リプレイ
フルルズン・イスルーン
まとめると、ディアボロスの力の源に反しない暗黒世界蝦夷共和国の攻略法を検証するために"幸福"とはなんぞやを調べると。
元よりディアボロスが出現しないディヴィジョンだからかね。
あそこは現状で安定してるから打破を目指さないというだけな気もするけど。
んじゃ肉体的なヒーリング体験で差異を見てみるのだ。メディスン・ゴーレムくん。
実験目的はリラックス状態で得る幸福は被験者の肉体や精神的状態で変化するか。
特に何もなく落ち着いてゆっくりするのと、運動して疲労した状態でゆっくりするのどちらがより幸福かってことだね。
用意するのは【活性治癒】とハーブを利用したリラクゼーションアロマ。
そしてボクの木彫りの音を録音した高品質音声データとそれを聞くイヤホン。
最後にベッド付き静かな一室。
これらを一週間ほど毎日被験者に提供して一時間ヒーリングをしてもらう。
また被験者それぞれに『なにもなし』『穴を掘って埋める無駄な作業』『筋トレメニュー』などの課題をヒーリング前に事前に与えて、得られる幸福量に変化があるかを調べる。
●Case1~ヒーリングと幸福度の関連性。測定者:フルルズン
「まとめると、ディアボロスの力の源に反しない暗黒世界蝦夷共和国の攻略法を検証するために『幸福』とはなんぞやを調べると」
話を聞いたフルルズン・イスルーン(ザ・ゴーレムクラフター・g00240)は、いち早く幸福度測定器で協力者の測定を行いながら、
「んじゃ、頼んだよメディスン・ゴーレムくん」
マッサージなどの『癒やし』に用いるゴーレムで快適空間を作り、リラックス状態で得られる幸福について検証していく。
ヒーリングを様々な作業を行った前後に行うなど、いろいろな条件をつけて繰り返し幸福度を測定していき、
「……これ、本当なのかい?」
一週間ほどかけて得られたデータを眺めながら、フルルズンの口から漏れ出たのはそんな言葉だった。
「資料によると、蝦夷共和国の人々の幸福度は非常に高かったはずだよねぇ」
だが、今回の検証で得られた最終人類史の人たちの幸福度は、高くもなく低くもなく。という値を示している。
つまり……最終人類史の人々は、蝦夷共和国の人ほど幸福を感じていない。という判定になるのだろう。
「ヒーリングの効果は有意……ではあるけれど、その振れ幅はそこまで大きくはない。それに……」
また、繰り返し与えられるヒーリングによる幸福度の変化は、日を追う毎にどんどん目減りしていた。
「これが、『目先の幸福』と言われる現象だよ、ねぇ」
おそらく、ヒーリングの内容を変え……より強くすることで、幸福度は再び変化するようになる。
「だけど、それじゃあずーっとゴーレムを開発し続けないと行けないねぇ」
それはそれでとても楽しいとフルルズンは思うのだが、人々を『幸福』にする手間としては、とても非効率だと感じるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
遠宮・秋
あなたは幸福ですか?
……って最終人類史で聞くとなんか怪しい勧誘みたいだよね
新選組が実際にやってることが幸福の総量としては最善なんだろうし、結果の予想は着くけど……やってみよっか
最終人類史で10人の同じ趣味を持つ人を集めるよ
趣味はなんでもいいけど、
・長時間没頭できる
・1人でできる
・技量や能力で差ができる
この条件を満たすもので、同じくらいの技量の人たちじゃなく技量に差がある人たちを集めたい
編み物とか絵とか、そういうのが良いんじゃないかな
10人のうち5人は同じ場所でやってもらい、他人と自分で出来が比べられるように
残りの5人はそれぞれ別の場所でやってもらって、自分だけしか見えないように
確か優越感などで一時的に高い値を出しても、総量としては……って話があったよね。
最初のグループは幸福値が高い人と低い人が出て、後のグループは標準的、総量としては後のグループの方が多い……ってなるんじゃないかな
最終人類史の専門家に助言を受けて統計の観点で実験にグループ数や人数が不測してたら増やして試すよ
●Case2~趣味を人に見せた際の幸福度。測定者:秋
(「あなたは幸福ですか? ……って最終人類史で聞くとなんか怪しい勧誘みたいだよね」)
遠宮・秋(アブノーマル中学生・g11768)は時折公園などで見かけた怪しい宗教団体の人を思い出しながら、
「新選組が実際にやってることが幸福の総量としては最善なんだろうし、結果の予想は着くけど……やってみよっか」
これまで様々なクロノヴェーダたちが行っていた、感情エネルギーを得る方法。
それらには大きなミスはなかったことから、今回もそうなのだろうと推測しつつ実験を開始する。
「それじゃ、こっちの5人は大部屋で。残りの5人はそれぞれ個室でお願いします」
彼女が行う実験は、技量や能力で差が出やすく、一人で没頭してでき、短時間で繰り返し易い趣味……プラモデル作りを行い、幸福度の変化を確認する内容だ。
(「蝦夷共和国では『趣味を人に見せるのは悪い事』という道徳観念があるらしいから、大人数で作る側は何らかの問題が出るはず」)
しばらくして、作品が完成した人たちの幸福度を測ってみると……。
「1人で作品を作っていた人たちは順当に幸福度が上がっているけど……大部屋の5人は幸福度に差があるね」
大部屋の人のうち、一番クオリティの高いプラモデルを作成した人の幸福度がより高まり、その他の人の幸福度は少し下がってしまっている。
「予想通り……1人がプラスでも、他の人達がマイナスなら、総量としてはマイナスになるということね」
仮説が正しいことを確認した秋は、最終人類史のスタッフに継続して実験をお願いし、さらなる検証を進めていく。
「なるほど……ね」
その結果、グループの人数を多くしても、幸福度が上がるのは作品を一番褒められていた1人だけで、他の人は下がってしまう。
プラモデルのジャンルを変えた場合、そのジャンルで1番技術のある人の幸福度が上がる場合がある。
「そして、個人の性格などの違いで幸福度の増減は個人差がある。と」
褒められた優越感で幸福度が伸びるのだとしたら、幸福度が下がる理由はなんだろうか?
「貶された……わけじゃないよね」
否定的な言葉で作品を評価することはないにも関わらず、下がる幸福度。
それが何なのか、秋は思案するのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
常香・クロウエア
哲学者エピクトテトスは言いました、「幸福への道はひとつしかない、それは自分ではどうにもならないことについて考えるのをやめることだ」と。
あたしはこの格言については少々懐疑的なのですが、こと暗黒世界蝦夷共和国というディヴィジョンについては当てはまるような気がします。
これを確かめるには「管理された世界」と「放任された世界」を比較する必要があるでしょう。
大学のゼミなどに協力してもらい、2つのグループに分かれて1週間生活をしてもらいましょう。
2つのグループには課題を与えて達成度を競う実験だと嘘をつき、それぞれの世界の住人の幸福度の変化を比較しましょう。(もちろん後で本当は何だったのかをお伝えはします)
・管理された世界:朝から晩まで一から十までスケジュールが決められたグループ。スケジュールを妨げる問題はディアボロスが解決します。
・放任された世界:課題だけを定め、行動を一切管理しないグループ。すべてを自己責任で行いディアボロスは介入しません。
この2つの世界の差。これこそが幸福の正体なのかもしれません。
●Case3~疑似管理社会。測定者:常香
「哲学者エピクトテトスは言いました、「幸福への道はひとつしかない、それは自分ではどうにもならないことについて考えるのをやめることだ」と」
最終人類史においては別として、暗黒世界蝦夷共和国というディヴィジョンについてはこれが当てはまるのではないかと想像する常香・クロウエア(忘憂と嘱望のジョーカー・g11778)。
彼女は2つのグループに課題を与え、片方を朝から晩までスケジュールが決めて取り組ませ、もう片方には行動を一切管理せずに一週間取り組ませ、その結果……。
「有意な変化は無し。ですか」
予測していた結果が出なかったことに首を傾げる常香。
「管理されていると言っても、一週間ですし……」
実際に課題をこなした人々に実験の趣旨を説明し、聴取したところ、短い期間。かつ終わることが解っているため不満と考えるようなこともなかったと言う。
かといって、長期間の実験を行うには時間が必要となるし、人々に負担をかけすぎることは社会へ悪影響を及ばすかもしれない。
念の為、最終人類史の社会実験に詳しいスタッフに相談してみるが、管理された社会を簡単に再現するのは難しいだろうとのことだった。
「そうなりますと、最終人類史の人々に管理社会で暮らしていただいた際の幸福度を測ることは現時点では不可能。ということですね」
有効な結果が得られない。という結果を理由を含めて得られることも、新たな知見である。
2つのディヴィジョンにおける幸福度の差。
常香はその原因を探るために引き続き思案するのだった。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【壁歩き】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
ハインツ・ゼーベック
連携・アドリブ可
さて、検証というほどのことでもないが……。
管理社会というか一定以上の文明において規則というものは必ず存在する。
それが宗教に根差しているか、理性的な法律であるかは置いておいてだ。
歯舞にそれら規則が明文化された資料が残されていればよし。
無いのであれば住民に聞き込みするしかないな。
人を殴らないや騙さないといった一般的なモラル上での禁則事項ではない。
蝦夷特有の禁則事項を探る。
あるとしても内心の自由、言論の自由に踏み込みもので最終人類史の価値観にはそぐわぬものであるという気はしているがね。
資料の捜索は公務員の事務処理系職の人に。
明文化資料がない場合は心理学者や哲学者、心理学者にアドバイスをもらうとしよう
聞き込み(尋問)は人当たりのいい一般人やディアボロスでよかろう。
年少時の教育から割り出すのもいいな。
●Report1~蝦夷特有の禁則事項概略。報告者:ハインツ
「さて、検証というほどのことでもないが……」
歯舞に残された資料を探りながら、ハインツ・ゼーベック(猖獗・g00405)は管理社会というものについて思考する。
「一定以上の文明において規則というものは必ず存在する。それが宗教に根差しているか、理性的な法律であるか、あるいはその両方かは置いておいてだ」
公務員の事務処理系職の人に手伝いを依頼し、資料を集め始めてもらうことにしたハインツは、
「一般的なモラル上での禁則事項ではない。蝦夷特有の禁則事項を調べてほしい」
自らも手と目を動かし、該当する規則を探していく。
「ひとまず集まった情報をまとめました」
それから数日程度、資料確認に区切りがついたところで、ハインツは手伝ってくれた事務職の人から報告を受ける。
「まず、人に広く趣味を披露するような行為は、禁止されています」
これは秋が実験を行う過程で調べられた項目だ。
「ですが、自室に飾ったり、とても親しい人にプレゼントするくらいは見逃されているようです」
趣味自体は全面的に禁止されてはおらず、ある程度のモチベーションは与えられるということかもしれない。
「『ここだけの秘密だからな』と、密告しないように脅す行為などは禁止されています」
これは管理社会としては比較的ありふれた管理内容……なのだろうか?
「自分の関わるコミュニティ外の人物との交流は制限されているようです」
「同人誌や、無許可の回覧板などの連絡行為も禁止されています」
最後に、他者と接することへの制限だ。
「これらは最終人類史の倫理観とは異なるものではあるが……」
ハインツはそれらの情報をもとに、この後の調査の方向性を考える。
今回調べられた内容よりも深く突っ込んだ内容は、更に調べることで調査を進められるだろう。
「ただし、具体的に何の禁則を調べるのかを決めて動く必要がありそうだ」
そう結論付けて、彼はひとまずレポートを完結させるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
常香・クロウエア
ふむ…?ここまでの結果だと幸福の差が開くことによる、まるで温度差発電のような仕組みにも感じてしまいますね。
…いや、それだと蝦夷の方々は「相対的に不幸な状態」が存在し得ることとなりますし、秋ちゃんの実験で下がったことの説明ができません…か。
なんにせよ、何を調べるにしても先に資料を洗い直してから改めて実験してみたほうがいいのかもしれませんね。
果たして「一体いつごろ幸福の採取は行われている」のでしょうか。
毎日決まった時間に採取されいるのであれば、人間が最も幸福を感じる時間の後に採取をすることが最も効率的なはずです。すなわち時間が分かれば幸福を上げる手法が少しは分かります。
常に採取をしているのであればそれは電池のようなもので、幸福度の推移が事細かくわかるはずです。
そして採取したあとの幸福度は維持されているものなのか。採取によって人は不幸となり、それによって幸福がまた採取できる状態にリセットされるのか。
そういった情報を幸福度の推移を纏めた資料から、新宿島の高い【書物解析】で読み取ってみましょう。
●Report2~クロノヴェーダの感情摂取について。報告者:常香
「ここまでの結果だと幸福の差が開くことによる、まるで温度差発電のような仕組みにも感じてしまいます……が」
実験の結果を確認しながら、常香・クロウエア(忘憂と嘱望のジョーカー・g11778)は頭を悩ませつつ、
「それだと蝦夷の方々は「相対的に不幸な状態」が存在し得ることとなりますし、秋ちゃんの実験で下がったことの説明ができません……か」
引き続き実験をするにしても、一旦資料を確認し、その方向性を定めたほうが良いだろうと動き出した。
「果たして「一体いつごろ幸福の採取は行われている」のでしょうか」
クロノヴェーダの習性のようなものに疑問を持った常香。
「毎日決まった時間? それとも常時採取している? その場合の幸福度の変化は?」
そんな仮説を立てつつ資料を確認するが……
「特段、そのような記述はありませんね」
となると、彼らは能動的に幸福エネルギーを奪っていくのではないと推測できる。
(「そもそも、天正大戦国の圧政にしても、今まで戦ってきたクロノヴェーダたちにしても、人間たちを特定の感情に追い込むことはすれど、エネルギーを摂取するという何かをしているようには見えませんでした」)
強いて言えば、経済活動……通貨を用いてエネルギーを得ているワイズガイのような存在もいるが、これは、通貨という存在が、人間の感情を増幅させる媒介をしているものなのかもしれない。
「資料に記述がない以上、まとめられるのはこのくらいまでですね」
記述がないということも新しい知見となる。
常香はそう結論付けて報告をまとめるのだった。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【通信障害】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
マリリン・モンロー
そういえば、ふと思ったのだけれど。
この幸福度測定器……対象は人間だけなのかな?
人間以外の動物とかマリちゃんたちディアボロスとかそういう対象にもちゃんと機能するのかな。
というわけで実験してみるよ。
データはいくらあってもいい、機能しないならしないで良し。
もし、何らかの測定が可能なら、何か幸福についての糸口も見つかるかも。
というわけで、動物についてはペットと飼い主さんにお願いしようかな。
餌をあげたり、遊んであげたり……そういう場面で動物の方に計測器が反応するか、試してみるよ。
動物は猫とか犬とか、なるべく複数の種類を試してみたいね。
ディアボロスの方はマリちゃん自身で試してみればいいかな。
とりあえず、美味しい食事は普通に幸せを感じられるからその場面でマリちゃん自身に対して反応するかを観察するよ。
●Case4~一般人以外の幸福度の測定。測定者:マリリン
「そういえば、ふと思ったのだけれど」
それは、マリリン・モンロー(偽物は人類の夢を見るか?・g11765)の素朴な疑問から始まった。
「この幸福度測定器……人間以外の動物とか、マリちゃんたちディアボロスとか。そういう対象にもちゃんと機能するのかな」
ここまで普通の人々を対象に行われていた実験だが、それ以外を対象とした場合にこの装置がどのような挙動をするのか。
彼女以外にも疑問に思うスタッフは多かったようで、さっそく試してみることとなった。
ペットと飼い主さんを何組か連れてきてもらったマリリンは、さっそく測定器をペットの犬に使ってみる……が、
「犬には反応なし、と。飼い主さんには反応あるね」
動物が違えばどうだろうか。
その後猫や小鳥、カエルや鯉などにも試して見たが反応は無く、
「近くを飛んでいたカラスにも反応は無いから、動物には反応しないんだねぇ」
マリリンはそう結論付けた。
「そしたら次はマリちゃんを測ってみてよ」
続いて、ディアボロスに対してはどうか。
彼女はスタッフの人に測定器を渡し、測ってもらう。
「……これも反応は無しと」
動物から反応がなかった時点で予測していたが、自分の幸福度が判らなかったことを少し残念がりながらもほっとしつつ、
「ということは、この幸福度測定器は、生物の『幸福』を測る機械ではないのかな」
マリリンはそう推測する。
「反応するのは普通の人々の『幸福』……新選組が利用できるエネルギーのみってことだねぇ」
この装置は単に幸福を測るのではなく、彼らにとって都合のいいエネルギーを測定するためのもののようだ。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【泥濘の地】がLV2になった!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!
ソレイユ・クラーヴィア
幸福度は年齢によって違うのかを測定、検証したいです
調査対象は小学生集団、中高生集団と大人集団の3集団とします
1集団あたり10人ずつくらいで大丈夫でしょうか
美味しい食事と適度なレクリエーション、そして睡眠という蝦夷っぽいスケジュールを熟す生活を1週間程度、3つの集団でやってもらいます
食事の時は、引率者役の人が率先して「美味しいですね」とか「今のゲーム楽しかったですね」という前向きな声掛けを行ってもらいましょう
1週間の間で、3集団の幸福度はどのくらい差が出るのか調査してみたいです
私が以前蝦夷に潜入した時、なんとなく市民の精神年齢が若い気がしました
単純に管理されて、不幸に抗う必要のない生活をしていると思考力が育たない故かと思っていましたが
精神が若いほうが幸福を感じる感性が鋭いとか、指導者からの声掛けにも素直に反応するとか、そういう理由があるのではないでしょうか
だとすると、感性が鈍って幸福生産性が落ちてきた精神成熟個体は処分とか…してませんよね、さすがに…
●Case5~年齢による幸福度の違いについて。測定者:ソレイユ
「美味しいですね」
「今のゲーム楽しかったですね」
食事の時間になり、引率者が率先して声を掛け、食事を楽しませようとする。
ソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)の提案により行われている、世代によって分けられた複数の集団による幸福度の差を調査する実験。
(「私が以前蝦夷に潜入した時、なんとなく市民の精神年齢が若い気がしました」)
その根底にあるのは、彼の新選組の管理社会に対する不信感だ。
(「精神が若い方が、幸福を感じる感性が鋭いとか、素直に声掛けに反応するとか……そういうものがあるのかもしれません」)
そして、その先に待つどす黒い将来についても危惧をする。
(「年老いたことで幸福を感じづらくなった人は処分……とか、まさかしてませんよね?」)
だが、一度浮かんだ悪魔のささやきは耳元から消えてくれず、それを振り払うかのように彼はこの実験を進めていった。
「高齢者になると、幸福は感じにくくなる。という結果はありますが……」
実験を終え、結果を真剣な目つきで確認するソレイユ。
だが、その目はすぐに安堵に変わる。
「あくまでも全体的な傾向でそこまで大きな差があるわけではなく、個人差によるものが大きいですね」
若干でも差があることから、精神年齢をある程度若く保てるように社会を構築しているのはあるのかもしれないが、それは高齢者をないがしろにするなどの非道を行っているということではないと考えられる。
「いずれにしても、あまり大きな意味はなさそうですか」
ソレイユはどのようにして蝦夷攻略を進めるべきなのか、頭を悩ませるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【落下耐性】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
ハインツ・ゼーベック
つまり、自己承認と劣等感を生み出さないようにしているというところかな。
他のコミュと接触しないというのは職種による差を自覚させないためか?
そういうことであれば、調査先を絞るとしよう。
調べるのは医療機関の資料。
いわゆる障碍者等がどうなっているかだ。
先天的にせよ後天的にせよ、「他者と同じ」であることを重視する社会において、同じ事ができないできなくなった者はどうなるのか?
先天的であれば堕胎など手段はあるが、人間である以上ヒューマンエラーからは逃れられない。
欠損して働けなくなったものはどうなるのか。
そこが知りたい。
ああ、老人もそうだな。老いては働けなくなるからな。
大抵の場合は「処理」されるものだが、そうではない場合彼らへ割くリソースは無駄になるが、いや一人の生み出す幸福えENが必要リソースを上回ればいいのか。
姥捨山や廃兵院のような施設が存在する……?
しかしこれらが一般市民にも常識であった場合、対処が限られてくるな。
最終人類史の価値観で他世界の価値観を上書きしようなど傲慢の極みだからな。
●Report3~社会生活に適応できない人間について。報告者:ハインツ
「……つまり、自己承認と劣等感を生み出さないようにしているというところかな」
ハインツ・ゼーベック(猖獗・g00405)は先の調査を踏まえ、一歩踏み込んだ対象の調査を進める。
「他のコミュと接触しないというのは職種による差を自覚させないためか?」
差ができると優劣を生み、その結果劣るものが優れるものに感じる感情が、幸福を減じるもの。ということなのだろうか。
「だとすれば、確実に差が生まれるはずの調査先を絞ってみるとしよう」
ハインツの考えた調査先は、医療機関の資料だ。
「先天的にせよ、後天的にせよ。「他者と同じ」であることを重視する社会において、同じ事ができなくなった者はどうなるのか?」
いわゆる○○○の存在を調べ、その動向を確認しようとする。
どれだけ医療が進んだとしてもその誕生を0にすることはできず、かつ、生活の中で障碍が発生してしまうことも多々ある……はずだ。
「……見当たらないな」
ハインツがまず探したのは、先天的に障碍をもって生まれた者の記録だったが、そのような記述はどこにも存在しなかった。
「怪我や病気、老いなどの記録は存在するな」
もしかしたら、その手の記録が隠蔽されているのかとも思ったが、怪我などによる後天的な障碍の記録は残っており、それをさらに読み取っていく。
「そう言う者たちは別の都市に移動となる。か」
この社会ではありふれた事象のようで、このほかにも成績が悪いものなどが移動することは人々も知っており、疑問に思っていないようだ。
「大抵の場合は「処理」されるものだが……」
移動先の『都市』が、姥捨山や廃兵院のような施設である可能性もある。
「だが、そう決めつけるのは早計だ」
ここまでを一区切りとしたハインツは、仲間たちへの報告記録を纏めるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】がLV2になった!
フルルズン・イスルーン
まあ何をもって幸福としてるかを見るなら、ズバリ見るべきはこのディヴィジョンが重要視してるパターンだよね。
ということで推奨行為や模範的な民衆モデルを探してみようなのだ。
多分公示はしてないはず。ふわっとしたこうあるべきな印象はあると思うけど詳細なデータは新選組の資料の方かな。
ということでアシスタント・ゴーレムくんよろしくねー。
んでは管理する上で何を重視して理想としてるかの資料を探すのだ。
【操作会得】で資料の整理をサクサクだ!
幸福測定器なんてものがあるなら目指す設定とかもあるはず。実際潜入の報告書の時に人員やスケジュールの組み換えとかもやってたし。
明示的な解答はなくても類推くらいはできるかな。
後私見だけど社会に対する扱いがこことは違うのでは?
一般人が覚醒して自発的に管理者という役割に収まるのがなんというかクロノヴェーダという支配層の振る舞いではないのだ。
ジェネラル級とかの傘下に入るのでなければもうちょっと自由に動くからね。
社会の扱いがもっと大きい何かだと思うのだ。
●Report4~人々に求める幸福な行動について。報告者:フルルズン
「ということで、アシスタント・ゴーレムくんよろしくねー」
そもそも、『幸福』とはどんなものなのか。
新選組が求める感情がそれであるのだから、彼らは人々にどのように行動させるとエネルギーを効率良く得られるのかを良く研究しているはずだ。
そう考えたフルルズン・イスルーン(ザ・ゴーレムクラフター・g00240)が調べるのは、新選組が人々に求める。もしくは推奨する生活モデルだ。
「……んっ? どうしたのゴーレムくん」
だが、一向に欲しい資料を回してくれないアシスタントに疑問を持ったフルルズンが様子を見ると、推奨行動というようなものが存在せず、読み込んだ資料を次々と脇によける姿が見受けられるのだった。
「おや? これは想定外だよ」
アシスタントを一休みさせながら、どうしたことかと思案するフルルズン。
「禁止事項のようなものはそれなりにあるんだよねぇ」
彼女は脇によけられた資料を確認していくと、様々な禁止事項が書かれていることを見つけ、
「これらの趣旨は……人々が何かを思いついて行動した結果、幸福の総量が減った行動。ということかな?」
それらを禁止しながら、それ以外のところは自由にやらせる。というのが新選組の方針のようだ。
「縛りプレイだと、いろんなアイデアを考えて実行する楽しみが生まれるからね」
いろんな素材のゴーレムを研究しているときの自分を想像して、彼女は笑みを浮かべ、
「あとは、管理する側が楽。っていうのもあるのかねぇ」
多くの人々を効率よく、手間をかけずに幸福にするためには、彼らに試行錯誤させながら駄目だった点を修正させていけばいい。ということなのかもしれない。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【操作会得】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
ハインツ・ゼーベック
結論から言えば、蝦夷の幸福とは「最大多数の最大幸福」であろう。
多数に安定を与え、少数を犠牲にする。
蝦夷の場合は後天的理由で働けなくなった人々だろうか。
多数との接触を禁じるのも自己承認欲求の肥大化防止、他者との比較による劣等を覚えることの抑制。
調べられていないが恐らく婚姻も管理されていると推測する。
これらが何をもたらすかというと「安定」である。
失敗しない人生。他者と同じ人生。成功も失敗もない軌跡の上を走る人生。
多様性の人類史には受け入れられにくいではあろうが、幸福を効率良くとなれば、それが正解になるのだろう。
家庭単位ではあるが創作も認める寛容さもある。
管理社会となると抑圧的なものになりがちではあるが、ガス抜きもきちんと考えられている。
一つの世界に社会として確立されたものを覆すのは、平和的手段に限るならば数世代の時間が必要であろう。
安定を破壊されて喜ぶ人は新宿にもおらんだろうしな。
最終人類史の為に汚名を被る必要があるかもしれないね。
なに、最終人類史だって綺麗なものではない。今更では?
●Conclusion~完成度の高く、安定した社会
「蝦夷の幸福とは「最大多数の最大幸福」であろう」
今回の調査の締めくくりに、ハインツ・ゼーベック(猖獗・g00405)はこれまでの報告をまとめ、そう結論付ける。
「これは、「社会の幸福」と言い換えられるかもしれない」
個人個人が自分の幸福をどこまでも追い求めるのではなく、結果として全体が幸福となるよう、社会として制限をかけていく。
これが新選組の管理方法の根底にあるものだと、彼は推測した。
「当然。少数の犠牲は発生している……はずだ」
様々な理由で働けなくなった人たちの行く末は資料からは読み取れないから、断言はできない。
だが、社会の「安定」を乱す存在を「隔離」し「管理」する手法は、最終人類史も含めて多くの社会で行っていることだ。
「それにより、最小限の手間で「安定」を得ることで、全体が幸福となる」
最終人類史のような、個人が幸福を求めて多様性な生き方をする社会からすると、この考え方は受け入れにくいかもしれない。
「だが、そんな「自由」と言う名の「不幸」を知らない社会であれば、幸福な人生を送れるのだろう」
彼らには自由がないわけではない。
彼らなりに幸福を追求することは可能だし、実際にそうすることで幸福になっている。
そういう社会を長い時間をかけて作り上げた蝦夷共和国のやり方は、幸福度の総量を高めるという意味では、非常に優れていると言わざるを得ないだろう。
では、仮にそれを壊すとしたらどのような手が有効だろうか。
「……一つの世界に社会として確立されたものを覆すのは、平和的手段に限るならば数世代の時間が必要であろう」
もしくは、彼らの「安定」を「破壊」した上で新たな社会秩序を打ち立てることも一つの手だ。だが、
「それを喜ぶ住人は、どこの世界にもおらんだろうしな」
その「代償」は非常に大きなものになるとハインツは考える。
「最終人類史の為に、私達が汚名を被る必要があるかもしれない……」
自分たちの世界は、ディアボロスは綺麗ごとだけで回っているわけではないから、そういうやり方は無しではない。
しかしそれは、パラドクストレインを生み出す力の源を失ってしまう事に繋がりかねず、
「代償は小さくなく、一度揺らいだ信頼を取り戻すには多くの力を必要とする。か」
とても軽くは考えられないリスクがディアボロスたちへのしかかっていることを記して、ハインツは報告書を締めくくるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!