アメリカ西海岸沖、撤退艦隊の決戦

 攻略旅団の作戦により、『アメリカ西海岸上陸作戦』の戦力の一部を、真珠湾から撤退して来るジェネラル級冥の迎撃にあてた事で、撤退して来るジェネラル級冥海機の1体『ブロック・アイランド』に決戦を挑む事が可能となりました。
 ブロック・アイランドは、仲間の撤退を助けようと、決死の戦いを挑んできますので、油断せず、撃破して下さい。

ブロック・アイランド


決戦、決死の不退転~ブロック・アイランド(作者 志羽
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#空想科学コーサノストラ  #アメリカ西海岸沖、撤退艦隊の決戦  #アメリカ西海岸  #冥海機ヤ・ウマト  #冥海機  #ブロック・アイランド 


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●決戦、決死の不退転
 アメリカ西海岸――その光景を確認し、激しい舌打ちがひとつ。
「ディアボロスめ、真珠湾だけでなく、アメリカ西海岸にも手を伸ばしていたのか」
 ブロック・アイランドはその緑の瞳を忌々し気に歪めて、そしてひとつの考えに辿り着く。
「真珠湾を攻撃したのは、片手間だったというのか」
 歯噛みし、苛立ちを隠さぬブロック・アイランド。しかし、そうでありながらも冷静に状況を分析していた。
 彼女は軍人気質であり、己がやるべきことをわかっているのだから。
「このままでは、西海岸への退路も危ういだろうな」
 それに、とブロック・アイランドは思う。
「コーサノストラの援軍も期待できないだろう。ならば、我らの出番だ」
 超大和様の意志を継ぐ。一人でも奥の冥海機を生き残らせるために。

●決戦へ
 藤臣・明鶴(白雷・g03329)は攻略旅団の作戦により、アメリカ西海岸攻略中の部隊の一部を割いて、真珠湾からアメリカ西海岸に撤退する冥海機を攻撃する事が可能になったという。
「けど、こっちの動きに対して冥海機側も動きがあった。ジェネラル級である『ブロック・アイランド』の部隊が全軍を守るように展開してきた」
 つまり、ディアボロスに決戦を挑んできたのだ。
「戦いの場所はアメリカ西海岸沖。ブロック・アイランドを撃ってきてほしい」
 明鶴はどんなふうに部隊を展開してるか説明すると話し続ける。

「まず、最初に激突することになるのは、ブロック・アイランドが率いる『ホエールギャルズ』の部隊」
 それは連携のとれた空母で編成されており、海上に強固な防衛ラインをひいている。ディアボロスの進撃を食い止めようとしているのだろう。
 そしてその防衛ラインを越えた咲には、ブロック・アイランドと護衛のトループス級がいる。
 仲間が西海岸に到達するのを守るため、一歩も引かぬ決意で戦いに赴いているようなのだ。
「引くことがないってことは、それこそ自分が倒れてもってくらいの気持ちで。相応の覚悟で戦いに挑まないといけないと思う」
 向こうも決死の覚悟。簡単には倒させてくれないだろうから。

「真珠湾沖の海戦の戦果もあり、冥海機勢力は、ほぼ壊滅してる」
 仮に西海岸まで逃れたとしても、冥海機たちの立場はコーサノストラに従順に従うだけになるだろう。
 そして明鶴は続ける。
「ブロック・アイランドを撃破するか、アメリカ西海岸上陸作戦が成功すれば、アメリカ本土の攻略を開始する事が出来ると思う」
 アラスカ方面からの攻略も進んでいるが、西海岸の何処に向かうか等は攻略旅団で作戦の提案なども行ってほしい。
 なんにせよこの戦いののち、アメリカ本土の攻略を開始できるだろう。
 大事な一戦になる――任せた、と明鶴はパラドクストレインへと誘うのだった。

●決意の決死
 アメリカ西海岸沖――撤退する冥海機の娘たちを見つつ、ブロック・アイランドはいよいよだなと気を引き締める。
 そして己についてきた者達へと檄を。
「いよいよ、ディアボロスとの戦いである!!」
「イエス! マム!」
 きちりと整列した先の防衛ラインを任せるホエールギャルズ。そして、ブロック・アイランドの忠実なる配下であるフィッシュボーンたち。
 彼女らもまた、緊張した面持ちでその声を待っていた。
「貴様ら、わかっているな!」
「イエス! マム!!」
「ディアボロスをかわいがってやれ!! ひとりでも多く沈めるのだ!!」
「イエス!! マム!!!」
 ブロック・アイランド麾下の娘たちが声をそろえて呼応する。その声をまち、ブロック・アイランドは高らかと命を下す。
 我等は命を賭して、撤退する者達を援護する!! 海の藻屑になろうとも!!
 ブロック・アイランドは厳しい表情の下で思う。生き延びるためにコーサノストラに膝をつくことはやむを得ないこと。
 しかし、しかしだ。
 ブロック・アイランド自身はそのようになるより、ディアボロスに一矢報いて死んだ方が良い――そう思っていた。


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
2
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。【怪力無双】3LVまで併用可能。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【怪力無双】
1
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わり、「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げて運搬可能になる(ただし移動を伴う残留効果は特記なき限り併用できない)。
【一刀両断】
2
意志が刃として具現化する世界となり、ディアボロスが24時間に「効果LV×1回」だけ、建造物の薄い壁や扉などの斬りやすい部分を、一撃で切断できるようになる。
【避難勧告】
1
周囲の危険な地域に、赤い光が明滅しサイレンが鳴り響く。範囲内の一般人は、その地域から脱出を始める。効果LVが高い程、避難が素早く完了する。
【エアライド】
1
周囲が、ディアボロスが、空中で効果LV回までジャンプできる世界に変わる。地形に関わらず最適な移動経路を見出す事ができる。
【トラップ生成】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の空間を、非殺傷性の罠が隠された罠地帯に変化させる。罠の種類は、自由に指定できる。
【断末魔動画】
1
原型の残った死体の周囲に、死ぬ直前の「効果LV×1分」に死者が見た情景が動画として表示される世界になる。この映像はディアボロスだけに見える。
【エイティーン】
1
周囲が、ディアボロスが18歳から「効果LV×6+18」歳までの、任意の年齢の姿に変身出来る世界に変わる。
【活性治癒】
1
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【水面走行】
2
周囲の水面が凪ぎ、ディアボロスが地上と同様に走行や戦闘を行えるようになる。ディアボロスと手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人も同行可能。
【パラドクス通信】
2
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【アイテムポケット】
1
周囲が、ディアボロスが2m×2m×2mまでの物体を収納できる「小さなポケット」を、「効果LV個」だけ所持できる世界に変わる。
【水中適応】
3
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が水中で呼吸でき、水温や水圧の影響を受けずに会話や活動を行える世界に変わる。

効果2

【能力値アップ】LV1 / 【命中アップ】LV3 / 【ダメージアップ】LV7 / 【ガードアップ】LV3 / 【ラストリベンジ】LV1 / 【先行率アップ】LV1 / 【ドレイン】LV1 / 【アヴォイド】LV1 / 【グロリアス】LV1

●マスターより

志羽
 お目通しありがとうございます、志羽です。
 受付、執筆状況などについては、マスターページ等でお知らせ予定ですのでご確認いただけると幸いです。

●選択肢
 ③→①②④で執筆の予定です。
 ①②④については皆様のプレイングの順序次第となります。
 
 ①ブロック・アイランドとの会話(👑2)
 うまく会話すればなにかしら情報を得られるかもしれません。
 が、あまり重要な事はないような気がします。

 ②👾護衛するトループス級『フィッシュボーン』(👑7)
 ブロック・アイランドの周囲をまもるものたちです。
 決死の覚悟をもち、とても攻撃的です。

 ③👾トループス防衛ライン『ホエールギャルズ』(👑7)
 海上で防衛ラインをしいています。
 決死の覚悟をもち、ディアボロスをこの先にいかせまいと熟練された連携をしかけます。
 なにもない海上にて、どこから現れようとも確実に仕留める気です。

 ④👿アメリカ西海岸沖決戦『ブロック・アイランド』(👑30)
 決してひかない。最後までひとりでも多くのディアボロスを倒すべく戦いに臨んでいます。

 以上です。
 ブロック・アイランドとの西海岸沖決戦となります。
 ご参加お待ちしております!
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このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


三間・勲
(連携アドリブ歓迎)

この戦いも北米奪還に向けた大切な一歩となるのでしょうか
航路の安全は確保したい所ですし…何よりもここで遭遇した冥海機を放置する訳には行きません
僕がヤ・ウマトの奪還に向けて動いていたのは、一日も早く海を争いの無い場所にする為ですから

【水面走行】の効果を発動し海上で戦える状態へ
「鉄葉の翼」で小型の航空機を召喚、魚鱗の陣を意識した三角形の陣形を成して敵へと向かわせて一斉射撃で攻撃します
『ホエールギャルズ』の敷く防衛ラインの一部を集中して突き、そこを起点として隊列や陣形を崩しやすいように
共に戦う仲間が居れば積極的に援護を

攻撃の合間に移動を挟んで適度な距離を保ち四方からの包囲を避けつつ反撃に対応を
落ち着いて航空機型エネルギーの動きを観察し、「氷盾」を構えて身体の中心を守り致命傷を避けるように
態勢を整え次の行動に備えます

ヤ・ウマトが消滅しても冥海機の誇りと強さは健在ですね…!
ですがここを突破しなくてはブロック・アイランドの元には届きません
先へと進む為、こちらも果敢に戦い抜きましょう


四葩・ショウ
……そう

大切なものを失ってなお、
護るもののために戦うというのなら
――わたしも全力で、乗り越えてみせる

身に纏うブルーを躍らせ
【水面走行】を借りて、海原へ
どこからでも仕留める気なら
真っ向から逆説連鎖戦を仕掛ける

やぁ、くじらのレディ
たのしみだな、

――可愛がって、くれるのかい?

微笑んで口遊むのは、聖歌
彼女たちのこころを、はなさない
対空砲火にはパラドクスで聞き惚れさせつつ
白焔の護りで肉体を包んで護り
ラッコ型海戦装達に魚雷(お気に入りの石や貝)を
クジラ型海戦装本体に撃ち込ませて

さすが、すごいね
なんて、巧みな連携には賞賛しちゃうけど
だからって立ち止まれない
狙いはいちばん負傷した敵から
一体ずつ確実に沈めて、
【グロリアス】で回復を期待するから
連携にも砲火にも、躊躇わないで戦う

レディたちのこころをつかんで
水底へ誘う破滅を齎して
いっそ目障りなくらいに
水面を派手に駆け回って動いて
危うくても仲間が攻撃しやすくなるなら、構わない

わるいけど、わたしだって
護りたい誓いがある
帰りたい場所があるの
沈むわけには、いかないんだ


ラキア・ムーン
ふむ、西海岸へ配備されていたのが奴のみだったか
それとももう少し此処に力を入れられていれば、他の2体も細く出来たのか
今となっては分からん……か
後悔は後だ、先ずは奴を落とす

水中適応で海中へと潜り移動
ギリギリまで気付かれないように深めに潜り、仲間が戦闘を開始するまでの間に防衛ラインの側面を目指す
仲間の攻撃とタイミングを合わせて浮上
水面走行へと切り替え、敵の注意を散らすように他の仲間と異なる方向からホエールギャルズへと攻撃を仕掛けよう
《RE》Incarnationを構え、敵へと接近
【Call:Divine_Edge】起動
術式とオーラで槍を強化し、槍を連続して突き出し敵を穿ちダメージを重ねていく
海戦装で防御してくるなら、それごと深く穿ち本体も狙っていこう
攻撃後は即座に槍を引き、次の行動に移れるように態勢を整えよう

敵が此方を圧し潰そうとしてきたら、槍を上方に構えて防御態勢
敵のダイブに合わせて水面走行を切り水中適応へと変更
ダイブの威力を下方に受け流し、ダメージを少しでも軽減して行こう

アドリブ連携等歓迎


 防衛ラインを敷いている『ホエールギャルズ』を遠くに見る。
 そしてその向こうにいる――姿はまだ目視できないが、ブロック・アイランドの気配を感じて。
「ふむ、西海岸へ配備されていたのが奴のみだったか」
 ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)はそちらをまっすぐに見つめる。
 それとももう少し此処に力を入れられていれば、他の2体も細く出来たのか――と可能性を少しばかり、考えてしまう。けれどラキアはふるりと首を横にふった。
「今となっては分からん……か」
 後悔は後だ、先ずは奴を落とすと今やるべきことを。ラキアは、下から向かうと海中へともぐり移動を開始する。
 はいと頷いた後に、三間・勲(漁火・g10186)もただ真直ぐ、彼女たちのもとへ向かうべく水面の上を走り始めた。
「この戦いも北米奪還に向けた大切な一歩となるのでしょうか」
 真珠湾、そして今この西海岸沖にて立ち塞がる冥海機たち。この戦いを終えれば、きっとまた展望は変わるのだろう。
 だから今、戦いに向かう。それに航路の安全は確保したい所、そして。
「何よりもここで遭遇した冥海機を放置する訳には行きません」
 勲がヤ・ウマトの奪還に向けて動いていたのは、一日も早く海を争いの無い場所にする為なのだから。
 ブリキ製玩具の小さな航空機たちが集う。魚鱗の陣を意識した三角形の陣形と成せば向かう先は一つ。
「道を切り開くために……!」
 勲の指先はブリキの航空機たちの行く先を示す。
 ホエールギャルズの敷く防衛ライン。すべてに攻撃をかけたのではきっと崩せない。一部を集中して突き、そこを起点として崩す。
 戦うのは自分だけではない。機があれば見逃さない――それがディアボロスなのだから。
 空を飛ぶその音は軽い響きを持っているがホエールギャルズ達もすぐ気づく。
「玩具……? そんな子供だましで!」
「油断するな! ディアボロスだ!」
「!!」
 ホエールギャルズのひとりは侮っていた。しかし、すぐに仲間の言葉に気を引き締める。
 忘れてはいけないのだ。今こうなっているのは、ディアボロスの動きがあったからだと戒めて。
 勲は今持てるすべての力をぶつける。一斉射撃で防衛ラインの一部を集中して突けば、ダメージをうけた場所を守ろうとラインが変わっていく。
 ひとりの力では足りなくとも――ここには仲間がいると勲は知っている。
 今までだって、こうして力つなげて掴み取ってきたものがあるから。
 それと共に囲もうと動くラインを見てそちらにも意識を向けつつ移動を。
「絶対に通すな!」
 ホエールギャルズは航空機型エネルギーを発艦させ、勲へと反撃仕掛ける。
 勲はその気配を察知し、氷盾を体の前に構えた。向けられた攻撃は致命傷にならなければいい。
 向けられたその攻撃の重さに、勲は僅かに表情歪める。
「ヤ・ウマトが消滅しても冥海機の誇りと強さは健在ですね……!」
 ですが、と勲は思う。
 ここを突破しなくてはブロック・アイランドの元には届きません――そのために、今戦っているのだ。
 先へと進むため、こちらも果敢に戦い抜きましょうと勲は再び小さな航空機たちを差し向ける。その戦線を崩すために。
 しかしホエールギャルズたちもディアボロスを通すものかと攻撃をかけてくる。
 四葩・ショウ(After the Rain・g00878)はその声を耳にして瞳細めた。
「……そう」
 大切なものを失ってなお、護るもののために戦うというのなら――とショウは彼女たちの気持ちを理解する。
 けれど、こちらも引くことは出来ないのだ。
「――わたしも全力で、乗り越えてみせる」
 身に纏うブルーを躍らせ、水面走行の力を借りショウも駆ける。
 どこからでも仕留める気なら、真っ向から。
 先に仕掛けた勲に続けて、その同じ場所をショウは狙う。
「やぁ、くじらのレディ」
 接敵して、ショウは微笑む。
「たのしみだな、――可愛がって、くれるのかい?」
「海に沈めてあげるよ!」
 ホエールギャルズは敵意を隠さない。勲の攻撃で崩れかけたそこを補うように、傍にいた別のホエールギャルズが割ってはいってくる。
 その様にショウは、微笑んで口遊む。それは聖歌だ。
「歌……っ、これ、は……」
「だめよ! きいちゃ……!」
 耳に届いてしまったなら、おしまい。
 そのこころを、はなさない――苦し紛れのように放たれる対空砲火の間を縫う様にショウは駆ける。
 白焔の護りで身を包んで、ぎゅっと手繋ぐ、双星のラッコ型海戦装たちに魚雷――それはお気に入りの石や貝なのだけれど、それをホエールギャルズへと打ち込んでいく。
 それでもホエールギャルズは立て直そうとしてくるのだ。傷を負ったものを下がらせ、前に出たものは応戦しつつ戦線を動かし守ろうとしている。
「さすが、すごいね」
 巧みな連携とショウさんするけれど。でも、だからって立ち止まれないとショウはわかっている。
 狙うのはその後ろに隠された一番負傷している彼女から。
 クジラ型海戦装搭載の対空砲火がショウに向く。けれど回復の力も得ている今、多少の傷は怯むほどではない。
 躊躇わず、ただ前へ。この場所を崩すのだとショウは戦う。
「いっしょに、きて」
 手を伸ばし、歌う。静謐なる歌声がその心を抱擁し、慈しみ、はなさない。
 聞き入ってはダメとホエールギャルズは自身に言い聞かせるがふとした瞬間に。
「あ……」
 聞いてしまったなら力が抜け、水底へ。沈んでいく破滅――けれどショウは海面を駆け回って。その狙いはつけにくく。
「わるいけど、わたしだって、護りたい誓いがある」
 帰りたい場所があるのと、ショウは瞳に意思の力を宿らせている。
「沈むわけには、いかないんだ」
 保たれていた戦線がふつりと途切れる瞬間が、生まれる。
 それは今まで、水中に潜んでいたラキアが仕掛けたから。
 防衛ラインの側面を目地して進み、攻撃の始まった気配に浮上を。
「!! 横から!?」
 その姿を目視し、ホエールギャルズの一人は慌てた声を。
 再誕の名を冠した突撃槍、《RE》Incarnationをもってラキアは水面を駆ける。
「今此処に、強靭なる刃を授けよ」
 術式とオーラで強化を施し、そのまま正面から槍を突き出し敵を穿つ。
「うぁっ……! こ、このっ」
「ひとりだ、圧せ」
 クジラ型海戦装でもって重量をかけたダイブを仕掛けてくるホエールギャルズ。
 くる、とわかっているなら対処のしようはある。ラキアは槍を上方に構え防御態勢をとった。
 影が落ちる。その瞬間、水面走行から水中適応へとラキアは切り替えた。
「――ッ!」
 上からかかる重圧を、ダイブの威力を下方へと受け流しダメージを少しでも軽減するために。
 攻撃に比重が傾き防衛ラインは崩れていく。そこを見逃さず、更にその穴大きくするようにショウが誘いをかけ沈めていく。
「! 今助ける!」
「こちらには構うな! 少しでも長く、防衛を――」
 沈みかける仲間を助けようと動くホエールギャルズには勲が小さな航空機たちを向かわせていた。
 機銃掃射でその動きを制限し助けには行かせない。勲は敵が守りに入れば保てる要所で、それをさせず崩す。
 ホエールギャルズ達は一体、また一体と海に沈んでいって。
「お前で、最後だ!」
 海の中から上がり、水面へと出ると同時に攻撃かけたラキア。槍に貫かれたホエールギャルズは、抗おうとしつつそのまま果て、海へと沈んでいく。
 海上の防衛ラインは崩され、この先へと向かう道が開かれる。
 向かう先に控えているのは、ブロック・アイランドとその取り巻きたち。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【水面走行】LV1が発生!
【避難勧告】LV1が発生!
【水中適応】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
【グロリアス】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!

 ホエールギャルズたちの防衛ラインが崩れていくのはブロック・アイランドの目にも映っていた。
 ディアボロスたちがくる――なれば先に海に沈んだ娘たち、そして超大和様の仇をとブロック・アイランドは思う。
 ここで、己が沈むことになろうともコーサノストラに膝をつくよりは一矢報いて果てる方が良い。
「貴様ら、来るぞ! 出来るだけ長く、時間を稼ぐのだ!」
 その間に仲間たちが一人でも多く、辿りつけるとブロック・アイランドは告げる。
「イエス! マム!」
 ブロック・アイランド。そして彼女の配下たるトループス級のフィッシュボーンたちは臨戦態勢をとった。
 ディアボロスたちを迎え撃つために。
ラキア・ムーン
時間は稼がせん
此方も急ぐ旅路だ、防衛ラインという邪魔さえなければ何とでもなる
特にお前達フィッシュボーンとは随分とやり合ったからな、戦い方は分かっているさ
一気に畳みかけさせて貰う
さあ、勝負といこうじゃないか

槍を構え、水面走行でフィッシュボーンの周囲を観察しながら走る
敵がある程度固まった編隊を組んだら、仕掛ける
【Call:Assault_Edge】起動
槍に魔力の刃を纏わせ、敵の合間を縫うように高速飛翔
すり抜けるタイミングで槍を『薙ぎ払い』魔力の刃を付与した槍で、敵を斬り裂いていこう
攻撃後は水面へと着地し足を止めないように駆けながら、敵の動きを注視して行こう

敵の海戦装が此方へ迫ってきたら、攻撃軌道を確認
全ては捌けん、足や胴、急所に迫る一撃を槍で迎撃し斬り結ぶ
最低限敵の攻撃を防ぎ、避けきれない物は武装制服越しに受けて少しでもダメージを減少させていこう

士気の高い敵は厄介極まるが……此方には経験がある
それにそろそろ、海戦も飽きてきたのでな
西海岸への道、開けて貰うぞ!

アドリブ連携等歓迎


三間・勲
(連携アドリブ歓迎)

仲間を助ける為の時間稼ぎ…ですか
広い海と冥海機の機動力、そして相手が他のクロノヴェーダであれば十分に通用したのでしょうね
しかし僕達はグアムやミッドウェーの連戦も突破してきました
きっと今回も乗り越えてみせます

心を一つにして戦う冥海機に対抗する為、周囲と積極的に連携して動きを合わせます
【水面走行】を使用し引き続き海上で行動、先を行く仲間を援護します!

パラドクスで呼び出した複数のクラゲ型爆雷と共に護衛の『フィッシュボーン』を包囲
外周から徐々に追い込むように〈爆破〉による攻撃を仕掛けます
ダメージを与えつつ敵群の分散を防ぎ、味方の攻撃の好機を作りましょう
味方の攻撃の後に続く場合は、弱った個体を狙う事で着実に数を減らしていきます

反撃には「氷盾」で牽制の爆雷に備えながら少しずつ距離を取り、本命の魚雷が来るまで警戒し対処を
もしも対処が追い付かなくても、僕達には皆さんと一緒に積み重ねた残留効果もあります
もう一段階【ガードアップ】を重ね、守りをより強固にして戦場に立ち続けましょう


月鏡・サヨコ
玉砕を期した冥海機は、トループス級であっても大きな脅威となり得る
ヤ・ウマトでの戦いを通じて幾度となく直面した状況だ
だけど、全て切り抜けたからこそ超大和の撃破にまで至っている
……今回を例外にするつもりはない

【水中適応】で潜水しながら戦い、【パラドクス通信】で海上の仲間と状況を共有し連携
敵が水上戦に注力すれば海中から不意を打たれ、しかし海中に気を取られすぎては水上戦がおざなりになりかねない……という状況を作り上げよう
結果的に、誰か一人に攻撃が集中して撃沈される展開も防ぎやすくなるだろう

――『閃電・偃月』起動
≪対艦軍刀『銀鉤』≫を素早く振るって幾重にもプラズマ波を放ち、海上の敵を攻め立てる
仲間より先に動く場合は脚を狙い、足下に意識を集中させて後続が攻めやすいように
後に動く場合は、仲間の攻撃で生まれた隙を見逃さず仕留めるために、刀本体を当てて重篤な損傷を与えよう
敵が吶喊してきたら≪海戦装用増設防盾≫を構えて防御し、打撃と魚雷が身体に直撃することを防ぐ

……いかなる荒波が襲い掛かろうと、乗り切るまで


 ブロック・アイランドを守る様にフィッシュボーンたちも展開してくる。
「ひとりでも多くのディアボロスを沈めてやれ!」
「イエス! マム!」
「成すべきことは」
「ひとりでも多くの娘を辿り着かせるために!!」
 その声に勢いよく前に飛び出してくるフィッシュボーンたち。彼女らの狙いが時間稼ぎであることはわかっている。
 だからそうはさせんとラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)も水上を駆けた。
 こちらも急ぐ旅路――防衛ラインという邪魔はすでに崩した。それがなければ何とでもなる。
 そして三間・勲(漁火・g10186)も、フィッシュボーンたちの動きを冷静に見つめていた。
「仲間を助ける為の時間稼ぎ……ですか」
 ここもそんなに時間をかけていられませんねと勲は思う。
「広い海と冥海機の機動力、そして相手が他のクロノヴェーダであれば十分に通用したのでしょうね」
 けれど、相手はクロノヴェーダではなくディアボロス。
 グアムやミッドウェーの連戦も突破してきた。つまりは、手練れなのだ。勲は今回も乗り越えてみせると駆け、その傍らに月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)が追い付く。
 玉砕を期した冥海機は、トループス級であっても大きな脅威となり得る――それを知っている。
 ヤ・ウマトでの戦いを通じて幾度となく直面した状況がそれだ。
 だけど、サヨコも、勲も、ラキアも。
 全て切り抜けたからこそ超大和の撃破にまで至り、そして今がある。
「……今回を例外にするつもりはない」
 そう言って、サヨコは海中からいくと海へ。パラドクス通信でどちらの状況もわかり、戦いに幅ができる。
 勲は頷く。フィッシュボーンたち、そしてブロック・アイランドを倒せば新たな道も開かれるのだから。
「お前たちフィッシュボーンとは随分とやり合ったからな」
 戦い方は分かっているさとラキアはその瞳細める。ここは一気に畳みかけさせて貰う場面と。
「さあ、勝負といこうじゃないか」
 槍を構え、フィッシュボーンの周囲を観察しながら走るラキア。
 フィッシュボーンは隊列組んでかたまり、仕掛けてこられたタイミングで返す心積もりのよう。
 けれど、ラキアが駆ける隙間は十分にある。槍に魔力の刃を纏わせたなら。
「高速戦闘の神髄、その身に刻め!」
 水面蹴れば僅かに、波が立つ。水面ギリギリを高速飛翔しフィッシュボーンたちの中を縫う様に。すり抜けるタイミングで、槍をなぎ払う。
「きゃああっ!!」
「!! 距離をとれ!!」
 魔力の刃が伸びてフィッシュボーンたちを捉える。斬り裂かれた痛みと共に態勢立て直そうとしてくる彼女たち。
 けれど。
「遅いな」
 飛翔の終わり、水面へと足を付けた瞬間次の一歩を踏み出しラキアは駆ける。次の攻撃へと移るべく移動をして。
 そのラキアのもとへ攻撃が伸ばされる。
 魚雷艇級海戦装の、骨のような部分が蛇腹剣のようになって伸ばされたのだ。ラキアを捉えようと伸ばされたそれ。
 どの起動でくるか――それを見極める。すべては避けられないと、戦いの中で得た勘と経験がラキアに知らせる。
 守るべきは急所に迫る一撃。その足を、胴と狙って伸ばされた攻撃は掠る程度にとどめて。
 真正面、頭を狙った一撃を槍を突き上げ斬り結び、弾きとばしたラキア。
 そちらへフィッシュボーンたちの意識は向くが、多方から勲も仕掛ける。ラキアへ意識がむいているなら、包囲するようにクラゲ型爆雷たちと包囲する。
「! こっちにも、きゃあ!」
 触れた瞬間に爆発を起こすクラゲ。外周から徐々に追い込んで分散を防いでいく勲。周囲を動き、勲は戦いやすい様に上手に爆破を持って敵を動かしていく。
 その様子にラキアは助かると、再びフィッシュボーンたちの中を、槍でなぎ払いながら低く飛翔する。
 視線が一瞬会えば、次はそちらにと意思が通った。そのラキアが削った敵へと向けて、勲はクラゲ型爆雷でさらに追い立てていた。
 激しい爆破の音が続き、その中に閉じ込められ重傷を負ったフィッシュボーンは、自分の最後を感じたか特攻を仕掛けようと仲間へ声を向ける。
「後を頼む!」
「!」
 フィッシュボーンたちは仲間の決死の攻撃を無駄にはしないと、その後の攻撃への態勢を整えようとしていた。自分たちを追い立てる者がまず邪魔だ。
 まずは、あのクラゲ爆雷を動かしている者をどうにかしなければと、勲目掛けて動く。勲も、自分へ意識が向いたのを感じ攻撃への対処として氷盾を構え態勢整えていた。
 しかし。
「電力充填完了。閃電、起動。――目標を殲滅する!」
 その攻撃は、水中から。
 電気投擲鞘『斗號』から対艦軍刀『銀鉤』へと膨大な電力が供給される。刃の薄いそれは扱いが難しく。さらに超高速の抜刀となれば僅かの狂いでも影響はあるのだろう。
 けれどサヨコはそれを間違いなくやってのける。
 海中から振り抜けば同時に白い三日月型のプラズマ波が放たれる。海を灼き溶かし、フィッシュボーンの身を灰塵に帰す一撃。
「!! おのれディアボロス!!」
 仲間がやられ怒り露わに別のフィッシュボーンが攻撃しかける。
 海中への吶喊。サヨコのもとに飛び込んでその海戦装で殴りつけると同時にゼロ距離での魚雷の発射。
「やったか……!?」
 手応えをフィッシュボーンは感じていた。けれどその拳が殴っていたのは海戦装用増設防盾だ。
 防御していたサヨコにその攻撃の直撃はなく、ダメージを与えてはいるがそれは僅かなもの。
 逆にこの至近距離。刀本体を当てての反撃はフィッシュボーンの力を一気に削り取り、沈めてしまう。
 散る覚悟を持っての攻撃も、ディアボロスたちは凌いでいく。
「……いかなる荒波が襲い掛かろうと、乗り切るまで」
 その呟きは皆にも聞こえていて。その通りとラキアは頷き槍を構えた。
「士気の高い敵は厄介極まるが……此方には経験がある」
 再び敵の中を駆ける。その切っ先はフィッシュボーンたちをとらえ打ち払いラキアは確実に削っていく。
「それにそろそろ、海戦も飽きてきたのでな」
 ラキアは蛇腹剣のような魚雷艇級海戦装のしなりを体傾けて避け、その懐へと空を駆け攻撃を。
 敵が、ラキアへ攻撃畳みかけようとすれば水中より、サヨコの三日月が。そして海上では勲のクラゲ型爆雷が襲う。
 弱っていたフィッシュボーンは、沈み。攻撃をかけれたとしても、勲は守り重ねて軽減されている。
「西海岸への道、開けて貰うぞ!」
 海へと沈んでいくフィッシュボーンたち。海上に、その姿はすでにひとつとない。
 そして残るは、ブロック・アイランドのみ。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】LV1が発生!
【水中適応】がLV2になった!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV2になった!
【命中アップ】LV1が発生!

 配下の娘たちも倒れて、残るは一人。
 十分な時間は稼げただろうか。いや、それはまだ自分のこれからの戦いによってわずかでも伸ばせるものでもある。
 ブロック・アイランドはディアボロスたちを前に、やることはひとつだとわかっていた。
「西海岸へ易々と抜けられると思うな!」
 ブロック・アイランドに慢心はない。ディアボロスが強敵だと認めているからだ。
 ここで轟沈となってもかまわない。そんな覚悟がブロック・アランドにはある。しかしせめて一人でも多くのディアボロスを道連れに。
 コーサノストラに下るのは、超大和亡き今、やむを得ない事だ。
 だがブロック・アイランド自身はそれを受け入れていなかった。おもねるくらいならば、ディアボロスたちに一矢報いて死ぬ方が良い。
 それがブロック・アイランドの意思。
 彼女は戦いの構えをみせているが、言葉向ければ多少なりとも応じるだろうか。
 何にせよ、ジェネラル級との戦い――気を抜いてかかることはできない。
ラキア・ムーン
正直まともに話した所で、ぺらペらと情報を喋るような敵でもあるまい
仲間を生き残らせる為に動いている以上、何かしら目算はあるのだろうが……
当たりが分からんな、なら此方の思っている事を正直に言おう
情報はあれば良いが、無くてもなんとでもなる
互いの覚悟を決める為の会話としよう

しかし流石は冥海機だ、もうこの西海岸付近まで撤退して来ているとはな
動きが早い
お陰で2体、指揮官を取り逃す事になった
だが、西海岸へ撤退してどうする?
先に待つのはワイズガイに顎で使われる立場だろうに
……まあそれでも、生きていた方が良いというのなら其れはまさに超大和の望んだ事なのだろう

だが、西海岸で使われていた冥海機はなかなかに辛そうだったぞ
どの口がと言われればそうだが、多少なりとも待遇の改善を見込めるアテでもあるのか?
そうでないなら、生き残った者達の行く末は暗い
それでも生きていて欲しいなら、お前達の覚悟は見事だ

……長々とお喋りをしていても仕方あるまい
貴様の誇りと想いを打ち砕き、我等は先へ進む
決着を付けようか、ブロック・アイランド


 目の前に立つジェネラル級、ブロック・アイランド。
 その姿を見つつラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)は思う。
(「正直まともに話した所で、ぺらペらと情報を喋るような敵でもあるまい」)
 この冥海機は、仲間を生き残らせる為に動いている。それは率いていた者達の会話からも拾い上げられ事実なのだとわかった。
(「何かしら目算はあるのだろうが……」)
 ラキアは、一呼吸。仲間を助けたいこと以外に何を思っているのか、その当たりはわからないからだ。
 なら此方の思っている事を正直に言おうとラキアは決める。
 会話から何かしら、情報が拾えればいいが無くてもなんとでもなる。
 むしろ今、この場では――互いの覚悟を決める為の会話が一番しっくりくる気がした。
「しかし流石は冥海機だ、もうこの西海岸付近まで撤退して来ているとはな」
 動きが早い、とラキアは続ける。お陰で2体、指揮官を取り逃す事になった。
 それが現状だと。
「だが、西海岸へ撤退してどうする? 先に待つのはワイズガイに顎で使われる立場だろうに」
「……西海岸にはイントレピッドがいる。我らはその艦隊に合流をする事になっていた。超大和様の遺志を受け継ごうとしなかったイントレピッドの下風に立つ事になるが……」
 それはブロック・アイランドにとっては不本意なことなのだろう。浮かべた表情からそれが見て取れる。
 しかし、いやと首を振って顔をあげた彼女はもうそれを振り払っていた。
「我等も、意志を受け継ぐ事が出来なかったのならば、やむをえないのだろう」
 すでにブロック・アイランドの考えは定まっている。言い切る姿にラキアは僅かに瞳細めた。
「……まあそれでも、生きていた方が良いというのなら其れはまさに超大和の望んだ事なのだろう」
「そうだ。超大和様の娘達を、一人でも多く生かす事が、我らの望みだ」
 そのためにここで戦っているのだからとブロック・アイランドは続ける。そんな彼女へとラキアはさらに言葉を投げかけた。己が知る西海岸の現状を。それをブロック・アイランドが知っているのか、どうか。
「だが、西海岸で使われていた冥海機はなかなかに辛そうだったぞ」
 その話を、それはそうだろうなとブロック・アイランドは受け入れているかのようなそぶり。
「どの口がと言われればそうだが、多少なりとも待遇の改善を見込めるアテでもあるのか?」
 そうでないなら、生き残った者達の行く末は暗いとラキアは告げる。先ほど、口にしていたイントレピッド――それをアテにしているのだろうかと。
「それでも生きていて欲しいなら、お前達の覚悟は見事だ」
「降将であれば、実績で信用と立場を得るしか無いだろう」
 お前たちの何人かを屠ればそれになるやもしれんとブロック・アイランドは返す。その物言いはイントレピッドをアテにしているようではなかった。
 そこが、会話の終わりとラキアは見て。
「……長々とお喋りをしていても仕方あるまい」
 貴様の誇りと想いを打ち砕き、我等は先へ進む――槍を構えてその一瞬を切る準備はもうできていると見せる。
「決着を付けようか、ブロック・アイランド」
 その言葉にブロック・アイランドはああと頷いて返した。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!

三間・勲
(連携アドリブ歓迎)

超大和の遺志を受け継ごうとしなかった冥海機…
気になりますが、詳しく知るには実際に西海岸に向かって確かめる必要がありそうですね
護衛を退ける事は出来ましたが『ブロック・アイランド』はまだ無傷です
ここまでの積み重ねを無駄にしないよう、気を引き締めて挑みましょう

引き続き【水面走行】を使用
ある程度距離を保ち遠距離から攻撃を仕掛けます
機械兵器群を海上に召喚しブロック・アイランドを包囲するように配置
逃げ場を奪いつつ四方から一斉に砲撃を浴びせます
共に動く味方が居れば【パラドクス通信】も用いて積極的に連携を
敵の動きを制限して援護を行い、自分の視点から得た情報を伝えます
いずれにしても着実に装甲を削り【ダメージアップ】の効果を残して次に繋ぐ事が最大の目的です

反撃のエネルギー弾は「氷盾」を用いて防御
【水中適応】で行動範囲を海中まで広げ、衝撃を受け流し致命傷を避けるよう努めます

仲間を思い決死の覚悟を決めた者の攻撃、痛くない筈がありません
ですが僕も次の仲間へと繋ぐ為に精一杯耐えてみせます…!


ラキア・ムーン
ふむ、冥海機も一枚岩では無いか
……まあ当然ではあるな
とはいえ、断片の王に従わぬとはなかなかに大胆な奴だ
そいつがコーサノストラで何を企んでいるか、注意する必要はあるな

……すまんな、敵を眼前に先の勘定をする等失礼極まりない
今はブロック・アイランド、貴様との戦いに集中しよう

限定解除、形状変換
再誕の槍よ更なる先へ……《RE》Incarnation:Extend、顕現

引き続き水面走行は使用
可能なら仲間の動きを確認し、連動して動けるように立ち回る
前へと出て、敵の視線を此方に注視させ仲間が行動しやすい様にしよう
【Call:Breaker_Lance】起動
魔力を練り、槍を拡張
巨大な魔力の槍を展開し、構えて駆ける
水面を蹴り一気に接近
命中直前に右腕を突き出し、より深く槍を捩じ込む
同時に瞬間的に水平方向に最大速度の飛翔加速
加速を乗せた槍の一撃を叩き込む!

魔力の槍との接続を解除し、即座に敵の周囲を駆ける
槍を『薙ぎ払い』、使い魔の動きを牽制
海戦装との連携を断つ
Emu【E.S】展開
魔術障壁でブレスを受け止め防御


 ブロック・アイランドの言葉を受けて――三間・勲(漁火・g10186)は思う。
(「超大和の遺志を受け継ごうとしなかった冥海機……」)
 それが、西海岸にいるのだと。その存在は気になる。しかし、詳しく知るには実際に西海岸に向かって確かめなければならない――その為には今目の前にいるブロック・アイランドを倒さねばならない。
 護衛を退けたものの、まだ無傷でそこにいるのだからと勲は改めて気を引き締める。ここまでの積み重ねを無駄にしないようにと。
 ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)もまた、瞳細める。
(「ふむ、冥海機も一枚岩では無いか」)
 それぞれに思惑がきっとあるのだろう。目の前の冥海機は仲間を守ろうとしているようで。
「……まあ当然ではあるな」
 とはいえ、断片の王に従わぬとはなかなかに大胆な奴だと思うラキア。
 そのイントレ・ピッドがコーサノストラで何を企んでいるか、注意する必要はあるなと。
「……すまんな、敵を眼前に先の勘定をする等失礼極まりな」
 だから、とラキアは槍を構える。今はブロック・アイランド、貴様との戦いに集中しようと。
 ラキアは駆ける。前へと出て、自分にブロック・アイランドの視線を向けさせた。
 後方で勲が、包囲するよう機械兵器軍を巡らせていることで逃げ場を塞いでくれているから迷いはない。
 先に仕掛けますとパラドクス通信で伝えた勲。勲は四方から一斉に砲撃を浴びせる。
 この攻撃で着実にブロック・アイランドの装甲を削り、次の攻撃に繋いでいくことが勲の最大の目的。
 その攻撃はブロック・アイランドを確実に捉えていた。だが砲撃の中から航空機型エネルギー弾が発射される。
 それは勲目掛け、情け容赦なく物量で押し潰す様に襲い掛かった。
 その攻撃を半身覆うように広げた氷盾で勲は凌ぐ。けれどダメージは通っていた。押し潰されぬように海の上に立ち続けるために踏ん張る。
「……っ!」
(「仲間を思い決死の覚悟を決めた者の攻撃……!」)
 それが、容易く耐えられるものではないことを勲は理解している。
 けれど、勲もまた次の仲間へ精一杯耐えて、そして――繋がるのだ。
「限定解除、形状変換。再誕の槍よ更なる先へ……《RE》Incarnation:Extend、顕現」
 集中砲火、そしてブロック・アイランドはその反撃に意識が向いている。
 二重螺旋状に回転する炎と風の魔力が槍に宿り、全てを貫く巨大なものへと形を変えた。
 ラキアは水面を蹴り一気に接近する。ブロック・アイランドが巨大な魔力の槍に気付いた時にはもう懐の内だ。その飛行甲板で槍を受ける間は与えない。
 命中する――その直前に右腕を突き出し、その腹へとより深く槍を捻じ込む。それと同時に最大速度の飛翔加速をかければその勢いのった一撃に。
「ぐっ……!!」
 痛みは確実にあるのだろう。ブロック・アイランドがうめき声を噛み殺すのをラキアは耳にする。
 そして魔力槍との接続を解除し、即座に距離をとり駆けた。
「やってくれるな! 行け!!」
 ブロック・アイランドは即座に航空機型使い魔を召喚し、共にオオカミウオ型海戦装を追いかけさせる。
 獰猛な猟犬のように、海から、そして空からの連携。ラキアは槍で薙ぎ払い、使い魔の動きを牽制する。オオカミウオ型海戦装との連携を断つように。
 オオカミウオ型海戦装が口内の砲門から強力な砲弾型ブレスを向けラキアを狙う。だがラキアはすでにそれを受ける態勢を整えていた。
 展開された魔力によって疑似再現されたエルダーサインによる防壁がそのブレスを受け止める。
 ディアボロスもまだ、十分に戦える状況。ブロック・アイランドも傷を負っているがその意志は折れず、通さないと立ち塞がっている。
 ラキアと勲は再びの攻撃仕掛ける。攻撃重ねて削って、倒すしかないのだから。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【命中アップ】がLV2になった!

伏見・逸
(連係アドリブ歓迎)(味方は苗字呼び)
人手が必要か?
こちとらぶち壊す事しか出来ねえ禍だが、それが要るなら手を貸すぜ

味方と【パラドクス通信】で情報共有し、連携を意識して動く
後から駆け付けた身だ、最初は【水中適応】で近付いて、下から不意打ちを仕掛けるか
気付かれたとしても、多少の隙は作れるだろう。それを味方に利用して貰う
その後は【水面走行】を借りての水上戦。味方の隙や死角をカバーするよう心がける

【禍竜の雷霆】使用。【エアライド】を交えた立体的な動きから、長ドスや蹴りを打ち下ろす技。【飛翔】も時折借りて、動きをより複雑にする
【ダメージアップ】を重ね、より効率よく敵の体力を削るが
優先目標は「近接戦闘を仕掛ける事で敵の視野を狭める」「味方が攻撃しやすいように、敵に隙を作る」

敵の攻撃は長ドスや尻尾で受け流すか、翼を盾代わりにして直撃を避け
【ガードアップ】も借りて消耗を抑えるが、基本的に負傷は厭わない
飛行機の使い魔や海戦装が飛んできたら【飛翔】で自分に引き付け、その間に味方に本体への攻撃を叩き込んで貰う


クィト・メリトモナカアイス
汝艦隊の守護者。
その覚悟は見事。
けれども。我らも軽い気持ちで来たわけではない。
全力で戦うし、今日も勝って我らは帰る。

【水面走行】で海上を駆けながら戦闘。
一つの場所にとどまらず、常に動き回って他の仲間と一緒に敵を撹乱しながら攻撃。
黄金猫拳打棒から光の奔流を放つ「夜天再臨」。盾を持たない側からブロック・アイランドを狙って防御がしづらいようにし、完全には防ぎきれないように攻撃をしていく。
盾がない側ということは鞭がある側。
こっちの攻撃に合わせて素早く反撃で振るわれるであろう鞭の一撃は攻撃に用いた黄金猫拳打棒を素早く引き戻して防御。
んむむ……お魚属性なのに猫属性に抗うとはやりおる。

他の復讐者が強力な一撃を仕掛けるタイミングがあれば我はその援護。
遠距離から放つ夜天再臨で敵の目や意識を無理やりにでもこっちに引き付け、作り出した隙に強力な一撃を入れてもらおう。

汝艦隊の……戦の守護者。
汝の守るものに平穏はない。
故に。
汝の名は語られず、刻まれず。
ただ水底に沈むべし。


 ブロック・アイランドとの決戦――そこへ伏見・逸(禍竜の生き先・g00248)も加わる。
「人手が必要か?」
 こちとらぶち壊す事しか出来ねえ禍だが、それが要るなら手を貸すぜと。
 すぐさまパラドクス通信で、逸も状況は理解していた。もうあとは目の前の冥海機を倒すだけなのだと。
 しかし 相手はジェネラル級。簡単に終われる戦いでないことは容易に想像できる。
 逸は水中の中へ。下からの不意打ちを――水の中にブロック・アイランドの仕掛けたものはないようだ。
 だから一直線に向かい翼広げ、海中から飛び出ると共に勢い乗せてその頭上から長ドスを振り下ろした。
 海からの不意打ちにブロック・アイランドの反応は遅れていた。下から来ると思っていなかったから、対処が僅かに送れる。だが、すぐさま上から振り下ろされる攻撃が仕掛けられている。
 この攻撃に気付かれたとしてもかまわないと逸は思っていた。多少の隙は生まれるだろう。そしてそれを他のディアボロスたちは活かすはずだから。
 近距離――逸はその視界を塞ぐように翼を広げ、仲間の姿を隠す。
 それによりブロック・アイランドの視野は狭められている。それは彼女にとってあまり良くないことのようだ。
 長ドスの一撃を受けつつも離れろというように甲板を振り上げ逸に距離を取らせるような動き。そして航空機型使い魔と共にオオカミウオ型海戦装を逸へと差し向ける。
 水面を駆け、逸はその攻撃を受け流す。噛みつかれかかったなら、尻尾を動かし弾き飛ばして。守りを固めつつ飛翔してその敵の意識を自分へと引き付けた。
 ブロック・アイランドの海戦装が引き付けられるだけでも、戦いやすさは変わる。
 クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)は開かれた道をただただ真直ぐ進み一気に距離を詰めた。
「汝艦隊の守護者。その覚悟は見事。けれども。我らも軽い気持ちで来たわけではない」
 全力で戦うし、今日も勝って我らは帰る――そう告げてクィトが振り上げたのは黄金猫拳打棒。
 盾を持たない側から狙い定めて、纏わせた光を極限まで高めエネルギー波として撃ち出した。
 それは光の奔流。完全に防ぐことは出来ないその攻撃は、ブロック・アイランドを飲み込むように放たれた。
 けれど、クィトもわかっている。
 盾がないという事は、鞭がある側だということを。
 放たれた奔流でダメージを受けながらもブロック・アイランドは鞭を振るう。光の中を踊るそれに捕まらぬようにクィトは黄金猫拳打棒を素早く引き戻し、打たれる瞬間に防御する。ほんの僅かでも遅れていたら絡め取られていたと、その攻撃躱したからこそ感じていた。
「んむむ……お魚属性なのに猫属性に抗うとはやりおる」
 なかなかに重い一撃の気配。一度受けた程度でやられることはないが、当たり所が悪ければと思うところ。
 やはりジェネラル級はジェネラル級。強敵であることに間違いはない。
「汝艦隊の……戦の守護者。汝の守るものに平穏はない」
 故に、とクィトは緑の瞳細める。
「汝の名は語られず、刻まれず。ただ水底に沈むべし」
 肉薄すると同時に黄金猫拳打棒に宿る光を再び、ブロック・アイランドへ。着実にその力を削っていくために。
 強くとも、倒せないことはないと知っているから。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【エアライド】LV1が発生!
【エイティーン】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【アヴォイド】LV1が発生!

シル・ウィンディア
アンゼリカさん(g02672)と一緒に挑むよ。

超大和を倒してもまだまだいるんだね、冥海機。
ここまで来たらあと少し。
ここで討たせてもらうよ。

さ、アンゼリカさん、行こうか。

狙うは近接戦闘っ!
創世の光剣を左手にもって、アンゼリカさんと並走する形で敵に真正面から向かっていくよ。
そして、近接間合いに入る前に、サイドステップで横に飛んで、フェイントになるように行動だね。
位置関係は、アンゼリカさんとは挟撃になるような位置取りになるように行動。

サイドステップの間に高速詠唱で詠唱を終わらせてから、着地した時に、幻影魔砲撃を使用するよっ!

さぁ、わたしと一緒に踊ってもらうよっ!!
高速で接近して連撃を叩き込むっ!!

さすがに、挟撃でのパラドクスは多少は痛いでしょっ!

敵攻撃は、創世の光剣でエネルギー弾を弾くようにして剣を振り回すよ。
被弾時は、胸当てに当たるようにして防御行動も同時に行うね。

簡単には沈んであげないから。
ここであなたを討ちとるまでは、倒れずに立ってみせるよ。

そして、必ず勝利をこの手につかみ取るよっ!!


アンゼリカ・レンブラント
相棒のシル(g01415)と
どこまでも喰らいつく私達ディアボロスを前にして
決死の覚悟を以て立つ姿は見事だよ
仲間を生き残らせる為――思えば超大和も情の深い王だったね

想いから来る力は侮れない
けれど、此方の奪還の志だって負けてはいないさ!
シルに頷き挑むは近接戦っ

並走する形で敵に真正面から向かい、近接間合いですぐには撃ち込まず
シルと鏡映しのように逆向きにサイドステップで横に飛ぶよ
シルと、ブロック・アイランドを中心に挟撃になるような位置取りになるように動き
そうして神火を己の四肢に収束させた手刀の一撃をねじ込むっ!

叩き込んだ後は反撃を堪え、そのまま近接の間合いを維持しながら戦うよ
友がいることはね、共に戦えることは何よりの力となる
貴女の心には友がいるのだろうけれど、この場にはいない
仲間の為の礎となるは気高きことでも、復讐者に勝つことはできない!

相手の砲弾型ブレスを盾で凌ぎ、障壁を押し出すようにして身を護り
仲間のラッシュに合わせ全開の《神焔闘獅子断》を叩き込み勝利を掴むねっ
私のめいっぱい、受け取れーっ!


 シル・ウィンディア(虹を翔ける精霊術師・g01415)もブロック・アイランドの姿を目にして。
「超大和を倒してもまだまだいるんだね、冥海機」
 でも、と思う。
「ここまで来たらあと少し。ここで討たせてもらうよ」
 そう言って、シルは傍らへ目を向ける。
「さ、アンゼリカさん、行こうか」
 うんと頷くアンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)。
「どこまでも喰らいつく私達ディアボロスを前にして決死の覚悟を以て立つ姿は見事だよ」
 仲間を生き残らせる為――思えば超大和も情の深い王だったねとアンゼリカは思い出す。
 想いから来る力は侮れない。そのことをアンゼリカもまた知っていた。
「けれど、此方の奪還の志だって負けてはいないさ!」
 シルとアンゼリカは共に水面の上を駆ける。そして二人が仕掛けるのは近接戦闘だ。
 二人は同じ速度で距離を詰める。それはずっと、共に戦ってきたからこその事なのだろう。
 シルは創世の光剣を左手に。ただ真直ぐ真正面から向かう。
 ブロック・アイランドも向かってくる二人には気付いていた。しかしどう仕掛けてくるのかは様子見と言ったところ。
 あと数歩で、近接の間合い――そこで、ふたりはブロック・アイランドに悟らせぬ呼吸の合わせを持って、再度ステップで互いに、逆向きに、鏡映しのように横に飛んだ。
 それはフェイント。真直ぐとみせかけ、挟撃になるように。
「六界を司る使者よ、我が身に宿りて、全てを撃ち抜きし力を……」
 動きながらシルは紡ぐ。
 どちらに対処すべきか、一瞬の迷いがブロック・アイランドに訪れる。
 得物を持っている点で、ブロック・アイランドの意識はシルに向いた。その時にはもう、シルは高速詠唱を終えている。
 水面にとんと足がついた瞬間。
「幻影の連撃、見切れるかなっ!」
「万物を断つ神焔の剣よ、我が四肢に宿りて侵略者を切り裂けぇっ!」
 いくつにも分かれるシルの体。それは残像。そちらに意識を向けたなら、傍らよりもう一つの気配。
 アンゼリカが魔力とオーラ操作で収束した光と。恋人である光彩聖姫が得意とする神火を己の四肢に収束させ一撃を。
「さぁ、わたしと一緒に踊ってもらうよっ!!」
 四方八方からの高速の連撃、そして突き出された拳は剣が如く切り裂く一撃。
 シルからの攻撃を、甲板を盾にし受け流すようにブロック・アイランドは受ける。手数の多さに対応するためだろうか。しかしそれで十分守れるわけがなく、シルからの攻撃も痛手となり積み重なり、そしてその甲板にいくつもの亀裂が入り始めた。
「さすがに、挟撃でのパラドクスは多少は痛いでしょっ!」
「ああ、息が合った良い攻撃だ! だが私の使い魔と海戦装も負けはしない!」
 その言葉は反撃の合図。
 オオカミウオ型海戦装と戦闘機型使い魔をブロック・アイランドは差し向ける。
 海戦装が口をあけ、シルへとエネルギー弾を。シルは後退しながら剣を振りその弾を弾いて見せた。その弾道は真っすぐ、詠みやすい。当たるのならば、胸当てにあててその衝撃を軽微にするようにしながら。
 そしてアンゼリカはその距離のまま盾で凌ぎ、障壁を押しだすようにして身を護り反撃を耐えきった。その距離を維持したままにさらに攻撃かけるために。
「友がいることはね、共に戦えることは何よりの力となる。貴女の心には友がいるのだろうけれど、この場にはいない」
 シルと一緒に戦っている。それはアンゼリカにとって何よりも心強いものだ。シルだけでなく、共に戦う仲間たちだってそう。
 戦いながら感じていることを、思ったことをアンゼリカはブロック・アイランドに向ける。
「仲間の為の礎となるは気高きことでも、復讐者に勝つことはできない!」
 そう、簡単には沈んであげないからとシルも頷いて再び距離詰める。
 ここであなたを討ちとるまでは、倒れずに立ってみせるよと。
「そして、必ず勝利をこの手につかみ取るよっ!!」
「私のめいっぱい、受け取れーっ!」
 アンゼリカは神火を四肢に纏わせ、拳よりも強く――蹴り放つ一閃が刃となってブロック・アイランドに命中する。
 その輝きはシルが最後に放つ魔力砲撃と重なって一層の輝きを増していた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【一刀両断】LV2が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!

四葩・ショウ
聖歌の恩師である
せんせい(伊吹さん/g10846)と

救援機動力で合流するけど
可能そうだったら【水中適応】とMellowBlueで
海中からの不意打ちをしかけたい

『娘』たるレディの揺るがない覚悟を、
その想いをまっすぐ受け止めよう

お互いを思いやる父娘の絆は
……やっぱりうらやましいな
なんて思っちゃうけど

受けて立つよ
貴女の父に捧げる『海戦』を――はじめよう!

傷つくことを懼れない、まよわず戦う
【水面走行】と【水中適応】を屈指して
魔法のケルピーの背に跨って
水面を駆けて、或いは海中から
ダッシュと一撃離脱で戦場を游ぎ回って
その視線をひとりじめ、なんてね?

せんせいへ
はい!といらえて、チャンスを逃がさない
攻撃とともにレイピアで貫く
鞭には白焔の護りを一点に集め
【ガードアップ】で護りを固めて、耐えてみせる
反応しきれなくっても
硝子のレガリアが咲いて護ってくれる

させないよ
せんせいをカウンターの反撃からディフェンス
ごめんね、レディ
沈められるわけにはいかないんだ

流石だね、でも――
わたしたちもまけないよ
ブロック・アイランド


伊吹・祈
同行者:四葩くん(g00878)、彼女の負傷がHP50%以下でディフェンス
口調補足:「敬語で一文」+「だ、だな、だろう、なのか?」

【水面走行】で海上を渉り。救援機動力にて駆けつけましょう
移動する四葩くんに対して、僕は立ち位置は変えぬ儘に。危なっかしいばかりの四葩くんをアシストしよう
冥海機方の献身には目を見張るものがありますね。だが、邪魔するのならば容赦しない

テノールの聲色で諳んじてみせるのは子守唄
超大和は『里の土産の』の処が苦手であったと話していたそうですね。齎すパラドクスの催眠療法は
あなたの願いを叶えるに足るだろうか?超大和との再会が脆く消え去る楽園(ゆめ)に過ぎなくとも
さぁ、往きなさい。四葩くん
あなたへ羽搏く様に促しながら
僕を襲う敵の攻撃/反撃に対しては守護のガントレットより黄金の盾を展開する事で直撃を防ぐ

ブロック・アイランドへ青の双眸向け
あなたはもう充分に殉じたのではないですか
せめて同じ処へ送って差上げる。あなたの愛する冥海機の断片の王と

冥き海に抱擁されて。永劫の眠りに、つくといい


 傷を受け、押されているとブロック・アイランドは理解していた。
 そして僅かな変化に気付いた。けれどそれがどこからくるのかまでは分からず構えるしかできない。それは痛みのせいなのか、自分のコンディションが悪い事はもう、彼女はわかっていた。
 気を抜くことはできず、視線巡らせその変化を探って――それが海中からだと気付いた時がそれの訪れ。先ほども別の者にしてやられたが、またしてもとブロック・アイランドは歯噛みする。
 海中を駆け、四葩・ショウ(After the Rain・g00878)は煌めくひかりを帯びた魔法のケルピーの背に跨り突撃を。
 足元からそれを揺らされるような一撃にブロック・アイランドはバランスを崩す。
 突撃、すれ違いざまにショウはその姿を、表情を見て感じる。
『娘』たるレディの揺るがない覚悟を、その想いをまっすぐ受け止めようと。
 お互いを思いやる父娘の絆。ショウはそれにきゅっと胸を掴まれる心地。
(「……やっぱりうらやましいな、なんて思っちゃうけど」)
 けれど、真っ直ぐブロック・アイランドをみて告げる。
 ブロック・アイランドは受けた攻撃へ反撃を。ショウの突撃を飛行甲板で受け止め、衝撃を受けつつ耐え鞭を手にしていた。
 その鞭が放つ衝撃波――それが迫るのを目にするショウ。
「受けて立つよ。貴女の父に捧げる『海戦』を――はじめよう!」
 衝撃波の痛みを耐え、真っ直ぐに彼女へと言い放つ。
 傷つくことを懼れない、まよわず戦う。魔法のケルピーの背に跨って、狙い定められるよう泳ぎ回って。
「その視線をひとりじめ、なんてね?」
 と、笑ってかき回す。ブロック・アイランドも動き回られては定められず舌打ちおとしていた。
 そして動き回るショウの姿を後方から伊吹・祈(アンヘル・g10846)は見つめる。立ち位置を変えず、ショウのアシストをするために。
「冥海機方の献身には目を見張るものがありますね」
 だが、と祈は瞳細める。邪魔するのならば容赦はしないと。
 テノールの聲色で諳んじてみせるのは子守唄――その歌を紡ぎながら超大和は『里の土産の』の処が苦手であったと話していたそうですねと祈は思う。
 その子守歌にブロック・アイランドは自身の異変を感じ眉ひそめていた。
 齎すパラドクスの催眠療法はあなたの願いを叶えるに足るだろうか? と祈は思う。
 超大和との再会が脆く消え去る楽園(ゆめ)に過ぎなくとも――と紡ぎながら刹那的に世界を改竄して。
 ブロック・アイランドにその姿を、見せるのだ。
「さぁ、往きなさい。四葩くん」
「はい!」
 チャンスは逃さない。その攻撃と共にショウはレイピアで貫く。
 白焔の護りを一点に集め、護り固めて衝撃波を耐えて見せた。
 反応しきれなくても硝子のレガリアが咲いて護ってくれる――だから思いきり戦える。
 ショウへ羽搏く様に促して――しかしブロック・アイランドも見せられた世界へ屈服しなかった。航空機型エネルギー弾を祈へと放つ。
 その軌道を呼んで、祈は守護のガントレットより黄金の盾を展開し直撃を防いだ。
 エネルギー弾が爆ぜる。その向こうにブロック・アイランドを、青の双眸で視止めて。
「あなたはもう充分に殉じたのではないですか」
 問えば――ブロック・アイランドはまだ終わっていないと言う。
「私が沈むまでは、終わらぬのだ!!」
 覚悟を決めているから、揺らがないのだろう。放たれる攻撃は祈に向けらえていた。
 けれどその前に、ショウが割りこんで。
「させないよ」
 ごめんね、レディとショウは紡ぐ。
「沈められるわけにはいかないんだ」
 弾いて、エネルギー弾を届かせない。
「流石だね、でも――わたしたちもまけないよ」
 ブロック・アイランド、とショウはその名を呼ぶ。ブロック・アイランドも武人として退かない。こちらも退くわけがなく。
 鞭をしならせ仕掛けてくる攻撃。それを弾いて、躱して。ショウが前に進むのを後押しするように祈もまた、言の葉を贈る。
 せめて、と。あなたの愛する冥海機の断片の王と――同じ処へ。
「冥き海に抱擁されて。永劫の眠りに、つくといい」
 漣のように紡がれた言葉に浸される。けれどそれを振り払ってブロック・アイランドは耐えた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【水中適応】がLV3になった!
【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV5になった!

三間・勲
(連携アドリブ歓迎)

…僕の覚悟はずっと前から決まっております
海戦で一般人が犠牲になる世界を終わらせる為に戦い、ここまで来ました
手を緩めたりはしません。もう一度、お手合わせ願います!

引き続き【水面走行】で海上に立ち『ブロック・アイランド』に向き合います
共に戦う味方が居れば積極的に協力して、【パラドクス通信】で離れた場所からも情報共有を

呼び出した魚型の魚雷を向かわせてブロック・アイランドの周囲を覆います
召喚した兵器で複数個所から狙うのは先程と同様ですが、より近距離からの包囲によって敵の視界の攪乱も狙いましょう
これまでの戦いで対象がダメージを受けた個所に狙いを定めて一点集中の攻撃を行います
更に【命中アップ】を重ねてより効果的な一撃を与えられるように

攻撃の合間にも小まめに海上を移動して、航空機型エネルギー弾の軌道をよく観察して弾幕の薄い箇所を探ります
加えて「氷盾」で受けつつ衝撃を受け流すように対処する事で、致命傷となり得るダメージの軽減を試みましょう
諦めの悪さはこちらも負けておりませんので…!


呉守・晶
連携アドリブ歓迎

悪い、遅れたな。だが遅刻した分は働かせてもらうぜ
ブロック・アイランド。確か海兵隊が初めて保有した空母だったか?アヴァタール級に同名がいるのが紛らわしいな
まぁ流石にアヴァタールの方とは比べ物にならない実力だな。敗残兵だろうとジェネラル級相手に無茶の一つもせずに勝とうというのが間違いか
それでも、そのイントレピッドとやらへの道を開けてもらうぞ!

【水面歩行】を借りて、魔晶剣アークイーターの封印を一部解除して巨大な牙と口のような異形の大剣に変異させながら吶喊するぜ!
航空機型使い魔やオオカミウオ型海戦装の攻撃は避けられるものは避けるが、基本はダメージ覚悟で剣持つ右腕と急所だけ庇って突っ込むぞ!
即死せず、剣が振れれば問題ねぇ!左腕や足も盾にしてやる、足がやられたら【飛翔】に切り替えて低空をホバーみたいに飛ぶぞ!
肉を切らせて骨を断つってやつだ!それで懐に飛び込んで叩き斬る!
攻めに強いはずの海兵隊が仲間の退路の為だろうと護りに回った時点でお前は終わりだったんだよ!
喰い破れ、アークイーター!


月鏡・サヨコ
超大和の意志に叛く者が、却って彼の望みにかなう結果を生む、か
どんな形であれ、責務と忠誠を果たす心算であなたはここにいるのだろう
……私はその意志を戦いで受け止め、そして――越えて往く

【水面走行】状態で出撃
中~遠距離からの砲撃戦を挑みつつ、敵に肉薄して戦う仲間とも【パラドクス通信】で連携
猛攻の中で敵に隙が生まれたなら、それに気づいた者がすぐ動ける者に号令を

出し惜しみはしない。――『冥海浮上・試製乙砲+全砲門解放』!
≪巡洋戦艦海戦装『黒姫』≫に隠された二門の三連装ビーム砲身を露にし、元来の各砲門も併せて一斉射撃を敢行
敵にまだ余力がある内は、ビーム砲身を左右に動かすと共に実体砲弾の着弾範囲を散らし、盾を躱し逃げ場を潰す攻め手を
敵の傷や隙に乗じて猛攻をかけるなら、盾に防がれない位置から全砲門を前方に揃えて最大火力を投射する
敵の海戦装は≪対艦軍刀『銀鉤』≫を抜いて打ち払い、砲撃を≪海戦装用増設防盾≫で耐えて、撃沈まで何度でも撃ち合おう

あなたは同胞達の盾として役目を果たした
……誇りを胸に、父の許へ往け


麗・まほろば
やーっとおいついたぞ、クロノヴェーダ!
その意思を貫く姿には感服だね!
だけどまほろばは敵としてそれを否定する
あり方にじゃあない。まほろばだって譲れない思いのもと、戦っているからね
まほろばたちの未来を阻む敵には等しく抗う!
『ブロック・アイランド』! お前はここで沈めるよ!

【水面走行】!
【パラドクス通信】で仲間との連携を密に行動するよ!

【まほろば式罐】からめいいっぱいふかした蒸気に紛れ、『ブロック・アイランド』の周囲を旋回
あわせて【51センチまほろば砲】と【15.5センチまほろば砲】による砲撃で威嚇と攪乱
隙を探りながら間合いまで接近するよ!

敵の攻撃には【51センチまほろば砲】と【15.5センチまほろば砲】を盾にしつつ、皆が重ねてきた【ガードアップ】を頼ってで耐え忍ぶ
急所は避けたいところ、遅れて出てきてすぐ沈むなんてカッコ悪いもんね!
さぁおかえしだ! この拳が届く距離まで近づいたらぎゅっと拳を握る

向こうで父なる『超大和』に、めいいっぱい褒めてもらうんだよ!
おもいっきり顔面をぶん殴ってやるぞ!


「超大和の意志に叛く者が、却って彼の望みにかなう結果を生む、か」
 どんな形であれ、責務と忠誠を果たす心算であなたはここにいるのだろうと月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)はその姿を見つめていた。
「……私はその意志を戦いで受け止め、そして――越えて往く」
 倒さねばならぬ相手は、すでに追い詰められている。あと数手ですべてが決まるだろう。
 出し惜しみはしないとサヨコは己の持てる全てをここに晒す。
「――『冥海浮上・試製乙砲+全砲門解放』!」
 それは巡洋戦艦海戦装『黒姫』に隠された二門の三連装ビーム砲身を露わにし、元来の各砲門も合わせて、すべてをブロック・アイランドへと向けたサヨコ。
 すでに多くの傷を負っている――亀裂のはいったあの甲板もまだ耐えるのだろうか。
「山嶽より重き命のために、私は義を果たす。――冥海兵装、封印解除!」
 防がれぬよう、盾に防がれぬ位置をサヨコは取り、最大火力を投射する。防がれたとしても、あの盾の破壊はしてみせると。
 それは敵を焼き尽くすための砲撃。ビーム砲に貫かれ、砲弾が降り注ぐ。
 苛烈な一撃にブロック・アイランドは目を見張り、体の向きを変え盾で軽減しようとする。
 けれど、既に長く戦っていたそれはもたない。焼かれ、そして砕かれ甲板は半分ほどまでに削られていった。
「いまいましい……!」
 これでは十分にエネルギー弾も放てぬと歯噛みしながらブロック・アイランドは己のオオカミウオ型海戦装を走らせる。
 攻撃かけたサヨコへの反撃――しかしサヨコは砲身向けたままに対艦軍刀『銀鉤』を引き抜いた。
 海戦装を打ち払い、そして航空機型使い魔の砲撃を海戦装用増設防盾でしのぎながらブロック・アイランドの姿を視界の真ん中に捉えていた。
 撃沈まで何度でも打ち合おうと、その心折れる事、一切なく。
 そこへ元気な声響く。
「やーっとおいついたぞ、クロノヴェーダ!」
 麗・まほろば(まほろばは超々々々弩級戦艦ですっ!・g09815)は駆けながら、サヨコより前へと飛び出るように。
「その意思を貫く姿には感服だね!」
 だけど、とまほろばは口にする。まほろばは敵としてそれを否定すると。
「あり方にじゃあない。まほろばだって譲れない思いのもと、戦っているからね」
 互いに譲れないものがあるのはもうわかりきったこと。けれど譲歩なんてもちろん、できないから。
「まほろばたちの未来を阻む敵には等しく抗う! 『ブロック・アイランド』! お前はここで沈めるよ!」
 まほろばの胸部にあるまほろば式罐が燃え上がる。もくもくと目一杯ふかした蒸気に紛れまほろばはブロック・アイランドの周囲を旋回する。
 旋回しながら主砲である51センチまほろば砲と取り回しの良い副砲たる15.5センチまほろば砲をブロック・アイランドへ向けていた。
 砲撃は威嚇と攪乱を織り交ぜて、上記の中からまほろばは間合いまで接近していく。
 しかしブロック・アイランドもただ攻撃を待つだけではなかった。
「いけ!」
 オオカミウオ型海戦装と航空機型使い魔を蒸気の中のまほろばに向かわせる。どこにいるのかおいかけて、そしてオオカミウオ型海戦装がかぱりと口開けてその砲門から強力な砲弾を放った。
 正面からまほろばはその一撃を受ける事になる。鈍い痛み、威力はさすがジェネラル級とまほろばの体力を削っていく。
「……っ!! 遅れて出てきてすぐ沈むなんてカッコ悪いもんね!」
 皆が重ねた守りの力もあり、それを耐えて。蒸気の向こうにその姿を見つければ。
「さぁおかえしだ!」
 ぎゅっと拳を握ると同時に、水面を蹴ってまほろばはブロック・アイランドへと飛び掛かる。
 体躯を駆動させるエネルギーに満ちた一撃を正面から。
「向こうで父なる『超大和』に、めいいっぱい褒めてもらうんだよ!」
 その顔面を思い切りまほろばは殴りつける。殴りつけた拳が痛いがそれは相手にも確実に攻撃が通っている印。
「は!! 顔を殴られるなどいつぶりか!!」
 ブロック・アイランドは高揚を見せる。それは未だ、傷ついても心折れていない証拠なのだろう。
「悪い、遅れたな。だが遅刻した分は働かせてもらうぜ」
 呉守・晶(TSデーモン・g04119)も駆けつけ、ブロック・アイランドと改めてその姿を見る。
「確か海兵隊が初めて保有した空母だったか? アヴァタール級に同名がいるのが紛らわしいな」
 アヴァタール級にも同じ名前の者がいた。しかし姿かたちの見た目は全く違うなと晶は思う。
「まぁ流石にアヴァタールの方とは比べ物にならない実力だな」
 敗残兵だろうとジェネラル級――そんな相手に無茶の一つもせずに勝とうというのが間違いかと晶は気を引き締める。
「それでも、そのイントレピッドとやらへの道を開けてもらうぞ!」
 魔創機士として自作した魔晶剣、アークイーターを手に晶も水面を駆ける。
「魔剣アークイーター、第二封印解除。変異開始、コード捕食剣「貪リ喰ラウモノ」っ!」
 魔晶剣アークイーターの封印を一部解除して、巨大な牙と口のような形の生物的な異形の大剣に変異させて吶喊を。
 向かってくる姿にブロック・アイランドもすぐに気付く。
 航空機型使い魔、そしてオオカミウオ型海戦装をすぐさま晶へと向けた。飛び掛かるオオカミウオ型海戦装の挙動を見て、晶はそれを避ける。正面から噛みつかれたら動くはままならなくなるだろう。使い魔の攻撃は、右腕と急所に向けられたものだけは庇って、そのまま突っ込んだ。
 その身に弾丸が落とされ痛みはある。けれど。
「剣が振れれば問題ねぇ!」
 剣を振る為の右腕も、踏み込むための足も無事だ。最悪左腕や足も盾にできる。足がやられたなら、飛翔に切り替え低空を飛んでいけばいい。
 そうして、己の身体を削られてもの対処を晶はすでにもっているから、そのまま進む。
「っ! そのままくるのか……!」
 攻撃を向けていると言うのに構わず突っ込んでくる。その姿にブロック・アイランドは僅かに目を見張り、そして晶の手にしているアークイーターを視界にとらえた。
 あれを喰らえば、無傷とはいかない――そう思わせる苛烈な変異の刃を。
「肉を切らせて骨を断つってやつだ!」
 晶は笑って、懐に飛び込んだ。
「攻めに強いはずの海兵隊が仲間の退路の為だろうと護りに回った時点でお前は終わりだったんだよ!」
 至近距離――「貪リ喰ラウモノ」の名に相応しく尊大に。その刀身が噛み千切るように振り下ろされた。
「喰い破れ、アークイーター!」
 ブロック・アイランドのその体を捉え身を食いちぎる。深い一撃に、ブロック・アイランドはたまらず後退しその傷を抑えた。ぼろぼろになりながらもなお戦おうとしているブロック・アイランド。
 その覚悟を、すでに攻撃を受けたからこそ知っている。
 でも。
「……僕の覚悟はずっと前から決まっております」
 三間・勲(漁火・g10186)の心はまっすぐだ。
 海戦で一般人が犠牲になる世界を終わらせる――その為に戦い、ここまで来たことを勲自身が一番欲、知っている。
 だから手を緩めたりはしない。
 仲間のディアボロスも集い、この海戦に勝利を治めるその刹那も近く。だからこそ気を抜かず。
「もう一度、お手合わせ願います!」
 魚型の小さな魚雷群を勲は召喚する。複数個所から狙うのは先ほどの攻撃と同様に。けれどより近距離から行い攪乱も兼ねる。
 ブロック・アイランドは攻撃を駆けられる前にと、半壊した航空機型エネルギー弾を放つ。
 勲に向かうその弾――勲はそれを受けると覚悟した。
 しかしパラドクス通信で、隙をつくると後方からの声。向けられたエネルギー弾の一部が爆ぜ薄くなる。それは後方からのサヨコの支援。一斉射撃によりその一部を先に落したのだ。
 その弾幕の薄い箇所に滑るようにもぐりこみながら、氷盾で身を守りその衝撃を受け流す。
「っ!! 沈めば、良いものを……!」
「諦めの悪さはこちらも負けておりませんので……!」
 ブロック・アイランドはうまくかわされた事に悔しげに。ディアボロスの強さをその身に感じ、鈍い身体を動かしていた。
 勲は盾としてもう機能しないであろう甲板の向こう、ブロック・アイランド自身を示す。
 その身体の一部は食いちぎられて消え、血を流し傷を抑えているが立っているのもおそらくやっと。
「行っておいで」
 勲の放つ魚雷軍はブロック・アイランドを包囲する。ブロック・アイランドは視線巡らせその包囲を目にし――瞳閉じた。
「――ここまでか」
 それは終わりを覚ったかのように零された。しかし、最後まで戦った事を誇りに思うというようにブロック・アイランドは目を逸らさない。
 魚雷群をその身に受け、悲鳴を堪え海中へと沈んでいく。
「っ……これが、ディアボロスの強さ……超大和様……先に逝った皆……いま、そちらへ……」
 しかしブロック・アイランドは満足げな顔をしている。この戦いに悔いがないというように。
 そして行くがいい、ディアボロスと――海の中へと沈んでいく。
 勲は、こくと頷く。この先へ、進ませてもらいますと。
 盟友たる勲が、あえて飛び込んでいくのを援護し送りだしたサヨコ。
「あなたは同胞達の盾として役目を果たした……誇りを胸に、父の許へ往け」
 深い深い、海の底へ向かう旅路へと手向けの言葉を贈っていた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【パラドクス通信】がLV2になった!
【断末魔動画】LV1が発生!
【水面走行】がLV2になった!
【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
【ドレイン】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV7になった!

最終結果:成功

完成日2025年04月25日
宿敵 『ブロック・アイランド』を撃破!