。
「一人で倒しきれなくとも。味方と一緒なら」
戦える。
モリオンは頼もしき仲間たちと共に巨獣軍団によって形成された防衛網を突破するために奮闘する。
互いに死角を補い合う戦い。
ディアボロスの知能がなせる技ではない。
これまで紡がれてきた歴史と経験とが、彼らの連携を支えている。
全て奪われてなお、残るものがある。
巨獣たちにはそれがない。
故にディアボロスたちは、己たちの力を十全に振るい、己よりも巨大なるもの……巨獣を打ち倒すのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【エアライド】LV1が発生!
【冷気の支配者】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV2が発生!
【先行率アップ】LV1が発生!
クロエ・アルニティコス
愛するエイレーネ(g08936)と共に闘います
さて……周囲の巨獣どもも減って来ましたね。もう少し叩けば再編も難しいほどでしょう。
周囲の巨獣を利用してスパルナが逃げおおせるのはもはや不可能。後は奴が足場にしている巨獣を排除すれば残るは奴だけです。
【ステュムパーロスバーズ・ストレリチア】を使用。
ステュムパーロスの鳥を象った植物の怪物たちを作り出し、飛び立たせます。
巨大な体躯を誇る巨獣に対し、小さな鳥たちに周囲を飛び回らせて撹乱。小ささを活かした小回りと数で対抗しましょう。
頭の周りを飛び顔を狙ったり、上半身に下半身、複数の場所を同時に攻撃させるなどで敵の気を惹き、エイレーネが攻撃を行いやすい状況を作ります。
エイレーネの攻撃で敵が動きを止めている時は加速をつけ、矢のように突き刺さる突進、眼球を狙い突き破らせます。
衝撃波の攻撃に対しては「守護の青薔薇」の結界で防御を行い、吹き飛ばされないように。
また、仮に吹き飛ばされても【飛翔】で空中で体勢を整えすぐに戦線に復帰します。
これで、残るはお前だけです。
エイレーネ・エピケフィシア
愛するクロエ様(g08917)と共闘
周囲の戦場においても、戦況は巨獣軍団殲滅に向けて進んでいると見えます
こちらでも勝利を見越して動くべき段階ですね
怪物どもを冥府へと送り届け、決戦の場を整えましょう!
敵の群れに踏みつぶされないよう、集団の側面に回り込むように動きながら戦います
クロエ様とは距離が離れた場合でも【パラドクス通信】で連絡を取り合い、それぞれの攻撃で生まれた好機や、敵の行動の変化を見逃さないように
攻撃の機を見定めたなら、≪神護の輝盾≫に刻まれたゴルゴーンの図像から『蛇眼の睥睨』を放ちます
盾が常に敵の方に向くように構え、疾走する巨体を逃さずに邪視を浴びせると共に、身を護る備えを
敵の生命力を削り取って動きを鈍らせれば、クロエ様の操る鳥は眼球を狙い易くなるでしょう
一方で鳥が気を惹くために動いている時は、わたしが邪視を集中的に浴びせやすくなる……と、互いの技がもう一方の技の布石になるよう動きます
反撃の角は盾で直撃を防ぎ、頭が持ち上がった隙に距離を離します
人々を脅かす怪物の群れは滅びました!
戦場の機微を察する。
それは獣にはできないことである。例え本能で悟る事ができたとしても、それは人のそれとは速度が異なる。
動物敵本能は理論を組み立てない。
だが、人間の理性と知性とは理論を戦術に変える。
故に、エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)とクロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)は機敏に動いた。
眼の前には20m級の巨獣たち。
トループス級『撃森牛フォルノクス』。
彼らはジェネラル級アーディティヤ『鳥王スパルナ』を守るようにして、大地を名の通り揺るがすように蹄を叩きつけた。
「エイレーネ、周囲の巨獣共の動きが」
「ええ、巨獣軍団殲滅に向けて進んでいると見ました。であれば、こちらでも勝利を見越して動くべき段階ですね」
「『鳥王スパルナ』は逃がしません。この状況では、彼も逃げおおせるのはもはや不可能であると悟っている可能性もあります……であれば、彼の取れる択は」
「こちらを排除しての撤退、のみ。真っ向勝負となれば、巨獣との戦いは激戦は必至でしょう。であれば、怪物共を冥府に送り届け、決戦の場を整えるとしましょう」
「征きましょう。種子に宿るは我が悔やみ、芽吹け『ステュムパーロスバーズ・ストレリチア』!」
クロエの瞳がパラドクスに輝いた瞬間、彼女の掌から魔力が溢れ、手にした種子に注がれていく。
それは一瞬で芽吹き、植物の怪鳥となって飛び立つ。
「ブルウゥゥゥ!!」
怪鳥たちが『撃森牛フォルノクス』の周囲を飛べば、鬱陶しいというようにその蹄が叩きつけられ衝撃波が吹き飛ばす。
しかし、それは撹乱の一手に自ら踏み込んだことを意味していた。
クロエのパラドクスは確かに植物の怪物を生み出すものである。
だが、巨獣とのサイズを比べるべくもない。
故にクロエは植物の怪鳥を使って『撃森牛フォルノクス』の注意を逸らすように飛び回らせ、数と小回りでもって巨体を翻弄したのだ。
例えば、頭部。
例えば、上半身の側面。
例えば、下半身の真後ろ。
そうやって彼女は攻撃を敢行したのだ。
となれば、当然放たれる衝撃波は乱打となって周囲に吹き荒れるだろう。
戦場はまさに嵐の様相を呈していただろう。
だが、その嵐の中にもう一つパラドクスの輝きが煌めいていた。
妖しく輝いていたのは、エイレーネの手にした盾に描かれたゴルゴンの瞳だった。
「エイレーネ、今です!」
「忌まわしき者よ、眼差しの先に死を見なさい!」
蛇眼の睥睨(ゴルゴネイオン)が『撃森牛フォルノクス』に注がれる。
それは邪視の力をであり、巨獣のあふれる生命力を奪うパラドクスだった。
「ブルウゥゥゥ!!!!」
しかし、次の瞬間、エイレーネの構えた盾へと大角の一撃が叩き込まれる。
構えた盾が軋み、エイレーネは凄まじい重圧に足が震えるの感じただろう。巨大な鉄槌を叩き込まれた可のような衝撃である。
足が沈む。
「なんという一撃……それをこうも連打するとは!」
巨角を振るう『撃森牛フォルノクス』は、やはり巨獣だった。
有り余る生命力。
そして、それを燃料にして放たれる痛烈な一撃。
並であったのならば、その一撃でひしゃげて潰れ果てるものであったはずだ。
だが、エイレーネには空を舞う怪鳥が見えていた。
「させはしません。例え巨獣が如何に強大な存在であろうと……生物である以上、その目は無防備」
クロエの言葉と共に植物の怪鳥は、その鋭き嘴を鏃にするようにして飛翔し『撃森牛フォルノクス』の眼球を貫き、突き破った。
「ブルウゥゥゥ!!??!」
のたうつように身を翻した巨体。
だが、そこにエイレーネの盾が放つ邪視の力が、その生命力を吸い上げていくのだ。
「雄々しき怪牛よ、この邪眼の怪物の頭を前には如何にしても、その猛威を振るわれることを許しはしません! その恐るべき力は、人々を脅かす。であれば、許しはしません!」
エイレーネが盾で『撃森牛フォルノクス』たちを押し返し、クロエはその背に頼もしさを感じながら、宙に舞いながら戦況を見ていた『鳥王スパルナ』へと宣言する。
「護衛の巨獣はこの体たらく。であれば、残るはお前だけです、『鳥王スパルナ』。王を僭称するお前は、まだひらりひらりと木の葉のように舞うだけですか?」
「……この俺、王を僭称す、と 言うか」
「そうでしょう? 巨獣すら満足に御しきれぬお前に王を名乗る資格など」
あるはずもない、と排除された巨獣達の骸が山の如く重なる光景を示し、二人は『鳥王スパルナ』へと、その首を狙う槍の穂先を突きつけたのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
【水中適応】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
【ガードアップ】LV1が発生!
クロエ・アルニティコス
さて……見たところ気が立っていますね。
口よりも先に手が出るタイプにも見えます。少し宥める方が会話には良さそうですね。
まぁ、とはいえ……言葉の通じぬ異種族をまがりなりにも従える、というのは将としてはそれなりの器があるのでしょうね。
それだけに、お前の配下のアーディティヤがこの場にいない理由は気になりますが。
アーディティヤを新たに生み出すのは困難、それで巨獣や他にも亜人、蟲将、異種族を積極的に従えている……というのは阿修羅王より聞いています。
ですが、「昇神」など、生み出す手段はあるでしょう。
「昇神」するための霊猿人はもう存在しない……と、そういうことですか?
「昇神」というのは漂着したリグ・ヴェーダの種族、霊猿人より語られた言葉。
ですが、このディヴィジョンに来て以降、現地の霊猿人は見ていません。イスカンダルにはウェアキャットは多く居たというのに。
霊猿人の多くは鍛錬の後アーディティヤとなるといいます。
蹂躙戦記イスカンダルとの戦いや七曜の戦のために昇神し尽くしたのではないか、と予測しカマをかけます。
未だ巨獣軍団は健在であれど、ジェネラル級アーディティヤ『鳥王スパルナ』を直接護衛する巨獣は排除されている。
この状況において、怒りを燃やすのは当然と言えば当然である。
ディアボロスたちの強襲に即応したことから見ても、クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)は『鳥王スパルナ』が口より先に手が出るタイプなのだろうと推察する。
とは言え、ここからは情報を引き出さねばならない。
となれば、『鳥王スパルナ』を激昂させるよりは認め、窘めるほうが会話になるだろうと判断した。
「……とは言え、言葉の通じぬ異種族をまがりなりにも従える、というのは将として、それなりの器があるのでしょうね」
「フン。今更、取り繕った、物言いを」
「それだけに」
クロエは、相対する『鳥王スパルナ』を見上げ、言葉を遮った。
む、と『鳥王スパルナ』は若干の苛立ちを見せたが、構わずクロエは続ける。
「それだけに、お前の配下のアーディティヤがこの場にいない理由が気になります。いえ、そもそもアーディティヤを新たに生み出すのは困難……それ故に巨獣や亜人、蟲将、異種族を拙著ク的に従えている……というのは『阿修羅王』より聞いています」
「そうだとも。だから、なんだという、のだ」
「それはつまるところ、もはや『昇神』する霊猿人はもう存在しない……蹂躙戦記イスカンダルとの戦いや《七曜の戦》のために昇神し尽くしたのではないですか?」
その言葉に『鳥王スパルナ』は、鼻を鳴らした。
霊猿人の多くは、鍛錬の後にアーディティヤへと『昇神』するというのだ。だからこそ、気がかりなことがあった。
「フン、お前、言う通り。霊猿人は、既にアーディティヤ、なっている」
やはり、とクロエは内心で頷く。
そう、このディヴィジョン、蛇亀宇宙リグ・ヴェーダにやってきて以来、現地の霊猿人を見たことがなかった。
『鳥王スパルナ』の言葉は、クロエの推測が正しいことを示している。
「僅かに残る霊猿人、アーディティヤになる見込みのない奴ら。そもそも、霊猿人の数、多くない。お前たち、霊猿人を見かけること、稀だった、はず」
その言葉にクロエは、もう蛇亀宇宙リグ・ヴェーダに『昇神』してアーディティヤへと覚醒するような霊猿人が存在していないということを理解しただろう。
であれば、だ。
クロエが語った言葉。
『鳥王スパルナ』の配下が巨獣だけであった、ということが異種族がアーディティヤに『昇神』することができないことにつながるだろう。
彼女の霊猿人がアーディティヤに『昇神』し尽くしたのではないか、という予測は正しかったのだ。
「そうですか。であれば、もはや語るべき言葉はありません」
「元から、そのはず。巨獣共は多くやられた、が、お前たち、殺し尽くせば、まだ再編する余裕は、ある、はず」
翼が広がり、『鳥王スパルナ』は未だに戦場に動く巨獣たちを利用して、立体的にディアボロスたちへの攻撃を仕掛けるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
エイレーネ・エピケフィシア
【奴崎組】
おお、皆様!心強いご助力に感謝いたします
聞くに周辺での作戦も完了した模様。今こそ将を討つ刻ですね
我らが団結を以て、天空を舞う怪物を冥府へと墜としましょう!
クロエ様の傍らで緊密に連携
【パラドクス通信】で合流した仲間とも敵の様子や攻撃の機会を共有
巨獣の背の上の敵を狙うため【エアライド】による二段跳躍で足場を乗り継ぐか、(危険が小さいなら)【飛翔】で高度を稼いで戦います
更に敵の動きを阻害する手段として【トラップ生成】を用意
踏むと煙を噴き出す罠や閃光を放つ罠で、スパルナの着地時に知能の低い巨獣を暴れさせ足場を乱します
【完全視界】があれば此方の視界は良好なまま
隙を見通すや否や、通信で号令をかけ猛攻を
敵を捕捉したなら≪神護の長槍≫を『流星が如く燃え立つ投槍』として放ちます
凄まじい速度で飛ぶ槍は、先駆ければ急速な対応を強いて余力を奪い、後詰では過たず隙を穿つ役割を果たします
≪神護の輝盾≫を構えて突撃を防ぎながら、幾度も槍を投じ続けましょう
悪竜喰らう神の鳥を騙りし者よ――天空の座を去りなさい!
クロエ・アルニティコス
【奴崎組】
助力ありがとうございます。
バラナシ、そしてニューデリーへの道行きを妨害する者も残るは1匹のみ。
墜とし、歩みを進めましょう。
エイレーネや【奴崎組】の面々、そして他の復讐者とともにスパルナを狙います。
巨獣が暴れる中で敵を狙うなら視界の確保は重要でしょう。
こちらの使用する【トラップ生成】や土煙で視界が阻害されないように【完全視界】を残留させましょう。
イチイの種を手に【ケンタウロス・タクスス】を使用。ケンタウロスを象った植物の怪物を作り出し、飛び回るスパルナを植物の矢で狙わせます。
巨獣を利用した動きは脅威ですが、元々不安定な足場を利用した動き。
エイレーネのトラップで巨獣がバランスを崩したり、飛んだところを攻撃したりでスパルナの体勢が崩れ、こちらの攻撃の回避が困難になった所を他の復讐者とともに畳みかけ、ケンタウロスの放つイチイの枝の矢でスパルナを撃ち落とします。
反撃の熱波は「守護の青薔薇」の結界で防御を。
確かにお前は強い……ですが、巨獣の王を名乗るにはその程度では足りません。墜ちなさい。
ルィツァーリ・ペルーンスィン
【奴崎組】
アレンジ連携歓迎
心情
スパルナ、彼の神鳥ガルーダの別名、か
其の名からして厄介な奴なのは間違いないだろうが、其れでも巨獣達の軍団を造られる訳にはいかないからな
全力を以て討ち取ってやるさ!
〇パラドクス通信で味方と連絡を取り合い連携強化
〇飛翔と〇エアライドを駆使し足場の悪さに対処しつつ〇ペルーン神の焔矢をぶちかます
敵の攻撃には〇精神集中し敵の突撃タイミングを見極め逆に敵に向かい〇飛翔〇突撃
〇ガードアップで強化した魔力障壁で身を護りつつ敵にギリギリですれ違う様に飛び攻撃を往なす
可能ならすれ違う際〇ペルーン神の焔矢による反撃も
此れでもデーモン、空中戦は得意な方、其れに俺には貴様とは別の鳥の王、セマルグル神の加護もある
仲間もいる状態で負ける訳にはいかないさ!
さあドッグファイトと行こうぜ此の地の空の王!
空駆ける我が神の焔矢受けて貰おう!
こっちに突撃してくるって言うのなら……其の光ごと討ち堕とす!
我が神ペルーンよ!彼の地に於いては鳥の王スィームルグと言われし神セマルグルよ!我が戦いをご照覧あれ!
奴崎・娑婆蔵
【奴崎組】
手数が入り用そうじゃァありやせんか
助太刀に参りやしたぜ、エイレーネのお嬢にクロエのお嬢
手前、姓は奴崎名は娑婆蔵――人呼んで『八ツ裂き娑婆蔵』
何をしに来たかと訊いて下せえよ、鳥の王様とやら
とびきりハマる口上が浮かびやしたぜ
隊伍を揃えて、文字通りに飛ぶ鳥を落とす勢いで馳せ参じたってェわけよ
その両翼、いっぺん八ツ裂きにしてやりまさァ!
●攻撃
おう、鳥王なにがし
『はやにえ』を作るのは得意でも、されるのは不慣れでござんすか?
・【斬影刃】発動、己の周囲の影より巨大な刃の形を出し抜けに乱立させる
・敵が立体的に動くことを踏まえ、影の刃は敵の移動先を見越すように配置する
・影の刃を配置し抜いて追い込んだ先、ひときわ巨大な影の刃を具現し、その刺突で痛打を狙う
●対反撃
・迫り来る巨鳥の大群に対し【斬影刃】を地より生やして伸ばし、迎撃する
・巨鳥らの突貫の勢いを利してより深々と当てる狙い
・巨鳥らは死も恐れず寄せて来るものと踏まえ、半端に手傷を与えるではなく、骨格や腱等、動作の継続に明確に支障が出る部位を狙う
阪本・竜馬
【奴崎組】
アドリブ連携歓迎ぜよ!
救援機動力で加勢に来た!わしがその羽根むしり取ってやるき、覚悟せい!
【陸奥守吉行のような刀】と【村雨】の二刀流じゃ!
スパルナの高速飛翔の突撃を、二つの刀と【竜眼】の力、そして【ガードアップ】で抑えると同時にパラドクス使用!
【命中アップ】と【ダメージアップ】した巨大な剣が羽根にズドン、じゃ!
【パラドクス通信】で各自連携を取りつつ鳥王の羽根を刈り取るぜよ!
しっかし。おまんが巨獣しか配下に置けやせんっちゅう事はよ、アーディティヤは全体が戦力不足……違うが?
これは単なる予想じゃが、リグ・ヴェーダの一部戦力も蟲将で賄ってるんじゃろうな!
と、わしが御託を並べるのはここまでじゃ。
さあ、おまんの首を獲ってやるき!!
リューロボロス・リンドラゴ
【奴崎組】
我らを呼んだか、クロエ、エイレーネよ!
我は龍、我こそはドラゴン、我ら奴崎組!
友に呼ばれここに見参!
スパルナ、スパルナの……。
龍をも喰らう神鳥とされるが、さて、貴様は我を喰らえるか?
貴様には過ぎた名であると証明してくれるわ!
立体機動に対しては【エアライド】による多段ジャンプと【飛翔】を組み合わせて対抗よ。
無論、それだけでは足りぬであろうが……地形を利用するというのならその地の利を奪うまで!
【トラップ生成】よ!
視覚は味方が責めておる故、ワイヤートラップやトリモチとかかの。
ああ、鳥なら網か。
ジェネラル級相手だ、刹那の足止めにもならず引きちぎられて終わりであろうが……ストレスにはなるであろう?
貴様だけに有利な地ではないのだと余裕を奪ってくれるわ!
ああ、それとだ。
縦横無尽の戦闘機動、貴様だけと思うでないわ!
我が逆落しで掟破りの立体機動返しよ!
浄化の光、何するものぞ!
焼き尽くされる前に撃墜してくれるわ!
くははははははは!
どうやら。竜は喰えなかったようだの。
貴様の墓標にスパルナとは刻めぬな。
伏見・逸
【奴崎組】で参加(連係アドリブ歓迎)
(仲間は苗字呼びが基本、奴崎は「組長」)
必要に応じ、仲間をディフェンス
(自分の負傷は気にしないが、仲間の負傷には割とわかりやすくキレる)
よう。手伝いに来たぞ。
欲しいのは刃か、盾か、それとも翼か?
どれでも構わねえぞ、俺の事は好きに使え
仲間と声を掛け合い連携(必要に応じ【パラドクス通信】を借りる)
一時的に【飛翔】を借りたり、【エアライド】を重ねて利用する事で、相手の立体的な動きに対抗する
必要に応じ、自分の体を足場として使わせて、仲間の動きをサポートする
【禍竜の雷霆】使用、立体的な動きから武器や蹴りを打ち下ろす
「仲間を倒れさせない」「仲間が攻撃しやすいように敵に隙を作る」を目標に
動きや声掛けで敵を挑発し、敵の急所よりは四肢や翼を狙い、敵の攻撃力・機動力・判断力を削ぐ事を心掛ける
敵の攻撃は翼を盾代わりにして受け、【ガードアップ】も借りてダメージを抑えるが
動ける限りは自分の負傷は気にせず、攻撃と仲間の守護を優先
禍にはどうにも眩し過ぎる光だ
早いとこ叩き潰しちまおう
ヴェルチ・アリ
【奴崎組】
よいしょ、っと…ここに合流しに来るだけでも一苦労だなこりゃ…。お待たせしてすみません。美味しいところを貰いに来ましたよっと。
スパルナ…えーっと、確かガルーダ、迦楼羅、ですっけ。炎や後光を示す、神の鳥。
…いいね、相手にとって不足なしだ。炎の鳥とやり合うのは随分久々になっちゃったけど…俺は変わらず、炎に関しては誰にも負けられないし、負けるつもりもない。
…寄越せ、お前のその炎を。
【火炎使い】を使い、パラドクスの焔を一点に集中、相手の神聖な光を上回る熱量と光量をもって呑み込む様に焼き払い、燃やし尽くす。
【エアライド】と【飛翔】を使い、足場の悪さを焔をジェット噴射することで空中機動を行う事でカバー。
【パラドクス通信】を使い、味方との連携を常に行って絶やさない様に。
相手の高速の突撃は、炎熱で牽制する様に動きつつ、重装甲を使ってガード。カウンターの様にこちらも灼熱を叩き込み返す。
お前がどれだけ宙で自由であろうが、強い輝きを放とうが、関係ない。
…太陽の前に、沈め。
アドリブ、絡みを歓迎します。
エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)は見ただろう。
ジェネラル級アーディティヤ『鳥王スパルナ』の赤き翼が空に広げられるのを。
それはまるで炎が苛烈なる勢いを示すようであったし、同時に黄金の太陽が顕現したようにさえ思えたはずだ。
共に巨獣と戦い続けたクロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)もまた息を呑む。
もとより、ジェネラル級との戦いに危険はつきものである。
心もとない、とは思わない。
だが、それでも生命の危機を前にすれば互いを思う。
「お前たち、滅ぼす。それで、また巨獣共を、束ねて、踏み鳴らせば、いい」
「させはしません!」
「阻むもの、すべて、滅ぼす」
その黄金の体躯全身から神聖なるパラドクスの輝きであった。
エイレーネの盾で防げど、強烈な光は熱となって彼女たちの身を苛むだろう。
強烈な一撃。
加えて、そこらに転がる巨獣の骸を利用した立体的な機動。
『鳥王スパルナ』は丘のような骸を蹴っては軌道を変え、さらに変幻自在なる速度でもってエイレーネたちを翻弄していた。
「狙いが……!」
クロエがパラドクスを放とうとした瞬間、赤き翼が羽ばたき『鳥王スパルナ』は鉄すらも一瞬で溶かし尽くす熱波でもってその身を護る結界を砕く。
劣勢である。
速度で勝り、パラドクスの出力も圧倒的である。
加えて、巨獣たちの援護がないとは言え、その骸を利用しての立体的な挙動。これが厄介極まりなかった。
「脆弱、お前たちは、やはり、我らには及ばない。なら、ここで、滅びるのが、必定」
「……いいえ! なぜなら!」
「はい。私達はディアボロス。であるのならば」
二人の瞳に絶望はなかったし、諦念など欠片としてなかっただろう。
あったのは確信である。
それは何か。
言うまでもない。
「我らを呼んだか、クロエ、エイレーネよ!」
轟くようにしてパラドクスの輝きが戦場を駆け抜ける。
「何者、だ」
「我か? 我は龍、我こそはドラゴン! 我ら奴崎組! 友に呼ばれここに見参!」
救援機動によって駆けつけたリューロボロス・リンドラゴ(ただ一匹の竜・g00654)たちの姿があった。
リューロボロスは残留効果をたぐり寄せる。
空を蹴るようにして【エアライド】でもって咆哮を転換し、『鳥王スパルナ』の変幻自在なる立体機動に追いつくのだ。さらに【飛翔】をも組み合わせて速度を増す。
「空で、この『鳥王スパルナ』に、追いすがる、不遜、許しが……!?」
ガクン、と『鳥王スパルナ』の体が巨獣の骸の上で僅かに揺らぐ。
何が、と彼は目を見開いただろう。
それは【トラップ生成】によってリューロボロスが生み出したトリモチだった。足に僅かに粘るそれが、『鳥王スパルナ』の機動を削いだ。
一瞬の隙。
それをリューロボロスは見逃さなかった。
僅かな、それこそ刹那の隙であったかもしれないが、それでもリューロボロスは踏み込んだ。
「貴様だけに有利な地などないのだ! その余裕! 我らよりも勝るという傲慢! 余裕と共に奪ってくれようぞ!」
「煩わ、しい!」
その黄金の体躯より奔る神聖なる光がリューロボロスを灼く。
肌が焼け、身に激痛が走った。
だが、彼女は止まらなかった。
「くはははははは! 浄化の光、何するものぞ! 焼き尽くされる前に!」
叩き落とす、と水天竜王逆落とし(リン・ドラゴニック・レイド)の一撃が『鳥王スパルナ』の頭上から叩きつけられる。
「グッ……! 我の、上を取る、とは!」
「我が逆落としの味はどうだ!!」
身を焚かれながらも、リューロボロスは空を駆け抜ける。
「手数が入り用そうじゃァありやせんか。助太刀に参りやしたぜ、エイレーネのお嬢にクロエのお嬢」
「おお、皆様! 心強いご助力に感謝いたします!」
「バラナシ、そしてニューデリーへの道行きを妨害する者も残るは一匹のみ。墜とし、歩みを進めましょう」
その言葉に、クロエとエイレーネを護るように奴崎・娑婆蔵(月下の剣鬼・g01933)と伏見・逸(禍竜の生き先・g00248)は立つ。
そして、阪本・竜馬(世界を洗濯する力を・g11762)は、手にした二刀を空に舞うような戦いぶりを見せつける『鳥王スパルナ』へと突きつけた。
「わしが、その羽根むしり取ってやるき、覚悟せい!」
「不遜。鳥の王を、前にして、その不遜、万の罪にも匹敵する、と、知れ」
放たれる神聖なる光が、竜馬の身を灼く。
携えた二刀であっても防ぎきれるものではなかった。
苛烈なる痛みが全身に走りながらも、竜馬は唯一無二・剣墜とし(ユイイツムニツルギオトシ)の一撃を巨大な剣となして叩きつける。
その一撃を『鳥王スパルナ』は受け止める。
強烈な光と激突する切っ先。
身を守る赤き翼が弾かれるように羽ばたいた瞬間、叩き込まれた巨大な剣が宙を舞う。
「しっかし。おまんが巨獣しか配下に置けやせんっちゅうことはよ、アーディティヤは全体が戦力不足……違うが?」
「御託、いい。我は、鳥の王。なれば、巨獣、従えるが、道理、という、だけのこと」
「はっ、そうかよ! さあ、おまんの首を獲ってやるき!!」
「できる、ものなら、な!」
炸裂する光。
その苛烈な光をルィツァーリ・ペルーンスィン(騎士道少年・g00996)とヴェルチ・アリ(GE-07・SOL01847・g03614)は見上げながら、戦場を疾駆する。
「スパルナ、彼の神鳥ガルーダの別名、か。厄介な奴なのは間違いないだろうが、其れでも巨獣達の軍団を造られる訳にはいかないからな」
「美味しいところをもらいきましたよっと」
おまたせしちゃいましたけどね、とヴェルチはルゥツァーリと共に『鳥王スパルナ』を追う。
「迦楼羅とも言う、ですっけ。炎や後光を示す、神の鳥」
「ああ、そのようだ! だけど、全力で討ち取ってやるさ!」
手繰り寄せた【パラドクス通信】によって二人は、リューロボロスと竜馬が仕掛けた瞬間を狙って追撃を叩き込まんとする。
だが、神聖なる光が黄金の体躯から間断なく放たれている。
強烈な光は、二人の身を焼き尽くさんと迫り、肌を灼くだろう。
「……いいね、相手にとって不足なしだ」
ヴェルチは、炎に関しては負けられないとばかりにパラドクスの光を瞳に灯す。
火炎使いとしてもそうだが、熱量で負けてはいられないのだ。
「偽装展開、ガウェインの炎刃!ガラティーン、限定解除!総てを照らし、罪悪を染め上げるは宙光の陽炎!」
GE-07・LIBRA-FL-BL(ギアセブン・フレイムブレード・リブラ)。
それは炎を一点に集中、いや、集約させての炎の剣を形成するパラドクスだった。
『鳥王スパルナ』のパラドクスの光は苛烈そのもの。
だが、己たちもまた残留効果を重ね、紡がれている。
空中を蹴って、振りかぶった炎の剣と放たれる神聖な光が激突し、火花を散らす。押し負けるわけにはいかない。
熱波が身を灼く。
装甲を持ってしても、身に染み込むような熱は防げなかった。
息をするだけで臓腑が焼かれるようであった。
だが、関係ない。
「……太陽の前に、沈め」
振るわれた炎剣の一閃が『鳥王スパルナ』へと叩き込まれ、その身が弾かれるように巨獣たちの骸へと叩き落される。
そこにルィツァーリが飛び込む。
残留効果である【パラドクス通信】によってディアボロスたちは、連携を紡ぐ。
故に弾かれた『鳥王スパルナ』が体勢を崩している隙を逃すわけにはいかなかった。
「チッ、やる、ようだが!」
「空駆けし天空の神よ、偉大なる雷神よ!我が敵を討つ為に御身の焔矢を降らせたまえ!」
巨大な大砲を顕現させたルィツァーリ。
しかし、踏み込んだのは確実にペルーン神の焔矢(ホムラヤ)を『鳥王スパルナ』へと叩き込むためだった。
接近し、すれ違いざまであれば『鳥王スパルナ』も反応できないと思ったのだ。
だが、近づけば近づくほどに神聖なる光の熱量は増すだろう。
身を焦がす痛みがルィツァーリに走り、苦痛に歪む。
だが、それでも歯を食いしばったのは、仲間がいるからだ。
「ドッグファイトなら負けない! 此の地の空の王!」
「不遜に、過ぎる。この鳥の王を、前に、して!」
「いいや、見やれ。我が神ペルーンよ! 彼の地に於いては鳥の王スィームルグと言われし神セマルグルよ! 我が戦いをご照覧あれ!」
至近距離で叩き込む大砲の一撃。
炸裂した炎と光が周囲を染める。
その最中、クロエとエイレーネが『鳥王スパルナ』へと肉薄していた。
視界が光で塗りつぶされたこの瞬間を待っていたように、『鳥王スパルナ』の視界を覆うように土煙が上がる。
それはディアボロスたちの視界も奪うものであった。
エイレーネが【トラップ生成】でもって土煙を生み出していたのだ。
だが、手繰り寄せた残留効果【完全視界】によって彼女らの視界は担保されている。
「種子に宿るは我が哀傷、芽吹け『ケンタウロス・タクスス』!」
クロエの掌から種子が芽吹き、魔力を糧として植物の怪物が生み出される。
それは人馬。
大地を疾駆し、馬上から弓を放つかのように機動力と狙撃を可能とした怪物。
如何に飛び回る『鳥王スパルナ』とて、怪物たちの前では獲物に過ぎない。
放たれた矢が、その黄金の体躯めがけて飛び、貫く。
しかし、瞬時に熱波が襲い、矢を消滅させる。傷口すら熱で焼きながら『鳥王スパルナ』は、迫る植物の怪物ごと、クロエを熱波の当社でもって打ち据える。
「無駄、だ! お前たち、我よりも、劣る! この鳥の王は、巨獣すらも、従える!」
「確かにお前は強い……ですが、巨獣の王を名乗るには、その程度では足りません」
そう、巨獣の王と相対したのならばわかるだろう。
巨獣の王とは、天を衝くかのような巨躯である。そして、どんな障害をも意に介さず歩み続ける存在である。
だからこそ、空を舞うだけの存在が巨獣の王となることはありえないとクロエは魔力を種子に注ぎ込み続けながら、『鳥王スパルナ』を追い立て得る。
「悪竜喰らう神の鳥を騙りし者よ」
「我が、騙ると言うか!」
「その身は天空にふさわしくはありません」
エイレーネは盾で熱波を防ぎながら『鳥王スパルナ』へと手にした槍を振りかぶった。
漲る力が己の五体を駆け巡り、強烈なるパラドクスの輝きを穂先に生み出す。
「輝ける槍よ、悪しき者の命を過たず穿たんことを! 天空の座を去りなさい!」
放たれた槍の投擲。
炎を纏う一閃が空を切り裂き、『鳥王スパルナ』の身へと叩き込まれる。
強烈無比なる一撃であった。
だが、その一撃は『鳥王スパルナ』の頬を切り裂くばかりだった。
それでも、身を焦がす熱波は変わらないだろう。
エイレーネもまた、光に焚かれ顔をしかめる。同時に着弾したパラドクスは、互いの距離を引き離す。
やはり『鳥王スパルナ』の立体的な機動は捉えきれないのか。
否である。
そう、それは否なのだ。
怒りに燃える瞳があった。
それは、逸の瞳だった。
己の身に刻まれた傷に頓着はない。だが、仲間たちに与えられた傷には、怒りが燃え上がる。
咆哮が轟くのを『鳥王スパルナ』は聞いただろう。
そして、その咆哮と共に娑婆蔵は軽快に声を張り上げた。
「手前、姓は奴崎名は娑婆蔵――人呼んで『八ツ裂き娑婆蔵』」
前口上とも言うべき彼の名乗りに『鳥王スパルナ』は気を取られたことだろう。
戦場においての名乗り口上である。
王と自負するのならば、応えねばならぬのだ。
「何をしに来たかと訊いて下せえよ、鳥の王様とやら。とびきりハマる口上が浮かびやしたぜ。隊伍を揃えて、文字通りに飛ぶ鳥を落とす勢いで馳せ参じたってェわけよ」
「この程度で、揃えた、と。不足である、と思わなかった、か!」
「そうですかねぇ? その両翼、いっぺん八ツ裂きにしてやりまさァ!」
娑婆蔵の影から巨大な刃が乱立し、斬影刃(ザンエイジン)がまるで蓮の花の花弁のように『鳥王スパルナ』を取り囲む。
「おう、鳥王なにがし、『はやにえ』を作るのは得意でも、されるのは不慣れでござんすか?」
「不遜。許しがた、し!」
掲げた掌に従うように巨鳥の群れが召喚され、娑婆蔵を飲み込む。
全身をついばみ、貫き、引きちぎるような痛み。
巨鳥たちは、一気に娑婆蔵を覆い尽くす。
だが、影なる刃が巨鳥の群れを切り裂いた。
同時に、そこに逸が立っていたのだ。
娑婆蔵への攻撃をかばうようにして彼は立つ。侠威というのならば、その通りなのだろう。
己が身は盾。
ちぎれ果てた翼など意に介した様子もなく、逸は咆哮する。
「かたじけねぇですねェ……ですが、こいつを用意できた!」
「構わねぇ。今の俺は盾だ。俺のことは好きに使えばいい」
「やれやすかい?」
「誰に物言ってやがる。行くぜ」
不敵に笑う娑婆蔵と逸。
血まみれになりながらも迫るディアボロスに『鳥王スパルナ』は僅かに空中で身じろいだ。
恐れではない。
だが、確実に『鳥王スパルナ』は、ディアボロスの攻勢を前にして、半歩、退くように飛んだのだ。
それは事実。
故に娑婆蔵は笑った。
「であれば、どうぞ足掛かりにしてやってくだせぇ!」
巨大な影の刃を半歩退くように飛んだ『鳥王スパルナ』へと叩き込む。
刺突のように繰り出した一撃。
その刃の上に逸は地面を蹴るようにして駆け上がっていく。
「小細工、を!」
「知るかよ」
放たれた神聖なる光に逸は身を焼かれる。
血に塗れた身から、嫌な音が響いた。だが、それでも踏み込んだ。
空を蹴って、飛んだ。立体的な動きをする『鳥王スパルナ』を追い込むために、娑婆蔵の生み出した影の刃を足場にして、さらに高く飛んだのだ。
焼かれる身。
だが、構わない。
「禍にはどうにも眩しすぎる光だ。早いとこ叩き潰しちまうに、限る」
振るうは最上段。
手にした長ドスが唸りを上げる。
光にどれだけ晒され、血潮が蒸発しようとも逸はとまらなかった。
振りかぶったのならば、振り下ろす。
ただ、それだけのことだ。難しいことなど何一つない。
そういうように彼は禍竜の雷霆(カリュウノライテイ)となって、一撃を『鳥王スパルナ』に叩き込む。
痛烈なる一撃は、その黄金の体躯を朱に染める一閃を刻むだろう。
空にありて太陽のように輝く『鳥王スパルナ』。
その黄金を失墜させるように、ディアボロス達の復讐の炎は燃え盛るのだった。
善戦🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
【動物の友】LV1が発生!
【託されし願い】LV1が発生!
【建造物分解】LV1が発生!
【エアライド】がLV3になった!
【一刀両断】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV7になった!
【命中アップ】がLV5(最大)になった!
ジズ・ユルドゥルム
あれがスパルナか。
偉大な鳥の名を騙っているのはお互い様だが、見た目の忠実さは奴の勝ちだな。
さて、美しい翼にはここで地に落ちてもらうとしようか
「穹き金瞳の翼」を起動
ケレイをスパルナの視界外へ飛ばし、
私は目立つように巨獣の骸の上にでも立って、奴の攻撃を誘う。
スパルナが翼から熱波を放射しようとしたところで
奴の翼へ向け、槍を思い切り投擲する。
翼のはためきを阻害して、熱放射の威力減退を狙いたい。
間髪入れずに「守護者の斧」を抜き放ち、【エアライド】【飛翔】を用いてスパルナへ向かって跳躍。
斬撃を叩き込みながら、挑発してさらに奴の意識を私自身へ集中させたい。
「確かに、軍団を再編する余裕はあるやもしれんなぁ。
この壊滅した防衛網の中で、貴様が生き残れればの話だが!」
斬撃も挑発も、すべてはケレイのためのお膳立てだ。
スパルナが私へ意識を向けている隙に――
私の翼(とも)が、奴に強烈な蹴りを入れるだろう!
さらにケレイの蹴撃から次の攻撃に繋げられるよう、周囲の仲間へ声をかけ連携しよう。
王の翼を蹴り砕いてやれ、ケレイ!
空にパラドクスの光が明滅している。
超常の戦い。
それを体現するのがパラドクスである。
ディアボロスとクロノヴェーダは、その光の明滅でもって戦いの激しさを物語るものである。
ジズ・ユルドゥルム(砂上の轍・g02140)は、無数のパラドクスを前に神聖なる光を黄金の体躯から放ち、寄せ付けぬジェネラル級アーディティヤ『鳥王スパルナ』を見ただろう。
あれが、そうなのか、と思った。
偉大なる鳥の名を騙るクロノヴェーダ。
「いや、お互い様、か」
人から獣へ。
鷹の頭蓋を象った仮面で、ジズは己が面を覆った。
見た目の、というのならば『鳥王スパルナ』に軍配があがるだろう。
あの黄金と朱の翼は美しい。
それは言うまでもない。
だからこそ、この地にて墜とさねばならぬのだ。
「穹き金瞳の翼(タカキヒトミノトモ)は此処に」
ジズは巨獣の骸を蹴って『鳥王スパルナ』へと迫る。
仲間のディアボロスたちが激戦を繰り広げた後だ。消耗していないはずがない。故にジズは骸を蹴って、敢えて『鳥王スパルナ』の眼前に姿をさらす。
逆説連鎖戦に置いて、視線は重要である。
敵を認識した瞬間、パラドクスは必中に至る。
そして、その最中に幾度もの反撃が行われ、時空すら歪めるのだ。
故に、互いは互いの隙を見逃さない。
「鷹よ、お前は、あの太陽、よりも高くは、飛べぬだろう」
放たれる熱波の投射。
その一撃にジズの身が焼かれ、揺らぐだろう。
だが同時にジズは朱の翼へと向かって槍を投げはなっていた。だが、その槍は燃え尽き、地面に落ちる。
熱波に焼かれながらもジズは守護者の斧を抜き払い、残留効果を手繰り寄せて宙を蹴った。跳ねるように飛び、斧の斬撃を『鳥王スパルナ』へと叩き込んだ。
身を焦がすような熱波は近づけば近づくほどに彼女の身を灼くだろう。
「やってみなくてはわからない。少なくとも、貴様よりは、高く飛べた」
「強がりを」
「余裕が、ある……流石は鳥の王。軍団を再編する余裕はあるやもしれんなぁ。けれど、それはこの壊滅した防衛網の中で、貴様が生き残れればの話だが!」
ジズが身を焼かれながらも悠長に語ったのは、全ては己が放った鷹のジン『ケレス』の一撃から意識を逸らすためだった。
空を駆ける一撃。
それに彼女は賭けていたのだ。
できることはお膳立て。であれば、『鳥王スパルナ』の意識は全て己に向けさせる。
「できる、とも! 我は、鳥の王、巨獣の王に、相応しい、のだから!」
「そうかい。だったら、王の翼を蹴り砕いてやれ、『ケレイ』!」
その言葉に呼応するように一閃が『鳥王スパルナ』の朱の翼へと放たれる。
いや、切り裂いた。
散る朱羽根。
そう、ジズが引き付けた意識の外から放たれた『ケレス』の飛翔。そして、その爪の一撃が王にこだわる『鳥王スパルナ』の翼を完璧から失墜させるのだった。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】がLV2になった!
エイレーネ・エピケフィシア
愛するクロエ様(g08917)と共闘
大いなる獣を跪かせて、あなたは自らを神の如き者と錯覚したのでしょう
されど、ご覧なさい。巨獣の頭よりも小さな者が屈せず戦う様を!
我らが立ち続ける限り、あなたは神などではないと心得なさい!
黄金の鎧纏うネメシス形態を解放
【飛翔】で巨獣の骸に乗り上げ、重ねた【エアライド】で背の上を跳び渡ります
空中での跳躍で、敵の予測から着地点をずらす・攻撃で吹き飛ばされた後すぐ復帰するなど、敵を翻弄し自らの隙を潰す動きを
激しい空中戦の中でクロエ様との距離が離れても、互いの武器が光や炎を放つのに合わせて間断なく連携攻撃を仕掛けます
敵の着地の隙や、仲間の技を受けた直後を見計らい『先陣駆ける女神の聖槍』を発動
空中での跳躍の勢いを乗せて飛び込み、《オレイカルコスの聖槍》で敵の胸を貫通
穂先より解き放つ聖光を以て、偽りの神鳥を灼き祓います!
敵が光の鳥に変じたら素早く盾を構え、突撃の威力と熱を身体から遠ざけましょう
巨獣を従える力を振るおうと、人の意志は砕けません
――貫き通す信念がある限り!
クロエ・アルニティコス
愛するエイレーネ(g08936)と共に戦います。
王も神も、名乗ることは誰にでもできます。
ですが過ぎた自認はただの不遜。
お前のそれが果たして真なるものか……確かめてみましょう。
冥府の神衣を纏うネメシス形態に
三相の杖に冥府の火を灯す【三界巡る冥府の火】を使用。巨獣の骸が連なる戦場でスパルナへと冥府の炎を放ちます
エイレーネより先に動く場合は冥府の炎を周囲にばらまきスパルナの動きを制限しつつ燃やすことで地形を利用した動きを取りづらくし、エイレーネの攻撃に繋げます
エイレーネより後に動く場合は槍に突き刺され、動きの取れなくなったところに巨大な冥府の炎をぶつけ焼き尽くします
お前が……お前たちが真に神であるならば、神々の炎は定命の者の放つ魔術や炎などものともせず私たちを焼き尽くしていたでしょう。
こうして追いつめられていることが、お前たちが神ではないことの証左。
神を騙る不遜の罰、ここで受けなさい!
反撃の翼から放つ熱波に対しては「守護の青薔薇」の防御結界とこちらの放つ炎での相殺を行いダメージの軽減を図ります
空に散った朱の羽根。
それはジェネラル級アーディティヤ『鳥王スパルナ』の翼を形成していた羽根だった。
ディアボロスたちのパラドクスは確実に彼を追い詰めていた。しかし、その巨獣の骸の上を跳ねるようにして立体的な挙動を見せる機動は凄まじいものだった。
目で追うよりも速く、迫るパラドクスの光は容赦なく相対するディアボロスの身を灼く。
「鳥の王、この、我を追い立てる、など!」
神聖なる光の強烈なる熱を盾で受け止め、エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)は払いのけるようにして踏み出した。
「大いなる獣を跪かせて、あなたは自らを神の如き者と錯覚したのでしょう」
「事実、そう、だ!」
現に今もディアボロスは焼かれる。
それほどまでに強力な一撃だったのだ。エイレーネ自身がよくわかっていることだろう。
しかし、もう一つわかっていることがある。
「されど、御覧なさい。巨獣の頭より小さな者が屈せず戦う様を! 我らが立ち続ける限り、あなたは神などはないと心得なさい!」
「この我に、心得よ、と? それこそ傲慢! 不遜! この鳥の王を!」
「王も神も、名乗ることは誰にもできます。ですが、過ぎた自認こそ、ただの不遜。お前のそれは、果たして真から出たものか。確かめましょう」
クロエ・アルニティコス(妖花の魔女・g08917)の身を包むのは、冥府の神衣。
復讐の女神の名を関する姿へと変貌した彼女のが手にした杖に黒い炎が立ち上る。
それは冥府の黒炎。
三界巡る冥府の火(ヘカテー・ダーロス)である。
彼女は、迫る熱波の投射に合わせるように黒き炎を放射し、これを迎え撃つ。
「確かめる、までも、ない! 我は、正しく、鳥の王! 王を、前に、全てが、平伏するが、必然!」
炎と熱波。
その膨れ上がり、吹き荒れる空気を切り裂くようにして黄金が走った。
エイレーネであった。
彼女は、クロエの放ったっ黒炎を影にして巨獣の骸の上を走っていた。
手繰り寄せるは、残留効果の光。
掴んだ光は、この戦場に集ったディアボロス達の戦いの軌跡である。その軌跡こそがディアボロスを強くする。
胸に抱いた復讐の炎だけではない。
いや、それ以上に共に戦う仲間たちが残したものが、彼女たちを強くする。
故に彼女は黄金の鎧纏うネメシス形態へえと変貌しながら、一直線に『鳥王スパルナ』へと迫った。
「お覚悟を!」
「覚悟、など! するのは、貴様たちだ、ディアボロス!」
先陣駆ける女神の聖槍(アテーナー・プロマコス)である。
エイレーネは黒炎を貫き、『鳥王スパルナ』へと飛び込んだ。
神聖なる光が身を灼くのだとしても、構わなかった。
誰もが傷を追う。
厭わない。なら、己がためらってはならないのだ。
「お前が……お前たちが真に神であるのならば、神々の炎は定命の者の放つ魔術や炎などものともせず私達を焼き尽くしていたでしょう。こうして追い詰められていることが、お前たちが神でないことの証左」
「我らを神を騙る者と、いう、か!」
「そうでしょう。その槍は神を騙る不遜の罰! ここで受けなさい!」
クロエの言葉を背に受けてエイレーネは己が槍を振りかぶり、黒炎によって機動を阻まれた『鳥王スパルナ』へと叩き込んだ。
切っ先が『鳥王スパルナ』の肩を抉るようにして突き刺さる。
瞬間、彼女の槍から黄金の輝きがほとばしる。
全てを破壊するのは、聖光。
「アテーナー様! 大神ゼウス様の姫神にして、戦の先駆けたる女神よ! 偽りの神鳥を灼く聖光を!」
「ぐ、ガァアアアッ!!」
「如何に巨獣を従える力を振るおうと、人の意志は砕けません――貫き通す信念がある限り!」
ほとばしる光が戦場を包み込み、炸裂する。
鳥の王の羽撃きは、今力を失いつつあった。
それを示すように戦場には、いくつものパラドクスの輝きが灯されていた。
負けない、ではない。
逃さない。
その意志をつなぐのが、二人の掲げる復讐の女神の名を冠するネメシス形態。
篝火を目指して、いくつもの炎が戦場に立ち上った。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【水面走行】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV8になった!
【能力値アップ】LV1が発生!
リューロボロス・リンドラゴ
ほう……。
言うだけのことはある、か。
ならばスパルナよ。
鳥王を騙る者よ。
今度は我も名乗ってやろう。
我は龍、我こそはドラゴン。リューロボロス・リンドラゴである。
真体降臨(ネメシス、蒼炎の竜)。
さあ、鳥王よ、聖なる鳥よ。
竜が来たぞ。悪しき竜が。竜の王が!
【飛翔】&【エアライド】による対応は続行するが。
罠は味方に任せるよ。
同じ手を用いても効果は低かろう。
むしろ何もせぬ方がいつ仕掛けてくるか警戒させれるやもだしの。
我はただただ真っ向勝負に専念よ!
正面からあやつに圧をかけまくってくれるわ!
ぎゃあぎゃあと囀るか、鳥共よ!
竜を恐れさせるには程遠いわああ!
我が竜鱗を貫けるというのなら、褒美だ、我が肉はくれてやろう。
だが!
貴様達の王の命は、我が貰い受ける!
肉を食わせて魂穿つ!
我が龍眼、狙い違わず!
――捉えた、最早逃げ場は無し。引き金を引くは竜である。
逆落としを見せたのだ。
与一の弓も刻んでやろう!
どれだけの変則軌道で飛翔しようとも、どれほどの大群を盾にしようとも!
我が黒剣は貴様を、黄金を射抜く!
堕ちよ!
阪本・竜馬
アドリブ連携歓迎ぜよ。
血塗れのネメシス形態になって左手で【陸奥守吉行のような刀】を構えるき。
おんし、ここからどうやって軍を再編成させるつもりじゃ?もう軍団は壊滅、ボロボロじゃろ。
そしておんしへの猛攻も尽きやせんきのう!!最期の最期までおんしを「洗濯」しちゅうき覚悟せい!!
【命中アップ】と【ダメージアップ】を乗せたパラドクス使いよって、巨鳥の群れごとおんしの身を斬撃の竜巻で刻み尽くす!
一瞬【飛翔】したり【エアライド】で回避や攻撃にジャンプを使いながら、【トラップ生成】で網を生成、おんしの動きは逆に止めゆうき!
【パラドクス通信】で味方と連携を取りつつ攻撃じゃ!!
刀で抑えきれやせんのならむしろ斬りまくるだけじゃ。その為のネメシスじゃき。
【ガードアップ】を乗せた【竜眼】と、連携でダメージは軽減じゃ。
わしを傷つけてネメシスにした事後悔しながら地獄にでも堕ちるんじゃなぁ!!
……ふう、ネメシス使うと服の方の「洗濯」が大変ぜよ。
伏見・逸
(連係アドリブ歓迎)
必要に応じ、仲間をディフェンス
…王だの神だの、だから、何だってんだ
こちとら禍、不遜と罪でできてるような、もんでな
(翼がちぎれた。身体が焼けていく。そんなの、知った事か)
…こいつらに、傷をつけた。
理由なんざ、それだけで十分だ
消し炭にされようが、この怒りがある限り、てめえを、潰す
怒りも焼き尽くせる、ってんなら、やってみやがれ
(焼け焦げた身体が倒れ、背に腕を生やした竜の形に変化(ネメシス化)
竜化後は言葉を発するのが困難になるが、仲間からの指示や要請には従う)
【エアライド】を利用し、立体的な動きで戦闘
「理性を失い闇雲に敵を攻撃している」ように見せかけつつ
自分の身体を足場や遮蔽物として利用させる・背中の腕や尻尾で掴む・弾く等して、味方の動きをサポートする
長く戦場に立ち続ける為に、尻尾や腕を盾に急所を守る・【ガードアップ】を借りてダメージを抑える等はするが、基本的には自分の負傷を厭わず、攻撃と仲間の守護優先で動く
敵を捉える事ができたら【禍竜の劫火】使用、竜の体ごと敵を燃やし尽くす
ジズ・ユルドゥルム
ふーっ…、さすが、巨獣を従わせるだけはある。
強がりもするさ。何せ、貴様は私よりも強い。しかも「鳥の王」だ。
そちらこそ、多少翼が曲がった程度で弱気になってくれるなよ。
死の間際まで強がってこそ戦士だ。そうだろう?
ネメシスを発動
編んだ長い髪、麻の服に素足の、平凡な古代人の姿をとる
炭になったアカシアの槍を再び手に取り、元の状態に戻す
さぁ、もう一度やろうケレイ。私達がただの一人の人と一羽の鳥に過ぎずとも…力を合わせれば王にも鉤爪が届くのだと、示しにゆこう!
「人鷹一体」を起動
鷹のジン「ケレイ」を身に降ろし、槍を構え、【先攻率アップ】の風を背負い、
大地を抉るが如き跳躍とともにスパルナへ肉薄し、重い貫通撃を仕掛ける
さらに槍の穂に風の刃をまとい、薙ぎ払いを放ち奴の翼へ再び損傷を与えたい
膂力を強化した蹴りを喰らわせて体幹を崩し、仲間の攻撃へ繋げる起点にできればなお良い
反撃の熱波は…先程と同じ威力のが飛んでくるとしたら、さぞ猛烈だろう
ケレイの力を借りた魔力で熱波に対し向かい風を吹かせ、少しでも相殺を試みる
ヴェルチ・アリ
…いいだろう。なら、見せてやるよ。
修正プログラム、最終レベル。
全システム、チェック終了。
重武装Ult、オールグリーン。
ターゲット確認。
焼き尽くし、燃やし熔かす。
ネメシスモード起動。重武装Ultを展開し、全身を重武装機械装甲で覆う。
【火炎使い】を使い、パラドクスの焔を一点に集中、相手の光と熱ごとぶち抜く。
【エアライド】と【飛翔】を使い、足場の悪さを焔をジェット噴射することで空中機動を行う事でカバー。
【パラドクス通信】を使い、味方との連携を常に行って絶やさない様に。
相手の高速の突撃は、炎熱で牽制する様に動きつつ、重装甲を使ってガード。カウンターの様にこちらも灼熱を叩き込み返す。
馬鹿正直に同じことをやってるって思うか?そうかもしれないが、違うね。同じじゃない。俺たちはこうしてお前を追い立て続け…お前は、現にこうして、弱ってきている。小細工でも不足でもなんでもない。
Night7783Fire、全種解放。刃の形をしていた炎と熱を全て凝縮させ、鉄杭の如く相手に叩き込む。
アドリブ、絡みを歓迎します。
幾条にも炎が立ち上る。
それはディアボロス達の胸に抱く復讐心。
燃えるような衝動と共にディアボロスたちはネメシス形態へと変貌を遂げていた。
窮地に陥る程に力増す。
それがディアボロスの本領であるとも言えた。故に、彼らの瞳に輝くパラドクスが告げている。
逃さない、と。
「……ッ!」
ジェネラル級アーディティヤ『鳥王スパルナ』は目を見開いただろう。
重圧と言っていい。
ディアボロスたちは、己の光が、熱波が焼いたのだ。
浅からぬ傷であるはずだ。だというのに彼らはまるで怯まなかった。
「それだけの傷、負いながら、強がる、か!」
「強がりもするさ。なにせ、貴様は私よりも強い。しかも『鳥の王』だ」
ジズ・ユルドゥルム(砂上の轍・g02140)はゆっくりと見を濾した。
「そちらこそ、多少翼が曲がった程度で弱気になってくれるなよ。死の間際まで強がってこそ戦士だ。そうだろう?」
「王に、物言う、か!」
「ああ、そうさ! もう一度だ。もう一度やろう『ケレイ』!」
ジズの手にある槍は炭化している。だが、それを敢えて手にし、彼女は編んだ長い髪を揺らし、平凡な古代人の如き姿へと変貌する。
それが彼女のネメシス形態であった。
それは、パラドクスの輝きであった。
同時に咆哮が上がった。
「……王だの神だの、だから何だってんだ」
地の底から響くような声だった。
「こちとら、禍、不遜と罪で出来てるような、もんでな」
ちぎれた翼。
焼けた身。
けれど、それでも伏見・逸(禍竜の生き先・g00248)は踏み出していた。
理由などたった一つだ。
「……こいつらに、傷をつけた。理由なんざ、それで十分だ」
「傷、だと? その程度の、ことで、王たる我に歯向かうか!」
神聖なる光がほとばしり、逸の身を灼く。
激痛が走っているだろう。だが、彼の口角はつり上がっていた。
爛々と赤く輝く瞳。
いや、それだけではない。つり上がった口角と共に彼の姿が変貌していく。
その黒き体躯は、焼き焦げているからか? それとも、彼の身の底からあふれる怒りに染まっているからか?
いずれにしても、逸にはもうどんな言葉も届かなかった。
そこにあるのは背に腕を生やした異形なる竜の姿であった。
神聖なる光が如何に身を灼くのだとしても、止まらない。止まるわけながない。
「理性、すら、喪ったか!」
「さあ、鳥王よ、聖なる鳥よ! 竜が来たぞ。悪しき竜が。この竜の王もまた!」
「……ッ!」
漆黒の竜と共にリューロボロス・リンドラゴ(ただ一匹の竜・g00654)もまた蒼炎を撒き散らしながら、竜の姿たるネメシス形態へと変貌し、『鳥王スパルナ』へと飛び込んだ。
「我は龍、我こそはドラゴン。リューロボロス・リンドラゴである!」
「名乗るか、ドラゴン! だからといって、我が聖なる光を阻めるものか!」
逸が光を受け止め、その影にリューロボロスをかばう。
だが、さらに巨鳥の群れがリューロボロスに迫る。鋭い嘴の切っ先が彼女の身を貫き、抉る。
痛みが奔るも、リューロボロスは咆哮する。
「ぎゃぎゃあと囀るか、鳥共よ! 竜を恐れさせるには、程遠いわああ!!」
「オオオオオッ!!!」
咆哮が重なり、二体の竜は『鳥王スパルナ』へと迫る。
それは破れかぶれの突撃に見えたことだろう。だが、その実、違うのだ。
リューロボロスと逸の二人は冷静だった。
激痛が体中を走り抜けているだろうに、それでも己達の役割を理解していたのだ。
「我が龍鱗を貫けるというのなら、褒美だ、我が肉はくれてやろう! だが!」
二体の竜は宙を蹴る。
紡がれた残留効果によって、空中で咆哮を転換する。
それまでの理性を喪ったかのような闇雲さが、そこにはなかった。
「我が龍眼、狙い違わず!」
「オオオオオオッ!!!」
禍竜の劫火(カリュウノゴウカ)が逸よりほとばしり、巨鳥の群れを焼き払う。
そして、己が体躯を射出台にするように広げ、両腕でもってリューロボロスの体を掴み上げた。
何を、と『鳥王スパルナ』は目を見開いた。
「――捉えた、最早逃げ場はなし。引き金を低は、竜である」
それは、静謐へ至る竜の一射(リューロボロス・スナイプ)。
我が身を剣とし、逸を弓として放つは、魂穿つ一撃。
「逆落としを魅せたのだ、与一の弓も刻んでやろう!」
「……ッ、自らを矢、とするか!」
空中を舞うようにして『鳥王スパルナ』は立体的な機動でもって巨獣の骸を盾にしようとする。
だが、そこに網が飛ぶ。
「……網!?」
「おんし、ちょいとばかし、注意散漫じゃのう!」
阪本・竜馬(世界を洗濯する力を・g11762)の手繰り寄せた残留効果【トラップ生成】が生み出した網が立体機動をせんとした『鳥王スパルナ』の身を絡め取ったのだ。
それによって機動が阻まれ、挙動が狭まる『鳥王スパルナ』の体。
だが、すぐに聖光がこれを焼き切る。
「こんな、もの、僅かな……!」
「はっ! これが最期と思うがか? んなわけなかろう! 最期の最期までおんしを『洗濯』しちゅうき覚悟生!」
竜馬の身が血まみれに染まる。
ネメシス形態に至った、彼の身は、どこもかしこも血にまみれていた。
鮮血ほとばしらせながら、竜馬は空を走るようにして飛ぶ。
同時に、リューロボロスの身が『鳥王スパルナ』を貫く。
「我が黒剣は貴様を、黄金を射抜く一射よ! 墜ちよ!」
「ぐ、カッ! こ、の!!」
もがくようにリューロボロスを蹴り飛ばし、『鳥王スパルナ』は逸の放った炎を傷ついた翼で防ぐ。
だが、それは悪手であった。
「はっはぁ! わしらを傷つけて、追い込んだつもりなら、悪手じゃなぁ!!」
戦場には三つの龍の力がほとばしっている。
一つは、リューロボロスの。
一つは、逸の。
そして、もう一つが竜馬の掲げた刃に、である。
「天上天下・旋風斬り(テンジョウテンゲツムジギリ)! 日ノ本一の刀技じゃ。喰らえい!」
振るわれた一撃が『鳥王スパルナ』を袈裟懸けに切り裂き、鮮血が宙に舞う。
だが、その鮮血が蒸発して消えた。
「修正プログラム、最終レベル。全システム。チェック終了。重武装Ult、オールグリーン」
ヴェルチ・アリ(GE-07・SOL01847・g03614)は、炎燃える瞳で『鳥王スパルナ』を睨め付けた。
度重なるディアボロス達の咆哮の如きパラドクスの攻勢を見た。
そして、空中で身を崩した『鳥王スパルナ』がいる。
「燃やし尽くし、燃やし溶かす」
恐れはない。
なぜなら、身を覆っているのは重武装機械装甲だからだ。
いや、もっというのならば、それだけではないだろう。
ともに戦うディアボロスたちがいる。
どれだけジェネラル級が己たちよりも強大な力を持ちえるのだとしても、恐れはなかった。
ディアボロスは紡いでいく。
戦いの最中、つなぐ。
そうやって己たちよりも強大な存在と渡り合ってきたのだ。
勝利だって収めた。
見える。
光の軌跡が、残留効果の光が、か細い糸から強固な鎖になっていくのを。
つなぐ。
「総てを照らし、罪悪を染め上げるは宙光の陽炎!」
「王を、罪悪と、言うか!」
神聖なる光が重武装の装甲を焼き溶かす。
だが、ヴェルチは止まらなかった。
逸が阻み、リューロボロスが穿ち、竜馬が切り拓いた道がある。
まだ勝利へと届かない。
わかっている。己の一撃でも届かないかもしれない。けれど、さらに道を切り拓くことはできる。
だから、諦念など彼の瞳には宿らない。
復讐の炎よりも、勝利への渇望たる光が灯される。
「Night7783Fire、全種解放」
握りしめるは、炎。
それは刃へと形成していた炎を己が掌に凝縮させたものだった。
手にしたのは、炎の杭。
「接近、すれば、どうにかなる、とでも、思っていたか!」
「違うね」
ヴェルチは吐き捨てるようにして焼かれながらも己が拳を『鳥王スパルナ』へと叩き込む。
「俺達はお前を老い立て続け……お前は現に、こうして弱っている! 小細工でも不足でもなんでもない!」
ヴェルチは打ち込んだ炎を炸裂させながら、身を弾かれる。
宙を舞う中、見ただろう。
紡いできたものは、次に繋いだ。
その光景は、人鷹一体(ジンヨウイッタイ)たる光と共に走っていた。
「小細工を!」
「言っただろう、小細工でも不足でもないって」
「さぁ、もう一度だ。私達がただ一人の人と一羽の鳥に過ぎずとも……」
ジズだった。
切り拓いた炎の道をひた走るようにして、彼女が飛び込む。
一人ではない。
一羽だけでもない。
此処に至る道には、ディアボロス達の意志があった。
「力を合わせれば、王にも鉤爪が届く」
示す。
『鳥王スパルナ』が羽撃こうとした。
だが、その身は鈍重そのものだった。
袈裟懸けに刻まれた傷痕が広がり、また穿たれた肩が軋む。
身に刻まれた数多の傷が、彼を高く飛翔させない。逃れ得ぬ見えぬ網は、まるでディアボロスたちの尽きることのない復讐の連鎖のようだった。
ぞわり、と『鳥王スパルナ』は我が身に迫った脅威を識る。
だが、それは遅きに失する。
「行こう。我らの願いのために」
ジズは放たれる熱波よりも速く駆け抜けていた。
手にした槍は、炭化していたが、しかし、それでも『ケレイ』の魔力を借りた一撃が風を切るような音を立てる。
同時にディアボロス達のパラドクスの光が輝く。
「……! 馬鹿、なッ、この、鳥の王、が!」
「墜ちよ、と言ったぞ! 鳥王よ、聖なる鳥よ!」
リューロボロスと共に逸が咆哮する。
斬撃の嵐がヴェルチの炎を巻き込みながら、その身を留める。
「地獄にでも堕ちるんじゃなぁ!!」
「弱ってる……行け!」
その声に圧されて、ジズは走る。
熱波が身を焦がす。
それでも踏み込む。
炭化した槍の穂先に風の刃がまとわれ、突き出す。
それは疾風よりも速く、『鳥王スパルナ』の頭上に輝く黄金の冠を砕いた。
外した、と『鳥王スパルナ』は笑む。
更に吹き荒れる熱波。
「……死ねッ、ディアボロス!!」
だが、それが最期の言葉だった。
振り抜いただけではなかった。
薙ぎ払うように振るわれた風の刃が『鳥王スパルナ』の両翼を切り裂き、もぎ取ったのだ。
最早、羽ばたく事はできない。
失墜するしかない。
その先にあるのは、荒れ狂う二重の炎の竜巻。
「……アッ、ガアアアアアッ!!!」
断末魔の叫びが戦場にほとばしる。
それが『鳥王スパルナ』の失墜にして、最期だった。
燃え尽きるようにして地に落ちた羽根は、最早空に舞い上がることはできない。
そして、それは同時に巨獣という脅威が、蛇亀宇宙リグ・ヴェーダにおいて再編できぬことを示していた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【完全視界】がLV2になった!
【無鍵空間】LV1が発生!
【熱波の支配者】LV1が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
【一刀両断】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV10(最大)になった!
【ラストリベンジ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【グロリアス】LV1が発生!