リプレイ
クィト・メリトモナカアイス
そういえば。
マンディール石はリグ・ヴェーダ内でしか効果を発揮しないんよな。
「戴冠の戦」で全世界が一体になったらどうなるんだろう……いや、戴冠の戦と同時に天空寺院が全部墜落するなんてドジはリグ・ヴェーダはしないだろうから大丈夫とは思うけど。
んむ、それじゃあ切るぞー。
良い採掘には良い場所選びが大事。
大きな塊で切り出すには、急峻な高低差のある地形から切り出して柱みたいな形でするべし。
というわけでまずはそんな崖とか渓谷みたいな地形探し。
そんな地形があるとたぶん谷底の方は水の通り道になってる気はする。というわけで、水の音が聞こえたらそっちに向かうことで探そう。
場所に着いたら切りだす……前にどこに運ぶか考えねば。
山頂に運ぶのは……できるかなぁ。切り出したものを引き上げるのはとても大変。
というわけで、基本はその石切り場に保管、カーマデーヴァ撃破と同時に山を下りながら中腹に持っていけるように、石切りしながら通り道を作っていこう。
というわけで「毒蛇食む断頭の爪」。しゃきーんと伸びる光の爪で切り出す。
●作戦開始
山頂へと続く険しい崖。
白雪に覆われた岩壁が、頂上に向かって幾重にも連なっている。
攻略旅団での提案を元に計画された『マンディール石の本格採掘作戦』に参加すべく、クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)はふたたびこの地──カラコルム山脈の最高峰、K2にやって来た。
「そういえば。マンディール石は、リグ・ヴェーダ内でしか効果を発揮しないんよな」
崖を見上げてふと思う。
もし、《戴冠の戦》で全世界が一体になったらどうなるんだろう?
「……いや、《戴冠の戦》と同時に天空寺院が全部墜落するなんてドジはさすがにしないか」
リグ・ヴェーダのおエラい神様にだって、きっと何かしら策はあるはず。
それに、そもそも今からそんな心配したって仕方ない。
今はただ、自分のやるべきことに集中するのみだ。
「んむ、それじゃあ切るぞー」
良い採掘には、良い場所選びが大事。
そう考えたクィトは、まず手始めにマンディール石の採掘にふさわしい地形を探して歩く。
「大きな塊で切り出すには、急峻な高低差のある地形から切り出して柱みたいな形にするべし」
切り出す石の姿をイメージしながら、手近なところから順に見て回った。
山頂付近にだって、崖があれば谷もある。
「そんな地形なら、たぶん谷底の方は水の通り道になってる気がする……」
流れる水の音を頼りに行けば理想の採掘地点が見つかるに違いないと期待したものの、厳冬の高峰では水という水はすべて凍りつき、流れなどどこにも見当たらなかった。
「ま、しょうがない」
谷が駄目なら、崖を攻めるまで。
さらに探索してようやく決めたその場所で、クィトは採掘作業に取り掛かった。
しゃきーんと伸びる光の爪。
純金製の『黄金猫拳打棒』に神聖な光を凝縮させ、肉球形の先端に現われた光の刃を岩肌に食い込ませる。
戦闘以外の用途に使うには強大すぎる力をコントロールし、細心の注意を払って作業を進めてゆく。
「採掘したマンディール石は、まずは一旦このへんに保管しておくとして……」
ジェネラル級アーディティヤ『愛欲の扇動者カーマデーヴァ』の撃破と同時に、山を下って中腹まで持って行けるように。
石切り作業と並行し、運び出すための道もつくっておこうと決めるクィトであった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
阿南・達多
アドリブ連携歓迎。
トレインで各種作業用具を持ち込みつつ。
そうですね……まずは大きめに切り出して土台部分を確保しましょう。
墨で線を描き、線に沿って槌で叩きまする。
側面から徐々に剥がせるよう側面が剥き出しな土地を選び採掘。
上面の凹凸は加工時に削り保管しましょうか。場合によっては▲や▼の推力になるやもしれませぬ。
側面ですがこれだけ高さが確保出来ていれば耐久面も加工量も問題ないかと……トレインに乗せられないクレーン車とやらが欲しくなりますね。
切り出せましたらその場で保管を。
まさか急に移動し始める事は無いかと思いますが、念のためシートを被せておきつつ目印の代わりと致しましょう。
縦に切ると途中から浮力が変わる……という事が起きないかも要確認ですね。
パラドクストレインで持ち込んだ、採掘用の作業道具を車両の外まで運び出す。
ひと通り準備を整えると、阿南・達多(多聞第一・g11464)はすぐさま採掘作業を開始した。
「そうですね……まずは大きめに切り出して、土台部分を確保しましょう」
場所ならもう決めてある。
比較的なだらかな斜面に沿って横たわる、巨大な花崗岩。
積雪が少なく、岩肌が剥き出しになった側面から攻めようというのだ。
「側面とはいえ、これだけ高さが確保出来ていれば耐久面も加工量も問題ないかと」
石の表面に墨で線を描き、その線に沿うようにして槌で叩いてゆく。
慎重に、そして時に大胆に。
昔ながらの地道な手作業だが、大型の重機を持ち込めないとあっては致し方なし。
それでもすぐにコツを覚えると、達多は次々と石を切り出していった。
切り出した石のうち、マンディール石であるのが確認出来たものだけを選り分ける。
当然、石の選別も運搬もすべて人力頼みだ。
「……トレインに乗せられない、クレーン車とやらが欲しくなりますね」
苦笑気味にぼやく達多だが、【怪力無双】のおかげで随分と助けられている。
結構な大きさの石であっても、抱えたり背負ってゆっくり運んだりするのであれば十分。
さらなる作業の効率化を図るのであれば、より多くの回数【怪力無双】を使うといいかもしれない。
「さて……」
最後に選り分けた薄桃色の石から手を離す。
すると石はそのまま宙にとどまり、自らの居場所がそこであったのを示すかのように採掘地点と同じ高さで浮遊した。
採掘地点との高度差がなければ、石が勝手に浮かび上がることはない。
何とも面白い性質だが、形に変化をつければそれもまた違ってくるだろう。
「上面の凹凸は、加工時に削るといたしましょうか。場合によっては、▲や▼の推力になるやもしれませぬ」
マンディール石は、加工した石の形や向きによって性質が変化することが、以前行われた検証実験で判明している。
たとえば、円錐や三角錐のような形状にすると上昇する力が強くなり、反対に尖った方を下にした円錐や三角錐の石は上昇する力が低下する──といった風に。
採掘したばかりのマンディール石は、効果が安定しない。
宙に浮いたままどこかに行ってしまうことはないと知りつつも、達多は念のためシートを被せて保管場所の目印とした。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
エイレーネ・エピケフィシア
カーリーの天空寺院はイスカンダル領で平然と浮遊していました
冥海機の回収も寺院で行うようですし、石が機能しないのは最終人類史だけかもしれませんね
マンディール石の巨石が眠っているとしたら、切り立った岩壁の中に埋まり込んでいると見ました
以下の条件をなるべく多く、高いレベルで満たす地形を探します
・浮遊力を稼ぐため、なるべく頂上に近い岩壁。現代の登山ルートを参考にすることで見つけやすいでしょうか
・マンディール石を斜面に沿って滑らせるか【怪力無双】で運ぶことで、加工場候補地まで降下させやすいこと
・可能なら近くにもテントや簡易加工場を設営するスペースを用意できること
加工場については、最終人類史で登山用キャンプが設営されている場所が最も分かりやすいでしょうか
ですがそこまで行くと敵が支配する「中腹」の範囲に含まれてしまうかもしれませんね
周囲の状況を確認した上で、クィト様が仰るように切り出した石を一旦放置する案も考慮します
その場合、雪を被せるなどして敵に見つかって横取りされることがないように対策したいですね
「カーリーの天空寺院はイスカンダル領で平然と浮遊していました。冥海機の回収も寺院で行うようですし、石が機能しないのは最終人類史だけかもしれませんね」
現時点ではまだ確証はない。
だが、いずれはっきりさせることになるだろうと、エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)。
何にせよ、鹵獲したカーマデーヴァの小寺院を改修するには、これまで以上に大量のマンディール石が必要になる。
安定した供給ルートを確保するためにも、今ここでしっかり計画を立てて作業を進めておきたいところだ。
まず手始めに、改めて周囲の岩場を見て回る。
以前、エイレーネが採掘を行った地点では、寺院の改修に役立ちそうな大型の石は見つからなかった。
「マンディール石の巨石が眠っているとしたら……」
切り立った岩壁の中に埋まり込んでいるのではないだろうか。
そう睨んだエイレーネは、足場の悪い斜面をさらに上へ上へと移動した。
石の浮遊力を稼ぐため、現代の登山ルートを参考に、なるべく頂上に近い岩壁を目指す。
道なき道を進むその様は、もはやロッククライミングに近い。
世界第二位の高峰、さらに厳しい冬山登山とあっては、ディアボロスであるエイレーネにとっても決して楽な行程ではなかった。
果たして、この先にエイレーネが理想とする大きさのマンディール石があったとして。
石の加工場まで運ぶには、相当な労力を要することになるだろう。
ちなみにエイレーネは、加工場は登山者がベースキャンプを設営するような平坦な場所に造るのが望ましいと考えている。
可能ならば、採掘現場の近くにもテントや簡易加工場を設営するスペースを用意したい。
「加工場までは、マンディール石を斜面に沿って滑らせましょう」
あるいは足腰への負担を覚悟の上で石を背負い、【怪力無双】の力を借りるのも手か。
「作業効率を重視するのであれば、もっと何かしら有益な方法があるといいのですが」
先月の『天正大戦国』攻略旅団の提案の影響か、【怪力無双】を使用しつつ他の行動を取ることが一時的に可能となっている。
「ただし、重量のあるものを背負っての【飛翔】や【水面走行】といった移動に関わる他の『効果1』と併用するためには、それら『効果1』の強化も必要になるとのこと」
そのためにも、【怪力無双】の強化が急がれる。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
クィト・メリトモナカアイス
次はー、加工!
なんだっけ……カーマデーヴァの天空寺院は中腹までしか浮かべないとかなんとか。
ふんむー、例えば。
今モヘンジョダロでやっているような作戦をカーマデーヴァの天空寺院を使ってやるとして。
相手の天空寺院より高度が低ければ使い物にならぬ。「高高度まで浮かべるようにする」これが改装の第一目的として、加工もそれに沿ったものとしたい。
というわけで。十分な量とするため「出来る限り建材はマンディール石で作る」。そうじゃない素材が増えると浮かばぬので。
というわけで、まずは特に壁面にするための小ブロックに切り出していこう。切り出したデカい柱を同じ形の直方体ブロックに切り分け。本番ではこれを並べて組んで壁とする。今のうちに切り分けて並べていこう。おっきい柱のままよりはたぶん運びやすい。
あとはこれを輸送できるようにおっきい三角錐を作っておこう。
輸送の時は下に向けた三角錐を一緒に運ぶことで浮力に負けぬようにして、最後には屋根の上にどーんと乗せて浮力補助。
●切って削って加工して
大掛かりな採掘作業の結果、ディアボロスたちは大量のマンディール石の確保に成功した。
切り出された石はどれもが巨大で、耐久性にも優れている。
質量ともに、満足のいく結果が得られたといっていいだろう。
採掘作業を終えたクィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)は、しばし小休止。
適当な石にちょこんと腰掛けて息をつく。
こんなとき、好物のモナカアイスでもあるといいのだが。
「ま、ないものは仕方ない」
すべてを終わらせた後のお楽しみとしよう。
予定通り、石切り作業と並行してマンディール石を運び出すための道もつくっておいた。
となれば──。
「次はー、加工!」
いつになく弾む声。
工具を用いた石の加工は、趣味のガジェット弄りとも通ずるものがある。
無表情でぼーっとしていることの多いクィトだが、その目はまるで新しいおもちゃを与えられた子供のように輝いている。
どんな風にマンディール石を加工すべきかイメージを膨らませると同時に、クィトはこれまで得た情報を反芻した。
「あー……なんだっけ。カーマデーヴァの天空寺院は、中腹までしか浮かべないとかなんとか」
粗悪なマンディール石を用いたせいで、それ以上の高度を維持出来ずに不時着した小寺院。
「ふんむー。例えば、モヘンジョダロでやっているような作戦をあの寺院を使ってやるとして」
相手の寺院よりも高度が低くては、使いものにはならない。
高高度まで浮かべるようにする──以上を改装の第一目的とし、加工もそれに沿ったものとしたい。
「……というわけで」
十分な量とするため、小寺院の改装に使う建材は出来る限りマンディール石で作る。
そうと決めたら、即実行。
まずは切り出した柱を同じ形の直方体に切り分け、ブロック状に加工する。
本番では、これを組んで壁にしようというのだ。
「おっきい柱のままよりは、たぶん運びやすい」
今のうちに切り分け、順に並べていこう。
「あとは……」
特大サイズの三角錐も用意しておきたい。
壁用に加工した、マンディール石の輸送用に使うためだ。
「輸送の時は下に向けた三角錐を一緒に運ぶことで浮力に負けぬようにして、最後には屋根の上にどーんと乗せて浮力補助」
クィトの脳裏に、天高く飛翔する小寺院の姿が鮮やかに浮かび上がった。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【エイティーン】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
阿南・達多
アドリブ連携歓迎。
後続の皆様の加工の手本となる工程、ここは兎角慎重にやらねばいけませんね。
なるべく平坦な地を選び、作業開始です。
高高度での浮遊の為にカーマデーヴァの天空寺院の壁床を張り替える事を想定しますと、大小様々な大きさのマンディール石を用意した方が良いですね。
私は床を用意しましょう。基盤部分であり耐久面も考えて、ここは大きなサイズで作りまする。使いにくい小さな破片が出ぬように注意しながら、切り出した大きさをなるべく維持しましょう。
後は……屋根部分も要りますね。
こちらも床と同程度のサイズで作ります。場合によっては一番攻撃を受ける場所になるのやも……。慎重に、ですね。
切り出した工程で出た端材のマンディール石は、折角ですので三角錐の形にしてみましょう。無いよりは良い、素材の有効活用でございまする。
そして三角錐専用のマンディール石もいくつか種類を用意します。
あればあるだけ上昇下降に役立ちますので、もし何らかのミスで小さくなってしまってもそこは目を瞑りましょう。
「後続の皆様の手本となる加工の工程……」
急いては事を仕損じる。
慣れない作業が続くが、ここはとにかく慎重にやらねばならない。
静かな決意とともに、精神の統一を図る阿南・達多(多聞第一・g11464)。
凍てつく寒さをものとせず、目を閉じ、息を整えて。
「……参りましょう」
山頂付近の岩場の中でもなるべく平坦な場所を選ぶと、マンディール石の加工に取り掛かった。
さらに大掛かりな加工を行うとなれば、将来的にはもっと広くて安定した場所と手段を確保する必要があるだろう。
たとえば工業機械をリグ・ヴェーダに持ち込み、専用の生産ラインを構築する──といった風に。
「或いは……」
パラドクストレインの貨物車両で石を最終人類史に運び、町工場などで加工してもらった後、ふたたびリグ・ヴェーダに持ち帰るのも手か。
ディアボロスが自分たちで加工する場合、今後も採掘量に比例した作業を行うことになる。
だが新たな生産ラインを準備し、その作業を一般の人々に担ってもらうようになれば、ディアボロスの負担は格段に減る。
結果として、作業の効率化にも繋がるのだ。
その辺りの話は、今後の課題にするとして──。
今はまずここでの加工作業に集中すべく、達多はマンディール石と向き合った。
「高高度での浮遊の為にカーマデーヴァの天空寺院の壁や床を張り替える事を想定しますと、大小様々な大きさのマンディール石を用意した方が良いですね」
石を切り出した後、仲間ともそんなことを話したのを思い出す。
「クィト様は壁……なれば私は、床を用意するといたしましょう」
寺院の基礎部分となる床には耐久面も考え、なるべく大きな石を使いたい。
使いづらい破片が出ないように注意を払いつつ、切り出したときの大きさをなるべく維持することを意識しながら作業を進めてゆく。
「後は……屋根部分も要りますね」
浮力を高めるためには、屋根部分の改造も重要なポイントとなる。
「場合によっては、一番攻撃を受ける場所になるのやもしれませぬ」
達多は、こちらも床と同程度の大きなサイズで作ろうと決める。
「切り出した工程で出た端材のマンディール石は、折角ですので三角錐の形にしてみましょう」
ないよりはいいだろう。
素材の有効活用だ。
さらに達多は、三角錐専用のマンディール石もいくつか種類を変えて用意する。
「あればあるだけ、上昇下降に役立ちますので」
もし何らかのミスで石が小さくなってしまっても、そこは目を瞑るとしよう。
仏様だって、きっと笑って許して下さる……はず。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
クィト・メリトモナカアイス
んむむ、知ってる人は知ってるお話。
ちょっと予定が変更になった。
というのも。
カーマデーヴァの天空寺院を手に入れるつもりだったけど……ジェネラル級の撃破と同時に天空寺院は崩壊してしまう可能性が高いっぽい。
というわけで、方針変更!
ここにあるマンディール石で、我らの天空寺院を作る。
前やった飛空艇と基本は同じ。
そんな中で欲しいのは大きさ。パラドクストレインが発着できる大きさが必要。上空に止められるとしても、トレインが「拠点」と認識できる大きさが欲しい。
トレイン発着の拠点として天空寺院を作りー、やりたいのはやっぱり他の天空寺院への攻撃。
んーむ……そういえば。マンディール石の性質で「濡れると浮力を失うが、乾くと浮力が一時的に落ちる」「砕くと周囲のマンディール石に浮力が移る」というのがある。
濡らして一時的に浮力を無くした横方向に大きな力を集めたマンディール石を持ち、カタパルト射出と同時に【クリーニング】で水汚れを除去して推進力が得られぬだろうか。水じゃなく酸性の液体はもっといい結果になるかも。
阿南・達多
アドリブ連携歓迎。
クロノ・オブジェクト『芭蕉扇』とやらも気になりますが……とにかく撃破の際に天空寺院に少しでも残ったマンディール石に、継ぎ足していく手法で行きましょう。
ディアボロスの滞在するスペースとパラドクストレイン発着場を分けて作るイメージです。ディアボロスが多数立てるように天空寺院自体を広く作りましょう。
大砲(人間含む)等の攻撃部分に関しては、火薬を使いますとマンディール石が壊れかねませんのでバネ等を利用した射出式でどうでしょうか。油圧は……恐らく石が割れます。
乾いたマンディール石の推進力を利用して更に射出を加速……という方法も取れそうです。
もし酸性で行うならば柑橘類はクエン酸を含むそうですし、柑橘類を最終人類史から仕入れてきて搾って実験してみまする。動きが確認出来たら本格運用の際は別の酸で。流石に毎回仕入れる訳にはいきません。
実験するなら【平穏結界】も念のため使っておきましょうか、実験の程度や場合によっては敵襲があるやも。
撃破時に残った建材も形状によっては解体・再利用ですかね。
●新たなる計画に向けて
マンディール石の採掘と加工作業が完了した。
切り出した大型のマンディール石は壁や床の形に加工され、いつでも運び出せるよう、準備万端の状態だ。
現在、K2の中腹付近ではカーマディーヴァの小寺院への突入作戦が遂行されている。
作戦が完了し、仲間たちがジェネラル級アーディティヤ『愛欲の扇動者カーマデーヴァ』とその軍勢を討ち取るまでの間、ここにいる者たちでカーマデーヴァ撃破後の小寺院改修計画を立案することとなった。
「んむむ……」
肝心の改修計画について。
ちょっと予定が変更になったと、クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)。
時先案内人からの情報で、カーマデーヴァの撃破と同時に天空寺院が崩壊してしまう可能性が高いことが判明したのだ。
クィトの呟きに、阿南・達多(多聞第一・g11464)もああと頷く。
「クロノ・オブジェクトの『芭蕉扇』とやらも気になりますが……」
ひとまず、あちらでの戦闘や調査は仲間に任せるとして。
「寺院が崩壊してしまっては、鹵獲もままなりません」
「というわけで、方針変更!」
ここにあるマンディール石で、我らの天空寺院を作る。
強い決意とともに、クィトはそう宣言した。
もともと今回の改修計画は、将来的にディアボロスの天空寺院を建造するためのものであった。
それが、まさかこんなにも早く実行することになろうとは思ってもみなかった。
「とはいえ、行う作業は前やった飛空艇と基本は同じ」
やってやれないことはないと、クィトは自らを鼓舞する。
天空寺院を建造する上で、必要なのは大きさ──パラドクストレインの発着が可能で、最低でもトレインが『拠点』と認識出来る程度の大きさが欲しい。
そうして完成した天空寺院を駆り、敵の天空寺院に攻撃を仕掛けようというのだ。
そのためにも敵と互角以上に戦えるよう、攻撃も防御も万全なものとしたい。
「んーむ……そういえば」
マンディール石が持つ性質の中に、『濡れると浮力が失われるが、乾くと同時に一時的に強化される』『大きな石を砕くと、周囲のマンディール石も影響を受けて同じ方向に動く』というのがある。
これらは、弾丸大砲とでもいうべきディアボロス搭載型の砲弾の開発にも役立つかもしれない。
「まず、円錐か三角錐に加工したマンディール石を用意して……」
濡らした石を横方向に大きな力が働くようセッティングし、搭乗したディアボロスとともにカタパルト射出。
マンディール石が乾いた瞬間、砲弾は勢いを増し、十分な推進力を得られるのではないだろうか。
「水じゃなく、酸性の液体ならもっといい結果になるかも」
あれこれ考えを巡らせるクィトの傍らで、達多もまた考える。
達多はカーマデーヴァの小寺院の改修方法として、寺院に残ったマンディール石に、新たに切り出して加工した石を継ぎ足していく手法を想定していた。
マンディール石を建材に使うメリットは、以下のような点が挙げられる。
建材自体に飛行する性質があり、多少破壊されてもその性能は大きく低下しない。
加工して巨大な建築物を作ることが可能な上、耐久力にも優れている。
つまりカーマデーヴァの小寺院をパラドクスで攻撃しても完全に破壊するまでには至らず、恐らく撃沈とはならないだろう。
仮に破壊出来たとしても、使われていたマンディール石は残骸としてその場に浮かび続ける。
それらを建材の一部として再利用しない手はなかった。
もちろん、新たに天空寺院を作る場合も然り。
「天空寺院の内部は、ディアボロスの滞在するスペースとパラドクストレイン発着場を分けて作るイメージで。ディアボロスを多数収容できるように寺院自体を広く作りましょう」
とにかく、カーマデーヴァの小寺院よりも大きな天空寺院を作る。
それを天空寺院建設の大前提とすることで、達多とクィトは互いに意見の一致をみたのだった。
「次に、弾丸大砲についてですが……」
火薬を使うと、マンディール石が壊れかねないと達多。
「油圧は……恐らく石が割れます。バネ等を利用した射出式でどうでしょうか」
クィトの案と同様に、乾いたマンディール石の推進力を利用して更に射出を加速──という方法も有効か。
「もし酸性で行うならば、クエン酸を含む柑橘類を最終人類史から仕入れてきて搾って実験してみまする」
動きが確認出来たら、本格運用の際には別の酸で。
さすがに発射のたびに柑橘類を仕入れる訳にはいかないだろう。
「ともあれ……」
言いながら、達多は何やらごそごそと準備を始める。
「ちょっとした実験をしてみましょうか」
柑橘類こそないが、必要な材料なら揃っている。
念のため、周囲に【平穏結界】を張り巡らせて。
先ほどのアイデアを元に用意したのは、バネを使った射出式の弾丸大砲。
ディアボロスの搭乗を想定したものよりもずっと小さな実験用の大砲に、水で濡らしたマンディール石の弾を込める。
クィトも注目する中、達多がバネを弾くと同時に砲弾が勢いよく飛び出す……はずであった。
「……おや?」
乾いた石が頼りなげに少し飛んだところで、雪の上にぽとりと落ちる。
「これは……」
マンディール石自体の移動速度が遅く、大砲の弾として使うには不十分ということか。
「どうやら、別の射出方法を考える必要がありそうですね」
「んむむむ……」
クロノ・オブジェクトではないものの、マンディール石が通常の石材よりも固くて丈夫なことは達多もクイトも経験上、知っている。
「もしかしたら、火薬で撃ち出すことも可能かもしれません」
他にも改良すべき点はいくつもある。
そもそも、単体で弾丸大砲を使用したとしても、そのままではあっさり敵に迎撃されて終わりの欠点兵器なことに変わりない。
現時点では、実用化にはほど遠いと思い知らされる達多であった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【クリーニング】LV1が発生!
【平穏結界】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV4になった!